JP2006283288A - 免震構造物の過大変形制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 想定以上の地震力が働いた場合、免震層での水平移動量が増すほど摩擦による制動力が増して、過大な水平移動を阻止し、擁壁との衝突による衝撃及び地上構造物の過大変形を抑制することができる簡単かつ経済的な構成の過大変形制御装置を提供する。
【解決手段】 擁壁6の張出し部7下面と地上構造物3の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を斜面に形成して、免震層4に想定以上の水平移動が生じたとき地上構造物の免震層近傍部が張出し部の下へ互いに接触しながら潜り込むように構成するか、擁壁の上面と地上構造物の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を斜面に形成して、免震層に想定以上の水平移動が生じたとき地上構造物の免震層近傍部が擁壁の上へ互いに接触しながら乗り上げるように構成し、接触部分に発生する摩擦力によって、免震層での過大な水平移動を阻止するように構成する。
【選択図】 図8
【解決手段】 擁壁6の張出し部7下面と地上構造物3の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を斜面に形成して、免震層4に想定以上の水平移動が生じたとき地上構造物の免震層近傍部が張出し部の下へ互いに接触しながら潜り込むように構成するか、擁壁の上面と地上構造物の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を斜面に形成して、免震層に想定以上の水平移動が生じたとき地上構造物の免震層近傍部が擁壁の上へ互いに接触しながら乗り上げるように構成し、接触部分に発生する摩擦力によって、免震層での過大な水平移動を阻止するように構成する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、免震構造物の過大変形制御装置に関し、更に詳しくは、免震層での水平移動が想定以上に大きく生じたときに、過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による衝撃及び地上構造物の過大変形を抑制するようにした免震構造物の過大変形制御装置に関する。
地盤と地上構造物との間に設けられた免震層での相対的な水平移動によって地上構造物に入力される地震力を減衰するようにした免震構造物においては、地上構造物の免震層近傍部とその周囲に設けられた擁壁との間に、地上構造物が地盤に対して自由に動けるように、水平方向のクリアランスを設けることが必要とされている。
このクリアランスの大きさは、地震時に建物が擁壁に衝突しないことを前提に設定されているが、数百年に一度、発生するか否かといった極大地震によって想定以上の地震力が働いた場合、地上構造物の免震層近傍部が擁壁に衝突して、建物上部が大きく変形し、最悪の場合、建物全体が転倒してしまうことが予想される。そのため、敷地等に余裕がある場合は、衝突を恐れて過大なクリアランスを設けている例もある。
このような問題の対策として、戸建住宅のような軽量な免震構造物を対象としたものではあるが、特許文献1に記載のように、基礎と地上構造物との間に免震装置を設けた免震構造物において、基礎の上面にアンカーボルトで固定された固定ストッパーを設け、地上構造物には、地上構造物が水平方向に所定量変位したとき、固定ストッパーと当接する可動ストッパーを土台となる横梁の下面にボルト・ナットで取り付け、両ストッパーの当接部の少なくとも一方に衝撃力を緩和するゴム製の緩衝材を設けた一般住宅用免震装置における変位規制装置が提案されている。
しかしながら、この従来例は、戸建住宅のような軽量な免震構造物には有効であっても高層ビルや超高層ビルのような大重量の免震構造物には不向きである。緩衝材として、特許文献2に見られるような高硬度のゴム(防舷ゴムのような高硬度のゴム)を使用するか、あるいは、特許文献3に見られるような塑性変形によるエネルギー吸収型の衝突緩衝装置を用いる一方、擁壁や地上構造物の免震層近傍部に対する緩衝材の取付け構造を地上構造物の巨大な慣性力に耐え得るように工夫して、大重量の免震構造物に適用することも考えられるが、緩衝材の費用が高く付き、数百年に一度、発生するか発生しないかも知れない極大地震による想定以上の水平移動に対する対策としては合理性に欠けるものである。
本発明は、上記の点に留意して成されたものであって、その目的とするところは、免震層での水平移動が想定以上に大きく生じたとき、水平移動量が増すほど摩擦による制動力が増して、過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による衝撃及び地上構造物の過大変形を抑制することができる簡単かつ経済的な構成の免震構造物の過大変形制御装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即ち、請求項1に記載の発明による免震構造物の過大変形制御装置は、地盤と地上構造物との間に設けられた免震層での相対的な水平移動によって地上構造物に入力される地震力を減衰するようにした免震構造物において、地上構造物の免震層近傍部の周囲に水平方向のクリアランスを隔てて設けられた擁壁に、地上構造物側へ突出した張出し部を形成し、張出し部の下面と、それに対向する地上構造物の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を地上構造物から遠ざかる程低くなるように傾斜した斜面に形成し、免震層に想定以上の水平移動が生じたときに地上構造物の免震層近傍部が張出し部の下へ互いに接触しながら潜り込むように構成し、接触部分には摩擦材を設けておき、その接触部分に発生する摩擦力によって、免震層での過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による地上構造物の過大変形を抑制するようにしたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明による免震構造物の過大変形制御装置は、地盤と地上構造物との間に設けられた免震層での相対的な水平移動によって地上構造物に入力される地震力を減衰するようにした免震構造物において、地上構造物の免震層近傍部とその周囲に水平方向のクリアランスを隔てて設けられた擁壁の上面のうち、少なくとも一方を地上構造物から遠ざかる程高くなるように傾斜した斜面に形成し、免震層に想定以上の水平移動が生じたときに地上構造物の免震層近傍部が擁壁の上へ互いに接触しながら乗り上げるように構成し、接触部分には摩擦材を設けておき、その接触部分に発生する摩擦力と、建物が浮き上がることによる位置エネルギーの増加によって、免震層での過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による地上構造物の過大変形を抑制するようにしたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、想定されるレベルまでの地震力が地上構造物に作用したときは、クリアランスの範囲内で地上構造物が地盤に対して自由に水平移動する。極大地震によって免震層での水平移動が想定以上に大きく生じたときには、地上構造物の免震層近傍部が擁壁の張出し部と接触し、張出し部の下へ互いに接触しながら潜り込むので、接触部分に摩擦力が発生し、地上構造物に入力する地震エネルギーを摩擦エネルギーとして消費することができる。この場合、接触部分の少なくとも一方が地上構造物から遠ざかる程低くなるように傾斜した斜面に形成されているので、免震層での水平移動量が増せば増すほど、接触部分が互いに強く押し付けられて、摩擦力が増し、地上構造物に対する制動力が高まることになる。
従って、張出し部の下面と、それに対向する地上構造物の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を斜面に形成し、両者の接触部分に摩擦材を設けただけの簡単かつ経済的な構成によって、免震層での過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による衝撃及び地上構造物の過大変形を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、想定されるレベルまでの地震力が地上構造物に作用したときは、クリアランスの範囲内で地上構造物が地盤に対して自由に水平移動する。極大地震によって、免震層での水平移動が想定以上に大きく生じたときには、地上構造物の免震層近傍部が擁壁の上へ互いに接触しながら乗り上げるので、接触部分に摩擦力が発生し、地上構造物に入力する地震エネルギーを摩擦エネルギーと位置エネルギーとして消費することができる。この場合、接触部分の少なくとも一方が地上構造物から遠ざかる程高くなるように傾斜した斜面に形成されているので、免震層での水平移動量が増せば増すほど、接触部分が互いに強く押し付けられて、摩擦力が増し、地上構造物に対する制動力が高まることになる。
従って、擁壁の上面と、それに対向する地上構造物の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を斜面に形成し、両者の接触部分に摩擦材を設けただけの簡単かつ経済的な構成によって、免震層での過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による衝撃及び地上構造物の過大変形を抑制することができる。
また、免震層での水平移動が阻止されることにより、地上構造物には水平移動方向への転倒モーメントが作用するが、請求項2に記載の発明によれば、地上構造物の免震層近傍部が擁壁の上へ乗り上げることにより、地上構造物を転倒モーメントと逆方向に傾斜させる力が働くので、地上構造物に作用する転倒モーメントを緩和することができ、転倒モーメントによる地上構造物の過大変形を抑制することができる。
以下、本発明の第一の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1において、1は、基礎2と地上構造物3との間に免震層4が設けられた高層ビルや超高層ビルのような大重量の免震構造物を示す。5は免震装置、6は地上構造物3の免震層近傍部の周囲に水平方向のクリアランスを隔てて設けられた擁壁である。擁壁6と地上構造物3の免震層近傍部と間には、免震構造物1の過大変形制御装置Aが設けられている。
前記過大変形制御装置Aは、次の通りに構成されている。即ち、図2〜図4に示すように、擁壁6に地上構造物3側へ突出した張出し部7を形成し、張出し部7の下面と、それに対向する地上構造物3の免震層近傍部とを、夫々、地上構造物3から遠ざかる程低くなるように傾斜した斜面に形成して、両斜面の夫々に、摩擦材8a,8bを斜面に沿って傾斜した状態に付設してある。
そして、免震層4に想定以上の水平移動が生じたとき、図1の(ハ)と図4に示すように、地上構造物3の免震層近傍部が張出し部7の下へ互いに接触しながら潜り込むように構成し、接触部分の摩擦材8a,8bに発生する摩擦力によって、免震層4での過大な水平移動を阻止し、地上構造物3の免震層近傍部と擁壁6との衝突による地上構造物3の過大変形を抑制するように構成してある。図2〜図4において、9はクリアランスの上方を覆うエプロンであり、地上構造物3から擁壁6の上に張り出した状態に設けられている。10は上フーチング、11は下フーチングであり、上フーチング10と下フーチング11との間に前記免震装置5が設置されている。12は地中梁、13は基礎杭を示す。
図示の例では、上フーチング10の上部に前記斜面及び摩擦材8bが設けられている。図2に示すクリアランスの大きさLは、地震時に建物が擁壁に衝突しないことを前提に設定されており、想定されるレベルまでの地震力が地上構造物3に作用したときは、クリアランスの範囲内で、換言すれば、図1の(ロ)と図3に示すように、摩擦材8a,8b同士が互いに接触するまで、地上構造物3が地盤に対して自由に水平移動するように構成されている。
上記の構成によれば、極大地震によって免震層4の水平移動が想定以上に大きく生じたときには、図1の(ハ)と図4に示すように、地上構造物3の免震層近傍部(上フーチング10の上部)が擁壁6の張出し部7と接触し、張出し部7の下へ互いに接触しながら潜り込むので、接触部分の摩擦材8a,8bに摩擦力が発生し、地上構造物3に入力する地震エネルギーを摩擦エネルギーとして消費することができる。
そして、接触部分の摩擦材8a,8bの夫々が地上構造物3から遠ざかる程低くなるように傾斜した斜面に形成されているので、免震層4での水平移動量が増せば増すほど、接触部分の摩擦材8a,8b同士が互いに強く押し付けられて、摩擦力が増し、地上構造物3に対する制動力が高まることになる。
従って、張出し部7の下面と、それに対向する地上構造物3の上フーチング10の夫々に摩擦材8a,8bを設けただけの簡単かつ経済的な構成によって、免震層4での過大な水平移動を阻止し、地上構造物3の上フーチング10と擁壁6との衝突による衝撃及び地上構造物3の過大変形を抑制することができる。
図5〜図8は、本発明の第二の実施形態を示す。図5において、1は、基礎2と地上構造物3との間に免震層4が設けられた高層ビルや超高層ビルのような大重量の免震構造物を示す。5は免震装置、6は地上構造物3の免震層近傍部の周囲に水平方向のクリアランスを隔てて設けられた擁壁である。擁壁6と地上構造物3の免震層近傍部と間には、免震構造物1の過大変形制御装置Aが設けられている。
前記過大変形制御装置Aは、次の通りに構成されている。即ち、図6〜図8に示すように、擁壁6の上面と、それに対向する地上構造物3の免震層近傍部とを、夫々、地上構造物3から遠ざかる程高くなるように傾斜した斜面に形成して、両斜面の夫々に、摩擦材8a,8bを斜面に沿って傾斜した状態に付設してある。
そして、免震層4に想定以上の水平移動が生じたとき、図5の(ハ)と図8に示すように、地上構造物3の免震層近傍部が擁壁6の上へ互いに接触しながら乗り上げるように構成し、接触部分の摩擦材8a,8bに発生する摩擦力によって、免震層4での過大な水平移動を阻止し、地上構造物3の免震層近傍部と擁壁6との衝突による地上構造物3の過大変形を抑制するように構成してある。図5〜図8において、9はクリアランスの上方を覆うエプロンであり、地上構造物3から擁壁6の上に張り出した状態に設けられている。10は上フーチング、11は下フーチングであり、上フーチング10と下フーチング11との間に前記免震装置5が設置されている。12は地中梁、13は基礎杭を示す。
図示の例では、前記斜面及び摩擦材8a,8bのうち、免震層近傍部側の斜面及び摩擦材8bは、エプロン9の下面に設けられている。図6に示すクリアランスの大きさLは、地震時に建物が擁壁に衝突しないことを前提に設定されており、想定されるレベルまでの地震力が地上構造物3に作用したときは、クリアランスの範囲内で、換言すれば、図5の(ロ)と図7に示すように、摩擦材8a,8b同士が互いに接触するまで、地上構造物3が地盤に対して自由に水平移動するように構成されている。
上記の構成によれば、極大地震によって免震層4の水平移動が想定以上に大きく生じたときには、図5の(ハ)と図8に示すように、地上構造物3の免震層近傍部(エプロン9の下面)が擁壁6の上へ互いに接触しながら乗り上げるので、接触部分の摩擦材8a,8bに摩擦力が発生し、地上構造物3に入力する地震エネルギーを摩擦エネルギーと位置エネルギーとして消費することができる。
そして、接触部分の摩擦材8a,8bの夫々が地上構造物3から遠ざかる程高くなるように傾斜した斜面に形成されているので、免震層4での水平移動量が増せば増すほど、接触部分の摩擦材8a,8b同士が互いに強く押し付けられて、摩擦力が増し、地上構造物3に対する制動力が高まることになる。
従って、擁壁6の上面と、それに対向する地上構造物3のエプロン9の下面の夫々に摩擦材8a,8bを設けただけの簡単かつ経済的な構成によって、免震層4での過大な水平移動を阻止し、地上構造物3の免震層近傍部と擁壁6との衝突による衝撃及び地上構造物3の過大変形を抑制することができる。
また、免震層4での水平移動が阻止されることにより、地上構造物3には、図5の(ロ
)に示すように、水平移動方向への転倒モーメントMが作用するが、上記の構成によれば、地上構造物3の免震層近傍部(エプロン9の下面)が擁壁6の上へ乗り上げることにより、図5の(ハ)に示すように、地上構造物3を転倒モーメントMと逆方向に傾斜させる力が働くので、地上構造物3に作用する転倒モーメントMを緩和することができ、転倒モーメントMによる地上構造物3の過大変形を抑制することができる。図5の(ハ)に示すP1は変形前の重心、P2は変形後の重心を示す。
)に示すように、水平移動方向への転倒モーメントMが作用するが、上記の構成によれば、地上構造物3の免震層近傍部(エプロン9の下面)が擁壁6の上へ乗り上げることにより、図5の(ハ)に示すように、地上構造物3を転倒モーメントMと逆方向に傾斜させる力が働くので、地上構造物3に作用する転倒モーメントMを緩和することができ、転倒モーメントMによる地上構造物3の過大変形を抑制することができる。図5の(ハ)に示すP1は変形前の重心、P2は変形後の重心を示す。
尚、図1〜図4に示す実施形態では、張出し部7の下面と、それに対向する地上構造物3の免震層近傍部(上フーチング10の上部)とを、夫々、地上構造物3から遠ざかる程低くなるように傾斜した斜面に形成して、両斜面の夫々に摩擦材8a,8bを付設し、図5〜図8に示す実施形態では、擁壁6の上面と、それに対向する地上構造物3の免震層近傍部(エプロン9の下面)とを、夫々、地上構造物3から遠ざかる程高くなるように傾斜した斜面に形成して、両斜面の夫々に摩擦材8a,8bを付設したが、相対向する斜面の何れか一方と、それに付設する一方の摩擦材8a又は8bを省略して、実施するなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明が種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
A 過大変形制御装置
1 免震構造物
2 基礎
3 地上構造物
4 免震層
5 免震装置
6 擁壁
7 張出し部
8a,8b 摩擦材
9 エプロン
10 上フーチング
11 下フーチング
12 地中梁
13 基礎杭
1 免震構造物
2 基礎
3 地上構造物
4 免震層
5 免震装置
6 擁壁
7 張出し部
8a,8b 摩擦材
9 エプロン
10 上フーチング
11 下フーチング
12 地中梁
13 基礎杭
Claims (2)
- 地盤と地上構造物との間に設けられた免震層での相対的な水平移動によって地上構造物に入力される地震力を減衰するようにした免震構造物において、地上構造物の免震層近傍部の周囲に水平方向のクリアランスを隔てて設けられた擁壁に、地上構造物側へ突出した張出し部を形成し、張出し部の下面と、それに対向する地上構造物の免震層近傍部とのうち、少なくとも一方を地上構造物から遠ざかる程低くなるように傾斜した斜面に形成し、免震層に想定以上の水平移動が生じたときに地上構造物の免震層近傍部が張出し部の下へ互いに接触しながら潜り込むように構成し、接触部分には摩擦材を設けておき、その接触部分に発生する摩擦力によって、免震層での過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による地上構造物の過大変形を抑制するようにしたことを特徴とする免震構造物の過大変形制御装置。
- 地盤と地上構造物との間に設けられた免震層での相対的な水平移動によって地上構造物に入力される地震力を減衰するようにした免震構造物において、地上構造物の免震層近傍部とその周囲に水平方向のクリアランスを隔てて設けられた擁壁のうち、少なくとも一方を地上構造物から遠ざかる程高くなるように傾斜した斜面に形成し、免震層に想定以上の水平移動が生じたときに地上構造物の免震層近傍部が擁壁の上へ互いに接触しながら乗り上げるように構成し、接触部分には摩擦材を設けておき、その接触部分に発生する摩擦力と、建物が浮き上がることによる位置エネルギーの増加によって、免震層での過大な水平移動を阻止し、地上構造物の免震層近傍部と擁壁との衝突による地上構造物の過大変形を抑制するようにしたことを特徴とする免震構造物の過大変形制御装置。
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JP2005101109A JP2006283288A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 免震構造物の過大変形制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009121052A (ja) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Takenaka Komuten Co Ltd | 免震建物 |
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2005
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