JP4410535B2 - 画像形成・除去方法 - Google Patents
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Description
これらの、問題に対処するため、不要になった情報記録用紙を回収し、一旦、パルプの状態まで離解し再利用する方法が従来より行なわれている。しかしながら、この方法では、回収のための運送やパルプの再生のために多くのエネルギーを使用し、再生された紙の剛度や白色度が低下する、印字した時ににじみが生じるなど、品質上の問題もある。また、白色度が高い上質の情報記録紙を製造するためには、新しい原料を用いるよりも割高になるという問題もある。更に、情報が記録された被記録材が社外や家庭外に流通することなり、機密やプライバシーの保守という観点からも、問題がある。
例えば、被記録材としてプラスチック、金属、液浸透性のない紙、セラミックスなどを用い、これらの被記録材上に形成された熱溶融性の画像に熱溶融性剥離体を介在させて加熱し、画像を剥離除去する方法が開示(特許文献1参照)されている。また、表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレスベルトを用い、離型剤で処理された被記録材上の電子写真法で形成された画像を転写剥離して除去する装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。これらの従来例に示されている方法では、プラスチック・フィルムやコート紙などには適用可能であるが、一般に情報記録用として使用されている普通紙上に形成された画像を除去し、再使用することは困難である。
また、電子写真法により画像が形成された被記録材に水を含む液体を含浸させ、紙と画像形成物質との接着力を弱めた状態で被記録材と剥離部材とを加熱状態で圧接し、被記録材より熱可撓性の画像形成物質を剥離除去する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。この方法では、紙繊維を水を含む液で膨潤させるため、液で膨潤しない画像形成物質との間に剪断力が生じるため、画像形成物質と被記録材との接着力が弱まるので、普通紙の上に形成された画像をも剥離できる。しかしながら、この方法においても、高分子化合物からなるフィルムや金属など通常用いられる剥離部材を用いて、画像形成物質を除去しようとすると、画像濃度の高い部分の画像の除去は出来るが、画像濃度の低い部分の画像の除去が困難という問題がある。
また、一般に用いられている普通紙に画像を形成する前に剥離性の材料を含む熱可塑性の粉体を電子写真法により付与し、定着して離型性の皮膜を設けたものを電子写真画像形成用被記録材として使用することにより、画像形成物質の除去を容易にする技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。該公報に記載されている方法では、被記録材上に画像形成物質と離型性を示す皮膜を設けるため、被記録材上に形成された画像を除去する場合には、画像形成物質は離型性皮膜との界面から剥離されることとなる。このため、画像を除去した後の被記録材には皮膜が残るため、その部分の表面の状態が元の紙とは著しく異なることになり、再生された紙を使用すると、画像形成装置で被記録材の搬送が困難になったり、画像に対応する部分のみに皮膜を形成した場合には、画像除去後にも、画像情報が判読可能であったりする問題があった。
また、界面活性剤を含む液で普通紙を前処理することにより、乾式トナーを用いた電子写真画像が、水を含む液体を含浸させることなく、被記録材からの画像形成物質の剥離が可能となることが開示されている(例えば、特許文献5参照)。ここに、開示されている技術においては、紙の表面に対する熱可塑性画像形成物質の接着性は低下し、通常の画像の剥離は容易になる。しかしながら、紙に付着する界面活性剤は微量であるため、紙の凹凸を低下する効果は実質的にないため、特許文献3に記載の技術の場合と同様に、画像濃度の低い部分の画像の除去が困難という問題があった。
また、普通紙にカラー画像を形成する際に、画像品質を改善するために、白色トナーや透明トナーで形成されたトナー層がカラートナー層よりも下層になるように被記録材に転写し、定着する方法が開示されている(例えば、特許文献6参照)。該公報に開示されている概念は、画像品質を改善することだけを目的にするものであり、被記録材を再使用できるように画像を除去ための技術が開示されてはいない。
本発明の他の目的は、極力、余分な材料を使用することなく、安価なコストで画像の一部が残らないように画像を完全に除くことができる画像形成・画像除方法、画像形成・画像除去装置システムを提供することである。
本発明の他の目的は、極力、余分なエネルギーを使用することなく、画像の一部が残らないように画像を完全に除くことができる画像形成・画像除方法、画像形成・画像除去装置システムを提供することである。
(2)「前記画像保持体の画像が形成される領域に、画像に対応する部分以外にも画像とは異なる形状で、無色または被記録材の地肌色、白色のいずれかの色の粉体層を形成した後、被記録材に該粉体層と共に画像を転写することにより形成した画像を被記録材から剥離、除去することを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成・除去方法」、
(3)「画像保持体上に、被記録材のほぼ全面に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が転写されるように、該粉体を付与した後、被記録材に画像を転写することを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成・除去方法」、
(4)「画像を形成する方法が電子写真法であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の画像形成・除去方法」、
(5)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が、熱可塑性がないかまたは、ガラス転移温度または溶融温度が画像形成用粉体よりも高いことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れかに記載の画像形成・除去方法」、
(6)「前記画像形成物質として使用する粉体が少なくとも顔料および樹脂からなり、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が、少なくとも顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が、画像形成物質として使用する粉体のそれより大きいことを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の画像形成・除去方法」、
(7)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が、少なくとも顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が0.3〜5であることを特徴とする前記第(6)項に記載の画像形成・除去方法」、
(8)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の粒径が、画像形成物質として使用する粉体よりも小さいことを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項の何れかに記載の画像形成・除去方法」、
(9)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の形状が、画像形成物質として使用する粉体よりも球形に近い形状であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の画像形成・除去方法」、
(10)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体に該粉体と被記録材との接着性を阻害する物質あるいは画像形成物質との接着性を阻害する物質が含まれていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項の何れかに記載の画像形成・除去方法」、
(11)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体に、熱可塑性を示す樹脂と該粉体と被記録材との接着性を阻害する物質が含まれていることを特徴とすることを特徴とする前記第(10)項に記載の画像形成・除去方法」、
(12)「画像に対応する部分のみあるいは、画像のある領域にのみ画像とは異なる形状で、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与し、被記録材の略全面には無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与しない画像形成・画像除去方法であって、画像を除去する際に、付与した無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の50%以上を画像と共に剥離・除去することを特徴とする前記第(2)項に記載の画像形成・除去方法」により達成される。
(14)「画像保持体上に熱可塑性を有する粉体の画像形成物質で画像を形成する手段、画像に対応する部分の上のみ、あるいは画像が形成される領域に画像に対応する部分以外にも画像とは異なる形状で、あるいは被記録材のほぼ全面に転写されるように、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段、ユーザーが画像形成前に画像が形成された被記録材から画像を消去した場合に残存する無色または被記録材の地肌色の物質により画像情報が解読されないことを望む否かを入力することのできるインターフェイス部と、ユーザーの選択により、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の被記録材への付着領域を、前記の領域から選択して画像保持体に付与する制御手段を有する前記第(13)項に記載の画像形成装置」、
(15)「画像形成物質の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の単位面積当たりの付着量の合計が一定値以上となるように、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体付与量を変化せしめる制御手段を有することを特徴とする前記第(13)項または第(14)項に記載の画像形成装置」、
(16)「画像形成物質の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の単位面積当たりの付着量の合計が0.2mg/cm2以上となるように、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付与量を変化せしめる制御手段を有することを特徴とする前記第(14)項に記載の画像形成装置」、
(17)「画像形成物質の単位面積当たりの付着量が一定値を越える場合に、一定値を越える画像に対応する部分の画像保持体は、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与しないようにする制御手段を有することを特徴とする前記第(13)項乃至第(16)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(18)「被記録材のほぼ全面に転写されるように、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段、画像を転写する被記録材の全面に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与された履歴を検知する手段、該履歴に応じて無色または被記録材の地肌色の物質を被記録材に付与する量を変化する制御手段を有することを特徴とする前記第(13)項乃至第(16)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(19)「画像を転写しようとしている被記録材が未使用の場合にのみ、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する制御手段を有することを特徴とする前記第(18)項に記載の画像形成装置」、
(20)「画像形成手段が被記録材の種類を検知する手段を有し、検知された紙種により無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する量を変化する制御手段を有することを特徴とする前記第(13)項乃至第(19)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(21)「被記録材の種類を検知する手段が、少なくとも被記録材からの正反射光の量を測定する手段であることを特徴とする前記第(20)項に記載の画像形成装置」、
(22)「ユーザーが使用する被記録材の種類を入力することのできるインターフェイス部と、ユーザーの選択により無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する量を変化する制御手段を有することを特徴とする前記第(13)項乃至第(21)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(23)「画像形成手段が電子写真法あることを特徴とする前記第(13)項乃至第(22)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(24)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段が電子写真法であることを特徴とする前記第(13)項乃至第(23)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(25)「無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体として、被記録材または、画像形成物質との接着性を阻害する物質が含まれている粉体を使用することを特徴とする前記第(13)項乃至第(24)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(26)「顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が、画像形成物質として使用する粉体より大きい無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を使用することを特徴とする前記第(13)項乃至第(25)項の何れかに記載の画像形成装置」、
(27)「顔料/樹脂比率が0.3〜5である無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を使用することを特徴とする前記第(26)項に記載の画像形成装置」、
(28)「画像形成物質粉体よりも球形に近い形状の無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を使用することを特徴とする前記第(13)項乃至第(27)項の何れかに記載の画像形成装置」により達成される。
(30)「画像形成物質粉体の被記録材の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の被記録材への付着量との合計量が、画像除去手段における剥離部材に被記録材上の画像形成物質が接触可能な量となるように無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付着量を制御する手段を設けたことを特徴とする前記第(29)項に記載の画像形成・画像除去システム」、
(31)「画像形成物質粉体が被記録材の単位面積当たりに付着する量が大きい画像部分には、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付着量を少なくなるような制御手段を設けたことを特徴とする前記第(30)項に記載の画像形成・画像除去システム」、
(32)「画像除去手段において画像が形成された被記録材の画像形成面に剥離部材を重ね合わせ加熱し加圧する手段が、厚み1.5mm以下の金属筒を基体とする加圧ローラでなされることを特徴とする前記第(29)項乃至第(31)項の何れかに記載の画像形成・画像除去システム」により達成される。
請求項1の発明は、画像保持体上に熱可塑性を有する粉体の画像形成物質で画像を形成した後、該画像保持体上の粉体画像を被記録材に転写し、被記録材上の粉体画像を被記録材に定着処理して、被記録材上に形成された画像が不要になった場合に、画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧した後、被記録材と剥離部材とを分離することにより被記録材に形成された画像形成物質を除去する、画像形成・画像除去方法であって、除去される画像は、画像保持体上に前記画像形成物質で形成され、更に、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体層を積層され、該粉体層と共に被記録材に一括転写され、定着処理された被記録材上の画像であることを特徴とする画像形成・除去方法である。
ここで、画像保持体とは、通常の電子写真装置における、光導電層を有する感光体、中間転写体、転写型静電記録装置やイオンフロー記録装置における誘電体層保持ドラムのように、被記録材に画像を転写する前に画像が形成される部材であり、本発明においては、特に、最終的に画像が形成される被記録材に画像が転写される前に画像が保持されている部材を意味する。すなわち、感光体上や誘電体上に形成された画像が中間転写体を経て被記録材へ転写される場合においては、中間転写体を画像保持体と称し、感光体や誘電体から直接被記録材に転写される場合には、感光体や誘電体を画像保持体と称する。
上記の材料より画像形成物質粉体を製造する方法は、混練・粉砕する方法や分散重合、懸濁重合など公知の製造方法が使用できる。
また、本発明は、前述の特許文献3に記載されているような、水などを含む液体を被記録材に付与せしめて、画像形成物質と被記録材との接着性を弱めた後、画像が形成された被記録材と画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧し、被記録材と剥離部材とを分離することにより被記録材に形成された画像形成物質を除去する技術にも同様に適用できる。すなわち、画像が形成された被記録材と画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧した後、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写・剥離する工程を含むものであれば、該工程の前後に他のプロセスを含むものであっても同様に本発明は適用できる。
最近は、電子写真特有の画像の「てかり」をなくしたり、トナー容器を小さくするために、トナー付着量が少なくても画像濃度が高くなるように、トナー中の色材の比率を増やす方向で設計されている。また、モノクロ画像と2つ以上の色が重ねられるカラー画像の差は大である。それ故に、画像濃度がどのくらいなら、本発明において除去し易いかということは一概に言えないが、例えば、最新のカラープリンタの黒色画像について言えば、画像濃度が約0.9以下の画像の場合には剥離し難い。ちなみに、べた画像の濃度は、1.4〜2.2である。
本発明において必ずしも絶対の条件ではないが、画像の高さで言えば、5μm以上の厚みがあれば、取れ易くなると言える。5μmの厚みの画像は、トナーの真比重を1とすると(磁性トナーではもっと大きくなる)、0.5mg/cm2の付着量であり、画像の厚みが8〜10μm以上になると特に除去し易い。これら画像厚みは、例えば画像が形成された被記録材の切断面をSEMで観察することにより簡単に測定することができる。
発明者が鋭意研究した結果、画像が形成された被記録材と剥離部材とを重ね合わせ加熱・加圧した後、分離する方法で被記録材上の画像形成物質を除去する方法において、低画像濃度の画像部や画像の周辺部の画像形成物質が残留するメカニズムは以下のようなものであることが明らかになった。すなわち、通常濃度の画像では、図2aのように、画像形成物質の単位面積当たりの付着量が比較的大きいため、普通紙などのように凹凸の大きな被記録材を用いたとしても、少なくとも画像の一部は、画像除去時に剥離部材と接触できる状況であり、被記録材の凹部に入り込んだ画像形成物質粉体は、被記録材の表面にある画像形成物質とが熱定着時や画像除去時の加熱、加圧により融着して、剥離部材と接触できる画像形成物質と一体となっている。従って、剥離部材と加熱、加圧することにより、被記録材の凹部の画像形成物質も、被記録材表面に存在する画像形成物質と融着しているので、被記録材表面の画像形成物質とともに、剥離部材に転写され、被記録材ら除去される。
文字等の画像の周辺部にも、現像時、感光体、中間転写体、静電記録体などからの転写時に画像形成物質粉体が飛び散り易く、飛び散った画像の被記録材の単位面積辺りの付着量は小さいものであるので、前記と同様に、画像周辺部に飛び散った画像形成物質粉体の除去も困難である。
低画像濃度部の画像を除去するための一方法は、被記録材の表面に、例えば画像形成物質と同一の熱可塑性の物質を用いることである。この方法により、画像を除去するときに、剥離部材と被記録材とを重ね、加熱・加圧することにより、剥離部材表面の熱可塑性物質が変形し、被記録材の凹部まで入り込むことが可能になり、凹部に入り込んだ剥離部材上の熱可塑性物質と、被記録材の凹部に孤立していた画像形成物質とが融着し、凹部に孤立して存在する画像形成物質の剥離、除去もある程度可能になる。しかしながら、この方法は、剥離を繰り返した場合に、剥離部材上に熱可塑性物質が蓄積されるが、これを除去し、剥離部材上の熱可塑性物質層を常に均一な厚みに保つことが困難であるという課題がある。また、非使用時に剥離部材が冷却すると、熱可塑性物質が剥離部材から脱落し易いという問題もある。更に、この方法では、被記録材の面方向に形成されている孔部に潜り込んだ画像形成物質を除去することが困難である。すなわち、普通紙は、植物繊維を重ねたものであるので、紙の深さ方向の凹凸ばかりではなく、特に太い繊維に沿って、紙の面方向にも孔部がある(横穴)。粉体画像を感光体などから被記録材へ転写する際にこの横穴部にも画像形成物質粉体が入り込んでしまう場合がある。剥離部材表面に熱可塑性物質を設けて、横穴に入った画像形成物質を除去するには、剥離温度を高くして、剥離部材上の熱可塑性物質の粘度を下げることが考えられるが、横穴に入り込む程度に粘度を下げると、熱可塑性物質の弾性も低下し、剥離部材と被記録材を分離したときに、入り込んだ剥離部材上の熱可塑性物質が被記録材に残留ししまう結果となる。また、剥離式に加熱・加圧後、冷却して熱可塑性物質の弾性が出てくる温度で分離したとしても、表面にある植物繊維下にある画像形成物質を無理に剥がすので、画像形成物質と被記録材表面の繊維とが一緒に剥がされたり、被記録材表面が荒れてしまい、再使用に適さないものになってしまう。
熱可塑性を有しない粉体の例として、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、アルミナ、チタン酸バリウム、酸化ジルコニウム、シリカゲル、カオリン、クレー、タルク、ケイソウ土等の無機粉体や3次元架橋した有機高分子粒子が使用できる。また、電気抵抗値106Ω・cm−1以上のものであることが好ましい。
また、完全に除去する必要がないので、剥離、除去装置を簡易なものとすることができる(請求項12)。
図4の具体例に基づき説明する。図4は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、マゼンタ(C)、ブラック(K)の画像を、それぞれ別の感光体上で形成し、それらの各ステーションで形成された画像を中間転写体(217)に転写し、中間転写体に転写された画像を給紙カセット(231)から搬送される被記録材に転写し、被記録材上に形成された粉体画像を、定着ローラ(244)により加熱定着する電子写真方式画像形成装置である。このようなカラー電子写真画像形成装置は、タンデム型カラー電子写真装置として公知のものである。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、マゼンタ(C)、ブラック(K)、それぞれの画像形成ステーションは、下記のような公知の電子写真装置の要素よりなる。すなわち、表面に光導電体層や保護層を有する金属等を基体とするドラムまたはベルト状の感光体(201)〈(201Y)、(201M)、(201C)、(201K)〉、帯電ローラやワイヤ帯電器などから構成される感光体(201)を均一に帯電する手段(202)〈(202Y)、(202M)、(202C)、(202K)〉、形成したい画像に従って、均一に帯電された感光体(201)を露光するレーザー、LED、発光体−液晶光バルブなどの図示していない光照射手段、光照射に画像にしたがって形成された静電潜像を粉体トナーを用いて可視画像にする磁気ローラやトナー搬送ローラを内部に有する現像器(203)〈(203Y)、(203M)、(203C)、(203K)〉、感光体(201)〉上に形成された粉体画像の帯電を制御するためのコロナワイヤ帯電器(205)〈(205Y)、(205M)、(205C)、(205K)〉、感光体(201)上に形成された粉体画像を中間転写ベルトに転写するためのローラ、コロナワイヤチャージャーなどの電界印加手段(206)〈(206Y)、(206M)、(206C)、(206K)〉、転写後の感光体に残留する粉体トナーを除去するためのクリーニング手段(207)〈(207Y)、(207M)、(207C)、(207K)〉等から構成される。例えば、画像を転写した後の感光体(201)上の電荷を除くために、交流帯電器や光照射器などの除伝手段を設けるなど、これらの画像形成ステーションには、必要に応じて適当なプロセス手段を設けることができるし、画像転写後の感光体上のトナー除去が必要ない場合には、除去手段を除くことができる。
最終的に画像が形成される被記録材は、給紙カセット(231)〈(231a)、(231b)〉に収納されており、給紙コロ(232)〈(232a)、(232b)〉により紙搬送系に送られ、給紙ローラ対(233)〈(233a)、(233b)、(233c)、(233d)、(233e)、(233f)、(233g)〉を経るように搬送される。中間転写ベルト(217)上に形成された粉体画像は、電圧印加ローラ、コロナワイヤ帯電器のような電界印加手段(242)により、被記録材に転写される。
被記録材上に転写された粉体画像は、熱ローラ、熱ベルト(244)と加圧ローラ(245)などからなる定着手段で定着される。画像が定着された被記録材は、排紙ローラ対(241)を経て、排紙トレー(240)上に排出される。
図4の例では、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与する手段として、画像を形成するために設けられている電子写真装置構成要素と同一の構成のものを設けて、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与するためのステーションを構成している。すなわち、画像形成用と同様に、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与するための、感光体(201P)、感光体を帯電するための手段(202P)、均一に帯電された感光体を露光する手段(図示していない)、感光体上に形成された静電潜像に従って、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を用いて感光体の上に粉体像を形成するための現像手段(203P)、感光体(201P)上に形成された粉体画像の帯電を制御するためのコロナワイヤ帯電器(205P)、感光体(201P)上に形成された粉体画像を中間転写ベルトに転写するためのローラ、コロナワイヤチャージャーなどの電界印加手段(206P)、転写後の感光体に残留する粉体トナーを除去するためのクリーニング手段(207P)等から構成される。無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体像を形成するステーションは、図4のように、中間転写ベルトの最下流側にあり、中間転写ベルト上に形成された画像の上に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体像を形成するのに適するように構成されている。
程度の差はあるにしても、色ずれ、粉体の付与位置と画像位置とのずれや画像の周囲に画像形成物質粉体の飛び散りが生じるは不可避であることを考慮して、画像よりも、やや広めの領域に付与することが好ましい。
ユーザーがパーマネントモードを選択した場合には、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体上の画像の上に付与する機能を停止するように制御する。
このように、ユーザーがプリンタ、複写機、ファクシミリ装置などで画像を形成(印刷または複写)しようとする際に、形成された画像を消去して被記録材を際使用することを希望するか否かにより、無色、被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を被記録材に付与する機能を動作させるか否かを制御する手段を画像形成装置に設けることにより、改竄されては困るような情報を印字する場合においては、完全な画像の除去が困難な画像が形成される。また、不必要な粉体の使用を避けることもできる。
無色、被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を被記録材に付与する手段として、図4の例のように電子写真装置を用いると、該粉体を付与する形状を変更できるので、画像に対応する部分のみに付与したり、画像に対応する領域に画像とは異なる形状に付与したり、あるいは被記録材全面に付与したりという選択が可能になる。
画像領域に、画像とは異なる形状で粉体を付与した場合においても、そのパターンから、情報が可読となることを回避したい場合には、被記録材全面に、無色、被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与されるように制御することにより、画像除去後に画像情報を解読することが困難となる(請求項3)。
すなわち、図9のように、カラー画像形成装置においては、各色の画像信号に基づき、画像形成物質粉体の付着量が少ないときは、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体と画像形成物質粉体を付与し、画像形成物質と該粉体の付着量の合計が、一定値以上となるように制御することにより、低画像濃度部の画像除去特性の確保をしながら、粉体の消費量を低減できる。通常の電子写真法などでは、べた画像部などの高画像濃度部では、熱可塑性のない剥離部材を用いた場合でも、被記録材上の画像形成物質と剥離部材とを接触させることは、比較的容易に達成される。従って、画像形成物質付着量の少ない低画像濃度の画像部や画像の周辺部近傍に対応する部分にのみ、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することが、粉体の消費量を低減することができる点で好ましい(請求項17)。
画像保持体に付与する無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の必要最低限の付与量は、使用する被記録材の表面平滑性などによっても変化するため、図9のように、ユーザーが付着量の水準を変更できるようなインターフェィス部を有することが好ましい(請求項22)。
無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の単位面積当たりの付着量を変更する具体的な手段としては、形成する画像処理をする際に、画像の諧調性を制御するマトリックスの単位で、諧調性制御と同時に行ない、階調制御するマトリックス単位内で、画像形成物質と粉体との付着量が一定値以上になるように制御を行なうことにより、画像の階調処理と同時に粉体の付着量制御処理が実行され効率が良い。
従って、画像形成装置には、被記録材に対して、使用回数を記録するための制御する手段、被記録材の使用回数を検知する手段、使用回数により粉体の付与量を変える手段を有することが好ましい(請求項18)。被記録材に対して、使用回数を記録するための制御する手段は、画像形成手段とは別に設けても良いが、プリンタ、デジタル複写機などのデジタル信号に従って画像を記録する画像形成装置においては、画像形成手段をそのまま用いて、被記録材の先端や後端などに記録することができる。
記録された繰り返し数情報は、画像除去装置において除去しないように制御し、供給された被記録材が粉体付与ステーションに到達する前の位置に〈図4、図5の符合(290)〉、CCD、ライン型光センサーを設け、前回の画像形成時に画像形成装置で記録された被記録材の使用繰り返し数に関する情報を検知する。
図4のような電子写真手段により粉体を付与する装置においては、検知された繰り返し数により、感光体(201P)に印加する電圧を替えたり、現像時に現像バイアス電圧を替えたり、画像処理により露光量を変えるなどの手段で付与量を変化することができる。図5のような装置では、粉体輸送ローラ(303)の速度を変えたり、粉体層厚制御板(304)と粉体輸送ローラ(303)とのギャップを変えたり、粉体輸送ローラ(303)とローラ(306)との間に印加する電圧を変えることにより、粉体の付与量を変化することができる。
画像を除去する際に、画像形成物質と共に被記録材から除去される粉体の比率が小さく、被記録材の繰り返し使用数が比較的少ない場合には、被記録材への粉体の付与は、被記録材が未使用のときのみ、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与する(請求項19)。また、特定回数の繰り返し使用数の場合にのみ粉体を付与するようにしても良い。このように制御することにより、良好な画像除去特性が得られるとともに、不要な粉体の付与がなくなり、消費量を低減できる。且つ、繰り返し使用により、粉体が被記録材に蓄積するために生じる、画像の定着器に粉体が転写する、被記録材の取り扱い時に被記録材から衣服などに粉体が付着する、被記録材の重量が増すなどのトラブルを防止できる。
図6のような1ドラム型カラー電子写真装置においても、図4のタンデム型カラー電子写真装置で説明したのと同様な制御を行なうことにより、本発明を実施することができる。また、カラー電子写真に限らず、モノクロの電子写真装置や電子写真装置に限定されることなく、熱可塑性の画像形成物質粉体で画像を形成する画像形成装置において、本発明は、同様の原理で実施することができる。
また、電子写真法により、無色または被記録材の地肌色、白色のいずれかの色の粉体が画像保持体の画像が形成される領域に、画像に対応する部分以外にも画像とは異なる形状で付与され、被記録材に転写されるので、被記録材から画像を除去するときに無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の粉体が被記録材に残っても、被記録材に残った粉体で画像情報を読み取られることがない。
また、画像保持体上に、被記録材のほぼ全面に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が転写されるように無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与するので、被記録材から画像を除去するときに無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の粉体が被記録材に残っても、被記録材に残った粉体で画像情報を読み取られることがないばかりでなく、繰り返し使用時に、毎回、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の粉体を被記録材に付与することを省くことができる。
また、画像を形成する方法が電子写真法であるため、既存の実用化されている技術を用いることにより本発明が実施できるので、安価なコストで本発明を実現できる。
また、熱可塑性がないかまたは、ガラス転移温度または溶融温度が画像形成用粉体よりも高い無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を用いているので、画像を除去する際に、粉体間の凝集破壊が生じ易く、特に低画像濃度部の画像の剥離・除去が容易になる。
また、顔料/樹脂比率が、画像形成物質として使用する粉体より大きい無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与するため、画像形成物質を熱定着する場合においても無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体間の融着状態が弱く保たれるために、画像を除去する際に、付与した粉体内で凝集破壊が生じるため、画像形成物質の除去が容易になる。また、画像を除去した後の被記録材に粉体が残留する場合においても、粉体が乱反射することにより、被記録材本来の紙肌部分との反射特性の差が小さく違和感なく、残留粉体による情報の認識がし難い。
また、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の粒径や形状が、画像形成物質として使用する粉体よりも小さいか球形に近いので、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が被記録材の凹部の奥深く入り込み易く、相対的に画像形成物質粉体が被記録材の凹部に入り難いため、特に低画像濃度部の画像の除去が容易になる。
また、画像保持体の画像上に付与する粉体に該粉体と被記録材との接着性を阻害する物質あるいは画像形成物質との接着性を阻害する物質を含んでいるので、画像を除去する際に、被記録材と粉体との界面あるいは画像形成物質と粉体との界面から剥離しやすいため、良好な画像除去特性が得られる。被記録材との接着性を阻害する物質を含む場合においては、粉体の大部分も除去されるため、被記録材を繰り返し使用しても粉体が被記録材に蓄積することがない。また、付与した粉体の大部分が画像と共に剥離、除去されるため、画像に対応する部分にのみ粉体を付与しても、画像除去後の被記録材から画像情報が読み取られ難い。
また、被記録材との接着性を阻害する物質に加え、熱可塑性を示す樹脂が無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体に含まれているため、画像形成物質を熱定着する際に、画像形成物質粉体と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体とが融合し、一体となる。このために、画像を除去する際に、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の大部分も除去されるため、被記録材を繰り返し使用しても粉体が被記録材に蓄積することがない。また、付与した粉体の大部分が画像と共に剥離、除去されるため、画像に対応する部分にのみ粉体を付与しても、画像除去後の被記録材から画像情報が読み取られ難い。
また、画像に対応する部分のみあるいは、画像のある領域にのみ画像とは異なる形状で、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与し、画像を除去する際に50%以上の無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を被記録材から除去するので、被記録材全体に粉体を付与する場合に比較して、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減でき、且つ、被記録材を繰り返し使用しても粉体が被記録材に蓄積することがない。また、付与した粉体が画像と共に剥離、除去されるため、画像に対応する部分にのみ粉体を付与しても、画像除去後の被記録材から画像情報が読み取られ難い。
また、画像形成装置が、ユーザーが画像形成前に画像が形成された被記録材から画像を消去することを希望するか否かにより被記録材に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与する手段の機能が動作を制御する手段を有するので、画像を除去しない被記録材には、粉体を付与しないため、粉体の消費量を低減できる。また、改竄を防止するなど画像が除去されることを防止することが望まれる場合にも対応ができる。
また、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付与の仕方を、画像に対応する部分にのみにするか、画像領域に画像と異なる形状にするか、略被記録材全体にするかをユーザーが選択できるインターフェイスと、それに従って制御する手段が設けられているので、ユーザーが、粉体の消費量を低くするか、画像除去後に残留する粉体により、画像情報が読み取られることを防止するかをその重要度に応じて選択できる。
また、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を常に一定量付与するのではなく、画像形成物質の付着量により、画像形成物質の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の単位面積当たりの付着量の合計が一定値以上となるように、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体付与量を変化せしめる制御手段を有しているため、低画像濃度部では、粉体の付与量が多くなり、画像除去時に剥離部材との接触が可能となるため、低画像濃度画像部の剥離、除去が可能となる。また、画像濃度が高く付着量の大きな画像部への無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付与量は少なくなるため、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。
また、画像形成物質の単位面積当たりの付着量が一定値を越える場合に、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与量しないようにする制御手段を有するので、画像の除去性を保ちながら、不要な粉体の付与をなくすことがでるため無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。
また、画像形成装置において、被記録材に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を被記録材のほぼ全面にした履歴を検知する手段を有しており、その履歴に応じて無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付与量を変化せしめる制御手段を有しているので、良好な画像除去特性を保ちながら、不要な粉体の付与を行なわないので、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。且つ、繰り返し使用により、粉体が被記録材に蓄積するために生じるトラブルを防止できる。
また、画像形成装置が、被記録材が未使用の場合にのみ、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する制御手段を有しているので、特に、画像に従って無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することなく、粉体を付与する場合には、被記録材の全面に付与する場合において、良好な画像除去特性を保ちながら、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。且つ、繰り返し使用により、粉体が被記録材に蓄積するために生じるトラブルを防止できる。
また、画像形成手段が、被記録材の種類を検知する手段を有し、検知された紙種により無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を被記録材に付与する量を変化する制御手段を有するので、OHPシートの透明性を損ねてしまうなど、不必要な粉体を被記録材に付与するトラブルを防止できる。
また、画像形成手段が、被記録材からの正反射光の量を測定するという簡易な手段を有することにより、被記録材の種類や表面の平滑性を検知し、粉体の付与量を制御するので、ホットオフセットが生じ易くなる、OHPシートを不透明にしてしまうなどの、不要な粉体の付与により発生するトラブルを防ぎ、必要以上に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することがなくなり、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。
また、画像形成手段が、ユーザーが使用する被記録材の種類を入力することのできるインターフェイス部と、ユーザーの選択により無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する量を変化する制御手段を有しているので、不要な粉体の付与により発生するトラブルを防ぎ、必要以上に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することがなくなり、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。
また、画像形成装置において、画像を形成する手段あるいは無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段が、技術が確立している既存の電子写真法を用いているので、安価で容易に、被記録材を繰り返し使用ができる画像形成装置を提供できる。また、粉体を画像に対応する部分にのみ付着せしめたり、画像領域に付着せしめたり、被記録材の全面に付与したりする制御が容易に可能となる。
また、画像形成装置が、画像保持体の画像の上に、被記録材または、画像形成物質との接着性を阻害する物質が含まれている無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与するので、剥離性がよく画像の除去ができる被記録材を別途、用意することなく、画像形成と同時に画像を除去を補助する物質を被記録材に付与することができ、且つ、画像に対応する部分のみに無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することも容易となり、粉体の消費量を減少することができる。
また、画像形成装置が、画像保持体の画像の上に、顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が、画像形成物質として使用する粉体より大きい無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与するので、剥離性がよく画像の除去ができる被記録材を別途、用意することなく、除去の容易な画像形成ができ、画像に対応する部分のみに無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することも容易となり、且つ、顔料/樹脂比率が高いので、画像の除去後に、被記録材に粉体が残った場合でも、違和感をなくすことができる。
また、画像形成装置が、画像保持体の画像の上に、画像形成物質粉体よりも球形に近い形状の無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与するので、剥離性がよく画像の除去ができる被記録材を別途、用意することなく、特に低画像濃度の画像部の除去が容易な画像形成が可能になる。また、画像形成と同時に粉体を重ね合わせるので、画像に対応する部分や低画像濃度部のみに無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与することも容易となり、粉体の消費量を減少することができる。
また、少なくとも、画像形成手段が、画像保持体上の熱可塑性を有する画像形成物質粉体上に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体粉体層を形成した後、被記録材に画像を転写する手段を有し、画像除去手段が、画像の形成された被記録材と剥離部材とを重ね合わせて加熱・加圧する手段と、密着した被記録材と剥離部材都を分離し、被記録材上の画像形成物質を転写、除去する手段を有しているので、低画像濃度の画像と剥離部材とが接触可能になり、容易に被記録材から画像が除去できる。また、転写、剥離で画像を除去する手段を用いているので、溶剤を使用して画像を除去する装置に比較しても安全や環境上の問題がなく、画像を機械的に除去する場合に比較して、被記録材の表面を損傷することなく、良好な画像の除去が可能となる。
また、画像形成・画像除去システムが、画像形成手段において、画像形成物質粉体の被記録材の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の被記録材への付着量との合計量が、画像除去手段における剥離部材に被記録材上の画像形成物質が接触可能な量となるように無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付着量を制御する手段するため、画像除去手段において画像を除去できる下限に近い付与量を設定することができるため、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の消費量を低減できる。
また、画像形成・画像除去システムが、低画像濃度の画像部に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与する画像形成手段を有しているので、画像除去手段において、低画像濃度部を剥離するために、画像が形成された被記録材と剥離部材とを重ねた後、強い圧力を印加しなくても、被記録材上の画像形成物質と剥離部材との接触が可能となる。そのために、画像除去手段で、厚み1.5mm以下の金属筒を基体とする加圧ローラを用いても変形が少なくなり、良好な画像除去が可能となり、加圧ローラの熱容量を低減できるため、画像除去装置の立ち上げに使用する電力や時間を低減できる。
使用画像形成物質粉体(トナー)
[トナー1(ブラックトナー)]
ポリエステル樹脂 100重量部
カルナウバワックス 2重量部
アルキル燐酸(C17:) 10重量部
カーボンブラック 8重量部
サリチル酸誘導体の金属塩 2重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで100〜110℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物αをジェットミル、風力分級機で粉砕分級後、このトナー母体粒子100重量部に対してシリカゲル微粉末0.5部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し、体積平均粒径6.5μmの画像形成物質粉体を得た。この画像形成物質粉体のガラス転移温度は、68℃であった。
カーボンブラックを、C.I.ビグメント・イエロー94、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントブルー15:3にそれぞれ置き換え、他の処方はブラックトナーと同様にした処方で、ブラックトナーと同様に、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成物質粉体を得た。得られた画像形成物質粉体の粒径、ガラス転移温度は、ブラックトナーとほぼ同一であった。
被記録材と同色の粉体は下記の懸濁重合法により得た。
カルナウバ・ワックス15g、ステアリル燐酸エステル(被記録材と粉体との接着力を阻害するための化合物)35gと、スチレン70g、アクリル酸n−ブチル55gおよびメタクリル酸10gとを85℃で混合し、単量体混合液を得た。一方、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム5.5gをイオン交換水2200gに溶解させ、界面活性剤溶液を得た。
次いで、前記界面活性剤溶液中に、前記単量体溶液を混合分散させ、この分散液に、窒素気流中で、ラジカル重合開始剤(として過硫酸カリウム0.72gをイオン交換水170gに溶解させた溶液を添加し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌した。更に、この系に過硫酸カリウム7.1gをイオン交換水200mlに溶解させた溶液を添加し、その後に、スチレン300g、アクリル酸n−ブチル120g、メタクリル酸35gからなる混合液を80℃で120分かけて滴下し、滴下終了後の系を60分間にわたり加熱、撹拌することによってラテックスを得た。
n−ドデシル硫酸ナトリウム28gをイオン交換水850mlに撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、酸化チタン100g、C.I.ビグメント・イエロー180 0.43g、C.I.ビグメント・レツド122 0.08gを徐々に添加し、被記録材の地肌色と同色顔料分散液を調製した。
前記のラテックス550gと、得られた着色剤分散液全量と、イオン交換水1000mlとを攪拌混合し、混合分散液に3Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10.0に調製した。次いで、混合分散液に塩化マグネシウム6水和物42gをイオン交換水70mlに溶解した水溶液を添加した。その後、この液を90℃まで昇温した後、塩化ナトリウム水溶液を添加することにより、粒子成長を停止し、体積平均粒径が4.6μmの粒径の粒子を得た。更に、塩析を継続した後、得られた生成物を濾過し、生成物を、エタノール含有水溶液で洗浄し、温風で乾燥することによって標準の上質紙とほぼ同一色の粒子を得た。
得られた粒子の顔料樹脂比は、ほぼ1/1すなわち、1である。また、得られた粒子はほぼ球形であった。
この母体粒子100重量部に対して、トナーと同様にシリカゲル微粉末0.5部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し、体積平均粒径4.5μmの画像形成物質粉体を得た。この画像形成物質粉体のガラス転移温度は、75℃であった。電気抵抗値は1012Ω・cm−1以上であった。
図4の画像除去装置例について説明する。図4において、破線で囲まれたユニット(250)は、画像除去ユニットであり、画像形成装置内に組み込むことができるようになっている。画像を除去する被記録材は、給紙カセット(251)内に画像面が下向きとなるようにセツトされる。画像除去装置は、画像形成時には動作せず、画像形成指令がない時であり、且つ、画像を除去する被記録材がカセット(252)内にセットされているときにのみ動作するように制御される。符号(256)は、剥離部材であり、厚み125μmkポリイミド・フイルム上に厚み40μmkポリ酢酸ビニル層が設けられ、更にその上に剥離したトナー層が約30μmの厚みで設けられている。符号(253)はアルミでできた金属ブロックであり、内部に加熱用ハロゲンヒーターが内蔵され、図示していない温度センサーにより、金属ブロックの表面が約100℃に保たれるように制御される。符号(254)は、表面に厚み2mmのシリコンゴムを有し、厚みが1.0mmの鉄製加圧ローラであり、図示していない加圧手段により、アルミブロック符号(253)との間に圧力が印加されている。給紙コロ(252)で給紙された画像が形成されている被記録材は、加圧ローラ(254)とアルミブロックを内接する剥離部材との間で加熱・加圧され、被記録材上の画像形成物質は、剥離部材に接着する。アルミブロックの下流側は、半径2mmの曲率となっており、剥離部材はその曲率に沿って移動し、被記録材と分離される。被記録材上の画像形成物質は、剥離部材に転写し、除去される。剥離部材に転写された画像形成物質は、内部に加熱用ハロゲンランプを有し、剥離部材とは一定の距離を保つように規制されたトナー層厚平均化ローラ(258)により、トナートナー膜厚が平均化され、余分に付着したトナーはね剥離部材から除去され、容器(259)に溜まる。
符号(255)は、テンション・ローラであり、図示されていないバネがローラの軸受けに架けられていて、剥離部材ベルト(256)に一定の張力を与える。符号(257)は、バックアップローラであり、その表面には、ゴムなどの弾性層が設けられていて、剥離部材ベルト(256)を挟んで、トナー層厚平均化ローラ(258)と対向する位置に設けられる。トナー層厚平均化ローラ(258)とバックアップローラ(257)との間には、図示していないバネなどの手段により、一定の圧力がかけられる。
画像が除去された被記録材は、排紙ローラ対(281)、(282)により、画像形成装置の給紙カセット(231b)にストックされる。画像除去装置から被記録材が排出される間、画像給紙装置のカセットは図の右下側が下向きに下がり、給紙コロ(232b)が解除されるように制御される。
図4の画像形成・除去装置を使用して、画像形成、除去を行なった。
感光体としては、負帯電型の有機光導電体層を有するものを用い、光学系としては、画像信号をLEDアレーで光に変換して感光体に照射するものを用いた。
現像剤としては、前記のトナー及び粉体6重量部を、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径40μmのフェライトキャリア100重量部と混合したものを使用し、磁気ローラを回転させる方式で現像、粉体の感光体への付与を行なった。
被記録材として、平均粗さ、2.1μm上、表面平滑度38秒の上質紙を用い、画像に対応する部分よりも約0.5mm大きく粉体が付与されるように粉体画像を形成し、中間転写体の画像上に転写し、中間転写体から被記録材に白色粉体と画像線速度90mm/secの速度で、画像形成、定着温度180℃で定着を行なったところ、高品質のカラー画像が得られた。また、被記録材と同色の粉体の付着量は、被記録材と同色の粉体とトナーとの合計量が0.3mg/cm2以上、1.5mg/cm2以下となるように制御した。
得られた画像を図4の画像除去装置の給紙カセットにセットし、線速度30mm/sec、アルミブロック部温度95℃にて画像を除去したところ、画像の残りなく、綺麗に除去ができ、画像除去後の被記録材は、被記録材を斜めにかざしてみても、目視では画像を読み取ることができなかった。
被記録材と同色の粉体のみを付与したときの被記録材への付与量を被記録材の重量変化で測定し、画像除去後に残る被記録材と同色の粉体量を画像除去後の被記録材の重量と被記録材のみの重量の差で測定することにより、画像剥離、除去時の被記録材と同色の粉体の除去率を求めた。被記録材と同色の粉体は、被記録材に付与した量の92%が除去されていた。
画像が除去された紙に、同様に印字し、剥離、除去を行なうことを10回繰り返したが、各回の繰り返し時において、未使用の被記録材と同様に、高品質の画像が形成され、また、画像除去後の被記録材は、目視では画像を読み取ることができなかった。
画像形成前に、上質紙とほぼ同一色の白色粉体を付与する機能を停止した以外は、実施例と同様にして、画像形成、画像除去を行なったところ、文字画像、高濃度画像部の除去は出来たが、画像濃度が0.3以下の低画像濃度部では、画像の残りが顕著であった。
実施例1では、剥離部材として表面に熱可塑性のトナー層を有する剥離部材を用いたが、それに替えて、転写・加圧温度では可塑性のない表面を有する厚み200μmのポリエチレンテレフタレート・フィルムを用い、トナー層厚平均化ローラ(258)に替えて、回転型刃形状を有するクリーニングローラを用いて画像形成物質を除去する以外は、実施例1と同様に、画像形成、画像除去を行なった。この場合には、被記録材と同色の粉体と画像形成物質粉体の付着量が0.3mg/cm2となるように制御した場合には、低画像濃度部の剥離か十分にできなかったので、0.5mg/cm2以上、1.5mg/cm2以下となるように制御したところ、高品質の画像が得られ、且つ、実施例1と同様に低画像濃度部の画像も残りなく、綺麗に除去ができた。また、画像除去後の被記録材は、被記録材を斜めにかざしてみても、目視では画像を読み取ることができなかった。
実施例1と同様に、画像除去時の被記録材と同色の粉体の除去率を測定したところ、86%であった。
画像が除去された紙に、同様に印字し、剥離、除去を行なうことを10回繰り返したが、各回の繰り返し時において、未使用の被記録材と同様に、高品質の画像が形成され、また、画像除去後の被記録材は、目視では画像を読み取ることができなかった。
画像形成前に、被記録材とほぼ同色の粉体を付与する機能を停止した以外は、実施例と同様にして、画像形成、画像除去を行なったところ、文字画像、高濃度画像部の除去は出来たが、画像濃度が0.7以下の低画像濃度部では、画像の残りが顕著であった。
被記録材と同色の粉体製造例2〜6
実施例1で作製したラテックスと顔料分散液の比率を変え、顔料/樹脂比が下記のものとなるようにした以外は、粉体製造例1と同様にして、粉体を作製した。
粉体製造例2 顔料/樹脂比 0.3
粉体製造例3 顔料/樹脂比 0.6
粉体製造例4 顔料/樹脂比 2.0
粉体製造例5 顔料/樹脂比 4.0
粉体製造例6 顔料/樹脂比 5.0
画像形成前に被記録材に付与する粉体として、粉体製造例2〜粉体製造例6のものを用いる以外は、実施例1と同様にして画像形成、画像除去を行なった。
結果は、表1のとおりであった。いずれの、粉体を用いた場合にも、高品質のカラー画像が得られ、画像の残りなく、綺麗に画像の除去ができた。
ラテックスの調製例1において、ステアリル燐酸エステル(被記録材と粉体との接着力を阻害するための化合物)35gを含有されず、その減量分をカルナウバワックスで置き換えた処方で、それ以外は、ラテックスの調製例1と同様ラテックスを調整した。
ラテックス調製例2のラテックスを用いる以外は、被記録材と同色の粉体製造例1と同様にして、被記録材と同色の粉体を製造した。
製造例7で得た粉体を用いること、被記録材と同色の粉体の付与を被記録材のほぼ全面に0.6mg/cm2の付着量で付与できるように調整した図4の画像形成装置を用いる以外は、実施例1と同様に画像形成、画像除去を行なった。実施例1と同様に、高品質のカラー画像が得られた。また、画像を除去したところ、画像の残りなく、綺麗に除去ができた。被記録材と同色の粉体の除去率は、35%であった。
繰り返し2回目以降は、粉体を付与せずに画像を形成し、画像の除去を行なったところ、繰り返し4回目から、画像除去後も画像形成物質が被記録材に残り始めた。そこで、被記録材が未使用のときと、それ以降は4の倍数回の繰り返し時のみに、粉体を付与するように画像形成装置を制御したところ、繰り返し12回まで、画像形成、画像除去が問題なくできた。
102 画像形成物質
103 剥離部材ローラ
104 熱源
105 加圧ローラ
106 弾性部材
108 クリーニング部材
109 画像形成物質回収容器
110 粉体
115 画像保持体
201 感光体
202 帯電手段
203 現像器
205 帯電器
206 電界印加手段
207 クリーニング手段
210 粉体を除去する手段
211 ローラ
212 ローラ
213 ローラ
214 ローラ
217 中間転写体(中間転写ベルト)
231 被記録材収納容器(給紙カセット)
232 給紙コロ
233 給紙ローラ対
240 排紙トレイ
241 排紙ローラ対
242 電界印加手段
244 熱ローラあるいは熱ベルト
245 加圧ローラ
250 ユニット
251 給紙カセット
252 給紙コロ
253 金属ブロック
254 加圧ローラ
255 テンション・ローラ
256 剥離部材ベルト
257 バックアップローラ
258 トナー層厚平均化ローラ
259 容器
261P 感光体
262P 帯電手段
263P 現像器(粉体現像器)
264 容器
265P コロナワイヤ帯電器
266P 電界印加手段
267P クリーニング手段
268 ローラ
281 排紙ローラ対
282 排紙ローラ対
290 繰り返し数情報
301 容器
303 ローラ
304 粉体層膜厚規制部材
305 ローラ
306 ローラ
Claims (32)
- 画像保持体上に熱可塑性を有する粉体の画像形成物質で画像を形成した後、該画像保持体上の粉体画像を被記録材に転写し、被記録材上の粉体画像を被記録材に定着処理して、被記録材上に形成された画像が不要になった場合に、画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧した後、被記録材と剥離部材とを分離することにより被記録材に形成された画像形成物質を除去する、画像形成・画像除去方法であって、除去される画像は、画像保持体上に前記画像形成物質で形成され、更に、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体層を積層され、該粉体層と共に被記録材に一括転写され、定着処理された被記録材上の画像であることを特徴とする画像形成・除去方法。
- 前記画像保持体の画像が形成される領域に、画像に対応する部分以外にも画像とは異なる形状で、無色または被記録材の地肌色、白色のいずれかの色の粉体層を形成した後、被記録材に該粉体層と共に画像を転写することにより形成した画像を被記録材から剥離、除去することを特徴とする請求項1に記載の画像形成・除去方法。
- 画像保持体上に、被記録材のほぼ全面に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が転写されるように、該粉体を付与した後、被記録材に画像を転写することを特徴とする請求項1に記載の画像形成・除去方法。
- 画像を形成する方法が電子写真法であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成・除去方法。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が、熱可塑性がないかまたは、ガラス転移温度または溶融温度が画像形成用粉体よりも高いことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成・除去方法。
- 前記画像形成物質として使用する粉体が少なくとも顔料および樹脂からなり、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が、少なくとも顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が、画像形成物質として使用する粉体のそれより大きいことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成・除去方法。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体が、少なくとも顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が0.3〜5であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成・除去方法。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の粒径が、画像形成物質として使用する粉体よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成・除去方法。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の形状が、画像形成物質として使用する粉体よりも球形に近い形状であることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成・除去方法。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体に該粉体と被記録材との接着性を阻害する物質あるいは画像形成物質との接着性を阻害する物質が含まれていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成・除去方法。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体に、熱可塑性を示す樹脂と該粉体と被記録材との接着性を阻害する物質が含まれていることを特徴とすることを特徴とする請求項10に記載の画像形成・除去方法。
- 画像に対応する部分のみあるいは、画像のある領域にのみ画像とは異なる形状で、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与し、被記録材の略全面には無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与しない画像形成・画像除去方法であって、画像を除去する際に、付与した無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の50%以上を画像と共に剥離・除去することを特徴とする請求項2に記載の画像形成・除去方法。
- 画像保持体上に熱可塑性を有する粉体の画像形成物質で画像を形成する手段、該画像保持体上の少なくとも画像に対応する部分の上に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体層を形成する手段、該画像保持体上の粉体層と画像とを被記録材に一括転写する手段、ユーザーが画像形成前に画像が形成された被記録材から画像を消去することを希望するか否かにより、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与する手段の機能の動作を制御する手段を有する画像形成装置。
- 画像保持体上に熱可塑性を有する粉体の画像形成物質で画像を形成する手段、画像に対応する部分の上のみ、あるいは画像が形成される領域に画像に対応する部分以外にも画像とは異なる形状で、あるいは被記録材のほぼ全面に転写されるように、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段、ユーザーが画像形成前に画像が形成された被記録材から画像を消去した場合に残存する無色または被記録材の地肌色の物質により画像情報が解読されないことを望む否かを入力することのできるインターフェイス部と、ユーザーの選択により、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の被記録材への付着領域を、前記の領域から選択して画像保持体に付与する制御手段を有する請求項13に記載の画像形成装置。
- 画像形成物質の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の単位面積当たりの付着量の合計が一定値以上となるように、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体付与量を変化せしめる制御手段を有することを特徴とする請求項13または14に記載の画像形成装置。
- 画像形成物質の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の単位面積当たりの付着量の合計が0.2mg/cm2以上となるように、画像保持体に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付与量を変化せしめる制御手段を有することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
- 画像形成物質の単位面積当たりの付着量が一定値を越える場合に、一定値を越える画像に対応する部分の画像保持体は、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与しないようにする制御手段を有することを特徴とする請求項13乃至16の何れかに記載の画像形成装置。
- 被記録材のほぼ全面に転写されるように、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段、画像を転写する被記録材の全面に無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を付与された履歴を検知する手段、該履歴に応じて無色または被記録材の地肌色の物質を被記録材に付与する量を変化する制御手段を有することを特徴とする請求項13乃至16の何れかに記載の画像形成装置。
- 画像を転写しようとしている被記録材が未使用の場合にのみ、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する制御手段を有することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
- 画像形成手段が被記録材の種類を検知する手段を有し、検知された紙種により無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する量を変化する制御手段を有することを特徴とする請求項13乃至19の何れかに記載の画像形成装置。
- 被記録材の種類を検知する手段が、少なくとも被記録材からの正反射光の量を測定する手段であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
- ユーザーが使用する被記録材の種類を入力することのできるインターフェイス部と、ユーザーの選択により無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する量を変化する制御手段を有することを特徴とする請求項13乃至21の何れかに記載の画像形成装置。
- 画像形成手段が電子写真法あることを特徴とする請求項13乃至22の何れかに記載の画像形成装置。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を画像保持体に付与する手段が電子写真法であることを特徴とする請求項13乃至23の何れかに記載の画像形成装置。
- 無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体として、被記録材または、画像形成物質との接着性を阻害する物質が含まれている粉体を使用することを特徴とする請求項13乃至24の何れかに記載の画像形成装置。
- 顔料、樹脂から構成され、該粉体の顔料/樹脂比率が、画像形成物質として使用する粉体より大きい無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を使用することを特徴とする請求項13乃至25の何れかに記載の画像形成装置。
- 顔料/樹脂比率が0.3〜5である無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を使用することを特徴とする請求項26に記載の画像形成装置。
- 画像形成物質粉体よりも球形に近い形状の無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体を使用することを特徴とする請求項13乃至27の何れかに記載の画像形成装置。
- 少なくとも、画像保持体上に熱可塑性を有する粉体の画像形成物質で画像を形成する手段、画像粉体を被記録材に転写する前の画像保持体に、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体層を形成する手段、該画像保持体上の粉体層と画像とを被記録材に一括転写する手段、被記録材上に転写された粉体画像を被記録材に定着処理する手段よりなる画像形成手段と、画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧する手段、加熱・加圧により密着した被記録材と剥離部材とを分離し、画像形成物質を除去する画像除去手段よりなる画像形成・画像除去システム。
- 画像形成物質粉体の被記録材の単位面積当たりの付着量と無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の被記録材への付着量との合計量が、画像除去手段における剥離部材に被記録材上の画像形成物質が接触可能な量となるように無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付着量を制御する手段を設けたことを特徴とする請求項29に記載の画像形成・画像除去システム。
- 画像形成物質粉体が被記録材の単位面積当たりに付着する量が大きい画像部分には、無色または被記録材の地肌色、白色、淡色のいずれかの色の粉体の付着量を少なくなるような制御手段を設けたことを特徴とする請求項30に記載の画像形成・画像除去システム。
- 画像除去手段において画像が形成された被記録材の画像形成面に剥離部材を重ね合わせ加熱し加圧する手段が、厚み1.5mm以下の金属筒を基体とする加圧ローラでなされることを特徴とする請求項29乃至31の何れかに記載の画像形成・画像除去システム。
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