JP3577920B2 - 義歯アタッチメントの製造方法 - Google Patents
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【技術分野】
本発明は,限られた義歯床内において必要な磁気吸引力を確保できる,小型の磁気式の義歯アタッチメントの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,磁気吸引力を利用した義歯アタッチメントとしては,例えば図7,図8に示すものが提案されている(特開平4−227253号公報)。図7に示すごとく,義歯80を装着するため,人体の歯根部96には根面板95が埋設され,該根面板95の中にキーパー9が埋めこまれている。義歯80は,該キーパー9と対向するように設けた義歯アタッチメント8と,これを包むレンジ床93及びホウロウ質の人工歯94からなる。
【0003】
上記義歯アタッチメント8は,図8に示すように,上記キーパー9と当接する吸着面に対し磁束が交差する方向に着磁された,円柱状の永久磁石よりなる磁石体81と,該磁石体81を収納する凹所89を有すると共に軟磁性材料よりなる箱型のヨーク82とを有する。また,上記磁石体81をヨーク82内に封入するようにヨークの凹所開口部890に配設されたシールド板86及びシールドリング87とを有する。なお,シールド板86とシールドリング87とを合わせてシールプレート88と称している。
上記各部材は,全て耐食性材料により構成されている。
【0004】
【解決しようとする課題】
ところで,上記従来の義歯アタッチメントの製造方法は,ヨーク82とシールドリング87の外周,及び該シールドリング87の内周とシールド板86の外周における,それぞれの突き合わせ部をレーザー溶接している。
しかしながら,このような二重の溶接をすると,溶接時の熱による歪みのために,ヨーク82とシールドリング87の外周との突き合わせ部に空隙が生じたり,凹凸が生じたりする。そのため,シールドリング87の内周とシールド板86との突き合わせ部がレーザー溶接しにくいと共に,溶接割れが生じやすいという問題点があった。
【0005】
これらの問題点を解決するために,日本金属学会講演概要集(1996年9月29日)第408頁においては,図9(A),(B)に示す製造方法が提案されている。
本文献に示されている製造方法は,まずシールプレート841の外周に予めNi皮膜851を設けておく。そして,磁石体811を収納したヨーク821の凹所開口部820に,上記シールプレート841を配置して蓋をした後に,ヨーク821とシールプレート841の外周との間を溶接する。
【0006】
この溶接時に,上記Ni皮膜を溶融させると共にこれを,上記ヨーク821とシールプレート841との間に溶け込ませる。これにより,溶融部871(図9(B))を非磁性化している。
これにより,レーザーによる溶融が一回ですむために溶接回数が一回省略でき,それに伴う問題点も解決される。
【0007】
しかしながら,この製造方法には以下のような欠点がある。
即ち,上記溶接時に,図9(B)に示すごとく,ヨーク821とシールプレート841との間に上記Ni皮膜を溶け込ませて溶融部871を形成する際には,上記溶融部871の溶接深さは図9(B)に実線Dで示すごとく,丁度シールプレート841の厚み分だけ形成する必要がある。これにより,上記ヨーク821とシールプレート841との間の非磁性化を図ることができる。
しかし,この際,もしも同図に破線Eで示すごとく溶融部871の溶接深さが深くなり,磁石体811も溶融すると,磁石体811が損傷を受け,磁気吸引力が低下してしまう。
【0008】
一方,この危険を回避するため,同図に点線Fで示すごとく,上記溶接深さを浅くすると,軟磁性材料であるNi皮膜が未溶融状態のまま残存するため,ヨーク821とシールプレート841との間に磁束の短絡が発生し,磁気吸引力が低下してしまう。更には,上記シールプレート841の厚みは例えば0.2mm程度と非常に薄い。それ故,溶融部871を形成するための溶接条件が極めて厳しい。
このように,上記の製造方法では,ヨークとシールプレートとの間に非磁性領域を形成することが,非常に困難である。
【0009】
更に,この製造方法では,Ni皮膜851を溶融するため,上記のごとくシールプレート841の厚さ分だけ溶融深さを取る必要があった。そのため,従来の単なる溶接に比べ溶融部が大きくなり,凝固収縮が大きいため割れを誘因するおそれがある。
更に,レーザーによる溶融はエネルギー密度が高いために瞬間的であり,十分撹拌されないため,偏析が生じ,局所的に軟磁性部が生じてしまうこともある。そのため,ヨーク821とシールプレート861との間に必要な非磁性領域が十分に確保されず,ヨーク821から直接にシールプレート841へ,短絡的にショートしてしまう磁束が増えることになり,磁気吸引力が低下する。
【0010】
また,上記Ni皮膜851付きのシールプレート841をヨーク821の凹所開口部820に対して大きめにつくり嵌入したときには,Ni皮膜851はメッキで形成してあるため密着力が不十分で,剥離を生じることがある。
また,上記の剥離のために,Ni量不足による溶融部の非磁性化が不十分になることがある。
【0011】
また,Ni皮膜851付きのシールプレート841をヨーク821の凹所開口部820に対して小さめにつくり挿入したときには,上記嵌入は容易である。しかし,周回溶接時に終端に向かうに連れて凝固収縮が生じ隙間が徐々に拡大し,最後には隙間が大きくなってしまう。或いは,上記の凝固収縮歪みと隙間発生との作用により,溶接割れを生じることがある。
また,そのため製品歩留りが悪く生産性が低下する。
【0012】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,安定した非磁性領域を有し,磁気吸引力に優れ,かつ生産性の高い,義歯アタッチメントの製造方法を提供しようとするものである。
【0013】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,軟磁性ステンレス鋼よりなるシールド板の外周に非磁性ステンレス鋼よりなる非磁性リング部を一体的に有するシールプレートを作製し,
次いで,上記とは別に準備した,軟磁性ステンレス鋼よりなるヨークの凹所内に,磁石体を収納すると共に,ヨークの凹所開口部に上記シールプレートを配置し,
その後,上記シールド板と非磁性リング部と上記ヨークとの間を,少なくともその表面側を一度で一体的に溶接して接合することを特徴とする義歯アタッチメントの製造方法にある。
【0014】
上記製造方法により得られる義歯アタッチメントは,上記シールプレートが,軟磁性ステンレス鋼よりなるシールド板と該シールド板の外周に接合された非磁性ステンレス鋼よりなる非磁性リング部とよりなること,及び上記シールド板と非磁性リング部とヨークとの三者間は少なくとも表面側が一体的に溶接されている(図1)。
【0015】
上記義歯アタッチメントにおいては,シールプレートが,上記のごとく,まず軟磁性ステンレス鋼よりなるシールド板と,その外周に接合された非磁性ステンレス鋼よりなる非磁性リング部とによって形成されている。
また,非磁性領域は,ヨークとの溶接が可能な非磁性ステンレス鋼よりなる非磁性リング部により形成している。
【0016】
また,シールプレートにおいて,上記磁石体の殆どの面と対面配置される軟磁性ステンレス鋼よりなるシールド板と,ヨークの凹所の内壁に対面する非磁性ステンレス鋼よりなる非磁性リング部とは,強く接合された状態にある。
そのため,上記従来技術に示したごとく,シールプレートをヨークの凹所に嵌合する際に非磁性材料が破損して,非磁性領域が破壊されるといったことがない。
それ故,シールプレートとヨークとの間に,安定した優れた非磁性領域を確保することができる。また,そのため磁気吸引力に優れている。
【0017】
また,シールプレートにおいて,上記非磁性リング部は,クラッド接合によりシールド板の外周に外皮のごとく密着させることが好ましい。これによりより一層確実に,上記シールド板と非磁性リング部とヨークの三者間を溶接する場合にも,これらの三者の少なくとも表面側を溶接すれば,これらは一体的に固定することができる。
このように,上記非磁性リング部を設けることにより,容易かつ確実に非磁性領域を形成することができる。そのため,製品歩留り性に優れ,生産性が高い。
【0018】
したがって,安定した非磁性領域を有し,磁石吸引力に優れ,かつ生産性の高い義歯アタッチメントを提供することができる。
【0019】
上記シールプレートにおいて,上記シールド板に用いる軟磁性材料としては,19Cr−2Mo−0.2Ti−Fe,17Cr−2Mo−0.2Ti−Fe,13Cr−2Mo−0.2Ti−Feなどがある。
また,非磁性リング部に用いる非磁性材料としては,SUS304,SUS316,316L,310S等のステンレス鋼,Ti合金,Al合金などがある。シールド板と非磁性リング部のクラッド接合に関しては後述の製造方法において説明する。
【0020】
また,シールド板と,非磁性リング部とヨークとの三者間は,少なくともその表面側,つまりヨークの凹所開口部側において溶接されておれば良い。これは,本発明においては,シールプレートとヨークとの間は,シールプレートの外周の非磁性リング部によって既に確実に非磁性領域が形成されているので,上記の三者の間は,表面側で溶接されていれば十分であることを意味している。それ故,この点においても本発明は特徴を有している。
【0021】
また,上記非磁性リング部の幅(即ち外周方向への厚み)は0.05〜0.5mmとすることが好ましい。0.05mm未満では非磁性領域の形成が不十分のおそれがあり,一方0.5mmを越えるとシールプレートのシールド板と非磁性リング部とヨークとを一度に一体的に溶接できないという問題がある。
また,シールプレートにおけるシールド板の厚み,及び非磁性リング部の厚みは,0.05〜0.4mmとすることが好ましい。0.05mm未満ではシールプレートの機能を果たし難く,一方0.4mmを越えると義歯アタッチメントが大きくなり過ぎるという問題がある。
【0022】
なお,上記シールド板と非磁性リング部との境界部は,融合状態にあることが好ましい。
この場合には,両者間は一体化されて,シールド板の外周に,強固に密着形成された非磁性リング部を確実に形成できる。そのため,シールプレートとヨークとの間に優れた非磁性領域を確実に形成できる。
また,上記の融合状態は,後述するごとく,例えば上記シールド板と非磁性リング部との間の境界部を融合させるための加熱処理を施すことにより形成する。
【0023】
次に,上記非磁性リング部の外周にはニッケル層が形成されていることが好ましい。
この場合には,非磁性リング部をヨークに溶接した後においても,その非磁性状態を一層安定化することができる。なお,ニッケル層の幅は,0.003〜0.2mmとすることが好ましい。0.003mm未満では非磁性安定化効果が少なく,一方0.2mmを越えると非磁性領域の安定化効果を減少するおそれがある。
【0025】
本方法においては,上記シールプレートの作製に当たって,軟磁性材料よりなる中実体と非磁性材料よりなる環状体を用いてクラッド加工によりクラッド棒を作製し,次いでスライス切断して薄板状のシールプレートとすることが好ましい。
【0026】
この場合には,上記クラッド加工によりシールド板の外周に非磁性リング部を強固に密着形成することができる。また,上記クラッド加工とスライス切断とにより,シールプレートを大量に生産することができる。そのため,従来技術に比較して生産性に優れていると共にシールプレートとヨークとの間に優れた非磁性領域を確保することができる。また,上記のごとき優れた義歯アタッチメントを容易に製造することができる。
【0027】
本製造方法において,上記中実体はシールプレートのシールド板となり,上記環状体はシールプレートの非磁性リング部となるものである。それ故,各材料はそれぞれに応じた,上記のごとき軟磁性材料と非磁性材料とを用いる。
なお,上記中実体の内径は通常1〜5mm,環状体の幅(外径−内径)は,0.05〜0.5mmとすることが好ましい。これらの径は,作製しようとするシールプレートの直径,クラッド加工時の径収縮率に応じて選択する。
【0028】
次に,上記中実体を環状体内に嵌入した後,クラッド加工を行なう。クラッド加工は,例えば引抜き,スウェージングにより行なう。クラッド加工後のクラッド棒における,圧下率は1〜50%とすることが好ましい。1%未満では中実体と環状体の境界面に隙間が生じるという問題がある。一方50%を越えると表面に割れを生じるという問題がある。
【0029】
次に,クラッド棒をスライス切断して薄板状のシールプレートとする。シールプレートの厚みは,上記のごとく,0.05〜0.4mmとすることが好ましい。また,シールプレートの非磁性リング部とヨークとの間の接合方法としては,レーザー溶接,電子ビーム溶接などがある。
【0030】
また,上記クラッド棒には,上記切断を施す以前に,上記非磁性リング部の外周にニッケル層を形成することが好ましい。
これにより,上記のごときニッケル層形成による効果を得ることができる。
かかるニッケル層の形成方法としては,メッキ,蒸着,スパッタリング,クラッド加工などがある。
【0031】
なお,Ni層が厚い場合は,上記クラッド棒における非磁性リング部とニッケル層との境界部は,上記スライス切断の前に融合させておくことが好ましい。これにより,上記のごとく,シールプレートとNi層とを強固に密着することができる。
上記の融合は,上記クラッド棒とNi層を上記境界部が融合しうる温度に加熱処理することにより行なう。例えば,中実体としてステンレス鋼を,環状体としてステンレス鋼をNi層としてメッキ法を用いた場合には900〜1500℃である。
上記加熱処理は真空又は不活性ガス雰囲気中で行なうことが好ましい。
【0032】
また,本発明において使用する磁石体は,単位体積当たりの起磁力が高い磁石であり,Sm−Co系,Nd−Fe−B系をはじめとする高エネルギー積を持つ希土類磁石が好ましい。また,その形状は円柱状からなりキーパーと当接する吸着面に対し磁束が交差する方向にN−S極又はS−N極が伸びている。
【0033】
また,ヨークは,上記磁石体を収納するための容器形状を有し,耐蝕性軟磁性材料からなる。
即ち,該ヨークは,口腔内での使用上の問題を発生させないよう,必要な耐蝕性を有し,かつ磁石からの磁束を伝える磁気回路を形成するために優れた磁気特性を有する必要がある。該ヨークに使用される材料としては,18Cr系ステンレス鋼,17Cr−2Mo,19Cr−2Mo系ステンレス鋼などの耐蝕性軟磁性材料が好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明にかかる義歯アタッチメントの製造方法につき,図1〜図5を用いて,説明する。
本例の義歯アタッチメント1は,図1,図2に示すごとく,磁石体11と,該磁石体11を収納する凹所125を有すると共に軟磁性材料よりなるヨーク12と,上記磁石体11を封入するよう上記ヨーク12の凹所開口部19に配設されたシールプレート2とよりなる。
【0035】
該シールプレート2は,軟磁性材料よりなるシールド板21と,該シールド板21の外周にクラッド接合された非磁性材料よりなる非磁性リング部22とよりなる。
【0036】
また,上記シールプレート2の非磁性リング部22と上記ヨーク12との間は,その表面側が溶接されて,溶接部分29を有している。
次に,上記義歯アタッチメント1を製造するに当たっては,図3〜図5に示すごとく,軟磁性材料よりなる中実体3の周囲に非磁性材料よりなる環状体4を嵌合し(図3),次いでクラッド加工を施してクラッド棒35とする(図4)。
【0037】
次いで,該クラッド棒35に,上記中実体3と環状体4との境界部を融合させるための加熱処理を施す。
次いで,該クラッド棒35を,図5に示すごとく,その長手方向と直交する方向に切断して,軟磁性材料よりなるシールド板の外周に非磁性材料よりなる非磁性リング部を一体的に有すると共に両者の境界部は融合しているシールプレート2を作製する。
【0038】
次いで,図1に示すごとく,上記とは別に準備した,軟磁性材料よりなるヨーク12の凹所125内に,磁石体11を収納すると共に,ヨーク12の凹所開口部19に上記方法により作製したシールプレート2を配置する。
その後,該シールプレートの非磁性リング部22と上記ヨーク12との間を,少なくともその表面側を接合する。
【0039】
次に,本例の具体例につき,上記製造方法に沿って説明する。
まず,中実体3としては19Cr−2Mo−0.2Ti−Feの軟磁性材料を,環状体4としてはSUS316よりなる非磁性材料を用いた。そして,図3に示すごとく,外径4.9mmの中実体3を,内径5.0mm,外径5.4mm(幅0.2mm)の環状体4の内腔41の中に嵌入した。
【0040】
次いで,引抜きによるクラッド加工を施し,図4に示すごとく,直径3.06mmのクラッド棒35を作製した。このクラッド棒35における中実体部分30の直径は2.76mm,環状体部分40の幅は0.15mmであった。
【0041】
次に,図5(A)に示すごとく,上記クラッド棒35を,その長手方向と直角方向に,カッターを用いてスライス切断した。これにより図5(B)に示すごとく,シールド板21の外周に非磁性リング部22を密着形成し,厚み0.2mmのシールプレート2を得た。
【0042】
次いで,上記のごとく,ヨーク12の凹所125内に磁石体11を投入し,上記シールプレート2を被冠し,シールプレート2の非磁性リング部22とヨーク12との間を,レーザー溶接した。
上記ヨークとしては,19Cr−2Mo−0.2Ti−Fe,磁石体としては(BH)max=42MGOeのNd−Fe−B系永久磁石を用いた。
【0043】
上記のごとく,製造した義歯アタッチメント1を,図1に示すごとく,キーパー9に装着したところ,非磁性領域を十分に有し,優れた磁気吸引力を有していた。
上記のごとく,本例によれば,安定した非磁性領域を有し,磁気吸引力に優れ,生産性の高い,義歯アタッチメント及びその製造方法を提供できることが分かる。
【0044】
実施形態例2
本例は,図6に示すごとく,シールプレート2の非磁性リング部22の外周に,更にニッケル層23を設けた例である。
上記ニッケル層23は,実施形態例1に示したクラッド棒35の外周に対して,電解メッキにより形成した。その幅は,0.01mmであった。
次に,上記クラッド棒を,温度1250℃で,7時間,アルゴンガス雰囲気中で加熱し,中実体部分40と環状体部分30との間の境界部を融合させた。
その他は実施形態例1と同様である。
【0045】
本例によれば,上記ニッケル層23を有するので,シールプレートをヨークに溶接した後においても,非磁性領域が一層安定している。
その他,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば,安定した非磁性領域を有し,磁気吸引力に優れ,かつ生産性の高い,義歯アタッチメント及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,義歯アタッチメントの断面説明図。
【図2】実施形態例1における,シールプレートの一部平面図。
【図3】実施形態例1における,義歯アタッチメントの製造方法を示す説明図。
【図4】図3に続く説明図。
【図5】実施形態例1における,シールプレートの作製の説明図。
【図6】実施形態例2における,シールプレートの一部平面図。
【図7】従来例における,義歯の説明図。
【図8】従来例における,義歯アタッチメントの説明図。
【図9】他の従来例における,義歯アタッチメントの説明図。
【符号の説明】
1...義歯アタッチメント,
11...磁石体,
12...ヨーク,
2...シールプレート,
21...シールド板,
22...非磁性リング部,
3...中実体,
35...クラッド棒,
4...環状体,
80...義歯,
8...義歯アタッチメント,
9...キーパー,
95...根面板,
Claims (2)
- 軟磁性ステンレス鋼よりなるシールド板の外周に非磁性ステンレス鋼よりなる非磁性リング部を一体的に有するシールプレートを作製し,
次いで,上記とは別に準備した,軟磁性ステンレス鋼よりなるヨークの凹所内に,磁石体を収納すると共に,ヨークの凹所開口部に上記シールプレートを配置し,
その後,上記シールド板と非磁性リング部と上記ヨークとの間を,少なくともその表面側を一度で一体的に溶接して接合することを特徴とする義歯アタッチメントの製造方法。 - 請求項1において,上記シールプレートは,軟磁性ステンレス鋼よりなる中実体の周囲に非磁性ステンレス鋼よりなる環状体を嵌合すると共にクラッド加工を施してクラッド棒となし,
次いで,該クラッド棒を,その長手方向と直交する方向に切断して作製することを特徴とする義歯アタッチメントの製造方法。
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