JP2006178436A - ポジ型感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 - Google Patents

ポジ型感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高耐熱性、高透明性、低誘電率性の特性を有する、TFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材の形成に用いられる高感度のポジ型感光性シロキサン組成物を提供する
【解決手段】(a)シロキサンポリマー、(b)キノンジアジド化合物、および(c)溶剤を含有するポジ型感光性シロキサン組成物であって、当該組成物の硬化膜の波長400nmでの膜厚3μmあたりの光透過率が95%以上であることを特徴とするポジ型感光性シロキサン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示素子や有機EL表示素子などの薄膜トランジスタ(TFT)基板用平坦化膜、半導体素子の層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材を形成するためのポジ型感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、およびその硬化膜を有する素子に関する。
近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにおいて、さらなる高精細・高解像度を実現する方法として、表示装置の開口率を上げる方法が知られている(特許文献1参照)。これは、透明な平坦化膜をTFT基板の上部に保護膜として設けることによって、データラインと画素電極をオーバーラップさせることを可能とし、従来技術に比べて開口率を上げる方法である。
このようなTFT基板用平坦化膜の材料としては、高耐熱性、高透明性、低誘電率性の材料が必要であり、従来、フェノール系樹脂とキノンジアジド化合物との組み合わせ(特許文献2参照)、あるいはアクリル系樹脂とキノンジアジド化合物との組み合わせ(特許文献3、4参照)が知られている。しかしながら、これらの材料は耐熱性が不十分であり、基板の高温処理により硬化膜は着色して透明性が低下するという問題がある。
一方、高耐熱性、高透明性、低誘電率性の材料としてシロキサンポリマーが知られている。シロキサンポリマーにポジ型の感光性を付与するためにキノンジアジド化合物を組み合わせた系としては、フェノール性水酸基を末端に有するシロキサンポリマーとキノンジアジド化合物とを組み合わせた材料(特許文献5参照)、環化熱付加反応によりフェノール性水酸基やカルボキシル基などを付加させたシロキサンポリマーとキノンジアジド化合物とを組み合わせた材料(特許文献6参照)が知られている。しかし、これらの材料は、多量のキノンジアジド化合物を含有していたり、シロキサンポリマー中にフェノール性水酸基が存在するため、塗布膜の白化や熱硬化時の着色が起こりやすく、高透明性の材料として用いることはできない。また、これらの材料は透明性が低いために、パターン形成時の感度が低いという問題もあった。
特許第2933879号公報(請求項1) 特開平7−98502号公報(請求項1、2) 特開平10−153854号公報(請求項1) 特開2001−281853号公報(請求項1) 特開2003−255546号公報(請求項1) 特許第2648969号公報(請求項1)
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、高耐熱性、高透明性、低誘電率性の特性を有する、TFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材の形成に用いられる高感度のポジ型感光性シロキサン組成物を提供するものである。また、本発明の別の目的は、上記のポジ型感光性シロキサン組成物から形成されたTFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、コアやクラッド材などの硬化膜、およびその硬化膜を有する表示素子、半導体素子、光導波路などの素子を提供することにある。
すなわち本発明は、(a)シロキサンポリマー、(b)キノンジアジド化合物、および(c)溶剤を含有するポジ型感光性シロキサン組成物であって、当該組成物の硬化膜の波長400nmでの膜厚3μmあたりの光透過率が95%以上であるポジ型感光性シロキサン組成物である。
本発明のポジ型感光性シロキサン組成物によれば、塗布膜の白化や硬化時の着色が起こることなく、高耐熱性、高透明性、低誘電率性の特性を有する硬化膜が得られる。また、得られた硬化膜は、スルーホールなどのパターン加工が可能であり、TFT基板用平坦化膜や層間絶縁膜として好適に用いることができる。
本発明は、(a)シロキサンポリマー、(b)キノンジアジド化合物、および(c)溶剤を含有し、波長400nmでの膜厚3μmあたりの透過率が95%以上である硬化膜を形成可能な組成物である。波長400nmでの膜厚3μmあたりの光透過率は95%以上が必要であり、好ましくは98%以上である。光透過率が95%より低いと、液晶表示素子のTFT基板用平坦化膜として用いた場合、バックライトが通過する際に色変化が起こり、白色が黄色味を帯びる。
前記の波長400nmでの膜厚3μmあたりの透過率は、例えば以下の方法により求められる。組成物をテンパックスガラス板にスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で2分間プリベークする。その後、ブリーチング露光として、パラレルライトマスクアライナー(PLA)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を6000J/m(波長365nm露光量換算)露光し、オーブンを用いて空気中250℃で1時間熱硬化して膜厚3μmの硬化膜を作製する。得られた硬化膜の紫外可視吸収スペクトルを(株)島津製作所製MultiSpec−1500を用いて測定し、波長400nmでの透過率を求める。
また、本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、超高圧水銀灯による露光での感度が100〜1500J/m(波長365nm露光量換算)である。感度が1500J/mより大きいと、パターン形成時の放射線露光時間が長くなるために生産性が低下したり、放射線露光量が多くなるために下地基板からの反射量が多くなりパターン形状が悪化するという問題が生じる。
前記の超高圧水銀灯による露光での感度は、例えば以下の方法により求められる。組成物をシリコンウェハにスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚4μmの膜を作製する。作製した膜をPLAを用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて2.38wt%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で80秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。形成されたパターンにおいて、10μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1の幅で解像する露光量を感度として求める。
本発明は、上記にある光透過率を有していれば良く、その組成は特に限定されないが、好ましくは以下に説明する組成物が好ましい。本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、(a)シロキサンポリマーを含有する。シロキサンポリマーに特に制限は無いが、好ましくはシロキサンポリマー中のフェノール性水酸基の含有率がSi原子に対して20モル%以下であるポリマーが用いられる。Si原子に対するフェノール性水酸基の含有率が20モル%より多いと、熱硬化時に起こるフェノール性水酸基の分解による着色が顕著になり、硬化膜の無色透明性が低下する。
(a)シロキサンポリマーのさらに好ましい形態としては、一般式(3)で表されるオルガノシランの1種以上を混合、反応させることによって得られるシロキサンポリマー、あるいは、一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンの1種以上を混合、反応させることによって得られるシロキサンポリマー、あるいは一般式(3)で表されるオルガノシランを1種以上と一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンの1種以上とを混合、反応させることによって得られるシロキサンポリマーが挙げられる。
Figure 2006178436
14は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR14はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。R15は水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR15はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。nは0から3の整数を表す。
Figure 2006178436
16、R17、R18、R19はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR16、R17はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。R20、R21は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表す。mは1から1000の範囲を表す。
一般式(3)のオルガノシランにおいて、R14は、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR14はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(3)のR15は水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR15はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アシル基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(3)のnは0から3の整数を表す。n=0の場合は4官能性シラン、n=1の場合は3官能性シラン、n=2の場合は2官能性シラン、n=3の場合は1官能性シランである。
一般式(3)で表されるオルガノシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシランなどの4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどの2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシランなどの1官能性シランが挙げられる。
これらのオルガノシランのうち、硬化膜の耐クラック性と硬度の点から3官能性シランが好ましく用いられる。また、これらのオルガノシランは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
一般式(4)の直鎖状ポリシロキサンにおいて、R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のR16、R17はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらのアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(4)のR20、R21は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表す。これらのアルキル基、アシル基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(4)のmは1から1000の範囲であり、好ましくは2〜100の範囲、さらに好ましくは3〜50の範囲である。mが1000より大きいと、膜が白濁し、透明性が低下する。
一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンの具体例として、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラエチル−1,3−ジメトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラエチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、下記に示すゲレスト社製シラノール末端ポリジメチルシロキサン(商品名)“DMS−S12”(分子量400〜700)、“DMS−S15”(分子量1500〜2000)、“DMS−S21”(分子量4200)、“DMS−S27”(分子量18000)、“DMS−S31”(分子量26000)、“DMS−S32”(分子量36000)、“DMS−S33”(分子量43500)、“DMS−S35”(分子量49000)、“DMS−S38”(分子量58000)、“DMS−S42”(分子量77000)、下記に示すゲレスト社製シラノール末端ジフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー“PSD−0332”(分子量35000、ジフェニルシロキサンを2.5−3.5モル%共重合している)、“PDS−1615”(分子量900〜1000、ジフェニルシロキサンを14〜18モル%共重合している)、ゲレスト社製シラノール末端ポリジフェニルシロキサン“PDS−9931”(分子量1000〜1400)が挙げられる。これらの直鎖状ポリシロキサンは、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
直鎖状ポリシロキサンを用いることで、貯蔵安定性、耐クラック性、耐熱性、透明性、低誘電率性、高硬度のすべてにおいて優れた効果を有する。特に、貯蔵安定性について、直鎖状ポリシロキサンは重要な働きをしている。これは、直鎖状ポリシロキサンとオルガノシランとの部分縮合物において、直鎖状ポリシロキサンが橋かけ的に存在するため、貯蔵中の未反応シラノール基の縮合反応が抑制されるためと示唆される。
一般式(3)で表されるオルガノシランと、一般式(4)で表される直鎖状ポリシロキサンを混合して用いる場合の混合比率は特に制限は無いが、好ましくはSi原子モル数でオルガノシラン/直鎖状ポリシロキサン=100/0〜50/50である。直鎖状ポリシロキサンが50モル%より多いと、相分離が起こり塗布膜が白濁して透明性が低下する。ただし、前述の通り、透明性の観点からSi原子に対するフェノール性水酸基の含有率が20モル%以下であることが好ましいので、フェノール性水酸基を有するオルガノシランの添加量はSi原子モル数で20モル%以下であることが好ましい。
また、本発明の(a)シロキサンポリマーは、上述のオルガノシランと直鎖状ポリシロキサン以外に、シリカ粒子を混合、反応させて合成することが好ましい。シリカ粒子を混合、反応させることで、パターン解像度がさらに向上する。これは、ポリマー中にシリカ粒子が組み込まれることで、膜のガラス転移温度が高くなり熱硬化時のパターンだれが抑えられるためと考えられる。
シリカ粒子の数平均粒子径は、好ましくは2nm〜200nmであり、さらに好ましくは5nm〜70nmである。2nmより小さいとパターン解像度の向上が十分ではなく、200nmより大きいと硬化膜が光散乱し透明性が低下する。ここで、シリカ粒子の数平均粒子径は、種々のパーティクルカウンターを用いて測定することができる。
シリカ粒子の具体例としては、イソプロパノールを分散剤とした粒子径12nmのIPA−ST、メチルイソブチルケトンを分散剤とした粒子径12nmのMIBK−ST、イソプロパノールを分散剤とした粒子径45nmのIPA−ST−L、イソプロパノールを分散剤とした粒子径100nmのIPA−ST−ZL、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散剤とした粒子径15nmのPGM−ST(以上、商品名、日産化学工業(株)製)、γ−ブチロラクトンを分散剤としたオスカル101(粒子径12nm)、γ−ブチロラクトンを分散剤としたオスカル105(粒子径60nm)、ジアセトンアルコールを分散剤としたオスカル106(粒子径120nm)(以上、商品名、触媒化成工業(株)製)、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散剤としたクォートロンPL−2L−PGME(粒子径16nm)、γ−ブチロラクトンを分散剤としたクォートロンPL−2L−BL(粒子径17nm)、ジアセトンアルコールを分散剤としたクォートロンPL−2L−DAA(粒子径17nm)(以上、商品名、扶桑化学工業(株)製)などが挙げられる。なお、これらのシリカ粒子は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
シリカ粒子を用いる場合の混合比率は特に制限されないが、Si原子モル数でポリマー全体のSi原子モル数に対して30%以下が好ましい。シリカ粒子が30%より多いと、シロキサンポリマーとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなり、硬化膜の透明性が低下する。なお、ポリマー全体のSi原子モル数に対するシリカ粒子のSi原子モル比は、ポリマーの29Si−NMR測定を行い、得られたスペクトルにおけるシリカ粒子のSiピーク面積とシリカ粒子以外のSiピーク面積との比から求めることができる。
また、シロキサンポリマー中において、膜の耐クラック性と硬度を両立させる観点から、シロキサンポリマー中にあるフェニル基の含有率はSi原子に対して5〜60モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜45モル%である。フェニル基の含有率が60モル%より多いと硬度が低下し、フェニル基含有率が5モル%より少ないと耐クラック性が低下する。フェニル基の含有率は、例えば、シロキサンポリマーの29Si−核磁気共鳴スペクトル(NMR)を測定し、そのフェニル基が結合したSiのピーク面積とフェニル基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。
また、本発明で用いるシロキサンポリマーの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、好ましくはGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィ)で測定されるポリスチレン換算で1000〜100000、さらに好ましくは2000〜50000である。Mwが1000より小さいと塗膜性が悪くなり、100000より大きいとパターン形成時の現像液への溶解性が悪くなる。
本発明のシロキサンポリマーは、上述のオルガノシラン、直鎖状ポリシロキサン、シリカ粒子の混合物を加水分解および部分縮合させることにより得られる。加水分解および部分縮合には一般的な方法を用いることができる。例えば、混合物に溶媒、水、必要に応じて触媒を添加し、50〜150℃で0.5〜100時間程度加熱攪拌する。なお、攪拌中、必要に応じて蒸留によって加水分解副生物(メタノールなどのアルコール)や縮合副生物(水)を留去してもよい。
上記の反応溶媒としては特に制限は無いが、通常は後述する(c)溶剤と同様のものが用いられる。溶媒の添加量はオルガノシランと直鎖状ポリシロキサンの混合物100重量部に対して10〜1000重量部が好ましい。また加水分解反応に用いる水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜2モルが好ましい。なお、前記オルガノシラン中にシリカ粒子が含まれる場合においても溶媒の好ましい添加量は同じ範囲である。
必要に応じて添加される触媒に特に制限はないが、酸触媒、塩基触媒が好ましく用いられる。酸触媒の具体例としては塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン、イオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量はオルガノシランと直鎖状ポリシロキサンの混合物100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
また、塗膜性、貯蔵安定性の観点から、加水分解、部分縮合後のシロキサンポリマー溶液には副生成物のアルコールや水、触媒が含まれないことが好ましい。よって必要に応じてこれらの除去を行ってもよい。除去方法としては特に制限は無いが、好ましくは以下の方法で除去を行う。アルコールや水の除去方法としては、シロキサンポリマー溶液を適当な疎水性溶剤で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーターで濃縮する方法を用いることができる。また、触媒の除去方法としては、上記の水洗浄に加えて、あるいは単独でイオン交換樹脂で処理する方法を用いることができる。
本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、(b)キノンジアジド化合物を含有する。キノンジアジド化合物の添加量に特に制限は無いが、好ましくはシロキサンポリマーに対して0.1〜10重量%である。より好ましくは0.1〜4重量%である。また好ましくは1〜4重量%である。キノンジアジド化合物の添加量が0.1重量%より少ない場合、露光部と未露光部との溶解コントラストが低すぎて、現実的な感光性を有さない。また、さらに良好な溶解コントラストを得るためには1重量%以上が好ましい。一方、キノンジアジド化合物の添加量が4重量%より多い場合、シロキサンポリマーとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなることによる塗布膜の白化が起こったり、熱硬化時に起こるキノンジアジド化合物の分解による着色が顕著になるために、硬化膜の無色透明性が低下する。キノンジアジド化合物の添加量が10重量%より多い場合、硬化膜の透明性がさらに低下し、十分な透明性を確保できない場合がある。キノンジアジド化合物の添加量が4重量%より多く10重量%以下の場合は、シロキサンポリマー中のフェニル基の含有量や、後述する溶剤中のカルボニル基を有する環状化合物の含有量の調節により、良好な無色透明性を有する硬化膜を得ることができる。
キノンジアジド化合物に特に制限は無いが、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドスルホン酸がエステル結合した化合物であり、当該化合物のフェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位がそれぞれ独立して水素、もしくは一般式(1)で表される置換基のいずれかである化合物が用いられる。
Figure 2006178436
式中、R、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。また、R、R、Rで環を形成してもよい。
一般式(1)で表される置換基において、R、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。アルキル基は無置換体、置換体のどちらでもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、2−カルボキシエチル基が挙げられる。また、フェニル基に置換する置換基としては、水酸基が挙げられる。また、R、R、Rで環を形成してもよく、具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、アダマンタン環、フルオレン環が挙げられる。
フェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位が上記以外、例えばメチル基の場合、熱硬化によって酸化分解が起こり、キノイド構造に代表される共役系化合物が形成され、硬化膜が着色して無色透明性が低下する。なお、これらのキノンジアジド化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物と、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとの公知のエステル化反応により合成することができる。
フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる(商品名、本州化学工業(株)製)。
Figure 2006178436
Figure 2006178436
ナフトキノンジアジドスルホン酸としては、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸を用いることができる。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物はi線(波長365nm)領域に吸収を持つため、i線露光に適している。また、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は広範囲の波長領域に吸収が存在するため、広範囲の波長での露光に適している。露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を選択することが好ましい。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を混合して用いることもできる。
ナフトキノンジアジド化合物の分子量は、好ましくは300〜1500、さらに好ましくは350〜1200である。ナフトキノンジアジド化合物の分子量が1500より多いと、0.1〜10重量%、あるいは0.1〜4重量%の添加量ではパターン形成ができなくなる可能性がある。一方、ナフトキノンジアジド化合物の分子量が300より小さいと、無色透明性が低下する可能性がある。
本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、(c)溶剤を含有する。溶剤に特に制限は無いが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物および/またはカルボニル基を有する環状化合物が用いられる。これらの溶剤を用いると、シロキサンポリマーとキノンジアジド化合物とが均一に溶解し、組成物を塗布成膜しても膜は白化することなく、高透明性が達成できる。
アルコール性水酸基を有する化合物に特に制限は無いが、好ましくは大気圧下の沸点が110〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなりキュア時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が110℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
アルコール性水酸基を有する化合物の具体例としては、アセトール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。これらの中でも、さらにカルボニル基を有する化合物が好ましく、特にジアセトンアルコールが好ましく用いられる。これらのアルコール性水酸基を有する化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
カルボニル基を有する環状化合物に特に制限は無いが、好ましくは大気圧下の沸点が150〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなりキュア時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が150℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
カルボニル基を有する環状化合物の具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが挙げられる。これらの中でも、特にγ−ブチロラクトンが好ましく用いられる。これらのカルボニル基を有する環状化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上述のアルコール性水酸基を有する化合物とカルボニル基を有する環状化合物は、単独でも、あるいは各々混合して用いても良い。混合して用いる場合、その重量比率に特に制限は無いが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物/カルボニル基を有する環状化合物=99/1〜50/50、さらに好ましくは97/3〜60/40である。アルコール性水酸基を有する化合物が99重量%より多い(カルボニル基を有する環状化合物が1重量%より少ない)と、シロキサンポリマーとキノンジアジド化合物との相溶性が悪く、硬化膜が白化して透明性が低下する。また、アルコール性水酸基を有する化合物が50重量%より少ない(カルボニル基を有する環状化合物が50重量%より多い)と、シロキサンポリマー中の未反応シラノール基の縮合反応が起こり易くなり、貯蔵安定性が悪くなる。
また、本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない限り、その他の溶剤を含有してもよい。その他の溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテートなどのエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。
溶剤の添加量は、シロキサンポリマー100重量部に対して、好ましくは100〜1000重量部の範囲である。
さらに、本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、増感剤を含有してもよい。このときの増感剤は熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤が好ましい。一般的に感度を向上させるために増感剤はよく用いられるが、従来用いられている増感剤は幅広い波長の放射線のエネルギーを吸収し、そのエネルギーを他の物質に移動させる化合物であり、幅広い波長の放射線に吸収を持たせるために種々の置換基を導入されている。しかし、従来の増感剤は可視光に吸収があったり、熱処理によって分解、着色したりし、高透明性が必要とされる分野で使用することは困難であった。特に、露光波長365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)の混合線に対して、可視光に吸収を持たない増感剤は高感度化が期待できず、可視光領域に吸収を有する増感剤は高感度化が期待できるが、可視光領域の無色透明性が低下する傾向がある。そこで、熱処理で気化して増感剤による着色を生じさせない、または樹脂膜に残存した場合においても、光照射によって退色して着色を生じさせない思想で、熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤を用いることで、高透明性を維持しつつ、高感度化を達成できる。
上記の熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤の具体例としては、3,3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン)などのクマリン、9,10−アントラキノンなどのアントラキノン、ベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、ベンズアルデヒドなどの芳香族ケトン、ビフェニル、1,4−ジメチルナフタレン、9−フルオレノン、フルオレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、アントラセン、9−フェニルアントラセン、9−メトキシアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセン、9,10−ビス(トリフェニルシリル)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジペンタオキシアントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ビス(トリメチルシリルエチニル)アントラセンなどの縮合芳香族などが挙げられる。
これらの増感剤の中で、熱処理により気化する増感剤は、好ましくは熱処理により昇華、蒸発、熱分解による熱分解物が昇華または蒸発する増感剤である。また、増感剤の気化温度としては、好ましくは130℃〜400℃、さらに好ましくは150℃〜250℃である。増感剤の気化温度が130℃より低いと、増感剤がプリベーク中に気化して露光プロセス中に存在しなくなり高感度化が達成されない。また、プリベーク中の気化を極力抑えるためには、増感剤の気化温度は150℃以上が好ましい。一方、増感剤の気化温度が400℃より高いと、増感剤が熱硬化時に気化せず硬化膜中に残存して、無色透明性が低下する。また、熱硬化時に完全に気化させるためには、増感剤の気化温度は250℃以下が好ましい。
一方、光照射によって退色する増感剤は、透明性の観点から可視光領域における吸収が光照射によって退色する増感剤が好ましい。また、さらに好ましい光照射によって退色する化合物は、光照射によって二量化する化合物である。光照射によって二量化することによって、分子量が増大して不溶化するので、耐薬品性向上、耐熱性向上、透明硬化膜からの抽出物の低減という効果が得られる。
また、増感剤は高感度を達成できるという点、光照射によって二量化して退色するという点からアントラセン系化合物が好ましく、さらに、9,10位が水素であるアントラセン系化合物は熱に不安定であるので、9,10−二置換アントラセン系化合物であることが好ましい。さらに、増感剤の溶解性の向上と光二量化反応の反応性の観点から一般式(2)で表される9,10−ジアルコキシアントラセン系化合物であることが好ましい。
Figure 2006178436
、R、R、R、R、R、R10、R11はそれぞれ独立して、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、エチニル基、アリール基、アシル基、およびそれらが置換された有機基を表す。R12、R13は炭素数1〜20のアルコキシ基およびそれらが置換された有機基を表す。
一般式(2)のR、R、R、R、R、R、R10、R11は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アシル基、およびそれらが置換された有機基を表す。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。化合物の気化性、光二量化の反応性の点から、R、R、R、R、R、R、R10、R11は水素、または炭素数は1〜6までの有機基であることが好ましい。さらに好ましくは、R、R、R、R11は水素であることが好ましい。
一般式(2)のR12、R13は炭素数1〜20のアルコキシ基、およびそれらが置換された有機基を表す。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられるが、化合物の溶解性と光二量化による退色反応の点から、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
増感剤を用いる場合、シロキサンポリマーに対して0.01〜5重量%の範囲で添加するのが好ましい。この範囲を外れると、透明性が低下したり、感度が低下したりするので注意を要する。
さらに、本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、熱酸発生剤を含有しても良い。熱酸発生剤を含有することによって、熱硬化時に酸が発生してシロキサンポリマー中の未反応シラノール基が縮合し、膜の硬度が向上する。熱酸発生剤としては、露光光である超高圧水銀灯(特にi線(波長365nm)、h線(波長405nm)、g線(波長436nm))に感光しないものを用いる必要があり、ベンジルスルホニウム塩、スルホンイミド化合物が好ましい。具体例としては、SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−145L、SI−150L、SI−160L、SI−180L、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ベンジル−4−メトキシカルボニルオキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート(以上、商品名、三新化学工業(株)製)、SI−101、SI−105、SI−106、SI−109、PI−105、NDI−101、NDI−105、NDI−109(以上、商品名、みどり化学(株)製)が挙げられる。
熱酸発生剤の添加量は、シロキサンポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01〜5重量部の範囲である。この範囲を外れると、膜の硬度が低下したり、クラックが発生したりするので注意を要する。
本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は必要に応じて、溶解促進剤、溶解抑止剤、熱硬化剤、界面活性剤、安定剤、消泡剤などの添加剤を含有することもできる。
特に、溶解促進剤は感度を向上する目的でよく用いられる。溶解促進剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物や、N−ヒドロキシジカルボキシイミド化合物が好ましく用いられる。具体例としては、キノンジアジド化合物に用いたフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。
本発明のポジ型感光性シロキサン組成物を用いた硬化膜の形成方法について説明する。本発明のポジ型感光性シロキサン組成物をスピンナー、ディッピング、スリットなどの公知の方法によって下地基板上に塗布し、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置でプリベークする。プリベークは、50〜150℃の範囲で30秒〜30分間行い、プリベーク後の膜厚は、0.1〜15μmとするのが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)などの紫外可視露光機を用い、10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)を所望のマスクを介して露光する。
露光後、現像により露光部が溶解し、ポジ型のパターンを得ることができる。現像方法としては、シャワー、ディッピング、パドルなどの方法で現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができる。具体的例としてはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩などの無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類、水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン等の4級アンモニウム塩を1種あるいは2種以上含む水溶液等が挙げられる。
現像後、水でリンスすることが好ましく、つづいて50〜150℃の範囲で乾燥ベークを行うこともできる。
その後、ブリーチング露光を行うことが好ましい。ブリーチング露光を行うことによって、膜中に残存する未反応のキノンジアジド化合物が光分解して、膜の光透明性がさらに向上する。ブリーチング露光の方法としては、PLAなどの紫外可視露光機を用い、100〜20000J/m程度(波長365nm露光量換算)を全面に露光する。
その後、この膜をホットプレート、オーブンなどの加熱装置で150〜450℃の範囲で1時間程度キュアすることで、表示素子におけるTFT用平坦化膜、半導体素子における層間絶縁膜、あるいは光導波路におけるコアやクラッド材といった硬化膜が形成される。
本発明の素子は、上述のような高透明性、高耐熱性、低誘電率性の硬化膜を有する表示素子、半導体素子、あるいは光導波路材を指し、特に、TFT用平坦化膜として有する液晶、ならびに有機EL表示素子は、本発明の硬化膜が画面の明るさと信頼性に優れる点において、有効に用いうる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお、Si原子に対するフェニル基含有率は29Si−NMR測定により求め、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は29Si−NMRとH−NMR測定により求めた。
合成例1 シロキサンポリマー溶液(a)の合成
メチルトリメトキシシラン88.53g(0.65モル)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35モル)、ジアセトンアルコール(DAA)138.87gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.158g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/γ−ブチロラクトン(GBL)(90/10)となるようにDAAとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(a)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は35モル%であった。
合成例2 シロキサンポリマー溶液(b)の合成
メチルトリメトキシシラン68.1g(0.5モル(シラン原子モル数0.5モル))、フェニルトリメトキシシラン59.49g(0.3モル(シラン原子モル数0.3モル))、“DMS−S12”14.83g(シラン原子モル数0.2モル)、DAA130.73gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水43.2gにリン酸0.142g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから3時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール77g、水20gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/GBL(80/20)となるようにDAAとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(b)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は30モル%であった。
合成例3 シロキサンポリマー溶液(c)の合成
メチルトリメトキシシラン81.72g(0.6モル)、フェニルトリメトキシシラン59.49g(0.3モル)、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン34.44g(0.1モル)、DAA160.51gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.176g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2.5時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水25gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/GBL(90/10)となるようにDAAとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(c)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は10モル%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は40モル%であった。また、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシランは下記構造のフェノール性水酸基含有オルガノシランである。
Figure 2006178436
合成例4 シロキサンポリマー溶液(d)の合成
メチルトリメトキシシラン81.72g(0.6モル)、フェニルトリメトキシシラン19.83g(0.1モル)、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン103.33g(0.3モル)、DAA196.2gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.205g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2.5時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水27gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/GBL(90/10)となるようにDAAとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(d)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は30モル%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は40モル%であった。
合成例5 シロキサンポリマー溶液(e)の合成
メチルトリメトキシシラン81.72g(0.6モル)、フェニルトリメトキシシラン79.32g(0.4モル)、3−メトキシ−1−ブタノール(MB)142.67gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.161g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから4時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水25gが留出した。得られたシロキサンポリマーのMB溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がMB/GBL(70/30)となるようにMBとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(e)を得た。なお、Si原子に対するフェノール水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は40モル%であった。
合成例6 シロキサンポリマー溶液(f)の合成
メチルトリメトキシシラン95.34g(0.55モル)、フェニルトリメトキシシラン59.49g(0.45モル)、DAA135.08gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.155g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水23gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA(100)となるようにDAAを加えてシロキサンポリマー溶液(f)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は45モル%であった。
合成例7 シロキサンポリマー溶液(g)の合成
メチルトリメトキシシラン88.53g(0.65モル)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35モル)、ジイソブチルケトン(DIBK)138.87gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.158g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDIBK溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDIBK(100)となるようにDIBKを加えてシロキサンポリマー溶液(g)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は35モル%であった。
合成例8 シロキサンポリマー溶液(h)の合成
メチルトリメトキシシラン68.10g(0.5モル)、フェニルトリメトキシシラン99.15g(0.5モル)、ジアセトンアルコール(DAA)150.25gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.167g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24gが留出した。得られたシロキサンポリマーのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/γ−ブチロラクトン(GBL)(70/30)となるようにDAAとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(h)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は50モル%であった。
合成例9 シロキサンポリマー溶液(i)の合成
メチルトリメトキシシラン54.48g(0.4mol)、フェニルトリメトキシシラン99.15g(0.5mol)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン12.32g(0.05mol)、PL−2L−DAA(商品名、扶桑化学工業(株)製)12.02g(シラン原子モル数で0.05mol)、DAA107.4gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水52.2gにリン酸0.338g(仕込みシラン化合物に対して0.2重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール91g、水23gが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が35重量%、溶剤組成がDAA/GBL(80/20)となるようにDAAとGBLを加えてシロキサンポリマー溶液(i)を得た。なお、Si原子に対するフェノール性水酸基含有率は0%であり、Si原子に対するフェニル基含有率は50モル%であった。
合成例10 アクリルポリマー溶液(j)の合成
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(EDM)200gを500mLの三口フラスコに仕込んだ。引き続きスチレン25g、メタクリル酸20g、メタクリル酸グリシジル45g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート10gを仕込み、室温でしばらく攪拌した後、フラスコ内を窒素置換した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて、5時間加熱攪拌した。得られたアクリルポリマーのEDM溶液に、ポリマー濃度が30重量%、溶剤組成がEDM(100)となるようにEDMを加えてアクリルポリマー溶液(h)を得た。
合成例11 キノンジアジド化合物(a)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(a)を得た。
Figure 2006178436
合成例12 キノンジアジド化合物(b)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)15.32g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド22.84g(0.085mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン9.46g(0.0935mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(b)を得た。
Figure 2006178436
合成例13 キノンジアジド化合物(c)の合成
乾燥窒素気流下、BisP−AP(商品名、本州化学工業(株)製)14.52g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.87g(0.1mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン11.13g(0.11mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(c)を得た。
Figure 2006178436
合成例14 キノンジアジド化合物(d)の合成
乾燥窒素気流下、TrisOC−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)17.42g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.87g(0.1mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン11.13g(0.11mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(d)を得た。
Figure 2006178436
合成例15 キノンジアジド化合物(e)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.87g(0.1mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン11.13g(0.11mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(e)を得た。
Figure 2006178436
実施例1〜12、比較例1〜5
合成例1で得られたシロキサンポリマー溶液(a)30g、合成例9で得られたキノンジアジド化合物(a)0.3g、溶解促進剤としてTrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)0.2gを黄色灯下で混合、攪拌して均一溶液とした後、0.2μmのフィルターで濾過して組成物1を得た。組成物2〜17は、組成物1と同様の方法で、表1に示した組成のとおりに調合した。なお、増感剤として用いたDBA(商品名、川崎化成工業(株)製)、熱酸発生剤として用いたNDI−105(商品名、みどり化学(株)製)、溶解促進剤として用いたTrisP−PA、TrisP−HAP、BisP−AP、BisP−PR(以上、商品名、本州化学工業(株)製)は下記に示した構造の化合物である。
Figure 2006178436
Figure 2006178436
組成物1〜17をそれぞれテンパックスガラス板(旭テクノガラス板(株)製)、およびシリコンウェハにスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いて任意の回転数でスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚4μm(組成物15は3μm)の膜を作製した。作製した膜をPLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて2.38wt%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液であるELM−D(三菱ガス化学(株)製)で80秒間シャワー現像し(組成物15は0.3wt%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(ELM−Dを水で希釈したもの)で80秒間シャワー現像)、次いで水で30秒間リンスした。その後、ブリーチング露光として、パラレルライトマスクアライナー(PLA)(キャノン(株)製PLA−501F)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を6000J/m(波長365nm露光量換算)露光し、次いでオーブン(タバイエスペック社製IHPS−222)を用いて空気中250℃で1時間キュアして硬化膜を作製した。
感光特性、およびキュア膜特性の評価結果を表2に示す。なお、表中の評価は以下の方法で行った。なお、下記の(1)、(2)、(3)、(4)、(8)の評価はシリコンウェハ基板を、(6)の評価はテンパックスガラス板を用いて行った。
(1)膜厚測定
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を用いて、屈折率1.50で測定を行った。
(2)現像後残膜率の算出
現像後残膜率は以下の式に従って算出した。
現像後残膜率(%)=現像後の未露光部膜厚÷プリベーク後の膜厚×100 。
(3)感度の算出
露光、現像後、10μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を感度とした。
(4)解像度の算出
キュア後の膜において、最適露光量における最小のパターン寸法を解像度とした。
(5)重量減少率
組成物をアルミセルに約100mg入れ、熱重量測定装置TGA−50(島津製作所(株)製)を用い、窒素雰囲気中、昇温速度10℃/分で300℃まで加熱し、そのまま1時間加熱硬化させ、その後昇温速度10℃/分で400℃まで昇温した時の、重量減少率を測定した。300℃に到達したときの重量を測定し、さらに400℃に到達した時の重量を測定し、300℃時の重量との差を求め、減少した重量分を重量減少率として求めた。
(6)透過率
MultiSpec−1500((株)島津製作所)を用いて、まずテンパックスガラス板のみを測定し、その紫外可視吸収スペクトルをリファレンスとした。次に各キュア膜をテンパックスガラスに形成し、これをサンプルとし、サンプルを用いてシングルビームで測定し、3μmあたりの波長400nmでの光透過率を求め、リファレンスとの差異を硬化膜の透過率とした。
(7)誘電率の測定
アルミ基板に、組成物を塗布、プリベーク、露光、キュア処理し、薄膜を形成した。その後この薄膜上部にアルミ電極を形成し、1kHzにおける静電容量をアジレント・テクノロジー社製のLCRメーター4284Aを用いて測定し、下記式により誘電率(ε)を求めた。なお現像処理はしていない。
ε=C・d/ε・S
但し、Cは静電容量、dは試料膜厚、εは真空中の誘電率、Sは上部電極面積である。
(8)鉛筆硬度
キュア膜を、鉛筆硬度の硬いものから軟らかい順に紙ヤスリで鉛筆の芯をとがらせて引っ掻き、その膜が削れなかった最も硬い鉛筆硬度をその膜の鉛筆硬度とした。
Figure 2006178436

Claims (12)

  1. (a)シロキサンポリマー、(b)キノンジアジド化合物、および(c)溶剤を含有するポジ型感光性シロキサン組成物であって、当該組成物の硬化膜の波長400nmでの膜厚3μmあたりの光透過率が95%以上であるポジ型感光性シロキサン組成物。
  2. 超高圧水銀灯による露光での感度が100〜1500J/m(波長365nm露光量換算)である請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  3. (b)キノンジアジド化合物の含有量が、(a)シロキサンポリマーに対して0.1〜10重量%である請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  4. (b)キノンジアジド化合物の含有量が、(a)シロキサンポリマーに対して0.1〜4重量%である請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  5. (b)キノンジアジド化合物が、フェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合した化合物であり、当該化合物のフェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位がそれぞれ独立して水素、もしくは一般式(1)で表される置換基のいずれかである請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
    Figure 2006178436
    (式中、R、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表し、R、R、Rで環を形成してもよい。)
  6. (a)シロキサンポリマーにおいて、シロキサンポリマー中のフェノール性水酸基の含有率がSi原子に対して20モル%以下である請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  7. (c)溶剤が、アルコール性水酸基を有する化合物、および/またはカルボニル基を有する環状化合物である請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  8. アルコール性水酸基を有する化合物が、さらにカルボニル基を有する化合物である請求項7記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  9. さらに増感剤を含有する請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  10. さらに熱酸発生剤を含有する請求項1記載のポジ型感光性シロキサン組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか記載のポジ型感光性シロキサン組成物から形成された硬化膜。
  12. 請求項11記載の硬化膜を具備する素子。
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