JP2006140224A - 半導体メモリ素子及び半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 情報を抵抗値の違いとして記憶する半導体メモリ素子において、MISトランジスタ10と、MISトランジスタ10のゲートと第1の電源端との間に接続され、通電量又は通電方向によって抵抗値が変化し、且つ通電を停止しても変化した抵抗値が保持される2端子の抵抗変化素子20と、MISトランジスタ10のゲートと第2の電源端との間に接続された固定抵抗素子30とを備えた。
【選択図】 図1
Description
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる半導体メモリ素子を示す回路構成図であり、メモリアレイを構成する最小単位(メモリセル)の構造を示したものである。
(VDD−VSS)・R2/(R1+R2) …(1)
となる。抵抗変化素子20の抵抗値R2は可変であるので、この抵抗値R2を変化させることにより、トランジスタ10にかかるゲート電圧を変えることができる。従って、この電圧範囲を図2に示すように、トランジスタ10のしきい値電圧Vthの周りに設定することで、抵抗変化素子20の抵抗値R2に応じてトランジスタ10をONしたりOFFしたりすることができる。
{R2mim/(R1+R2min)}V<Vth−σaVth
{R2max/(R1+R2max)}V>Vth+σbVth …(2)
を満たす必要がある。ここで、R1は抵抗30の抵抗値、R2minは抵抗変化素子20の小さい側の抵抗値、R2maxは抵抗変化素子20の大きい側の抵抗値、Vは読み出し時に印加する高電位側の電圧値VDDと低電位側の電圧値VSSとの差(VDD−VSS)、Vthはトランジスタ10のしきい値電圧値、σaVth、σbVthは素子ばらつきやノイズ、読み出し用回路のスペックなどを考慮した必要な電圧マージンの値である。
[{V−(1−σa)Vth}/(1−σa)Vth]・R2min
< R1 <
[{V−(1+σb)Vth}/(1+σb)Vth]・R2max …(3)
でなければならないことが分かる。よって、式(3)を満たすように、トランジスタ特性や抵抗30、抵抗変化素子20を設計する。
α≡R2max/R2min …(4)
と定義すると、式(3)から、
α>[{V-(1-σa)Vth}/(1-σa)Vth]・[(1+σb)Vth/{V-(1+σb)Vth}] …(5)
となる。よって、抵抗変化素子20は式(5)を満たすことが必要である。
高抵抗→低抵抗(SET)電流:0.5mA
低抵抗値:20kΩ
高抵抗値:1MΩ
ここで、0.5mAの電流を1パルス流した場合、相変化材料が低抵抗化に適した温度に加熱され、これにより抵抗値が小さくなる。また、1mAの電流を1パルス流した場合、相変化材料が低抵抗化に適した温度よりも高い温度まで加熱され急冷されることにより、相変化材料が高抵抗化するのである。
Erase: Metal 0.3V, Cu 0V, 10ms → 高抵抗 >100MΩ
また、抵抗変化素子20を形成するCMR物質としてPr0.7 Ca0.3 MnO3 を用いた場合(W. Zhuang, et. al., Digest of Technical Papers, IEDM 2002, p193)、第1及び第2の電源端間に5V,20nsecの印加で1kΩ程度の低抵抗とすることができ、トランジスタ10をON状態に保持することができた。さらに、−5V,10nsecの印加で1MΩ程度の高抵抗とすることができ、トランジスタ10をOFF状態に保持することができた。
Erase:−5V,10ns
低抵抗値:〜1kΩ
高抵抗値:〜1MΩ(最大)
このように本実施形態によれば、第1及び第2の電源端間に直列に挿入された、抵抗変化素子20と抵抗30との接続点をMOSトランジスタ10のゲートに接続しているため、抵抗変化素子20の抵抗値によってゲート電圧を制御することができる。即ち、抵抗変化素子20の抵抗値によってMOSトランジスタ10をON・OFF制御することができ、メモリとして用いることができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係わる半導体メモリ素子を示す回路構成図であり、メモリアレイを構成する最小単位(メモリセル)の構造を示したものである。
図6は、本発明の第3の実施形態に係わる半導体記憶装置を示す回路構成図である。
図8は、本発明の第4の実施形態に係わる半導体記憶装置を示す回路構成図である。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。抵抗変化素子に用いる材料としては、必ずしも相変化材料,イオン伝導材料,CMRに限るものではなく、分子材料を用いることも可能である(Y. Chen, et. al., Appl. Phys. Lett. vol. 82, p.1610 (2003).)。さらに、絶縁膜中に金属を挟んだ構造のメモリを用いることも可能である(L. Ma, et. al., Appl. Phys. Lett. Vol. 80, p.2997 (2002).)。また、実施形態ではスイッチング用のトランジスタとして、ゲート絶縁膜を酸化膜で形成したMOSトランジスタを用いたが、酸化膜以外の絶縁膜でゲート絶縁膜を形成したMISトランジスタを用いることができるのは勿論のことである。
20,21,22…抵抗変化素子
25…コントロールノード
30…固定抵抗素子
41…低電位側配線
42…高電位側配線
51,52…選択トランジスタ
60…ワードライン
70…ビットライン
80…ソースライン
90…コントロールライン
Claims (19)
- MISトランジスタと、
前記MISトランジスタのゲートと第1の電源端との間に接続され、通電量又は通電方向によって抵抗値が変化し、且つ通電を停止しても変化した抵抗値が保持される2端子の抵抗変化素子と、
前記MISトランジスタのゲートと第2の電源端との間に接続された固定抵抗素子と、
を具備してなることを特徴とする半導体メモリ素子。 - 前記抵抗変化素子は、通電量又は通電方向によって少なくとも2つの抵抗値を取るものであり、前記抵抗変化素子の抵抗値が小さい場合には前記MISトランジスタのゲートの電位が該トランジスタのしきい値Vthよりも低い電圧となり、前記抵抗変化素子の抵抗値が大きい場合には前記MISトランジスタのゲート電位がしきい値Vthよりも高い電圧となることを特徴とする請求項1記載の半導体メモリ素子。
- 前記固定抵抗素子の抵抗をR1、前記抵抗変化素子の大きい側の抵抗をR2max、小さい側の抵抗をR2min、情報読み出し時における前記第1の電源端の電圧と前記第2の電源端の電圧との差をV、前記トランジスタのしきい値をVth、しきい値Vthに対するマイナス側の電圧マージンをσaVth、プラス側の電圧マージンをσbVthとしたときに、前記抵抗変化素子は、
{R2mim/(R1+R2min)}V<Vth−σaVth
{R2max/(R1+R2max)}V>Vth+σbVth
を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体メモリ素子。 - 前記抵抗変化素子は、相変化材料,イオン伝導材料,又はCMRを用いて形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体メモリ素子。
- 前記抵抗変化素子は、相変化材料を用いて形成され、結晶化に適した温度となる第1の電流を流して低抵抗相にすることにより抵抗値が小さくなり、第1の電流よりも大きな第2の電流を流して高抵抗相にすることにより抵抗が大きくなるものであることを特徴とする請求項1記載の半導体メモリ素子。
- 情報の書き込みの際は、書き込むべき情報に応じて前記第1の電源端と第2の電源端との間に前記第1又は第2の電流を流し、消去の際は、前記第1の電源端と第2の電源端との間に前記第1又は第2の電流を流し、情報の読み出しの際は、前記第1の電源端を接地電位VSSとし、前記第2の電源端を電源電位VDDとすることを特徴とする請求項5記載の半導体メモリ素子。
- 前記情報の書き込み及び消去は、前記第1の電源端を接地電位VSSとし、第2の電源端にパルス電圧を印加することによって行われることを特徴とする請求項6記載の半導体メモリ素子。
- 前記固定抵抗素子及び抵抗変化素子は、層間絶縁膜中に設けられたビアに埋め込まれていることを特徴とする請求項1記載の半導体メモリ素子。
- MISトランジスタと、
前記MISトランジスタのゲートと第1の電源端との間に接続され、通電量又は通電方向によって抵抗値が変化し、且つ通電を停止しても変化した抵抗値が保持される2端子の第1の抵抗変化素子と、
前記MISトランジスタのゲートと第2の電源端との間に接続され、通電量又は通電方向によって抵抗値が変化し、且つ通電を停止しても変化した抵抗値が保持される2端子の第2の抵抗変化素子と、
前記MISトランジスタのゲートに接続されたコントロールノードと、
を具備してなることを特徴とする半導体メモリ素子。 - 前記第1及び第2の抵抗変化素子は、通電量又は通電方向によって各々少なくとも2つの抵抗値を取るものであり、前記通電量又は通電方向の制御によって、前記第1の抵抗変化素子の抵抗値が小さい場合は前記第2の抵抗変化素子の抵抗値を大きくし、前記第1の抵抗変化素子の抵抗値が大きい場合は前記第2の抵抗変化素子の抵抗値を小さくすることを特徴とする請求項9記載の半導体メモリ素子。
- 前記第1の抵抗変化素子の抵抗値が小さく前記第2の抵抗変化素子の抵抗値が大きい場合には、前記MISトランジスタのゲートの電位が該トランジスタのしきい値Vthよりも低い電圧となり、前記第1の抵抗変化素子の抵抗値が大きく前記第2の抵抗変化素子の抵抗値が小さい場合には、前記MISトランジスタのゲート電位がしきい値Vthよりも高い電圧となることを特徴とする請求項10記載の半導体メモリ素子。
- 前記第1及び第2の抵抗変化素子は、相変化材料,イオン伝導材料,又はCMRを用いて形成されることを特徴とする請求項9記載の半導体メモリ素子。
- 情報の読み出し時には前記コントロールノードを解放し、情報の書き込み時及び消去時には前記コントロールノードと前記第1及び第2の電源端との間に通電することを特徴とする請求項9記載の半導体記憶装置。
- 前記第1及び第2の抵抗変化素子は、相変化材料を用いて形成され、結晶化に適した温度となる第1の電流を流して低抵抗相にすることにより抵抗値が小さくなり、第1の電流よりも大きな電流を流して高抵抗相にすることにより抵抗が大きくなるものであることを特徴とする請求項9記載の半導体メモリ素子。
- 情報の書き込みの際は、書き込むべき情報に応じて前記コントロールノードと第1及び第2の電源端との間の一方に第1の電流を、他方に第2の電流を流し、消去の際は、前記コントロールノードと第1及び第2の電源端との間の一方に第1の電流を、他方に第2の電流を流し、情報の読み出しの際は、前記コントロールノードをフローティングにし、前記第1の電源端を接地電位VSSとし、前記第2の電源端を電源電位VDDとすることを特徴とする請求項14記載の半導体メモリ素子。
- 前記第1及び第2の抵抗変化素子は、層間絶縁膜中に設けられたビアに埋め込まれていることを特徴とする請求項9記載の半導体メモリ素子。
- 請求項1〜8の何れかに記載の半導体メモリ素子を複数個用い、各々のメモリ素子の各トランジスタを直列接続してなり、各々のメモリ素子の第1及び第2の電源端の一方がワードラインにそれぞれ接続され、他方がソースラインに共通接続されたメモリセルユニットと、
前記メモリセルユニットのグラウンドノードと前記ソースラインとの間に接続された第1の選択トランジスタと、
前記メモリセルユニットの電源ノードとビットラインとの間に接続された第2の選択トランジスタと、
を具備してなることを特徴とする半導体記憶装置。 - 請求項9〜16の何れかに記載の半導体メモリ素子を複数個用い、各々のメモリ素子の各トランジスタを直列接続してなり、各々メモリ素子の第1の電源端がワードラインにそれぞれ接続され、第2の電源端がソースラインに共通接続され、且つ前記コントロールノードがコントロールラインに共通接続されたメモリセルユニットと、
前記メモリセルユニットのグラウンドノードと前記ソースラインとの間に接続された第1の選択トランジスタと、
前記メモリセルユニットの電源ノードとビットラインとの間に接続された第2の選択トランジスタと、
を具備してなることを特徴とする半導体記憶装置。 - 情報の読み出し時には前記コントロールラインを解放し、情報の書き込み時及び消去時には前記コントロールラインと前記ワードライン及びソースラインとの間に通電することを特徴とする請求項18の半導体記憶装置。
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