JP2012149385A - 盛土構造物及びその構築方法 - Google Patents

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【課題】壁面パネルで形成される擁壁が、盛土材の土圧の影響を受けて変形することを防止した盛土構造物及びその構築方法を提供する。
【解決手段】斜面地山12の下部における基礎13に複数のプレキャストコンクリートパネル14が積み重ねられた擁壁15が形成され、該擁壁15と斜面16との間には、気泡混合材17aから成る軽量盛土部17が所要高さ形成され、該軽量盛土部17が形成された斜面16には、せん断防止ボルト18が適宜間隔ごとに打設され、軽量盛土部17の上部には、盛土材19が投入された補強盛土部20が形成され、該補強盛土部20は、所定間隔ごとに補強材21が埋設され、補強盛土部20と擁壁15との間には、砕石、砂利又は砂22が充填され、補強盛土部20には、擁壁15から延設されたアンカー材23を備える盛土構造物11である。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁面パネルを積み重ねて形成される擁壁が、盛土材の土圧の影響を受けて変形することを防止した盛土構造物及びその構築方法に関するものである。
従来、この種の盛土構造物の構築方法としては、次のような方法が知られている。この構築方法は次の手順による(図8参照)。
(A)盛土予定地の前面地盤に、基礎ブロック1を打設し、この基礎ブロック1に連結部材2の下端を固定する工程を行い、
(B)上下方向に貫通孔を有する壁面パネル3を用い、その貫通孔を連結部材2に貫通させてから、壁面パネル3の上部で緊結する工程を行い、
(C)斜面地山側の斜面Sに、せん断防止ボルト7を打設する工程を行い、
(D)壁面パネル3と斜面地山との間に、石炭灰又は焼却灰、固結材、発泡剤及び水を混合して比重1以下とした流動化盛土材4bを充填し、この流動化盛土材4bの表面にクラック防止材6を敷設する工程を行い、
(E)盛土構造物Aの所定高さになるまで、上記の工程(B)〜(D)を順次繰り返して行うのである(特許文献1参照)。
このような手順の盛土構造物の構築方法は、山間部において土の掘削量を削減し、また、石炭灰や焼却灰を盛土材として活用することによって、自然環境の破壊防止に寄与することができる。
特開2002−242186号公報
この従来例の盛土構造物の構築方法においては、壁面パネルを積み重ねて形成される擁壁が、盛土材の土圧の影響を受けて経年変化し、膨出した状態にはらみ出すという問題点を有している。
従って、従来例おいては、壁面パネルで形成される擁壁が、盛土材の土圧の影響を受けて変形することのない盛土構造物及びその構築方法を提供することに解決しなければならない課題を有している。
前記従来例の課題を解決するための本発明の要旨は、斜面地山の下部における基礎に複数のプレキャストコンクリートパネルが積み重ねられた擁壁が形成され、該擁壁と斜面との間には、気泡混合材から成る軽量盛土部が所要高さ形成され、該軽量盛土部が形成された前記斜面には、せん断防止ボルトが適宜間隔ごとに打設され、前記軽量盛土部の上部には、盛土材が投入された補強盛土部が形成され、該補強盛土部は、所定間隔ごとに補強材が埋設され、前記補強盛土部と前記擁壁との間には、砕石、砂利又は砂が充填され、前記補強盛土部には、擁壁から延設されたアンカー材を備えることである。
また、前記せん断防止ボルトの頭部には、所定間隔を開けて二枚の支圧板が設置され、該二枚の支圧板のうち、一方の支圧板は、前記せん断防止ボルトに緊張力が付与されて前記斜面に圧着され、他方の支圧板は、前記斜面から突出した位置に設置され、前記軽量盛土部内に埋設されて、該軽量盛土部と前記斜面地山とを一体的に形成すること、;
前記補強材は、ジオテキスタイル、テンサー、網状又は格子状の鋼材、金網、合成樹脂製や繊維製のシート材又は網材であること、;
前記アンカー材は、PC鋼線とダブルプレート支圧板とから成ること、;
を含むものである。
更に、本発明の要旨は、斜面地山の下部における基礎にプレキャストコンクリートパネルで擁壁を形成する工程と、前記斜面地山にせん断防止ボルトを打設する工程と、前記擁壁と斜面との間に気泡混合材を打設する工程との各工程を繰り返して行い、所定高さの擁壁と気泡混合材から成る軽量盛土部とを形成してから、次に、前記プレキャストコンクリートパネルを更に積み重ねて擁壁を形成する工程と、前記軽量盛土部の上部において、補強材を敷設する工程と、前記擁壁に前記斜面地山側へ延びるアンカー材を設置する工程と、前記擁壁から適宜間隙部を形成するようにして盛土材を投入する工程と、前記適宜間隙部に砕石、砂利又は砂を充填する工程との各工程を繰り返して行い、所定高さの擁壁と盛土材を多段状に積層した補強盛土部とを形成することである。
本発明に係る盛土構造物によれば、気泡混合材から成る軽量盛土部を設けたことによって、擁壁へ作用する土圧を軽減することができる。従って、擁壁が土圧の影響を受けて経年変化し、膨出した状態にはらみ出すという問題を防止できる。
また、補強材やアンカー材を備える補強盛土部を設けたことによって、地盤が沈下しても、擁壁が傾く等の悪影響が生じないという種々の優れた効果を奏する。
せん断防止ボルトの頭部には、所定間隔を開けて二枚の支圧板が設置され、該二枚の支圧板のうち、一方の支圧板は、前記せん断防止ボルトに緊張力が付与されて前記斜面に圧着され、他方の支圧板は、前記斜面から突出した位置に設置され、前記軽量盛土部内に埋設されて、該軽量盛土部と前記斜面地山とを一体的に形成することによって、せん断防止ボルトの二枚の支圧板で、すべり土塊の補強をすることができるとともに、軽量盛土部と斜面地山との一体化を図ることができる。
即ち、一方の支圧板においては、せん断防止ボルトに緊張力が付与されて、当該一方の支圧板で定着されるので、すべり土塊の補強をして、せん断を防止することができる。
更に、他方の支圧板においては、斜面から突出した位置に設置され、軽量盛土部内に埋設されるので、軽量盛土部と斜面地山とが一体的に形成される。つまり、軽量盛土部と斜面地山との付着力の増強を図ることができるという種々の優れた効果を奏する。
補強材は、ジオテキスタイル、テンサー、網状又は格子状の鋼材、金網、合成樹脂製や繊維製のシート材又は網材であることによって、補強材と盛土材との間に働く摩擦力又は付着力により、盛土材の引張り抵抗を高めて、クラックの発生を効果的に防止し、補強盛土部のせん断強度を大きく向上させるという優れた効果を奏する。
アンカー材は、PC鋼線とダブルプレート支圧板とから成ることによって、PC鋼線が補強盛土部の沈下に追従できることとなり、当該沈下に伴う擁壁の傾き等が生じない。
また、ダブルプレート支圧板の応力が、擁壁側と擁壁の反対側との両方に働くこととなり、安定した圧着効果が期待できる。
更に、アンカー材は擁壁から延設されるので、擁壁と補強盛土部との接合が良好で強固になるという種々の優れた効果を奏する。
また、本発明に係る盛土構造物の構築方法によれば、気泡混合材から成る軽量盛土部を設けるので、擁壁へ作用する土圧を軽減することができる。従って、擁壁が土圧の影響を受けて経年変化し、膨出した状態にはらみ出すという問題を防止した盛土構造物を提供できる。
また、補強材やアンカー材を備える補強盛土部を設けるので、地盤が沈下しても、擁壁が傾く等の悪影響が生じない安定した盛土構造物を提供できるという種々の優れた効果を奏する。
本発明に係る盛土構造物11の断面図である。 本発明に係る盛土構造物11の下部の断面図である。 (1)プレキャストコンクリートパネル14の平面図である。(2)プレキャストコンクリートパネル14の正面図である。 (1)(2)プレキャストコンクリートパネル14の縦方向の接合部分の断面図である。 プレキャストコンクリートパネル14の横方向の接合部分の断面図である。 せん断防止ボルト18を打設した斜面16の断面図である。 プレキャストコンクリートパネル14の背面に設けられる補強盛土部20を説明する断面図である。 従来例に係る盛土構造物Aの構築方法を説明するための断面図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず、図1において、符号11は盛土構造物を示し、この盛土構造物11は、斜面地山12の下部における基礎13に複数のプレキャストコンクリートパネル14が積み重ねられて形成される擁壁15と、この擁壁15と斜面16との間に形成される所要高さの軽量盛土部17と、斜面16に打設されたせん断防止ボルト18と、軽量盛土部17の上部に盛土材19が多段状に積層されて形成される補強盛土部20と、補強盛土部20の境界部に埋設される補強材21と、補強盛土部20と擁壁15との間に充填される砕石、砂利又は砂22と、擁壁15から延設されるアンカー材23とから構成される。
斜面地山12の下部に形成されるコンクリートの基礎13は、擁壁15を支持するものであり、現場打ちコンクリート又はプレキャストコンクリートにより形成され、1本又は2本の小口径支持杭29又は小口径アンカーによって地盤に固定されている。
このコンクリートの基礎13には、図2に示すように、プレート24とナット25とで連結部材26の下端部26aが固着され、この下端部26aがフープ筋27を定着して埋設されている。
連結部材26は、例えばネジ節異形鋼棒であり、基礎13に積み重ねられたプレキャストコンクリートパネル14の貫通孔28に挿入され、最上段のプレキャストコンクリートパネル14において所定の緊張力で緊張されて定着されている。なお、連結部材26は、ネジ節異形鋼棒の他に、PC鋼棒、PC鋼線、PC鋼撚り線などの高張力鋼材が使用される。
プレキャストコンクリートパネル14は、軽量コンクリートで形成されており、大きさは縦が約1m程度で、横が約2m程度である。また、図3(1)(2)に示すように、背面の3箇所には補強リブ30、30aが形成されており、中央部の補強リブ30aには連結部材26を挿入する貫通孔28が形成されている。
貫通孔28の下部には、連結ナット31を収納するスペース32aが形成され、上部にはプレート33を収納するスペース32bがそれぞれ形成されている(図3(2)、図4(2)参照)。
また、プレキャストコンクリートパネル14の上部には嵌合突起34が形成され、下部には嵌合凹溝35が形成されている。この嵌合凹溝35に対して、下側に位置したプレキャストコンクリートパネル14の嵌合突起34が嵌合されると共に、上部の嵌合突起34が、上側に位置したプレキャストコンクリートパネル14の嵌合凹溝35に嵌合されて、プレキャストコンクリートパネル14同士が積み重ねられ、これらが貫通孔28に挿入された連結部材26によってプレストレスを付与されて連結されている。
更に、プレキャストコンクリートパネル14の一端部には半円形の嵌合突起36が形成され、他端部には半円形の嵌合凹溝37が形成されている。この嵌合凹溝37に、右隣に位置したプレキャストコンクリートパネル14の嵌合突起36が嵌合されると共に、嵌合突起36が左隣に位置したプレキャストコンクリートパネル14の嵌合凹溝37に嵌合されて、プレキャストコンクリートパネル14同士が横方向で接合され、この接合部分を中心に回動できるようになっている(図5参照)。
このように複数のプレキャストコンクリートパネル14が上下左右に接合されて連結部材26でプレストレスが付与されることにより自立した擁壁15が形成される。また、プレキャストコンクリートパネル14同士が側面の接合部分で回動自在になっているので、地山の形状に沿った擁壁、例えば湾曲状の擁壁を形成することができるのである。
また、軽量盛土部17が形成されている位置において、プレキャストコンクリートパネル14の背面には、図2に示すように、補強鉄筋38が設けられている。つまり、プレキャストコンクリートパネル14の背面から延設される補強鉄筋38が、軽量盛土部17内に埋設されるので、擁壁15と軽量盛土部17との接合が強固なものになる。
せん断防止ボルト18は、軽量盛土部17が形成されている斜面16に、適宜間隔ごとに打設されており、斜面16の掘削孔39に充填されたグラウト40内に圧入されて、所定の緊張力を付与して定着されている。このせん断防止ボルト18の頭部には、図6に示すように、所定間隔を開けて二枚の支圧板18a、18bが設けられている。
二枚の支圧板18a、18bのうち、一方の支圧板18aは、せん断防止ボルト18に緊張力が付与されて、当該一方の支圧板18aで定着されるので、すべり土塊41の補強をして、せん断を防止することができる。
また、他方の支圧板18bは、斜面16から突出した位置に設置され、軽量盛土部17内に埋設されるので、軽量盛土部17と斜面地山12とが一体的に形成される。つまり、軽量盛土部17と斜面地山12との付着力の増強を図ることができるのである。
軽量盛土部17は、擁壁15と斜面16との間に気泡混合材17aを所要高さ打設して形成される。この気泡混合材17aは、具体的にはエアミルク又はエアモルタルであり、発泡させた気泡を混入して作られているので、軽量性、流動性が良好である。従って、擁壁15へ作用する土圧を軽減することができる。なお、軽量盛土部17を形成する高さは、盛土構造物11の全長高さの、約3分の1から2分の1程度が望ましい。
軽量盛土部17の上部には、盛土材19が多段状に積層された補強盛土部20が形成されている。盛土材19は、種々の土質の土及び混合土であり、擁壁15と斜面地山12との間に、補強材21を介在させて投入することにより、盛土材19が積層された補強盛土部20を形成する。
この盛土材19は、1段のプレキャストコンクリートパネル14ごとに投入され、盛土材19の上面及び前面を補強材21で覆うことにより積層され、1段ごとにプレキャストコンクリートパネル14からのアンカー材23が埋設されている(図7参照)。このように補強盛土部20は、上面と前面とがジオテキスタイルなどの補強材21で覆われた盛土材19が積層されて形成されている。
補強材21は、上述の網状のジオテキスタイルの他に、例えば、テンサー、網状又は格子状の鋼材、防錆した金網、合成樹脂や繊維性のシート材や網材などがあり、補強材21と盛土材19との間に働く摩擦力又は付着力により、盛土材19の引張り抵抗を高めて、盛土材19内のクラックの発生を効果的に防止すると共に、補強盛土部20全体のせん断強度を大きく向上させる。また補強材21はプレキャストコンクリートパネル14の背面に固定することもできる。
アンカー材23は、図1及び図7に示すように、PC鋼線42とダブルプレート支圧板43とから構成される。PC鋼線42は、補強盛土部20の沈下に追従できるので、当該沈下に伴う擁壁15の傾き等が生じない。また、ダブルプレート支圧板43は、その応力が、擁壁15側と擁壁15の反対側との両方に働くので、安定した圧着効果が期待できる。更に、アンカー材23は、擁壁15、即ちプレキャストコンクリートパネル14の背面から延設されるので、擁壁15と補強盛土部20との接合が良好で強固になる。
また、盛土材19は、プレキャストコンクリートパネル14の背面との間、すなわち補強材21で覆われた前面との間に適宜間隙部44をもって投入され、この適宜間隙部44に砕石、砂利又は砂22が充填されている。すなわち盛土材19をプレキャストコンクリートパネル14の背面に接する箇所まで投入せずに、砕石、砂利又は砂22を投入する適宜間隙部44を形成する位置まで投入するものであり、この砕石、砂利又は砂22を介してプレキャストコンクリートパネル14の背面に接している。この砕石、砂利又は砂22は、排水を良好にする効果がある。
以上のように構成される盛土構造物11は、気泡混合材17aから成る軽量盛土部17を設けたので、擁壁15へ作用する土圧を軽減することができる。従って、擁壁15が土圧の影響を受けて経年変化し、膨出した状態にはらみ出すという問題を防止できる。また、補強材21やアンカー材23を備える補強盛土部20を設けたので、地盤が沈下しても、擁壁15が傾く等の悪影響が生じない。
次に、盛土構造物11の構築方法について説明する。まず、盛土予定地の斜面地山12における下部に埋設孔45を削孔し、この埋設孔45にグラウトを注入した後、小口径支持杭29又は小口径アンカーを圧入する。そして、このグラウトの養生期間中に基礎13を現場打ちコンクリートまたはプレキャストコンクリートで構築すると共に、基礎13の孔部46に小口径支持杭29の頭部を突出させてから、これを緊張・定着して基礎13に固定する(図2参照)。
そして、基礎13から突出させた連結部材26の一部に、他の連結部材26を連結して、当該連結部材26を、プレキャストコンクリートパネル14の貫通孔28を貫通できる長さにする。この連結部材26にプレキャストコンクリートパネル14の貫通孔28を挿入して、プレキャストコンクリートパネル14を基礎13に設置した後、連結部材26を緊張定着してプレキャストコンクリートパネル14を基礎13上に定着する。この手順を順次繰り返して横方向に連続的に接合した1段目のプレキャストコンクリートパネル14(擁壁15)を形成する。
この1段目のプレキャストコンクリートパネル14の背面における補強リブ30aに、補強鉄筋38を接合して、斜面地山12側に配置する。
その後、斜面地山12にせん断防止ボルト18を打設する。まず、斜面地山12に適宜間隔ごとに掘削孔39を削孔し、この掘削孔39にモルタルなどのグラウト40を充填する。そして、このグラウト40内にせん断防止ボルト18を圧入すると共に、頭部を掘削孔39の開口部から突出させる。そして、この突出した頭部をグラウト40の硬化後に所定の力で緊張し、一方の支圧板18aで斜面16に圧着し、他方の支圧板18bが斜面16から離れた位置に設置される。
そして、プレキャストコンクリートパネル14(擁壁15)と斜面16との間に気泡混合材17aを、当該プレキャストコンクリートパネル14の上部まで打設する。
以上のような、プレキャストコンクリートパネル14の設置、補強鉄筋38の配置、せん断防止ボルト18の打設、気泡混合材17aの打設の各作業を繰り返すことで、途中高さの擁壁15と気泡混合材17aから成る軽量盛土部17とが形成される。
次に、軽量盛土部17の上部に設ける補強盛土部20の形成について説明する。まず、上述のプレキャストコンクリートパネル14の設置手順と同様な手順で、プレキャストコンクリートパネル14の上部に次段のプレキャストコンクリートパネル14を積み重ねてから、軽量盛土部17の上部に補強材21を敷設する。
補強材21は、前述したように、ジオテキスタイル等であり、また、補強材21をプレキャストコンクリートパネル14の背面に固定することも可能である。
そして、プレキャストコンクリートパネル14の背面には、アンカー材23を設置する。アンカー材23は、前述したように、PC鋼線42とダブルプレート支圧板43とから構成される。
プレキャストコンクリートパネル14(擁壁15)と斜面16との間に、擁壁15から適宜間隙部44を形成するようにして盛土材19を投入し、該盛土材19を当該プレキャストコンクリートパネル14の上部まで打設する。更に、適宜間隙部44に砕石、砂利又は砂22を充填する。
以上のような、プレキャストコンクリートパネル14の設置、補強材21の敷設、アンカー材23の設置、盛土材19を投入、砕石、砂利又は砂22の充填の各作業を繰り返すことで、所定高さの擁壁15と盛土材19を多段状に積層した補強盛土部20とを形成することができて、自立した擁壁15を備える盛土構造物11が構築されるのである。
A 盛土構造物
C アスファルト路盤
R 擁壁
S 斜面
1 基礎ブロック
2 連結部材
3 壁面パネル
4 盛土材
4b 流動化盛土材
5 アンカー部材
6 クラック防止材
7 せん断ボルト
7a せん断ボルトの頭部
8 補強材
11 盛土構造物
12 斜面地山
13 基礎
14 プレキャストコンクリートパネル
15 擁壁
16 斜面
17 軽量盛土部
17a 気泡混合材
18 せん断防止ボルト
18a、18b 支圧板
19 盛土材
20 補強盛土部
21 補強材
22 砕石、砂利又は砂
23 アンカー材
24 プレート
25 ナット
26 連結部材
26a 下端部
27 フープ筋
28 貫通孔
29 小口径支持杭
30、30a 補強リブ
31 連結ナット
32a、32b スペース
33 プレート
34 嵌合突起
35 嵌合凹溝
36 嵌合突起
37 嵌合凹溝
38 補強鉄筋
39 掘削孔
40 グラウト
41 すべり土塊
42 PC鋼線
43 ダブルプレート支圧板
44 適宜間隙部
45 埋設孔
46 孔部

Claims (5)

  1. 斜面地山の下部における基礎に複数のプレキャストコンクリートパネルが積み重ねられた擁壁が形成され、
    該擁壁と斜面との間には、気泡混合材から成る軽量盛土部が所要高さ形成され、
    該軽量盛土部が形成された前記斜面には、せん断防止ボルトが適宜間隔ごとに打設され、
    前記軽量盛土部の上部には、盛土材が投入された補強盛土部が形成され、
    該補強盛土部は、所定間隔ごとに補強材が埋設され、
    前記補強盛土部と前記擁壁との間には、砕石、砂利又は砂が充填され、
    前記補強盛土部には、擁壁から延設されたアンカー材を備えること
    を特徴とする盛土構造物。
  2. 前記せん断防止ボルトの頭部には、所定間隔を開けて二枚の支圧板が設置され、
    該二枚の支圧板のうち、一方の支圧板は、前記せん断防止ボルトに緊張力が付与されて前記斜面に圧着され、
    他方の支圧板は、前記斜面から突出した位置に設置され、前記軽量盛土部内に埋設されて、該軽量盛土部と前記斜面地山とを一体的に形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の盛土構造物。
  3. 前記補強材は、ジオテキスタイル、テンサー、網状又は格子状の鋼材、金網、合成樹脂製や繊維製のシート材又は網材であること
    を特徴とする請求項1に記載の盛土構造物。
  4. 前記アンカー材は、PC鋼線とダブルプレート支圧板とから成ること
    を特徴とする請求項1に記載の盛土構造物。
  5. 斜面地山の下部における基礎にプレキャストコンクリートパネルで擁壁を形成する工程と、前記斜面地山にせん断防止ボルトを打設する工程と、前記擁壁と斜面との間に気泡混合材を打設する工程との各工程を繰り返して行い、所定高さの擁壁と気泡混合材から成る軽量盛土部とを形成してから、
    次に、前記プレキャストコンクリートパネルを更に積み重ねて擁壁を形成する工程と、前記軽量盛土部の上部において、補強材を敷設する工程と、前記擁壁に前記斜面地山側へ延びるアンカー材を設置する工程と、前記擁壁から適宜間隙部を形成するようにして盛土材を投入する工程と、前記適宜間隙部に砕石、砂利又は砂を充填する工程との各工程を繰り返して行い、所定高さの擁壁と盛土材を多段状に積層した補強盛土部とを形成すること
    を特徴とする盛土構造物の構築方法。
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