JP5953218B2 - 免震建物構造 - Google Patents
免震建物構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5953218B2 JP5953218B2 JP2012271665A JP2012271665A JP5953218B2 JP 5953218 B2 JP5953218 B2 JP 5953218B2 JP 2012271665 A JP2012271665 A JP 2012271665A JP 2012271665 A JP2012271665 A JP 2012271665A JP 5953218 B2 JP5953218 B2 JP 5953218B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- retaining wall
- seismic isolation
- foundation
- building structure
- base
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Foundations (AREA)
Description
特許文献1には、既存建物を免震化する構造として、擁壁の一部を斫ることにより凹部を形成し、擁壁と基礎部分との間のクリアランスを確保する免震建物構造が開示されている。
免震建物構造において、前記板材は鋼板からなることが望ましく、また、前記補強部材は形鋼材を格子状に組み合わせた格子部を含むことが望ましい。なお、前記板材の部材厚と前記格子部の部材厚とを加えた厚さは、前記擁壁の厚さよりも小さい。
第一の実施形態に係る免震建物構造1は、図1に示すように、建物10の基礎部11に配設された免震装置2と、基礎部11の周囲を囲う擁壁3とを備えている。
建物10の基礎部11は、上基礎12と下基礎13とを備えている。
梁部材12a同士の交差部には、免震装置2の上面が固定される上固定部15が形成されている。
上固定部15は、柱17よりも大きな平面形状を有しており、擁壁3側に突出している。なお、上固定部15の形状寸法は限定されるものではない。
基礎梁13bは、格子状に配設されている。また、基礎梁13b同士の交差部には免震装置2の下面が固定される下固定部16が形成されている。
下固定部16は、上固定部15と同形状に形成されている。なお、下固定部16の形状寸法は限定されるものではない。
免震装置2は、金属板とゴムシートとを交互に組み合わせてなる積層ゴムにより構成されている。なお、免震装置2の構造は限定されない。
擁壁3には、建物10の突出部分である上固定部15の位置に対応して、擁壁3を貫通する開口部31が形成されている。
開口部31の内側には、図1および図2に示すように、補強部材40と板材41とが配設されている。補強部材40は、格子部42と枠部43とを備えている。
板材41は、図1および図3に示すように、擁壁3の裏面(地山側面)と面一となるように、開口部31の地山側(基礎部11と反対側)に配設されている。
枠部(山形鋼)43の一片は板材41の周縁部に固定され、枠部(山形鋼)43の他片は開口部31の内周面に固定されている。
また、図1および図3に示すように、枠部43と開口部31との間には、止水板46が介設されている。
なお、枠部43の固定方法は限定されるものではない。例えば、全周囲がスタッド材44を介して固定されていてもよいし、全周囲がアンカーボルト45を介して固定されていてもよい。また、枠部43を構成する材料も限定されない。
なお、格子部42の固定方法は限定されない。
格子部42を構成する形鋼材は限定されるものではなく、例えば、H形鋼、山形鋼、溝形鋼等を使用すればよい。
そのため、免震装置2による免震効果が低下することがなく、また、擁壁3、建物10および免震装置2に破損が生じることもない。
つまり、擁壁3を建物10に近づけることで、擁壁3の寸法を最小限に抑えることができ、施工費の低減化を図ることができる。または、擁壁3に建物10の外周面(外側の柱17)を近づけることで、建物10の内空間を最大限に広げることもできる。
地上部分の外周柱を免震装置2よりも外側に設けたい場合には、斜め柱を設ける場合がある。斜め柱の傾斜角が大きくなると、不経済な構造になるとともに設計の自由度が低くなるが、本実施形態の免震建物構造1によれば、地下部分の外周柱との位置のずれを小さくすることが可能になるので、斜め柱の傾斜角を小さくすることができ、ひいては、設計の自由度を高めることができる。
また、開口部31は、板材41により遮蔽されているため、開口部31から土砂が入りこむこともない。また、開口部31の周囲には止水板46が配設されているため、止水性も確保されている。
また、補強部材40の格子部42に代えてブレース等を配置してもよいし、補強部材40として格子部42を直接開口部31に配置してもよい。
また、開口部31は、開口部31の外周囲において擁壁3を背面側の土留杭等に固定することにより補強してもよい。
第二の実施形態に係る免震建物構造1は、図6に示すように、建物10の基礎部11に配設された免震装置2と、基礎部11の周囲を囲う擁壁3とを備えている。
上基礎12と下基礎とは、隙間を有して重ね合わされている。上基礎12と下基礎との間には、免震装置2が介設されている。
下基礎13は、格子状に組み合わされた基礎梁(図示省略)を備えている。基礎梁同士の交差部には免震装置2の下面が固定される下固定部16が形成されている。
なお、基礎部11および免震装置2の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
擁壁3には、図6に示すように、建物10の突出部分である上固定部15の位置に対応して、凹部32が形成されている。
そのため、免震装置2による免震効果が低下することがなく、また、擁壁3、建物10および免震装置2に破損が生じることもない。
つまり、擁壁3を建物10に近づけることで、擁壁3の寸法を最小限に抑えることができ、施工費の低減化を図ることができる。または、擁壁3に建物10の外周面(外側の柱17)を近づけることで、建物10の内空間を最大限に広げることもできる。
なお、凹部32は、必要に応じて外周部を補強してもよい。
第三の実施形態(参考実施形態)に係る免震建物構造1は、図7に示すように、建物10の基礎部11に配設された免震装置2と、基礎部11の周囲を囲う擁壁3とを備えている。
上基礎12と下基礎とは、隙間を有して重ね合わされている。上基礎12と下基礎との間には、免震装置2が介設されている。
下基礎13は、格子状に組み合わされた基礎梁(図示省略)を備えている。基礎梁同士の交差部には免震装置2の下面が固定される下固定部16が形成されている。
なお、基礎部11および免震装置2の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
擁壁3には、図7に示すように、建物10の突出部分である上固定部15の位置に対応して、凹部32が形成されている。
凹部32の周縁には、枠状の補強部33が形成されている。
この他の第三の実施形態の免震建物構造1の作用効果は、前記各実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第四の実施形態に係る免震建物構造1は、図8に示すように、建物10の基礎部11に配設された免震装置2と、基礎部11の周囲を囲う擁壁3とを備えている。
上基礎12と下基礎とは、隙間を有して重ね合わされている。上基礎12と下基礎との間には、免震装置2が介設されている。
下基礎13は、格子状に組み合わされた基礎梁(図示省略)を備えている。基礎梁同士の交差部には免震装置2の下面が固定される下固定部16が形成されている。
なお、基礎部11および免震装置2の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
擁壁3には、図8に示すように、建物10の突出部分である上固定部15の位置に対応して、凹部32が形成されている。
本実施形態の凹部32は、矩形状を呈している。なお、凹部32の形状は、上固定部15の側面の形状よりも大きければ限定されるものではない。
本実施形態では、山留杭47に予めスタッド48を植設しておき、スタッド48を巻き込んだ状態で擁壁3を形成することで、擁壁3と山留杭47とを固定する。なお、山留杭47への擁壁3の固定方法は限定されない。また、擁壁3と山留杭47とを固定する範囲は限定されない。
例えば、本発明の免震建物構造は、新設の建物および擁壁であってもよいし、既存の建物を改修することにより形成してもよい。
10 建物
15 上固定部
16 下固定部
2 免震装置
3 擁壁
31 開口部
32 凹部
33 補強部
41 板材
40 補強部材
47 山留杭(杭)
Claims (4)
- 基礎部に配設された免震装置と、前記基礎部の周囲を囲う擁壁と、を備える免震建物構造であって、
前記基礎部は、前記免震装置の上面が固定された上固定部と、前記免震装置の下面が固定された下固定部とを有しており、
前記擁壁には、前記上固定部の位置に対応して開口部が形成されていて、
前記開口部を遮蔽する板材と、少なくとも前記開口部の周囲を補強する補強部材とが配設されていることを特徴とする、免震建物構造。 - 前記板材は、鋼板からなり、
前記補強部材は、形鋼材を格子状に組み合わせた格子部を含み、
前記板材の部材厚と前記格子部の部材厚とを加えた厚さが、前記擁壁の厚さよりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の免震建物構造。 - 基礎部に配設された免震装置と、前記基礎部の周囲を囲う擁壁と、を備える免震建物構造であって、
前記基礎部は、前記免震装置の上面が固定された上固定部と、前記免震装置の下面が固定された下固定部とを有しており、
前記擁壁は、前記上固定部の位置に対応して凹部が形成されていて、
前記凹部は、前記擁壁の壁厚を変化させることなく背面側に張り出させることにより形成されていることを特徴とする、免震建物構造。 - 基礎部に配設された免震装置と、前記基礎部の周囲を囲う擁壁と、を備える免震建物構造であって、
前記基礎部は、前記免震装置の上面が固定された上固定部と、前記免震装置の下面が固定された下固定部とを有しており、
前記擁壁は、前記上固定部の位置に対応して凹部が形成されていて、
前記凹部は、前記擁壁の壁厚を小さくすることにより形成されているとともに、前記凹部の背面側に配設された杭と一体に固定されていることを特徴とする、免震建物構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012271665A JP5953218B2 (ja) | 2012-12-12 | 2012-12-12 | 免震建物構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012271665A JP5953218B2 (ja) | 2012-12-12 | 2012-12-12 | 免震建物構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014114680A JP2014114680A (ja) | 2014-06-26 |
JP5953218B2 true JP5953218B2 (ja) | 2016-07-20 |
Family
ID=51170976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012271665A Expired - Fee Related JP5953218B2 (ja) | 2012-12-12 | 2012-12-12 | 免震建物構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5953218B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6509017B2 (ja) * | 2015-04-10 | 2019-05-08 | 大成建設株式会社 | 免震構造および既存建物の免震改修方法 |
JP6996689B2 (ja) * | 2018-03-29 | 2022-01-17 | 株式会社竹中工務店 | 杭頭接合構造 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002201816A (ja) * | 2000-12-30 | 2002-07-19 | Sebon Kk | 建造物の免震基礎構造 |
JP2004036347A (ja) * | 2002-07-08 | 2004-02-05 | Yoshiyuki Ogushi | 既設コンクリート壁の補強構造 |
JP2006283288A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Takenaka Komuten Co Ltd | 免震構造物の過大変形制御装置 |
JP2008156930A (ja) * | 2006-12-25 | 2008-07-10 | Takenaka Komuten Co Ltd | 土間を有する既存建物の免震改修工法 |
JP5252226B2 (ja) * | 2009-08-18 | 2013-07-31 | 清水建設株式会社 | 建物の免震化工法及び免震建物 |
-
2012
- 2012-12-12 JP JP2012271665A patent/JP5953218B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014114680A (ja) | 2014-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6424075B2 (ja) | 鉄筋コンクリート柱鉄骨梁接合部材並びにその製作方法、及び建物の構築方法 | |
JP6283537B2 (ja) | 液状化対策構造 | |
JP2010001701A (ja) | 地下構造物の施工方法 | |
JP7118507B2 (ja) | 鉄骨鉄筋コンクリート造の壁柱建物構造 | |
JP5953218B2 (ja) | 免震建物構造 | |
JP6484481B2 (ja) | 型枠パネル、型枠パネルユニット、躯体コンクリート構造、及び、型枠施工方法 | |
JP6143068B2 (ja) | 建物の地下構造 | |
JP4890217B2 (ja) | 地中構造物の構築方法及び地中構造物 | |
JP6678487B2 (ja) | 地下構造躯体構築方法 | |
JP2009046829A (ja) | 耐震補強壁 | |
JP6368584B2 (ja) | 基礎の施工方法 | |
JP5189334B2 (ja) | 地下構造 | |
JP5613466B2 (ja) | コンクリート壁取付構造 | |
JP2019094643A (ja) | 新設建物の地下構造 | |
JP5207078B2 (ja) | 制震間柱の施工方法 | |
JP2018091107A (ja) | 地下構造体の構築方法 | |
JP6342743B2 (ja) | 既存建物補強構造 | |
JP2017218855A (ja) | 既存の地下外壁を有する建替え建物 | |
JP6611303B2 (ja) | 基礎構造 | |
JP6684088B2 (ja) | 既存建物の耐震補強構造及び耐震補強方法 | |
JP2020169514A (ja) | 接合構造体 | |
JP6529241B2 (ja) | 建物基礎構造、及び建物基礎構造の構築方法 | |
JP6261333B2 (ja) | 耐震補強方法 | |
JP2019094731A (ja) | 軽量盛土構造 | |
JP2012136932A (ja) | 既存建造物の耐震補強構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150617 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160329 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160406 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20160506 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160613 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5953218 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |