JP2006155919A - 燃料電池セル及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】変形を抑制できる燃料電池セル及び燃料電池を提供する。
【解決手段】支持基板31内部に軸長方向にガス流路31aを有し、かつ支持基板31の一方側主面にガス流路形成方向に連続して設けられた固体電解質層33を有するとともに、支持基板31の他方側主面に設けられたインターコネクタ35を有する燃料電池セルであって、支持基板31の一方側主面にインターコネクタ材料層36を設けてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池セル及び燃料電池に関し、特に支持基板内部に軸長方向にガス流路が形成され、支持基板の一方側主面にガス流路形成方向に連続して形成された固体電解質層を有する中空平板形で、縦縞型の燃料電池セル及び燃料電池に関するものである。
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
図5は従来の中空平板型の固体電解質形燃料電池セルのセルスタックを示すもので、このセルスタックは、複数の燃料電池セル23(23a、23b)を集合させ、一方の燃料電池セル23aと他方の燃料電池セル23bとの間に金属フェルトなどからなる集電部材25を介在させ、一方の燃料電池セル23aの内側電極(酸素極層)27と他方の燃料電池セル23bの外側電極(燃料極層)28とを電気的に接続して構成されていた。
燃料電池セル23(23a、23b)は、扁平状の内側電極27の外周面に、固体電解質層29、外側電極28を順次設けて構成されており、固体電解質層29、外側電極28から露出した内側電極27には、外側電極28に接続しないようにインターコネクタ30が設けられている。内側電極27内にはガス流路を構成する複数のガス通過孔32が形成されている。
一方の燃料電池セル23aと他方の燃料電池セル23bとの電気的接続は、一方の燃料電池セル23aの内側電極27を、該内側電極27に設けられたインターコネクタ30、集電部材25を介して、他方の燃料電池セル23bの外側電極28に接続することにより行われていた(例えば特許文献1、2参照)。
特開平1−169878号公報 特開平2004−234969号公報
しかしながら、上記燃料電池セルでは、内側電極27の一方側主面には、ガス流路形成方向に連続して固体電解質層29が形成され、他方側主面には、固体電解質層29と対向するように、ガス流路形成方向に連続してインターコネクタ30が形成されているため、発電中に燃料電池セルが、インターコネクタ30側が背となるように反るという問題があった。
即ち、燃料電池セルは、通常、大気中にて焼結して作製され、発電時には還元性ガスに晒されるが、通常用いられるLaCrO系からなるインターコネクタ材料は、還元雰囲気において寸法変化を起こすことが知られており、この還元雰囲気における寸法変化のために、燃料電池セルが変形するといった問題があった。
つまり、内側電極27の一方側主面に形成された、ZrO系、CeO系、ランタンガレート系等からなる固体電解質層29は還元雰囲気における寸法変化が小さいのに対し、他方側主面に設けられたインターコネクタ30は還元雰囲気において寸法変化が大きいため、インターコネクタ側を背に(インターコネクタ側が凸となるように)燃料電池セルが反るという問題点があった。この燃料電池セルの反りは、長さ方向に弓なりに反る場合のみならず、幅方向においても発生し、特に、セル一本当たりの発電量を大きくするため、燃料電池セルの長さを長くすると長さ方向に弓なりに反り易く、燃料電池セルの幅を大きくすると、幅方向に反り易いという問題があった。
そして、セルスタックは、複数の燃料電池セルを集電部材により連結して作製されるが、上記したように燃料電池セルが反ると、複数の燃料電池セルの集電部材による電気的接続が解除され、複数の燃料電池セルから集電することができなくなるという危険性があった。
一方、焼成時においても、固体電解質材料とインターコネクタ材料の熱膨張係数差により変形するという問題点があった。
本発明は、変形を抑制できる燃料電池セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池セルは、一方側面に連続して設けられた固体電解質層と、前記一方側面と対向する他方側面に設けられたインターコネクタとを有する燃料電池セルであって、一方側面にインターコネクタ材料層を有することを特徴とする。
また、支持基板内部に軸長方向にガス流路を有し、かつ前記支持基板の一方側主面にガス流路形成方向に連続して設けられた固体電解質層を有するとともに、前記支持基板の他方側主面に設けられたインターコネクタを有する燃料電池セルであって、前記支持基板の一方側主面にインターコネクタ材料層を設けてなることを特徴とする。
本発明の燃料電池セルでは、支持基板の一方側主面にインターコネクタ材料層を、他方側主面にインターコネクタを設けたので、インターコネクタが発電中に還元雰囲気に晒されたとしても、インターコネクタ材料層も同様に還元雰囲気に晒されることになり、インターコネクタの還元による寸法変化が、インターコネクタ材料層の還元による寸法変化により打ち消され、燃料電池セルの反り量を減少することができる。また、燃料電池セルの製造時においても、熱膨張差による変形を減少することが出来る。
また、本発明の燃料電池セルは、ガス流路形成方向にインターコネクタ材料層が形成されていることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、特に、軸長方向(長さ方向)における反り量を低減できる。
さらに、本発明の燃料電池セルは、インターコネクタ材料層は、インターコネクタと対向して形成されていることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、支持基板の両側に形成されたインターコネクタ材料層とインターコネクタの還元による寸法変化が効率良く打ち消しあって、さらに反り量を低減できる。
さらに、本発明の燃料電池セルは、インターコネクタ材料層及びインターコネクタは、ガス流路形成方向に連続して形成されていることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、軸長方向(長さ方向)に打ち消しあう力が連続的に働き反り量を低減できる。
また、本発明の燃料電池セルは、固体電解質層に外側電極が設けられており、該外側電極の両側にインターコネクタ材料層が形成されていることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、外側電極の形成面積を小さくすることなく、燃料電池セルの反り量を減少することができるとともに、燃料電池セルの反りを外側電極の両側で均等に発生させることができる。
さらに、本発明の燃料電池セルは、インターコネクタ材料層は絶縁層により被覆されていることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、外側電極との導通や、他部材との導通を防止でき、燃料電池セルの信頼性を向上できる。
また、本発明の燃料電池セルは、インターコネクタ材料層の厚みは、インターコネクタよりも厚いことを特徴とする。インターコネクタの厚みが100μm以下であることを特徴とする。インターコネクタ材料層は、インターコネクタの形成面積よりも小さくなる傾向にあるが、インターコネクタ材料層の厚みをインターコネクタよりも厚くすることにより、支持基板の両側で還元雰囲気に晒されることにより発生する反り量を近づけることができ、反り量をさらに低減できるとともに、インターコネクタ材料層の形成面積を小さくできる。
また、本発明の燃料電池セルは、支持基板が導電性を有するとともに、該導電性支持基板の一方側主面に内側電極層を介して固体電解質層が形成されていることを特徴とする。この場合、導電性支持基板の一方側主面に形成された内側電極層は、燃料極層であることを特徴とする。導電性支持基板の一方側主面に形成された内側電極層が、酸素極層である場合も含まれる。
このような燃料電池セルでは、ガス透過性が要求される支持基板、及びガスとの反応性が要求される内側電極層を、別個に形成するため、それぞれの機能に対応した材料、組織等とすることができ、また集電も容易に行うことができ、最適な燃料電池セルを作製できる。
さらに、本発明の燃料電池セルは、支持基板が燃料極として機能するとともに、該支持基板の一方側主面に固体電解質層が形成されていることを特徴とする。このような中空平板型燃料電池セルでは、支持基板を燃料極として併用できるため、簡易な構造となり製造上も有利となる。
また、本発明の燃料電池セルは、長さが120mm以上であることが望ましい。このような燃料電池セルでは、長さが長いため、セルを長さ方向に見た場合に、インターコネクタ側を背にして弓なりに反り易くなるため、本発明を有効に用いることができる。また、燃料電池セルの厚みが8mm以下であることが望ましい。このような燃料電池セルでは、厚み、即ち、対向する主面間の距離が薄いため、長さ方向や幅方向に反り易くなるため、本発明を有効に用いることができる。さらに、燃料電池セルの幅は20mm以上であることが望ましい。このような燃料電池セルでは、セルの幅方向に反り易くなるため、即ち、燃料電池セルを幅方向に見た場合に、インターコネクタ側を背にして三日月状に反り易くなるため、本発明を有効に用いることができる。
本発明の燃料電池は、上記燃料電池セルを収納容器内に収納してなることを特徴とする。このような燃料電池では、燃料電池セルの反りを抑制できるため、例えば、一方の燃料電池セルと他方の燃料電池セルとを集電部材により確実に接続でき、電気的接続信頼性を向上できる。
本発明の燃料電池セルでは、インターコネクタの寸法変化が、インターコネクタ材料層の寸法変化により打ち消され、燃料電池セルの反り量を減少することができる。
本発明の燃料電池セルを示す図1、図2において、全体として30で示す燃料電池セルは中空平板状であり、断面が扁平状で、全体的に見て細長基板状の導電性の支持基板31を備えている。支持基板31の内部には、適当な間隔で複数の燃料ガス通路31a(ガス流路を形成する)が長さ方向(軸長方向)に貫通して形成されており、燃料電池セル30は、この支持基板31上に各種の部材が設けられた構造を有している。このような燃料電池セル30の複数を、図3に示すように、集電部材40により互いに直列に接続することにより、燃料電池を構成するセルスタックを形成することができる。
支持基板31は、図1、2に示されている形状から理解されるように、平坦部Aと平坦部Aの両端の弧状部Bとからなっており、平坦部Aは主面を構成する。平坦部Aの両主面は互いにほぼ平行に形成されており、平坦部Aの一方の主面と両側の弧状部Bを覆うように燃料極層32が設けられており、さらに、この燃料極層32を覆うように、緻密質な固体電解質層33が積層されており、この固体電解質層33の上には、燃料極層32と対面するように、平坦部Aの一方の主面に酸素極層34が積層されている。燃料極層32及び固体電解質層33は、平坦部Aの一方の主面に、ガス流路形成方向に連続して形成されている。いわゆる縦縞型の燃料電池セルである。
燃料電池セル30は、支持基板31が導電性を有するとともに、該導電性支持基板31の一方側主面を構成する平坦部Aに燃料極層32を介して固体電解質層33を形成することにより、ガス透過性が要求される支持基板31、及びガスとの反応性が要求される電極層を、別個に形成するため、それぞれの機能に対応した材料、組織等とすることができ、また集電も容易に行うことができ、最適な燃料電池セルを作製できる。本発明との絡みで説明することが最も良い。
また、燃料極層32及び固体電極層33が積層されていない、支持基板31の他方側主面を構成する平坦部Aには、インターコネクタ35が形成されている。図1から明らかな通り、燃料極層32及び固体電解質層33は、インターコネクタ35の両サイドにまで延びており、支持基板31の表面が外部に露出しないように構成されている。
そして、本発明では、図1(a)(c)、図4(b)に示すように、支持基板31の一方側主面(酸素極層34が形成された側の面)に、酸素極層34の両側に、酸素極層34と所定間隔を置いて離間してインターコネクタ材料層36が形成されており、これらのインターコネクタ材料層36は一定幅を有する直線状とされ、ガス流路形成方向に、かつインターコネクタ35と支持基板31を介して対向するように連続して形成されている。インターコネクタ材料層36は、燃料極層32、固体電解質層33から露出している。
このような燃料電池セルでは、インターコネクタ35と対向して2条のインターコネクタ材料層36が形成されているため、支持基板31の両側に形成されたインターコネクタ35、インターコネクタ材料層36がそれぞれ長さ方向、幅方向に寸法変化が発生しても、それぞれの寸法変化が打ち消しあって燃料電池セル全体としての長さ方向、幅方向の反り量を抑制できる。特に酸素極層34の両側に所定間隔をおいて2条のインターコネクタ材料層36が形成されているため、図4(c)に示すように、1条のインターコネクタ材料層36を有する場合よりも燃料電池セルの幅方向の反り量を大きく低減できるとともに、反り量低減効果を幅方向両側で均一とできる。尚、図4(b)(c)に示す場合には、長さ方向の寸法変化を抑制することができる。また、インターコネクタ材料層36が長さ方向に連続して形成されているため、長さ方向の反り量を低減できる。さらに、燃料電池セルの製造時においても、熱膨張による変形を低減することができる。
これらのインターコネクタ材料層36は、インターコネクタ35の厚みよりも厚いことが望ましい。インターコネクタ材料層36は、インターコネクタ35の形成面積よりも小さくなる傾向にあるが、インターコネクタ材料層36の厚みをインターコネクタ35よりも厚くすることにより、支持基板31の両側で還元雰囲気に晒されることにより発生する反り量を近づけることができ、反り量をさらに低減できるとともに、インターコネクタ材料層36の形成面積を小さくできる一方で、酸素極層34の形成面積を大きくすることができる。インターコネクタ35の厚みは100μm以下、特には70μm以下であることが望ましい。
また、図4(d)に示すように、酸素極層34をセル長さ方向に複数に分割し、これらの分割酸素極層34aの間に、該分割酸素極層34と離間してインターコネクタ材料層36をセル幅方向に直線状に設けることができる。この場合には、セル幅方向の寸法変化を十分に抑制することができる。
また、図4(e)に示すように、酸素極層34をセル長さ方向に複数に分割するとともに、幅方向及び長さ方向に複数に分割し、これらの分割酸素極層34aを取り囲むように、分割酸素極層34aとは離間してインターコネクタ材料層36を格子状に設けることができる。この場合には、セル幅方向及び長さ方向の寸法変化を十分に抑制することができる。
また、図4(f)に示すように、酸素極層34の燃料ガス出口側に、酸素極層34と離間してインターコネクタ材料層36をセル幅方向に設けることができる。これにより、燃料ガス出口側におけるセル幅方向の寸法変化を抑制することができるとともに、インターコネクタ材料層36をにより、セルの燃料ガス出口側端の強度が向上し、端部の破損を抑制できる。
インターコネクタ材料層36は、図2(b)に示すように、絶縁層33aにより被覆されていることが望ましい。これにより酸素極層34との導通や、他部材、例えば集電部材との導通を防止でき、燃料電池セルの信頼性を向上できる。図2(b)では、固体電解質層33の開口部の燃料極32上に、固体電解質層33の厚みよりも厚いインターコネクタ材料層36が形成され、このインターコネクタ材料層36は絶縁層33aにより被覆されている。
尚、図2(a)に示すように、支持基板31に直接インターコネクタ材料層36を設け、このインターコネクタ材料層36を絶縁層33aにより被覆しても良いことは勿論である。この場合、インターコネクタ35と異なり、インターコネクタ材料層36が支持基板31に直接形成されているため、より反り量を抑制できる。また、インターコネクタ材料層36を薄くし、インターコネクタ材料層36上の絶縁層33aの露出面を固体電解質層33の露出面とほぼ同一面とすることにより、凹凸を無くすこともできる。
このようにインターコネクタ材料層36を絶縁層33aにより被覆することにより、インターコネクタ材料層36の厚みを自由に制御できるとともに、絶縁層33aとして最適な材料を選択できる。絶縁層33aは、ガス封止性の点からはガラスからなることが望ましい。
また、本発明の燃料電池セルでは、長さが120mm以上、厚みが8mm以下、幅が20mm以上である場合に好適に用いることができる。即ち、中空平板型燃料電池セルでは、長さが長い場合、図4(a−1)に示すように、セルを長さ方向に見た場合に、インターコネクタ側を背にして弓なりに反り易くなるため(a−2)、本発明を有効に用いることができ、また、幅が広くなると、セルの幅方向に、即ち、燃料電池セルを幅方向に見た場合に、インターコネクタ側を背にして三日月状に反り易くなるため(a−3)、本発明を有効に用いることができる。セルの長さは120mm以上、特に145mm以上である場合に、好適に用いることができる。
また、燃料電池セルの厚みが8mm以下である場合には、対向する主面間の距離が薄いため、長さ方向や幅方向に反り易くなるため、本発明を有効に用いることができる。特に3mm以下である場合に好適に用いることができる。
上記のような構造の燃料電池セルでは、燃料極層32の酸素極34と対面している部分が燃料極として作動して発電する。即ち、酸素極層34の外側に空気等の酸素含有ガスを流し、且つ支持基板31内のガス通路31aに燃料ガス(水素)を流し、所定の作動温度まで加熱することにより、酸素極層34で下記式(1)の電極反応を生じ、また燃料極層32の燃料極となる部分では例えば下記式(2)の電極反応を生じることによって発電する。
酸素極: 1/2O+2e → O2− (固体電解質) …(1)
燃料極: O2− (固体電解質)+ H → HO+2e…(2)
かかる発電によって生成した電流は、支持基板31に取り付けられているインターコネクタ35を介して集電される。
(支持基板31)
上記のような構造を有する燃料電池セル30において、支持基板31は、燃料ガスを燃料極層32まで透過させるためにガス透過性であること、及びインターコネクタ35を介しての集電を行うために導電性であること、同時焼成時の熱膨張差による固体電解質などのクラックや剥離がないことが要求されるが、このような要求を満たすと同時に、還元・酸化サイクルにおける支持基板31の体積膨張に起因した固体電解質などのクラックを抑制する目的で、触媒活性金属及びその酸化物のいずれかと、触媒金属及びその酸化物との反応物を生成しない無機骨材、例えば、金属酸化物である固体電解質層又は少なくとも一種の希土類元素を含有する希土類元素酸化物とを含有せしめて構成する。
触媒金属としてはFe、Co、Niなどの鉄族成分があり、金属単体であってもよいし、また酸化物、合金もしくは合金酸化物であってもよい。本発明では、何れをも使用することができるが、安価であること及び燃料ガス中で安定であることからNi及び/またはNiOを含有していることが好ましい。
また、無機骨材としては、(2)の電極反応を促進するために、所謂三相界面(電解質/触媒金属/気相の界面)を増やすために、固体電解質層33を形成している安定化ジルコニアやランタンガレート系ペロブスカイト型組成物等と同等の材料を用いても良いし、熱膨張係数を下げて固体電解質層33と近似させるために希土類酸化物を用いても良い。後者には特にSc,Y,Lu,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Gd,Sm,Prからなる群より選ばれた少なくとも1種の希土類元素を含む酸化物が使用される。このような希土類酸化物の具体例としては、Sc、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prを例示することができ、特に安価であるという点で、Y,Yb、さらにはYが好適である。
尚、支持基板31中には、要求される特性が損なわれない限りの範囲で他の金属成分や酸化物成分を含有していてもよい。
上記のような支持基板31は、燃料ガス透過性を有していることが必要であるため、通常、開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあることが好適である。また、支持基板31の導電率は、300S/cm以上、特に440S/cm以上であることが好ましい。
また、支持基板31の平坦部Aの長さは、通常、20〜35mm、弧状部Bの長さ(弧の長さ)は、3〜8mm程度であり、支持基板31の厚みは(平坦部Aの両面の間隔)は2.5〜8mm程度であることが望ましい。
(燃料極層32)
本発明において、燃料極層32は、前述した式(2)の電極反応を生じせしめるものであり、それ自体公知の多孔質の導電性セラミックスから形成される。例えば、希土類元素が固溶しているZrOと、Ni及び/またはNiOとから形成される。この希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニア)としては、以下に述べる固体電解質層33の形成に使用されているものと同様のものを用いるのがよい。
燃料極層32中の安定化ジルコニア含量は、35〜65体積%の範囲にあるのが好ましく、またNi或いはNiO含量は、65〜35体積%であるのがよい。さらに、この燃料極層32の開気孔率は、15%以上、特に20〜40%の範囲にあるのがよく、その厚みは、1〜30μmであることが望ましい。例えば、燃料極層32の厚みがあまり薄いと、性能が低下するおそれがあり、またあまり厚いと、固体電解質層33と燃料極層32との間で熱膨張差による剥離等を生じるおそれがある。
また、図1の例では、この燃料極層32は、インターコネクタ35の両サイドにまで延びているが、酸素極層34に対面する位置に存在して燃料極層が形成されていればよいため、例えば酸素極層34が設けられている側の平坦部Aにのみ燃料極層32が形成されていてもよい。さらには、支持基板31の全周にわたって燃料極層32を形成することも可能である。本発明においては、固体電解質層33と支持基板31との接合強度を高めるために、固体電解質層33の全体が燃料極層32上に形成されていることが好適である。
(固体電解質層33)
この燃料極層32上に設けられている固体電解質層33は、一般に3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO(通常、安定化ジルコニア)と呼ばれる緻密質なセラミックスから形成されている。希土類元素としては、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luを例示することができるが、安価であるという点からY、Ybが望ましい。
この固体電解質層33を形成する安定化ジルコニアセラミックスは、ガス透過を防止するという点から、相対密度(アルキメデス法による)が93%以上、特に95%以上の緻密質であることが望ましく、且つその厚みが10〜100μmであることが望ましい。固体電解質層3としては、安定化ジルコニア以外に、ランタンガレート系ペロブスカイト型組成物から構成されていても良い。
(酸素極層34)
酸素極層34は、所謂ABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成される。かかるペロブスカイト型酸化物としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、特にAサイトにLaを有するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物の少なくとも1種が好適であり、600〜1000℃程度の作動温度での電気伝導性が高いという点からLaFeO系酸化物が特に好適である。尚、上記ペロブスカイト型酸化物においては、AサイトにLaと共にSrなどが存在していてもよいし、さらにBサイトには、FeとともにCoやMnが存在していてもよい。
また、酸素極層34は、ガス透過性を有していなければならず、従って、酸素極層34を形成する導電性セラミックス(ペロブスカイト型酸化物)は、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが望ましい。
このような酸素極層34の厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。
(インターコネクタ35)
上記の酸素極層34に対面する位置において、支持基板31上に設けられているインターコネクタ35は、導電性セラミックスからなるが、燃料ガス(水素)及び酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有していることが必要である。このため、かかる導電性セラミックスとしては、一般に、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)を使用できる。ランタンクロマイト系酸化物としては、(La,Sr)CrO、Laの一部をSrで置換したもの、Crの一部を で置換したもの、La(Cr,Mg)Oを使用できる。
また、支持基板31の内部を通る燃料ガス及び支持基板31の外部を通る酸素含有ガスのリークを防止するため、かかる導電性セラミックスは緻密質でなければならず、例えば93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好適である。
かかるインターコネクタ35は、ガスのリーク防止と電気抵抗という点から、10〜200μmであることが望ましい。即ち、この範囲よりも厚みが薄いと、ガスのリークを生じやすく、またこの範囲よりも厚みが大きいと、電気抵抗が大きく、電位降下により集電機能が低下してしまうおそれがあるからである。
また、図1から明らかな通り、ガスのリークを防止するために、インターコネクタ35の両サイドには、緻密質の固体電解質層33が密着しているが、シール性を高めるために、例えばYなどからなる接合層(図示せず)をインターコネクタ35の両側面と固体電解質層33との間に設けることもできる。
インターコネクタ材料層36は、インターコネクタ35と同一材料を用いることができるが、この場合には製造上容易となる。また、インターコネクタ35の材料と少々異なっていても良い。例えば、置換材料が異なっていたり、添加物が異なるものも使用できる。
インターコネクタ35の外面(上面)には、P型半導体層39が設けられている。即ち、この燃料電池セルから組み立てられるセルスタック(図3参照)では、インターコネクタ35には、導電性の集電部材40が接続されるが、集電部材40を直接インターコネクタ35に直接接続すると、非オーム接触により、電位降下が大きくなってしまい、集電性能が低下してしまう。
しかるに、集電部材40を、P型半導体層39を介してインターコネクタ35に接続させることにより、両者の接触がオーム接触となり、電位降下を少なくし、集電性能の低下を有効に回避することが可能となり、例えば、一方の燃料電池セル30の酸素極層34からの電流を、他方の燃料電池セル30の支持基板31に効率良く伝達できる。このようなP型半導体としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物を例示することができる。
具体的には、インターコネクタ35を構成するLaCrO系酸化物よりも電子伝導性が大きいもの、例えば、BサイトにMn、Fe、Coなどが存在するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物などの少なくとも一種からなるP型半導体セラミックスを使用することができる。このようなP型半導体層39の厚みは、一般に、30〜100μmの範囲にあることが好ましい。
また、インターコネクタ35は、固体電解質層33が設けられていない側の支持基板31の平坦部分A上に直接設けることもできるが、この部分にも燃料極材料が設けられ、この燃料極材料層37上にインターコネクタ35が設けられている。即ち、燃料極材料を支持基板31の全周にわたって設け、燃料極材料層37上にインターコネクタ35を設けられており、この場合には、支持基板31とインターコネクタ35との間の界面での電位降下を抑制することができる上で有利である。
(燃料電池セルの製造)
以上のような構造を有する燃料電池セルは、以下のようにして製造される。先ず、Ni等の鉄族金属或いはその酸化物粉末と、例えばY粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合して坏土を調製し、この坏土を用いての押出成形により、支持基板成形体を作製し、これを乾燥する。
次に、燃料極層形成用材料(Ni或いはNiO粉末と安定化ジルコニア粉末)、有機バインダー及び溶媒を混合してスラリーを調製し、このスラリーを用いて燃料極層用のシートを作製する。また、燃料極層用のシートを作製する代りに、燃料極層形成用材料を溶媒中に分散したペーストを、上記で形成された支持基板成形体の所定位置に塗布し乾燥して、燃料極層用のコーティング層を形成してもよい。この際、インタコネクタ材料層が形成される部分には燃料極層が形成されないようにした。これを仮焼し、表面に燃料極層仮焼体が形成された支持基板仮焼体を作製し、インターコネクタが形成される部分、及び燃料極層仮焼体の開口部にマスクして、固体電解質層が形成されないようにする。
この後、固体電解質材料を含有する浸漬液を作製し、この浸漬液に上記支持基板仮焼体を浸漬する。固体電解質材料としては、例えば希土類元素が固溶したZrO粉を用い、その他に、浸漬液中には、有機バインダーと、溶媒が添加混合されている。この浸漬液は、所定の粘度を有するように、有機成分が調整されている。
この後、インターコネクタ用材料(例えば、LaCrO系酸化物粉末)、有機バインダー及び溶媒を混合してスラリーを調製し、インターコネクタ用シート及びインターコネクタ材料層用シートを作製する。これらのシートを、上記で得られた積層体のマスクした所定位置に、マスクを除去して積層し、焼成用積層体を作製する。
次いで、上記の焼成用積層体を脱バインダ処理し、酸素含有雰囲気中、1300〜1600℃で同時焼成し、得られた焼結体の所定の位置に、酸素極層形成用材料(例えば、LaFeO系酸化物粉末)と溶媒を含有するペースト、及び必要により、P型半導体層形成用材料(例えば、LaFeO系酸化物粉末)と溶媒を含むペーストを、ディッピング等により塗布し、1000〜1300℃で焼き付けることにより、図1に示す構造の本発明の燃料電池セル30を製造することができる。
尚、支持基板31や燃料極層32の形成にNi単体を用いた場合には、酸素含有雰囲気での焼成により、Niが酸化されてNiOとなっているが、必要により、還元処理することにより、Niに戻すことができる。
(セルスタック)
セルスタックは、図3に示すように、上述した燃料電池セル30が複数集合して、上下に隣接する一方の燃料電池セル30と他方の燃料電池セル30との間に、金属フェルト及び/又は金属板からなる集電部材40を介在させ、両者を互いに直列に接続することにより構成されている。即ち、一方の燃料電池セル30の支持基板31は、インターコネクタ35、P型半導体層39、集電部材40を介して、他方の燃料電池セル30の酸素極層34に電気的に接続されている。また、このようなセルスタックは、図3に示すように、サイドバイサイドに配置されており、隣接するセルスタック同士は、導電部材42によって直列に接続されている。尚、図3では、燃料電池セルは簡略化して記載している。
本発明の燃料電池は、図3のセルスタックを、収納容器内に収容して構成される。この収納容器には、外部から水素等の燃料ガスを燃料電池セル30に導入する導入管、及び空気等の酸素含有ガスを燃料電池セル30の外部空間に導入するための導入管が設けられており、燃料電池セルが所定温度(例えば、600〜900℃)に加熱されることにより発電し、使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、収納容器外に排出される。
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記形態では、支持基板31上に燃料極層32を形成した場合について説明したが、支持基板自体に燃料極としての機能を付与し、支持基板に固体電解質層、酸素極層を形成しても良い。また、上記形態では、支持基板31上に燃料極層32を形成した場合について説明したが、支持基板に酸素極層を形成したセルであってもよい。さらに、支持基板自体に酸素極層としての機能を付与しても良い。
平均粒径0.5μmのNiO粉末と、Y粉末(平均粒径は0.6〜0.9μm)を、焼成後におけるNiOがNi換算で48体積%、Yが52体積%になるようにして混合し、この混合粉末に、ポアー剤、有機バインダーと、水とを混合して形成した支持基板用坏土を押出成形し、これを乾燥し、脱バインダー処理し、扁平状の支持基板用成形体を作製し、これを乾燥した。この後、1000℃で仮焼し、支持基板仮焼体を作製した。
次に、8モル%Yを含有するZrO(YSZ)粉末と、NiO粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合したスラリーを用いて燃料極層形成用シートを作製し、これを支持基板仮焼体の所定位置に積層し、1000℃で仮焼し、支持基板仮焼体の表面に燃料側電極仮焼体を形成した。尚、燃料極層形成用シートとして、インターコネクタ材料層を形成する位置に開口したシートを用いた。
この後、図2(a)、図4(b)のインターコネクタ材料層を形成する位置、及びインターコネクタ形成位置にマスクした。
一方、上記YSZ粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合した浸漬液を作製し、この浸漬液中に支持基板仮焼体を浸漬し、引き上げることにより燃料側電極仮焼体の表面に固体電解質材料の塗布膜を形成し、乾燥することにより固体電解質層成形体を形成した。
次に、平均粒径2μmのLaCrO系酸化物粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合したスラリーを用いて、インターコネクタ用シート、及びインターコネクタ材料層用シートを作製し、これらのシートを、上記マスクを剥離して露出した部分に積層し、図2(b)に示すように、インターコネクタ材料層用シート表面及びその近傍にガラスペーストを塗布し、支持基板仮焼体、燃料極層仮焼体、インターコネクタ用シート、及びインターコネクタ材料層用シート、固体電解質層成形体からなる焼結用積層シートを作製した。次に、この焼結用積層シートを脱バインダ処理し、大気中にて1500℃で同時焼成した。
得られた焼結体を、平均粒径2μmのLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8粉末と、溶媒をからなるペースト中に浸漬し、焼結体に形成されている固体電解質層の表面に酸素極層用コーティング層を設け、同時に、上記ペーストを焼結体に形成されているインターコネクタの外面に塗布し、P型半導体用コーティング層を設け、さらに、1150℃で焼き付け、燃料電池セルを作製した。
作製した燃料電池セルの長さは145mm、幅は26mm、厚みは3.2mm、燃料極層の厚みは10μm、酸素極層の厚みは50μm、インターコネクタの厚みは50μm、インターコネクタ材料層の厚みは70μm、P型半導体層の厚みは50μmであった。インターコネクタ材料層の幅は5mmであった。
作製した燃料電池セルについて、図4(a)に示すように、インタコネクタの形成側と反対側の面の上下端に直線状の定規を当て、この定規とセル表面との最大距離Lhを求め、長さ方向の反り量とし、インタコネクタの形成側と反対側の面の幅方向両端に直線状の定規を当て、この定規とセル表面との最大距離Lbを求め、幅方向の反り量とした。この結果、長さ方向の反り量は0.15mm、幅方向の反り量は0.07mmであった。
さらに、得られた燃料電池セルを850℃の温度で水素ガスをガス通路31a内に12時間供給し、水素ガスを流しながら放冷した。その後、上記と同様にして長さ方向の反り量及び幅方向の反り量を求めたところ、長さ方向の反り量は0.4mm、幅方向の反り量は0.15mmであった。
一方、インターコネクタ材料層を形成しない以外は、上記と同様にして比較例の燃料電池セルを作製し、作製後の反り量、及び上記還元処理後の反り量を測定したところ、焼成後においては、長さ方向の反り量は0.5mm、幅方向の反り量は0.3mmであり、還元処理後では、長さ方向の反り量は1.8mm、幅方向の反り量は0.6mmであった。従って、本発明の燃料電池セルでは、反り量を抑制できることがわかる。
本発明の燃料電池セルを示すもので、(a)は横断面図、(b)はx−x断面における縦断面図、(c)はy−y断面における縦断面図である。 本発明の燃料電池セルを示すもので、(a)は断面斜視図、(b)は支持基板の燃料極層上にインターコネクタ材料層を形成し、絶縁層により被覆した場合の断面図である。 本発明の燃料電池セルのスタックを示す横断面図である。 インターコネクタ材料層の形成状態を示す説明図で、(a)は従来のセルのインタコネクタを示す正面図(a−1)、側面図(a−2)、平面図(a−3)、(b)は酸素極層の両側にインターコネクタ材料層を形成した場合、(c)は2つの分割酸素極層の間にインターコネクタ材料層を形成した場合、(d)は酸素極層を長さ方向に分割し、分割酸素極層間にインターコネクタ材料層を形成した場合、(e)は酸素極層を格子状に分割し、分割酸素極層の間にインターコネクタ材料層を形成した場合、(f)は酸素極層の上方に位置する部分にインターコネクタ材料層を形成した場合を示すものである。 従来の燃料電池セルのスタックを示す横断面図である。
符号の説明
31・・・支持基板(支持体)
31a・・・燃料ガス通路
32・・・燃料極層
33・・・固体電解質層
34・・・酸素極層
35・・・インターコネクタ
36・・・インターコネクタ材料層
40・・・集電部材

Claims (13)

  1. 一方側面に連続して設けられた固体電解質層と、前記一方側面と対向する他方側面に設けられたインターコネクタとを有する燃料電池セルであって、一方側面にインターコネクタ材料層を有することを特徴とする燃料電池セル。
  2. 支持基板内部に軸長方向にガス流路を有し、かつ前記支持基板の一方側主面にガス流路形成方向に連続して設けられた固体電解質層を有するとともに、前記支持基板の他方側主面に設けられたインターコネクタを有する燃料電池セルであって、前記支持基板の一方側主面にインターコネクタ材料層を設けてなることを特徴とする請求項1記載の燃料電池セル。
  3. ガス流路形成方向にインターコネクタ材料層が形成されていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池セル。
  4. インターコネクタ材料層は、インターコネクタと対向して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  5. インターコネクタ材料層及びインターコネクタは、ガス流路形成方向に連続して形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  6. 固体電解質層に外側電極が設けられており、該外側電極の両側にインターコネクタ材料層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  7. インターコネクタ材料層は絶縁層により被覆されていることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  8. インターコネクタ材料層の厚みは、インターコネクタよりも厚いことを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  9. インターコネクタの厚みが100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  10. 支持基板が導電性を有するとともに、該導電性支持基板の一方側主面に内側電極層を介して固体電解質層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  11. 導電性支持基板の一方側主面に形成された内側電極層は燃料極層であることを特徴とする請求項10記載の燃料電池セル。
  12. 支持基板が燃料極として機能するとともに、該支持基板の一方側主面に固体電解質層が形成されていることを特徴とする請求項10又は11記載の燃料電池セル。
  13. 請求項1乃至12のうちいずれかに記載の燃料電池セルを収納容器内に収納してなることを特徴とする燃料電池。
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