JP6121793B2 - セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置 - Google Patents

セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6121793B2
JP6121793B2 JP2013102237A JP2013102237A JP6121793B2 JP 6121793 B2 JP6121793 B2 JP 6121793B2 JP 2013102237 A JP2013102237 A JP 2013102237A JP 2013102237 A JP2013102237 A JP 2013102237A JP 6121793 B2 JP6121793 B2 JP 6121793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
fuel cell
cell stack
fuel
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013102237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014222636A (ja
Inventor
亨祐 山内
亨祐 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2013102237A priority Critical patent/JP6121793B2/ja
Publication of JP2014222636A publication Critical patent/JP2014222636A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6121793B2 publication Critical patent/JP6121793B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

本発明は、セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と酸素含有ガス(空気)とを用いて電力を得ることができる燃料電池セルを収納容器内に収納してなる燃料電池モジュールや、燃料電池モジュールを外装ケース内に収納してなる燃料電池装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような燃料電池装置においては、燃料電池セルを複数個配列してなるセルスタックを、燃料電池セルを枠体の内側に固定して、燃料電池セルにガスを供給する開口部を有するガスケースに接続することでセルスタック装置が構成されている。
なお、燃料電池セルと枠体、枠体とガスケースのそれぞれは、ガラス等の絶縁性接着材で固定されており、この接着材の上面が、被固定材側が高い位置となるように設けられている例が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007−59377号公報 特開2005−183376号公報
ところで、このような接着材においてクラック等が生じる場合がある。特に、例えば特許文献2に記載されたように被固定材との接着材の接着が、被固定材側が高い位置となるように設けられている場合においては、このクラックがさらに進展した場合に、被固定材側にクラックの進展が進み、場合によっては被固定材がはがれるおそれがあるという問題があった。
それゆえ、本発明の目的は、被固定材の固定を強固とし、長期信頼性が向上したセルスタック装置、それを備える燃料電池モジュール並びに燃料電池装置を提供することにある。
本発明のセルスタック装置は、一端から他端へ貫通するガス流路を内部に有する柱状の電気化学セルを複数個配列してなるセルスタックと、該セルスタックの一端部を囲み、内側が前記セルスタックの一端部が挿入されて接着材にて固定された第1固定部を有する枠体と、上面に開口部を有するとともに、該開口部の周囲に設けられた溝部に、前記枠体の一端部が挿入されて接着材にて固定された第2固定部を有するガスケースとを具備し、該ガスケースの内部と前記電気化学セルのガス流路とが連通しているとともに、前記電気化学セルの配列方向に対して垂直な方向での断面視において、前記第2固定部における前記接着材の上面が、前記溝部の側壁と、該側壁と隣接する前記枠体との間において、前記枠体から前記側壁に向けて高くなっていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池モジュールは、上記前記電気化学セルが燃料電池セルであり、収納容器内に上記セルスタック装置を収納してなることを特徴とする。
さらに、本発明の燃料電池装置は、外装ケース内に、上記の燃料電池モジュールと、該燃料電池モジュールの運転を行なうための補機とを収納してなることを特徴とする。
本発明のセルスタック装置は、電気化学セルの配列方向に対して垂直な方向での断面視において、第2固定部における接着材の上面が、溝部の側壁と、該側壁と隣接する枠体との間において、枠体から側壁に向けて高くなっていることから、接着材の上面側に生じたクラックが枠体に向けて進展することを抑制できる。それにより、枠体がはがれることを抑制でき、長期信頼性の向上したセルスタック装置とすることができる。
また、本発明の燃料電池モジュールは、上記したセルスタック装置を収納容器内に収納してなることから、長期信頼性の向上した燃料電池モジュールとすることができる。
さらに、本発明の燃料電池装置は、上記した燃料電池モジュールと、該燃料電池モジュールの運転を行なうための補機とを収納してなることから、長期信頼性の向上した燃料電池装置とすることができる。
本実施形態のセルスタック装置の一例を備える燃料電池モジュールを示す外観斜視図である。 図1に示す燃料電池モジュールの断面図である。 本実施形態のセルスタック装置の一例を示し、(a)平面図、(b)(a)の点線枠で囲った部分の一部拡大平面図、(c)(a)のB−B断面図である。 (a)は図3に示すセルスタック装置を、燃料電池セルの配列方向に垂直な方向で切断した斜視図であり、(b)は燃料電池セルとマニホールドとの接続部付近の拡大断面図(図3(a)のA−A断面図)である。 本実施形態のセルスタック装置の他の一例を示し、燃料電池セルとマニホールドとの接続部付近の拡大断面図である。 本実施形態のセルスタック装置のさらに他の一例を示し、燃料電池セルの配列方向に沿った断面を一部抜粋して示す断面図である。 本実施形態の燃料電池装置の一例を概略的に示す分解斜視図である。
図1は、本実施形態の燃料電池モジュール(以下、モジュールという場合がある。)の一例を示す外観斜視図であり、図2は図1の断面図である。なお、以降の図において同一の部材については同一の番号を付するものとする。また、以下の説明において、電気化学セルとして燃料電池セルとした例を用いて説明する。
図1に示すモジュール1においては、収納容器2の内部に、内部を燃料ガスが一端から他端に流通するガス流路(図示せず)を有する電気化学セルである燃料電池セル3を立設させた状態で一列に配列し、隣接する燃料電池セル3間が集電部材(図1においては図示せず)を介して電気的に直列に接続されているとともに、燃料電池セル3の下端をガラスシール材等の絶縁性接着材(図示せず)でマニホールド4に固定してなるセルスタック5を2つ備えるセルスタック装置12を収納してなる。また、セルスタック5の上方には、燃料電池セル3に供給する燃料ガスを生成するための改質器6が配置されている。なお、セルスタック5の両端部には、セルスタック4(燃料電池セル3)の発電により生じた電気を集電して外部に引き出すための、電気引き出し部を有する導電部材が配置されている(図示せず)。なお、図1においては、セルスタック装置12が2つのセルスタック5を備えている場合を示しているが、適宜その個数は変更することができ、例えばセルスタッ
ク5を1つだけ備えていてもよい。また、セルスタック装置12を、改質器6を含むものとすることもできる。
なお、後述するが、マニホールド4は燃料電池セル3に供給する燃料ガスを貯留し、開口部を上面に有するガスケースと、内側に燃料電池セル3を固定するとともに、ガスケースに固定される枠体とを備えている。
また、図1においては、燃料電池セル3として、内部を燃料ガスが長手方向に流通する燃料ガス流路を複数有する中空平板型で、燃料ガス流路を有する支持体の表面に、燃料極層、固体電解質層および酸素極層を順に積層してなる固体酸化物形の燃料電池セル3を例示している。なお、燃料電池セル3の間に酸素含有ガスが流通する。燃料電池セル3の構成については後述する。
また、本実施形態の燃料電池装置においては、燃料電池セル3は、例えば平板型や円筒型とすることもでき、あわせて収納容器2の形状も適宜変更することができる。
また、図1に示す改質器6においては、原燃料供給管10を介して供給される天然ガスや灯油等の原燃料を改質して燃料ガスを生成する。なお、改質器6は、効率のよい改質反応である水蒸気改質を行うことができる構造とすることが好ましく、水を気化させるための気化部7と、原燃料を燃料ガスに改質するための改質触媒(図示せず)が配置された改質部8とを備えている。そして、改質器6で生成された燃料ガスは、燃料ガス流通管9を介してマニホールド4に供給され、マニホールド4より燃料電池セル3の内部に設けられた燃料ガス流路に供給される。
また図1においては、収納容器2の一部(前後面)を取り外し、内部に収納されるセルスタック装置12を後方に取り出した状態を示している。ここで、図1に示したモジュール1においては、セルスタック装置12を、収納容器2内にスライドして収納することが可能である。
なお、収納容器2の内部には、マニホールド4に並置されたセルスタック5の間に配置され、酸素含有ガスが燃料電池セル3の側方を下端部から上端部に向けて流れるように、酸素含有ガス導入部材11が配置されている。
図2に示すように、モジュール1を構成する収納容器2は、内壁13と外壁14とを有する二重構造で、外壁14により収納容器2の外枠が形成されるとともに、内壁13によりセルスタック装置12を収納する発電室15が形成されている。さらに収納容器2においては、内壁13と外壁14との間を、燃料電池セル3に導入する酸素含有ガスが流通する酸素含有ガス流路21としている。
ここで、収納容器2内には、収納容器2の上部より、上端側に酸素含有ガスが流入するための酸素含有ガス流入口(図示せず)とフランジ部25とを備え、下端部に燃料電池セル3の下端部に酸素含有ガスを導入するための酸素含有ガス流出口16が設けられてなる酸素含有ガス導入部材11が、内壁13を貫通して挿入されて固定されている。なお、フランジ部25と内壁13との間には断熱部材17が配置されている。
なお、図2においては、酸素含有ガス導入部材11が、収納容器2の内部に並置された2つのセルスタック5間に位置するように配置されているが、セルスタック5の数により、適宜配置することができる。例えば、収納容器2内にセルスタック5を1つだけ収納する場合には、酸素含有ガス導入部材11を2つ設け、セルスタック5を両側面側から挟み込むように配置することができる。
また発電室15内には、モジュール1内の熱が極端に放散され、燃料電池セル3(セルスタック5)の温度が低下して発電量が低減しないよう、モジュール1内の温度を高温に維持するための断熱部材17が適宜設けられている。
断熱部材17は、セルスタック5の近傍に配置することが好ましく、特には、燃料電池セル3の配列方向に沿ってセルスタック5の側面側に配置するとともに、セルスタック5の側面における燃料電池セル3の配列方向に沿った幅と同等またはそれ以上の幅を有する断熱部材17を配置することが好ましい。なお、セルスタック5の両側面側に断熱部材17を配置することが好ましい。それにより、セルスタック5の温度が低下することを効果的に抑制できる。さらには、酸素含有ガス導入部材11より導入される酸素含有ガスが、セルスタック5の側面側より排出されることを抑制でき、セルスタック5を構成する燃料電池セル3間の酸素含有ガスの流れを促進することができる。なお、セルスタック5の両側面側に配置された断熱部材17においては、燃料電池セル3に供給される酸素含有ガスの流れを調整し、セルスタック5の長手方向および燃料電池セル3の積層方向における温度分布を低減するための開口部18が設けられている。
また、燃料電池セル3の配列方向に沿った内壁13の内側には、排ガス用内壁19が設けられており、内壁13と排ガス用内壁19との間が、発電室15内の排ガスが上方から下方に向けて流れる排ガス流路22とされている。なお、排ガス流路22は、収納容器2の底部に設けられた排気孔20と通じている。また、排ガス用内壁19のセルスタック5側にも断熱部材17が設けられている。
それにより、モジュール1の稼動(起動処理時、発電時、停止処理時)に伴って生じる排ガスは、排ガス流路22を流れた後、排気孔20より排気される構成となっている。なお、排気孔20は収納容器2の底部の一部を切り欠くようにして形成してもよく、また管状の部材を設けることにより形成してもよい。
なお、酸素含有ガス導入部材11の内部には、セルスタック5近傍の温度を測定するための熱電対24が、その測温部23が燃料電池セル3の長手方向の中央部でかつ燃料電池セル3の配列方向における中央部に位置するように配置されている。
また、上述の構成のモジュール1においては、燃料電池セル3における燃料ガス流路より排出される発電に使用されなかった燃料ガスと酸素含有ガスとを燃料電池セル3の上端と改質器6との間で燃焼させることにより、燃料電池セル3の温度を上昇・維持させることができる。あわせて、燃料電池セル3(セルスタック5)の上方に配置された改質器6を温めることができ、改質器6で効率よく改質反応を行なうことができる。なお、通常発電時においては、上記燃焼や燃料電池セル3の発電に伴い、モジュール1内の温度は500〜800℃程度となる。
図3は、本実施形態のセルスタック装置の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)の点線枠で囲った部分の一部を拡大して示す断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
セルスタック装置1は、図3に示すように、燃料電池セル3の複数個が整列した状態で立設しているとともに、隣接する燃料電池セル3間に集電部材26aを介して電気的に直列に接続したセルスタック5を有している。
燃料電池セル3の内部には、一端部から他端部へ長さ方向Lに貫通するガス流路33を有しており、燃料電池セル3の一端部(図3の下端部)は枠体27で囲まれており、枠体
27の内側に充填された接着材28で燃料電池セル3の下端部の外周が固定されている。つまり、セルスタック5は、枠体27の内側に複数の燃料電池セル3を並べて収容し、接着材28で枠体27に接着されており、この枠体27の内側が第1固定部41となる。なお、接着材28は、ガラス等の材料からなり、熱膨張係数を加味して所定のフィラーを添加したものを用いることができる。
また、セルスタック5の最も外側に位置する燃料電池セル3aに端部集電部材26bが接着されており、この端部集電部材26bの外側には、端部集電部材26bに接着して電気的に接続されたセルスタック支持部材29(以下、スタック支持部材29と略することがある。)が存在する。スタック支持部材29の外側には保護カバー30がある。保護カバー30は、セルスタック5の周囲に配置された断熱材との接触や外部からの衝撃に対して、スタック支持部材29およびセルスタック5を保護する。また、スタック支持部材29にはセルスタック5の外側に突出する電流引き出し部31が接続されている。
一方、マニホールド4を構成するガスケース32は、燃料電池セル3のガス流路33にガスを供給する開口部34を上面に有して、セルスタック5が開口部34を塞ぐように環状の枠体27の一端部が、ガスケース32の開口部34を取り囲むように形成された溝部35に差し込まれて、この部位が第2固定部42となっている。そして、枠体27の一端部がガスケース32に溝部35内の接着材28に埋設された状態で接着されており、燃料電池セル3のガス流路33以外の部分が気密に封止されている。なお、溝部35は、ガスケース32の開口部34(言い換えれば枠体27)を取り囲むように環状に形成されている。
この構成では、セルスタック5をガスケース32に接続する前に、別途、燃料電池セル3の一端部を接着材28で枠体27に接着し、その後で枠体27をガスケース32に接着して封止することが可能である。
ここで、燃料電池セル3は、図3(b)に示すように、一対の対向する平坦面をもつ柱状の導電性支持基板36(以下、支持基板36と略す場合がある)の一方の平坦面上に燃料側電極層37、固体電解質層38及び空気側電極層39を順次積層してなる柱状(中空平板状等)からなる。また、燃料電池セル3の他方の平坦面上にはインターコネクタ40が設けられており、インターコネクタ40の外面(上面)にはP型半導体層41が設けられている。P型半導体層41を介して、集電部材26aをインターコネクタ40に接続させることにより、両者の接触がオーム接触となり、電位降下を少なくし集電性能の低下を有効に回避することが可能となる。なお、図3(a)では集電部材26a、端部集電部材26bの記載を省略している。また、支持基板は燃料側電極層を兼ねるものとし、その表面に固体電解質層および空気側電極層を順次積層してセルを構成することもできる。
燃料側電極層37は、一般的に公知のものを使用することができ、多孔質の導電性セラミックス、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称し、部分安定化も含むものとする)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。
固体電解質層38は、燃料側電極層37、空気側電極層39間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有することが必要とされ、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrOから形成される。なお、上記特性を有する限りにおいては、他の材料等を用いて形成してもよい。
空気側電極層39は、一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、いわゆるABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成すること
ができる。空気側電極層39はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
支持基板36としては、燃料ガスを燃料側電極層37まで透過するためにガス透過性であること、さらには、インターコネクタ40を介して集電するために導電性であることが要求される。したがって、支持基板36としては、導電性セラミックスやサーメット等を用いることができる。セル3を作製するにあたり、燃料側電極層37または固体電解質層38との同時焼成により支持基板36を作製する場合においては、鉄族金属成分と特定希土類酸化物とから支持基板36を形成することが好ましい。また、図3に示した燃料電池セル3において、柱状(中空平板状)の支持基板36は、立設方向に細長く延びる板状片であり、平坦な両面と半円形状の両側面を有する。また、支持基板36は、ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。また、支持基板36の形状は柱状であれば良く、円筒状であってもよい。
P型半導体層41としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物からなる層を例示することができる。具体的には、インターコネクタ40を構成する材料よりも電子伝導性が大きいもの、例えば、BサイトにMn、Fe、Coなどが存在するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物などの少なくとも一種からなるP型半導体セラミックスを使用することができる。このようなP型半導体層41の厚みは、一般に、30〜100μmの範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ40は、上述したとおり、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)、もしくは、ランタンストロンチウムチタン系のペロブスカイト型酸化物(LaSrTiO系酸化物)が好適に使用される。これらの材料は、導電性を有し、かつ燃料ガス(水素含有ガス)および酸素含有ガス(空気等)と接触しても還元も酸化もされない。また、インターコネクタ40は支持基板36に形成されたガス流路33を流通する燃料ガス、および支持基板36の外側を流通する酸素含有ガスのリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好ましい。
そして、燃料電池セル3を電気的に接続するために介装される集電部材26aおよび端部集電部材26bは、弾性を有する金属または合金からなる部材あるいは金属繊維または合金繊維から成るフェルトに所要の表面処理を加えた部材から構成することができる。
図4(a)は図3に示すセルスタック装置12を、燃料電池セル3の配列方向に垂直な方向で切断した斜視図であり、(b)は燃料電池セル3とマニホールド4との接続部付近の拡大断面図(図3(a)のA−A断面図)である。なお、第2固定部42の1つを破線で示している。
上述したように、本実施形態のセルスタック装置1においては、枠体27の一端部がガスケース32の溝部35に接着材にて固定されている。
ここで、枠体27を、溝部35に接着材28にて固定するにあたり、接着材28にクラック等が生じる場合がある。そして、燃料電池装置の運転時の温度変化に伴って応力が生じ、このクラックが進展するおそれがある。特にクラックは、接着材28の面に対して垂直な方向に進展する場合が多く、例えば枠体27と溝部35の側壁との間において、枠体27側が溝部の側壁側よりも高い位置となるように設けられている場合においては、このクラックは枠体27側に進展し、その後枠体27に沿ってクラックが進展することとなり、結果として枠体27が第2固定部35からはがれるおそれがある。
それゆえ、本実施形態のセルスタック装置12においては、図4(b)に示しているように、第2固定部42における接着材28の上面が、溝部35の側壁と、該側壁と隣接する枠体27との間において、枠体27から溝部35の側壁に向けて高くなっている。
枠体27と溝部35との間における固定構造を上述の構造とすることにより、例えば接着材28にクラック等が生じて進展した場合であっても、クラックは溝部35の側壁側に進展することとなる。それにより、クラックが枠体27に沿って進展することを抑制でき、枠体27と溝部35とがはがれることが抑制できることから、長期信頼性の向上したセルスタック装置12とすることができる。
なお、この場合において、第2固定部42における接着材28の上面は、溝部35の側壁と、該側壁と隣接する枠体27との間において、枠体27から溝部35の側壁に向けて高くなっていればよいが、その高さの差は、枠体27と溝部35との接着強度を考慮して適宜設定すればよい。
このように、第2固定部42における接着材28の上面を、溝部35の側壁と、該側壁と隣接する枠体27との間において、枠体27から溝部35の側壁に向けて高くするにあたっては、以下の方法で作製することができる。
まず、溝部35にペースト状のガラス等の接着材を挿入する。続いてこの接着材を乾燥させることで、接着材が固化される。固化された接着材上に、枠体27の一端部を載置する。この状態で接着材の軟化点以上温度で加熱する。それに伴って、枠体27の一端部が接着材に沈み込むとともに、接着材が溝部35の側壁側に盛り上がる形となる。その後冷却して、再度接着材を固化することにより、図4(b)に示すように、第2固定部42における接着材28の上面が、溝部35の側壁と、該側壁と隣接する枠体27との間において、枠体27から溝部35の側壁に向けて高くなっているセルスタック装置12を容易に作製することができる。
図5は、本実施形態のセルスタック装置の他の一例を示し、燃料電池セル3とマニホールド4との接続部付近の拡大断面図である。
図5に示すセルスタック装置43においては、図4(b)に示すセルスタック装置12と比較して、2つのセルスタック5の間において、1つの溝部35に2つの枠体27の一端部が固定されて第2固定部42とされており、これら2つの枠体27間における接着材28の上面が、一方の枠体27側から他方の枠体27側に向けて上方に突出した形状となっている。なお、図5においては、上記の第2固定部42を破線で示している。
このように、1つの溝部35に2つの枠体27の一端部を固定するにあたり、2つの枠体27間における接着材の上面を、一方の枠体27側から他方の枠体27側に向けて上方に突出した形状とすることによって、接着材28にクラック等が生じて進展した場合であっても、クラックは接着材の中央部側に進展することとなる。それにより、クラックが枠体27に沿って進展することを抑制でき、枠体27と溝部35とがはがれることが抑制できることから、長期信頼性の向上したセルスタック装置43とすることができる。
なお、図5においては、2つの枠体27間における接着材28の上面が、一方の枠体27側から他方の枠体27側に向けて山なり状となっている例を示したが、例えば階段状など、一方の枠体27側から他方の枠体27側に向けて上方に突出した形状となっていればよい。
図6は、本実施形態のセルスタック装置のさらに他の一例を示し、燃料電池セルの配列方向に沿った断面を一部抜粋して示す断面図である。なお、図においては集電部材26a、bを省略して抜粋している。
図6に示すセルスタック装置44においては、枠体27の内部である第1固定部41において、隣り合う燃料電池セル3が接着材28によって固定されており、この接着材28の上面が、一方の燃料電池セル3側から他方の燃料電池セル3側に向けて上方に突出している。
それにより、燃料電池セル3間における接着材28にクラック等が生じて進展した場合であっても、クラックは接着材の中央部側に進展することとなる。それにより、クラックが燃料電池セル3に沿って進展することを抑制でき、それにより枠体27と燃料電池セル3とがはがれることが抑制できることから、長期信頼性の向上したセルスタック装置42とすることができる。
なお、燃料電池セル3間における接着材28の上面を、一方の燃料電池セル3側から他方の燃料電池セル3側に向けて上方に突出するようにしたセルスタック装置42を作製するにあたっては、まず枠体27内にペースト状のガラス等の接着材を挿入する。続いてこの接着材を乾燥させることで、接着材が固化される。固化された接着材上に、接着材の軟化点より高い温度で揮発する組成からなるシート等を載置し、さらにその上に燃料電池セル3を載置して、該シートの揮発温度よりも高い温度にて焼成することで作製することができる。
図7は、外装ケース内に図1で示した燃料電池モジュール1と、燃料電池モジュール1を動作させるための補機(図示せず)とを収納してなる本実施形態の燃料電池装置の一例を示す分解斜視図である。なお、図7においては一部構成を省略して示している。
図7に示す燃料電池装置45は、支柱46と外装板47から構成される外装ケース内を仕切板48により上下に区画し、その上方側を上述した燃料電池モジュール1を収納するモジュール収納室49とし、下方側を燃料電池モジュール1を動作させるための補機を収納する補機収納室50として構成されている。なお、補機収納室50に収納する補機を省略して示している。
また、仕切板48には、補機収納室50の空気をモジュール収納室49側に流すための空気流通口51が設けられており、モジュール収納室49を構成する外装板47の一部に、モジュール収納室49内の空気を排気するための排気口52が設けられている。
このような燃料電池装置45においては、上述したように、長期信頼性の向上した燃料電池モジュール1をモジュール収納室49に収納し、燃料電池モジュール1を動作させるための補機を補機収納室50に収納して構成されることにより、長期信頼性の向上した燃料電池装置45とすることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
上述の例ではいわゆる縦縞型と呼ばれる燃料電池セル3を用いて説明したが、一般に横縞型と呼ばれる複数の発電素子部を支持体上に設けてなる横縞型の燃料電池セルを用いることもできる。
また、上述の例では燃料電池セル3としてガス流路13に燃料ガスを流す構成の燃料電池セル3を用いて説明したが、ガス流路が酸素含有ガスを流す構成の燃料電池セルであっても同様とすることができる。
さらに、上述の例では電気化学セルとして燃料電池セル3を用いた例を示したが、例えば電気化学セルとして電解セルとし、ガス流路に水蒸気を含むガスを流して、電解セルに電圧を与えることにより水素含有ガスを生成するセルスタック装置(いわゆるSOEC用のセルスタック装置)とすることもできる。
1:燃料電池モジュール
2:収納容器
3:燃料電池セル
4:マニホールド
5:セルスタック
12、43、44:セルスタック装置
27:枠体
28:接着材
32:ガスケース
35:溝部
41:第1固定部
42:第2固定部
45:燃料電池装置

Claims (5)

  1. 一端から他端へ貫通するガス流路を内部に有する柱状の電気化学セルを複数個配列してなるセルスタックと、
    該セルスタックの一端部を囲み、内側が前記セルスタックの一端部が挿入されて接着材にて固定された第1固定部を有する枠体と、
    上面に開口部を有するとともに、該開口部の周囲に設けられた溝部に、前記枠体の一端部が挿入されて接着材にて固定された第2固定部を有するガスケースとを具備し、該ガスケースの内部と前記電気化学セルのガス流路とが連通しているとともに、
    前記電気化学セルの配列方向に対して垂直な方向での断面視において、前記第2固定部における前記接着材の上面が、前記溝部の側壁と、該側壁と隣接する前記枠体との間において、前記枠体から前記側壁に向けて高くなっていることを特徴とするセルスタック装置。
  2. 前記電気化学セルの配列方向に対して垂直な方向での断面視において、前記溝部に複数の前記枠体の一端部が挿入されて前記接着材にて固定されており、該複数の前記枠体間における前記接着材の上面が、一方の前記枠体側から他方の前記枠体側に向けて上方に突出していることを特徴とする請求項1に記載のセルスタック装置。
  3. 前記電気化学セルの配列方向に沿った断面視において、前記第1固定部の前記電気化学セル間における前記接着材の上面が、一方の前記電気化学セル側から他方の前記電気化学セル側に向けて上方に突出していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセルスタック装置。
  4. 前記電気化学セルが燃料電池セルであり、収納容器内に請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載のセルスタック装置を収納してなることを特徴とする燃料電池モジュール。
  5. 外装ケース内に、請求項4に記載の燃料電池モジュールと、該燃料電池モジュールの運転を行なうための補機とを収納してなることを特徴とする燃料電池装置。
JP2013102237A 2013-05-14 2013-05-14 セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置 Active JP6121793B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013102237A JP6121793B2 (ja) 2013-05-14 2013-05-14 セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013102237A JP6121793B2 (ja) 2013-05-14 2013-05-14 セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014222636A JP2014222636A (ja) 2014-11-27
JP6121793B2 true JP6121793B2 (ja) 2017-04-26

Family

ID=52122059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013102237A Active JP6121793B2 (ja) 2013-05-14 2013-05-14 セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6121793B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105161146B (zh) * 2015-08-11 2017-05-24 清华大学 一种平板式固体氧化物电解池堆底部进气测试装置
JP7002951B2 (ja) * 2018-01-23 2022-02-04 森村Sofcテクノロジー株式会社 燃料電池セルスタック装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4616496B2 (ja) * 2001-03-30 2011-01-19 三菱重工業株式会社 燃料電池システム
JP4565980B2 (ja) * 2003-11-28 2010-10-20 京セラ株式会社 燃料電池組立体
JP4943037B2 (ja) * 2005-07-27 2012-05-30 京セラ株式会社 燃料電池モジュール
JP5542568B2 (ja) * 2009-12-24 2014-07-09 京セラ株式会社 セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP5629176B2 (ja) * 2010-10-12 2014-11-19 京セラ株式会社 燃料電池セル装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014222636A (ja) 2014-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5542568B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP5744349B2 (ja) 燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
WO2017038782A1 (ja) 燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5791854B1 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP5629176B2 (ja) 燃料電池セル装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6259128B2 (ja) モジュールおよびモジュール収容装置
JP5856024B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6243519B2 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP6121793B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5334797B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP5289009B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6386364B2 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP6434299B2 (ja) セルスタック、モジュールおよびモジュール収容装置
JP2017212041A (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュール及び燃料電池装置
JP6462290B2 (ja) 燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP2018166131A (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP6075766B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6599709B2 (ja) セルスタック、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP2010108687A (ja) 集電部材、それを具備するセルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6853063B2 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP2010231919A (ja) 燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6219622B2 (ja) 改質器、セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP2009231166A (ja) セルスタックおよび燃料電池モジュール
JP6659490B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6616148B2 (ja) セル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収納装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6121793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150