JP2018009288A - 耐震構造材及び耐震構造体 - Google Patents

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正胤 福田
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Abstract

【課題】既存の建築物において、建築物の形状・サイズに拘わらず容易に施工でき、横揺れに強い耐震構造材を提供する。【解決手段】耐震構造材1は、3本の鋼鉄丸棒111〜113を、一方の端部が揃った状態で、他方の縁部が直線形状の継手取付部111a〜113aを有するよう、該縁部を残してねじり合わせて一体の螺旋形状に形成してなり、地面に埋設される螺状基礎杭11と、一方の端部に継手取付部121a〜123aを有し、螺状基礎杭11を構成する鋼鉄丸棒111〜113の継手取付部111a〜113aと直線状に連結される鋼鉄丸棒111〜113と外径が同一である複数の鋼鉄丸棒121〜123からなる支持棒部12と、螺状基礎杭11の継手取付部111a〜113aと支持棒部12の継手取付部121a〜123aとを連結する継手部131〜133とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、高強度で製造が容易な耐震構造材、及び、地震などの災害により建物が倒壊した場合にも、救助されるまでの間、耐久可能な耐震構造体に関する。
日本は地形上、地震多発地域であり、従来、多くの震災に見舞われてきた。大きな地震が発生する度に、建物の倒壊により多くの死傷者が発生している。地震による建物の倒壊を防ぐ耐震構造は数多く開発されているが、既設の建物すべてに対して、地震に耐えられるよう耐震補強を行いまたは耐震家屋に建て替えるのは不可能である。
そこで、屋内の一角にシェルタなどの耐震構造体を設けるという対策が案出されている。屋内の一角をシェルタとして機能させる耐震構造体として、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。この技術によれば、居間などの日中の多くの時間を過ごす部屋に強固な立体フレーム枠を形成することで、震災で建物が倒壊した際に、フレーム内の空間を保ち、その中に居る人を保護することができる。
しかしながら、特許文献1に開示された立体フレーム枠は、地面と繋がっていないため、地震の揺れに対して不安定であり、また、大量生産される規格品であるため、建築物の形状やサイズによっては設置できない場合があった。
これに対して、地面に杭を打ち、シェルタを固定することで、安定性を向上させることができる。従来の構造物を固定する杭として、例えば、特許文献2に開示されたスパイラル杭や非特許文献1に開示されたスクリュー杭が知られている。
特許文献2に開示されたスパイラル杭は、容易に打設することができ、抜けにくいという特徴を有する杭であり、標識柱などの基礎に用いられている。しかし、スパイラル杭は、一般に、横からの力に弱いという欠点があるため、耐震構造体の構造材として用いるには、より横揺れに強い構造を備える必要があった。
また、非特許文献1に開示されたスクリュー杭は、横からの力にも強いという特徴を有する杭であり、高層ビルを含む建物の建設や太陽光パネルの架台などの設置に用いられている。しかし、スクリュー杭は、一般に、製造工程が多いことに加えて、作業現場で杭を打つ際には専用の装置に取り付けて施工しなければならないなど、狭い屋内での作業が求められる現場では使いにくかった。
さらにまた、スパイラル杭及びスクリュー杭に共通して、杭と地上の構造とのジョイント機構が複雑であるため、設置に手間がかかるという問題があった。
特開平09−177363号公報 特開2016−003431号公報
http://www.solar-kadai.com/lineup/floor-screw.html(株式会社茂山組HP「アルミ製陸上架台(スクリュー杭ねじ込みタイプ)」)
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、既存の建築物において、建築物の形状・サイズに拘わらず容易に施工でき、横揺れに強い耐震構造材、及び、低製造コストでありながら、地震などの災害により建物が倒壊した場合には、救助されるまでの間、耐久可能な耐震構造体を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の第1の側面に係る耐震構造材によれば、少なくとも3本の耐震構造材を地面に埋設することで、地震発生時に、前記耐震構造材のなす空間内においては安全が確保されるようにした耐震構造体に用いる耐震構造材であって、前記耐震構造材は、複数の第一の金属丸棒を、一方の端部が揃った状態で、他方の縁部が直線形状の第一の継手取付部を有するよう、該縁部を残してねじり合わせて一体の螺旋形状に形成してなり、地面に埋設される螺状基礎杭と、一方の端部に第二の継手取付部を有し、前記螺状基礎杭を構成する金属丸棒の第一の継手取付部と直線状に連結される前記第一の金属丸棒と外径が同一である複数の第二の金属丸棒からなる支持棒部と、前記螺状基礎杭の第一の継手取付部と前記支持棒部の第二の継手取付部とを連結する継手部とを備えることができる。前記構成により、スパイラル杭よりも横揺れに強く、スクリュー杭よりも製造・施工が容易な螺状基礎杭を用いることで、低コストで高い安全が確保される耐震構造体の耐震構造材を提供できる。また、パーツの状態で施工現場に持ち運ぶことが可能となり、容易に施工できる。
また、本発明の第2の側面に係る耐震構造材によれば、前記継手部の外径は、前記第一及び第二の金属丸棒の外径と同じであるよう構成できる。前記構成により、金属丸棒と継手部とが同径なので、丸棒を並列させるための曲げ加工が不要となる。
さらにまた、本発明の第3の側面に係る耐震構造材によれば、前記複数の第一の金属丸棒の長手方向の長さが夫々異なるよう構成できる。前記構成により、継手部の位置をずらしたので、継手部を同位置に集中させた場合と比べて構造材としての強度を高めることができる。
さらにまた、本発明の第4の側面に係る耐震構造材によれば、前記継手部は、床と地面との間に位置するよう構成できる。前記構成により、継手部が視界に入らないので、仕上がりを美しくできる。
さらにまた、本発明の第5の側面に係る耐震構造材によれば、さらに、前記支持棒部は、長手方向の長さを調節して固定する伸縮固定部を備えることができる。前記構成により、支持棒部が伸縮自在であるので、支持棒部を小さくして施工現場に持ち運ぶことができ、施工現場では、様々な大きさの耐震構造体の構造材として使用できる。また、施工現場の天井に接触するよう長さを調整して支持棒部を突っ張らせることで、別途部材を用いることなく、耐震構造体の耐震性能を高めることができる。
さらにまた、本発明の第6の側面に係る耐震構造体によれば、継手取付部を有する基礎杭と、前記基礎杭の継手取付部と直線状に連結される支持棒部と、前記基礎杭と前記支持棒部とを連結する継手部とを有する耐震構造材を少なくとも3本備え、前記耐震構造材が、屋内の少なくとも3本の柱に並設され、地震発生時に、前記耐震構造材のなす空間内においては安全が確保されるよう構成できる。前記構成により、耐震構造材を、屋内の少なくとも3本の柱に並設するので、これまでの居住スペースを阻害することなく、家屋全体が崩壊するような大きな地震が発生しても、少なくとも耐震構造材のなす空間だけは崩壊しない耐震構造体を提供できる。また、この耐震構造体は、パーツの状態で施工現場に持ち運ぶことが可能となり、容易に施工できる。
さらにまた、本発明の第7の側面に係る耐震構造体によれば、前記基礎杭は、複数の金属丸棒を、一方の端部が揃った状態で、他方の縁部が直線形状の継手取付部を有するよう、該縁部を残してねじり合わせて一体の螺旋形状に形成してなり、床を貫通させて地面に埋設され、前記支持棒部は、前記螺状基礎杭を構成する丸棒の継手取付部と直線状に連結される複数の金属丸棒からなるよう構成できる。前記構成により、スパイラル杭よりも高強度でありながらスクリュー杭よりも製造が容易な螺状基礎杭を用いることで、低コストで高い安全性が確保される耐震構造体を提供できる。
さらにまた、本発明の第8の側面に係る耐震構造体によれば、さらに、支持棒部に固設され、該耐震構造体内部への落下物を防ぐ天井部を備えることができる。前記構成により、耐震構造体内への落下物を防ぎ、より高い安全性が確保される耐震構造体を提供できる。
本発明を適用した耐震構造材の構成図である。 本発明を適用した螺状基礎杭の構成図である。 本発明を適用した螺状基礎杭の構成図である。 本発明を適用した支持棒部の構成図である。 本発明を適用した継手部の構成図である。 継手部の一部材である支持棒固定部の内部を示す構成図である。 継手部の一部材である螺状基礎杭固定部の内部を示す構成図である。 継手部の一部材である把持部の位置と加力方向の関係の説明図である。 本発明を適用した耐震構造体の構成図である。 据え置きのクローゼット内に耐震構造体を施工する方法の説明図である。 据え置きのクローゼット内に耐震構造体を施工する方法の説明図である。 据え置きのクローゼット内に耐震構造体を施工する方法の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための耐震構造材、及び、耐震構造体を例示するものであって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(耐震構造材1)
本実施の形態に係る耐震構造材1の構成図を図1に示す。この図に示すように、本実施の形態に係る耐震構造材1は、螺状基礎杭11と、支持棒部12と、継手部131〜133とで構成されており、螺状基礎杭11と支持棒部12は継手部131〜133を介して連結されており、螺状基礎杭11は地面に埋設される。
(螺状基礎杭11)
螺状基礎杭11の構成図を図2に示す。この図に示すように、螺状基礎杭11は、複数の第一の金属丸棒の一形態に対応する3本の鋼鉄丸棒111〜113によって構成され、この3本の丸棒の一方の端部が揃った状態で固定し、他方の縁部が直線形状の第一の継手取付部の一形態に対応する継手取付部111a〜113aを有するよう、該縁部を残して固定し、かつ、錘を吊す等して長手方向に一定の張力をかけながらねじり合わせて、一体の螺旋形状に形成されている。なお、鋼鉄丸棒111〜113をそれぞれ異なる長さとすることで、継手部131〜133の位置が一箇所に集まらないようにでき、構造材としての強度を高めることができる。
基礎杭をこのような構成とすることで、鋼鉄丸棒111〜113が、各々螺旋状に塑性変形することで加工硬化し、同じ断面積の、スパイラル杭やスクリュー杭よりも高強度となる。なお、複数本の鋼鉄丸棒111〜113をねじることで、鋼鉄丸棒111〜113の一本あたりの変位量は、スパイラル杭の変位量よりも大きく、螺状基礎杭11の方が、より大きく加工硬化することから、また3本ねじり合わせて太くなることも相俟って、スパイラル杭よりもより高強度となる。さらにまた、製造工程が少ないのでスクリュー杭よりも容易に製造できる。なお、螺状基礎杭11は長く、太くなるほど、強度が上がる代わりに製造コストが上がるため、サイズは施工する建築物の規模や費用に合わせて適宜変更でき、また、ねじり合わせる丸棒は、3本でなくてもよく、同様な理由で適宜変更できる。さらに、ねじり合わせる丸棒は、鋼鉄に限られず、ステンレスやチタンなど、強度を有する材料であればよい。
また、螺状基礎杭11が容易に地面に埋設できるように、例えば図3に示すように、鋼鉄丸棒111〜113の端部が揃った側の縁部を、マイナスドライバーの先端部のように、一方向に長い矩形状に端部が残るよう尖鋭形状にし、該端部がねじり方向と逆の方向に向き、かつ、該端部の長辺が地面と平行となるよう縁部を曲げるなど、先端形状を適宜変更してもよい。
(支持棒部12)
支持棒部12の構成図を図4に示す。この図に示すように、支持棒部12は、複数の第二の金属丸棒の一形態に対応する3本の鋼鉄丸棒121〜123で構成されている。支持棒部12の鋼鉄丸棒121〜123の各々は、一方の端部に第二の継手取付部の一形態に対応する継手取付部121a〜123aを有し、螺状基礎杭11を構成する鋼鉄丸棒111〜113の継手取付部111a〜113aと直線状に連結されている(詳細は後述)。
ここで、螺状基礎杭11の鋼鉄丸棒111〜113及び支持棒部12の鋼鉄丸棒121〜123の外径は、それぞれ、継手部131〜133の外径と同径であるが、螺状基礎杭11の継手取付部111a〜113a及び支持棒部12の継手取付部121a〜123aの外径が、継手部131〜133の螺状基礎杭固定部131b〜133b及び支持棒固定部131a〜133aの内径に収まるように細くなっている。これにより、継手部131〜133の外径と、鋼鉄丸棒111〜113及び鋼鉄丸棒121〜123の外径とが同径となり、曲げ加工を行わなくても丸棒同士を密着させることができる。
また、支持棒部12は、長手方向に伸縮自在に固設できるようになっている。例えば、支持棒部12は、鋼鉄丸棒121〜123と延長部材とをスライドさせて長さを調整した上で、ネジで固設するようにしてもよいし、後述する継手部131〜133を用いて鋼鉄丸棒121〜123を継ぎ足して、延伸できるようにしてもよい。
(継手部13)
継手部13は、螺状基礎杭11と支持棒部12とを連結するための部材である。なお、この部材を総称として説明する場合には、継手部13と表記し、各部材を区別して説明する場合には、継手部131〜133と表記する。3個の継手部131〜133は、図5(例として継手部131をあげているが、継手部132、133も同様の構成である。)に示すように、支持棒部12の継手取付部121a〜123aを連結して固定する支持棒固定部131a〜133aと、螺状基礎杭11の継手取付部111a〜113aを連結して固定する螺状基礎杭固定部131b〜133bとからなり、支持棒固定部131a〜133aと螺状基礎杭固定部131b〜133bとを締着することで、支持棒部12と螺状基礎杭11とが連結される。
支持棒固定部131a〜133aは、一方の端部において、鋼鉄丸棒121〜123と連結されている。支持棒固定部131a〜133aと螺状基礎杭固定部131b〜133bとは、各々の端部に雌ネジのネジ山と雄ネジのネジ山が形成されており、それらが螺合されて締着されている。
具体的には、図6及び図7(例として継手部131をあげているが、継手部132、133も同様の構成である。)に示すように、支持棒固定部131a〜133a、及び、螺状基礎杭固定部131b〜133bは、それぞれ、内径が連結側の端部から締着側の端部にかけて徐々に広がるようなテーパ形状の継手本体131c〜133c、131d〜133dと、継手本体131c〜133c、131d〜133dの内部に設置される1/4円弧形状で、内径が連結側の端部から締着側の端部にかけて徐々に狭まるようなテーパ形状で、内径が長さ方向に凹凸構造を有する4つで一の部材をなす把持部131e〜133e、131f〜133fと、継手本体131c〜133c、131d〜133dの接続側に、螺状基礎杭11の鋼鉄丸棒111〜113及び支持棒部12の鋼鉄丸棒121〜123を連結する際に把持部131e〜133e、131f〜133fが円滑に動作するための把持部コイルスプリング131g〜133g、131h〜133hと、4つで一の部材をなす把持部131e〜133e、131f〜133fが円周状に配置されるよう把持部コイルスプリンング131g〜133g、131h〜133hを介して固定するための固定板131i〜133i、131j〜133jと、挿入された螺状基礎杭11の鋼鉄丸棒111〜113及び支持棒部12の鋼鉄丸棒121〜123に常時抜去される方向に力を加え、円周状に配置された4つで一の部材をなす把持部131e〜133e、131f〜133fの中心に配置されるよう固定板131i〜133i、131j〜133jに固定された圧縮コイルスプリング131k〜133k、131l〜133lとを備えている。
継手部131〜133は、図8(例として継手部131をあげているが、継手部132、133も同様の構成である。)に示すように、螺状基礎杭11の鋼鉄丸棒111〜113及び支持棒部12の鋼鉄丸棒121〜123を挿入する際、把持部131e〜133e、131f〜133fに鋼鉄丸棒111〜113、121〜123が押し込まれる方向に力がかかると、把持部131e〜133e、131f〜133fはテーパに沿って平行移動し、内径が広がる。
また、把持部131e〜133e、131f〜133fに鋼鉄丸棒111〜113、121〜123が抜去される方向に力がかかると、把持部131e〜133e、131f〜133fはテーパに沿って平行移動し、内径が狭まる。すなわち、継手部131〜133は、鋼鉄丸棒111〜113、121〜123の挿入時には内径が広がり挿入しやすく、一旦挿入されると、圧縮コイルスプリング131k〜133k、131l〜133lによって常時抜去される方向に力がかかり内径が狭まるので不意に抜去されない構成となっている。
さらにまた、支持棒固定部131a〜133aと螺状基礎杭固定部131b〜133bとの連結を解いた状態で、押し込まれる方向に力をかけることで把持部131e〜133e、131f〜133fが継手本体131c〜133c、131d〜133dから外れ、鋼鉄丸棒111〜113、121〜123を抜去することもできる。なお、把持部131e〜133e、131f〜133fの内径部は凹凸構造に限られず、支持棒部12或いは螺状基礎杭11との摩擦力を向上させる加工がしてあればよい。
(耐震構造材1の組立方法)
耐震構造材1の組立方法について説明する。まず、螺状基礎杭11の継手取付部111a〜113aの各々に継手部131〜133の螺状基礎杭固定部131b〜133bを連結する。次に、支持棒部12の継手取付部121a〜123aの各々に継手部131〜133の支持棒固定部131a〜133aを連結する。最後に、支持棒固定部131a〜133aと螺状基礎杭固定部131b〜133bとを締着することで、支持棒部12と螺状基礎杭11とを連結し、耐震構造材1の組立を終了する。なお、螺状基礎杭11と支持棒部12は継手部131〜133のいずれかを介して連結されていればよく、組立手順は上記手順に限られない。耐震構造材1は、このような組立手順によって、各部材から施工現場において組み立てうるので、パーツの状態で施工現場に持ち運ぶことが可能となり、現場において容易に施工できる。
(耐震構造体2)
本実施の形態に係る耐震構造体2の構成図を図9に示す。この図に示すように、本実施の形態に係る耐震構造体2は、支柱部21と、天井部22とで構成され、天井部22は支柱部21の支持棒部12に固定される。
(支柱部21)
支柱部21は、4つの耐震構造材1で構成され、耐震構造材1の螺状基礎杭11が地面に埋設され、耐震構造材1の支持棒部12が天井部22を支持する。
支柱部21は、耐震構造材1の基礎杭として、スクリュー杭よりも容易に製造できる螺状基礎杭11を用いることで、製造コストを下げることができ、ひいては、耐震構造体2の製造コストを低コスト化することが可能となる。なお、支柱部21を構成する耐震構造材1は少なくとも3本あればよく、施工する建築物の規模や費用に合わせて適宜変更できる。
(天井部22)
天井部22は、耐震構造材1の支持棒部12で支持され、支柱部21の上方からの落下物が耐震構造体2の内部に落下することを防ぐ。なお、天井部22は落下物による落下時の衝撃に耐えうる構成であればよく、形状や素材は限定されない。
ここでは、耐震構造体2を据え置きのクローゼットCL内に施工した実施例について説明する。まず、図10Aに示すように、耐震構造材1がクローゼットCLの4つの柱PIに並設される配置になるよう、クローゼットCL内の床FLに耐震構造材1と同径、もしくは、それよりも少し大きい穴を開ける。
次に、図10Bに示すように、掘削系の杭打ち機に螺状基礎杭11の継手取付部111a〜113aをチャッキングし、螺状基礎杭11のねじり方向に回転させながら地面に埋設する。その後、継手部131〜133を螺状基礎杭11の継手取付部111a〜113aに、支持棒部12の継手取付部121a〜123aを継手部131〜133に取り付ける。
最後に、図10Cに示すように、支持棒部12の上端がクローゼットCLの天井CEに接触するよう支持棒部12の長さを調整し、固設して施工を終了する。
上記施工により、家屋全体が崩壊するような大きな地震が発生しても、少なくとも4本の耐震構造材1のなす空間だけは崩壊しない耐震構造体2を提供できる。また、天井部22を取り付けることで、さらに安全性を高めることもできる。
以上説明したように、本実施形態に係る耐震構造材1は、既存の建築物において、建築物の形状・サイズに拘わらず施工することが可能で、耐震構造体2は、低製造コストでありながら、地震などの災害により建物が倒壊した場合には、倒壊した上部建物の重量で空間が圧壊するのを防ぎ居住者を保護し、倒壊建物内に閉じ込められた場合には、救助されるまでの間、耐久可能なシェルタの役割を果たすことが可能である。
1…耐震構造材
11…螺状基礎杭;111〜113…鋼鉄丸棒;111a〜113a…継手取付部
12…支持棒部;121〜123…鋼鉄丸棒;121a〜123a…継手取付部
13、131〜133…継手部;131a〜133a…支持棒固定部;131b〜133b…螺状基礎杭固定部;131c〜133c、131d〜133d…継手本体;131e〜133e、131f〜133f…把持部;131g〜133g、131h〜133h…把持部コイルスプリング;131i〜133i、131j〜133j…固定板;131k〜133k、131l〜133l…圧縮コイルスプリング
2…耐震構造体
21…支柱部
22…天井部
CL…クローゼット
PI…柱
CE…天井
FL…床

Claims (8)

  1. 少なくとも3本の耐震構造材を地面に埋設することで、地震発生時に、前記耐震構造材のなす空間内においては安全が確保されるようにした耐震構造体に用いる耐震構造材であって、
    前記耐震構造材は、
    複数の第一の金属丸棒を、一方の端部が揃った状態で、他方の縁部が直線形状の第一の継手取付部を有するよう、該縁部を残してねじり合わせて一体の螺旋形状に形成してなり、地面に埋設される螺状基礎杭と、
    一方の端部に第二の継手取付部を有し、前記螺状基礎杭を構成する金属丸棒の第一の継手取付部と直線状に連結される前記第一の金属丸棒と外径が同一である複数の第二の金属丸棒からなる支持棒部と、
    前記螺状基礎杭の第一の継手取付部と前記支持棒部の第二の継手取付部とを連結する継手部と、
    を備える耐震構造材。
  2. 請求項1に記載の耐震構造材であって、
    前記継手部の外径は、前記第一及び第二の金属丸棒の外径と同じである耐震構造材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の耐震構造材であって、
    前記複数の第一の金属丸棒の長手方向の長さが夫々異なる耐震構造材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一に記載の耐震構造材であって、
    前記継手部は、床と地面との間に位置する耐震構造材。
  5. 請求項1〜4のいずれか一に記載の耐震構造材であって、さらに、
    前記支持棒部は、長手方向の長さを調節して固定する伸縮固定部を備える耐震構造材。
  6. 継手取付部を有する基礎杭と、前記基礎杭の継手取付部と直線状に連結される支持棒部と、前記基礎杭と前記支持棒部とを連結する継手部とを有する耐震構造材を少なくとも3本備え、
    前記耐震構造材が、屋内の少なくとも3本の柱に並設され、地震発生時に、前記耐震構造材のなす空間内においては安全が確保されることを特徴とする耐震構造体。
  7. 請求項6に記載の耐震構造体であって、
    前記基礎杭は、複数の金属丸棒を、一方の端部が揃った状態で、他方の縁部が直線形状の継手取付部を有するよう、該縁部を残してねじり合わせて一体の螺旋形状に形成してなり、床を貫通させて地面に埋設され、
    前記支持棒部は、前記螺状基礎杭を構成する丸棒の継手取付部と直線状に連結される複数の金属丸棒からなる耐震構造体。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の耐震構造体であって、さらに、
    支持棒部に固設され、該耐震構造体内部への落下物を防ぐ天井部を備える耐震構造体。
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