JP2006095935A - 高熱伝導性筐体及びグラファイトプリプレグ - Google Patents

高熱伝導性筐体及びグラファイトプリプレグ Download PDF

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Abstract

【課題】 筐体の面方向の熱伝導率(A)が500W/m・K以上で、筐体の面方向の熱伝導率(A)と厚み方向の熱伝導率(B)との比(A/B)が100以上である高熱伝導性筐体を提供する。さらに、グラファイトの脱落のないクリーンで表面性の優れた筐体を提供する。
【解決手段】 高分子フィルムを熱処理して得られるグラファイトフィルムの少なくとも一部が樹脂層で被覆されている、または、高分子フィルムを熱処理して得られるグラファイトフィルムと樹脂層が交互に積層してなる、高熱伝導性筐体、で解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ノートパソコン、携帯電話、DVD等の電子機器に適した高熱伝導性筐体及びその筐体作製に使用するグラファイトプリプレグに関する。
近年、ノートパソコン、携帯電話、DVD等の電子機器の分野において、従来の重厚長大型から軽薄短小型への移行が急速に進んでおり、筐体の重量は製品全体の重量に占める割合が高いため、筐体の軽量化が強く望まれている。現在では、軽量筐体として、炭素繊維強化樹脂(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)の射出成形品(特許文献1)、複数枚の炭素繊維織物プリプレグの積層加熱加圧成形品(特許文献2)が知られている。
特開平8−325385 実開平5−15473
しかし、近年、電子機器の小型化が進む一方で、ICやCPUの高機能化が進む結果、単位体積あたりの発熱量が増加し、電子機器の発熱密度が急速に上昇している。しかし、従来筐体に使用されていた炭素繊維強化樹脂の射出成形品の熱伝導率は5W/m・K以下、炭素繊維織物プリプレグの積層加熱加圧成形品の熱伝導率は50W/m・K以下と熱伝導率が低いため、筐体の熱で低温やけどをする問題が発生している。さらに、筐体の熱伝導率が高いだけでは、ICやCPUから発生する熱が、ICやCPUと面している筐体から瞬時にスポット的に外部に伝わることにつながり、結果、ただ単に筐体の熱伝導率が高いだけでは、よりいっそうやけどを起こしやすくなる。このようなやけどを防止するためには、筐体そのものの熱伝導率が高いことに加え、筐体の面方向の熱伝導率が、筐体の厚み方向の熱伝導率より大幅に高く、発熱部品の熱を筐体の厚み方向ではなく面方向に瞬時に広げることにより、局所的な温度上昇を防止する必要がある。
さらに、炭素繊維を用いた筐体では、炭素繊維が樹脂から脱落しやすく、装置内を汚染したり、表面に凹凸ができるという問題があった。
本発明では、上記課題を下記の構成で解決する。
本発明の第1は、
グラファイトフィルムの少なくとも一部が樹脂層で被覆されていることを特徴とする、高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第2は、
グラファイトフィルムと樹脂層が交互に積層してなることを特徴とする、高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第3は、
グラファイトフィルムが高分子フィルムを2000℃以上の温度で熱処理して得られるグラファイトフィルムであることを特徴とする、本発明の第1〜2のいずれかに記載の高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第4は、
前記高分子フィルムが、ポリイミド、ポリアミド、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリチアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレンビニレン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミダゾールのうちから選ばれた少なくとも一種類以上の高分子からなることを特徴とする、本発明の第3に記載の高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第5は、
前記高分子フィルムが、複屈折0.12以上の高分子フィルムであることを特徴とする、本発明の第3〜4のいずれかに記載の高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第6は、
前記筐体の面方向の熱伝導率(A)が、500W/m・Kを超えることを特徴とする、本発明の第1〜5のいずれかに記載の高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第7は、
前記筐体の面方向の熱伝導率(A)と厚み方向の熱伝導率(B)との比(A/B)が、100以上であることを特徴とする、本発明の第1〜5のいずれかに記載の高熱伝導性筐体、である。
本発明の第8は、
前記樹脂が、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂であることを特徴とする、本発明の第1〜7のいずれかに記載の高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第9は、
前記樹脂が、前記筐体におけるグラファイトフィルムの厚み(C)と樹脂の厚み(D)との比(C/D)が、4以上、20以下であることを特徴とする、本発明の第1〜8のいずれかに記載の高熱伝導性筐体、
である。
本発明の第10は、
グラファイトフィルムの少なくとも一方の面に、少なくとも一部樹脂層が設けられていることを特徴とする、グラファイトプリプレグ、
である。
本発明の第11は、
前記樹脂が、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂であることを特徴とする、本発明の第10に記載の、グラファイトプリプレグ、
である。
筐体の面方向の熱伝導率(A)が500W/m・K以上で、筐体の面方向の熱伝導率(A)と厚み方向の熱伝導率(B)との比(A/B)が100以上である高熱伝導性筐体が得られる。さらに、グラファイトの脱落のないクリーンで表面性の優れた筐体が得られる。
本発明の高熱伝導性筐体の第一は、グラファイトフィルムの少なくとも一部が樹脂層で被覆されていることを特徴とする高熱伝導性筐体、である。
また、本発明の高熱伝導性筐体の第二は、グラファイトフィルムと樹脂層が交互に積層してなることを特徴とする高熱伝導性筐体、である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。図1、2は、本発明の筐体の一実施形態を示す斜視図である。
図1では、この筐体は、複数層のグラファイトフィルムと複数層の樹脂層が交互に積層されており、端部まで樹脂で被覆されており、全体が樹脂で被覆された構造となっている。
図2では、この筐体は、複数層のグラファイトフィルムが積層されており、この積層体全体を端部まで樹脂で被覆された構造となっている。また、図1と図2の構造が複合した複数層のグラファイトフィルムが樹脂で被覆された構造が多数積層した構造であってもよい。端部は必ずしも樹脂で被覆されている必要はないが、樹脂で被覆されている方が好ましい。樹脂で被覆されている利点は、端部まで樹脂で被覆されていることにより、優れた機械強度を有するグラファイト端部から万が一何らかの原因で発生したグラファイト粉がこぼれ落ちるのを防止することが可能となる。
また、図2のようにグラファイトフィルムを積層した構造においては、グラファイトフィルム間の接着力は弱く、端部まで樹脂で被覆されていることにより、グラファイトフィルム間のはがれを防止することが可能となる。
本発明の筐体は、熱伝導性に異方性を有し、その良好な熱伝導性を示す方向の熱伝導率(A)が500W/m・K以上、好ましくは600W/m・K以上、さらに好ましくは700W/m・K以上である。その結果、筐体の外部に熱が伝わる前に、すばやく筐体全体に熱が逃げることができるために好ましい。
さらに、本発明の筐体の面方向の熱伝導率(A)と厚み方向の熱伝導率(B)との比(A/B)が、100以上であるとよい。このように、厚み方向に比べて、面方向に熱伝導率が高いことにより、発熱部品から発生する熱が筐体の裏にスポット的に外部に伝わることなく、筐体の面全体に熱が広がり、筐体から発生する熱による火傷を防止することが可能となる。
本発明の筐体の厚みは、4mm以下、好ましくは3mm以下、さらに好ましくは2mm以下である。本発明に用いられるグラファイトフィルムは優れた機械強度を有するため筐体の厚みを薄くしても十分な強度を保有することができる。
<グラファイトフィルム>
本発明のグラファイトフィルムは、熱伝導性に異方性を有し、その良好な熱伝導性を示す方向の熱伝導率が500W/m・K以上、好ましくは1000W/m・K以上、さらに好ましくは1500W/m・K以上である。その結果、筐体の外部に熱が伝わる前に、すばやく筐体全体に熱を逃がすことができるために好ましい。
本発明のグラファイトフィルムの密度は、密度が1.0g/cm3以上、好ましくは1.4g/cm3以上、さらに好ましくは1.8g/cm3以上である。アルミニウム(密度:2.70g/cm3)や銅(密度:8.96g/cm3)などに比べ小さいため、筐体を軽量化することができるとともに、同じ大きさおよび重さのものにあっては、その熱放散性を向上させ、放熱性能を高めることができる。また、密度が高いため、黒鉛内部に空気層を含まず高い熱伝導性が実現できる。さらに黒鉛そのものの凝集力も高く、表面からの剥がれがなく、強固な筐体を得ることができる。
また、本発明のグラファイトフィルムの引張強度は、密度が10MPa以上、好ましくは15MPa以上、さらに好ましくは20MPa以上である。強固な筐体を得ることができる。
本発明のグラファイトフィルムの厚みは、筐体に成形する上でハンドリングしやすくするためには、20μm以上、好ましくは30μm以上、さらに好ましくは50μm以上である。本発明の樹脂の厚みは、2μm以上、好ましくは5μm以上である。厚みが薄いと樹脂層の凝集力が弱まり、樹脂内で凝集破壊を起こすことがある。また、樹脂層の厚みは30μm以下である。厚みが厚くなると、筐体全体の熱伝導性が悪化するため好ましくない。
<グラファイトフィルムの製法>
本発明のグラファイトフィルムは、高分子フィルムを2000℃以上の温度で熱処理して得られるグラファイトフィルムである。
また、本発明のグラファイトフィルムは、高分子フィルムを1000℃以上の温度で熱処理して得られた炭素化フィルムを、2000℃以上の温度で熱処理して得られるグラファイトフィルム、である。
<高分子フィルム>
本発明で用いることができる高分子フィルムは特に限定されないが、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリオキサジアゾール(POD)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBBO)、ポリチアゾール(PT)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、ポリベンゾビスチアゾール(PBBT)、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリベンゾビスイミダゾール(PBBI)等が挙げられ、これらのうちから選ばれる少なくとも1種類以上の高分子からなることが、最終的に得られるグラファイトの電気伝導性、熱伝導性が大きくなることから好ましい。これらのフィルムは、公知の製造方法で製造すればよい。この中でもポリイミドは、原料モノマーを種々選択することによって様々な構造および特性を有するものを得ることができるために好ましい。また、ポリイミドフィルムは、他の有機材料を原料とする高分子フィルムよりもフィルムの炭化、黒鉛化が進行しやすいため、結晶性、熱伝導性に優れたグラファイトとなりやすい。
<高分子フィルムと複屈折>
さらに、高分子フィルムの分子の面内配向性に関連する複屈折Δnが、フィルム面内のどの方向に関しても0.12以上、好ましくは0.13以上、さらに好ましくは0.14以上である高分子フィルムであると好ましい。
複屈折が高くなるほど、フィルムの炭化(炭素化)、黒鉛化が進行しやすくなる。その結果、グラファイトの結晶配向性がよくなり、熱伝導性、密着性、切断性が顕著に改善され、さらに、密度、強度が高く、表面剥がれの少ないグラファイトとなりやすい。また、炭化が進行しやすいため、炭化中の昇温速度を速く、熱処理時間を短くしても、品質の優れたグラファイトとなる。また、黒鉛化が進行しやすいため、最高温度を下げて熱処理時間を短くしても品質の優れたグラファイトとなる。
また低温で炭化(炭素化)及び黒鉛化が進行するために、低温の熱処理中からフィルムの熱伝導性が高くなり、表面及び内部へ充分に熱が伝わり、均一な黒鉛化が進行しやすくなる。
また、原料の厚みが厚くなったとしても、表面と内部で均一に黒鉛化が進行するため、熱伝導性の優れたグラファイトが得られる。
複屈折が高くなると黒鉛化しやすくなる理由は明らかではないが、以下のように推測される。グラファイト化のためには分子が再配列する必要があり、複屈折の高い分子配向性に優れたポリイミドフィルムでは分子の再配列が最小で済む。そのため、ポリイミドフィルムの中でも、より配向性に優れたポリイミドフィルム(すなわち、複屈折がより大きいポリイミドフィルム)の方が、比較的低温の最高処理温度で、厚みが厚くても、結晶性、密度、強度の高いグラファイトフィルムになると推測される。
<複屈折>
ここでいう複屈折とは、フィルム面内の任意方向の屈折率と厚み方向の屈折率との差を意味し、フィルム面内の任意方向Xの複屈折Δnxは次式(数式1)で与えられる。
Figure 2006095935
図3と図4において、複屈折の具体的な測定方法が図解されている。図3の平面図において、フィルム1から細いくさび形シート2が測定試料として切り出される。このくさび形シート2は一つの斜辺を有する細長い台形の形状を有しており、その一底角が直角である。このとき、その台形の底辺はX方向と平行な方向に切り出される。図4は、このようにして切り出された測定試料2を斜視図で示している。台形試料2の底辺に対応する切り出し断面に直角にナトリウム光4を照射し、台形試料2の斜辺に対応する切り出し断面側から偏光顕微鏡で観察すれば、干渉縞5が観察される。この干渉縞の数をnとすれば、フィルム面内X方向の複屈折Δnxは、次式(数式2)で表される。
Figure 2006095935
ここで、λはナトリウムD線の波長589nmであり、dは試料2の台形の高さに相当する試料の幅3である。
なお、前述の「フィルム面内の任意方向X」とは、例えばフィルム形成時における材料流れの方向を基準として、X方向が面内の0゜方向、45゜方向、90゜方向、135゜方向のどの方向においても、の意味である。サンプル測定個所・測定回数は、好ましくは、下記の通りである。例えば、ロール状の原料フィルム(幅514mm、)からサンプルを切り出す際には、幅方向で10cm間隔に6カ所サンプリングして、各部位で複屈折を測定する。その平均を複屈折とする。
<ポリイミドフィルムの熱的性質、機械的性質、物理的性質、化学的性質>
また、本発明に用いられるグラファイトの原料となるポリイミドフィルムは、100〜200℃の範囲において2.5×10-5/℃未満の平均線膨張係数を有しているとよい。線膨張係数が2.5×10-5/℃未満であれば、熱処理中の伸びが小さく、スムースに黒鉛化が進行し、脆くなく、種々の特性に優れたグラファイトを得ることができる。このようなポリイミドフィルムを原料に用いることで、グラファイトへの転化が2400℃から始まり、2700℃で十分結晶性の高いグラファイトに転化が生じ得る。なお、その線膨張係数は、2.0×10-5/℃以下であることがより好ましい。
なお、高分子フィルムの線膨張係数は、TMA(熱機械分析装置)を用いて、まず試料を10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温させた後に一旦室温まで空冷し、再度10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温させ、2回目の昇温時の100℃〜200℃における平均線膨張係数を測定することによって得られる。具体的には、熱機械分析装置(TMA:セイコー電子製SSC/5200H;TMA120C)を用いて、3mm幅×20mm長のサイズのフィルム試料を所定の治具にセットし、引張モードで3gの荷重をかけて窒素雰囲気下で測定が行われる。
また、本発明に用いられるポリイミドフィルムは、その弾性率が3.4GPa以上であれば、グラファイト化をより容易に行い得るということから好ましい。すなわち、弾性率が3.4GPa以上であれば、熱処理中のフィルムの収縮によるフィルムの破損を防止することができ、種々の特性に優れたグラファイトを得ることができる。
なお、フィルムの弾性率は、ASTM−D−882に準拠して測定することができる。ポリイミドフィルムのより好ましい弾性率は3.9GPa以上であり、さらに好ましくは4.9GPa以上である。フィルムの弾性率が3.4GPaより小さければ、熱処理中のフィルムの収縮で破損および変形しやすくなり、得られるグラファイトの結晶性は劣り、密度および熱伝導性が劣る傾向にある。
フィルムの吸水率は、下記のごとく測定した。フィルムを絶乾するために100℃で30分乾燥して、25μm厚み10cm角のサンプルを作製した。この重量を測定してW1とする。25μm厚み10cm角のサンプルを蒸留水に23℃で24時間浸漬し、表面の水を拭いて除去し直ちに重量を測定した。この重量をW2とする。下記式より吸水率を求めた。
吸水率(%)=(W2−W1)÷W1×100
<ポリイミドフィルムの作製方法>
本発明で用いられるポリイミドフィルムは、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の有機溶液をイミド化促進剤と混合した後、エンドレスベルトまたはステンレスドラムなどの支持体上に流延し、それを乾燥および焼成してイミド化させることにより製造され得る。
本発明に用いられるポリアミド酸の製造方法としては公知の方法を用いることができ、通常は、芳香族酸二無水物の少なくとも1種とジアミンの少なくとも1種が実質的に等モル量で有機溶媒中に溶解させられる。そして、得られた有機溶液は酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで制御された温度条件下で攪拌され、これによってポリアミド酸が製造され得る。このようなポリアミド酸溶液は、通常は5〜35wt%、好ましくは10〜30wt%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に、適当な分子量と溶液粘度を得ることができる。
重合方法としてはあらゆる公知の方法を用いることができるが、例えば次のような重合方法(1)−(5)が好ましい。
(1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
(2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対して過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマを得る。続いて、芳香族テトラカルボン酸二無水物に対して実質的に等モルになるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
(3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマを得る。続いて、このプレポリマに芳香族ジアミン化合物を追加添加後に、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
(4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解および/または分散させた後に、その酸二無水物に対して実質的に等モルになるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
(5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
これらの中でも(2)、(3)に示すプレポリマを経由するシーケンシャル制御(シーケンスコントロール)(ブロックポリマー同士の組み合わせ・ブロックポリマー分子同士の繋がりの制御)をして重合する方法が好ましい。というのは、この方法を用いることで、複屈折が大きく、線膨張係数が小さいポリイミドフィルムが得られやすく、このポリイミドフィルムを熱処理することにより、結晶性が高く、密度および熱伝導性が優れたグラファイトを得やすくなるからである。また、規則正しく、制御されることで、芳香環の重なりが多くなり、低温の熱処理でもグラファイト化が進行しやすくなると推定される。また複屈折を高めるために、イミド基含有量を増やすと、樹脂中の炭素比率が減り、黒鉛処理後の炭素化収率が減るが、シーケンシャル制御をして合成されるポリイミドフィルムは、樹脂中の炭素比率を落とすことなく、複屈折を高めることが出来るために好ましい。炭素比率が高まるために、分解ガスの発生を抑えることができ、外観上優れたグラファイトフィルムが得られやすくなる。また芳香環の再配列を抑えることができ、熱伝導性に優れたグラファイトフィルムを得ることができる。
本発明においてポリイミドの合成に用いられ得る酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、およびそれらの類似物を含み、それらを単独でまたは任意の割合の混合物で用いることができる。
本発明においてポリイミドの合成に用いられ得るジアミンとしては、4,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル(3,3’−オキシジアニリン)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(3,4’−オキシジアニリン)、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼンおよびそれらの類似物を含み、それらを単独でまたは任意の割合の混合物で用いることができる。
特に、線膨張係数を小さくして弾性率を高くかつ複屈折を大きくし得るという観点から、本発明におけるポリイミドフィルムの製造では、下記式(1)で表される酸二無水物を原料に用いることが好ましい。
Figure 2006095935
ここで、R1は、下記の式(2)〜式(14)に含まれる2価の有機基の群から選択されるいずれかであって、
Figure 2006095935
ここで、R2、R3、R4、およびR5の各々は−CH3、−Cl、−Br、−F、または−OCH3の群から選択されるいずれかであり得る。
上述の酸二無水物を用いることによって比較的低吸水率のポリイミドフィルムが得られ、このことはグラファイト化過程において水分による発泡を防止し得るという観点からも好ましい。
特に、酸二無水物におけるR1として式(2)〜式(14)に示されているようなベンゼン核を含む有機基を使用すれば、得られるポリイミドフィルムの分子配向性が高くなり、線膨張係数が小さく、弾性率が大きく、複屈折が高く、さらには吸水率が低くなるという観点から好ましい。
さらに線膨張係数を小さく、弾性率を高く、複屈折を大きく、吸水率を小さくするためには、本発明におけるポリイミドの合成に下記式(15)で表される酸二無水物を原料に用いればよい。
Figure 2006095935
特に、2つ以上のエステル結合でベンゼン環が直線状に結合された構造を有する酸二無水物を原料に用いて得られるポリイミドフィルムは、屈曲鎖を含むけれども全体として非常に直線的なコンフォメーションをとりやすく、比較的剛直な性質を有する。その結果、この原料を用いることによってポリイミドフィルムの線膨張係数を小さくすることができ、例えば100〜200℃の範囲において1.5×10-5/℃以下にすることができる。また、弾性率は4.9GPa以上に大きくすることができ、吸水率は1.5%以下に小さくすることができる。
さらに線膨張係数を小さく、弾性率を高く、複屈折を大きくするためには、本発明におけるポリイミドは、p−フェニレンジアミンを原料に用いて合成されることが好ましい。
また、本発明においてポリイミドの合成に用いられる最も適当なジアミンは4,4’−オキシジアニリンとp−フェニレンジアミンであり、これらの単独または2者の合計モルが全ジアミンに対して40モル%以上、さらには50モル%以上、さらには70モル%以上、またさらには80モル%以上であることが好ましい。さらに、p−フェニレンジアミンが10モル%以上、さらには20モル%以上、さらには30モル%以上、またさらには40モル%以上を含むことが好ましい。これらのジアミンの含有量がこれらのモル%範囲の下限値未満になれば、得られるポリイミドフィルムの線膨張係数が大きく、弾性率が小さく、複屈折が小さくなる傾向になる。但し、ジアミンの全量をp−フェニレンジアミンにすると、発泡の少ない厚みの厚いポリイミドフィルムを得るのが難しくなるため、4,4’−オキシジアニリンを使用するのが良い。また炭素比率が減り、分解ガスの発生量を減らすことができ、芳香環の再配列の必要が減り、外観、熱伝導性に優れたグラファイトを得ることができる。
本発明においてポリイミドフィルムの合成に用いられる最も適当な酸二無水物はピロメリット酸二無水物および/または式(15)で表されるp−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸二無水物)であり、これらの単独または2者の合計モルが全酸二無水物に対して40モル%以上、さらには50モル%以上、さらには70モル%以上、またさらには80モル%以上であることが好ましい。これら酸二無水物の使用量が40モル%未満であれば、得られるポリイミドフィルムの線膨張係数が大きく、弾性率が小さく、複屈折が小さくなる傾向になる。
また、ポリイミドフィルム、ポリアミド酸、ポリイミド樹脂に対して、カーボンブラック、グラファイト等の添加剤を添加しても良い。
ポリアミド酸を合成するための好ましい溶媒は、アミド系溶媒であるN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用いられ得る。
次に、ポリイミドの製造方法には、前駆体であるポリアミド酸を加熱でイミド転化する熱キュア法、またはポリアミド酸に無水酢酸等の酸無水物に代表される脱水剤やピコリン、キノリン、イソキノリン、ピリジン等の第3級アミン類をイミド化促進剤として用いてイミド転化するケミカルキュア法のいずれを用いてもよい。中でも、イソキノリンのように沸点の高いものほど好ましい。というのは、フィルム作製中の初期段階では蒸発せず、乾燥の最後の過程まで、触媒効果が発揮されやすいため好ましい。特に、得られるフィルムの線膨張係数が小さく、弾性率が高く、複屈折が大きくなりやすく、また比較的低温で迅速なグラファイト化が可能で、品質のよいグラファイトを得ることができるという観点からケミカルキュアの方が好ましい。特に、脱水剤とイミド化促進剤を併用することは、得られるフィルムの線膨張係数が小さく、弾性率が大きく、複屈折が大きくなり得るので好ましい。また、ケミカルキュア法は、イミド化反応がより速く進行するので加熱処理においてイミド化反応を短時間で完結させることができ、生産性に優れた工業的に有利な方法である。
具体的なケミカルキュアによるフィルムの製造においては、まずポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒からなるイミド化促進剤を加えて、支持板、PET等の有機フィルム、ドラム、またはエンドレスベルト等の支持体上に流延または塗布して膜状にし、有機溶媒を蒸発させることによって自己支持性を有する膜を得る。次いで、この自己支持性膜をさらに加熱して乾燥させつつイミド化させてポリイミド膜を得る。この加熱の際の温度は、150℃から550℃の範囲内にあることが好ましい。加熱の際の昇温速度には特に制限はないが、連続的もしくは段階的に、徐々に加熱して最高温度がその所定温度範囲内になるようにするのが好ましい。加熱時間はフィルム厚みや最高温度によって異なるが、一般的には最高温度に達してから10秒から10分の範囲が好ましい。さらに、ポリイミドフィルムの製造工程中に、収縮を防止するためにフィルムを固定したり延伸したりする工程を含めば、得られるフィルムの線膨張係数が小さく、弾性率が高く、複屈折が大きくなりやすい傾向にあるので好ましい。
<グラファイト化の方法>
ポリイミドフィルムのグラファイト化のプロセスにおいて、本発明では出発物質であるポリイミドフィルムを減圧下もしくは窒素ガス中で予備加熱処理して炭素化を行う。この予備加熱は通常1000℃程度の温度で行い、例えば10℃/分の速度で昇温した場合には1000℃の温度領域で30分程度の保持を行なうことが望ましい。昇温の段階では、出発高分子フィルムの分子配向性が失われないように、フィルムの破損が起きない程度に膜面に垂直方向に圧力を加えることが好ましい。
次に、炭素化されたフィルムを超高温炉内にセットし、黒鉛化が行なわれる。黒鉛化は不活性ガス中で行なわれるが、不活性ガスとしてはアルゴンが適当であり、アルゴンに少量のヘリウムを加えることはさらに好ましい。熱処理温度としては最低でも2000℃以上好ましくは2400℃以上が必要で、最終的には2700℃以上の温度で熱処理することが好ましく、2800℃以上で熱処理することがより好ましい。
複屈折が0.12より小さいの高分子フィルムにおいては、炭化速度が1℃/min〜10℃/min、黒鉛化速度が5℃/min以下で昇温するのが好ましく、さらに複屈折が0.12以上の高分子フィルムにおいては、炭化速度が5℃/min以上、好ましくは17℃以上、さらに好ましくは25℃以上、黒鉛化速度が10℃/min以下、好ましくは5℃/min以下で昇温するのが好ましい。この範囲に設定することにより、熱伝導性、密度、強度の高いグラファイトを得られ、特に、表面の黒鉛はがれが少ないグラファイトフィルムを得ることができるために好ましい。なかでも表面の黒鉛はがれが少ない点では、複屈折が0.12以上の高分子フィルムにおいては、炭化速度が5℃/min以上、好ましくは17℃以上、さらに好ましくは25℃以上、黒鉛化速度が10℃/min以下、好ましくは5℃/min以下で昇温するのが好ましい。
熱処理温度が高いほど良質のグラファイトへの転化が可能であるが、経済性の観点からはできるだけ低温で良質のグラファイトに転化できることが好ましい。2500℃以上の超高温を得るには、通常はグラファイトヒータに直接電流を流して、そのジュ−ル熱を利用した加熱が行なわれる。グラファイトヒータの消耗は2700℃以上で進行し、2800℃ではその消耗速度が約10倍になり、2900℃ではさらにその約10倍になる。したがって、原材料の高分子フィルムの改善によって、良質のグラファイトへの転化が可能な温度を例えば2800℃から2700℃に下げることは大きな経済的効果を生じる。なお、一般に入手可能な工業的炉において、熱処理可能な最高温度は3000℃が限界である。高分子フィルムを一旦炭素化して取り出した後、これを黒鉛化しても、炭素化と黒鉛化を連続的におこなっても良い。
グラファイト化処理では、予備熱処理で作製された炭素化フィルムがグラファイト構造に転化させられるが、その際には炭素−炭素結合の開裂と再結合が起きなければならない。グラファイト化をできる限り低温で起こすためには、その開裂と再結合が最小のエネルギーで起こるようにする必要がある。出発ポリイミドフィルムの分子配向は炭素化フィルム中の炭素原子の配列に影響を与え、その分子配向はグラファイト化の際に炭素−炭素結合の開裂と再結合化のエネルギーを少なくする効果を生じ得る。したがって、高度な分子配向が生じやすくなるように分子設計を行うことによって、比較的低温でのグラファイト化が可能になる。この分子配向の効果は、フィルム面に平行な二次元的分子配向とすることによって一層顕著になる。
グラファイト化反応における第二の特徴は、炭素化フィルムが厚ければ低温でグラファイト化が進行しにくいということである。したがって、厚い炭素化フィルムをグラファイト化する場合には、表面層ではグラファイト構造が形成されているのに内部ではまだグラファイト構造になっていないという状況が生じ得る。炭素化フィルムの分子配向性はフィルム内部でのグラファイト化を促進し、結果的により低温で良質のグラファイトへの転化を可能にする。
炭素化フィルムの表面層と内部とでほぼ同時にグラファイト化が進行するということは、内部から発生するガスのために表面層に形成されたグラファイト構造が破壊されるという事態を避けることにも役立ち、より厚いフィルムのグラファイト化を可能にする。本発明において作製されるポリイミドフィルムは、まさにこのような効果を生じるのに最適な分子配向を有していると考えられる。
<樹脂>
本発明で使用される樹脂は、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂である。
本発明の熱硬化性樹脂としては、PU(ポリウレタン)、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン系樹脂、グアナミン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル、オリゴエステルアクリレート、ジアリルフタレート、DKF樹脂(レゾルシノール系樹脂の一種)、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、PI(ポリイミド系)樹脂、PEI(ポリエーテルイミド)樹脂、PAI(ポリアミドイミド)樹脂等があげられる。中でもエポキシ樹脂を含む樹脂が、材料選択の幅が広く、グラファイトとの密着性に優れるために好ましい。エポキシ樹脂としては、室温において固体で、加熱すると溶融するエポキシ樹脂がよい。加熱溶融することで、グラファイトの内部にまで溶け込み、グラファイト表面にあるわずかな隙間に浸透することができる。さらに、冷却すると、グラファイトの隙間に浸透したエポキシ樹脂が固まることで、エポキシ樹脂とグラファイトの間で高いアンカー効果を発現し、高い接着力が発現するため好ましい。エポキシ樹脂の軟化点50℃以上、100℃以下である。また、エポキシ樹脂のエポキシ等量(エポキシ当量)が400g/eq以上であると、グラファイトに対する密着性を高め、また筐体としての靭性を高める上では好ましい。なお、エポキシ等量(エポキシ当量)の測定方法は、JIS K 7236に準拠して行う。
本発明の熱可塑性樹脂としては、アイオノマー、イソブチレン無水マレイン酸コポリマー、AAS(アクリロニトリル−アクリル−スチレン共重合体)、AES(アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体)、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ACS(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体)、MBS(メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体)、エチレン−塩ビ(塩化ビニル)共重合体、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EVA系(エチレン−酢酸ビニル共重合体系)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)、ポリ酢酸ビニル、塩素化塩化ビニール、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、カルボキシビニルポリマー、ケトン樹脂、ノルボルネン樹脂、プロピオン酸ビニル、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、TPX(ポリメチルペンテン)、ポリブタジエン、PS(ポリスチレン)、スチレン無水マレイン酸共重合体、メタクリル、EMAA(エチレン−メタクリル酸共重合体)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PVC(ポリ塩化ビニール)、ポリ塩化ビニリデン、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、セルロース系、ナイロン6、ナイロン6共重合体、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、共重合ナイロン、ナイロンMXD、ナイロン46、メトキシメチル化ナイロン、アラミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、ポリエチレンオキシド、PPE(ポリフェニレンエーテル)、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PES(ポリエーテルサルフォン)、PSO(ポリサルフォン)、ポリアミンサルフォン、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PAR(ポリアリレート)、ポリパラビニールフェノール、ポリパラメチレンスチレン、ポリアリルアミン、芳香族ポリエステル、液晶ポリマー、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、EPE(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン共重合体)、ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド系)、PVF(ポリビニルフルオライド)等があげられる。エポキシ樹脂と混合して用いる場合には、アミド系樹脂が、高い密着力を発現できるために好ましい。また、熱可塑性樹脂と混合することにより、シート単体として得ることが可能となり、成形中のハンドリング性が改善される。また、成形後の靭性も大幅に改善される。
<筐体の作製方法>
本発明の筐体を作製する方法は、大きく分けて次の2つが挙げられる。
(1)本発明の筐体を作製する方法としては、グラファイトフィルムの片面もしくは両面に樹脂層を形成したグラファイトプリプレグを作製し、このプリプレグを積層する方法がある。積層して筐体を得る際に、グラファイトは全体が樹脂で被覆されているのがよい。そのためには、樹脂層の面積はグラファイトフィルムの面積よりも大きい方が好ましい。また、樹脂層の面積がグラファイトの面積よりも大きくない場合でも、本発明に用いられる樹脂層を軟化点が50℃以上、100℃以下のエポキシ樹脂を含む材料を用いると、樹脂が十分溶融し、グラファイトの端部まで樹脂で被覆された筐体を得ることができる。さらに、本発明で用いるグラファイトフィルムは非常に熱伝導性に優れるために、積層時の熱が十分プリプレグに広がり、端部まで樹脂で被覆された筐体を得ることが容易となる。
(2)本発明の筐体を作製する別の方法としては、グラファイトフィルム、樹脂フィルムを別々に用意し、これらを積層する方法がある。積層して筐体を得る際に、グラファイトフィルムの面積よりも樹脂フィルムの面積の方が大きい方が好ましい。また、樹脂フィルムがグラファイトフィルムよりも大きくない場合でも、本発明に用いられる樹脂層を軟化点が50℃以上、100℃以下のエポキシ樹脂を含む材料を用いると、樹脂が十分溶融し、グラファイトの端部まで樹脂で被覆された筐体を得ることができる。さらに、本発明で用いるグラファイトフィルムは非常に熱伝導性に優れるために、積層時の熱が十分プリプレグに広がり、端部まで樹脂で被覆された筐体を得ることが容易となる。
積層方法としては、熱プレス、真空プレス、ラミネーターを用いて行われるとよい。
本発明のグラファイトプリプレグの作製方法としては、グラファイトフィルムの上に塗布または押し出し成形により直接樹脂層を形成する方法や、予め樹脂をフィルム成形した後、グラファイトフィルムと樹脂シートを貼り合わせる方法、等がある。
グラファイトフィルムの厚みと樹脂の厚みの比率(グラファイトフィルム厚み/樹脂層の厚み)は、4以上、10以下であるのが好ましい。この範囲に調整することで、グラファイトフィルムの接着性と熱伝導性の両立をはかることできる。
本発明の筐体は、面方向の熱伝導率が高く、面方向と厚み方向の熱伝導率の比率が高いために、MPU、パワートランジスタ、トランス等の発熱性電子部品からの熱を筐体全体に広げることができる。
以下において、本発明の種々の実施例がいくつかの比較例と共に説明される。
(グラファイトフィルムの作製方法)
(グラファイトフィルムXの作製方法)
4,4’−オキシジアニリンの1当量を溶解したDMF(ジメチルフォルムアミド)溶液に、ピロメリット酸二無水物の1当量を溶解して、ポリアミド酸溶液(18.5wt%)を得た。
この溶液を冷却しながら、ポリアミド酸に含まれるカルボン酸基に対して、1当量の無水酢酸、1当量のイソキノリン、およびDMFを含むイミド化触媒を添加し脱泡した。次にこの混合溶液が、乾燥後に所定の厚さになるようにアルミ箔上に塗布された。アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブン、遠赤外線ヒーターを用いて乾燥された。
出来上がり厚みが75μmの場合のフィルム作製用の乾燥条件を示す。アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブンで120℃において240秒乾燥されて、自己支持性を有するゲルフィルムにされた。そのゲルフィルムはアルミ箔から引き剥がされ、フレームに固定された。さらに、ゲルフィルムは、熱風オーブンにて120℃で30秒、275℃で40秒、400℃で43秒、450℃で50秒、および遠赤外線ヒータ−にて460℃で23秒段階的に加熱されて乾燥された。
以上のようにして、厚さ75μmのポリイミドフィルム(試料PI1:弾性率3.2GPa、吸水率2.5%、複屈折0.10、線膨張係数3.0×10-5/℃)が製造された。
厚み75μmの試料PI1を黒鉛板に挟み、電気炉を用いて窒素雰囲気下で、2.5℃/分の昇温速度で1000℃まで昇温された後、1000℃で1時間熱処理して炭化処理(炭素化処理)が行われた。得られた炭素化フィルムを黒鉛板に挟み、黒鉛化炉を用いて2100℃未満では減圧下、2100℃以上ではアルゴン雰囲気下で、5℃/分の昇温速度で2800℃まで加熱し、グラファイトフィルムXが作製された。
(グラファイトフィルムYの作製方法)
ポリアミド酸に4,4’−オキシジアニリンの3当量を溶解したDMF溶液にピロメリット酸二無水物の4当量を溶解して、両末端に酸無水物を有するプレポリマが合成された後、そのプレポリマを含む溶液にp−フェニレンジアミンの1当量を溶解することによって得られたポリアミド酸を用いた以外は実施例1と同様にして厚さ75μmのポリイミドフィルム(試料PI2:弾性率4.1GPa、吸水率2.1%、複屈折0.14、線膨張係数1.6×10-5/℃)が製造された。
厚み75μmの試料PI2を黒鉛板に挟み、電気炉を用いて窒素雰囲気下で、25℃/分の昇温速度で1000℃まで昇温された後、1000℃で1時間熱処理して炭化処理(炭素化処理)が行われた。得られた炭素化フィルムを黒鉛板に挟み、黒鉛化炉を用いて2100℃未満では減圧下、2100℃以上ではアルゴン雰囲気下で、2.5℃/分の昇温速度で3000℃まで加熱しグラファイトフィルムYが作製された。
(樹脂Z溶液及び樹脂Zフィルムの作製方法)
ポリアミド樹脂(ヘンケル白水(株)製マクロメルト6900)100重量部、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート1001:)400重量部、ポリアミノアミド(富士化成工業(株)製#210)100重量部、トルエン120重量部、イソプロピルアルコール120重量部を混合撹拌して樹脂Z溶液(固形分重量比=600/840)を得た。この樹脂Zは、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂と熱可塑性樹脂であるアミド樹脂からなり、フィルム単体でもハンドリングすることが可能である。またプレス加工時の樹脂の流れ性もよく、グラファイトに対する接着性も高い。
この樹脂Z溶液をPETフィルムの上に塗布した後、140℃で乾燥し、厚み10μmの樹脂Zフィルムを得た。なお、プレス前の樹脂Zフィルムの厚みは、固形分濃度およびプレス条件に伴うプレス後の厚みを考慮して決めることができる。
(実施例1)
グラファイトフィルムXの両面に樹脂Zからなる層をプレス後に両面合わせて15μmとなるように(グラファイトフィルム厚み(C)と樹脂の厚み(D)との比C/Dがプレス後に5となるように)塗布乾燥により形成されたグラファイトプリプレグを作製し、これをプレス機で積層し、厚み1mmの板に成形した。樹脂Zは流れ性がよいため、グラファイトは端部まで被覆されていた。なおプレス条件は、1MPa・200℃・10分である。
(実施例2)
グラファイトフィルムXを55μm厚みのグラファイトフィルムYに変更し、樹脂の層をプレス後に5μm(プレス後に両面合わせて10μm、グラファイトフィルム厚み(C)と樹脂の厚み(D)との比C/Dがプレス後に5.5となるように)となるように形成した以外は、実施例1と同様にして作製した。
(実施例3)
複数枚の樹脂フィルムをグラファイトフィルムよりも縦5mm、横5mm程度それぞれ大きくなるように切り出し、55μm厚みのグラファイトフィルムYと樹脂Zフィルム単体を交互積層し、グラファイトフィルム厚み(C)と樹脂の厚み(D)との比C/Dがプレス後に5.5となるように、プレス機で加熱して厚み1mmの板に成形した。なおプレス条件は、1MPa・200℃・10分である。
(実施例4)
55μm厚みのグラファイトフィルムYを多数枚重ね、この重ねたグラファイトフィルム全体を(グラファイトフィルム厚み(C)と樹脂の厚み(D)との比C/Dがプレス後に10となるような厚みの)樹脂Zフィルム上下各1枚で覆い、プレス機で加熱して厚み1mmの板に成形した。なおプレス条件は、1MPa・200℃・10分である。
(比較例1)
CFRP(PAN系炭素繊維30%含有/ABS樹脂:東レ)を射出成形により、厚み1mmの板に成形した。
(比較例2)
炭素繊維プリプレグ(PAN系炭素繊維70%含有/エポキシ樹脂:東レ)を多数枚積層し、厚み1mmの板に成形した。なおプレス条件は、1MPa・200℃・10分である。
実施例1〜4、比較例1〜2で得られた成形体の面方向の熱伝導率、厚み方向の熱伝導率、面方向の熱伝導率/厚み方向の熱伝導率の比率が表1に示されている。さらに、実施例1〜4の構成部材であるグラファイトフィルムの熱伝導率、密度、強度、表面はがれ性、厚み、グラファイトフィルム/樹脂層の厚みの比率が表1に示されている。
Figure 2006095935
グラファイトフィルムの熱伝導率(W/(m・K))は、グラファイトフィルムの熱拡散率(m2/s)と密度(ここではkg/m3)と熱容量(J/(K・kg))の積によって算出された。
ベースフィルムの熱拡散率は、0.5cm×4cmのグラファイトフィルムを切り出し、光交流法による熱拡散率測定装置(アルバック理工(株)社から入手可能な「LaserPit」)を用いて、20℃の雰囲気下、10Hzにおいて測定した。
グラファイトフィルムの密度は、グラファイトフィルムの重量(g)をグラファイトフィルムの縦、横、厚みの積で算出した体積(cm3)の割り算により算出された。なお、グラファイトフィルムの厚みは、任意の10点で測定した平均値を使用した。
グラファイトフィルムの熱容量は0.709(J/(K・kg))の値を用いた。(改訂4版 化学便覧 基礎編II−290)
ベースフィルムの表面剥がれ性は、JIS K 5400(1990年)(JIS K 5600(1999年))「塗料一般試験方法」の8.5.3 Xカットテープ法に準じて、評価した。
実施例1〜4で得られた成形体は、比較例1、2で得られた成形体よりも面方向の熱伝導率が優れていた。さらに、面方向の熱伝導率/厚み方向の熱伝導率の比率も高く、筐体全体への熱の放散性に優れていた。
実施例2の高熱伝導性筐体は、実施例1の高熱伝導性筐体よりも、グラファイトフィルムと樹脂の密着性に優れていた。これは、ベースフィルムのグラファイトフィルムYがグラファイトフィルムXよりも優れた強度、密度を有しており、表面はがれが少なかったためと考える。
比較例1、2で得られた成形体では、炭素繊維面が表面に見られ、ざらつきが大きかったまた、成形方法が悪いと、炭素繊維の脱落が見られた。一方、実施例1〜4で得られた成形体のいずれにおいても、表面性に優れ、端部まで十分グラファイトが樹脂で被覆されており、グラファイトの脱落も見られなかった。
本発明の筐体の一実施形態を示す斜視図 本発明の筐体の一実施形態を示す斜視図 ポリイミドフィルム及びくさび形シート くさび形シートの斜視図
符号の説明
11 グラファイトフィルム
21 樹脂
1 ポリイミドフィルム
2 くさび形シート
3 くさび形シートの幅
4 ナトリウム光
5 干渉縞

Claims (11)

  1. グラファイトフィルムの少なくとも一部が樹脂層で被覆されていることを特徴とする、高熱伝導性筐体。
  2. グラファイトフィルムと樹脂層が交互に積層してなることを特徴とする、高熱伝導性筐体。
  3. グラファイトフィルムが高分子フィルムを2000℃以上の温度で熱処理して得られるグラファイトフィルムであることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の高熱伝導性筐体。
  4. 前記高分子フィルムが、ポリイミド、ポリアミド、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリチアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレンビニレン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミダゾールのうちから選ばれた少なくとも一種類以上の高分子からなることを特徴とする、請求項3記載の高熱伝導性筐体。
  5. 前記高分子フィルムが、複屈折0.12以上の高分子フィルムであることを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載の高熱伝導性筐体。
  6. 前記筐体の面方向の熱伝導率(A)が、500W/m・Kを超えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の高熱伝導性筐体。
  7. 前記筐体の面方向の熱伝導率(A)と厚み方向の熱伝導率(B)との比(A/B)が、100以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の高熱伝導性筐体。
  8. 前記樹脂が、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の高熱伝導性筐体。
  9. 前記樹脂が、前記筐体におけるグラファイトフィルムの厚み(C)と樹脂の厚み(D)との比(C/D)が、4以上、20以下であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の高熱伝導性筐体。
  10. グラファイトフィルムの少なくとも一方の面に、少なくとも一部樹脂層が設けられていることを特徴とする、グラファイトプリプレグ。
  11. 前記樹脂が、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂であることを特徴とする、請求項10に記載の、グラファイトプリプレグ。
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