JP4696285B2 - R面サファイア基板とそれを用いたエピタキシャル基板及び半導体装置、並びにその製造方法 - Google Patents

R面サファイア基板とそれを用いたエピタキシャル基板及び半導体装置、並びにその製造方法 Download PDF

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本発明は、サファイア基板、窒化物系半導体からなるエピタキシャル基板、及び、それを用いた半導体装置に関するものである。
窒化アルミニウム(以下、AlNという。)、窒化ガリウム(以下、GaNという。)、窒化インジウム(以下、InNという。)、あるいは、それらの混晶である窒化アルミニウムガリウムインジウム(以下、AlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)という。)などの窒化物系半導体は受発光素子や電子走行素子に用いることができるため、近年、その結晶成長や半導体装置への応用について、幅広く研究がなされており、発光ダイオード、レーザダイオードに関しては、既に実用化されているものもある。
窒化物系半導体は大型のバルク単結晶が成長できないため、一般的には、(0001)サファイア(以下C面サファイアという)、(11−20)サファイア、もしくは、(0001)4H-SiC、(0001)6H−SiCなどの基板を用いてヘテロエピタキシ
ャル成長させている。
エピタキシャル成長の方法としては、有機金属気相成長(MOVPE) 法、分子線エピ
タキシー(MBE)法、ハライド気相成長(HVPE)法などがあるが、実用化の面で最も一般的なのはMOVPE法である。
上記のように、既に実用化されている半導体装置に用いられている窒化物系半導体は、結晶構造が、反転対象性を持たない六方晶系のウルツ鋼構造であることに起因し、大きな圧電性を有している。また、図6は、異なる材料からなる2層(第1層101、及び、第2層102)が積層された窒化物系半導体のヘテロ接合を示しているが、結晶成長方位は全てへテロ接合界面101aがC軸103として直交しており、これをC軸配向と呼ぶ。従って、格子定数の異なる2層を積層してなるヘテロ接合を作製した場合、結晶内に歪によって大きなピエゾ部電界を生じる。
例えば、発光ダイオードやレーザダイオードなどの発光装置の場合、C軸配向した結晶
を用いると、多重量子井戸構造など、ヘテロ接合により構成する活性層には上記ピエゾ電界が生じ、バンド構造が変化することによりキャリアの再結合確率を低減していた。このため、輝度向上が妨げられ、成長条件を最適化しても限界があることから高輝度の発光装置の作製は困難であった。
このように、窒化物系半導体におけるピエゾ電界の問題は、半導体装置の特性に大きな影響を与えるが、このピエゾ電界による問題が存在しない結晶成長方法として、(11−20)配向(以下、A軸配向という。)、もしくは、(10−10)配向させればよいことが非特許文献1において既に報告されている。
窒化物系半導体を(10−10)配向させる方法については、有効なものが無い一方で、窒化物系半導体を(11−20)配向させる方法としては、(1−102)サファイア基板(以下、R面サファイア基板という。)を用いる方法が非特許文献2に、及び、(11−20)4H−SiC基板上にAlNを成長する方法が非特許文献3に記載されている。これらの中で、後者の方法は、現状の(11−20)4H-SiC基板自体の作製技術
において大型化が難しく、量産性が悪いため適さない。一方、R面サファイア基板は既に8インチ基板が現状でも製造可能であり、基板口径の問題はない。
また、シリコンを用いた半導体装置と同様の半導体装置製造プロセスが利用可能な点や、SOS(シリコン・オン・サファイア)装置と結びつけた応用が可能な点を考慮すると、工業的な魅力は大きい。従って、量産性、コストの面から考えてR面サファイア基板上に窒化物系半導体を成長させる方法が最も有利であると考えられている。
また、発光装置の試作例もすでに報告例があり、非特許文献4には、R面サファイア基板上に、(11−20)面のGaN層を形成したGaN/GaInN多重量子井戸構造発光装置の試作例が既に報告されている。上記文献によると、図7に示すように、R面を主面とするサファイア基板111上に、MOVPE法により、n型GaN層(30μm)112、n型Al0.1Ga0.9Nクラッド層(100nm)113、GaN/In0.
15Ga0.85N多重量子井戸構造活性層114、p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層(50nm)115、p型GaN層(200nm)116を順次積層している。これに、反応性イオンエッチングによるメサ加工、及び、p側電極117とn側電極118の形成を行い、発光装置を形成している。
R面サファイア基板上に窒化物計半導体を成長させる場合、その大きな格子定数差や、サファイアが無極性であることに起因する多量の貫通転位、及び、積層欠陥が導入されてしまうという問題、及び、半導体装置の製造に必要な急峻な界面の形成を困難にする劣悪な結晶形態の問題が存在していることが、本発明者ら、及び、その他の研究により明らかになっている。
貫通転位密度の低減のひとつの手法として、選択横方向成長が非特許文献5に示されている。図8に示すように、R面を主面とするサファイア基板111上に、MOVPE法によりGaN層121を成長した後、既存のフォトリソグラフィー技術、及び、ウエットエッチング技術により、SiO2からなるマスク122を形成し、その後、MOVPE法により、再成長GaN層123を再成長している。この方法によりマスク122が貫通転位が再成長層に伝搬するのを防止し、貫通転位密度を低減している。
しかし、この論文は、GaN層の結晶方位に対してマスク122の配置方向を変化させて再成長GaN層123中の転位の挙動を観察しただけであり、マスク122の寸法については検討が成されていない。
また、特許文献1には、サファイア基板に周期段差溝加工を施した後の選択横方向成長が、非特許文献6には、窒化物系半導体層に周期段差溝加工を施した後の選択横方向成長が、さらに、特許文献2には、窒化物系半導体層上にマスクを用いた選択横方向成長が、それぞれ、示されている。これらは、選択横方向成長による貫通転位密度の低減が示しているが、いずれもC軸配向した窒化物系半導体層を用いている。そして、その寸法を規定しているものもある。しかし、今回取り上げているA軸配向の窒化物系半導体は、C軸配向のものと成長のメカニズムが全く異なるため、それらの知見は全く当てはまらない。それはサファイアの原子配置の異方性に起因し、格子定数整合の問題が、サファイア基板面方位がC面かR面かにより、大きく異なるためである。
Japanese Journal of Applied Physics, Vol.39 (2000) 413-416 Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 42 (2003) L818-820 Applied Physics Letters Vol. 83, (2003) 5208-5210 Applied Physics Letters Vol. 84, (2004) 3663-3665 Applied Physics Letters, Vol. 81 (2002) 1201-1203 公開特許公報 特開2000-106455 Journal of Crystal Growth 272 (2004) 377-380 公開特許公報 特開2004-262757
上記に鑑みて、本発明は、基板全面において低貫通転位密度で、かつ、表面平坦性の優れた、A軸配向した窒化物系半導体をR面サファイア基板上に成長するための選択横方向成長について提案を行い、発光ダイオード、レーザダイオード、トランジスタ等、高性能の半導体装置を作製可能なエピタキシャル基板の提供を可能とするものである。
上記に鑑みて本発明は、R面を有するサファイヤ基板の主面上に、凹状の溝部と凸状のテラス部とを交互に有し、上記溝部の幅が0.5〜30μm、深さが0.3〜3μmであり、かつ、テラス部の幅が0.5〜5μmであることを特徴とするR面サファイア基板。
さらに上記R面サファイア基板の主面上に、A面を主面とした窒化物系半導体層を有したことを特徴とする。
さらに上記溝部を上記窒化物系半導体層によって埋め込んだことを特徴とする。
さらに上記窒化物系半導体層上に半導体素子構造を有することを特徴とする。
さらに上記エピタキシャル基板を用いることを特徴とする。
さらに上記サファイア基板上に、上記窒化物系半導体層を選択的に横方向に成長させることを特徴とする。
さらに上記窒化物系半導体層を成長させる時のIII族原料の供給量に対するV族原料の
供給量の比を0.01〜100とすることを特徴とする。
本発明は、低貫通転位密度で、かつ、表面平坦性の優れた、A軸配向した窒化物系半導体をR面サファイア基板に成長するための選択横方向成長を可能とし、高性能の発光ダイオード、レーザダイオードが作製可能なエピタキシャル基板の提供を可能とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、R面サファイア基板上に周期段差溝構造を形成した後、選択横方向成長により成長させた場合の、本発明の窒化物系半導体のエピタキシャル基板の構造を示す断面図である。
R面サファイア基板4の表面に周期段差溝加工が施され、溝部11c、及び、テラス部11bが形成されている。その上に、第1の下地層13、第2の下地層14を順次成長され、その後、最後に窒化物系半導体層15が成長されている。窒化物系半導体層15は選択横方向成長して、R面サファイア基板11に形成された周期段差溝構造を埋め込み、エピタキシャル基板1となる。
次に、図1のエピタキシャル基板1の製造方法について説明する。
まず、図2のように、フォトリソグラフィー技術と蒸着技術等を用いてR面サファイア基板11上に、ライン・アンド・スペースのマスク12を形成する。その時の周期構造は、マスク部11bが0.5μm以上5μm以下であり、かつ、マスク開口部11aの幅が0.5μm以上30μm以下となるようにする。マスク12の高さは後に行うエッチングにおける、R面サファイア11とマスク12の材料の選択比によって規定され、必要な厚みより厚くしておくことが望ましい。
次に、図3のようにエッチングによりR面サファイア基板11表面のマスク開口部11aの一部を除去し、溝部11cを形成する。マスク部11bはエッチングされないため、テラス部11bとなり、周期段差溝構造が形成される。R面サファイア基板11のエッチング法は、既存の技術を用いれば良く、塩素系、または、フッ素系のガスを用いたドライエッチングが一般的である。この場合のマスク12の材料はニッケルや酸化珪素を用いると良いが、これ以外でも良い。
次に、図4のように、R面サファイア基板11表面からマスク12を除去する。マスク12の材料に応じて適切な薬液を選ぶ。このようにして、周期段差溝構造を有するR面サファイア基板4を得る。
次に、図1のようにMOVPE法により上記R面サファイア基板4上に窒化物系半導体
層15を成長する。膜厚や組成を制御して第1の下地層13、第2の下地層14を順次積層してやることで、その上には、表面が平坦で比較的結晶性の良いA軸配向した窒化物系半導体層15を成長することができる。第1の下地層13としてAlN、第2の下地層14としてAl0.5Ga0.5Nを用いると良いが、これについては、本発明において特筆すべき点ではない。従って、平坦化が成されるのであれば、下地層11及び12の組み合わせは限定されるものではなく、また、一層のみで下地層を構成しても良いし、下地層を用いずに直接窒化物系半導体層15をR面サファイア基板4上に成長しても良い。
また、V/III比とは、成長時のIII族原料である有機金属の供給量に対する、V族原料であるアンモニア(以下、NH3という。)の供給量の比であり、例えば、4000μmol/分のNH3と80μmol/分のトリメチルガリウム(以下、TMGという。)を供給する場合は、V/III比は50となるのだが、窒化物系半導体層15の成長時におい
ては、V/III比を0.01〜100とするのが良い。この範囲のV/III比で成長を行うことで選択横方向成長を促進し、第2の下地層14の表面が凹凸形状を埋め込んで平坦化される。0.01以下のV/III比は制御が難しく実施困難である。一方、V/III比が100以上では、窒化物系半導体層15の表面に成長ピットが形成されるなど、平坦化させ
ることが出来ない。これは、V/III比によって成長速度の異方性が変化し、窒化物系半
導体層15の結晶が横方向に伸びなくなるためである。
一般に、C軸配向した窒化物系半導体であれば、V/III比を増加させることで選択横
方向成長が促進されるため、さらに高いV/III比とする。勿論、積層する材料にもよる
が、例えば、GaNの場合、600以上、2000以下とすることが多い。この点で、R面サファイア基板11上に成長させた、A軸配向の窒化物系半導体層15の選択横方向成長は特有である。
また、上記のサファイア基板に形成した周期段差溝加工の寸法については、ライン・アンド・スペースのマスクにおけるマスク部では、窒化物系半導体層15中に貫通転位が多く生成してしまうので、なるべくその幅は小さい方がよい。しかし、幅が小さすぎると、マスク作製が困難であるため、0.5μm以上が良い。また、第1の下地層13または第2の下地層14の、成長初期におけるドメインの大きさが1〜3μmであるため、マスク部の幅は5μm以下であることが望ましく、好ましくは3μm以下であることがよい。
ライン・アンド・スペースのマスクにおけるマスク開口部11aは、エッチングにより溝部11cが形成される。その側壁から選択横方向成長が始まり、貫通転位が横方向に伝搬するので膜厚方向に伸びる転位を減少させることができ、窒化物系半導体層15の貫通転位密度の低減に寄与する。
マスク開口部11aの幅は、上記のマスク部11bと同様に、幅が小さすぎると、マスク12の作製が困難であるため、0.5μm以上が良い。あまりに広いマスク開口部11
a上の幅は窒化物系半導体層15の初期成長ドメインが、溝の底部からも成長するため膜厚方向に成長し、貫通転位密度の低減が困難となる。C軸配向した窒化物系半導体層では、精々20μm程度が限界であるが、R面サファイア基板4上に成長させたA軸配向の窒化物系半導体層15の場合は、30μmまでの溝部11cを用いることが可能である。これは、成長方位依存性により、溝部11cの底からの成長よりも、選択横方向成長しているドメインの成長を促進することの方が優位だからである。
また、エッチング法により形成するR面サファイア基板4表面の周期段差溝構造の深さは、転位密度の低減の効果を十分にえるためには0.3μm以上が良く、好ましくは0.5μm以上がよい。一方、機械的に堅牢であり、かつ、化学的にも安定なサファイアの加工は困難であるため、3μm以上の深さの周期段差溝構造は形成困難である。また、深い溝を埋め込むための窒化物系半導体層15の成長が長時間となるため好ましくない。
以上のようにして成長したA軸配向の窒化物系半導体15は、表面平坦性に優れ、結晶性の改善による発光特性の向上がフォトルミネセンス法などにより観察される。このようにしてエピタキシャル基板5が作製される。
また、上記実施の形態において説明されたエピタキシャル基板は、窒化物系半導体層までしか積層しなかったが、半導体素子構造を有していても構わない。
半導体素子構造は、発光ダイオード、レーザダイオード、電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタなどが挙げられる。半導体素子構造は既存の技術により構成することが出来るが、窒化物系半導体層が低転位密度化している。
従って、このエピタキシャル基板は特性の良い半導体装置を作製可能となる。電界効果型トランジスタであれば、ピエゾ電界が掛からないことを利用してエンハスメント型動作をさせることが可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
(第1の実施例)
R面サファイア基板に周期段差溝加工を施した場合について説明する。
まず、図2のように、フォトリソグラフィー技術と蒸着技術等を用いてR面サファイア
基板11上に、ニッケルからなるライン・アンド・スペースのマスク12を形成した。その膜厚は、150nmとした。また、その周期構造は、マスク部11b幅が3μm、マスク開口部11aの幅が15μmとした。
次に、塩素を用いた反応性イオンエッチングにより、サファイア表面のマスク開口部11aの一部を除去し、溝部11cとなった。その深さは2μmとした。
次に、王水を用いてサファイア基板11表面からマスク12を除去した。このようにして、周期段差溝構造を有するサファイア基板4が作製された。
次に、MOVPE法により、成長温度1100℃でAlNからなる第1の下地層13を100nm、及び、Al0.5Ga0.5Nからなる第2の下地層14を順次成長させた。これらの層の成長時は、V/III比は800であった。その後、成長時のV/III比を60に減少させ、GaNからなる窒化物系半導体層15を積層した。これによりR面サファイア基板4に形成された周期段差溝構造が埋められ、平坦な表面を有する窒化物系半導体層15が得られた。X線回折によりA軸配向であることが確認され、また、この表面を原子間力顕微鏡(以下、AFMという。)により測定したところ、自乗根平均の面粗さは0.3nmであった。さらに、ヘリウム-カドミウムレーザを光源に用いた顕微フォトルミ
ネセンス法により、窒化物系半導体層15の発光分布を調べた。その結果を図5に示す。その後、周期溝構造に対応する明瞭なコントラストが確認でき、特に、マスク開口部11aに形成された選択横方向成長領域は、明るく光っていた。隣接するマスク部11b、及び、溝部11cの発光強度比は約20倍に達していた。選択横方向成長により結晶性が向上しているものと推測できる。
以下に、周期段差溝構造の形状の変化による、表面平坦性、及び、貫通転位密度を評価するため、以下に示す実験を行った。
まず、ライン・アンド・スペースのマスクにおける、マスク開口部11a、マスク部11bの寸法、及び、周期段差溝構造の深さを種々変化させ、様々な周期段差溝構造のR面サファイア基板4を作製した。次いで、MOVPE法により、それぞれのR面サファイア基板4上に、上記と同様の構造を成長させ、AFMを用いて表面平坦性を、及び、平面透過型電子顕微鏡(TEM)観察により貫通転位密度を評価した。
その結果を表1に示す。
溝部11c幅を変化させた条件1〜15(実施例1〜11、及び、比較例1〜4)を比較すると、条件溝部11c幅が30μmより大きい条件13〜15(比較例2〜4)の場合は、RMS表面粗さがnmオーダーで粗くなっており、また、貫通転位密度も109/cm2となって結晶性が良くないので適さない。従って、溝部11c幅は30μm以下が良かった。一方、条件1(比較例1)のように、溝部11c幅が0.4μmのパターンをフォトリソグラフィー技術で作製しようとした場合は、あまりに精密で作製が困難であった。従って、条件2〜12(実施例1〜11)のように、溝部11c幅は0.5μm以上
30μm以下が良い。
また、テラス部11b幅を変化させた条件16〜22(実施例12〜16、及び、比較例5、6)を比較すると、テラス部11b幅が5μmより大きい条件22(比較例6)の
場合は、RMS表面粗さがnmオーダーで粗くなっており、また、貫通転位密度も109/cm2以上となって結晶性が良くないので適さない。従って、溝部11c幅は5μm以下が良かった。一方、条件16(比較例5)のように、溝部11c幅が0.4μmのパターンをフォトリソグラフィー技術で作製しようとしたが、あまりに精密で作製が困難であった。すなわち、条件17〜21(実施例12〜16)のように溝部幅は0.5μm以上
5μm以下が良い。
また、溝部11c深さを変化させた条件23〜30(実施例17〜22、及び、比較例7、8)を比較すると、条件23(比較例7)のように0.3μm未満の深さでは、窒化物系半導体層15の選択横方向成長が十分でなく、溝部11cからも結晶核形成が起こるため、貫通転位密度も109/cm2以上となって結晶性が良くないので適さない。条件24〜30(実施例17〜22、及び、比較例8)のように、溝部11c深さを大きくすると貫通転位密度は低減できるものの、段差を埋め込むのに必要な窒化物系半導体層15
の成長時間は長くとる必要が生じる。これは製造コスト増大に繋がるので、120分以内で埋め込みが終了しない条件30(比較例8)は好ましくない。従って、条件24〜29(実施例17〜22)のように、溝深さは0.3μm以上3μm以下とするのが良い。
本発明のエピタキシャル基板を説明する断面図である。 本発明のエピタキシャル基板の製造方法を説明する断面図である。 本発明のエピタキシャル基板の製造方法を説明する断面図である。 本発明のR面サファイア基板について説明する断面図である。 本発明の効果を示す顕微フォトルミネセンスマッピング像図である。 C軸配向した窒化物系半導体のヘテロ接合を説明する模式図である。 従来の半導体装置を示す断面図である。 従来の結晶成長方法を示す断面図である。
1 エピタキシャル基板
4 R面サファイア基板
5 エピタキシャル基板
8 エピタキシャル基板
11a マスク開口部
11b テラス部
11c 溝部
12 マスク
13 第1の下地層
14 第2の下地層
15 窒化物系半導体層
101 第1層
101a ヘテロ接合界面
102 第2層
103 C軸
111 R面サファイア基板
112 n型GaN層
113 n型Al0.1Ga0.9Nクラッド層
114 GaN/In0.15Ga0.85N多重量子井戸構造活性層
115 p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層
116 p型GaN層
117 p側電極118 n側電極
121 GaN層
122 マスク
123 再成長GaN層

Claims (7)

  1. R面を有するサファイ基板の主面上に、凹状の溝部と凸状のテラス部とを交互に有し、上記溝部の幅が0.5〜30μm、深さが0.3〜3μmであり、かつ、テラス部の幅が0.5〜5μmであることを特徴とするR面サファイア基板。
  2. 請求項1記載のR面サファイア基板の主面上に、A面を主面とした窒化物系半導体層を有したことを特徴とするエピタキシャル基板。
  3. 上記溝部を上記窒化物系半導体層によって埋め込んだことを特徴とする請求項2に記載のエピタキシャル基板。
  4. 上記窒化物系半導体層上に半導体素子構造を有することを特徴とする請求項2または3に記載のエピタキシャル基板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のエピタキシャル基板を用いることを特徴とする半導体装置。
  6. 上記サファイア基板上に、上記窒化物系半導体層を選択的に横方向に成長させることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のエピタキシャル基板の製造方法。
  7. 上記窒化物系半導体層を成長させる時のIII族原料の供給量に対するV族原料の供給量の比を0.01〜100とすることを特徴とする請求項6に記載のエピタキシャル基板の製造方法。
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