JP2006232784A - 白金錯体及び発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱安定性、発光特性及び発光効率に優れた燐光発光材料及び、発光特性及び発光効率に優れた発光素子の提供。
【解決手段】
例えば下式
Figure 2006232784

で表される、燐光発光材料として有用である白金錯体及び該白金錯体を含有する発光素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光材料等として有用である新規な白金錯体及び該錯体を用いた発光素子に関する。詳細には、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア等の分野において好適に使用可能な、発光材料等として有用である新規な白金錯体及び該錯体を用いた発光素子に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が盛んであり、中でも有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」と略す)は、低電圧で高輝度の発光を得ることが出来る為、有望な次世代表示素子として注目を集めている。有機EL素子は、従来用いられてきた液晶に比べて応答速度が速く、かつ自発光であることから、従来の液晶のようにバックライトを必要とせず、極めて薄型のフラットパネルディスプレイを形成することが可能である。有機EL素子は、電界発光現象を利用した発光デバイスであり、原理的には従来のLEDと同じであるが、発光材料として有機化合物を使用しているため、成型面での自由度が高い点が大きな特徴である。このため、フラットパネルディスプレイのみならず、電子ペーパーやポスターといった、フレキシブルな表示機器への応用も期待されている。
有機化合物を発光材料として用いたこのような有機EL素子の例として、蒸着法による多層薄膜を利用した素子が報告されている。この報告によれば、有機EL素子において、トリス(8−ヒドロキシキノリナト−O,N)アルミニウム(Alq)を電子輸送材料として用い、正孔輸送材料(例えば芳香族アミン化合物など)と積層させることにより、従来の単層型素子に比べて発光特性を大幅に向上させている。そして、このような有機EL素子を、近年、マルチカラーディスプレイへと適用する動きが盛んに検討されているが、高機能なマルチカラーディスプレイを開発する為には、光の三原色である赤色、緑色及び青色の発光特性及びその効率を向上させる必要がある。
発光特性向上の手段として、有機EL素子の発光層に燐光発光材料を利用することが提案されている。燐光は三重項励起状態からの緩和過程における発光現象であるが、通常の緩和過程は熱失活によるため、一般的には燐光を常温では観測することはできない。有機EL素子においては、常に発光材料の励起状態が一重項:三重項=25:75の比をとるため、一重項励起状態からの緩和過程における発光現象、即ち蛍光を用いた発光材料では最大内部量子効率の理論値が25%を越えることはない。一方、常温でも燐光が観測可能な物質を発光材料として用いれば、一重項励起状態から三重項励起状態への項間交差を考慮することで最大内部量子効率の理論値は100%にまで向上するため、有機EL素子の大幅な高効率化が達成できると考えられる。
先に述べたように、有機化合物から常温、若しくはそれ以上の温度で燐光を取り出すことは、項間交差が禁制である上に三重項緩和過程における熱失活が競合するため困難であるが、重金属を導入した有機化合物、即ち金属錯体においては重元素効果に起因するスピン−軌道相互作用によって燐光発光が許容となる場合がある。このような性質を持つ金属錯体を燐光発光材料として用いた有機EL素子としては、現在までにイリジウムを中心金属とした様々な錯体を用いる素子が開発されているが、近年は白金を中心金属にした錯体を用いた素子についても知見が得られはじめている。
白金錯体を赤色燐光発光材料として用いた初期の有機EL素子としては、(2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィナト−N,N,N,N)白金(II)を発光層に用いた素子が報告されている(特許文献1参照)。この白金錯体は色純度の高い赤色燐光発光物質であるものの、その最大外部量子効率は4%程度であり、蛍光発光材料における外部量子効率の理論限界である5%にも及ばないことから、更なる発光効率の向上が求められている。しかしながら、配位子が大環状化合物であるため、発光効率を改善するための誘導体合成が極めて困難である。
米国特許第6,303,238号明細書
一方、アリールピリジン骨格を有する化合物を配位子とし、白金を中心原子とするオルソメタル化白金錯体が燐光発光材料として有用であることが報告されており(特許文献2参照)、ビピリジン・ビアリール骨格化合物を配位子とする白金錯体も報告されている(特許文献3参照)。特許文献2及び特許文献3に記載の化合物は単座配位子若しくは2座配位子からなる白金錯体であり、誘導体合成における多様性では特許文献1に記載の化合物よりも有利ではある。しかし、金属−配位子間の相互作用・結合力に関与するキレート効果は、単一配位子の配座数が増加するに伴い飛躍的に増大することから、これら特許文献2及び3に記載の化合物は、キレート効果の観点から、錯体の物理的・化学的安定性において特許文献1に記載の白金錯体に遠く及ばない。又、単座配位子若しくは2座配位子からなる白金錯体には、シス−トランス配位異性体が形成されるという特有の問題があり、これら錯体におけるシス−トランス配位異性体の構造制御も困難である。
特開2001−181617号公報 特開2002−175884号公報
これを改善する点で、ビピリジン骨格若しくはフェナンスロリン骨格にフェノール基を導入して得られる4座配位子を用いた白金錯体が近年報告されている(非特許文献1参照)。非特許文献1に記載の化合物は非常に熱安定性の高い(分解点:>400℃)白金錯体であり、配位子は非環状化合物であることから、フェノール基の限定はあるものの誘導体合成は比較的容易である。しかしながら、有機EL素子に適用した際の最大パワー効率は1lm/W以下であり、次世代表示機器へ応用するためには発光効率の大幅な改善が必要である。
Yong−Yue Linら著、ケミストリー−ア ヨーロピアン ジャーナル、第6巻、2003年、1264−1272頁(Yong−Yue Lin et al., Chemistry−A European Journal, 6 (2003), 1264−1272.)。
以上のように、次世代表示素子の実用化に向けて種々の検討が盛んに行われており、その中でも燐光発光材料を用いた有機EL素子は素子の特性向上といった観点から特に脚光を浴びている。しかしながらその研究はまだ緒に就いたばかりであり、素子の発光特性、発光効率、色純度及び構造の最適化など課題は数多い。これらの課題を解決するために、新規な燐光発光材料の開発、そして更に、その材料の効率的な供給法の開発が望まれている。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、例えば発光素子用材料などに有用な、熱安定性、発光特性及び発光効率が極めて良好な白金錯体及び、本錯体を用いた発光特性や発光効率に優れた発光素子を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される白金錯体(以下、単に「本発明の白金錯体」と記述する場合がある)が優れた熱安定性、発光特性及び発光効率を示すという知見を得た。この知見を元に素子化の検討を行ったところ、該白金錯体が発光素子における燐光発光材料として極めて好適であることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、下記一般式(1)で表される白金錯体に関する。
Figure 2006232784
(式中、環A、環B、環C及び環Dは、この中の2つが芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは含窒素複素環を示す。RA、RB、RC又はRDは環A、環B、環C又は環Dの置換基を表し、環Aと環B同士、環Bと環C同士及び環Cと環D同士は各々独立して、置換基RA、RB、RC又はRDを介して縮合環を形成していてもよい。XA、XB、XC及びXDは、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は共有結合可能な炭素原子又は共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は配位結合可能な窒素原子を示す。QAB、QBC及びQCDは環を架橋する2価の原子、2価の原子団又は共有結合手を示すが、QAB、QBC及びQCDが同時に共有結合手を示すことはない。QAB、QBC及びQCDが2価の原子団である場合、環AとQAB同士、環BとQAB同士、環BとQBC同士、環CとQBC同士,環CとQCD同士及び環DとQCD同士は各々独立して、置換基Rを介して縮合環を形成していてもよい。YA、YB、YB’、YC、YC’及びYDはXA、XB、XC又はXDに隣接しかつQAB、QBC又はQCDの端点を成す炭素原子又は3価以上のヘテロ原子を示すが、YA、YB、YB’、YC、YC’及びYDが同時に炭素原子を示すことはない。ZA、ZB、ZC又はZDは、対応するXが共有結合可能な炭素原子である場合は酸素原子、硫黄原子又は共有結合手を示し、対応するXが共有結合可能な窒素原子である場合は共有結合手を示し、対応するXが配位結合可能な窒素原子である場合は配位結合手を示す。nは0から3までの整数を示し、nが2以上の場合、RA同士、RB同士、RC同士及びRD同士は各々独立して結合し、縮合環を形成していてもよい。)
又、本発明は、下記一般式(2)で表される白金錯体に関する。
Figure 2006232784
(式中、環E、環F、環G及び環Hは、この中の2つが芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは含窒素複素環を示す。又、環の種類に因らず環F及び環Gは常に6員環である。RE、RF、RG又はRHは環E、環F、環G又は環Hの置換基を表し、環Eと環F同士、環Fと環G同士及び環Gと環H同士は各々独立して、置換基RE、RF、RG又はRHを介して縮合環を形成していてもよい。XE、XF、XG及びXHは、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は白金原子と配位結合可能な窒素原子を示す。QFGは環Fと環Gを架橋する2価の原子又は2価の原子団を示し、QFGが2価の原子団である場合、環FとQFG同士及び環GとQFG同士は各々独立して、置換基RF又はRGを介して縮合環を形成していてもよい。YHは炭素原子又は窒素原子を示す。nは0から3までの整数を示し、nが2以上の場合、RE同士、RF同士、RG同士及びRH同士は各々独立して結合し、縮合環を形成していてもよい。)
更に本発明は、上記一般式(1)又は一般式(2)で表される白金錯体を一種以上含有することを特徴とする発光素子に関する。
又、本発明は、下記一般式(3)で表される化合物に関する。
Figure 2006232784
(式中、環E、環F、環G及び環Hは、この中の2つが芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは含窒素複素環を示す。又、環の種類に因らず環F及び環Gは常に6員環である。RE、RF、RG又はRHは環E、環F、環G又は環Hの置換基を表し、環Eと環F同士、環Fと環G同士及び環Gと環H同士は各々独立して、置換基RE、RF、RG又はRHを介して縮合環を形成していてもよい。XE、XF、XG及びXHは、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は白金原子と配位結合可能な窒素原子を示す。xE、xF、xG及びxHは、対応するXが白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子である場合には水素原子を示し、対応するXが白金原子と配位結合可能な窒素原子である場合は孤立電子対を示す。QFGは環Fと環Gを架橋する2価の原子又は2価の原子団を示し、QFGが2価の原子団である場合、環FとQFG同士及び環GとQFG同士は各々独立して、置換基RF又はRGを介して縮合環を形成していてもよい。YHは炭素原子又は窒素原子を示す。nは0から3までの整数を示し、nが2以上の場合、RE同士、RF同士、RG同士及びRH同士は各々独立して結合し、縮合環を形成していてもよい。)
本発明の一般式(1)及び一般式(2)で表される白金錯体は、優れた熱安定性、発光特性及び発光効率を有し、有機EL素子をはじめとした種々の発光素子に好適に使用可能な燐光発光材料として有用である。又、本発明の白金錯体を含有する発光素子は、優れた発光特性及び発光効率を有し、使用した該白金錯体に由来する短波長(青色)から長波長(赤色)までの種々の発光色を示すことから、種々の表示機器に好適に使用可能な発光素子として有用である。さらに、一般式(3)で表される化合物は、一般式(2)で表される白金錯体をはじめとした金属錯体の合成に用いられる4座配位子として有用な化合物である。
本発明によりこのような良好な結果が得られるのは、次のような理由によると考えられる。例えば、特許文献1に記載の化合物は4座配位子を有する白金錯体であるため堅牢度に優れてはいるが、その誘導体合成は大環状化合物という配位子の特性上極めて困難であり、現在のところ発光効率にも乏しく、長波長(赤色)燐光発光材料としての報告しか知られていない。これに対し、本発明の一般式(1)の白金錯体においては、環A、環B、環C、環D及び架橋部位QAB、QBC、QCDの組み合わせによって、また本発明の一般式(2)の白金錯体においては、環E、環F、環G、環H及び架橋部位QFGの組み合わせによって、多種多様な誘導体の合成が可能であり、これらの部分構造を適宜組み合わせることで高効率な短波長(青色)から長波長(赤色)の燐光発光材料を創製することが可能である。
又、特許文献2及び特許文献3に記載の化合物は、単座配位子若しくは2座配位子からなる白金錯体であるため、物性改善のための誘導体合成といった点では有利であるが、キレート効果の観点から錯体の物理的・化学的安定性において特許文献1に記載の白金錯体には遠く及ばない。更に、単座配位子若しくは2座配位子からなる白金錯体に特有なシス−トランス配位異性体の構造制御は極めて困難である。これに対し、本発明の白金錯体は、4座配位であることから特許文献1に記載の化合物と同等、若しくはそれ以上の熱安定性(380〜460℃)を示す。更に4座配位であるために配位異性現象は起こらず、シス−トランス配位異性体を一意に決定し製造することが可能である。
非特許文献1に記載の化合物は、非環状4座配位子を有する白金錯体であることから、特許文献に記載の化合物に比較すると堅牢度、安定性及び誘導体合成といった観点からも改善が見られるが、有機EL素子に適用した際のパワー効率は1lm/W以下であり、表示機器等への応用は困難である。これに対し、本発明の白金錯体は、有機EL素子に適用した際のパワー効率において非特許文献1に記載の化合物に比べ5〜10倍の改善が見られ、またその発光効率についても、蛍光発光材料における外部量子効率の理論限界である5%を大きく越える値を示す。
即ち、本発明の白金錯体は、多種多様な誘導体が各々単一の配位異性体として容易に合成できることにより、種々の高効率な短波長から長波長燐光発光材料に適用することが可能であり、その多様性にも関わらず各々が高い物理的・化学的安定性を有していることが大きな特徴である。本発明の白金錯体の発光効率、発光波長及び安定性等が従来知られた白金錯体に比べ優れていることは、実施例における本発明の白金錯体の具体的物性値から明らかである。
発明の実施の形態
以下、本発明の一般式(1)及び(2)で表される白金錯体及び一般式(3)で表される化合物について、更に詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表される白金錯体は、前記一般式(1)に示されるように、環A、環B、環C及び環DがQAB、QBC及びQCDにより架橋されて形成されてなる4座配位子を有する白金錯体である。一方、本発明の一般式(2)で表される白金錯体は、前記一般式(2)に示されるように、環F、環GがQFGにより架橋されて形成されてなる4座配位子を有する白金錯体である。
又、本発明の一般式(3)で表される化合物は、環F及び環GがQFGにより架橋されてなる化合物である。一般式(3)で表される化合物は白金錯体をはじめとした金属錯体の合成に用いられる4座配位子として好適な化合物である。
なお以下においては、一般式(1)及び一般式(2)の白金錯体並びに一般式(3)で表される化合物をまとめて、単に「本発明の化合物」と記述する場合がある。
本発明の一般式(1)中、環A、環B、環C及び環Dは、この中の2つが、置換基RA、RB、RC又はRDを有してもよい芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは、置換基RA、RB、RC又はRDを有していてもよい含窒素複素環を示す。また環Aと環B同士、環Bと環C同士及び環Cと環D同士は各々独立して、置換基RA、RB、RC又はRDを介して縮合環を形成していてもよい。更に、QAB、QBC及びQCDが2価の原子団である場合、環AとQAB同士、環BとQAB同士、環BとQBC同士、環CとQBC同士,環CとQCD同士及び環DとQCD同士は各々独立して、置換基Rを介して縮合環を形成していてもよい。一方、一般式(2)及び(3)中の環E、環F、環G及び環Hも、この中の2つが、置換基RE、RF、RG又はRHを有してもよい芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは、置換基RE、RF、RG又はRHを有していてもよい含窒素複素環を示す。なお、一般式(2)及び(3)においては、環の種類に因らず環F及び環Gは常に6員環である。環Eと環F同士、環Fと環G同士及び環Gと環H同士は各々独立して、置換基RE、RF、RG又はRHを介して縮合環を形成していてもよい。また、QFGが2価の原子団である場合、環FとQFG同士及び環GとQFG同士は各々独立して、置換基RF又はRGを介して縮合環を形成していてもよい。
本発明の化合物において環A〜Hを構成する芳香環及び芳香族複素環は、芳香環及び芳香族複素環であればよく、特に限定されるものではない。なお、環F及び環Gは常に6員環である。環A〜Hの好ましい芳香環及び好ましい芳香族複素環としては、例えば以下に示すベンゼン環、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、テルロフェン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリアジン環、1,2,3,4−テトラジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,2,3−オキサジアゾール環、1,2,5−オキサジアゾール環、1,2,3−チアジアゾール環、1,2,5−チアジアゾール環、トリアゾール環及びテトラゾール環等が挙げられる。
Figure 2006232784
これらの環は、さらに上記の群から選ばれた適当な環によって縮合環を形成していてもよい。縮合環としては例えば対応する環のベンゾローグ等が挙げられ、具体例としてはナフタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環、クリセン環、ピレン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、チアナフテン環、イソチアナフテン環、ベンゾセレノフェン環、イソベンゾセレノフェン環、ベンゾテルロフェン環、イソベンゾテルロフェン環、インドール環、イソインドール環、インドリジン環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾテトラジン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環及びベンゾトリアゾール環等が挙げられる。
より好ましい芳香環及びより好ましい芳香族複素環としては、例えば以下に構造式で示すベンゼン環、ナフタレン環、フラン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、チオフェン環、チアナフテン環、イソチアナフテン環、1H−ピロール環、インドール環及びイソインドール環等が挙げられる。
Figure 2006232784
又、一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物において、環E又は環Hが芳香環又は芳香族複素環である場合、好ましい環の具体例としては1H−ピロール環、インドール環、イソインドール環、ピラゾール環、2H−インダゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環及びテトラゾール環等が挙げられ、より好ましくは1H−ピロール環、インドール環及びイソインドール環等が挙げられる。これらの環が環Eを構成する場合の例を以下に示す。
Figure 2006232784
更に、一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物において、環F及び環Gが各々独立して6員の芳香環又は芳香族複素環である場合、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環及び1,2,3−トリアジン環等が好ましい環として挙げられる。又、ベンゼン環と、前述した芳香環及び芳香族複素環の群から選ばれた適当な環が縮合環を形成している場合も好ましく、このような環の例としてはナフタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環、クリセン環、ピレン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、チアナフテン環、イソチアナフテン環、ベンゾセレノフェン環、イソベンゾセレノフェン環、ベンゾテルロフェン環、イソベンゾテルロフェン環、インドール環、イソインドール環、インドリジン環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾテトラジン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環及びベンゾトリアゾール環等が挙げられる。更に好ましい環の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、チアナフテン環及びイソチアナフテン環等が挙げられる。本発明においては、上記するように、6員環という場合、6員環の他、6員環と他の環との縮合環も包含される。前記更に好ましい環として例示された環が環Fを構成する場合の例を以下に示す。
Figure 2006232784
本発明の化合物において環A〜Hを構成する含窒素複素環は、含窒素複素環であればよく、特に限定されるものではないが、好ましい含窒素複素環としては、例えば以下に示すピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、テトラジン環、2H−ピロール環、3H−ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、オキサトリアゾール環、チアトリアゾール環、テトラゾール環、2H−3,4−ジヒドロピロール環、オキサゾリン環、イソオキサゾリン環、チアゾリン環、イソチアゾリン環、ピラゾリン環及びイミダゾリン環等が挙げられる。
Figure 2006232784
これらの環は、前述した芳香環及び芳香族複素環の群から選ばれた適当な環によって縮合環を形成していてもよい。縮合環としては例えば対応する環のベンゾローグ等が挙げられ、具体例としてはキノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾテトラジン環、1H−イソインドール環、3H−インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾトリアゾール環等が挙げられる。
より好ましい含窒素複素環としては、例えば以下に構造式で示されるピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、2H−ピロール環、1H−イソインドール環、3H−ピロール環、3H−インドール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イソチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ピラゾール環、インダゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、2H−3,4−ジヒドロピロール環、オキサゾリン環、イソオキサゾリン環、チアゾリン環、イソチアゾリン環、ピラゾリン環及びイミダゾリン環等が挙げられる。
Figure 2006232784
又、一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物において、環Eが含窒素複素環である場合、好ましい環の具体例としては例えば以下に示すピラゾール環、インダゾール環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール環及びテトラゾール環等が挙げられ、より好ましくは、ピラゾール環及びインダゾール環等が挙げられる。また、環Hが含窒素複素環である場合、好ましい環の具体例としては、上記の好ましい環の他、チアゾール環、ピリジン環なども挙げられる。
Figure 2006232784
更に、一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物において、環F及び環Gが各々独立して含窒素複素環である場合、これらの環は6員環又はそのベンゾローグであることが好ましく、例えば、以下に示すピリジン環、イソキノリン環、ピリミジン環、キナゾリン環、ピラジン環、1,2,4−トリアジン環、1,3,5−トリアジン環、1,2,3,5−テトラジン環等が挙げられ、より好ましくは、ピリジン環及びイソキノリン環等が挙げられる。前記例示の含窒素複素環が環Fを構成する場合を構造式により以下に示す。
Figure 2006232784
一般式(1)で表される化合物におけるX(XA、XB、XC及びXD)は、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は当該環を構成しない他原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は白金原子と配位結合可能な窒素原子を示す。一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物におけるX(XE、XF、XG及びXH)は、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は白金原子と共有結合可能な炭素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は白金原子と配位結合可能な窒素原子を示す。
本発明の化合物におけるQ(QAB、QBC、QCD及びQFG)は、環A、環B、環C及び環D或いは環E及び環Fを架橋する2価の原子、2価の原子団又は共有結合手である。これら本発明の化合物におけるQを構成する、環を架橋する2価の原子及び2価の原子団について詳細に説明する。前記2価の原子及び2価の原子団は、対応する環を架橋できるものであればどのようなものでも良いが、例えばオキシ基、チオ基、セレノ基、テルロ基、スルフィニル基、スルホニル基、イミノ基、ホスフィニデン基、ホスフィニリデン基、メチレン基、アルキリデン基、カルボンイミドイル基、カルボニル基、チオカルボニル基、シリレン基及びボリレン基が好ましい2価の原子又は原子団として挙げられる。これら好ましい2価の原子又は原子団により2つの環が架橋された状態を以下に示す。下記式中、Rは水素原子又は置換基を表す。
Figure 2006232784
上記式中に示されるように、イミノ基、ホスフィニデン基、ホスフィニリデン基、メチレン基、アルキリデン基、カルボンイミドイル基、シリレン基及びボリレン基は、後述する適当な置換基Rによって置換されていてもよい。置換基を有するイミノ基としては、窒素原子上の水素原子がイミノ保護基等の置換基で置換されたイミノ基が挙げられる。イミノ保護基としては、従来イミノ保護基として知られたものであればよく、例えば非特許文献2に記載の保護基の何れも使用可能であり、その具体例としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基及びスルホニル基等が挙げられる。なお、これらの基の具体的内容は、後述する置換基RA乃至RHに説明されているものと同様であるのでここでは詳細な説明は省略する。
「プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス サード エディション(PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS Third Edition)」、ジョン ワイリー アンド サンズ社(JOHN WILEY & SONS,INC.)
アルキル基で置換されたイミノ基、即ちアルキルイミノ基の例としては、例えばN−メチルイミノ基、N−エチルイミノ基、N−イソプロピルイミノ基、N−シクロヘキシルイミノ基等が挙げられる。
アリール基で置換されたイミノ基、即ちアリールイミノ基の例としては、例えばN−フェニルイミノ基、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)イミノ基、N−(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)イミノ基、N−(1−ナフチル)イミノ基、N−(2−ナフチル)イミノ基、N−(9−アントリル)イミノ基等が挙げられる。
アラルキル基で置換されたイミノ基、即ちアラルキルイミノ基の例としては、例えばN−ベンジルイミノ基、N−(1−フェニルエチル)イミノ基等が挙げられる。
アシル基で置換されたイミノ基、即ちアシルイミノ基の例としては、例えばホルミルイミノ基、アセチルイミノ基、プロピオニルイミノ基、アクリロイルイミノ基、ピバロイルイミノ基、ペンタノイルイミノ基、ヘキサノイルイミノ基、ベンゾイルイミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基で置換されたイミノ基、即ちアルコキシカルボニルイミノ基の例としては、例えばメトキシカルボニルイミノ基、エトキシカルボニルイミノ基、n−プロポキシカルボニルイミノ基、n−ブトキシカルボニルイミノ基、tert−ブトキシカルボニルイミノ基、ペンチルオキシカルボニルイミノ基、ヘキシルオキシカルボニルイミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基で置換されたイミノ基、即ちアリールオキシカルボニルイミノ基の例としては、例えばフェノキシカルボニルイミノ基、2−ナフチルオキシカルボニルイミノ基等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニル基で置換されたイミノ基、即ちアラルキルオキシカルボニルイミノ基の例としては、例えばベンジルオキシカルボニルイミノ基等が挙げられる。
スルホニル基で置換されたイミノ基、即ちスルホニルイミノ基の例としては、例えばメタンスルホニルイミノ基、p−トルエンスルホニルイミノ基等が挙げられる。
置換基を有しても良いホスフィニデン基としては、リン原子上の水素原子が炭化水素基等の置換基によって置換されたホスフィニデン基が挙げられ、具体的にはメチルホスフィニデン基、エチルホスフィニデン基、イソプロピルホスフィニデン基、フェニルホスフィニデン基、ベンジルホスフィニデン基等が挙げられる。
置換基を有しても良いホスフィニリデン基としては、リン原子上の水素原子が炭化水素基等の置換基によって置換されたホスフィニリデン基が挙げられ、具体的にはメチルホスフィニリデン基、エチルホスフィニリデン基、イソプロピルホスフィニリデン基、フェニルホスフィニリデン基、ベンジルホスフィニリデン基等が挙げられる。
置換基を有しても良いメチレン基としては、炭素原子上の少なくとも一つの水素原子が炭化水素基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、シアノ基及びハロゲン原子等の置換基によって置換されたメチレン基が挙げられ、具体的にはエタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、フェニルメチレン基、1−フェニルエタン−1,1−ジイル基、ジフェニルメチレン基、ジベンジルメチレン基、ジメトキシメチレン基、ジエトキシメチレン基、ジアセトキシメチレン基、ジ(メチルチオ)メチレン基、ジ(エチルチオ)メチレン基、ジシアノメチレン基、ジフルオロメチレン基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキリデン基としては、炭素上の少なくとも一つ以上の水素原子が炭化水素基、シアノ基及びハロゲン原子等の置換基によって置換されたアルキリデン基が挙げられ、具体的にはプロペン−1,1−ジイル基、2−メチルプロペン−1,1−ジイル基、2−フェニルエテン−1,1−ジイル基、2,2−ジフェニルエテン−1,1−ジイル基、3−フェニル−1−プロペン−1,1−ジイル基、2,2−ジシアノエテン−1,1−ジイル基、2,2−ジフルオロエテン−1,1−ジイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいカルボンイミドイル基としては、窒素原子上の水素原子が炭化水素基等の置換基によって置換されたカルボンイミドイル基が挙げられ、具体的にはN−メチルカルボンイミドイル基、N−フェニルカルボンイミドイル基、N−ベンジルカルボンイミドイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいシリレン基としては、ケイ素原子上の水素原子が炭化水素基等の置換基によって置換されたシリレン基が挙げられ、具体的にはジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジベンジルシリレン基等が挙げられる。
置換基を有してもよいボリレン基としては、(2,4,6−トリメチルフェニル)ボリレン基等が挙げられる。
更に、2価の原子団が2個以上の置換基を有する場合、各々独立して結合し環を形成していてもよい。環を形成した場合の具体例としては、例えばシクロプロパン−1,1−ジイル基、シクロブタン−1,1−ジイル基、シクロペンタン−1,1−ジイル基、シクロヘキサン−1,1−ジイル基、9H−フルオレン−9,9−ジイル基、1,3−ジオキソラン−2,2−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,2−ジイル基、1,3−ジチオラン−2,2−ジイル基、1,3−ジチアン−2,2−ジイル基、9H−シラフルオレン−9,9−ジイル基等が挙げられる。形成された環は、適当な置換基、例えば後述するような置換基RA乃至RHに説明されているような置換基によって更に置換されていてもよい。
更に、Q(QAB、QBC、QCD及びQFG)を構成する2価の原子又は原子団は、上記の群から選ばれた2価の原子又は原子団が1〜5個直列に結合若しくは縮合することによって形成された2価の原子団も好ましいものとして挙げられる。直列結合の様式例を名称及び構造式にて例示すると例えば次のようなものが挙げられる。即ち、エチレン基[−CHCH−]、cis−エテン−1,2−ジイル基[−CH=CH−]、トリメチレン基[−CHCHCH−]、フェニレン基[−C−]、エチレンジオキシ基[−OCHCHO−]、トリメチレンジオキシ基[−OCHCHCHO−]、フェニレンジオキシ基[−OCO−]、カルボニルオキシ基[−O(C=O)−]、カルボニルジオキシ基[−O(C=O)O−]、カルボニルチオ基[−S(C=O)−]、カルボニルジチオ基[−S(C=O)S−]、カルボニルイミノ基[−NR(C=O)−]、カルボニルジイミノ基[−NR(C=O)NR−]、チオカルボニルオキシ基[−O(C=S)−]、チオカルボニルジオキシ基[−O(C=S)O−]、チオカルボニルチオ基[−S(C=S)−]、チオカルボニルジチオ基[−S(C=S)S−]、チオカルボニルイミノ基[−NR(C=S)−]、チオカルボニルジイミノ基[−NR(C=S)NR−]及びシリレンジオキシ基[−O(SiR)O−]等が挙げられる。直列結合若しくは縮合によって形成された2価の原子団は、適当な置換基によって置換されていてもよく、2個以上の置換基を有する場合は各々独立して結合し環を形成していてもよい。
Q(QAB、QBC、QCD及びQFG)を構成するより好ましい2価の原子又は原子団としては、例えばオキシ基、チオ基、スルホニル基、置換基を有してもよいイミノ基、置換基を有してもよいメチレン基、置換基を有してもよいアルキリデン基、カルボニル基、チオカルボニル基、置換基を有してもよいシリレン基等が挙げられる。これら、より好ましい2価の原子又は原子団により2つの環が架橋された状態を以下に示す。
Figure 2006232784
一般式(1)で表される化合物におけるY(YA、YB、YB’、YC、YC’及びYD)は、環A乃至環Dを構成する原子X(XA、XB、XC及びXD)に同一環内で隣接しかつ前述したQの端点を成す炭素原子又は3価以上のヘテロ原子を示す。但しYA、YB、YB’、YC、YC’及びYDが同時に炭素原子を示すことはない。一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物におけるY(YH)は、炭素原子又は窒素原子を示す。
一般式(1)で表される化合物におけるZ(ZA、ZB、ZC及びZD)は、対応するXが他原子と共有結合可能な炭素原子である場合は酸素原子、硫黄原子又は共有結合手を示し、対応するXが白金原子と共有結合可能な窒素原子である場合は共有結合手を示し、対応するXが白金原子と配位結合可能な窒素原子である場合は配位結合手を示す。
一般式(3)で表される化合物におけるx(xE、xF、xG及びxH)は、対応するXが白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子である場合には水素原子を示し、対応するXが白金原子と配位結合可能な窒素原子である場合は孤立電子対を示す。
本発明の化合物におけるRA、RB、RC、RD、RE、RF、RG及びRHは環A乃至環Hの置換基を示す。これら置換基としては、例えば炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、カルボナート基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ヒドロキサム酸基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アシルチオ基、アルコキシカルボニルチオ基、スルフィニル基、スルフィノ基、スルフェナモイル基、スルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、アミノ基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ニトロ基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニコ基、ホスフォノ基、シリル基、ボリル基、シアノ基及びハロゲン原子等が挙げられる。以下に、これらの基の例を環との関係で示す。下記に示された構造式は典型的な構造について示したものであり、置換基はこれに限定されるものではない。なお、式中Rは水素原子または任意の置換基である。
Figure 2006232784
基RA乃至RHの置換基について更に具体的に説明する。先ず炭化水素基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及びアラルキル基等が挙げられる。この内、アルキル基としては、直鎖状でも、分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2−メチルペンタン−3−イル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、具体的には、例えばエテニル基、プロペニル基、1−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。アルキニル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば炭素数6〜14のアリール基が挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナンスレニル基、クリセニル基、ピレニル基、ビフェニル基等が挙げられる。アラルキル基としては、上記アルキル基の少なくとも1個の水素原子が上記アリール基で置換された基が挙げられ、例えば炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、具体的には、例えばベンジル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルプロピル基、3−ナフチルプロピル基等が挙げられる。
また、脂肪族複素環基としては、例えば炭素数2〜14で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環の脂肪族複素環基、多環又は縮合環の脂肪族複素環基が挙げられる。脂肪族複素環基の具体例としては、例えば、ピロリジル−2−オン基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチエニル基等が挙げられる。
更に、芳香族複素環基としては、例えば炭素数2〜15で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式ヘテロアリール基、多環式又は縮合環式のヘテロアリール基が挙げられ、具体的には、例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、フタラジル基、キナゾリル基、ナフチリジル基、シンノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
また、アルコキシ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、2−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、5−メチルペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、例えば炭素数6〜14のアリールオキシ基が挙げられ、具体的には、例えばフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基等が挙げられる。
アラルキルオキシ基としては、例えば炭素数7〜12のアラルキルオキシ基が挙げられ、具体的には、例えばベンジルオキシ基、2−フェニルエトキシ基、1−フェニルプロポキシ基、2−フェニルプロポキシ基、3−フェニルプロポキシ基、1−フェニルブトキシ基、2−フェニルブトキシ基、3−フェニルブトキシ基、4−フェニルブトキシ基、1−フェニルペンチルオキシ基、2−フェニルペンチルオキシ基、3−フェニルペンチルオキシ基、4−フェニルペンチルオキシ基、5−フェニルペンチルオキシ基、1−フェニルヘキシルオキシ基、2−フェニルヘキシルオキシ基、3−フェニルヘキシルオキシ基、4−フェニルヘキシルオキシ基、5−フェニルヘキシルオキシ基、6−フェニルヘキシルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロアリールオキシ基としては、例えば、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、炭素数2〜14のヘテロアリールオキシ基が挙げられ、具体的には、例えば2−ピリジルオキシ基、2−ピラジルオキシ基、2−ピリミジルオキシ基、2−キノリルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、カルボン酸由来の例えば炭素数2〜18のアシルオキシ基が挙げられ、具体的には、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、ブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数2〜19のアルコキシカルボニルオキシ基が挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、2−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、ペンチルオキシカルボニルオキシ基、ヘキシルオキシカルボニルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ基、ラウリルオキシカルボニルオキシ基、ステアリルオキシカルボニルオキシ基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば、脂肪酸カルボン酸、芳香族カルボン酸等のカルボン酸由来の炭素数1〜18のアシル基が挙げられ、具体的には、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ブチリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ラウロイル基、ステアロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数2〜19のアルコキシカルボニル基が挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、2−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、ラウリルオキシカルボニル基、ステアリルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、例えば炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基が挙げられ、具体的には、例えばフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニル基としては、例えば炭素数8〜15のアラルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはベンジルオキシカルボニル基、フェニルエトキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
ヘテロアリールオキシカルボニル基としては、例えば、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、炭素数3〜15のヘテロアリールオキシ基が挙げられ、具体的には、例えば2−ピリジルオキシカルボニル基、2−ピラジルオキシカルボニル基、2−ピリミジルオキシカルボニル基、2−キノリルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、例えば無置換のカルバモイル基及び窒素原子上の1個又は2個の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたカルバモイル基が挙げられ、具体的には、例えばN−メチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられ、具体的には、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、2−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、2−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、例えば炭素数6〜14のアリールチオ基が挙げられ、具体的にはフェニルチオ基及びナフチルチオ基等が挙げられる。アラルキルチオ基としては、例えば炭素数7〜12のアラルキルチオ基が挙げられ、具体的には、例えばベンジルチオ基、2−フェネチルチオ基等が挙げられる。
ヘテロアリールチオ基としては、例えば異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、炭素数2〜14のヘテロアリールチオ基が挙げられ、具体的には、例えば4−ピリジルチオ基、2−ベンズイミダゾリルチオ基、2−ベンズオキサゾリルチオ基、2−ベンズチアゾリルチオ基等が挙げられる。
アシルチオ基としては、チオカルボン酸由来の例えば炭素数2〜18のアシルチオ基が挙げられ、具体的には、例えばアセチルチオ基、プロピオニルチオ基、アクリルチオ基、ブチリルチオ基、ピバロイルチオ基、ペンタノイルチオ基、ヘキサノイルチオ基、ラウロイルチオ基、ステアロイルチオ基、ベンゾイルチオ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルチオ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数2〜19のアルコキシカルボニルチオ基が挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニルチオ基、エトキシカルボニルチオ基、n−プロポキシカルボニルチオ基、2−プロポキシカルボニルチオ基、n−ブトキシカルボニルチオ基、tert−ブトキシカルボニルチオ基、ペンチルオキシカルボニルチオ基、ヘキシルオキシカルボニルチオ基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルチオ基、ラウリルオキシカルボニルチオ基、ステアリルオキシカルボニルチオ基、シクロヘキシルオキシカルボニルチオ基等が挙げられる。
スルフィニル基としては、例えば硫黄原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたスルフィニル基が挙げられ、具体的には、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基、p−トルエンスルフィニル基等が挙げられる。
スルフェナモイル基としては、例えば無置換のスルフェナモイル基及び窒素原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたスルフェナモイル基が挙げられ、具体的には、例えばN−メチルスルフェナモイル基、N,N−ジエチルスルフェナモイル基、N−フェニルスルフェナモイル基等が挙げられる。
スルホニル基としては、例えば硫黄原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたスルホニル基が挙げられ、具体的には、例えばメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、例えば無置換のスルファモイル基及び窒素原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたスルファモイル基が挙げられ、具体的には、例えばN−メチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基等が挙げられる。
アミノ基としては、例えば無置換のアミノ基及び窒素原子上の水素原子がアミノ保護基等の置換基で置換されたアミノ基が挙げられる。アミノ保護基としては、例えば非特許文献2に記載の保護基であれば何れも使用可能であり、その具体例としては、上記アルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基及びスルホニル基等が挙げられる。
アルキル基で置換されたアミノ基、即ちアルキルアミノ基の具体例としては、例えばN−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基が挙げられる。
アリール基で置換されたアミノ基、即ちアリールアミノ基の具体例としては、例えばN−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のモノ又はジアリールアミノ基が挙げられる。
アラルキル基で置換されたアミノ基、即ちアラルキルアミノ基の具体例としては、例えばN−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等のモノ又はジアラルキルアミノ基が挙げられる。
アシル基で置換されたアミノ基、即ちアシルアミノ基の具体例としては、例えばホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、アクリロイルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基で置換されたアミノ基、即ちアルコキシカルボニルアミノ基の具体例としては、例えばメトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基で置換されたアミノ基、即ちアリールオキシカルボニルアミノ基の具体例としては、例えばフェノキシカルボニルアミノ基、ナフチルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニル基で置換されたアミノ基、即ちアラルキルオキシカルボニルアミノ基の具体例としては、例えばベンジルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルホニル基で置換されたアミノ基、即ちスルホニルアミノ基の具体例としては、例えばメタンスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基等が挙げられる。
ヒドラジノ基としては、例えば無置換のヒドラジノ基及び窒素原子上の少なくとも一つの水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたヒドラジノ基が挙げられ、具体的には、例えば2−メチルヒドラジノ基、2,2−ジメチルヒドラジノ基、1,2,2−トリメチルヒドラジノ基、2−フェニルヒドラジノ基、2,2−ジフェニルヒドラジノ基等が挙げられる。
ウレイド基としては、例えば無置換のウレイド基及び窒素原子上の少なくとも一つの水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたウレイド基が挙げられ、具体的には、例えば3−メチルウレイド基、1,3,3−トリメチルウレイド基、3,3−ジフェニルウレイド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、例えばリン原子上の2個の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたホスフィノ基が挙げられ、具体的には、例えばジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、ジ(2−フリル)ホスフィノ基、ジベンジルホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、例えばリン原子上の2個の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたホスフィニル基が挙げられ、具体的には、例えばジメチルホスフィニル基、ジフェニルホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニコ基としては、例えば無置換のホスフィニコ基及び酸素原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたホスフィニコ基が挙げられ、具体的には、例えばメチルホスフィニコ基、エチルホスフィニコ基、フェニルホスフィニコ基、ベンジルホスフィニコ基等が挙げられる。
ホスフォノ基としては、例えば無置換のホスフォノ基及び酸素原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたホスフォノ基が挙げられ、具体的には、例えばジメチルホスフォノ基、ジエチルホスフォノ基、フェニルホスフォノ基、ジフェニルホスフォノ基、ジベンジルホスフォノ基等が挙げられる。
シリル基としては、例えばケイ素原子上の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたシリル基が挙げられ、具体的には、例えばトリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
ボリル基としては、例えばホウ素原子上の2個の水素原子が上記炭化水素基等の置換基で置換されたボリル基が挙げられ、具体的には、例えばビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ボリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
これらの置換基中、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アシルチオ基、アルコキシカルボニルチオ基、スルフィニル基、スルフェナモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、アミノ基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニコ基、ホスフォノ基、シリル基及びボリル基は、前述した置換基の群から選ばれる適当な基によって更に置換されていてもよい。
又、同一の環上に2つ以上の置換基が存在する場合、それらの置換基は各々独立して互いに結合し、縮合環を形成してもよい。更に、隣接する環がそれぞれ1つ以上の置換基を有する場合、それらの置換基は各々独立して結合し、縮合環を形成してもよい。環Aと環Bの置換基によりこれらの環が縮合環を形成する例、また環Cと環Dの置換基によりこれらの環が縮合環を形成する例を、具体的に下記に示す。なお、環Eと環F及び環Gと環Hとが置換基により縮合環を形成する例も、下記例示のものと同様である。なお、これらは単に例示として挙げたにすぎないもので、縮合環がこれら例示のものに限定されるものではない。
Figure 2006232784
以下に本発明の一般式(1)又は(2)の白金錯体の具体例を示すが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
Figure 2006232784
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Figure 2006232784
Figure 2006232784
Figure 2006232784
Figure 2006232784
次に、本発明の白金錯体について、その製造方法を説明する。
一般式(1)で表される化合物は、下記スキーム1に記載するように、白金錯体前駆体と、一般式(4)で表される化合物を反応させることにより容易に製造することができる。同様に、白金錯体前駆体と、一般式(3)で表される化合物を反応させることによって、一般式(2)で表される化合物を容易に製造することができる。
Figure 2006232784
(式中、一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物は前記と同じである。一般式(4)で表される化合物において、環A、環B、環C、環D、XA、XB、XC、XD、QAB、QBC、QCD、YA、YB、YB’、YC、YC’、YD、RA,RB,RC及びRDは前記と同じである。xA、xB、xC及びxDは各々独立して、対応するXが共有結合可能な炭素原子である場合は水素原子、ヒドロキシル基又はメルカプト基を示し、対応するXが共有結合可能な窒素原子である場合には水素原子を示し、対応するXが配位結合可能な窒素原子である場合は孤立電子対を示す。)
なお以下においては、一般式(3)及び一般式(4)で表される化合物をまとめて、単に「本発明の4座配位子」と記述する場合がある。
本発明の製造法に用いる白金錯体前駆体としては、無機白金化合物及び有機白金錯体の何れをも好適に用いることができる。好ましい無機白金化合物としては、塩化白金、臭化白金及びヨウ化白金等の白金ハロゲン化物、塩化白金酸ナトリウム、塩化白金酸カリウム、臭化白金酸カリウム及びヨウ化白金酸カリウム等のハロゲン化白金酸塩が挙げられる。塩化白金及び塩化白金酸カリウムが、入手の容易さ等からより好ましく用いられる。
有機白金錯体としては、キレート効果の観点より単座若しくは2座配位子からなる有機白金錯体が好ましい。具体的にはジ−μ−クロロ−ジクロロエチレン二白金、ジクロロ(η−1,5−ヘキサジエン)白金、ジクロロ(η−1,5−シクロオクタジエン)白金、(η−ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2,5−ジエン)ジクロロ白金及びビス(η−1,5−シクロオクタジエン)白金等の白金オレフィン錯体;シス−/トランス−ビス(アンミン)ジクロロ白金及びジクロロ(エチレンジアンミン)白金等の白金アミン錯体;シス−/トランス−ビス(ピリジナト)ジクロロ白金及び(2,2’−ビピリジナト)ジクロロ白金等の白金含窒素複素環錯体;シス−ビス(ベンゾニトリル)ジクロロ白金及びシス−/トランス−ビス(アセトニトリル)ジクロロ白金等の白金ニトリル錯体;シス−/トランス−ビス(トリブチルホスフィン)ジクロロ白金、シス−/トランス−ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロ白金、ジクロロ[エタンビス(ジフェニルホスフィン)]白金及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)白金等の白金ホスフィン錯体;シス−ビス(テトラヒドロチオフェン)ジクロロ白金等の白金含硫黄化合物錯体等が挙げられる。
より好ましい有機白金錯体としては、ジクロロ(η−1,5−ヘキサジエン)白金及びジクロロ(η−1,5−シクロオクタジエン)白金等の白金オレフィン錯体、シス−ビス(ベンゾニトリル)ジクロロ白金及びシス−/トランス−ビス(アセトニトリル)ジクロロ白金等の白金ニトリル錯体等が挙げられる。
これらの有機白金錯体は、調製後に単離して錯形成反応に用いてもよいし、無機白金化合物から調製した後にこれを単離することなく4座配位子と反応させる、いわゆるワンポット反応に用いることも好ましい。具体的には、塩化白金とベンゾニトリルからシス−ビス(ベンゾニトリル)ジクロロ白金を系内で調製し、次いで4座配位子を加え、必要であれば添加物を追加し、ベンゾニトリルを溶媒として反応させる例等が挙げられる。
本発明の4座配位子の使用量は、白金錯体前駆体に対して通常0.5〜20当量、好ましくは0.8〜10当量、より好ましくは1.0〜2.0当量である。
上記白金錯体の製造は無溶媒で行うこともできるが、溶媒の存在下で行うことが好ましい。好ましい溶媒の具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ウンデカン、シクロヘキサン及びデカリン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、p−シメン及びジイソプロピルベンゼン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール及び2−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール及びグリセリン等の多価アルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、エチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサン等のエーテル類、酢酸及びプロピオン酸等のカルボン酸類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル及びプロピオン酸メチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン類、トリエチルアミン、アニリン及びフェネチルアミン等のアミン類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトニトリル、マロノニトリル及びベンゾニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、水等が挙げられる。これらの溶媒は、夫々単独で用いても二種以上適宜組み合わせて用いてもよい。
より好ましい溶媒の具体例としては、デカン、ドデカン、ウンデカン及びデカリン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン、p−シメン及びジイソプロピルベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ブタノール及び2−エトキシエタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール及びグリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサン等のエーテル類、酢酸及びプロピオン酸等のカルボン酸類、酢酸n−ブチル及びプロピオン酸メチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、水等が挙げられる。これらの溶媒は、夫々単独で用いても二種以上適宜組み合わせて用いてもよい。
溶媒の使用量は反応が十分に進行できる量であれば特に制限はないが、白金錯体前駆体に対して通常1〜500倍容量、好ましくは5〜200倍容量、より好ましくは10〜100倍容量の範囲から適宜選択される。
上記白金錯体の製造は必要に応じて添加物を加えて行うことも可能である。添加物としては塩基が好ましい。塩基としては無機塩基及び有機塩基等が挙げられる。好ましい無機塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水素化ナトリウム等の金属水素化物類が挙げられる。好ましい有機塩基としては、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド及びカリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム及びプロピオン酸ナトリウム等のアルカリ金属カルボン酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピペリジン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、トリ−n−ブチルアミン及びN−メチルモルホリン等のアミン類、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム及びフェニルリチウム等の有機アルカリ金属化合物類、塩化ブチルマグネシウム、臭化フェニルマグネシウム及びヨウ化メチルマグネシウム等のグリニャール試薬等が挙げられる。
添加物として塩基を用いる場合、その使用量は4座配位子に対して通常1〜10当量、好ましくは1.5〜5当量、より好ましくは2〜3当量の範囲から適宜選択される。
本発明の製造方法は不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス及びアルゴンガス等が挙げられる。又、白金錯体の製造は、超音波発生装置又はマイクロウェーブ発生装置を併用して行うことも好ましい。
反応温度は、通常25〜300℃、好ましくは80〜250℃、より好ましくは120〜200℃の範囲から適宜選択される。
反応時間は、反応温度その他溶媒や添加物といった反応条件により自ずから異なるが、通常10分〜72時間、好ましくは30分〜48時間、より好ましくは1〜12時間の範囲から適宜選択される。
このようにして得られた本発明の白金錯体は、必要に応じて後処理、単離及び精製を行うことができる。後処理の方法としては例えば、反応物の抽出、沈殿物の濾過、溶媒の添加による晶析、溶媒の留去等が挙げられ、これら後処理を単独で或いは併用して行うことができる。単離及び精製の方法としては、例えば、カラムクロマトグラフィー、再結晶、昇華等が挙げられ、これらを単独で或いは併用して行うことができる。
本発明の4座配位子は、例えば鈴木カップリング、根岸カップリング、園頭カップリング及びStilleカップリング等のパラジウム触媒を用いた炭素−炭素結合形成反応、熊田カップリング等のニッケル触媒を用いた炭素−炭素結合形成反応、パラジウム触媒を用いた炭素−窒素結合形成反応及び炭素−酸素結合形成反応、ウルマンカップリング等の銅触媒を用いた炭素−窒素結合形成反応及び炭素−酸素結合形成反応、コバルト触媒を用いた芳香環及び芳香族複素環形成反応、含窒素化合物の縮合による脂肪族複素環及び芳香族複素環形成反応、臭素、1,1,2,2−テトラフルオロ−1,2−ジブロモエタン、N−ブロモスクシンイミド及びテトラブチルアンモニウムトリブロミド等を用いたハロゲン化反応、ジアゾニウム塩を用いたザンドマイヤー反応、アルキルリチウム試薬やリチウムアミド試薬を用いたリチオ化反応、有機リチウム試薬及びグリニャール試薬等を用いた求核付加/付加脱離反応、フリーデルクラフツ反応等の求電子的芳香族置換反応、量論的/触媒的酸化反応、量論的/触媒的還元反応、シグマトロピー転位等の転位反応等といった合成反応を適宜組み合わせることによって製造可能である。用いる試薬及び反応の組み合わせにより、多種多様な誘導体が製造可能である点が、本発明の4座配位子の大きな特徴の一つである。
次に、本発明の発光素子について詳細に説明する。
本発明の発光素子は、本発明の白金錯体を少なくとも一種以上含有することを特徴とする。本発明の発光素子は、本発明の白金錯体を利用する素子であればシステム、駆動方法、利用形態などは特に問わないが、該白金錯体からの発光を利用するもの、又は該白金錯体を電荷輸送材料として利用するものが好ましい。代表的な発光素子としては有機電界発光素子(有機EL素子)が挙げられる。
本発明の発光素子は、本発明の白金錯体の少なくとも一種を含有していればよく、該発光素子が一対の電極間に発光層若しくは発光層を含む複数の有機化合物層を形成することによって作成される場合は、少なくとも一層に該白金錯体の少なくとも一種を含有することを特徴とする。該白金錯体は二種以上適宜組み合わせて含有させてもよい。
本発明の発光素子における有機化合物層の形成方法としては特に限定されないが、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、コーティング法及びインクジェット法等の方法が挙げられ、特性面、製造面で抵抗加熱蒸着、コーティング法及びインクジェット法が好ましい。
本発明の発光素子は陽極、陰極の一対の電極間に発光層若しくは発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であることが好ましい。該有機化合物層としては、発光層の他に正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層及び保護層等が挙げられ、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備えた物であっても良い。各層の形成にはそれぞれ種々の材料を用いることが出来る。以下、各層についてより具体的に説明する。
陽極は正孔注入層、正孔輸送層及び発光層等に正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物などを用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム及び酸化インジウムスズ(以下、ITOとする)等の導電性金属酸化物、或いは金、銀、クロム及びニッケル等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅及び硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン及びポリピロールなどの有機導電性物質、無機/有機導電性物質とITOとの積層物などが挙げられ、導電性金属酸化物が好ましく、生産性、高導電性及び透明性等の観点からITOが特に好ましい。
陽極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは100nm〜500nmである。陽極は通常、ソーダライムガラス、無アルカリガラス及び透明樹脂基板等の上に層形成したものが用いられる。ガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。基板の厚みは、機械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガラスを用いる場合には、通常0.2mm以上、好ましくは0.7mm以上のものを用いる。陽極の作製には材料によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法及びコーティング法などの方法で膜形成される。陽極は洗浄その他の処理により、素子の駆動電圧を下げ、発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場合、UV−オゾン処理及びプラズマ処理等が効果的である。陽極のシート抵抗は低い方が好ましい。
陰極は電子注入層、電子輸送層及び発光層等に電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送層及び発光層等の負極と隣接する層との密着性やイオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。陰極の材料としては金属、合金、金属ハロゲン化物、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いる事ができ、具体例としてはリチウム、ナトリウム及びカリウム等のアルカリ金属及びそのフッ化物、マグネシウム及びカルシウム等のアルカリ土類金属及びそのフッ化物、金、銀、鉛、アルミニウム及びインジウム等の金属、イッテルビウム等の希土類金属、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金及びマグネシウム−銀合金等の混合金属等が挙げられ、好ましくは仕事関数が4eV以下の材料であり、より好ましくはアルミニウム、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金及びこれらの混合金属等が挙げられる。陰極は、上記化合物及び混合物を含む積層構造を取ることも出来る。
陰極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは100nm〜1μmである。陰極の作製には電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法及びコーティング法等の方法が用いられ、金属を単体で蒸着させることも、二成分以上を同時に蒸着させることも出来る。更に、複数の金属を同時に蒸着させて合金で陰極を形成させることも可能であり、又予め調製した合金を蒸着させても良い。陰極のシート抵抗は低い方が好ましい。
発光層の材料は、電界印加時に陽極又は正孔注入層、正孔輸送層から電子を注入することが出来る機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層を形成することが出来るものであれば特に限定されない。具体例としては、カルバゾール誘導体、アリールアミン誘導体、スチリルアミン誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、クマリン誘導体、ペリノン誘導体、ナフタルイミド誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾピリジン誘導体、オリゴフェニレン誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、ペリレン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、アリールボラン誘導体、アリールシラン誘導体、8−キノリノール誘導体を配位子として有する金属錯体に代表される各種典型/遷移/希土類金属錯体、ポリ(N−ビニルカルバゾール)/ポリチオフェン/ポリフェニレン/ポリフェニレンビニレン等のポリマー又はオリゴマー化合物、本発明の4座配位子及び本発明の白金錯体等が挙げられる。ポリマー又はオリゴマー化合物には各々独立して本発明の4座配位子及び本発明の白金錯体が部分構造として含まれていても良い。発光層の材料は上記の具体例に限定されるものではない。
発光層は上記の材料の一種又は二種以上から成る単層構造であっても良いし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であっても良い。発光層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。発光層の作製方法としては、特に限定されるものではないが、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、分子積層法、コーティング法、インクジェット法及びLB法等の方法が挙げられ、好ましくは抵抗加熱蒸着法及びコーティング法が挙げられる。
コーティング法として、具体的にはスピンコート法、キャスト法及びディップコート法等が挙げられる。コーティング法においては、上記の発光層材料を溶媒に溶解又は分散させて塗布することにより発光層を形成するが、その際に該材料を樹脂成分と共に溶解又は分散させてもよい。該樹脂成分としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂及びシリコン樹脂等が挙げられる。
正孔注入層及び正孔輸送層の材料は、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能の何れかを有しているものであれば特に限定されない。具体例としては、カルバゾール誘導体、アリールアミン誘導体、スチリルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、スチルベン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、アリールボラン誘導体、アリールシラン誘導体、ポリ(N−ビニルカルバゾール)
/アニリン系共重合体/ポリチオフェン/チオフェンオリゴマー/ポリシラン/シランオリゴマー等の導電性高分子ポリマー又はオリゴマー化合物、本発明の4座配位子及び本発明の白金錯体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
正孔注入層及び正孔輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。正孔注入層及び正孔輸送層は上述した材料の一種又は二種以上から成る単層構造であっても良いし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であっても良い。正孔注入層及び正孔輸送層の作製方法としては、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、分子積層法、コーティング法、インクジェット法及びLB法等の方法が挙げられ、好ましくは抵抗加熱蒸着法及びコーティング法が挙げられる。コーティング法においては、正孔注入輸送材料を先述した樹脂成分と共に溶解又は分散させて用いてもよい。
電子注入層及び電子輸送層の材料は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能の何れかを有しているものであれば良い。電子注入輸送材料を陽極から注入された正孔を障壁するために用いる場合、材料のイオン化ポテンシャルは、発光層のイオン化ポテンシャルよりも大きいものを選択することが好ましい。
具体例としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ビピリジン誘導体、フェナンスロリン誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレノン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、アントラキノンジメタン誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、芳香族テトラカルボン酸無水物誘導体、フタロシアニン誘導体、アリールボラン誘導体、アリールシラン誘導体、8−キノリノール誘導体/ベンゾオキサゾール誘導体/ベンゾチアゾール誘導体を配位子として有する金属錯体に代表される各種典型/遷移/希土類金属錯体、ポリ(N−ビニルカルバゾール)/ポリチオフェン/ポリフェニレン/ポリフェニレンビニレン等のポリマー又はオリゴマー化合物、本発明の4座配位子及び本発明の白金錯体等が挙げられる。ポリマー又はオリゴマー化合物には、各々独立して本発明の4座配位子及び本発明の白金錯体が部分構造で含まれていても良い。電子注入層、電子輸送層の材料はこれらに限定されるものではない。
電子注入層、電子輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。電子注入層、電子輸送層は上述した材料の一種又は二種以上から成る単層構造であっても良いし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であっても良い。電子注入層及び電子輸送層の作製方法としては、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、分子積層法、コーティング法、インクジェット法及びLB法等の方法が挙げられ、好ましくは抵抗加熱蒸着法及びコーティング法が挙げられる。コーティング法においては、電子注入輸送材料を先述した樹脂成分と共に溶解又は分散させて用いてもよい。
保護層の材料としては水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであれば良い。具体例としては、インジウム、錫、鉛、金、銀、銅、アルミニウム、チタン及びニッケル等の金属、酸化マグネシウム、2酸化ケイ素、3酸化2アルミニウム、酸化ゲルマニウム、酸化ニッケル、酸化カルシウム、酸化バリウム、3酸化2鉄、3酸化2イッテルビウム及び酸化チタンなどの金属酸化物、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム及びフッ化アルミニウム等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン及びポリジクロロジフルオロエチレン等のポリマー化合物、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも一種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体及び共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体等の共重合ポリマー化合物、吸水率1%以上の吸水性物質及び吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法についても特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法及びコーティング法等の方法が適用できる。
以下、本発明について参考例及び実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、参考例及び実施例中において物性の測定に用いた装置は以下の通りである。
H−NMRスペクトル:DRX−500型装置(ブルカー社製)
又はGEMINI2000型装置(バリアン社製)
内部標準物質:テトラメチルシラン又は残存する未重水素化溶媒
質量分析:POLARIS9型装置(サーモエレクトロン社製)
熱分析:TG/DTA6200型装置(セイコーインスツルメンツ社製)
(参考例1)1−(3−クロロフェニル)ピラゾールの製造
Figure 2006232784
ピラゾール(5.8g、84.8mmol、1.5当量)、炭酸カリウム(15.6g、113.0mmol、2.0当量)、酸化第一銅(404mg、5.0mol%)、サリチルアルドキシム(1.55g、20mol%)、3−クロロヨードベンゼン(7.0mL、56.5mmol、1.0当量)及びN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)からなる混合物を窒素雰囲気下95℃にて16時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却し、水を加えてトルエンで抽出を行った後に有機層をまとめて濃縮した。得られた残渣をカラムにて精製することで、1−(3−クロロフェニル)ピラゾールを薄黄色油状物質として7.6g得た。収率75.3%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:6.48(t,J=1.8Hz,1H),7.25(br d,J=8.0Hz,1H),7.37(t,J=8.0Hz,1H),7.58(br d,8.0Hz,1H),7.68−7.80(m,2H),7.91(d,J=2.6Hz,1H).
(実施例1)N,N−ビス[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリンの製造
Figure 2006232784
アニリン(232μL、2.55mmol、1.0当量)、1−(3−クロロフェニル)ピラゾール(1.0g、5.60mmol、2.2当量)、ナトリウムt−ブトキシド(613mg、6.38mmol、2.5当量)、π−アリルパラジウムクロライド(19mg、2.0mol%)、ジ−t−ブチル−(2,2−ジフェニル−1−メチルシクロプロピル)ホスフィン(72mg、8.0mol%)及びトルエン(10mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下95℃で3時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後にトルエンで抽出を行った。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、N,N−ビス[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリンを白色粉末として883mg得た。収率91.7%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:6.41(dd,J=2.0,2.4Hz,2H),6.96−7.22(m,6H),7.24−7.40(m,5H),7.42−7.50(m,2H),7.67(d,J=2.0Hz,2H),7.82(d,J=2.4Hz,2H).
(実施例2)白金錯体の製造
Figure 2006232784
二塩化白金(211mg、0.795mmol、1.0当量)及びN,N−ビス[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリン(300mg、0.795mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(20mL)中、窒素雰囲気下還流条件にて3時間反応させた。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、白金錯体を黄色粉末として114mg得た。収率25.1%。
H−NMR(500MHz,CDCl):6.04(dd,J=1.9,7.4Hz,2H),6.64(dd,J=2.2,2.6Hz,2H),6.88−6.94(m,4H),7.30(dd,J=1.2,8.4Hz,2H),7.52(t,J=7.4Hz,1H),7.65(dd,J=7.4,9.0Hz,2H),7.89(dd,J=0.3,2.1Hz,2H),8.10(dd,J=0.3,2.7Hz,2H).
昇華温度:262.5℃、熱分解点:383.94℃
(参考例2)2−(3−クロロフェニル)ピリジンの製造
Figure 2006232784
窒素雰囲気下、マグネシウム(3.46g、142.5mg−atm、1.2当量)及びジエチルエーテル(5mL)の混合物に、ヨウ素の粉末を微量加え、溶液が無色となるまで攪拌した。次いで3−ブロモクロロベンゼン(25.0g、130.6mmol、1.1当量)のジエチルエーテル(100mL)溶液を、内容物がゆるやかに還流する速度で1時間かけて滴下した。その後、還流条件でさらに1時間攪拌し、3−クロロフェニルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液を調製した。
窒素雰囲気下、2−ブロモピリジン(11.3mL、118.7mmol、1.0当量)、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケルジクロライド(643mg、1.0mol%)及びジエチルエーテル(100mL)からなる混合物に、先に調製した3−クロロフェニルマグネシウムブロミド(130.6mmol、1.1当量)のジエチルエーテル溶液を、内容物がゆるやかに還流する速度で30分かけて滴下した。その後還流条件で更に1時間攪拌し、室温にまで冷却した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、分液した後に塩化メチレンで抽出を行った。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラム及び蒸留にて精製することで、2−(3−クロロフェニル)ピリジンを無色油状物質として19.2g得た。収率85.3%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:7.27(ddd,J=1.6,4.6,7.0Hz,1H),7.66−7.94(m,3H),8.01(br s,1H),8.70(d,J=4.6Hz,1H).
(参考例3)N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリンの製造
Figure 2006232784
アニリン(1.1mL、11.8mmol、1.05当量)、1−(3−クロロフェニル)ピラゾール(2.0g、11.2mmol、1.0当量)、ナトリウムt−ブトキシド(1.3g、13.4mmol、1.2当量)、π−アリルパラジウムクロライド(41mg、1.0mol%)、ジ−t−ブチル−(2,2−ジフェニル−1−メチルシクロプロピル)ホスフィン(158mg、4.0mol%)及びキシレン(40mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下95℃で3時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後にトルエンで抽出を行った。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリンを黄色粘性油状物質として2.2g得た。収率83.5%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:5.85(br s,1H),6.44(dd,J=1.8,2.6Hz,1H),6.92−7.05(m,2H),7.08−7.22(m,3H),7.24−7.38(m,3H),7.43(t,J=2.2Hz,1H),7.70(d,J=1.8Hz,1H),7.88(dd,J=0.8,2.6Hz,1H).
(実施例3)N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−N−[3−(2−ピリジル)フェニル]アニリンの製造
Figure 2006232784
2−(3−クロロフェニル)ピリジン(846mg、4.46mmol、1.05当量)、N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリン(1.0g、4.25mmol、1.0当量)、ナトリウムt−ブトキシド(490mg、5.10mmol、1.2当量)、π−アリルパラジウムクロライド(16mg、1.0mol%)、ジ−t−ブチル−(2,2−ジフェニル−1−メチルシクロプロピル)ホスフィン(60mg、4.0mol%)及びキシレン(20mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下100℃で4時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後にトルエンで抽出を行った。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−N−[3−(2−ピリジル)フェニル]アニリンを黄色非晶質として1.7g得た。収率99.9%。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:6.40(t,J=2.0Hz,1H),6.96−7.10(m,2H),7.12−7.48(m,10H),7.56−7.84(m,6H),8.63(br d,5.0Hz,1H).
(実施例4)白金錯体の製造
Figure 2006232784
二塩化白金(326mg、1.23mmol、1.0当量)及びN−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−N−[3−(2−ピリジル)フェニル]アニリン(500mg、1.29mmol、1.05当量)をベンゾニトリル(50mL)中、窒素雰囲気下還流条件にて4時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、白金錯体を橙色粉末として420mg得た。収率58.7%。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:6.09(dd,J=1.2,8.1Hz,1H),6.23(dd,J=0.9,8.4Hz,1H),6.70(dd,J=2.2,2.7Hz,1H),6.90−7.02(m,3H),7.29−7.35(m,3H),7.37(ddd,J=1.8,5.5,7.2Hz,1H),7.50−7.56(m,1H),7.62−7.72(m,2H),7.88−7.96(m,2H),7.97(d,J=2.0Hz,1H),8.17(dd,J=0.3,2.7Hz,1H),8.97(ddd,J=1.0,1.4,5.5Hz,1H).
昇華温度:288.9℃、熱分解点:415.0℃
(参考例4)2−(3−クロロフェニル)チアゾールの製造
Figure 2006232784
亜鉛末(10.9g、166.5mg−atm、3.0当量)のテトラヒドロフラン(10mL)懸濁液に、1,2−ジブロモブタン(717μL、亜鉛末に対して5.0mol%)を加えて5分間加熱還流した後、クロロトリメチルシラン(1.1mL、亜鉛末に対して5.0mol%)を加えた。次いで、2−ブロモチアゾール(5.0mL、55.5mmol、1.1当量)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を滴下し、50℃にて1時間攪拌することで、2−チアゾリルジンクブロミドのテトラヒドロフラン溶液を調製した。
先に調製した2−チアゾリルジンクブロミド(55.5mmol、1.1当量)のテトラヒドロフラン溶液に、3−クロロヨードベンゼン(6.2mL、50.5mmol、1.0当量)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(584mg、1.0mol%)を順次加え、60℃にて12時間攪拌した。反応液をエチレンジアミン四酢酸(16.2g)の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)に注ぎ、トルエンで抽出を行った。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、2−(3−クロロフェニル)チアゾールを白色粉末として9.1g得た。収率92.1%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:7.32−7.44(m,3H),7.80−7.87(m,1H),7.89(d,J=3.2Hz,1H),7.99(br s,1H).
(実施例5)N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−N−[3−(2−チアゾリル)フェニル]アニリンの製造
Figure 2006232784
2−(3−クロロフェニル)チアゾール(873mg、4.46mmol、1.05当量)、N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]アニリン(1.0g、4.25mmol、1.0当量)、ナトリウムt−ブトキシド(490mg、5.10mmol、1.2当量)、π−アリルパラジウムクロライド(16mg、1.0mol%)、ジ−t−ブチル−(2,2−ジフェニル−1−メチルシクロプロピル)ホスフィン(60mg、4.0mol%)及びキシレン(20mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下100℃で4時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後にトルエンで抽出を行った。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、N−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−N−[3−(2−チアゾリル)フェニル]アニリンを黄色非晶質として1.7g得た。収率は定量的であった。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:6.40(t,J=2.2Hz,1H),6.96−7.21(m,6H),7.27−7.40(m,5H),7.44(br s,1H),7.61(dt,J=7.6,1.4Hz,1H),7.66(d,J=1.8Hz,1H),7.76(t,J=2.0Hz,1H),7.78−7.84(m,2H).
(実施例6)白金錯体の製造
Figure 2006232784
二塩化白金(321mg、1.21mmol、1.0当量)及びN−[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−N−[3−(2−チアゾリル)フェニル]アニリン(500mg、1.27mmol、1.05当量)をベンゾニトリル(50mL)中、窒素雰囲気下還流条件にて3時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、白金錯体を橙色粉末として171mg得た。収率24.0%。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:6.05(dd,J=2.3,6.9Hz,1H),6.17(dd,J=0.9,8.4Hz,1H),6.66(dd,J=2.2,2.6Hz,1H),6.89−6.96(m,3H),7.21(dd,J=0.8,7.2Hz,1H),7.28−7.34(m,2H),7.46(d,J=3.4Hz,1H),7.50−7.56(m,1H),7.63−7.70(m,2H),7.92(d,J=2.2Hz,1H),7.98(d,J=3.4Hz,1H),8.11(dd,J=0.4,2.8Hz,1H).
昇華温度:285.3℃、熱分解点:381.52℃
(参考例5)3,3’−ジブロモベンゾフェノンの製造
Figure 2006232784
窒素雰囲気下、1,3−ジブロモベンゼン(1.9mL、16.1mmol、1.1当量)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を−70℃に冷却し、n−ブチルリチウム(10.0mL、1.60N、16.1mmol、1.1当量)を15分かけて滴下し、更に−70℃にて20分攪拌した。次に、3−ブロモベンズアルデヒド(1.7mL、14.6mmol、1.0当量)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を15分かけて滴下し、滴下後室温にまで昇温した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、トルエンで抽出した。有機層をまとめて濃縮し、1,1−ビス(3−ブロモフェニル)メタノールを無色油状物質として得た。本物質はこれ以上の精製を行うことなく次の反応に用いた。
1,1−ビス(3−ブロモフェニル)メタノール(14.6mmol)の塩化メチレン(70mL)溶液に、二酸化マンガン(14.2g、146.0mmol、10.0当量)を加えて空気中室温で1時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を濃縮して得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、3,3’−ジブロモベンゾフェノンを白色粉末として3.5g得た。収率70.5%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:7.38(t,J=8.0Hz,2H),7.65−7.79(m,4H),7.93(dd,J=1.6,2.0Hz,2H).
(実施例7)カルボニルビス[3−(1−ピラゾリル)ベンゼン]の製造
Figure 2006232784
3,3’−ジブロモベンゾフェノン(3.0g、8.8mmol、1.0当量)、ピラゾール(1.5g、22.1mmol、2.5当量)、炭酸セシウム(8.6g、26.5mmol、3.0当量)、酸化第一銅(126mg、10.0mol%)及びサリチルアルドキシム(484mg、40.0mol%)及びアセトニトリル(20mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下還流条件にて24時間攪拌した。得られた反応液を室温にまで冷却後、水及びトルエンを加えて抽出した。有機層をまとめて濃縮し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、カルボニルビス[3−(1−ピラゾリル)ベンゼン]を白色粉末として1.8g得た。収率64.9%。
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:6.51(dt,J=0.6,1.8Hz,2H),7.60(t,J=7.7Hz,2H),7.68−7.78(m,4H),7.98−8.08(m,4H),8.12−8.18(m,2H).
(実施例8)白金錯体の製造
Figure 2006232784
二塩化白金(423mg、1.59mmol、1.0当量)及びカルボニルビス[3−(1−ピラゾリル)ベンゼン](500mg、1.59mmol、1.0当量)を、ベンゾニトリル(40mL)中、窒素雰囲気下還流条件にて8時間反応させた。反応液を冷却後、塩化メチレンを加えて析出した結晶を濾取し、昇華にて精製することで白金錯体を黄色粉末として300mg得た。収率37.2%。
Mass Spectrum(EI):m/z=507(M
昇華温度:319.9℃、熱分解点:457.8℃
(実施例9)9,9−ビス[3−(1−ピラゾリル)フェニル]−9H−フルオレン
Figure 2006232784
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:6.38(t,J=2.1Hz,2H),7.16(d,J=7.8Hz,2H),7.28−7.62(m,12H),7.65(d,J=1.8Hz,2H),7.73(d,J=2.6Hz,2H),7.80(d,J=6.8Hz,2H).
(実施例10)N,N−ビス[6−(1−ピロリル)ピリジン−2−イル]アニリン
Figure 2006232784
H−NMR(200MHz,CDCl)δ:6.25(t,J=2.3Hz,4H),6.89(d,J=4.8Hz,2H),6.93(d,J=4.4Hz,2H),7.24−7.38(m,7H),7.40−7.50(m,2H),7.61(t,J=8.0Hz,2H).
実施例2、4、6及び8の結果から、本発明の白金錯体はいずれも高い熱安定性を有することがわかる。
(実施例11)有機EL素子の作製
ガラス基板(g)上に、陽極(f)、正孔輸送層(e)、ホスト材料とドープ材料からなる発光層(d)、正孔ブロック層(c)、電子輸送層(b)及び陰極(a)を、ガラス基板(g)側から順に形成することにより、図1に示す層構成を有する有機EL素子を作製した。この有機EL素子は、陽極(f)と陰極(a)に、それぞれリード線が接続されて陽極(f)と陰極(a)との間に電圧を印加できるようになっている。各層の具体的材料、製法等を以下簡単に説明する。
まず、陽極(f)はITO膜からなり、ガラス基板(g)に被着されている。正孔輸送層(e)は、下記式で示される4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α―NPD)を用い、真空蒸着法にて陽極(f)上に40nmの厚さで構築した。
Figure 2006232784
発光層(d)は、下記式で示される4,4’−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)
Figure 2006232784
及び実施例2で得られた白金錯体
Figure 2006232784
を用い、両者を同時に真空蒸着(白金錯体のドープ量:6重量%)することで、正孔輸送層(e)上に35nmの厚さで構築した。
正孔ブロッキング層(c)は、下記式で示される2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナンスロリン(BCP)を用い、真空蒸着法にて発光層(d)上に10nmの厚さで構築した。
Figure 2006232784
電子輸送層(b)は、下記式で示されるトリス(8−キノリノラート−O,N)アルミニウム(Alq)を用い、真空蒸着法にて正孔ブロッキング層(c)上に35nmの厚さで構築した。
Figure 2006232784
陰極(a)は、電子輸送層(b)側から順に、フッ化リチウムを0.5nm、金属アルミニウムを100nmの厚さで真空蒸着した積層体により構築した。
作成した有機EL素子の陽極(f)側にプラス、陰極(a)側にマイナスの電圧を印加したところ、非常に低い電圧から安定な発光が確認された。輝度100cd/mにおいて、本素子の外部量子効率は6.0(%)、パワー効率は6.5(lm/W)、輝度−電流効率は15.8(cd/A)、更に最大外部量子効率は7.3%であった。このことから、本素子は高効率であることがわかる。更に本素子からは、発光層(d)に用いた実施例2で得られた白金錯体に起因する青緑色の発光が得られ、輝度100cd/mにおける発光ピークは491(nm)、CIE色度点は(x,y)=(0.201,0.462)であった。
(実施例12)
発光層(d)に下記式で示される4,4’−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル(CDBP)を用いることを除き実施例11と同様にして、実施例11と同様の素子構成を有する有機EL素子を作成した。
Figure 2006232784
実施例11と同様にして素子の物性測定を行った。輝度100cd/mにおいて、本素子の外部量子効率は9.1(%)、パワー効率は7.6(lm/W)、輝度−電流効率は19.5(cd/A)、更に最大外部量子効率は11.4%であり、本素子は極めて高効率であることがわかる。更に本素子からは、発光層(d)に用いた実施例2で得られた白金錯体に起因する水色〜青緑色の発光が得られ、輝度100cd/mにおける発光ピークは486(nm)、CIE色度点は(x,y)=(0.196,0.430)であった。
(実施例13)
発光層(d)にCBP及び実施例4で得られた下記式で示される白金錯体(白金錯体のドープ量:6重量%)を用い、
Figure 2006232784
また正孔ブロッキング層(c)は、下記式で示されるビス(2−メチル−8−キノリノラート−O,N)−4−フェニルフェノラートアルミニウム(BAlq)を用いることを除き実施例11と同様にして、実施例11と同様の素子構成を有する有機EL素子を作成した。
Figure 2006232784
実施例11と同様にして素子の物性測定を行った。輝度100cd/mにおいて、本素子の外部量子効率は9.4(%)、パワー効率は8.6(lm/W)、輝度−電流効率は22.4(cd/A)、更に最大外部量子効率は10.4%であり、本素子は極めて高効率であることがわかる。更に本素子からは、発光層(d)に用いた実施例4で得られた白金錯体に起因する橙色の発光が得られ、輝度100cd/mにおける発光ピークは582(nm)、CIE色度点は(x,y)=(0.549,0.450)であった。
実施例14
発光層(d)にCBP及び実施例6で得られた、下記式で示される白金錯体(白金錯体のドープ量:6重量%)を用いることを除き実施例11と同様にして、実施例11と同様の素子構成を有する有機EL素子を作成した。
Figure 2006232784
実施例11と同様にして作成した素子の物性測定を行った。輝度100cd/mにおいて、本素子の外部量子効率は8.0(%)、パワー効率は5.2(lm/W)、輝度−電流効率は12.8(cd/A)、更に最大外部量子効率は8.3%であり、本素子は極めて高効率であることがわかる。更に本素子からは、発光層(d)に用いた実施例4で得られた白金錯体に起因する朱色の発光が得られ、輝度100cd/mにおける発光ピークは604(nm)、CIE色度点は(x,y)=(0.601,0.391)であった。
以下の表1及び表2に、実施例11〜14の結果をまとめて記載する。
Figure 2006232784
Figure 2006232784
実施例11〜14の結果から、本発明の白金錯体を含有する有機EL素子は、いずれも蛍光発光材料の外部量子効率限界を凌駕する発光特性及び発光効率を有し、使用した該白金錯体に由来する短波長(青色)から長波長(赤色)までの種々の発光色を示すことがわかる。
以上説明した各実施例の記載から明らかなように、本発明の白金錯体は、優れた熱安定性、発光特性及び発光効率を有し、有機EL素子をはじめとした種々の発光素子に好適に使用可能であることが分かる。又、本発明の白金錯体を含有する発光素子は、優れた発光特性及び発光効率を有し、使用した該白金錯体に由来する短波長(青色)から長波長(赤色)までの種々の発光色を示すことから、種々の表示機器に好適に使用可能である。
実施例における有機電界素子の素子構成図である。

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)で表される白金錯体。
    Figure 2006232784
    (式中、環A、環B、環C及び環Dは、この中の2つが芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは含窒素複素環を示す。RA、RB、RC又はRDは環A、環B、環C又は環Dの置換基を表し、環Aと環B同士、環Bと環C同士及び環Cと環D同士は各々独立して、置換基RA、RB、RC又はRDを介して縮合環を形成していてもよい。XA、XB、XC及びXDは、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は共有結合可能な炭素原子又は共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は配位結合可能な窒素原子を示す。QAB、QBC及びQCDは環を架橋する2価の原子、2価の原子団又は共有結合手を示すが、QAB、QBC及びQCDが同時に共有結合手を示すことはない。QAB、QBC及びQCDが2価の原子団である場合、環AとQAB同士、環BとQAB同士、環BとQBC同士、環CとQBC同士,環CとQCD同士及び環DとQCD同士は各々独立して、置換基Rを介して縮合環を形成していてもよい。YA、YB、YB’、YC、YC’及びYDはXA、XB、XC又はXDに隣接しかつQAB、QBC又はQCDの端点を成す炭素原子又は3価以上のヘテロ原子を示すが、YA、YB、YB’、YC、YC’及びYDが同時に炭素原子を示すことはない。ZA、ZB、ZC又はZDは、対応するXが共有結合可能な炭素原子である場合は酸素原子、硫黄原子又は共有結合手を示し、対応するXが共有結合可能な窒素原子である場合は共有結合手を示し、対応するXが配位結合可能な窒素原子である場合は配位結合手を示す。nは0から3までの整数を示し、nが2以上の場合、RA同士、RB同士、RC同士及びRD同士は各々独立して結合し、縮合環を形成していてもよい。)
  2. 下記一般式(2)で表される白金錯体。
    Figure 2006232784
    (式中、環E、環F、環G及び環Hは、この中の2つが芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは含窒素複素環を示す。又、環の種類に因らず環F及び環Gは常に6員環である。RE、RF、RG又はRHは環E、環F、環G又は環Hの置換基を表し、環Eと環F同士、環Fと環G同士及び環Gと環H同士は各々独立して、置換基RE、RF、RG又はRHを介して縮合環を形成していてもよい。XE、XF、XG及びXHは、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は白金原子と配位結合可能な窒素原子を示す。QFGは環Fと環Gを架橋する2価の原子又は2価の原子団を示し、QFGが2価の原子団である場合、環FとQFG同士及び環GとQFG同士は各々独立して、置換基RF又はRGを介して縮合環を形成していてもよい。YHは炭素原子又は窒素原子を示す。nは0から3までの整数を示し、nが2以上の場合、RE同士、RF同士、RG同士及びRH同士は各々独立して結合し、縮合環を形成していてもよい。)
  3. 一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物における芳香環又は芳香族複素環が、各々独立して置換基を有してもよいベンゼン環、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、テルロフェン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリアジン環、1,2,3,4−テトラジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,2,3−オキサジアゾール環、1,2,5−オキサジアゾール環、1,2,3−チアジアゾール環、1,2,5−チアジアゾール環、トリアゾール環及びテトラゾール環からなる群から選ばれ、さらにこの群から選ばれた適当な環によって縮合環を形成していてもよい環である、請求項1又は請求項2に記載の白金錯体。
  4. 一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物における含窒素複素環が、各々独立して置換基を有してもよいピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、テトラジン環、2H−ピロール環、3H−ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、オキサトリアゾール環、チアトリアゾール環、テトラゾール環、2H−3,4−ジヒドロピロール環、オキサゾリン環、イソオキサゾリン環、チアゾリン環、イソチアゾリン環、ピラゾリン環及びイミダゾリン環からなる群なら選ばれ、また請求項3に記載の芳香環及び芳香族複素環の群から選ばれた適当な環によって縮合環を形成していてもよい環である、請求項1〜3のいずれかに記載の白金錯体。
  5. 一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物において、QAB、QBC、QCD及びQFGは、オキシ基、チオ基、セレノ基、テルロ基、スルフィニル基、スルホニル基、置換基を有してもよいイミノ基、置換基を有してもよいホスフィニデン基、置換基を有してもよいホスフィニリデン基、置換基を有してもよいメチレン基、置換基を有してもよいアルキリデン基、置換基を有してもよいカルボンイミドイル基、カルボニル基、チオカルボニル基、置換基を有してもよいシリレン基及び置換基を有してもよいボリレン基からなる群から選ばれた2価の原子又は原子団、これら2価の原子又は原子団が2〜5個直列に結合又は縮合し、置換基を複数有する場合は各々独立して結合し環を形成していてもよい、2価の原子又は原子団、若しくは結合手である、請求項1〜4のいずれかに記載の白金錯体。
  6. 一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物においてRA、RB、RC、RD、RE、RF、RG又はRHは、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、カルボナート基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ヒドロキサム酸基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アシルチオ基、チオカルボナート基、スルフィニル基、スルフィノ基、スルフェナモイル基、スルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、アミノ基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ニトロ基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニコ基、ホスフォノ基、シリル基、ボリル基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる基である、請求項1〜5のいずれかに記載の白金錯体。
  7. 一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物を一種以上含有することを特徴とする発光素子。
  8. 発光素子が一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物層を形成した発光素子であって、その少なくとも一層に一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物を一種以上含有する、請求項7に記載の発光素子。
  9. 発光素子が有機電界発光素子(有機EL素子)である請求項8に記載の発光素子。
  10. 少なくとも有機発光層の一層に含まれる一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物が、有機電界発光素子の発光層におけるドーピング(ゲスト)材料として作用し得るものである請求項8又は請求項9に記載の発光素子。
  11. 下記一般式(3)で表される化合物。
    Figure 2006232784
    (式中、環E、環F、環G及び環Hは、この中の2つが芳香環又は芳香族複素環を示し、残りの2つは含窒素複素環を示す。又、環の種類に因らず環F及び環Gは常に6員環である。RE、RF、RG又はRHは環E、環F、環G又は環Hの置換基を表し、環Eと環F同士、環Fと環G同士及び環Gと環H同士は各々独立して、置換基RE、RF、RG又はRHを介して縮合環を形成していてもよい。XE、XF、XG及びXHは、対応する環が芳香環又は芳香族複素環である場合は白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子を示し、対応する環が含窒素複素環である場合は白金原子と配位結合可能な窒素原子を示す。xE、xF、xG及びxHは、対応するXが白金原子と共有結合可能な炭素原子又は白金原子と共有結合可能な窒素原子である場合には水素原子を示し、対応するXが白金原子と配位結合可能な窒素原子である場合は孤立電子対を示す。QFGは環Fと環Gを架橋する2価の原子又は2価の原子団を示し、QFGが2価の原子団である場合、環FとQFG同士及び環GとQFG同士は各々独立して、置換基RF又はRGを介して縮合環を形成していてもよい。YHは炭素原子又は窒素原子を示す。nは0から3までの整数を示し、nが2以上の場合、RE同士、RF同士、RG同士及びRH同士は各々独立して結合し、縮合環を形成していてもよい。)
  12. 一般式(3)で表される化合物における芳香環又は芳香族複素環が、各々独立して置換基を有してもよいベンゼン環、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、テルロフェン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリアジン環、1,2,3,4−テトラジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,2,3−オキサジアゾール環、1,2,5−オキサジアゾール環、1,2,3−チアジアゾール環、1,2,5−チアジアゾール環、トリアゾール環及びテトラゾール環からなる群から選ばれ、さらにこの群から選ばれた適当な環によって縮合環を形成していてもよい環である、請求項11に記載の化合物。
  13. 一般式(3)で表される化合物における含窒素複素環が、各々独立して置換基を有してもよいピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、テトラジン環、2H−ピロール環、3H−ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、オキサトリアゾール環、チアトリアゾール環、テトラゾール環、2H−3,4−ジヒドロピロール環、オキサゾリン環、イソオキサゾリン環、チアゾリン環、イソチアゾリン環、ピラゾリン環及びイミダゾリン環からなる群から選ばれ、又請求項12に記載の芳香環及び芳香族複素環の群から選ばれた適当な環によって縮合環を形成していてもよい環である、請求項11又は請求項12に記載の化合物。
  14. 一般式(3)で表される化合物におけるQFGは、オキシ基、チオ基、セレノ基、テルロ基、スルフィニル基、スルホニル基、置換基を有してもよいイミノ基、置換基を有してもよいホスフィニデン基、置換基を有してもよいホスフィニリデン基、置換基を有してもよいメチレン基、置換基を有してもよいアルキリデン基、置換基を有してもよいカルボンイミドイル基、カルボニル基、チオカルボニル基、置換基を有してもよいシリレン基及び置換基を有してもよいボリレン基からなる群から選ばれた2価の原子又は原子団、これら2価の原子又は原子団が2〜3個直列に結合又は縮合し、置換基を複数有する場合は各々独立して結合し環を形成していてもよい、2価の原子又は原子団、若しくは結合手である、請求項11〜13のいずれかに記載の化合物。
  15. 一般式(3)で表される化合物におけるRE、RF、RG又はRHは、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、カルボナート基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ヒドロキサム酸基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アシルチオ基、チオカルボナート基、スルフィニル基、スルフィノ基、スルフェナモイル基、スルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、アミノ基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ニトロ基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニコ基、ホスフォノ基、シリル基、ボリル基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる基である、請求項11〜14のいずれかに記載の化合物。
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