JP2006160995A - 共重合体およびその成形体 - Google Patents

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哲也 野田
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Abstract

【課題】 機械物性バランスに優れ、しかも耐候性、耐油性、耐久性、透明性にも優れた共重合体(A)およびその成形体を提供する。
【解決手段】 本発明の共重合体(A)は、アクリル系のマクロモノマー(a)の存在下、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマーを含む他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合することにより得られる。また、本発明の共重合体(A)は、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマー単位を少なくとも一つ以上含むアクリル系のマクロモノマー(a)の存在下、他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合することにより得られる。さらに、本発明の成形体は、上述した共重合体(A)が成形されたものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル系の共重合体およびその成形体に関する。
一般に、熱可塑性エラストマーは、エントロピー弾性を発揮するゴム成分(ソフトセグメント)と、高温では流動し射出成形などの熱可塑性加工が可能であると共にゴム成分に補強効果を与えて常温での塑性変形を防止する拘束成分(ハードセグメント)とからなるアロイ構造を有している。熱可塑性エラストマーの例としては、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体などのスチレン系エラストマーや、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体などのオレフィン系エラストマーなどが知られている。
しかしながら、上記の熱可塑性エラストマーは機械物性バランスや透明性に優れるものの、耐候性、耐油性および耐久性に問題があった。これら課題を解決する熱可塑性エラストマーの一つとして、ポリメタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル重合体ブロックをハードセグメントとし、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル重合体ブロックをソフトセグメントとするアクリル系ブロック共重合体が知られている。
アクリル系ブロック共重合体を製造する方法としては、例えば、特許文献1および2などに記載されているような、原子移動ラジカル重合(ATRP)法が知られている。しかし、ATRP法では金属触媒を使用するために重合体の精製工程が煩雑となり、コストアップや生産性の低下が問題であり、工業的でなかった。
そこで、金属触媒を使用せずにアクリル系ブロック共重合体を製造する方法として、例えば、特許文献3および4などに記載されているような、可逆的付加解裂型連鎖移動(RAFT)重合法が提案されている。しかし、残存硫黄原子が耐候性を低下させたり、得られたブロック共重合体の成形体が着色したりするなどの問題点があった。
これらの問題点を解決する方法として、連鎖移動定数が極めて高いコバルト連鎖移動剤を極微量用いてアクリル系マクロモノマーを予め製造し、そのアクリル系マクロモノマーに、他のアクリル系モノマーを共重合させることでブロック共重合体を製造する手法が知られている(例えば、特許文献5参照)。ここで、マクロモノマーとは、重合可能な官能基を持った高分子のことであり、マクロマーとも呼ばれるものである。
特許第3040172号公報 特開平8−41117号公報 特許第2553134号公報 特表2000−515181号公報 特許第3443076号公報
しかしながら、特許文献5の方法は連鎖移動を利用した重合であるため、分子末端の二重結合量を100%にするに、分子量をせいぜい20,000程度以下にする必要があった。したがって、得られるブロック共重合体の機械物性バランスを向上させることが困難であった。
このように、耐候性、耐油性、耐久性、透明性に優れるアクリル系ブロック共重合体を工業的に製造することは困難であった。
本発明の課題は、機械物性バランスに優れ、しかも耐候性、耐油性、耐久性、透明性にも優れた共重合体およびその成形体を提供することにある。
本願請求項1の共重合体(A)は、アクリル系のマクロモノマー(a)の存在下、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマーを含む他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合することにより得られることを特徴とする。
ここで、アクリル系のマクロモノマー(a)とは、重合性不飽和基を有する高分子量のモノマーであって、下記一般式で表されるものである。
Figure 2006160995
上記一般式において、
Xは、HまたはRである。
Y,Wは、それぞれ独立して、COOH(またはその金属塩)、COOR、CN、CONH、CONHR、およびCONR からなる群から選ばれる1種である。
Zは、H、OR、SR、S(O)R、S(O)、RおよびRからなる群から選ばれる1種である。
は、置換および非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、およびオルガノシリル基(ここで、置換基は、独立して、カルボキシ基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン基からなる群より選ばれる)からなる群より選ばれる1種である。
は、H、置換および非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基(ここで、置換基は、独立して、カルボキシ基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン基からなる群より選ばれる)からなる群より選ばれる1種である。
は、置換および非置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、サルフェート基(ここで、置換基は、独立して、R、OR、OCR、ハロゲン、COOH(またはその金属塩)、COOR、CN、CONH、CONHR、CONR 、2−イミダゾリン(またはその金属塩)、アミジン(またはその金属塩)からなる群より選ばれる)等のフリーラジカル重合における開始反応由来のフラグメントからなる群より選ばれる。
は、置換および非置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、およびPR基(ここで、置換基は、独立して、R、OR、SR、NR NHR、OCR、ハロゲン、COOH、COOR、CN、CONH、CONHR、CONR の群から選ばれる)等のフリーラジカル重合における連鎖移動反応由来のフラグメントからなる群より選ばれる。
W、X、Y、Z、R、R、Rはそれぞれ同一であってもよいし異なってもよい。
また、一般式におけるnは0以上の整数である。nが1よりも大きい場合、マクロモノマー(a)における繰り返し単位中のXおよびYはそれぞれ同一であってもよいし異なっていてもよい。
本願請求項2の共重合体(A)は、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマー単位を少なくとも一つ以上含むアクリル系のマクロモノマー(a)の存在下、他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合することにより得られることを特徴とする。
本発明の成形体は、上述した共重合体(A)が成形されたことを特徴とする。
本発明の共重合体(A)およびその成形体は、機械物性バランスに優れ、しかも耐候性、耐油性、耐久性、透明性にも優れる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の共重合体(A)は、アクリル系のマクロモノマー(a)(以下、マクロモノマー(a)と略す。)単位と他の不飽和モノマー(b)単位とを有するブロック共重合体および/またはグラフト共重合体を含有し、尚且つ、共重合体(A)の一分子中に、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマー単位が一つ以上含まれるものである。
[マクロモノマー(a)]
マクロモノマー(a)は、重合性不飽和基を有する高分子量のモノマーであって、上記一般式で表されるものである。
上記一般式において、
Xは、HまたはRである。
Y,Wは、それぞれ独立して、COOH(またはその金属塩)、COOR、CN、CONH、CONHR、およびCONR からなる群から選ばれる1種である。
Zは、H、OR、SR、S(O)R、S(O)、RおよびRからなる群から選ばれる1種である。
は、置換および非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、およびオルガノシリル基(ここで、置換基は、独立して、カルボキシ基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン基からなる群より選ばれる)からなる群より選ばれる1種である。
は、H、置換および非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基(ここで、置換基は、独立して、カルボキシ基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン基からなる群より選ばれる)からなる群より選ばれる1種である。
は、置換および非置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、サルフェート基(ここで、置換基は、独立して、R、OR、OCR、ハロゲン、COOH(またはその金属塩)、COOR、CN、CONH、CONHR、CONR 、2−イミダゾリン(またはその金属塩)、アミジン(またはその金属塩)からなる群より選ばれる)等のフリーラジカル重合における開始反応由来のフラグメントからなる群より選ばれる。
は、置換および非置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、およびPR基(ここで、置換基は、独立して、R、OR、SR、NR NHR、OCR、ハロゲン、COOH、COOR、CN、CONH、CONHR、CONR の群から選ばれる)等のフリーラジカル重合における連鎖移動反応由来のフラグメントからなる群より選ばれる。
W、X、Y、Z、R、R、Rはそれぞれ同一であってもよいし異なってもよい。
また、一般式におけるnは0以上の整数である。nが1よりも大きい場合、マクロモノマー(a)における繰り返し単位中のXおよびYはそれぞれ同一であってもよいし異なっていてもよい。
これらの中でも、入手のし易さ、得られる共重合体(A)の透明性および機械物性バランスの面から、Y,Wが、それぞれ独立して、COOH(またはその金属塩)またはCOORであることが好ましい。
マクロモノマー(a)は、ラジカル重合性単量体を重合する公知の方法で製造することが可能である。その製造方法の中でも、製造工程の経済性の点から、例えば、ラジカル重合性単量体をコバルト連鎖移動剤の存在下で重合する方法(例えば米国特許第4680352号明細書)、αブロモメチルスチレン等のα置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法(例えば国際公開第88/04304号パンフレット)、重合性基を化学的に結合させる方法(例えば特開昭60−133007号公報、米国特許第5147952号明細書)、熱分解による方法(例えば特開平11−240854号公報)が好ましい。
このようにして得られるマクロモノマー(a)は、置換基Zで表されるフリーラジカル重合における開始反応由来または連鎖移動由来のフラグメントである官能基を末端に有する。したがって、マクロモノマー(a)は、ω末端に不飽和結合を有し、さらには上述のラジカル重合性単量体由来の官能基Wを有する。
ラジカル重合性単量体としては、上述のXおよびYを有するラジカル重合性単量体であれば特に限定されない。ラジカル重合性単量体の中でも、得られる共重合体の透明性、機械物性バランスの点からは、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFM(ダイセル化学(株);カプロラクトン付加単量体)、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸ノルマルブトキシエチル、メタクリル酸イソブトキシエチル、メタクリル酸t−ブトキシエチル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸ノニルフェノキシエチル、メタクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200(日本油脂(株))、ブレンマー50POEP−800B(日本油脂(株))、ブレンマー20ANEP−600(日本油脂(株))等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アタクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFA(ダイセル化学工業(株);カプロラクトン付加単量体)、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ノルマルブトキシエチル、アクリル酸イソブトキシエチル、アクリル酸t−ブトキシエチル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ノニルフェノキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーAME−100,200(日本油脂(株))、ブレンマー50AOEP−800B(日本油脂(株))等のアクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等のα,β−不飽和カルボン酸類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等のマレイミド類;カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン等のジエン類;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン等の芳香族ビニル化合物;メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ブトキシメタクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ブトキシアクリルアミド等重合性アミド類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の不飽和有機シラン化合物等が挙げられる。
これらラジカル重合性単量体は1種類のみを用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、入手のし易さ、得られる共重合体の透明性および機械物性バランスの面から、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、α,β−不飽和カルボン酸類が好ましい。さらに、これらの中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸がより好ましい。
また、ラジカル重合性単量体が、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマーであることが好ましい。架橋性モノマーとしては、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸カリウム、ジメタクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸亜鉛等のメタクリル酸金属塩;アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、ジアクリル酸カルシウム、ジアクリル酸亜鉛等のアクリル酸金属塩が挙げられる。これらの中でも、共重合体(A)を含む樹脂組成物を成形して得られる成形体の機械物性バランスがより良くなることから、ジメタクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸亜鉛、ジアクリル酸カルシウム、ジアクリル酸亜鉛等の(メタ)アクリル酸金属塩が好ましい。
ラジカル重合性単量体が架橋性モノマーである場合には、上記一般式におけるWまたはYのうちの少なくとも一方が、非共有結合を介して架橋可能な官能基となる。
マクロモノマー(a)は、非共有結合を介して架橋可能な官能基が一つ以上有することが好ましい。したがって、マクロモノマー(a)には、上記架橋性モノマー単位が一つ以上含まれることが好ましい。
さらに、上述したラジカル重合性単量体のうち、特に好ましいものとして、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸、ジメタクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸亜鉛、ジアクリル酸カルシウム、ジアクリル酸亜鉛が挙げられる。
マクロモノマー(a)の分子量は特に限定されないが、得られる共重合体(A)の機械物性バランスの点から、数平均分子量が1,000〜1,000,000であることが好ましく、5,000〜500,000であることがより好ましい。
マクロモノマー(a)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようなマクロモノマー(a)は、他の不飽和モノマー(b)の成長ポリマーラジカルに対して連鎖移動剤として作用し、マクロモノマー(a)と他の不飽和モノマー(b)の成長ラジカルとが反応することで共重合体(A)を得ることができる。
[他の不飽和モノマー(b)]
他の不飽和モノマー(b)としては、マクロモノマー(a)を構成するラジカル重合性単量体として挙げたものを用いることができる。ただし、マクロモノマー(a)を構成するラジカル重合性単量体が、それと同じ比率で同じ連鎖分布で含まれることはない。
他の不飽和モノマー(b)の中でも、入手のし易さ、得られる共重合体(A)の透明性および機械物性バランスの面から、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、α,β−不飽和カルボン酸類が好ましい。さらには、これらの中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸がより好ましい。
これらラジカル重合性単量体は1種類のみを用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、他の不飽和モノマー(b)には、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマーが含まれていることが好ましい。他の不飽和モノマー(b)に含まれる架橋性モノマーとしては、マクロモノマー(a)を構成するものと同じものを使用できる。また、マクロモノマー(a)と同様に、架橋性モノマーの中でも、共重合体(A)を成形して得られる成形体の機械物性バランスがより良くなることから、ジメタクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸亜鉛、ジアクリル酸カルシウム、ジアクリル酸亜鉛等の(メタ)アクリル酸金属塩が好ましい。
さらに、上述した他の不飽和モノマー(b)のうち、特に好ましいものとして、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸、ジメタクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸亜鉛、ジアクリル酸カルシウム、ジアクリル酸亜鉛が挙げられる。
他の不飽和モノマー(b)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合体(A)中の架橋性モノマー単位の含有量は0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。共重合体(A)中の架橋性モノマー単位含有量が10質量%を超えると、得られる共重合体(A)を成形した際に透明性が低下する場合があり、0.1質量%未満であると機械物性が低下する傾向にある。
共重合体中におけるマクロモノマー(a)単位の含有量は、機械物性バランスの観点から、共重合体(100質量%)中に1〜90質量%であることが好ましく、5〜80質量%であることがより好ましい。
共重合体の数平均分子量は特に限定されないが、得られる共重合体の引張強度、引張伸度、曲げ強度、および熱安定性の観点から、1,000〜5,000,000が好ましく、5,000〜500,000がより好ましい。
[共重合体(A)の製造方法]
共重合体(A)は、マクロモノマー(a)の存在下、不飽和モノマー(b)を重合して得られる重合体混合物中に含まれる。なお、重合体混合物には、通常、共重合体(A)の他にも、マクロモノマー(a)のみからなる重合体、他の不飽和モノマー(b)のみからなる重合体未反応のマクロモノマー(a)が含まれる。
したがって、共重合体(A)を製造するためには、上記重合体混合物を製造すればよい。
重合体混合物の第1の製造方法(すなわち共重合体(A)の第1の製造方法)として、マクロモノマー(a)の存在下、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマーを含む不飽和モノマー(b)をラジカル重合する工程を有する方法が挙げられる。
また、重合体混合物の第2の製造方法(すなわち共重合体(A)の第2の製造方法)として、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマー単位を含むマクロモノマー(a)の存在下、他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合する工程を有する方法が挙げられる。
さらには、第1の製造方法と第2の製造方法を合わせた方法であってもよい。
他の不飽和モノマー(b)の重合における重合方法としては、一般的に知られる重合法、例えば、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等を採用することができる。重合の際には、重合体の分子量を調節するために、メルカプタン類、水素、αメチルスチレンダイマー、テルペノイド類等の連鎖移動剤を添加してもよい。
ラジカル重合開始剤の存在下で重合する場合には、ラジカル重合開始剤として、有機過酸化物あるいはアゾ化合物を使用することができる。有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等が挙げられる。これらの中でも、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が好ましい。これらラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合開始剤は、不飽和モノマー(b)の合計量100質量部に対して0.0001〜10質量部の範囲内で用いることが好ましい。
重合温度については特に制限はなく、例えば、−100〜250℃であり、好ましくは0〜200℃の範囲である。
このように、マクロモノマー(a)の存在下、他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合させる際には、マクロモノマー(a)が不飽和モノマー(b)の成長ポリマーラジカルに連鎖移動剤として働く。その結果、機械物性や光学物性等の異なる重合体ブロックセグメント同士を繋ぐことが可能となり、共重合体を効率的に合成できる。したがって、マクロモノマー(a)と不飽和モノマー(b)の種類の組み合わせを適宜選択することにより、透明性と機械物性とを兼ね備えた重合体を得ることができる。また、この製造方法では、金属触媒や硫黄化合物を用いないので、得られた重合体およびその成形体は透明性に特に優れる。
このようにして得られる共重合体(A)には、重合体混合物の他にも、例えば、他の樹脂を1種類以上含んでいても構わない。他の樹脂を1種類以上含むことで、シート状またはフィルム状の成形体に容易に加工できるようになる。
ここで、他の樹脂としては、共重合体(A)と相溶可能なものであり、成形体の透明性および機械物性バランスを損なわないものであればよい。具体的には、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリプロピレンと合成ゴムからなる樹脂、ポリアミド、不飽和ポリエステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート等が挙げられる。これら他の樹脂の構造は特に限定されず、コアーシェル共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体等のいかなる重合構造を有するものであってもよい。
また、共重合体(A)においては、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、耐放射線剤、熱安定剤等の各種安定剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤、無機充填剤、滑剤、可塑剤、有機過酸化物、中和剤、架橋剤等の他の成分を、透明性を損なわない限り、配合することもできる。
以上説明した共重合体(A)は、マクロモノマー(a)の存在下で他の不飽和モノマー(b)が重合されて得られたものであり、共重合体(A)の一分子中に、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマー単位が一つ以上含まれるものである。このような共重合体(A)は、成形の際の加熱により架橋性モノマーの官能基同士が架橋するため、共重合体(A)同士が架橋することになる。その結果、優れた機械物性バランスを有するようになる。
また、この共重合体(A)は、金属触媒や硫黄化合物等の不純物の含有量が少ないため、透明性が高い。
さらに、共重合体(A)はアクリル系ブロック共重合体であるから、耐候性、耐油性、耐久性、透明性にも優れる。
次に、本発明の成形体について説明する。
本発明の成形体は、上述した共重合体(A)が成形されたものである。成形体の形状としては、物性から想定される用途を考慮すると、シートまたはフィルムが好ましい。その成形方法としては、射出成形、圧縮成形、中空成形、押出成形、回転成形などの成形法を適用できる。
この成形体は、上述した共重合体(A)が成形されたものであるから、架橋性モノマー単位の官能基を介して共重合体(A)同士が架橋している。したがって、機械物性バランスに優れ、しかも耐候性、耐油性、耐久性、透明性にも優れる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の例によって制限されるものではない。
なお、以下の例において、重合体の組成及び数平均分子量は下記方法により求めた。
・重合体の組成
H-NMR(日本電子製、JNM−EX270)により求めた。
・重合体の数平均分子量
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)(Waters製、GPC150−C)を用い、ポリメタクリル酸メチルをスタンダードとして測定した。
(合成例1)
冷却管付フラスコに、メタクリル酸メチル(MMA)100質量部、トルエン100質量部、予め合成したコバルトグリオキシム錯体0.00075質量部とを仕込み、70℃に加熱した状態で、コバルトグリオキシム錯体を溶解させ、窒素バブリングにより雰囲気を窒素置換した。次いで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1質量部を加えた後、内温を70℃に保った状態で、6時間保持して重合を完結させた。これにより得られた重合溶液にトルエン200質量部を添加して、重合体を完全に溶解させた後、n−ヘキサン4000質量部中に投じて沈殿物を生じさせ、その沈殿物をろ過して白色固体を得た。この白色固体をn−ヘキサンで洗浄した後、減圧乾燥して精製してマクロモノマー(a−1)を得た。この重合体の数平均分子量は12,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。また、マクロモノマー(a−1)の末端二重結合の導入率はほぼ100%であった。
(合成例2)
合成例1においてコバルトグリオキシム錯体0.00075質量部を用いなかった以外は合成例1と同様にして、重合性不飽和基を有しないポリ(メタクリル酸メチル)[PMMA](a−2)を得た。このPMMA(a−2)の数平均分子量は69,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。また、得られたPMMA(a−2)の末端二重結合の導入率はほぼ0%であった。
次に、合成例1,2で得られた重合体の存在下、不飽和モノマー(b)を重合することにより、共重合体(A)を合成した。
(製造例1)
冷却管付フラスコに、マクロモノマー(a−1)60質量部、トルエン100質量部、アクリル酸n−ブチル(nBA)38質量部、ジアクリル酸亜鉛(AAZn)2質量部を仕込み、70℃に加熱した状態で窒素バブリングにより雰囲気を窒素置換した。次いで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.09質量部を加えた後、内温を70℃に保った状態で6時間保持して重合を完結させた。これにより得られた重合溶液にトルエン200質量部を添加して、重合体を完全に溶解させた後、メタノール4000質量部中に投じて沈殿物を生じさせ、その沈殿物をろ過して白色固体を得た。この白色固体をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して精製して共重合体(1)を得た。この共重合体(1)の数平均分子量は51,600、分子量分布(Mw/Mn)は84であった。得られた共重合体(1)をH−NMRで分析したところ、マクロモノマー(a−1)/nBA/AAZn=60/38/2(質量比)の共重合体であった。
(製造例2)
製造例1において、nBA38質量部およびAAZn2質量部の代わりに、nBA37質量部およびAAZn3質量部とした以外は製造例1と同様にして共重合体(2)を得た。この共重合体(2)の数平均分子量は35,000、分子量分布(Mw/Mn)は73であった。得られた共重合体(2)をH−NMRで分析したところ、マクロモノマー(a−1)/nBA/AAZn=60/37/3(質量比)の共重合体であった。
(製造例3)
製造例1において、nBA38質量部およびAAZn2質量部の代わりに、nBA40質量部を用いた以外は製造例1と同様にして共重合体(z−1)を得た。この共重合体(z−1)の数平均分子量は39,100、分子量分布(Mw/Mn)は2.6であった。得られた共重合体(z−1)をH-NMRで分析したところ、マクロモノマー(a−1)/nBA=60/40(質量比)の共重合体であった。
(製造例4)
製造例3において、マクロモノマー(a−1)60質量部の代わりにMMA60質量部、n−オクチルメルカプタン0.2質量部を用いた以外は製造例3と同様にして共重合体(z−2)を得た。この重合体の数平均分子量は49,900、分子量分布(Mw/Mn)は2.2であった。得られた共重合体(z−2)をH-NMRで分析したところ、MMA/nBA=60/40(質量比)の共重合体であった。
(製造例5)
製造例3において、マクロモノマー(a−1)60質量部の代わりに、合成例3で得たPMMA(a−2)60質量部を用いた以外は製造例3と同様にして共重合体(z−3)を得た。得られた共重合体(z−3)をH-NMRで分析したところ、PMMA/ポリ(アクリル酸n−ブチル)[PnBA]=60/40(質量比)の共重合体であった。
(評価)
上記製造例において得られた共重合体(1)、(2)および(z−1)〜(z−3)を加熱溶融成形し、得られた成形体について、以下のようにして機械物性を評価した。
曲げ強度、曲げ弾性率は、ASTM D790に従い測定した。引張強度、引張伸度はASTM D638に従い測定した。
また、全光線透過率、ヘイズは厚み2mmの平板を用い、ASTM D1003に従って測定した。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2006160995
AAZ単位を含む共重合体(1)、(2)を用いた実施例1では、成形体の透明性に優れていた。また、実施例2に示すように、ジアクリル酸亜鉛(AAZn)の添加量を増やすことにより、同じMMA質量比である実施例1と比較しても、曲げ強度および曲げ弾性率が高くなることが認められた。
これに対して、共重合体(1)の代わりに、AAZ単位を含まない(z−1)を用いた比較例1では、全光線透過率、ヘイズ、引張強度および引張伸度のいずれも実施例1の結果とほぼ同じであったものの、曲げ強度および曲げ弾性率がともに低かった。
また、共重合体(1)の代わりにMMAとnBAのランダム共重合体を用いた比較例2では、引張強度および引張伸度、曲げ強度および曲げ弾性率がいずれも低かった。
また、共重合体(1)の代わりにPMMAとPnBAとの混合物を用いた比較例3では成形体は白濁しており、軟質成分であるPnBAと、硬質成分であるPMMAとが相分離しており、機械物性の測定は不可能であった。



Claims (3)

  1. アクリル系のマクロモノマー(a)の存在下、非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマーを含む他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合することにより得られることを特徴とする共重合体(A)。
    ここで、アクリル系のマクロモノマー(a)とは、重合性不飽和基を有する高分子量のモノマーであって、下記一般式で表されるものである。
    Figure 2006160995
    上記一般式において、
    Xは、HまたはRである。
    Y,Wは、それぞれ独立して、COOH(またはその金属塩)、COOR、CN、CONH、CONHR、およびCONR からなる群から選ばれる1種である。
    Zは、H、OR、SR、S(O)R、S(O)、RおよびRからなる群から選ばれる1種である。
    は、置換および非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、およびオルガノシリル基(ここで、置換基は、独立して、カルボキシ基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン基からなる群より選ばれる)からなる群より選ばれる1種である。
    は、H、置換および非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基(ここで、置換基は、独立して、カルボキシ基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン基からなる群より選ばれる)からなる群より選ばれる1種である。
    は、置換および非置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、サルフェート基(ここで、置換基は、独立して、R、OR、OCR、ハロゲン、COOH(またはその金属塩)、COOR、CN、CONH、CONHR、CONR 、2−イミダゾリン(またはその金属塩)、アミジン(またはその金属塩)からなる群より選ばれる)等のフリーラジカル重合における開始反応由来のフラグメントからなる群より選ばれる。
    は、置換および非置換アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、オルガノシリル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、およびPR基(ここで、置換基は、独立して、R、OR、SR、NR NHR、OCR、ハロゲン、COOH、COOR、CN、CONH、CONHR、CONR の群から選ばれる)等のフリーラジカル重合における連鎖移動反応由来のフラグメントからなる群より選ばれる。
    W、X、Y、Z、R、R、Rはそれぞれ同一であってもよいし異なってもよい。
    また、一般式におけるnは0以上の整数である。nが1よりも大きい場合、マクロモノマー(a)における繰り返し単位中のXおよびYはそれぞれ同一であってもよいし異なっていてもよい。
  2. 非共有結合を介して架橋可能な官能基を有する架橋性モノマー単位を少なくとも一つ以上含むアクリル系のマクロモノマー(a)の存在下、他の不飽和モノマー(b)をラジカル重合することにより得られることを特徴とする共重合体(A)。
  3. 請求項1または2に記載の共重合体(A)が成形されたことを特徴とする成形体。


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