JP6996689B2 - 杭頭接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、杭頭接合構造に関する。
鉄筋コンクリート等で形成されたコンクリート擁壁が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平8-113952号公報 特開平5-272148号公報
ところで、杭の杭頭部に被せられる鋼管等の中空体と、中空体の内部に充填される充填コンクリートとを備える杭頭接合構造がある。この杭頭接合構造では、中空体が充填コンクリートの型枠として機能するため、杭頭部の周囲に仮設する在来型枠等を省略することができる。
しかしながら、コンクリート擁壁の近くに杭頭部がある場合、中空体がコンクリート擁壁に干渉し、当該中空体を杭頭部に被せることができない可能性がある。この場合、例えば、杭頭部の周囲に、充填コンクリート用の在来型枠を仮設しなければならず、充填コンクリートの施工に手間がかかる可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、コンクリート擁壁と隣り合う杭頭部に、中空体を被せることができる杭頭接合構造を得ることを目的とする。
第1態様に係る杭頭接合構造は、杭と、前記杭の杭頭部に被せられる中空体と、前記中空体の内部に充填される充填コンクリートと、前記中空体の外周部の一部が配置される開口部を有し、前記杭頭部の隣に配置されるコンクリート擁壁と、を備える。
第1態様に係る杭頭接合構造によれば、中空体は、杭の杭頭部に被せられる。この中空体の内部には、充填コンクリートが充填される。
ここで、杭頭部の隣には、コンクリート擁壁が配置される。コンクリート擁壁は、開口部を有する。この開口部には、中空体の外周部の一部が配置される。
このようにコンクリート擁壁の開口部に中空体の外周部の一部を配置することにより、コンクリート擁壁と中空体との干渉を抑制しつつ、杭頭部に中空体を被せることができる。これにより、杭頭部の周囲に仮設する充填コンクリート用の在来型枠を省略することができる。したがって、充填コンクリートの施工の手間が低減される。
第2態様に係る杭頭接合構造は、第1態様に係る杭頭接合構造において、前記中空体の高さは、前記開口部よりも高くされ、前記中空体の上部には、該中空体の前記外周部の一部が前記開口部に配置された状態で、前記コンクリート擁壁における前記開口部の上側の部位が配置される切欠き部が形成される。
第2態様に係る杭頭接合構造によれば、中空体の高さは、開口部よりも高くされる。この中空体の上部には、切欠き部が形成される。切欠き部には、中空体の外周部の一部をコンクリート擁壁の開口部に配置した状態で、コンクリート擁壁における開口部の上側の部位が配置される。この切欠き部によって、中空体の上部とコンクリート擁壁との干渉が回避される。この結果、中空体の外周部の一部が、コンクリート擁壁の開口部に配置可能になる。
このように中空体の上部に切欠き部を形成することにより、開口部の開口面積を小さくしつつ、杭頭部に中空体を被せることができる。したがって、土圧等によるコンクリート擁壁の破損等を抑制することができる。
第3態様に係る杭頭接合構造は、第1態様又は第2態様に係る杭頭接合構造において、前記開口部と前記中空体の前記外周部との隙間を塞ぐシール材を備える。
第3態様に係る杭頭接合構造によれば、コンクリート擁壁の開口部と中空体の外周部との隙間を塞ぐシール材を備える。これにより、杭頭部に中空体を被せつつ、開口部からコンクリート擁壁の内側へ浸入する雨水や地下水等を抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る杭頭接合構造によれば、コンクリート擁壁と隣り合う杭頭部に、中空体を被せることができる。
図1は、一実施形態に係る杭頭接合構造が適用された構造物の基礎の外周部を示す斜視図である。 図2は、図1に示される中空体を示す縦断面図である。 図3は、図1に示される中空体を示す側面図である。 図4は、図1に示される中空体を示す平断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る杭頭接合構造について説明する。
(杭頭接合構造)
図1には、本実施形態に係る杭頭接合構造10が適用された構造物12の基礎の外周部が示されている。杭頭接合構造10は、杭20と、コンクリート擁壁30と、中空体50と、充填コンクリート56と、柱60と、複数の梁70と、補強梁80とを備えている。
(杭)
図2及び図3に示されるように、杭20は、構造物12の外周部に配置された外周杭とされており、地盤14に設けられている。この杭20は、例えば、コンクリート杭とされる。なお、杭20は、コンクリート杭に限らず、鋼製杭であっても良い。
地盤14の根切り底14L上には、砂利22を介して土間コンクリート24が敷設されている。この土間コンクリート24から、杭20の杭頭部20Hが上方へ突出されている。また、杭頭部20Hは、コンクリート擁壁30の隣に配置されている。換言すると、杭頭部20Hは、コンクリート擁壁30の内壁面と対向している。
なお、砂利22及び土間コンクリート24は、適宜省略可能である。
(コンクリート擁壁)
コンクリート擁壁30は、地盤14中に設けられ、山留め壁として機能する。このコンクリート擁壁30は、鉄筋コンクリート造とされている。また、コンクリート擁壁30は、現場打ちコンクリートによって形成されている。
図1及び図2に示されるように、コンクリート擁壁30の下部には、開口部32が形成されている。開口部32は、矩形状に形成されている。この開口部32には、後述する中空体50の外周部の一部50Pが配置されている。なお、図1には、コンクリート擁壁30の外形が二点鎖線で示されている。
図4に示されるように、開口部32と中空体50の外周部との隙間には、シール材34が設けられている。このシール材34によって、開口部32と中空体50の外周部の一部50Pとの隙間が塞がれている。これにより、開口部32を介してコンクリート擁壁30の内側に地下水等が浸入することが抑制される。なお、シール材34は、適宜省略可能である。
(プレキャスト擁壁)
図1に示されるように、コンクリート擁壁30の両側には、プレキャスト擁壁40が配置されている。プレキャスト擁壁40は、地盤14中に設けられ、前述したコンクリート擁壁30と共に山留め壁として機能する。このプレキャスト擁壁40は、プレキャストコンクリートによってL字形状に形成されている。
図3に示されるように、プレキャスト擁壁40は、ベース部40Aと、壁部40Bとを有している。ベース部40Aは、砂利22等を介して地盤14の根切り底14Lに設置される。壁部40Bは、ベース部40Aの一端部から立ち上げられており、コンクリート擁壁30と一体化されている。
(中空体)
図2に示されるように、コンクリート擁壁30の内側には、中空体50が配置されている。中空体50は、丸形鋼管等の鋼製円筒状部材によって形成されている。この中空体50は、その下部の外周部の一部50Pがコンクリート擁壁30の開口部32に配置された状態で、杭頭部20Hに被せられている。
より具体的には、中空体50の高さHは、コンクリート擁壁30の開口部32の高さhよりも高くされている。この中空体50の上部には、コンクリート擁壁30における開口部32の上側の部位(以下、この部位を「開口上壁部30X」という)との干渉を避ける切欠き部52が形成されている。
切欠き部52は、中空体50の立面視にて、矩形状の開口とされている。この切欠き部52には、中空体50が杭頭部20Hに被せられた状態で、コンクリート擁壁30の開口上壁部30Xが配置される。これにより、開口上壁部30Xと中空体50との干渉を回避しつつ、中空体50の下部の一部50Pをコンクリート擁壁30の開口部32に配置し、中空体50を杭頭部20Hに被せることができる。
(柱)
図1に示されるように、柱60は、例えば、CFT造とされている。この柱60は、鋼管62と、鋼管62に充填されるコンクリート64とを有している。また、柱60の柱脚部60Lは、杭頭部20Hの上方に配置されている。つまり、柱脚部60Lと杭頭部20Hとは、上下方向に間隔を空けて配置されている。この柱脚部60Lと杭頭部20Hとは、後述する充填コンクリート56を介して接合(半剛接合)されている。
なお、柱60は、CFT造に限らず、鉄骨造や、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造であっても良い。また、柱60の柱脚部60Lと杭20の杭頭部20Hとは、半剛接合に限らず、剛接合であっても良い。
(梁)
柱60の柱脚部60Lには、3本の梁70が接合されている。各梁70は、H形鋼によって形成されている。図2に示されるように、各梁70は、ウェブ部70Aと、ウェブ部70Aの下端部に設けられた下側フランジ部70Bと、ウェブ部70Aの上端部に設けられた上側フランジ部70Cとを有している。
図4に示されるように、3本の梁70は、平面視にてT字状に配置されている。これらの梁70は、柱60の柱脚部60Lに三方向から接合されている。より具体的には、3本の梁70のうち2本の梁70は、コンクリート擁壁30及びプレキャスト擁壁40の内壁面に沿って配置されるとともに、柱脚部60Lの両側に配置されている。一方、3本の梁70のうち1本の梁70は、柱脚部60Lに対してコンクリート擁壁30と反対側に配置されている。
各梁70は、端部に梁ブラケット72を有している。つまり、梁70は、ブラケット形式の鉄骨梁とされている。梁ブラケット72は、中空体50に形成された開口54(図4参照)に挿入された状態で、柱60の柱脚部60Lに溶接等によって接合されている。なお、開口54は、梁ブラケット72のウェブ部70Aに溶接されたリブ74によって塞がれている。
(補強梁)
図2に示されるように、柱60の柱脚部60Lには、補強梁80が接合されている。補強梁80は、例えば、T形鋼によって形成されている。この補強梁80は、ウェブ部80Aと、ウェブ部80Aの下端部に設けられた下側フランジ部80Bとを有している。
補強梁80は、中空体50の内部に配置されている。また、補強梁80は、柱60の柱脚部60Lに対してコンクリート擁壁30側に配置されている。換言すると、補強梁80は、柱脚部60Lに対して梁70と反対側に配置されている。この補強梁80の一端部は、柱脚部60Lに溶接等によって接合されている。また、補強梁80の他端部は、中空体50の内周面に溶接等によって接合されている。
補強梁80の梁成tは、梁70の梁成Tよりも低くされている。より具体的には、補強梁80のウェブ部80Aの高さが、梁70のウェブ部70Aの高さよりも低くされている。この補強梁80は、切欠き部52から露出しないように、中空体50の下部に配置されている。これにより、補強梁80とコンクリート擁壁30の開口上壁部30Xとの干渉が抑制されている。
なお、本実施形態では、補強梁80の下側フランジ部80Bは、梁70の下側フランジ部70Bと略同じ高さに配置されているが、これらの下側フランジ部70B,80Bは異なる高さに配置されても良い。また、補強梁80は、T形鋼に限らず、例えば、L形鋼やC形鋼によって形成されても良い。また、補強梁80は、適宜省略可能である。
(充填コンクリート)
中空体50には、充填コンクリート56が充填されている。充填コンクリート56は、中空体50の内部に柱60の柱脚部60L、梁ブラケット72の端部、及び補強梁80が配置された状態で、中空体50の内部に充填される。これにより、充填コンクリート56に、柱60の柱脚部60L、梁ブラケット72、及び補強梁80が埋設されている。また、充填コンクリート56を介して、柱60の柱脚部60L、梁ブラケット72、及び補強梁80が中空体50と接合(一体化)されている。
(杭頭接合構造の施工方法)
次に、本実施形態に係る杭頭接合構造の施工方法の一例について説明する。
先ず、掘削された地盤14に、杭20を施工する。この際、杭20の杭頭部20Hは、地盤14の根切り底14Lから上方へ突出させておく。また、杭頭部20Hは、後述する土間コンクリート24から上方へ突出するようにしておく。
次に、地盤14の根切り底14L上に砂利22等を敷設するとともに、杭20の杭頭部20Hの両側に、一対のプレキャスト擁壁40を設置する。この際、プレキャスト擁壁40は、ベース部40Aを構造物12の内側へ向けた状態で設置する。また、一対のプレキャスト擁壁40は、間隔を空けて設定する。これにより、一対のプレキャスト擁壁40の壁部40Bの間に、中空体50の外周部の設置スペースを確保する。
次に、砂利22及びプレキャスト擁壁40のベース部40A上に、鉄筋を適宜配筋する。この状態で、砂利22及びプレキャスト擁壁40上にコンクリートを打設し、土間コンクリート24を施工する。
次に、杭20の杭頭部20Hに、中空体50を被せる。この際、中空体50における切欠き部52側の外周部の一部50Pを、一対のプレキャスト擁壁40の壁部40B間の設置スペースに配置する。なお、中空体50には、柱60の柱脚部60L、複数の梁ブラケット72、及び補強梁80を予め接合しておく。
次に、一対のプレキャスト擁壁40の壁部40B間の設置スペースに、コンクリート擁壁30用の図示しない型枠を設置する。この際、型枠は、設置スペースに配置された中空体50の外周部の一部50Pと干渉しないように、当該一部50Pの両側及び上側(切欠き部52)に設置する。
なお、コンクリート擁壁30は、在来型枠であっても良いし、埋設型枠(捨て型枠)であっても良い。
次に、コンクリート擁壁30用の型枠内にコンクリートを打設し、コンクリート擁壁30を施工する。また、中空体50の内部に充填コンクリート56を打設する。これにより、充填コンクリート56を介して、柱60の柱脚部60L、梁70、及び補強梁80と中空体50とを接合する。
その後、コンクリート擁壁30及びプレキャスト擁壁40の外側の掘削領域を埋め戻す。これにより、コンクリート擁壁30及びプレキャスト擁壁40には、地盤14から土圧が作用する。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2に示されるように、本実施形態に係る杭頭接合構造10によれば、中空体50は、杭20の杭頭部20Hに被せられている。この中空体50の内部には、充填コンクリート56が充填されている。また、杭頭部20Hの隣には、コンクリート擁壁30が配置されている。このコンクリート擁壁30は、開口部32を有している。
ここで、中空体50の高さHは、開口部32の高さhよりも高くされている。この中空体50の上部には、切欠き部52が形成されている。この切欠き部52には、中空体50の下部の外周部の一部50Pをコンクリート擁壁30の開口部32に配置した状態で、コンクリート擁壁30の開口上壁部30Xが配置されている。
換言すると、中空体50の切欠き部52にコンクリート擁壁30の開口上壁部30Xを配置することにより、中空体50の上部とコンクリート擁壁30の開口上壁部30Xとの干渉を介しつつ、コンクリート擁壁30の開口部32に中空体50の下部の一部50Pを配置することができる。
このように本実施形態では、コンクリート擁壁30と中空体50との干渉を抑制しつつ、杭頭部20Hに中空体50を被せることができる。これにより、杭頭部20Hの周囲に仮設する充填コンクリート56用の在来型枠を省略することができる。したがって、充填コンクリート56の施工の手間が低減される。
また、中空体50及び充填コンクリート56の上部には、切欠き部52による断面欠損があるが、中空体50及び充填コンクリート56の下部には断面欠損がない。これにより、地震時に、柱60に作用するせん断力を、中空体50及び充填コンクリート56の下部を介して杭頭部20Hに効率的に伝達することができる。
さらに、図1及び図2に示されるように、柱60の柱脚部60Lには、補強梁80が接合されている。この補強梁80は、中空体50の切欠き部52側に配置されるとともに、切欠き部52から露出しないように中空体50の下部に収容されている。これにより、コンクリート擁壁30と補強梁80との干渉を抑制しつつ、柱60の柱脚部60Lに補強梁80を接合することができる。
ここで、比較例として、コンクリート擁壁30から離れた構造物12の内部(一般部)では、一般に、平面視にて十字状に配置された4本の梁が柱の柱脚部に接合される。この場合、柱の軸力は、4本の梁の下側フランジ部の下面を介して中空体内の充填コンクリートに伝達される。
一方、構造物12の外周部では、コンクリート擁壁30に干渉しないように、平面視にてL字状に配置された2本の梁、又は平面視にてT字状に配置された3本の梁が柱の柱脚部に接合される。この場合、柱の軸力は、2本又は3本の梁の下側フランジ部の下面を介して中空体内の充填コンクリートに伝達されるため、前述した構造物12の内部と比較して、充填コンクリートに作用する応力度(圧縮応力度)が高くなる。そのため、構造物12の外周部では、構造物の内部と比較して、中空体の外径等が大きくなる可能性がある。
これに対して本実施形態では、柱60の柱脚部60Lには、3本の梁70に加えて補強梁80が接合されている。そのため、柱60の軸力は、梁70及び補強梁80の下側フランジ部70B,80Bの下面から充填コンクリート56に分散して伝達される。これにより、本実施形態では、構造物12の外周部の充填コンクリート56に作用する応力度(圧縮応力度)を、構造物12の内部の充填コンクリートと同様にすることができる。したがって、本実施形態では、充填コンクリート56の耐力を確保しつつ、構造物12の外周部の中空体50の外径を構造物12の内部(一般部)の中空体の外径と同様にすることができる。
また、柱60の柱脚部60Lの両側には、梁70及び補強梁80が接合されている。これにより、地震時に柱60に作用する曲げモーメントが、梁70及び補強梁80の下側フランジ部70B,80Bから充填コンクリート56を介して杭頭部20Hに効率的に伝達される。したがって、耐震性能が向上する。
一方、中空体50の上部に切欠き部52を形成し、この切欠き部52にコンクリート擁壁30の開口上壁部30Xを配置することにより、コンクリート擁壁30の開口部32の開口面積を小さくすることができる。したがって、土圧等によるコンクリート擁壁30の破損等を抑制することができる。
また、図4に示されるように、コンクリート擁壁30の開口部32と中空体50の外周部との隙間は、シール材34によって塞がれている。これにより、杭頭部20Hに中空体50を被せつつ、開口部32からコンクリート擁壁30の内側へ浸入する雨水や地下水等を抑制することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、コンクリート擁壁30が現場打ちコンクリートによって形成されるが、上記実施形態はこれに限らない。コンクリート擁壁は、例えば、プレキャストコンクリートによって形成されても良い。この場合、コンクリート擁壁には、中空体50の下部の外周部の一部50Pが配置される開口部が形成される。
また、上記実施形態では、中空体50に切欠き部52が形成されるが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、中空体の高さHが、コンクリート擁壁30の開口部32の高さhよりも低い場合は、中空体の上部に切欠き部を形成せずに、中空体の外周部の一部をコンクリート擁壁30の開口部32に配置することができる。
また、上記実施形態では、柱60の柱脚部60Lに3本の梁70が接合されるが、上記実施形態はこれに限らない。柱60の柱脚部60Lに接合する梁70の数は、適宜変更可能である。また、梁70及び補強梁80は、適宜省略可能である。
また、上記実施形態では、中空体50が円筒状に形成されるが、上記実施形態はこれに限らない。中空体は、例えば、角形鋼管等のように断面矩形状の筒状部材によって形成されても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 杭頭接合構造
20 杭
20H 杭頭部
30 コンクリート擁壁
30X 開口上壁部(コンクリート擁壁における開口部の上側の部位)
32 開口部
34 シール材
50 中空体
50P 一部(中空体の外周部の一部)
52 切欠き部
56 充填コンクリート
H 中空体の高さ
h 開口部の高さ

Claims (3)

  1. 構造物の外周部に配置されるとともに、掘削された地盤の根切り底から杭頭部が上方へ突出する杭と、
    前記杭頭部が、中空部に挿入される筒状の中空体と、
    前記中空体の前記中空部に充填される充填コンクリートと、
    壁状の壁部と、前記壁部を該壁部の厚み方向及び水平方向に貫通する開口部と、を有し、前記地盤の掘削領域に設けられるとともに、前記開口部に前記中空体の外周部における周方向の一部が配置される、前記構造物の基礎としてのコンクリート擁壁と、
    を備える杭頭接合構造。
  2. 前記中空体の高さは、前記開口部よりも高くされ、
    前記中空体の上部には、該中空体の前記外周部の前記一部が前記開口部に配置された状態で、前記壁部における前記開口部の上側の部位が配置される切欠き部が形成される、
    請求項1に記載の杭頭接合構造。
  3. 前記開口部と前記中空体の前記外周部との隙間を塞ぐシール材を備える、
    請求項1又は請求項2に記載の杭頭接合構造。
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