JP2006084564A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機やプリンターにより、小径トナーを用いて普通紙等の転写紙に画像を形成しても、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良の発生を抑制し、且つ、細線再現性にも優れる画像形成方法を提供すること。
【解決手段】表面近傍に空隙を有し、1以上の層から構成される転写紙の表面に形成された未定着トナー像を、加熱加圧することにより定着し、画像を形成する定着工程を少なくとも含む画像形成方法において、前記未定着トナー像の形成に用いられるトナーの体積平均粒径が5μm以下であり、前記転写紙の前記未定着トナー像が定着される画像形成面を構成する層の見かけ密度が0.80g/m3以上および地合指数が25以上であり、前記画像形成面の十点平均表面粗さRzが15μm以下であることを特徴とする画像形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、間接乾式電子写真方式の複写機あるいはプリンター等の画像形成方法、特にフルカラーの画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の記録装置の進歩により、従来オフセット印刷などの商業印刷用として用いられてきた塗工紙を利用し、電子写真方式で光沢のある塗工紙にデジタル信号をオンデマンドでカラープリントするいわゆるオンデマンドプリンティングを初めとするグラフィックアーツやショートラン印刷領域における実用化が顕著となり始めている。
なお、本明細書において、グラフィックアーツ領域とは、印刷物の製造に関わる業種・部門全般の領域であって、版画のようなもので印刷した部数の少ない創作印刷物や、筆跡・絵画などのオリジナル芸術作品の、模写、複写、及びリプロダクションとよばれる大量生産方式による印刷物の製造関連業務領域を云う。
また、ショートラン印刷領域においては、電子写真法における無版印刷の特徴を生かしたモノクロ印刷のみならず、富士ゼロックス社製のColorDocuTech60に代表されるようなショートランカラー印刷領域をターゲットとする画像形成装置が開発され、画質、転写用紙対応性、製品価格、一枚あたり価格の観点で大きな進展が見られつつある(非特許文献1参照)。
グラフィックアーツ領域での高画質化については、これまで通常に用いられてきたPPC用紙、プリンター用紙に代わり、得られる画像の鮮やかさからこれまで商業用印刷の分野に用いられてきた高い白紙光沢を有する塗工紙(商業印刷用塗工紙)が用いられるケースが増えてきている。
また、オフセット印刷などのインクを用いた場合と異なり、電子写真方式では、画像形成に際して、トナーが印刷用インクほど紙に浸透することが少ないため、特にショートラン市場では、いわゆる普通紙を多く使う傾向が顕著になってきている。
一方、電子写真法を用いたプリンターや複写機ではカラー化が進み、また装置の解像度の向上から、感光体上に形成される静電潜像が細密化してきている。これに伴い、静電潜像を忠実に現像し、より高画質の画像を得るために、近年、トナーの小径化が進んでいる。特にデジタル潜像を有彩色のトナーにより現像・転写・定着するフルカラー複写機においては、6〜8μmの小粒径トナーを採用して、ある程度の高画質を達成している。
しかしながら、今後のさらに要求される高解像度化(細線再現性向上、階調性向上等)に対応するめには、トナーのさらなる小粒径化と適正な粒度分布とが必要となる。トナーの粒子径をさらに小さくしようとすると、ファンデルワールスカに代表される非静電気的付着力が大きくなる。このため、トナー同士の凝集カが大きくなるため粉体流動性が大きく悪化したり、キャリアや感光体表面に対するトナーの付着カが大きくなるため現像性や転写性が悪化し画像濃度が低下したりする。さらには、感光体表面に残留するトナーのクリーニング性が大きく低下したりするため、従来のブレードやブラシではクリーニングできずにクリーニング不良を生じる場合がある。
また、転写紙等の転写材上に形成される画像の厚み(以下、単に「画像厚み」という)は、オフセット印刷では最大でも数μm以内である。これに対し、電子写真方式では、トナーの粒子径を7〜8μm程度の小粒径としても、フルカラートナーで形成されるプロセスブラックの場合、トナー層が最低3層重なることになり、十数μmから20μm程度にまで達してしまう。
従って、このように画像厚みの大きい画像は、視覚的に違和感を与えることになるため、オフセット印刷並みの高画質を達成するためには、オフセット印刷により形成された画像厚みに近づくような改善、即ち、画像厚みを小さくする必要がある。また、このように転写材上にトナーが多量に載った画像は、その凹凸が大きいために損傷を受けやすく、形成された画像の耐性が低いものとなる。
このため、フルカラー用トナーとして種々の改善が提案されている。例えば、高画像濃度でハイライト再現および細線再現等に優れた画像を得るために、トナー粒子の重量平均粒径が3〜7μmであり、5.04μm以下の粒子径のトナーの含有量が40個数%より多く含有され、4μm以下の粒子径のトナーが20〜70個数%、8μm以上の粒子径のトナーが2〜20体積%以下、10.08μm以上の粒子径のトナーが6体積%以下含まれるトナーを用いて画像を形成することが提案がされている(特許文献1,2参照)。
また、高画像濃度でハイライト再現および細線再現等に優れた画像を得るために、トナー粒子の重量平均粒径が3.5〜7.5μmであり、5.04μm以下の粒子径のトナーが35個数%より多く含有され、4μm以下の粒子径のトナーが15個数%より多く含有され、8μm以上の粒子径のトナーが2〜20体積%以下、10.08μm以上の粒子径のトナーが6体積%以下含まれるトナーを用いて画像を形成することが提案がされている(特許文献3参照)。
これらの文献において検討されている小粒径トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が3〜7μmの範囲内ではあるが、5μm以下の粒子径のトナーの割合が必ずしも大きくなく、このようなトナーを使用しても画質向上には限界がある。
このように、画質向上の観点からは、細線の再現性や階調性向上が求められている上に、画像厚みもより薄くすることが求められており、これに対応するにはトナーの小粒径化が必要である。
一方、小粒径のトナーを用いて画像を形成する場合の画質を決定する因子としては、これと組み合わせて利用する転写紙の表面や内部状態も極めて重要である。転写紙としていわゆる通常の普通紙を用いた場合には、用紙の表面粗さやパルプ繊維間の空隙が問題となることが知られている。
例えば、使用するトナーの粒径に対して用紙の表面が粗い場合には、細線再現性や階調性が低下する。このような問題に対して、紙の十点平均粗さを一定値以下にし、2〜5μmの小粒径トナーと組み合わる方法(特許文献4参照)や、トナーの粒径の2倍を下回る表面粗さRzとした転写紙を利用する方法(特許文献5参照)が提案されている。
また、トナーの小径化に伴い、トナーがパルプ繊維間の空隙に入り込みやすくなると、定着時に空隙に入り込んだトナーに熱や圧力が伝わりにくくなるため、用紙表面に転写されたトナー像の定着性が低下し、定着むらや光沢むらが発生してしまう。
この問題に対しては、定着工程に入る際に転写紙からトナーを引き剥がす方向に電界を形成することにより定着効率を向上させるという定着システムも含めた方法が提案されている(特許文献6参照)。
なお、定着性向上という観点では、扁平なトナーから形成された未定着トナー像を、ニップ部で加熱加圧によって定着処理する前に、予熱的に加熱する方法も提案されている(特許文献7参照)。しかし、このような方法を利用してもトナーを小径化すれば、トナーがパルプ繊維間の空隙に入り込みやすくなることには変り無く、抜本的な解決にはなり得ない。
一方、ショートラン市場では、105g/m2以下のような低坪量の普通紙を用いて、チラシやパンフレット、リーフレット、小規模の雑誌などを作製する要望が増えてきている。しかし、このような用途では、上述したように画像厚みをより薄くすることが求められているため、トナーの小径化と共にトナーのり量の減少と共に、トナーをより小径化することが求められている。
以上に説明したように、小径トナーを利用した電子写真方式において、オフセット印刷を基準とする高品位な画像を得るために、トナー、紙、及び定着システムの三者からの最適化や改良が試みられている。
特開平6−75430号公報 特開平7−77825号公報 特開平7−146589号公報 特開平11−237800号公報 特開平6−11880号公報 特開平2003−140483号公報 特開平2003−29484号公報 日本画像学会誌Vol.40、No.2、2001
しかしながら、小径トナーを用いて普通紙に高品位の画像を形成しようとした場合、トナー粒径に対する用紙の表面状態やパルプ繊維間の空隙の相対的関係や、さらにはトナーのり量の低下による定着時のトナー像への熱伝達効率の影響等、様々な要因が、通常のトナー粒径を用いて画像を形成する場合とは異なってきていると考えられる。従って、従来のように、トナー粒径に対して1つの要因を最適化したのみでは、考慮されていない他の要因の影響を押さえることができず、常に高品位の画像が形成できない場合があると考えられる。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機やプリンターにより、小径トナーを用いて普通紙等の転写紙に画像を形成しても、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良の発生を抑制し、且つ、細線再現性にも優れる画像形成方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために、グラフィックアーツやショートラン領域で求められる高品位の画像の形成に適した体積平均粒径が5μm以下の小径トナーを用いて、普通紙に画像を形成した場合の問題点について鋭意検討した。
そのために、普通紙の表面状態や内部の構造が、転写や定着に際しトナーとどのような関係にあるのかについて鋭意検討した。まず、上述したように高画質化に対応するために、画像厚みを小さくするには、小径のトナーを用いて単色あたりの最大トナーのり量を小さくする必要がある。従って、転写に際しては、普通紙の表面に露出している空隙部分に、空隙の開口サイズよりも小さいトナーが埋まり込んでしまうことになる。この場合、空隙に入り込んだトナーが近接するパルプ繊維の影響を受けるために発色性の低下を招いてしまう場合があると考えられる。
また、本発明者らが、小径トナーを用いて普通紙に画像を形成した場合、濃度ムラや、光沢ムラ、細線再現不良などが発生する場合があることを確認した。本発明者らは、この原因として、普通紙の表面や内部に存在する空隙のサイズや構造は、用紙表面方向、および、用紙の厚み方向に対して共に不均一であるため、定着時の加熱により溶融したトナーが用紙表面から内部へと浸透し易い部分と、浸透し難い部分が発生するためであると考えた。
本発明者らは、このような知見に基づいて以下の本発明を見出した。すなわち、本発明は、
<1>
表面近傍に空隙を有し、1以上の層から構成される転写紙の表面に形成された未定着トナー像を、加熱加圧することにより定着し、画像を形成する定着工程を少なくとも含む画像形成方法において、
前記未定着トナー像の形成に用いられるトナーの体積平均粒径が5μm以下であり、前記転写紙の前記未定着トナー像が定着される画像形成面を構成する層の見かけ密度が0.80g/m3以上および地合指数が25以上であり、前記画像形成面の十点平均表面粗さRzが15μm以下であることを特徴とする画像形成方法。
<2>
前記未定着トナー像形成時の単色あたりの最大トナーのり量が、0.35mg/cm2以下であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<3>
前記転写紙の坪量が105g/m2以下であることを特徴とする<1>または<2>に記載の画像形成方法である。
<4>
前記転写紙に含まれる灰分の含有量が9質量%以上であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
<5>
前記転写紙が2以上の層からなり、前記未定着トナー像が形成される面を構成する層の作製に用いられるパルプスラリーの濾水度が400mlC.S.F以下であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
<6>
前記転写紙が2以上の層からなり、前記未定着トナー像が形成される面を構成する層に含まれる灰分の含有量が12質量%以上であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
<7>
前記定着工程が、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含む定着装置を用い、
前記未定着トナー像が形成された前記転写紙を、前記ニップ部に挿通し、加熱加圧することにより実施されることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
<8>
前記定着工程が、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成するエンドレスベルトおよび弾性層を有する加熱ロールと、該加熱ロール外周面を押圧するように前記エンドレスベルトの内周面に当接して配置された圧力付与部材とを含む定着装置を用い、
前記未定着トナー像が形成された前記転写紙を、前記ニップ部に挿通し、加熱加圧することにより実施されることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
<9>
前記定着工程が、互いの外周面同士が回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成する一対のエンドレスベルトと、前記対向接触領域の回転方向上流側に位置する前記一対のエンドレスベルトの内周面を押圧しニップ部を形成する一対のロールとを含む定着装置を用い、
前記未定着トナー像が形成された前記転写紙を、前記ニップ部に挿通し加熱加圧した後、前記一対のエンドレスベルトにより挟持したまま前記対向接触領域の回転方向最下流側まで搬送しながら強制冷却し、前記対向接触領域を抜けると共に前記一対のエンドレスベルトから剥離することにより実施されることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1つに記載の画像形成方法である。
以上に説明したように本発明によれば、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機やプリンターにより、小径トナーを用いて普通紙等の転写紙に画像を形成しても、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良の発生を抑制し、且つ、細線再現性にも優れる画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成方法は、表面近傍に空隙を有し、1以上の層から構成される転写紙(以下、単に「転写紙」と略す場合がある)の表面に形成された未定着トナー像を、加熱加圧することにより定着し、画像を形成する定着工程を少なくとも含む画像形成方法において、前記転写紙の前記未定着トナー像が定着される画像形成面を構成する層(以下、「画像形成面層」と称す場合がある)の見かけ密度が0.80g/m3以上および地合指数が25以上であり、前記画像形成面の十点平均表面粗さRzが15μm以下であることを特徴とする。
従って、本発明の画像形成方法を利用すれば、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機やプリンターにより、小径トナーを用いて普通紙等の転写紙に画像を形成しても、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良の発生を抑制し、且つ、優れた細線再現性を得ることができる。
なお、本発明に用いられる転写紙は、少なくとも表面近傍に空隙を有し、1以上の層から構成されるものであるが、このような用紙としては代表的にはいわゆる普通紙が挙げられる。また、この他にも顔料および接着剤を主成分として含む塗工層が、パルプ繊維を主成分とする基材の表面に設けられていない用紙も挙げることができる。
なお、当該「顔料および接着剤を主成分として含む塗工層」とは、基材の表面近傍に存在する空隙を完全に塞いでしまうような塗工層を意味し、具体的には、〔1〕塗工層中に、炭酸カルシウム、カオリンクレーなどの顔料が絶乾質量で、50質量%以上含まれ、〔2〕塗工層の形成にさいして用いられる塗工液が、スチレンーブタジエン系やスチレンーアクリル系に代表されるラテックス類、および/または、澱粉系に代表される水性ポリマーを接着剤として50質量%以上含み、この塗工液を固形分量で少なくとも片面あたり1g/m2以上塗布することにより形成された塗工層を意味する。
本発明において用いられるトナーの体積平均粒径は、5μm以下であることが必要であり、4.5μm以下であることがより好ましい。体積平均粒径が5μmを超える場合には、グラフィックアーツ領域やショートラン領域で求められるような細線再現性に優れた高品位の画像を形成することができなくなる。なお、体積平均粒径は、細線再現性の点ではより小さい方が好ましいが、転写時に必要な帯電性を確保するためには2μm以上であることが好ましい。
本発明者らは、5μm以下の体積平均粒径を持つトナーを用いた場合にも、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良の発生を抑制できる転写紙の空隙量や空隙分布について鋭意検討したところ、画像形成面層の見かけ密度は0.80g/cm3以上が必要であり、地合指数は25以上が必要であることを見出した。
なお、上述したような小径のトナーは、既述したように転写時に転写紙の表面や内部に存在する空隙に埋り込み、定着時の加熱により内部へと浸透し易いため、これが、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良の発生を招いてしまう。従って、このような現象を抑制するには転写紙の表面近傍の領域に存在する空隙量は少ない方がよく、また、その空隙分布も均一であることが必要である。
すなわち、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良に関係するのは、転写紙の厚み方向全域の空隙が関係するのではなく、未定着トナー像が定着される面の表面近傍の領域の空隙のみが関係している。
それゆえ、厳密に言えば、画像の濃度ムラや、光沢ムラ、発色不良に影響を及ぼす表面近傍の層の見かけ密度が0.80g/m3以上、地合指数が25以上であることが必要である。
なお、実用上、転写紙の作製に際しては、パルプスラリーを抄紙して得られたウエット状のシート(湿紙)が利用される。このため単層構成の転写紙を作製する場合には1枚のシートが用いられ、2以上の層からなる多層構成の転写紙は、2枚以上のウエット状シートを貼り合わせるか、多層抄紙用の多段からなるヘッドボックスを使用するプロセスを経て作製されることとなる。
従って、本発明に用いられる転写紙が単層構成の転写紙である場合には、1層の画像形成面層が転写紙を構成するととなるため、用紙の厚み方向全体で、見かけ密度が0.80g/m3以上、地合指数が25以上であればよい。
また、本発明に用いられる転写紙が2以上の層からなる多層構成の転写紙である場合には、用紙の画像が形成される面を構成する層、すなわち画像形成面層の見かけ密度が0.80g/m3以上、地合指数が25以上であればよい。
ここで、多層構成の転写紙を構成する画像形成面層の厚みは特に限定されないが薄すぎる場合には、画像形成面層よりも内側の層の空隙も影響してくる場合があるため、少なくとも20μm以上であることが好ましい。また、画像形成面層の厚みは、この層を含む多層構成の転写紙の厚みが必要以上に増大することを避けるため70μm以下とすることが好ましい。また、画像形成面層の表面は、少なくとも転写紙とした場合に画像形成面となる面の十点平均表面粗さRzが15μm以下であればよい。
なお、見かけ密度が0.80g/cm3未満の場合には、定着時の加熱により溶融したトナーが用紙の内部へと深く浸透しやすくなるため、画像形成面層内の空隙分布の不均一性に起因して、トナーが用紙表面から内部へと浸透し易い部分と浸透し難い部分が発生し、これが濃度ムラや光沢ムラが発生しまうことになる。
それゆえ、画像形成面層の見かけ密度はより大きい方が好ましく、0.82g/cm3以上であることが好ましく、0.84g/cm3以上であることがより好ましい。なお、見かけ密度が大き過ぎる場合には紙厚が低下し、結果として曲げこわさを低下させることにより紙送りトラブルが発生しやすくなる。従って、見かけ密度は1.00g/cm3以下であることが好ましい。
また、本発明に用いられる転写紙には、少なくとも表面近傍に空隙が存在するため、溶融したトナーが用紙の表面から内部へとある程度浸透することは避けられない。従って、溶融したトナーが用紙の表面から内部へと浸透する場合には、出来る限り均一な浸透が起こるようにする必要があるが、地合指数は25未満の場合には、粗大な空隙やその局在化が顕著となり空隙分布が不均一となるため、溶融したトナーが用紙の表面から内部へと均一に浸透難くなるため、濃度ムラや光沢ムラが発生しまう。
それゆえ、画像形成面層の地合指数はより大きい方が好ましく、30以上であることが好ましく、32以上であることがより好ましい。
このように、本発明に用いられる転写紙は、表面を構成する画像形成面層の空隙量が少ない上に空隙分布の均一性も高いために、空隙に入り込むトナー量が抑えられるので、空隙に入り込んだトナーが近接するパルプ繊維の影響を受けることによって起こる発色性の低下も抑制することができる。これに加えて、定着時に転写紙からトナーを引き剥がす方向に電界を形成するような特殊な機構を備えた画像形成装置を用いて画像形成を行う必要もなく、また、扁平形状のような特殊な形状のトナーを利用する必要もない。従って、本発明の画像形成方法は、既存の画像形成装置を用い、一般的に多用されているトナーの製造方法を利用して作製された入手の容易な小径トナーが利用できるため汎用性も高い。
また、細線再現性を向上させるためには、トナーの体積平均粒径以外に転写紙の画像形成面の表面粗さも重要である。具体的には画像形成面の十点平均表面粗さRzが15μm以下であることが必要であり、13μm以下であることが好ましく、0μmに近ければ近いほどよい。これにより、体積平均粒径が5μm以下の小径トナーを用いても転写紙表面の凹部に埋まりこむトナー量を減少させることでき、細線再現性を向上させることができる。
また、本発明では、体積平均粒径が5μm以下の小径トナーを用いているため、未定着トナー像形成時の単色あたりの最大トナーのり量を小さくすることが容易であるが、この単色あたりのトナーのり量は、0.35mg/m2以下であることが好ましい。トナーのり量が0.35mg/m2を超える場合には、画像厚みが増大し、画像を見た場合に視覚的な違和感を与えてしまう場合がある。また、画像の画像濃度の確保等の実用上の観点からは最大トナーのり量は0.25mg/m2以上であることが好ましい。
なお、本発明において、見かけ密度は、JIS P 8118に準じて測定した。また、十点平均表面粗さRzは、JIS B 0601に基づいて測定した。
この十点平均表面粗さは、小坂研究所製 サーフコーダSE−30Kを用いて、低域カットオフ値0.25mmで測定した。なお、十点平均粗さRzの測定にはRzの範囲に対応する基準長さ及び評価長さの基準値があることがJIS B 0601に定められている。本発明に用いられる転写紙の画像形成面の十点平均粗さRzは、通常10μmを超え、50μm以下であることから、通常、基準長さは2.5mm、評価長さは12.5mmで行っている。ただしRzが10μm以下の場合、それに合わせて基準長さ、評価長さを変更しているのは言うまでもない。例えば、Rzの範囲が0.5μmを超え10.0μm以下の場合の基準長さは0.8mm、標準長さは4mm、Rzの範囲が0.1μmを超え0.5μm以下の場合の基準長さは0.25mm、標準長さは1.25mmとなる。
さらに地合指数の測定には、M.K.Systems社製の3Dシートアナライザー(M/K950)を使用し、測定に際しては、アナライザーの絞りを直径1.5mmに設定した。
測定は以下のようにして実施した。まず、透明なパイレックス(登録商標)製のドラムに貼り付けた用紙(ドラム幅方向に180mm、周方向に250mmとなるように設置)の裏面から光を照射し、用紙を透過した光の微小面積部分の光量をディテクターで検出し、光電変換した後、AD変換してデータ化した。その際、光源およびディテクターを、ドラムのドラム回転軸方向に沿って移動させることにより、180×250mmの面積全域にわたってデータを採取した。
次に、このようにして得られたデータの光量分布を64等分(階級わけ)し、その光量あたりの頻度数のヒストグラムを求めた。その際、下式(1)に示され得るように、100以上の度数が出現した階級の数とピーク階級の頻度数との比を取ったものを、地合指数(Formation Index=FI)として求めた。
なお、転写紙の地合指数は、その値が大きい方が紙質にむらが少なく地合いが良いことを示しており、用紙の空隙という観点では面方向や厚み方向の空隙分布がより均一であること示唆している。
・式(1) FI=((ピーク階級の頻度数)/(100度数以上の階級の数))×(1/100)
また、濃度ムラ、光沢ムラなどの画像ムラや、細線再現性は、転写紙の坪量(JIS P 8124で規定される坪量)が105g/m2以下になるとより顕著に悪化する。すなわち、坪量が105g/m2以下の転写紙では、それ以上のいわゆる厚紙と称される転写紙と比較して熱容量が小さくなるために、定着時に与えられる熱に対して、温度上昇が大きくなり結果的に上述した問題を発生しやすい。
しかしながら、本発明の画像形成方法を利用すれば、転写紙の坪量が105g/m2以下であっても濃度ムラ、光沢ムラなどの画像ムラや、細線再現性の悪化を抑制することができる。
なお、見かけ密度を0.80g/cm3以上、地合指数を25以上、十点平均表面粗さRzを15μm以下に調整する方法としては、転写紙に含まれる灰分(JIS P 8003に規定される灰分を意味し、575℃4時間灰化処理して得られた灰分)の含有量を制御する方法が挙げられる。具体的には、転写紙に含まれる灰分の含有量を、9質量%以上とすることが好ましく、13質量%以上とすることがより好ましい。これにより、空隙部分が灰分により充填されるため、見掛け密度、地合指数、十点表面粗さRzを上記の範囲内に容易に調整することができる。
しかしながら、灰分の含有量が多すぎる場合には紙粉の発生が顕著になる場合があるため、灰分の含有量の上限値は25質量%以下であることが好ましく、22質量%以下であることがより好ましい。
なお、灰分としては、転写紙の作製に際して無機系の填料を内添または外添により利用することができ、この無機系の填料の粒径は1〜8μmの範囲内が好ましく、1.5〜7μmの範囲内がより好ましい。粒径が1μmを下回る場合には、空隙部分を充填する効果が小さくなり、粒径が8μmを上回ると表面粗さが粗くなってしまう場合があるために望ましくない。なお、必要に応じて、有機系の填料を併用することもできる。
次に、本発明に用いられる転写紙、トナー(現像剤)および画像形成装置と、これらを利用した画像形成方法とについてより詳細に説明する。
[転写紙]
本発明の画像形成方法に用いられる転写紙に使用されるパルプ繊維は、特に限定されるものではないが、例えば、クラフトパルプ繊維、サルファイトパルプ繊維、セミケミカルパルプ繊維、ケミグラウンドパルプ繊維、砕木パルプ繊維、リファイナーグラウンドパルプ繊維、サーモメカニカルパルプ繊維等を使用することが好ましい。また、これらの繊維中のセルロースあるいはヘミセルロースを化学的に修飾した繊維も必要に応じて使用することができる。
さらに、綿パルプ繊維、麻パルプ繊維、ケナフパルプ繊維、バガスパルプ繊維、ビスコースレーヨン繊維、再生セルロース繊維、銅アンモニアレーヨン繊維、セルロースアセテート繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール共重合体、フルオロカーボン系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維、シリコンカーバイド繊維等の各繊維を、単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。
また、必要に応じて、パルプ繊維にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の合成樹脂を含浸あるいは熱融着させて得られた繊維を使用することもできる。
また上質系および中質系の古紙パルプを配合することもできる。古紙パルプの配合量としては、用途や目的等に応じて決定されるが、例えば、資源保護の観点から古紙パルプを配合する場合には、全繊維中10質量%以上、好ましくは30質量%以上配合することができる。
本発明に用いられる転写紙には、填料を使用することが好ましい。ここで使用できる填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、パイオロフェライト、セリサイト、タルク等の珪酸類や二酸化チタン等の無機填料、および、尿素樹脂、スチレン等の有機顔料、さらにはポリエステル系や、スチレンーアクリル系などの熱可塑性樹脂粒子を配合することも可能である。これらの填料の配合量は10質量%以上25質量%以下配合することが望ましく、13質量%以上22質量%以下配合することがより望ましい。
また、内添または外添により、サイズ剤等の各種薬品を使用することができる。サイズ剤の種類は、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を挙げることができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等、適当なサイズ剤と繊維との定着剤を組み合わせても使用できる。
電子写真方式の複写機やプリンター等におけるコピー後の用紙保存性の観点から、中性サイズ剤、例えば、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニルケテンダイマー、中性ロジン、石油サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等が好ましい。また、表面サイズ剤として、酸化変性澱粉、酵素変性澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース変性体を単独もしくは組み合わせて使用することができる。
さらに、本発明の画像形成方法に使用する転写紙には、用紙の電気抵抗率を調整する目的で塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸エステル酸、アルキル硫酸エステル酸、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を単独あるいは混合して使用することができる。
また、必要に応じて紙力増強剤を内添あるいは外添することができる。紙力増強剤としては、でんぷん、変性でんぷん、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ジアルデヒドでんぷん、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリアミド−エピクロルヒドリン系樹脂、メチロール化ポリアミド、キトサン誘導体等が挙げられ、これらの材料を単独あるいは混合して使用することができる。
上記のものの他に、染料、pH調整剤等、通常の塗工紙用基紙に配合される各種助剤を適宜使用しても構わない。
本発明に使用する転写紙の坪量(JIS P−8124で規定される坪量)は特に限定されないが、好ましくは50g/m2以上105g/m2以下であることが望ましい。坪量が50g/m2を下回ると、転写紙のこしが小さくなることより定着工程での巻き付きや、剥離不良にともなう画像欠陥が発生しやすくなる場合がある。また、坪量が105g/m2を上回ると、トナーを定着させやすくさせるために、定着速度を低下させるなどの手段が必要となり、生産性を低下させる場合がある。
見かけ密度を0.80g/cm3以上とし、さらに好ましくは0.82g/cm3以上とするには、抄造工程でのウエットプレス工程での圧力を増加させたり、カレンダー工程でカレンダーロールの線圧を増加させる方法が挙げあれる。また、使用するパルプの濾水度を低下させることによっても調整は可能である。さらには、前述したように填料を増配することによっても可能であるが、必ずしもこれらに限られるものではなく、公知のどのような手段を用いても構わない。これらの手段は、十点表面平均粗さRzを15μm以下にする手段としても利用できる。さらには、カレンダー工程での圧力だけでなく温度を同時に変更したり、サイズプレス工程での添加材料を工夫することなどにより、表面粗さと見かけ密度をある程度独立して制御することも当然可能であるが、従来知られている方法はすべて用いることができる。
また、地合指数を25以上に調整するには、ベース紙(基材)のスクリーンや渦流式クリーナーを抄紙機のヘッドボックスの直前に設置し、原質の流動方向が一定とならないようにしたり、グアルガム、ロカストビーンガム、マンノガラクタン、脱アセチル化カラヤガム、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど公知の添加薬品を用いて原質のフロック化を管理する方法などがあるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明に使用する転写紙の繊維配向性は特に規定しないが、好ましくは超音波伝播速度法による繊維配向計(例えば、野村商事株式会社製SST210など)で1.0〜1.5にあることが良く、さらに望ましくは1.1〜1.35であることがよい。これにより、カールや、剥離不良を低減させることができる。
また、2以上の層からなる多層構造の転写紙の抄紙を行うためには、各層の紙料スラリー(パルプスラリー)をそれぞれ用意し、たとえば円網型のバット式、サクションフォーマー、ウルトラフォーマーなどの抄紙機や、長網型のArcu−Former(Tampella AB:OY製)、Ultra−Twin−Former(株式会社小林製作所製)、Alladin−Former(三起鉄工株式会社製)などの抄紙機を用いることができるが、これらに限られるものではない。
多層抄紙を行う際の画像形成面層の形成に用いる紙料スラリーについては、JIS P 8121で規定される濾水度が400mlC.S.F以下であることが望ましい。さらに好ましくは、350mlC.S.Fである。濾水度を400ml以下としてパルプ繊維の叩解を進めることで、繊維が叩かれることにより柔軟となり、転写紙の画像形成面層の空隙を小さくすることができる。また、画像形成面層に含まれる灰分の含有量は、空隙部分の灰分による充填と紙粉の発生抑制とのバランスから、12質量%以上25質量%以下、さらに好ましくは18質量%以上25質量%以下であることが望ましい。また、前述したように灰分としては主に無機系の填料が用いられるため、空隙部分の充填には無機系填料の配合量が多いほど好ましい。
本発明に使用する転写紙を仕上げる場合には、開封直後の製品水分率が適切な範囲内、具体的には好ましくは3〜6.5質量%、より好ましくは4.5〜5.5質量%程度の範囲内に収まるように、抄紙機、コータのドライヤーおよびカレンダー工程等で含水量を調整することが好ましい。また、保管時に吸脱湿が発生しないように、ポリエチレンラミネート紙等の防湿包装紙やポリプロピレン等の材料を用いて包装することが望ましい。
[トナー(および現像剤)]
次に、本発明の画像形成方法に用いることができるトナー(および現像剤)としては、以下の如きものが好適に用いることができる。
(トナー)
本発明の画像形成方法に用いるに好適なトナーの結着樹脂成分としては、一般に、非晶質ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられるが特に制限されるものではない。また、好適なトナーの顔料成分としては、特に制限は無く、従来公知のものが問題なく使用可能である。
本発明に用いられるトナーの製造方法については、粉砕法、重合法等どのような製造方法を採用してもかまわないが、樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と、着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子および着色剤をトナー粒径に凝集させ、得られた凝集体を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、融合させる乳化重合凝集法が好ましい。乳化重合凝集法は、例えば、特開平6−250439号公報や特許第3141783号公報等に開示された方法等が挙げられるが、勿論これに限られるものではない。
なお、以下の本発明に用いられるトナーの結着樹脂等のトナー構成材料の説明においては、これらトナー構成材料そのものの製造やトナー製造時の利用形態は、基本的に乳化重合凝集法等の湿式製法を前提として説明するが、下記に列挙するトナー構成材料そのものは、乾式製法等のその他の製法にも勿論、適用可能である。
本発明に用いられるトナーの結着樹脂の具体例としては、公知の樹脂材料を用いることができるが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類:アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類:ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類:ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類:エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類:などの単量体の単独重合体、これらを2種以上組み合せて得られる共重合体又はこれらの混合物を挙げることができ、さらにはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物やこれらの共存下でビニル系単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等が挙げられる。
これらの中では、特にスチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体が好ましい。
本発明に用いられるトナーは、キャリアとの帯電性を向上させるため、解離性ビニル系単量体を結着樹脂を構成する単量体とともに結着樹脂の重合時に含有させても良い。
解離性ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなど高分子酸、高分子塩基の原料となる単量体をいずれも使用することができる。これらの中でも重合体形成反応の容易性などから高分子酸が好適であり、中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などのカルボキシル基を有する解離性ビニル系単量体が帯電量の制御性の観点から好ましい。なおこれら解離性ビニル系単量体は通常、結着樹脂の重合時に、共重合させて用いることができる。
本発明に用いられるトナーの結着樹脂の重合時に際しては、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に制限はないが、チオール成分を有する化合物を用いることができる。具体的には、ヘキシルメルカプタン、ヘプチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が好ましく、特に分子量分布が狭く、そのため高温時のトナーの保存性が良好になる点で好ましい。
また、結着樹脂には、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。このような架橋剤の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類;等が挙げられる。
上記に列挙したこれらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。また、上記架橋剤のうち、より好ましい架橋剤としては、ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
架橋剤の好ましい含有量は、結着樹脂の原料である重合性単量体総量に対して0.05〜5質量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0質量%の範囲がより好ましい。
本発明に用いるトナーの結着樹脂は、重合性単量体のラジカル重合により製造することもできる。
ここで用いるラジカル重合用開始剤としては、特に制限はない。具体的には、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2’−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1’−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1’−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1’−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4’−アゾビス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2’−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類、1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
また、本発明に用いるトナーに添加する着色剤としては、公知のものが使用できる。
例えば顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、黒色酸化チタン、黒色水酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、さらに非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト等の磁性粉、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
また、着色剤としては、染料を使用することも可能で、使用できる染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン等があげられる。また、これらの単独もしくは混合し、更には固溶体の状態で使用できる。
これらの着色剤は、公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。
なお、着色剤は、極性を有する界面活性剤を用い、前記ホモジナイザーによって水系に分散されるため、着色剤はトナー中での分散性の観点から選択される。着色剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して3〜50重量部添加することができる。
離型剤の例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類:加熱により軟化点を有するシリコーン類:オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類:カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス:ミツロウのごとき動物系ワックス:モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物或いは石油系ワックス:などが挙げられ、さらにそれらの変性物が使用することができる。
離型剤は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により微粒子化し、粒子径が1μm以下の離型剤粒子を含む離型剤分散液を作製することができる。
本発明におけるトナーの製造において、例えば、懸濁重合法を利用する場合における分散時の安定化、乳化重合凝集法を利用する場合における樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び離型剤分散液の分散安定を目的として界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。
本発明に用いられるトナーにおいては、一般的にはアニオン系界面活性剤は分散力が強く、樹脂粒子、着色剤の分散に優れているため、離型剤を分散させるための界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが有利である。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、一般的には少量であり、具体的には0.01〜10質量%程度の範囲であり、より好ましくは0.05〜5質量%の範囲であり、さらに好ましくは0.1〜2質量%程度の範囲である。
含有量が0.01質量%未満であると、樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等の各分散液が不安定になり、そのため凝集を生じたり、また凝集時に各粒子間の安定性が異なるため、特定粒子の遊離が生じる等の問題があり、また、10質量%を越えると、粒子の粒度分布が広くなったり、また、粒子径の制御が困難になる等の理由から好ましくない場合がある。一般的には粒子径の大きい懸濁重合トナー分散物は、界面活性剤の使用量が少量でも安定である。
また、懸濁重合法等に用いる分散安定剤としては、難水溶性で親水性の無機微粉末を用いることができる。使用できる無機微粉末としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸3カルシウム(ヒドロキシアパタイト)、クレイ、ケイソウ土、ベントナイト等が挙げられる。これらの中でも炭酸カルシウム、リン酸3カルシウム等は微粒子の粒度形成の容易さと、除去の容易さの点で好ましい。
また、常温固体の水性ポリマー等も用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系化合物、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デンプン、アラビアゴム等が使用できる。
また、本発明に用いられるトナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。
湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
本発明で使用する離型剤は、樹脂粒子分散液に混合して配合することができる。好ましくは、樹脂微粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集した後に、さらに樹脂微粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂微粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から望ましい。
離型剤の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。本発明においては、オイルレス定着装置での離型性能確保の観点からポリエチレン系、パラフィン系、カルナバ系のワックスを使用することが好ましい。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
また、これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩 基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で微粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作製することができる。また必要に応じて、画像の耐候性などを向上させるために重合性紫外線安定性単量体などを含有しても良い。
重合性紫外線安定性単量体の例としては4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイルー4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのピペリジン系化合物が効果的である。これらは、1種また2種以上を用いることができる。
これらの離型剤は、トナー構成固体分総質量に対して5〜25質量%の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で望ましく、さらに好ましくは7〜20質量%の範囲で添加することが好ましい。なお、得られた離形剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。
また、本発明の画像形成方法に用いるトナーは、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機微粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂微粒子といった外添剤を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また、水中にてこれら外添剤をトナー表面に付着せしめる場合、無機微粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基を利用して分散させることにより使用することができる。
本発明に用いられるトナーの体積平均粒子径としては、既述したように5μm以下であることが必要であり、4.5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましい。また下限値としては2μm以上であることが好ましく、2.5μm以上であることがより好ましい。トナーの体積平均粒子径が、2μm未満であると、帯電性が不十分になり易く、現像性が低下する場合がある。一方、5μmを越えると、既述したように、細線再現性に優れた高品位の画像を形成することができなくなる。
ここでトナーの体積平均粒子径とは、小径側から累積体積が50%になる粒子径(D50v)を意味し、例えばコールターカウンターTA−II(ベックマン−コールター社製)、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)などの測定器を用いて測定することができる。
また、本発明に用いられるトナーの粒度分布としては、体積平均粒度分布指標GSDvとして、1.28以下であることが好ましく、1.25以下であることがより好ましい。特に乳化凝集法で製造することにより、かかる粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。GSDvが1.28を越えると、画像の鮮鋭性、解像性が低下する場合がある。
ここでトナーの体積平均粒度分布指標GSDvとは、小径側から累積体積が84%になる体積平均粒子径D84vに対する、同累積体積が16%になる体積平均粒子径D16vの比(D84v/D16v)の平方根のことをいい、体積平均粒子径の測定に用いる装置と同様の装置を用いて測定することができる。
なお、測定するトナーの体積平均粒子径が2μm未満の場合には、上述した測定装置の代わりにレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定することができる。
この場合の測定法としては、溶液にトナー粒子を分散させた分散液試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒子径を、体積平均粒子径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒子径として求めることができる。
本発明に用いられるトナーの粒子形状としては、下式(2)で定義される形状係数SF1の平均値が100〜140の範囲であることが望ましく、110〜135の範囲であることがより望ましい。
・式(2) SF1=ML2×100×π/4A
(但し、式(2)中、MLはトナーの粒子の径の最大長(μm)を表し、Aはトナー粒子の投影面積(μm2)を表す)
上記形状係数SF1は、トナーの形状などの形態を表現する係数として使用され、光学顕微鏡等でトナー粒子を観察した場合に、トナー粒子の面積、長さ、形状等を高精度に定量解析する事が出来る、画像解析という統計的手法に基づくものであり、例えばイメージアナライザー(NIRECO社製ImageAnalyzerLUZEXIII)等により測定可能である。
なお、本発明においては形状係数SF1は、測定対象となるトナーの粒子200個について、画像解析して得た形状係数SF1の値を平均した値を用いた。
上記式(2)から明らかなように、形状係数SF1は、トナーの粒子の径の最大長を2乗した値を当該トナー粒子の面積で割った値にπ/4を掛け、更に100倍して得られる数値であり、トナー粒子の形状が球に近いほど100に近い値となり、逆に細長い程、大きな値となる。すなわち、トナーの最大径と最小径との差、つまり、形状係数SF1は、歪みを表す指標となる。完全球形であれば、形状係数SF1=100である。
(現像剤)
本発明の画像形成方法に用いることができる現像剤は、少なくとも体積平均粒子径が5μm以下のトナーを含むものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。
本発明に用いられる現像剤は、トナー単独からなる一成分系現像剤、あるいは、トナーおよびキャリアを組み合わせて用いる二成分系現像剤から選択することがきる。
二成分系現像剤において用いられるキャリアとしては、特に制限はなく、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に開示された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。二成分系現像剤における、トナーおよびキャリアの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
[画像形成方法]
次に、本発明の画像形成方法の各工程の詳細や、これに用いる画像形成装置、定着装置についてより詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、上述した画像形成面層の見かけ密度が0.80g/m3以上、地合指数が25以上および画像形成面の十点平均表面粗さRzが15μm以下である転写紙、並びに、体積平均粒子径が5μm以下のトナーを組み合わせて用いるのであれば、公知の電子写真法を利用した画像形成工程が適用できるが、転写紙表面に形成された未定着トナー像を、少なくとも加熱加圧することにより定着し、画像を形成する定着工程を少なくとも含んでいることが好ましく、この他にも、例えば、潜像担体表面に潜像を形成する潜像形成工程、潜像を現像剤を用いて現像し、潜像担体表面に未定着トナー像を形成する現像工程、現像された未定着トナー像を被転写体(上述した本発明に用いられる転写紙)に転写する転写工程を含んでいることがより好ましい。
また、潜像担体表面に形成された各色の未定着トナー像を、ベルト等の中間転写体上に重ね合わせて転写することにより未定着カラートナー像を形成し、さらにこの未定着カラートナー像を転写紙表面に一括転写する中間転写工程を採用すれば、フルカラー画像を形成することもでる。
また、本発明においては、上述した転写紙、および、体積平均粒子径が5μm以下のトナーを組み合わせて用いるため、従来公知の各種の定着装置を使用しても、定着装置の種類に拠らず、定着工程における巻きつき、剥離不良に伴う画像欠陥の発生を防止することができる。
以下、本発明の画像形成方法において適用可能な画像形成装置の例を挙げる。
<画像形成装置I>
図1は、本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、矢印A方向に回転する感光体(潜像担体)11を備え、感光体11の周りには、ロール型の帯電器12、露光装置13、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の現像剤をそれぞれ収容する現像器14a、14b、14cおよび14dを内蔵した現像装置14、ベルト状の中間転写体15、クリーナー16、および光除電器17が、この順序で配置されている。中間転写体15は、支軸ロール18a,18b,18cにより張架されている。支軸ロール18aは、中間転写体15を介して、感光体11と圧接部(一次転写部)を形成している。支軸ロール18cは、中間転写体15を介して、転写用ロール19で圧接されている。中間転写体15と転写用ロール19との圧接部(2次転写部)の間は、不図示の搬送手段により搬送される被転写体7が矢印B方向に挿通可能である。当該圧接部(2次転写部)の被転写体7の搬送路上には、熱ロール1と、これに対向配置された圧着ロール2とを含む定着装置が配置されており、2次転写部を通過した被転写体7は、この一対のロール間に形成されたニップ部を挿通可能である。
図1に示す画像形成装置においては、以下のように画像が形成される。
まず、帯電器12により帯電させた感光体11を露光装置13により、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の各画像情報に基づいて露光して、感光体11表面に各色の潜像を形成させる。この感光体11表面の潜像は、現像装置14に内蔵された現像器14a、14b、14cおよび14dのうち前記各色に対応した現像器にて現像され未定着トナー像が形成される。現像された未定着トナー像は、支軸ロール18aと対向する部位にて、ベルト状の中間転写体15の外周面に静電的に転写される。
なお、感光体11表面の未定着トナー像を被転写体(転写紙)7に転写した後、感光体11表面に残存したトナーは、クリーナー16よって除去される。また、感光体11表面に残存した残留電荷は、光除電器17によって除電される。そして感光体11は、次の画像形成に備えられる。
この操作をシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色についてそれぞれ行い、中間転写体15の外周面に順次積層することで、中間転写体15の外周面には、フルカラーの未定着トナー像が形成される。
中間転写体15の外周面に形成されたフルカラーの未定着トナー像は、中間転写体15の矢印P方向への進行に伴い、支軸ロール18cと転写用ロール19とが中間転写体15を介して圧接されている部位(2次転写部)まで移動する。中間転写体15外周面の未定着トナー像は、当該ニップ部を通過する際、ともに挿通され矢印B方向に進行する被転写体7表面に転写される。
このようにして得られた被転写体7表面の未定着トナー像は、2次転写部の搬送方向下流側に位置する定着装置により定着される。なお、図1中に示す定着装置は、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含み、被転写体がニップ部を挿通する際に加熱加圧することによって未定着トナー像を定着するものであるが、加熱加圧により未定着トナー像を定着する機能を備えた定着装置であれば、特に限定することなくいずれも使用することができる。
本発明の画像形成方法に用いる定着装置としては、接触型熱定着装置を挙げることができ、例えば芯金外周にゴム弾性層が形成され、必要に応じてさらに定着部材表面層を具備した加熱ロールと、芯金外周にゴム弾性層が形成され、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ロールと、からなる熱ロール型の定着装置や、そのロールとロールとの組み合わせを、ロールとベルトとの組み合わせや、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置等を挙げることができる。
定着部材の基材(コア)には、耐熱性に優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質が選択され、ロール型の定着装置の場合には、例えばアルミ、鉄、銅等が選択され、ベルト型の定着装置の場合には、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等が選択される。ロール型の定着装置における基材の表面には、通常シリコーンゴム、フッ素ゴム等からなるゴム弾性層が設けられている。
前記定着部材の基材やゴム弾性層には、目的に応じて各種の添加剤等が含有されていてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SICなどのセラミックス粒子等が含有されていてもよい。
以下に、いくつかの好ましい定着装置の例を示す。
<定着装置I>
まず、熱ロール型の定着装置の例(定着装置I)について詳記する。この定着装置は、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含むものであり、この定着装置では、未定着トナー像が表面に形成された被転写体を、ニップ部に挿通し、加熱加圧することにより定着が行われる。
図2は、このような熱ロール型定着装置の一例を示す概略模式図であり、図1に示される画像形成装置において採用されているものである。
図2に示す定着装置は、主として、ロール形状を有する熱ロール1と、これに対向配置された圧着ロール2とからなる。熱ロール1は、その内部(コア8内部)にこれを加熱するための加熱源3が配され、コア8の外周に、弾性層5が形成され、さらにその外周に熱ロール1の表面を成す定着部材表面層4が形成されてなる。圧着ロール2の構成についてはロール状であれば特に限定されないが、内部に加熱源3’を備えていたり、外周面を形成する弾性層5’を備えていてもよい。
未定着トナー像6が表面に形成された被転写体7が、矢印B方向への進行により、圧着ロール2と熱ロール1との間のニップ部に挿通されると、その通過の際に、加熱および加圧されて未定着トナー像の定着が行われる。
図2に示す定着装置には、必要に応じてさらに、熱ロール1の表面に付着したトナーを除去するためのクリーニング部材(不図示)、被転写体7を熱ロール1から剥離させる爪(フィンガー、不図示)などを有していてもよい。なお、図2に示される定着装置における加熱源3は、温度制御装置(不図示)により、熱ロール1表面温度が一定となるように制御されている。
熱ロール1および/または圧着ロール2には、単層または積層構造の弾性層5,5’を備えていることが好ましい。弾性層5,5’には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度(JIS−A)は、60以下であることが好ましい。定着部材が弾性層5,5’を有すると、被転写体7上の未定着トナー像6の凹凸に追従して定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を向上させることができる点で有利である。
当該弾性層5,5’の厚みとしては、0.1〜3mmの範囲内であることが好ましく、0.5〜2mmの範囲内であることがより好ましい。弾性層5,5’の厚みが3mmを超えて厚すぎると、定着部材の熱容量が大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長い時間を要する上、消費エネルギーも増大してしまう点で好ましくない。また、その厚みが0.1mm未満で薄すぎると、定着部材表面における変形が未定着トナー像の凹凸に追従できなくなり、溶融ムラが発生する場合があり、また、剥離に有効な弾性層の歪みが得られ難い点で好ましくない。
<定着装置II>
次に、ベルト−ロールニップ型の定着装置の例(定着装置II)について詳記する。この定着装置は、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成するエンドレスベルトおよび弾性層を有する加熱ロールと、該加熱ロール外周面を押圧するように前記エンドレスベルトの内周面に当接して配置された圧力付与部材とを含むものであり、この定着装置では、未定着トナー像が表面に形成された被転写体を、ニップ部に挿通し、加熱加圧することにより定着が行われる。
図3は、このようなベルト−ロールニップ型定着装置の一例を示す概略模式図である。
図3に示す定着装置は、加熱源を内蔵した加熱定着ロール21と、3つの支持ロール22,23,24に張架され加熱定着ロール21に圧接されるエンドレスベルト25と、このエンドレスベルト25の内周面側に当接され、加熱定着ロール21の表面に沿ってエンドレスベルト25を押圧する圧力付与部材31と、で主要部が構成されている。
以下に図3に示す定着装置の構成を具体的な部材や寸法を示しつつ説明するが、勿論、図3に示す定着装置の具体的構成は、以下の説明のみに限定されるものではない。
加熱定着ロール21は、内部に円筒状のコア32を有しており、モータ38によって矢印C方向に回転駆動されるものである。まず、コア32は、外径47mm、内径42mm、長さ350mmのアルミニウムで形成されている。コア32の表面には、下地層27aとして硬度45°(JIS−A)のHTVシリコーンゴムが厚さ2mmで直接被覆され、さらにその外周面にトップコート層27bとしてRTVシリコーンゴムが厚さ50μmでディップコートされている。これら2つの層により被覆層27が形成されており、被覆層27の外周面は鏡面に近い表面状態に仕上げられている。
下地層27aのゴムの硬度は、Teclock社製のスプリングタイプのA型硬度計により、JIS−K6301に準拠して、荷重9.8N(1,000gf)を付加して計測した結果である。なお、コア32としてはアルミニウムでなくても熱伝導率の高い金属製のものを使用することができ、被覆層27としては耐熱性の高い弾性体であれば他の材料を使用することができる。
コア32の内部には、加熱源として出力850Wのハロゲンランプ35が配置されている。また、加熱定着ロール21の表面には、温度センサ30が配置され、加熱定着ロール21表面の温度を計測する。そして、温度センサ30の計測信号により、図示しない温度コントローラによってハロゲンランプ35がフィードバック制御されて、加熱定着ロール21の表面が150℃に調節されるようになっている。
また、加熱定着ロール21の近傍にはオイル供給装置9が配設されている。オイル供給装置9は、離型剤を貯蔵するタンク9aからスポンジ状の吸上げ部材9b、ロール9c,9dを通じて加熱定着ロール21の表面に離型剤を常に一定量供給する。これにより被転写体37に未定着トナー像36を定着する際に、未定着トナー像36の一部が加熱定着ロール21にオフセットすることが防止される。オイル供給装置9によって供給される離型剤としては、例えば、粘度1000mm2/s(1000cSt)のジメチルシリコーンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が使用される。なお、離型剤を含有するトナーを用いる場合には、オイル供給装置9は無くてもよい。
圧力付与部材31は、ベースプレート31aの表面に弾性層31bと低摩擦層31cとを積層して形成したものであり、ベースプレート31a側に配置された圧縮コイルスプリング26によって加熱定着ロール21に向けて押圧されている。ベースプレート31aは、幅(エンドレスベルト25の走行方向)20mm、長さ(エンドレスベルト25の走行方向に対して垂直方向)320mm、厚さ5mmのステンレス鋼製のものである。また、弾性層31bは、ゴム硬度23°のシリコーンスポンジ(シリコーンゴムの発泡体)からなる厚さ5mmのものである。
なお、ここでゴム硬度は、高分子科学社製のアスカーCタイプのスポンジ用ゴム硬度計により、荷重2.94N(300gf)を付加して計測した結果である。さらに、低摩擦層31cとしては、ポリテトラフルオロエチレンを含浸させたガラス繊維シートである中興化成製の「FGF−400−4」(商品名)を用いている。
ここで弾性層31bが設けられていることにより、エンドレスベルト25と接触する低摩擦層31cの接触面は、加熱定着ロール21の外周面と整合可能になっている。すなわち、一定以上の荷重によって圧力付与部材31を加熱定着ロール21に向けて押圧すれば、弾性層31bが変形し、低摩擦層31cの接触面が加熱定着ロール21の外周面に沿って圧接されるように変形するようになっている。したがって、圧力付与部材31が圧縮コイルスプリング26によって加熱定着ロール21に押圧されると、エンドレスベルト25は加熱定着ロール21に隙間なく圧接され、ニップ部が形成される。
また、低摩擦層31cの表面には、粘度1000mm2/s(1000cSt)のジメチルシリコーンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が塗布されており、これによってエンドレスベルト25と圧力付与部材31との間の摩擦係数が小さくなるようになされている。そして、ジメチルシリコーンオイルを塗布した状態では、エンドレスベルト25と加熱定着ロール21との間の摩擦係数μ1よりも、圧力付与部材31とエンドレスベルト25との間の摩擦係数μ2は小さくなっている(μ1>μ2)。このように、エンドレスベルト25の両面における摩擦係数を設定することによって、エンドレスベルト25は、加熱定着ロール21の回転に伴って従動し、圧力付与部材31上を滑りながら走行するようになる。
エンドレスベルト25は、ポリイミドフィルムにより厚さ75μm、幅300mm、周長188mmに形成されている。このエンドレスベルト25は、加熱定着ロール21と離れた位置に配置された支持ロール22,23,24の周囲に約78.4N(8kgf)の張力で巻回されている。支持ロール22,23,24はステンレスによって形成されており、その直径は、それぞれ18mm,18mm,23mmである。
このエンドレスベルト25は、圧力付与部材31が加熱定着ロール21に向けて押圧されていることにより、加熱定着ロール21に隙間なく圧接される。このとき、圧力付与部材31の接触圧力は、約5.5×104Pa(0.56kgf/cm2)に設定されている。また、加熱定着ロール21は、モータ38により周速度V=220mm/secで矢印C方向に回転しており、この回転によりエンドレスベルト25も速度220mm/secで従動回転するようになっている。
次に、図3に示す定着装置の動作について説明する。この定着装置では、定着に際して、未定着トナー像36が形成された被転写体37が、不図示の搬送手段により図3中の右側(圧力付与部材31の支持ロール24が設けられた側)から、エンドレスベルト25と加熱定着ロール21との間に形成されるニップ部を挿通し、図3中の左側(圧力付与部材31の支持ロール22が設けられた側)へと搬送される。
ここで、未定着トナー像36の被転写体37表面への定着は、被転写体37がニップ部を挿通する際に、ニップ部に加わる加圧とハロゲンランプ35によって加熱された加熱定着ロール21による加熱とによって行われる。
<定着装置III>
次に、ベルト−ロールニップ型の定着装置の他の例(定着装置III)について詳記する。この定着装置は、互いの外周面同士が回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成する一対のエンドレスベルトと、前記対向接触領域の回転方向上流側に位置する前記一対のエンドレスベルトの内周面を押圧しニップ部を形成する一対のロールとを含む構成を有するものである。
この定着装置では、未定着トナー像が表面に形成された被転写体を、ニップ部に挿通し加熱加圧した後、一対のエンドレスベルトにより挟持したまま対向接触領域の回転方向最下流側まで搬送しながら強制冷却し、対向接触領域を抜けると共に一対のエンドレスベルトから剥離することにより定着が行われる。
図4は、このようなベルト−ロールニップ型定着装置の一例を示す概略模式図である。
図4に示す定着装置においては、複数の支持ロールによって張架された一対のエンドレスベルト43,45(定着ベルト43、加圧ベルト45)が、回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成しており、この対向接触領域の回転方向上流側に位置する一対のエンドレスベルト43,45の内周面を押圧する一対の加圧ロール41,42によりニップ部が形成されている。なお、当該ニップ部とは、対向接触領域のうち、定着に適した加熱加圧条件が実現できる当接部を意味する。また、対向接触領域のニップ部以外の領域は、定着ベルト43の内周面を押圧するように配置された冷却板52によって、定着ベルト43と加圧ベルト45とが当接する状態が維持されている。
定着ベルト43のニップ部よりも、図中矢印Eで示される回転方向上流側には、定着ベルト43を加熱する第1〜第3加熱部が、定着ベルト43に沿ってニップ部から回転方向上流側へとこの順に配置されており、これら3つの加熱部によって、ニップ部では、定着に必要な加熱を得ることができる。
第1加熱部は、定着ベルト43の内周面に当接するように配置されたアルミニウム製の加熱板51から構成される。この加熱板51は、ヒートパイプ53を介して接続された冷却板52を加熱源としている。すなわち、ニップ部を通過し終えた定着ベルト43等の余熱を、冷却板52により吸熱し、ヒートパイプ53を介して加熱板51へと熱伝達することによって、加熱板51により定着ベルト43が加熱される。
第2加熱部は、定着ベルト43の内周面に当接するアルミニウム製の加熱ロール48により構成されている。加熱ロール48の内部にはヒータ55aが配されており、加熱ロール48の表面温度を感知すべく配された温度センサ44aの検知データをもとに、不図示の温調手段により温度制御されている。
第3加熱部は、定着ベルト43の外周面に当接するアルミニウム製の加熱ロール49により構成されている。加熱ロール49の内部にはヒータ55bが配されており、加熱ロール49の表面温度を感知すべく配された温度センサ44bの検知データをもとに、不図示の温調手段により温度制御されている。
定着ベルト43は、図中矢印E方向への周回により順次、第1加熱部で予熱され、第2加熱部で内周面側から、第3加熱部で外周面側から、それぞれ加熱され、定着に必要な温度に加熱された状態でニップ部に達する。このニップ部の直前には、定着ベルト43の表
面温度を感知する温度センサ44cが配されており、その検知データをもとに、不図示の制御手段により、第2加熱部および/または第3加熱部の加熱条件をフィードバック制御している。
定着に際しては、不図示の搬送手段により未定着トナー像が表面に形成された被転写体47が、対向接触領域の回転方向上流側へと搬送され、対向接触領域を一対のエンドレスベルトにより挟持されたまま挿通し、対向接触領域の回転方向下流側を抜けて定着装置外へと図中矢印D方向に搬送される。
ここで、被転写体47が対向接触領域の上流側の領域、すなわち、一対の加圧ロール41,42により形成されたニップ部に挿通されると、そこで熱および圧力が加えられ、未定着トナー像を構成するトナーが溶融する。このトナーが溶融した状態では、それが粘着剤の働きをして、定着ベルト43と被転写体47とが粘着状態になるが、ニップ部の下流側の対向接触領域(冷却部)で、冷却板52により定着ベルト43から熱が奪われ強制冷却される。
この奪われた熱は、既述のように第1加熱部で利用される。そして、定着ベルト43と加圧ベルト45とが当接している区間(対向接触領域)の出口に相当する剥離部における定着ベルト43の温度が、トナーがある程度固化して定着ベルト43から離れやすい粘度となる温度以下となるように、冷却部において強制冷却される。そして剥離部において、被転写体47が定着ベルト43から剥離され矢印D方向にそのまま進行し、機外に排出される。
図4に示す定着装置においては、例えば、冷却部で、定着ベルト43表面の温度が100℃以下となるように強制冷却することができる。なお当該温度としては、90℃以下となるように調整することがより望ましい。
また、ニップ部の入口での定着ベルト43の表面は、トナーの溶融温度以上の温度となるように上記3つの加熱部において加熱される。図4に示す定着装置においては、例えば、定着ベルト43表面を175℃となるように加熱することができる。この場合、第1加熱部でおよそ115〜120℃まで、第2加熱部でおよそ160〜170℃まで加熱し、第3加熱部で175℃まで加熱調整することができる。
図4に示す定着装置では、このように3つの加熱部で強力に定着ベルト43を加熱しており、加熱効率が高いため、高速定着が実現できる。また、定着後に余熱を持っている被転写体47および定着ベルト43を、冷却板52を利用して強制冷却すると共に、余熱を回収し第1加熱部で再利用しているので、被転写体の剥離性が良好であることは勿論のこと、熱効率も良好である。このような図4に示す定着装置では、以上の構成により、毎分60枚(A4横送り)の連続高速定着を実現している。
以上、図1に示す画像形成装置および図2〜5に示す3つの定着装置を具体例として挙げて、本発明の画像形成方法に適用可能な画像形成装置や定着装置を説明したが、本発明においては、これら各実施例の装置に限定されず、従来公知の各種画像形成装置ないし定着装置を適用することができる。これら各例において説明した個々の要素を、他の例において適用することもできる。
本発明の画像形成方法においては、未定着トナー像を形成した被転写体を、定着装置に導入するに先立ち、当該被転写体を、その未定着トナー像が形成された側の表面温度が50℃以上となるように予め加熱(以下、「予熱」という場合がある。)することができる。予熱により被転写体の表面温度を50℃以上にすることで、定着時の熱エネルギーを低減させることが可能となり生産性の向上が見込まれ、また、本発明においてトナー粒子が定着工程前に若干の結合状態を作りやすくなるため、転写紙の表面近傍に存在する空隙の影響を受けにくい状態となる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。勿論、本発明は、以下に説明する実施例により限定されるものでない。なお、実施例中の「部」および「%」は、特に断りのない限り、夫々「質量部」および「質量%」を示すものとする。
なお、用紙特性の評価方法については、後でまとめて説明することにする。
[電子写真用転写紙]
(転写紙I)
LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)からなるパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、濾水度470mlのパルプスラリーに、このパルフスラリーのパルプ固形分100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)10質量部(紙料スラリー固形分100質量%に対して9.1質量%に相当)、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.15質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.05質量部を添加した。これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを1時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向比が1.25となるように抄紙し、次いで、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で13Kg/cm2の圧力でプレスを10分行い、得られた湿紙に、乾燥重量で酸化澱粉(エースA、王子コーンスターチ(株)製)0.9g/m2および硫酸ナトリウム0.1g/m2となるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が100秒になるように平滑化処理を施し、坪量70g/m2の転写紙を得た。
得られた転写紙の見かけ密度は0.80g/cm3で、地合指数は25、十点平均表面粗さRzは15μm、灰分は9.1質量%であった。
(転写紙II)
上記転写紙Iの作製に際して、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)を15質量部(紙料スラリー固形分100質量%に対して13.0質量%に相当)に変更した以外は同様の方法で、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向比が1.20となるように抄紙し、次いで、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で15Kg/cm2の圧力でプレスを15分行い、次いで、得られた湿紙に、乾燥重量で酸化澱粉(エースA、王子コーンスターチ(株)製)0.9g/m2および硫酸ナトリウム0.1g/m2となるようにをサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が150秒になるように平滑化処理を施し、坪量70g/m2の転写紙を得た。
得られた転写紙の見かけ密度は0.90g/cm3で、地合指数は30、十点平均表面粗さRzは13μm、灰分は13質量%であった。
(転写紙III)
上記転写紙Iの作製に際して、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で13Kg/cm2の圧力でプレスを13分行った以外は同様の方法により坪量127g/m2の転写紙を得た。
得られた転写紙の見かけ密度は0.80g/cm3で、地合指数は25、十点平均表面粗さRzは15μm、灰分は9.1質量%であった。
(転写紙IV)
−シート1の作製−
LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)からなるパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、濾水度470mlのパルプスラリーに、このパルフスラリーのパルプ固形分100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)10質量部(紙料スラリー固形分100質量%に対して9.1質量%に相当)、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.15質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.05質量部を添加した。これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを1時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向比が1.25となるように抄紙し、坪量30g/m2のウエット状のシート(湿紙)1を得た。
−シート2の作製−
また、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)からなるパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、濾水度390mlのパルプスラリーに、このパルフスラリーのパルプ固形分100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)13質量部(紙料スラリー固形分100質量%に対して11.5質量%に相当)、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.15質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.05質量部を添加した。これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを1時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向速度比が1.25となるように抄紙し、坪量30g/m2のウエット状のシート(湿紙)2を得た。
−転写紙の作製−
ウエット状のシート1の両面にウエット状のシート2を貼り合わせ、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で13Kg/cm2の圧力でプレスを12分行い、得られた貼り合わせ後の湿紙に、乾燥重量で酸化澱粉(エースA、王子コーンスターチ(株)製)0.9g/m2および硫酸ナトリウム0.1g/m2となるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が100秒になるように平滑化処理を施し、坪量90g/m2の3層構造からなる転写紙を得た。
得られた3層構造の転写紙の見かけ密度は0.81g/cm3で、地合指数は26、十点平均表面粗さRzは13μm、灰分は10.7質量%であった。
なお、3層構造の転写紙の画像形成面層を形成するウエット状のシート2単体で、上述と同様の処理を行って得られた単層転写紙の見かけ密度は0.90g/cm3、地合指数は32、十点平均表面粗さRzは13μm、灰分は11.5質量%であった。
(転写紙V)
−シート3の作製−
上記転写紙Iの作製に際して、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)を15質量部(紙料スラリー固形分100質量%に対して13.0質量%に相当)に変更した以外は同様の方法で、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向比が1.20となるように抄紙し、坪量30g/m2のウエット状のシート(湿紙)3を得た。
−シート4の作製−
また、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)からなるパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、濾水度410mlのパルプスラリーに、このパルフスラリーのパルプ固形分100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)17質量部(紙料スラリー固形分100質量%に対して13.1質量%に相当)、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.15質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.05質量部を添加した。これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向比が1.25となるように抄紙し、坪量30g/m2のウエット状のシート(湿紙)4を得た。
−転写紙の作製−
ウエットシート3の両面にウエットシート4を貼り合わせ、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で15Kg/cm2の圧力でプレスを10分行い、得られた貼り合わせ後の湿紙に、乾燥重量で酸化澱粉(エースA、王子コーンスターチ(株)製)0.9g/m2および硫酸ナトリウム0.1g/m2となるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が120秒になるように平滑化処理を施し、坪量90g/m2の3層構造からなる転写紙を得た。
得られた3層構造の転写紙の見かけ密度は0.85g/cm3で、地合指数は28、十点平均表面粗さRzは12μm、灰分は13.1質量%であった。
なお、3層構造の転写紙の画像形成面層を形成するウエット状のシート2単体で、上述と同様の処理を行って得られた単層転写紙の見かけ密度は0.81g/cm3、地合指数は30、十点平均表面粗さRzは12μm、灰分は13.1質量%であった。
(転写紙VI)
上記転写紙Iの作製に際して、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で11Kg/cm2の圧力でプレスを8分行った以外は、同様の方法により坪量70g/m2の転写紙を得た。
得られた転写紙の見かけ密度は0.77g/cm3で、地合指数は25、十点平均表面粗さRzは15μm、灰分は9.1質量%であった。
(転写紙VII)
上記転写紙Iの作製に際して、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)の配合量を0.22質量部とし、超音波伝播速度法(SST210、野村商事株式会社製)による繊維配向比が1.55となるように抄紙した以外は、同様の方法により坪量70g/m2の転写紙を得た。
得られた転写紙の見かけ密度は0.80g/cm3で、地合指数は20、十点平均表面粗さRzは15μm、灰分は9.1質量%であった。
(転写紙VIII)
上記転写紙Iの作製に際して、角型シートプレス装置(熊谷理機工業社製)で13Kg/cm2の圧力でプレスを15分行い、マシンカレンダーにより王研式平滑度が60秒になるように平滑化処理以外は、同様の方法により坪量70g/m2の転写紙を得た。
得られた転写紙の見かけ密度は0.80g/cm3で、地合指数は25、十点平均表面粗さRzは18μm、灰分は9.1質量%であった。
以上のようにして製造された転写紙I〜VIIIの用紙特性についてそれぞれ表1に示した。なお、王研式平滑度は、J Tappi No.5に規定される方法(王研式平滑度)により測定した。
[トナーおよび現像剤]
−樹脂微粒子分散液(1)の調製−
・スチレン:480質量部
・nブチルアクリレート:120質量部
・アクリル酸:12質量部
・ドデカンチオール:12質量部
上記成分を混合溶解して溶液を調製した。
他方、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)12質量部をイオン交換水250質量部に溶解した後、これに上記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した溶液(単量体乳化液A)を準備した。
さらに、同じくアニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)1質量部を555質量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。続いて重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと攪拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持する。
その後、過硫酸アンモニウム9質量部をイオン交換水43質量部に溶解したものを、重合用フラスコ中に定量ポンプを介して、20分かけて滴下した後、単量体乳化液Aをやはり定量ポンプを介して200分かけて滴下する。
その後、ゆっくりと攪拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。
これにより微粒子の中心径が240nm、ガラス転移温度が54℃、重量平均分子量が25000、固形分量が42%のアニオン性樹脂微粒子分散液(1)を得た。
−樹脂微粒子分散液(2)の調製−
樹脂微粒子分散液(1)の調製において、アクリル酸量を8質量部、ドデカンチオール量を16質量部に変更した以外は、樹脂微粒子分散液(1)と同様に調製して、微粒子の中心径190nm、ガラス転移温度50℃、重量平均分子量19000、固形分量42%のアニオン性樹脂微粒子分散液(2)を得た。
−着色剤粒子分散液(1)の調製−
・黄色顔料(クラリアントジャパン社製、C.I.Pigment Yellow 74):50質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンRK):5質量部
・イオン交換水:200質量部
以上の成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)により10分間分散し、中心径200nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(1)を得た。
−着色剤粒子分散液(2)の調製−
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりにシアン顔料(大日精化社製、銅フタロシアニンC.I.Pigment Blue 15:3)を用いた以外は着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径190nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(2)を得た。
−着色剤粒子分散液(3)の調製−
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりにマゼンタ顔料(大日インキ化学社製、C.I.Pigment Red 122)を用いた以外は、着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径160nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(3)を得た。
−着色剤粒子分散液(4)の調製−
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりに黒顔料(キャボット製、カーボンブラック)を用いた以外は、着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径170nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(3)を得た。
−離型剤粒子分散液の調製−
・HNP09(日本精蝋製、融点75℃):50質量部
・アニオン性界面活性剤(ダウケミカル製ダウファクス):5質量部
・イオン交換水:200質量部
以上成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で分散処理し、中心径115nm、固形分量21.0%の離型剤粒子分散液を得た。
<現像剤I>
(トナー粒子の調製)
・樹脂微粒子分散液(2):126.05質量部(樹脂固形分:52.94質量部)
・着色剤粒子分散液(1):39.5質量部(顔料固形分:8.5質量部)
・離型剤粒子分散液:38.1質量部(離型剤固形分:10質量部)
・ポリ塩化アルミニウム:0.13質量部
以上の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら43℃まで加熱し、48℃で50分間保持した後、樹脂微粒子分散液(2)と68質量部(樹脂28.56質量部)追加して緩やかに攪拌した。その後、フラスコ内の溶液を45℃に昇温し、そのままの温度で100分間維持、粒度分布がより狭くなっていくことをコールターカウンターで確認した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを6.5に調整した後、攪拌を継続しながら95℃まで加熱した。95℃までの昇温の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.3まで低下したがそのまま保持した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分、300rpmで攪拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、12時間真空乾燥し、トナー粒子を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒子径D50vが3.5μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.20、表面性指標は、1.49であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は123の球形状であった。
上記のトナー粒子50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.6質量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た。
そして、ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製:重量平均分子量:60000)を1%被覆した体積平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が5%になるように前記の外添トナーを秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して離型剤配合量10質量%、トナーの体積平均粒子径D50vが3.5μmのイエロー現像剤を調製した。
また、着色剤粒子分散液(1)の代わりに着色剤粒子分散液(2)に変更した以外は同様の方法でシアン現像剤を調製した。このトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒子径D50vが3.5μm、表面性指標は1.49、形状係数SF1は123であった。
また、着色剤粒子分散液(1)の代わりに着色剤粒子分散液(3)に変更した以外は同様の方法でマゼンタ現像剤を調製した。このトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒子径D50vが3.5μm、表面性指標は1.49、形状係数SF1は123であった。
また、着色剤粒子分散液(1)の代わりに着色剤粒子分散液(4)に変更した以外は同様の方法でクロ現像剤を調製した。このトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒子径D50vは3.5μm、表面性指標は1.49、形状係数SF1は123であった。
<現像剤II>
現像剤Iの作製に際して、樹脂粒子分散液(2)を樹脂分散液(1)に変更し、凝集時の最高温度を50℃として、95℃保持時のpHを4.1にした以外は同様の方法で各々イエロー、シアン、マゼンタ、クロ現像剤を得た。
これら現像剤に含まれるトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒径D50vは6.0μmであった。
<現像剤III>
・樹脂微粒子分散液(2):126.05質量部(樹脂固形分:52.94質量部)
・着色剤粒子分散液(1):39.5質量部(顔料固形分:8.5質量部)
・離型剤粒子分散液:38.1質量部(離型剤固形分:10質量部)
・ポリ塩化アルミニウム:0.13質量部
以上の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス T50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら43℃まで加熱し、48℃で60分間保持した。
続いて、樹脂微粒子分散液(2):68質量部(樹脂固形分:28.56質量部)追加して緩やかに攪拌した。その後、46℃に昇温し、そのままの温度で120分間維持、粒度分布がより狭くなっていくことをコールターカウンターで確認したした以外は現像剤Iの作製と同様の方法で、離型剤配合量10質量%、体積平均粒径D50が4.5μmであるイエロー、シアン、マゼンタ、クロのトナーを含む各色の現像剤を得た。なお、各々のトナーの表面性指標、形状係数は現像剤Iとほぼ同等であった。
<トナー・現像剤特性の測定方法>
体積平均粒子径D50vや平均粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小粒径側から累積分布を描いた。ここで、累積16%となる粒径を体積平均粒子径D16v、数平均粒子径D16P、累積50%となる粒径を体積平均粒子径D50v、数平均粒子径D50P、累積84%となる粒径を体積平均粒子径D84v、数平均粒子径D84Pとして求めた。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
実施例/比較例に用いたトナーの形状係数SF1は次のようにして求めた。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて周囲長(ML)と投影面積(A)を測定し、式(2)からトナーの形状係数SF1を求めた。
<結着樹脂の分子量測定方法>
実施例/比較例に用いたトナーの結着樹脂成分の重量平均分子量は、以下の機器を用いて測定した。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。
ここで、測定条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃とし、IR検出器を用いて測定いた。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
(離型剤の融点、結着樹脂のガラス転移温度の測定方法)
実施例/比較例に用いたトナーの離型剤の融点及び結着樹脂成分のガラス転移温度は、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。
主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いた。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いた。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
[画像形成装置]
上述したトナー(現像剤)および転写紙を組み合わせて用いた画像の形成には以下の画像形成装置I〜IIIを用いた。
(画像形成装置I)
画像形成装置Iは、図2に示される定着装置Iを内蔵した図1に示す構成を有する画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCenter Color 500)である。
(画像形成装置II)
画像形成装置IIは、画像形成装置Iの定着装置Iの代わりに、図3に示される定着装置IIを用いたもので、定着装置IIの詳細な構成は既述した通りと同様である。
(画像形成装置III)
画像形成装置IIIは、画像形成装置Iの定着装置Iの代わりに、図4に示される定着装置IIIを用いたもので、定着装置IIIの詳細な構成は既述した通りと同様である。
[評価]
転写紙I〜VIIIと、現像剤IおよびIIとを組み合わせて、画像形成装置I〜IIIを用いて、マゼンタ色による1次色ベタ画像とマゼンタ、シアンによるブルーの画像面積率200%べた画像、およびマゼンタによる100μmラインを形成する記録テストを行い、濃度ムラ、光沢ムラ、細線再現性、発色性(マゼンタ、ブルー)を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2006084564
なお、表1に示す評価(濃度ムラ、光沢ムラ、細線再現性、発色性)は、目視により以下の評価基準で実施した。
(濃度ムラ)
○:濃度ムラがまったく見られない。
△:濃度ムラがわずかに発生。
×:濃度ムラが発生。許容できない。
(光沢ムラ)
○:光沢ムラがまったく見られない。
△:光沢ムラがわずかに発生。
×:光沢ムラが発生。許容できない。
(細線再現性)
○:細線再現性はシャープな再現が得られた。
△:細線のわずかなざらつきが見られる。
×:細線のざらつきが見られる。許容できない。
(発色性)
○:発色性にすぐれる。
△:発色性がわずかに劣る。
×:発色性が悪く暗い。許容できない。
本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられる熱ロール型定着装置の一例を示す概略模式図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられるベルト−ロールニップ型定着装置の一例を示す概略模式図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられるベルト−ロールニップ型定着装置の他の例を示す概略模式図である。
符号の説明
1 熱ロール
2 圧着ロール
3、3’ 加熱源
4 定着部材表面層
5、5’ 弾性層
6 未定着トナー像
7 被転写体
11 感光体(潜像担体)
12 帯電器
13 露光装置
14 現像装置
14a、14b、14c、14d 現像器
15 ベルト状の中間転写体
16 クリーナー
17 光除電器
18a,18b,18c 支軸ロール
19 転写用ロール
21 加熱定着ロール
22,23,24 支持ロール
25 エンドレスベルト
26 圧縮コイルスプリング
27 被覆層
27a 下地層
27b トップコート層27
31 圧力付与部材
31a ベースプレート
31b 弾性層
31c 低摩擦層
32 コア
36 未定着トナー像
37 被転写体
38 モータ
41、42 加圧ロール
43 定着ベルト
44a、44b 温度センサ
45 加圧ベルト
47 被転写体
48、49 加熱ロール
51 加熱板
52 冷却板
53 ヒートパイプ
55a、55b ヒータ

Claims (1)

  1. 表面近傍に空隙を有し、1以上の層から構成される転写紙の表面に形成された未定着トナー像を、加熱加圧することにより定着し、画像を形成する定着工程を少なくとも含む画像形成方法において、
    前記未定着トナー像の形成に用いられるトナーの体積平均粒径が5μm以下であり、前記転写紙の前記未定着トナー像が定着される画像形成面を構成する層の見かけ密度が0.80g/m3以上および地合指数が25以上であり、前記画像形成面の十点平均表面粗さRzが15μm以下であることを特徴とする画像形成方法。
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