JP2006176975A - 軽量盛土構造体およびそれと補強土壁構造体とからなる複合盛土構造体 - Google Patents

軽量盛土構造体およびそれと補強土壁構造体とからなる複合盛土構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量盛土構造体において、重量のある壁面材を支柱を立設することなく安定的に取り付けることができるようにする。
【解決手段】軽量盛土構造体Aにおいて、壁面材3が取り付けられる側面を構成する樹脂発泡体ブロック10Aの一部または全部の樹脂発泡体ブロックの上面にコンクリート層12を形成する。そのコンクリート層12に抗張部材20を埋め込み、その抗張部材20の先端を利用して壁面材3を樹脂発泡体ブロックの側面に沿うようにして取り付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁面材の取り付け構造に特徴を有する軽量盛土構造体、およびそれと補強土壁構造体とからなる複合盛土構造体に関する。
軟弱地盤や地滑り地などでの盛土工法の一つとして、EPS工法のように、発泡ポリスチレン(EPS)のような発泡樹脂体からなる樹脂発泡体ブロックを軽量盛土として用いる軽量盛土工法が知られている。施工に際し、適宜の支柱を立設し、支柱と支持地盤との間に樹脂発泡体ブロックを積み上げて所定高さの軽量盛土層とする。積み上げた樹脂発泡体ブロックの上面にはコンクリート床版が配置され、その上に、仕上げ施工として路盤やアスファルト舗装がなされて、軽量盛土構造体とされる。
軽量盛土としての樹脂発泡体ブロックは直射日光により劣化する。それを防止するために、支柱を利用して樹脂発泡体ブロックの側面に軽量コンクリート板のような比較的軽量な壁面材が、樹脂発泡体ブロックに耐候性を付与するために取り付けられる。垂直に積み上げた樹脂発泡体ブロックは自立性を有することから、支柱を立設することなく、適宜の支持体を積層する樹脂発泡体ブロックの間に挟み込み、それを利用して壁面材を取り付けることも行われる(特許文献1、特許文献2など参照)。
他の盛土工法として補強土壁工法が知られている。これは、地盤が十分な耐力を備えている箇所で用いられる盛土工法であり、ほぼ垂直となるように壁面材を建て込み、その裏に盛土として例えば現場で入手できる土を埋め込むようにしたものである。盛土中に埋設した抗張部材の先端に壁面材をヒンジ構造などを用いて接続し、壁面材と盛土の安定性を確保する(例えば、特許文献3など参照)。この工法は、軽量盛土構造体(軽量盛土工法)と比較してコスト的に有利な面がある。補強土壁構造体では、壁面材に盛土の大きな背圧が作用することから、軽量盛土構造体と比較して、大形で厚みの厚い重量のある壁面材が、通常用いられる。
特開平10−168909号公報 特開2002−317449号公報 特開平6−220855号公報
大形で厚みが厚く、重量感のある壁面材は、盛土構造体の側面の外観を重厚感のあるものとする。しかし、特許文献1や特許文献2に記載したような係止方法により壁面材を樹脂発泡体ブロックに直接的に取り付ける施工方法の場合、壁面材の重さに樹脂発泡体ブロックが耐えられなくなり、樹脂発泡体ブロックに破損が生じて、壁面材の配列を乱してしまう恐れがある。
また、基礎地盤の耐力がある程度確保できる箇所で盛土工法による構造体を施工する場合、盛土のすべてを樹脂発泡体ブロックで賄うことは、コスト的に高いものとなる。それで、基礎地盤の耐力が許す限りで、下層の盛土は土とし、その上に樹脂発泡体ブロックを段積みする、すなわち、下層は補強土壁構造体とし、その上に軽量盛土構造体を構築して、一つの盛土構造(複合盛土構造体)とすることは、施工コストの低減につながりが推奨される。
その場合、前記のように、補強土壁構造体では重厚感のある壁面材が通常用いられるので、その壁面材を上層を構成する軽量盛土構造体にも取り付けようとすると、別途、壁面材用の支柱を軽量盛土構造体側にのみ立設することが必要となる。そのために、下層の補強土壁構造体と上層の軽量盛土構造体とで、種類の異なる壁面材を用いることとなるが、外観の不自然さを引き起こす。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、軽量盛土構造体において、重量のある壁面材を支柱を立設することなく安定的に取り付けることができるようにした改良された軽量盛土構造体を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、下層を補強土壁構造体とし、上層を軽量盛土構造体とした複合盛土構造体において、補強土壁構造体に用いられる重量のある壁面材を、上層の軽量盛土構造体にも取り付けることができるようにし、完成後の壁面の景観を統一できるようにした、改良された複合盛土構造体を提供することにある。
本発明による軽量盛土構造体は、樹脂発泡体ブロックを軽量盛土材として少なくとも一側面がほぼ垂直面となるように多段に積み上げ、その上面にコンクリート床版および路盤などの仕上げ構造材を配置し、側面には多段に壁面材を取り付けた構成を少なくとも備える軽量盛土構造体であって、壁面材が取り付けられる側面を構成する樹脂発泡体ブロックの一部または全部の樹脂発泡体ブロックは上面にコンクリート層を有しており、該コンクリート層には抗張部材が埋め込まれており、該抗張部材の先端を利用して壁面材が樹脂発泡体ブロックの側面に取り付けられていることを特徴とする。
上記構造の軽量盛土構造体では、壁面材の重量はコンクリート層と樹脂発泡体ブロックとの間の広い接触面で受けられるので、例え、壁面材が重量物であっても、樹脂発泡体ブロックに破壊が生じることはなく、安定的に壁面材は保持される。そのために、重厚感のある外観を備えた軽量盛土構造体を確実に構築することができる。もちろん、その必要のない場合には、軽量コンクリートなどからる軽量な壁面材を取り付けることもできる。
抗張部材は、鋼棒であってもよく、帯状部材やネット状部材であってもよい。要は、所要の強度を備え、かつ、コンクリート層を作るときに、打設するコンクリートの中に配置でき、コンクリートの硬化によりコンクリートから分離しないように一体化する材料であればよい。
コンクリート層を上面に有する樹脂発泡体ブロックは、好ましくは、コンクリート層を積層した状態で、段積みされている他の樹脂発泡体ブロックと同じ厚みを持つようにされる。その場合、コンクリート層の厚さ分だけ厚みの薄くされた樹脂発泡体ブロックを用いることにより、樹脂発泡体ブロックに型枠としての機能を持たせることが可能となり、施工を効率化することができる。
好ましくは、上面にコンクリート層を有する樹脂発泡体ブロックのコンクリートと接する面には多数の凹凸が形成される。凹凸を形成することにより、現場打ちコンクリートで作られるコンクリート層との接触面を大きくすることができ、コンクリート層と樹脂発泡体ブロックとの一体化が増進することから、重量物の壁面材をより安定的に支持することが可能となる。
好ましくは、壁面材はコンクリート層に埋設した抗張部材の先端にヒンジ構造を介して取り付けられる。EPSブロックのような樹脂発泡体ブロックは弾塑性体であり、コンクリート床版の上に仕上げ施工として路盤やアスファルト舗装を積み上げると樹脂発泡体ブロックがわずかに沈下する。上記のように、ヒンジ構造を介して壁面材を取り付ける構造とすることにより、壁面材と樹脂発泡体ブロックとを縁切り状態とすることができ、多段に配置した壁面材に影響を与えることなく、樹脂発泡体ブロックの沈下を許容することができる。
好ましくは、上下に位置する壁面材間には隙間が形成されるようにする。この場合、樹脂発泡体ブロックが上載荷重により沈下するときに、この沈下は壁面材間の隙間で吸収されるので、壁面材をヒンジ構造を介してコンクリート層に埋設した抗張部材の先端に取り付ける場合は勿論のこと、ヒンジ構造を介することなく取り付けた場合でも、沈下が多段に配置した壁面材に影響を与えることはない。隙間から日光が差し込み、わずかとはいえ樹脂発泡体ブロックに劣化が生じることが想定される場合には、その隙間に適宜のクッション材を介装しておくことが望ましい。
本発明による軽量盛土構造体において、段積みした樹脂発泡体ブロックの上面に形成されるコンクリート床版にも抗張部材を埋設し、該抗張部材の先端に壁面材を取り付けるようにしてもよい。この態様とすることにより、一層安定した壁面材の取り付け構造が確保される。
本発明は、さらに、上記した軽量盛土構造体が、従来知られた補強土壁構造体の上部に形成されていることを特徴とする複合盛土構造体をも開示する。補強土壁構造体の構成に制限はなく、壁面材を、土である盛土中に埋設した抗張部材の先端に取り付けながら、多段に配置していく構造の補強土壁構造体であればよい。上記の複合盛土構造体は、盛土の一部を土に負担させても、その荷重を安定的に支持できるだけの耐性を支持基板が有しているような箇所での盛土構造体として好適であり、盛土の一部に土を用いることにより、施工コストを低減できる。また、上層である軽量盛土構造体にどのような壁面材を採用しても、安定して壁面材を樹脂発泡体ブロックからなる軽量盛土の側面に取り付けることができ、補強土壁構造体全体として、壁面材の取り付けは安定したものとなる。
上記の複合盛土構造体において、軽量盛土構造体の壁面材を取り付けるための抗張部材と、補強土壁構造体の壁面材を取り付けるのに用いられる抗張部材とは、同じものであってもよく、異なっていてもよい。しかし、補強土壁構造体の壁面材を取り付けるのに用いられる抗張部材から調整した(例えば、長さを短く調整した)ものを用いることは好ましく、施工現場での部品数を少なくすることができる利点がある。
本発明による複合盛土構造体において、補強土壁構造体に取り付ける壁面材と軽量盛土構造体に取り付ける壁面材とは異なっていてもよいが、補強土壁構造体に取り付ける壁面材と同じ壁面材を、軽量盛土構造体においても壁面材として用いることは好ましく、それにより、完成後の複合盛土構造体の壁面全体を統一のとれた意匠性の高いものとすることができる。特に、双方の壁面材をほぼ垂直な連続した壁面をなすように配置することにより、一層違和感のない景観を実現することができる。もちろん、補強土壁構造体の壁面の位置よりも後退した位置に軽量盛土構造体の壁面が位置するように、複合盛土構造体全体を構築することもできる。
本発明によれば、軽量盛土構造体において、重量のある壁面材であっても、支柱を立設することなく、軽量盛土の側面に安定的に取り付けることができる。また、下層を補強土壁構造体とし、上層を軽量盛土構造体とした複合盛土構造体において、補強土壁構造体に用いる重量のある壁面材と同じ壁面材を、上層の軽量盛土構造体に安定的に取り付けることが可能となり、完成後の壁面の景観を統一することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による複合盛土構造体の一例を示す概略断面図であり、領域Aは補強土壁構造体を、領域Bは軽量盛土構造体を、領域Cはその上に施工された仕上げ構造材を示している。図2は本発明による複合盛土構造体の他の例を示す概略断面図である。図3は軽量盛土構造体における壁面材と段積みされた樹脂発泡体ブロックとその側面に取り付けられる壁面材の部分を説明するための概略図であり、図4は壁面材を固定するためのコンクリート層を形成する位置に配置される樹脂発泡体ブロックの幾つかの例を示している。図5は壁面材と抗張部材との間のヒンジ構造をなす接続部の幾つかの態様を模式的に示す図である。図6〜図8は補強土壁構造体で採用されている壁面材の固定構造の3つの例を示す模式図である。
図1に示す複合盛土構造体を施工するに際しては、最初に、基礎地盤1を平らにし、その上に補強土壁構造体Aを施工する。補強土壁構造体Aの施工は従来知られたものであってよく、図6も参照しながら、施工手順を簡単に説明する。この例では、基礎地盤1に基礎コンクリート2を打設し、その上に壁面材3をほぼ垂直に設置する。所要高さまで盛土した後、壁面材3の裏面に取り付けたコネクタ4に抗張部材5の先端を好ましくはヒンジ構造により接続する。また、図示しないカップラーを用いて抗張部材5を必要長さだけ連接した後、最後部にアンカー部材6を取り付ける。
所要距離にわたって、壁面材3の設置と抗張部材5およびアンカー部材6の取り付けを終えた後、再び、壁面材3の積み上げと所要高さの盛土を行い、転圧する。転圧した盛土面の上で、壁面材3に対する抗張部材5およびアンカー部材6の取り付けを行う。以下、必要高さまで同じ作業を反復し、最上段に、敷モルタル7や砕石を敷いて均平にすることにより、施工は終了する。上記の補強土壁構造体Aでは、盛土が土であり大きな側圧が壁面材3に作用することから、重く厚みのある壁面材3として通常用いられる。
基礎地盤1の耐性および施工コスト等の関係で、補強土壁構造体Aの上に、所要高さの軽量盛土構造体Bを施工するとする。最初に、敷モルタル7の上に、所要段数(図1の例では1段)に樹脂発泡体ブロック10を敷き詰め、また、補強土壁構造体Aに取り付けた壁面材3の上に、同様の壁面材3を垂直に、かつわずかな隙間Sが形成されるようにして積み上げる。好ましくは、その隙間Sには適宜のクッション材(不図示)を充填しておく。その際に、積み上げた壁面材3に面する位置となる樹脂発泡体ブロック10Aには、図4aに示すように、壁面材側に厚みの薄くされた領域11を有する樹脂発泡体ブロック10Aを用い、それを壁面材3に沿って所要路長に敷き詰める。
前記樹脂発泡体ブロック10Aの厚みの薄くされた領域11に現場でコンクリートを樹脂発泡体ブロック10Aの上面と同じ高さにまで打設してコンクリート層12を形成すると共に、積み重ねた壁面材3の裏面に設けたコネクタ4の位置に対向する場所における打設したコンクリートの中に、適宜の抗張部材20を埋め込んでコンクリートと一体化する。図示のような形態の樹脂発泡体ブロック10Aを用いることにより、樹脂発泡体ブロック10Aはコンクリート打ち込み時の型枠を兼ねることもできる。
抗張部材20の先端と壁面材3の裏面に設けたコネクタ4とを適宜の手段により接続する。図4a,b,cはその接続部の一例を示しており、図示のように、両者の間に適宜のヒンジ構造が形成される接続態様を取ることは、上載荷重による樹脂発泡体ブロック10の沈下を吸収できることから、望ましい。なお、前記樹脂発泡体ブロック10の厚さと壁面材3の高さの関係で、図1に示すように、壁面材3、3の重ね部に抗張部材20が位置することとなる場合には、上下の樹脂発泡体ブロック10A,10Aを隙間Sを保持して連結する連結体4aを取り付け、その裏面に抗張部材20の先端を接続するようにする。
打設したコンクリートの硬化後、さらに所要段数(図示の例では2段)に樹脂発泡体ブロック10を段積みし、上段の樹脂発泡体ブロック10Aに対して、同じように、コンクリート層12の形成し、抗張部材20の埋め込み、壁面材3との接続を行う(図3も参照)。最後に、コンクリート床版13を施工し、そこにも同様な抗張部材20を埋め込んで、その先端を壁面材3に接続する。以下、仕上げ施工Cとして、地覆工14、路盤15、アスファルト舗装16等を施工して、施工は終了する。
上記の軽量盛土構造体Bでは、壁面材3の裏面に接する樹脂発泡体ブロック10Aには路長に沿ってコンクリート層12が形成され、そこに配設した抗張部材20を介して壁面材3が取り付けられているので、壁面材3の重さは、コンクリート層12と樹脂発泡体ブロック10Aの接触面である広い面積で支持されることとなり、補強土壁構造体Aで通常使用される重く厚みの厚い壁面材3を壁面材として取り付けても、樹脂発泡体ブロック10Aに破壊が生じることはなく、安定した壁面材保持が確保できる。そのために、統一のとれた外観を持つ側壁面を備えた複合盛土構造体を得ることができる。
図2は本発明による複合盛土構造体の他の例を示しており、ここでは、補強土壁構造体Aの壁面の位置よりも後退した位置に軽量盛土構造体Bの壁面が位置している。この場合に、好ましくは、補強土壁構造体Aの上面における軽量盛土構造体Bの壁面材3が位置することとなる場所には、施工時に下段の壁面材3を安定させるために、何らかの基礎17を施工することが望ましい。また、補強土壁構造体Aの上面における開放部分OSを植生域として用いることもできる。
図4b〜dは、壁面材3の裏面に接する樹脂発泡体ブロック10Aの他の例を示している。図4bの樹脂発泡体ブロック10Aは、厚さの薄くされた領域11に多数の凹凸11aが形成されており、このような凹凸11aを設けることにより、現場で打設するコンクリート層12と樹脂発泡体ブロック10Aとの一体化が促進される。図4cの樹脂発泡体ブロック10Aは、厚さの薄くされた領域11を形成する樹脂発泡体ブロック10A1と、それと分離した通常の厚さを備えた樹脂発泡体ブロック10A2とで構成されている。図4dの樹脂発泡体ブロック10Aは、全体が厚さの薄くされた領域11とされた1個の樹脂発泡体ブロック10A3で構成されている。この場合には、樹脂発泡体ブロック10A3の上面全体にコンクリート層12が形成される。
本発明による軽量盛土構造体Bで用いる抗張部材20は、コンクリート層12と一体化することができ、かつ、壁面材3を係止できるものであれば、任意のものを用いるとができる。図1〜図5に基づき説明した例では、抗張部材20として棒部材を示したが、これに限らない。好ましくは、図6で説明した従来の補強土壁構造体Aで使用される棒状の抗張部材5と同じ抗張部材を用いる。それにより、施工現場での品数を低減することができる。ただし、壁面材3に作用する側圧が軽量盛土構造体の場合は小さくなるので、アンカー部材6は不要であり、また、カップラーから外して長さを短くした抗張部材5で自由分に所期の目的を達成することができる。
さらに、補強土壁構造体Aでは、図7に示すようにメッシュ状の抗張部材5aや、図8に示すように帯状の抗張部材5bが、用いられることがあるが、そのような抗張部材も、本発明による軽量盛土構造体Bにおいて、抗張部材20として用いることができる。ただし、用いる場合には、所定の幅あるいは長さに、メッシュ状の抗張部材5aあるいは帯状の抗張部材5bに切断した後、それを現場でコンクリートを打設するときに、打設コンクリート中に埋め込むようにする。
図示しないが、上記した構成の本発明による軽量盛土構造体Bを、基礎地盤1の上に、直接施工することは当然に可能であり、その場合、重厚感のある壁面材を安定的に取り付けることができるので、外観性に優れた軽量盛土構造体を得ることができる。
本発明による複合盛土構造体の一例を示す概略断面図であり、領域Aは補強土壁構造体を、領域Bは軽量盛土構造体を、領域Cはその上に施工された仕上げ構造材を示している。 本発明による複合盛土構造体の他の例を示す概略断面図。 軽量盛土構造体における段積みされた樹脂発泡体ブロックとその側面に取り付けられる壁面材の部分を説明するための概略図。 壁面材を固定するコンクリート層を形成する位置に配置される樹脂発泡体ブロックの幾つかの例を示す図。 壁面材と抗張部材との間のヒンジ構造をなす接続部の幾つかの態様を模式的に示す図。 補強土壁構造体で採用されている壁面材の固定構造の一例を示す模式図。 補強土壁構造体で採用されている壁面材の固定構造の他の例を示す模式図。 補強土壁構造体で採用されている壁面材の固定構造のさらに他の例を示す模式図。
符号の説明
A…補強土壁構造体、B…軽量盛土構造体、C…仕上げ施工、1…基礎地盤、2…基礎コンクリート、3…壁面材、4…コネクタ、5、20…抗張部材、6…アンカー部材、7…敷モルタル、10…樹脂発泡体ブロック、10A…壁面材に面する樹脂発泡体ブロック、11…厚みの薄くされた領域、12…コンクリート層、13…コンクリート床版、14…地覆工、15…路盤、16…アスファルト舗装、S…上下の壁面材間の隙間

Claims (9)

  1. 樹脂発泡体ブロックを軽量盛土材として少なくとも一側面がほぼ垂直面となるように多段に積み上げ、その上面にコンクリート床版および路盤などの仕上げ構造材を配置し、側面には多段に壁面材を取り付けた構成を少なくとも備える軽量盛土構造体であって、
    壁面材が取り付けられる側面を構成する樹脂発泡体ブロックの一部または全部の樹脂発泡体ブロックは上面にコンクリート層を有しており、該コンクリート層には抗張部材が埋め込まれており、該抗張部材の先端を利用して壁面材が樹脂発泡体ブロックの側面に取り付けられていることを特徴とする軽量盛土構造体。
  2. 上面にコンクリート層を有する樹脂発泡体ブロックのコンクリートと接する面には多数の凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軽量盛土構造体。
  3. コンクリート層に埋設した抗張部材の先端にヒンジ構造を介して壁面材が取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の軽量盛土構造体。
  4. 上下に位置する壁面材間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軽量盛土構造体。
  5. コンクリート床版にも抗張部材が埋設されており、該抗張部材の先端に壁面材が取り付けてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軽量盛土構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の軽量盛土構造体が補強土壁構造体の上部に形成されていることを特徴とする複合盛土構造体。
  7. 軽量盛土構造体の壁面材を取り付けるための抗張部材は、補強土壁構造体の壁面材を取り付けるのに用いられる抗張部材から調整されたものであることを特徴とする請求項6に記載の複合盛土構造体。
  8. 補強土壁構造体に取り付けられた壁面材と同じ壁面材が軽量盛土構造体の壁面材として用いられており、双方の壁面材はほぼ垂直な連続した壁面をなすように形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の複合盛土構造体。
  9. 補強土壁構造体の壁面の位置よりも後退した位置に軽量盛土構造体の壁面が位置していることを特徴とする請求項6または7に記載の複合盛土構造体。
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