JP2009116223A - ポジ型感光性組成物、それから形成された硬化膜、硬化膜を有する素子、および素子の製造方法 - Google Patents

ポジ型感光性組成物、それから形成された硬化膜、硬化膜を有する素子、および素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高感度、高解像度、高透明性の特性を有し、かつ有機アミンを含有するポジレジスト剥離液への耐性が良好な硬化膜を得ることができるポジ型感光性組成物を提供することである。
【解決手段】(a)ポリシロキサン、(b)(メタ)アクリルポリマー、(c)重量平均分子量(Mw)が300以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤、(d)キノンジアジド化合物ならびに(e)溶剤を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示素子や有機EL表示素子などの薄膜トランジスタ(TFT)基板用平坦化膜、半導体素子の層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材を形成するための感光性組成物、それから形成された硬化膜、およびその硬化膜を有する素子に関する。
近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにおいて、さらなる高精細、高解像度を実現する方法として、表示装置の開口率を上げる方法が知られている(特許文献1参照)。これは、透明な平坦化膜をTFT基板の上部に保護膜として設けることによって、データラインと画素電極をオーバーラップさせることを可能とし、従来技術に比べて開口率を上げる方法である。
このようなTFT基板用平坦化膜の材料としては、高耐熱性、高透明性の特性を有し、かつポジ型の感光性を有する材料が必要である。代表的な材料としては、アクリル樹脂にキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献2、3参照)が知られているが、これらの材料は耐熱性が不十分であり、基板の高温処理により硬化膜は着色して透明性が低下するという問題がある。
また、高耐熱性、高透明性の特性を有する別の材料としては、ポリシロキサンが知られており、これにポジ型の感光性を付与するためにキノンジアジド化合物を組み合わせた材料(特許文献4参照)が知られている。これらの材料は透明性が高く、基板の高温処理によっても透明性は低下すること無く、高透明の硬化膜を得ることができる。またポリシロキサンとアクリル樹脂を併用することにより、アクリル樹脂を用いる材料より高耐熱性、高透明性であり、ポリシロキサンを用いる材料より基板との密着性が高い、バランスのとれた材料が得られることを見いだしている。
ところで、TFT基板の製造工程には、ITO膜を形成し、ポジレジストを用いてパターニングする工程を持つことが多く、ITO膜より以前に形成する必要のある平坦化膜はポジレジスト剥離液への耐性が要求されるが、従来のものは着色が大きく不十分であった。
また、これまでにもヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有するポジレジストが知られているが(特許文献5参照)、熱処理における変色の抑制を目的としている。そのため、硬化後膜中に残存する割合が低いと考えられる低分子量の酸化防止剤を用いても十分な効果が得られており、本発明とは目的が異なるものである。
特開平9−152625号公報(請求項1) 特開2001−281853号公報(請求項1) 特開2001−281861号公報(請求項1) 特開2006−178436号広報(請求項1) 特開2001−100416号広報(請求項1)
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、高感度、高解像度、高透明性の特性を有し、かつポジレジスト剥離液への耐性が良好な硬化膜を得ることができるポジ型感光性組成物を提供することである。
すなわち本発明はa)ポリシロキサン、(b)(メタ)アクリルポリマー、(c)重量平均分子量(Mw)が300以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤、(d)キノンジアジド化合物ならびに(e)溶剤を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物である。
本発明の感光性組成物によれば、高感度、高解像度、高透明性の特性を有し、かつポジレジスト剥離液への耐性が良好な硬化膜を得ることができる。また、得られた硬化膜は、TFT基板用平坦化膜や層間絶縁膜として好適に用いることができる。
本発明のポジ型感光性組成物は(a)ポリシロキサンを含有する。ポリシロキサンの構造は特に制限されないが、好ましい態様としては、一般式(1)で表されるオルガノシランの1種以上を混合、反応させることによって得られるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2009116223
は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。mは0から3の整数を表す。
一般式(1)のRで挙げられたアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(1)のRで挙げられたアルキル基、アシル基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(1)のmは0から3の整数を表す。m=0の場合は4官能性シラン、m=1の場合は3官能性シラン、m=2の場合は2官能性シラン、n=3の場合は1官能性シランである。
一般式(1)で表されるオルガノシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシランなどの4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどの2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシランなどの1官能性シランが挙げられる。
これらのオルガノシランのうち、硬化膜の耐クラック性と硬度の点から3官能性シランが好ましく用いられる。また、これらのオルガノシランは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硬化膜形成後のアルカリ溶剤耐性を向上させるために本発明の(a)ポリシロキサンはエポキシ基を含有することが好ましく、ポリシロキサン合成に使用される、一般式(1)で表されるオルガノシランの少なくとも1つが3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのいずれかであることが好ましい。
また、ポリシロキサン中において、膜の耐クラック性と硬度を両立させる点から、ポリシロキサン中にあるフェニル基の含有率はSi原子に対して20〜70モル%が好ましく、さらに好ましくは40〜60モル%である。フェニル基の含有率が70モル%より多いと硬度が低下し、フェニル基含有率が20モル%より少ないと耐クラック性が低下する。フェニル基の含有率は、例えば、ポリシロキサンの29Si−核磁気共鳴スペクトルを測定し、そのフェニル基が結合したSiのピーク面積とフェニル基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。
また、本発明で用いるポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、好ましくはGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で測定されるポリスチレン換算で1000〜100000、さらに好ましくは2000〜50000である。Mwが1000より小さいと塗膜性が悪くなり、100000より大きいとパターン形成時の現像液への溶解性が悪くなる。アルカリ水溶液に可溶のポリシロキサンは好ましくは2000〜50000、ポリシロキサンの重量平均分子量は好ましくは5000〜100000が好ましい。Mwが5000よりも小さいと熱によるパターンだれが発生する温度が低くなってしまう場合がある。
本発明におけるポリシロキサンは、上述のオルガノシランを加水分解および部分縮合させることにより得られる。加水分解および部分縮合には一般的な方法を用いることができる。例えば、混合物に溶媒、水、必要に応じて触媒を添加し、加熱攪拌する。攪拌中、必要に応じて蒸留によって加水分解副生物(メタノールなどのアルコール)や縮合副生成物(水)を留去してもよい。
上記の反応溶媒としては特に制限は無いが、通常は後述する(d)溶剤と同様のものが用いられる。溶媒の添加量はオルガノシランもしくはオルガノシランとシリカ粒子の合計量100重量%に対して10〜1000重量%が好ましい。また加水分解反応に用いる水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜2モルが好ましい。
必要に応じて添加される触媒に特に制限はないが、酸触媒、塩基触媒が好ましく用いられる。酸触媒の具体例としては塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン、イオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量はオルガノシラン100重量%に対して0.01〜10重量%が好ましい。
また、塗膜性、貯蔵安定性の点から、加水分解、部分縮合後のポリシロキサン溶液には副生成物のアルコールや水、触媒が含まれないことが好ましい。必要に応じてこれらの除去を行ってもよい。除去方法は特に制限されない。好ましくはアルコールや水の除去方法としては、ポリシロキサン溶液を適当な疎水性溶剤で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーターで濃縮する方法を用いることができる。また、触媒の除去方法としては、上記の水洗浄に加えてあるいは単独でイオン交換樹脂で処理する方法を用いることができる。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は(b)アクリル樹脂を含有する。ポリシロキサンとアクリル樹脂を併用することにより、アクリル樹脂を用いる材料より高耐熱性、高透明性であり、ポリシロキサンを用いる材料より基板との密着性が高いバランスのとれた材料が得られる。さらに好ましくはカルボン酸基を有するアクリル樹脂を含有することが望ましい。カルボン酸基を有するアクリル樹脂を用いることにより、1.0wt%以下の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液などの希薄現像液に可溶な感光性シロキサン組成物を得ることができる。カルボン酸基を有するアクリル樹脂は不飽和カルボン酸を重合することにより得られる。
不飽和カルボン酸の例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、あるいは酸無水物などがあげられる。これらは単独で用いても良いが、他の共重合可能なエチレン性不飽和化合物と組み合わせて用いても良い。共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸nープロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソ−ブチル、メタクリル酸イソ−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸n−ペンチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アミノエチルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、1,3−ブタジエン、イソプレンなどの脂肪族共役ジエン、それぞれ末端にアクリロイル基、あるいはメタクリロイル基を有するポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリシリコーンなどのマクロモノマなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。アクリル樹脂に関しては、特に限定するわけではないが、分子量は5000〜40000が好ましく、7000〜20000がより好ましい。分子量が5000以下であるとパターン形成に支障をきたし、分子量が40000以上になるとパターニング時に露光部での残査残りが発生しやすくなる。さらにアクリル樹脂の樹脂酸価は15〜120が好ましく、40〜90がより好ましい。樹脂酸価が15未満であると現像液への溶解性が低く結果として感度が低下してしまい、120より大きいと現像時に未露光部の残膜率が小さくなる。
またカルボン酸基含有のアクリル樹脂はエチレン性不飽和基を有してもよい。エチレン性不飽和基にはビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基等がある。このような側鎖をアクリル系(共)重合体に付加させる方法としては、アクリル系(共)重合体のカルボン酸基にグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸またはメタクリル酸クロライドを付加反応させる方法が一般的である。その他、イソシアネートを利用してエチレン性不飽和基を有する化合物を付加させることもできる。ここでいうグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸またはメタクリル酸クロライドとしては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテル、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどが挙げられる。
(a)ポリシロキサンと(b)(メタ)アクリルポリマーの含有比は、20/80〜80/20であることが好ましい。ポリシロキサンの含有比が20より小さいと、硬化膜の透過率の向上が十分でない。またポリシロキサンの含有比が80より大きいと、高感度化が十分でない。
本発明のポジ型感光性組成物は(c)重量平均分子量(Mw)が300以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有する。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の構造は特に制限されないが、例えばオクダデシル3−(3,5―ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート、チオジエチレンビス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート、エチレンビス(オキシエチレン)ビス(3−(5-t-ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)等が挙げられる。重量平均分子量(Mw)が300より小さい場合、ポジレジスト剥離液への耐性を向上させる効果が十分ではない。またより好ましくは1分子中に3個以下のフェノール基を有することが好ましく、2個以下であることがより好ましい。4個以上であると感度の低下が確認される。これらは単独で使用することができ、2種類以上の混合物として使用することもできる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加量は特に制限されないが、好ましくは樹脂(ポリシロキサン+(メタ)アクリルポリマー)100重量部に対して0.2〜4.0重量部であり、より好ましくは0.3〜2.0重量部である。添加量が0.2重量部以下の場合はポジレジスト剥離液による着色を防止する効果が弱く、4重量部以上の場合は解像度の低下が確認される。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(d)キノンジアジド化合物を含有する。キノンジアジド化合物を含有する感光性シロキサン組成物は、露光部が現像液で除去されるポジ型を形成する。用いるキノンジアジド化合物に特に制限は無いが、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドスルホン酸がエステル結合した化合物であることが望ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、特に限定するわけではないが、以下の化合物が挙げられる(いずれも本州化学工業(株)製)。
Figure 2009116223
Figure 2009116223
ナフトキノンジアジドスルホン酸としては、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸を用いることができる。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物はi線(波長365nm)領域に吸収を持つため、i線露光に適している。また、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は広範囲の波長領域に吸収が存在するため、広範囲の波長での露光に適している。露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を選択することが好ましい。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を混合して用いることもできる。
キノンジアジド化合物の添加量は特に制限されないが、好ましくは樹脂(ポリシロキサン+(メタ)アクリルポリマー)100重量部に対して6〜25重量部であり、さらに好ましくは8〜18重量部である。キノンジアジド化合物の添加量が6重量部より少ない場合、未露光部の残膜率が低くなる。一方、キノンジアジド化合物の添加量が25重量部より多い場合、硬化膜の光透過率が低下する。
本発明の感光性シロキサン組成物は(e)溶剤を含有する。溶剤は特に制限されないが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物が用いられる。溶剤としてアルコール性水酸基を有する化合物を用いると、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物とが均一に溶解し、組成物を塗布製膜しても膜は白化することなく、高透明性が達成できる。
アルコール性水酸基を有する化合物は特に制限されないが、好ましくは大気圧下の沸点が100〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなり熱硬化時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が100℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
アルコール性水酸基を有する化合物の具体例としては、アセトール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。これらの中でも、さらにカルボニル基を有する化合物が好ましく、特にジアセトンアルコールが好ましく用いられる。これらのアルコール性水酸基を有する化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない限り、その他の溶剤を含有してもよい。その他の溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテートなどのエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。
本発明の感光性シロキサン組成物を用いた硬化膜の形成方法について説明する。本発明の感光性シロキサン組成物をスピンナー、ディッピング、スリットなどの公知の方法によってガラス基板上に塗布し、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置でプリベークする。プリベークは、50〜150℃の範囲で30秒〜30分間行い、プリベーク後の膜厚は、0.1〜15μmとするのが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)などの紫外可視露光機を用い、10〜200mJ/cm(波長365nm露光量換算)を所望のマスクを介してパターニング露光する。
パターニング露光後、現像により露光部が溶解し、パターンを得ることができる。現像方法としては、シャワー、ディッピング、パドルなどの方法で現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができる。具体的例としてはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩などの無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)、コリン等の4級アンモニウム塩を1種あるいは2種以上含む水溶液等が挙げられる。中でも金属イオンの混入の心配がない有機アルカリであり、かつ強アルカリであるTMAH水溶液が好ましく使用される。TMAH水溶液は一般的にフェノール性水酸基やシラノール基、カルボキシル基のアルカリへの溶解性の観点から0.20〜2.50wt%の濃度で好ましく使用されている。その中でもコスト面、安全性の観点から低濃度アルカリ現像液で現像できる材料が求められており、より好ましくは0.20〜0.80wt%TMAH水溶液が使用される。
現像後、水でリンスすることが好ましく、つづいて50〜150℃の範囲で乾燥ベークを行うこともできる。
その後、ブリーチング露光を行うことが好ましい。ブリーチング露光を行うことによって、膜中に残存する未反応のキノンジアジド化合物が光分解して、膜の光透明性がさらに向上する。ブリーチング露光の方法としては、PLAなどの紫外可視露光機を用い、100〜400mJ/cm程度(波長365nm露光量換算)を全面に露光する。
次いで、この膜をホットプレート、オーブンなどの加熱装置で150〜300℃の範囲で1時間程度熱硬化する。
また、本発明のポジ型感光性組成物は、PLAによるパターンニング露光での感度は150mJ/cm以下であることが好ましく、80mJ/cm以下であることがより好ましい。感度が150mJ/cm以上必要であると、パターン形成時の放射線露光時間が長くなるために生産性が低下する。
前記のPLAによるパターニング露光での感度ならびに解像度は、以下の方法により求められる。組成物をガラス上にスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚3μmの膜を作製する。作製した膜をPLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて任意濃度のTMAH水溶液で80秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。形成されたパターンにおいて、10μmのラインアンドスペースパターンを1対1の幅で解像する露光量を感度として求める。また感度となる露光量において、ラインアンドスペースが0.9対1.1〜1.1対0.9となる最小の線幅を解像度とする。
また、ガラス上に得られた硬化膜の紫外可視吸収スペクトルを(株)島津製作所製MultiSpec−1500を用いて測定することにより波長400nmでの膜厚2μmあたりの透過率を求める。
本発明の感光性シロキサン組成物は、波長400nmでの膜厚2μmあたりの透過率が90%以上である硬化膜が形成可能であり、さらに好ましくは95%以上を有する。光透過率が90%より低いと、液晶表示素子のTFT基板用平坦化膜として用いた場合、バックライトが通過する際に色変化が起こり、白色表示が黄色味を帯びる。
この硬化膜は表示素子におけるTFT用平坦化膜、半導体素子における層間絶縁膜、あるいは光導波路におけるコアやクラッド材等に好適に使用される。
本発明の素子は、表示素子、半導体素子、あるいは光導波路材が挙げられる。また、本発明の素子は、上述の本発明の高感度、高解像度、高透明性の硬化膜を有するので、特に、TFT用平坦化膜として用いた液晶ディスプレイや有機EL表示素子は画面の明るさと信頼性に優れている。
以下に本発明をその実施例を用いて説明するが、本発明の様態はこれらの実施例に限定されるものではない。また実施例等で用いた化合物のうち、略語を使用しているものについて、以下に示す。
DAA:ジアセトンアルコール
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート。
また、ポリシロキサン溶液、(メタ)アクリルポリマー溶液の固形分濃度、および重量平均分子量(Mw)は、以下の通り求めた。
(1)ポリシロキサン溶液、(メタ)アクリルポリマー溶液の固形分濃度測定
アルミカップにポリシロキサン(アクリル樹脂)溶液を1g秤取し、ホットプレートを用いて250℃で30分間加熱して液分を蒸発させた。加熱後のアルミカップに残った固形分を秤量して、ポリシロキサン((メタ)アクリルポリマー)溶液の固形分濃度を求めた。
(2)(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量
ポリマーの重量平均分子量はGPC(Waters社製996型デテクター、展開溶剤:テトラヒドロフラン、)にてポリスチレン換算により求めた。
合成例1 ポリシロキサン(PS−1)溶液の合成
500mlの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを54.48g(0.4mol)、フェニルトリメトキシシランを99.15g(0.5mol)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを24.64g(0.1mol)、ダイアセトンアルコール(以下、DAAと略する)を166.07g仕込み、室温で攪拌しながら水55.80gにリン酸0.089g(仕込みモノマーに対して0.05重量%)を溶かしたリン酸水溶液を10分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱攪拌し(内温は100〜110℃)、ポリシロキサン(PS−1)溶液を得た。なお、加熱攪拌中、窒素を0.05l(リットル)/min流した。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計123g留出した。得られたポリシロキサン(PS−1)溶液の固形分濃度は40重量%であった。
合成例2 (メタ)アクリルポリマー(AP−1)溶液の合成
500mlのフラスコに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を5g、t−ドデカンチオールを5g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略する)を150g仕込んだ。その後、メタクリル酸を30g、ベンジルメタクリレートを35g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレートを35g仕込み、室温でしばらく攪拌し、フラスコ内を窒素置換した後、70℃で5時間加熱攪拌した。次に、得られた溶液にメタクリル酸グリシジルを15g、ジメチルベンジルアミンを1g、p−メトキシフェノールを0.2g添加し、100℃で4時間加熱攪拌し、(メタ)アクリルポリマー(AP−1)溶液を得た。得られた(メタ)アクリルポリマー(AP−1)溶液の固形分濃度は40重量%、また、得られた(メタ)アクリルポリマー(AP−1)の重量平均分子量(Mw)は10600、酸価は118mgKOH/gであった。
合成例3 キノンジアジド化合物(QD−1)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(QD−1)を得た。
Figure 2009116223
実施例1
黄色灯下にてキノンジアジド化合物(QD−1)3.00g(15重量部)ならびにヒンダードフェノール系酸化防止剤としてオクダデシル3−(3,5―ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(以下、酸化防止剤(HP−1))0.10g(0.5重量部)をDAA16.50g、PGMEA16.50gに溶解させた後、ポリシロキサン(PS−1)溶液25.00g(50重量部)、(メタ)アクリルポリマー(AP−1)溶液25.00g(50重量部)加えて攪拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、ポジ型感光性組成物(PP−1)を得た。
作製したポジ型感光性組成物(PP−1)をガラス基板(日本電子硝子(株)製OA−10)にスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いて任意の回転数でスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚3.0μmのプリベーク膜を作製した。作製したプリベーク膜をパラレルライトマスクアライナー(キヤノン(株)製PLA−501F、以下PLAという)ならびにグレースケールマスクを用いて200mJ/cm(波長365nm露光量換算)照射した。なおグレースケールマスクとはマスク上から露光することにより、マスク下に1%から100%までを段階的に一括で露光することができるマスクのことである。その後、自動現像装置(AD−2000、滝沢産業(株)製)を用いて0.4wt%テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド水溶液で80秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。次に、PLAを用いて、膜全面に超高圧水銀灯を300mJ/cm(波長365nm露光量換算)露光した。その後、オーブン(エスペック(株)製IHPS−222)を用いて空気中220℃で1時間キュアして硬化膜を作製した。
得られた硬化膜の透過率(波長400nm)を測定後、硬化膜をビーカー中で60℃に加温したTOK106(東京応化工業(株)製レジスト剥離液)に5分間浸漬した。さらに、純水に1分間浸漬後、オーブン(エスペック(株)製IHPS−222)を用い、150℃にて10分間加熱した。そして硬化膜の透過率を再び測定した。
評価結果を表1に示す。なお、表中の評価は以下の方法で行った。
(1)感度
指定濃度のTMAH水溶液で80秒間シャワー現像、水で30秒間リンスした際に得られるパターンにおいて、10μmのラインアンドスペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を感度とした。
(2)解像度
感度となる露光量において、ラインアンドスペースが0.9対1.1〜1.1対0.9となる最小の線幅を解像度とする。
(3)透過率
波長400nmでの透過率を(株)島津製作所製MultiSpec−1500を用いて測定し、膜厚を東京精密(株)製、サ−フコム1400Dを用いて測定し、膜厚2μmでの透過率を算出する。
実施例2
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、酸化防止剤(HP−2))0.10g(0.5重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−2)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例3
ヒンダードフェノール系酸化防止剤をエチレンビス(オキシエチレン)ビス(3−(5-t-ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート(以下、酸化防止剤(HP−3))0.10g(0.5重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−3)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例4
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(以下、酸化防止剤(HP−4))0.10g(0.5重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−4)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例5
ヒンダードフェノール系酸化防止剤をペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(以下、酸化防止剤(HP−5))0.10g(0.5重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−5)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例6
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を酸化防止剤(HP−3)0.02g(0.1重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−6)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例7
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を酸化防止剤(HP−3)0.06g(0.3重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−7)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例8
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を酸化防止剤(HP−3)0.20g(1.0重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−8)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例9
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を酸化防止剤(HP−3)0.60g(3.0重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−9)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
実施例10
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を酸化防止剤(HP−3)1.00g(5.0重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−10)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
比較例1
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しない以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−11)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
比較例2
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、HP−6)0.10g(0.5重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−12)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
比較例3
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を酸化防止剤(HP−6)0.20g(1.0重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−13)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
比較例4
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を1,3−ジ−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンゼン(以下、HP−7)0.10g(0.5重量部)に変更する以外は実施例1と同様にして、ポジ型感光性組成物(PP−14)を作製した。さらに、実施例1と同様に硬化膜を作製し、剥離液浸漬テストを行った。
Figure 2009116223

Claims (5)

  1. (a)ポリシロキサン、(b)(メタ)アクリルポリマー、(c)重量平均分子量(Mw)が300以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤、(d)キノンジアジド化合物ならびに(e)溶剤を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
  2. (c)重量平均分子量(Mw)が300以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤が、1分子中に3個以下のフェノール基を有することを特徴とする請求項1記載のポジ型感光性組成物。
  3. 請求項1および2記載のポジ型感光性組成物から形成された硬化膜。
  4. 請求項3記載の硬化膜を具備する素子。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載のポジ型感光性組成物を、基板上に塗布し、乾燥し、露光し、現像して素子を製造する方法であって、現像液として有機アミンを含有する組成物を用いることを特徴とする素子の製造方法。
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