JP6372605B1 - 軽量盛土構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】上側積層体が中間コンクリート床版の上で位置ズレしにくい軽量盛土構造を提供する。【解決手段】軽量盛土構造10は、複数の第1樹脂発泡体ブロックが一体化された下側積層体2と、下側積層体2を覆う中間コンクリート床版3と、複数の第2樹脂発泡体ブロックが一体化され、中間コンクリート床版3の上面を覆うように設けられた上側積層体5と、各々が下端部4Uおよび上端部4Tを有し、下端部4Uが中間コンクリート床版3の中に埋設され、上端部4Tが、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aの内部に位置するように配置された、複数の耐震金具4と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、軽量盛土構造に関する。
軽量盛土構造は、道路や宅地のための新設地盤に利用されたり、既設盛土の拡幅に利用されたりする。下記特許文献1−5に開示されているように、軽量盛土構造においては、複数の樹脂発泡体ブロック(EPSブロック)を積層するとともにこれらを相互に緊結することで、一体化された積層体を構成する。積層体の上に道路や宅地などが建設される。複数の樹脂発泡体ブロックを相互に緊結するためには、たとえば下記特許文献5に開示されているような緊結金具を用いることができる。
中間コンクリート床版を備えた軽量盛土構造も知られている(特許文献1,2)。まず、複数の樹脂発泡体ブロックを積層するとともにこれらを相互に緊結することで、一体化された下側積層体を構成する。次に、下側積層体の上面を覆うように、中間コンクリート床版を打設する。中間コンクリート床版の上に複数の樹脂発泡体ブロックを積層するとともにこれらを相互に緊結することで、一体化された上側積層体を構成する。上側積層体の上に道路や宅地などが建設される。
特開2005−042320号公報 特開2008−274609号公報 特開平11−336079号公報 特開2003−074060号公報 特開2012−017572号公報
中間コンクリート床版を備えた軽量盛土構造に関して、本発明者らは試験および検討を鋭意重ねた。その結果、以下のような知見を発見するに至った。中間コンクリート床版を備えた軽量盛土構造においては、一体化された下側積層体と、中間コンクリート床版と、一体化された上側積層体とが、下から順に積層される。積層体と中間コンクリート床版とは、2以上の多段に積層されることもある。
内陸型(直下型)の地震を想定した場合、中間コンクリート床版と、一体化された積層体とを、主として上下方向に振動させるような地震力が発生する。積層体を構成している複数の樹脂発泡体ブロックは相互に緊結されているため(一体化されているため)、積層体自身の一体性が破壊されることはほとんどない。緊結金具の数を増やせば増やすほど、積層体の一体性はより破壊されにくくなる。また、下側積層体の上面と中間コンクリート床版とは、コンクリートの硬化時の作用により一定の強度で相互に接合されているため、中間コンクリート床版が下側積層体に対して位置ズレすることもほとんどない。
その一方で上側積層体は、自身の一体性をほぼ維持した状態で、中間コンクリート床版の上で位置ズレすることがあり得る。上側積層体の位置ズレは、直下型で大型の地震力が複数回作用した場合に、換言すると、上側積層体と中間コンクリート床版とを、主として上下方向に振動させるような強い地震力が複数回発生した場合に特に顕著に現れるものと考えられる。これは、上側積層体と中間コンクリート床版とを上下方向に相互に離間させるような力がこれらの間に発生した結果、上側積層体が中間コンクリート床版の上で上下方向に揺動(振動)するようにして移動するという、いわゆるロッキング現象が発生しているものと推察される。
本発明は、上述のような実情に鑑みて創作されたものであって、中間コンクリート床版の上に複数の樹脂発泡体ブロックが積層および緊結されることで構成された上側積層体が、直下型の地震力を受けた場合であっても中間コンクリート床版の上で位置ズレしにくい軽量盛土構造を提供することを目的とする。
本発明に基づく軽量盛土構造は、複数の第1樹脂発泡体ブロックを含み、複数の上記第1樹脂発泡体ブロックが積層されるとともに相互に緊結されることで一体化された下側積層体と、上記下側積層体の上面を覆うように設けられた中間コンクリート床版と、複数の第2樹脂発泡体ブロックを含み、複数の上記第2樹脂発泡体ブロックが積層されるとともに相互に緊結されることで一体化され、上記中間コンクリート床版の上面を覆うように設けられた上側積層体と、各々が下端部および上端部を有し、上記下端部が上記中間コンクリート床版の中に埋設され、上記上端部が、上記中間コンクリート床版の直上に位置する上記第2樹脂発泡体ブロックの内部に位置するように配置された、複数の耐震金具と、を備える。
上記軽量盛土構造において好ましくは、上記耐震金具の上記上端部は、上記中間コンクリート床版の直上に位置する上記第2樹脂発泡体ブロックの内部のうち、高さ方向における下から1/3以上1/2以下の範囲内の位置に配置されている。
上記構成を備えた軽量盛土構造によれば、直下型の地震力を受けた場合であっても中間コンクリート床版の上で上側積層体が位置ズレしにくくなる。
実施の形態における軽量盛土構造10を示す断面図である。 図1の中のII線によって囲まれた領域を拡大して示す断面図である。 中間コンクリート床版3と、中間コンクリート床版3の中に自身の下端部が埋設された複数の耐震金具4とを示す平面図である。 中間コンクリート床版3と、中間コンクリート床版3の中に自身の下端部が埋設された複数の耐震金具4(他の配置例)とを示す平面図である。 実施の形態における軽量盛土構造10(およびその内部構造)の一部を模式的に示す斜視図である。 比較例における軽量盛土構造10Z(およびその内部構造)の一部を模式的に示す斜視図であり、中間コンクリート床版3に対して上側積層体5が位置ずれした様子を表している。 実施の形態における軽量盛土構造10の製造工程(耐震金具4の配置工程)を示す断面図である。 実施の形態における軽量盛土構造10の製造工程(中間コンクリート床版3の形成工程)を示す断面図である。
発明を実施するための形態について、以下、図面を参照しながら説明する。以下の説明において同一の部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[軽量盛土構造10]
図1〜図4を参照して、実施の形態における軽量盛土構造10について説明する。軽量盛土構造10は、たとえば山間地の斜面に沿って道路などを構築するためのものである。図1は、実施の形態における軽量盛土構造10を示す断面図であり、図2は、図1の中のII線によって囲まれた領域を拡大して示す断面図である。
図1および図2に示すように、軽量盛土構造10は、下部コンクリート床版1、下側積層体2、中間コンクリート床版3、耐震金具4、上側積層体5、上部コンクリート床版6、柱部材7、外壁パネル8、および埋め戻し土9を備える。
斜面の一部を掘削して地盤表面を平坦に形成し、下部コンクリート床版1は、その平坦な地盤表面の上に設けられている。下部コンクリート床版1の上に、下側積層体2、中間コンクリート床版3、上側積層体5、および、上部コンクリート床版6が順に積層されている。埋め戻し土9は、下側積層体2と斜面との間や、上側積層体5と斜面との間に適宜設けられている。
(下部コンクリート床版1・下側積層体2)
下部コンクリート床版1は、下側積層体2を構成するための地盤の補強および表面均しのために、必要に応じて設けられるものであり、配筋を施してコンクリートを打設することで形成できる。コンクリートを打設する際には、型枠1a(図1)を用いるとともに、型枠1aから支持金具1bを突出させておくとよい。型枠1aは、たとえば木製の平板から構成される。支持金具1bには、柱部材7を介して外壁パネル8が固定される。
下側積層体2は、複数の第1樹脂発泡体ブロック2a,2b,2cと、複数の緊結金具2fとを含む。第1樹脂発泡体ブロック2a,2b,2cは、下部コンクリート床版1の上に積層されるとともに、複数の緊結金具2fを用いて相互に緊結されている。第1樹脂発泡体ブロック2a,2b,2cは、緊結されることで一体化され、下側積層体2を構成している。複数のうちの最上層に位置する第1樹脂発泡体ブロック2cの表面は、下側積層体2の上面2sを構成している。
(中間コンクリート床版3・耐震金具4)
中間コンクリート床版3は、下側積層体2の上に設けられる。中間コンクリート床版3は、下側積層体2の積層状態をより安定化させるという機能と、中間コンクリート床版3に作用する荷重を面内方向に分散させることによって軽量盛土構造10の全体的な強度を向上させるという機能とを備える。中間コンクリート床版3は、下側積層体2の上面2s上に、配筋(図7における配筋3bを参照)を施してコンクリートを打設することで形成することができる(図8を参照して詳細は後述する)。
コンクリートを打設して中間コンクリート床版3を形成する際には、型枠4aを用いるとともに、型枠4a(図2)から支持金具4bを突出させておくとよい。型枠4aは、たとえば木製の平板から構成される。支持金具4bには、柱部材7を介して外壁パネル8が固定される。
図2に示すように、複数の耐震金具4は、各々が下端部4Uおよび上端部4Tを有している。耐震金具4は、棒状の形状を有しており、たとえば鉄筋と同じ金属製部材を用いて構成することができる。図3は、中間コンクリート床版3と、中間コンクリート床版3の中に自身の下端部が埋設された複数の耐震金具4とを示す平面図である。
図3に示すように、複数の耐震金具4が所定位置に配置された状態で、コンクリートを打設して中間コンクリート床版3が形成される。複数の耐震金具4は、たとえば平面視でマス目状に配置される。中間コンクリート床版3を形成するためのコンクリートを流し込む前に、耐震金具4の下端部4Uを配筋(図7における配筋3b)に固定しておくとよい。
コンクリートが硬化した状態では、耐震金具4の下端部4U(図2)が、中間コンクリート床版3の中に埋設されている。耐震金具4は、中間コンクリート床版3によって起立した状態で保持されている。耐震金具4の上端部4Tは、中間コンクリート床版3の上面位置よりも上方に配置されており、耐震金具4は中間コンクリート床版3から上方に突出している。マス目状に限られず、図4に示すように、複数の耐震金具4は、平面視で千鳥状に配置されていてもよい。
(上側積層体5・上部コンクリート床版6)
図1および図2を参照して、上側積層体5は、複数の第2樹脂発泡体ブロック5a,5b,5c,5dと、複数の緊結金具5fとを含む。第1樹脂発泡体ブロック2a,2b,2cと第2樹脂発泡体ブロック5a,5b,5c,5dとは、同一の材料から構成され、大きさのみ適宜異なるものが採用される。
複数の第2樹脂発泡体ブロック5a,5b,5c,5dは、中間コンクリート床版3の上に積層されるとともに、複数の緊結金具5fを用いて相互に緊結されている。第2樹脂発泡体ブロック5a,5b,5c,5dは、緊結されることで一体化され、上側積層体5を構成している。上側積層体5(中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5a)は、中間コンクリート床版3の上面を覆うように設けられている(図3)。
耐震金具4の上端部4Tは、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aの内部に位置するように配置されている(図2)。換言すると、耐震金具4は、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aを高さ方向において貫通していない。
上部コンクリート床版6(図1)は、上側積層体5の上に設けられる。上部コンクリート床版6は、たとえば道路面を形成し、通行車両の衝撃から上側積層体5を保護するという機能と、上部コンクリート床版6に作用する荷重を面内方向に分散させることによって軽量盛土構造10の全体的な強度を向上させるという機能とを備える。上部コンクリート床版6は、上側積層体5の上面上に、図示しない配筋を施してコンクリートを打設することで形成することができる。
コンクリートを打設する際には、型枠6aを用いるとともに、型枠6aから支持金具6bを突出させておくとよい。型枠6aは、たとえば木製の平板から構成される。支持金具6bには、柱部材7を介して外壁パネル8が固定される。
外壁パネル8は、柱部材7(たとえばH型鋼)によって保持されており、軽量盛土構造10の谷側に露出した側面に沿って起立している。外壁パネル8は、下側積層体2の側面2t、中間コンクリート床版3の側面3t、および、上側積層体5の側面5tを、日光、火気、風雨などから保護する。外壁パネル8は、たとえば多数のパネル材を上下左右に連ねることで構成される。
(作用および効果)
以上のような構成を備えた軽量盛土構造10によれば、複数の耐震金具4を用いることにより、冒頭で述べたロッキング現象が発生することを効果的に抑制することが可能となる。以下、実施の形態と比較例とを対比しつつ、軽量盛土構造10の作用および効果についてより具体的に説明する。
図5は、実施の形態における軽量盛土構造10(およびその内部構造)の一部を模式的に示す斜視図である。図6は、比較例における軽量盛土構造10Z(およびその内部構造)の一部を模式的に示す斜視図であり、中間コンクリート床版3に対して上側積層体5が位置ずれした様子を表している。比較例の軽量盛土構造10Z(図6)においては、軽量盛土構造10(図5)の場合とは異なり、複数の耐震金具4が用いられておらず、ロッキング現象の対策が十分にはなされていない。
内陸型(直下型)の地震が発生した場合には、一体化された下側積層体2と、中間コンクリート床版3と、一体化された上側積層体5とを、主として上下方向に振動させるような地震力が発生する。下側積層体2を構成している複数の樹脂発泡体ブロックは、相互に緊結されているため、下側積層体2自身の一体性が破壊されることはほとんどない。緊結金具2fの数を増やせば増やすほど、下側積層体2の一体性はより破壊されにくくなる。上側積層体5についても同様である。また、下側積層体2の上面2sと中間コンクリート床版3とは、コンクリートの硬化時の作用により一定の強度で相互に接合されているため、中間コンクリート床版3が下側積層体2に対して位置ズレすることもほとんどない。
図6に示すように、その一方で上側積層体5は、自身の一体性をほぼ維持した状態で、中間コンクリート床版3の上で位置ズレすることがあり得る。上側積層体5の位置ズレは、直下型で大型の地震力が複数回作用した場合に、換言すると、上側積層体5と中間コンクリート床版3とを、主として上下方向に振動させるような強い地震力が複数回発生した場合に特に顕著に現れるものと考えられる。これは、上側積層体5と中間コンクリート床版3とを上下方向に相互に離間させるような力がこれらの間に発生した結果、上側積層体5が中間コンクリート床版3の上で上下方向に揺動(振動)するようにして移動するという、いわゆるロッキング現象が発生しているものと推察される。
以上のような軽量盛土構造10Z(図6)に対し、上述の実施の形態における軽量盛土構造10(図5)では、複数の耐震金具4が用いられる。複数の耐震金具4の各々の下端部4U(図2)は、中間コンクリート床版3の中に埋設されている。複数の耐震金具4は、中間コンクリート床版3によって起立した状態で保持されている。
耐震金具4に、たとえば図2中の右方から左方に向かうような力が作用したとしても、下端部4Uが中間コンクリート床版3の中に埋設されているため、耐震金具4と中間コンクリート床版3とは、図2紙面内の左右方向における相対位置が変化することはほとんどなく、耐震金具4と中間コンクリート床版3との一体性が維持される。
軽量盛土構造10においては、複数の耐震金具4の各々の上端部4T(図2)は、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aの内部に位置している。中間コンクリート床版3に対して上側積層体5(第2樹脂発泡体ブロック5a)が図2中の左方に向かって移動しようとしたとしても、複数の耐震金具4によって上側積層体5の移動は抑制される。
したがって、中間コンクリート床版3と上側積層体5とを上下方向に相互に離間させるような力がこれらの間に発生した結果として、上側積層体5が中間コンクリート床版3の上で上下方向に揺動(振動)したとしても、上側積層体5が中間コンクリート床版3に対して位置ズレすることは効果的に抑制されることとなる。
ここで仮に、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aを耐震金具4が高さ方向において貫通しているとする。この場合、耐震金具4の上端部4Tはたとえば、第2樹脂発泡体ブロック5b〜5dの内部に位置していたり、上部コンクリート床版6の内部に位置していたりする。このような構成が採用されると、一体化された上側積層体5が全体として、複数の耐震金具4を介して、中間コンクリート床版3に過度に強く固定されることとなる。すなわち、上側積層体5と中間コンクリート床版3とが、必要以上に強い力(実施の形態の場合に比べて強い力)で相互に固定されやすくなる。
上側積層体5および中間コンクリート床版3に対して地震力が作用した場合、これらが強い力で相互に固定されていることが原因となって、実施の形態の場合に比べて地震力が中間コンクリート床版3や上側積層体5から分散されにくくなる(逃げにくくなる)。その結果、上側積層体5および中間コンクリート床版3に対して、ひいては、軽量盛土構造10の全体に対して、実施の形態の場合に比べて強い地震力が作用してしまうこととなる。
これに対して上述の実施の形態における軽量盛土構造10においては、耐震金具4の上端部4Tが、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aの内部に位置している。一体化された上側積層体5は全体として、複数の耐震金具4を介して、中間コンクリート床版3に適度な強さで固定されている。上側積層体5および中間コンクリート床版3に対して地震力が作用したとしても、地震力は分散されやすく(逃げやすく)、その結果、上側積層体5や中間コンクリート床版3が大きく変位してしまうことを効果的に抑制することができ、ひいては、直下型の地震力を受けた場合であっても上側積層体5が中間コンクリート床版3に対して位置ズレすることを効果的に抑制できるることとなっている。
(好適な寸法関係)
好適な寸法関係を挙げるとすると、耐震金具4の上端部4Tは、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aの内部のうち、高さ方向における下から1/3以上1/2以下の範囲内の位置に配置されているとよい。
たとえば、中間コンクリート床版3の厚みT1は10cmまたは15cmであり、第2樹脂発泡体ブロック5aの厚みT2は50cmである。このような場合、中間コンクリート床版3の上面からの耐震金具4の突出高さH2は、17cm以上25cm以下に設定することができ、耐震金具4の全体としての高さH1は、たとえば22cm以上30cm以下に設定することができる(耐震金具4の埋め込み深さを5cmとした場合)。
すなわち、耐震金具4の全体としての高さH1がたとえば25cmとなるような耐震金具4を用いることによって、耐震金具4の上端部4Tは、中間コンクリート床版3の直上に位置する第2樹脂発泡体ブロック5aの内部のうち、高さ方向における下から1/3以上1/2以下の範囲内の位置に配置されることとなる。
[軽量盛土構造の製造方法]
図1を参照して、型枠1aを利用して下部コンクリート床版1を打設した後に、下部コンクリート床版1の上に、複数の第1樹脂発泡体ブロック2a,2b,2cを積層するとともに、複数の緊結金具2fを用いてこれらを相互に緊結する。これにより、下部コンクリート床版1の上に下側積層体2が構成される。
図7を参照して、下側積層体2の上面2s上にスペーサー3aを並べるとともに、配筋3bを敷設する。複数の耐震金具4の各々の下端部4Uを、配筋3bに固定する。複数の耐震金具4は、マス目状あるいは千鳥状に配置するとよい(図3,図4)。
図8を参照して、型枠4aを用いてコンクリートを打設することにより、中間コンクリート床版3(図1)が形成される。中間コンクリート床版3の上面からは、複数の耐震金具4が突出している。複数の第2樹脂発泡体ブロック5aを、耐震金具4に差し込むようにして中間コンクリート床版3の上に配置する(図3,図4)。その後、複数の第2樹脂発泡体ブロック5b,5c,5d(図1)を順に積層するとともに、複数の緊結金具5fを用いてこれらを相互に緊結する。
これにより、中間コンクリート床版3の上に上側積層体5が構成される。支持金具1b,4b,6b(図1)に柱部材7を固定し、柱部材7に外壁パネル8を取り付ける。以上のような工程を経ることにより、図1に示す軽量盛土構造10を得ることができる。
以上の説明において述べた軽量盛土構造10は、急傾斜地に設けられることで片側のみが垂直壁をなすように構成されている。以上の説明において開示した技術的思想は、両側が垂直壁をなすように構成された軽量盛土構造にも適用可能である。以上の説明において開示した技術的思想は、複数の中間コンクリート床版が、一体化された積層体を介して多段に積層された軽量盛土構造にも適用可能である。
以上、実施の形態について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 下部コンクリート床版、1a,4a,6a 型枠、1b,4b,6b 支持金具、2 下側積層体、2a,2b,2c 第1樹脂発泡体ブロック、2f,5f 緊結金具、2s 上面、2t,3t,5t 側面、3 中間コンクリート床版、3a スペーサー、3b 配筋、4 耐震金具、4T 上端部、4U 下端部、5 上側積層体、5a,5b,5c,5d 第2樹脂発泡体ブロック、6 上部コンクリート床版、7 柱部材、8 外壁パネル、9 埋め戻し土、10,10Z 軽量盛土構造、H1,H2 高さ、T1,T2 厚み。

Claims (2)

  1. 複数の第1樹脂発泡体ブロックを含み、複数の前記第1樹脂発泡体ブロックが積層されるとともに相互に緊結されることで一体化された下側積層体と、
    前記下側積層体の上面を覆うように設けられた中間コンクリート床版と、
    複数の第2樹脂発泡体ブロックを含み、複数の前記第2樹脂発泡体ブロックが積層されるとともに相互に緊結されることで一体化され、前記中間コンクリート床版の上面を覆うように設けられた上側積層体と、
    各々が棒状の形状を有する金属製部材から構成され、各々が下端部および上端部を有し、前記下端部が前記中間コンクリート床版の中に埋設され、前記上端部が、前記中間コンクリート床版の直上に位置する前記第2樹脂発泡体ブロックの内部に位置するように配置された、複数の耐震金具と、を備え
    複数の前記耐震金具の各々を構成している前記金属製部材は、いずれも前記中間コンクリート床版の側面から離れた位置に設けられている、
    軽量盛土構造。
  2. 前記耐震金具の前記上端部は、前記中間コンクリート床版の直上に位置する前記第2樹脂発泡体ブロックの内部のうち、高さ方向における下から1/3以上1/2以下の範囲内の位置に配置されている、
    請求項1に記載の軽量盛土構造。
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