JP4811583B2 - 磁性アタッチメント - Google Patents

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Description

本発明は、薄型でありながら磁気吸引力が高く、耐食性が良好な磁性アタッチメントに関する。
歯科の分野において、歯並びを矯正する歯列矯正装置や、矯正された歯並びを保持する保定装置が用いられている。最近では、内部に永久磁石を有する磁性アタッチメントをワイヤーで連結させ、各歯にキーパーを設置し、永久磁石とキーパーとの間で発生する磁気吸引力により、着脱自在に歯に設置する矯正装置が提案されている。また義歯(ホウロウ質の人工歯)を義歯床に固定するための構造として、内部に永久磁石を有する磁性アタッチメントを樹脂製の義歯床に埋め込み、歯槽中の歯根に埋設された根面板にはキーパーを設置し、根面板に義歯を保持することが行われている。これらの用途に用いられる磁性アタッチメントにおいて、磁気吸引力や引抜耐力等を向上させるために、種々の構造が提案されている。
特開2001-112784号(特許文献1)には、図13に示す磁性アタッチメントが記載されている。この磁性アタッチメント301は、軟磁性材料からなるカップ状ヨーク(凹状のケース)302内に磁石体303を収容すると共に、ヨーク302の凹所開口部に軟磁性材料からなるシールド円板341と、シールド円板341の外周部及びヨーク302の内周部との間に、軟磁性材料、リング状のNi皮膜およびオーステナイト系ステンレス鋼が融合しているリング状非磁性改質部材342とよりなり、かつ、ヨーク302と非磁性改質部材342とシールド円板341のキーパー側の円状端面が研削によって例えば約0.15 mmだけ加工された平坦な面から構成されている。非磁性改質部材342は、シールド円板341とSUS316よりなる非磁性材料とをNiメッキを介在させた状態で一体成形したものを所定厚さにスライス加工して得られたシールプレート304をヨーク302の凹所開口部に配置した後、SUS316及びNi皮膜にレーザー光線を照射することにより形成される。上記ヨーク302は、外径D1(4.2 mm)がキーパーと接着する面における外径より大に形成されかつ傾斜した(θ=5°、高さH2=1.3 mm)肩部321と30°の傾斜をもった外周肩部323を有する。特許文献1の記載にしたがうと、この磁性アタッチメントにおいては、ヨークの内径D2と外径D1との比率(D2/D1)は0.74に設定されている。
特開平5-95965号(特許文献2)には、図14に示す磁性アタッチメントが記載されている。この磁性アタッチメントは、フェライト系ステンレス鋼により、外径4.4 mm、内径3.4 mm、高さH2.1 mmに形成し、外周面に周溝を設けた有底円筒状のケース402内に永久磁石403を固定し、フェライト系ステンレス鋼からなるシール円板441とオーステナイト系ステンレス鋼からなるシールリング442からなり内径2.6 mmをシーム溶接して形成したシールプレート404を、シーム溶接によりケース402に固着した構造を有する。
特開2002-345846号(特許文献3)は、図15に示す矯正ワイヤ用アタッチメントが記載されている。この矯正ワイヤ用アタッチメントは、歯列矯正用の矯正ワイヤ508を歯に固定するためのものであって、歯列を構成する各歯の表面に接着される台座部502と、矯正ワイヤ508を保持するワイヤ保持部503とよりなり、ワイヤ保持部503には、磁気吸引力を生じさせる永久磁石540を内蔵した磁石構造体504が配設されており、台座部502とワイヤ保持部503とは、両者の吸着面を当接させて磁気吸引力により着脱可能に接合するよう構成されており、ワイヤ保持部503の上面には、矯正ワイヤ508をスライド可能に保持する挿通穴部535を有する。
特開2001-112784号公報(第5〜6頁、図3) 特開平5-95965号公報(第3頁、図1) 特開2002-345846号公報(第4〜5頁、図1)
保定・矯正装置の薄型化や義歯の小型化に伴い、磁性アタッチメントの薄型化が望まれているが、磁性アタッチメントを薄型化しようとすると、従来の構造では磁気吸引力と引抜耐力をともに向上させることが困難となる。すなわち、図13の磁性アタッチメントでは、ヨーク302と非磁性改質部材342とシールド円板341のキーパー側の円状端面を研削によって0.15 mmも削り取るので(カップ状ヨーク302の端面の面積は増大する)、漏洩磁束が多くなり、磁気吸引力が低下すると考えられる。また、ヨーク302の凹所開口部と非磁性改質部材342となるシールリングとの間には僅か(直径差で0.02 mm)ではあるが隙間があるので、円周方向に沿ってレーザー光線を照射した場合には、溶接された部分は冷却されて収縮しようとするので、シールリング全体が大きく傾き、溶接されていない部分が浮き上がり、溶融される幅やその深さなどが円周方向に不均一となる現象が生じ易い。したがって接合強度が低下するとともに、密封が不十分なため、耐食性が低下することが予測される。そこでシールリングをカップ状ヨークの凹部に圧入すれば、上記隙間は形成されないが、この場合には、カップ状ヨークとシールリング342との間にバリが発生し、カップ状ヨーク302は外側に変形し、その後の全周溶接によりカップ状ヨーク302の端面の外周が拡張されてカップ状ヨーク302の端面の面積は増大するので、磁気吸引力が低下することが予測される。
図14の磁性アタッチメントは、ヨークの外周に周溝が設けられているので、高い(15〜25 kg)引抜耐力を有するものの、磁気吸引力は3Nといった値であり、実用上不十分なものである。また図15の矯正ワイヤ用アタッチメントは、挿通穴部535がワイヤ保持部503の上面に設けられているため、矯正ワイヤ用アタッチメント全体として厚くなってしまう。
従って本発明の目的は、薄型化しても高い磁気吸引力が得られる磁性アタッチメントを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の磁性アタッチメントは、永久磁石と、前記永久磁石を収納する耐食性軟磁性材料からなるカップ状ヨークと、前記カップ状ヨークの開口側に固着されたシール部材とを有し、前記シール部材は、耐食性軟磁性材料からなる板状ヨークと、前記板状ヨークの外周に接合された耐食性非磁性材料からなるシールリングとからなり、前記カップ状ヨークの開口付近の外周面に逆テーパ面を有することを特徴とするものである。
すなわち、本発明は具体的に以下の手段により達成することができる。
(1) 永久磁石と、前記永久磁石を収納する耐食性軟磁性材料からなるカップ状ヨークと、前記カップ状ヨークの開口側に固着されたシール部材とを有し、前記シール部材は、耐食性軟磁性材料からなる板状ヨークと、前記板状ヨークの外周に接合された耐食性非磁性材料からなるシールリングとからなり、前記カップ状ヨークの開口付近には外周面に対して所定角度θ(0°<θ≦4.5°)だけ傾いた逆テーパ面を有する逆テーパ部が全周にわたって設けられており、前記逆テーパ部の側壁の半径方向厚さが一定であることを特徴とする磁性アタッチメント。
(2) 永久磁石と、前記永久磁石を収納する円筒部とその開口側に形成された円錐台部を有する耐食性軟磁性材料からなるカップ状ヨークと、前記円錐台部に固着された円板状のシール部材とを有し、前記シール部材は、耐食性軟磁性材料からなる円板状ヨークと、前記円板状ヨークの外周に接合された耐食性非磁性材料からなるシールリングとからなり、前記円錐台部は、前記カップ状ヨークの中心軸を含む任意断面において前記円筒部の外周面に対して所定角度θ(0°<θ≦4.5°)だけ傾いた逆テーパ面を全周にわたって有すると共に、前記円錐台部の側壁の半径方向厚さが一定であることを特徴とする磁性アタッチメント。
(3) 上記(2) に記載の磁性アタッチメントにおいて、前記円筒部の外周面に円周溝を有することを特徴とする磁性アタッチメント。
(4) 上記(2) に又は(3) に記載の磁性アタッチメントにおいて、前記円筒部の底部側において内径(D2)と外径(D1)との比率(D2/D1)が0.78〜0.9の範囲にあることを特徴とする磁性アタッチメント。
(5) 上記(4) に記載の磁性アタッチメントにおいて、前記カップ状ヨークの高さHが0.6〜1.3 mmの範囲にあり、前記円筒部の外径D1が2.50〜5.50 mmの範囲にあることを特徴とする磁性アタッチメント。
本発明によれば、カップ状ヨークを薄型化しても磁気吸引力が高く、耐食性が良好な磁性アタッチメントを得ることができる。またカップ状ヨークの外周面に溝を設けることにより、引抜耐力が更に向上する。
特に、円筒部及び円錐台部を有するカップ状ヨークの内外径比D2/D1を0.78〜0.9に規定し、カップ状ヨークの開口付近を縮径させて特定の角度範囲(0°<θ≦4.5°)にある逆テーパ部を全周にわたって形成することにより、カップ状ヨーク端面の面積が適性な範囲に設定される(円筒部及び円錐台部の半径方向厚さが一様となる)ため、カップ状ヨークからの漏洩磁束が低減され、確実に高い磁気吸引力を得ることができる。
[1] 磁性アタッチメント
本発明の磁性アタッチメントについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例による磁性アタッチメントの断面図である。この磁性アタッチメント1は、円形断面の凹部20を有する軟磁性材料からなるカップ状ヨーク2と、これに収納される永久磁石3と、凹部20の開口部に嵌入されたシール部材4からなる。カップ状ヨーク2は、永久磁石3を収納しうる高さを有する円筒部21と内径側にシール部材4が固着される円錐台部22を有する。シール部材4は、永久磁石3を凹部20内に封止するとともに、磁路となる部材であり、軟磁性材料からなる円形の板状ヨーク41と、その外周に固着され板状ヨーク41とそれと同一厚さの非磁性材料からなるシールリング42で構成されている。円筒部21の外周面に、図1に破線で示す断面V字状の円周溝211を設けることも可能であり、これにより耐引抜力を高めることができる。
上記の磁性アタッチメントにおいて、高い磁気吸引力と引抜耐力を得るためには、円筒部21と円錐台部22は下記の寸法関係を有するのが好ましい。図1に示すように、D1は円筒部21の外径、D2は円筒部の底面付近の内径、Dmは永久磁石3の外径、D3はシールリング42の外径、D4は板状ヨーク41の外径、D6は円錐台部22の外径、tは永久磁石3の高さ、Hはカップ状ヨークの高さ、H2は円錐台部22(逆テーパ部)の高さ、dyは円周溝の半径方向深さを示す。θは円錐台部22の外周面(以下、逆テーパ面という)211と、円筒部21の外周面とのなす角度を示す。なお、円筒部21は全高にわたって内外径ともに等径に形成されている。
円筒部21においては、内外径比D2/D1を0.78〜0.9とし、かつ円錐台部22においては凹部の開口付近の外周に所定角度θ(0°<θ≦4.5°)の逆テーパ面221を形成することにより、カップ状ヨークの吸着面からの漏洩磁束が低減され、磁気吸引力と引抜耐力をともに向上することができる。特にHが1.5 mm以下(例えば0.6〜1.3 mm)である薄型の磁性アタッチメントにおいて、高い磁気吸引力を得るためにはD2/D1を0.78〜0.85とするのが好ましい。D2/D1が0.9を越えると、上記のような逆テーパ面が形成された磁路では、漏洩磁束が多くなり、またカップ状ヨークの肉厚が不足し、機械的強度が低下するので不都合である。また、円錐台部22の高さH2はシール部材4の厚さと同等であるのが好ましい。ここで、永久磁石3の厚さtは、磁石側面からの漏洩磁束や加工劣化に伴う磁束低下に起因する磁気吸引力の低下を考慮して0.3〜0.5 mmの範囲に設定するのが好ましい。永久磁石3を薄くすることにより、カップ状ヨークの高さHを0.6〜1.0 mmと薄くすることが可能となる。Hを0.6mm未満にすると工業的に量産することが難しい。また、円筒部21の外径D1を2.50〜4.80 mmとするのが好ましく、2.50〜4.40 mmとすることがより好ましい。D1を2.50 mm未満にすると工業的に量産することが難しい。D1を5.50 mm超にすると義歯床を小型化することが難しい。
逆テーパ面を設けることにより、引抜耐力を向上することができるが、その角度θは、D2/D1を大きくしてもカップ状ヨークの吸着面での漏洩磁束が少なく、かつ義歯を作製したときの接着剤の充填性が低下して義歯床との間に巣が残らないような範囲に設定すればよく、例えば4.5°以下(0を含まず)が好ましく、1.0°≦θ≦4.0°とすることがより好ましい。さらに円錐台部22の外径D5のばらつきを抑制するために、1.0°≦θ≦2.5°とすることが最適である。逆テーパ角度θを4.5°以下にすると、D2/D1が大きくてもカップ状ヨークの吸着面での漏洩磁束を極めて少なくすることができる。一方、θが4.5°を超えると義歯を作製したときの接着剤の充填性が低下して義歯床との間に巣が残ることがある。逆テーパ面は切削加工で形成することができるが、それよりも後述の縮径で形成するのが好ましい。縮径によればヨークの側壁の半径方向厚さが一定となるため、漏洩磁束の低減に極めて有効である。但し縮径により逆テーパ面を形成する場合、隙間xの大きさによってθの大きさを制御するのが好ましい。逆テーパ面がない(θ=0°)場合には引抜耐力が低下するので不都合である。
本発明においては、上記のヨーク及びシール部材はステンレス鋼のような耐食性を有する金属材料で形成することができる。例えば、カップ状ヨーク及び板状ヨークには軟磁性を有するマルテンサイト系若しくはフェライト系のステンレス鋼(例えばSUS447J1、SUSXM27、SUS444等)を用いるのが好ましい。ただし、SUS444のように高Bs材料(例えば1.5 T以上、但し2.2 T未満が好ましい。)を用いる場合には、そのままでは耐食性が低下するので、保護膜で表面を被覆することが望ましい。またシールリングは非磁性体であるオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS316L)で形成するのが好ましい。
図1の磁性アタッチメントを製造する場合、先ずカップ状ヨークと永久磁石3とシール部材4を準備した後、例えば図2に示す工程に従って製造することができる。磁性アタッチメントを効率よく組立てるために、シール部材4は、円板状ヨーク41となる丸棒をシールリング42となるパイプに挿入後、引抜き加工した円柱体を所定厚さにスライスすることにより形成するのが好ましい。スライスされたシール部材4は還元性雰囲気中で600〜880℃で0.5〜10時間、好ましくは700〜850℃で1〜8時間加熱する熱処理を行い、室温まで冷却する。熱処理条件が600℃×0.5時間未満では全く接合が起こらず、880℃×0.5時間超では熱処理時に界面が溶融して強い接合になり、吸着力が低下してしまう。熱処理により、円板状ヨーク41となる円板体とシールリング42となるリング体が軽度に接合される。この軽度の接合とは、例えば熱処理により、円板体とリング体の接合界面における溶融部分が接合界面の全面積に対して10%以下、より好ましくは5%以下となるように接合されていることである。なお、引抜き加工した円柱体を前記と同様の条件で熱処理後に所定厚さにスライスすることもできる。
次いでこれらの部材を図2に示す工程に従って組立てればよい。すなわち、カップ状ヨークの円形断面の凹部20に永久磁石3を収納し、凹部20の開口にシール部材4を嵌入する。押え部材10を傾けてその先端部をシール部材4のほぼ中央に当接し、シール部材4を固定する[図2(a)]。
カップ状ヨーク2とシールリング42の突き合わせ部12(直径D3)に沿って90°の等角度間隔でレーザー光により第1のスポット溶接部16e,16g,16i,16kを形成するとともに、シールリング42と円板状ヨーク41の突き合わせ部14(直径D4)に沿って90°の等角度間隔でレーザー光により第2のスポット溶接部16f,16h,16j,16lを形成し、シール部材4のカップ状ヨーク2への仮止めを行う[図2(b)]。
スポット溶接部は、シール部材4の浮上りを防止するために上記の如く複数個(例えば2〜8箇所)設けられているのが好ましく、また点対称の位置にあることがより好ましい。さらに、対角線上の点の順序(例えば、16e→16g→16k→16i)でスポット溶接することにより、溶融金属が冷却凝固する時にシール部材4が受ける収縮力を小さくかつバランスさせることができ、シール部材4の浮上りをより確実に防止することができる。スポット溶接部16e〜16l(溶融凝固した円形の部分)を形成することにより、シール部材4はカップ状ヨーク2に強固に固定される。
押え部材10を取り除いた後、第1のスポット溶接部の円周と同じ直径D3の円周に沿ってレーザー光により第1の全周溶接を行うとともに、第2のスポット溶接部の円周と同じ直径D4の円周に沿ってレーザー光により第2の全周溶接を行い、溶融部形状、溶融量、融け込み深さが全周に亘ってほぼ均一な溶接ビードが形成される[図2(c)]。これらの全周溶接により、カップ状ヨーク2の開口部は密封されるため、永久磁石3は外部から気密に遮断される。
全周溶接後のカップ状ヨーク2は図1にzで示す寸法(以下変形量という)だけ凹部の開口部外径が縮小するので、円錐台部22が形成され、その外周面が逆テーパ面221となる(即ち、縮径してD1>D5となる)。これは、カップ状ヨーク2とシール部材4との隙間xを埋める方向にカップ状ヨーク2の開口部領域が変形(縮径)するためである。
変形量zは隙間xの約半分である。これは、カップ状ヨーク11の内側への変形量は直径方向両端でzずつあるので、全体では2zとなるからである。例えば平面加工によりシール部材4が約20%薄くなる場合、平面加工後の変形量zは加工前の約80%となる。溶接により確実に密封するために隙間x(=D2−D3)は10〜60μm程度とし、変形量zは4〜24μm程度とする。xが大きすぎると(例えばx=70μm)、溶接された側の表面に後述の平面加工でも除去できないような深い凹みが残りやすく、錆を発生させる原因となるので好ましくない。
全周溶接を行うことにより、次の理由でヨークが縮径すると考えられる。スポット溶接による仮止めでカップ状ヨーク2とシールリング42を固定した時点ではカップ状ヨーク2の凹部開口端近傍の外径は殆ど変化せず、縮径は生じていない。これは、スポット溶接部16e〜16lの体積が小さいのでこれらが溶融後凝固する時点で該溶接部が縮もうとする力が発生するがカップ状ヨーク2を引き寄せるには至らないからである。しかして、第1の全周溶接を行うと、レーザー照射で溶融された突き合わせ部(溶接部)は凝固して縮もうとするので、カップ状ヨーク2とシールリング42を溶接部に向って引っ張る力が働く。このとき、シールリング42は、カップ状ヨーク2の溶融されていない側にスポット溶接部を介して固定されているので、溶接部に引っ張られても変形することはない。他方、カップ状ヨーク2の溶融された側は外周を固定されていないので、溶接部に引っ張られながら少しずつ変形していく。レーザーの照射位置を円周方向にずらしながら全周溶接を行っていくと、カップ状ヨーク2の開口端近傍は溶接部側に少しずつ引き寄せられていき、全周溶接が完了した段階でほぼ均一に縮径するので、カップ状ヨークの凹部の開口部付近には円錐台部22が形成され、その下部は全高(H1)にわたって幅寸法が実質的に同一の円筒部21となる。なお、スポット溶接による仮止めを行わないで全周溶接を行うと、シールリング42はヨークに固定されていないので、溶接部に強く引き寄せられ、シール部材4が大きく浮上る。
全周溶接を行った後、カップ状ヨーク2の上面及びシール部材4の表面18を所定の深さδだけ研磨等により平面加工する[図2(d)]。深さδは、カップ状ヨーク2とシール部材4が同一高さになりかつ全周溶接部43a,43bの痕跡が残らないような寸法とし、例えば10〜100μm(より好ましくは40〜60μm)とするのが好ましい。δが小さいと吸着面に凹凸が残り、δが大きいと溶接部の体積が過小になり溶接強度が低下してしまう。この平面加工により、シール部材4は傾くことなくカップ状ヨーク2にほぼ平行に溶接されるので、溶融部の形状、溶融量及び融け込み深さが全周に亘ってほぼ均一な平滑面40が得られ、溶融部が局部的に浅くなったり貫通孔が生じたりによる密封性の低下が防止できる。なお漏洩磁束をより少なくするために、シールリング15の内端部が永久磁石3の側面より内側に位置しているのが好ましく、そのためにシールリング15の半径方向厚さを40〜400μm程度に設定することが望ましい。
平面加工後に熱処理を行い、溶接部の非磁性相(オーステナイト相)を安定化し、またカップ状ヨーク2に収められた永久磁石3は機械的な歪等により磁力が劣化している場合があるのでその磁力を回復するのが好ましい。この熱処理は、不活性ガス雰囲気中で、600〜1100℃×0.5〜10h(好ましくは700〜900℃×1〜5 h)加熱後、室温まで冷却する条件が良い。熱処理を600℃未満の温度でかつ0.5 h未満の時間で行ってもその効果が無く、一方1100℃を越える温度でかつ10 hを越えて長い時間行うと、永久磁石3の結晶粒の粗大化や再焼結により磁力が大きく低下し、またカップ状ヨーク2及びシール部材4の熱変形が大きくなる。最後に永久磁石3に着磁を施す(軸方向に磁化する)ことにより、磁性アタッチメント1が得られる。
[2] 保定装置
図3は、本発明の磁性アタッチメント1を保定用ワイヤーによる連結した保定装置を示す概略図である。この保定装置は、複数個の磁性アタッチメント1と、磁性アタッチメント1を連結するワイヤー8と、各歯84,85の舌側側面に設けられたキーパー9とを有し、磁性アタッチメント1がキーパー9に吸着することにより設置される[図3(a)]。ここで「保定」とは、矯正後の歯84,85が元の位置に戻らないように暫く固定することをいう。キーパー9の反接着面側の面に保定装置の磁性アタッチメント1の平滑面を吸着させて保定を行う[図3(b)]。この保定装置は、磁気吸引力が高く薄型の磁性アタッチメント1を用いているため、キーパー9と保定用ワイヤー8を合わせた高さを低くすることができ、装着者の異物感が抑制される。また磁性アタッチメント1はキーパー9から着脱自在であるため、例えば歯磨きをするときなどに着脱することにより、歯磨きの障害にならない。
この保定装置を製造する場合、例えば磁性アタッチメント1を1列に並べて、各々の背面に接するように1本のワイヤー8を配置し、各磁性アタッチメント1の背面とワイヤー8にまたがるようにレーザーを照射し、溶接部89を形成して両者を固着する。保定に用いるキーパー9は耐食性軟磁性材料からなる丸棒をスライスして作製する。また歯列矯正後の歯84,85の舌側側面に歯科用接着剤を介してキーパー9を接着する。歯科用接着剤には紫外線硬化系の接着用レジンを用いるのが好ましく、アクリル系接着剤が特に好ましい。その際、磁性アタッチメント1をワイヤー8に固着する間隔とキーパー9同士の間隔とは同じにする。
保定用ワイヤー8は、適度に強度を有するものであれば特に限定されないが、耐食性非磁性材料からなる形状記憶合金が好ましく、中でも口腔内温度で形状記憶が再現できるニッケル・ チタン系合金が特に好ましい。ワイヤー8の高さH4は0.2〜0.4 mmであるのが好ましい。H4<0.2 mmでは保定用ワイヤーの強度が低く、保定時の異物感を抑制するためにはH4≦0.4 mmが好ましい。またキーパー9の高さH3を0.2〜1.0 mmとするのが好ましく、0.4〜0.8 mmとするのがより好ましい。H3<0.2 mmとすると、磁性アタッチメント1から流入した磁束の一部がキーパー9から漏洩し、磁気吸引力が低下する。またH3>1.0 mmとするとワイヤー8による異物感を抑制できない。保定装置を装着することによる異物感を抑制するには、キーパー9を含めた保定装置の高さが2.0 mm以下であるのが好ましく、1.8 mm以下であるのがより好ましい。ただし磁束漏れを抑制して高い磁気吸引力を得るには、キーパー9を含めた保定装置の高さが0.8 mm以上であるのが好ましい。ワイヤー8は帯状のものを含み、断面が矩形や円形等のものを用いることができる。
異物感を抑制するために保定装置の幅(Hや保定用ワイヤー長手方向と交差する向きの幅)はD1以下であるのが好ましい。なお図4に示すように、1本のワイヤー8に代えて複数の短いワイヤー81を用い、隣り合う磁性アタッチメント1の対向する側面にワイヤー81を溶接してもよい。
保定の期間は矯正に要した期間と同程度にする。同期間中、保定用ワイヤーを口腔内から取り外し洗浄するが、ワイヤーのみで構成した保定用ワイヤーのように形状が歪み再装着に支障を来たすことはない。また舌側にレジン部材を有する大型の保定器具に比べて異物感が抑制される。同期間満了時には保定用ワイヤーを外し、溶剤で歯科用接着剤を溶かしてキーパー9を除去する。
図5は、維持リングを用いた保定装置の一例を示す概略図である。図5の保定装置を含む以下説明する保定装置において、図3の保定装置と共通する部位については同じものを用いることができる。この保定装置は、複数個の磁性アタッチメント1と、各歯84,85の舌側側面に固定され、各磁性アタッチメント1を吸着させるキーパー9と、各磁性アタッチメント1の側面に設けられたフレーム92と、フレーム92の一側面に設けられた維持リング82と、維持リングを通るワイヤー8と、ワイヤー8における維持リング82の両側部分に固定された固定リング83とを有する。このように維持リング82を各磁性アタッチメント1の側面に設け、ワイヤー8を磁性アタッチメント1の側面に通すことにより、図3の保定装置よりさらに各磁性アタッチメント1の厚さを抑えることができる。なお磁性アタッチメント1の外形は、図5に示すような長方形のものでも良いが、長方形の4方の角を面取りした略八角形のものでも良い。
磁性アタッチメント1の側面に設けられたフレーム92は、磁性アタッチメント1のキーパー9と吸着する面側に突出しており、磁性アタッチメント1とキーパー9とが吸着する際、磁性アタッチメント1がキーパー9に対してずれるのを防止する。フレーム92の厚さはキーパー9に対してずれを防止できれば特に限定されないが、0.2〜0.5 mmが好ましい。フレーム92の厚さが0.2 mm未満であるとずれを防止できず、0.5 mmを越えると保定装置全体の厚さが増してしまう。
固定リング83は、維持リング82とワイヤー8との所定の位置関係が維持されるように、ワイヤー8に接着剤等により固定されている。このように維持リング82の両側部分に固定リング83を設けて維持リング82の位置を固定することにより、維持リング82をワイヤー8に完全に固定されないため、保定装置の脱着性が良くなる。
また維持リング82の横幅をW1とし、維持リング82の両側に固定された固定リング83同士の間隔をW2とすると、W2>W1であるのが好ましい。具体的には、W2―W1が0.03〜0.5 mmであるのが好ましく、0.03〜0.2 mmであるのがより好ましい。W2―W1が0.03 mm未満であると、保定装置の脱着性が良くなく、固定リング83の固定に使用する接着剤の回り込みによる維持リングの固着が起こる恐れもある。またW2―W1が0.5 mm超であると、矯正した歯の保定が十分でない。維持リング82の横幅W1は、ある程度の強度を保てれば特に限定されないが、1.0〜4.0 mmが好ましい。横幅W1が1.0 mm未満であると強度を保てず、4.0 mmを越えても保定装置設置に伴う異物感が増大するだけである。維持リング82の横幅をW1は、磁性アタッチメント1とフレーム92とを合わせた幅より小さいのが好ましい。
ワイヤー8の材質は、図3の保定装置を同じものであるのが好ましい。またワイヤー8の直径は、維持リング82の内径に対して0.05 mm以上小さいのが好ましい。フレーム92、維持リング82及び固定リング83には、ヨーク及びシール部材と同じ非磁性のステンレス鋼を用いることができる。
この保定装置の製造方法は、例えば、まず磁性アタッチメント1の側面にフレーム92をレーザー溶接し、その一側面に維持リング82をジグで固定しつつレーザー溶接する。なおレーザー溶接ではなく接着により固定しても良い。各キーパー9を接着剤により各歯84,85に固定し、一側面に維持リング82が設けられた磁性アタッチメント1を各キーパー9にそれぞれ設置する。各維持リング82にワイヤー8を通す。その際、各固定リング83が各維持リング82の両側に位置するように、固定リング83にもワイヤー8を通す。固定リング83同士の間隔がWになるように、固定リング83をワイヤー8に接着剤により固定することにより、保定装置が得られる。固定リング83を固定する際、維持リング82と両側の固定リング83との間にW2―W1の厚さのスペーサ板を挟みつつ、接着を行っても良い。接着剤が乾ききる前にスペーサ板をはずすことにより、固定リング83同士の間隔がW2になるように各固定リング83を固定させることができる。
固定リング83をワイヤー8に固定する方法の別の例としては、まず固定リングなしで維持リング82をワイヤー8に通し、各磁性アタッチメント1を各キーパー9に設置した状態で維持リングの位置をワイヤー8にマーキングする。磁性アタッチメント1を口腔から取り外した後、維持リングをワイヤー8から取り外し、固定リング83が各維持リング82の両側に位置するように、維持リング82及び固定リング83をワイヤー8に通す。ワイヤー8に付けられたマーキングに基づいて、上述した例と同じように各固定リング83をワイヤー8に固定させる。
各磁性アタッチメント1においてすべての固定リング83が固定されたら、保定装置の両端から延びているワイヤー8の冗長部分を適宜切断・除去する。
維持リングを用いた保定装置の別の例を図6に示す。図5に示す保定装置では、維持リング82はフレーム92の一側面にのみ設けられ、ワイヤー8は各磁性アタッチメント1の一側面のみを連結しているが、本発明の保定装置はこれに限らず、図6に示すように、ワイヤー8を各磁性アタッチメント1の両側面に設けても良い。具体的には、フレーム92の両側面にそれぞれ維持リング82a,82bを設け、各維持リング82a,82bにワイヤー8a,8bを通して、それぞれ固定リング83a,83bで固定する。これにより、各磁性アタッチメント1をより強固に連結することができ、矯正した歯並びを保持する保定力を向上させることができる。また各磁性アタッチメント1の両側面にワイヤー8a,8bが連結しているため、一側面にのみワイヤー8が設けられている場合と比べて、より安定したキーパー9との吸着が可能になる。
図7は保定装置のさらに別の例を示す概略図である。図7に示す保定装置は、図5の保定装置の上面に保護カバー86が設けられている。保護カバー86はその側面にチューブ87を有し、チューブ87にワイヤー8を通すことにより、ワイヤー8及びチューブ87を軸にちょうつがい構造を形成する。このように保護カバー86を設けることにより、磁性アタッチメント1、維持リング82等を保護するとともに、舌等が接触する部分が滑らかになり、保定装置を装着することによる異物感を抑制することができる。
保護カバー86は、例えば図8(a) に示すような一側面の片側部分に1本のチューブ87を有する保護カバー86を作製し、保護カバー86のチューブ87のうち各維持リング82及び固定リング83に対応する部分を図8(b) に示すように除去した後、保定装置に取り付けても良い。また各維持リング82同士の幅に対応するような長さの複数のチューブ87を保護カバー86の所定の位置に溶接しても良い。保護カバー86の長手方向両端はチューブ87が設けられている側に折りたたまれている。保護カバー86の長手方向両端を折りたたむことにより、保護カバー86の強度を高めることができる。
図7に示す保定装置では、維持リング82は、両側の固定リング83により固定されているが、図9に示すように、固定リング83の代わりに、チューブ87の除去部分の幅をW2とし、チューブ87により維持リング82を挟んでも良い。また図10に示すように、ワイヤー8を各磁性アタッチメント1の両側面に設けても良い。具体的には、フレーム92の両側面にそれぞれ維持リング82a,82bを設け、各維持リング82a,82bにワイヤー8a,8bを通して、それぞれ固定リング83a,83bで固定し、かつチューブ87a,87bを取り付けても良い。
フレーム92の形状は、上述したものに限らず、磁性アタッチメント1をキーパー9に吸着している際に、ずれが生じないようにすることができる形状であれば良い。例えば、図11に示すように、突起状のフレーム93a,93b,93c,93dを磁性アタッチメント1の4辺にそれぞれ設け、そのうちの一つのフレーム93aに維持リング82を設けても良い。またフレーム92を設けずに、維持リング82を磁性アタッチメント1に直接設置しても良い。
また磁性アタッチメント1及びフレーム92の形状は特に限定されないが、フレーム92の一側面に維持リング82が設置しやすいような平面部が設けられているのが好ましい。例えば、図12に示すように、円盤状の磁性アタッチメント1の側面に、側面の一部に平面部95を有する円筒状のフレーム94を設け、平面部95に維持リング82を設置しても良い。
[3] 矯正装置
図5〜7、9及び10に示す保定装置は、歯列矯正における矯正装置としても用いることができる。歯列矯正とは、各磁性アタッチメント1に連結したワイヤー8の弾性力によって磁性アタッチメント1が設置されている歯に押圧,引き戻し,ねじり等の力を加え、歯列を正しい位置及び向きに変位させるものである。しかし所望の歯並びに一度で矯正しようとすると、非常に強い力が歯に掛かってしまうため、段階的にワイヤー8を閉めていくことにより、徐々に矯正していく必要がある。
従って、上記装置を矯正装置として用いる場合、一定期間矯正を行った後、固定リング83をワイヤー8から着脱し、新たに所望の位置に固定し直す必要がある。固定リング83は接着剤により固定されており、例えばアクリル系の接着剤を用いた場合、図5〜7、9及び10に示す矯正装置をアセトン系の溶剤に漬けることにより、接着剤を溶かして固定リング83をワイヤー8から着脱させることができる。このようにワイヤー8の長さを適宜変更できるため、矯正の段階に合わせて新たに別の矯正装置を作り直す必要がなく、今まで使っていた矯正装置を再度利用できる。なお図9の矯正装置では、チューブ87の除去部分を変更することにより、磁性アタッチメント1の新しい所望の位置に対応させることができる。
保定装置及び矯正装置の設置位置は歯の舌側側面に限らず、舌とは反対側の側面に設置しても良いし、両側に設置しても良い。
[4] 測定条件
本発明において、磁性アタッチメント1の磁気吸引力、引抜耐力及び耐食性は次の条件で測定するものとする。図13は磁気吸引力を測定する装置の概略を示す図である。この測定装置は、磁性アタッチメント1を固定するチャック193と、チャック193にアダプタ194を介して接続するデジタルフォースゲージ195と、デジタルフォースゲージ195を動かす微動装置196と、微動装置196を支持するスタンド197と、キーパー9(直径D5、厚さ0.8 mmのSUS447J1製円板)を支持するようにスタンド197に固定された支持部材192とを具備する。この装置によれば、チャック193に固定した磁性アタッチメント1と支持部材192に固定したキーパー9とを吸着させた状態で、微動装置196を徐々に上昇させ(矢印方向)、磁性アタッチメント1がキーパー9から離れたときのデジタルフォースゲージ195に表示された数値を読み取る。測定は10個の磁性アタッチメント1について行い、得られた数値の平均値を磁気吸引力とする。
引抜耐力は図14に示すダミー床5を使用して測定する。このダミー床5は金銀パラジウム合金からなり、内径D6=D1+0.2 mm、深さth=H+0.1 mmの寸法を有する凹部51の内周に、半径方向深さdh=0.2 mmの円周溝52の半径方向を設けたものである。平滑面40の中央に取手6(シール部材と同じ素材)を固着した磁性アタッチメント1を、磁性アタッチメント1とダミー床5との間の距離g=0.1 mmとなるように歯科用接着剤7(例えばレジンセメント)を介してダミー床5に接着した。得られたダミー床5付磁性アタッチメント1を4℃と60℃の水槽中に各1秒ずつ1万回浸漬した。ダミー床5付磁性アタッチメント1を引張圧縮試験機(今田製作所製:SV-55)(図示せず)にセットし、取手6と取手54を各々矢印B方向及びB’方向に引張速度1mm/秒で引っ張り、ダミー床5と磁性アタッチメント10との接合部が破断されたときの数値を読み取る。測定は10個の磁性アタッチメント1について行い、得られた数値の平均値を引抜耐力とする。なお、対応する義歯床の凹部に円周溝がない磁性アタッチメント1については、凹部51に円周溝の無いダミー床5を用いて上記と同様の測定を行った。
磁性アタッチメント1の耐食性は、磁性アタッチメント1を37℃の5%食塩水中に3日間浸漬後、溶接部の錆発生状況を目視で観察するとともに、永久磁石3が腐食されているか否かを確認するために食塩水を分析し、食塩水からNdが検出された場合は、耐食性が不良と判定した。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す構造を有する磁性アタッチメント1であり、カップ状ヨーク2の内外径比(D2/D1)、逆テーパ面の角度(θ)、及びカップ状ヨーク2の高さHがそれぞれ異なる10種類の磁性アタッチメントを、図2に示す手順にしたがって、以下の条件で製造した(それぞれ実施例1(a)〜(j)とする。)。永久磁石3としてNd-Fe-B系異方性焼結磁石[NEOMAX社製、NMX48-CH(残留磁束密度Br=1.35 T)]を用いた。
SUS447J1(Bs=1.28 T)製丸棒をスライスした後、外周面に切削で円周溝211を形成し、一方の端面を切削して凹部20を形成して、カップ状ヨーク2を作製した。円板状ヨーク41は、SUS447J1製丸棒をSUS316L製パイプに挿入し、引抜き加工後にスライスし(厚さ0.20 mm)、還元性雰囲気中800℃で熱処理し、室温まで冷却して作製した。円板状ヨーク41の外周にシールリング42を弱く接合してシール部材4を形成した。また、実施例1(e) の磁性アタッチメント1については、カップ状ヨーク2の外周面に切削で円周溝211を形成した。
カップ状ヨーク2とシール部材4との接合において、スポット溶接部16e〜16lの直径を0.2 mmとし、レーザー光のスポット径を0.2 mmとした。溶接後のカップ状ヨーク2の上面及びシール部材4の表面18を深さδ=0.05 mmだけラップ研磨して、全体を最大面粗さRmaxが1μm以下の平滑面40に仕上げた。平面加工後の溶接部の深さは周方向にわたって0.1 mmの均一なものであった。平面加工後に800℃のArガス雰囲気中で1時間熱処理した後に永久磁石3を着磁して図1に示す磁性アタッチメント1が得られた。磁性アタッチメント1の主要部の寸法及び平面加工後のカップ状ヨーク2の開口部の外径の変形量z、カップ状ヨーク2の開口端近傍の外径D5のばらつき、隙間x、カップ状ヨーク2とシールリング42間のバリの有無、シール部材4の傾きの有無、および接着剤の充填性を表1に示す。カップ状ヨーク外径D1=4.40 mmとし、表1に示す以外の寸法は、凹部の深さ=t+0.20 mm、シールリング外径D3=D2−x、シールリング半径方向厚さ=0.20 mm、円板状ヨーク外径D4=D3−0.40 mm、dy=0.20 mm、逆テーパ高さH2=0.2 mm、永久磁石3の外径Dm=D2−0.05 mmとした。なお、カップ状ヨーク2の吸着面の面積は、実施例1(a),(b),(e) 及び(h)〜(j) では5.5 mm2であり、実施例1(c) 及び(d) では5.4 mm2であり、実施例1(f) では6.0 mm2であり、実施例1(g) では4.4 mm2である。
各磁気アタッチメント1の磁気吸引力と引抜耐力の測定結果を同じく表1に示す。実施例1(a)〜(g) の結果から分かるように、D2/D1=0.78〜0.85とし、かつ逆テーパ部22の傾きを1°≦θ≦4.5°とすることにより、薄型化しても高い磁気吸引力と引抜耐力が得られた。また実施例1(h)〜(j) の結果から分かるように、カップ状ヨーク2の高さが0.6〜1.45 mmの範囲でも、高い磁気吸引力と引抜耐力が得られた。特に、実施例1(e) では、ヨークの外周面に円周溝を有するので、他の実施例のものよりも高い引抜耐力を有することが分かった。さらに、実施例1のいずれの場合でもカップ状ヨーク2の開口端近傍の外径D5のばらつき、変形量z、カップ状ヨーク2とシールリング42間のバリの有無、シール部材4の傾きの有無、および接着剤の充填性も考慮した総合的な評価も良好であることが分かった。
Figure 0004811583
(実施例2)
カップ状ヨーク2及び円板状ヨーク4の材質をSUS444(Bs=1.6 T)に変更した以外は、表1の実施例1(b) と同様の磁性アタッチメント1を作製したところ、実施例1と同様に高い磁気吸引力が得られた。さらに、円板状ヨーク4材の高飽和磁化Bsによる円板状ヨーク4の表面の耐食性の低下を防止するために、図2(d)の熱処理工程後に、アルカリ溶液で脱脂洗浄を行い、磁性アタッチメントの表面に窒化チタンの薄膜(厚さ3μm)を被覆した。成膜は、イオンプレーティング装置でTiターゲットを用い、N2ガスに放電してプラズマを発生させ、真空度2.7×10-2 Pa、250℃、15秒の条件で行った。この磁性アタッチメント1の寸法等と評価結果を同じく表1に示す。表1から分かるように、この磁性アタッチメント1は実施例1のものより磁気吸引力が向上し、かつ引抜耐力も高くなった。
(実施例3)
義歯床の凹部内周に円周溝(半径方向深さ0.2 mm)を設けた以外は実施例1(e) と同様の磁性アタッチメント1を作製した。その寸法等と評価結果を同じく表1に示す。表1から分かるように、引抜耐力がさらに向上した。なお義歯床凹部と逆テーパ面221との間の接着剤に巣は発生していないことが確認された。
(比較例1)
D2/D1=0.80で、シール部材4の外径D3をカップ状ヨーク2の内径D2に揃え、逆テーパ面221及び円周溝211を形成せず、シール部材4をカップ状ヨーク2の凹部20に圧入し、溶接を行った以外は実施例1(b) と同様の条件で磁性アタッチメント1を作製した。この磁性アタッチメント1の寸法等と評価結果を表1に示す。表1から分かるように、この磁性アタッチメント1の磁気吸引力及び引抜耐力は実施例1のものよりも低く、耐食性も十分でなかった。またカップ状ヨーク2とシールリング42との間にバリが発生し、カップ状ヨーク2の開口近傍の外周の一部は外側に変形し、部分的にテーパが付いた状態であることが確認された。その変形方向は本発明とは逆なので、表1では変形量zはマイナスで表示されている。
(比較例2)
D2/D1=0.80で、シール部材4の外径D3をカップ状ヨーク2の内径D2に揃え、カップ状ヨーク2の開口近傍の外周に研削で逆テーパ面221(θ=5.0°)を形成し、逆テーパ高さH2=1.17 mmとし、円周溝211は形成せず、シール部材4をカップ状ヨーク2の凹部20に圧入し、溶接を行った以外は実施例1(b) と同様の条件で、吸着面積が4.2 mm2の磁性アタッチメント1を作製した。この磁性アタッチメント1の寸法等と評価結果を表1に示す。表1から分かるように、この磁性アタッチメント1は磁気吸引力及び引抜耐力ともに実施例1のものよりも低下し、また耐食性も不十分であった。さらにカップ状ヨーク2とシールリング42との間にバリが発生し、義歯床凹部と逆テーパ面221との間の接着剤に巣が発生した。
(比較例3)
D2/D1=0.74で、シール部材4の外径D3をカップ状ヨーク2の内径D2に揃え、カップ状ヨーク2の開口近傍の外周に研削で逆テーパ面221(θ=2.0°)を形成し、逆テーパ高さH2=1.17 mmとし、円周溝211は形成せず、シール部材4をカップ状ヨーク2の凹部20に圧入し、溶接を行った以外は実施例1(b) と同様の条件で吸着面積が6.7 mm2の磁性アタッチメント1を作製した。この磁性アタッチメント1の寸法等と評価結果を同じく表1に示す。表1から分かるように、この磁性アタッチメント1の磁気吸引力は実施例1のものよりも大幅に低下し、耐食性も不十分で、またカップ状ヨークとシールリングとの間にバリが発生した。
(比較例4)
D2/D1=0.74で、シール部材4の外径D3をカップ状ヨーク2の内径D2に揃え、カップ状ヨーク2の開口近傍の外周に研削で逆テーパ面221(θ=2.0°)を形成し、逆テーパ高さH2=1.17 mmとし、円周溝211は形成せず、シール部材4をカップ状ヨーク2の凹部20に圧入し、溶接を行った以外は実施例1(k) と同様の条件で磁性アタッチメント1を作製した。この磁性アタッチメント1の寸法等と評価結果を同じく表1に示す。表1から分かるように、この磁性アタッチメント1の磁気吸引力が実施例1のものよりも低下し、シール部材4はカップ状ヨーク2から浮き上がった状態で傾き、全周溶接が完全に行われていなかった。
(実施例4)
カップ状ヨーク2の外径がD1=2.50 mmで、カップ状ヨーク2の内外径比D2/D1=0.80,0.85及び0.90とした以外は実施例1(e) と同様の条件で3種類の磁性アタッチメント1を作製した(実施例4(k)〜(m))。これらの寸法等と結果を同じく表1に示す。表1から分かるように、いずれの磁性アタッチメント1も2.6 N以上の磁気吸引力を示し、また引抜耐力も高い値を示した。しかし、カップ状ヨーク2の内外径比D2/D1=0.92とした以外は上記と同様の条件で磁性アタッチメント1を作製したところ、カップ状ヨーク2の機械的強度が低下することが確認された。
(比較例5)
カップ状ヨーク2の外径がD1=2.50 mmで、シール部材4の外径D3をカップ状ヨーク2の内径D2と同じにし、カップ状ヨーク2の開口近傍の外周に研削で逆テーパ面221(θ=2.0°)を形成し、逆テーパ高さH2=1.17 mmとし、円周溝211は形成せず、シール部材4をカップ状ヨーク2の凹部20に圧入し、溶接を行った以外は実施例4(k) と同様の条件で磁性アタッチメント1を作製した。この磁性アタッチメント1の寸法等と評価結果を同じく表1に示す。表1から分かるように、この磁性アタッチメント1の磁気吸引力は実施例4のものよりも低下し、耐食性も不十分で、カップ状ヨークとシールリングとの間にバリが発生した。
(実施例5)
カップ状ヨーク2の内外径比D2/D1=0.80、カップ状ヨーク高さH=1.0 mmとした以外は実施例4と同様の条件で6個の磁性アタッチメント1を作製した(磁気吸引力=8.4 N)。これらの磁性アタッチメント1と、矩形状の断面を有する高さH4=0.3 mmのSUS316L製ワイヤー8とを用いて図3に示す保定装置を作製した。直径2.50 mmのSUS447J1(Bs=1.28 T)製丸棒を厚さ0.5 mm(=H3)にスライスし、6個のキーパー9を作製した。キーパー9と磁性アタッチメント1とワイヤー8とを合わせた高さ(=H+H3+H4)は1.8 mmとした。これらを用いて6ヶ月間保定を行ったところ、使用中の異物感は十分に抑制された。保定が完了してから1ヶ月経過した時点で、矯正歯の逆戻り(リラップス)は無いことが確認された。従って、薄型の磁性アタッチメント1が十分な磁気吸引力を発揮し、保定が良好であることが分かった。
(実施例6)
図3においてワイヤー8に代えて、図4に示す5本の短いSUS316L製ワイヤー81を用い、レーザー溶接で磁性アタッチメント1の対向する側面にワイヤー81を連結した以外は実施例5と同様の条件で保定装置を作製した。キーパー9と磁性アタッチメント1とを合わせた高さ(=H+H3)は1.5 mmとした。これらを用いて6ヶ月間保定を行ったところ、使用中の異物感は十分に抑制された。保定が完了してから1ヶ月経過した時点で、矯正歯の逆戻り(リラップス)は無いことが確認された。従って、薄型の磁性アタッチメント1が十分な磁気吸引力を発揮し、保定が良好であることが分かった。
(実施例7)
永久磁石3としてNd-Fe-B系異方性焼結磁石{NEOMAX社製、NMX48-CH(残留磁束密度Br=1.35 T)}を用いた図5に示す構造を有する保定装置を製造した。具体的には、維持リング82の横幅W1を2.0 mmとし、固定リング83の横幅を2.0 mmとし、磁性アタッチメント1の大きさを4.4 mm×3.3 mmとし、キーパー9の大きさを4.2 mm×3.1 mmとし、固定リング83同士の幅W2と維持リング82の横幅W1との差W2―W1が0〜1.0 mmの範囲で、6個の保定装置を製造した。それぞれの保定装置における脱着性、及び1ヶ月保定したときの矯正した歯の戻り具合を測定した。得られた結果を表2に示す。
Figure 0004811583
注1:磁性アタッチメント1とキーパー9とを1組ずつ指でずらし、引っ張らないと外れない。
注2:保定ワイヤーの端を引き上げると、磁性アタッチメント1が順にキーパー9から外れていく。
表2から分かるように、W2―W1をわずかに設けることにより磁性アタッチメント1の脱着性が良くなった。またW2―W1を大きくしすぎると、矯正した歯の元の状態への戻りがあることが分かった。
本発明の一実施例による磁性アタッチメントの断面図である。 図1の磁性アタッチメントを製造する工程を示す概略図である。 保定装置の一例を示し、(a) は横から模式的に示す図であり、(b) は歯に設置した状態を示す図である。 保定装置の別の例を示す模式図である。 保定・矯正装置の一例を示す模式図である。 保定・矯正装置の別の例を示す模式図である。 保定・矯正装置のさらに別の例を示す模式図である。 保護カバーを示す模式図である。 保定・矯正装置のさらに別の例を示す模式図である。 保定・矯正装置のさらに別の例を示す模式図である。 磁性アタッチメントに設けるフレームの別の例を示す模式図である。 磁性アタッチメントに設けるフレームのさらに別の例を示す模式図である。 磁性アタッチメントの引抜耐力を測定する治具を示す概略図である。 磁性アタッチメントの磁気吸引力を測定する装置を示す概略図である。 従来の磁性アタッチメントの一例を示す概略図である。 従来の磁性アタッチメントの別の例を示す概略図である。 従来の磁性アタッチメントのさらに別の例を示す概略図である。
1・・・磁性アタッチメント
2・・・カップ状ヨーク
20・・・凹部
21・・・円筒部
211・・・円周溝
22・・・円錐台部
221・・・逆テーパ面
3・・・永久磁石
4・・・シール部材
40・・・平滑面(研磨後の表面)
41・・・円板状ヨーク
42・・・シールリング
43a・・・第1の全周溶接部
43b・・・第2の全周溶接部
8,81,81a,81b・・・ワイヤー
82,82a,82b・・・維持リング
83,83a,83b・・・固定リング
86・・・保護カバー
87,87a,87b・・・チューブ
9・・・キーパー
91・・・接着剤
92,93a,93b,93c,93d,94・・・フレーム

Claims (5)

  1. 永久磁石と、前記永久磁石を収納する耐食性軟磁性材料からなるカップ状ヨークと、前記カップ状ヨークの開口側に固着されたシール部材とを有し、前記シール部材は、耐食性軟磁性材料からなる板状ヨークと、前記板状ヨークの外周に接合された耐食性非磁性材料からなるシールリングとからなり、前記カップ状ヨークの開口付近には外周面に対して所定角度θ(0°<θ≦4.5°)だけ傾いた逆テーパ面を有する逆テーパ部が全周にわたって設けられており、前記逆テーパ部の側壁の半径方向厚さが一定であることを特徴とする磁性アタッチメント。
  2. 永久磁石と、前記永久磁石を収納する円筒部とその開口側に形成された円錐台部を有する耐食性軟磁性材料からなるカップ状ヨークと、前記円錐台部に固着された円板状のシール部材とを有し、前記シール部材は、耐食性軟磁性材料からなる円板状ヨークと、前記円板状ヨークの外周に接合された耐食性非磁性材料からなるシールリングとからなり、前記円錐台部は、前記カップ状ヨークの中心軸を含む任意断面において前記円筒部の外周面に対して所定角度θ(0°<θ≦4.5°)だけ傾いた逆テーパ面を全周にわたって有すると共に、前記円錐台部の側壁の半径方向厚さが一定であることを特徴とする磁性アタッチメント。
  3. 請求項2に記載の磁性アタッチメントにおいて、前記円筒部の外周面に円周溝を有することを特徴とする磁性アタッチメント。
  4. 請求項2又は3に記載の磁性アタッチメントにおいて、前記円筒部の底部側において内径(D2)と外径(D1)との比率(D2/D1)が0.78〜0.9の範囲にあることを特徴とする磁性アタッチメント。
  5. 請求項に記載の磁性アタッチメントにおいて、前記カップ状ヨークの高さHが0.6〜1.3 mmの範囲にあり、前記円筒部の外径D1が2.50〜5.50 mmの範囲にあることを特徴とする磁性アタッチメント。
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