JP5094005B2 - 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池 - Google Patents
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Description
解質層と、前記燃料極層と対向して前記固体電解質層上に設けられた酸素極層と、前記一方主面と対向する前記支持体の他方主面上に、固体電解質材料からなる補強層と、該補強層を被覆して前記他方主面上に設けられたインターコネクタと、を有することを特徴とする。
燃料極層: O2− (固体電解質)+ H2 → H2O+2e− …(2)
かかる発電によって生成した電流は、支持基板31に取り付けられているインターコネクタ35を介して集電される。
上記のような構造を有する燃料電池セル30において、支持基板31は、燃料ガスを燃料極層まで透過させるためにガス透過性であること、及びインターコネクタ35を介しての集電を行うために導電性であること、同時焼成時の熱膨張差による固体電解質などのクラックや剥離がないことが要求されるが、このような要求を満たすと同時に、還元・酸化サイクルにおける支持基板31の体積膨張に起因した固体電解質などのクラックを抑制する目的で、触媒活性金属及びその酸化物のいずれかと、触媒金属及びその酸化物との反応物を生成しない無機骨材、例えば、金属酸化物である固体電解質又は少なくとも一種の希土類元素を含有する希土類元素酸化物とを含有せしめて構成する。
本発明において、燃料極層32は、前述した式(2)の電極反応を生じせしめるものであり、それ自体公知の多孔質の導電性サーメットから形成される。例えば、希土類元素が固溶しているZrO2と、Ni及び/またはNiOとから形成される。この希土類元素が固溶しているZrO2(安定化ジルコニア)としては、以下に述べる固体電解質層33の形成に使用されているものと同様のものを用いるのがよい。
この燃料極層32上に設けられている固体電解質層33は、一般に3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO2(通常、安定化ジルコニア)と呼ばれる緻密質なセラミックスから形成されている。希土類元素としては、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luを例示することができるが、安価であるという点からY、Ybが望ましい。
酸素極層34は、所謂ABO3型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成される。かかるペロブスカイト型酸化物としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、特にAサイトにLaを有するLaMnO3系酸化物、LaFeO3系酸化物、LaCoO3系酸化物の少なくとも1種が好適であり、600〜1000℃程度の作動温度での電気伝導性が高いという点からLaFeO3系酸化物が特に好適である。尚、上記ペロブスカイト型酸化物においては、AサイトにLaと共にSrなどが存在していてもよいし、さらにBサイトには、FeとともにCoやMnが存在していてもよい。
上記の酸素極層34に対面する位置において、支持基板31上に設けられているインターコネクタ35は、導電性セラミックスからなるが、燃料ガス(水素)及び酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有していることが必要である。このため、かかる導電性セラミックスとしては、一般に、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO3系酸化物)が使用される。また、支持基板31の内部を通る燃料ガス及び支持基板31の外部を通る酸素含有ガスのリークを防止するため、かかる導電性セラミックスは緻密質でなければならず、例えば93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好適である。
補強層41は図1、図2、図5に示すようにインターコネクタ35と支持基板31の界面部に存在する。この補強層41は、一般に3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO2(通常、安定化ジルコニア)と呼ばれる緻密質なセラミックスから形成されている。希土類元素としては、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luを例示することができるが、安価であるという点からY、Ybが望ましい。
セルスタックは、図3に示すように、上述した燃料電池セル30が複数集合して、隣接する一方の燃料電池セル30と他方の燃料電池セル30との間に、金属フェルト及び/又は金属板からなる集電部材40を介在させ、両者を互いに直列に接続することにより構成されている。即ち、一方の燃料電池セル30の支持基板31は、インターコネクタ35、P型半導体層39、集電部材40を介して、他方の燃料電池セル30の酸素極層34に電気的に接続されている。また、このようなセルスタックは、図3に示すように、サイドバイサイドに配置されており、隣接するセルスタック同士は、導電部材42によって直列に接続されている。
31a・・・燃料ガス通路
32・・・燃料極層
33・・・固体電解質層
34・・・酸素極層
35・・・インターコネクタ
40・・・集電部材
41・・・長さ方向補強層
45・・・凹溝
47・・・幅方向補強層
Claims (6)
- 内部に燃料ガス通路が形成され、かつ平板状で多孔質な支持体と、
該支持体の一方主面上に設けられた燃料極層と、
該燃料極層上に設けられた固体電解質層と、
前記燃料極層と対向して前記固体電解質層上に設けられた酸素極層と、
前記一方主面と対向する前記支持体の他方主面上に、固体電解質材料からなる補強層と、
該補強層を被覆して前記他方主面上に設けられたインターコネクタと、を有することを特徴とする燃料電池セル。 - 前記支持体に設けられた凹溝に前記補強層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル。
- 前記固体電解質層、前記インターコネクタが前記支持体の長さ方向に形成されており、前記補強層が前記支持体の長さ方向に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池セル。
- 前記補強層は、前記支持体の幅方向に形成された幅方向補強層を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
- 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の複数の燃料電池セルを集電部材により電気的に接続してなることを特徴とするセルスタック。
- 請求項5記載のセルスタックを収納容器内に収容してなることを特徴とする燃料電池。
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