JP2013213387A - 大地震に強い鋼管杭基礎をもったプレハブ式ｓｗ建築 - Google Patents

大地震に強い鋼管杭基礎をもったプレハブ式ｓｗ建築 Download PDF

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昇 渡辺
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Abstract

【課題】従来の建築物には比強度の小さいコンクリートが使われているから、重くてもろいので、地震時、慣性力が大きく、自ら倒壊する可能性が大きい。また、従来の建築物には杭基礎が無いから、地震時、自らの慣性力で倒壊する可能性は大きい。
【解決手段】第１に、この建築物の柱、梁、床、壁、基礎杭の材料には比強度の小さい重くてもろいコンクリートは一切使わず、第２に、柱と梁には比強度の大きい角形鋼管を用い、経済性から同一断面とし、第３に、床版とせん断壁には比強度の大きなＳＷスラブを用い、運搬の便を考え、その寸法は３４００ｍｍとし、第４に、建築物の下に硬質地盤まで十分に打ち込んだ鋼管杭基礎を設け、大地震の慣性力に十分耐えうる設計とし、第５に、この建築物に使うすべての部材は工場において品質良くプレハブ式に製作され、トラックにより現場に運搬され、互いに現場溶接により短時間に連結されるので、経費は安い。
【選択図】図１

Description

本発明は、建築工学における耐震設計に関する新技術である。
材料の強さには、表１にみられるように、「比強度」という概念があり、「比強度」とは強度（ｋｇ／ｃｍ２）を比重で割った値で、この値が大きいのは「軽くて強い材料」であり、この値が小さいのは「重くてもろい材料」である。
Figure 2013213387
重くてもろいコンクリートでスラブ（厚い板）を作る場合には、コンクリートのスラブの中に大量の鉄筋を埋め込んで補強しなければならない。そこで、軽くて強い木材のスラブの上面と下面の両面に鋼板を接着剤で接着して補強すれば、鉄筋で補強したコンクリートスラブよりも軽くて強い優れたスラブを作ることができる。このスラブをＳＷスラブといい、Ｓｔｅｅｌ ｓｔｉｆｆｅｎｅｄ Ｗｏｏｄｅｎ Ｓｌａｂであり、木材のスラブの両面を鋼板で補強したハイブリッド スラブ（複合構造スラブ）であり、軽くて強い。
従来の建築物には、比強度の小さいコンクリートが使われているから、重くてもろいので、地震時、慣性力が大きく、自ら倒壊する可能性は大きい。
従来の建築物には、杭基礎が無く、単に地面の上に置いてあるだけなので、地震時、自らの慣性力で倒壊する可能性は大きい。
 問題を解決するための手段
第１に、この建築物の柱、梁、床、壁、基礎杭の材料には比強度の小さいコンクリートは一切使わなかった。
第２に、建築物の鉛直柱や水平梁に、比強度の大きい中空の角形鋼管を用い、同一寸法にして経済性を図った。
第３に、水平床版や鉛直せん断壁に、比強度の大きいＳＷスラブを用い、工場から現場へのトラックによる運搬の便を考え、ＳＷスラブの幅の寸法は３４００ｍｍとした。
第４に、建築物の下に鉛直鋼管基礎杭を設け、それと建築物の鉛直鋼管柱とを、現場突合溶接で剛結し、大地震時の水平慣性力に十分耐えるように基礎杭を設計した。
第５に、鉛直柱、水平梁、水平ＳＷ床版、鉛直ＳＷせん断壁、鉛直基礎杭を工場で品質良くプレハブ式に製作し、トラックで現場に運搬し、現場においては、互いに現場溶接で剛結することにしているので、現場施工の経費は安い。
全体の立面図 全体の平面図 鉛直基礎杭と鉛直柱との連結図 水平梁と水平ＳＷ床版との連結図 鉛直柱と鉛直ＳＷせん断壁との連結図
以下、本発明の実施の形態を図１〜図５に基づいて説明する。
図１においては、４鉛直基礎杭を２硬質地盤まで十分に打ち込み、大地震が来て１軟弱地盤が大津波によって流されても、４鉛直基礎杭は流されず、また、この４鉛直基礎杭に剛結されている建築物の５鉛直柱や６水平梁も大地震時崩壊することはない。
図２においては、６水平梁と８水平ＳＷ床版が、互いに１８現場突合溶接によって剛結されることが示されている。
図３においては、５鉛直柱に１５連結用底板と１６連結用鋼管が予め工場において結合されて製作され、現場においては、予め地盤に打ちこまれていた４鉛直基礎杭の頭部に、この１６連結用鋼管が上から落とし込まれ、１９現場隅肉溶接されることが示されている。
図４においては、１０木質スラブの両面に１１上鋼板と１２下鋼板が工場接着されて作られたた８水平ＳＷ床版が、建築物の６水平梁に１８現場突合溶接と１９現場隅肉溶接されることが示めされている。
図５においては、１０木質スラブの両面に１３外鋼板と１４内鋼板が１７工場接着されて作られた９鉛直ＳＷせん断壁が、建築物の５鉛直柱に１８現場突合溶接と１９現場隅肉溶接されることが示めされている。
１ 軟弱地盤
２ 硬質地盤
３ 地表面
４ 鉛直基礎杭
５ 鉛直柱
６ 水平梁
７ 鉛直基礎杭と鉛直柱との連結部
８ 水平ＳＷ床版
９ 鉛直ＳＷせん断壁
１０ 木質スラブ
１１ 上鋼板
１２ 下鋼板
１３ 外鋼板
１４ 内鋼板
１５ 連結用底板
１６ 連結用鋼管
１７ 工場接着
１８ 現場突合溶接
１９ 現場隅肉溶接

Claims (1)

  1. この建築物の水平床版と鉛直せん断壁には、比強度の大きなＳＷスラブを用い、この建築物の下に硬質地盤まで打ち込んだ鋼管杭基礎を設け、この鋼管基礎杭と建築物の鉛直鋼管柱とを現場溶接により剛結して、大地震時の慣性力に十分耐えうる設計とした。
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