JP5638198B2 - ミスカット基板上のレーザダイオード配向 - Google Patents

ミスカット基板上のレーザダイオード配向 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
関連出願の相互参照
本出願の対象は、ジョージ アール.ブランズ(Geore R.Brandes)、ロバート ピー.ヴァウド(Robert P.Vaudo)およびシェピン・シュ(Xueping Xu)の名で、「ミスカット基板上のレーザダイオード配向(LASER DIODE ORIENTATION ON MIS−CUT SUBSTRATES)」に対して2005年7月11日に出願された、米国仮特許出願第60/699,659号明細書の開示に関連するとともに包含するものである。このような仮出願の開示はあらゆる点でその全体を本明細書に引用して援用する。
発明の分野
本発明は一般に半導体デバイスに関し、特定の態様において窒化ガリウムなどのIII−V族窒化物材料のオフアクシス(off−axis)基板上のレーザダイオードの方向配置に関する。
発明の背景
窒化ガリウム(GaN)および関連するIII−IV族窒化物合金はバンドギャップの広い半導体材料であり、光電子機器(例えば青色およびUV発光ダイオードならびにレーザダイオードの作製)ならびに高周波、高温および高出力電子機器に用途がある。このような高性能デバイスでは高品質エピタキシャル膜を基板上に成長させなければならない。
窒化ガリウム系電子デバイスは通常、サファイアおよび炭化シリコンなどの異種の(ヘテロエピエピタキシャル)基板上に成長させる。その結果窒化ガリウムデバイス層と異種の基板との間の格子定数および熱膨張係数の不整合により、概して高密度欠陥が窒化ガリウムデバイス層に生じ、それがデバイス性能に悪影響を与える。
窒化ガリウムデバイス層の成長は通常、有機金属化学気相成長(MOCVD)または有機金属気相成長(MOVPE)によって行われ、まずバッファ層を異種の基板上に成長させた後、数ミクロンの厚さの窒化ガリウムおよび関連するデバイス層を成長させる。窒化ガリウム層の結晶欠陥を低減するために、サファイアまたは炭化シリコン上でエピタキシャル横方向過成長(ELOG)による成長などの技術を用いてきた。
ヘテロエピタキシャル基板の使用に関連する形態および構造欠陥の点で、自然窒化ガリウム基板は多くの窒化ガリウム系マイクロ電子デバイスにとって理想的である。窒化ガリウム基板は様々な方法により調製することができる。
ポロースキー(Porowski)らの米国特許第5,637,531号明細書は、高窒素圧での金属ガリウムからのバルク窒化ガリウムの成長を記載しているが、開示の方法はわずか約10mm小板(platelet)の最大結晶サイズを達成したに過ぎなかった(S.ポロースキー(Porowski)およびI.グジェゴリ(Grzegory)、J.Cryst.Growth,Vol.78,174(1997年)、M.ボコスキー(Bockowski)、J.Cryst.Growth,Vol.246,194(2002年))。窒化ガリウム結晶小板はc面構造であり、小板の一方の面がガリウムで終端するとともに他方の面が窒素で終端している極性面を有している。それぞれの表面の各々は独自の特性を有するとともに、ほとんどの窒化ガリウム系デバイスを好適にはガリウム終端化表面、すなわち(0001)表面上に成長させる。結晶小板のサイズは小さいが、このような小板の試料上にホモエピタキシャル成長を行った。例えばMOVPEホモエピタキシを5mm未満の横方向寸法を有する窒化ガリウム結晶小板上で行った(F.A.ポンセ(Ponce)、D.P.ブール(Bour)、W.ゲーツ(Goetz)およびP.J.ライト(Wright)、応用物理学会レター(Appl.Phys.Lett.)68(1),57(1996年))。AlGaN/GaNへテロ構造による高電子移動度トランジスタ(HEMT)構造を、分子線エピタキシによって8×8mm窒化ガリウム試料上に成長させた(E.フレイシントン(Frayssington)ら、応用物理学会レター(Appl.Phys.Lett.)77,2551(2000年))。InGaN/GaN多重量子井戸(MQW)構造および二重へテロ構造LEDを、MOVPEによって約6×8mm窒化ガリウム試料上に成長させた(M.カンプ(Kamp)ら、MRS Internet J.Nitride Semicond.Res.4S1,G.10.2(1999年))。窒素終端化窒化ガリウム
Figure 0005638198
結晶小板上および
Figure 0005638198
面から離れるように若干傾斜した表面上のMOVPEホモエピタキシャル成長が報告されている(A.R.A.ツァウナー(Zauner)ら、日本結晶学会誌(J.Crystal Growth)、210,435(2000年))。
光電子および電子デバイスの製造は大面積基板を必要とするため、他の技術によって作製された大面積窒化ガリウム基板上に様々なデバイスを成長させた。1つのこのような技術において、複雑な成長シーケンスにより、窒化ガリウム系レーザダイオードが作製された(S.ナカムラ(Nakamura)ら、Jpn.J.Appl.Phys.37,L309(1998年))。まず2ミクロンの厚さのMOVPE窒化ガリウム層をサファイア基板上に成長させた後、2ミクロンの厚さの二酸化シリコン層をストライプのパターンに堆積させた。そして20ミクロンの厚さの窒化ガリウム層をELOG技術を用いてMOVPEによって成長させて、二酸化シリコンパターンを被覆するとともに平坦な窒化ガリウム面を達成した。この後ハイドライド気相成長(HVPE)により約100ミクロンの厚さの窒化ガリウム層を形成した。次に研磨によりサファイア基板を除去して、約80ミクロンの厚さの窒化ガリウム物品を得た。最後にMOVPEによってInGaN MQWLD構造を成長させた。
オガワ(Ogawa)らの米国特許第6,455,877号明細書は、サファイア上にMOVPEによって形成されたELOG窒化ガリウム上に、窒化ガリウムのHVPE堆積によって形成された窒化ガリウム基板上の発光デバイスの成長を開示しており、ここでサファイアは十分な窒化ガリウム厚さの形成後に研磨除去された。オガワ(Ogawa)らは、窒化ガリウム材料のc面から離れるように傾斜した0.10〜0.25度の好適な基板配向を記載している。後願の米国特許出願公開第2001/0030329号明細書、ウエタ(Ueta)らは、窒化ガリウム材料のc面から離れるように0.05〜2度傾斜した基板配向の選択を述べている。これらの様々なデバイス構造において、自然成長(as−grown)HVPE窒化ガリウム表面上の直接MOVPEによりデバイス層を成長させた。
米国特許出願公開第2005/0104162号明細書は、(0001)面から主に
Figure 0005638198
方向からなる群より選択された方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含むGaN基板、およびその作製方法を開示している。意図的に格子c面(0001)から離れるように傾斜された表面を有するGaN基板、すなわち微傾斜c面表面またはオフカット表面を有するウェハは、表面格子ステップ構造を示す。さらにまたGaN基板の意図的に傾斜された表面は、GaNの高品質平滑ホモエピタキシャル膜を生じるホモエピタキシャル成長の実行を可能にする。
LEDおよびレーザなどの光デバイスに詳しい人々に知られているように、所与の半導体材料により作製できる電磁放射(すなわち光子)の周波数は、材料のバンドギャップに関係する。小さいバンドギャップは低いエネルギーの長い波長の光子を生じる一方で、幅広いバンドギャップ材料は高いエネルギーの短い波長光子を生じる。例えばレーザに一般的に用いられる1つの半導体は、リン化アルミニウム インジウム ガリウム(AlInGaP)である。この材料のバンドギャップ(実際には存在する各要素のモルまたは原子分率に依存するバンドギャップの範囲)のため、AlInGaPが生成できる光は可視スペクトルの赤色部分、すなわち約600〜700ナノメートル(nm)に限定される場合がある。スペクトルの青色または紫外部分の波長を有する光子を生成するために、比較的大きいバンドギャップを有する半導体材料を用いてもよい。窒化ガリウム(GaN)、三元合金窒化インジウム ガリウム(InGaN)、窒化アルミニウム ガリウム(AlGaN)および窒化アルミニウム インジウム(AlInN)などのIII族窒化物材料、ならびに四元合金窒化アルミニウム ガリウム インジウム(AlInGaN)は、それらの比較的高いバンドギャップ(GaNの場合室温で3.36eV)のため、青色およびUVレーザにとって魅力的な候補材料である。そこで、III族窒化物によるレーザダイオードが370〜420nm範囲の光を放出することが実証された。米国特許出願公開第2004/0152224号明細書、同第2004/0147094号明細書、同第2004/0147054号明細書、および同第2004/0149997号明細書は、窒化ガリウムによるレーザ素子用の様々な方法および構造を記載している。
以上の特許、特許出願および公開特許出願のすべての内容を、本明細書に完全に記載されるように本明細書に全体的に引用して援用する。
発明の概要
本発明は一般に半導体デバイスに関し、特定の態様においてオフアクシスまたはオフカット基板上のレーザダイオードの方向配置に関する。
一態様において本発明は、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含むGaN基板と、
Figure 0005638198
方向に平行に配向されたGaN基板上のレーザダイオードキャビティとを備える半導体デバイスに関する。
他の態様において本発明は、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含むとともに、
Figure 0005638198
方向に垂直な劈開面を規定する基板平面をさらに備えるGaN基板に関する。
さらに他の態様において本発明は、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含むGaN基板と、
Figure 0005638198
方向に平行に配向されたGaN基板上のレーザダイオードキャビティとを含むレーザダイオードに関する。
本発明のまたさらなる態様は、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含むGaN基板と、
Figure 0005638198
方向に垂直な劈開面上に配向されたファセットとを含むマイクロ電子デバイス構造に関する。
他の態様において本発明は、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含むGaN基板と、
Figure 0005638198
方向に平行に配向されたGaN基板上のレーザダイオードキャビティと、
Figure 0005638198
方向に平行な劈開面上に配向されたレーザファセットとを備える半導体デバイスに関する。
本発明のまたさらなる態様は、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされた(Al,Ga,In)N(0001)表面を含むIII−V族窒化物基板と、
Figure 0005638198
方向に平行に配向されたIII−V族窒化物基板上のレーザダイオードキャビティとを備える半導体デバイスに関する。
本発明の他の態様は、ハイドライド気相成長により基板上に成長させたエピタキシャル層を含む、上記のような半導体デバイスを備えるレーザダイオードに関する。
本発明のさらなる態様は、パターニング、エッチング、堆積およびファセット劈開からなる群より選択された処理ステップを含む作製方法により作製されるような、上記のような半導体デバイスを含むレーザダイオードに関する。
さらに他の態様において本発明は、III−V族窒化物基板が、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたIII−V族窒化物(0001)表面を含む、III−V族窒化物基板上に配向されたマイクロ電子デバイスに関する。
本発明の他の態様は、III−V族窒化物基板が、<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたIII−V族窒化物(0001)表面を含む、III−V族窒化物基板上に配向されたマイクロ電子デバイスに関する。
本発明の他の態様と、特徴と利点とは下記の開示と添付の特許請求の範囲からより十分に明らかになろう。
発明の実施形態の詳細な説明
本明細書の以下の検討は主に本発明の適用に対する例示的III−V族窒化種としてのGaNを対象とするが、本発明が二元化合物および合金を始めとするIII−V族窒化物系化合物に広範に適用できることは認識されよう。
本明細書で用いるように用語「III−V族窒化物」とは窒素とAl、InおよびGaのうちの少なくとも1つとを含む半導体材料を指す。このようなIII−V族窒化物材料を記号を用いて(Al,In,Ga)Nとも示す。用語「(Al,In,Ga)N」はAl、InおよびGaのうちの1つ以上を含む窒化物のすべての置換を含むため、代替材料としてAlN、InN、GaN、AlInN、AlGaN、InGaNおよびAlInGaNを包含し、このような金属のうちの2つまたは3つすべてを含む化合物のAl、InおよびGaの化学量論係数は、すべてのこのような全化学量論係数の合計が1であるという条件で、0〜1の任意の適正な値を有してもよい。この点において水素または炭素などの不純物、ドーパント、もしくはボロンなどの歪み変更(strain−altering)材料も(Al,In,Ga)N材料に含有することができるが、全化学量論係数の合計は1±0.1%偏差内である。このような化合物の例には、AlGa1−xN、ここで0≦x≦1、と、AlInGa1−x−yN、ここで0≦x≦1および0≦y≦1と、がある。このように以下の検討は例示的材料としてGaNを対象とするが、他のIII−V族窒化物材料を本発明の基板およびデバイスで同様に用いることができる。
参考までにGaN結晶のc面は(0001)表面と表され、c面の方向はc軸[0001]方向である。(0001)表面を参照するとガリウム終端化c面を指すが、
Figure 0005638198
面は窒素終端化c面を指す。表面または面の方向は表面に垂直な方向として規定される。微傾斜ウェハの表面方向が<0001>および
Figure 0005638198
方向により規定される面である場合、この表面は
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされた(0001)表面と称される。GaN結晶の対称性のため、
Figure 0005638198
方向は
Figure 0005638198
を含む方向群の一般的表現である。
Figure 0005638198
方向は
Figure 0005638198
を含む方向群の一般的表現である。本明細書で用いるように、特定の方向例えば
Figure 0005638198
方向または
Figure 0005638198
方向に関して、用語「に主に向かって」はそのような方向±15度を意味する。このような参照は、本明細書においては極(オフカット)角度を指すこととは異なり、方位許容角度を指すことに留意されたい。特定の方向に向かう方位変動が±5度であることが好ましく、このような変動が±2度であることが最も好ましい。
本発明は、
Figure 0005638198
方向からなる群より選択される方向に主に向かって(0001)面からオフカットされた表面を有するGaN基板が、基板格子構造の傾斜により基板上に格子表面ステップを示すという発見を反映している。これらのオフカットされた表面上に成長させたエピタキシャル膜は、(0001)面から離れるようには傾斜していない基板表面よりも平滑な形態を有する。
一つの例示的態様において本発明は、GaN基板が<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含む、GaN基板上に配向されたレーザダイオードに関する。オフカット角度は0.2から10度に及び、
Figure 0005638198
方向に平行な表面格子ステップを提供することができる。レーザダイオードキャビティは、レーザダイオードキャビティ方向が基板の格子表面ステップに平行な
Figure 0005638198
方向に沿って配向されるように、オフカット基板表面上に形成されてもよい。そして好適な劈開面は
Figure 0005638198
に垂直であり、基板の表面格子ステップに垂直な劈開レーザファセットを生じる。本発明のさらなる実施形態において、基板平面は劈開面の
Figure 0005638198
方向を規定するように位置決めされる。
他の例示的態様において本発明は、GaN基板が<0001>方向から主に
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされたGaN(0001)表面を含む、GaN基板上に配向されたレーザダイオードに関する。オフカット角度は0.2から10度に及び、
Figure 0005638198
、より一般的には
Figure 0005638198
方向に平行な表面格子ステップを提供することができる。レーザダイオードキャビティは、レーザダイオードキャビティ方向が基板の格子表面ステップに垂直な
Figure 0005638198
方向に沿って配向されるように、オフカット基板表面上に形成されてもよい。好適な劈開面は
Figure 0005638198
方向に垂直であり、c軸ベクトルを含む劈開レーザファセットを生じる。本発明のさらなる実施形態において、基板平面は劈開面の
Figure 0005638198
方向を規定するように位置決めされる。
本発明は多様なマイクロ電子デバイスアセンブリおよび構造に用途がある。好適なデバイス用途は、フローサイトメトリ、印刷、分光および医療システム用途の潜在的有用性における、本発明のレーザダイオードおよびレーザダイオード構造である。
図1は異なるGaN表面、すなわち異なるミスカット(mis−cut)方向およびミスカット角度を有する表面上に成長させた、エピタキシャル層の表面の微分干渉コントラスト(DIC)顕微鏡画像を示す。
GaN基板をハイドライド気相成長により調製した。ホモエピタキシへの面方位の効果を調査するために、大きな格子湾曲およびウェハの反りを有する30mm径GaNウェハを作製した。機械的ラッピングおよび研磨は物理的なウェハの反りを除去したが格子湾曲が残り、c面に対して様々なオフカット度を有する表面になった。
図1は結晶方位がウェハ中心からの距離の関数として平滑に変化する、得られたウェハ上に成長させたGaNエピタキシャル層の一連の顕微鏡写真を示しており、ウェハ中心は[0001](顕微鏡写真(a))であり、顕微鏡写真(b)、(c)および(d)は、
Figure 0005638198
方向に沿って中心から4mm、6mmおよび10mmの距離にあり、顕微鏡写真(e)、(f)、(g)および(h)において、ウェハ中心+1mmが顕微鏡写真(e)に示されるとともに、顕微鏡写真(f)、(g)および(h)は
Figure 0005638198
方向に沿って中心から5mm、7mmおよび10mmの距離にある。
ホモエピタキシャル成長は、トリメチルガリウム、アンモニア前駆体および水素キャリアガスを用いてアイクストロン(Aixtron)200/4MOVPEシステム内で行われた。サセプタの背後に配置された熱電対で監視すると、成長温度は1170℃であるとともに、成長圧力は100mbarであった。成長速度は2μm/時間であるとともに、V:III比は6000:1で、微傾斜基板のガリウム表面上に3μmホモエピタキシャルGaN膜を作製した。
このように図1は基板中心、および
Figure 0005638198
方向に向かって0.4°、0.6°、および1.0°でミスカットされた表面、および
Figure 0005638198
方向に向かって0.1°、0.5°、0.7°、および1.0°でミスカットされた表面の表面画像を示す。ウェハの(公称c面)中心において、表面は顕微鏡写真(a)に示すように六角形のヒロック構造を示した。中心から離れると、ヒロックの一方側は顕微鏡写真(e)に示すように徐々に細長くなるとともに、表面はより平滑になった。
Figure 0005638198
方向に沿ったおよび
Figure 0005638198
方向に沿った形態の発展は若干異なったが、中心から10mmの距離ではDIC顕微鏡下で観察された表面形態は特徴がなかった。
図1の顕微鏡写真のエピタキシャル膜の表面形態は、オフカットまたは傾斜角度が1度に近づくにつれて、各方向に次第に平滑になる。平滑な表面エピタキシャル膜は、レーザダイオードなどの様々な半導体デバイスにとって所望の表面である。そこで、基板をこのようなデバイス用途で使用するために、意図的に
Figure 0005638198
方向に沿ってオフカットしてもよい。
GaN基板が
Figure 0005638198
方向に向かってオフカットされた本発明の様々な実施形態が、図2A〜2Dに概略的に図示されている。図2Aは
Figure 0005638198
方向に向かったオフカット基板201の表面の上面図を表す。例示の格子表面ステップ202が、
Figure 0005638198
方向に向かって傾斜された格子構造の結果として、
Figure 0005638198
方向に垂直に示されている。レーザキャビティの長さ方向として規定されるレーザダイオードキャビティ方向203は、基板の格子表面ステップ202に平行な
Figure 0005638198
方向に沿って配向されてもよい。図2Bは
Figure 0005638198
方向201に向かってオフカットされた基板の断面図を表し、この図は
Figure 0005638198
方向に沿っている。
Figure 0005638198
方向に沿った<0001>方向からの傾斜角度204は、0.2〜10度の範囲にあり得るとともに、格子表面ステップ202の方位を決定する。
レーザダイオード用途の場合、出力性能の向上を達成するために、レーザダイオードキャビティに垂直な劈開ファセットを有することが望ましい場合がある。ここで図2Cを参照すると、レーザダイオードキャビティ方向203は、
Figure 0005638198
方向に沿った格子表面ステップ202に平行に示されている。レーザダイオードキャビティ方向203に垂直な劈開ファセット205の場合、好適な劈開面は
Figure 0005638198
方向および格子表面ステップ202に垂直である。
図2Dは
Figure 0005638198
結晶方向のレーザダイオードキャビティ方向203に配列されたレーザダイオードキャビティ207をさらに含む、
Figure 0005638198
オフカット基板201の側面図を表す。そして劈開ファセット205はレーザダイオードキャビティ207に垂直である。
GaN基板が
Figure 0005638198
方向に沿ってオフカットされた本発明のさらなる実施形態が、図3A〜3Dに概略的に図示されている。図3Aは
Figure 0005638198
方向に沿ったオフカット基板301の表面の上面図を表す。格子表面ステップ302が、
Figure 0005638198
方向に向かって傾斜された格子構造の結果として、オフカット方向
Figure 0005638198
に垂直に示されている。レーザダイオードキャビティ方向303は、基板の格子表面ステップ302に垂直な
Figure 0005638198
方向に沿って配向されてもよい。図3Bは
Figure 0005638198
オフカット基板301の断面図を表し、この図は
Figure 0005638198
方向に沿っている。
Figure 0005638198
方向に沿った<0001>方向からの傾斜角度304は、0.2〜10度の範囲にあってもよく、それとともに、格子表面ステップ302の方位を決定する。
ここで図3Cを参照すると、レーザダイオードキャビティ方向303が、格子表面ステップ302に垂直な
Figure 0005638198
に沿って示されている。レーザダイオードキャビティ方向303に垂直であることが望ましい劈開ファセット305の場合、好適な劈開面は
Figure 0005638198
に垂直であるとともに格子表面ステップ302に平行である。ここでまた図3Bを参照すると、好適な劈開面307がレーザダイオードキャビティ方向303に垂直であり、格子表面ステップ302と一致するとともに、レーザダイオードキャビティ方向303と比べて角度を有しているかまたは傾斜している。
図3Dは
Figure 0005638198
結晶方向のレーザダイオードキャビティ方向303に配列されたレーザダイオードキャビティ307をさらに含む、
Figure 0005638198
オフカット基板301の側面図を表す。そして劈開ファセット305はレーザダイオードキャビティ307と比べて傾斜しているかまたは角度を有している。
前述の図面に示すように、基板の劈開面がそのファセットを決定するように、レーザダイオードキャビティを配向することが好ましい。また所望の劈開面を規定するように基板平面を配列することが好ましい。そこで、良好に規定されたレーザファセットの場合、基板平面許容範囲または角度配向は、好適には5度以内、より好適には1度以内、さらに好適には0.1度以内、および最も好適には0.01度以内であることが知られている。良好に配向された劈開およびウェハ平面の望ましさを考えると、適当な劈開技術を用いてウェハ平面を形成または規定することが望ましい。
両方の配向とも実用的なレーザダイオードを生じるが、図2A〜2Dにより図示された第1の実施形態は、微傾斜ウェハ表面による平滑なエピタキシおよびレーザダイオードキャビティに垂直なファセットの両方を可能にする。垂直なファセットが出力性能(効率およびPout)の向上を達成するために有用であるので、このような構成は本発明の様々な実施形態で好ましい。
様々な実施形態において、オフカット基板上に成長させたエピタキシャル膜は、GaNおよび他のIII−V族窒化膜のドーピングに従来利用されているタイプの適当なドーパントで処理されてもよい。一実施形態においてGaNのシリコンドーピングは、ホモエピタキシャル成長プロセス中にシランを添加することにより行われる、平滑且つ特徴のない微傾斜表面上にエピタキシャル膜を作製する。
具体的な例、態様、特徴および実施形態を参照して本明細書に本発明を説明したが、本発明はこのようなものに限定されるのではなく、むしろ本明細書の開示に基づいて当業者に提案するような、様々な代替の形態および実施形態で実施され得る特徴を有することは理解されるだろう。したがって本発明は、以下に記載する特許請求の範囲内でこのような代替の形態および実施形態をすべて網羅するように、広く解釈されるものである。
結晶方位がウェハ中心からの距離の関数として平滑に変化する、ウェハ上に成長させたGaNエピタキシャル層の一連の顕微鏡写真であり、ウェハ中心は[0001](顕微鏡写真(a))であり、顕微鏡写真(b)、(c)および(d)は、
Figure 0005638198
方向に沿って中心から4mm、6mmおよび10mmの距離にあり、顕微鏡写真(e)、(f)、(g)および(h)において、ウェハ中心+1mmが顕微鏡写真(e)に示されるとともに、顕微鏡写真(f)、(g)および(h)は
Figure 0005638198
方向に沿って中心から5mm、7mmおよび10mmの距離にある。
本発明の実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明の実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明の実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明の実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明のさらなる実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明のさらなる実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明のさらなる実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。 本発明のさらなる実施形態による、微傾斜GaN基板上のレーザダイオード配向を図示する。

Claims (11)

  1. 電子デバイスであって、
    <0001>方向から主に
    Figure 0005638198
    方向に向かってオフカットされた、0.2〜10度の範囲にあるオフカット表面角度を有するIII−V族窒化物(0001)表面を有し、
    Figure 0005638198
    方向に垂直な劈開面を有する
    III−V族窒化物基板を備え、
    前記III−V族窒化物基板は、前記III−V族窒化物基板の両面に複数の平行なステップを有し、各ステップは尾根に沿って接触する第1のステップ面と第2のステップ面とを有し、前記尾根は劈開面に対して平行であり、
    前記電子デバイスは、さらに、
    Figure 0005638198
    方向に平行且つ劈開面に垂直に配向された前記基板上のレーザダイオードキャビティ、及び、
    前記基板上の、前記レーザダイオードキャビティに対して垂直に配向されたレーザファセット
    を備える電子デバイス。
  2. <0001>方向から主に
    Figure 0005638198
    方向に向かってオフカットされた前記表面が、<0001>方向に対する
    Figure 0005638198
    方向から方位角が±15度以内であるように配向された傾斜方向を有する請求項1に記載の電子デバイス。
  3. <0001>方向から主に
    Figure 0005638198
    方向に向かってオフカットされた前記表面が、<0001>方向に対する
    Figure 0005638198
    方向から方位角が±5度以内であるように配向された傾斜方向を有する請求項1に記載の電子デバイス。
  4. 前記レーザダイオードキャビティ上にドープされたエピタキシャル膜を備える、請求項に記載の電子デバイス。
  5. 前記基板上に成長させたエピタキシャル層を備える、請求項1に記載の電子デバイス。
  6. レーザダイオードを備える、請求項1に記載の電子デバイス。
  7. 前記III−V族窒化物基板はGaN基板である、請求項1に記載の電子デバイス。
  8. トップコンタクトをさらに備える、請求項1に記載の電子デバイス。
  9. III−V族窒化物基板を備える電子デバイスであって、前記III−V族窒化物基板は、<0001>方向から主に
    Figure 0005638198
    方向に向かってオフカットされたIII−V族窒化物(0001)表面を前記III−V族窒化物基板の両面に含み、この表面は、0.2〜10度の範囲にあるオフカット表面角度を有し、
    前記オフカットされた表面は、
    Figure 0005638198
    方向に平行な格子ステップを前記III−V族窒化物基板の両面に備え、
    前記デバイスは、
    キャビティ方向が前記基板の格子表面ステップに垂直な
    Figure 0005638198
    方向に沿って配向されるように、前記カットオフされた基板表面上に形成されたレーザダイオードキャビティを備える電子デバイス。
  10. レーザダイオードを備える、請求項に記載の電子デバイス。
  11. III−V族窒化物基板であって、
    <0001>方向から主に
    Figure 0005638198
    方向に向かってオフカットされた、0.2〜10度の範囲にあるオフカット表面角度を有するIII−V族窒化物(0001)表面を含み、さらに、
    Figure 0005638198
    方向に垂直な劈開面を規定する基板平面を備え、
    前記基板平面は、
    前記III−V族窒化物基板の両面に複数の平行なステップを有し、各ステップは尾根に沿って接触する第1のステップ面と第2のステップ面とを有し、前記尾根は劈開面に対して平行であり、
    前記基板平面上に、
    Figure 0005638198
    方向に平行且つ劈開面に垂直に配向され前記基板平面上のレーザダイオードキャビティ、及び、前記レーザダイオードキャビティに対して垂直に配向されレーザファセット
    を形成した構成にされているIII−V族窒化物基板。
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