JP2013234449A - 防潮堤 - Google Patents

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Abstract

【課題】堤体の壁厚を薄くすることができると共に施工の簡略化を図れるようにした防潮堤を提供する。
【解決手段】地盤中に貫入された鋼管杭30の上端にフーチング20を構築し、フーチング20の上に堤体10を立設した防潮堤において、堤体10を構成するコンクリート躯体11の海側側面と陸側側面にそれぞれ鋼板パネル12、13を配置し、鋼板パネル12、13とコンクリート躯体11とを一体に接合した。フーチング20内の下部に、フーチング内に配筋する下側鉄筋の代用としての鋼板35を埋設した。鋼管杭30を、下端に羽根36を有して地盤中に回転貫入された内管31と、内管31の上部外周に内管との間に環状スペース33をあけて配された外管32とで構成し、内管の上端部および外管の上端部を共にフーチング20のコンクリート躯体21中に埋設し、外管と内管との間の環状スペースにコンクリートを充填した。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼管杭による基礎を有する防潮堤に関するものである。
防潮堤は、港湾部の外郭などに設けられた壁状のコンクリート構造物で、一般的には、割栗石の上に構築した重力式の構造のものが知られているが、埋め立て地などの軟弱な地盤に構築する場合には、鋼管杭による基礎を有した構造にしていることが多い。即ち、地盤中に貫入した鋼管杭の上端にフーチングを構築し、フーチングの上に堤体を立設した構造にしている(例えば、下記非特許文献1参照)。
海岸保全施設技術研究会編 「海岸保全施設の技術上の基準・同解説」 全国農地海岸保全協会 平成16年6月14日発行
ところで、鉄筋コンクリートだけで防潮堤を構成する場合、例えば、5mを超える高さの防潮堤を施工する場合には、剛性確保のために堤体の壁厚が2m程度以上必要になるため、防潮堤の背面の土地活用において問題を生じることになりやすい。また、壁厚の増大により配筋の手間も大きくなるため施工も面倒になる。
本発明は、上記事情を考慮し、堤体の壁厚を薄くすることができると共に施工の簡略化を図れるようにした防潮堤を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、請求項1の発明は、地盤中に貫入された鋼管杭の上端にフーチングを構築し、フーチングの上に堤体を立設した防潮堤において、堤体を構成するコンクリート躯体の海側側面に鋼板パネルを配置し、鋼板パネルとコンクリート躯体とを一体に接合したことを特徴とする。
これにより、堤体の剛性を高めることができて、堤体の壁厚を薄くすることができる。また、堤体の壁の配筋の全部または一部を省略できる上、鋼板パネルを型枠として使用することができるので、施工の簡略化を図ることができる。
請求項2の発明は、コンクリート躯体の陸側側面にも鋼板パネルを配設し、該鋼板パネルとコンクリート躯体とを一体に接合したことを特徴とする。
これにより、堤体の剛性を一層高めることができて、堤体の壁厚をより薄くすることができる。また、堤体の陸側の壁面の剛性が高まることにより、大津波の襲来により堤体を越波した時の引き波に対する抵抗力を向上させることができる。また、海側と陸側の鋼板パネルを型枠として利用できる上、陸側の壁の配筋の全部または一部も省略できるので、より一層の施工の簡略化を図ることができる。
請求項3の発明は、フーチング内の下部に、フーチング内に配筋する下側鉄筋の代用としての鋼板を埋設したことを特徴とする。
これにより、フーチングの剛性を高めることができて、フーチングの厚みを薄くすることができる。また、フーチング内の下側鉄筋を鋼板に置き換えることで、配筋の手間がそれだけ省け、施工の簡略化を図れる。
請求項4の発明は、海側に位置する鋼管杭のうちの少なくとも一部に、下端に羽根を有する回転貫入杭を用いたことを特徴とする。
これにより、下端に羽根を有する回転貫入杭を用いた部分の引き抜き抵抗を大きくすることができて、堤体の支持強度を高めることができる。
請求項5の発明は、鋼管杭のうち少なくとも一部の鋼管杭が、下端に羽根を有して地盤中に回転貫入された内管と、この内管の少なくとも上部外周に内管との間に環状スペースをあけて配された外管とで構成され、内管の少なくとも上端部および外管の少なくとも上端部が共にフーチングを構成するコンクリート中に埋設されると共に、外管と内管との間の環状スペースにコンクリートが充填されていることを特徴とする。
これにより、フーチングに働く曲げモーメントに対する抵抗力を高めることができる。従って、津波の襲来によって洗堀されたとしても、杭頭とフーチングの結合部付近の剛性が高められていることにより、大きな曲げモーメントに強く抵抗することができる。
請求項1の発明によれば、堤体の海側の壁面を、鋼板パネルとコンクリート躯体を用いた合成壁として構成しているので、堤体の剛性を高めることができて、堤体の壁厚を薄くすることができる。また、鋼板パネルで剛性を高められる分だけコンクリート躯体内部の配筋量を少なくできる上、鋼板パネルを、コンクリート躯体を施工するときの型枠として使用することができるので、施工の簡略化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、堤体の陸側の壁面も、鋼板パネルとコンクリート躯体を用いた合成壁として構成しているので、堤体の剛性を一層高めることができて、堤体の壁厚をより薄くすることができる。また、堤体の陸側の壁面の剛性が高まることにより、大津波の襲来により堤体を越波した時の引き波に対する抵抗力を向上させることができる。また、海側と陸側の鋼板パネルを型枠として利用できる上、配筋量をさらに減らせるので、よい一層の施工の簡略化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、フーチング内の下部に、フーチング内に配筋する下側鉄筋の代用としての鋼板を埋設したので、フーチングの剛性を高めることができて、フーチングの厚みを薄くすることができる。つまり、大きな引張が生じるフーチング内の下側鉄筋は、非常に密な配筋をしなくてはならないが、この下側鉄筋を鋼板に置き換えることで、配筋の手間がそれだけ省け、施工の簡略化を図ることができる。
請求項4の発明によれば、海側に位置する鋼管杭のうちの少なくとも一部に、下端に羽根を有する回転貫入杭を用いたので、引き抜き抵抗を大きくすることができて、堤体の支持強度を高めることができる。
請求項5の発明によれば、鋼管杭の杭頭とフーチングとが二重管構造により堅固に結合されているので、フーチングに働く曲げモーメントに対する抵抗力を高めることができる。つまり、鋼管杭の杭頭には、津波の襲来時に非常に大きな曲げモーメントがかかるが、鋼管杭の上部が外管と内管の二重管構造になっていて、外管と内管の間の環状スペースにコンクリートが充填されていることにより、曲げに対する大きな抵抗力を発揮することができる。従って、津波の襲来によって洗堀されたとしても、杭頭とフーチングの結合部付近の剛性が高められていることにより、大きな曲げモーメントに強く抵抗することができる。
本発明の実施形態の防潮堤の側断面図である。 同防潮堤の要部構成を一部を分解して示す斜視図である。 同防潮堤に使用する鋼板パネルの内面側の構成例を示す図で、(a)は鋼板パネルの内面に孔付きのリブを突設した例を示す図、(b)は鋼板パネルの内面にリブと頭付きスタッドとを突設した例を示す図である。 同防潮堤におけるフーチング内の鋼板と二重管構造の鋼管杭の杭頭との取合を示す斜視図である。 同防潮堤の堤体の海側側面と陸側側面に鋼板パネルを配置する場合の作用効果の比較説明図で、(a)は堤体の基部に作用する曲げモーメントMを示す側断面図、(b−1)〜(b−3)は(a)のA−A矢視断面図で、(b−1)は鋼板パネルを使用しないで堤体を鉄筋コンクリートだけで構成した場合の壁厚と配筋の様子を示す図、(b−2)は堤体の海側側面にだけ鋼板パネルを配置した場合の壁厚と配筋の様子を示す図、(b−3)は堤体の海側側面と陸側側面の両方に鋼板パネルを配置して壁面近くの鉄筋を省略した場合の壁厚と配筋無しの様子を示す図であり、(b−1)〜(b−3)は前記曲げモーメントMに対してほぼ同じ強度を実現するための構成を示している。 同防潮堤のフーチングに鋼板を埋設した場合の作用効果の比較説明図で、(a)はフーチングに作用する曲げモーメントMを示す側断面図、(b−1)及び(b−2)は(a)のB−B矢視断面図で、(b−1)はフーチング内に鋼板を埋設しないで下側鉄筋を配筋した場合のフーチンの厚みと配筋の様子を示す図、(b−2)はフーチング内に鋼板を埋設して下側鉄筋を省略した場合のフーチンの厚みと配筋の様子を示す図であり、(b−1)及び(b−2)は前記曲げモーメントMに対してほぼ同じ強度を実現するための構成を示している。 同防潮堤の鋼管杭の杭頭を二重管構造にした場合の作用効果の比較説明図で、(a)は鋼管杭の杭頭付近に作用する曲げモーメントMを示す側断面図、(b−1)及び(b−2)は(a)の鋼管杭の杭頭の横断面図で、(b−1)は二重管構造にしない場合の様子を示す図、(b−2)は二重管構造にした場合の様子を示す図であり、(b−1)及び(b−2)は前記曲げモーメントMに対してほぼ同じ強度を実現するための構成を示している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施形態の防潮堤の側断面図、図2はその要部構成を一部を分解して示す斜視図である。
この防潮堤は、地盤中に貫入した鋼管杭30の上端(杭頭)にフーチング20を構築し、そのフーチング20の上に堤体10を立設したものである。堤体10の主要部を構成するコンクリート躯体11の海側側面と陸側側面には、堤体10に強固な剛性を付与するための鋼板パネル12、13が配置されている。これらの鋼板パネル12、13は、コンクリートを打設する際の型枠としても利用され、鋼板パネル12、13に配設されているリブ17および支保工19等で必要な支持がなされており、自立できる状態で組み立てられているとともに、コンクリート打設時の圧力に抵抗できる構造になっている。また、これら鋼板パネル12、13の内面には、アンカー突起として多数のリブやスタッド16が突設されており、コンクリートを打設することにより、鋼板パネル12、13とコンクリート躯体11とが一体に接合されている。
図3は鋼板パネル12(陸側の鋼板パネル13も同様)の内面側の構成例を示している。
(a)は、鋼板パネル12の内面に、孔18の付いた帯状状のリブ17を突設した例を示している。また、(b)は鋼板パネル12の内面に、リブ17と頭付きスタッド16とを突設した例を示している。
また、鋼管杭30の上端(杭頭)を含む形で構築されたフーチング20のコンクリート躯体21の内部には、図示略の鉄筋の他に、フーチング20内に配筋する下側鉄筋の代用として鋼板35が埋設されている。この鋼板35は、フーチング20の内底部に近い位置に水平状態で配置されており、鋼管杭30の上端はこの鋼板35を貫通している。
ここで使用されている鋼管杭30は、下端に羽根36を有して地盤中に回転貫入された内管31と、この内管31の少なくとも上部外周に内管31との間に環状スペース33をあけて配された外管32とで構成されている。内管31の上端部および外管32の上端部は、図1、図2及び図4に示すように、前記鋼板35を貫通した状態で、共にフーチング20のコンクリート躯体21中に埋設されており、外管32と内管31との間の環状スペース33にもコンクリートが充填されている。
なお、鋼板35の板面や外管32の外周には、フーチング20を構成するコンクリート躯体21との一体性を増すためのアンカー突起として多数のスタッド37が突設されている。また、鋼板35には、この鋼板35よりも下側にコンクリートを行き渡らせるためのコンクリート充填孔38や空気抜き孔39が開孔されている。
この実施形態の防潮堤によれば、必要な箇所を鋼とコンクリートの合成構造とすることにより、剛性を高めることができるので、鉄筋量を減らすことができる共に、堤体10の壁厚やフーチング20の厚さを薄くすることができる。
即ち、堤体10の海側の壁面と陸側の壁面を、鋼板パネル12、13とコンクリート躯体11を用いた合成壁として構成しているので、堤体10の剛性を高めることができて、堤体10の壁厚を薄くすることができる。また、鋼板パネル12、13で剛性を高められる分だけコンクリート躯体11内部の配筋量を少なくできる上、鋼板パネル12、13を、コンクリート躯体11を施工するときの型枠として使用することができるので、施工の簡略化を図ることができる。また、堤体10の陸側の壁面の剛性が高まることにより、大津波の襲来により堤体10を越波した時の引き波に対する抵抗力を向上させることができる。
また、フーチング20内の下部に、フーチング20内に配筋する下側鉄筋の代用としての鋼板35を埋設しているので、フーチング20の剛性を高めることができて、フーチング20の厚みを薄くすることができる。つまり、大きな引張が生じるフーチング20内の下側鉄筋は、非常に密な配筋をしなくてはならないが、この下側鉄筋を鋼板35に置き換えることで、配筋の手間がそれだけ省け、施工の簡略化を図ることができる。
また、鋼管杭30の内管31に、下端に羽根36を有する回転貫入杭を用いているたので、引き抜き抵抗を大きくすることができて、堤体10の支持強度を高めることができる。また、鋼管杭30の杭頭とフーチング20とが二重管構造により堅固に結合されているので、フーチング20に働く曲げモーメントに対する抵抗力を高めることができる。
つまり、鋼管杭30の杭頭には、津波の襲来時に非常に大きな曲げモーメントがかかるが、鋼管杭30の上部が外管32と内管31の二重管構造になっていて、外管32と内管31の間の環状スペース33にコンクリートが充填されていることにより、曲げに対する大きな抵抗力を発揮することができる。従って、津波の襲来によって洗堀されたとしても、鋼管杭30の杭頭とフーチング20の結合部付近の剛性が高められていることにより、大きな曲げモーメントに強く抵抗することができる。
図5〜図7を用いて、堤体10の海側側面と陸側側面に鋼板パネル12、13を配置する場合の作用効果、フーチング20に鋼板35を埋設した場合の作用効果、鋼管杭の杭頭を二重管構造にした場合の作用効果について、比較例と比べて検討してみる。
図5は堤体の海側側面と陸側側面に鋼板パネル12、13を配置する場合の作用効果の比較説明図で、(a)は堤体の基部に作用する曲げモーメントMを示す側断面図、(b−1)〜(b−3)は(a)のA−A矢視断面図で、(b−1)は鋼板パネルを使用しないで堤体を鉄筋コンクリートだけで構成した場合の壁厚と配筋の様子を示す図、(b−2)は堤体の海側側面にだけ鋼板パネル12を配置した場合の壁厚と配筋の様子を示す図、(b−3)は堤体の海側側面と陸側側面の両方に鋼板パネル12、13を配置して壁面近くの鉄筋を省略した場合の壁厚と配筋無しの様子を示す図である。これら図5(b−1)〜(b−3)は前記曲げモーメントMに対してほぼ同じ強度を実現することができるものとする。
図5(b−1)に示すように、鋼板パネルを使用しないコンクリートだけの構造の堤体の場合は、51mmΦの鉄筋41を海側と陸側に250mmピッチで配筋しており、それでも壁厚Waが3000mmであったが、図5(b−2)に示すように、海側の壁面に20mm程度の厚さの鋼板パネル12を配置することにより、海側の鉄筋を無くすことができると共に、壁厚Wbを2500mmにすることができた。また、図5(b−3)に示すように、陸側の壁面にも、同様の厚さの鋼板パネル13を配置することによって、陸側の鉄筋を無くすことができると共に、壁厚Wcを1800mmにすることができた。
図6はフーチング20に鋼板35を埋設した場合の作用効果の比較説明図で、(a)はフーチング20に作用する曲げモーメントMを示す側断面図、(b−1)及び(b−2)は(a)のB−B矢視断面図で、(b−1)はフーチング20内に鋼板を埋設しないで下側鉄筋を配筋した場合のフーチンの厚みと配筋の様子を示す図、(b−2)はフーチング20内に鋼板35を埋設して下側鉄筋を省略した場合のフーチン20の厚みと配筋の様子を示す図である。これら図6(b−1)及び(b−2)は前記モーメントMに対してほぼ同じ強度を実現することができるものとする。
図6(b−1)に示すように、フーチングの内部に鋼板を埋設しない構造の場合は、フーチング20の上側に51mmΦの鉄筋41を150mmピッチで配筋し、下側に51mmΦの鉄筋41をダブルで150mmピッチで配筋しており、フーチングの厚みが2500mmであったが、(b−2)に示すように、下側鉄筋の位置に26mm厚の鋼板35を埋設することにより、厚みは同じであるものの、面倒な配筋作業の必要な下側鉄筋を無くすことができた。
図7は鋼管杭30の杭頭を二重管構造にした場合の作用効果の比較説明図で、(a)は鋼管杭30の杭頭付近に作用する曲げモーメントMを示す側断面図、(b−1)及び(b−2)は(a)の鋼管杭の杭頭の横断面図で、(b−1)は二重管構造にしない場合の内管31だけの構造を示す図、(b−2)は二重管構造にした場合の様子を示す図である。これら図7(b−1)及び(b−2)は前記モーメントMに対してほぼ同じ強度を実現することができるものとする。
図7(b−1)に示すように、鋼管杭の杭頭を二重管構造にしない場合は、長尺の鋼管杭(内管に相当)31の径を1500mmΦにして、その外周に多数のスタッドを設けているが、図7(b−1)に示すように、鋼管杭の杭頭を内管31と外管32の二重管構造にした場合は、内管31の径を1200mmΦまで小さくすることができる。また、1800mmΦの外管32の外周に設けるスタッド37の本数も減らせる。従って、本来の鋼管杭である長尺の内管31の径を小さくできることで、コスト低減や施工性向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態では、堤体10の海側側面と陸側側面の両方に鋼板パネル12、13を配置し、フーチング20の内部に鋼板35を埋設し、鋼管杭30の全てを、下端に羽根36の付いた回転貫入杭で構成し、鋼管杭30の杭頭を二重管構造にした場合を示したが、少なくとも、堤体10の海側側面に鋼板パネル12を配置すること以外は、任意に選択して取り入れることが可能である。
即ち、堤体10の陸側側面の鋼板パネル13は必要に応じて配置すればよい。また、フーチング20の内部の鋼板35も必要に応じて設ければよい。また、全部の鋼管杭30を、下端に羽根36の付いた回転貫入杭で構成しなくてもよく、特に海側の鋼管杭30だけを回転貫入杭で構成するだけでも、支持強度向上に効果があがる。
また、全部の鋼管杭30の杭頭を二重管構造にする必要はなく、必要な位置の杭頭だけを二重管構造にするだけでも効果があがる。また、フーチング20内部に埋設する鋼板35と鋼管杭30の杭頭の外管32とは、施工性を考慮して溶接等で予め互いに接合しておいてもよいが、スタッド37やコンクリートを介して力の伝達が有効に行われるので、特に溶接等で接合しておかなくてもよい。
10 堤体
11 コンクリート躯体
12 海側の鋼板パネル
13 陸側の鋼板パネル
20 フーチング
21 コンクリート躯体
30 鋼管杭
31 内管
32 外管
33 環状スペース
35 鋼板

Claims (5)

  1. 地盤中に貫入された鋼管杭の上端にフーチングを構築し、該フーチングの上に堤体を立設した防潮堤において、
    前記堤体を構成するコンクリート躯体の海側側面に鋼板パネルを配置し、該鋼板パネルと前記コンクリート躯体とを一体に接合したことを特徴とする防潮堤。
  2. 前記コンクリート躯体の陸側側面にも鋼板パネルを配設し、該鋼板パネルと前記コンクリート躯体とを一体に接合したことを特徴とする請求項1に記載の防潮堤。
  3. 前記フーチング内の下部に、該フーチング内に配筋する下側鉄筋の代用としての鋼板を埋設したことを特徴とする請求項1または2に記載の防潮堤。
  4. 前記海側に位置する鋼管杭のうちの少なくとも一部に、下端に羽根を有する回転貫入杭を用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防潮堤。
  5. 前記鋼管杭のうち少なくとも一部の鋼管杭が、下端に前記羽根を有して地盤中に回転貫入された内管と、この内管の少なくとも上部外周に該内管との間に環状スペースをあけて配された外管とで構成され、前記内管の少なくとも上端部および前記外管の少なくとも上端部が共に前記フーチングを構成するコンクリート中に埋設されると共に、前記外管と内管との間の前記環状スペースにコンクリートが充填されていることを特徴とする請求項4に記載の防潮堤。
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