JP2018166131A - セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置 - Google Patents

セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018166131A
JP2018166131A JP2018147799A JP2018147799A JP2018166131A JP 2018166131 A JP2018166131 A JP 2018166131A JP 2018147799 A JP2018147799 A JP 2018147799A JP 2018147799 A JP2018147799 A JP 2018147799A JP 2018166131 A JP2018166131 A JP 2018166131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell stack
fuel cell
module
fuel
conductive material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018147799A
Other languages
English (en)
Inventor
中村 淳一
Junichi Nakamura
淳一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2018147799A priority Critical patent/JP2018166131A/ja
Publication of JP2018166131A publication Critical patent/JP2018166131A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】 延出部の酸化を抑制し、発電出力の低下を抑制したセルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置を提供する。【解決手段】 セル3を複数個配列してなるセルスタック5と、セル3の一端が固定されているとともに、セル3に反応ガスを供給するためのマニホールド4と、セルスタック5のセル3の配列方向における端部に配置され、セルスタック5とは反対側に延びる延出部15を有する端部導電部材14と、を具備し、延出部15の表面に、耐酸化性を有する導電材24が設けられているセルスタック装置12。【選択図】 図4

Description

本発明は、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と酸素含有ガス(空気)とを用いて電力を得ることができるセルの1種である燃料電池セルが複数配列されてなる燃料電池セルスタック装置を収納容器内に収納してなる燃料電池モジュールや、燃料電池モジュールを外装ケース内に収納してなる燃料電池装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この燃料電池装置においては、例えば、燃料電池セルスタックの両端の外側に、弾性変形可能で金属材料からなる端部導電部材が設けられている。この端部導電部材の外側には、燃料電池セルスタックで発生した電気を外部に引き出すために、燃料電池セルスタックの外側に延びている延出部が設けられている。そして、この延出部を介して、燃料電池装置の外部に電流が引き出される。
特開2014−149942号公報
ところで、この端部導電部材は金属材料から成るので、燃料電池セルスタック装置の製造時又は使用時に延出部のうち、特に電気を外部に引き出す部材との接続部が酸化することによって、電気抵抗値が上昇し、発電出力が低下する問題があった。
それゆえ、本発明は、延出部の酸化を抑制し、発電出力の低下を抑制したセルスタック装置、それを備えるモジュールおよびモジュール収容装置を提供することにある。
本発明のセルスタック装置は、セルを複数個配列してなるセルスタックと、前記セルの一端が固定されているとともに、前記セルに反応ガスを供給するためのマニホールドと、前記セルスタックの前記セルの配列方向における端部に配置され、前記セルスタックとは反対側に延びる延出部を有する端部導電部材と、を具備し、前記延出部の表面に、耐酸化性を有する導電材が設けられていることを特徴とする。
また、本発明のモジュールは、収納容器内に、上記に記載のセルスタック装置を収納してなることを特徴とする。
さらに、本発明のモジュール収容装置は、外装ケース内に、上記に記載のモジュールと、該モジュールの運転を行なうための補機とを収納してなることを特徴とする。
本発明のセルスタック装置は、延出部の表面が酸化するのを抑制することができ、発電出力の低下を抑制することができる。
また、本発明のモジュールは、発電出力の低下を抑制することができるモジュールとす
ることができる。
さらに、本発明のモジュール収容装置は、発電出力の低下を抑制することができるモジュール収容装置とすることができる。
燃料電池セルを用いてなる本実施形態の燃料電池セルスタック装置の一例を備える燃料電池モジュールを示す外観斜視図である。 図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置の一例を示し、(a)は側面図、(b)は一部を抜粋して示す断面図である。 図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置の一例を示し、(a)は上面図、(b)は正面図である。 図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置における端部導電部材の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は拡大斜視図である。 図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置における端部導電部材の他の例を示す、拡大斜視図である。 図5におけるA−A線における拡大断面図である。 図5におけるB−B線における拡大断面図である。 図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置における端部導電部材の他の例を示す、拡大斜視図である。 本実施形態の燃料電池装置の一例を概略的に示す分解斜視図である。
図1〜9を用いて、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置について説明する。なお、以下の説明においてセルとして固体酸化物形の燃料電池セルを用いて説明するものとし、単にセルという場合がある。また、セルスタック装置として燃料電池セルスタック装置を用いて説明するものとし、単にセルスタック装置という場合がある。また、モジュール収容装置として燃料電池装置を用いて説明するものとし、モジュール収容装置という場合がある。
図1は、燃料電池セルを用いてなる本実施形態の燃料電池モジュールの一例を示す外観斜視図である。なお、以降の図において同一の部材については同一の番号を付するものとする。
図1に示す燃料電池モジュール1においては、収納容器2の内部に、内部を燃料ガスが一端から他端に流通するガス流路(図1においては図示せず)を有する燃料電池セル3を立設させた状態で一列に配列し、隣接する燃料電池セル3間が導電部材(図1においては図示せず)を介して電気的に直列に接続されているとともに、燃料電池セル3の下端をガラスシール材等の絶縁性接着材(図示せず)でマニホールド4に固定してなるセルスタック5を2つ備える燃料電池セルスタック装置12を収納してなる。
また、セルスタック5の上方には、燃料電池セル3に供給する燃料ガスを生成するための改質器6が配置されている。なお、セルスタック5の端部には、セルスタック5(燃料電池セル3)の発電により生じた電気を集電して外部に引き出すための、延出部を有する端部導電部材が配置されている(図1においては図示せず)。
なお、図1においては、燃料電池セルスタック装置12が2つのセルスタック5を備えている場合を示しているが、適宜その個数は変更することができ、例えばセルスタック5を1つだけ備えていてもよい。また、燃料電池セルスタック装置12を、改質器6を含むものとすることもできる。
なお、マニホールド4は燃料電池セル3に供給する燃料ガスを貯留し、開口部を上面に有するガスケースと、内側に燃料電池セル3を固定するとともに、ガスケースに固定される枠体とを備えている。
また、図1においては、燃料電池セル3として、内部を燃料ガスが長手方向に流通する燃料ガス流路を複数有する中空平板型で、燃料ガス流路を有する支持体の表面に、内側電極層、固体電解質層および外側電極層を順に積層してなる固体酸化物形の燃料電池セル3を例示している。燃料電池セル3の構成については後述する。
また、本実施形態の燃料電池装置においては、燃料電池セル3は、例えば平板型や円筒型とすることもでき、あわせて収納容器2の形状も適宜変更することができる。
また、図1に示す改質器6においては、原燃料供給管10を介して供給される天然ガスや灯油等の原燃料を改質して燃料ガスを生成する。なお、改質器6は、効率のよい改質反応である水蒸気改質を行うことができる構造とすることが好ましく、水を気化させるための気化部7と、原燃料を燃料ガスに改質するための改質触媒(図示せず)が配置された改質部8とを備えている。そして、改質器6で生成された燃料ガスは、燃料ガス流通管9を介してマニホールド4に供給され、マニホールド4より燃料電池セル3の内部に設けられた燃料ガス流路に供給される。
また図1においては、収納容器2の一部(前後面)を取り外し、内部に収納される燃料電池セルスタック装置12を後方に取り出した状態を示している。ここで、図1に示した燃料電池モジュール1においては、燃料電池セルスタック装置12を、収納容器2内にスライドして収納することが可能である。
なお、収納容器2の内部には、マニホールド4に並置されたセルスタック5の間に配置され、酸素含有ガスが燃料電池セル3の側方を下端部から上端部に向けて流れるように、酸素含有ガス導入部材11が配置されている。
また、上述の構成の燃料電池モジュール1においては、燃料電池セル3における燃料ガス流路より排出される発電に使用されなかった燃料ガスと酸素含有ガスとを燃料電池セル3の上端と改質器6との間で燃焼させることにより、燃料電池セル3の温度を上昇・維持させることができる。あわせて、燃料電池セル3(セルスタック5)の上方に配置された改質器6を温めることができ、改質器6で効率よく改質反応を行なうことができる。なお、通常発電時においては、上記燃焼や燃料電池セル3の発電に伴い、燃料電池モジュール1内の温度は500〜900℃程度となる。
図2は、本実施形態の燃料電池セルスタック装置の一例を示し、(a)は側面図、(b)は一部を抜粋して示す断面図であり、図3は本実施形態の燃料電池セルスタック装置の一例を示し、(a)は上面図、(b)は正面図である。図4は、図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置における端部導電部材の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は拡大斜視図である。
図2、図3に示すように、燃料電池セル3の一端部(図2(a)の下端部)は枠体4aで囲まれており、枠体4aの内側に充填されたシール材16で燃料電池セル3の下端部の外周が固定されている。つまり、セルスタック5は、枠体4aの内側に複数の燃料電池セル3を一列に並べ、各燃料電池セル3を、導電部材13aを介して接続して収容し、シール材16で枠体4aに接着されている。なお、この枠体4aの内側が固定部となる。また、シール材16は、耐熱性かつ絶縁性を有している材料を用いることが好ましく、例えば
ガラス等を用いることができる。
端部導電部材14は、セルスタック5の燃料電池セル3の配列方向における端部に配置され、燃料電池セル3の変形を抑えている。ここでいう端部とは、両端部であっても良いし、一方又は他方のいずれか一方のみでも良い。
また、セルスタック5の最も外側に位置する燃料電池セル3には、当該セル3の外側に配置された導電部材13bを介して端部導電部材14が接続されている。
図2、図3に示すように、燃料電池セル3を電気的に接続するために介装される導電部材は、符号13aで示しており、セルスタック5の最も外側に位置する導電部材は、符号13bで示している。
また、図3に示す例においては、端部導電部材14は平板形状を有している。これによって、端部導電部材14は、広い面積で、導電部材13bから電流を取り出すことができる。
端部導電部材14は、導電部材13bと電気的に接続されており、セルスタック5の外側に突出する延出部15を有している。なお、図には示していないが、端部導電部材14の外側に、セルスタック5の周囲に配置された断熱材との接触や外部からの衝撃に対して、端部導電部材14およびセルスタック5を保護する目的で、保護カバーを設けてもよい。
一方、マニホールド4を構成するガスケース4bは、燃料電池セル3のガス流路23にガスを供給する開口部を上面に有して、セルスタック5が開口部を塞ぐように環状の枠体4aの一端部が、ガスケース4bの開口部を取り囲むように環状に形成された溝部に差し込まれて、シール材16にて固定されている。それにより、燃料電池セル3のガス流路23以外の部分が気密に封止されている。
この構成では、セルスタック5をガスケース4bに接続する前に、別途、燃料電池セル3の一端部をシール材16で枠体4aに接着し、その後で枠体4aをガスケース4bに接着して封止することが可能である。
以下、セルスタック装置12を構成する燃料電池セル3について説明する。
燃料電池セル3は、図2(b)に示すように、一対の対向する平坦面をもつ柱状の導電性支持基板22(以下、支持基板22と略す場合がある)の一方の平坦面上に内側電極層17、固体電解質層18及び外側電極層19を順次積層してなる柱状(中空平板状等)からなる。この導電性支持基板22には、内部にガスが流れるガス流路23が設けられており、図2(b)においては6つのガス流路が設けられた例を示している。図2(b)に示す例においては、内側電極層17を燃料側電極層とし、外側電極層19を空気側電極層として説明する。
なお、図2(b)に示す例の燃料電池セル3においては、内側電極層17を燃料側電極層とし、外側電極層19を空気側電極層とした燃料電池セルについて説明するが、内側電極層17を空気側電極層とし、外側電極層19を燃料側電極層として、ガス流路23に酸素含有ガスを流す構成の燃料電池セル3としてもよい。
また、燃料電池セル3の他方の平坦面上にはインターコネクタ20が設けられており、インターコネクタ20の外面(上面)にはP型半導体層21が設けられている。P型半導
体層21を介して、導電部材13aをインターコネクタ20に接続させることにより、両者の接触がオーム接触となり、電位降下を少なくし集電性能の低下を有効に回避することが可能となる。なお、図2(b)では、端部導電部材14の記載を省略している。また、支持基板は燃料側電極層を兼ねるものとし、その表面に固体電解質層および空気側電極層を順次積層してセルを構成することもできる。
燃料側電極層17は、一般的に公知のものを使用することができ、多孔質の導電性セラミックス、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称し、部分安定化も含むものとする)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。
固体電解質層18は、燃料側電極層17、空気側電極層19間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有することが必要とされ、3〜15モル%の希土類元素酸化物が固溶したZrOから形成される。なお、上記特性を有する限りにおいては、他の材料等を用いて形成してもよい。
空気側電極層19は、一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、いわゆるABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成することができる。空気側電極層35はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
支持基板22としては、燃料ガスを燃料側電極層17まで透過するためにガス透過性であること、さらには、インターコネクタ20を介して集電するために導電性であることが要求される。したがって、支持基板22としては、導電性セラミックスやサーメット等を用いることができる。セル3を作製するにあたり、燃料側電極層17または固体電解質層18との同時焼成により支持基板22を作製する場合においては、鉄族金属成分と特定希土類酸化物とから支持基板22を形成することが好ましい。また、図2に示した燃料電池セル3において、柱状(中空平板状)の支持基板22は、立設方向に細長く延びる板状片であり、平坦な両面と半円形状の両側面を有する。また、支持基板22は、ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。また、支持基板22の形状は柱状であれば良く、円筒状であってもよい。
P型半導体層21としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物からなる層を例示することができる。具体的には、インターコネクタ20を構成する材料よりも電子伝導性が大きいもの、例えば、BサイトにMn、Fe、Coなどが存在するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物などの少なくとも一種からなるP型半導体セラミックスを使用することができる。このようなP型半導体層21の厚みは、一般に、30〜100μmの範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ20は、上述したとおり、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)、もしくは、ランタンストロンチウムチタン系のペロブスカイト型酸化物(LaSrTiO系酸化物)が好適に使用される。これらの材料は、導電性を有し、かつ燃料ガス(水素含有ガス)および酸素含有ガス(空気等)と接触しても還元も酸化もされない。また、インターコネクタ20は支持基板22に形成されたガス流路23を流通する燃料ガス、および支持基板22の外側を流通する酸素含有ガスのリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好ましい。
そして、燃料電池セル3を電気的に接続するために介装される導電部材13a、セルス
タックの最も外側に位置する導電部材13bおよび端部導電部材14は、弾性を有する金属または合金からなる部材あるいは金属繊維または合金繊維から成るフェルトに所要の表面処理を加えた部材から構成することができる。
ところで、セルスタック装置12において、運転時や製造時において、端部導電部材14の延出部15において電気抵抗値が上昇する場合がある。これは、セルスタック装置12の運転時や製造における熱により、特には、延出部15のうち、延出部15とを介して電気を外部に引き出す部材との接続部が酸化することで生じる現象であると考えられる。
それゆえ、本実施形態のセルスタック装置12において、図4に示す例のように、延出部15の表面に、耐酸化性を有する導電材24が設けられている。この構成により、延出部15の表面が酸化するのを抑制することができ、発電出力の低下を抑制することができる。
なお、導電材24が耐酸化性を有するとは、導電材24が延出部15よりもイオン化傾向の小さい金属材料を主成分として構成されていることを意味する。例えば、延出部15が鉄を構成材料とする場合には、導電材24の材料としては、鉄よりもイオン化傾向の小さい金属材料が選択される。この場合の導電材24の具体的な例としては、銀−パラジウム合金材料である。また、これ以外にも、例えば、銀、パラジウム、銅、白金、金など、鉄よりもイオン化傾向の小さい金属材料から少なくとも1種選択される金属材料から成っていれば良い。
また、延出部15がアルミニウムから成る場合には、導電材24の材料としては、アルミニウムよりもイオン化傾向の小さい金属材料が選択される。この場合の導電材24の具体的な例としては、マンガン、亜鉛、銀、パラジウム、銅、白金、金など、アルミニウムよりもイオン化傾向の小さい金属材料から少なくとも1種選択される金属材料である。
また、延出部15が銅から成る場合には、導電材24の材料としては、銅よりもイオン化傾向の低い金属材料が選択される。この場合の導電材24の具体的な例としては、銀、パラジウム、白金、金など、銅よりもイオン化傾向の小さい金属材料から少なくとも1種選択される金属材料である。
延出部15に導電材24を設けるためには、上述した金属材料のペーストを、延出部15の所定の領域に塗布し、所定の温度で焼き付ければよい。
また、図4に示す例においては、延出部15の一方主面と他方主面を貫通している貫通孔15aが延出部15に設けられている。例えば、延出部15が外部と電気的に接続される際には、貫通孔が設けられた外部機器の接続部が延出部15の一方主面に当接され、双方の貫通孔15a内部にねじが通されることによって、延出部15と外部が接続されることとなる。
図5は、図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置における端部導電部材の他の例を示す、拡大斜視図である。
図5に示す例において、延出部15は先端部が、外部と電気的に接続される接続部とされており、延出部15の一方主面(上面)において、先端部に導電材24が設けられており、先端部よりもセルスタック5側に酸化膜25が設けられている。この構成により、延出部15の上面において、先端部は導電材24で酸化が抑制され、セルスタック5側は酸化膜25が設けられていることで、さらなる酸化が抑制されることとなる。また、先端部は導電材24により導電性が確保されているので、外部と電気的に接続される接続部とし
て機能する。
酸化膜25は、製造工程において、例えば、延出部15を約1000℃で所定時間加熱することによって設けることができる。なお、導電材24を設ける部位については、その後延出部15表面の酸化膜を削り取れば良い。このように、製造工程において、延出部15の所定の部位に前もって酸化膜25を意図的に設けることによって、その後のセルスタック装置12の使用状態において高い温度下に置かれた場合であっても、酸化膜25の直下の延出部15でそれ以上酸化が進行することを抑制することができる。
また、延出部15の一方主面として上面を示したが、電気を外部に引き出す部材との接続形態に合わせて、適宜変更することができる。それゆえ、例えば下延出部15の下面に導電材24が設けられていても良い。
また、酸化膜25は、延出部15の上面だけでなく、側面、端面、貫通孔の内壁、又は下面に設けられていても良い。この構成によれば、これらの部位でも延出部15が酸化されることを抑制することができる。
図5に示す例においては、酸化膜25は、延出部15の側面、端面、貫通孔の内壁、および下面に設けられている。このような延出部15の製造にあたっては、まず延出部15を約1000℃で所定時間加熱することにより、延出部15全体に酸化膜25を形成する。その次に、導電材24を設ける部位のみ、酸化膜を削り取る。この削り取った領域に導電材24を設ければよい。
図6は、図5におけるA−A線における拡大断面図である。図6に示す例において、酸化膜25の先端部が、導電材24にて覆われている。この構成により、延出部15の酸化を更に抑制することができる。例えば、酸化膜25の先端部が、導電材24の先端部と面一になるように突き合わされている場合、酸化膜25の先端部と導電材24の先端部との間の隙間から空気が入り込み、延出部15が酸化する可能性がある。従って、図6に示す例のように、酸化膜25の先端部を、導電材24にて覆うことにより、前述の隙間を、導電材24で覆うこととなる。従って、隙間を通じて延出部15に空気が触れることを抑制することができ、耐酸化性を更に向上させることができる。
図7は、図5におけるB−B線における拡大断面図である。図7に示す例において、延出部15の端面に酸化膜25が設けられており、一方主面(上面)に設けられた導電材24が、端面に設けられた酸化膜25上に回り込んでいる。この構成により、延出部15の酸化を更に抑制することができる。例えば、導電材24の先端部が、延出部15の上面と端面との角部で留まっている場合、導電材24の先端部と酸化膜25の先端部の間の隙間から空気が入り込み、延出部15の角部が酸化する可能性がある。従って、図7に示す例のように、導電材24を、端面に設けられた酸化膜25上に回り込ませることにより、前述の隙間を、導電材24で覆うこととなる。従って、隙間を通じて延出部15の角部に空気が触れることを抑制することができ、耐酸化性を更に向上させることができる。
また、図7は、延出部15の上面と端面との角部における構成を示しているが、この構成は、上面と側面との角部、又は上面と貫通孔の内壁との角部に適用されていてもよい。また、同様に、延出部15の下面と、端面、側面、又は貫通孔の内壁との間の角部に適用されていてもよい。
図8は、図1に示す本実施形態の燃料電池セルスタック装置における端部導電部材の他の例を示す、拡大斜視図である。図8に示す例において、延出部15は、平面視において屈曲又は湾曲している。この構成により、例えば、延出部15に外部から力が加わった際
に、延出部15における撓みで力を緩和することができるので、延出部15が端部導電部材14から剥離することを抑制できる。
図9は、外装ケース内に図1で示した燃料電池モジュール1と、燃料電池モジュール1を動作させるための補機(図示せず)とを収納してなる本実施形態の燃料電池装置の一例を示す分解斜視図である。なお、図9においては一部構成を省略して示している。
図9に示す燃料電池装置26は、支柱27と外装板28から構成される外装ケース内を仕切板29により上下に区画し、その上方側を上述した燃料電池モジュール1を収納するモジュール収納室30とし、下方側を燃料電池モジュール1を動作させるための補機を収納する補機収納室31として構成されている。なお、補機収納室31に収納する補機を省略して示している。
また、仕切板29には、補機収納室31の空気をモジュール収納室30側に流すための空気流通口32が設けられており、モジュール収納室30を構成する外装板28の一部に、モジュール収納室30内の空気を排気するための排気口33が設けられている。
このような燃料電池装置26においては、上述したように、発電出力の低下を抑制した燃料電池モジュール1をモジュール収納室30に収納し、燃料電池モジュール1を動作させるための補機を補機収納室31に収納して構成されることにより、発電出力の低下を抑制した燃料電池装置26とすることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
上述の例ではいわゆる縦縞型と呼ばれるセル3を用いて説明したが、一般に横縞型と呼ばれる複数の発電素子部又は電解素子部を支持体上に設けてなる横縞型のセルを用いることもできる。
さらに、上記形態では燃料電池セル3、燃料電池セルスタック装置12、燃料電池モジュール1ならびに燃料電池装置26について説明したが、セルに水蒸気と電圧とを付与して水蒸気(水)を電気分解することにより、水素と酸素(O)を生成する電解セル(SOEC)およびこの電解セルを備える電解セルスタック装置および電解モジュールならびに電解装置にも適用することができる。
1:燃料電池モジュール
2:収納容器
3:燃料電池セル
4:マニホールド
4a:枠体
4b:ガスケース
5:セルスタック
6:改質器
7:気化部
8:改質部
9:燃料ガス流通管
10:原燃料供給管
11:酸素含有ガス導入部材
12:燃料電池セルスタック装置
13(13a、13b):導電部材
14:端部導電部材
15:延出部
15a:貫通孔
16:シール材
17:燃料側電極層
18:固体電解質層
19:空気側電極層
20:インターコネクタ
21:P型半導体層
22:導電性支持基板
23:ガス流路
24:導電材
25:酸化膜
26:燃料電池装置
27:支柱
28:外装板
29:仕切板
30:モジュール収納室
31:補機収納室
32:空気流通口
33:排気口
この燃料電池装置においては、例えば、燃料電池セルスタックの両端の外側に、弾性変形可能で金属材料からなる端部導電部材が設けられている。この端部導電部材には、燃料電池セルスタックで発生した電気を外部に引き出すために、燃料電池セルスタックの外側に延びている延出部が設けられている。そして、この延出部を介して、燃料電池装置の外部に電流が引き出される。
ところで、この端部導電部材は金属材料から成るので、燃料電池セルスタック装置の製造時又は使用時に、特に電気を外部に引き出す部材との接続部が酸化することによって、電気抵抗値が上昇し、発電出力が低下する問題があった。
それゆえ、本発明は、端部導電部材の酸化を抑制し、発電出力の低下を抑制したセルスタック装置、それを備えるモジュールおよびモジュール収容装置を提供することにある。
本発明のセルスタック装置は、セルを複数個配列してなるセルスタックと、前記セルの一端が固定されているとともに、前記セルに反応ガスを供給するためのマニホールドと、前記セルスタックの前記セルの配列方向における端部に配置された端部導電部材と、を具備し、前記端部導電部材の表面の少なくとも一部に、耐酸化性を有する導電材が設けられていることを特徴とする。
本発明のセルスタック装置は、端部導電部材の表面が酸化するのを抑制することができ、発電出力の低下を抑制することができる。

Claims (7)

  1. セルを複数個配列してなるセルスタックと、
    前記セルの一端が固定されているとともに、前記セルに反応ガスを供給するためのマニホールドと、
    前記セルスタックの前記セルの配列方向における端部に配置され、前記セルスタックとは反対側に延びる延出部を有する端部導電部材と、を具備し、
    前記延出部の表面に、耐酸化性を有する導電材が設けられていることを特徴とするセルスタック装置。
  2. 前記延出部は先端部が、外部と電気的に接続される接続部とされており、
    前記延出部の一方主面において、
    前記先端部に前記導電材が設けられており、
    前記先端部よりも前記セルスタック側に酸化膜が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のセルスタック装置。
  3. 前記酸化膜の先端部が、前記導電材にて覆われている
    ことを特徴とする請求項2記載のセルスタック装置。
  4. 前記延出部の側面又は端面に酸化膜が設けられており、
    前記一方主面に設けられた導電材が、前記側面又は端面に設けられた酸化膜上に回り込んでいる
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のセルスタック装置。
  5. 前記延出部は、平面視において屈曲又は湾曲している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載のセルスタック装置。
  6. 収納容器内に、前記請求項1乃至請求項5のうちいずれかに記載のセルスタック装置を収納してなることを特徴とするモジュール。
  7. 外装ケース内に、請求項6に記載のモジュールと、該モジュールの運転を行なうための補機とを収納してなることを特徴とするモジュール収容装置。
JP2018147799A 2018-08-06 2018-08-06 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置 Pending JP2018166131A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018147799A JP2018166131A (ja) 2018-08-06 2018-08-06 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018147799A JP2018166131A (ja) 2018-08-06 2018-08-06 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014253101A Division JP6386364B2 (ja) 2014-12-15 2014-12-15 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018166131A true JP2018166131A (ja) 2018-10-25

Family

ID=63921722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018147799A Pending JP2018166131A (ja) 2018-08-06 2018-08-06 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018166131A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019097979A1 (ja) 2017-11-16 2019-05-23 Jx金属株式会社 半導体基板、及びその製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001093491A (ja) * 1999-09-24 2001-04-06 Mitsubishi Electric Corp 板状電池および携帯無線端末
WO2006009277A1 (ja) * 2004-07-22 2006-01-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 集電板、燃料電池、及びそれらの製造方法
JP2009277669A (ja) * 2009-08-24 2009-11-26 Casio Comput Co Ltd 燃料電池装置
JP2009289435A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Ngk Spark Plug Co Ltd 固体酸化物形燃料電池システム
JP2011076890A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Ngk Spark Plug Co Ltd 燃料電池
JP2012114033A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Kyocera Corp 燃料電池用支持体、燃料電池セル、燃料電池セル装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP2016115522A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 京セラ株式会社 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001093491A (ja) * 1999-09-24 2001-04-06 Mitsubishi Electric Corp 板状電池および携帯無線端末
WO2006009277A1 (ja) * 2004-07-22 2006-01-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 集電板、燃料電池、及びそれらの製造方法
JP2009289435A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Ngk Spark Plug Co Ltd 固体酸化物形燃料電池システム
JP2009277669A (ja) * 2009-08-24 2009-11-26 Casio Comput Co Ltd 燃料電池装置
JP2011076890A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Ngk Spark Plug Co Ltd 燃料電池
JP2012114033A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Kyocera Corp 燃料電池用支持体、燃料電池セル、燃料電池セル装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP2016115522A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 京セラ株式会社 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019097979A1 (ja) 2017-11-16 2019-05-23 Jx金属株式会社 半導体基板、及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10714782B2 (en) Cell stack device, module, and module housing device
JP5791854B1 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP5334456B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP5377271B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6259128B2 (ja) モジュールおよびモジュール収容装置
JP5709670B2 (ja) 燃料電池セル装置
JP6386364B2 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP5856024B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5334797B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP2018166131A (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP6121793B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6434299B2 (ja) セルスタック、モジュールおよびモジュール収容装置
JP2013157190A (ja) 固体酸化物形燃料電池セル、セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP2017212041A (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュール及び燃料電池装置
JP6687463B2 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収納装置
JP6626660B2 (ja) セルスタック、モジュールおよびモジュール収容装置
JP2010108687A (ja) 集電部材、それを具備するセルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6117690B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6075766B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6599709B2 (ja) セルスタック、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP2011113828A (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP2017069093A (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
JP6169991B2 (ja) 水蒸気電解セルスタック装置および電解装置
JP2013048056A (ja) 燃料電池装置
JP6219622B2 (ja) 改質器、セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180903

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200616