JP2006169622A - 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼 Download PDF

Info

Publication number
JP2006169622A
JP2006169622A JP2005023491A JP2005023491A JP2006169622A JP 2006169622 A JP2006169622 A JP 2006169622A JP 2005023491 A JP2005023491 A JP 2005023491A JP 2005023491 A JP2005023491 A JP 2005023491A JP 2006169622 A JP2006169622 A JP 2006169622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
stainless steel
less
austenite phase
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005023491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4760031B2 (ja
Inventor
Mitsusachi Fujisawa
光幸 藤澤
Yasushi Kato
康 加藤
Yoshihiro Yazawa
好弘 矢沢
Osamu Furukimi
古君  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2005023491A priority Critical patent/JP4760031B2/ja
Publication of JP2006169622A publication Critical patent/JP2006169622A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4760031B2 publication Critical patent/JP4760031B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 延性および深絞り性に優れた高い成形性を有するオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼を提供する。
【解決手段】 C:0.2mass%以下、Si:4mass%以下、Mn:10mass%以下、P:0.1mass%以下、S:0.03mass%以下、Cr:15〜35mass%、Ni:3mass%以下、N:0.05〜0.6mass%を含有するオーステナイト相とフェライト相を主とするステンレス鋼において、上記オーステナイト相中のCとNの合計量を0.16〜2mass%として、該オーステナイト相の体積分率を10〜85%とすることにより成形性に優れたオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼に関するものである。
ステンレス鋼は、耐食性に優れた材料として、自動車用部材や建築用部材、厨房機器等の広い分野で用いられている。ステンレス鋼は、鋼が有する組織から一般に、オーステナイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系およびマルテンサイト系の4つに分類されている。このうち、SUS304に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼は、耐食性に優れると共に、加工性にも優れているため、最も一般的に用いられている。
しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼は、他のステンレス鋼に比べて高い加工性を有するものの、高価なNiを多量に含有しているため、価格が高いという問題がある。また、オーステナイト系ステンレス鋼は、成形限界近傍まで加工すると置き割れを起こし易いことや、応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking:SCC)に対する感受性が高いことのため、燃料タンクのように、安全性に対する要求が極めて高い部位に適用するには問題があった。また、マルテンサイト系ステンレス鋼は、強度は優れるものの、延性や張出成形性および耐食性に劣り、加工用途には適用できない。
一方、フェライト系ステンレス鋼は、Crの含有量を増加させることで、耐食性を向上させることが可能であり、また、置き割れや応力腐食割れを起こし難いという優れた特性を有する。しかし、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼と比較して加工性、特に強度−延性バランスに劣るという欠点がある。
そこで、フェライト系ステンレス鋼の加工性を改善する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、Crを5〜60wt%含有したフェライト系ステンレス鋼板において、CおよびN含有量を低減すると共に、Ti,Nbを適量添加した深絞り成形性に優れるクロム鋼板とその製造方法が開示されている。しかし、特許文献1の鋼板は、深絞り性を改善するために、鋼中のCおよびN含有量をそれぞれC:0.03wt%以下、N:0.02wt%以下に低減しているため、鋼板強度が低くしかも延性の改善も不十分である、即ち、強度−延性バランスに劣るという問題がある。そのため、特許文献1の鋼板を自動車部材に適用した場合には、部材に対する要求強度を得るのに必要な板厚が厚くなり、軽量化に寄与できない他、張出し成形や深絞り成形、液圧成形等の厳しい加工用途には適用できないという問題があった。
そこで、上記オーステナイト系とフェライト系の中間に位置するオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼が、近年、注目されている。このオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、耐食性に優れているが、Ni含有量が4mass%以上と高いため、価格が依然として高価であるという問題がある。
この問題に対応するものとして、特許文献2に、Ni添加量を0.1%超1%未満に制限した上で、さらにオーステナイト安定性指数(IM指数:551−805(C+N)%−8.52Si%−8.57Mn%−12.51Cr%−36.02Ni%−34.52Cu%−13.96Mo%)を40〜115の範囲に制御することにより、引張り延びに優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼板が開示されている。
特開平08−020843号公報 特開平11−071643号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示されたオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼板は、延性が向上しているとはいえまだ不十分であり、また、深絞り性も十分なものではなかった。従って、極度の張出し成形や液圧成形が施される用途への適用は依然として難しく、また、極度の深絞り成形が施される用途への適用も困難であるという問題があった。
本発明の目的は、延性および深絞り性に優れた高い成形性を有するオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼を提供することにある。
発明者らは、高価なNiを含むオーステナイト系以外のステンレス鋼の成形性を改善するために、各種成分および鋼組織を有するステンレス鋼について、成形性の評価を行った。その結果、オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼において、特に高い延性を示す場合があることを見出した。この原因について、さらに検討を進めたところ、オーステナイト相の分率およびオーステナイト相中のCおよびN含有量が延性に大きく影響をしており、特に、オーステナイト相中のC,N,Si,Mn,Cr,Ni,Cu,Moの含有量によって規定されるオーステナイト相の歪安定度を適正範囲に調整することにより、更に高い延性が得られることを見出した。そして、この高い延性を示すオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、深絞り性にも優れていることを見出し、本発明を開発するに至った。
すなわち本発明は、フェライト相とオーステナイト相を含む金属組織からなり、上記オーステナイト相中のCとNの合計量が0.16〜2mass%であり、上記オーステナイト相の体積分率が10〜85%であることを特徴とするオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼である。
本発明の上記ステンレス鋼は、下記式で定義される加工誘起マルテンサイト指数(Md(γ))が−30〜90であることを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼。

Md(γ)=551−462(C(γ)+N(γ))−9.2Si(γ)−8.1Mn(γ)−13.7Cr(γ)−29Ni(γ)−29Cu(γ)−18.5Mo(γ)
ただし、C(γ)、N(γ)、Si(γ)、Mn(γ)、Cr(γ)、Ni(γ)、Cu(γ)およびMo(γ)は、それぞれオーステナイト相中のC量(mass%)、N量(mass%)、Si量(mass%)、Mn量(mass%)、Cr量(mass%)、Ni量(mass%)、Cu量(mass%)、Mo量(mass%)
本発明の上記ステンレス鋼は、引張試験における全伸びが48%以上であることを特徴とする。
また、本発明の上記ステンレス鋼は、C:0.2mass%以下、Si:4mass%以下、Mn:12mass%以下、P:0.1mass%以下、S:0.03mass%以下、Cr:15〜35mass%、Ni:3mass%以下、N:0.05〜0.6mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるものであることを特徴とする。
さらに、本発明の上記ステンレス鋼は、上記成分組成に加えてさらに、Cu:4mass%以下、Mo:4mass%以下のいずれか1種または2種を含有することを特徴とする。
本発明によれば、高価なNiを多量に含有することもなく、延性および深絞り性に優れた高い成形性を有するオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼を安価に提供することができる。本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、成形性に優れているので、自動車用部材や建築用部材、厨房機器等の分野で過酷な張出し成形や深絞り成形、ハイドロフォーム等の液圧成形を受ける用途に用いて好適である。
本発明に係るステンレス鋼について説明する。
本発明のステンレス鋼は、主としてオーステナイト相とフェライト相からなるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼である。そして、本発明は、上記2相を主とするオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼において、オーステナイト相の体積分率と、このオーステナイト相中に含まれるCとNの含有量が、成形性に大きな影響を与えることを見出し、それらの最適値を規定したところに特徴がある。なお、本発明のステンレス鋼において、オーステナイト相とフェライト相以外の鋼組織は、マルテンサイト相が主なものである。
本発明に係るオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト相の分率が鋼の全組織に対して体積率で10〜85%であることが必要である。オーステナイト相の分率が10%未満では、延性に優れたオーステナイト相が少ないため、高い成形性が得られない。一方、85%を超えると、オーステナイト系ステンレス鋼特有の現象であるSCC割れが散見されるようになるためである。好ましいオーステナイト相の分率は、体積率で15〜80%、さらに好ましくは、25〜75%の範囲である。
上記オーステナイト相の体積分率は、鋼の成分組成と最終焼鈍工程の焼鈍条件(温度、時間)を調整することにより制御することができる。具体的には、Cr,Si,Mo量が低く、C,N,Ni,Cu量が高いほど、オーステナイト相の体積分率は増加する。また、焼鈍温度は、高過ぎると、オーステナイト相の体積分率が減少し、一方、低過ぎると、C,Nが炭窒化物として析出して固溶量が減少し、オーステナイト相の安定化への寄与が低下し、やはりオーステナイト相の体積分率が減少する。つまり、鋼成分組成に応じて、最大のオーステナイト相の体積分率が得られる温度範囲があり、本発明の成分組成では、その温度は700〜1300℃の範囲である。焼鈍時間は、長くするほど、鋼の成分組成と温度によって決定される平衡状態のオーステナイト相の体積分率に近づくため好ましいが、30秒程度以上確保すれば十分である。
また、本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト相中に含まれるCとNの合計量が0.16〜2mass%であることが必要である。オーステナイト相中のCとNの合計量が、0.16mass%未満では、加工誘起マルテンサイト相の強度が低いため、十分な成形性が得られない。一方、CとNの合計量が2mass%超えて含有すると、焼鈍後の冷却時に炭化物、窒化物が多量に析出し、延性にはむしろ悪影響を及ぼすからである。CとNの合計量は、好ましくは、0.2〜2mass%、さらに好ましくは、0.3〜1.5mass%の範囲である。
オーステナイト相中のC,N含有量の制御は、鋼の成分組成と焼鈍条件(温度、時間)を調整することによって行うことができる。上記鋼の成分組成と焼鈍条件との関係は、C,Si,Mn,Cr,Ni,Cu,Moといった多数の鋼成分の影響を受けるため、一概には言えないが、鋼中のC,NおよびCr量が多いと、オーステナイト相中のC,N量も増加する場合が多い。また、鋼の成分組成が同一の場合、焼鈍条件によって決定されたオーステナイト相の体積分率が低いほど、オーステナイト相中にC,Nが濃化する場合が多い。なお、オーステナイト相中のC,Nの測定は、例えば、EPMAにより測定が可能である。
オーステナイト相の体積分率およびオーステナイト相中に含まれるCとNの合計量が、成形性に影響を及ぼす理由は、まだ十分明らかとはなっていないが、発明者らは、以下のように考えている。
鋼は、引張変形を受けると、均一変形を経た後、局部的にネッキング(くびれ)が生じて、やがて破断に至るのが一般的である。しかし、本発明のステンレス鋼は、オーステナイト相が存在するため、微小なネッキングが生じ始めると、その部位のオーステナイト相がマルテンサイト相に加工誘起変態し、他の部位に比べて硬くなる。そのため、その部位のネッキングがそれ以上進まなくなり、代わりに他の部位の変形が進行する結果、鋼全体が均一に変形し、高い延性が得られる。特に、オーステナイト相中のCとNの合計量が高い本発明のステンレス鋼は、同量のオーステナイト相の体積分率でも、オーステナイト相中のCとNの合計量が少ない他のステンレス鋼に比べてネッキング部に発生したマルテンサイト相の硬さが高く、加工誘起マルテンサイト相による延性向上効果が効果的に発現しているものと考えている。
さらに、発明者らは、本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼において、オーステナイト相中のC,N,Si,Mn,Cr,Ni,Cu,Mo含有量から下記式;
Md(γ)=551−462(C(γ)+N(γ))−9.2Si(γ)−8.1Mn(γ)−13.7Cr(γ)−29Ni(γ)−29Cu(γ)−18.5Mo(γ)
ただし、C(γ)、N(γ)、Si(γ)、Mn(γ)、Cr(γ)、Ni(γ)、Cu(γ)およびMo(γ)は、それぞれオーステナイト相中のC量(mass%)、N量(mass%)、Si量(mass%)、Mn量(mass%)、Cr量(mass%)、Ni量(mass%)、Cu量(mass%)、Mo量(mass%)
で定義されるオーステナイト相の加工誘起マルテンサイト指数(Md(γ))を−30〜90の範囲に制御することにより、更に高い延性特性が得ることができる、具体的には、板厚0.8mmでも48%以上の全伸びが得られることを見出した。
上記Md(γ)は、オーステナイト相が加工を受けた際の加工誘起マルテンサイト変態のし易さを示す指数であり、この指数が高いほど、加工に伴うマルテンサイト変態が起こり易いことを意味する。そして、上記Md(γ)が−30〜90の範囲が好ましい理由は、−30未満の場合には、加工誘起マルテンサイト変態が起こり難いため、微小なネッキングが生じ始めるときに、微小ネッキング部で発生する加工誘起マルテンサイト量が少ないからであり、また、Md(γ)が90を超える場合には、微小なネッキングが生じ始める前に鋼全体でオーステナイト相がマルテンサイト変態してしまうため、微小なネッキングが生じ始めるときには、加工誘起マルテンサイトのもととなるオーステナイト相が少なくなるからである。従って、Md(γ)を−30〜90の範囲に制御した場合にのみ、微小ネッキングが生じ始めた時に、ネッキング部位での発生するマルテンサイト量が最適化されて、非常に高い延性を示すものと考えられる。
本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、上記のように延性に優れるのみならず、高い深絞り性をも兼備するものである。その理由は、深絞り加工において、特に変形が集中して割れが発生し易いコーナー部では、上述したオーステナイト相の体積分率およびオーステナイト相中のCとNの合計量が延性に及ぼす改善効果と同様の理由により、加工誘起マルテンサイト変態による硬化が適度に起こって延性が改善される結果、局部変形が抑制されるためと考えられる。
次に、本発明に係るオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼の好ましい成分組成について説明する。
C:0.2mass%以下
Cは、オーステナイト相の体積分率を高めると共に、オーステナイト相中に濃化して、オーステナイト相の安定度を高める元素である。上記効果を得るためには、0.003mass%以上含有することが好ましい。しかし、C含有量が0.2mass%を超えると、Cを固溶させるための熱処理温度が著しく高くなり、生産性が低下する。そのため、C量は0.2mass%以下に制限するのが好ましい。より好ましくは0.15mass%以下、さらに好ましくは0.10mass%未満である。
Si:4mass%以下
Siは、脱酸剤としてまた強化元素として添加される。上記効果を得るためには、0.01mass%以上含有することが好ましい。しかし、Siの添加量が4mass%を超えると、鋼材強度が高くなり過ぎ、冷間加工性を劣化させるため、4mass%以下とするのが好ましい。より好ましくは1.2mass%以下、さらに好ましくは0.4mass%以下である。
Mn:12mass%以下
Mnは、脱酸剤としてまたオーステナイト相のMd(γ)調整用元素として有用であり、適宜添加することができる。上記効果を得るためには、0.01mass%以上含有することが好ましい。しかし、添加量が12mass%を超えると熱間加工性が劣化するので、12mass%以下とするのが好ましい。より好ましくは8mass%以下である。
P:0.1mass%以下
Pは、熱間加工性には有害な元素であり、特に、0.1mass%を超えると悪影響が顕著となるので0.1mass%以下とするのが好ましい。より好ましくは、0.05mass%以下である。
S:0.03mass%以下
Sは、熱間加工性には有害な元素であり、特に、0.03mass%を超えると悪影響が顕著となるので0.03mass%以下とするのが好ましい。より好ましくは、0.02mass%以下である。
Cr:15〜35mass%
Crは、ステンレス鋼に耐食性を付与する最も重要な元素であり、15mass%未満では、十分な耐食性が得られない。一方、Crは、フェライト安定化元素であり、その量が35mass%を超えると、鋼中にオーステナイト相を生成させることが困難となる。よって、Crは、15〜35mass%の範囲に制限するのが好ましい。より好ましくは17〜30mass%、さらに好ましくは18〜28mass%である。
Ni:3mass%以下
Niは、オーステナイト生成元素であり、3mass%を超えると、フェライト相中のNi量が増加してフェライト相の延性が劣化する他、コストの上昇を招くので、3mass%以下が好ましい。より好ましくは2mass%以下、さらに好ましくは1mass%以下である。なお、低温靭性を改善する観点からは、0.1mass%以上含有していることが好ましい。
N:0.05〜0.6mass%
Nは、Cと同様に、オーステナイト相の体積分率を高めると共に、オーステナイト相中に濃化して、オーステナイト相を安定化する元素である。しかし、Nが0.6mass%を超えると、鋳造時にブローホールが発生し、安定製造が難しくなる。一方、0.05mass%未満では、オーステナイト相中のNの濃化が不十分となる。よって、0.05〜0.6mass%とするのが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4mass%である。さらに、Nは、オーステナイト相生成の観点からは0.18mass%以上、熱間加工性の観点からは0.34mass%以下であることが好ましい。
本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、上記成分以外に、Cu,Moを下記の範囲で含有することができる。
Cu:4mass%以下
Cuは、耐食性を向上させるために適宜添加することができる。上記効果を得るためには、0.1mass%以上添加することが好ましい。しかし、4mass%を超えると熱間加工性が劣化するので、4mass%以下に制限するのが好ましい。より好ましくは2mass%以下である。
Mo:4mass%以下
Moは、耐食性を向上させるために適宜添加することができる。上記効果を得るためには、0.1mass%以上添加することが好ましい。しかし、4mass%を超えると、その効果が飽和するので、4mass%以下に制限するのが好ましい。より好ましくは2mass%以下である。
さらに、本発明のステンレス鋼は、上記の成分以外にV,Al,B,Ca,Mg,REMおよびTiを下記の範囲で含有してもよい。
V:0.5mass%以下
Vは、鋼板の組織を微細化し、強度を高める元素であるため、必要に応じて添加することができる。上記効果を得るためには、0.005mass%以上添加することが好ましい。ただし、0.5mass%を超えると、C,Nを固溶させるための熱処理温度が著しく高くなり、生産性の低下を招く。そのため、Vの添加量は0.5mass%以下に制限するのが好ましい。より好ましくは0.2mass%以下である。
Al:0.2mass%以下
Alは、強力な脱酸剤であり、適宜添加することができる。上記効果を得るためには、0.003mass%以上添加することが好ましい。ただし、0.2mass%を超えると、窒化物を形成して表面疵の発生原因ともなるので、0.2mass%以下に制限するのが好ましい。より好ましくは0.1mass%以下である。
B:0.02mass%以下、Ca:0.02mass%以下、Mg:0.02mass%以下、REM:0.2mass%以下、Ti:0.2mass%以下、Nb:2mass%以下の一種または2種以上
B,Ca,Mgは、熱間加工性を向上させる成分として適宜添加することができる。上記効果を得るためには、0.0003mass%以上添加することが好ましい。しかし、0.02mass%を超えると耐食性が劣化するので、それぞれ0.02mass%以下に制限するのが好ましい。同様に、REMおよびTiは、熱間加工性を向上させる成分として適宜添加することができる。上記効果を得るためには、0.002mass%以上添加することが好ましい。しかし、0.2mass%を超えると耐食性が劣化するので、それぞれ0.2mass%以下に制限するのが好ましい。なお、上記REMは、La,Ce等の希土類元素のことである。Nbは、鋭敏化(粒界のクロム炭化物、クロム窒化物の生成による耐食性劣化)を抑える元素として添加することができる。上記効果を得るためには、0.002mass%以上添加することが好ましい。しかし、2mass%を超えると、Nbの炭窒化物が多量に生成し、鋼中の固溶C,Nが消費されるため好ましくない。
本発明のステンレス鋼は、上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不純物の中でもOは、介在物による表面疵を防止する観点からは0.05mass%以下に制限するのが好ましい。
表1に示した成分組成を有する各種鋼を真空溶解あるいは窒素分圧を0〜1気圧に制御した雰囲気下で溶製し、鋼スラブとした後、常法に従って、熱間圧延、熱延板焼鈍、冷間圧延し、表2に示した焼鈍温度で1分間の仕上焼鈍を行い、オーステナイト相の体積分率およびオーステナイト相中のCとNの合計量が異なる板厚0.8mmの各種冷延焼鈍板を作製した。上記のようにして得た冷延焼鈍板について、下記の要領で、組織観察、オーステナイト相中の成分分析、引張試験および限界絞り比(LDR)の測定を行った。
<組織観察>
上記冷延焼鈍板の圧延方向の断面組織を、光学顕微鏡を用いて全厚×0.1mm以上の範囲に亘って観察し、オーステナイト相の面積率を測定してオーステナイト相の体積分率とした。具体的には、試料の圧延方向断面を研磨した後、赤血塩溶液(フェリシアン化カリウム30g+水酸化カリウム30g+水60ml)あるいは王水でエッチング後、白黒写真撮影を行い、白色部(オーステナイト相とマルテンサイト相)と灰色部(フェライト相)の占める割合を画像解析により求め、白色部の分率をオーステナイト相の体積分率とした。なお、白色部にはオーステナイト相だけでなくマルテンサイト相も含まれることがあるが、本発明のステンレス鋼は、マルテンサイト相は微量であるため、本方法で測定した値をオーステナイト相の体積分率として用いてもよい。また、白色部と灰色部が反転することがあるが、この場合は、オーステナイト相の析出形態から、オーステナイト相とフェライト相の判別することができる。
<オーステナイト相中の成分分析>
上記断面を研摩した試料を用いて、EPMAによるオーステナイト相中の成分分析を行った。具体的には、C,Nは、オーステナイト相に濃化する特徴があるので、まず、断面全体について、CまたはNの定性マッピングを行ってオーステナイト相を特定した上で、フェライト相に電子ビームがかからないようにオーステナイト相のほぼ中心部について、C,N,Si,Mn,Cr,Ni,CuおよびMoを定量分析した。測定領域は約1μmφの範囲で、各試料について3点以上測定し、その平均値を代表値とした。また、これらの測定値を元に、下記式;
Md(γ)=551−462(C(γ)+N(γ))−9.2Si(γ)−8.1Mn(γ)−13.7Cr(γ)−29Ni(γ)−29Cu(γ)−18.5Mo(γ)
ただし、C(γ)、N(γ)、Si(γ)、Mn(γ)、Cr(γ)、Ni(γ)、Cu(γ)およびMo(γ)は、それぞれオーステナイト相中のC量(mass%)、N量(mass%)、Si量(mass%)、Mn量(mass%)、Cr量(mass%)、Ni量(mass%)、Cu量(mass%)、Mo量(mass%)
で定義される加工誘起マルテンサイト指数(Md(γ))を求めた。
<引張試験>
冷延焼鈍板から、圧延方向に対して0°(平行)、45°および90°の各方向からJIS 13号B引張試験片を採取して、室温、大気中で、引張速度10mm/分で引張試験を行った。引張試験では、各方向の破断までの全伸びを測定し、下記式;
El={El(0°)+2El(45°)+El(90°)}/4
を用いて平均伸び(El)を計算し、これを全伸びとして評価した。
<限界絞り比>
上記冷延焼鈍板から、直径(ブランク径)を種々の大きさに変えた円形の試験片を打ち抜き、この試験片を、ポンチ径:35mm、板押え力:1tonの条件で円筒絞り成形し、破断することなく絞れる最大のブランク径をポンチ径で割って限界絞り比(LDR)を求め、深絞り性を評価した。なお、円筒絞り成形に用いた試験片の打ち抜き径は、絞り比が0.1間隔となるよう変化させた。
Figure 2006169622
Figure 2006169622
上記試験の結果を、表2中に併記して示した。図1は、表2に示した結果に基づき、オーステナイト相中のCとNの合計量とオーステナイト相の体積分率が全伸びに及ぼす影響を示したものである。これから、同一のオーステナイト相の体積分率でも、オーステナイト相中のCとNの合計量が0.16〜2mass%である本発明鋼は、オーステナイト相中のCとNの合計量が0.16mass%未満の鋼に比べて、高い伸び値を示しており、延性に優れていることがわかる。
図2は、同じく表2の結果に基づき、伸びに及ぼす加工誘起マルテンサイト指数(Md(γ))の影響を示したものである。この図2から、オーステナイト相中のCとNの合計量が0.16〜2mass%である本発明鋼でも、Md(γ)を適正な範囲に制御することにより、更に大きく改善され、特に、Md(γ)を−30〜90の範囲に制御した場合には、全伸びが48%以上(板厚0.8mm)と、非常に優れた延性特性が得られることがわかる。
また、図3は、全伸びと限界絞り比(LDR)との関係を示したものである。図3から、本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、比較鋼に比べてはるかに高い限界絞り比を有しており、延性だけでなく、深絞り性にも優れていることがわかる。
本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼に関する技術は、鋼板に限定されるものではなく、例えば、厚板や形鋼、線棒、管等に適用した場合においても、本発明条件を満たすことにより、優れた延性を得ることができる。
本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼の全伸びに及ぼすオーステナイト相中のCとNの合計量とオーステナイト相の体積分率の影響を示すグラフである。 本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼の全伸びとオーステナイト相の加工誘起マルテンサイト指数(Md(γ))の係を示すグラフである。 本発明のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼における全伸びと限界絞り比の関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. フェライト相とオーステナイト相を含む金属組織からなり、上記オーステナイト相中のCとNの合計量が0.16〜2mass%であり、上記オーステナイト相の体積分率が10〜85%であることを特徴とするオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼。
  2. 上記ステンレス鋼は、下記式で定義される加工誘起マルテンサイト指数(Md(γ))が−30〜90であることを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼。

    Md(γ)=551−462(C(γ)+N(γ))−9.2Si(γ)−8.1Mn(γ)−13.7Cr(γ)−29Ni(γ)−29Cu(γ)−18.5Mo(γ)
    ただし、C(γ)、N(γ)、Si(γ)、Mn(γ)、Cr(γ)、Ni(γ)、Cu(γ)およびMo(γ)は、それぞれオーステナイト相中のC量(mass%)、N量(mass%)、Si量(mass%)、Mn量(mass%)、Cr量(mass%)、Ni量(mass%)、Cu量(mass%)、Mo量(mass%)
  3. 引張試験における全伸びが48%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼。
  4. 上記ステンレス鋼は、C:0.2mass%以下、Si:4mass%以下、Mn:12mass%以下、P:0.1mass%以下、S:0.03mass%以下、Cr:15〜35mass%、Ni:3mass%以下、N:0.05〜0.6mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼。
  5. 上記成分組成に加えてさらに、Cu:4mass%以下、Mo:4mass%以下のいずれか1種または2種を含有することを特徴とする請求項4に記載のオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼。

JP2005023491A 2004-01-29 2005-01-31 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼 Active JP4760031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005023491A JP4760031B2 (ja) 2004-01-29 2005-01-31 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004021283 2004-01-29
JP2004021283 2004-01-29
JP2004336899 2004-11-22
JP2004336899 2004-11-22
JP2005023491A JP4760031B2 (ja) 2004-01-29 2005-01-31 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006169622A true JP2006169622A (ja) 2006-06-29
JP4760031B2 JP4760031B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=36670676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005023491A Active JP4760031B2 (ja) 2004-01-29 2005-01-31 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4760031B2 (ja)

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006193823A (ja) * 2004-03-16 2006-07-27 Jfe Steel Kk 溶接部耐食性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
JP2006200035A (ja) * 2004-03-16 2006-08-03 Jfe Steel Kk 張り出し成形性と耐隙間部腐食性が優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
WO2008078457A1 (ja) * 2006-12-27 2008-07-03 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 衝撃吸収特性に優れた構造部材用ステンレス鋼板
JP2008163359A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 衝撃吸収特性に優れた構造部材用ステンレス鋼板
JP2008291282A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 形状凍結性に優れた高強度複相ステンレス鋼板及びその製造方法
WO2009017258A1 (ja) 2007-08-02 2009-02-05 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 耐食性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法
JP2009035782A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 耐食性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法
JP2009052115A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 成形性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼薄板及びその製造方法
WO2009048137A1 (ja) 2007-10-10 2009-04-16 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 2相ステンレス鋼線材、鋼線およびボルト並びにその製造方法
WO2009093652A1 (ja) 2008-01-22 2009-07-30 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 加工性と衝撃吸収特性に優れた構造部材用フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
WO2009099010A1 (ja) 2008-02-05 2009-08-13 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 耐リジング性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP2010222695A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材とその製造方法
JP2011068957A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 溶接熱影響部の耐食性に優れた高強度省合金型二相ステンレス鋼
JP2012512960A (ja) * 2008-12-19 2012-06-07 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネン フェライト−オーステナイト系ステンレス鋼
JP2012126992A (ja) * 2010-11-25 2012-07-05 Jfe Steel Corp 燃料タンク用オーステナイト・フェライト系二相ステンレス鋼
JP2013227669A (ja) * 2012-03-28 2013-11-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 耐酸性良好な二相ステンレス鋼
CN103643144A (zh) * 2013-01-12 2014-03-19 上海大学 一种节镍型超级双相不锈钢及其制备方法
JP2014051739A (ja) * 2012-09-05 2014-03-20 Korea Mach Res Inst 後熱処理を利用した2相ステンレス鋼の製造方法
JP2014511944A (ja) * 2011-04-18 2014-05-19 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネン フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼の製造および利用方法
EP2770078A4 (en) * 2012-01-31 2015-11-25 Korea Mach & Materials Inst HIGH-PERFORMANCE, HIGH-NITROGEN, HIGH PERFORMANCE, STAINLESS STEEL ACRYLIC STEEL EXCELLENT FOR LOCALIZED ANTI-CORROSIVE RESISTANCE
JP2016060936A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 新日鐵住金株式会社 ばね用複相ステンレス鋼およびその製造方法
WO2016064226A1 (ko) * 2014-10-22 2016-04-28 (주)포스코 고강도, 고연성의 페라이트계 스테인리스 강판 및 그의 제조방법
JP2016526601A (ja) * 2013-06-13 2016-09-05 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネンOutokumpu Oyj 二相フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
JP6140856B1 (ja) * 2016-02-19 2017-05-31 新日鐵住金ステンレス株式会社 成形性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP2017522453A (ja) * 2014-06-17 2017-08-10 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネンOutokumpu Oyj 二相ステンレス鋼
JP2017145460A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 新日鐵住金ステンレス株式会社 低温での耐破壊性に優れた構造部材用フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法
WO2017141907A1 (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 新日鐵住金ステンレス株式会社 フェライト‐オーステナイト系二相ステンレス鋼材とその製造方法
CN107107173A (zh) * 2014-12-26 2017-08-29 Posco公司 经济型双相不锈钢及其制造方法
JP2018159119A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 新日鐵住金株式会社 2相ステンレス鋼形鋼およびその製造方法
CN109930223A (zh) * 2017-12-19 2019-06-25 北京中纺优丝特种纤维科技有限公司 一种多组分复合纤维的纺丝组件及复合纤维制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018135554A1 (ja) 2017-01-23 2018-07-26 Jfeスチール株式会社 フェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼板

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5651222B1 (ja) * 1970-12-23 1981-12-03
JPH02305940A (ja) * 1989-05-22 1990-12-19 Nippon Steel Corp 建築建材用二相ステンレス鋼
JPH05247594A (ja) * 1992-03-03 1993-09-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐候性に優れた二相ステンレス鋼
JPH10219407A (ja) * 1997-02-07 1998-08-18 Kawasaki Steel Corp 延性に優れたフェライト系ステンレス鋼およびその製 造方法
WO2002027056A1 (en) * 2000-09-27 2002-04-04 Avestapolarit Aktiebolag (Publ) Ferritic-austenitic stainless steel

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5651222B1 (ja) * 1970-12-23 1981-12-03
JPH02305940A (ja) * 1989-05-22 1990-12-19 Nippon Steel Corp 建築建材用二相ステンレス鋼
JPH05247594A (ja) * 1992-03-03 1993-09-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐候性に優れた二相ステンレス鋼
JPH10219407A (ja) * 1997-02-07 1998-08-18 Kawasaki Steel Corp 延性に優れたフェライト系ステンレス鋼およびその製 造方法
WO2002027056A1 (en) * 2000-09-27 2002-04-04 Avestapolarit Aktiebolag (Publ) Ferritic-austenitic stainless steel

Cited By (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006193823A (ja) * 2004-03-16 2006-07-27 Jfe Steel Kk 溶接部耐食性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
JP2006200035A (ja) * 2004-03-16 2006-08-03 Jfe Steel Kk 張り出し成形性と耐隙間部腐食性が優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
WO2008078457A1 (ja) * 2006-12-27 2008-07-03 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 衝撃吸収特性に優れた構造部材用ステンレス鋼板
JP2008163358A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 衝撃吸収特性に優れた構造部材用ステンレス鋼板
JP2008163359A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 衝撃吸収特性に優れた構造部材用ステンレス鋼板
JP2008291282A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 形状凍結性に優れた高強度複相ステンレス鋼板及びその製造方法
WO2009017258A1 (ja) 2007-08-02 2009-02-05 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 耐食性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法
JP2009035782A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 耐食性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法
EP3434802A1 (en) 2007-08-02 2019-01-30 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Ferritic-austenitic stainless steel excellent in corrosion resistance and workability and method of production of same
JP2009052115A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 成形性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼薄板及びその製造方法
WO2009048137A1 (ja) 2007-10-10 2009-04-16 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 2相ステンレス鋼線材、鋼線およびボルト並びにその製造方法
EP2246453A4 (en) * 2008-01-22 2013-11-27 Nippon Steel & Sumikin Sst FERRIT AUSTENIT STAINLESS STEEL SHEET FOR STRUCTURAL ELEMENTS WITH EXCELLENT PROCESSING AND IMPACT ABSORPTION CHARACTERISTICS AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
EP2246453A1 (en) * 2008-01-22 2010-11-03 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Ferrite-austenite stainless steel sheet for structural members excellent in workability and impact absorption characteristics and process for the production of the sheet
WO2009093652A1 (ja) 2008-01-22 2009-07-30 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 加工性と衝撃吸収特性に優れた構造部材用フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
US8303733B2 (en) 2008-01-22 2012-11-06 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Ferrite-austenite stainless steel sheet for structural component excellent in workability and impact-absorbing property and method for producing the same
WO2009099010A1 (ja) 2008-02-05 2009-08-13 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation 耐リジング性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
US8226780B2 (en) 2008-02-05 2012-07-24 Nippon Steel Ferrite-austenite stainless steel sheet excellent in ridging resistance and workability and process for manufacturing the same
JP2012512960A (ja) * 2008-12-19 2012-06-07 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネン フェライト−オーステナイト系ステンレス鋼
JP2010222695A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材とその製造方法
JP2011068957A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 溶接熱影響部の耐食性に優れた高強度省合金型二相ステンレス鋼
JP2012126992A (ja) * 2010-11-25 2012-07-05 Jfe Steel Corp 燃料タンク用オーステナイト・フェライト系二相ステンレス鋼
JP2014511944A (ja) * 2011-04-18 2014-05-19 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネン フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼の製造および利用方法
EP2770078A4 (en) * 2012-01-31 2015-11-25 Korea Mach & Materials Inst HIGH-PERFORMANCE, HIGH-NITROGEN, HIGH PERFORMANCE, STAINLESS STEEL ACRYLIC STEEL EXCELLENT FOR LOCALIZED ANTI-CORROSIVE RESISTANCE
JP2013227669A (ja) * 2012-03-28 2013-11-07 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 耐酸性良好な二相ステンレス鋼
JP2014051739A (ja) * 2012-09-05 2014-03-20 Korea Mach Res Inst 後熱処理を利用した2相ステンレス鋼の製造方法
CN103643144A (zh) * 2013-01-12 2014-03-19 上海大学 一种节镍型超级双相不锈钢及其制备方法
JP2016526601A (ja) * 2013-06-13 2016-09-05 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネンOutokumpu Oyj 二相フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
JP2017522453A (ja) * 2014-06-17 2017-08-10 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネンOutokumpu Oyj 二相ステンレス鋼
JP2016060936A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 新日鐵住金株式会社 ばね用複相ステンレス鋼およびその製造方法
WO2016064226A1 (ko) * 2014-10-22 2016-04-28 (주)포스코 고강도, 고연성의 페라이트계 스테인리스 강판 및 그의 제조방법
CN107107173A (zh) * 2014-12-26 2017-08-29 Posco公司 经济型双相不锈钢及其制造方法
JP2018503741A (ja) * 2014-12-26 2018-02-08 ポスコPosco リーン二相系ステンレス鋼及びその製造方法
CN107107173B (zh) * 2014-12-26 2019-11-01 Posco公司 经济型双相不锈钢及其制造方法
JP2017145460A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 新日鐵住金ステンレス株式会社 低温での耐破壊性に優れた構造部材用フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法
WO2017141907A1 (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 新日鐵住金ステンレス株式会社 フェライト‐オーステナイト系二相ステンレス鋼材とその製造方法
JPWO2017141907A1 (ja) * 2016-02-17 2018-11-29 新日鐵住金ステンレス株式会社 フェライト‐オーステナイト系二相ステンレス鋼材とその製造方法
EP3418416A4 (en) * 2016-02-17 2019-07-03 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation TWO-PHASE AUSTRIAN AUSTENITIC STAINLESS STEEL AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
US10793930B2 (en) 2016-02-17 2020-10-06 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Ferritic-austenitic two-phase stainless steel material and method for manufacturing same
JP2017145487A (ja) * 2016-02-19 2017-08-24 新日鐵住金ステンレス株式会社 成形性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP6140856B1 (ja) * 2016-02-19 2017-05-31 新日鐵住金ステンレス株式会社 成形性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP2018159119A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 新日鐵住金株式会社 2相ステンレス鋼形鋼およびその製造方法
CN109930223A (zh) * 2017-12-19 2019-06-25 北京中纺优丝特种纤维科技有限公司 一种多组分复合纤维的纺丝组件及复合纤维制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4760031B2 (ja) 2011-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4760031B2 (ja) 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
JP4760032B2 (ja) 成形性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
KR100957664B1 (ko) 오스테나이트·페라이트계 스테인레스 강판
JP5021901B2 (ja) 耐粒界腐食性に優れるオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
JP4852857B2 (ja) 張り出し成形性と耐隙間部腐食性が優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板
JP3504560B2 (ja) 形状凍結性が良好で成形性に優れた高強度熱延鋼板
JP5109233B2 (ja) 溶接部耐食性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼
JP5337473B2 (ja) 耐リジング性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP5156293B2 (ja) 耐食性と加工性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法
JP4831257B2 (ja) 靭性に優れた高耐食性フェライト系ステンレス冷延鋼板およびその製造方法
JP2007302974A (ja) 耐遅れ破壊特性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法
JP2010229459A (ja) 耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材とその製造方法
JP2009299171A (ja) 微細粒組織を有するプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP3839108B2 (ja) 打抜き後の加工性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
JP2002105605A (ja) 常温加工性および高温での機械特性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP4867638B2 (ja) 耐遅れ破壊特性および耐腐食性に優れた高強度ボルト
EP0735154A1 (en) Austenitic stainless steels for press forming
JP2007314837A (ja) 時効硬化型フェライト系ステンレス鋼板およびそれを用いた時効処理鋼材
JP2003213376A (ja) 二次穴拡げ性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP3886864B2 (ja) 二次加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼冷延焼鈍材及びその製造方法
JP7337486B2 (ja) 鋼材およびその製造方法
JP2013151742A (ja) 高靭性高張力鋼およびその製造方法
JP2005320611A (ja) 強度,疲労強度,耐食性及び耐磨耗性に優れた薄鋼帯板及びその製造方法
JP2022101237A (ja) 曲げ性に優れるフェライト-マルテンサイト複相ステンレス鋼およびその製造方法
JP2023113375A (ja) 二相ステンレス形鋼およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110523

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4760031

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250