JP2005350884A - 道路などの拡幅方法と壁面パネル。 - Google Patents
道路などの拡幅方法と壁面パネル。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】擁壁の安定した盛り立てを行う。
【解決手段】壁面パネルは、盛土を押える押え板と、それと直交する鉛直控え板で構成する。さらに鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口する。このパネルを使用して擁壁を形成して道路などを拡幅する。
【選択図】図1
【解決手段】壁面パネルは、盛土を押える押え板と、それと直交する鉛直控え板で構成する。さらに鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口する。このパネルを使用して擁壁を形成して道路などを拡幅する。
【選択図】図1
Description
本発明は、盛土によって道路などを拡幅する方法と、その拡幅に使用する壁面パネルに関するものである。
山間部の急峻な斜面で道路等の盛土構造物を構築する場合、地山を大量に掘削し必要幅を確保し、掘削した斜面の片側に擁壁を構築し、この擁壁と法面との間に盛土を行い、必要な盛土幅を確保する工法が一般的である。
しかし、上記の従来の盛土による道路の拡幅方法にあっては、以下のような問題点がある。
<1>山間部の急峻な斜面で盛土する場合、山間部での掘削を大量に行う必要があるため、自然破壊を引起す恐れがある。
<2>盛土の崩壊を抑えるために擁壁を構築するが、一般に擁壁は傾斜を付けて設置するから、急峻な斜面においては擁壁の裾は斜面の下方まで長く延長させる必要があり、不経済である。
<1>山間部の急峻な斜面で盛土する場合、山間部での掘削を大量に行う必要があるため、自然破壊を引起す恐れがある。
<2>盛土の崩壊を抑えるために擁壁を構築するが、一般に擁壁は傾斜を付けて設置するから、急峻な斜面においては擁壁の裾は斜面の下方まで長く延長させる必要があり、不経済である。
上記したような課題を解決するために本発明の道路などの拡幅方法は、法面に接して盛土を行って道路などを拡幅する場合に、盛土を押える押え板と、それと直交する鉛直控え板で構成し、かつ鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口してある壁面パネルを使用し、まず盛土の下部にコンクリート製の基礎ブロックを形成し、この基礎ブロックの上に、前記の壁面パネルを、鉛直控え板を法面側に向けて搭載し、それと前後して、下端を基礎ブロックに定着した鋼棒を、壁面パネルの鉛直控え板に開設した上下方向の貫通孔を貫通させ、壁面パネルと法面との間に盛土材を投入し盛土層を形成し、前記の壁面パネル上に、上の段の壁面パネルを、鉛直控え板を法面側に向けて搭載し、それと前後して、下端を基礎ブロックに定着した鋼棒を、壁面パネルの鉛直控え板に開設した上下方向の貫通孔を貫通させ、壁面パネルと法面との間に盛土材を投入し盛土層を形成する工程を繰り返し、貫通孔を貫通した鋼棒に緊張力を導入して行う、道路などの拡幅方法を特徴とするものである。
また、本発明の壁面パネルは、法面に接して盛土を行って道路などを拡幅する場合に使用する壁面パネルであって、盛土を押える押え板と、それと直交する鉛直控え板で構成し、かつ鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口して構成した、壁面パネルを特徴としたものである。
本発明の施工方法とパネルは以上説明したようになるから、次のような効果を得ることができる。
<1>山間部の急峻な斜面で盛土する場合、山間部での掘削を大量に行う必要がなく、切土のり面の減少を阻止できることから、自然破壊防止に寄与して道路などの拡幅を行うことができる。
<2>鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口してあり、この貫通孔に鋼棒を貫通して緊張する。したがって本発明の壁面パネルは盛土を押える押え板から十分に離れた位置でパネルの回転を抑えることができる。そのために安定した擁壁を備えた道路などの拡幅を行うことができる。
<3>特に、盛土材料として軽量な盛土エアモルタルや焼却灰や石炭灰を用いれば、盛土材の比重が、土砂の比重より小さくなり、盛土構造物全体が軽量化できるため、比較的やわらかい地盤にも、大掛かりな基礎地盤の改良が必要なく、簡易な基礎工事で対応できる。また、盛土材を軽量化することにより、擁壁に作用する土圧を少なくすることができ、壁面パネルの薄肉化を図ることができる。
<4>壁面パネル群の転倒を、壁面から離れた位置で緊張する構造であるから、ほぼ垂直の壁面でも安定した状態で構築することができ、高い壁面を備えた道路などの拡幅を行うことができる。
<1>山間部の急峻な斜面で盛土する場合、山間部での掘削を大量に行う必要がなく、切土のり面の減少を阻止できることから、自然破壊防止に寄与して道路などの拡幅を行うことができる。
<2>鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口してあり、この貫通孔に鋼棒を貫通して緊張する。したがって本発明の壁面パネルは盛土を押える押え板から十分に離れた位置でパネルの回転を抑えることができる。そのために安定した擁壁を備えた道路などの拡幅を行うことができる。
<3>特に、盛土材料として軽量な盛土エアモルタルや焼却灰や石炭灰を用いれば、盛土材の比重が、土砂の比重より小さくなり、盛土構造物全体が軽量化できるため、比較的やわらかい地盤にも、大掛かりな基礎地盤の改良が必要なく、簡易な基礎工事で対応できる。また、盛土材を軽量化することにより、擁壁に作用する土圧を少なくすることができ、壁面パネルの薄肉化を図ることができる。
<4>壁面パネル群の転倒を、壁面から離れた位置で緊張する構造であるから、ほぼ垂直の壁面でも安定した状態で構築することができ、高い壁面を備えた道路などの拡幅を行うことができる。
以下図面を参照しながら、本発明に係る道路などの拡幅方法とパネルの実施の形態について説明する。
<1>壁面パネルの構造。
本発明の拡幅方法で使用する壁面パネル1の構造について説明する。
この壁面パネル1は、法面Sに接して盛土を行って道路などを拡幅する場合に使用する壁面パネル1であり、コンクリートあるいは鋼棒で構成する。
特に、フライアッシュを用いて軽量化したプレキャストコンクリート製の壁面パネル1を使用すると取り扱いが便利で作業効率を向上させることができる。
そして、この壁面パネル1は、押え板11と、それと直交する鉛直控え板12とによって構成する。
本発明の拡幅方法で使用する壁面パネル1の構造について説明する。
この壁面パネル1は、法面Sに接して盛土を行って道路などを拡幅する場合に使用する壁面パネル1であり、コンクリートあるいは鋼棒で構成する。
特に、フライアッシュを用いて軽量化したプレキャストコンクリート製の壁面パネル1を使用すると取り扱いが便利で作業効率を向上させることができる。
そして、この壁面パネル1は、押え板11と、それと直交する鉛直控え板12とによって構成する。
<2>押え板11。
押え板11は、盛土の表面を被覆してその崩壊を押える板である。
この押え板11は取り扱いに便利な縦、横の寸法と、所定の強度を得られる厚さを有し、その外側面には、各種の模様を形成することもできる。
押え板11は、盛土の表面を被覆してその崩壊を押える板である。
この押え板11は取り扱いに便利な縦、横の寸法と、所定の強度を得られる厚さを有し、その外側面には、各種の模様を形成することもできる。
<3>控え板12。
鉛直控え板12は、押え板11と直交する方向に向けて形成した板である。
この壁面パネル1によって壁面を構成する場合には、この控え板12は鉛直に位置する。
控え板12であるから押え板11から一定の距離だけ延長した長さを有する。
図の実施例では1枚の押え板11に対して2枚の控え板12を取り付けてあるが、1枚の押え板11の法面S側に1枚、あるいは3枚以上の複数枚の控え板12を取り付けることもできる。
鉛直控え板12は、押え板11と直交する方向に向けて形成した板である。
この壁面パネル1によって壁面を構成する場合には、この控え板12は鉛直に位置する。
控え板12であるから押え板11から一定の距離だけ延長した長さを有する。
図の実施例では1枚の押え板11に対して2枚の控え板12を取り付けてあるが、1枚の押え板11の法面S側に1枚、あるいは3枚以上の複数枚の控え板12を取り付けることもできる。
<4>貫通孔12a。
この鉛直控え板12の法面S側の端部の近くには貫通孔12aを開口する。
この貫通孔12aは、後述する鋼棒を貫通するための孔である。
この貫通孔12aは、鉛直方向に開口する場合に限らず、傾斜した方向に開口する構成を採用することもできる。
この鉛直控え板12の法面S側の端部の近くには貫通孔12aを開口する。
この貫通孔12aは、後述する鋼棒を貫通するための孔である。
この貫通孔12aは、鉛直方向に開口する場合に限らず、傾斜した方向に開口する構成を採用することもできる。
<5>施工方法。
法面Sに接して盛土を行い、その上部の水平面を道路などとして利用する場合について説明する。
法面Sに接して盛土を行い、その上部の水平面を道路などとして利用する場合について説明する。
<6>法面Sへのモルタルの吹き付け。
まず、道路用の盛土を行う予定の法面Sへ、モルタル2を一定の厚さで吹付けて、吹き付けモルタル2の層を形成する。
モルタルの吹き付けは、公知の吹き付け工法を使用できる。
軽量の盛土エアモルタル3の盛り立てを行う前に、法面Sに吹き付けモルタル2の薄い層を形成しておくことによって、盛土の素材となる盛土エアモルタル3と法面Sとの良好な付着を得ることができる。
なお、法面Sに湧水がある場合には、モルタル2の吹き付けに先立って、法面Sの表面に多孔質の排水パイプを敷設しておき、湧水を盛土の外まで誘導して排水する。
まず、道路用の盛土を行う予定の法面Sへ、モルタル2を一定の厚さで吹付けて、吹き付けモルタル2の層を形成する。
モルタルの吹き付けは、公知の吹き付け工法を使用できる。
軽量の盛土エアモルタル3の盛り立てを行う前に、法面Sに吹き付けモルタル2の薄い層を形成しておくことによって、盛土の素材となる盛土エアモルタル3と法面Sとの良好な付着を得ることができる。
なお、法面Sに湧水がある場合には、モルタル2の吹き付けに先立って、法面Sの表面に多孔質の排水パイプを敷設しておき、湧水を盛土の外まで誘導して排水する。
<7>せん断防止ボルトの打設。
吹き付けモルタル2層の形成の前、あるいはその後に、法面Sに複数本のせん断防止ボルトを打設する。この打設工事も、公知の方法を利用して行うことができる。(図示せず)
法面Sにせん断ボルトを打設しておくことによって、法面Sと盛土との境面におけるせん断を阻止して、盛土エアモルタル3層と法面Sとの一体化を図ることができる。
さらにせん断防止ボルトの露出した頭部は金属性、コンクリート製の板などを取り付けるとより効果的に両者の一体化を図る。
なお、せん断防止ボルトは、初期に前部を打設するだけでなく、盛土の高さが上昇するのに応じて、打設できる範囲に対して行ってもよい。
吹き付けモルタル2層の形成の前、あるいはその後に、法面Sに複数本のせん断防止ボルトを打設する。この打設工事も、公知の方法を利用して行うことができる。(図示せず)
法面Sにせん断ボルトを打設しておくことによって、法面Sと盛土との境面におけるせん断を阻止して、盛土エアモルタル3層と法面Sとの一体化を図ることができる。
さらにせん断防止ボルトの露出した頭部は金属性、コンクリート製の板などを取り付けるとより効果的に両者の一体化を図る。
なお、せん断防止ボルトは、初期に前部を打設するだけでなく、盛土の高さが上昇するのに応じて、打設できる範囲に対して行ってもよい。
<8>基礎ブロック4の構築。
擁壁の裾に相当する位置の地盤を掘削する。
そして盛土の予定線に沿って、コンクリートを打設し、あるいはプレキャストコンクリートによって基礎ブロック4を形成する。
この基礎ブロック4の内部には、反力を得るために、反力用アンカーを打設して固定しておく。
このアンカーとは別に、基礎ブロック4にはPC鋼棒5の下端を埋設して固定する。
このPC鋼棒5の下端は、擁壁の前面よりも十分に地山方向に寄った位置、すなわちパネルの鉛直控え板12に開口した貫通孔12aに相当する位置に、上向きに設置する。
このPC鋼棒5は、最初にあまり長いものを設置すると、後述するパネルを貫通する作業が困難になる。
そこで適当な長さのものを上向きに設置し、パネル1の積み上げに応じて順次延長してゆく。
そのために、例えば鋼棒5の上端にネジを形成し、ナットを介して順次上方向に長く延長してゆく構成を採用することができる。
PC鋼棒5以外にも、ネジ付き異径鋼棒、PC鋼線など、プレストレスを付与することができる材料を使用でき、鋼線の場合には余分の長さは折り曲げて使用することができる。
擁壁の裾に相当する位置の地盤を掘削する。
そして盛土の予定線に沿って、コンクリートを打設し、あるいはプレキャストコンクリートによって基礎ブロック4を形成する。
この基礎ブロック4の内部には、反力を得るために、反力用アンカーを打設して固定しておく。
このアンカーとは別に、基礎ブロック4にはPC鋼棒5の下端を埋設して固定する。
このPC鋼棒5の下端は、擁壁の前面よりも十分に地山方向に寄った位置、すなわちパネルの鉛直控え板12に開口した貫通孔12aに相当する位置に、上向きに設置する。
このPC鋼棒5は、最初にあまり長いものを設置すると、後述するパネルを貫通する作業が困難になる。
そこで適当な長さのものを上向きに設置し、パネル1の積み上げに応じて順次延長してゆく。
そのために、例えば鋼棒5の上端にネジを形成し、ナットを介して順次上方向に長く延長してゆく構成を採用することができる。
PC鋼棒5以外にも、ネジ付き異径鋼棒、PC鋼線など、プレストレスを付与することができる材料を使用でき、鋼線の場合には余分の長さは折り曲げて使用することができる。
<9>最下段の壁面パネル1の固定。
基礎ブロック4の上に、まず最下段の壁面パネル1を立てる。
この壁面パネル1は、前記したように押え板11と鉛直控え板12とによって形成した、コンクリート製、あるいは鋼製の板体である。
このように壁面パネル1は、押え板11の法面S側、すなわち背面に鉛直控え板12が延長しているから、基礎ブロック4の上に単に立てただけでも転倒することはない。
基礎ブロック4の上に、まず最下段の壁面パネル1を立てる。
この壁面パネル1は、前記したように押え板11と鉛直控え板12とによって形成した、コンクリート製、あるいは鋼製の板体である。
このように壁面パネル1は、押え板11の法面S側、すなわち背面に鉛直控え板12が延長しているから、基礎ブロック4の上に単に立てただけでも転倒することはない。
<10>鋼棒5の貫通。
前記したように、壁面パネル1の鉛直控え板12の法面S側の端部の近くには上下方向に貫通孔12aが開口してある。
そこでこの貫通孔12a内に、基礎ブロック4に一端を固定したPC鋼棒5の上端を貫通させる。
そして、壁面パネル1の上縁の位置でボルトを締め付ける。
こうして最下段の壁面パネル1を鉛直の姿勢で固定し自立させる。
PC鋼棒5を締め付けることによって、その緊張力が壁面パネル1の鉛直控え板12にプレストレスを与え、プレストレスコンクリート版として機能させることができる。
その結果、壁面パネル1は引っ張り力に対抗できることになり、薄い材料で形成することができる。
なお、鋼棒5はパネル1段ごとに締め付けるのではなく、最上段のパネルの貫通孔12aから露出した鋼棒5の端を締め付ける工法を採用することもできる。
このように、鉛直控え板12の法面S側の端部の近く、すなわち壁面パネル1の押え板11から離れた位置に鋼棒5の貫通孔12aを開口してあり、この貫通孔12aに鋼棒5を貫通して緊張する構成である。
したがって本発明の壁面パネル1は盛土を押える押え板11から十分に離れた位置でパネルの回転を抑えることができる。そのために安定した擁壁を確保することができる。
前記したように、壁面パネル1の鉛直控え板12の法面S側の端部の近くには上下方向に貫通孔12aが開口してある。
そこでこの貫通孔12a内に、基礎ブロック4に一端を固定したPC鋼棒5の上端を貫通させる。
そして、壁面パネル1の上縁の位置でボルトを締め付ける。
こうして最下段の壁面パネル1を鉛直の姿勢で固定し自立させる。
PC鋼棒5を締め付けることによって、その緊張力が壁面パネル1の鉛直控え板12にプレストレスを与え、プレストレスコンクリート版として機能させることができる。
その結果、壁面パネル1は引っ張り力に対抗できることになり、薄い材料で形成することができる。
なお、鋼棒5はパネル1段ごとに締め付けるのではなく、最上段のパネルの貫通孔12aから露出した鋼棒5の端を締め付ける工法を採用することもできる。
このように、鉛直控え板12の法面S側の端部の近く、すなわち壁面パネル1の押え板11から離れた位置に鋼棒5の貫通孔12aを開口してあり、この貫通孔12aに鋼棒5を貫通して緊張する構成である。
したがって本発明の壁面パネル1は盛土を押える押え板11から十分に離れた位置でパネルの回転を抑えることができる。そのために安定した擁壁を確保することができる。
<11>盛土。
最下段の壁面パネル1と、法面Sとの間に、ほぼ水平面を維持させて最下層の盛土エアモルタル3層を盛土の層として形成する。
盛土は盛土エアモルタルに限らないが、盛土材は軽量であることが好ましく、特にエアモルタル3を使用すると盛土全体が軽量化する。
その結果、地盤の沈下や、側方への流動の発生を防止することができる。
エアモルタルで盛土を行う場合には流動性があるから、遠方からポンプによって圧送することができ、足場の悪い現場でも容易、迅速な盛土が可能である。
なお、盛土エアモルタル3以外にも石炭灰、焼却灰、などに固結材、発泡剤、水を混合したような公知の流動化盛土材を使用することができる。
一層の盛土エアモルタル3層の高さが、所定の高さまで達したら、転圧して締め固める。
なお、盛土エアモルタル3層の内部に、水平方向に引張抵抗材を敷設すれば、さらに安定した盛土層を得ることができる。
この引張抵抗材としては防錆処理した金網、合成樹脂や繊維製のシートや網材などを使用できる。
最下段の壁面パネル1と、法面Sとの間に、ほぼ水平面を維持させて最下層の盛土エアモルタル3層を盛土の層として形成する。
盛土は盛土エアモルタルに限らないが、盛土材は軽量であることが好ましく、特にエアモルタル3を使用すると盛土全体が軽量化する。
その結果、地盤の沈下や、側方への流動の発生を防止することができる。
エアモルタルで盛土を行う場合には流動性があるから、遠方からポンプによって圧送することができ、足場の悪い現場でも容易、迅速な盛土が可能である。
なお、盛土エアモルタル3以外にも石炭灰、焼却灰、などに固結材、発泡剤、水を混合したような公知の流動化盛土材を使用することができる。
一層の盛土エアモルタル3層の高さが、所定の高さまで達したら、転圧して締め固める。
なお、盛土エアモルタル3層の内部に、水平方向に引張抵抗材を敷設すれば、さらに安定した盛土層を得ることができる。
この引張抵抗材としては防錆処理した金網、合成樹脂や繊維製のシートや網材などを使用できる。
<12>壁面パネル1の連結。
最下段の壁面パネル1の上縁に、2段目の壁面パネル1を搭載する。
その際に鉛直控え板12の端部近くに開口した貫通孔12aにPC鋼棒5を貫通する。
鋼棒5が短ければ前述したように、各種の継手で延長した後に、鋼棒5を貫通孔12aに貫通する。
貫通したPC鋼棒5の上端のネジ山にナットを取り付けて強く締め付けることによって、壁面パネル1を自立させ、かつプレストレスを与えることができる。
最下段の壁面パネル1の上縁に、2段目の壁面パネル1を搭載する。
その際に鉛直控え板12の端部近くに開口した貫通孔12aにPC鋼棒5を貫通する。
鋼棒5が短ければ前述したように、各種の継手で延長した後に、鋼棒5を貫通孔12aに貫通する。
貫通したPC鋼棒5の上端のネジ山にナットを取り付けて強く締め付けることによって、壁面パネル1を自立させ、かつプレストレスを与えることができる。
<13>第2層の盛土。
第2段目の壁面パネル1と、法面Sと、下層の盛土エアモルタル3層の上に、第2層の盛土エアモルタル3層の形成を行う。
こうして、パネル1の上方への連結と盛土エアモルタル3層の形成を繰り返して、最上段までの盛土を完成する。
第2段目の壁面パネル1と、法面Sと、下層の盛土エアモルタル3層の上に、第2層の盛土エアモルタル3層の形成を行う。
こうして、パネル1の上方への連結と盛土エアモルタル3層の形成を繰り返して、最上段までの盛土を完成する。
<14>鋼棒5の緊張。
各段のパネル1ごとに鋼棒5、鋼棒を緊張する場合以外に、上端で一度に緊張する方法を採用することもできる。
その場合には、最上段パネルから鋼棒5の上端を露出させ、その露出端にセンターホールジャッキを取り付けて鋼棒5の全長を同意に緊張させる。あるいはPC鋼線を使用して同様に最上段から緊張することもできる。
鋼棒5、鋼線は、鉛直控え板12の法面S側の端部の近くに開口した貫通孔12aを通して設置してある。
この鋼棒5、鋼線を貫通して緊張するのであるから、盛土を押える押え板11から十分に離れた位置で盛土の圧力によるパネルの回転を抑えることができる。そのために安定した擁壁を確保することができる。
各段のパネル1ごとに鋼棒5、鋼棒を緊張する場合以外に、上端で一度に緊張する方法を採用することもできる。
その場合には、最上段パネルから鋼棒5の上端を露出させ、その露出端にセンターホールジャッキを取り付けて鋼棒5の全長を同意に緊張させる。あるいはPC鋼線を使用して同様に最上段から緊張することもできる。
鋼棒5、鋼線は、鉛直控え板12の法面S側の端部の近くに開口した貫通孔12aを通して設置してある。
この鋼棒5、鋼線を貫通して緊張するのであるから、盛土を押える押え板11から十分に離れた位置で盛土の圧力によるパネルの回転を抑えることができる。そのために安定した擁壁を確保することができる。
<15>道路面の形成。
最上層の盛土層の内部には引張抵抗材、例えば金網や合成樹脂シート、合成樹脂網体を敷設する。
そしてその盛土層の上面にコンクリート、あるいはアスファルトのような公知の舗装を行う。舗装面の下の盛土エアモルタル3層には、その内部に引張抵抗材を敷設してあるから、沈下や変形が発生し難い。
その結果、表面の舗装にクラックが発生するような事故の発生を避けることができる。
最上層の盛土層の内部には引張抵抗材、例えば金網や合成樹脂シート、合成樹脂網体を敷設する。
そしてその盛土層の上面にコンクリート、あるいはアスファルトのような公知の舗装を行う。舗装面の下の盛土エアモルタル3層には、その内部に引張抵抗材を敷設してあるから、沈下や変形が発生し難い。
その結果、表面の舗装にクラックが発生するような事故の発生を避けることができる。
<16>アンカーの打設。
法面Sの内部の地山の挙動に応じて、必要な場合にはアンカーを打設する。
このアンカーは壁面パネル1の外側から、地山へ向けて行い、地山内のすべり面よりも深い位置まで削孔してアンカーを挿入して緊張して固定する。
このアンカーの打設方法や緊張方法、固定方法など多数の公知の方法が存在するから、その中から最適な方法を選択して採用する。
こうして盛土エアモルタル3などの軽量な材料の層を積み上げた道路が完成する。
法面Sの内部の地山の挙動に応じて、必要な場合にはアンカーを打設する。
このアンカーは壁面パネル1の外側から、地山へ向けて行い、地山内のすべり面よりも深い位置まで削孔してアンカーを挿入して緊張して固定する。
このアンカーの打設方法や緊張方法、固定方法など多数の公知の方法が存在するから、その中から最適な方法を選択して採用する。
こうして盛土エアモルタル3などの軽量な材料の層を積み上げた道路が完成する。
<17>他の構成。
壁面パネル1の鉛直控え板12を、側面から見た形状で、台形状に形成することもできる。(図4)
すなわち、台形控え板13の上縁13aを、下縁13bよりも短く形成する。
そして貫通孔12aは鉛直にではなく、傾斜した方向に貫通させる。
そしてひとつの壁面パネル1の台形控え板13の上縁13aの長さを、上の段の壁面パネル1の下縁13bの長さと等しく形成しておく。
このように順次上縁13aと下縁13bの長さが異なるパネルを製造しておけば、押え板11の前面が同一平面を形成した場合に、台形控え板13の法面側の端面が、一定の傾斜を持った擁壁を形成することができる。
盛土の水平方向に作用する土圧は、下で大きく、上で小さいから、この壁面パネル1群の貫通孔12aに貫通した鋼棒を緊張すれば、傾斜した鋼棒5を有効に活用することができる。
壁面パネル1の鉛直控え板12を、側面から見た形状で、台形状に形成することもできる。(図4)
すなわち、台形控え板13の上縁13aを、下縁13bよりも短く形成する。
そして貫通孔12aは鉛直にではなく、傾斜した方向に貫通させる。
そしてひとつの壁面パネル1の台形控え板13の上縁13aの長さを、上の段の壁面パネル1の下縁13bの長さと等しく形成しておく。
このように順次上縁13aと下縁13bの長さが異なるパネルを製造しておけば、押え板11の前面が同一平面を形成した場合に、台形控え板13の法面側の端面が、一定の傾斜を持った擁壁を形成することができる。
盛土の水平方向に作用する土圧は、下で大きく、上で小さいから、この壁面パネル1群の貫通孔12aに貫通した鋼棒を緊張すれば、傾斜した鋼棒5を有効に活用することができる。
1:壁面パネル
11:押え板
12:鉛直控え板
13:台形控え板
3:盛土エアモルタル層
5:PC鋼棒
11:押え板
12:鉛直控え板
13:台形控え板
3:盛土エアモルタル層
5:PC鋼棒
Claims (3)
- 法面に接して盛土を行って道路などを拡幅する場合に、
盛土を押える押え板と、それと直交する鉛直控え板で構成し、かつ鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口してある壁面パネルを使用し、
まず盛土の下部にコンクリート製の基礎ブロックを形成し、
この基礎ブロックの上に、前記の壁面パネルを、鉛直控え板を法面側に向けて搭載し、
それと前後して、下端を基礎ブロックに定着した鋼棒を、壁面パネルの鉛直控え板に開設した上下方向の貫通孔を貫通させ、
壁面パネルと法面との間に盛土材を投入し盛土層を形成し、
前記の壁面パネル上に、上の段の壁面パネルを、鉛直控え板を法面側に向けて搭載し、
それと前後して、下端を基礎ブロックに定着した鋼棒を、壁面パネルの鉛直控え板に開設した上下方向の貫通孔を貫通させ、
壁面パネルと法面との間に盛土材を投入し盛土層を形成する工程を繰り返し、
貫通孔を貫通した鋼棒に緊張力を導入して行う、
道路などの拡幅方法。
- 盛土材料として軽量な盛土エアモルタルや焼却灰や石炭灰を用いて行う、
請求項1記載の、道路などの拡幅方法。
- 法面に接して盛土を行って道路などを拡幅する場合に使用する壁面パネルであって、
盛土を押える押え板と、
それと直交する鉛直控え板で構成し、
かつ鉛直控え板の法面側の端部の近くに鋼棒の貫通孔を開口して構成した、
壁面パネル。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
- 2004-06-08 JP JP2004170094A patent/JP2005350884A/ja active Pending
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