JP2006078618A - リユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法 - Google Patents

リユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 一般に使用されている電子写真システムを用いて画像を形成することができ、画像の定着性が実用的な水準であり、且つ、画像が形成された被記録材から画像形成物質を除去することが可能な被記録材およびその製造方法、該被記録材を用いた画像形成方法、繰り返し使用方法を提供する。
本発明の他の目的は、一般に使用されている電子写真システムで画像を形成しても、オフセットによる画像の脱落や地汚れが生じることなく、高品質の画像が得られるリユース可能な被記録材およびその製造方法提供することである。
【解決手段】 少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有することを特徴とするリユース可能な電子写真用被記録材。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子写真用被記録材に関し、特に画像の形成された電子写真用被記録材から該画像形成物質を剥離除去して電子写真用被記録材を再生し、画像形成に再使用することができる、リユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法に関する。
また、本発明は、上記の電子写真用被記録材を使用して、画像を形成する方法、および画像形成と画像の除去を繰り返し、電子写真用被記録材を繰り返し使用する方法に関する。本発明は、感光上に静電潜像を形成した後、乾式トナーを用いて現像し、トナー像を被記録材に転写する通常の電子写真法の他に、静電記録法、トナージェット記録法、イオンフロー記録法などの感光体を使用しない電子写真法や電子写真装置にも適用できる。
また、本発明の電子写真用被記録材が、定着性と画像除去性の両方に優れている原理から明らかなように、必ずしも電子写真法により画像を形成する場合に限らず、各種手法で形成された画像の除去方法に適用することができ、画像形成物質、特に熱可塑性の画像形成物質を用いて画像を形成する画像形成方法では、本発明の被記録材を用いることにより、同様に、定着性に優れる画像を良好に除去することが可能であり、好ましく繰り返し使用を行なうことが可能となる。
すなわち、本発明の被記録材は、電子写真装置で画像を形成する他、熱可塑性の粉体画像形成物質を用いる磁気記録プロセスや熱転写方式、熱溶融性のソリッドインクを用いるインクジエット法で画像を形成し、画像が形成された被記録材から画像形成物質を除去し、被記録材を再使用する場合においても好ましく使用することができる。
近年、電子写真法を用いたプリンタやアナログ複写機、デジタル複写機、印刷機が普及し、紙が大量に使用されている。ところが、被記録材として一般に用いられる紙は木材より得られるパルプを原料とし、紙を大量に消費することは、森林の伐採、地球環境の悪化につながることになる。このために、その消費量を抑制することが社会的な課題となっている。更に、廃棄物の埋立て場所にも限界があり、廃棄物の削減も同様に社会的な課題となっている。
これらの問題に対処するため、不要になった情報記録用紙を回収し、一旦、パルプの状態まで離解し、再生紙として抄紙する方法が、従来より行なわれている。
しかしながら、この方法では、回収のための運送やパルプの再生、抄紙、乾燥のために多くのエネルギーを使用し、更に、剛度や白色度が低下する、印字した時ににじみが生じるなど、再生された紙に品質上の問題が生じる場合もある。また、白色度が高い上質の情報記録紙を製造するためには、新しい原料を用いるよりもコスト割高になったり、新しい紙を製造するよりも、石油などの化石資源を多く使用するとの報告もある。
更に、情報が記録された被記録材を回収、再生するには、紙を工場に集積する必要があるため、情報が記録された被記録材が社外や家庭外に流通することなり、機密保持やプライバシーの保守という観点からも問題がある。
一旦使用された紙を回収し、再生紙としてリサイクルする場合の問題を解決するための方法として、一度使用した被記録材上の画像を除去して被記録材を再生し、再使用することが可能な被記録材や被記録材上の画像形成物質を除去する方法が提案されている。
例えば、特開平1−297294号公報(特許文献1)には、被記録材としてプラスチック、金属、液浸透性のない紙、セラミックスなどを用い、これらの被記録材上に形成された熱溶融性の画像に熱溶融性剥離体を介在させて加熱し、画像を剥離除去する方法が開示されている。
また、特開平4−64472号公報(特許文献2)には、表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレスベルトを用い、離型剤で処理された被記録材上の電子写真法で形成された画像を転写・剥離して除去する装置が開示されている。
また、特開平4−67043号公報(特許文献3)には、シート状被記録材の表面、特に片面のみに離型処理を行ない、且つ、該離型処理した被記録材に印を付け、普通紙と区別した被記録材が開示されている。
これらの従来例に示されている被記録材は、プラスチックがベースのものであったり、撥トナー剤として、シリコーンシール剤や市販の粘着テープを使用するもので、諸々の理由により実用化が困難であった。
すなわち、プラスチックを基材とする被記録材は、電子写真法において感光体上に形成された画像を被記録材に転写する際に帯電し、転写操作後も電荷が散逸し難いために、蓄積した静電気で使用者が電撃ショックを受けることがあった。また、プラスチックは紙に比較して高価であり、コスト面での採算をとることが困難であった。更に、プラスチックを基材とする被記録材は、不要になったときに紙のように再利用することができず、環境負荷が高いなどの問題もあった。
画像の除去を容易にするための撥トナー剤として、シリコン化合物を用いる技術は、既に前記の従来技術において開示されているが、リユース可能な被記録材として、その表面にシリコン化合物を用いる技術は、例えば、特開平10−319620号公報(特許文献4)などに開示されている。特許文献4においては、基材の記録面に填料と樹脂とを含む塗工層を2〜15g/mの付着量で設け、該塗工層の表面に、分子中にシラン化合物と反応基を有する変性シリコーンオイルとを含む組成物から得られた離型材料を塗布または含浸し、乾燥して得られる再生可能な被記録材が開示されている。
確かに、被記録材にシリコン化合物を用いることにより、被記録材に剥離液などを塗布することなしに、加熱・加圧転写あるいは摺擦により、被記録材上に形成された画像を除去することは可能になる。
しかしながら、シリコン化合物は、比較的高価であり、シリコン化合物を撥トナー剤として使用する被記録材は、コストが高いものになってしまう欠点がある。更に、シリコン化合物を用いると、画像の定着性が低くなり過ぎるために、画像形成時にオフセットを生じて画像品質が劣化してしまったり、画像が形成された被記録材を使用している際に画像形成物質が脱落してしまい、画像が判読できなくなったり、周囲を画像形成物質により汚染してしまうという問題もある。更に、水性ペン、油性ペンのような筆記具を用いて、シリコン化合物を塗布した被記録材上に記録することが困難であるという問題もある。
シリコン化合物の撥トナー性を低減するために、他の撥トナー性のない樹脂などの化合物と混合・希釈しようとしても、シリコン化合物は、他の化合物との相溶性が悪く、混合できる適当な樹脂を選択することが困難である。
すなわち、シリコン系以外の樹脂と混合して塗布しても、得られる被記録材の画像形成物質に対する接着力低下作用の発現には、ばらつきが大きく、安定した接着力を有する被記録材が得られ難い。
また、シリコン化合物は水溶性がないために、水を媒体とした液で塗布することが困難であるという問題もあり、最近は触媒で硬化する無溶剤タイプのシリコン樹脂も市販されているが、塗布のためにグラビア印刷塗布機などの特殊な塗布機が必要であったり、塗液のポットライフが短いなど、製造に困難をともなうものであった。
特開平06−219068号公報(特許文献5)には、フッ素化したアルキル基を有するアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル重合体を撥トナー剤として用いるリユース可能な被記録材が開示されている。フッ素化されたポリマーを用いる場合においても、シリコン化合物を使用する場合と同様な課題が残る。
すなわち、フッ素化合物は高価であり、これを用いた被記録材のコストは高い。フッ素を含む化合物自体の撥トナー作用が強いため、画像形成物質の被記録材に対する定着性を制御することが困難であり、撥トナー作用を示す程度に分子中にフッ素を含有する樹脂を用いると、画像形成物質の定着性が低下し過ぎたり、水性ペン、油性ペンのような筆記具で、被記録材上に記録することが困難になる傾向が強く、画像形成物質の定着性を確保することが難しい。また、この従来技術で開示されているフッ素化合物は、水に溶解しないばかりではなく、一般的に使用される有機溶剤にも溶解し難く、塗布のために、ハロゲン元素を含む溶媒を用いる必要があるため、環境負荷が高くなってしまうという問題もある。
特開平08−286579号公報(特許文献6)には、被記録材の表面に、アルキルケテンダイマーなどのアルキル基を有する化合物を使用して、トナーと同程度の表面張力を有する液体に対する接触角が一定範囲になるように調整した被記録材が開示されている。この従来例においては、アルキルケテンダイマーのようなワックス状の化合物である合成サイズ剤が使用している。確かに、アルキルケテンダイマーを用い、その使用量や他の材料との混合比を調整して用いることにより、被記録材の表面の撥トナー性を適度なものにすることは可能である。
しかしながら、サイズ剤として使用されるアルキルケテンダイマーは、40〜70℃に融点を有する単分子化合物であり、繰り返し使用時に、剥離部材や、画像形成物質、被記録材の内部への移行が生じ易く、被記録材表面に存在するアルキルケテンダイマーの量や比率が変動し易く、繰り返し使用の信頼性に欠けるという問題がある。
また、製造時における微妙な条件のばらつきにより、その撥トナー作用がばらついてしまうという欠点をも有する。この従来例においては、アルキルケテンダイマーの他に、スチレン系、オレフィン系、アクリル系のサイズ剤も使用できることが、記載されているが、それらの化合物の具体的な構成やアルキルケテンダイマーよりも優れる作用・効果は開示されていない。
特開平10−074025号公報(特許文献7)には、フッ素を含む化合物、シリコン化合物、アルキル基を含む界面活性剤からなる撥トナー剤を付与した被記録材が開示されている。フッ素を含む化合物、シリコン化合物からなる界面活性剤を用いる場合には、前述のような問題点がある。また、アルキル基を含む界面活性剤からなる撥トナー剤を使用する場合にも、界面活性剤が単分子化合物であり、アルキルケテンダイマーと同様に繰り返し使用時に、剥離部材や、画像形成物質、被記録材の内部への移行が生じ易く、繰り返し使用の信頼性に欠けるという欠点がある。
特開平1−297294号公報 特開平4−64472号公報 特開平4−67043号公報 特開平10−319620号公報 特開平06−219068号公報 特開平08−286579号公報 特開平10−074025号公報
本発明の目的は、前述の従来技術の欠点を解消することである。
すなわち、本発明の目的の一つは、一般に使用されている電子写真システムを用いて画像を形成することができ、画像の定着性が実用的な水準であり、且つ、画像が形成された被記録材から画像形成物質を除去することが可能な被記録材およびその製造方法、該被記録材を用いた画像形成方法、繰り返し使用方法を提供することである。
本発明の他の目的は、一般に使用されている電子写真システムで画像を形成しても、オフセットによる画像の脱落や地汚れが生じることなく、高品質の画像が得られるリユース可能な被記録材およびその製造方法提供することである。
本発明の他の目的は、繰り返し使用しても、画像品質や画像の除去特性に変化の少ないリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法、該被記録材を用いた画像形成方法、繰り返し使用方法を提供することである。
本発明の他の目的は、高価な材料を用いることなく、低いコストのリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、有機溶媒、フロンなどの溶媒を用いることなく、水を主体とする媒体を用いて一般的な塗布装置を用いて塗布可能であり、安全性が高く、環境負荷の少ない方法で製造できるリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、水を主体とする媒体で塗布可能であり、且つ、塗布液を乾燥した後の被記録材の表面層は、耐水性を有するリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、被記録材に耳折れが発生するなどの理由で、繰り返し使用が困難になり、再使用しない場合には、セルロース繊維まで離解でき、セルロース繊維として再利用が可能なリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、製造条件や処方のわずかなバラツキにより、定着性や画像除去特性が大きく変化することなく、不可効力、予測外の要因により不良品の発生することを防止できるリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、塗布むらなどにより、部分的に欠陥を有することのないリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、有機溶剤や界面活性剤を含む画像除去促進液を付与することなく、簡素な構成の画像除去手段で形成された画像形成物質を除去できるリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法、該被記録材を用いた画像形成方法、繰り返し使用方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、有機溶剤や界面活性剤を含む画像除去促進液を付与することなく、安全、且つ、環境負荷が少なく、ランニングコスト低く、形成された画像形成物質を除去できるリユース可能な電子写真用被記録材およびその製造方法、該被記録材を用いた画像形成方法、繰り返し使用方法を提供することにある。
上記課題は本発明の(1)〜(22)によって解決される。
(1)「少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有することを特徴とするリユース可能な電子写真用被記録材」;
(2)「リユース可能なことを示す識別情報が付与されている前記第(1)項に記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(3)「前記オレフィン−無水マレイン酸重合体のオレフィン成分に相当する部分が、炭素数10〜炭素数20のオレフィン単量体由来の構造部分であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(4)「前記オレフィン−無水マレイン酸重合体のオレフィン成分に相当する部分が、α位に二重結合を有するαオレフィン単量体由来の構造部分であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(5)「前記オレフィン−無水マレイン酸重合体が、オレフィン単量体に相当する部分/無水マレイン酸単量体に相当する部分のモル換算比においておよそ1/1の重合体であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(6)「前記オレフィン−無水マレイン酸重合体の被記録材の表面近傍における比率が20〜100重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(7)「少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、前記オレフィン−無水マレイン酸重合体に加えて、デンプン、デンプン誘導体、アクリル樹脂のいずれかを20〜80重量%含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(8)「少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、前記オレフィン−無水マレイン酸重合体に加えて、有機顔料を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(9)「前記オレフィン−無水マレイン酸重合体が、アンモニウム塩としてケン化されたオレフィン−マレイン酸重合体ケン化物を水媒体に溶解せしめて塗布され、乾燥によりアンモニアを脱離せしめることにより、水に不溶または難溶性となっていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(10)「セルロース繊維を主体とする紙に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を付着せしめてなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(11)「セルロース繊維を主体とする紙に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜15g/m付着せしめてなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(12)「セルロース繊維を主体とする紙に、白色顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を付着せしめてなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(13)「セルロース繊維を主体とする紙に、顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜5g/m付着せしめてなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(14)「目止め層に用いる顔料が炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれ、目止め層に用いる樹脂がポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、天然ゴム、又は合成ゴムラテックスから選ばれることを特徴とする前記第(12)項又は第(13)項に記載のリユース可能な電子写真用被記録材」;
(15)「塩基性水溶液でケン化せしめたオレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を、水を主な媒体として基材に塗布することを特徴とするリユース可能な電子写真用被記録材の製造方法」;
(16)「水酸化アンモニウムによりケン化せしめたオレフィン−無水マレイン酸重合体の水溶性ケン化物を、水を主な媒体として基材に塗布し、加熱乾燥することにより、塗布物よりアンモニアを脱離せしめて、オレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を水に不溶または難溶とすることを特徴とする前記第(15)項に記載のリユース可能な電子写真用被記録材の製造方法」;
(17)「前記第(1)項乃至第(14)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材に、画像に従い熱可塑性を有する粉体よりなる画像形成物質を付着せしめ、100℃以上に加熱された部材と前記被記録材表面に形成された画像形成物質とを接触、加圧することにより、被記録材上に画像形成物質を定着せしめる画像形成方法」;
(18)「熱可塑性を有する粉体よりなる画像形成物質が、熱可塑性ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂を含有することを特徴とする前記第(17)項に記載の画像形成方法」;
(19)「前記第(1)項乃至第(14)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材に、画像に従い熱可塑性を有する画像形成物質を付着せしめて画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面に、画像形成物質に対して該電子写真用被記録材表面よりも強い接着性を示す剥離部材を、画像形成物質が軟化された状態で重ね合わせ、加圧した後、該電子写真用被記録材と剥離部材とを分離することにより、該電子写真用被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写せしめて該電子写真用被記録材から除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法」;
(20)「前記第(17)項または第(18)項に記載の画像形成方法により画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面に、画像形成物質に対して該電子写真用被記録材表面よりも強い接着性を示す剥離部材を、画像形成物質が軟化された状態で重ね合わせ、加圧した後、該電子写真用被記録材と剥離部材とを分離することにより、該電子写真用被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写せしめて該電子写真用被記録材から除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法」;
(21)「前記第(1)項乃至第(14)項のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材に、画像に従い熱可塑性を有する画像形成物質を付着せしめて画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面を摺擦し、画像形成物質を除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法」;
(22)「前記第(17)項または第(18)項に記載の画像形成方法により画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面を摺擦し、画像形成物質を除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法」。
本発明の電子写真用被記録材においては、少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有しているので、重合体のオレフィン部により撥トナー性が付与され、無水マレイン酸部により適度なトナーとの親和性が与えられるため、被記録材と画像形成物質との接着力が適度な範囲に調整され、定着性と画像除去性のバランスを良好にすることができるという極めて優れた効果を奏するものと思われる。電子写真用被記録材が、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有するか否かは、公知の分析法により容易に識別することができる。オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有させるには、典型的には、該重合体を含む塗工液を基材に例えば塗工や含浸させることにより達成することができるが、その場合、必ずしも基材上にオレフィン−無水マレイン酸重合体の連続層が形成されるとは云い難く、例えば基材のセルロース繊維が露出している部分やサイズ剤の塊り部分若しくは表面に凹凸ある基材の凸部分にはオレフィン−無水マレイン酸重合体が層状に塗布されない状態もあり得、または逆に、オレフィン−無水マレイン酸重合体が層状に塗布されない穴構造の部分にも撥画像形成物質(典型的にはトナー)の効果を期待できる。また、基材の構造だけでなく、基材の表面近傍の材質の不均一さに起因する画像形成物質忌避性部分や親和性部分によってもオレフィン−無水マレイン酸重合体が層状に塗布されない状態もあり得るが、この場合も同様である。
また、撥トナー性の化合物が高分子材料で形成されているため、画像形成と画像除去を繰り返しても、撥トナー性の化合物が、剥離部材や、画像形成物質、被記録材の内部へ移行したりすることが無く、高い繰り返し信頼性が得られる。
また、本発明の電子写真用被記録材において、リユース可能なことを示す識別情報が付与されているときには、画像形成装置においてリユース可能な被記録材が給紙カセットなどの給紙部にセットされているか否かを検知することが可能となり、リユース可能な被記録材が画像形成手段に供給できる状態にあるときのみに、画像が消去できるモードでの印字を許可するように制御できるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、オレフィン−無水マレイン酸重合体のオレフィン部が炭素数12〜20のオレフィン単量体由来のものであるときには、オレフィン−無水マレイン酸重合体に対する画像形成物質との接着力が適当な大きさになるため、これを塗布した被記録材は定着性と画像除去性のバランスの良好なものとなるという極めて優れた効果を奏する。
また、被記録材の表面近傍の組成においてオレフィン−無水マレイン酸重合体の比率を高くすることができるので、安定した画像定着性と画像形成物質の除去特性が得られ、製造条件などによる定着性、画像除去特性のバラツキをも小さくすることができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、オレフィン−無水マレイン酸重合体のオレフィン部がα位に二重結合を有する単量体由来のものであるときには、重合体が得られ易く、該重合体をリユース可能な被記録材の撥トナー性化合物として使用することにより、被記録材を繰り返し使用しても、撥トナー性の化合物が、剥離部材や、画像形成物質、被記録材の内部へ移行したりすることが防止でき、高い繰り返し信頼性が得られるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、オレフィン単量体に相当する部分/無水マレイン酸単量体に相当する部分のモル換算比が、およそ1/1のオレフィン−無水マレイン酸重合体を用いたときには、オレフィン部と無水マレイン酸部とが規則正しく配列した重合体が得られるものと推定され、被記録材と画像形成物質との接着力が、定着性と画像除去性のバランスさせるために適当な範囲の重合体が得られるという極めて優れた効果を奏する。
また、定着性や画像除去特性が、樹脂の合成条件や被記録材の塗布条件の変動に大きく左右されない信頼性の高いリユース可能な被記録材を得ることができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材は、被記録材の表面近傍の組成においてオレフィン−無水マレイン酸重合体の組成比率が20〜100重量%であることを好ましい態様として含むものであるが、撥トナー剤としてオレフィン単量体/無水マレイン酸重合体を用いることにより、該撥トナー剤をこのような高い比率で配合しても、適正な定着性と画像特性が得られるという極めて優れた効果を奏する。そして、該撥トナー剤をこのような高い比率で配合できることにより、微細な塗布条件や処方量の変動による定着性、画像除去特性の大きな変動を回避ことができ、信頼性の高いリユース可能な被記録材を得ることができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材は、少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体に加えて、デンプン、デンプン誘導体、アクリル樹脂のいずれかを20〜80重量%含有することを好ましい態様として含むものであるが、デンプン、デンプン誘導体、アクリル樹脂は、オレフィン−無水マレイン酸重合体の有する撥トナー性を著しく阻害することなく、且つ、20〜80重量%の範囲であることにより、オレフィン−無水マレイン酸重合体のみを用いた場合に、撥トナー性が強過ぎ、所望の定着性が得られないときは、撥トナー性を適当に抑えることができる。また、オレフィン−無水マレイン酸重合体を単独で被記録材に用いた場合に生じ易い、塗布液のはじきを防止することができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体に加えて、有機顔料を含有する塗布物を設けることにより、オレフィン−無水マレイン酸重合体のみ、または、オレフィン−無水マレイン酸重合体と撥トナー性のない樹脂のみを塗布した場合に生じ易い、被記録材の不透明性の低下、摩擦係数の低下による搬送不良の発生、筆記性不良を防止し、且つ、有機顔料を用いることにより、塗布液の凝集を防止し、被記録材の製造の安定性を確保できるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、アンモニウム塩としてケン化され、水媒体に溶解せしめられて塗布され、乾燥によりアンモニアが脱離せしめられたオレフィン−マレイン酸重合体を表面近傍の組成物に含有しているときには、被記録材に形成される画像の除去が可能となると同時に、被記録材が雨などの水に濡れても、その表面に付与されたオレフィン−マレイン酸重合体が流れ出したり、べたついて他の被記録材等に付着してしまったり、画像の除去特性を消失してしまうという問題を発生しないという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、セルロース繊維を主体とする紙に、オレフィン−無水マレイン酸重合体含有する組成物を付着せしめているときには、オレフィン-無水マレイン酸重合体は、画像形成物質に対する接着性が画像の定着と除去の両方に適するものであるので、紙に画像が除去できる程度に平滑となる量を塗布しても、定着性が劣化しないという極めて優れた効果を奏する。
従って、目止め層を設けず、オレフィン−無水マレイン酸重合体含有する組成物を直接紙に塗布しても、定着性と画像の除去特性に優れるリユース可能な被記録材が得られる。
また、紙を基材とすることにより、使用できなくなった被記録材をセルロース繊維まで離解して、セルロース繊維として再利用できるため、環境負荷の小さなリユース可能な被記録材を提供できるという極めて優れた効果を奏する。
更に、基材を樹脂フィルムとした場合のように、電荷が長く残留することがないので、使用者が電撃ショックを受けたり、画像形成装置や画像除去装置において被記録材の重送が生じてしまう等のトラブルを生じることを回避することができる。
また、本発明の電子写真用被記録材において、セルロース繊維を主体とする紙に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する塗布物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜15g/m付着せしめるときには、紙が画像形成物質と接する表面全体にオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物がほぼ均一に付着することができ、且つ、紙の表面近傍に存在する大きな凹部をオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物で覆うことができるので、画像の定着性を得ながら画像の除去特性も良好となるという極めて優れた効果を奏する。
また、画像形成と画像の除去を繰り返しても、画像を除去する時に被記録材表面のセルロース繊維が剥がれないので、繰り返し使用耐久性が良好となるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、セルロース繊維を主体とする紙に、白色顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する塗布物を付着せしめて製造したものであるときには、オレフィン−無水マレイン酸重合体含有する塗布物の付着量を少なくしても、被記録材の画像形成物質と接触する表面をオレフィン−無水マレイン酸重合体含有する組成物で覆うことができるため、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物中のオレフィン−無水マレイン酸重合体の比率を高くしても、塗膜に亀裂が発生することを防止できるため、画像形成、画像除去を繰り返しても、亀裂に画像形成物質が残留しないので、繰り返し使用特性を向上できるという極めて優れた効果を奏する。
また、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する塗布物中のオレフィン−無水マレイン酸重合体の比率を高くしても、目止め層が不透明性を維持するので裏写りを防止できるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、セルロース繊維を主体とする紙に、顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜15g/m付着せしめて製造したものであるときには、目止め層を設けることにより、紙の表面に存在する凹部が無くなるか、深さが小さくなったり、少なくなったりしているので、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物の付着量を小さくしても紙の画像形成物質と接触する表面をオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物で被覆できるという極めて優れた効果を奏する。
オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物の付着量を少なくできるため、塗膜に亀裂が発生することを防止でき、画像形成、画像除去を繰り返しても、亀裂に画像形成物質が残留することがないので、繰り返し使用特性を向上できる。また、画像を除去する時に被記録材表面のセルロース繊維が剥がれることがないので、画像の除去特性が劣化せず、繰り返し使用耐久性が良好となるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材において、目止め層に、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれる顔料を用い、ポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、天然ゴム、又は合成ゴムラテックスから選ばれる樹脂を用いることにより、原紙とオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む組成物の両方に対する接着性を示す塗布層が得られ、画像形成、画像除去を繰り返しても、被記録材が目止め層の界面あるいは目止め層の内部で剥離してしまうことを防止できるという極めて優れた効果を奏する。
まだ白色顔料を目止め層に含有せしめることにより、被記録材の不透明度を高くして裏写りが生じることを防止できるという極めて優れた効果を奏する。
ここでちなみに、表裏両面合計の付着量1〜15g/mは、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含む組成物の比重が1.0で均一に付着し、両面同量塗布されているものと仮定すると、厚みが0.5〜7.5μmに相当(上に説明したように、現実の基材の実態を踏まえると、あくまでも「相当」であって、撥トナー性は膜厚により左右されるというよりもむしろ、付着量により左右されることが多い)する。厚みが厚い場合には、種々の膜厚計で測定可能であるが、目止層を設けても紙のような基質には平均粗さで2μm程の凹凸があるので、膜厚計での測定はあまり有効ではない。膜厚を直接的に測定するには、断面をカットして、電子顕微鏡で測定するのが現実的である。より現実的であるのは、前述のように、付着量と組成物の比重から平均膜厚を計算することである。
さらに、本発明の電子写真用被記録材の製造方法においては、基材に、塩基性水溶液でケン化せしめたオレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を水を主な媒体として塗布するので、塗布時に火災を起こす危険性が少なく、また防爆設備が無く、一般的に使用されている塗布設備で塗布できる等の利点があるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の電子写真用被記録材の製造方法においては、基材に、水酸化アンモニウムによりケン化せしめた水溶性のオレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を水を主な媒体として塗布し、加熱乾燥することにより、塗布物よりアンモニアを脱離せしめて、オレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を水に不溶または難溶としているので、水を主体とする液媒体を用いて塗布ができると同時に、製造された被記録材の塗布物の耐水性を良好なものとすることができるという極めて優れた効果を奏する。得られる被記録材は、雨などの水に濡れても、その表面に付与されたオレフィン−マレイン酸重合体が流れ出したり、べたついて他の被記録材等に付着してしまったり、画像の除去特性を消失してしまうという問題が発生しないという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の画像形成方法においては、上記のようなリユース可能な電子写真用被記録材を用い、熱可塑性を有する粉体よりなる画像形成物質を付着せしめ、100℃以上に加熱された定着用部材を被記録材表面に形成された画像形成物質とを接触、加圧することにより、画像の被記録材への定着性を実用的なものとし、且つ、乾式加熱・加圧転写法、乾式摺擦法による画像除去装置で画像の除去が可能な印字物を得ることができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の画像形成方法において、画像形成物質が、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂を含有しているときには、粘弾性、軟化点などの物性値が画像の形成、画像の除去に適したものとなり、且つ、本発明の被記録材に対して、適正な接着力を与えるため、良好な定着特性と画像除去特性が得られ、画像形成と画像除去を繰り返しても、その定着性と画像除去特性の変化が少ないという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の繰り返し使用方法においては、上記本発明のリユース可能な電子写真用被記録材を用いることにより、常用されている熱可塑性を有する電子写真装置用画像形成物質用いても、乾式加熱・加圧転写法により、画像の除去が可能となるので、構造が簡素な画像形成物質除去手段を用いて被記録材上の画像形成物質を除去でき、被記録材のリユースが実用的で環境負荷の小さなものとなるという極めて優れた効果を奏する。
また、上記のような本発明のリユース可能な電子写真用被記録材を用いることにより、画像除去促進液を使用することなく、被記録材上の画像形成物質を除去できるため、画像形成装置における被記録材の搬送ジャムや被記録材の皺の発生を防止することができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の繰り返し使用方法において、画像形成において、100℃以上に加熱された定着用部材を被記録材表面に形成された画像形成物質とを接触、加圧することにより画像形成物質を被記録材に定着したり、画像形成物質としてポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂を含有しているものを用いるときには、画像の被記録材への定着性が実用的なものとなり、且つ、構造が簡素な画像形成物質除去手段を用いて被記録材上の画像形成物質を除去することができ、被記録材のリユースが実用的で環境負荷の小さなものとなるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の繰り返し使用方法において、上記本発明のリユース可能な電子写真用被記録材を用いることにより、常用されている熱可塑性を有する電子写真装置用画像形成物質を用いても、乾式摺擦除去法により、画像の除去が可能である。このために、構造が簡素な画像形成物質除去手段を用いて被記録材上の画像形成物質を除去でき、被記録材のリユースが実用的で環境負荷の小さなものとなるという極めて優れた効果を奏する。
また、上記本発明のリユース可能な電子写真用被記録材を用いることにより、画像除去促進液を使用することなく、被記録材上の画像形成物質を除去できるため、画像形成装置における被記録材の搬送ジャムや被記録材の皺の発生を防止することができるという極めて優れた効果を奏する。
また、本発明の繰り返し使用方法においては、画像形成において、100℃以上に加熱された定着用部材を被記録材表面に形成された画像形成物質とを接触、加圧することにより、画像形成物質を被記録材に定着したり、画像形成物質としてポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂を含有しているものを用いるときには、画像の被記録材への定着性が実用的なものとなり、且つ、構造が簡素な画像形成物質除去手段を用いて被記録材上の画像形成物質を除去することができ、被記録材のリユースが実用的で環境負荷の小さなものとなるという極めて優れた効果を奏する。
以下、本発明にかかる電子写真用被記録材およびその製造方法、該電子写真用被記録材を用いた電子写真画像形成方法、該電子写真用被記録材の繰り返し使用方法について、詳しく説明する。
<本発明の電子写真用被記録材の構成、作用>
本発明は、基材の少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有することを特徴とするリユース可能な電子写真用被記録材であり、本発明の電子写真用被記録材の基材としては、セルロース繊維を主体とする紙、塗布層が設けられているアート紙などのコート紙、発泡構造などを有するプラスチックフィルムからなる合成紙、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、アセテートフィルム等の熱可塑性の樹脂よりなるフィルムを用いることができる。
紙を基材として用いる場合、基材が化学パルプ、機械パルプなどの木材を原料とするもの、バガス、ケナフなどの非木材セルロース繊維を原料とするもの、一度使用した紙から脱墨して得られる古紙再生パルプを原料とするもの、損紙を解離したパルプを原料とするもの等のいずれでも良い。
前述のように、基材としてPET、PP、アセテートフィルム等よりなるフィルムや合成紙として市販されている熱可塑性フィルムを用いることもできる。
しかしながら、製造コストが安価であること、電子写真装置内で被記録材が帯電しても、電荷が長時間残ることが無く、使用者が電撃ショックを受けることがないこと、被記録材に耳折れが発生するなどの理由で、繰り返し使用が困難になり再使用しない場合には、セルロース繊維まで離解して再利用が可能なことから、紙を基材とすることが最も好ましい(請求項10)。
本発明の電子写真用被記録材は、上述の基材を使用し、画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有するものであるが、画像形成物質の被記録材に対する定着性や画像の除去特性は、画像形成物質と被記録材とが接触する面の特性、特に、画像形成物質に対する濡れ性の作用の寄与が大きく、画像の剥離特性も、主として、被記録材に形成される画像形成物質と接触する被記録材の表面の特性に支配される。それゆえ、表面のみの寄与が大きいが、表面の組成を構成するためには、(乾燥状態で)ある程度厚みのある層状組成物を設ける必要があり、その場合、設けられる層状組成物の厚みは、基材の状態例えば多孔率、塗工のために用いられる対溶媒(又は分散媒)との親和性や膨潤性、溶媒(又は分散媒)中の固形分濃度(溶媒使用割合)、塗工液の基材浸透性や粘度、塗工後乾燥時間等多くの条件に影響されるので一概に云えないが、本発明において表面近傍とは、通常、最表面をふくむ厚み0.005〜5μm程度の範囲を示す。
基材がセルロース繊維からなる多孔質の紙であっても、或いは逆にプラスチックフィルムであっても、表面近傍にオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有せしめることにより、実用的な定着性と画像の除去特性を得ることができる。オレフィン−無水マレイン酸重合体を用いることにより、良好な定着性と画像形成物質の除去特性が得られる作用の機構は必ずしも明確ではないが、オレフィン−無水マレイン酸重合体において、オレフィン部は被記録材に撥トナー性を付与して、画像の除去を可能にするものと思われ、また、マレイン酸部は、重合体に水溶性を与え、水溶媒による塗布を可能にするとともに、オレフィン構造部の撥トナー性を緩和して、画像形成物質に対する接着性を適当な範囲で強める作用をするものと推定される。
ここでオレフィンとは、二重結合を有し、付加重合により重合可能な炭化水素である。より具体的には、図1aに示したように、α位(鎖端)に二重結合があり、アルキル基Rを有する化合物である。より具体的には、例えば図1bに示すようなRが直鎖のアルキル基である化合物である。
図1cは、α位(鎖端)に二重結合があり、アルキル基に分岐がある例である(Rが分岐を有するアルキル基の場合)。
、R、Rは直鎖のアルキル基を示す。
図1dは、二重結合がα位以外の位置にある場合であり、R、Rはそれぞれ炭素数1以上の直鎖のアルキル基を示す。より具体的な化合物例を図1eに示す。
本発明に用いる重合体を形成するオレフィン単量体は、上記のいずれのタイプの化合物であっても良く、数多くの具体的な化合物例が例示できるが、具体的な化合物例は、当業者にとっては自明であるのでここでは例示を省略し、アルキル基の炭素数については後述する。
オレフィン部の炭素数は10〜20が好ましい。炭素数が9以下の場合には、所望の撥トナー性が得られ難く、所望の画像の除去特性が得られない。炭素数が9以下の場合には、特に、有機溶剤や界面活性剤を含む液を被記録材に付与することなしに、被記録材上の画像を除去することは困難となる。
炭素数が20を超えるオレフィンは、撥トナー性が強くなり、画像の定着性を確保するためには、被記録材表面近傍の該オレフィン部を含む重合体を他の樹脂で希釈して使用することが必要となる。炭素数が20を超えるオレフィンを単量体とするオレフィン−無水マレイン酸重合体を被記録材に使用する場合、オレフィン−無水マレイン酸重合体の比率が低くなるように希釈して使用しないと、画像形成物質の定着性が良好とならない。被記録材表面近傍におけるオレフィンを含む重合体の比率が低いと、被記録材製造時の製造条件のわずかなばらつきにより、製造された被記録材の定着性や画像の除去特性が変動し易く、安定した特性が得られ難くなる。
従って、本発明においては、炭素数が20を超えるオレフィンを単量体とする重合体を用いることはできるが、炭素数10〜炭素数20のオレフィン単量体を用いることが、定着性、画像の除去特性が安定した被記録材か得られることから好ましい(請求項3)。
商用的量産品においては、これらのオレフィン化合物は純度の高いものが得られ難く、炭素数が異なるものの混合物として得られることが一般的である。このような混合物において、炭素数が9以下のものが混合していても、それらの化合物が画像の定着性や除去特性に与える影響は比較的小さい。オレフィン−無水マレイン酸重合体を用いた被記録材の定着性や画像除去特性は、オレフィンに混合されている化合物の中で、炭素数の大きいものの効果が相対的に大きい傾向がある。
前述のとおり、本発明に用いられるオレフィンは、必ずしもα位に二重結合を有する必要はないが、α位以外に二重結合がある場合には、重合反応が進み難く、重合体とならずに、無水マレイン酸とオレフィンとが結合したダイマーを生じる反応のみが生じ易い。
従って、本発明では、主成分として、α位に二重結合を有する単量体を無水マレイン酸と重合させたものを用いることが好ましい(請求項4)。
重合体を被記録材の撥トナー剤として用いることにより、単分子や分子量の小さな界面活性剤やワックス類を撥トナー剤として用いる場合に生じ易い、撥トナー剤の画像形成物質、剥離部材、被記録材内部への移行が生じ難くして、画像形成と画像の除去の繰り返し特性を良好にすることができる。
本発明に用いるオレフィン−無水マレイン酸重合体の他の単量体成分は、無水マレイン酸である。無水マレイン酸は、図1fに示した構造式を有する化合物である。オレフィンと重合反応を行なう時には、有機溶媒やオレフィンに溶解可能な無水物を用いることにより重合反応を進めることができる。重合反応を行なう場合には、オレフィン単量体と無水マレイン酸単量体のモル比をおよそ1/1で行なうことが好ましい。ここで、モル比がおよそ1/1とは、1.3/1〜1/1.3程度の範囲である。モル比がおよそ1/1の重合体を用いると、良好な定着性、画像除去性が安定して得られる(請求項5)。
この理由は、必ずしも明らかではないが、モル比をおよそ1/1にして重合反応を行なうと、比較的規則正しく、オレフィンと無水マレイン酸とが交互に結合した重合体が得られ易いためと考えられる。撥トナー性を付与するオレフィン部と親水性を付与して水への溶解を可能にするマレイン酸部が規則正しく結合されることにより、それらの重合体を使用した被記録材の表面の画像形成物質への接着性が安定し、良好な定着性、画像除去性が安定して得られるものと推定される。
前記のとおり、オレフィン単量体と無水マレイン酸単量体のモル比率をほぼ1/1として合成した重合体を被記録材表面近傍に使用すると、電子写真装置に常用されている画像形成物質を用いた場合に、良好な定着性と画像の除去特性が安定して得られるが、特に、炭素数10〜炭素数20であって、α位に二重結合を有するオレフィン単量体を用いた重合体では、定着性と画像の除去特性のバランスが良い。
従って、得られた重合体が被記録材表面近傍の組成中で100%となるように、オレフィン-無水マレイン酸重合体のみを被記録材に用いても、良好な定着性と画像の除去特性が安定して得られる。
従来のリユース可能な被記録材には、撥トナー剤成分として、シリコン樹脂やフッ素を含有する樹脂が使用されていたが、これらの樹脂成分では、撥トナー作用が強く、良好な画像除去特性は得られるものの、定着性が著しく低く、画像を形成する際に定着部でオフセットを生じたり、画像が記録された被記録材を使用している間に、擦られて、画像が脱落してしまい、実用上、多くの課題が残っていた。
また、シリコン樹脂やフッ素を含有する樹脂成分を他の撥トナー性のない樹脂成分などで希釈して用いても、被記録材の費用面近傍の組成中で、シリコン樹脂やフッ素を含有する樹脂成分の比率を低くして用いないと定着性が確保できず、比率が低い場合には、被記録材製造時の製造条件のわずかなばらつきにより、製造された被記録材の定着性や画像の除去特性が変動し易く、安定した特性が得られ難くかった。
特定構造の界面活性剤やワックス類にも撥トナー性を示すものがあり、リユース可能な被記録材に用いることができる。例えば、前記のように、α位以外に二重結合を有するオレフィンと無水マレイン酸とを反応させると、オレフィンと無水マレイン酸とが結合したダイマーが得られるが、このダイマー化合物をケン化した界面活性剤は、強い撥トナー性を有する。炭素数16〜22のオレフィンを用いて無水マレイン酸とダイマーを生成するように合成した界面活性剤は、撥トナー性のないポリビニルアルコール、デンプンのようなマトリックス中に、1重量%以下配合することにより、画像形成物質の定着性と除去特性のバランスがとれる。
しかしながら、界面活性剤自体の撥トナー性が強過ぎて、被記録材表面近傍の配合比を前記のように低くする必要があるため、安定した定着性と画像除去特性が得られ難い。
一方、オレフイン−無水マレイン酸重合体は前述のとおり、重合体自体の定着性、画像除去特性のバランスが良好であるため、被記録材の表面近傍の組成中に、比較的大きな比率で配合することが可能である。より具体的には、オレフィン−無水マレイン酸重合体の配合比が、オレフィンを含む重合体合計で20〜100重量%となるように配合することにより、良好な定着性と画像の除去特性が得られる(請求項6)。
このように、撥トナー剤であるオレフイン−無水マレイン酸重合体を被記録材表面近傍の組成物中に、比較的高い配合比率にしても、良好な定着性が得られるのは、前記のように、重合体のマレイン酸部がオレフィン部の撥トナー作用を弱める作用をしていて、画像形成物質との接着性を適当な範囲にすることに寄与しているためと考えられる。本発明の被記録材に用いられるオレフィン−無水マレイン酸重合体は、前述のとおり、オレフィン単量体と無水マレイン酸単量体の重合反応により得られるものを用いるが、重合反応により得られた、オレフィン−無水マレイン酸重合体をアルカリ水溶液で加水・ケン化せしめて水溶性の重合体として用いることが好ましい(請求項15)。
アルカリ水溶液で加水・ケン化されたオレフィン−無水マレイン酸重合体は、図1eに示したような構造式を有しているものと推定される。M、Mはアルカリ成分であり、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、4級アンモニウム、ホスホニウムなどである。アルカリ成分の中でも、水酸化アンモニウム溶液でケン化せしめて水溶性の重合体として用いることが最も好ましい。オレフィン−無水マレイン酸重合体をアンモニウム塩として基材に塗布し、加熱乾燥すると、重合体からアンモニアが離脱し、水に難溶性または不溶性の樹脂成分となる。
すなわち、塗布時には、水に溶解するが塗布後には、電子写真用被記録材に耐水性の樹脂層を形成することができる(請求項9、請求項16)。
アルカリ水溶液で加水・ケン化せしめて水溶性したオレフィン−無水マレイン酸重合体を、水を主体とする媒体で、被記録材に塗布することにより、塗布時の安全性が高く、製造装置等に防爆装置を取り付ける必要も無く、また、一般的な塗布機により塗布することが可能となる。
本発明の被記録材の表面近傍の組成物中には、オレフィン−無水マレイン酸重合体だけでなく、目的に応じて他の成分を混合して用いることができる。オレフィン−無水マレイン酸重合体のみを紙などの基材に塗布する場合に、塗布液のはじきが生じて、塗膜に欠陥を生じることがある。
また、オレフィン−無水マレイン酸重合体の撥トナー性は比較的弱く、一般的には、定着性は良好であるが、使用する画像形成物質の特性、画像が記録された被記録材の使用条件、画像除去手段の画像除去能力、画像形成装置における定着手段の構成などにより、撥トナー性を弱めることが要求される場合がある。このような場合には、撥トナー性のない樹脂成分と混合して用いることにより、繰り返し耐久性を保ったまま、撥トナー性を弱めたり、塗膜の欠陥を無くしたりすることができる。
オレフィン−無水マレイン酸重合体を水溶液として被記録材基材に塗布する場合には、撥トナー性のない樹脂成分としては、水溶性の樹脂あるいは水を媒体とする樹脂エマルジョンが好ましく使用できる。より具体的には、デンプン、酸化デンプン、リン酸デンプンなどのデンプン誘導体、アクリル酸を含む重合体、炭素数11以下のオレフィン−無水マレイン酸重合体、ポリビニルアルコール、アルギン酸、アラビアゴム、ゼラチンなどの水溶性樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス、スチレン−アクリル重合体、アクリロニトリル−ブタジエン重合体などの合成ゴムラテックスなどを用いることができる。
これらの樹脂の中でも、デンプン、デンプン誘導体、水溶性アクリル樹脂を用いることが、混合比率を変えることにより、撥トナー性の強さを安定して変えることができること、塗布液のはじきによる欠陥を解消できる点で特に好ましい。デンプン、デンプン誘導体、水溶性アクリル樹脂は、被記録材の表面近傍の組成物の中で、20〜80重量%の範囲で用いることが好ましい(請求項7)。
これらの樹脂成分が20重量%に満たない場合には、撥トナー性を弱める効果や塗布液のはじきを防止する効果は得られ難い。これらの樹脂成分が80重量%を超える場合には、所望の撥トナー性が得られなかったり、製造条件のわずかなばらつきで、得られた被記録材の定着性が大きく変化するなど品質の安定した被記録材が得られ難くなる。
被記録材の白色度を向上したり、透明度を低下させたり、表面摩擦係数を調整したり、被記録材をリユース可能な被記録材として識別するために着色したり、筆記性を良好にするなどの目的のために、被記録材の表面近傍に塗布する塗布液には、オレフィン−無水マレイン酸重合体、撥トナー性のない樹脂成分の他に、顔料成分を添加することができる。
白色顔料としては、カオリン、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、アルミナ、珪藻土、硫酸バリウム、シリカなどの無機顔料が一般に用いられる。
しかしながら、オレフィン−無水マレイン酸重合体を、水溶性樹脂として塗布する場合には、オレフィン−無水マレイン酸重合体はアニオン性重合体となっているため、これらの無機顔料に含まれる多価金属イオンと結合して、凝集を引き起こし易い。それゆえ、水溶性のオレフィン−無水マレイン酸重合体を塗布する際には、多価カチオンを含まない有機顔料を用いることにより塗布液の凝集を防止することができ、好ましい(請求項8)。
有機白色顔料として市販されているものには、架橋せしめたスチレン重合体、スチレン−ブタジエン重合体、スチレン−アクリル重合体、尿素樹脂などがある。これらの有機顔料の中でも中空粒子を用いることにより、不透明度を向上でき、且つ、紙の表面にある程度の弾性が生じるため、被記録材上に形成された画像を除去する際に、剥離部材などの除去部材と被記録材との接触が良好となり、除去特性が向上する。また、被記録材をリユース可能な被記録材として識別するために着色する場合にも、フタロシアニンなどの有機顔料を少量添加することにより、塗布液の凝集が生じることなく、安定した塗布が可能になる。
本発明の電子写真用被記録材の基材としては、セルロース繊維を主体とする紙を用いることが好ましいが、通常の記録用紙にサイズ剤として付与する量のオレフィン−無水マレイン酸重合体を付与した被記録材は、撥トナー性は弱く、その上に常用されている電子写真装置で形成した画像の除去は困難である。
良好な画像除去特性を得るために被記録材に要求されるの一つの条件は、電子写真装置に常用される普通紙よりも高い平滑度を有することである。一般に上質紙として市販されている普通紙程度に凹凸のある紙では、熱可塑性の画像形成物質を加熱・加圧定着すると、画像形成物質がセルロース繊維の周りに絡み付くように付着することが避けられない。
従って、画像が記録された被記録材から画像形成物質を除去するときに、繊維を画像形成物質と共に剥ぎ取らなければ、良好な除去特性が得られない。
それゆえ、画像形成物質が除去できたとしても、被記録材の表面に毛羽立ちが生じ、再使用した時に画像の除去特性が劣化し、良好な繰り返し特性が得られない。
本発明の電子写真用被記録材は、少なくとも画像を記録する面の表面平滑度を J TAPPI No.5−B方式(王研式平滑度)で150秒以上とすることが好ましい。
平滑度を150秒以上とすることより、電子写真装置において、粉体トナーを被記録材に転写する際に、被記録材の穴部に粒子間の繋がりが無く独立したトナー粉体が入り込むことを防止でき、良好な画像の除去が可能になる。
オレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布物を紙に、表裏両面の乾燥重量の合計で 1〜15g/mとなるように塗布することが、良好な画像除去特性を得るために好ましい(請求項11)。
付着量が1g/mに満たない時には、被記録材の平滑度が充分ではなかったり、画像形成物質と接触する被記録材の表面部分をオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布物で均一に覆うことが困難なために、画像形成物質の除去が良好ではない。付着量が15g/mを超えた場合には、それ以上付着量を大きくしても、画像の除去特性が改善されないばかりでなく、塗布層が厚いと、塗布・乾燥時や画像形成装置の定着部で加熱されたときに、紙内部から蒸発する水蒸気の圧力等により塗布膜に微細な亀裂が発生し易く、その亀裂部に入り込んだ画像形成物質の除去が困難となり、繰り返し使用特性が劣化する。
また、付着量が大きいと、コストが高くなる、被記録材の透明度が高くなる、紙の重量が重たくなるなどの欠点を生じる。最適な付着量は使用する原紙の平滑度や密度(空隙率)、塗布液の組成などにより変化するが、一般に上質紙として市販されている紙に塗布する場合には、表裏両面の乾燥重量合計が 2.5〜10g/m であることが好ましい。
記録を被記録材の片面にしかしない場合や、除去する画像は被記録材の片面にしか形成しない場合には、基材の片面だけにオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布物を設けることも可能である。片面のみにオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布物を塗布する場合には、その付着量は、0.5〜7.5g/mになるように塗布することで良好な画像除去特性が得られる。
しかしながら、片面のみにオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布物を塗布した場合には、被記録材にカールが生じ易く、特に電子写真装置で、熱定着を行なった後にカールが発生し、被記録材を装置の排出部に排出したときに、被記録材を秩序正しく積み上げることができなかったり、定着部で被記録材に皺が発生したりし易い。オレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布液に顔料を分散することは必ずしも容易ではない。
しかしながら、基材として紙を使用し、顔料を含有しないオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布液の付着量を大きくした場合には、紙の空隙部が樹脂に置き換えられる割合が高くなり、被記録材の透明度が高くなり、記録した画像の視認性が悪くなる、画像を記録した被記録材を重ねた時に裏写りが生じるなどの問題を生じる。これを防止するためには、白色顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を塗布することが好ましい(請求項12)。
また、目止め層を設けることにより、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する塗布物の層を薄くすることができる。オレフィン−無水マレイン酸重合体の含有率が高い組成物を、層の厚みを厚く塗布すると、塗布膜に亀裂が生じ易く、画像形成物質が亀裂部に入り込み、繰り返し特性を劣化させる傾向がある。
従って、オレフィン−無水マレイン酸重合体含む塗布物の層は、画像形成物質と接触する被記録材の表面部分をオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む組成物で均一に覆われている限り、薄い方が好ましい。
目止めのために用いる顔料や樹脂成分には、特に制限がなく、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布液を塗布する際に溶解して塗布不良を生じたり、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含む表層に溶け込んできたりせず、原紙および上層に設けるオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む組成物に対する接着性があれば良い。
顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれる一つまたは複数の顔料を使用すると、高い不透明性や白色度が得られ、且つ、コストが安いこと、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含む組成物との接着性が良好であることから好ましい。
また、樹脂成分としては、ポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、天然ゴム、又は合成ゴムラテックスから選ばれる一つまたは複数の樹脂を用いることが、原紙とオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む塗布物を含む組成物に対する接着性を示すことから好ましい(請求項14)。
目止め層の付着量は、片面の乾燥重量で1〜10g/mが好ましい。付着量が1g/mに満たない時には、被記録材の平滑度が充分ではなく、良好な画像形成物質の除去特性が得られ難い。付着量が10g/mを超えた場合には、紙内部から蒸発する水蒸気の圧力による亀裂が発生し易く、また、コストが高くなる、紙の重量が重たくなるなどの欠点を生じる。
原紙に目止め層を設けた場合には、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜5g/mとすることが好ましい(請求項14)。
本発明において、目止めを設けることにより、典型例としての紙の表面を平滑にするには、通常、片面につき10〜20kg/m2の塗布量が必要で、基質が紙であるとき、このような紙にすれば、剥離機能が理想的なものが得易い。そして、本発明においてこのような目止めをした場合には、オレフィン−無水マレイン酸重合体の塗布量が1g/m2以下でも充分な撥トナー性を発揮させることができる。しかしながら、オレフィン−無水マレイン酸重合体の塗布量は、片面1〜3g/m2で、極力平滑にすることが、より好ましい。
適正な付着量は目止め層を塗布した段階の被記録材の平滑度や画像除去手段の除去性能、画像形成物質の特性や付着量等に依存するが、目止め層を設けた場合には、被記録材の表面積が原紙に比較して低下しているため、付着量は少量で充分な画像除去特性が得られる。
但し、付着量が1g/mに満たない時には、被記録材の画像形成物質と接触をする表面をオレフィン−無水マレイン酸重合体を含む組成物で均一に覆うことが困難な場合があり、充分な画像除去特性が得られない。
付着量が5g/mを超えた場合には、それ以上付着量を大きくしても、画像の除去特性が改善されないばかりでなく、塗布層が厚いと、紙内部から蒸発する水蒸気の圧力により塗布膜に微細な亀裂が発生し易く、その亀裂に入り込んだ画像形成物質の除去が困難となり、繰り返し使用特性が劣化する。また、付着量が大きいと、コストが高くなる、被記録材の透明度が高くなる、紙の重量が重たくなるなどの欠点を生じる。
目止め層を設ける場合にも、必ずしも紙の両面に目止め層、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を設ける必要はない。目止め層を設け、片面のみにオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を付着させる場合、付着量は、乾燥重量で、0.5〜2.5g/mとすれば、良好な画像除去特性が得られる。
本発明の電子写真用被記録材には、リユース可能なことを示す識別情報が付与されていることが好ましい(請求項2)。リユース可能なことを示す識別情報の例としては、図2aのように被記録材の一部に切り欠きを設けたり、図2b、図2cのように穴を開けたり、被記録材の一部または全面を染料、顔料などで着色したり、図2dのようにバーコードを印刷したり、バーコード以外のマークを印刷すること、紫外線や赤外線などの人間の目では認識できない波長の光を吸収するインク、蛍光を発するインク、磁気インクで印刷したりすることが挙げられる。また、電磁波に感応するかあるいは、電磁波を発生するICチップを付与しても良い。
これらのリユース可能な電子写真用被記録材であることを識別するための情報は、被記録材に画像情報を形成する時や被記録材上に形成した画像を除去する時に消失しないものが好ましい。また画像形成装置の給紙カセットに収納したときに容易に画像形成装置がリユース可能な電子写真用被記録材であることを識別できたり、ユーザーが目視により容易に識別できることが好ましい。
これらの点や、比較的安価に加工が可能であることから、切り欠きを設けるか、穴を開けることが最も好ましい。すなわち、リユース可能な電子写真用紙であることを示す識別情報として、用紙に切り欠きまたは穴を設けることにより、画像形成装置あるいは画像除去装置の給紙カセット内に積層して収納した用紙の全部がリユース可能な用紙であるか否かを、発光素子と受光素子の組み合わせで検知することが可能となる。
被記録材の平滑度を高めるために、目止め層を付与した後、あるいは、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を塗布した後に、スーパーキャレンダー処理を行なうことは、平滑度を向上して、画像の除去特性を向上する上で有効な処理である。
<本発明のリユース可能な電子写真用被記録材を使用する画像形成方法、動作、作用>
本発明のリユース可能な電子写真用被記録材は、表面近傍の組成物にオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有しているので、通常の電子写真装置に用いられている画像形成物質に対する接着性が適当な範囲にあり、画像の定着性と画像の除去特性の両方を満足させることができる。従って、本発明の電子写真用被記録材に画像形成をするプロセス、画像形成物質の組成、画像除去のプロセスは特に制約を受けるものではない。
しかしながら、本発明の被記録材は、特に熱可塑性を有する粉体画像形成物質を使用し、被記録材に形成した粉体画像形成物質を、100℃以上に加熱した定着用部材と接触せしめて、画像形成物質を被記録材に定着する画像形成装置に用いることにより、良好な定着性と画像の除去特性が得られる(請求項17)。
本発明に用いられる電子写真画像形成方法としては、感光体上に画像を形成し、感光体から直接被記録材に画像形成物質を転写する方法、感光体から中間転写体に、一旦、画像形成物質を転写した後、被記録材に転写する方法、絶縁体誘電層を有する静電記録体に針電極やイオン流により電荷像を書き込み、画像形成物質で現像した後、静電記録体から被記録材に画像形成物質を転写する方法、グリッドを用いグリッドに印加する電圧を制御して、トナーの移動を制御し、被記録材にトナーを付着させるトナージエット法等が挙げられる。これらの方法は従来より公知のものであり、ここでは詳細に記述しない。
本発明の原理より、本発明被記録材の作用・効果は、いずれのプロセスを用いても同様に有効であることは明らかである。本発明の被記録材は、電子写真プロセスに限らず、熱可塑性の粉体画像形成物質を用いる磁気記録プロセス、熱転写方式、熱溶融性のソリッドインクを用いるインクジエット法で画像を形成するプロセスに用い、良好な定着性と画像の除去特性が得られることも明らかである。
良好な定着性と画像の除去特性が得るには、画像を形成するプロセスよりも、むしろ画像形成物質組成や、最終的にどのような手段で被記録材に画像形成物質を定着せしめるか、どのような手段で画像を除去するかが支配的な要素である。本発明の被記録材に記録して良好な定着性を得て、記録に用いた画像形成物質を良好に除去するためには、特に、熱可塑性を有する画像形成物質を用いることが好ましい。
熱可塑性画像形成物質を形成する樹脂成分としては、電子写真用トナー材料として公知の材料が用いられる。より具体的には、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、等を熱可塑性樹脂成分として用いることができる。
これらの樹脂成分は、画像形成物質中で、50〜99.5重量%の比率で用いられることが好ましく、特に80〜97重量%で用いられることが好ましい。良好な画像形成物質の定着、除去特性を得るためには、画像形成物質に含有される熱可塑性樹脂成分のガラス転移点(Tg)、溶融温度、粘弾性特性が重要である。ガラス転移点は、40〜100℃であると、比較的低い温度で熱定着や画像形成物質の被記録材からの除去が可能であり、且つ、画像形成物質の保存安定性も良好である。ガラス転移点は、50〜70℃であることが更に好ましい。
熱可塑性樹脂成分の貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10000dyne/cm2となる温度が、80℃以上であることが好ましく、90〜160℃であることが更に好ましい。
画像形成物質に使用する熱可塑性樹脂としては、特にポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂を画像形成物質に用いることにより、前記の物性値が良好な範囲になるものが得られ、且つ、本発明の被記録材に対して適正な接着力の画像形成物質が得られるため、良好な定着特性と画像除去特性が得られ、且つ、画像形成と画像除去を繰り返しても、その定着性と画像除去特性の変化が少ない。画像形成物質には他の成分として色材を用いることにより着色画像を形成することができる。色材としては、染料または顔料のいずれを用いても良い。
色材として、例えば、カーボンブラック、酸化鉄などの黒顔料、C.I.ビグメント・イエロー12、C.I.ビグメント・イエロー13、C.I.ビグメント・イエロー14、C.I.ビグメント・イエロー15、C.I.ビグメント・イエロー17、C.I.ビグメント・イエロー93、C.I.ビグメント・イエロー94、C.I.ビグメント・イエロー138、C.I.ビグメント・イエロー155、C.I.ビグメント・イエロー156、C.I.ビグメント・イエロー180、C.I.ビグメント・イエロー185、等のイエロー顔料、 C.I.ビグメント・レッド2、C.I.ビグメント・レッド3、C.I.ビグメント・レッド5、C.I.ビグメント・レッド16、C.I.ビグメント・レッド48:1、C.I.ビグメント・レッド53:1、C.I.ビグメント・レッド57:1、C.I.ビグメント・レッド122、C.I.ビグメント・レッド123、C.I.ビグメント・レッド139、C.I.ビグメント・レッド144、C.I.ビグメント・レッド166、C.I.ビグメント・レッド177、C.I.ビグメント・レッド178、C.I.ビグメント・レッド222、等のマゼンタ色材、C.I.ビグメント・ブルー15、C.I.ビグメント・ブルー15:2、C.I.ビグメント・ブルー15:3、C.I.ビグメント・ブルー16、C.I.ビグメント・ブルー60、等のシアン色材、など公知の化合物が用いられる。
これらの色材は、画像形成物質粉体中で、0.5〜20重量%で用いるのが好ましく、特に、1〜10重量%で用いることが好ましい。
画像形成物質には、必要に応じて帯電制御剤、離型材、外添剤など公知の材料が、必要に応じて用いられる。帯電制御剤を例示すれば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
離型性成分は、定着時に熱定着ローラや定着ベルトに画像形成物質が接着してしまうのを防止する(ホットオフセット防止)目的で添加されるものであり、カルナウバワックス、モンタンワックス、密ロウ、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックス等の60〜110℃に融点を持つ、ワックス類が公知である。これらの離型性成分を画像形成物質中に10重量%未満含有せしめることにより、本発明の被記録材に対して画像と画像の除去を繰り返しても、定着性の変化が少なく、且つ、画像除去も可能な画像形成物質を得ることができる。
外添剤は、画像形成物質粉体の流動性を確保して、現像器への画像形成物質の供給を安定にしたり、現像器内の画像形成物質の攪拌性を改善し良好な現像特性得たり、帯電性を補助するために添加されるもので、通常は、色材、樹脂粒子、離型性成分を含有する粒子の表面を覆うように添加される。
外添剤としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機微粒子等が公知のものとして例示できる。
これらの無機微粒子の一次粒子径は、2nm〜500nmであることが好ましく、特に5nm〜50nmであることが好ましい。これらの無機微粒子の画像形成物質粉体における使用量は、画像形成物質全体の0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
本発明に用いる画像形成物質は、粉体に限定されるものでは無く、液体現像法に用いる現像剤、熱転写リボンインク、インクジェット法を用いるに熱可塑性を有するソリッドインクのようなものでも良い。粉体画像形成物質を用いる場合にも、その粒子径には特に制限はないが、特に、体積平均粒径が3〜15μmの粉体の画像形成物質を用いることにより、本発明の被記録材を用いると良好な画像が形成され、且つ、良好に画像を除去することができる。
近年、画像形成物質粉体の製造方法として従来の粉砕によるものではなく、重合法が用いられるようになってきた。重合法で製造した画像形成物質粉体は、粉砕法で製造した角部を有する形状の画像形成物質粉体とは異なり、形状のコントロールが可能であり、画像形成物質粉体は球に近い構造となっている。
重合時や粒子の凝集条件を制御することにより、画像形成物質の粒径分布、形状分布、帯電性分布を、粉砕法以上に制御できるために、重合法で製造される画像形成物質粉体は、画像の高品位化や信頼性を向上することができる。本発明の被記録材は、粉砕および分散重合、懸濁重合など公知の化学プロセスにより製造した粉体画像形成物質のいずれも好ましく用いることができる。
前記の粉体熱可塑性画像形成物質を使用し、画像形成物質を本発明の被記録材に定着せしめるには、100℃以上に加熱された定着部材で、画像形成物質を被記録材に加圧・加熱せしめることが好ましい。被記録材への定着力の強さは、プロセス線速や加熱時間、加圧力にも依存するが、100℃より低い温度の加熱部材で加熱した場合には、本発明の被記録材を用いると充分な定着性が得られ難い。
好ましい定着部材の加熱温度は、100〜240℃である。定着部材を100〜240℃になるように加熱・加圧した時に、被記録材上に形成された画像形成物質の温度がどのくらいの温度に達しているかを実際に測定することには困難を伴うが、被記録材上に形成された画像形成物質の温度は、およそ80〜160℃となるように加熱することが好ましいものと推定される。
本発明の被記録材は、その上に形成する画像情報が不用になった場合に画像を除去し、被記録材を再使用することを前提として印字するモード(第1印字モード)と、通常印字を行なうモード(第2印字モード)とをユーザーが使い分けられ、ユーザーが第1印字モードを選択した時には、確実に画像が除去できるように画像が形成されるように制御する手段が設けられた画像形成装置で使用することが好ましい。近年、磁気記録を行なうハードディスクドライブ、光により記録層に相変化を生じせしめたり、記録層を破壊することにより情報を記録する光ディスクなどの高容量の記憶メディアが普及したこと、集積回路の進歩により、高速の情報の入出力が可能になったことなどにより、情報を紙情報として保存せずに、デジタル化された電子情報として、記憶メデイアに保存する機会が著しく多くなっている。情報をデジタル電子情報として保存することにより、情報の検索が著しく容易になり、紙情報として保管する場合に比較して、保管スペースを要せず、情報の配信や閲覧が容易になる利点がある。
その一方、デジタル電子情報とて保管された情報をディスプレーで閲覧しようとしても、紙情報に比較して、情報全体の概要を一覧することが困難であったり、重要な部分にアンダーラインを引いたり、書き込みを行なうことができないという欠点がある。また、現状のディスプレーにおける画像は、プリンタで印字された画像に比較して、解像度が低く、品質が劣り、長時間の閲覧は、目に大きな負担をかけるという欠点もある。
それゆえに、データベースなどに蓄積された情報を検索し、一時的に紙に印字して、閲覧するという場面が、著しく増えている。
このような情報の使用場面では、情報そのものは、データベースに保存されていていつでも容易に検索し、出力することが可能である。このような場合、情報の利用者は、紙に記録された情報は、情報を閲覧した後には保存しておく必要が無くなることを、情報を紙にプリントする前に認識することができる。それゆえに、情報を印字する画像形成装置が、被記録材上の画像を除去し、被記録材を再使用することを前提とする印字モード(第1印字モード)と、通常印字を行なうモード(第2印字モード)とをユーザーが使い分けられるように制御する手段が、情報を印字する画像形成装置に設けられ、ユーザーが第1印字モードを選択した時には、確実に画像が除去できるように画像が形成されることが有益となる。
逆に、第2の印字モードで印字された情報が容易に除去されると、画像の一部を書き換えたり、署名や押印画像を残して画像を除去して、その用紙の上に別の情報を書き込むなどの改竄、悪用が可能となるため、第2の印字モードで印字された画像は、除去されないことが好ましい。すなわち、普通紙に第2の印字モードで印字した画像は除去できないように、画像形成物質の組成、画像形成装置における定着条件などを設定することが好ましい。
上記の第1印字モードと第2印字モードとをユーザーが任意に選択できるような制御手段を設けた画像形成装置において、本発明のリユース可能な電子写真用被記録材に第1印字モードで印字を行なうようにすると、第1印字モードで印字で印字した印刷物からは確実に画像形成物質が除去できるようにすることができる。
例えば、画像形成装置に、本発明の電子写真用被記録材を内蔵した給紙カセットと一般用紙を内蔵する複数の給紙カセットを設け、そのいずれかを選択して画像形成手段に向けて搬送する手段を設け、第1印字モードにおいては、本発明のリユース可能な本発明の電子写真用被記録材を画像形成手段に向けて搬送し、通常印字の第2モードでは、一般用紙を選択して給紙するような制御手段を設けることにより、第1印字モードを選択した時には、確実に画像が除去でき、第2印字モードを選択された時には、画像除去が困難な印字物を得ることが可能になる。
第1印字モードが選択された時には、確実に画像が除去でき、第2印字モードが選択された時には、画像除去が困難な画像を得ることを可能にするためには、第1モードが選択された時には、確実に画像除去ができるリユース可能な電子写真用被記録材が選択されて画像形成手段に搬送されること、第2印字モードでリユース可能な電子写真用被記録材への印字が排除されることが重要である。このためには、ユーザーが印字要求信号を発した段階で、画像形成装置においてリユース可能な電子写真用被記録材が供給可能な状態にあるか否かを画像形成装置の制御手段が検知できることが好ましい。
本発明請求項2にかかる電子写真用被記録材のように、リユース可能なことを識別する情報が設けられ、特に、情報の付与が被記録材に穴や切り欠きを設けることによりなされている場合には、例えば、画像形成装置に内蔵した給紙カセットに積層されて収納されている電子写真被記録材の穴や切り欠き部に、積層された被記録材全体の穴や切り欠き部に光が通過するように、発光素子、受光素子を設けることにより、給紙カセットにリユース可能な電子写真用被記録材のみがセットされているか否かを検出することができる。
被記録材に画像が形成される工程の前、特に、画像形成装置のユーザーインターフェイスを使用してユーザーが印字要求スイッチをオン(クリック)したり、画像形成装置のプリントボタンを押した段階で、画像形成装置においてリユース可能な電子写真用被記録材が供給可能か否かを検知、判別し、リユース可能な電子写真用被記録材が供給ができないときには、第1印字モードで画像を形成することを禁じ、更には、給紙カセットにリユース可能な電子写真用被記録材をセットするようにユーザーに促すような制御手段を設けることにより、ユーザーは確実に画像を除去できる印字物を得ることができる。
<本発明のリユース可能な電子写真用被記録材を使用する画像除去方法、動作、作用>
本発明のリユース可能な電子写真用被記録材は、表面近傍の組成物にオレフィン−無水マレイン酸重合体を含有しているので、通常の電子写真装置に用いられている画像形成物質に対する接着性が適当な範囲になるため、画像の定着性と画像の除去特性の両方を満足させることができる。従って、本発明の電子写真用被記録材に形成された画像を除去するプロセスは特に制約を受けるものではない。
被記録材上の画像形成物質を除去するための具体的な方法としては次の方法が挙げられる。すなわち、第一の方法は、加熱・加圧転写による方法である。より具体的には、画像が形成された被記録材と、画像形成物質に接着性を有する剥離部材とを画像形成物質が軟化する程度に加熱された状態で重ね合わせて、圧力を印加し、その後、被記録材と剥離部材とを分離することにより、画像形成物質を被記録材から剥離部材に転写して、被記録材上の画像を剥離・除去する。加熱・加圧転写法としては、画像が形成された被記録材に液体を付与することなく転写操作を行なう乾式加熱・加圧転写法と、転写操作をする前に、有機溶剤あるいは界面活性剤を含む水溶液などを被記録材に付与し、画像形成物質の一部を軟化あるいは溶解せしめたり、画像形成物質あるいは被記録材を膨潤せしめる湿式加熱・加圧転写法が挙げられる。
第二の画像形成物質除去法としては、粘着性を有する剥離部材を用いて加熱をせずに画像形成物質を転写除去する粘着転写法も挙げることができる。第三の画像形成物質除去法としては、ブラシ状部材、ガラス、金属、ゴム、プラスチック、熱硬化性樹脂、シリコンなどの材料よりなるブレードあるいは布、ゴム部材、紙などよりなるローラ、ベルトにより被記録材上の画像形成物質を摺擦し除去する方法が挙げられる。
摺擦除去法にも、画像が形成された被記録材に液体を付与することなく摺擦操作を行なう乾式摺擦除去法と、摺擦操作をする前に、有機溶剤あるいは界面活性剤を含む水溶液などを被記録材に付与し、画像形成物質の一部を軟化あるいは溶解せしめたり、画像形成物質あるいは被記録材を膨潤せしめる湿式摺擦除去法が挙げられる。
前記の画像形成物質除去方法の中でも、本発明の電子写真用被記録材を用いた時に、特に好ましく画像除去ができるのは、乾式加熱・加圧転写法、および、乾式摺擦除去法である。転写操作をする前に、有機溶剤あるいは界面活性剤を含む水溶液などを被記録材に付与する湿式加熱・加圧転写法は、画像形成物質と被記録材との接着力を強が強く、定着性が良好な場合においても、有機溶剤あるいは界面活性剤を含む水溶液を画像が形成された被記録材に付与することにより、画像形成物質あるいは被記録材を膨潤せしめて、画像形成物質と被記録材との接着力を弱めることができる。このために、画像の定着性を良好にして、且つ、画像の除去を可能にするには、好ましい方法である。
しかしながら、画像を除去するために被記録材に付与する専用の画像除去促進液をサプライとしてユーザーに供給する必要がある。また、画像を除去するときに、被記録材に画像除去促進液の付与を均一に行なうことが要求されるため、画像除去装置の構成が複雑、且つ、大型、高価なものとなってしまう。更に、画像を除去するときに、水を含む画像除去促進液を付与すると、再生された被記録材の水分分布や潜在するストレスが均一とならず、再使用時に画像形成装置において、特に定着部で加熱されたときに、カールが発生し易く、被記録材に皺が発生したり、装置内でジャムを発生するなどのトラブルを生じる確立が著しく高くなる。本発明の被記録材を用いると、画像形成物質を被記録材に良好に定着できると同時に、画像除去促進液を使用しない乾式加熱・加圧転写法で、被記録材からの画像形成物質の除去が可能となる(請求項19)。従って、簡素な構成の画像除去手段での画像の除去が可能になる。
湿式摺擦除去を行なう場合にも、前記の湿式加熱・加圧転写法と同様な欠点がある。また、摺擦除去法の一つとして、被記録材に有機溶剤などの画像形成物質を完全に溶解する画像除去促進液を付与して除去する方法も従来より提案されているが、画像除去促進液として有機溶剤を使用すると、溶剤蒸気が発生し、安全性や使用者の健康上の問題が発生し実用的ではない。本発明の被記録材を用いると、画像形成物質を被記録材に良好に定着できると同時に、画像除去促進液を使用しない乾式摺擦除去法で、被記録材からの画像形成物質の除去が可能となる(請求項21)。
特に、ブレードをスパイラル状に設け、回転するスパイラルブレードで摺擦する方法では、被記録材の搬送に対する抵抗力を小さく保ったまま、良好な画像の除去ができるので、除去装置において、被記録材の搬送性と画像除去品質が良好にできる点で好ましい。
<本発明の画像形成方法、装置の具体例>
本発明の画像形成装置について、具体的な例で説明する。図5は、電子写真法により画像を形成する画像形成装置と画像除去装置とが一つの筐体内に納められている画像形成除去システムの1例である。図5における画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、マゼンタ(C)、ブラック(K)の画像を、それぞれ別の感光体上で形成し、それらの各ステーションで形成された画像を中間転写体(217)に転写し、中間転写体に転写された画像を被記録材収納容器(231)から搬送される被記録材(237)に転写し、被記録材上に形成された粉体画像を、定着ローラ(244)により加熱定着する電子写真方式画像形成装置である。このようなカラー電子写真画像形成装置は、タンデム型カラー電子写真装置として公知のものである。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、マゼンタ(C)、ブラック(K)、それぞれの画像形成ステーションは、下記のような公知の電子写真装置の要素よりなる。すなわち、表面に光導電体層や保護層を有する金属等を基体とするドラムまたはベルト状の感光体(201)(201Y、201M、201C、201K)、帯電ローラやワイヤ帯電器などから構成される感光体(201)を均一に帯電する手段(202)(202Y、202M、202C、202K)、形成したい画像に従って均一に帯電された感光体(201)を露光する、レーザー、LED、発光体−液晶光バルブ、原稿台に乗せた原稿を照明しその反射光を感光体に投影する従来のアナログ複写機の光学系などの図示していない光照射手段、光照射により画像に従って形成された静電潜像を粉体トナーを用いて可視画像にする磁気ローラやトナー搬送ローラを内部に有する現像器(203)(203Y、203M、203C、203K)、感光体(201)上に形成された粉体画像の帯電を制御するためのコロナワイヤ帯電器(205)(205Y、205M、205C、205K)、感光体(201)上に形成された粉体画像を中間転写ベルトに転写するためのローラあるいはコロナワイヤ型の電界印加手段(206)(206Y、206M、206C、206K)、転写後の感光体に残留する粉体トナーを除去するためのクリーニング手段(207)(207Y、207M、207C、207K)、等から構成される。これらの構成要素に加えて、必要に応じて適当な公知の要素を加えることができる。
例えば、画像を転写した後の感光体(201)上の電荷を除くために、交流帯電器や光照射器などの除電手段を設ける、感光体への帯電電圧を検知する手段と帯電器に印加する電圧をコントロールする手段を設けて、環境変動や繰り返し使用による劣化があっても感光体に帯電する表面電位を一定に保つような制御手段などである。また、画像転写後の感光体上のトナー除去が必要ない場合には、クリーニング手段(207)(207Y、207M、207C、207K)を除くことや、感光体に形成した粉体画像を帯電する必要がない場合には、コロナワイヤ帯電器(205)(205Y、205M、205C、205K)を除くことができる。
中間転写ベルト(217)は、ローラ(211)、(212)、(213)、(214)を内接するように設けられており、図示されていないテンション印加機構により、適当な張力が与えられている。中間転写ベルトには、ブラシ、ローラ等、その表面に付着した粉体を除去する手段(210)が設けられている。必要に応じて、被記録材に画像を転写した後の、中間転写ベルトに残留する電荷を除いたり、均一にするための、除電手段、帯電手段を設けることもできる。
最終的に画像が形成される被記録材は、給紙カセット(231)(231a、231b)に収納されており、給紙コロ(232)(232a、232b)により紙搬送系に送られ、給紙ローラ対(233)(233a、233b、233c、233d、233e、233f)を経て搬送され、中間転写(217)上に形成された粉体画像は、電圧印加ローラ、コロナワイヤ帯電器のような電界印加手段(242)により、被記録材に転写される。
被記録材上に転写された画像形成物質は、熱ローラあるいは定着ローラ(244)と加圧ローラ(245)などからなる定着手段で定着される。画像が定着された被記録材は、排紙ローラ対(241)を経て、排紙トレー(240)上に排出される。
図3は、の給紙方向で見た場合に後端に相当する部分を拡大した図である。給紙カセット(231)の後端、側端面近傍に、発光素子(238)と受光素子(239)とが設けられ、被記録材に切り欠きや穴があるか否かを検知する。受光素子で受光した信号は、図示していないリユース可能な電子写真用被記録材の有無を判断する制御手段に送られるが、リユース可能な電子写真用被記録材の有無を判断する制御手段においては、リユース可能な電子写真用被記録材ではない通常に用いられる被記録材が1枚でも給紙カセットに積載された場合には、リユース可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断しないように、リミットの設定を行なう。
図5では、2つの給紙カセット(231a)、(231b)を有し、給紙カセット(231a)は一般の被記録材が収納され、給紙カセット(231b)にリユース可能な電子写真用被記録材を収納する画像形成装置の例を示している。更に、サイズの異なる被記録材や、送り方向(縦送り、横送り)の異なる被記録材を収納するために、給紙カセットの数を増やすことができる。ユーザーは、図5においては図示していない操作パネルや、図5のような画像形成装置と接続されたコンピュータに接続されているディスプレーに表示されるユーザーインターフェイスにおいて、第1印字モードで画像形成をするか、第2印字モードで画像を形成するかを選択することができる。操作パネルやユーザーインターフェイスにおいて、第1印字モードは、例えば、「リユース」、「ペーパーリユース」、「リユースモード」、「専用紙」、「再使用紙」「省資源」、「短期閲覧」、「短期使用」などと表示されるボタンや選択肢を設けることで選択される。操作パネルやユーザーインターフェイスにおいて、第2印字モードは、例えば、「定着モード」、「高定着」、「フィクスモード」、「普通紙」、「新紙」、「文書保管」、「外部配布」などと表示されるボタンや選択肢を設けることで選択される。あるいは、第1印字モードを優先モードとして、ユーザーは何も操作しないで、自動的に第1印字モードが選択された状態にし、第2印字モードで画像を形成したいときのみに、第2印字モードを選択する操作をするように設定することもできる。
ユーザーが第1印字モードを手動または自動的に選択すると、画像形成装置の制御部は、リユース可能な電子写真用紙の有無、両面印字などの第1印字モードでの画像形成が禁じられているモードが選択されていないか否かを判断する。ステープラーを使用することや綴じ穴を開けることは、被記録材の再使用を困難とする場合が多いので、ステープラーや綴じ穴を開ける手段が画像形成装置に接続され、画像形成装置で制御される場合には、第1印字モードでは、画像形成装置に接続されているステープラーや綴じ穴を開ける手段の使用を禁じる制御手段を設けられる。
給紙カセットから給紙された被記録材が、リユース可能な電子写真被記録材であるか否かを再確認するために、図5では、反射型の発光素子・受光素子(271)が設けられている。給紙カセットに収納されている被記録材がリユース可能な電子写真用被記録材であるか否かを検知する手段が設けられているので、本来、発光素子・受光素子(271)は必要がないが、給紙カセットに収納されているリユース可能な電子写真用被記録材であるか否かを検知する手段の検知に誤りがあった場合の安全対策として設けられる。
リユース可能な電子写真用被記録材であることを識別する切り欠きや穴が検出されない場合には、画像を形成するための手段の動作が停止され、給紙された被記録材には画像が形成されないまま、排紙トレーに排出されるとともに、複数枚の画像形成か指令されている場合においては、次の給紙動作は禁止され、操作パネル、ユーザーインターフェイス部に、リユース可能な電子写真用被記録材が検出されず、第1印字モードでの印字はできなかった旨を表示するように制御する。
第1印字モードが手動また自動で選択されて画像を形成する場合には、画像形成装置は、第1印字モードで画像形成がされたことを示す識別マークを被記録材に形成する。
識別マークは、例えば図4(403)のバーコードであり、他の画像情報(402)と同様に、除去可能な画像形成プロセスにより印字される。すなわち、電子写真方式の画像形成方法による画像形成装置であれば、識別マーク信号発生手段により、レーザー、LEDの発光や液晶などのシャッター素子の開閉が制御され、感光体上に識別パターンの静電潜像が形成されたのち、現像装置で現像されて可視の識別パターンが形成され、電子写真用被記録材に転写されることにより第1印字モードで画像形成がされたことを示す識別マークが形成される。
図1のようなカラー画像形成装置において、第1印字モードで画像形成がされたことを示す識別マークは、画像除去装置で読み取り可能に形成される。例えば、黒色だけで識別マーク形成することにより、色ずれが無く、コントラストの大きいなマークを印字することができ、画像除去装置において読み取りが容易になる。第1印字モードで画像が形成されたことを識別するマークが図4(403)のバーコードのように、言語で、図4(404)、(405)の位置に、「リユースモードで印刷されています」、「短期使用モードで印刷されています」、「利用後は画像除去して再使用して下さい」、「地球にやさしい印字モードで印刷されました」などの言語メッセージを記すような手段を設けることにより、ユーザーがより容易に識別できるものにしても良いが、その場合においても画像除去装置が識別マークを読み取れることが重要である。
<画像除去方法(装置)の具体例>
乾式加熱・加圧転写法による除去方法(装置)の具体例
図5において、点線(250)で囲まれる部分は、画像除去装置である。画像除去装置は、画像を除去しようとしている被記録材を収納する給紙カセット(251)、該被記録材を画像除去処理部へと送り出す給紙コロ(252)、内部に加熱源としてハロゲンランプ(254)を有するアルミニウムで構成されるブロック(253)、該アルミニウム製ブロック(253)、テンションローラ(255)、クリーニングバックアップローラ(265)の間に張り巡らされたニッケル、ステンレスなどの金属またはポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトンなどの高分子化合物からなる剥離部材ベルト(257)、搬送された被記録材と剥離部材とを加熱状態で加圧するために、表面にシリコンゴム、フッ素ゴム、ポリウレタンゴムなどの弾性部材を有し、ステンレス、アルミニウム、鉄などからなる加圧ローラ(256)、被記録材から転写された画像形成物質を剥離部材から除去するためのスパイラル状クリーニングブレード(258)、剥離部材から除去された画像形成物質を収納する容器(259)、画像が除去された被記録材を画像形成装置の給紙カセットに搬送するための搬送ローラ対(281)、(282)、画像形成装置の第1印字モードで画像が形成されたことを識別するマークの有無を検知する手段(264)、画像が除去できない被記録材の収納容器(261)、被記録材を収納容器(261)に導くためのガイド板(262)、可動ガイド板(267)、排出ローラ対(263)よりなる。
画像を除去しようとしている電子写真用被記録材は、給紙カセット(251)にセットされるが、画像の除去が可能であることを識別するための情報として切り欠きがシートの2隅に設けられた電子写真用被記録材は、切り欠き部を揃えて、切り欠きが後端になるように積載される。画像除去装置の給紙カセット(251)にも、画像形成装置の給紙カセットと同様に、積載された電子写真用被記録材の切り欠きを検知するための発光素子、受光素子対を設けられている。発光素子、受光素子が、給紙カセット(251)に積載された被記録材の全てに切り欠きがあることが確認される以外の場合には、操作パネルに、「トナー除去ができない紙が積載されています」と表示されるように制御する手段が画像除去装置に設けられている。
積載された電子写真用被記録材は、給紙コロ(252)により画像除去手段に向けて送り出される。画像形成装置の第1印字モードで画像が形成されたことを識別するマークの有無を検知する手段(264)は、ラインセンサー、CCDなどからなる画像パターンを読み取ることができる映像センサーであり、給紙された電子写真用被記録材の先端中央部にある識別マークを読み取り、制御手段のメモリ部に記憶されている識別パターンとの比較を行ない、画像除去処理を行なうことを許可するか否かを判断する。
第1印字モードで画像が形成されたことを示す識別マークがあると判断された電子写真用被記録材は、可動ガイド板(267)によりガイドされて、剥離部材ベルト(257)と加圧ローラ(256)との間に搬送される。画像剥離部材ベルト(257)は、アルミブロック(253)内にあるハロゲンランプ(254)により加熱されている。アルミブロック(253)の表面温度は図示されていないサーミスタ、熱電対、白金抵抗、熱放射量測定器のような温度検知手段で温度が検知され、検知された温度は図示されていない温度制御手段に入力され、設定された温度との比較により、図示されていないハロゲンランプ254への電力の供給変化させる手段の動作を制御し、表面の温度が一定に保たれる。
温度の設定範囲は、50〜200℃程度であるが、通常用いられている電子写真用トナーで形成された画像を除去するためには、90〜130℃に設定することが好ましい。
電子写真用被記録材上の画像形成物質は、加熱された剥離部材と接触することにより加熱され、剥離部材ベルト(257)と加圧ローラ(256)間に印加されている図示されていないバネや水圧、空気圧などによる加圧手段により、画像形成物質を表面に有する被記録材と剥離部材とは、画像形成物質が剥離部材と接触した状態で加圧される。被記録材上の画像形成物質は、加熱・加圧されることにより、剥離部材ベルト(257)に接着される。アルミブロック(253)の加圧ローラ(256)の下流側のエッジ部は、半径1〜5mm程度の曲率になっており、剥離部材ベルト(257)がこの曲率に沿って搬送されるため、被記録材の剛性により、被記録材と画像剥離部材とは分離される。
リユース可能な電子写真用被記録材の画像形成物質に対する接着力は、剥離部材に対する画像形成物質の接着力よりも弱くなるように構成されているため、被記録材と剥離部材とが分離されると、被記録材上の画像形成物質は剥離部材ベルト(257)の表面に転写され、被記録材上の画像形成物質は剥離されて、電子写真用紙より除去される。電子写真用被記録材から転写された画像剥離部材上の画像形成物質は、回転するスパイラル状クリーニングブレード(258)により掻き落とされて、画像形成物質を収納する容器(259)に貯められる。画像が除去された電子写真用被記録材は搬送ローラ対(281)、(282)により、画像形成装置の給紙カセット(231b)に排出される。画像形成装置の給紙コロ(232a)は図示されていない昇降手段により、画像除去装置から画像除去処理された電子写真用被記録材が排出される際には、上昇し、電子写真用被記録材が給紙カセット(231b)に収納されるのを妨げない位置に停止し、排出された電子写真用被記録材が搬送ローラ対(282)で搬送されなくなる時点で、下降し、画像形成時に給紙する方向とは逆の方向に回転し、画像除去装置から排出された電子写真用被記録材を給紙カセット(231b)に収納する。
第1印字モードで画像が形成されたことを識別するマークの有無を検知する手段(264)に入力される信号から、第1印字モードで画像が形成されたことを示す識別マークがないと判断される場合には、可動ガイド板(267)が、図示されていない回動手段により、被記録材を被記録材収納容器(261)に導くためのガイド板(262)の方向へ導く。識別マークがないと判断された被記録材は、可動ガイド板(267)に従い、排出ローラ対(263)に到達し、排出ローラ対(263)により、収納容器(261)に排出される。
本実施例においては、画像形成装置においても、画像除去装置においても、被記録材を短手方向に送るよう被記録材が給紙カセットに積載されるようにし、画像形成装置においては、第1印字モードでは、被記録材を長手方向に搬送して画像を形成することを禁止した。すなわち、画像形成装置の給紙カセット(232b)において、容器のサイドフェンスが被記録材を長手方向に積載する位置にセットされた場合には、第1印字モードでの画像形成を禁止するように制御した。同様に画像除去装置においては、短手送り方向にのみ被記録材を積載できる給紙カセットのみが、画像除去装置にセットできる構造とした。
乾式摺擦法による除去方法(装置)の具体例
図6は、画像形成物質の除去を摺擦により行なう被記録材再生装置の例である。図6において、被記録材上(1)上の画像形成物質(3)は、回転するスパイラルブレード(310)により除去される。スパイラルブレード(310)は、図7のように数条(図7では4条の)スパイラル状の刃が形成されたローラである。スパイラルブレードは、ボール盤やフライス盤などに使用する刃物に用いる鋼やセラミックスで作製することができる。スパイラルブレード(310)とゴムなどの弾性部材が表面に設けられているバックアップローラ(304)との間には、図示していない加圧手段により圧力が印加されていて、スパイラルブレード(310)が回転することにより、スパイラル状の刃が一定幅で被記録材に当接するように構成されている。スパイラルブレード(310)は、被記録材の搬送方向に対して、順方向に回転させても、逆方向に回転させても画像形成物質を除去することができる。被記録材より除去された画像形成物質(312)は、画像形成物質回収容器(311)に回収される。順方向に回転する場合には、被記録材の搬送速度よりもローラの被記録材への当接面の速度が速くなるように回転させる。
スパイラルブレードに替えて、直刃形状のブレードを当接しても、表面平滑性の高い被記録材上に形成された画像形成物質の除去は可能である。しかしながら、直刃形状のブレードを使用すると、被記録材と刃との摩擦力が著しく大きくなるため、被記録材の搬送が困難となる。スパイラルブレードでは、被記録材とブレードとが当接している面積が少ないため、摩擦抵抗が少なく、被記録材の搬送が可能となる。
図6において、(305a)、(305b)、(306a)、(306b)は被記録材を搬送するためのローラ対である。一般の画像形成に用いられる紙上の画像形成物質を除去するためには、被記録材はある程度の張力で張られていることが好ましい。このために、ローラ対(306a)、(306b)の線速度をローラ(305a)、(305b)の線速度よりも、若干速く回転するように駆動系を設計すると画像形成物質が除去され易い。
<オレフィン-無水マレイン酸重合物の合成例>
合成例1
炭素数12〜14の直鎖αオレフィンの混合物(C12オレフィン/C13オレフィン/C14オレフィン モル比=4:3:3)と無水マレイン酸をモル比が1/1になるようにオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、200℃、5時間の反応をさせた。
反応生成物を水酸化アンモニウム水溶液でケン化し、重合体固形分20重量%の重合体の水溶液を得た。
合成例2
炭素数16〜18の直鎖αオレフィンの混合物(C16オレフィン/C17オレフィン/C18オレフィン モル比=5:3:2)と無水マレイン酸をモル比が1/1になるようにオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、200℃、5時間の反応をさせた。
反応生成物を水酸化アンモニウム水溶液でケン化し、重合体固形分20重量%の重合体の水溶液を得た。
合成例3
炭素数14〜16の直鎖αオレフィンの混合物(C14オレフィン/C15オレフィン/C16オレフィン モル比=3:5:2)と無水マレイン酸をモル比が1/1になるようにオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、200℃、5時間の反応をさせた。
反応生成物を水酸化アンモニウム水溶液でケン化し、重合体固形分20重量%の重合体の水溶液を得た。
合成例4
炭素数12〜14の分岐したアルキル鎖を有するαオレフィンの混合物(C12オレフィン/C13オレフィン/C14オレフィン モル比=2:4:4)と無水マレイン酸をモル比が1/1になるようにオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、200℃、5時間の反応をさせた。
反応生成物を水酸化アンモニウム水溶液でケン化し、重合体固形分20重量%の重合体の水溶液を得た。
合成例5
炭素数18〜20の分岐したアルキル鎖を有するαオレフィンの混合物(C18オレフィン/C19オレフィン/C20オレフィン モル比=5:3:2)と無水マレイン酸をモル比が1/1になるようにオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、200℃、5時間の反応をさせた。
反応生成物を水酸化アンモニウム水溶液でケン化し、重合体固形分20重量%の重合体の水溶液を得た。
比較合成例1
炭素数8〜9の分岐したアルキル鎖を有するαオレフィンの混合物(Cオレフィン/Cオレフィン モル比=6:4)と無水マレイン酸をモル比が1/1になるようにオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、200℃、5時間の反応をさせた。
反応生成物を水酸化アンモニウム水溶液でケン化し、重合体固形分20重量%の重合体の水溶液を得た。
<リユース可能な電子写真用被記録材、その製造方法>
実施例1
市販の上質紙(商品名:リコーPPC用紙 Type6200)の両面に、片面の乾燥塗布量が4.8g/mとなるように、下記処方の塗布液をワイヤバーを用いて塗布し、120℃、5分間の乾燥を行なった。両面に塗布した紙にスーパーキャレンダー処理を行なった後、実機で印字可能なサイズのシートに切断し、リユース可能な被記録材であることを識別するためのマークとして、端面に切り欠きを設け、電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、73重量%)。
合成例1のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 30重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 15重量部
実施例2
下記処方の塗布液を用いる以外は、実施例1と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、25重量%)。
合成例2のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 10重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 40重量部
実施例3
下記処方の塗布液を用いる以外は、実施例1と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、53重量%)。
合成例3のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 25重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 30重量部
実施例4
合成例4で得たオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液の原液を塗布液とする以外は、実施例1と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン-無水マレイン酸重合物比率は、100重量%)。
実施例5
下記処方の塗布液を用いる以外は、実施例1と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、25重量%)。
合成例5のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 10重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 40重量部
比較例1
合成例4のオレフィン−無水マレイン酸重合体水溶液に替えて、比較合成例1で得たオレフィン−無水マレイン酸重合体水溶液を原液を塗布液に用いる以外は、実施例4と同様の操作を行ない、比較用電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、100重量%)。
比較例2
オレフィン−無水マレイン酸重合物を塗布せず、市販の上質紙(商品名:リコーPPC用紙 Type6200)に、リユース可能な被記録材であることを識別するためのマークとして、端面に切り欠きを設け、比較用電子写真用被記録材とした。
比較例3
酸化デンプン10重量%水溶液を塗布液とする以外は、実施例1と同様の操作を行ない、比較用電子写真用被記録材を得た(塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、0重量%)。
実施例6
下記処方の塗布液をアトライターにて分散処理を行ない、得られた白色顔料分散物を、市販の上質紙(商品名:リコーPPC用紙 Type6200)の両面に、片面の乾燥塗布量が2.9g/mとなるように塗布し、120℃、3分間の乾燥を行ない、目止め層を設けた。
ポリビニルアルコール 10重量%水溶液 10重量部
白色顔料 炭酸カルシウム 1重量部
目止め層を設けた紙にスーパーキャレンダー処理を行なった後、片面の乾燥塗布量が1.2g/mとなるように、下記処方の塗布液を、目止め層を設けた紙の上にワイアバーを用いて塗布し、120℃、5分間の乾燥を行なった。両面に塗布した紙に、再度、スーパーキャレンダー処理を行なった後、シートに切断し、リユース可能な被記録材であることを識別するためのマークとして、端面に切り欠きを設け、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン-無水マレイン酸重合物比率は、73重量%)。
合成例1のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 30重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 15重量部
実施例7
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン−無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、25重量%)。
合成例2のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 10重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 40重量部
実施例8
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン−無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、53重量%)。
合成例3のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 25重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 30重量部
実施例9
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、合成例4で得たオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液の原液を塗布液とする以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、100重量%)。
実施例10
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン−無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、25重量%)。
合成例5のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 10重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 40重量部
比較例4
実施例6で目止め層を設けた紙を実機で印字可能なサイズのシートに断裁し、リユース可能な被記録材であることを識別するためのマークとして、端面に切り欠きを設け、比較用電子写真用被記録材とした。
比較例5
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、オレフィン-無水マレイン酸重合物に替えてシリコーン樹脂(商品名:信越化学工業社、KR251)を溶媒にトルエンを使用して塗布する以外は、実施例6と同様に塗布、その他の処理をすることにより、比較電子写真用被記録材を得た。
比較例6
実施例6で目止め層を設けただけの紙を用い、オレフィン-無水マレイン酸重合物に替えて含フッ素メタマリレート樹脂(商品名:ダイキン工業社、テックスガード)を溶媒としてCFC−113を用いて付着量が片面の乾燥重量で0.6g/mとなるように塗布する以外は、実施例6と同様に塗布、その他の処理をすることにより、比較電子写真用被記録材を得た。
比較例7
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、実施例6で用いたオレフィン-無水マレイン酸重合物を含有する塗布液に替えて下記組成の塗布液を用いる以外は実施例6と同様に塗布、その他の処理をすることにより、比較電子写真用被記録材を得た。
合成例1のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 30重量部
ポリビニルアルコール ケン化度98%品15重量%水溶液 15重量部
実施例11
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン-無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン-無水マレイン酸重合物比率は、63重量%)。
合成例1のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 30重量部
酸化デンプン 15重量%水溶液 15重量部
スチレンアクリル系有機顔料分散液 固形分30重量%
(商品名:日本ゼオン社、MH5055) 4重量部
実施例12
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン−無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン-無水マレイン酸重合物比率は、71重量%)。
合成例1のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 30重量部
水溶性アクリル樹脂 30重量%水溶液
(商品名:星光PMC社、T−YP−147) 8重量部
実施例13
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン−無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、21重量%)。
合成例2のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 10重量部
水溶性アクリル樹脂 25重量%エマルジョン
(商品名:星光PMC社、T−YP−146) 30重量部
実施例14
実施例6で目止め層を設けた紙を用い、下記処方のオレフィン-無水マレイン酸重合物を塗布する以外は、実施例6と同様の操作を行ない、電子写真用被記録材を得た(上層塗布組成物固形分中のオレフィン−無水マレイン酸重合物比率は、50重量%)。
合成例3のオレフィン−無水マレイン酸重合物水溶液 30重量部
水溶性アクリル樹脂 30重量%水溶液
(商品名:星光PMC社、T−YP−147) 20重量部
画像形成、除去例
図5の画像形成装置と画像除去装置とが一体になった画像形成・除去システムを用いて、切り欠きを検知する手段を設けた画像形成装置の給紙カセットに、前記のコーナーカットを行なった前記実施例1〜11および比較例1〜6の電子写真用被記録材を収納し、現像剤として市販のポリエステル樹脂を主成分とする現像剤を用いた(リコー:IPSiO CX8200用現像剤)を現像装置に充填し、下記条件でカラー画像の形成を行なった。
プロセス線速:130mm/sec
定着ローラ温度設定:170℃
定着ローラ面圧:15N/cm
得られた画像の定着性を下記の方法で評価した。
すなわち、黒色階調画像部(画像面積率30%の画像)をクロックメータに貼り付けた白色の綿布にて、10往復擦り、被記録材から脱落して綿布に付着した画像の濃度を、マクベス濃度計により測定した。
評価は、脱落した画像の付着している綿布の濃度から綿布自体の濃度の値を差し引いた値で行なった。
脱落画像濃度 0.20以下 …○
0.20〜0.39 …△
0.40以上 …×
被記録材の繰り返し特性は、後述する方法により、被記録材上の画像を除去した後、1回目の画像と同じ画像を、極力、初回に印字した被記録材位置に画像の同じ部分が重なるように、繰り返して印字した。すなわち、実施例1〜実施例12では、いずれの被記録材も両面に撥トナー剤を塗布しているが、繰り返し評価は片面にのみ、画像の形成を形成し、その除去を行なった。
被記録材に形成した画像の除去は、図5の画像形成装置と画像除去装置とが一体になった画像形成・除去システムを用いて行なった。
画像除去の条件は下記のとおりである。
プロセス線速:25mm/sec
転写・剥離温度設定:115℃
剥離部材:厚み100μm ポリイミドフィルム
加圧面圧:20N/cm
用紙・剥離部材分離:半径2mmの曲率分離
画像除去特性の評価はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色および2次色のベた画像を除去した後の画像濃度をマクベス濃度計にて測定し、下記の基準でおこなった。
残留画像濃度は、ベた画像を除去した後に被記録材の画像濃度から未使用の被記録材の画像濃度を差し引いて求め、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色および2次色の中で最も残留濃度が高いもので判定した。
残留画像濃度 0.02以下 …○
0.03〜0.09 …△
0.10〜0.29 …×
0.30以上 …××
実施例1〜11および比較例1〜6の画像の定着性と除去特性の評価結果を表1に示した。
Figure 2006078618
別の画像除去方法として図6に示した乾式摺擦除去による画像の除去を行ない、被記録材の繰り返し使用性を評価した。画像形成は、前記と同様な方法で行なった。
評価結果を表2に示す。
Figure 2006078618
次に、下記のように重合法でスチレン−アクリル樹脂を主体とする粉体画像形成物質製造し、図5に示した装置に充填し、画像を形成し、画像の定着性と除去特性を評価した。
スチレン−アクリル樹脂画像形成物質の製造例
カルナウバワックス8重量部、スチレン90重量部、アクリル酸n−ブチル35重量部およびメタクリル酸10重量部を85℃で混合し、単量体混合液を得た。一方、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.5重量部をイオン交換水2200重量部に溶解させ、界面活性剤溶液を得た。
次いで、前記界面活性剤溶液中に、前記単量体溶液を混合分散させ、この分散液に、窒素気流中で、ラジカル重合開始剤として過硫酸カリウム0.72重量部をイオン交換水170重量部に溶解させた溶液を添加し、この系を80℃にて3時間にわたり加熱、撹拌した。更に、この系に過硫酸カリウム6.1重量部をイオン交換水200重量部に溶解させた溶液を添加し、その後に、スチレン300重量部、アクリル酸n−ブチル120重量部、メタクリル酸35重量部からなる混合液を80℃で120分かけて滴下し、滴下終了後の系を60分間にわたり加熱、撹拌することによってラテックスを得た。
n−ドデシル硫酸ナトリウム28重量部をイオン交換水850重量部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、黒色顔料としてカーボンブラック100重量部を徐々に添加して分散液を調製した。
前記のラテックス550重量部と、得られた着色剤分散液140重量部と、イオン交換水250重量部とを攪拌混合し、混合分散液に3Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10.0に調製した。次いで、混合分散液に塩化マグネシウム6水和物13重量部をイオン交換水20重量部に溶解した水溶液を添加した。その後、この液を90℃まで昇温した後、塩化ナトリウム水溶液を添加することにより、粒子成長を停止し、体積平均粒径が5.6μmの粒径の球形に近い粒子を得た。更に、塩析を継続した後、得られた生成物を濾過し、生成物を、エタノール含有水溶液で洗浄し、温風で乾燥することによって黒色粉体母体粒子を得た。
母体粒子100重量部に対して、トナーと同様にシリカゲル微粉末0.5部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し、体積平均粒径5.6μmの画像形成物質粉体を得た。
上記の黒色粉体画像形成物質の製造例におけるカーボンブラックに替えて、黄色、マゼンタ、シアンの粉体画像形成物質を製造するために、それぞれ、C.I.ビグメント・イエロー94、C.I.ビグメント・レッド122、C.I.ビグメント・ブルー15:2を用いること以外は、黒色粉体画像形成物質の製造例と同様の操作を行ない、黒色画像形成物質とほぼ同じ粒径、粒子形状の画像形成物質粉体を得た。
上記の重合法により粒子を形成した画像形成物質を図5の装置に充填し、前記と同様に画像形成を行ない、図5に示した画像除去装置により、画像を除去して、画像形成と画像除去とを繰り返した結果を表3に示した。
Figure 2006078618
本発明におけるオレフィン単量体を説明する図である。 本発明におけるリユース可能なことを示す識別情報の一例である。 本発明における給紙カセットの給紙方向で見たときに後端に相当する部分を拡大したものである。 本発明における画像形成がされたことを示す識別マークを被記録材に形成したものを表す図である。 電子写真法により画像を形成する画像形成装置と画像除去装置とが一つの筐体内に納められている画像形成除去システムの一例である。 画像形成物質の除去を摺擦により行なう被記録材再生装置の例である。 本発明の被記録材再生装置におけるスパイラル状の刃が形成されたローラを表す図である。
符号の説明
201 感光体
201Y 感光体
201M 感光体
201C 感光体
201K 感光体
202 帯電手段
202Y 帯電手段
202M 帯電手段
202C 帯電手段
202K 帯電手段
203 現像器
203Y 現像器
203M 現像器
203C 現像器
203K 現像器
205 コロナワイヤ帯電器
205Y コロナワイヤ帯電器
205M コロナワイヤ帯電器
205C コロナワイヤ帯電器
205K コロナワイヤ帯電器
206 電界印加手段
206Y 電界印加手段
206M 電界印加手段
206C 電界印加手段
206K 電界印加手段
207 クリーニング手段
207Y クリーニング手段
207M クリーニング手段
207C クリーニング手段
207K クリーニング手段
210 粉体を除去する手段
211 ローラ
212 ローラ
213 ローラ
214 ローラ
217 中間転写体
231 給紙カセット
231a 給紙カセット
231b 給紙カセット
232 給紙コロ
232a 給紙コロ
232b 給紙コロ
233 給紙ローラ対
233a 給紙ローラ対
233b 給紙ローラ対
233c 給紙ローラ対
233d 給紙ローラ対
233e 給紙ローラ対
233f 給紙ローラ対
237 被記録材
238 発光素子
239 受光素子
240 排紙トレー
241 排紙ローラ対
242 電界印加手段
244 定着ローラ
245 加圧ローラ
250 画像除去装置
251 給紙カセット
252 給紙コロ
253 ブロック
254 ハロゲンランプ
255 テンションローラ
256 加圧ローラ
257 剥離部材ベルト
258 スパイラル状クリーニングブレード
259 容器
261 収納容器
262 ガイド板
263 排出ローラ対
264 マークの有無を検知する手段
265 クリーニングバックアップローラ
267 可動ガイド板
271 反射型発光素子・受光素子
281 搬送ローラ対
282 搬送ローラ対
310 スパイラルブレード
304 バックアップローラ
305a ローラ対
305b ローラ対
306a ローラ対
306b ローラ対
311 画像形成物質回収容器
312 画像形成物質
403 バーコード
402 画像情報
404 言語メッセージ
405 言語メッセージ

Claims (22)

  1. 少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有することを特徴とするリユース可能な電子写真用被記録材。
  2. リユース可能なことを示す識別情報が付与されている請求項1に記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  3. 前記オレフィン−無水マレイン酸重合体のオレフィン成分に相当する部分が、炭素数10〜炭素数20のオレフィン単量体由来の構造部分であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  4. 前記オレフィン−無水マレイン酸重合体のオレフィン成分に相当する部分が、α位に二重結合を有するαオレフィン単量体由来の構造部分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  5. 前記オレフィン−無水マレイン酸重合体が、オレフィン単量体に相当する部分/無水マレイン酸単量体に相当する部分のモル換算比においておよそ1/1の重合体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  6. 前記オレフィン−無水マレイン酸重合体の被記録材の表面近傍における比率が20〜100重量%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  7. 少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、前記オレフィン−無水マレイン酸重合体に加えて、デンプン、デンプン誘導体、アクリル樹脂のいずれかを20〜80重量%含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  8. 少なくとも画像を記録する面の表面近傍に、前記オレフィン−無水マレイン酸重合体に加えて、有機顔料を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  9. 前記オレフィン−無水マレイン酸重合体が、アンモニウム塩としてケン化されたオレフィン−マレイン酸重合体ケン化物を水媒体に溶解せしめて塗布され、乾燥によりアンモニアを脱離せしめることにより、水に不溶または難溶性となっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  10. セルロース繊維を主体とする紙に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を付着せしめてなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  11. セルロース繊維を主体とする紙に、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜15g/m付着せしめてなることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  12. セルロース繊維を主体とする紙に、白色顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を付着せしめてなることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  13. セルロース繊維を主体とする紙に、顔料および樹脂成分を含む目止め層を設けた後、オレフィン−無水マレイン酸重合体を含有する組成物を、表裏両面の乾燥重量の合計で、1〜5g/m付着せしめてなることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  14. 目止め層に用いる顔料が炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれ、目止め層に用いる樹脂がポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、天然ゴム、又は合成ゴムラテックスから選ばれることを特徴とする請求項12又は13に記載のリユース可能な電子写真用被記録材。
  15. 塩基性水溶液でケン化せしめたオレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を、水を主な媒体として基材に塗布することを特徴とするリユース可能な電子写真用被記録材の製造方法。
  16. 水酸化アンモニウムによりケン化せしめたオレフィン−無水マレイン酸重合体の水溶性ケン化物を、水を主な媒体として基材に塗布し、加熱乾燥することにより、塗布物よりアンモニアを脱離せしめて、オレフィン−無水マレイン酸重合体ケン化物を水に不溶または難溶とすることを特徴とする請求項15に記載のリユース可能な電子写真用被記録材の製造方法。
  17. 請求項1乃至14のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材に、画像に従い熱可塑性を有する粉体よりなる画像形成物質を付着せしめ、100℃以上に加熱された部材と前記被記録材表面に形成された画像形成物質とを接触、加圧することにより、被記録材上に画像形成物質を定着せしめる画像形成方法。
  18. 熱可塑性を有する粉体よりなる画像形成物質が、熱可塑性ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂を含有することを特徴とする請求項17に記載の画像形成方法。
  19. 請求項1乃至14のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材に、画像に従い熱可塑性を有する画像形成物質を付着せしめて画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面に、画像形成物質に対して該電子写真用被記録材表面よりも強い接着性を示す剥離部材を、画像形成物質が軟化された状態で重ね合わせ、加圧した後、該電子写真用被記録材と剥離部材とを分離することにより、該電子写真用被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写せしめて該電子写真用被記録材から除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法。
  20. 請求項17または18に記載の画像形成方法により画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面に、画像形成物質に対して該電子写真用被記録材表面よりも強い接着性を示す剥離部材を、画像形成物質が軟化された状態で重ね合わせ、加圧した後、該電子写真用被記録材と剥離部材とを分離することにより、該電子写真用被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写せしめて該電子写真用被記録材から除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法。
  21. 請求項1乃至14のいずれかに記載のリユース可能な電子写真用被記録材に、画像に従い熱可塑性を有する画像形成物質を付着せしめて画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面を摺擦し、画像形成物質を除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法。
  22. 請求項17または18に記載の画像形成方法により画像を形成し、該画像情報が不要となったときに、画像が形成された該電子写真用被記録材の画像形成面を摺擦し、画像形成物質を除くことにより、該電子写真用被記録材を再生して、再度、該電子写真用被記録材に画像を形成することを特徴とする電子写真被記録材の繰り返し使用方法。

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