JP3956226B2 - 道路造成方法及びそれに用いる上部工版 - Google Patents

道路造成方法及びそれに用いる上部工版 Download PDF

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Description

本発明は、急峻な山法面に道路を拡幅ないし造成するのに適した道路を造成することができる道路造成方法、及びそれに用いる上部工版に関する。
一般に、山間部の法面に道路を拡幅ないし造成する場合、計画道路幅に合わせて下部基礎を打ち、その上部に丈夫な擁壁又は大きなブロックを立て、法面との間に土砂(盛土)を入れ、その上部を道路としていた。この一般的な工法では、擁壁又はブロックの上端位置が道路端と一致するため、道路幅に制限があり、法面が急傾斜の場合、所要幅の道路を形成することができないという難点がある。
特に、急峻な山岳地帯は、道路幅が狭く大型バス等が離合しては運行できないような地域が数多くある。山側は切取り作業の不可能な崖となっている。このような急峻な山法面に造成された道路を拡幅するために、所要幅に形成した床版の底部中間位置を基礎上に立てた支柱で支持し、支柱位置から谷側に張り出して道路幅を広く取ることも行われている。しかし、この床版による道路拡幅工法では、張り出し部分の荷重をバランスウェイトさせる必要もあり、床版の山寄りの位置を路面に強固に固定する必要性があり、そのため現道端面に相当大きな基礎打ち工事を必要とし、多くの場合道路を長期に亘って全面通行止めにしなければならず、迂回路が無いような道路や、迂回路を造成できないような道路では実施できないという難点があった。
以上のような難点を克服するため、特許第2929588(道路拡張構造)では、その特許請求の範囲に記載のように、谷側が傾斜面をなす道路を谷側に拡張する道路拡張構造において、下部基礎及びその上に立設された支柱から成る支柱体を立設し、この支持体の上部に谷側を上向きにして斜設した傾斜版を設け、その上に盛土を備えることを特徴とする道路拡張構造が示されている。傾斜版の傾斜角は盛土の安息角(30°程度)とされる。即ち、盛土を行ったとき、傾斜版が支柱上で安定して支持される状態とされる。
この傾斜版による拡幅工法によれば、下部基礎及び上部基礎を現道端面より谷側に離れた位置で打ち、下部基礎上に支柱を立て、その上部に谷側を上向きとして傾斜版を載置固定し、その後盛土すれば良いので、下部基礎より谷側に拡幅可能であると共に、道路を全面通行止めしなくて済むという利点がある。
しかしながら、上記傾斜版による道路拡幅工法にあっては、傾斜板自体が不安定で、支柱を基準としての張り出し幅が傾斜版の全水平幅の1/3に制限されるという難点があり、また安定した安全設計を得にくい等の問題点がある。
上記特許第2929588号の問題点を改善することを目的として、本発明者等は特開2002-356801号公報(道路造成方法及びそれに用いる上部工版)を提案した。この方法は、道路を拡幅ないし造成したい山法面下方に基礎を作り、その上部で谷側に計画路面より所定高さだけ低い高さまでコンクリートブロックを立て、その裏面と前記山法面との間にコンクリートを投設して下部工を形成し、
前記下部工の上面に載置される水平姿勢の埋め込み床版及び該埋め込み床版の谷側端面を基点として計画道路の最外端位置まで直線的又は曲線的に延伸された壁版とで成る上部工版の前記埋め込み床版を前記下部工の上面に合わせて載置し、
前記埋め込み床版を前記下部工の前記コンクリートに対しアンカー止めすると共に、前記壁版上部を前記山法面に対しアンカー止めし、
前記埋め込み床版上部で前記壁版及び前記山法面との間に土砂を埋め立て道路を造成することを特徴とする。ここで用いる上部工版は埋め込み床版及び壁版を備えるので、Z字形又はくの字形となるのが1つの特徴である。さらに、強固な固定と地震時の水平方向に作用する振動に対して柔軟性をもたせるべく、コンクリートブロックは水平方向には柔な構造とし、かつコンクリートブロックの裏面と前記山法面との間には慣性力を低下すべく比重2.0以下の軽量コンクリートを投設することとしている。
しかしながら、特開2002-566801号公報に示される道路造成方法及びそれに用いる上部工版は、説明通りの機能を有し実用化しつつあるが、上部工版はZ字形又はくの字形となるのでその製作費用を多く要し、運送コストを高くしている。また、裏込め材として用いられている比重2.0以下のコンクリートは品質過剰で仕上がりコストを高くしているという問題点があった。
特許第2929588号公報、第1頁、図1 特開2002-356801号公報、第1頁、図1
本発明は、特開2002-556801号の道路造成方法を改善し、急峻な山法面であっても現道の通行を確保しながら道路拡幅工事を行なうことができ、張り出し幅を大きくして、かつ静的及び動的安定性に優れ、施工容易にして安価に提供できる道路造成方法を提供することを目的とする。
また、裏込め材を改良し、性能向上しつつ、施工単価を低下させることを目的とする。
さらに、上部工版の形状を平板状に近づけて、製作、運搬、裾付け容易でかつ安価に提供できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決することができる本発明は、道路を拡幅ないし造成したい山法面の下方に、前記山法面に対しアンカー止めされた基礎を作り、又は現場状態に応じては基礎のみを作り、
前記基礎の上部で谷側に計画路面の高さより所定寸法だけ低い高さまで、幅の広いコンクリートブロックを立て、
段積みされる各ブロックの背面には、裏込め材として比重1.5g/cm 以下の発泡モルタルないし発泡コンクリートを充填、打設して背面足場とできるコンクリートブロックを積み上げ、
前記幅の広いブロックには前記山又は谷方向に間隔を置いて一対の鉄筋9を上下に貫通させて設け、
段積みされた前記ブロックの上面に前記計画路面の谷側端部まで張り出した形の上部工版をバランスさせて載置すると共に、その中央部を前記一対の鉄筋9で結合し、その山側張り出し部を前記山法面に対し斜め下方に向けてアンカー止めし、
前記上部工版及び前記山法面との間には、土砂を埋め立て又はアスファルトを布設し、計画通りの道路を造成することを特徴とする。
本発明の道路造成方法では、山法面に基礎を作ってアンカー止めし、谷側面に沿って幅のあるコンクリートブロックを立て、各ブロックの背面には、裏込め材として発泡モルタルないし発泡コンクリートを充填、打設してコンクリートブロックを積み上げ、その上に上部工版を載置固定し、その後、裏込め材を最終投設し、その硬化を待って適宜土砂等を埋め立て又はアスファルトを布設して道路を拡幅ないし造成する。この手順は、工数少なく、短期で工事終了でき、かつ安全施工が可能である。基礎上での作業であり、これにコンクリートブロックを順次立て、その上に工場生産された上部工版を載置する形である。上部工版の載置作業及び裏込め材の打設時間を除いて片側通行可能である。
設計は、基礎、コンクリートブロック、上部工版、裏込め材、アンカー、固定ボルト等に部材分けし、モデルを用いて容易に計算できるので、低コストで、安全設計が可能である。裏込め材としての発泡モルタルないし発泡コンクリート等は、比重1.5g/cm3以下で調節することができる。比重を1.5g/cm3以下とすることにより、材料原価を低くすることができるのみならず、慣性力低下に基き耐震強度の向上を図ることができる。圧縮強度に関しては、比重0.8g/cm3の絶乾発泡モルタルで2〜2.5N/mm2を出すことができる。裏込め材としては、圧縮強度向上のため、また比重低下の向上を図るため、砂以外のフライアッシュ、腐敗の恐れのない木質片等の有機物、その他の軽量素材を配合することもできる。圧縮強度0.5N/cm2以上を条件とする。
上部工版としては、前記ブロックを基準として谷側へ延長された谷側張り出し部と、前記ブロックから前記山側へ延長された山側張り出し部を有し、拡幅量が大きい場合、前記山側張り出し部の下面には、前記谷側張り出し部の上部に車両が配置された場合の重量に見合うカウンタウェイト部が付属される。
上部工版は、プレキャスト、又はプレストレスト成型される。上部工版は、一般に、山側部分を重くすべく、山側部分の下方にカウンタウェイト部を付けた形とする。上部工版は、コンクリートブロックに載置した後、コンクリートブロックに対し、ボルトで固定する。安全のため、コンクリートブロックの幅Dの山側端点DMを基準として、上部工版重心がコンクリートブロック幅の内側(山側)寄りの位置に来るように設計する。これにより、工事中、上部工版をコンクリートブロック上で安定して支持できる。
コンクリートブロックは、プレキャスト又はプレストレスト成型される。コンクリートブロックは、谷側面に沿う谷側壁面と、この壁面に直交する直交壁面とを有してT字形に形成し、前記谷側壁面及び前記直交壁面には、夫々上下に伸びる通し鉄筋を挿通可能の鉄筋挿通孔を備える。谷側壁面にはその両端部分を含めて2個以上の鉄筋挿通孔を設ける。直交壁面には交差位置から離れた位置に少なくとも1個の鉄筋挿通孔を設ける。
コンクリートブロックは、複数のコンクリートブロックを段状に積み上げて所要高さを確保できる。積み上げたコンクリートブロックの各鉄筋挿通孔には上下に鉄筋を通し、下方の基礎と上方の上部工版との間で相互に強固に連結する。段積み段階でのコンクリートブロックは、下方の段のコンクリートブロックに強固に固定されつつ発泡モルタル等が打設される。これにより、幅のあるコンクリートブロックは、谷側と山側の方向線上で十分な幅を持った高強度な擁壁ともなり、その上部で上部工版を安定支持することができる。構築されたコンクリートブロックの裏面には順次裏込め材が投設されるので、前記直交壁面は裏込め材と一体化され、さらに高強度の擁壁となる。
本発明によれば、道路を拡幅ないし造成したい山法面の下方に、前記山法面に対し適宜アンカー止めされた基礎を作り、
前記基礎の上部で谷側に計画路面の高さより所定高さだけ低い高さまで、幅の広いコンクリートブロックを立て、
段積みされる各ブロックの背面には、裏込め材として発泡モルタルないし発泡コンクリートを充填、打設して背面足場とできるコンクリートブロックを積み上げ、
前記ブロックの上面に前記計画路面の谷側端部まで張り出した形の上部工版をバランスさせて載置すると共に、これを前記山法面に対し斜め下方に向けてアンカー止めし、
前記上部工版及び前記山法面との間には、土砂を埋め立て又はアスファルトを布設して前記計画通りの道路を造成することができる。
構成要素が単純であるので、安全設計を容易、確実に行うことができる。基礎の上にブロックを立て、その上に上部工版を載せ、アンカ止めし、埋込材を充填、打設するという手順であるので、工事期間を短縮でき、しかも山間部の狭隘な道路であっても完全通行止めすることなく、片側通行で対処できる。ほとんど全ての工事を基礎上で行うことができるので、全工事を安全に逐行することができる。さらに裏込め材を発泡モルタルないし発泡コンクリートとするので慣性力低く耐震性をさらに高くすることができる。
裏込め材としての発泡モルタルないし発泡コンクリートの比重を1.5g/cm3以下とするので、材料単価の低減を図ることができ、現場への材料運送費用を低くすることができ、しかも耐震性を高めることができる。
上部工版を前記ブロックの谷側端面から谷側へ延長された谷側張り出し部と、前記ブロックの山側端面から前記山側へ延長された山側張り出し部を有し、
前記山側張り出し部の下面には、重量バランス用のカウンタウェイト部を付属させた形とすれば、従来のZ字形やくの字形のものと異なり概ね平板状であり、製作容易で製造コストを低下させることができる。しかも現場への搬送及び投置作業が容易である。カウンタウェイト部を設けることができるので、重量バランスを自由にとることができ、工事を安全に遂行できる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明を実施するための最適の形態を説明する。図1は、本発明の道路造成方法を断面構造で示す説明図、図2はこれに用いることができる上部工版の平面図及び側面図、図3は、これに用いることができるコンクリートブロックの斜視図、図4は、本発明の他の実施形態に係る断面説明図である。
図1に示すように、本発明の道路造成方法は、急峻な山1に造成された幅Aの現道2を幅Bだけ拡幅する例で示している。
順次示すと、まず、拡幅すべき幅Bの中間位置で、その下方に基礎3を打ち、これを山1の法面に対しPCより線等じん性のある永久アンカー鋼材4を用いてアンカー固定する。山が急峻であっても、基礎部分は平地であることも有る。このような場合には基礎に対するアンカーは省略されることもある。アンカー鋼材4の周りには、グラウトミルク5が注入される。従って、基礎3は山1の法面に強固に固定される。
これらの工事中、現道2の端部に図示しない柵を設け、その下方で基礎3を作る工事をすることができるので、現道2は、そのまま用いることができ、片側通行できる。
前記基礎3を山1にアンカー固定した後、図3に示すコンクリートブロック6を用いて擁壁7を構築する。
擁壁7は、図3に示すコンクリートブロックの鉄筋挿通孔8を介して鉄筋9を通し、計画路面高さH1より所定高さΔHだけ低い高さH2まで積み上げられる。
図3に示すように、コンクリートブロック6は、谷側壁面10とこれに直交する直交壁面11を有している。谷側壁面10の両側には、相隣り合うコンクリートブロック6と噛合させるための凸凹面が形成されている。
擁壁7を形成するに際し、各コンクリートブロック6は、1段づつ積み上げられ、各段毎に発泡モルタル12が充填1打設される。各段のコンクリートブロックを6−i(i=1、2、3・・・)で示す。各段毎に打設された発泡モルタルは12−i(i=1、2、3・・・)で示す。
発泡モルタル12は、不連続空隙を有するポーラスモルタルであり、その空隙率は、30〜50%又はそれ以上とすることができる。配合は、砂、セメント、フライアッシュ、その他の混合物である。その特性を表1に示す。
Figure 0003956226
表1に示す発泡モルタル12は、高強度を具現するには5日以上の日数を要するが、コンクリートブロック6の設置に次ぐ一段づつの打設作業では、一昼夜を置いて次段を積み上げることができる。これらの手順により、最上段のコンクリートブロック6−7が積まれる。この時点では、最後の発泡モルタル12−7は、まだ打設しない。
コンクリートブロック6の積み上げ及び発泡モルタル12の打設に際しては、山1側との関係において、適宜排水設備が敷設される。例えば、山1側に沿って排水管を配置し、それを基礎3の上部に向けて配管し、排水孔を基礎3上に設ける。又は、適宜中間位置で、対応するコンクリートブロック6−iから谷側排水孔を設ける等とする。以上の如くして構成される擁壁7の部分を、ここでは、中間工と呼ぶ。この中間工の形成過程において、下段に対し上段ブロックを固定した後に発泡モルタル12が打設される。そのとき、作業者はコンクリートブロック6の直交壁面11の上部へ直接、又は相隣合うブロックとの間に足場板を架けてその上に乗ることができる。十分な広さを持たせているので、作業を安全に行うことができる。
最上段のコンクリートブロック6−7を設置した後、山1へ永久アンカー13を打ち、コンクリートブロック6−7上へ上部工版14を載置し、鉄筋9、9と結合した後、永久アンカー13と結合する。
図2に示すように、上部工版14は、谷側張り出し部15と山側張り出し部16を有し、その中間部が前記コンクリートブロック6の上端で支持される。本例では、山側張り出し部16の下方にはカウンタウェイト部16Wが形成されている。上部工版15の谷側端部には、防護柵設置用のポケット孔17が設けられている。前記コンクリートブロック6の鉄筋挿通孔8の主鉄筋に対応する5個の鉄筋固定孔18が設けられている。前記永久アンカー13を固定するためのアンカー固定孔19が設けられている。さらに、中間部分に発泡モルタル注入孔20が設けられている。
前記最上段のコンクリートブロック6−7の上に、上部工版14が載置され、これを鉄筋9及び永久アンカー13と結合した後、モルタル注入孔20を介して最終段の発泡モルタル12−7を充填打設する。
以上により、道路構造の骨格が定まる。その後、上部工版14と山1との間に土砂を埋め、転圧し、アスファルト21を敷き、防護柵22を取付け、白線を引き、本発明の工法に基く拡幅工事が終了する。これまでの間、一方通行は保たれる。コンクリートブロック1段づつの積み上げであるので、工事の安全も確保できる。
以上の方法により完成される道路構造の設計について示すと、コンクリートブロック7の谷側端面を基準として、谷側に加わる総荷重に基くモーメントM1、それより山側に加わる総荷重に基くモーメントをM2とし、これに安全率Fsを加えて、次式が成立する。
Figure 0003956226
数1の山側のモーメントM2には、カウンタウェイト部16Wを含めた山側張り出し部16の重量の他、鉄筋9の坑張力及び永久アンカー13の張力(例えば11トン)を含めることができるので、M2/M1は3以上の大きな値例えば10とすることができる。具体的には、上部工版14の転倒計算、コンクリートブロック6の支持力、地震荷重による安定性等について計算することができる。これらの計算において、本発明の工法では構成要素が単純化されているので、計算容易であり、かつ安全係数を充分大とすることができる。
コンクリートブロック6による擁壁7は、鉄筋9を縦方向に通しており、横方向の振動を吸収可能な形としている。また、山1側の裏込め材12の比重を1.5g/cm3以下の値とするので、比重2.0以上の普通コンクリートと比べ、慣性力が小さく、耐震性能が高い。裏込め材の比重を1.0 g/cm3以下とすれば尚好ましい。
図4は、他の実施形態を示す説明図である。図1〜3で示した実施形態では、上部工版14にカウンタウェイト部16Wを設けたが、これは安全上のものであり、張り出し寸法が小さい場合等にはこれを省略することもできる。
図4に示すように、拡幅すべき幅B1が小さい場合には、上部工版23の山側張り出し部の寸法を小さくし、かつカウンタウェイト部を省略することができる。安全上、何ら問題ないからである。図4において、図1に示したものと同一機能を果す部材には、同一参考符号を付けて示してある。本発明の道路構造の作用、効果については、図1に示したものと同様である。所要の拡幅を行うことができ、安全係数を大とすることができ、工事を安全に行うことができ、しかも材料単価、施工費用を低くすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計的変更を加えることができ、各種態様で実施し得る。
本発明の道路造成方法を断面構造で示す説明図である。 上部工版の平面図(a図)及びその側面図(b図)である。 下段及び中間段に用いられるコンクリートブロックの斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る道路断面の説明図である。
符号の説明
1 山
2 現道
3 基礎
4 アンカー鋼材
5 グラウトミルク
6−i(i=1、2、3・・・) コンクリートブロック
7 擁壁
8 鉄筋挿通孔
9 鉄筋
10 コンクリートブロックの谷側壁面
11 コンクリートブロックの直交壁面
12−i(i=1、2、3・・・) 発泡モルタル
13 永久アンカー
14、23 上部工版
15 谷側張り出し部
16 山側張り出し部
16W カウンタウェイト部
17 ポケット孔
18 鉄筋固定孔
19 アンカー固定孔
20 発泡モルタル注入孔
21 アスファルト
22 防護柵

Claims (2)

  1. 道路を拡幅ないし造成したい山法面の下方に、前記山法面に対しアンカー止めされた基礎を作り、又は現場状態に応じては基礎のみを作り、
    前記基礎の上部で谷側に計画路面の高さより所定寸法だけ低い高さまで、幅の広いコンクリートブロックを立て、
    段積みされる各ブロックの背面には、裏込め材として比重1.5g/cm 以下の発泡モルタルないし発泡コンクリートを充填、打設して背面足場とできるコンクリートブロックを積み上げ、
    前記幅の広いブロックには前記山又は谷方向に間隔を置いて一対の鉄筋9を上下に貫通させて設け、
    段積みされた前記ブロックの上面に前記計画路面の谷側端部まで張り出した形の上部工版をバランスさせて載置すると共に、その中央部を前記一対の鉄筋9で結合し、その山側張り出し部を前記山法面に対し斜め下方に向けてアンカー止めし、
    前記上部工版及び前記山法面との間には、土砂を埋め立て又はアスファルトを布設して計画通りの道路を造成することを特徴とする道路造成方法。
  2. 請求項1に記載の道路造成方法に用いることができる上部工版であって、
    前記ブロックの谷側端面から谷側へ延長された谷側張り出し部と、前記ブロックの山側端面から前記山側へ延長された山側張り出し部を有し、
    前記山側張り出し部の下面には、重量バランス用のカウンタウェイト部が付属されることを特徴とする上部工版。
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