JP2007157352A - 燃料電池セルスタック並びに燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池セルおよび集電部材間の接合強度を向上させ、電圧劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタック並びに燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池の各燃料電池セルスタック内において、隣接する燃料電池セル62間に集電部材76に加えて、第1の接続部材101が酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68および集電部材76と、インターコネクタ72および集電部材76を接続することにより、集燃料電池セル62および電部材76の接続部分を補強し接合強度を向上させている。また、第2の接続部材100がインターコネクタ72および集電部材76を電気的に接続することにより、集電部材76での集電効果を向上させている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電極反応により発電を行うための発電素子が一方側主面に形成され、発電した電気が導電するインターコネクタが対向する他方側主面に形成された燃料電池セルを前記一方側および他方側主面が対向するように複数積層した燃料電池セルスタック並びに燃料電池に関する。
次世代エネルギーとして、近年、複数の燃料電池セルからなるスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
図8は従来の中空平板型の固体電解質形燃料電池セルのセルスタックを示すもので、このセルスタックは、複数の燃料電池セル223(223a、223b)を集合させ、一方の燃料電池セル223aと他方の燃料電池セル223bとの間に、金属部材などからなる集電部材225を介在させ、一方の燃料電池セル223aの外側電極(酸素極層)228と他方の燃料電池セル223bのインターコネクタ230とを電気的に接続して構成されていた。
燃料電池セル223(223a、223b)は、扁平状の内側電極227の外周面に、固体電解質層229、外側電極228を順次設けて構成されており、固体電解質層229、外側電極228から露出した内側電極227には、外側電極228に接続しないようにインターコネクタ230が設けられている。内側電極227内にはガス流路を構成する複数のガス通過孔232が形成されている。
一方の燃料電池セル223aと他方の燃料電池セル223bとの電気的接続は、他方の燃料電池セル223bの内側電極227を、該内側電極227に設けられたインターコネクタ230、集電部材225を介して、一方の燃料電池セル223aの外側電極228に接続することにより行われていた(例えば特許文献1、2参照)。
特開平1−169878号公報 特開2003−282101号公報
しかしながら、上述のような従来技術における燃料電池セルでは、燃料電池セルを複数積層して構成した燃料電池セルスタックにおいて、集電部材にて一方の燃料電池セルの外側電極、即ち、酸素極と他方の燃料電池セルのインターコネクタが接続され、集電部材が直接酸素極と接合されているようになっているが、この酸素極自身は電気を導電する以外に、電極反応を起こさせ水素等の燃料と反応する酸素を取り込む必要があるため、酸素極の材料に通気孔が設けられたり、多孔質の材料等を用いたりしており中実な材料と比較してもその強度が十分ではなく、結果的に集電部材と酸素極もしくは燃料電池セルとの接合強度が不十分であった。このことは、燃料電池セルの製造工程や発電中に、発生する熱によって酸素極でしばしば反りや傾斜が発生したり、発電中の熱膨張の差による変位等により、集電部材の酸素極からの剥離等が発生し、集電部材がセルから剥離してしまい、燃料電池の電圧劣化の原因となっていた。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料電池セルおよび集電部材間の接合強度を向上させ、電圧劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタック並びに燃料電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、固体電解質を電極により挟持してなる発電素子が一方側主面に形成され、インターコネクタが対向する他方側主面に形成された燃料電池セルを前記一方側および他方側主面が対向するように複数積層し、隣接する燃料電池セル間の前記発電素子の外側電極と前記インターコネクタとを電気的に接続する集電部材を備えた燃料電池セルスタックにおいて、
前記隣接する一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と前記集電部材とを接続する第1の接続部材を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の燃料電池セルスタックにおいて、
前記隣接する他方の燃料電池セルのインターコネクタと前記集電部材とを電気的に接続する第2の接続部材を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、固体電解質を電極により挟持してなる発電素子が一方側主面に形成され、インターコネクタが対向する他方側主面に形成された燃料電池セルを前記一方側および他方側主面が対向するように複数積層し、隣接する燃料電池セル間の前記発電素子の外側電極と前記インターコネクタとを電気的に接続する集電部材を備えた燃料電池セルスタックにおいて、
前記隣接する一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と他方の燃料電池セルのインターコネクタとを接続する第1の接続部材を備えたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池セルスタックにおいて、前記第1の接続部材は、ガラス材料であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池セルスタックにおいて、前記第1の接続部材は、前記燃料電池セルの長さ方向に連続する平板状ガラス材料であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池セルスタックを備えたことを特徴とする燃料電池である。
請求項1に係る発明では、隣接する一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と集電部材とを接続する第1の接続部材を備えることによって、従来では燃料電池セル間の接続は、集電部材と呼ばれるセル構成材料とは別種の金属部材を、直接導電性ペーストを塗布して焼き付けることで一体化して接合していたが、特に酸素極の強度が低いことに起因して、集電部材の剥離等が発生しやすかったが、第1の接続部材が一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と集電部材を接続するため燃料電池セルおよび集電部材間の接続部分が補強されて接合強度が向上し、出力劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタックを実現できる。
請求項2に係る発明では、隣接する他方の燃料電池セルのインターコネクタと集電部材とを電気的に接続する第2の接続部材を備えているため、集電部材以外からも発電された電気が導電して、効率的に集電を行うことができ出力劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタックを実現できる。
請求項3に係る発明では、隣接する一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と他方の燃料電池セルのインターコネクタとを接続する第1の接続部材を備えているため、各燃料電池セル間の接続部分が補強され燃料電池セル間の開きによる変形を低減することができ、隣接する燃料電池セル間の外側電極およびインターコネクタを接続して各燃料電池セル間を接続している集電部材への負担が軽減し、集電部材が剥離することがなく出力劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタックを実現できる。
請求項4に係る発明では、第1の接続部材が強度が高いガラス材料であるため、集電部材が剥離することがなく出力劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタックを実現できる。
請求項5に係る発明では、第1の接続部材が燃料電池セルの長さ方向に連続する強度が高い平板状ガラス材料であるため、燃料電池セルおよび集電部材間または燃料電池セル間の接続部分が補強されて効果的に接合強度が向上し、出力劣化のない、信頼性の高い燃料電池セルスタックを実現できる。
請求項6に係る発明では、請求項1乃至5に記載の燃料電池セルスタックを備えることにより、出力劣化のない、信頼性の高い燃料電池を実現できる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の燃料電池を実施するための最良の形態について説明する。まず第1の実施の形態について、図1〜5に示す構成図を用いて説明する。図1は燃料電池の断面図、図2は燃料電池の上方平面図、図3は燃料電池内に収容される発電ユニット集合体を示す斜面図、図4は発電ユニット集合体を構成する燃料電池セルの構成を示す説明図、図5はこの燃料電池セルを複数積層した燃料電池セルスタック構成を示す説明図である。
本発明の燃料電池は略直方体形状のハウジング(収納容器)2を具備している。このハウジング2の6個の壁面には適宜の断熱材料から形成された断熱壁、即ち上断熱壁4、下断熱壁6、右側断熱壁8、左側断熱壁9、前断熱壁10及び後断熱壁11が配設されている。ハウジング2内には発電・燃焼室12が規定されている。
前断熱壁10及び/又は後断熱壁11は着脱自在或いは開閉自在に装着されており、前断熱壁10及び/又は後断熱壁11を離脱或いは開動せしめることによって発電・燃焼室12内にアクセスし、作業者が後述する発電ユニットa〜d等の設置や交換作業などを行うことができる。所望ならば、各断熱壁の外面に金属板製でよい外壁を配設することができる。
ハウジング2内の上端部には空気室(ガス室)16が配設されている。空気室16は上下方向寸法が比較的小さい直方体形状のケース17内に規定されている。空気室16には、発電・燃焼室12に向かって空気(酸素含有ガス)を送り込むための空気導入管(ガス供給手段)22が連通している。空気導入管22は複数本あり、その形状は円筒や中空板構造などが考えられる。空気導入管22は後述するセルスタック間に所定の間隔で配置されており、セルの下端部において開口し、この開口部から空気が噴出する構造となっている。空気導入管22はセラミックスなどの耐熱性の高い材料で作製するのが好適である。
また、空気室16には、低温ガス供給管18からなる低温ガス供給手段が設けられており、この低温ガス供給管18は、上断熱壁4を貫通し、外部に延設されている。
この低温ガス供給管18は、空気室16内に供給されるガスと同一種、即ち、低温の空気を空気室16内に供給するものであり、低温ガス供給管18により供給される空気は、予熱された空気の温度よりも低温である必要がある。特には、例えば16℃〜15℃等の室温程度が望ましい。
低温ガス供給管18は、図2に示すように、発電ユニット56a、56b、56c及び56d、即ち、燃料電池セル集合体の中央部を冷却するような空気室16の位置に接続されている。
ハウジング2の両側部、更に詳しくは右側断熱壁8の内側及び左側断熱壁9の内側には、全体として平板形状である熱交換器24が配設されている。熱交換器24の各々は実質上鉛直に延在する中空平板形態のケース26から構成されている。
かかるケース26内にはその横方向中間に位置する仕切板28が配設されており、ケース26内は内側に位置する排出路30と外側に位置する流入路32とに区画されている。排出路30内には上下方向に間隔をおいて3枚の仕切壁34及び36が配置されている。更に詳述すると、排出路30内には、その前縁はケース26の前壁(図示していない)から後方に離隔して位置するがその後縁はケース26の後壁(図示していない)に接続されている形態の仕切壁34と、その前縁はケース26の前壁に接続されているがその後縁はケース26の後壁から前方に離隔して位置せしめられている仕切壁36とが交互に配置されており、かくして燃焼ガス排出路30はジグザグ形態にせしめられている。なお、所望ならばジグザグ形態の流路以外の形態でも良い。
同様に、流入路32内にも上下方向に間隔をおいて3枚の仕切壁38及び40、即ちその前縁はケース26の前壁(図示していない)から後方に離隔して位置するがその後縁はケース26の後壁(図示していない)に接続されている形態の仕切壁38と、その前縁はケース26の前壁に接続されているがその後縁はケース26の後壁から前方に離隔して位置せしめられている仕切壁40とが交互に配置されており、かくして流入路32もジグザグ形態にせしめられている。なお、所望ならばジグザグ形態の流路以外の形態でも良い。
ケース26の内側壁の上端部には排出開口42が形成されており、排出路30は排出開口42を介して発電・燃焼室12と連通せしめられている。図示の実施形態においては、熱交換器24の各々と発電・燃焼室12との間には断熱部材44が配設されているが、かかる断熱部材44の上端は排出開口42の下縁と実質上同高乃至これより幾分下方に位置せしめられており、排出開口42は断熱部材44の上方に残留せしめられている空間を通して発電・燃焼室12に連通せしめられている。
ケース26の上壁における外側部には流入開口48が形成されており、流入路32はかかる流入開口48を介して空気室16に連通せしめられている。熱交換器24の各々の後方には上下方向に細長く延びる二重筒体50(図1にその上端部のみを図示している)が配設されており、かかる二重筒体50は外側筒部材52と内側筒部材54とから構成されている。排出路30の下端部は外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路の下端部に接続されており、流入路32の下端部は内側筒部材54内に規定されている流入路に接続されている。
上述した発電・燃焼室12の下部には4個の発電ユニット56a、56b、56c及び56dが配置されている。発電ユニット56a、56b、56c及び56dは、夫々、上述した空気導入管22間に位置せしめられている。図1、2と共に、図3を参照して説明を続けると、発電ユニット56aは前後方向(図1において紙面に垂直な方向)に細長く延びる直方体形状の燃料ガスケース58aを具備している。
燃料ガス室を規定している燃料ガスケース58aの上面上にはセルスタック60aが装着されている。セルスタック60aは上下方向に細長く延びる板状でかつ柱状の直立セル62を燃料ガスケース58aの長手方向(即ち図1では紙面に垂直な方向)に複数個縦列配置して構成されている。
燃料電池セル62は、図4に示すように、電極支持基板64、内側電極層である燃料極層66、固体電解質層68、固体電解質層68を燃料極層66とで挟持し、内側電極層と併せて発電素子を形成する外側電極層である酸素極層70、及びインターコネクタ72を具備して構成されている。
電極支持基板64は細長く延びる柱状(薄板柱状片)であり、平坦な両面と半円形状の両側面を有する。電極支持基板64にはこれを軸長方向に貫通する複数個(図示の場合は6個)の燃料ガス通路74が形成されている。電極支持基板64の各々は燃料ガスケース58aの上壁上に、例えば耐熱性に優れたセラミック接着剤によって接合される。
燃料ガスケース58aの上壁には図1において紙面に垂直な方向に間隔をおいて左右方向に延びる複数個のスリット(図示していない)が形成されており、電極支持基板64の各々に形成されている燃料ガス通路74がスリットの各々に従って燃料ガス室に連通せしめられる。
固体電解質層68は燃料極層66の全体を覆うように配設され、その両端はインターコネクタ72の両端に接合せしめられている。酸素極層70は、燃料極層66と共に固体電解質層68を挟持するように燃料電池セル62の一方側の主面上に形成されており、固体電解質層68の主部上、即ち電極支持基板64の他面を覆う部分上に配置され、電極支持基板板64を挟んでインターコネクタ72に対向して位置せしめられている。インターコネクタ72は、酸素極層70側と対向する他方側主面上に形成されており、電極支持基板64の片面上に配設されている。燃料極層66は電極支持基板64の他面及び両側面に配設されており、その両端はインターコネクタ72の両端に接合せしめられている。
燃料電池セルスタック60aにおける隣接する燃料電池セル62間には集電部材76が配設されており、一方の燃料電池セル62のインターコネクタ72と他方の燃料電池セル62の酸素極層70とを接続している。燃料電池セルスタック60aの両端、即ち図4において上端及び下端に位置する燃料電池セル62の片面及び他面にも集電部材76が配設され、燃料電池セルスタック60aの両端に位置する集電部材76には導電部材が接続され、かかる導電部材により、燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dは相互に直列接続されている。
燃料電池セル62について更に詳述すると、図4に示すように、電極支持基板64は燃料ガスを燃料極層66まで透過させるためにガス透過性であること、そしてまたインターコネクタ72を介して集電するために導電性であることが要求され、かかる要求を満足する多孔質の導電性セラミック(若しくはサーメット)から形成することができる。
燃料極層66及び/又は固体電解質層68との同時焼成によりセル62を製造するためには、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから電極支持基板64を形成することが好ましい。所要ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35乃至50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。
燃料極層66は多孔質の導電性セラミック、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアを称されている)とNi及び/又はNiOとから形成することができる。
固体電解質層68は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと空気とのリークを防止するためにガス遮断性を有するものであることが必要であり、通常、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrOから形成されている。
酸素極層70は、所謂ABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックから形成することができる。酸素極層70はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ72は導電性セラミックから形成することができるが、水素ガスでよい燃料ガス及び空気と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、このためにランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ72は電極支持基板64に形成された燃料ガス通路74を通る燃料ガス及び電極支持基板64の外側を流動する空気のリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが望まれる。このインターコネクタ72上には、酸素極層70と同様の材料からなるP型半導体層72aが外側に形成されている。
集電部材76は弾性を有する金属又は合金から形成された適宜の形状の部材或いは金属繊維又は合金繊維から成るフェルトに所要表面処理を加えた部材から構成できる。
本発明の燃料電池セルスタックは、図5(b)に示すように、上記した本発明の燃料電池セル62を、酸素極層70が形成された一方側、および、インターコネクタ72が形成された他方側主面が、相互に対向するように、複数所定間隔を置いて積層させて配置し、隣接する燃料電池セル62間の一方の燃料電池セルのインターコネクタ72と、隣設する他方の燃料電池セル62の酸素極層70を、一方の燃料電池セルと他方の燃料電池セル間の集電部材76を介して電気的に接続して構成されている。即ち、断面矩形状の棒状集電部材76を、酸素極70とインターコネクタ72との間に介装し、これを導電性ペーストにより接合することにより構成されている。
この図5(b)では、集電部材76を、Ag等を含有する導電性ペーストを用いて酸素極70及びインターコネクタ72に接合する場合を示すもので、接合は、例えばAgペーストを酸素極70、インターコネクタ72の表面に塗布し、このAgペーストが塗布された部分に集電部材76が押圧固定されるように介装し、この状態で熱処理することにより、集電部材76を酸素極層70、インターコネクタ72に接合することができる。
そして、本実施の形態に係る燃料電池においては、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c、60d内の隣接する燃料電池セル62間には集電部材76に加えて、図5(a)、(b)に示すように、各燃料電池セル62および集電部材76の接続部分を補強するための接続部材100、101が取り付けられている。この第1の接続部材101は、隣接する燃料電池セル62間の酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に嵌め込まれ、酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68および集電部材76を機械的に接続することにより、燃料電池セル62および集電部材76の接続部分を補強し接合強度を向上させている。また、第2の接続部材100は、インターコネクタ72上に形成されたP型半導体層72aの所定の複数の箇所に取り付けられ、インターコネクタ72および集電部材76を電気的に接続することにより、集電部材76での集電効果を向上させるようになっている。
この第1の接続部材101は、例えば酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料を用いて酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に嵌め込まれ、燃料電池セル62および集電部材76の接続部分のうち、特に酸素極層70および集電部材76の接続部分が補強されて接合強度が向上されている。第2の接続部材100は、インターコネクタ72と同様の材料、例えば導電性セラミック等の導電性材料を形成したものであり、集電部材76での集電効果を向上させるようになっている。
図3を参照して説明を続けると、発電ユニット56aは、セルスタック60aの上方を前後方向に細長く延びる長方体形状(或いは円筒形状)であるのが好都合である改質ケース78aも具備している。改質ケース78aの前面には燃料ガス送給管80aの一端即ち上端が接続されている。
燃料ガス送給管80aは下方に延び、次いで湾曲して後方に延び、燃料ガス送給管80aの他端は上記燃料ガスケース58aの前面に接続されている。改質ケース78aの後面には被改質ガス供給管82aの一端が接続されている。被改質ガス供給管82aは改質ケースから下方に延び、ハウジング2の下を通ってハウジング2外に延出している。
被改質ガス供給管82aは都市ガス等の炭化水素ガスでよい被改質ガス供給源(図示していない)に接続されており、被改質ガス供給管82aを介して改質ケース78aに被改質ガスが供給される。改質ケース78a内には燃料ガスを水素リッチな燃料ガスに改質するための適宜の改質触媒が収容されている。
図示の実施形態においては、改質ケース78aは燃料ガス送給管80aを介して燃料ガスケース58aに接続され、これによって所要位置に保持されているが、所要ならば、図3に一点鎖線で図示する如く、例えば上記被改質ガス供給管82aの下面と燃料ガスケース58aの後端部下面或いは後面との間に適宜の支持部材84aを付設することもできる。
図3において説明すると、発電ユニット56cは上述した発電ユニット56aと実質上同一であり、発電ユニット56b及び56dは、発電ユニット56a及び56cに対して前後方向が逆に配置されていること、従って改質ケース78b及び78dと燃料ガスケース58b及び58dとを接続する燃料ガス送給管(図示していない)が後側に配置され、被改質ガス供給管82b及び82dが改質ケースから下方に延び、ハウジング2の下を通ってハウジング2外に延出している。
続いて、上述のような構成を有する本実施の形態における燃料電池の作用効果について説明する。この燃料電池組立体においては、被改質ガスが被改質ガス供給管82a、82b、82c、82dを介して改質ケース78a、78b、78c及び78dに供給され、改質ケース78a、78b、78c及び78d内において水素リッチな燃料ガスに改質された後に、燃料ガス送給管80a、80b、80c、80dを通して燃料ガスケース58a、58b、58c及び58d内に規定されている燃料ガス室に供給され、次いで燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dに供給される。
燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dの各々においては、酸素極70において、
1/2O+2e→O2−(固体電解質)
の電極反応が生成され、燃料極66において、
2−(固体電解質)+H→HO+2e
の電極反応が生成されて発電される。
そして、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dで発電された電気は、酸素極層70およびインターコネクタ72から集電部材76を導電して、集電部材76に接続された導電部材に集電され、燃料電池外部において電化製品等の電力を必要とする機器等に対して供給される。このとき、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、発電の電極反応により、高温の熱が発生して各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60d自体が高温となっても、内部の燃料電池セル62および集電部材76間を接続している接続部分は、酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料の第1の接続部材101によって補強され接合強度が高められているため、酸素極層70が熱を受けても、反りや傾斜の発生が抑制され、また、発電中の熱膨張の差による変位等が生じても、集電部材76が酸素極層70から剥離等することがなく、安全性、信頼性の向上を実現した状態で発電が行われる。結果として、燃料電池全体の電圧劣化が防止される。また、集電部材76は、集電部材76およびインターコネクタ72を電気的に接続する第2の接続材料100によって、その集電効果が高められ、より効率的に燃料電池セル62で発電した電気を集電して燃料電池全体の出力電圧の向上を図ることができる。また、第2の接続材料100によって、集電部材76のインターコネクタ72への機械的接合強度も向上できる。
発電に使用されることなくセルスタック60a、60b、60c及び60dから上方に流動した燃料ガス及び空気は、起動時に発電・燃焼室12内に配設されている点火手段(図示していない)によって点火されて燃焼される。周知の如く、セルスタック60a、60b、60c及び60dにおける発電に起因して、そしてまた燃料ガスと空気との燃焼に起因して発電・燃焼室12内は例えば1000℃程度の高温になる。改質ケース78a、78b、78c及び78dは発電・燃焼室12内に配設され、セルスタック60a、60b、60c及び60dの直ぐ上方に位置せしめられており、燃焼炎によって直接的にも加熱され、かくして発電・燃焼室12内に生成される高温が被改質ガスの改質に効果的に利用される。
発電・燃焼室12内に生成された燃焼ガスは熱交換器24に形成されている排出開口42から排出路30に流入し、ジグザグ状に延在する排出路30を流動した後に二重筒体50の外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路を通して排出される。燃焼ガスが二重筒体50における排出路を流動する際には、二重筒体50における流入路を空気が流動し、燃焼ガスと空気との間で熱交換が行われる。
そしてまた、燃焼ガスが熱交換器24の排出路30をジグザグ状に流動せしめられる際には、空気が熱交換器24の流入路32をジグザグ状に流動せしめられる。かくして燃焼ガスと空気との間で効果的に熱交換されて空気が予熱される。
長期間に渡って発電を遂行することによってセルスタック60a、60b、60c及び60dの一部或いは全部が劣化した場合には、ハウジング2の前壁10或いは後壁11を離脱或いは開動せしめ、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部をハウジング2内から取り出す。
そして、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部を新しいものに交換して、或いは発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部におけるセルスタック60a、60b、60c及び60dのみを新しいものに交換して、再びハウジング2内の所要位置に装着すればよい。発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部あるいは全部における改質ケース78a、78b、78c及び78d内に収容されている改質触媒を交換することが必要な場合にも、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部をハウジング2内から取り出し、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部における改質ケース78a、78b、78c及び78d自体を新しいものに或いは改質ケース78a、78b、78c及び78d内の改質触媒のみを新しいものに交換すればよい。
改質ケース78a、78b、78c及び78d内の改質触媒の交換を充分容易に遂行し得るようになすために、所望ならば改質ケース78a、78b、78c及び78dの一部を開閉自在な扉にせしめることができる。
一方、空気は二重筒体50の内側筒部材54内に規定されている流入路を通して熱交換器24の流入路32に供給され、熱交換器24を通過して予熱(加熱)された空気は、空気室16に一旦貯留され、空気導入管22を通って燃焼・発電室12のセルスタック間に供給される。この際、空気導入管22はセルスタック60の燃料電池セル62の上端の燃料ガス通路74近傍で燃焼する燃焼ガス雰囲気中を通過する。従って、空気室16の予熱空気はセルスタック60a、60b、60c及び60d上部の燃焼領域でさらに加熱され、高温に暖められた空気がセルに供給される。
通常運転時は前記熱交換器24で予熱された空気が空気室16に導入され、この空気室16から空気導入管22を用いて燃焼・発電室12へ空気が導入されるが、発電室の温度が想定以上に上昇した場合は、前記熱交換器24を通らない低温ガス供給管18を通ってきた低温の空気が空気室16に導入され、熱交換器24を通過して予熱された空気と混合されて、空気室16の空気温度がある程度低下する。この空気を発電室12、即ち、セルスタック間に供給することにより、通常運転時より温度の低い空気がセルスタック間に導入されるので、発電室12、即ち燃料電池セルの過度に上昇した温度が低下されるので、発電室内の温度を適宜にコントロールできる良好な燃料電池組立体が提供される。
また、空気室16内の空気温度は、低温ガス供給管18から供給された外気と、熱交換器24を通過して予熱された空気と混合されるため、室温ほど低温の空気ではないので、熱い燃料電池セル60に供給しても、燃料電池セル60のクラックや熱衝撃破壊を引き起こすなどの不具合を避けることが出来るので、燃料電池発電システム全体の機能劣化が抑えられ寿命を延ばすことができる。
以上説明したように、本実施の形態における燃料電池では、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60d内において、隣接する燃料電池セル62間に集電部材76に加えて、第1の接続部材101が酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68および集電部材76を接続することにより、燃料電池セル62および電部材76の接続部分を補強し接合強度を向上させている。また、第2の接続部材100がインターコネクタ72および集電部材76を電気的に接続することにより、集電部材76での集電効果を向上させている。
このため、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、発電の電極反応により、高温の熱が発生しても、燃料電池セル62の反りや傾斜の発生が抑制され、集電部材76が酸素極層70から剥離等することがなく、安全性、信頼性の向上を実現した状態で発電を行うことが可能である。そして、燃料電池全体の電圧劣化を防止して信頼性の高い燃料電池を実現することができる。また、集電部材76は、第2の接続材料100によって、その集電効果が高められ、より効率的に燃料電池セル62で発電した電気を集電して燃料電池全体の出力電圧の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態における燃料電池について説明する。図6は燃料電池セルを複数積層した燃料電池セルスタックの構成を示す説明図である。第2の実施の形態に係る燃料電池においては、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c、60d内の隣接する燃料電池セル62間には集電部材76に加えて、図6(a)、(b)に示すように、各燃料電池セル62および集電部材76を接合する接合強度を向上させるための第1の接続部材102が取り付けられている。この第1の接続部材102は、隣接する燃料電池セル62間の酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に、酸素極層70表面からの突出部分の高さが燃料電池セル62間の間隔距離に合致するように嵌め込まれ、対向するインターコネクタ72表面に接続されて、酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68およびインターコネクタ72を機械的に接続することにより、燃料電池セル62および集電部材76の接続部分を補強し接合強度を向上させている。
この第1の接続部材102は、例えば酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料を用いて酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に嵌め込まれている。第2の実施の形態における燃料電池のその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり説明を省略する。
続いて、上述のような構成を有する第2の実施の形態における燃料電池の作用効果について説明する。この燃料電池組立体においても、第1の実施の形態と同様に燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dの各々で電極反応が生成されて発電される。
このとき、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、発電の電極反応により、高温の熱が発生して各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60d自体が高温となっても、内部の燃料電池セル62および集電部材76間を接続している接続部分は、酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料の第1の接続部材102によって燃料電池セル62間が固定されて接続されることによって、補強され接合強度が高められているため、安全性、信頼性の向上を実現した状態で発電が行われる。結果として、燃料電池全体の電圧劣化が防止される。
以上説明したように、第2の実施の形態における燃料電池では、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60d内において、隣接する燃料電池セル62間に集電部材76に加えて、第1の接続部材102が酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68およびインターコネクタ72を接続することにより、燃料電池セル62および電部材76の接続部分を補強し接合強度を向上させている。
このため、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、発電の電極反応により、高温の熱が発生しても、燃料電池セル62の反りや傾斜の発生が抑制され、集電部材76が酸素極層70から剥離等することがなく、安全性、信頼性の向上を実現した状態で発電を行うことが可能である。そして、燃料電池全体の電圧劣化を防止して信頼性の高い燃料電池を実現することができる。
(第3の実施の形態)
以下、第3の実施の形態における燃料電池について説明する。図7は燃料電池セルを複数積層した燃料電池セルスタックの構成を示す説明図である。第3の実施の形態に係る燃料電池においては、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおける隣接する燃料電池セル62間には、一方の燃料電池セル62のインターコネクタ72上のP型半導体層72aと他方の燃料電池セル62の酸素極層70とを接続する柱状の集電部材103が配設されている。この集電部材103は、酸素極層70と同様の材料を、例えば細柱状に形成したもので導電性を有しており、燃料電池セル62間の酸素極層70およびインターコネクタ72の対向表面上の所定の複数箇所に、例えばマトリクス状に分布するように配設され、燃料電池セル62間を接続するようになっている。そして、これらの集電部材103は導電部材に接続され、かかる導電部材により、燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dは相互に直列接続されている。なお、この集電部材103は、酸素極層70と同様の材料を、例えば細柱状に形成したものを用いて、隣接する燃料電池セル62間の酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に一端が嵌め込まれ酸素極層70と接続させ、対向するP型半導体層72a上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に他の一端が嵌め込まれインターコネクタ72表面に接続されて、例えばマトリクス状に分布するように配設されていてもよい。この場合には、固体電解質層68およびインターコネクタ72を直接接続することにより、第1、第2の実施の形態における集電部材76と比較して燃料電池セル62同士の機械的接合強度をさらに向上できる。
また、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c、60d内の隣接する燃料電池セル62間にはこれらの集電部材103に加えて、図7(a)、(b)に示すように、各燃料電池セル62および集電部材103を接合する接合強度を向上させるための第1の接続部材102が取り付けられている。この第1の接続部材102は、隣接する燃料電池セル62間の酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に、酸素極層70表面からの突出部分の高さが燃料電池セル62間の間隔距離に合致するように嵌め込まれ、対向するインターコネクタ72表面に接続されて、酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68およびインターコネクタ72を機械的に接続することにより、燃料電池セル62および集電部材103の接続部分を補強し接合強度を向上させている。
この第1の接続部材102は、例えば酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料を用いて酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に嵌め込まれている。第3の実施の形態における燃料電池のその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり説明を省略する。
続いて、上述のような構成を有する第3の実施の形態における燃料電池の作用効果について説明する。この燃料電池組立体においても、第1の実施の形態と同様に燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dの各々で電極反応が生成されて発電される。
このとき、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、発電の電極反応により、高温の熱が発生して各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60d自体が高温となっても、内部の燃料電池セル62および集電部材103間を接続している接続部分は、酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料の第1の接続部材102によって燃料電池セル62間が固定されて接続されることによって、補強され接合強度が高められているため、安全性、信頼性の向上を実現した状態で発電が行われる。結果として、燃料電池全体の電圧劣化が防止される。
また、更に、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、各燃料電池セル62間は、集電部材76を配設した場合と比較して、マトリクス状に配設された集電部材103の間隙を通して空気の流通に優れた構成となっており、空気導入管2から送り込まれた空気は、集電部材103間を流れて各燃料電池セル62に十分に供給され、発電の電極反応がより促進されて行われ高出力な発電を行う燃料電池を実現することができる。
以上説明したように、第3の実施の形態における燃料電池では、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60d内において、隣接する燃料電池セル62間に集電部材103に加えて、第1の接続部材102が酸素極層70以外の燃料電池セル62表面、即ち固体電解質層68およびインターコネクタ72を接続することにより、燃料電池セル62および集電部材103の接続部分を補強し接合強度を向上させている。
このため、各燃料電池セルスタック60a、60b、60c及び60dにおいて、発電の電極反応により、高温の熱が発生しても、燃料電池セル62の反りや傾斜の発生が抑制され、集電部材103が酸素極層70から剥離等することがなく、安全性、信頼性の向上を実現した状態で発電を行うことが可能である。そして、燃料電池全体の電圧劣化を防止して信頼性の高い燃料電池を実現することができる。
(他の実施の形態)
以上、添付図面を参照して本発明の好適実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能であることは多言するまでもない。
例えば、燃料電池セルスタック60の上方に特定の改質ケースを備えた燃料電池組立体に関連せしめて本発明を説明したが、改質ケース78が燃料電池セルスタックの上方以外の場合でも、本発明を適用することが出来る。
また、上記形態では、空気室に低温ガス供給手段を設け、空気供給管により、燃料電池セルの外面に空気を供給する場合について説明したが、本発明は、空気供給管により燃料電池セルの内部に空気を供給するようにしても良いことは勿論である。尚、この場合、燃料電池セルの内側には酸素極層が、外側には燃料極層が形成されることは言うまでもない。
さらに、上記形態では、固体電解質層68の外面に酸素極層を設けた場合について説明したが、本発明では、固体電解質層の外面に燃料極層を設けた場合であっても良い。
また、上記例では、支持基板上に燃料極層、固体電解質層、酸素極層を形成した場合について説明したが、燃料極層が支持体の場合であっても、本発明を適用できる。
上述の実施の形態において、接続部材100、101、102は、小片または柱状に形成されているが、これに限られず、燃料電池セル62の長さ方向に連続した長板状に形成されていても良い。このような構成により、燃料電池セル62および集電部材76間、燃料電池セル62および集電部材103間の接合強度を効果的に高めることができると共に、燃料電池セル62間の接続部材間に燃料ガスを供給できる。
上述の実施の形態において、第2の接続部材100は、例えば酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料を用いてインターコネクタ72上の所定の複数の箇所に取り付けられ、インターコネクタ72および集電部材76の接続部分が補強されて接合強度が向上されるようにしても良い。
上述の実施の形態において、第1の接続部材102は、例えば酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料を用いて酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に嵌め込まれているが、これに限られず、第2の接続部材100と同様の材料、例えば導電性セラミック等の導電性材料で形成したものを用いて、酸素極層70上の所定の複数の箇所に設けられた切欠部に嵌め込まれ酸素極層70と接続させて集電部材76での集電効果を向上させるようになっていても良い。
第1の接続部材101、102は、例えば酸素極層70よりも引っ張り強度が高いガラス材料を用いたものとしたが、これに限られず、酸素極層70よりも引っ張り強度が高いものとして、セラミック等の他の材料を用いても良い。
第1の実施の形態における燃料電池を示す縦断面図である。 第1の実施の形態における燃料電池を示す平面図である。 第1の実施の形態における燃料電池の発電ユニット集合体を示す斜面図である。 第1の実施の形態における燃料電池の燃料電池セルを示す斜視図である。セルスタックを示すもので、(a)矩形棒状の集電部材を用いたセルスタック、(b)は導電性板をリボン状に成形した集電部材を用いたセルスタックを示す横断面図。 第1の実施の形態における燃料電池の燃料電池セルスタックを示すもので、(a)隣接する燃料電池セル間を接続する集電部材を用いた燃料電池セルスタック、(b)は燃料電池セルスタックを示す横断面図である。 第2の実施の形態における燃料電池の燃料電池セルスタックを示すもので、(a)隣接する燃料電池セル間を接続する集電部材を用いた燃料電池セルスタック、(b)は燃料電池セルスタックを示す横断面図である。 第3の実施の形態における燃料電池の燃料電池セルスタックを示すもので、(a)隣接する燃料電池セル間を接続する集電部材を用いた燃料電池セルスタック、(b)は燃料電池セルスタックを示す横断面図である。 従来の燃料電池セルスタックを示す横断面図である。
符号の説明
2:ハウジング(収納容器)
60a、60b、60c及び60d:燃料電池セルスタック
62:燃料電池セル
66:燃料極層
68:固体電解質層
70:酸素極層
72:インターコネクタ
76:集電部材
100、101、102:接続部材
103:集電部材















Claims (6)

  1. 固体電解質を電極により挟持してなる発電素子が一方側主面に形成され、インターコネクタが対向する他方側主面に形成された燃料電池セルを前記一方側および他方側主面が対向するように複数積層し、隣接する燃料電池セル間の前記発電素子の外側電極と前記インターコネクタとを電気的に接続する集電部材を備えた燃料電池セルスタックにおいて、
    前記隣接する一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と前記集電部材とを接続する第1の接続部材を備えたことを特徴とする燃料電池セルスタック。
  2. 請求項1に記載の燃料電池セルスタックにおいて、
    前記隣接する他方の燃料電池セルのインターコネクタと前記集電部材とを電気的に接続する第2の接続部材を備えたことを特徴とする燃料電池セルスタック。
  3. 固体電解質を電極により挟持してなる発電素子が一方側主面に形成され、インターコネクタが対向する他方側主面に形成された燃料電池セルを前記一方側および他方側主面が対向するように複数積層し、隣接する燃料電池セル間の前記発電素子の外側電極と前記インターコネクタとを電気的に接続する集電部材を備えた燃料電池セルスタックにおいて、
    前記隣接する一方の燃料電池セルの外側電極以外の部分と他方の燃料電池セルのインターコネクタとを接続する第1の接続部材を備えたことを特徴とする燃料電池セルスタック。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池セルスタックにおいて、
    前記第1の接続部材は、ガラス材料であることを特徴とする燃料電池セルスタック。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池セルスタックにおいて、
    前記第1の接続部材は、前記燃料電池セルの長さ方向に連続する平板状ガラス材料であることを特徴とする燃料電池セルスタック。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池セルスタックを備えたことを特徴とする燃料電池。



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