JP2015127803A - 感光性樹脂組成物、それを硬化させてなる硬化膜ならびにそれを具備する発光素子および固体撮像素子 - Google Patents

感光性樹脂組成物、それを硬化させてなる硬化膜ならびにそれを具備する発光素子および固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】有機EL素子及び表示素子等の発光素子における光取り出し効率を向上させることができる高屈折率レンズを形成可能な材料を提供する。【解決手段】(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子、(b)下記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成されるポリシロキサン、(c)感光剤、(d)特定の式で表されるシラン化合物ならびに(e)溶剤を含む感光性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、それを硬化させてなる硬化膜ならびにそれを具備する発光素子および固体撮像素子に関する。
有機EL(Electro Luminescence)素子は、有機材料からなる発光層を陰極と陽極の一対の電極で挟んだ構成を有しており、電圧を印加すると、陽極から正孔、陰極から電子が発光層へ注入され、有機発光層において正孔と電子が再結合することにより得られたエネルギーを光として取り出す素子である。
しかしながら、有機発光層に用いられる材料の屈折率は比較的高く、隣接する層との屈折率差が大きいため、発生した光は基板との界面で全反射を起こし発光層内にトラップされ、発光効率が低下するという問題がある。特許文献1によれば通常の有機電界発光素子では、発光層内で発生した光のうち、素子外部に取り出すことができる光は約20%、基板には到達するが基板から取り出すことができない光は約30%、基板に到達できず発光層や電極に閉じ込められる光は約50%である。
有機EL素子の発光効率を向上させるために、基板表面に電極と異なる屈折率の層を設ける(例えば、特許文献2参照)、あるいは発光層の上部にレンズ形状を形成する(例えば、特許文献3参照)ことで、光を散乱させ光の取り出し効率を向上させる手法がある。
レンズの一般的な作製方法としては、CVD法などにより形成した無機膜をドライエッチングで加工する方法や、樹脂を塗布し加工する方法が挙げられる。前者の方法は、レンズ、あるいは光導波路に最適な1.65〜2.00の屈折率を得ることが難しいことから、現在後者の方法が注目されている。
これまでに、例えば、ポリシロキサン、キノンジアジド化合物、溶剤および熱架橋性化合物を含有する感光性シロキサン組成物(例えば、特許文献4参照)や、芳香族炭化水素基を有するシロキサン化合物を含む高屈折率材料(例えば、特許文献5参照)が提案されている)。しかしながら、これらの材料はレンズ材料等に求められる高い屈折率を有する硬化膜を得ることは困難であった。
また、ポリアミド酸、フェノール性水酸基を持つ化合物、キノンジアジド化合物および無機粒子を含有するポジ型感光性樹脂組成物(例えば、特許文献6参照)や、フェノール単位を有するシルセスキオキサンと縮合多環式炭化水素基を有するシリコーン共重合体(例えば、特許文献7参照)が提案されている。しかしながら、硬化時にポリアミド酸、あるいはフェノール性水酸基が着色するため、透明性が低下するという課題があった。
高い屈折率と透明性を有する材料としては、オルガノシラン、シロキサンオリゴマーおよび金属酸化物の微粒子および/またはゾルを含有するコーティング組成物(例えば、特許文献8参照)や、金属酸化物粒子とアルコキシシランとを共重合したシロキサン系樹脂組成物(例えば、特許文献9参照)が開示されている。これらの材料は非感光性であるものが主のため、パターンを形成する際には、通常、薬液を用いたウェットエッチング法、あるいはプラズマを用いるドライエッチング法により加工される。
またポジ型感光性による高い屈折率と透明性を有するシロキサン系樹脂組成物(例えば、特許文献10参照)が提案されている。しかしながら、200〜220℃の低温キュアでは硬化膜の耐溶剤性が無く、高いキュア温度が必須であった。
特開2012−204103号公報 特開2003−109747号公報 特開平8−83688号公報 特開2006−293337号公報 特開2008−24832号公報 特開2003−75997号公報 特開2006−312717号公報 特開2001−81404号公報 特開2007−246877号公報 WO2011/040248号公報
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は有機EL素子及び表示素子等の発光素子における光取り出し効率を向上させることができる高屈折率レンズを形成可能な材料を提供することにある。
従来の高屈折率と高透明性を両立した材料は、非感光性の場合はエッチング法によるパターン形成が必須であるため、作業工程が煩雑である上、エッチング時の薬液やプラズマにより配線部が劣化するという課題があった。また感光性のものについては、室温における長期保管後にも露光における感度、解像度を高く保つことはできなく、生産性に課題があった。本発明の目的は、高屈折率、高透明性の特性を損なうことなく、室温における長期保管後も露光において高い感度を有し、パターン形成後の解像性、耐溶剤性に優れ、さらにキュアの工程によりリフローし、レンズ形状を形成することができる感光性樹脂組成物を開発することである。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。すなわち、(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子、(b)下記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成されるポリシロキサン、(c)感光剤、(d)下記一般式(2)および/または下記一般式(3)で表されるシラン化合物ならびに(e)溶剤を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
Figure 2015127803
(上記一般式(1)中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。nは0〜3の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、nが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。)
Figure 2015127803
(上記一般式(2)中、Rは芳香族基を有する炭素数6〜20の炭化水素基を表す。Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。mは0〜3の整数、oは0〜2の整数を表し、m+oは0〜3の整数である。m、oが2以上の場合、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、m+oが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。上記一般式(3)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。pは0〜3の整数を表す。pが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。またpが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。)
本発明の感光性組成物によれば、高屈折率、高透明性の特性を損なうことなく、室温における長期保管後も露光において高い感度を有し、かつパターン形成後の解像性、耐溶剤性に優れた硬化膜を得ることが可能な感光性組成物を提供することができる。また本発明によれば、キュア工程でリフローしレンズ形状を形成可能なため、エッチングによる加工が不要となり、作業工程の簡素化が可能であり、かつエッチング時の薬液やプラズマによる配線部の劣化を回避することができる。
レンズの形状を成しているパターンの形状を示す図である。 レンズの形状を成していないパターンの形状を示す図である。
本発明の感光性組成物は、(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子、(b)下記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成されるポリシロキサン、(c)感光剤、(d)下記一般式(2)および/または下記一般式(3)で表されるシラン化合物ならびに(e)溶剤を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
Figure 2015127803
(上記一般式(1)中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。nは0〜3の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、nが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。)
Figure 2015127803
(上記一般式(2)中、Rは芳香族基を有する炭素数6〜20の炭化水素基を表す。Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。mは0〜3の整数、oは0〜2の整数を表し、m+oは0〜3の整数である。m、oが2以上の場合、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、m+oが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。上記一般式(3)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。pは0〜3の整数を表す。pが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。またpが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。)
本発明の感光性組成物は、(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子(以下、金属化合物粒子と称する)を含有する。金属化合物粒子としては、例えば、アルミニウム、スズ、チタンまたはジルコニウムの酸化物、硫化物、水酸化物などの金属化合物や、これらの金属化合物とケイ素化合物の複合粒子などが挙げられる。金属化合物とケイ素化合物との複合粒子としては、酸化ケイ素化合物存在下で金属粒子を合成した酸化ケイ素−金属化合物複合粒子、金属粒子とシランカップリング剤を反応させたシラン表面被覆金属化合物粒子等が挙げられる。これらの中でも、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子またはチタン化合物もしくはジルコニウム化合物とケイ素化合物との複合粒子であることが好ましい。またこれらを2種以上含有してもよい。上記のような金属化合物粒子を含有することにより、硬化膜に高い屈折率をもたらすことができる。
金属化合物粒子の例としては、市販されている無機粒子としては、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−502”、”オプトレイクTR−504”、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−503” 、”オプトレイクTR−513” 、”オプトレイクTR−520”、”オプトレイクTR−527”、”オプトレイクTR−528”、”オプトレイクTR−529”、”オプトレイクTR−543”、”オプトレイクTR−544”、”オプトレイクTR−550”、酸化チタン粒子の”オプトレイクTR−505”(以上、商品名、触媒化成工業(株)製)、酸化ジルコニウム粒子((株)高純度化学研究所製)、酸化スズ−酸化ジルコニウム複合粒子(触媒化成工業(株)製)、酸化スズ粒子((株)高純度化学研究所製)等が挙げられる。
金属化合物粒子の数平均粒子径は、厚膜形成時のクラック発生を抑制する観点から1nm以上が好ましい。また、硬化膜の可視光に対する透明性をより向上させる観点から200nm以下が好ましく、70nm以下がより好ましい。ここで、金属化合物粒子の数平均粒子径は、ガス吸着法や動的光散乱法、X線小角散乱法、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡により粒子径を直接測定する方法等により測定することができる。本発明においては、動的光散乱法により測定した値を指す。用いる機器は特に限定されないが、ダイナミック光散乱高度計DLS−8000(大塚電子(株)製)などを挙げることができる。
本発明の感光性組成物においては、金属化合物粒子が、前記一般式(1)で表されるオルガノシランとカルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシランの合計量100重量部に対して、10重量部以上500重量部以下であることが好ましい。これにより感光性樹脂組成物の高い感度、解像度を維持しながら、硬化膜の透過率、屈折率をより向上させることができる。
本発明の感光性組成物は、(b)下記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成されるポリシロキサンを含有する。
Figure 2015127803
上記一般式(1)中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。nは0〜3の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、nが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。
アルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基はいずれも置換されていてもよく、置換基の具体例としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、フルオロ基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、カルボキシ基等が挙げられる。なお、前記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基の炭素数には、置換基に含まれる炭素数は含まないものとする。アルキル基およびその置換体の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシオクチル基、3−コハク酸無水物プロピル基、等が挙げられる。アルケニル基およびその置換体の具体例としては、ビニル基等が挙げられる。アリール基およびその置換体の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、縮合多環式芳香族炭化水素基であるナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、ピレニル基、インデニル基、アセナフテニル基等が挙げられる。アシル基およびその置換体の具体例としては、アセチル基等が挙げられる。
本発明の感光性組成物においては、(b)成分が、(a)成分の存在下で前記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成される粒子含有ポリシロキサンであることが好ましい。粒子含有ポリシロキサンを用いることにより、分散安定性に非常に優れた感光性樹脂組成物を得ることができる。これは、マトリックスのポリシロキサンと金属化合物粒子が結合しているためと考えられる。この結合した状態は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡で金属化合物粒子とポリシロキサンとの境界部分を観察することによって知ることができる。両者が結合している場合には両者界面が不明瞭である。
本発明の感光性樹脂組成物は、(b)一般式(1)におけるRに、カルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有することが好ましい。カルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造は、加水分解し、部分縮合反応を経てポリシロキサン中にカルボキシル基を付与することができる。これより、アルカリ溶解性(現像性)を向上させ、現像後の残さを抑制して、室温における長期保管後にも露光における感度、解像度を高く保つことが可能になる。
本発明の感光性樹脂組成物においては、前記カルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシランの含有比が、オルガノシランに由来するポリシロキサン全体のSi原子モル数に対するSi原子モル比で、5モル%以上30モル%以下であることが好ましい。この範囲内であれば、耐溶剤性良好であり、かつ室温における長期保管後にも高感度、高解像度を有する膜を得ることができる。
ポリシロキサン中のカルボキシル基の含有量は、例えば、ポリシロキサンの29Si−核磁気共鳴スペクトルを測定し、カルボキシル基が結合したSiのピーク面積とカルボキシル基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。また、Siとカルボキシル基が直接結合していない場合、1H−核磁気共鳴スペクトルよりカルボキシル基由来のピークと、シラノール基を除くその他のピークとの積分比からポリシロキサン全体のカルボキシル基含有量を算出し、前述の29Si−核磁気共鳴スペクトルの結果と合わせて間接的に結合しているカルボキシル基の含有量を算出する。その他、1H−核磁気共鳴スペクトルよりカルボキシル基とシラノール基の比率を算出したのち、酸価を測定することによってもカルボキシル基の含有量を算出する事が出来る。
(a)ポリシロキサンを構成する、カルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシラン化合物について、具体的に説明する。
カルボキシル基を有するオルガノシラン化合物としては、例えば、下記一般式(7)で表されるウレア基含有オルガノシラン化合物または下記一般式(8)で表されるウレタン基含有オルガノシラン化合物が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
Figure 2015127803
上記式中、R20、R22およびR26は、炭素数1〜20の2価の有機基を表す。R21は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表す。R23〜R25は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基またはそれらの置換体を表す。ただし、R23〜R25のうち、少なくとも一つはアルコキシ基、フェノキシ基またはアセトキシ基である。
上記一般式(7)、(8)におけるR20およびR26の好ましい例としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、フェニレン基、−CH−C−CH−、−CH−C−などの炭化水素基が挙げられる。これらの中でも、耐熱性の観点から、フェニレン基、−CH−C−CH−、−CH−C−などの芳香族環を有する炭化水素基が好ましい。
上記一般式(7)におけるR21は、反応性の観点から、水素またはメチル基が好ましい。
上記一般式(7)、(8)におけるR22の具体例としては、メチレン基、エチレン基、
n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基などの炭化水素基や、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシn−プロピレン基、オキシn−ブチレン基、オキシn−ペンチレン基などが挙げられる。これらの中でも、合成の容易性の観点から、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシn−プロピレン基、オキシn−ブチレン基が好ましい。
上記一般式(7)、(8)におけるR23〜R25のうち、アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。合成の容易性の観点から、メチル基またはエチル基が好ましい。また、アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などが挙げられる。合成の容易性の観点から、メトキシ基またはエトキシ基が好ましい。また、置換体の置換基としては、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。具体的には、1−メトキシプロピル基、メトキシエトキシ基などが挙げられる。
上記一般式(7)で表されるウレア基含有オルガノシラン化合物は、下記一般式(9)で表されるアミノカルボン酸化合物と、下記一般式(11)で表されるイソシアネート基含有オルガノシラン化合物から、公知のウレア化反応により得ることができる。また、上記一般式(8)で表されるウレタン基含有オルガノシラン化合物は、下記一般式(10)で表されるヒドロキシカルボン酸化合物と、下記一般式(11)で表されるイソシアネート基を有するオルガノシラン化合物から、公知のウレタン化反応により得ることができる。
Figure 2015127803
上記式中、R20、R22およびR26は、炭素数1〜20の2価の有機基を表す。R21は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表す。R23〜R25は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基またはそれらの置換体を表す。ただし、R23〜R25のうち、少なくとも一つはアルコキシ基、フェノキシ基またはアセトキシ基である。R20〜R26の好ましい例は、一般式(7)〜(8)におけるR20〜R26について先に説明したとおりである。
カルボキシル基を有するオルガノシラン化合物のその他の具体例としては、一般式(12)に表される化合物が挙げられる。
Figure 2015127803
上記式中、R27は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基またはそれらの置換体を表す。ただし、複数のR27は同じでも異なっていてもよく、少なくとも一つはアルコキシ基、フェノキシ基またはアセトキシ基である。qは1〜3の整数を表す。rは2〜20の整数を表す。
ジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシラン化合物の具体例としては、下記一般式(4)〜(6)のいずれかで表されるオルガノシラン化合物が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
Figure 2015127803
上記一般式(4)〜(6)中、R〜R10、R12〜R14およびR16〜R18は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基または炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基を表す。R11、R15およびR19は、単結合、または炭素数1〜10の鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の環状脂肪族炭化水素基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、カルボニル基、エーテル基、エステル基、アミド基、炭素数6〜16の芳香族基、もしくはこれらのいずれかを有する2価の基を表す。これらの基の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基またはチオール基で置換されていてもよい。h,j,kおよびlは0〜3の整数を表す。
11、R15およびR19の具体例としては、−C−、−C−、−C−、−O−、−COCHCH(OH)CHC−、−CO−、−CO−、−CONH−、以下にあげる有機基などが挙げられる。
Figure 2015127803
上記一般式(4)で表されるオルガノシラン化合物の具体例としては、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリエトキシシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリフェノキシシリルプロピルコハク酸無水物などが挙げられる。上記一般式(5)で表されるオルガノシラン化合物の具体例としては、3−トリメトキシシシリルプロピルシクロヘキシルジカルボン酸無水物などが挙げられる。上記一般式(6)で表されるオルガノシラン化合物の具体例としては、3−トリメトキシシシリルプロピルフタル酸無水物などが挙げられる。 本発明の感光性樹脂組成物は、後述する(c)感光剤の一つであるナフトキノンジアジド化合物との相溶性をより向上させる観点から、一般式(1)におけるRに炭素数6〜16のアリール基を含有することが好ましい。さらに、(b)のポリシロキサンにおいてアリール基であるRに結合するSi原子含有量が、オルガノシランに由来するSi原子総含有量中30モル%以上であることが好ましく、さらに好ましくは40モル%以上である。30モル%以上含有することにより、硬化膜作製時の塗布、乾燥、熱硬化工程等における(b)ポリシロキサンと(c)感光剤であるナフトキノンジアジド化合物との相分離を抑制し、均一な硬化膜を容易に形成することができる。
硬化膜の屈折率や感度・解像度をより向上させる観点から、一般式(1)で表されるオルガノシランのRが、縮合多環式芳香族基であることが好ましい。高いπ電子密度をもつ縮合多環式芳香族炭化水素基を含有することにより硬化膜に高い屈折率をもたらすことができる。また、ナフトキノンジアジドとの相互作用により現像時に未露光部の溶解抑止効果を発現するため、露光部/未露光部のコントラストが大きくなる。それにより、感度をより向上させることができ、さらに微小な溶け残りによる解像度低下を抑制することができる。縮合多環式芳香族炭化水素基としてはナフチル基が好ましい。
(a)金属化合物粒子含有ポリシロキサンにおいて、前記一般式(1)で表されるオルガノシランのうち、Rが縮合多環式芳香族基であるオルガノシランが、オルガノシランに由来するSi原子モル数に対するSi原子モル比で、10モル%以上であることが好ましい。10モル%以上含有することにより、感光性樹脂組成物の感度・解像度をより向上させることができ、硬化膜の屈折率をより向上させることができる。一方、現像時の微小な溶け残りを抑制し、感光性樹脂組成物の解像度をより向上させる観点から、60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましい。
縮合多環式芳香族炭化水素基であるRに結合するSi原子含有量は、ポリシロキサンの29Si−NMRスペクトルを測定し、縮合多環式芳香族炭化水素基が結合したSiのピーク面積と縮合多環式芳香族炭化水素基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。
一般式(1)のnは0から3の整数を表す。n=0の場合は4官能性シラン、n=1の場合は3官能性シラン、n=2の場合は2官能性シラン、n=3の場合は1官能性シランである。
一般式(1)で表されるオルガノシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシラン等の4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリメトキシシラン、〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸、1−ナフチルトリメトキシシラン、1−ナフチルトリエトキシシラン、1−ナフチルトリ−n−プロポキシシラン、2−ナフチルトリメトキシシラン、1−アントラセニルトリメトキシシラン、9−アントラセニルトリメトキシシラン、9−フェナントレニルトリメトキシシラン、9−フルオレニルトリメトキシシラン、2−フルオレニルトリメトキシシラン、1−ピレニルトリメトキシシラン、2−インデニルトリメトキシシラン、5−アセナフテニルトリメトキシシラン等の3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、ジ(1−ナフチル)ジメトキシシラン、ジ(1−ナフチル)ジエトキシシラン等の2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルエトキシシラン等の1官能性シランが挙げられる。これらのオルガノシランを2種以上用いてもよい。これらのオルガノシランの中でも、ポリシロキサン合成時の加水分解性・縮合反応性を向上させ、硬化膜の耐クラック性や硬度をより向上させる観点から、3官能性シランが好ましく用いられる。さらに、Rが縮合多環式芳香族炭化水素基である1−ナフチルトリメトキシシラン、1−ナフチルトリエトキシシラン、1−ナフチルトリ−n−プロポキシシラン、2−ナフチルトリメトキシシラン、1−アントラセニルトリメトキシシラン、9−アントラセニルトリメトキシシラン、9−フェナントレニルトリメトキシシラン、9−フルオレニルトリメトキシシラン、2−フルオレニルトリメトキシシラン、2−フルオレノンイルトリメトシキシラン、1−ピレニルトリメトキシシラン、2−インデニルトリメトキシシラン、5−アセナフテニルトリメトキシシラン等が好ましい。
本発明における(b)ポリシロキサンは、一般式(1)で表されるオルガノシランなどのモノマーを加水分解および部分縮合させることにより合成される。ここで、部分縮合とは、加水分解物のSi−OHを全て縮合させるのではなく、得られるポリシロキサンに一部Si−OHを残存させることを指す。後述する一般的な縮合条件であればSi−OHが部分的に残存することが一般的であり、本発明において、残存させるSi−OH量は制限されない。一般式(1)のオルガノシランに加えて、さらに他のオルガノシランを使用してもよい。加水分解および部分縮合には一般的な方法を用いることができる。例えば、オルガノシラン混合物に溶剤、水、必要に応じて触媒を添加し、50〜150℃で0.5〜100時間程度加熱撹拌する方法等が挙げられる。撹拌中、必要に応じて、加水分解副生物(メタノール等のアルコール)や縮合副生物(水)を蒸留により留去してもよい。
上記の反応溶媒としては特に制限は無いが、通常は後述の(e)溶剤と同様のものが用いられる。溶媒の添加量はオルガノシランなどのモノマー100重量部に対して10〜1500重量部が好ましい。また加水分解反応に用いる水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜5モルが好ましい。
必要に応じて添加される触媒に特に制限はないが、酸触媒、塩基触媒が好ましく用いられる。酸触媒の具体例としては塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン、イオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量はオルガノシランなどのモノマー100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
また、組成物の貯蔵安定性の観点から、加水分解、部分縮合後のポリシロキサン溶液には上記触媒が含まれないことが好ましく、必要に応じて触媒の除去を行うことができる。除去方法に特に制限は無いが、操作の簡便さと除去性の点で、水洗浄、および/またはイオン交換樹脂の処理が好ましい。水洗浄とは、ポリシロキサン溶液を適当な疎水性溶剤で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーター等で濃縮する方法である。イオン交換樹脂での処理とは、ポリシロキサン溶液を適当なイオン交換樹脂に接触させる方法である。
本発明の感光性樹脂組成物は、(c)感光剤としてナフトキノンジアジド化合物を含有することが好ましい。ナフトキノンジアジド化合物を含有することにより、露光部が現像液で除去されるポジ型の感光性を示す。ナフトキノンジアジド化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドスルホン酸がエステル結合した化合物が好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、以下の化合物(いずれも本州化学工業(株)製を入手可能)が挙げられる。
Figure 2015127803
Figure 2015127803
ナフトキノンジアジド化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物と、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとの公知のエステル化反応により合成することができる。原料となるナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとしては、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドあるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドを用いることができる。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物はi線(波長365nm)領域に吸収を持つため、i線露光に適している。また、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は広範囲の波長領域に吸収が存在するため、広範囲の波長での露光に適している。露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を選択することが好ましい。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を組み合わせて用いることもできる。
本発明の感光性樹脂組成物における(c)感光剤の含有量は特に制限されないが、(a)金属化合物粒子、(b)ポリシロキサンの合計100重量部に対して1重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましい。また、ポリシロキサンとの相溶性低下や、熱硬化時の分解による着色を抑制し、感光性樹脂組成物や硬化膜の透明性をより向上させる観点から、30重量部以下が好ましく、20重量部以下がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(d)下記一般式(2)および/または下記一般式(3)で表されるシラン化合物を含有する。
Figure 2015127803
上記一般式(2)中、Rは芳香族基を有する炭素数6〜20の炭化水素基を表す。Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。mは0〜3の整数、oは0〜2の整数を表し、m+oは0〜4の整数である。m、oが2以上の場合、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、m+oが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。
におけるアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも置換されていてもよく、置換基の具体例としては、ヒドロキシ基、エポキシ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基等が挙げられる。なお、前記アルキル基、アルケニル基、アリール基の炭素数には、置換基に含まれる炭素数は含まないものとする。アルキル基およびその置換体の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、3−グリシドキシプロピル基、3−グリシドキシオクチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシオクチル基等が挙げられる。アルケニル基およびその置換体の具体例としては、ビニル基等が挙げられる。アリール基およびその置換体の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、縮合多環式芳香族炭化水素基であるナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、ピレニル基、インデニル基、アセナフテニル基等が挙げられる。
上記一般式(3)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。pは0〜3の整数を表す。pが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。またpが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。
なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物において、一般式(2)および一般式(3)で表されるシラン化合物の含有量が、(a)金属化合物粒子、(b)ポリシロキサンの合計100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下であることが好ましい。1重量部以上であることにより、本発明の感光性樹脂組成物のキュア工程時のリフロー性に寄与し、レンズ形状を形成することに効果がある。さらに、3重量部以上であることがより好ましく、リフロー性の向上に効果があり、より低い温度でのキュアでのレンズ形成が可能になる。また、感度や解像度の低下、現像時の微細パターンの剥がれを抑制する観点から、20重量部以下であること好ましい。
一般式(2)のmは0〜3の整数、oは0〜2の整数を表し、m+o=0〜3の整数である。m+o=0の場合は4官能シラン、m+o=1の場合は3官能シラン、m+o=2の場合は2官能シラン、m+o=3の場合は1官能シランである。
一般式(2)で表されるシラン化合物の具体例としては、テトラメトキシシランテトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシラン等の4官能シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3‐メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリメトキシシラン、〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸、1−ナフチルトリメトキシシラン、1−ナフチルトリエトキシシラン、1−ナフチルトリ−n−プロポキシシラン、2−ナフチルトリメトキシシラン、1−アントラセニルトリメトキシシラン、9−アントラセニルトリメトキシシラン、9−フェナントレニルトリメトキシシラン、9−フルオレニルトリメトキシシラン、2−フルオレニルトリメトキシシラン、1−ピレニルトリメトキシシラン、2−インデニルトリメトキシシラン、5−アセナフテニルトリメトキシシラン等の3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、(3−メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、ジ(1−ナフチル)ジメトキシシラン、ジ(1−ナフチル)ジエトキシシラン等の2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルエトキシシラン等の1官能性シランが挙げられる。
一般式(3)のp=0〜3の整数を表す。p=0の場合4官能シラン、p=1の場合3官能シラン、p=2の場合2官能シラン、p=3の場合1官能シランである。
一般式(3)で表されるシラン化合物の具体例としては、テトラ(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラ(2−エトキシエトキシ)シラン等の4官能シラン、メチルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、エチルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、エチルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、n−プロピルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、n−プロピルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、イソプロピルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、イソプロピルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、3−アクリロキシトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、3−アクリロキシトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、1−ナフチルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、1−ナフチルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン、2−ナフチルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、2−ナフチルトリ(2−エトキシエトキシ)シラン等の3官能シラン、ジメチルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルジ(2−エトキシエトキシ)シラン、ジエチルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、ジエチルジ(2−エトキシエトキシ)シラン、エチルメチルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルビニルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルビニルジ(2−エトキシエトキシ)シラン、メチル(3−メタクリロキシ)ジ(2−メトキシエトキシ)シラン、メチル(3−アクリロキシ)ジ(2−メトキシエトキシ)シラン等の2官能シラン、トリメチル(2−メトキシエトキシ)シラン、トリメチル(2−エトキシエトキシ)シラン、トリエチル(2−メトキシエトキシ)シラン、トリエチル(2−エトキシエトキシ)シラン等の1官能シランが挙げられる。
これらのシラン化合物を2種以上用いてもよい。これらのシラン化合物の中でも、本発明の感光性樹脂組成物のキュア時の架橋密度を下げる、あるいはTgを下げることで、キュア工程でのリフローを促進しレンズ形状を形成する観点から、立体的に大きな置換基をもつシラン化合物が好ましく用いられる。即ち、4官能シランであるテトラプロポキシシラン、テトラフェノキシシラン等や、芳香族炭化水素を有する1−ナフチルトリメトキシシラン、1−ナフチルトリエトキシシラン、1−ナフチルトリ−n−プロポキシシラン、2−ナフチルトリメトキシシラン、1−アントラセニルトリメトキシシラン、9−アントラセニルトリメトキシシラン、9−フルオレニルトリメトキシシラン、2−インデニルトリメトキシシラン等、および/またはテトラ(2−メトキシエトキシ)シラン、エチルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、1−ナフチルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン等が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(e)溶剤を含有する。溶剤は特に制限はないが、アルコール性水酸基を有する化合物が好ましい。アルコール性水酸基を有する溶剤を用いると、(a)金属化合物粒子、(b)ポリシロキサン、(c)感光剤の溶解性を向上させ、感光性樹脂組成物から得られる塗布膜の透明性をより向上させることができる。
アルコール性水酸基を有する溶剤は特に制限されないが、大気圧下の沸点が110〜250℃である化合物が好ましい。沸点が110℃以上であれば、塗布膜形成時の乾燥が適度に進み、表面外観の良好な塗布膜を容易に得ることができる。一方、沸点が250℃以下であれば、溶剤の除去が容易である。
アルコール性水酸基を有する溶剤の具体例としては、アセトール(沸点:147℃)、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(沸点:140℃)、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(沸点:73℃)、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン(沸点:144℃)、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)(沸点:166℃)、乳酸エチル(沸点:151℃)、乳酸ブチル(沸点:186℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:118℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(沸点:132℃)、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル(沸点:約150℃)、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル(沸点:170℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:194℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点:202℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:約190℃)、3−メトキシ−1−ブタノール(沸点:161℃)、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール(沸点:174℃)等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
また、上記溶剤とともに、または上記溶剤にかえて、その他の溶剤を含有してもよい。その他の溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、アセト酢酸エチル等のエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における(e)溶剤の含有量に特に制限はないが、好ましくは(a)金属化合物粒子、(b)ポリシロキサンの合計100重量部に対して100〜2,000重量部の範囲である。
本発明の感光性樹脂組成物は、塗布時のフロー性向上のために、各種のフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤の種類に特に制限はなく、例えば、“メガファック(登録商標)”F142D、同F172、同F173、同F183、同F445、同F470、同F475、同F477(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、NBX−15、FTX−218、DFX−18((株)ネオス製)などのフッ素系界面活性剤、BYK−333、BYK−301、BYK−331、BYK−345、BYK−307(ビックケミージャパン(株)製)などのシリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、ポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤などを用いることができる。これらを2種以上用いてもよい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、シランカップリング剤架橋剤、架橋促進剤、増感剤、熱ラジカル発生剤、溶解促進剤、溶解抑止剤、安定剤、消泡剤等の添加剤を含有することもできる。
ここで、本発明の感光性樹脂組成物における、一般的感光性材料としての性能評価方法について述べる。
本発明の感光性樹脂組成物を、スピン塗布やスリット塗布等の公知の方法によって基板上に塗布し、ホットプレート、オーブン等の加熱装置を用いて加熱(プリベーク)する。プリベークは、50〜150℃の温度範囲で30秒〜30分間行うことが好ましい。プリベーク後の膜厚は1〜20μmが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)等の紫外可視露光機を用い、所望のマスクを介して10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)パターン露光する。
露光後、現像により露光部を溶解除去し、ポジパターンを得る。パターンの解像度は、
好ましくは10μm以下である。現像方法としては、シャワー、ディップ、パドル等の方法で現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができ、例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩等の無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、コリン等の4級アンモニウム塩の水溶液等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。また、現像後は水でリンスすることが好ましく、必要であればホットプレート、オーブン等の加熱装置で50〜150℃の温度範囲で脱水乾燥ベークを行ってもよい。
その後、PLA等の紫外可視露光機を用いて、全面に100〜20,000J/m程度(波長365nm露光量換算)露光(ブリーチング露光)することが好ましい。ブリーチング露光を行うことによって、現像膜中に残存する未反応のナフトキノンジアジド化合物を光分解して、得られるレンズの透明性をより向上させることができる。
ブリーチング露光した膜を、ホットプレート、オーブン等の加熱装置で150〜450℃の温度範囲で30秒〜2時間程度加熱(キュア)することで、レンズを得る。
本発明の感光性樹脂組成物は、パターン形成における生産性の観点から、露光時の感度が1500J/m以下であることが好ましく、1000J/m以下であることがより好ましい。このような高い感度は、例えばカルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシランを用いたポリシロキサンを含有する感光性樹脂組成物により容易に得ることができる。
露光時の感度は、以下の方法により求められる。感光性樹脂組成物を、Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いてシリコンウェハー上に任意の回転数でスピン塗布、100℃で3分間のベークを行い、膜厚4μmのプリベーク膜を作製する。このプリベーク膜をi線ステッパー((株)ニコン社製NSR−2009i9C)を用いて、ライン・アンド・スペース(以下L/Sと表記)パターンを有するレチクルを介して露光した後、Mark−7を用いて2.38重量%TMAH水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。形成されたパターンにおいて、10μmのL/Sパターンを1対1の幅で解像する露光量を感度として求める。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、微細なレンズを形成するために、キュア後の解像度が10μm以下であることが好ましい。このような解像度は、例えばカルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシランを用いたポリシロキサンを含有する感光性樹脂組成物により容易に得ることができる。
キュア後の解像度は、以下の方法により求められる。上述の露光時の感度を求める方法と同様にして、10μmのL/Sパターンを1対1の幅で解像する露光量を感度として求める。その後、オーブンを用いて250℃で30分間キュアして硬化膜を作製し、感度における最小パターン寸法をキュア後解像度として求める。
本発明の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化膜は、波長400nmにおける膜厚1μmあたりの光透過率が90%以上であることが好ましく、さらに好ましくは92%以上である。このような高い透過率は、例えば透明性の高いポリシロキサンを樹脂成分として用いた感光性樹脂組成物により容易に得ることができる。
硬化膜の波長400nmにおける膜厚1μmあたりの透過率は、以下の方法により求められる。感光性樹脂組成物をテンパックスガラス板にスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で3分間プリベークする。その後、ブリーチング露光として、PLAを用いて、膜全面に超高圧水銀灯を5000J/m(波長365nm露光量換算)露光し、ホットプレートを用いて大気中220℃で5分間熱硬化して膜厚1μmの硬化膜を作製する。得られた硬化膜の紫外可視吸収スペクトルを(株)島津製作所製MultiSpec−1500を用いて測定し、波長400nmでの透過率を求める。別の方法としては、対象硬化膜の各波長による消衰係数、膜厚を大塚電子(株)製分光エリプソメータFE5000により測定し、下記式により求めることができる。
透過率=exp(−4πkt/λ)
ただし、kは消衰係数、tは膜厚、λは測定波長を表す。
本発明の感光性樹脂組成物および硬化膜は、有機EL発光素子及び表示素子等の発光素子に好適に用いられる。より具体的には、有機EL素子に、光の取り出し効率向上を目的として形成される硬化膜およびレンズ等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物および硬化膜は、固体撮像素子に好適に用いられる。より具体的には、固体撮像素子等に形成される集光用マイクロレンズ、白色(透明)カラーフィルターや光導波路、光学フィルターとして設置される反射防止膜等が挙げられる。これらの中でも、高い透明性と高い屈折率を両立できることから、固体撮像素子上に形成される集光用マイクロレンズして特に好適に用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、エッチング法を経てキュア処理によりレンズ形状の形成が可能であるため、エッチングが不要であり作業の簡略化が可能なことから、エッチング薬液やプラズマによる配線部の劣化を回避することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。合成例および実施例に用いた化合物のうち、略語を使用しているものについて、以下に示す。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DAA:ジアセトンアルコール
ポリシロキサン溶液の固形分濃度は、以下の方法により求めた。アルミカップにポリシロキサン溶液を1.5g秤取し、ホットプレートを用いて250℃で30分間加熱して液分を蒸発させた。加熱後のアルミカップに残った固形分を秤量して、ポリシロキサン溶液の固形分濃度を求めた。
合成例1 金属化合物粒子含有ポリシロキサン溶液(PS−1)の合成
500mlの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを16.97g(0.125mol)、ナフチルトリメトキシシランを38.68g(0.156mol)、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸を8.17g(0.031mol)、20.5重量%の酸化チタン−酸化ケイ素複合粒子メタノール分散液である“オプトレイク”TR−550(商品名、日揮触媒化成(株)製、数平均粒子径は15nm)を209.20g(オルガノシランが完全縮合した場合の重量(42.89g)100重量部に対して、粒子含有量100重量部)、DAAを159.29g仕込み、室温で撹拌しながら水17.38gにリン酸0.319g(仕込みモノマーに対して0.50重量%)を溶かしたリン酸水溶液を10分間かけて添加した。なお数平均粒子径はダイナミック光散乱高度計DLS−8000(大塚電子(株)製)を用いて、動的光散乱法により測定した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて60分間撹拌した後、オイルバスを30分間かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌し(内温は100〜110℃)、ポリシロキサン溶液(PS−1)を得た。なお、昇温および加熱撹拌中、窒素を0.05l(リットル)/分流した。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計197.61g留出した。得られた金属化合物粒子含有ポリシロキサン溶液(PS−1)の固形分濃度は34重量%であった。
合成例2〜10 金属化合物粒子含有ポリシロキサン溶液(PS−2〜PS−10)の合成
オルガノシランおよび金属化合物粒子の種類および仕込み量を表1のとおりとした以外は合成例1と同様にして、ポリシロキサン溶液(PS−2〜PS−10)を得た。なお、反応中に流出した副生成物(メタノール、水)の流出量、および得られたポリシロキサン溶液の固形分濃度も表1に示した。
Figure 2015127803
合成例11 ナフトキノンジアジド化合物(QD−1)の合成
乾燥窒素気流下、Ph−cc−AP−MF(商品名、本州化学工業(株)製)15.32g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入した。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(QD−1)を得た。
Figure 2015127803
合成例12 ナフトキノンジアジド化合物(QD−2)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)15.32 g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド22.84g(0.085mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン9.46g(0.0935mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のキノンジアジド化合物(QD−2)を得た。
Figure 2015127803
また各実施例・比較例で使用したシラン化合物は下記のとおりである。
KBM−202SS(信越シリコーン(株)製ジフェニルジメトキシシラン)
N−POS(扶桑化学工業(株)製テトラプロポキシシラン)
KBC−1003(信越シリコーン(株)製ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン)
KBM−503(信越シリコーン(株)製3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
KBM−5803(信越シリコーン(株)製3-メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン)
KBM−502(信越シリコーン(株)製(3-メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン)。
各実施例、比較例における組成物の感光特性と硬化膜特性の評価は、以下の方法により行った。
(1)膜厚測定
ラムダエースSTM−602(商品名、大日本スクリーン製)を用いて、屈折率1.70で、各プリベーク膜、現像後膜、硬化膜の膜厚を測定した。
(2)感光感度の算出
各現像後膜について、10μmのL/Sパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を、感光感度として算出した。
(3)解像度の算出
最適露光量における現像後の最小パターン寸法を現像後解像度、キュア後の最小パターン寸法をキュア後解像度とし、各現像後膜および硬化膜について算出した。
(4)屈折率の算出
各硬化膜(8インチシリコンウェハー上)について、大塚電子(株)製分光エリプソメータFE5000を用いて、22℃での550nmにおける屈折率を測定した。
(5)光透過率の測定
MultiSpec−1500(商品名、(株)島津製作所製)を用いて、まずテンパックスガラス基板のみを測定し、その紫外可視吸収スペクトルをリファレンスとした。
次に各硬化膜(テンパックスガラス基板上)をシングルビームで測定し、1μmあたりの波長400nmでの光透過率を求め、リファレンスとの差異を硬化膜の光透過率とした。
(6)レンズ形状評価
各硬化膜(8インチシリコンウェハー上)について、FE−SEM(日立(株)製S−4800)を用いて断面を観察し、形状およびパターンのサイズを確認した。パターンの形状については、図1のようにレンズの形状を成しているものを「○」、図2のようにレンズの形状を成していないものを「×」と表記し、サイズについては、パターンの高さ、底面の直径を測長した。
実施例1
<組成物の作製>
合成例1で得られたポリシロキサン溶液(PS−1)38.92g、合成例11で得られたキノンジアジド化合物(QD−1)1.18g、KBM−202SS(信越シリコーン(株)製)を0.66g、BYK−333(シリコーン系界面活性剤、(株)ビックケミー社製)を100ppm、DAA5.74g、PGMEA3.01gを黄色灯下で混合、撹拌して均一溶液とした後、0.20μmのフィルターで濾過して組成物1を調製した。
<硬化膜(8インチシリコンウェハー上)の作製>
組成物1を調製直後に8インチシリコンウェハーにMark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いて、スピン塗布と100℃で3分間のベークを行い、膜厚約4.0μmのプリベーク膜1を作製した。i線ステッパー((株)ニコン社製NSR−2009i9C)を用いて、10μm L/Sおよび8μmスクエア/スペースを有するレチクルを介してプリベーク膜をパターン露光した後、Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いて2.38重量%TMAH水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスし現像後膜1を作製した。その後、ブリーチング露光として、PLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を5000J/m(波長365nm露光量換算)露光した。その後、オーブンを用いて250℃で30分間キュアして硬化膜1を作製した。
得られたプリベーク膜1を用いて、上記(1)膜厚測定を行った。また得られた現像後膜1を用いて、上記(1)膜厚測定、(2)感光感度の算出、(3)解像度の算出を行った。また得られた硬化膜1を用いて、上記(1)膜厚測定、(3)解像度の算出、(4)屈折率の算出、(6)レンズ形状評価を行った。結果を表3に示す。
<現像後膜(8インチシリコンウェハー上、組成物長期保存後)の作製>
組成物1を室温下で1ヶ月保管した後のものを用いた以外は、上記硬化膜(8インチシリコンウェハー上)の作製と同様にして、現像後膜1’を作製した。
得られた現像後膜1’を用いて、上記(2)感光感度の算出、(3)解像度の算出を行った。結果を表3に示す。
<硬化膜(テンパックスガラス基板上)の作製>
組成物1を、テンパックスガラス基板にスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いてスピン塗布した後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて100℃で3分間加熱し、膜厚1.0μmのプリベーク膜1’ ’を作製した。このプリベーク膜1’ ’を自動現像機(ミカサ(株)製AD−2000)を用いて2.38重量%TMAH水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスし現像後膜1’ ’を作製した。その後、ブリーチング露光として、PLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を5000J/m(波長365nm露光量換算)露光した。その後、オーブンを用いて250℃で30分間キュアして硬化膜1’ ’を作製した。
得られた硬化膜1’ ’を用いて、上記(5)光透過率の測定を行った。結果を表3に示す。
実施例2〜26、比較例1〜3
組成を表2〜3に示すとおりとした以外は実施例1と同様にして、組成物2〜23を調製した。得られた各組成物を用いて、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表4〜5に示す。
Figure 2015127803
Figure 2015127803
Figure 2015127803
Figure 2015127803

Claims (14)

  1. (a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子、(b)下記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成されるポリシロキサン、(c)感光剤、(d)下記一般式(2)および/または下記一般式(3)で表されるシラン化合物ならびに(e)溶剤を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
    Figure 2015127803
    (上記一般式(1)中、Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。nは0〜3の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、nが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。)
    Figure 2015127803
    (上記一般式(2)中、Rは芳香族基を有する炭素数6〜20の炭化水素基を表す。Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。mは0〜3の整数、oは0〜2の整数を表し、m+oは0〜3の整数である。m、oが2以上の場合、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。また、m+oが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。上記一般式(3)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜16のアリール基を表す。pは0〜3の整数を表す。pが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。またpが2以下の場合、複数のRはそれぞれ同じでも異なってもよい。)
  2. (b)成分が、(a)成分の存在下で前記一般式(1)で表されるオルガノシラン1種類以上を加水分解し、部分縮合させることによって合成される粒子含有ポリシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記一般式(1)で表されるオルガノシランのRがカルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記一般式(1)で表されるオルガノシランのRが、縮合多環式芳香族基であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記一般式(1)で表されるオルガノシランのうち、Rがカルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシランが、下記一般式(4)〜(6)のいずれかで表されるジカルボン酸無水物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2015127803
    (上記一般式(4)〜(6)中、R〜R10、R12〜R14およびR16〜R18は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基または炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基を表す。R11、R15およびR19は、単結合、または炭素数1〜10の鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜16の環状脂肪族炭化水素基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、カルボニル基、エーテル基、エステル基、アミド基、炭素数6〜16の芳香族基、もしくはこれらのいずれかを有する2価の基を表す。これらの基の水素原子が炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基またはチオール基で置換されていてもよい。h,j,kおよびlは0〜3の整数を表す。)
  6. 前記一般式(1)で表されるオルガノシランのうち、Rがカルボキシル基および/またはジカルボン酸無水物構造を有するオルガノシランの含有比が、オルガノシランに由来するポリシロキサン全体のSi原子モル数に対するSi原子モル比で、5モル%以上30モル%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記一般式(1)で表されるオルガノシランのうち、Rが縮合多環式芳香族基であるオルガノシランが、オルガノシランに由来するSi原子モル数に対するSi原子モル比で、10モル%以上であることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  8. 前記一般式(2)および前記一般式(3)で表されるシラン化合物の含有量が、(a)金属化合物粒子含有ポリシロキサン100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  9. 前記アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子の数平均粒子径が、1nm〜200nmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子が、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子またはチタン化合物もしくはジルコニウム化合物とケイ素化合物との複合粒子であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  11. 前記アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子およびジルコニウム化合物粒子から選ばれる1以上の金属化合物粒子またはアルミニウム化合物、スズ化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物から選ばれる1以上の金属化合物とケイ素化合物との複合粒子がポリシロキサンの合計量100重量部に対して、10重量部以上500重量部以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化膜。
  13. 請求項12に記載の硬化膜を具備する発光素子。
  14. 請求項12に記載の硬化膜を具備する固体撮像素子。
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