JP4871764B2 - 地下構造物の構築方法及びパイプルーフ - Google Patents

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本発明は、地盤を掘削して地中にトンネルや地下鉄の駅舎などの地下構造物を構築するための地下構造物の構築方法、及び土留め構造として地中に形成されるパイプルーフに関するものである。
従来、地盤を掘削して地中に空洞を形成するに際して、地表面の沈下などを抑えるために、複数の鋼管を先行して地中に向けて打ち込んで断面視コ字形のパイプルーフを構築し、そのパイプルーフで保護された内側の地盤を、剛性の高い連続地中壁や支持杭などの支保工によって支持しながら掘削する方法が知られている(特許文献1など参照)。
また、特許文献2には、地山の弱い個所にトンネルを掘削する際に、前方掘削面の崩落を防ぐために、長尺フォアパイリングを掘進方向に向けて放射状に打設して対処する方法が開示されている。
特許第3511145号公報 特許第3808962号公報
しかしながら、平板状のパイプルーフを構築した場合、そのパイプルーフに作用する荷重をすべて支保工で支持させなければならなので、支保工が大掛りになって内部掘削の支障になったり、工事費が高くなったりする原因になっていた。
他方、長尺フォアパイリングは、横断方向に間隔を置いて配置されているので、地山のアーチ効果は期待できたとしても、長尺フォアパイリング間は横断方向に断面力を伝達できないので、長尺フォアパイリング自体にはアーチ効果は期待できない。
そこで、本発明は、アーチ効果を有効に利用することで内部支保工を簡素化することが可能なうえに、地山の変形を極力抑えることができる地下構造物の構築方法及びパイプルーフを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の地下構造物の構築方法は、発進基地から地中に向けて管材を打ち込んで、断面視アーチ状のアーチ部とその両端から延設される側壁部とを備えた複数の前記管材から形成されるパイプルーフを構築する工程と、前記パイプルーフの前記アーチ部と前記側壁部との角部の内側及びアーチ部の略中央付近の下側の地盤を局所的に掘削して角導坑と中央導坑を構築する工程と、前記角導坑から前記側壁部に沿って側部支持材を打ち込むとともに、前記角部に前記アーチ部側と前記側壁部側とに跨る角連結材を配置して、その下端と前記側部支持材の上端とを接合する工程と、前記工程と並行又は前後して前記中央導坑から下方に向けて中央支持材を打ち込み、アーチ部に沿って配置されたアーチ連結材をその中央支持材で支持させる工程と、前記角導坑と前記中央導坑との間を掘削して中間支持材を下方に向けて打ち込むとともに、アーチ部に沿って配置されたアーチ連結材をその中間支持材で支持させる工程と、前記角連結材と前記アーチ連結材とが接合によって連続体となるとともに、その角連結材の周囲を剛結部にした後に、前記パイプルーフの内側の残りの地盤を掘削する工程と、前記パイプルーフの内側に躯体を構築する工程とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記剛結部は、前記角連結材と前記角部の間にコンクリートを充填して一体化させることで形成することができる。
また、前記角導坑で側部支持材の上端と角連結材とを接合した後に、前記角導坑から前記側壁部の外側の地中に向けてグラウンドアンカー又は鉄筋補強材を打ち込み、その頭部を前記側部支持材に固定する工程を追加してもよい。
さらに、前記発進基地は立坑であって、前記パイプルーフの内側の地盤の掘削に合わせて掘削を進行させることができる。
また、前記角連結材と前記アーチ連結材とが接合によって連続体となった後に、前記角連結材間を引張材で連結してもよい。
さらに、前記アーチ連結材をトラス構造によって補強することもできる。
また、本発明のパイプルーフは、発進基地から地中に向けて打ち込まれた複数の管材から形成されるパイプルーフであって、断面視アーチ状のアーチ部と、その両端からそれぞれ延設される側壁部とを備えるとともに、内側面側がラーメン構造体によって支持されることを特徴とする。
このように構成された本発明の地下構造物の構築方法では、地中に形成されるパイプルーフがアーチ部を備えている。また、複数の管材から形成されるパイプルーフのアーチ部は、角連結材とアーチ連結材とが接合された連続体によって支持されており、その連続体の両端にある角連結材の周囲は剛結部となっているのでアーチ効果を発揮させることができる。
このため、地山のアーチ効果によって作用する土圧を低減できるうえに、連続体のアーチ効果によっても支保工に作用する荷重が低減されるので、パイプルーフを支える支保工を簡素化することができる。
また、パイプルーフ内側の地盤の掘削は、局所的に順次おこなわれ、掘削した個所から支保されていくので、一度に全断面を掘削して応力開放してしまう場合に比べて地山の変形を大幅に抑えることができる。
さらに、角連結材とパイプルーフの角部との間にコンクリートを充填して一体化する方法であれば、容易に剛結部を構築することができる。
また、グラウンドアンカーなどによって側部支持材の移動を拘束することで、アーチ連結材を有する連続体のアーチ効果を高めることができる。
さらに、立坑内部の掘削を、パイプルーフ内部の掘削の進行に合わせておこなうようにすれば、立坑内部に段階的に残された地盤を作業足場や土留めとして利用することができる。
また、角連結材間を引張材で連結することでタイドアーチ構造を形成することで、側部支持材に作用する荷重を低減することができる。
さらに、アーチ連結材の下方にトラス構造を設けることで、アーチ連結材を補強することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、発進基地としての立坑3の内側から、地中に打ち込んだパイプルーフ1の端面を見た図である。この立坑1は、例えば、地山を囲繞する連続地中壁を壁部31として地中に構築し、その壁部31の内側を地表から掘削し、露出された壁部31は地中に打設したグラウンドアンカー32によって支持させる。
そして、この掘削とグラウンドアンカー32による支保工の設置とを繰り返し、所望する深さまで掘り下げる。ここで、本実施の形態では、壁部31の近傍のみを、後述するパイプルーフ1の側壁部12を打設する底面3aまで掘り下げ、立坑3の中央は作業面3bとして利用するために所定の深さで掘削を留めておく。
また、この立坑3内に残された地盤と壁部31との間には土留壁33を設けて切梁などの支保工で支持させる。さらに、立坑3の上部開口は覆工板34によって塞いでおく。
そして、この作業面3bには、図2に示すように、パイプルーフ1を構成する管材2を地中に打ち込むための推進機21を設置する。管材2は、複数の単位管2a,・・・を接続して所望の長さに形成される。
すなわち、立坑3の内部から推進機21によって単位管2aを地中に向けて押し出し、単位管2a一本分のストロークが終了した後に新たに単位管2aを推進機21に装着し、再度押し込むという作業を繰り返すことで、所定の長さの管材2を地中に打ち込むことができる。
なお、本実施の形態では、断面が円形の鋼管などを管材2として使用する場合について説明する。
本実施の形態では、このようにして地中に打ち込まれる管材2を横断方向に連続させることで、図1に示すような断面視略C字形のパイプルーフ1を形成する。
このパイプルーフ1は、アーチ状のアーチ部11と、その両端からそれぞれ略真下に延設される側壁部12,12とから主に構成される。
このアーチ部11と側壁部12,12は、複数の管材2,・・・の集合体であり、管材2,2同士は横断方向に接触しているが連結されてはいない。このような状態のパイプルーフ1のアーチ部11を、図4に示す角連結材41とアーチ連結材42とを接合した連続体である連結材4で支持させる。
この角連結材41は、図3に示すように、アーチ部11と側壁部12との角部13の内側に配置されるへ字形の棒状部材である。また、アーチ連結材42は、アーチ部11の内周側の曲率と略同じ曲率で成形された円弧状の棒状部材である。
この角連結材41やアーチ連結材42は、H形鋼や山形鋼や鋼管などの鋼材を所望する形状に折り曲げることで製作できる。
また、パイプルーフ1の側壁部12に沿って側部支持材51を配置する。本実施の形態では、側壁部12が鉛直に形成されているので、H形鋼などからなる側部支持材51を鉛直下方に向けて地中に打ち込むことで側部支持材51を配置する。
そして、この側部支持材51の上端と角連結材41の下端とを接合することで、アーチ部11から角連結材41に作用した荷重は側部支持材51に伝達される。
一方、アーチ連結材42は、管材2の延伸方向(図3の紙面直交方向)に延びる受梁52aを介して中央支持材52によって支持される。この中央支持材52には、中央導坑62の内部から地中に打ち込まれた支持杭などが使用できる。
また、図4に示すように、アーチ部11の内側に隙間無く配置されたアーチ連結材42,・・・と、両側の角連結材41,41とによって連続体の連結材4を形成した後に、角連結材41とパイプルーフ1の角部13との間を含めてその周囲にコンクリートを充填することで、剛結部としての角剛結部43を形成する。
この角剛結部43を設けることによって、連結材4の両端はパイプルーフ1のアーチ部11の両端に固定されて変形が拘束されるので、アーチ状の連結材4自体がアーチ効果を発揮することができる。
また、角剛結部43を設けることによって、連結材4とその両側の側部支持材51,51とがアーチゲート状の門形ラーメン構造体となり、パイプルーフ1に作用する土圧に対して抵抗することができる。
次に、本実施の形態の地下構造物の構築方法及びその作用について、図1−6を参照しながら説明する。
まず、図1に示すように、壁部31とグラウンドアンカー32,・・・とによって土留めをおこないながら地盤を掘削して立坑3を構築する。この際、パイプルーフ1の側壁部12,12の打設をおこなう個所では底面3aまで掘り下げ、それ以外の個所はアーチ部11の打設をおこないやすいように底面3aより高い作業面3bの位置で掘削を止めておく。
そして、図2に示すように、推進機21を立坑3の作業面3b上に設置し、推進機21によって単位管2a,・・・を順次、地中に押し出すことで管材2を地中に打ち込む。
この管材2を地中に打ち込む作業は、推進機21の位置を変えながらおこない、図1に示すようなアーチ状に管材2,・・・が連続したアーチ部11を形成する。
また、推進機21を底面3a上に降ろして、アーチ部11と同様にして管材2,・・・を地中に打ち込むことで側壁部12を形成する。
このようにして断面視略C字形のパイプルーフ1を構築した後に、図3に示すように、パイプルーフ1のアーチ部11と側壁部12との角部13の内側を、局所的にパイプルーフ1の延伸方向に掘削して、断面視略台形状の角導坑61を構築する。
また、アーチ部11の頂点となる略中央付近の地盤も局所的に掘削して、中央導坑62を構築する。
この角導坑61と中央導坑62を掘削した際には、アーチ部11の下側の地盤が取り除かれて局所的に応力開放されることになるが、角導坑61と中央導坑62との間には未掘削の地盤が残されてアーチ部11が支持されているので、この掘削によって大きな変形が生じることはない。
そして、この角導坑61には、杭打ち機(図示せず)を搬入し、図3に示すように側部支持材51を真下に向けてこの杭打ち機によって打ち込む。この側部支持材51は、下端が側壁部12の下端より深い位置に到達するまで打設する。また、この側部支持材51は、角導坑61の延伸方向に間隔を置いて複数、打設する。
そして、側部支持材51の上端には、角連結材41の下端を当接させて両者を溶接などで接合する。この角連結材41は、アーチ部11の下面に上面が当接するように張り出して設置されるので、アーチ部11に作用した土圧は角連結材41を介して側部支持材51に伝達される。
また、中央導坑62においても、杭打ち機を搬入させ、所定の個所で中央支持材52を真下に向けて地中に打ち込む。この中央支持材52は、図3に示すように横断方向に複数打設するが、側部支持材51と同様に中央導坑62の延伸方向にも間隔を置いて複数打設する。
また、中央導坑62の上方に露出するアーチ部11の下面には、円弧状のアーチ連結材42を配置し、中央導坑62の延伸方向の中央支持材52,52間に架け渡した受梁52aを介してアーチ連結材42を支持させる。
こうして角導坑61と中央導坑62とを、角連結材41とアーチ連結材42を介して側部支持材51と中央支持材52で支持した後に、図4に示すように角導坑61と中央導坑62との間の地盤を掘削して一次掘削孔63を形成する。ここで、図4の2点鎖線は、局所的におこなう掘削区画の境界を示している。
このようにパイプルーフ1内側の地盤の掘削は、局所的に順次おこなわれ、掘削した個所から支保されていくので、一度に全断面を掘削して応力開放してしまう場合に比べて地山の変形を大幅に抑えることができる。
そして、新たに掘削した場所にも杭打ち機を進行させ、中間支持材53,・・・を中央支持材52と同様にして打設する。また、この中間支持材53上にもパイプルーフ1の延伸方向に向けて受梁53aを架け渡し、角連結材41とアーチ連結材42との間に新たに設置したアーチ連結材42を下方から支持させる。
そして、新たに設置したアーチ連結材42の両端を、先に設置した角連結材41の上端と、アーチ部11の中央側に設置したアーチ連結材42の一端とにそれぞれ溶接などによって接合し、連続体としての連結材4を完成させる。
また、角導坑61から側壁部12の外側の地中に向けて斜めにグラウンドアンカー51aを打ち込み、その頭部51bを側部支持材51に固定して支保させる。
さらに、角連結材41の周囲とパイプルーフ1の角部13との間にコンクリートを打設することで、連結材4の端部の移動と角回転を制限する角剛結部43が構築される。
すなわちこの角剛結部43,43は、角連結材41と角部13とをコンクリートによって一体化するものであるため、アーチ部11の両端に連結材4の両端を固定する機能を有する。
また、このように角剛結部43を形成すると、連結材4とその両側の側部支持材51,51とによってラーメン構造体が形成されて、その剛性の高い構造によってパイプルーフ1に作用する荷重に抵抗できるようになるので、中央支持材52や中間支持材53などの支保工の負担をより低減することができる。
また、このようにラーメン構造体となるとアーチ部11に作用した土圧などの荷重が、その両側の側部支持材51,51に伝達され易くなる。
これに対しては、通常は地盤の支持力や側部支持材51を固定するグラウンドアンカー51aによる支持によって抵抗できるが、側部支持材51の支持地盤が軟弱で支持力が小さい場合は沈下するおそれもある。
そこで、側部支持材51の支持力が小さい場合は、連結材4の両端の角連結材41,41間をPC鋼線などの引張材44で連結することでタイドアーチ構造を形成し、側部支持材51に作用する荷重を低減することもできる。
このように構成されたパイプルーフ1は、地山のアーチ効果によって作用する土圧が低減されるうえに、連結材4のアーチ効果と、連結材4と側部支持材51,51とによって形成されるラーメン構造体によって荷重が分担されるので、支保工に作用する荷重が低減されて、少ない支保工によってパイプルーフ1を支持させることができる。
そして図5に示すように、上記したラーメン構造体と、中央支持材52及び中間支持材53の支保工とで連結材4を支持させた状態で、残りの地盤を掘削する。この際、立坑3の内部に残された地盤も併せて掘削する。
すなわち、立坑3内部の掘削をパイプルーフ1内部の掘削の進行に合わせておこなうようにすれば、立坑3内部に残された地盤を作業足場や土留めとして逐次利用することができる。
また、この掘削に際しては、掘削の進行に伴ってグラウンドアンカー51aを打設して側部支持材51を支保させる。このようにグラウンドアンカー51aなどによって側部支持材51の移動を拘束することで、連結材4のアーチ効果を高めることができる。
以上のようにして形成された地下空洞10aにおいては、掘削底面10cを砕石や均しコンクリートで整え、図6に示すように、鉄筋コンクリートなどで中空の地下構造物10の躯体を構築し、地下鉄の駅部10bなどとして利用する。
この地下構造物10が完成すれば、その躯体となる壁や天井などの耐力によって土圧に抵抗することができるので、グラウンドアンカー51aや各支持材51,52,53は撤去し、不要な空洞があれば埋め戻す。
このように構成された本実施の形態の地下構造物10の構築方法であれば、地表面の沈下が厳しく規制される都市部の軟弱層地盤においても、過大な支保工を設けることなく、地山の変形を極力抑えて地下構造物10を構築することができる。
以下、この実施例では、前記した実施の形態とは別の実施の形態について、図7を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例では、アーチ部11の下側を連結材4だけでなく、トラス構造としてのトラス部7によって支持させる構造について説明する。
すなわち、この実施例においても、前記実施の形態と同様に、アーチ状の連結材4は側部支持材51、中央支持材52及び中間支持材53によって支持される。
しかし、連結材4の剛性が充分でない場合は、アーチ部11を介して作用した土圧によって連結材4が変形し、アーチ部11上方の地盤の変形を充分に抑えることができない場合もある。
そこで、この実施例では、連結材4をトラス部7によって補強することで変形を抑えることとする。
このトラス部7は、アーチ部11の頂点の下方に配置する中央トラス71と、その両側に配置される側部トラス72,72とによって主に構成される。
そして、中央トラス71と側部トラス72,72は、別々に導坑内に搬入され、導坑内で連結板や連結ボルトを介して一体化される。また、トラス部7のアーチ部材は連結材4に固定される。
このように連結材4の下方にトラス部7を設けることで、連結材4を補強することができる。
そして、連結材4が補強されることによって、アーチ部11の上方から大きな土圧が作用しても地山の変形を極力抑えることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、発進基地として立坑3を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、開削された地盤やトンネルの坑口に面する場所を発進基地としてもよい。
また、前記実施の形態では、角連結材41と角部13の内側との間にコンクリートを充填することによって角剛結部43を構築したが、これに限定されるものではなく、剛性の高い角連結材を使用し、角連結材とアーチ部11の端部とをボルトや溶接によって接合して剛結部を構成してもよい。
さらに、前記実施の形態では、地下空洞10aの内部に鉄筋コンクリートによって躯体を構築したが、これに限定されるものではなく、例えばパイプルーフ1の内側からコンクリートを吹き付けることによって構築される覆工を躯体としてもよい。また、地下構造物10の躯体断面は、アーチ部11の内側面に沿った形状に限定されるものではなく、断面視矩形などとしてパイプルーフ1との間の空洞を埋め戻してもよい。
また、前記実施の形態では、側部支持材51、中央支持材52及び中間支持材53を支持杭で構成したが、これに限定されるものではなく、連続地中壁などによって支持材を構成してもよい。
さらに、前記実施の形態では、断面が円形の鋼管を管材2として使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、断面が四角形や台形などの角型鋼管などであっても管材として使用できる。例えば、断面視台形の管材を並べることによってアーチ部を形成すると、管材の横方向の接触面積が充分確保できて断面力が横方向に伝達されるようになるので、アーチ部自体にアーチ効果を発揮させて、より支保工の負担を減らすことができる。
また、前記実施の形態では、角導坑61と中央導坑62との間を一度に掘削したが、これに限定されるものではなく、掘削断面の横幅が大きい場合や地盤の強度が低い場合は局所的な掘削の分割数を増やすことで変形を抑えることができる。
さらに、前記実施の形態では、アーチ部11の端部から垂下する側壁部12を形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、アーチ部11の端部から外側に広がるように斜めに傾いた側壁部を形成することもできる。
また、前記実施の形態では、角連結材41としてへ字形の棒状部材を使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、三角トラス状の部材や断面視へ字形の板材などを角連結材として使用することもできる。
さらに、前記実施の形態では、グラウンドアンカー51aによって側部支持材51を支保したが、これに限定されるものではなく、鉄筋補強材を打設してその頭部を側部支持材51に固定することによって支保させてもよい。
本発明の最良の実施の形態の地下構造物の構築方法において構築するパイプルーフの構成を説明する断面図である。 パイプルーフを地中に打ち込む作業を説明する説明図である。 角導坑と中央導坑を構築する工程を説明する説明図である。 連結材と側部支持材とによってラーメン構造体を構築する工程を説明する説明図である。 地下空洞を構築する工程を説明する説明図である。 地下構造物を構築する工程を説明する説明図である。 実施例のトラス部を備えた連結材の構成を説明する説明図である。
符号の説明
1 パイプルーフ
11 アーチ部
12 側壁部
13 角部
2 管材
3 立坑(発進基地)
4 連結材(連続体)
41 角連結材
42 アーチ連結材
43 角剛結部(剛結部)
51 側部支持材
51a グラウンドアンカー
51b 頭部
52 中央支持材
53 中間支持材
61 角導坑
62 中央導坑

Claims (7)

  1. 発進基地から地中に向けて管材を打ち込んで、断面視アーチ状のアーチ部とその両端から延設される側壁部とを備えた複数の前記管材から形成されるパイプルーフを構築する工程と、
    前記パイプルーフの前記アーチ部と前記側壁部との角部の内側及びアーチ部の略中央付近の下側の地盤を局所的に掘削して角導坑と中央導坑を構築する工程と、
    前記角導坑から前記側壁部に沿って側部支持材を打ち込むとともに、前記角部に前記アーチ部側と前記側壁部側とに跨る角連結材を配置して、その下端と前記側部支持材の上端とを接合する工程と、
    前記工程と並行又は前後して前記中央導坑から下方に向けて中央支持材を打ち込み、アーチ部に沿って配置されたアーチ連結材をその中央支持材で支持させる工程と、
    前記角導坑と前記中央導坑との間を掘削して中間支持材を下方に向けて打ち込むとともに、アーチ部に沿って配置されたアーチ連結材をその中間支持材で支持させる工程と、
    前記角連結材と前記アーチ連結材とが接合によって連続体となるとともに、その角連結材の周囲を剛結部にした後に、前記パイプルーフの内側の残りの地盤を掘削する工程と、
    前記パイプルーフの内側に躯体を構築する工程とを備えたことを特徴とする地下構造物の構築方法。
  2. 前記剛結部は、前記角連結材と前記角部の間にコンクリートを充填して一体化させることで形成することを特徴とする請求項1に記載の地下構造物の構築方法。
  3. 前記角導坑で側部支持材の上端と角連結材とを接合した後に、前記角導坑から前記側壁部の外側の地中に向けてグラウンドアンカー又は鉄筋補強材を打ち込み、その頭部を前記側部支持材に固定する工程を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の地下構造物の構築方法。
  4. 前記発進基地は立坑であって、前記パイプルーフの内側の地盤の掘削に合わせて掘削を進行させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の地下構造物の構築方法。
  5. 前記角連結材と前記アーチ連結材とが接合によって連続体となった後に、前記角連結材間を引張材で連結することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の地下構造物の構築方法。
  6. 前記アーチ連結材をトラス構造によって補強することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の地下構造物の構築方法。
  7. 発進基地から地中に向けて打ち込まれた複数の管材から形成されるパイプルーフであって、
    断面視アーチ状のアーチ部と、その両端からそれぞれ延設される側壁部とを備えるとともに、内側面側がラーメン構造体によって支持されることを特徴とするパイプルーフ。
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JP6144055B2 (ja) * 2013-01-24 2017-06-07 株式会社熊谷組 扁平トンネルの構築方法

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