JP2006081700A - 磁性アタッチメント - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄型で臼歯用と前歯用の双方に使うことができる磁性アタッチメントを提供する。
【解決手段】 開口部を形成した軟磁性のカップヨークと、前記開口部に収納した厚さ方向に異方性を有する円板状の永久磁石と、前記永久磁石上に設けた円板状の軟磁性体および前記円板状の軟磁性体の外周に設けたリング状の非磁性体を有し、前記カップヨークおよび前記リング状の非磁性体の間と、前記リング状の非磁性体および前記円板状の軟磁性体の間は溶接され、前記カップヨークと前記円板状の軟磁性体はキーパーと対向する吸着面を構成し、前記カップヨークが長軸aと短軸bを有する矩形状であることを特徴とする磁性アタッチメント。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歯科医療分野において義歯の固定に使用される磁性アタッチメントに関する。
歯科用義歯アタッチメントは、口腔内に部分床や全部床の義歯を固定するために用いられる医療機器であり、軟磁性ステンレス鋼からなるキーパーを顎提部の支台歯に直接または根面板に埋入するとともに、キーパーに磁気吸引力により吸着する磁石構造体を義歯床の相対する位置に埋入して使用される。磁性アタッチメントは、クラスプの様に露出せず審美性に優れており、他のアタッチメントに比べ脱着が容易でありかつ支台歯への側方力を小さくすることができ、また清掃しやすい等の優れた特性を有しており、近年広く利用されるようになってきている。
磁性アタッチメントにはいくつかの種類があるが、特性や製造方法の容易さから磁石構造体の構造によりサンドイッチ型(特許文献1)とカップヨーク型(特許文献2)と呼ばれるものが主流となっている。吸着面の形状は、サンドイッチ型では矩形型とし、カップヨーク型では円板型が採用されている。
特公平7−32784号公報(第3頁、第2図) 特許第3287531号公報(第2頁、図3)
図7にサンドイッチ型の磁性アタッチメント70の概略を示す。図7では(a)が平面図、(b)が(a)をA−A’線でみた縦断面図である。磁性アタッチメント70は、一対の軟磁性ステンレス鋼でできたヨーク72を永久磁石74の両極に吸着させる様に挟み込み、この永久磁石74の他の面を非磁性ステンレス鋼77,78で覆った矩形状の構造体である。吸着面77bは矩形であり、前歯の歯肉辺縁部の根形態に形状が近いので前歯用に使用される。矩形の永久磁石74とヨーク72を用いたサンドイッチ型の磁気回路は磁気吸引力を低下させずに高さ寸法(=厚さc)を小さくして薄型化することが難しい。顎間距離が小さい臼歯用では、顎間距離に合わせた施術がしにくいので、サンドイッチ型は臼歯用には適さない。
図8にカップヨーク型の磁性アタッチメント80の概略を示す。図8では(a)が平面図、(b)が(a)をA−A’線でみた縦断面図である。この磁性アタッチメント80は、軟磁性ステンレス鋼の円板の一方の面に円形の開口部を設けたカップヨーク82を有し、前記開口部に厚さ方向が磁極となる永久磁石84が埋設され、さらに前記永久磁石84の磁極面上に非磁性のリング85と軟磁性の円板86からなる円板状プレートが設けられ、前記カップヨークと前記円板状プレートが溶接で封止された構造体である。このカップヨーク型は外形が円形であり、サンドイッチ型に比べて厚さが薄い。歯肉辺縁部の根形態が円形に近いので、顎間距離が小さい臼歯部に使用される。しかし、カップヨーク型では前歯用としては十分な吸引力が得られにくい。上述したように、支台歯となる歯牙の形態や位置に合わせてサンドイッチ型、カップヨーク型の磁性アタッチメントを使い分ける必要があり、技工操作が煩雑になるという問題がある。
したがって本発明の目的は、前歯用や臼歯用のいずれにも適用できる磁性アタッチメントを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁性アタッチメントは、開口部を形成した軟磁性のカップヨークと、前記開口部に収納した厚さ方向に異方性を有する円板状の永久磁石と、前記永久磁石上に設けた円板状の軟磁性体および前記円板状の軟磁性体の外周に設けたリング状の非磁性体を有し、
前記カップヨークおよび前記リング状の非磁性体の間と、前記リング状の非磁性体および前記円板状の軟磁性体の間は溶接され、
前記カップヨークと前記円板状の軟磁性体はキーパーと対向する吸着面を構成し、
前記カップヨークが長軸aと短軸bを有する矩形状であることを特徴とする。
望ましくは前記長軸aと前記短軸bの比率(a/b)を1.1〜1.5とする。前記カップヨークについて矩形状とは、矩形、矩形を基本として一部を面取り或いは切除した形状、6角形または8角形等を包含する。円板状とは、望ましくは円板であるが、円板の外周を加工して面を付けたものや円板に近い形状の多角形等を包含する。リング状とは、望ましくはリングであるが、前記円板状の強磁性体を内周に嵌めることができる形状も包含する。
前記カップヨークの外周の角は面取りされていることがより好ましい。カップヨークや円板状の軟磁性体は耐食性であることが好ましい。カップヨークの周囲にはレジン床との接合を強化するために鍔や溝を形成することができるが、特に長軸側に側面に溝を形成することが好ましい。長軸aは吸着面の長手方向寸法と同じであることがより望ましい。開口部の断面形状は、永久磁石の断面形状とほぼ同じか又は若干小さくする。この磁性アタッチメントと対を為すキーパーは、前記カップヨークの外形若しくは吸着面と同じ形状の吸着面を有することが望ましい。前記カップヨークと前記リング状の非磁性体間と、前記リング状の非磁性体と前記円板状の強磁性体間を溶接で密封した後、溶接された箇所を研削または研磨で平坦化して吸着面を形成することが望ましい。前記溶接はレーザーで行なう。
本発明によれば、薄型で矩形状の磁性アタッチメントであるため臼歯用と前歯用の双方に使うことができる。したがって、義歯を形成する際の技工操作が容易になる。さらに、外形が矩形状であって側面に多数の平坦面を有するので、力が加わっても回転することなく、高い密着性でレジン床に磁性アタッチメントを固定することができる。
長軸aと短軸bの比率(a/b)を1.1〜1.5とすることにより、前歯部から臼歯部歯牙の歯肉辺縁の根形態に合わせた断面を持つ磁性アタッチメントを提供することができる。a/bが1.1未満であると前歯用に用いることが難しい。a/bが1.5を超えると臼歯用・前歯用共に用いることが難しい。さらに、このような形態の吸着面を持つ磁性アタッチメントに十分な磁気特性を付与するためには、以下のような条件が必要である。
カップヨークの吸着面に設けた円形凹部には永久磁石が埋入されるが、製造された磁石構造体が十分な吸引力を持ち、漏洩磁束密度を小さく押さえるためには、カップヨークを構成する軟磁性ステンレス鋼の飽和磁化Bsとカップヨークの吸着面断面積Scの積(Bs×Sc)と永久磁石の残留磁束密度Brと永久磁石の断面積Smの積(Br×Sm)の比(Bs×Sc)/(Br×Sm)が0.8〜1.2となることが必要である。(Bs×Sc)/(Br×Sm)が0.8より小さいとカップヨークの吸着面の磁束密度が小さくなり十分な吸引力が得られなくなり、1.2より大きいとカップヨークの吸着面は磁気的に飽和するが磁性アタッチメント外部への漏洩磁束が増大するだけで吸引力は高くならないだけでなく、使用する永久磁石のBrが小さい場合はカップヨークの吸着面に設けた円形凹部の直径を大きくする必要があり磁石構造体の強度を低下させ、永久磁石のBrが大きい場合はこれに反し永久磁石の保磁力の低下から磁石の耐熱性が損なわれ、熱湯による消毒等により吸引力の低下を招くことになる。
カップヨークの非吸着面とカップヨーク吸着面側に設けた円形凹部の直径Drと同凹部の底との距離すなわち非吸着面側の厚さTcにより表される値(π×Dr×Tc)とカップヨークの吸着面断面積Scとの比(π×Dr×Tc)/Scは0.8〜1.2であることが必要である。(π×Dr×Tc)/Scが0.8より小さいとカップヨークの吸着面に流れる磁束量が減少し吸引力が低下するだけでなく、漏洩磁束量が増大する。(π×Dr×Tc)/Scが1.2より大きいと磁石構造体の高さが高くなり、この磁性アタッチメントを臼歯部に使用する場合に十分な顎間距離が得られないようになる。
磁石構造体の吸着面凹部に埋入される非磁性ステンレス鋼からなるリングの内径Drとキーパーの厚さTkで表される値(π×Dr×Tk)とカップヨークの吸着面断面積Scとの比(π×Dr×Tk)/Scは0.8〜1.2であることが必要である。(π×Dr×Tk)/Scが0.8より小さいとカップヨークの吸着面に流れる磁束量が減少し吸引力が低下するだけでなく、漏洩磁束量が増大する。(π×Dr×Tk)/(Br×Sc)が1.2より大きいとキーパーの厚さが厚くなり、この磁性アタッチメントを臼歯部に使用する場合に十分な顎間距離が得られないようになる。
以下本発明の詳細を添付図面により説明する。
(実施例1)
図1は本発明の磁性アタッチメントであり、(a)が平面図、(b)が(a)をA−A’線でみた縦断面図である。この磁性アタッチメント10は、外形が8角形のカップヨーク12と、前記カップヨーク12の円形の開口部に収めた円板状の永久磁石14と、前記永久磁石14の磁極面上にシールドリング15及びディスクヨーク16からなる円板状プレート(外径Dr)を配置した。前記永久磁石14は円板の厚さ方向に着磁し、一方の面をN極とし他方の面をS極とした。カップヨーク12とシールドリング15とディスクヨーク16は、レーザーで一体に溶接した後に、レーザー痕跡を平坦化するための研削を行なって吸着面11を構成した。図1(a)の点線の間の領域は溶接部19であり、図1(b)に示すように所定の深さでカップヨーク12とシールドリング15とディスクヨーク16を一体に溶接した部分に相当する。前記カップヨーク12は磁性ステンレス鋼(SUS447J1)を切削して、開口部と、長軸aの側面に形成した一対のステップ12cとを形成したものである。カップヨーク12は厚さcの部分と開口部を形成した為に薄くなっている厚さTcの部分を磁路として用いた。カップヨーク12の8角形の角にはR面取りを施した。吸着面11は長軸a(長手方向寸法)の向きで広く、短軸b(幅寸法)の向きで狭くなっている。前記シールドリング15と前記ディスクヨーク16からなる円板状プレートは、シールドリング用の非磁性ステンレス鋼(SUS316L)の円筒の中にディスクヨーク用の磁性ステンレス鋼(SUS447J1)の丸棒を同心に配置して、引き抜き加工で前記円筒と前記丸棒をクラッド接合させた後、軸方向に垂直な面に沿って薄く切断したものである。永久磁石14にはNdFeB系磁石の焼結体を用いた。
カップヨーク12の寸法は、長軸a=3.1mm、短軸b=2.5mm、長軸側の面取りR=0.93mm、短軸側の面取りR=0.5mm、開口の孔径=2.1mmとした。シールドリング15の寸法は外径Dr=2.1mm、内径=1.7mm、厚さ=0.2mmとした。ディスクヨーク16の寸法は直径=1.7mm、厚さ=0.2mmとした。カップヨーク12及びディスクヨーク16は飽和磁化Bs=1.35Tとした。永久磁石14は直径=2.05mm、高さ=0.6mm、残留磁束密度Br=1.4T、エネルギー積BHmax=42MGOeとした。
図2は、図1の磁性アタッチメントと対にして用いるキーパー20を示し、(a)が平面図、(b)が(a)をA−A’線でみた縦断面図である。このキーパー20は、カップヨーク12と同じ8角形の断面となるように磁性ステンレス鋼(SUS447J1)の棒を加工し、その端面に一対のステップ20cと吸着面20bを形成したのち、所定の厚さTkに切断したものである。磁性アタッチメントの吸着面11と同じ形状の吸着面20bを形成した。キーパー20の飽和磁化Bs=1.35Tとした。
実施例1では、カップヨーク12で長軸a=3.10mm、短軸b=2.50mm、長軸a/短軸b=1.24、高さc=1.45とし、キーパー20について厚さTk=0.65mmとした。得られた吸引力等を表1に示す。すなわち、吸引力=3.97(N)であり、長軸/短軸=1.24であり、部位による適用性は良好(○)となった。また、(Bs×Sc)/(Br×Sm)=0.98、(π×Dr×Tk)/Sc=1.03、(π×Dr×Tc)/Sc=1.03であり、後述する図6の歯科用磁性アタッチメント全体として用いる際に十分な吸着力を得ることができた。ここで、吸引力は磁性アタッチメント10とキーパー20を対向させたときの吸引力(N)である。この吸引力は吸着させた磁性アタッチメント10とキーパー20を引っ張り試験機に装着して測定した。部位による適用性については、前歯用の磁性アタッチメントと臼歯用の磁性アタッチメントの双方として用いることができる場合を良好(○)とし、一方にしか用いることができない場合を不適(×)と評価した。なお、材料の飽和磁化Bsと残留磁束密度Brについては、振動試料型磁力計(東英工業(株)製、VSM−3型)に部品をセットし、室温で磁化曲線を測定することにより測定した。
(実施例2〜15)
実施例1の磁性アタッチメントについて、寸法条件を変えて実施例2〜15を得た。すなわち、カップヨーク12について長軸a(mm)、短軸b(mm)、長軸a/短軸b、高さc(mm)をパラメータとし、キーパー20について厚さTk(mm)をパラメータとした。得られた吸引力等を表1に示す。実施例2〜15は、長軸と短軸の比(a/b)が1.24〜1.31であり、前歯用途及び臼歯用途の双方への適用性は良好(○)であり、十分な吸引力を得ることができた。
Figure 2006081700
(比較例1〜3)
表1において、比較例1〜3は長軸と短軸の比(a/b)が1.57〜1.60であり、横に長すぎるため臼歯用途・前歯用途ともに適用することが難しく、前歯用途及び臼歯用途の双方への適用性は不適(×)となった。比較例1については実施例1〜15に比べて吸引力が小さいという点でも好ましくない。また、(Bs×Sc)/(Br×Sm)=1.39〜1.56、(π×Dr×Tk)/Sc=0.65〜0.74、(π×Dr×Tc)/Sc=0.65〜0.70であり、後述する図6の歯科用磁性アタッチメント全体として適切な値を得ることができなかった。
(実施例16)
図3は本発明の他の磁性アタッチメントであり、(a)が平面図、(b)が(a)をA−A’線でみた縦断面図である。この磁性アタッチメント30は、外形が6角形のカップヨーク32と、前記カップヨーク32の円形の開口部に収めた円板状の永久磁石34と、前記永久磁石34の磁極面上にシールドリング35及びディスクヨーク36からなる円板状プレートを配置した。前記永久磁石34は円板の厚さ方向に着磁し、一方の面をN極とし他方の面をS極とした。カップヨーク32とシールドリング35とディスクヨーク36は、レーザーで一体に溶接した後に、レーザー痕跡を平坦化するための研削を行なって吸着面31を構成した。図3(a)の点線の間の領域は溶接部39であり、図3(b)に示すように所定の深さでカップヨーク32とシールドリング35とディスクヨーク36を一体に溶接した部分に相当する。前記カップヨーク32は磁性ステンレス鋼(SUS447J1)を切削して、開口部と、長軸a方向の側面に形成した一対の切り込み33とを形成したものである。カップヨーク32は厚さcの部分と開口部を形成した為に薄くなっている厚さTcの部分を磁路として用いた。カップヨーク32の6角形の角にはR面取りを施した。吸着面31は長軸aの向きで広く、短軸bの向きで狭くなっている。前記シールドリング35と前記ディスクヨーク36からなる円板状プレートは、実施例1と同様の材質と方法で作製したものである。永久磁石14にはNdFeB系磁石の焼結体を用いた。
図4は、図3の磁性アタッチメントと対にして用いるキーパー40を示し、(a)が平面図、(b)が(a)でみた縦断面図である。このキーパー40は、カップヨーク32と同じ6角形の断面となるように磁性ステンレス鋼(SUS447J1)の棒を加工して厚さTkに切断したものである。磁性アタッチメントの吸着面31と同じ形状の吸着面40bを形成した。キーパー40の飽和磁化Bs=1.35Tとした。
図5は、キーパー20,40の各々に取っ手28,48を設けた様子を示す斜視図である。取っ手28,48はキーパーを取り扱う際の支持部として用いた。キーパーを根面板に埋設する際に取っ手28,48を用い、キーパーが根面板に接合された段階で取っ手28,48を除去した。なお、取っ手28はキーパーを作製した後に接合したものである。取っ手48はキーパーを作製する際に磁性ステンレス鋼の棒の側面に同じ組成の細長い板を接合しておいて、前記棒と前記板を一緒に切断することで形成したものである。
(実施例17)
図6は磁性アタッチメントとキーパーを口腔内で用いる様子を示す歯科用磁性アタッチメント全体の断面図である。符号3は非磁性材(SUS316L)の根面板であり、根面板3の端部には、実施例2のキーパー20を鋳ぐるみで一体に埋設しておいた。キーパーを埋設した根面板3は歯肉8の歯根4内に埋め込んだ。符号5bはレジン製の義歯床であり、義歯5aを植設すると共に前記根面板3と対向するように実施例1の磁性アタッチメント10を埋め込んだ。磁性アタッチメント10とキーパー20の詳細構造については図示を省略した。上記の構成により、根面板3に埋め込んだキーパー20と、義歯5a及び義歯床5bを設けた磁性アタッチメント10との間には磁気的な吸引力が作用し、義歯床5bは根面板3の方に押し付けられ、義歯5aを口腔内に支持することが出来た。図6は実施例1の磁性アタッチメントとキーパーを用いたが、実施例2の磁性アタッチメント30とキーパー40についても同様に歯科用磁性アタッチメントとして用いることができた。
(従来例1)
図7に示すサンドイッチ型の磁性アタッチメントで厚さ2.2mmのものを作製した。
(従来例2)
図8に示すカップヨーク型の磁性アタッチメントで厚さ1.5mmのものを作製した。
表2において、実施例1と、従来例1(サンドイッチ型)と従来例2(カップヨーク型)の3者を比較する。実施例1の磁性アタッチメントは、カップヨークの外形形状を矩形状(8角形)とし、開口部とそれに収納する永久磁石を円板状とし、カップヨーク厚さを1.45mmとした。円板状の永久磁石を用いることで厚さを薄くし、カップヨークの長軸側で磁気回路の磁路を確保することで高い吸着力を得ることができた。そのため、前歯用および臼歯用に用いることができ、部位による適用性は良好(○)となった。実施例1に限らず、本発明の他の実施例についても、キーパーと磁性アタッチメントの間で高い吸引力を得ることができた。これは、カップヨークの長軸側が幅広になっているために磁路が確保され、薄型にしても円板状の永久磁石から吸着面側に出た磁力線が外部に漏洩することがなく、円板状の永久磁石の磁界に対してカップヨークの磁気抵抗が高くならないい為であると考えられる。
これに対して、従来例1と従来例2は前歯用と臼歯用の双方に用いることができないため部位による適用性は不適(×)となった。従来例1(サンドイッチ型)の磁性アタッチメントは、外形形状が矩形で磁石形状が矩形であり、全体の厚さが2.2mmとなった。厚さが厚いために顎間距離が合致しないので臼歯用に用いることは難しい。厚さを薄くしようとすると永久磁石の磁極面が小さくなるので吸着力が低くなるので難しい。また、従来例2(カップヨーク型)の磁性アタッチメントは、カップヨークの外形形状を円形とし、開口部とそれに収納する永久磁石を円板状とし、カップヨーク厚さを1.5mmとした。しかし、前歯用に使う際に吸引力が小さくなってしまった。
Figure 2006081700
本発明の実施の形態に係わる磁性アタッチメントの概略図である。 図1の磁性アタッチメントと対にして用いるキーパーの概略図である。 本発明の他の実施の形態に係わる磁性アタッチメントの概略図である。 図3の磁性アタッチメントと対にして用いるキーパーの概略図である。 キーパーの形態を示す斜視図である。 歯科用磁性アタッチメント全体の断面図である。 従来の磁性アタッチメントの一例を示す概略図である。 従来の磁性アタッチメントの他の一例を示す概略図である。
符号の説明
3:根面板、4:歯肉、5a:義歯、5b:義歯床、8:歯肉、
10:磁性アタッチメント、11:吸着面、12:カップヨーク、
12c:ステップ、14:永久磁石、15:シールドリング、
16:ディスクヨーク、19:溶接部、20:キーパー、20b:吸着面、
20c:ステップ、28:取っ手、30:磁性アタッチメント、31:吸着面、
32:カップヨーク、33:切り込み、34:永久磁石、
35:シールドリング、36:ディスクヨーク、39:溶接部、
40:キーパー、40b:吸着面、48:取っ手


Claims (2)

  1. 開口部を形成した軟磁性のカップヨークと、前記開口部に収納した厚さ方向に異方性を有する円板状の永久磁石と、前記永久磁石上に設けた円板状の軟磁性体および前記円板状の軟磁性体の外周に設けたリング状の非磁性体を有し、
    前記カップヨークおよび前記リング状の非磁性体の間と、前記リング状の非磁性体および前記円板状の軟磁性体の間は溶接され、
    前記カップヨークと前記円板状の軟磁性体はキーパーと対向する吸着面を構成し、
    前記カップヨークが長軸aと短軸bを有する矩形状であることを特徴とする磁性アタッチメント。
  2. 前記長軸aと前記短軸bの比率(a/b)が1.1〜1.5であることを特徴とする請求項1に記載の磁性アタッチメント。


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