JP2006249380A - ポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単分散性がより高いポリイミド微粒子を工業的規模で生産できる方法を提供する。
【解決手段】テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、(c)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程を含むことを特徴とするポリイミド微粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子の製造方法に関する。
ポリイミドの微粒子を製造する方法としては、これまでいくつかの方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸のワニスを調製し、これを貧溶媒中に滴下して、沈殿法によりポリアミド酸粒子を製造する方法が開示されている。
また、特許文献2には、ポリアミド酸の溶液をポリマー不溶溶媒中に入れて加熱して閉環させてイミド化を行い、反応が進行するに従って沈殿生成した粒子状重合体を回収する方法が提案されている。
特許文献3には、ポリイミドの原料である芳香族テトラカルボン酸二無水物及び芳香族ジアミンは溶解するが、生成するポリアミド酸は溶解しない溶媒中で反応させて、ポリイミド前躯体であるポリアミド酸微粒子を製造する方法が開示されている。
特公昭38−5997号公報 特公昭39−30060号公報 特開平9−302089号公報
しかしながら、特許文献1及び2の方法では、ポリイミド粒子が凝集・合一化している。また、場合によっては、機械的方法により粉砕する工程が別途に必要となる。しかも、粒径が大きく、単分散の微粒子を得ることは困難である。
一方、特許文献3の方法は、完全なバッチ反応であり、かつ実質的には非常に希薄溶液下の反応でしかポリアミド酸粒子は得られないために、極めて生産性が悪い。更には、スケールアップにより、ポリイミド粒子の粒度分布が著しく変動
するために、工業的な生産方式として適用することは困難である。
従って、本発明の主な目的は、単分散性がより高いポリイミド微粒子を工業的規模で生産できる方法を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、チューブ反応器を用いた特定の方法によってポリイミドを製造することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記のポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子の製造方法に係る。
1. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリアミド酸を合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、
を含むことを特徴とするポリアミド酸微粒子の製造方法。
2. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、
(c)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程、
を含むことを特徴とするポリイミド微粒子の製造方法。
3. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリアミド酸を合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により連続的に生成するポリアミド酸を粒子状析出物となる前に回収するチューブ反応工程、
(c)チューブ反応工程で回収したポリアミド酸を含む反応液を、バッチ反応器中で更に反応させてポリアミド酸微粒子を析出させるバッチ反応工程、
を含むことを特徴とするポリアミド酸微粒子の製造方法。
4. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により連続的に生成するポリアミド酸を粒子状析出物となる前に回収するチューブ反応工程、
(c)チューブ反応工程で回収したポリアミド酸を含む反応液を、バッチ反応器中で更に反応させてポリアミド酸微粒子を析出させるバッチ反応工程、
(d)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程、
を含むことを特徴とするポリイミド微粒子の製造方法。
5.チューブ反応工程において、チューブ内の混合溶液の攪拌を超音波照射で行 う前記項1又は3に記載のポリアミド酸微粒子の製造方法。
6.チューブ反応工程において、チューブ内の混合溶液の攪拌を超音波照射で行 う前記項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
7.バッチ反応工程において、バッチ反応器内の反応液の攪拌を超音波照射又は 高速剪断型分散機で行う前記項3記載のポリアミド酸微粒子の製造方法。
8.バッチ反応工程において、バッチ反応器内の反応液の攪拌を超音波照射又は 高速剪断型分散機で行う前記項4記載のポリイミド微粒子の製造方法。
9. 第一溶液及び第二溶液における溶媒が2−プロパノン、3−ペンタノン、エピクロロヒドリン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトアニリド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドンの少なくとも1種を含む前記項1又は3に記載のポリアミド酸微粒子の製造方法。
10. 第一溶液及び第二溶液における溶媒が2−プロパノン、3−ペンタノン、エピクロロヒドリン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトアニリド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドンの少なくとも1種を含む前記項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
11. イミド化工程において、ポリアミド酸微粒子を有機溶媒中で加熱することによりイミド化を行う前記項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
12. イミド化工程において、ポリアミド酸微粒子を水と共沸混合物を構成し得る有機溶媒を含む溶媒中で加熱し、水を共沸により反応系外に除去しながらイミド化を行う前記項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
13. イミド化工程において、溶媒中での加熱を130〜250℃で行う前記項11又は12に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
14. イミド化工程において、ポリアミド酸微粒子を乾式で加熱することによりイミド化を行う、前記項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
本発明の製造方法によれば、2つの溶液をチューブ反応器の微少空間で均一化して連続的に反応させることが可能であり、また、スケールアップ時の粒度分布の変動も少なく、高い単分散性を有するポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子を製造することができる。このため、本発明の製造方法は、ポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子を工業的規模で生産する方法として好適である。
本発明の製造方法には、ポリアミド酸微粒子の製造方法(第1及び第3発明)及び、ポリイミド微粒子の製造方法(第2及び第4発明)がある。
第1発明は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリアミド酸を合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、
を含むことを特徴とする。
第2発明は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、
(c)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程、
を含むことを特徴とする。
第3発明は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリアミド酸を合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により連続的に生成するポリアミド酸を粒子状析出物となる前に回収するチューブ反応工程、
(c)チューブ反応工程で回収したポリアミド酸を含む反応液を、バッチ反応器中で更に反応させてポリアミド酸微粒子を析出させるバッチ反応工程、
を含むことを特徴とする。
第4発明は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、
(a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
(b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により連続的に生成するポリアミド酸を粒子状析出物となる前に回収するチューブ反応工程、
(c)チューブ反応工程で回収したポリアミド酸を含む反応液を、バッチ反応器中で更に反応させてポリアミド酸微粒子を析出させるバッチ反応工程、
(d)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程、
を含むことを特徴とする。
これらの発明において、第1〜第4発明の溶液調整工程、及び第2発明と第4発明のイミド化工程は共通であり、これらはまとめて説明する。以下、各工程ごとに説明する。
(1)溶液調整工程
溶液調整工程は、前記第1〜第4発明のいずれにも共通する工程である。溶液調整工程では、テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する。すなわち、本発明では、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物は、それぞれ別個の溶液として調製しておくことを必須とする。
(A)第一溶液
第一溶液で用いるテトラカルボン酸二無水物は、特に制限されず、例えば従来のポリイミド 合成で用いられているものと同様のものも使用できる。例えば、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸無水物、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸無水物、シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等の脂環族テトラカルボン酸無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸無水物、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸無水物等の複素環族テトラカルボン酸無水物等を使用することができる。これらは、1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、特にBTDA、PMDA等が好ましい。
また、本発明では、テトラカルボン酸ニ無水物の一部を酸クロライドで置換したものを使用することができる。酸クロライドで置換すれば、条件によって反応速度を大きくしたり、得られる粒子の粒径をより微細化できる等の効果が得られる。酸クロライドとしては、例えばジエチルピロメリテイトジアシルクロライド等を用いることができる。
更には、本発明では、特定の機能性機を有するテトラカルボン酸ニ無水物を使用することもできる。機能性基としては、得られる粒子表面上に所望の機能を付与できる限り特に限定されない。例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルケン基、アルキン基、ビニルエーテル基、アミド基、ニトリル基、イソシアネート基、ニトロ基、スルホン基、チオール基、クラウンエーテル基等を挙げることができる。これらの機能性基を1種又は2種以上有する化合物の1種又は2種以上を用いることができる。化合物の具体例としては、ビシクロ(2,2,2)オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸ニ無水物、2,2−ビス(3,4−無水ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等を挙げることができる。本発明では、機能性基を有するテトラカルボン酸ニ無水物は、前記の機能性基を有しないテトラカルボン酸ニ無水物と併用することが可能である。
第一溶液で用いる溶媒は、実質的に無水テトラカルボン酸が溶解し、かつ、生成するポリアミド酸が溶解しないものであれば特に制限されない。例えば、2−プロパノン、3−ペンタノン、テトラヒドロピレン、エピクロロヒドリン、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、アセトアニリド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン等が挙げられ、これらの少なくとも1種を含む溶媒を使用することができる。また、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の非プロトン極性溶媒のようなポリアミド酸が溶解する溶媒であっても、アセトン、酢酸エチル、MEK、トルエン、キシレン等のポリアミド酸の貧溶媒と混合してポリアミド酸が沈殿するように調整すれば、これらも使用することが可能である。
(B)第二溶液
第二溶液で用いるジアミン化合物は、特に制限されず、例えば従来のポリイミド 合成で用いられているものと同様のものも使用できる。例えば、4,4'−ジアミノジフェニルメタン(DDM)、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル(DPE)、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(BAPB)、1,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−Q)、1,3'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4'−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、2,6'−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、1,2−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノビベンジル、R(+)−2,2'−ジアミノ−1,1'−ビナフタレン、S(+)−2,2'−ジアミノ−1,1'−ビナフタレン等の芳香族ジアミン、1,2−ジアミノメタン、1,4−ジアミノブタン、テトラメチレンジアミン、1,10−ジアミノドデカン等の脂肪族ジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4'−ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ジアミンのほか、3,4−ジアミノピリジン、1,4−ジアミノ−2−ブタノン等を使用することができる。これらは、1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、特にDPE、TPE−R等が好ましい。
また、本発明では、ジアミン化合物のほかに、他のアミン系化合物(モノアミン化合物、多価アミン化合物等)も用いることができる。これらにより、得られるポリアミド酸あるいはポリイミドの特性を変えることができる。
更には、本発明では、特定の機能性機を有するジアミン化合物を使用することもできる。機能性基としては、得られる粒子表面上に所望の機能を付与できる限り特に限定されない。例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルケン基、アルキン基、ビニルエーテル基、アミド基、ニトリル基、イソシアネート基、ニトロ基、スルホン基、チオール基、クラウンエーテル基等を挙げることができる。これらの機能性基を1種又は2種以上有する化合物の1種又は2種以上を用いることができる。化合物の具体例としては、1,3−ジアミノ−2−プロピルアルコール、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジメチル−6−ヒドロキシピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミジン等を挙げることができる。本発明では、機能性基を有するジアミン化合物は、前記の機能性基を有しないジアミン化合物と併用することが可能である。
第二溶液で用いる溶媒は、実質的にジアミン化合物が溶解し、かつ、生成するポリアミド酸が溶解しないものであれば特に制限されない。例えば、2−プロパノン、3−ペンタノン、テトラヒドロピレン、エピクロロヒドリン、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、アセトアニリド、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられ、これらの少なくとも1種を含む溶媒を使用できる。また、例えばDMF、DMAc、NMP等の非プロトン極性溶媒のようなポリアミド酸を溶解するものであっても、アセトン、酢酸エチル、MEK、トルエン、キシレン等のポリアミド酸の貧溶媒と混合してポリアミド酸が沈殿するように調整すれば、これらも使用することが可能である。
(2)チューブ反応工程
(イ)第1及び第2発明
第1及び第2発明におけるチューブ反応工程では、第一溶液と第二溶液とをそれぞれ定量ポンプを用いて、超音波槽に浸漬したチューブ反応器に送液する。2つの溶液はチューブの微少空間で急速に混合・均一化し、超音波照射による攪拌で反応が進行する従い、チューブ内でポリアミド酸微粒子が連続的に析出するので、これを回収する。本発明の方法は、ポリアミド酸微粒子の析出が速い反応系に適用することが特に好ましい。ポリアミド酸微粒子の析出が遅いような反応系では、粒子の析出を完了させるのに必要な滞留時間を確保するために、膨大な長さのチューブを用意する必要が生じる。
(ロ)第3及び第4発明
第3及び第4発明におけるチューブ反応工程についても、前記(イ)項と同様に2つの溶液は定量ポンプを用いて、超音波槽に浸漬したチューブ反応器に送液する。超音波照射による攪拌で反応が進行する従い、チューブ内でポリアミド酸が連続的に生成するが、本発明の方法では、前記(イ)項と異なり、生成したポリアミド酸が粒子状の析出物となる前にチューブより排出して、これを回収する。そして、次工程のバッチ反応器によりポリアミド酸微粒子を析出させる。ポリアミド酸微粒子の析出が遅いような反応系や、チューブの長さが短く微粒子を析出させるための反応時間(滞留時間)がチューブ内で十分確保できないような場合に本発明の方法は有効である。
(ハ)溶液混合比率
第一溶液と第二溶液との混合比率は、用いるテトラカルボン酸二無水物やジアミン化合物の種類、各溶液の濃度等によって適宜変更できるが、通常は無水テトラカルボン酸:ジアミン化合物=1:0.5〜1.5程度(モル比)、好ましくは1:0.9〜1.1となるように混合すれば良い。この範囲外で第一溶液と第二溶液とを混合して反応を行った場合、得られるポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子の収率が低下してしまうおそれがある。故に、これら2つの溶液をチューブに送液する定量ポンプは、反応当量が変動しないように、脈動の少ない容積式ポンプを選択することが好ましい。ポンプの流速についての制限は特になく、チューブ反応器の仕様(長さ、内径)、反応に必要な滞留時間、生産量等を考慮して適宜設定すれば良い。
原料の仕込濃度は、第一溶液及び第二溶液のそれぞれに用いる溶媒を合算した総量に対して無水テトラカルボン酸及びジアミン化合物の溶媒の総量が0.1〜50重量%(特に1〜20重量%)となるように調整することが好ましい。0.1重量%未満の場合は、得られるポリアミド酸微粒子の収率が低くなり、工業的規模での生産には不向きである。また、50重量%を超える場合は、チューブ内の反応により、溶液が増粘して超音波による十分な攪拌が行えないばかりか、チューブが閉塞して送液不能となるおそれがある。
(ニ)チューブ反応器
チューブ反応器として用いるチューブの材質は、特に制限はなく、使用する原料や溶媒に対して耐食性を有する材質を適宜選択すれば良い。例えば、PTFE、PFA、FEP等の樹脂製チューブ、SUS、チタン等の金属性チューブが使用できる。
チューブの長さと内径は、使用した無水テトラカルボン酸やジアミン化合物の反応性、これら原料の仕込濃度、及び供給する各溶液の流速等に応じて、必要な反応時間(滞留時間)が確保できるように適宜選択すれば良い。しかしながら、チューブの内径があまりにも小さい場合、反応で生成したポリアミド酸や析出した微粒子によってチューブが閉塞するおそれがある。実質的には、1mm以上の内径を有するチューブを使用することが望ましい。
また、チューブ内での滞留時間について特に制限はなく、原料の反応性や仕込濃度等に応じて、適宜設定すれば良い。所望のポリアミド酸を含む反応液、又はポリアミド酸微粒子の析出が実質的に完了するまで行えば良く、通常は10秒〜30分程度であるが、かかる範囲外となっても差し支えない。
チューブ反応器における溶液の攪拌は、超音波槽に浸漬したチューブに超音波を照射して行う。この超音波攪拌によって、単分散性に優れた微細粒子が得られる。超音波による撹拌は、公知の超音波装置(例えば超音波洗浄機等)及び操作条件をそのまま採用できる。超音波の周波数は、所望の粒径等に応じて適宜設定すれば良く、通常は28〜100kHz程度、好ましくは28〜45kHzとすれば良い。また、第一溶液と第二溶液の混合効果を更に高めるために、チューブ上流側の溶液合流部に、スタティックミキサー等の静止型混合器を装備しても良く、内径が大きいチューブを使用する場合、特に有効である。
チューブ反応工程における温度は、特に制限されず、通常0〜130℃程度、好ましくは20〜40℃とすれば良い。
(3)バッチ反応工程
第3発明及び第4発明におけるバッチ反応工程では、チューブより排出するポリアミド酸を含む反応液を、超音波攪拌装置又は高速剪断型分散機を備えたバッチ反応器に回収して引き続き反応を行う。バッチ反応器中でポリアミド酸は更なる分子成長反応と分子間の凝集・結合が起こり、最終的には微粒子として析出する。
バッチ反応器の設置台数に特に制限はなく、1基でも複数基の併設でも良い。工業的規模での生産を考慮した場合は、複数の反応器を併設して、チューブから排出する反応液を投入する反応器を順次切り替えて、連続操作を実現することができる。
バッチ反応工程における温度は、前記のチューブ反応工程と同様に、特に制限されず、通常0〜130℃程度、好ましくは20〜40℃とすれば良い。また、撹拌時間についても、ポリアミド酸微粒子の析出が実質的に完了するまで行えば良く、通常は5〜30分程度であるが、かかる範囲外となっても差し支えない。
バッチ反応器に装備する超音波攪拌装置は、前記と同様に公知の超音波装置及び操作条件をそのまま採用できる。超音波の周波数は、所望の粒径等に応じて適宜設定すれば良く、通常は28〜100kHz程度、好ましくは28〜45kHzとすれば良い。
バッチ反応器に装備する高速剪断型分散機は、高速で回転する液体剪断機構を備えておれば良く、例えば、ローター(回転部分)とステーター(固定部分)を備え、ローターの高速回転により、両者間で剪断作用が起こし、分散相成分の液滴を連続相成分に微分散させる機構の装置等がある。高速剪断型分散機には、市販品を供することもでき、例えば、エム・テクニック製のクレアミックス、特殊機化工業製のTKロボミックス、TKホモミキサー等が挙げられる。
(4)イミド化工程
イミド化工程は、第2発明及び第4発明に共通する工程である。イミド化工程では、前記工程で得られるポリアミド酸微粒子を、遠心分離等の公知の方法により固液分離して回収し、イミド化することによってポリイミド微粒子を得る。イミド化する方法は、ポリアミド酸微粒子からそのままポリイミド微粒子が得られる限りは特に制限されないが、本発明では、(I)有機溶媒中で加熱してイミド
化する方法(熱閉環)、(II)有機溶媒中における化学反応によりイミド化する
方法(化学閉環)、又は(III)乾式(無溶媒下)で加熱することによりイミド化
する方法(乾式熱閉環)を採用することが望ましい。この中でも特に上記(III)
による方法が有機系廃液の発生がなく、より望ましい。
上記(I)の加熱による方法は、例えばポリアミド酸微粒子を有機溶媒中に分
散させ、通常130℃以上、好ましくは130〜250℃程度の温度で加熱すれば良い。有機溶媒としては、ポリアミド酸の貧溶媒であり、かつ、イミド化反応に必要な温度以上の沸点を有するものであれば制限されない。特に、本発明では、上記有機溶媒中に水と共沸混合物を構成し得る溶媒(以下「共沸溶媒」ともいう)を含むことが好ましい。すなわち、本発明では、共沸溶媒を上記有機溶媒の一部又は全部として用いることが好ましい。共沸溶媒としては、例えばキシレン、エチルベンゼン、オクタン、シクロヘキサン、ジフェニルエーテル、ノナン、ピリジン、ドデカン等を用いることができる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、共沸溶媒は上記有機溶媒中10容積%以上含むことが好ましい。共沸溶媒を使用することによって、特に副生する水(主に縮合水)を共沸させ、これを還流等により反応系外へ除去できることから、未反応のアミド結合の加水分解を抑制し、粒子の形態の変化、分子量の低下等を防止できる結果、単分散性に優れたポリイミド 微粒子がより確実に得られる。
有機溶媒中に分散させるポリアミド酸微粒子の割合は、有機溶媒の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は1〜50g/L程度、好ましくは5〜10g/Lとすれば良い。
上記(II)の化学反応による方法では、公知の化学閉環方法を適用することが
できる。例えば、ポリアミド酸微粒子をピリジン及び無水酢酸からなる有機溶媒中に分散させ、撹拌しながら通常15〜115℃程度の温度で24時間程度加熱すれば良い。両溶媒の配合割合は適宜設定すれば良い。
上記(III)による方法では、ポリアミド酸微粒子を回収し、これを空気中、真
空中、不活性ガス中等の雰囲気下で上記粒子を機械的な攪拌や気流により流動させながら加熱すれば良い。加熱温度は、一般的には130〜300℃程度とすれば良い。また、流動方法は、公知の攪拌流動装置等を用いることができる。この方法によっても、粒子を凝集させることなくイミド化することが可能である。特に、この方法では、溶媒等が実質的に存在しない条件下でイミド化を行うので、加熱効率が良く、また安全性等においても有利である。
イミド化工程で生成したポリイミド 微粒子は、公知の方法により回収し、必要に応じて石油エーテル、メタノール、アセトン等の有機溶剤で洗浄・精製すれば良い。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
なお、実施例における超音波撹拌には超音波洗浄機「SC−650N」(エスエムテー製)を、高速剪断型分散機には「TKロボミックス」(特殊機化工業製)を用いた。また、本発明における各物性は次のようにしてそれぞれ測定した。
(1)平均粒径
ポリイミド微粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、そのSEM写真から任意の100個の微粒子を選び出し、これらの粒径の平均値を算出した。
(2)変動係数
SEM写真から選び出した任意の100個の微粒子より、これらの粒径の標準偏差を求め、前記の平均粒径の値で除して算出した。
実施例1
まず、第一溶液としてPMDA;1.1mol(239.9g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液、第二溶液としてDPE;1.1mol(220.2g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液をそれぞれ調製した。次いで、両溶液を25℃で定量ポンプを用いて、各流速0.1L/minでチューブ反応器(PTFE製、内径8mm×長さ40m)に送液して混合し、周波数28kHzの超音波を照射して攪拌・反応させることにより、ポリアミド酸微粒子を連続的に析出させた。チューブから排出したポリアミド酸微粒子を固液分離により回収し、ロータリーエバポレーター中に投入して、1.3KPaの減圧下、200℃で5時間加熱してイミド化を行った。得られたポリイミド粒子は、平均粒径242nmであり、変動係数7.9%の単分散状であった。
実施例2
まず、第一溶液としてBTDA;0.8mol(257.8g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液、第二溶液としてDPE;0.8mol(160.2g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液をそれぞれ調製した。次いで、両溶液を25℃で定量ポンプを用いて、各流速0.1L/minでチューブ反応器(PTFE製、内径8mm×長さ40m)に送液して混合し、周波数28kHzの超音波を照射して攪拌・反応させることにより、ポリアミド酸微粒子を連続的に析出させた。チューブから排出したポリアミド酸微粒子を固液分離により回収し、ロータリーエバポレーター中に投入して、1.3KPaの減圧下、200℃で5時間加熱してイミド化を行った。得られたポリイミド粒子は、平均粒径385nmであり、変動係数9.8%の単分散状であった。
実施例3
まず、第一溶液としてBTDA;1.0mol(322.2g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液、第二溶液としてDPE;1.0mol(200.2g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液をそれぞれ調製した。次いで、両溶液を25℃で定量ポンプを用いて、各流速0.4L/minでチューブ反応器(SUS製、内径5mm×長さ20m)に送液して混合し、周波数28kHzの超音波を照射して攪拌・反応させることにより、連続的にポリアミド酸を生成させた。チューブから排出したポリアミド酸を含む反応液を、超音波攪拌装置を装備したバッチ反応器に投入して、更に周波数28kHzの超音波照射で20分反応させることにより、ポリアミド酸微粒子を析出させた。固液分離により回収したポリアミド酸微粒子を、ロータリーエバポレーター中に投入して、1.3KPaの減圧下、220℃で4時間加熱してイミド化を行った。得られたポリイミド粒子は、平均粒径408nmであり、変動係数9.6%の単分散状であった。
実施例4
まず、第一溶液としてPMDA;1.6mol(349.0g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液、第二溶液としてDPE;1.6mol(320.3g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液をそれぞれ調製した。次いで、両溶液を25℃で定量ポンプを用いて、各流速0.4L/minでチューブ反応器(PTFE製、内径5mm×長さ20m)に送液して混合し、周波数28kHzの超音波を照射して攪拌・反応させることにより、連続的にポリアミド酸を生成させた。チューブから排出したポリアミド酸を含む反応液を、高速剪断型分散機を装備したバッチ反応器に投入して、回転数5000rpmの攪拌で15分間反応させることにより、ポリアミド酸微粒子を析出させた。固液分離により回収したポリアミド酸微粒子を、ロータリーエバポレーター中に投入して、1.3KPaの減圧下、220℃で4時間加熱してイミド化を行った。得られたポリイミド粒子は、平均粒径245nmであり、変動係数9.1%の単分散状であった。
実施例5
まず、第一溶液としてPMDA;2.1mol(458.0g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液、第二溶液としてDPE;1.6mol(420.4g)をアセトンに溶解させた5L(3955g)溶液をそれぞれ調製した。次いで、両溶液を25℃で定量ポンプを用いて、各流速0.4L/minでチューブ反応器(PTFE製、内径10mm×長さ5m)に送液して混合し、周波数28kHzの超音波を照射して攪拌・反応させることにより、連続的にポリアミド酸を生成させた。チューブから排出したポリアミド酸を含む反応液を、高速剪断型分散機を装備したバッチ反応器に投入して、回転数8000rpmの攪拌で10分間反応させることにより、ポリアミド酸微粒子を析出させた。固液分離により回収したポリアミド酸微粒子を、ロータリーエバポレーター中に投入して、1.3KPaの減圧下、220℃で4時間加熱してイミド化を行った。得られたポリイミド粒子は、平均粒径260nmであり、変動係数8.8%の単分散状であった。

Claims (14)

  1. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリアミド酸を合成する方法において、
    (a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
    (b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、
    を含むことを特徴とするポリアミド酸微粒子の製造方法。
  2. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、
    (a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
    (b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により、混合溶液からポリアミド酸微粒子を連続的に析出させるチューブ反応工程、
    (c)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程、
    を含むことを特徴とするポリイミド微粒子の製造方法。
  3. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリアミド酸を合成する方法において、
    (a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
    (b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により連続的に生成するポリアミド酸を粒子状析出物となる前に回収するチューブ反応工程、
    (c)チューブ反応工程で回収したポリアミド酸を含む反応液を、バッチ反応器中で更に反応させてポリアミド酸微粒子を析出させるバッチ反応工程、
    を含むことを特徴とするポリアミド酸微粒子の製造方法。
  4. テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物からポリイミドを合成する方法において、
    (a)テトラカルボン酸二無水物を含む第一溶液と、ジアミン化合物を含む第二溶液とをそれぞれ調製する溶液調整工程、
    (b)第一溶液と第二溶液とをそれぞれチューブ反応器に送液して、チューブ内での反応により連続的に生成するポリアミド酸を粒子状析出物となる前に回収するチューブ反応工程、
    (c)チューブ反応工程で回収したポリアミド酸を含む反応液を、バッチ反応器中で更に反応させてポリアミド酸微粒子を析出させるバッチ反応工程、
    (d)ポリアミド酸微粒子をイミド化することによってポリイミド微粒子を得るイミド化工程、
    を含むことを特徴とするポリイミド微粒子の製造方法。
  5. チューブ反応工程において、チューブ内の混合溶液の攪拌を超音波照射で行う請求項1又は3に記載のポリアミド酸微粒子の製造方法。
  6. チューブ反応工程において、チューブ内の混合溶液の攪拌を超音波照射で行う請求項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
  7. バッチ反応工程において、バッチ反応器内の反応液の攪拌を超音波照射又は高速剪断型分散機で行う請求項3記載のポリアミド酸微粒子の製造方法。
  8. バッチ反応工程において、バッチ反応器内の反応液の攪拌を超音波照射又は高速剪断型分散機で行う請求項4記載のポリイミド微粒子の製造方法。
  9. 第一溶液及び第二溶液における溶媒が2−プロパノン、3−ペンタノン、エピクロロヒドリン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトアニリド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドンの少なくとも1種を含む請求項1又は3に記載のポリアミド酸微粒子の製造方法。
  10. 第一溶液及び第二溶液における溶媒が2−プロパノン、3−ペンタノン、エピクロロヒドリン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトアニリド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドンの少なくとも1種を含む請求項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
  11. イミド化工程において、ポリアミド酸微粒子を有機溶媒中で加熱することによりイミド化を行う請求項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
  12. イミド化工程において、ポリアミド酸微粒子を水と共沸混合物を構成し得る有機溶媒を含む溶媒中で加熱し、水を共沸により反応系外に除去しながらイミド化を行う請求項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
  13. イミド化工程において、溶媒中での加熱を130〜250℃で行う請求項11又は12に記載のポリイミド微粒子の製造方法。
  14. イミド化工程において、ポリアミド酸微粒子を乾式で加熱することによりイミド化を行う、請求項2又は4に記載のポリイミド微粒子の製造方法。

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