JP2015157903A - フィルム用成形材料及びフィルム - Google Patents
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Description
[1]下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)と、該マクロモノマーと共重合可能な他の重合性単量体(b)と、を重合して得られるマクロモノマー共重合体(A)を含有するフィルム用成形材料(C)。
X1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Zは、末端基である。
nは、2〜10,000の自然数である。)
[2]前記マクロモノマー共重合体(A)を含有量20質量%以上で含む、[1]記載のフィルム用成形材料(C)。
[3]前記マクロモノマー共重合体(A)の分子量分布が2以上25以下である、[1]又は[2]記載のフィルム用成形材料(C)。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のフィルム用成形材料(C)を成形して得られるフィルム。
[5]金属被覆用である、[4]のフィルム。
X1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Zは、末端基である。
nは、2〜10,000の自然数である。)
マクロモノマー(a)は、ポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントの片末端に、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する基を付加させたものである。ここで、マクロモノマーとは、重合可能な官能基を持ったポリマーであり、別名マクロマーとも呼ばれるものである。なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」又は「メタクリル酸」を示す。
一般式(1)において、R及びR1〜Rnは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基は、置換基を有することができる。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の分岐又は直鎖アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びi−プロピル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜20のシクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基及びアダマンチル基が挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。具体例としては、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。
複素環基としては、例えば、炭素数5〜18の複素環基が挙げられる。具体例としては、γ―ラクトン基及びε―カプロラクトン基が挙げられる。
置換基としてのアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基が挙げられる。
置換基としてのカルバモイル基としては、例えば、N−メチルカルバモイル基及びN,N−ジメチルカルバモイル基が挙げられる。
置換基としてのアミド基としては、例えば、ジメチルアミド基が挙げられる。
置換基としてのハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
置換基としてのアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜12のアルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ基が挙げられる。
置換基としての親水性又はイオン性を示す基としては、例えば、カルボキシル基のアルカリ塩又はスルホキシル基のアルカリ塩、ポリエチレンオキシド基、ポリプロピレンオキシド基等のポリ(アルキレンオキシド)基及び四級アンモニウム塩基等のカチオン性置換基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はi−プロピル基が好ましく、入手のしやすさの観点から、メチル基がより好ましい。
一般式(1)において、X1〜Xnは、それぞれ水素原子又はメチル基であり、メチル基が好ましい。さらに、マクロモノマー(a)の合成し易さの観点から、X1〜Xnの半数以上がメチル基であることが好ましい。
一般式(1)において、Zは、マクロモノマー(a)の末端基である。マクロモノマー(a)の末端基としては、例えば、公知のラジカル重合で得られるポリマーの末端基と同様に、水素原子及びラジカル重合開始剤に由来する基が挙げられる。
マクロモノマー(a)を得るためのモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルコハク酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル等のカルボキシル基含有ビニル系単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル等のエポキシ基含有ビニル系単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル系のビニル系単量体;(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等のアミド基を含有するビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系単量体ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の多官能性のビニル系単量体;などが挙げられる。これらは、1種以上を適宜選択して使用することができる。
これらの中で、モノマーの入手のし易さの点で、メタクリル酸エステルが好ましい。
メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましく、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル及びメタクリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。
アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル及びアクリル酸t−ブチルが挙げられる。これらの中で、入手しやすさの点で、アクリル酸メチルが好ましい。
マクロモノマー(a)は、公知の方法で製造できる。マクロモノマーの製造方法としては、例えば、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法(米国特許4,680,352号明細書)、α−ブロモメチルスチレン等のα置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法(国際公開88/04304号)、重合性基を化学的に結合させる方法(特開昭60−133007号公報、米国特許5,147,952号明細書)及び熱分解による方法(特開平11−240854号公報)が挙げられる。
これらの中で、マクロモノマー(a)の製造方法としては、製造工程数が少なく、連鎖移動定数の高い触媒を使用する点で、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法が好ましい。
これらの中で、マクロモノマー(a)の回収工程の簡略化の点から、水系分散重合法が好ましい。
リール基;Xは、それぞれ独立して、F原子、Cl原子、Br原子、OH基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキル基及びアリール基である。〕
重合性単量体(b)は、マクロモノマー(a)と重合可能であれば特に限定されず、必要に応じて各種の単量体を使用できる。具体的には、マクロモノマー(a)を得るためのモノマーと同様のものが挙げられる。重合性単量体(b)は、マクロモノマー(a)との共重合性が良好であることから、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましい。
重合性単量体(b)は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
マクロモノマー共重合体(A)は、マクロモノマー(a)と重合性単量体(b)とを重合して得られる重合体である。
マクロモノマー共重合体(A)の製造方法は、特に限定されず、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等の各種の方法を用いることができる。重合発熱の制御が容易で、生産性に優れることから、懸濁重合又は乳化重合のような水系重合が好ましく、重合、回収操作がより簡便であることから、懸濁重合がより好ましい。
[I]マクロモノマー(a)を重合性単量体(b)に溶解し、ラジカル重合開始剤を添加する。このマクロモノマー(a)溶液を、分散剤を溶解させた水溶液に分散させ、シラップ分散液を得る。そして、得られたシラップ分散液を懸濁重合する。
[II]マクロモノマー(a)を懸濁重合で合成して得られる水性懸濁液に重合性単量体(b)を添加し、シラップ懸濁液として、マクロモノマー(a)を溶解させた重合性単量体(b)の分散体を得る。そして、得られたシラップ懸濁液を懸濁重合する。
ラジカル重合開始剤を添加する際の温度は、0℃〜(ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度+15℃)が好ましい。ラジカル重合開始剤を添加する際の温度が0℃以上で、ラジカル重合開始剤のモノマーへの溶解性が良好となる。また、ラジカル重合開始剤を添加する際の温度が(ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度+15℃)で安定な重合を行うことができる。
有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が挙げられる。
入手しやすさの点で、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が好ましい。
ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
フィルム用成形材料(C)は、マクロモノマー共重合体(A)を含有するものである。フィルム用成形材料(C)には、マクロモノマー共重合体(A)を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の溶媒としては、マクロモノマー(a)を溶液重合法で得る際に使用される溶剤と同様のものが挙げられる。
本発明に係る成形体(フィルム)は、フィルム用成形材料(C)を成形して得られるものである。
インモールド成形法では、フィルムを真空成形によって三次元形状に成形した後、その成形品の中に、射出成形により基材の原料となる樹脂を流し込み一体化させる。そのため、表層にフィルムを有する積層体を容易に得ることができるため、インモールド成形法が好ましく用いられる。また、フィルムの成形と射出成形とを一工程で行うことができ、作業性、経済性に優れている点からもインモールド成形法が好ましい。インモールド成形法における加熱温度は、フィルムが軟化する温度以上であり、70〜170℃であることが好ましい。70℃以上の場合、成形を良好に行うことができ、170℃以下の場合、得られた成形体の外観や離型性が優れる。
MMA:メチルメタクリレート
MA:メチルアクリレート
PMMA:ポリメチルメタクリレート、重量平均分子量10万、MMA/MA=99/1の重合体
BA:ブチルアクリレート
AMA:アリルメタクリレート
1,3BD:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
CHP:クメンヒドロペルオキシド
t−BH:t−ブチルハイドロパーオキサイド
AMBN:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)
n−OM:n−オクチルメルカプタン
RS−610NA:モノ−n−ドデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸ナトリウム、商品名「フォスファノールRS−610NA」、東邦化学工業(株)製
LA−31RG:紫外線吸収剤、商品名「アデカスタブLA−31RG」、(株)ADEKA製
LA−57:ラジカル捕捉剤、商品名「アデカスタブLA−57」、(株)ADEKA製、
Irg1076:酸化防止剤、商品名「Irganox1076」、BASF製
(1)数平均分子量(Mn)質量平均分子量(Mw)及び分子量分布
Mw及びMnは、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220)を使用し、以下の条件にて測定した。
カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER H―H(4.6×35mm)と2本のTSK−GEL SUPER HM−H(6.0×150mm)を直列に接続
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流速:0.6mL/分
Mw及びMnは、Polymer Laboratories製のポリメタクリル酸メチル(Mp(ピークトップ分子量)=141,500、55,600、11,100及び1,590の4種)を用いて作成した検量線を使用して求めた。
分子量分布は、式「分子量分布=(質量平均分子量)/(数平均分子量)」により算出した。
ポリマーハンドブック[Polymer HandBook(J.Brandrup,Interscience,1989)]に記載されている値を用いてFOXの式から算出した。
アクリルゴム粒子(A−1)の平均粒子径は、乳化重合で得られた重合体のポリマーラテックスの最終粒子径を、光散乱光度計(製品名:「DLS−700」、大塚電子(株)製)を用い、動的光散乱法で測定した。
フィルム状に成形する前のアクリル樹脂ペレットを、クロロホルムに溶解させて1質量%クロロホルム溶液を調製し、25℃にて一昼夜放置した。その後、これに対し16000rpmで90分間遠心分離を施し、その上澄み液を除き、乾燥した後の不溶分の質量%をゲル含有率とした。
全光線透過率はJIS K7361−1、曇価はJIS K7316、白度はJIS Z8715に準拠して評価した。
ポリマーを重クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴装置(NMR)(日本電子(株)製、商品名:JNM−EX270)用いて1H-NMR測定によりポリマーの組成及び構造を解析した。
全光線透過率はJIS K7361−1、曇価はJIS K7316、白度はJIS Z8715に準拠して評価した。
JIS K7127に従い測定した。引張速度は50mm/min、測定サンプルは100mm×15mmを用いた。
引張速度を500mm/minとした他は、上記の力学特性評価と同様の条件で引張試験を実施し、破断後のサンプルを観察して、延伸部分に白化が見られなかったものを「○」、白化が見られたものを「×」とした。
得られた成形材料について、(株)テクノ・セブン製のメルトインデクサー(L243)を用いて、JIS K7210(A法)に従い、加熱時間4分でのMFR(メルトフローレート)を測定した。MFRの測定条件は、温度を200℃又は230℃、荷重を49Nとし、試料切り取り時間間隔は試料のMFR値に応じ10秒〜120秒とした。
庄司鉄工(株)製 プレス成形機を用いて、得られたフィルムを、温度120℃、圧力3MPa、時間10分間、SUS鏡面板に挟んでプレスし、表面が平滑なフィルムを作成した。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中に、17質量%水酸化カリウム水溶液61.6部、MMA19.1部及び脱イオン水19.3部を仕込んだ。次いで、反応装置内の液を室温にて撹拌し、発熱ピークを確認した後、4時間撹拌した。この後、反応装置中の反応液を室温まで冷却してメタクリル酸カリウム水溶液を得た。
撹拌装置を備えた合成装置中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬(株)製、和光特級)2.00g(8.03mmol)及びジフェニルグリオキシム(東京化成(株)製、EPグレード)3.86g(16.1mmol)及び予め窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル100mlを入れ、室温で2時間攪拌した。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム(Na2SO4)0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)(固形分10質量%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。次に、MMA100部、製造例2で製造した連鎖移動剤(1)0.0009部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム(Na2SO4)0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)(固形分10質量%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。次に、MMA95部、MA5部、製造例2で製造した連鎖移動剤(1)0.0016部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。
脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)0.26部を混合して懸濁用水分散媒を調整した。冷却管付セパラブルフラスコに、マクロモノマー(a−1)40部、その他の重合性単量体(b)としてnBA(三菱化学(株)製アクリル酸n−ブチル、商品名)36部及びMMA24部、計60部を仕込み、攪拌しながら50℃に加温し、原料シラップを得た。原料シラップを40℃以下に冷却した後、原料シラップにAMBN0.3部を溶解させ、シラップを得た。
使用原料を「表1」に示す通りに変更した以外は、製造例5と同様にして、マクロモノマー共重合体(A−2)〜(A−5)を得た。得られたポリマーの分子量を「表1」に示す。
攪拌機を備えた容器に脱イオン水8.5部を仕込んだ後、撹拌を行いながら以下に示す原料(ロ)を加え、20分間攪拌を実施して乳化液を調製した。次に、冷却器付き重合容器内に脱イオン水191.5部、以下に示す原料(イ)を投入し、70℃に昇温した。次いで、窒素下で攪拌しながら、調製した乳化液を8分間にわたって重合容器内に滴下した後、15分間反応を継続させた。
このアクリル樹脂のラテックスを、目開き50μmのフィルターで濾過した。次いで、酢酸カルシウムを用いて凝析、凝集、固化反応を行い、ろ過、水洗し、乾燥してアクリル樹脂を得た。
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.2部
硫酸第一鉄 0.0001部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.0003部
MMA 0.3部
BA 4.5部
AMA 0.05部
1,3BD 0.2部
CHP 0.025部
RS−610NA 1.1部
MMA 1.5部
BA 22.5部
AMA 0.25部
1,3BD 1.0部
CHP 0.016部
MMA 6.0部
BA 4.0部
AMA 0.075部
CHP 0.013部
MMA 55.2部
BA 4.8部
n−OM 0.22部
t−BH 0.075部
マクロモノマー共重合体(A−1)100部に対し、Irg1076を0.1部加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合した。次いで、これを35mmφのスクリュー型2軸押出機(L/D=26)を用いて、シリンダー温度180℃〜220℃、ダイ温度220℃の条件下で溶融混練し、ペレット化して、成形材料(C−1)を得た。得られた成形材料のMFR値を「表2」に示す。
得られた成形材料(C−1)を65℃で一昼夜乾燥し、200mm幅のTダイを取り付けた30mmφのノンベントスクリュー型押出機に供給して、50μmの厚みのフィルムを作成した。その際の条件は、シリンダー温度180〜220℃、Tダイ温度220℃、冷却ロール温度80度であった。得られたフィルムの光学特性及び力学特性を「表2」に示す。
使用原料及び成形温度を「表2」に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、成形材料(C−1〜C−11)及び成形体を得た。得られた成形材料のMFR値、フィルムの光学特性及び力学特性を「表2」に示す。
使用原料及び成形温度を「表2」に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、成形材料及び成形体を得た。表中、「アクリル樹脂」は参考製造例10で得たものである。得られた成形材料のMFR値、フィルムの光学特性及び力学特性を「表2」に示す。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)と、該マクロモノマーと共重合可能な他の重合性単量体(b)と、を重合して得られるマクロモノマー共重合体(A)を含有するフィルム用成形材料(C)。
X1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Zは、末端基である。
nは、2〜10,000の自然数である。) - 前記マクロモノマー共重合体(A)を含有量20質量%以上で含む、請求項1記載のフィルム用成形材料(C)。
- 前記マクロモノマー共重合体(A)の分子量分布が2以上25以下である、請求項1又は2記載のフィルム用成形材料(C)。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム用成形材料(C)を成形して得られるフィルム。
- 金属被覆用である、請求項4のフィルム。
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