JP5356780B2 - 構造物及び構造物の施工方法並びに設計方法 - Google Patents

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本発明は、屋根とこの屋根を支持する柱とからなる上部架構と、屋根の水平投影面内にコンクリート床面と、を有する構造物と、この構造物を施工する施工方法と、この構造物の合理的な設計方法とに関するものである。
従来より、主に住宅の敷地内の外部駐車スペースを覆う屋根と該屋根を支持する柱とからなる上部架構、例えば、エクステリア部材メーカー等から「カーポート」という名称で供給される部材を、実際に使用可能な状態とする場合、個々の柱の埋め込み部分にコンクリート塊状の基礎を独立して構築し、その後、前記基礎とは別構造の土間コンクリートを打設して駐車スペースの床を形成するのが一般的であった。
また、特許文献1には、予め打設された土間コンクリートを穿設して設けた開口の縁に柱脚基礎のつば状部を引っ掛けることで土間コンクリートの拘束効果を活用する技術が開示されている。
特開2006−233512号公報
従来の一般的な構造の場合、上部架構は柱の埋め込み部分に構築された基礎のみによって支持されるため、大きい基礎を構築する必要があり、且つ基礎構築部分と土間コンクリート構築部分のそれぞれについて掘削工事が必要であり、土の掘削や掘削した土の搬出に多大な手間と費用を要した。
また、特許文献1に記載された技術は、既存の土間コンクリートの拘束効果を有効に活用するものであって、土間コンクリートを含めて新設する場合に適用すると、却って作業に手間がかかるという問題や、例えば、柱脚基礎とは構造的に縁が切れている為、土間コンクリートを地反力を負担できるスラブ基礎とみなすことはできないなど、土間コンクリートを構造的に充分に活用できないという問題があった。
本発明はこのような従来技術の有する課題を解決するものであり、前述した構造物を新設する際に土間コンクリートを構造体として充分活用することで土の掘削や掘削土の搬出作業に要する手間や費用を低減することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る構造物は、屋根と該屋根を支持する柱とからなる上部架構と、前記柱の地中埋め込み部周囲から前記屋根の水平投影面内の地表面にかけて一体的、連続的に構築したスラブ基礎と、前記柱の地中埋め込み部周囲に形成され、前記スラブ基礎より深く、かつ前記柱の埋め込み深さに対応した深さを有する根巻部とを有する鉄筋コンクリート造の基礎と、を備え、前記鉄筋コンクリート造の基礎は、前記スラブ基礎と前記根巻部の上部とに渡り配筋された鉄筋と、一端側が前記根巻部である前記柱の地中埋め込み部周囲において下端寄りに配筋され、かつ他端側が前記鉄筋と同一方向に抱合せて配筋された鉄筋と、を備え、
前記屋根は平面視略矩形状であり、かつ前記柱が前記屋根の一辺に沿って配置された片持ち形式または前記柱が前記屋根の対向する二辺に設置された形式であることを特徴とする構造物である。
なお、ここで「一体的、連続的に構築した鉄筋コンクリート造の基礎」とは、先行して打設したコンクリートが硬化する前に次なるコンクリートを間断なく打設して構築したものはもちろん、構造的に一体とみなされるように構築したものであれば先行して打設したコンクリートの硬化開始後に次なるコンクリートを打設したものをも含むものである(以下同様)。
上記構造物において、前記鉄筋コンクリート造の基礎に沿ってフェンスの基礎が構築されており、前記フェンスの基礎は、前記鉄筋コンクリート造の基礎の根巻部側が開放された型枠コンクリートブロックを前記鉄筋コンクリート造の基礎の前記柱側の長辺に沿って配置し、前記鉄筋コンクリート造の基礎の前記鉄筋を配筋してコンクリートを打設することにより、前記フェンスの基礎と前記鉄筋コンクリート造の基礎とが一体的に構築されたものとすることができる。
また、本発明に係る構造物の施工方法は、上記何れかの構造物を施工するための構造物の施工方法であって、
(1)前記柱の地中埋め込み部周囲及び前記屋根の水平投影面内の地表面を掘削する工程と、
(2)前記柱の地中埋め込み部を掘削部に配置して前記柱を立設する工程と、
(3)前記柱の地中埋め込み部周囲及び前記屋根の水平投影面内の地表面に鉄筋を配設した後、コンクリートを一体的に打設して基礎を構築する工程と、
(4)前記コンクリート硬化後に前記屋根を架設する工程
を含むことを特徴とするものである。
また本発明に係る構造物の設計方法は、屋根と該屋根を支持する柱とからなる上部架構を有する構造物の設計方法であって、前記柱の地中埋め込み部周囲及び前記屋根の水平投影面内の地表面に一体的、連続的に構築した鉄筋コンクリート構造体を基礎とみなすとともに、該鉄筋コンクリート構造体の重量を屋根に作用する吹き上げ力に対する反力のひとつとみなし、前記構造物の構造計算を行うことを特徴とするものである。
本発明に係る構造物によれば、柱の地中埋め込み部周囲から屋根の水平投影面内の地表面にかけて一体的、連続的に構築した鉄筋コンクリート造の基礎が、上部架構を支持する基礎としての機能と土間コンクリートとしての機能を兼ね備えるので、全体として使用するコンクリート量や、土の掘削量を低減させることができる。従って、材料費や残土処理費等のコストや、作業に要する時間やコストを低減することができる。
また、本発明に係る構造物の施工方法によれば、本発明に係る構造物を合理的に施工することができ、この構造物を構築する際の作業に要する時間やコストを低減することができる。
また、本発明に係る構造物の設計方法によれば、上述した鉄筋コンクリート構造体を構造物の基礎とみなして構造計算することによって、また、鉄筋コンクリート構造体の重量を屋根に作用する吹き上げ力に対する反力のひとつとみなして構造計算することによって、構造物の合理的な設計を行うことができる。
以下、本発明に係る構造物について説明し、併せて構造物の施工方法、設計方法について説明する。
先ず第1実施例に係る構造物の構成について図を用いて説明する。図1は本実施例に係る構造物の斜視図である。図2は構造物の断面図であり、(a)は図3のIIa−IIa断面図、(b)は図3のIIb−IIb断面図である。図3は構造物を構成する基礎の配筋状態を説明する平面図である。
図において、構造物を代表する構成として、主に戸建て住宅の敷地内に構築される片持ち形式のカーポートAが示されている。
カーポートAは、2本の柱1と、夫々の柱1の上端から持ち出され横方向に延びる同じく片持ちの梁2と、梁2の上面に載置、固定された屋根3と、からなる上部架構A1と、車両の載置面となり且つ上部架構A1を支持する基礎A2とによって構成されている。
なお、上部架構A1は、エクステリア部材メーカー等が製造、供給する製品であり、一般的なサイズの乗用車1台の駐車を想定したサイズを有し、予め構造計算により各部位についての安全性が確認されたものである。
上部架構A1を構成する柱1及び梁2は、矩形断面で中空のアルミ部材または中空部に補強用の鋼製部材を有するアルミ部材からなる。また、屋根3は、中空のアルミ部材を格子状に組んで形成した枠材3aの上にポリカーボネート等の硬質の合成樹脂からなる板3bが載置され、枠材3aに固定されて構成されている。
カーポートAは構築すべき土地の形状に対応して屋根3の形状が設定される。このため、屋根3の水平投影面の形状は特に限定するものではない。
基礎A2は、上部架構A1を構成する屋根3の水平投影面内に形成された平坦な板状のスラブ基礎4と、柱1の転倒の防止を目的としてスラブ基礎4の下部且つ柱1の地中埋め込み部1aの周囲に形成され、柱1の埋め込み深さに対応した深さを有する直方体、塊状の根巻部5と、によって構成されている。
スラブ基礎4にはスラブ基礎4に作用する力に基づいて決定された所定の径を有する鉄筋4aが所定間隔で縦横に配筋されており、この鉄筋4aは、根巻部5の上方も含めたスラブ基礎4の全域にわたって配筋されている。また、根巻部5にも鉄筋5aが配筋されている。この鉄筋5aは、一本の鉄筋を2箇所、鈍角(凡そ135度)に折り曲げて構成されており、その一端側(柱1の地中埋め込み部1a側)が根巻部5の下端寄りに略水平となるように、中間部が凡そ45度の角度で傾斜するように、他端側がスラブ基礎4に配筋された鉄筋4aのうち鉄筋5aと同一方向に配置された鉄筋に抱き合わせたように配筋されている。
従って、スラブ基礎4の平面部分に配筋された鉄筋4aと、柱1の根巻部5の深い位置に配筋された鉄筋5aとは一体的に連続することとなる。そして、スラブ基礎4を構成するコンクリート4bが個々の柱1毎に構成された根巻部5のコンクリート5bと一体的に打設される。このため、基礎A2は、全体が柱1の地中埋め込み部1a周囲から屋根3の水平投影面内の地表面にかけて一体的に且つ連続的に構築されることとなる。
尚、本実施例では根巻部5は図2(a)に示す断面が矩形状に構成されているが、この構成に限定するものではなく、柱1から所定寸法離間した位置から徐々に深さが減少するハンチとして形成されていても良い。
本実施例では、根巻部5とスラブ基礎4とで構成され、柱1の地中埋め込み部1a周囲及び屋根3の水平投影面内の地表面に一体的、連続的に構築した鉄筋コンクリート構造体をカーポートA(構造物)の基礎A2とみなすとともに、鉄筋コンクリート構造体の重量を屋根3に作用する吹き上げ力に対する反力のひとつとみなし、このような条件のもとでカーポートA(構造物)の構造計算を行い、構造安全性を確認している。
なお、カーポートAの上部架構A1の各部位は、予め構造計算により安全性が確認されているので、これを実際に使用しうる状態にする際に行うべき構造計算は、基礎A2に関連する項目のみであり、通常は、(1)接地圧の検討、(2)吹き上げ力(風荷重)による転倒の検討、(3)応力に対する基礎A1の各部位の安全性の検討、以上3項目に限定される。
本実施例における(1)の検討では、スラブ基礎4を含む基礎A2全体を上部架構A1を支持する基礎とみなして構造計算が行われている。また、(2)の検討では、スラブ基礎4を含む基礎A2全体の重量が吹き上げ力に対する反力のひとつとみなして構造計算が行われている。
前記(1)の検討は、基礎A2の自重や車両等の積載荷重に加え、屋根3の自重や積雪荷重など、屋根3に作用する鉛直下向きの力についても考慮して、接地圧が地反力を下回ることを確認するものであるが、基礎A2は、従来の構造物における個々の柱毎に構築された基礎よりも大きな面で接地しており、しかもスラブ基礎4が屋根3の持ち出し方向に延出しているため、偏心量が少ない(即ち、基礎A2の図心と鉛直下向き荷重の合力の位置のずれが小さくなる)ので、接地圧を小さくすることができ、基礎A2が軟弱な地盤への対応力の高い基礎であることが、この項目の検討によって確認できる。
また、前記(2)の検討は、屋根3に対して作用する吹き上げ力(鉛直上向きの力)による転倒モーメントが、これに対抗するカーポートAの自重によるモーメントを下回ることを確認するものであるが、基礎A2は、従来のカーポート等の構造物における個々の柱毎に構築された基礎に比べて、厚さの小さな部分が大部分であるが面積は充分に広いので、反力となる重量が確保され、しかも、屋根3の持ち出し方向と同一方向に延伸して重心位置が持ち出し方向にずれた構成となる。従って、カーポートAの自重による転倒モーメントに抵抗するモーメントが大きくなり、吹き上げ力に対してもより安全な構造となることが、この項目の検討によって確認できる。
また、前記(3)の検討においては、カーポートAが片持ち形式の為、柱1の近傍に作用する曲げモーメントに対して必要な性能が確保されているかを確認する必要があるが、基礎A2は根巻部5を備えているので、この曲げモーメントに対抗し得る充分な断面が確保されていることが確認できる。
上記検討の結果、スラブ基礎4の平面寸法が、駐車スペースとして必要とされるコンクリート床の平面寸法よりも小さく設定できることが確認できた場合、スラブ基礎4に接続させてコンクリート舗装部7が構築される。
コンクリート舗装部7は、スラブ基礎4とは絶縁目地8によって構造的に縁が絶たれている部分である。従って、上部架構A1からの荷重の影響を受けることがなく、車両等の載置時あるいは車両等が移動する際に作用する荷重によってコンクリートに亀裂等が発生しない程度の強度を有すれば良く、コンクリートの厚さや鉄筋量をスラブ基礎4と同等とする必要はない。
本実施例では、駐車スペースとして必要なコンクリート床の平面寸法は3000mm×5000mmに設定されている。そして、スラブ基礎4は、前記構造計算によって、構造上及び耐久性上必要な厚さと、駐車スペースとして必要な上記床寸法よりも小さな平面寸法でよいことが確認されている。従って、前記平面寸法を持ったスラブ基礎4の両短辺と、柱1から離隔した長辺に接続させて平面視がコ字状のコンクリート舗装部7が構築されている。
コンクリート舗装部7は、スラブ基礎4の鉄筋4aよりも小さな径を有する鉄筋を格子状に溶接して構成したメッシュ鉄筋7aを配筋し、スラブ基礎のコンクリート4bよりも小さな厚さでコンクリートを打設した平坦な床面として設定されている。
上記の如く構成されたカーポートAと、カーポートAと同一の上部架構A1と従来の柱毎に独立した基礎と3000mm×5000mmの平面寸法を有するコンクリート舗装部7とからなる従来構造のカーポートの夫々について構造計算を行って両者を比較すると、カーポートAでは、全体として使用するコンクリートのボリュームを確実に減少させることができ、減少の度合いはカーポートAを構築する地盤の地耐力が小さいほど顕著であることが確認できる。
従って、コンクリート打設の際の手間や材料費を低減させることができ、更に、コンクリート打設前の土の掘削量も同程度減少させることができ、掘削の手間や残土処分の費用も低減させることができる。
次に、上記の如く設定されたカーポートAを構築する際の施工方法について説明する。
先ず、柱1の地中埋め込み部1aの周囲を根巻部5の深さに対応させた深さで掘削すると共に、屋根3の水平投影面内の地表面を掘削する。屋根3の水平投影面内を掘削する際に、駐車スペースとして必要なコンクリート床の平面寸法がスラブ基礎4の平面寸法と一致している場合には、地表面をスラブ基礎4の厚さに対応させて一様な深さで掘削する。また、駐車スペースとして必要なコンクリート床の平面寸法がスラブ基礎4の平面寸法よりも大きい場合にはこのスラブ基礎4の周りにコンクリート舗装部7を構築する必要があるため、地表面をスラブ基礎4に対応する部分と、コンクリート舗装部7に対応する部分と、を夫々の厚さに対応させた深さで掘削する。次いで、掘削した面に砕石等によって地業10を行う。
次に、柱1の地中埋め込み部1aを根巻部5に対応した掘削部に形成した地業10に載置して該柱1を立設する。この段階では柱1は図示しない仮設材によって仮固定しておく。
次いで、根巻部5の位置に対応させて鉄筋5aを配筋するとともに、スラブ基礎4に対応する部位に鉄筋4aを配筋し、鉄筋5aの端部を鉄筋4aのうち鉄筋5aと同一方向に配置された鉄筋に抱き合わせるように接続する。このようにして基礎A2を構成する鉄筋4a、5aを配筋する。
スラブ基礎5に接続させてコンクリート舗装部7を構築する必要がある場合、スラブ基礎4の周囲に対応する位置には、絶縁目地8を形成する為の長尺の板材を配置し、コンクリート舗装部7の領域にメッシュ鉄筋7aを、鉄筋4aとは縁を切って配筋する。
上記の如くしてカーポートAのコンクリート床を構成するスラブ基礎4とコンクリート舗装部7の配筋が終了した後、コンクリートを打設して根巻部5を含んで一体的に且つ連続的なスラブ基礎4を構築すると同時に、スラブ基礎4の周りにコンクリート舗装部7を構築する。
なお、コンクリート打設にあたっては、先行して打設したコンクリートが硬化する前に次なるコンクリートを間断なく打設して構築することはもちろん、構造的に一体とみなされるのであれば、先行して打設したコンクリートの硬化開始後に次なるコンクリートを打設してもよく、例えば、施工性を考慮して、根巻部5についてコンクリートを打設し根巻部5のコンクリート5bが硬化した後、通常の鉄筋コンクリート工事で行われる打ち継ぎ面の処理(湿潤状態の保持、ゴミやレイタンスの除去等)を施してスラブ基礎4のコンクリートを打設してもよい。
コンクリート打設後、所定のコンクリート養生期間をおいて、柱1に屋根3を架設する。
上記工程を含む作業を行うことによってカーポートAを構築することが可能である。
次に第2実施例に係る構造物について説明する。図4は第2実施例に係る構造物の一部を断面した図である。本実施例において、構造物は第1実施例のカーポートAをそのまま利用しており、基礎A2の長辺に沿ってフェンス11が構築されたものである。従って、前述の第1実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
柱1の根巻部5における地中埋め込み部1aの周囲、及び基礎A2の長辺に沿って複数の縦筋12が配置されており、この縦筋12にコンクリートブロック13が積層(本実施例では3段)されている。積層されたコンクリートブロック13の間には横筋14が配筋されている。更に、最上部のコンクリートブロック13にはフェンス材15が配置されており、全体でフェンス11が構成されている。
上記構成において、基礎A2の柱1側の長辺の、柱1よりも外側に延出した部分の寸法は、コンクリートブロック13が柱1に近接して載置可能な程度に設定され、フェンス11用の基礎が基礎A2と一体的に構築されている。
上記構成は、基礎A2の内側となる側面が充分に開放された型枠コンクリートブロック16を、予め基礎A2の柱1側の長辺に沿って配置した上で、即ち型枠コンクリートブロック16を基礎A2の柱1側の長辺の型枠として配置した上で、配筋及びコンクリート打設を行うことで構築されている。
このような構成とすることによって、隣地境界線等に沿ってフェンス11及びカーポートAを構築する際に、フェンス11の為の基礎の構築の為のスペースを最小限に抑えることができ、敷地の有効活用が可能である。
前述の各実施例において、構造物として片持ち形式のカーポートAの構成について説明したが、本発明はこの構成に限定するものではなく、例えば、上記の如く構成された2組のカーポートAを、開放側(柱1のない側)の屋根3の先端同士が接するように配置して構成した合掌形式のカーポート、即ち柱1が屋根3の対向する二辺に設置された形式のカーポートにおいても同様の構成が可能である。そして、このように構成された構造物であっても、前述の実施例と同様の作用効果が発揮される。
本発明は、屋根付のバス停留所やサイクルポートなど、柱と屋根とからなり土間コンクリートと一体に構築される構造物全般に適用が可能である。
第1実施例に係る構造物の斜視図である。 構造物の断面図であり、(a)は図3のIIa−IIa断面図、(b)は図3のIIb−IIb断面図である。 構造物を構成する基礎の配筋状態を説明する平面図である。 第2実施例に係る構造物の一部を断面した図である。
符号の説明
A カーポート
A1 上部架構
A2 基礎
1 柱
1a 地中埋め込み部
2 梁
3 屋根
3a 枠材
3b 板
4 スラブ基礎
4a 鉄筋
4b コンクリート
5 根巻部
5a 鉄筋
5b コンクリート
7 コンクリート舗装部
7a メッシュ鉄筋
8 絶縁目地
10 地業
11 フェンス
12 縦筋
13 コンクリートブロック
14 横筋
15 フェンス材
16 型枠コンクリートブロック

Claims (4)

  1. 屋根と該屋根を支持する柱とからなる上部架構と、
    前記柱の地中埋め込み部周囲から前記屋根の水平投影面内の地表面にかけて一体的、連続的に構築したスラブ基礎と、前記柱の地中埋め込み部周囲に形成され、前記スラブ基礎より深く、かつ前記柱の埋め込み深さに対応した深さを有する根巻部とを有する鉄筋コンクリート造の基礎と、を備え、
    前記鉄筋コンクリート造の基礎は、前記スラブ基礎と前記根巻部の上部とに渡り配筋された鉄筋と、一端側が前記根巻部である前記柱の地中埋め込み部周囲において下端寄りに配筋され、かつ他端側が前記鉄筋と同一方向に抱合せて配筋された鉄筋と、を備え、
    前記屋根は平面視略矩形状であり、かつ前記柱が前記屋根の一辺に沿って配置された片持ち形式または前記柱が前記屋根の対向する二辺に設置された形式であることを特徴とする構造物。
  2. 下記工程を含むことを特徴とする請求項に記載した構造物を施工する構造物の施工方法。
    (1)前記柱の地中埋め込み部周囲及び前記屋根の水平投影面内の地表面を掘削する工程と、
    (2)前記柱の地中埋め込み部を掘削部に配置して前記柱を立設する工程と、
    (3)前記柱の地中埋め込み部周囲及び前記屋根の水平投影面内の地表面に鉄筋を配設した後、コンクリートを一体的に打設して基礎を構築する工程と、
    (4)前記コンクリート硬化後に前記屋根を架設する工程。
  3. 請求項に記載した、屋根と該屋根を支持する柱とからなる上部架構を有する構造物の設計方法であって、
    前記柱の地中埋め込み部周囲及び前記屋根の水平投影面内の地表面に一体的、連続的に構築した鉄筋コンクリート構造体を基礎とみなすとともに、該鉄筋コンクリート構造体の重量を屋根に作用する吹き上げ力に対する反力のひとつとみなし、前記構造物の構造計算を行うことを特徴とする構造物の設計方法。
  4. 前記鉄筋コンクリート造の基礎に沿ってフェンスの基礎が構築されており、前記フェンスの基礎は、前記鉄筋コンクリート造の基礎の根巻部側が開放された型枠コンクリートブロックを前記鉄筋コンクリート造の基礎の前記柱側の長辺に沿って配置し、前記鉄筋コンクリート造の基礎の前記鉄筋を配筋してコンクリートを打設することにより、前記フェンスの基礎と前記鉄筋コンクリート造の基礎とが一体的に構築されることを特徴とする請求項1に記載の構造物。
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