JP2015157903A - フィルム用成形材料及びフィルム - Google Patents

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文紀 中谷
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妙子 大沼
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Abstract

【課題】生産性に優れた特定の(メタ)アクリルブロックコポリマーを含むフィルム用成形材料の提供。【解決手段】式(1)のマクロモノマーを共重合した重合体を含むフィルム成形材料。(R及びR1〜Rn、X1〜Xn、Zは特定の基、nは、2〜10,000)【選択図】なし

Description

本発明は、フィルム用成形材料及びフィルムに関する。より詳しくは、フィルム用のアクリル樹脂成形材料と、該成形材料から成形される金属被覆用フィルムに関する。
2種以上のポリマーセグメントを化学結合させたブロックポリマーは、ランダムコポリマーとは異なった物性を示すことが知られており、特に(メタ)アクリルブロックコポリマーは、透明性や耐候性を必要とする各種用途での応用が試みられている。
(メタ)アクリルブロックコポリマーの用途として成形材料及び成形体があり、特にフィルム用途において各種の検討がなされてきた。特許文献1には、アニオン重合法によるブロックコポリマーの作成及び成形が開示されている。また、特許文献2には、原子移動ラジカル重合法によるブロックコポリマーの作成及び成形が開示されている。
特開平10−168271号公報 特開2002−338707号公報
特許文献1、2に開示される(メタ)アクリルブロックポリマーは、従来、フィルム用アクリル樹脂として使用さてきたコアシェル型ポリマーと比較して流動性に優れるため低温で溶融成形が可能である。また、フィルムを延伸した際の白化が抑制され、加工性に優れる。しかしながら、アニオン重合法及び原子移動ラジカル重合法は、通常、非水系溶媒中で実施され、乳化重合や懸濁重合などの水系媒体中で重合することができず、生産性に劣るとの問題があった。
そこで、本発明は、生産性に優れた、(メタ)アクリルブロックコポリマーによるフィルム用成形材料を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、末端に重合性二重結合を有するポリマー(マクロポリマー)と、該モノマーと共重合可能な他の重合性単量体を共重合して得られた(メタ)アクリルブロックコポリマーにより前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下[1]〜[6]の通りである。
[1]下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)と、該マクロモノマーと共重合可能な他の重合性単量体(b)と、を重合して得られるマクロモノマー共重合体(A)を含有するフィルム用成形材料(C)。
(式中、R及びR1〜Rnは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。
1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Zは、末端基である。
nは、2〜10,000の自然数である。)
[2]前記マクロモノマー共重合体(A)を含有量20質量%以上で含む、[1]記載のフィルム用成形材料(C)。
[3]前記マクロモノマー共重合体(A)の分子量分布が2以上25以下である、[1]又は[2]記載のフィルム用成形材料(C)。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のフィルム用成形材料(C)を成形して得られるフィルム。
[5]金属被覆用である、[4]のフィルム。
本発明により、生産性に優れた、(メタ)アクリルブロックコポリマーによるフィルム用成形材料が提供される。
本発明に係るフィルム用成形材料(C)は、下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(以下「マクロモノマー(a)」と称する)と、マクロモノマー(a)と共重合可能な他の重合性単量体(以下「重合性単量体(b)」と称する)と、を重合して得られるマクロモノマー共重合体(A)を含有することを特徴とする。
(式中、R及びR1〜Rnは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。
1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Zは、末端基である。
nは、2〜10,000の自然数である。)
[マクロモノマー(a)]
マクロモノマー(a)は、ポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントの片末端に、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する基を付加させたものである。ここで、マクロモノマーとは、重合可能な官能基を持ったポリマーであり、別名マクロマーとも呼ばれるものである。なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」又は「メタクリル酸」を示す。
〔R・R1〜Rn
一般式(1)において、R及びR1〜Rnは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基は、置換基を有することができる。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の分岐又は直鎖アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びi−プロピル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜20のシクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基及びアダマンチル基が挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。具体例としては、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。
複素環基としては、例えば、炭素数5〜18の複素環基が挙げられる。具体例としては、γ―ラクトン基及びε―カプロラクトン基が挙げられる。
R又はR1〜Rnの置換基としては、それぞれ独立して、アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(−COOR’)、カルバモイル基(−CONR’R’’)、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基(−NR’R’’)、ハロゲン、アリル基、エポキシ基、アルコキシ基(−OR’)、及び親水性若しくはイオン性を示す基からなる群から選択される基又は原子が挙げられる。なお、R’又はR’’は、それぞれ独立して、複素環基を除いてRと同様の基が挙げられる。
置換基としてのアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基が挙げられる。
置換基としてのカルバモイル基としては、例えば、N−メチルカルバモイル基及びN,N−ジメチルカルバモイル基が挙げられる。
置換基としてのアミド基としては、例えば、ジメチルアミド基が挙げられる。
置換基としてのハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
置換基としてのアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜12のアルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ基が挙げられる。
置換基としての親水性又はイオン性を示す基としては、例えば、カルボキシル基のアルカリ塩又はスルホキシル基のアルカリ塩、ポリエチレンオキシド基、ポリプロピレンオキシド基等のポリ(アルキレンオキシド)基及び四級アンモニウム塩基等のカチオン性置換基が挙げられる。
R及びR1〜Rnは、アルキル基及びシクロアルキル基から選ばれる少なくとも1種が好ましく、アルキル基がより好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はi−プロピル基が好ましく、入手のしやすさの観点から、メチル基がより好ましい。
〔X1〜Xn
一般式(1)において、X1〜Xnは、それぞれ水素原子又はメチル基であり、メチル基が好ましい。さらに、マクロモノマー(a)の合成し易さの観点から、X1〜Xnの半数以上がメチル基であることが好ましい。
〔Z〕
一般式(1)において、Zは、マクロモノマー(a)の末端基である。マクロモノマー(a)の末端基としては、例えば、公知のラジカル重合で得られるポリマーの末端基と同様に、水素原子及びラジカル重合開始剤に由来する基が挙げられる。
マクロモノマー(a)の分子量Mwは、マクロモノマー共重合体(A)を含有する成形材料から得られる成形体の機械物性の点で、1,000以上1,000,000以下が好ましい。マクロモノマー(a)のMwの下限値は、3,000以上がより好ましく、5,000以上がさらに好ましい。また、マクロモノマー(a)のMwの上限値は、500,000以下がより好ましく、300,000以下がさらに好ましい。
〔マクロモノマー(a)の原料モノマー〕
マクロモノマー(a)を得るためのモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルコハク酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル等のカルボキシル基含有ビニル系単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル等のエポキシ基含有ビニル系単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル系のビニル系単量体;(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等のアミド基を含有するビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系単量体ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の多官能性のビニル系単量体;などが挙げられる。これらは、1種以上を適宜選択して使用することができる。
これらの中で、モノマーの入手のし易さの点で、メタクリル酸エステルが好ましい。
メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましく、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル及びメタクリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。
また、マクロモノマー(a)を得るためのモノマーとしては、生成物であるマクロモノマー共重合体(A)及びこれを含有する成形材料の耐熱性の点から、上記のメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルを含有するモノマー組成物が好ましい。
アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル及びアクリル酸t−ブチルが挙げられる。これらの中で、入手しやすさの点で、アクリル酸メチルが好ましい。
マクロモノマー(a)を得るためのモノマー組成物中のメタクリル酸エステルの含有量としては、生成物であるマクロモノマー共重合体(A)及びこれを含有する成形材料の耐熱性の点から、80質量%以上99.5質量%以下が好ましい。メタクリル酸エステルの含有量は、82質量%以上99質量%以下がより好ましく、84質量%以上98質量%以下がさらに好ましい。マクロモノマー(a)を得るためのモノマー組成物中のアクリル酸エステルの含有量としては、0.5質量%以上20質量%以下が好ましく、1質量%以上18質量%以下がより好ましく、2質量%以上16質量%以下がさらに好ましい。
〔マクロモノマー(a)の製造方法〕
マクロモノマー(a)は、公知の方法で製造できる。マクロモノマーの製造方法としては、例えば、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法(米国特許4,680,352号明細書)、α−ブロモメチルスチレン等のα置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法(国際公開88/04304号)、重合性基を化学的に結合させる方法(特開昭60−133007号公報、米国特許5,147,952号明細書)及び熱分解による方法(特開平11−240854号公報)が挙げられる。
これらの中で、マクロモノマー(a)の製造方法としては、製造工程数が少なく、連鎖移動定数の高い触媒を使用する点で、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法が好ましい。
コバルト連鎖移動剤を用いてマクロモノマー(a)を製造する方法としては、例えば、塊状重合法、溶液重合法及び懸濁重合法、乳化重合法等の水系分散重合法が挙げられる。
これらの中で、マクロモノマー(a)の回収工程の簡略化の点から、水系分散重合法が好ましい。
本発明において使用されるコバルト連鎖移動剤としては、式(2)に示されるコバルト連鎖移動剤が使用でき、例えば、特許第3587530号公報、特公平6−23209号公報、特公平7−35411号公報、米国特許第45269945号明細書、同第4694054号明細書、同第4837326号明細書、同第4886861号明細書、同第5324879号明細書、国際公開第95/17435号、特表平9−510499号公報等に記載されているものを使用することができる。
〔式中、R1〜R4は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基及びア
リール基;Xは、それぞれ独立して、F原子、Cl原子、Br原子、OH基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキル基及びアリール基である。〕
コバルト連鎖移動剤としては、具体的には、ビス(ボロンジフルオロジメチルジオキシイミノシクロヘキサン)コバルト(II)、ビス(ボロンジフルオロジメチルグリオキシメイト)コバルト(II)、ビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシメイト)コバルト(II)、ビシナルイミノヒドロキシイミノ化合物のコバルト(II)錯体、テトラアザテトラアルキルシクロテトラデカテトラエンのコバルト(II)錯体、N,N’−ビス(サリチリデン)エチレンジアミノコバルト(II)錯体、ジアルキルジアザジオキソジアルキルドデカジエンのコバルト(II)錯体、コバルト(II)ポルフィリン錯体などがあげられる。中でも、水性媒体中に安定に存在し、連鎖移動効果が高いビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシメイト)コバルト(II)(R1〜R4:フェニル基、X:F原子)が好ましい。これらは一種以上を適宜選択して使用することができる。
コバルト連鎖移動剤の使用量は、マクロモノマー(a)を得るためのモノマー100gに対し20から350ppmが好ましい。コバルト連鎖移動剤の使用量が20ppm未満であれば分子量の低下が不十分となりやすく、350を超えると得られるマクロモノマー(a)が着色しやすい。
マクロモノマー(a)を溶液重合法で得る際に使用される溶剤としては、例えば、トルエン等の炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;アセトン等のケトン;メタノール等のアルコール;アセトニトリル等のニトリル;酢酸エチル等のビニルエステル;エチレンカーボネート等のカーボネート;及び超臨界二酸化炭素が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
後述するマクロモノマー共重合体(A)の製造には、合成したマクロモノマー(a)を回収・精製した粉体状物で使用しても、懸濁重合で合成したマクロモノマー(a)の懸濁液をそのまま使用しても良い。マクロモノマー共重合体(A)の製造には、マクロモノマー(a)を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[重合性単量体(b)]
重合性単量体(b)は、マクロモノマー(a)と重合可能であれば特に限定されず、必要に応じて各種の単量体を使用できる。具体的には、マクロモノマー(a)を得るためのモノマーと同様のものが挙げられる。重合性単量体(b)は、マクロモノマー(a)との共重合性が良好であることから、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましい。
重合性単量体(b)は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[マクロモノマー共重合体(A)]
マクロモノマー共重合体(A)は、マクロモノマー(a)と重合性単量体(b)とを重合して得られる重合体である。
マクロモノマー共重合体(A)は、マクロモノマー(a)単位と重合性単量体(b)単位を有するブロックコポリマー、並びに側鎖にマクロモノマー(a)単位を有する、重合性単量体(b)のグラフトコポリマーから選ばれる少なくとも一種を含む。
さらに、マクロモノマー共重合体(A)は、マクロモノマー(a)単位のみを有するポリマー、重合性単量体(b)のみからなるポリマー、未反応のマクロモノマー(a)、未反応の重合性単量体(b)から選ばれる少なくとも1種を含有することができる。
マクロモノマー共重合体(A)のMwは、マクロモノマー共重合体(A)を含有する成形材料から得られる成形体の機械強度及び熱安定性の観点から、30,000以上5,000,000以下が好ましく、100,000以上、1,000,000以下がより好ましい。
また、マクロモノマー共重合体(A)の分子量分布は、2.0以上25以下が好ましく、2.0以上10以下がより好ましい。分子量分布が2.0以上であれば、マクロモノマー共重合体(A)を含む成形材料を溶融成形してフィルムを得る際、フィルムの厚みが均一となり、厚み精度に優れたフィルムが得られる。また、分子量分布が25以下であれば、成形材料を溶融成形して得られたフィルムの曇価が低下し、外観が良好となる。ただし、分子量分布が25を超えるマクロモノマー共重合体(A)であっても、フィルム表面熱プレス等の加工を施すことにより、良好な外観を持つフィルムが得られる。
〔マクロモノマー共重合体(A)の製造方法〕
マクロモノマー共重合体(A)の製造方法は、特に限定されず、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等の各種の方法を用いることができる。重合発熱の制御が容易で、生産性に優れることから、懸濁重合又は乳化重合のような水系重合が好ましく、重合、回収操作がより簡便であることから、懸濁重合がより好ましい。
懸濁重合による、マクロモノマー共重合体(A)の製造方法としては、例えば、以下の[I]又は[II]が挙げられる。
[I]マクロモノマー(a)を重合性単量体(b)に溶解し、ラジカル重合開始剤を添加する。このマクロモノマー(a)溶液を、分散剤を溶解させた水溶液に分散させ、シラップ分散液を得る。そして、得られたシラップ分散液を懸濁重合する。
[II]マクロモノマー(a)を懸濁重合で合成して得られる水性懸濁液に重合性単量体(b)を添加し、シラップ懸濁液として、マクロモノマー(a)を溶解させた重合性単量体(b)の分散体を得る。そして、得られたシラップ懸濁液を懸濁重合する。
[I]の製造方法で得られるマクロモノマー共重合体(A)は、優れた光学特性を有する傾向にある。また、[II]の製造方法では、マクロモノマー(a)の回収工程を省くことができるため製造工程を短縮できる。
[I]、[II]のいずれの方法においても、マクロモノマー(a)を重合性単量体(b)に溶解させる際には加温することが好ましい。加熱温度は30〜90℃が好ましい。加熱温度が30℃以上で、マクロモノマー(a)の溶解性を良好とすることができる。また、加熱温度が90℃以下で、重合性単量体(b)の揮発を抑制できる。加熱温度の下限値は、35℃以上がより好ましい。また、加熱温度の上限値は、75℃以下がより好ましい。
[I]の製造方法において、マクロモノマー(a)を溶解した重合性単量体(b)へのラジカル重合開始剤の添加時期は、マクロモノマー(a)を重合性単量体(b)に溶解した後に添加することが好ましい。
ラジカル重合開始剤を添加する際の温度は、0℃〜(ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度+15℃)が好ましい。ラジカル重合開始剤を添加する際の温度が0℃以上で、ラジカル重合開始剤のモノマーへの溶解性が良好となる。また、ラジカル重合開始剤を添加する際の温度が(ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度+15℃)で安定な重合を行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物及びアゾ化合物が挙げられる。
有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が挙げられる。
入手しやすさの点で、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が好ましい。
ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、重合発熱制御の点で、マクロモノマー(a)、重合性単量体(b)の合計量100質量部に対して0.0001質量部以上10質量部以下が好ましい。
懸濁重合における重合温度としては特に制限はなく、一般的には50〜120℃である。懸濁重合に際しては、目的に応じて連鎖移動剤を使用できる。連鎖移動剤としては、例えば、メルカプタン、α−メチルスチレンダイマー及びテルペノイドが挙げられる。
[成形材料(C)]
フィルム用成形材料(C)は、マクロモノマー共重合体(A)を含有するものである。フィルム用成形材料(C)には、マクロモノマー共重合体(A)を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
フィルム用成形材料(C)の形態としては、固体でも液体でもよい。固体の場合、例えば、ペレット、ビーズ及び粉体であってよい。液体の場合、例えば、マクロモノマー共重合体(A)を溶媒に溶解したポリマー溶液、あるいは、マクロモノマー共重合体(A)を以下に示すポリマー(B)の原料となるラジカル重合性モノマーに溶解したポリマー溶液が挙げられる。
上記の溶媒としては、マクロモノマー(a)を溶液重合法で得る際に使用される溶剤と同様のものが挙げられる。
フィルム用成形材料(C)は、マクロモノマー共重合体(A)以外のポリマー(B)を含有していてもよい。ポリマー(B)としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル及びポリカーボネートが挙げられる。ポリマー(B)としては、上記のポリマーを単独で用いてもよく、複数種のポリマーを併用してもよい。耐候性に優れ、得られる成形体の外観が良好となることから、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂が好ましい。アクリル樹脂を構成する単量体としては、重合性単量体(b)と同様のものが挙げられる。
マクロモノマー共重合体(A)とポリマー(B)を混合する方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、ブレンダー等の物理的混合法及び押出機等の溶融混合法が挙げられる。
マクロモノマー共重合体(A)とポリマー(B)の比率は特に限定されないが、マクロモノマー共重合体(A)の添加によるフィルム用成形材料(C)の柔軟性向上効果をより高めるため、マクロモノマー共重合体(A)の比率が20質量%以上であることが好ましい。
フィルム用成形材料(C)は、MFR値が230℃、49Nにおいて2以上であることが好ましい。MFR値が2以上であれば、溶融成形時の加工温度を低く設定できるため、少エネルギーであり、成形材料の熱分解、添加剤の揮発等を抑制することができ有利である。
フィルム用成形材料(C)には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の各種安定剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤;及び無機充填剤、滑剤、可塑剤、有機過酸化物、中和剤、架橋剤等の各種添加剤を配合できる。
特に、基材を保護するための耐候性を付与する観点から、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。紫外線吸収剤の分子量は、300以上が好ましく、400以上がより好ましい。分子量が300以上である場合、フィルム用成形材料(C)を成形加工する際、及び、成形体をさらに加工する際に熱による紫外線吸収剤の揮発を起こしにくい。例えば、フィルム状成形体を真空成形する際に、金型汚れが発生しにくい。
紫外線吸収剤の種類は特に限定されないが、分子量400以上のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量400以上のトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。分子量400以上のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、市販品では、例えば「チヌビン234」(商品名、チバガイギー社製)、「アデカスタブLA−31」(商品名、(株)ADEKA製)等が挙げられる。分子量400以上のトリアジン系紫外線吸収剤としては、市販品では、例えば「チヌビン1577」(商品名、チバガイギー社製)等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、耐候性をより向上させる観点から、ヒンダードアミン系の光安定剤等のラジカル捕捉剤を紫外線吸収剤と併用することが好ましい。ラジカル捕捉剤としては、市販品では、例えば、「アデカスタブ LA−57」、「アデカスタブ LA−62」、「アデカスタブ LA−67」、「アデカスタブ LA−63」、「アデカスタブ LA−68」(以上いずれも商品名、(株)ADEKA製);「サノールLS−770」、「サノールLS−765」、「サノールLS−292」、「サノールLS−2626」、「サノールLS−1114」、「サノールLS−744」(以上いずれも商品名、三共ライフテック(株)製)等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。ラジカル捕捉剤の添加量は、耐ブリードアウト性の観点から、成形材料100質量%に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましい。
[成形体(フィルム)]
本発明に係る成形体(フィルム)は、フィルム用成形材料(C)を成形して得られるものである。
成形方法としては、例えば、射出成形法、圧縮成形法、中空成形法、押出成形法、回転成形法、流延法及び溶媒キャスト法が挙げられる。
成形形状としては、例えば、シート状及びフィルム状、3次元形状が挙げられる。得られる成形体が高い付加価値を持つことから、フィルム状の成形体が有用である。フィルムに成形する方法としては、特に制限するものではないが、例えば、公知の溶液流延法、Tダイ法、インフレーション法等の溶融押出法等が挙げられ、Tダイ法が経済性の点で好ましい。
フィルムの厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは10〜500μmであり、より好ましくは15〜200μmであり、さらに好ましくは40〜200μmである。フィルムの厚さが10〜500μmであると、得られるフィルムが適度な剛性を有し、また、得られるフィルムのラミネート性、二次加工性等が良好になる。
製膜したフィルム表面にフィッシュアイやダイライン、微細な皺に起因する曇りなどの外観不良が有る場合、フィルムを二本の鏡面ロール又は鏡面ロールとゴムロールなどで挟んでプレスすることで、フィルム表面の凹凸を平滑化して、良好な光学特性のフィルムとすることができる。
本発明に係るフィルムは幅広い用途を持ち、各種樹脂成形品、木工製品及び金属成形品の表面に積層される。具体的な用途としては、例えば、車輌内装、家具、ドア材、窓枠、巾木若しくは浴室内装等の建材用途の表皮材、マーキングフィルム、または高輝度反射材被覆用フィルムなどが挙げられる。
本発明に係るフィルムは柔軟で、室温付近で延伸加工した際に白化、割れを生じにくいため、フィルムを積層した物品を曲げ加工及び延伸加工する場合、特に好適に使用される。すなわち、本発明に係るフィルムを積層した物品は、加工時の延伸による白化や亀裂の生成が抑制されるため外観が良好となり、工業的利用価値が高い。従って、本発明に係るフィルムは、低温(室温付近)での加工性が要求される、金属板の表面被覆用途のために特に有用であり、例えば、玄関ドア、サイディング、軒天井、プレハブ部材、壁材、屋根材及び物置等に用いられる鋼板の表面被覆に好適に用いられ得る。
フィルムはそのままで各種用途に使用しても、あるいは適宜基材に積層して使用してもよい。透明なフィルムを基材に積層すれば、クリア塗装の代替として用いることができ、基材の色調を生かすことができる。このように基材の色調を生かす用途において、本発明に係るフィルムは、ポリ塩化ビニルフィルムやポリエステルフィルムに比べ、透明性、深み感や高級感の点で優れている。
フィルムを積層する基材としては、例えば、各種樹脂や金属からなる成形品、木工製品などが挙げられる。基材が樹脂である場合、フィルムとの溶融接着可能な熱可塑性樹脂であることが好ましく、そのような熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂あるいはこれらを主成分とする樹脂が挙げられる。これらの中でも、接着性の観点から、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂あるいはこれらの樹脂を主成分とする樹脂が好ましい。なお、ポリオレフィン樹脂等の溶融接着し難い樹脂からなる基材の場合には、適宜接着層を設けてからフィルムを積層してもよい。
基材が平面を有する形状であって熱融着可能な材質である場合には、熱ラミネーション等の公知の方法により基材にフィルムを積層できる。熱融着が困難な材質の基材の場合は、接着剤を用いたり、フィルムの片面を粘着加工したりして積層すればよい。
さらに、フィルムを積層した、平面な基材を加工することで、立体的な形状の物品を得ることもできる。この際、フィルムが大きく変形する加工を行うと、フィルムの白化やクラックが生じる可能性があり、通常、加工温度が低いほどこの懸念は強い。本発明のフィルムは耐延伸白化性に優れることから、金属板被覆などの、低温での加工性が要求される用途に好適である。
基材が複雑な形状を有する場合には、予め所定の形状に加工したフィルムを射出成形用金型に挿入するインサート成形法、金型内で真空成形後に射出成形を行うインモールド成形法等の公知の成形方法により、基材にフィルムを積層できる。
インモールド成形法では、フィルムを真空成形によって三次元形状に成形した後、その成形品の中に、射出成形により基材の原料となる樹脂を流し込み一体化させる。そのため、表層にフィルムを有する積層体を容易に得ることができるため、インモールド成形法が好ましく用いられる。また、フィルムの成形と射出成形とを一工程で行うことができ、作業性、経済性に優れている点からもインモールド成形法が好ましい。インモールド成形法における加熱温度は、フィルムが軟化する温度以上であり、70〜170℃であることが好ましい。70℃以上の場合、成形を良好に行うことができ、170℃以下の場合、得られた成形体の外観や離型性が優れる。
また、フィルムの表面には、必要に応じて、各種機能を付与するために、コーティング等の表面処理を施すことができる。表面処理としては、例えば、シルク印刷、インクジェットプリント等の印刷処理、金属調付与あるいは反射防止のための金属蒸着、スパッタリング、湿式メッキ処理、表面硬度向上のための表面硬化処理、汚れ防止のための撥水化処理あるいは光触媒層形成処理、塵付着防止、あるいは電磁波カットを目的とした帯電防止処理、反射防止層形成、防眩処理、艶消し処理等が挙げられる。印刷処理としては、フィルムの片面に印刷をする片側印刷処理が好ましい。また、フィルムを基材の表面に積層させる場合、印刷面を基材との接着面に配した裏面印刷が、印刷面の保護や高級感の付与の点から、好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されない。
実施例において「部」は「質量部」を表す。また、実施例中の略号は以下の通りである。
MMA:メチルメタクリレート
MA:メチルアクリレート
PMMA:ポリメチルメタクリレート、重量平均分子量10万、MMA/MA=99/1の重合体
BA:ブチルアクリレート
AMA:アリルメタクリレート
1,3BD:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
CHP:クメンヒドロペルオキシド
t−BH:t−ブチルハイドロパーオキサイド
AMBN:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)
n−OM:n−オクチルメルカプタン
RS−610NA:モノ−n−ドデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸ナトリウム、商品名「フォスファノールRS−610NA」、東邦化学工業(株)製
LA−31RG:紫外線吸収剤、商品名「アデカスタブLA−31RG」、(株)ADEKA製
LA−57:ラジカル捕捉剤、商品名「アデカスタブLA−57」、(株)ADEKA製、
Irg1076:酸化防止剤、商品名「Irganox1076」、BASF製
実施例における各種物性の測定は、以下の方法に従って実施した。
(1)数平均分子量(Mn)質量平均分子量(Mw)及び分子量分布
Mw及びMnは、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220)を使用し、以下の条件にて測定した。
カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER H―H(4.6×35mm)と2本のTSK−GEL SUPER HM−H(6.0×150mm)を直列に接続
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流速:0.6mL/分
Mw及びMnは、Polymer Laboratories製のポリメタクリル酸メチル(Mp(ピークトップ分子量)=141,500、55,600、11,100及び1,590の4種)を用いて作成した検量線を使用して求めた。
分子量分布は、式「分子量分布=(質量平均分子量)/(数平均分子量)」により算出した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
ポリマーハンドブック[Polymer HandBook(J.Brandrup,Interscience,1989)]に記載されている値を用いてFOXの式から算出した。
(3)平均粒子径
アクリルゴム粒子(A−1)の平均粒子径は、乳化重合で得られた重合体のポリマーラテックスの最終粒子径を、光散乱光度計(製品名:「DLS−700」、大塚電子(株)製)を用い、動的光散乱法で測定した。
(4)樹脂組成物のゲル含有率
フィルム状に成形する前のアクリル樹脂ペレットを、クロロホルムに溶解させて1質量%クロロホルム溶液を調製し、25℃にて一昼夜放置した。その後、これに対し16000rpmで90分間遠心分離を施し、その上澄み液を除き、乾燥した後の不溶分の質量%をゲル含有率とした。
(5)全光線透過率、曇価及び白度
全光線透過率はJIS K7361−1、曇価はJIS K7316、白度はJIS Z8715に準拠して評価した。
(6)組成及び構造
ポリマーを重クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴装置(NMR)(日本電子(株)製、商品名:JNM−EX270)用いて1H-NMR測定によりポリマーの組成及び構造を解析した。
(7)全光線透過率及び曇価、白度
全光線透過率はJIS K7361−1、曇価はJIS K7316、白度はJIS Z8715に準拠して評価した。
(8)フィルム力学特性評価
JIS K7127に従い測定した。引張速度は50mm/min、測定サンプルは100mm×15mmを用いた。
(9)耐延伸白化性評価
引張速度を500mm/minとした他は、上記の力学特性評価と同様の条件で引張試験を実施し、破断後のサンプルを観察して、延伸部分に白化が見られなかったものを「○」、白化が見られたものを「×」とした。
(10)MFR測定
得られた成形材料について、(株)テクノ・セブン製のメルトインデクサー(L243)を用いて、JIS K7210(A法)に従い、加熱時間4分でのMFR(メルトフローレート)を測定した。MFRの測定条件は、温度を200℃又は230℃、荷重を49Nとし、試料切り取り時間間隔は試料のMFR値に応じ10秒〜120秒とした。
(11)熱プレス
庄司鉄工(株)製 プレス成形機を用いて、得られたフィルムを、温度120℃、圧力3MPa、時間10分間、SUS鏡面板に挟んでプレスし、表面が平滑なフィルムを作成した。
<製造例1:分散剤(1)の合成>
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中に、17質量%水酸化カリウム水溶液61.6部、MMA19.1部及び脱イオン水19.3部を仕込んだ。次いで、反応装置内の液を室温にて撹拌し、発熱ピークを確認した後、4時間撹拌した。この後、反応装置中の反応液を室温まで冷却してメタクリル酸カリウム水溶液を得た。
次いで、撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水900部、42質量%メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム水溶液(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルSEM−Na)70部、上記のメタクリル酸カリウム水溶液16部及びMMA7部を入れて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、反応装置内の液を50℃に昇温した。重合装置中に、重合開始剤としてV−50(和光純薬工業(株)製2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、商品名)0.053部を添加し、反応装置内の液を60℃に昇温した。重合開始剤投入後、15分毎にMMA1.4部を計5回(MMAの合計量7部)、分割添加した。この後、重合装置内の液を撹拌しながら60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、透明な水溶液である固形分8質量%の分散剤(1)を得た。
<製造例2:連鎖移動剤(1)の合成>
撹拌装置を備えた合成装置中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬(株)製、和光特級)2.00g(8.03mmol)及びジフェニルグリオキシム(東京化成(株)製、EPグレード)3.86g(16.1mmol)及び予め窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル100mlを入れ、室温で2時間攪拌した。
次いで、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(東京化成(株)製、EPグレード)20mlを加え、更に6時間攪拌した。得られたものをろ過し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、100Mpa以下で、20℃において12時間乾燥し、茶褐色固体の連鎖移動剤(1)5.02g(7.93mmol、収率99質量%)を得た。
<製造例3:マクロモノマー(a−1)の合成>
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム(Na2SO4)0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)(固形分10質量%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。次に、MMA100部、製造例2で製造した連鎖移動剤(1)0.0009部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。
次いで、重合装置内を十分に窒素置換し、水性分散液を80℃に昇温してから4時間保持した後に92℃に昇温して2時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、マクロモノマーの水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマー(a−1)を得た。マクロモノマー(a−1)の平均粒径は95μm、Mwは32,100、及びMnは17,000であった。マクロモノマー(a−1)の末端二重結合の導入率は、ほぼ100%であった。
<製造例4:マクロモノマー(a−2)の合成>
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム(Na2SO4)0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)(固形分10質量%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。次に、MMA95部、MA5部、製造例2で製造した連鎖移動剤(1)0.0016部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。
次いで、重合装置内を十分に窒素置換し、水性分散液を80℃に昇温してから4時間保持した後に92℃に昇温して2時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、マクロモノマーの水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマー(a−2)を得た。マクロモノマー(a−2)の平均粒径は148μm、Mwは31,300、及びMnは17,500であった。マクロモノマー(a−2)の末端二重結合の導入率は、ほぼ100%であった。
<製造例5:マクロモノマー共重合体(A−1)の合成>
脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)0.26部を混合して懸濁用水分散媒を調整した。冷却管付セパラブルフラスコに、マクロモノマー(a−1)40部、その他の重合性単量体(b)としてnBA(三菱化学(株)製アクリル酸n−ブチル、商品名)36部及びMMA24部、計60部を仕込み、攪拌しながら50℃に加温し、原料シラップを得た。原料シラップを40℃以下に冷却した後、原料シラップにAMBN0.3部を溶解させ、シラップを得た。
次いで、シラップに懸濁用水分散媒を加えた後、窒素バブリングによりセパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素置換しながら、攪拌回転数を上げてシラップ分散液を得た。シラップ分散液を75℃に昇温し、重合発熱ピークが出るまでセパラブルフラスコの外温を保持した。重合発熱ピークが出た後、シラップ分散液が75℃になったところで、シラップ分散液を85℃に昇温し、30分保持して重合を完結させ、懸濁液を得た。
懸濁液を40℃以下に冷却した後に、懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマー共重合体(A−1)を得た。マクロモノマー共重合体(A−1)のMnは65,200、Mwは1,565,200、分子量分布は24.0、平均粒度は475μmであった。また、マクロモノマー共重合体(A−1)の組成は、MMA/nBA=64/36(質量比)であった。
<製造例6〜9:マクロモノマー共重合体(A−2〜A−5)の合成>
使用原料を「表1」に示す通りに変更した以外は、製造例5と同様にして、マクロモノマー共重合体(A−2)〜(A−5)を得た。得られたポリマーの分子量を「表1」に示す。
<参考製造例10:アクリル樹脂の合成>
攪拌機を備えた容器に脱イオン水8.5部を仕込んだ後、撹拌を行いながら以下に示す原料(ロ)を加え、20分間攪拌を実施して乳化液を調製した。次に、冷却器付き重合容器内に脱イオン水191.5部、以下に示す原料(イ)を投入し、70℃に昇温した。次いで、窒素下で攪拌しながら、調製した乳化液を8分間にわたって重合容器内に滴下した後、15分間反応を継続させた。
続いて、以下に示す原料(ハ)を、90分間にわたって前記重合容器内に滴下した後、60分間反応を継続させ、弾性共重合体のラテックスを得た。なお、弾性共重合体単独のTgは−48℃であった。
続いて、以下に示す原料(ニ)を、45分間にわたって前記重合容器内に滴下した後、60分間反応を継続させ、弾性共重合体の上に中間重合体を形成した。なお、中間重合体単独のTgは20℃であった。
続いて、以下に示す原料(ホ)を、140分間にわたって前記重合容器内に滴下した後、60分間反応を継続させ、中間重合体の上に硬質重合体を形成した。以上の工程により、アクリル樹脂の粒子100部を含むラテックスを得た。なお、硬質重合体単独のTgは84℃であった。また、重合後に測定したアクリル樹脂の粒子の平均粒子径は0.12μmであった。
このアクリル樹脂のラテックスを、目開き50μmのフィルターで濾過した。次いで、酢酸カルシウムを用いて凝析、凝集、固化反応を行い、ろ過、水洗し、乾燥してアクリル樹脂を得た。
原料(イ)
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.2部
硫酸第一鉄 0.0001部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.0003部
原料(ロ)
MMA 0.3部
BA 4.5部
AMA 0.05部
1,3BD 0.2部
CHP 0.025部
RS−610NA 1.1部
原料(ハ)
MMA 1.5部
BA 22.5部
AMA 0.25部
1,3BD 1.0部
CHP 0.016部
原料(ニ)
MMA 6.0部
BA 4.0部
AMA 0.075部
CHP 0.013部
原料(ホ)
MMA 55.2部
BA 4.8部
n−OM 0.22部
t−BH 0.075部
<実施例1:フィルム用成形材料(C−1)及びフィルムの製造>
マクロモノマー共重合体(A−1)100部に対し、Irg1076を0.1部加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合した。次いで、これを35mmφのスクリュー型2軸押出機(L/D=26)を用いて、シリンダー温度180℃〜220℃、ダイ温度220℃の条件下で溶融混練し、ペレット化して、成形材料(C−1)を得た。得られた成形材料のMFR値を「表2」に示す。
得られた成形材料(C−1)を65℃で一昼夜乾燥し、200mm幅のTダイを取り付けた30mmφのノンベントスクリュー型押出機に供給して、50μmの厚みのフィルムを作成した。その際の条件は、シリンダー温度180〜220℃、Tダイ温度220℃、冷却ロール温度80度であった。得られたフィルムの光学特性及び力学特性を「表2」に示す。
<実施例2〜11:成形材料(C−1〜C−11)及び成形体の製造>
使用原料及び成形温度を「表2」に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、成形材料(C−1〜C−11)及び成形体を得た。得られた成形材料のMFR値、フィルムの光学特性及び力学特性を「表2」に示す。
<比較例1,2>
使用原料及び成形温度を「表2」に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、成形材料及び成形体を得た。表中、「アクリル樹脂」は参考製造例10で得たものである。得られた成形材料のMFR値、フィルムの光学特性及び力学特性を「表2」に示す。
実施例1〜11の成形材料(C−1〜C−11)はMFR値が高く、低温での成形が可能であった。一方で、比較例1、2の成形材料はMFR値が低く、成形加工により高温を必要とした。
実施例1〜11のフィルムは耐延伸白化性に優れ、引張試験後も外観に変化がなく、破壊点伸び率が大きく、加工性が良好であった。従って、これらのフィルムを積層した部材は、加工時の延伸による白化や亀裂の生成が抑制されるため、外観が良好となり、工業的利用価値が高いと考えられた。また、これらのフィルムは、低温での加工性が要求される、金属板への被覆用途に特に好適であると考えられた。一方で、比較例1のフィルムはマクロモノマー共重合体(A)を含有しないために、破壊点伸び率が小さく、加工性が不良であった。また、比較例2のフィルムは引張試験時にフィルムの白化が見られ、加工性が不良であった。
さらに、マクロモノマー共重合体を100部〜30部含有する成形材料から得られた実施例1〜5のフィルムは、実施例6のフィルム(10部)に比して弾性率が低く、柔軟性の点で優れていた。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)と、該マクロモノマーと共重合可能な他の重合性単量体(b)と、を重合して得られるマクロモノマー共重合体(A)を含有するフィルム用成形材料(C)。
    (式中、R及びR1〜Rnは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。
    1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
    Zは、末端基である。
    nは、2〜10,000の自然数である。)
  2. 前記マクロモノマー共重合体(A)を含有量20質量%以上で含む、請求項1記載のフィルム用成形材料(C)。
  3. 前記マクロモノマー共重合体(A)の分子量分布が2以上25以下である、請求項1又は2記載のフィルム用成形材料(C)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム用成形材料(C)を成形して得られるフィルム。
  5. 金属被覆用である、請求項4のフィルム。
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