JP2006053268A - 画像形成方法 - Google Patents

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Tsukasa Matsuda
司 松田
Ryosuke Nakanishi
亮介 中西
Eizo Kurihara
英三 栗原
Fumihiko Shimizu
文彦 清水
Tomofumi Tokiyoshi
智文 時吉
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Abstract

【課題】画像面積率によらず画像段差がなく均一な光沢画像を電子写真用転写紙に形成可能な画像形成方法を提供すること。
【解決手段】潜像形成工程、現像工程、トナー像を電子写真用転写紙に転写する転写工程、及びトナー像を前記電子写真用転写紙上に加熱加圧して定着する定着工程を含み、前記電子写真用転写紙が基材と該基材の少なくとも片面に設けられた熱可塑性樹脂を含む多孔性受像層とを有し、前記転写工程において、前記トナー像が前記電子写真用転写紙の前記多孔性受像層が設けられた面に転写される画像形成方法において、前記多孔性受像層の〔1〕膜厚が5μm以上であり、〔2〕表面空隙面積率が15%以上であり、〔3〕表面の平均空隙径が2μm〜40μmの範囲内であり、〔4〕粘度が104Pa・sとなるときの温度が130℃以下であり、前記トナーの体積平均粒径が5μm以下であることを特徴とする画像形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はカラー複写機又はカラープリンター等に適用される電子写真法を利用して、電子写真用転写紙に画像を形成する画像形成方法に関するものである。
近年、電子写真方式の記録装置の進歩により、従来オフセット印刷などの商業印刷用として用いられてきた塗工紙を利用し、電子写真方式で光沢のある塗工紙にデジタル信号をオンデマンドでカラープリントするいわゆるオンデマンドプリンティングを初めとするグラフィックアーツやショートラン印刷領域における実用化が顕著となり始めている。
なお、本明細書において、グラフィックアーツ領域とは、印刷物の製造に関わる業種・部門全般の領域であって、版画のようなもので印刷した部数の少ない創作印刷物や、筆跡・絵画などのオリジナル芸術作品の、模写、複写、及びリプロダクションとよばれる大量生産方式による印刷物の製造関連業務領域を云う。
また、ショートラン印刷領域においては、電子写真法における無版印刷の特徴を生かしたモノクロ印刷のみならず、富士ゼロックス社製のColorDocuTech60に代表されるようなショートランカラー印刷領域をターゲットとする画像形成装置が開発され、画質、転写用紙対応性、製品価格、一枚あたり価格の観点で大きな進展が見られつつある(非特許文献1参照)。
グラフィックアーツ領域での高画質化については、これまで通常に用いられてきたPPC用紙、プリンター用紙に代わり、得られる画像の鮮やかさからこれまで商業用印刷の分野に用いられてきた高い白紙光沢を有する塗工紙(商業印刷用塗工紙)が用いられるケースが増えてきている。
しかしながら、高い光沢を持つ印刷用塗工紙に画像を形成したとしても、現像プロセスを経て形成されたトナー像を印刷用塗工紙に転写した際に、トナー像が、白色顔料と接着剤を主体とした塗工層に入り込むことができず、印刷用塗工紙表面にトナー像に起因する凹凸が形成され、この凹凸はトナー像の定着後もほぼそのまま反映されてしまう。特に、中間調画像部(画像面積率が20〜70%程度の領域)では、トナー像の転写された部分と、転写されなかった部分との凹凸差が大きく、光散乱により入射光の正反射光成分が低下し、光沢感は低下する。
このように乾式間接電子写真方式による画像形成において、既存の印刷用の高光沢塗工紙を用いたとしてもトナー像の定着により形成された画像の凹凸が生じるため、光沢が低下する画像領域が発生してしまい、違和感のある画像となる。
上記の問題点を改善するために、熱ローラを備えた定着装置を利用して、トナー像を、紙基材上に設けた熱により軟化する透明樹脂層中に埋め込む方法が提案されている(特許文献1参照)。
さらにこの方法を発展させ、画像面積率によらず、より均一な画像を得るため、転写シート表面の透明樹脂の平均分子量(Mwa)とカラートナーの結着樹脂の平均分子量(Mwb)とが、Mwa−Mwb≧10000なる関係を満たし、且つ、定着温度における透明樹脂のカラートナーの結着樹脂に対する溶融傾斜角を40度以下に調整した電子写真用転写紙(特許文献2参照)や、転写シート表面の透明樹脂層の数平均分子量(Mn)が5000〜20000であり、ガラス転移温度が30〜85℃にある電子写真用転写紙(特許文献3参照)が提案されている。また、熱可塑性樹脂を主成分とし、これに可塑剤を配合した熱可塑性樹脂層を有する電子写真用転写紙を用い、定着時に熱可塑性樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂や固形成分を軟化させることによって、トナーを熱可塑性樹脂層に埋め込む方法(特許文献4参照)も提案されている。
しかしながらこれらの技術を利用して、定着時に、トナー像を透明樹脂や熱可塑性樹脂を主成分とする受像層中に埋め込もうとしても、十分に埋め込むことはできない。これは、定着時間が短いために、トナーを十分に埋め込めるほどに受像層が軟化しないためである。それゆえ、中間調画像部においては、トナー像の埋め込み不良に起因する凹凸が発生し、光沢が低下する。特に高画像濃度部、つまり、トナーの載り量の多いベタ画像部は、トナー像を受像層に十分に埋め込むことができず、画像部と非画像部との境界部分に画像段差が形成されてしまうため、画像が形成された面は視覚的に見て違和感のあるものとなってしまう。
こうした問題に対し、画像面積率によらず均一な光沢画像を得るために、熱可塑性の透明樹脂受像層を持つ転写紙のみならず、定着に利用する定着装置についても検討した方法として、ガラス転移温度が40〜70℃であり、テトラヒドロフランに可溶な架橋樹脂よりなる透明樹脂層を有する転写紙表面上にトナー像を転写し、ベルト状の定着部材を備えた定着装置で定着する方法が提案されている(特許文献5参照)。この方法では、定着プロセスは、加熱加圧によりトナー像を透明樹脂層に埋め込み、加熱加圧後にベルトと転写紙とを密着させたまま冷却し、冷却後に両者を剥離することにより行われる。
さらに、定着部材としてベルトを備えた定着装置において、事前にトナー像をベルト状加熱装置に転写し、定着ニップ部を通過する前のトナー像を事前に加熱溶融させ、トナーの軟化点より低い軟化点をもつ熱可塑性樹脂層を受像層として設けた転写紙に定着し、ベルトと転写紙とを密着させた状態で冷却した後に両者を剥離し光沢画像を形成する方法が提案されている(特許文献6参照)。
またさらに、定着部材としてベルトを備えた定着装置を使用し、熱可塑性樹脂層を受像層として設けた転写紙に光沢画像を形成する方法において、定着時のトナーの粘弾性特性と転写紙の受像層に使用する熱可塑性樹脂の粘弾性との関係を規定した提案もなされている(特許文献7参照)。
こうしたベルトを利用した定着により転写紙表面に設けられた熱可塑性樹脂層とトナー像とを少しでも長い時間加熱した状態にし、冷却工程を経てベルトと転写紙とを剥離することによって、中間調画像部において、トナー像に起因する凹凸の発生はほとんどなく、光沢感のある画像を形成することができる。しかし、これらの方法を利用しても、トナーの載り量の多いベタ画像部と非画像部との境界部分の画像段差の発生は無くならない。
また、これらの方法では、定着工程として、加熱加圧後に冷却する冷却手段が必要であるため、装置としても大型になるという欠点を有していた。
このような画像段差をなくす方法として、支持体上に多孔性塗工層(熱可塑性発泡樹脂層)を設け、多孔性塗工層表面の空隙にトナーを埋め込むことで画像段差による違和感や画像部、非画像部の光沢差をなくす方法が提案されている(特許文献8〜13参照)。
これらの技術を用いて画像を形成した場合、定着時にトナーが多孔性塗工層表面の空隙に埋め込み易くなるため、熱可塑性樹脂層を設けた用紙と比べると画像段差を改善でき、画像段差に起因する違和感や光沢差を抑制することができる。
しかし、このような多孔性塗工層を設けた転写紙を利用しても、画像面積率によらず均一な光沢画像を得ることは困難であった。
特開昭63−92965号公報 特開平10−221877号公報 特開平11−160905号公報 特開2000−275891号公報 特開平5−127413号公報 特開平10−63028号公報 特開2002−91048号公報 特開平9−171266号公報 特開平11−282192号公報 特開2000−292961号公報 特開2002−123032号公報 特開平11−10762号公報 特開2003−21926号公報 日本画像学会誌Vol.40、No.2、2001
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、画像面積率によらず画像段差がなく均一な光沢画像を電子写真用転写紙に形成可能な画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために、従来技術における問題点について更に鋭意検討した。
まず、従来の熱可塑性樹脂層を有する電子写真用転写紙を用いた定着は、トナー像を転写体上に定着する際に、当該トナー像を熱ローラや離型性を付与されたベルトにより加熱加圧することにより溶融して、熱可塑性樹脂層中に埋め込むようにして行なわれている。
この場合、低画像密度領域では、トナー像が熱可塑性樹脂層中に十分に埋まり込んで表面が高平滑になるため、光沢が発現する。しかしトナーの載り量が多い高画像密度領域部では、トナー像が完全に熱可塑性樹脂層中に埋まり込むことができず、万線構造などの画像構造の凹凸が残った画像となり光沢が低下してしまう。
このため、一枚の画像の中でも画像面積率により光沢が異なる違和感のある画像となる。特に、シリコーンオイルなどの離型剤を定着部材に使用しない定着方法に利用されるトナーは、定着部材に対する剥離性を向上させるために貯蔵弾性率の大きいものが多い。それゆえ、単に前述したような熱可塑性樹脂層を受像層として設けた転写紙を用いて定着しても、熱可塑性樹脂層中にトナー像を十分に埋め込ませることは困難である。
また、非多孔性の熱可塑性樹脂層を設けた転写紙と比べると多孔性塗工層を設けた転写紙では、定着に際して多孔性塗工層中にトナー像を十分に埋め込ませることが容易であるため、画像段差を改善することは比較的容易である。しかし、画像面積率によらず均一な光沢画像を得ることは困難であった。
そこで、本発明者らは、こうした現象を詳細に検討し、多孔性塗工層を設けた転写紙において、画像面積率によらず均一な光沢画像を得るため方法を鋭意検討した。
そのためには、転写紙の多孔性受像層表面に存在する孔(空隙)が、定着時の加熱加圧で溶融して塞がれることが必須である。しかし、この孔の閉塞は、トナー像が転写・定着される画像部と、トナー像が転写されない非画像部との双方において、バランスよく達成される必要がある上に、また、画像濃度の高低によらずバランスよく達成される必要がある。
すなわち、定着時における多孔性受像層表面に存在する孔の閉塞は、画像部/非画像部の違いや、画像濃度の高低に依存することなく、面内で均一に起こることが必要である。
本発明者らは、定着時に面内に存在する全ての孔を均一に閉塞するためには、多孔性受像層表面に転写・定着されるトナーの粒子径、多孔性受像層表面に存在する孔の径、および、その存在割合の3者のバランスが重要であると考えた。
例えば、多孔性受像層表面に形成された孔は、トナーが入り込んだところでは閉塞されやすいが、非画像部のようにトナーが入り込まないところは閉塞されにくい傾向にある。
また、孔のサイズがトナーの粒径よりも小さければ、トナーは孔に入り込むことができなくなってしまう。さらに、特許文献13に開示された平均孔径が0.01〜1.0μmで、多孔率が5〜50%の範囲内である受像層を設けた転写紙では、空隙径が余りにも小さすぎるため、粒径が5μm以下のような小径のトナーを用いたとしても、空隙が小さ過ぎてトナーが埋まり込むことができない。それゆえ、面内に存在する全ての孔を均一に塞ぐことができないばかりか、画像段差の発生も懸念される。従って、孔のサイズとトナー粒径とのアンバランスが大きいと、面内に存在する全ての孔を均一に塞ぐことを困難にしてしまうものと考えられる。
さらに、多孔性受像層表面に形成された孔のサイズと、トナーの粒径とのバランスがとれていたとしても、孔の存在割合が少な過ぎれば、画像濃度が高いとトナーが孔に埋まり込むことができなくなってしまう場合がでてくるものと考えられる。
一方、画像段差を抑制するためには、熱可塑性樹脂を主成分とする多孔性受像層表面に転写されたトナー像を、定着時の加熱加圧によって、多孔性受像層の内部に押し込むと共に、トナー像表面に熱可塑性樹脂が表出させることが必要である。このためには、トナー像を多孔性受像層に押し込むための十分な押し込み代が確保されていることに加えて、定着時に多孔性受像層中にトナー像が十分に押し込まれるように、定着時の加熱によって多孔性受像層が十分に軟化している必要がある。
以上のことから、本発明者らは、トナーの粒子径、多孔性受像層表面に存在する孔の径、および、その存在割合の3者のバランスを取った上で、定着時に必要な多孔性受像層の押し込み代と軟化性とを確保できれば、画像面積率によらず画像段差がなく均一な光沢画像が形成できるものと考え、以下の本発明を見出した。
すなわち、本発明は、
<1>
潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像を、トナーを含む電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を電子写真用転写紙に転写する転写工程、及び、前記電子写真用転写紙上に転写されたトナー像を前記電子写真用転写紙上に加熱加圧して、定着する定着工程を含み、
前記電子写真用転写紙が、基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた熱可塑性樹脂を含む多孔性受像層とを有し、
前記転写工程において、前記トナー像が前記電子写真用転写紙の前記多孔性受像層が設けられた面に転写される画像形成方法において、
前記多孔性受像層の、〔1〕膜厚が5μm以上であり、〔2〕表面空隙面積率が15%以上であり、〔3〕表面の平均空隙径が2μm〜40μmの範囲内であり、〔4〕粘度が104Pa・sとなるときの温度が130℃以下であり、
前記トナーの体積平均粒径が5μm以下であることを特徴とする画像形成方法である。
<2>
単色当たりの最大トナー載り量が0.40mg/cm2以下となるように前記転写工程が実施されることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<3>
前記熱可塑性樹脂の粘度が104Pa・sとなるときの温度が60〜130℃の範囲内であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<4>
前記多孔性受像層に離型剤が含まれることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<5>
前記多孔性受像層の前記トナー像が転写されない領域の厚みが、前記定着工程実施前を基準(100%)とした際に、前記定着工程実施後に10%〜70%の範囲内であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<6>
前記定着工程が、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含む定着装置を用い、
前記トナー像が転写された前記電子写真用転写紙を、前記ニップ部に挿通し、加熱加圧する工程であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<7>
前記定着工程が、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成するエンドレスベルトおよび弾性層を有する加熱ロールと、該加熱ロール外周面を押圧するように前記エンドレスベルトの内周面に当接して配置された圧力付与部材とを含む定着装置を用い、
前記トナー像が転写された前記転写紙を、前記ニップ部に挿通し、加熱加圧する工程であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<8>
前記定着工程が、互いの外周面同士が回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成する一対のエンドレスベルトと、前記対向接触領域の回転方向上流側に位置する前記一対のエンドレスベルトの内周面を押圧しニップ部を形成する一対のロールとを含む定着装置を用い、
前記トナー像が転写された前記電子写真用転写紙を、前記ニップ部に挿通し加熱加圧した後、前記一対のエンドレスベルトにより挟持したまま前記対向接触領域の回転方向最下流側まで搬送しながら強制冷却し、前記対向接触領域を抜けると共に前記一対のエンドレスベルトから剥離する工程であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
以上に説明したように本発明によれば、画像面積率によらず画像段差がなく均一な光沢画像を電子写真用転写紙に形成可能な画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成方法は、潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像を、トナーを含む電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を電子写真用転写紙に転写する転写工程、及び、前記電子写真用転写紙上に転写されたトナー像を前記電子写真用転写紙上に加熱加圧して、定着する定着工程を含み、前記電子写真用転写紙が、基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた熱可塑性樹脂を含む多孔性受像層とを有し、前記転写工程において、前記トナー像が前記電子写真用転写紙の前記多孔性受像層が設けられた面に転写される画像形成方法において、前記多孔性受像層の、〔1〕膜厚が5μm以上であり、〔2〕表面空隙面積率が15%以上であり、〔3〕表面の平均空隙径が2μm〜40μmの範囲内であり、〔4〕粘度が104Pa・sとなるときの温度が130℃以下であり、前記トナーの体積平均粒径が5μm以下であることを特徴とする。
本発明の画像形成方法を利用すれば、転写時に多孔性受像層表面に存在する孔に予めトナーを入り込ませ、定着時にトナーを多孔性受像層中に十分に埋まり込ませることができる。さらに、多孔性受像層を構成する熱可塑性発泡樹脂がトナー像表面を覆うことで画像部と非画像部との段差による違和感や、定着後の画像表面に凹凸が発生するのを抑制できる。加えて、非画像部では、多孔性受像層を構成する熱可塑性樹脂が軟化し、孔を塞いで多孔性受像層表面が平滑になるため、光沢が発現する。それゆえ、画像面積率によらず画像段差がなく均一な光沢画像を形成することができる。
以下に本発明の画像形成方法を、電子写真用転写紙、トナー(現像剤)、画像形成方法(プロセス)、画像形成装置および定着装置の順により詳細に説明する。
[電子写真用転写紙]
本発明に用いられる電子写真用転写紙(以下、「転写紙」と略す場合がある)の多孔性受像層(以下、「受像層」と略す場合がある)表面の平均空隙径は、2μm〜40μmの範囲内であることが必要である。この平均空隙径が上記範囲である場合には、前述したように画像部ではトナーが埋め込まれると共に、定着に際しては画像部、非画像部ともに空隙を塞ぐことができる。
この平均空隙径が2μm未満では、転写時にトナーが空隙に埋まり込むことが困難となる。また、定着時でも、特にトナー載り量の多い高画像密度部で、受像層中にトナーが埋まり込むスペースが減少してしまうことになる。
一方、平均空隙径が40μmより大きいと、転写時にトナーは空隙に埋まりこみやすいが、定着時に受像層表面の空隙が完全に塞がらず、定着後に凹凸形状を残してしまい光沢を低下させてしまう。なお、平均空隙径は2.5μm以上30μm以下であることがより好ましく、平均空隙径が2.5μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。
また、多孔性受像層の表面空隙面積率は15%以上であることが必要であり、20%以上であることが好ましい。表面空隙面積率が15%未満であると、転写時や定着時にトナーが埋まりこむ空隙量が不十分であり、受像層表面にトナーによる凹凸が発生し光沢が低下してしまう。
なお、トナーを受像層に十分に埋め込むためには表面空隙面積率は高ければ高いほどよいが、高過ぎる場合には受像層を形成するのが困難となり、さらに受像層の強度が低下し、紙送り工程などでの摺動摩擦などで紙粉を発生しやすくなったり、各種部材に対して吸着しジャムを発生したり、定着工程で受像層の一部が定着部材に取られてしまうオフセット現象が発生しやすくなる場合がある。
このため表面空隙面積率は80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましい。
また、多孔性受像層の表面に存在する空隙のサイズ分布は、空隙の直径(以下、「空隙径」と称す)が50μm以上である空隙の数が、全空隙数に対して20%以下であることが好ましい。空隙径50μm以上の空隙は、定着時に完全に塞がらないことが多く、非画像部表面および画像部表面ともに、凹凸の原因となる空隙痕として残りやすい。このため、全空隙数に対する空隙径50μm以上の空隙数の比率が20%を超えると、光沢低下を招く場合がある。なお、この比率は5%以下であることがより好ましく、0%に近いほどさらに好ましい。
なお、平均空隙径や、表面空隙面積率、空隙径のサイズ分布は多孔性受像層の表面の個々の空隙を観察・測定して求められるものである。
但し、多孔性受像層表面に形成された空隙の形状は、必ずしも真円ではないので、その空隙径は走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡画像から得られる空隙形状をもとに、画像解析装置を利用して空隙の輪郭内の面積を円相当直径に換算して求めた。従って、個々の空隙径の値から平均空隙径、表面空隙面積率、全空隙数に対する空隙径50μm以上の空隙数の比率の計算に際しては、円相当直径に換算した空隙径を基にして求めた。
なお、平均空隙径、表面空隙面積率、全空隙数に対する空隙径50μm以上の空隙数の比率は、具体的には走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡を使用して、多孔性受像層表面を写真撮影した後、表面に存在する空隙の輪郭を正確に透明フィルム上に黒色のペン等で描き写し、この画像を画像解析装置(商標:ルーゼックスIII、ニレコ社製)を用いて解析し求めたものである。ここで、表面空隙面積率は、下式(1)によって求められる。
・式(1) 表面空隙面積率(%)={(多孔性受像層表面に存在する空隙部分の全面積)/(多孔性受像層表面の全表面積)}×100
また、本発明に用いられる転写紙においては、多孔性受像層の粘度が104Pa・sとなる時の温度(以下、「受像層の定着軟化点」と呼ぶ)が130℃以下であることが必要である。
受像層の定着軟化点が130℃より高いと、定着時に受像層の軟化、溶融が進まず、受像層が上述したような空隙構造を持ったとしてもトナーが受像層中に埋まり込めないので、凹凸を形成し光沢が低下してしまう。
従って、受像層の定着軟化点は低ければ低いほどよいが、低過ぎる場合には定着時に受像層の粘度が低下しすぎて、受像層を形成する熱可塑性樹脂やトナーなどが定着部材に付着してしまうオフセット現象が発生してしまう場合がある。このため、受像層の定着軟化点は60℃以上であることが好ましい。
なお、受像層の定着軟化点は、より好ましくは60℃以上120℃以下、さらに好ましくは70℃以上110℃以下である。
多孔性受像層の定着軟化点の測定にはフローテスター(CFT−500、島津製作所社製)を用いた。測定サンプルは、電子写真用転写紙に形成された受像層をカミソリ等で削り落とし、削り落とした受像層をあらかじめ絶乾状態にし、1.2gをサンプラーで円柱状にしたものを用いた。測定条件は、ダイ(ノズル)の直径0.5mm、厚み1.0mm、押出荷重10kgf(98N)、初期設定温度50℃、プレヒートタイム300秒、昇温速度1℃/minの速度で等速昇温とし測定した。
定着に際し、多孔性受像層は、非画像部では受像層の軟化により空隙が塞がり、光沢が上昇することになるが、そのグロス差、即ち転写紙の非画像部における定着前後のグロス差は10%以上であることが好ましい。この定着前後のグロス差が10%以上となることで、官能的に均一な光沢感を得ることができる。定着前後のグロス差は、より好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上であることが好ましい。
本発明における光沢度(グロス)は、JIS Z 8741に規定された方法に準拠し、村上色彩研究所社製 GM−26D型光沢測定器を用いて、入射角と受光角が60度になる条件での光沢度を測定することによって求めた値である。
また、上述した定着軟化点および空隙構造を有する受像層は、定着工程の前後において、空隙領域が加熱加圧により塞がるため、厚さの変化を生じる。
この場合、多孔性受像層のトナー像が転写されない領域の厚みが、定着工程実施前を基準(100%)とした際に、定着工程実施後に10%〜70%の範囲内であることが好ましく、20〜60%であることがより好ましい。
この定着工程前後における受像層の厚みの変化率が70%を超える場合には、空隙が多すぎるために受像層の強度が低くなり定着でのオフセットが発生したり、紙粉が発生する場合がある。またさらに、画像部と非画像部との段差が大きくなる場合もある。一方、10%よりも小さい場合には、受像層の空隙構造の変化が乏しいため、空隙が塞がれにくく、画像形成面に凹凸が残り光沢が小さくなる場合がある。
多孔性受像層の厚さ(定着工程前)は、5μm以上であることが必要であり、10μm以上であることが好ましい。厚みが5μm未満では、定着時にトナーを完全に受像層中に埋め込むことができず、光沢が低下してしまう。
但し、受像層の厚みが厚過ぎる場合には定着工程でオフセット現象を発生しやすくなり、さらに受像層の熱容量が大きくなることにより定着工程で受像層表面温度が上昇しにくく、トナーの溶融を阻害することになり、光沢度が低下する場合がある。従って、受像層の厚みは100μm以下であることが好ましく、80μm以下がより好ましい。
なお、受像層の厚みは、定着工程実施前後の転写紙を両刃かみそりを用いて、断面を露出させ、この断面を走査型電子顕微鏡などを用いて500〜3000倍の倍率により断面画像を観察し、受像層の厚みを10点測定しその平均値から求めたものである。
多孔性受像層に含まれる熱可塑性樹脂としては、粘度が104Pa・sとなるときの温度(以下、「熱可塑性樹脂の定着軟化点」と称す)が130℃以下であることが好ましい。
熱可塑性樹脂の定着軟化点がこの温度範囲にないときには、多孔性の受像層を形成した際に、受像層の定着軟化点を130℃以下とすることができない場合がある。同様の観点から熱可塑性樹脂の定着軟化点の下限値は60℃以上であることが好ましい。なお、熱可塑性樹脂の定着軟化点は、さらに望ましくは、70℃以上120℃以下の範囲内である。
受像層に含まれる熱可塑性樹脂の定着軟化点の測定にはフローテスター(CFT−500 島津製作所製)を用いた。測定用のサンプルとしては固形状態にした熱可塑性樹脂1.2gをサンプラーで円柱状にしたものを用いた。測定条件は、ダイ(ノズル)の直径0.5mm、厚み1.0mm、押出荷重10kgf(98N)、初期設定温度50℃、プレヒートタイム300秒、昇温速度1℃/minの速度で等速昇温とし測定した。
使用できる熱可塑性樹脂の種類は、受像層を形成した場合に、受像層の定着軟化点が130℃以下に調整できるものであれば特に限定はなく、さらに、60〜130℃の範囲内に調整できるものが好適に利用できる。
熱可塑性樹脂の具体例としては、例えばエステル結合を有するポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂等のポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルブチラール等のポリオール樹脂、エチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン−アクリル樹脂などを例示することができる。これらの熱可塑性樹脂は2種以上を組み合わせて混合物や共重合体等として用いてもよい。
多孔性受像層には、熱可塑性樹脂の他にも必要に応じて顔料が含まれていてもよい。
顔料としては例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、珪酸塩、クレー、タルク、マイカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、シリカ、コロイダルシリカ等の無機顔料、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル系共重合体等の真球、中空、金平糖状、ドーナツ状や偏平状などのプラスチックピグメントと称される有機顔料や、デンプン粉末、セルロース粉末等を用いることができ、これらに限定されるものではない。なお、これらの顔料は必要に応じて単独又は2種以上混合して使用することができる。
さらに、多孔性受像層には、離型剤が含まれていることが好適である。離型剤を含ませることで、オイルレス定着装置を用いた定着が可能となる上に、定着時に定着ローラ等の定着部材への転写紙の巻き付きを防ぐことができる。
離型剤としてはワックス類、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミド等を用いることができる。ワックス類としてはカルナバワックス、ライスワックス等の植物性ワックスやパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラクタム等の石油系ワックス及びポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスのような合成炭化水素系ワックスがあげられる。
高級脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコールが上げられる。高級脂肪酸アミドとしてはステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミドが挙げられる。
オイルレス定着装置を用いた画像形成を行う際には、離型剤は、多孔性受像層中に0.1質量%から20質量%配合されているのが好ましい。この配合量が0.1質量%未満では、離型剤としての効果が不十分で、定着時に加熱部材に転写紙が巻き付いてしまう場合がある。また、配合量が20質量%より多いと、受像層表面への離型剤の染み出し量が多くなり、定着後の非画像部、画像部に離型剤の染み出し痕が残る場合がある。
ここで、熱可塑性樹脂を主成分として含む多孔性受像層は、樹脂塗工液に機械的攪拌を施して、多数の微細気泡を含有させ、これを基材上に塗工、乾燥することによって形成される層であり、少なくとも表面に空隙を有するものである。この空隙とは受像層表面に形成された気泡の痕のことであり、受像層表面の微細なキズやへこみ等とは異なる。
樹脂塗工液に気泡を発生分散させる方法(発泡方法)は、例えば遊星運動をしつつ回転する攪拌翼を有する攪拌機、例えば一般に乳化分散等に用いられるホモミキサー、カウレスディゾルバー等の攪拌機、又は、密閉系内に空気と塗工液の混合物を連続的に送り込みながら機械的に攪拌し、微細な気泡として空気を分散混合できる装置、例えば米国のガストンカウンティー社、オランダのストーク社等の連続発泡機を用いることができるが、結果的に多孔性受像層が形成できれば良く、特にこれらに限定されない。
樹脂塗工液には整泡剤や発泡剤を添加してもよい。これらは機械的攪拌能力が不足して所期の気泡含有状態が得られなかったり、あるいは気泡含有液中の気泡の安定性を向上させるために添加される。
具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム、パルミチン酸アンモニウム等の高級脂肪酸塩、及び、アルキルアルカノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル等の高級脂肪酸変性物などは、樹脂塗工液の発泡性を高め、気泡の分散安定性を向上させる効果が高いので特に適している。これらの整泡剤や発泡剤の選択には制限はないが、樹脂塗工液の流動性を阻害したり、塗工作業性を損なうおそれのあるものは避ける方がよい。また、上記の整泡剤及び発泡剤の配合量は、樹脂塗工液に含まれる熱可塑性樹脂および必要に応じて添加される顔料等の各種成分の総固形分100質量部に対して、固形分で0〜30質量部、好ましくは1〜20質量部の範囲が適当である。
熱可塑性樹脂を主体とした多孔性受像層を基材上に形成する塗工方法は、メイヤーバー方式、クラビアロール方式、ロール方式、リバースロール方式、ブレード方式、ナイフ方式、エアーナイフ方式、押し出し方式、キャスト方式等の既知の方法から任意に選定することができる。
基材としては、合成紙、上質紙、中質紙、更紙などの非塗工紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙などの塗工紙、フィルム等を使用できるが、基材として非塗工紙が使用される場合、使用するパルプはLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)、NBSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)、綿パルプ等の非木材パルプ、GP(グランドパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)や、これらのパルプの古紙パルプ等従来から知られているパルプであれば、何れも使用でき、これらのパルプを2種類以上組み合わせて使用しても構わない。
基材中には填料を使用しても構わない。使用する填料は特に限定されるものではないが、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、パイオロフェライト、セリサイト、タルク等の珪酸類や二酸化チタン等の無機填料、および、尿素樹脂、スチレン等の有機顔料、さらにはポリエステル系や、スチレンアクリル系などの熱可塑性樹脂粒子を配合することも可能である。これら填料の配合量も特に限定されるものではないが不透明性などの観点からその配合量は0.1質量%以上25質量%以下とすることが望ましく、2質量%以上20質量%以下とすることがより望ましい。
また、内添または外添により、サイズ剤等の各種薬品を使用することができる。サイズ剤の種類は、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を挙げることができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等、適当なサイズ剤と繊維との定着剤を組み合わせても使用できる。
なお、電子写真方式の複写機やプリンター等における画像形成後の用紙保存性の観点から、中性サイズ剤、例えば、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニルケテンダイマー、中性ロジン、石油サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等が好ましい。また、表面サイズ剤として、酸化変性澱粉、酵素変性澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース変性体を単独もしくは組み合わせて使用することができる。
さらに、本発明の画像形成方法に使用する転写紙には、用紙の電気抵抗率を調整する目的で塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸エステル酸、アルキル硫酸エステル酸、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を単独あるいは混合して使用しても構わない。
また、必要に応じて紙力増強剤を内添あるいは外添することができる。紙力増強剤としては、でんぷん、変性でんぷん、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ジアルデヒドでんぷん、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリアミド−エピクロルヒドリン系樹脂、メチロール化ポリアミド、キトサン誘導体等が挙げられ、これらの材料を単独あるいは混合して使用しても構わない。
また、上記に列挙した材料以外にも、染料、pH調整剤等、通常の塗工紙用基紙に配合される各種助剤を適宜使用しても構わない。
また、抄紙方法については、特に限定するものではない。例えば、従来知られる長網多筒式、丸網単筒式、ヤンキー方式等の抄紙機を適宜用いることができる。
また、多孔性受像層を設ける基材として塗工紙を用いる場合、その原紙としては特に限定はなく、例えば抄紙pHが4.5付近である酸性抄紙、炭酸カルシウム等のアルカリ性填料を主成分として含み抄紙pHが約6の弱酸性乃至約9の弱アルカリ性にある中性抄紙等の前述したような非塗工紙原紙を用いることができる。
基材として使用することができる塗工紙は、少なくとも片面に主として接着剤と顔料とを含む塗布液を塗工して得られる顔料塗工層を有する塗工紙が用いられる。
顔料塗工層用の接着剤としては、水溶性及び/又は水分散性の高分子化合物が用いられ、例えば、カチオン変性澱粉、両性澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エステル化澱粉、エ−テル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、天然ゴム等の天然あるいは半合成高分子化合物、ポリビニルアルコール、イソプレン、ネオプレン、ポリブタジエン等のポリジエン類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハライド、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、メチルビニルエーテル等のビニル系重合体や共重合体類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等の合成ゴムラテックス、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成高分子化合物等を用いることができる。そしてこれらの中から、電子写真用転写紙として求められる要求品質に応じて1種あるいは2種以上が適宜選択して使用される。
接着剤の配合割合は、顔料100質量部に対して5〜50質量部の範囲内にあることが好ましい。接着剤の配合割合が5質量部未満では、得られた塗工層上に多孔性受像層を塗工する時に基材の表面が樹脂塗工液によって侵されるため、良好な光沢度を得られない場合がある。
また接着剤の配合割合が50質量部を越えると、顔料塗工層を塗工時に泡が発生し、塗工面にザラツキを生ずるため、良好な白紙光沢度が得られない場合がある。
顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム、微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂並びにそれらの微小中空粒子や貫通孔型の有機顔料等が挙げられ、これらの中から1種あるいは2種以上が用いられる。
この顔料塗工層を形成するために用いられる塗布液中には、これらの他に各種助剤、例えば界面活性剤、pH調節剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、分散剤、流動変性剤、導電防止剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、酸化防止剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、耐水化剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、香料等が必要に応じて適宜使用することも可能である。
顔料塗工層の塗工量については、転写紙の使用目的に応じて適宜に選択されるものであるが、一般的には、基材表面の凹凸を完全に覆う程度の量が必要であり、乾燥質量で7〜40g/m2であることが好ましい。
塗工層を形成する塗被方法としては一般に公知の塗被装置、例えばブレードコータ、エヤーナイフコータ、ローラコータ、リバースローラコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、ブラシコータ、ツーローラあるいはメータリングブレード式のサイズプレスコータ、ビルブレードコータ、ショートドウェルコータ、ゲートローラコータ等が適宜用いられる。
顔料塗工層は、紙基材の片面或いは両面に形成され、塗工層は1層あるいは必要に応じて2層以上の中間層を設け、多層構造にすることも可能である。
なお両面塗工、又は多層構造にする場合、各々の塗被液が同一または同一塗工量である必要はなく、所要の品質レベルに応じて適宜調整して配合されればよい。また、紙基材の片面に塗工層を設けた場合、裏面に合成樹脂層や接着剤と顔料等とからなる塗被層又は帯電防止層等を設けて、カール発生防止、印刷適性付与及び給排紙適性等を付与することも可能である。さらに紙基材の裏面に種々の加工、例えば粘着、磁性、難燃、耐熱、耐水、耐油、防滑等の後加工を施すことにより、各種の用途適性を付加することも勿論可能である。
基材に平滑化処理を施す際には、通常のスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等の平滑化処理装置を用いて行われる。また、オンマシンやオフマシンで適宜施されてもよく、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。
本発明に用いられる電子写真用転写紙は、樹脂塗工液を塗工、乾燥して得られた多孔性受像層でも良好な画像を得ることが可能である。さらに金属ロールと樹脂製ロール、又は、金属製ロールとコットン製ロールなどを適宜組み合わせて構成されるスーパーカレンダーを使用して、一旦形成された多孔性受像層の表面の平滑性をさらに向上させることもできる。
また、樹脂塗工液を塗工後、半乾燥状態もしくは乾燥状態にあるシートを、鏡面仕上げを施した加温又は非加温状態のキャストドラム等に接触させて多孔性受像層表面の空隙をを必要以上に潰さないように表面平滑性を一層向上させてもよい。しかし、過度の圧力の下で上記平滑仕上げ処理を施すと、受像層に構成されているの空隙を取り囲む樹脂壁、すなわち空隙を破壊し、層を緻密化してしまう。この場合、画像面積率によらず画像段差がなく均一な光沢画像を形成することができなくなる場合もあるため、平滑仕上げ処理に際しては処理条件に対して十分に配慮する必要がある。
本発明に使用する転写紙の坪量(JIS P−8124)は特に規定しないが、好ましくは60g/m2以上300g/m2以下であることが望ましい。坪量が60g/m2を下回ると、転写紙の腰(剛性)が小さくなることより転写工程や定着工程での巻き付きや、剥離不良にともなう画像欠陥が発生しやすくなる場合がある。また、300g/m2を上回ると、トナーを定着する際の定着工程での熱量が不足することとなり、光沢が低下することになったり、定着速度を遅くしなければ十分な定着ができず生産性を低下させる場合がある。
また、本発明に用いられる電子写真用転写紙は、トナーの転写性の観点から、温度23℃、相対湿度50%に完全調湿された状態において、その表面電気抵抗率が1×109Ω以上で1×1013Ω以下になるようにその組成が調整されていることが好ましい。
[トナー(および電子写真用現像剤)]
次に、本発明の画像形成方法に用いることができるトナーやこれを用いた電子写真用現像剤(以下、「現像剤」と略す場合がある)としては、以下の如きものが好適に用いることができる。
(トナー)
本発明の画像形成方法に用いるに好適なトナーの結着樹脂成分としては、一般に、非晶質ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられるが特に制限されるものではない。また、好適なトナーの顔料成分としては、特に制限は無く、従来公知のものが問題なく使用可能である。
本発明に用いられるトナーの製造方法については、粉砕法、重合法等どのような製造方法を採用してもかまわないが、樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と、着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子および着色剤をトナー粒径に凝集させ、得られた凝集体を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、融合させる乳化重合凝集法が好ましい。乳化重合凝集法は、例えば、特開平6−250439号公報や特許第3141783号公報等に開示された方法等が挙げられるが、勿論これに限られるものではない。
なお、以下の本発明に用いられるトナーの結着樹脂等のトナー構成材料の説明においては、これらトナー構成材料そのものの製造やトナー製造時の利用形態は、基本的に乳化重合凝集法等の湿式製法を前提として説明するが、下記に列挙するトナー構成材料そのものは、乾式製法等のその他の製法にも勿論、適用可能である。
本発明に用いられるトナーの結着樹脂の具体例としては、公知の樹脂材料を用いることができるが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類:アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類:ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類:ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類:エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類:などの単量体の単独重合体、これらを2種以上組み合せて得られる共重合体又はこれらの混合物を挙げることができ、さらにはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物やこれらの共存下でビニル系単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等が挙げられる。
これらの中では、特にスチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体が好ましい。
本発明に用いられるトナーは、キャリアとの帯電性を向上させるため、解離性ビニル系単量体を結着樹脂を構成する単量体とともに結着樹脂の重合時に含有させても良い。
解離性ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなど高分子酸、高分子塩基の原料となる単量体をいずれも使用することができる。これらの中でも重合体形成反応の容易性などから高分子酸が好適であり、中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などのカルボキシル基を有する解離性ビニル系単量体が帯電量の制御性の観点から好ましい。なおこれら解離性ビニル系単量体は通常、結着樹脂の重合時に、共重合させて用いることができる。
本発明に用いられるトナーの結着樹脂の重合時に際しては、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に制限はないが、チオール成分を有する化合物を用いることができる。具体的には、ヘキシルメルカプタン、ヘプチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が好ましく、特に分子量分布が狭く、そのため高温時のトナーの保存性が良好になる点で好ましい。
また、結着樹脂には、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。このような架橋剤の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類;等が挙げられる。
上記に列挙したこれらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。また、上記架橋剤のうち、より好ましい架橋剤としては、ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
架橋剤の好ましい含有量は、結着樹脂の原料である重合性単量体総量に対して0.05〜5質量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0質量%の範囲がより好ましい。
本発明に用いるトナーの結着樹脂は、重合性単量体のラジカル重合により製造することもできる。
ここで用いるラジカル重合用開始剤としては、特に制限はない。具体的には、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2’−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1’−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1’−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1’−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4’−アゾビス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2’−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類、1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
また、本発明に用いるトナーに添加する着色剤としては、公知のものが使用できる。
例えば顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、黒色酸化チタン、黒色水酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、さらに非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト等の磁性粉、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
また、着色剤としては、染料を使用することも可能で、使用できる染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン等があげられる。また、これらの単独もしくは混合し、更には固溶体の状態で使用できる。
これらの着色剤は、公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。
なお、着色剤は、極性を有する界面活性剤を用い、前記ホモジナイザーによって水系に分散されるため、着色剤はトナー中での分散性の観点から選択される。着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して3〜50質量部添加することができる。
離型剤の例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類:加熱により軟化点を有するシリコーン類:オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類:カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス:ミツロウのごとき動物系ワックス:モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物或いは石油系ワックス:などが挙げられ、さらにそれらの変性物が使用することができる。
離型剤は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により微粒子化し、粒子径が1μm以下の離型剤粒子を含む離型剤分散液を作製することができる。
本発明におけるトナーの製造において、例えば、懸濁重合法を利用する場合における分散時の安定化、乳化重合凝集法を利用する場合における樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び離型剤分散液の分散安定を目的として界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。
本発明に用いられるトナーにおいては、一般的にはアニオン系界面活性剤は分散力が強く、樹脂粒子、着色剤の分散に優れているため、離型剤を分散させるための界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが有利である。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、一般的には少量であり、具体的には0.01〜10質量%程度の範囲であり、より好ましくは0.05〜5質量%の範囲であり、さらに好ましくは0.1〜2質量%程度の範囲である。
含有量が0.01質量%未満であると、樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等の各分散液が不安定になり、そのため凝集を生じたり、また凝集時に各粒子間の安定性が異なるため、特定粒子の遊離が生じる等の問題があり、また、10質量%を越えると、粒子の粒度分布が広くなったり、また、粒子径の制御が困難になる等の理由から好ましくない場合がある。一般的には粒子径の大きい懸濁重合トナー分散物は、界面活性剤の使用量が少量でも安定である。
また、懸濁重合法等に用いる分散安定剤としては、難水溶性で親水性の無機微粉末を用いることができる。使用できる無機微粉末としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸3カルシウム(ヒドロキシアパタイト)、クレイ、ケイソウ土、ベントナイト等が挙げられる。これらの中でも炭酸カルシウム、リン酸3カルシウム等は微粒子の粒度形成の容易さと、除去の容易さの点で好ましい。
また、常温固体の水性ポリマー等も用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系化合物、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デンプン、アラビアゴム等が使用できる。
また、本発明に用いられるトナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。
湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
本発明で使用する離型剤は、樹脂粒子分散液に混合して配合することができる。好ましくは、樹脂微粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集した後に、さらに樹脂微粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂微粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から望ましい。
離型剤の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。本発明においては、オイルレス定着装置での離型性能確保の観点からポリエチレン系、パラフィン系、カルナバ系のワックスを使用することが好ましい。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
また、これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩 基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で微粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作製することができる。また必要に応じて、画像の耐候性などを向上させるために重合性紫外線安定性単量体などを含有しても良い。
重合性紫外線安定性単量体の例としては4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイルー4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのピペリジン系化合物が効果的である。これらは、1種また2種以上を用いることができる。
これらの離型剤は、トナー構成固体分総質量に対して5〜25質量%の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で望ましく、さらに好ましくは7〜20質量%の範囲で添加することが好ましい。なお、得られた離形剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。
また、本発明の画像形成方法に用いるトナーは、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機微粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂微粒子といった外添剤を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また、水中にてこれら外添剤をトナー表面に付着せしめる場合、無機微粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基を利用して分散させることにより使用することができる。
本発明に用いられるトナーの体積平均粒子径は、5μm以下であることが必要であり、4.5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましい。
トナーの体積平均粒子径が5μmを越えると、本発明に用いられる電子写真用転写紙の多孔性受像層表面に存在する空隙に対して、転写工程におけるトナーの充填が不十分となったり、定着工程におけるトナーの多孔性受像層への埋まり込みが悪くなる。さらに均一なベタ画像を形成するためには、転写紙表面への単位面積あたりのトナー載り量を増やす必要が生じるため、やはり多孔性受像層への埋まり込みを悪化させてしまう。よって結果的に定着工程おいてはトナー像が多孔性受像層に十分に埋まり込まないため画像段差が発生し、光沢の低下を招いてしまう。
また、トナーの体積平均粒径は実用上の観点からは2μm以上であることが好ましく、2.5μm以上であることがより好ましい。トナーの体積平均粒子径が、2μm未満であると、帯電性が不十分になり易く、現像性が低下する場合がある。
ここでトナーの体積平均粒子径とは、小径側から累積体積が50%になる粒子径(D50v)を意味し、例えばコールターカウンターTA−II(ベックマン−コールター社製)、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)などの測定器を用いて測定することができる。
また、本発明に用いられるトナーの粒度分布としては、体積平均粒度分布指標GSDvとして、1.28以下であることが好ましく、1.25以下であることがより好ましい。特に乳化凝集法で製造することにより、かかる粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。GSDvが1.28を越えると、画像の鮮鋭性、解像性が低下する場合がある。
ここでトナーの体積平均粒度分布指標GSDvとは、小径側から累積体積が84%になる体積平均粒子径D84vに対する、同累積体積が16%になる体積平均粒子径D16vの比(D84v/D16v)の平方根のことをいい、体積平均粒子径の測定に用いる装置と同様の装置を用いて測定することができる。
なお、測定するトナーの体積平均粒子径が2μm未満の場合には、上述した測定装置の代わりにレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定することができる。
この場合の測定法としては、溶液にトナー粒子を分散させた分散液試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒子径を、体積平均粒子径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒子径として求めることができる。
本発明に用いられるトナーの粒子形状としては、下式(2)で定義される形状係数SF1の平均値が100〜140の範囲であることが望ましく、110〜135の範囲であることがより望ましい。
・式(2) SF1=ML2×100×π/4A
(但し、式(2)中、MLはトナーの粒子の径の最大長(μm)を表し、Aはトナー粒子の投影面積(μm2)を表す)
上記形状係数SF1は、トナーの形状などの形態を表現する係数として使用され、光学顕微鏡等でトナー粒子を観察した場合に、トナー粒子の面積、長さ、形状等を高精度に定量解析する事が出来る、画像解析という統計的手法に基づくものであり、例えばイメージアナライザー(NIRECO社製、ImageAnalyzer LUZEX III)等により測定可能である。
なお、本発明においては形状係数SF1は、測定対象となるトナーの粒子200個について、画像解析して得た形状係数SF1の値を平均した値を用いた。
上記式(2)から明らかなように、形状係数SF1は、トナーの粒子の径の最大長を2乗した値を当該トナー粒子の面積で割った値にπ/4を掛け、更に100倍して得られる数値であり、トナー粒子の形状が球に近いほど100に近い値となり、逆に細長い程、大きな値となる。すなわち、トナーの最大径と最小径との差、つまり、形状係数SF1は、歪みを表す指標となる。完全球形であれば、形状係数SF1=100である。
なお、形状係数SF1が140以上を超える場合には、多孔性受像層表面にトナー像を転写する際に、空隙部分への埋まり込みを悪化させたり、画像の鮮鋭性を低下させる場合がある。
本発明の画像形成方法に用いることができる現像剤は、少なくとも体積平均粒子径が5μm以下のトナーを含むものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。
本発明に用いられる現像剤は、トナー単独からなる一成分系現像剤、あるいは、トナーおよびキャリアを組み合わせて用いる二成分系現像剤から選択することがきる。
二成分系現像剤において用いられるキャリアとしては、特に制限はなく、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に開示された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。二成分系現像剤における、トナーおよびキャリアの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
[画像形成方法]
次に、本発明の画像形成方法に用いられる転写紙やトナー以外のプロセスの詳細や、これに用いる画像形成装置、定着装置についてより詳細に説明する。
本発明の画像形成方法のプロセスは、潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程、この潜像を、上述したトナーを含む電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する現像工程、トナー像を上述した転写紙に転写する転写工程、及び、この転写紙上に転写されたトナー像を転写紙上に加熱加圧して、定着する定着工程を含むものであれば特に限定されず、必要に応じて、公知の他の工程を組合せてもよい。例えば、潜像担体表面に形成された各色のトナー像を、ベルト等の中間転写体上に重ね合わせて転写することによりカラートナー像を形成し、さらにこのカラートナー像を転写紙表面に一括転写する中間転写工程を採用すれば、フルカラー画像を形成することもでる。
なお、転写工程は、単色あたりの最大トナー載り量が0.40mg/cm2以下、より好ましくは0.35mg/cm2以下となるように実施されることが望ましい。単色あたりの最大トナー載り量が0.40mg/cm2を超える場合には、画像段差が発生しやすくなる場合があるためである。
以下、本発明の画像形成方法において適用可能な画像形成装置の例を挙げるが、これに限られるものではない。
<画像形成装置I>
図1は、本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、矢印A方向に回転する感光体(潜像担体)11を備え、感光体11の周りには、ロール型の帯電器12、露光装置13、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の現像剤をそれぞれ収容する現像器14a、14b、14cおよび14dを内蔵した現像装置14、ベルト状の中間転写体15、クリーナー16、および光除電器17が、この順序で配置されている。中間転写体15は、支軸ロール18a,18b,18cにより張架されている。支軸ロール18aは、中間転写体15を介して、感光体11と圧接部(一次転写部)を形成している。支軸ロール18cは、中間転写体15を介して、転写用ロール19で圧接されている。中間転写体15と転写用ロール19との圧接部(2次転写部)の間は、不図示の搬送手段により搬送される被転写体7が矢印B方向に挿通可能である。当該圧接部(2次転写部)の被転写体7の搬送路上には、熱ロール1と、これに対向配置された圧着ロール2とを含む定着装置が配置されており、2次転写部を通過した被転写体7は、この一対のロール間に形成されたニップ部を挿通可能である。
図1に示す画像形成装置においては、以下のように画像が形成される。
まず、帯電器12により帯電させた感光体11を露光装置13により、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の各画像情報に基づいて露光して、感光体11表面に各色の潜像を形成させる。この感光体11表面の潜像は、現像装置14に内蔵された現像器14a、14b、14cおよび14dのうち前記各色に対応した現像器にて現像されトナー像が形成される。現像されたトナー像は、支軸ロール18aと対向する部位にて、ベルト状の中間転写体15の外周面に静電的に転写される。
なお、感光体11表面のトナー像を被転写体(転写紙)7に転写した後、感光体11表面に残存したトナーは、クリーナー16によって除去される。また、感光体11表面に残存した残留電荷は、光除電器17によって除電される。そして感光体11は、次の画像形成に備えられる。
この操作をシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色についてそれぞれ行い、中間転写体15の外周面に順次積層することで、中間転写体15の外周面には、フルカラーのトナー像が形成される。
中間転写体15の外周面に形成されたフルカラーのトナー像は、中間転写体15の矢印P方向への進行に伴い、支軸ロール18cと転写用ロール19とが中間転写体15を介して圧接されている部位(2次転写部)まで移動する。中間転写体15外周面のトナー像は、当該ニップ部を通過する際、ともに挿通され矢印B方向に進行する被転写体7表面に転写される。
このようにして得られた被転写体7表面のトナー像は、2次転写部の搬送方向下流側に位置する定着装置により定着される。なお、図1中に示す定着装置は、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含み、被転写体がニップ部を挿通する際に加熱加圧することによってトナー像を定着するものであるが、加熱加圧によりトナー像を定着する機能を備えた定着装置であれば、特に限定することなくいずれも使用することができる。
本発明の画像形成方法に用いる定着装置としては、接触型熱定着装置を挙げることができ、例えば芯金外周にゴム弾性層が形成され、必要に応じてさらに定着部材表面層を具備した加熱ロールと、芯金外周にゴム弾性層が形成され、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ロールと、からなる熱ロール型の定着装置や、そのロールとロールとの組み合わせを、ロールとベルトとの組み合わせや、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置等を挙げることができる。
定着部材の基材(コア)には、耐熱性に優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質が選択され、ロール型の定着装置の場合には、例えばアルミ、鉄、銅等が選択され、ベルト型の定着装置の場合には、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等が選択される。ロール型の定着装置における基材の表面には、通常シリコーンゴム、フッ素ゴム等からなるゴム弾性層が設けられている。
前記定着部材の基材やゴム弾性層には、目的に応じて各種の添加剤等が含有されていてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SiCなどのセラミックス粒子等が含有されていてもよい。
以下に、いくつかの好ましい定着装置の例を示す。
<定着装置I>
まず、熱ロール型の定着装置の例(定着装置I)について詳記する。この定着装置は、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含むものであり、この定着装置では、トナー像が表面に転写された被転写体を、ニップ部に挿通し、加熱加圧することにより定着が行われる。
図2は、このような熱ロール型定着装置の一例を示す概略模式図であり、図1に示される画像形成装置において採用されているものである。
図2に示す定着装置は、主として、ロール形状を有する熱ロール1と、これに対向配置された圧着ロール2とからなる。熱ロール1は、その内部(コア8内部)にこれを加熱するための加熱源3が配され、コア8の外周に、弾性層5が形成され、さらにその外周に熱ロール1の表面を成す定着部材表面層4が形成されてなる。圧着ロール2の構成についてはロール状であれば特に限定されないが、内部に加熱源3’を備えていたり、外周面を形成する弾性層5’を備えていてもよい。
トナー像6が表面に形成された被転写体7が、矢印B方向への進行により、圧着ロール2と熱ロール1との間のニップ部に挿通されると、その通過の際に、加熱および加圧されてトナー像の定着が行われる。
図2に示す定着装置には、必要に応じてさらに、熱ロール1の表面に付着したトナーを除去するためのクリーニング部材(不図示)、被転写体7を熱ロール1から剥離させる爪(フィンガー、不図示)などを有していてもよい。なお、図2に示される定着装置における加熱源3は、温度制御装置(不図示)により、熱ロール1表面温度が一定となるように制御されている。
熱ロール1および/または圧着ロール2には、単層または積層構造の弾性層5,5’を備えていることが好ましい。弾性層5,5’には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度(JIS−A)は、60以下であることが好ましい。定着部材が弾性層5,5’を有すると、被転写体7上のトナー像6の凹凸に追従して定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を向上させることができる点で有利である。
当該弾性層5,5’の厚みとしては、0.1〜3mmの範囲内であることが好ましく、0.5〜2mmの範囲内であることがより好ましい。弾性層5,5’の厚みが3mmを超えて厚すぎると、定着部材の熱容量が大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長い時間を要する上、消費エネルギーも増大してしまう点で好ましくない。また、その厚みが0.1mm未満で薄すぎると、定着部材表面における変形がトナー像の凹凸に追従できなくなり、溶融ムラが発生する場合があり、また、剥離に有効な弾性層の歪みが得られ難い点で好ましくない。
<定着装置II>
次に、ベルト−ロールニップ型の定着装置の例(定着装置II)について詳記する。この定着装置は、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成するエンドレスベルトおよび弾性層を有する加熱ロールと、該加熱ロール外周面を押圧するように前記エンドレスベルトの内周面に当接して配置された圧力付与部材とを含むものであり、この定着装置では、トナー像が表面に転写された被転写体を、ニップ部に挿通し、加熱加圧することにより定着が行われる。
図3は、このようなベルト−ロールニップ型定着装置の一例を示す概略模式図である。
図3に示す定着装置は、加熱源を内蔵した加熱定着ロール21と、3つの支持ロール22,23,24に張架され加熱定着ロール21に圧接されるエンドレスベルト25と、このエンドレスベルト25の内周面側に当接され、加熱定着ロール21の表面に沿ってエンドレスベルト25を押圧する圧力付与部材31と、で主要部が構成されている。
以下に図3に示す定着装置の構成を具体的な部材や寸法を示しつつ説明するが、勿論、図3に示す定着装置の具体的構成は、以下の説明のみに限定されるものではない。
加熱定着ロール21は、内部に円筒状のコア32を有しており、モータ38によって矢印C方向に回転駆動されるものである。まず、コア32は、外径47mm、内径42mm、長さ350mmのアルミニウムで形成されている。コア32の表面には、下地層27aとして硬度45°(JIS−A)のHTVシリコーンゴムが厚さ2mmで直接被覆され、さらにその外周面にトップコート層27bとしてRTVシリコーンゴムが厚さ50μmでディップコートされている。これら2つの層により被覆層27が形成されており、被覆層27の外周面は鏡面に近い表面状態に仕上げられている。
下地層27aのゴムの硬度は、Teclock社製のスプリングタイプのA型硬度計により、JIS−K6301に準拠して、荷重9.8N(1,000gf)を付加して計測した結果である。なお、コア32としてはアルミニウムでなくても熱伝導率の高い金属製のものを使用することができ、被覆層27としては耐熱性の高い弾性体であれば他の材料を使用することができる。
コア32の内部には、加熱源として出力850Wのハロゲンランプ35が配置されている。また、加熱定着ロール21の表面には、温度センサ30が配置され、加熱定着ロール21表面の温度を計測する。そして、温度センサ30の計測信号により、図示しない温度コントローラによってハロゲンランプ35がフィードバック制御されて、加熱定着ロール21の表面が150℃に調節されるようになっている。
また、加熱定着ロール21の近傍にはオイル供給装置9が配設されている。オイル供給装置9は、離型剤を貯蔵するタンク9aからスポンジ状の吸上げ部材9b、ロール9c,9dを通じて加熱定着ロール21の表面に離型剤を常に一定量供給する。これにより被転写体37にトナー像36を定着する際に、トナー像36の一部が加熱定着ロール21にオフセットすることが防止される。オイル供給装置9によって供給される離型剤としては、例えば、粘度1000mm2/s(1000cSt)のジメチルシリコーンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が使用される。なお、離型剤を含むトナーを用いる場合には、オイル供給装置9は無くてもよい。
圧力付与部材31は、ベースプレート31aの表面に弾性層31bと低摩擦層31cとを積層して形成したものであり、ベースプレート31a側に配置された圧縮コイルスプリング26によって加熱定着ロール21に向けて押圧されている。ベースプレート31aは、幅(エンドレスベルト25の走行方向)20mm、長さ(エンドレスベルト25の走行方向に対して垂直方向)320mm、厚さ5mmのステンレス鋼製のものである。また、弾性層31bは、ゴム硬度23°のシリコーンスポンジ(シリコーンゴムの発泡体)からなる厚さ5mmのものである。
なお、ここでゴム硬度は、高分子科学社製のアスカーCタイプのスポンジ用ゴム硬度計により、荷重2.94N(300gf)を付加して計測した結果である。さらに、低摩擦層31cとしては、ポリテトラフルオロエチレンを含浸させたガラス繊維シートである中興化成製の「FGF−400−4」(商品名)を用いている。
ここで弾性層31bが設けられていることにより、エンドレスベルト25と接触する低摩擦層31cの接触面は、加熱定着ロール21の外周面と整合可能になっている。すなわち、一定以上の荷重によって圧力付与部材31を加熱定着ロール21に向けて押圧すれば、弾性層31bが変形し、低摩擦層31cの接触面が加熱定着ロール21の外周面に沿って圧接されるように変形するようになっている。したがって、圧力付与部材31が圧縮コイルスプリング26によって加熱定着ロール21に押圧されると、エンドレスベルト25は加熱定着ロール21に隙間なく圧接され、ニップ部が形成される。
また、低摩擦層31cの表面には、粘度1000mm2/s(1000cSt)のジメチルシリコーンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が塗布されており、これによってエンドレスベルト25と圧力付与部材31との間の摩擦係数が小さくなるようになされている。そして、ジメチルシリコーンオイルを塗布した状態では、エンドレスベルト25と加熱定着ロール21との間の摩擦係数μ1よりも、圧力付与部材31とエンドレスベルト25との間の摩擦係数μ2は小さくなっている(μ1>μ2)。このように、エンドレスベルト25の両面における摩擦係数を設定することによって、エンドレスベルト25は、加熱定着ロール21の回転に伴って従動し、圧力付与部材31上を滑りながら走行するようになる。
エンドレスベルト25は、ポリイミドフィルムにより厚さ75μm、幅300mm、周長188mmに形成されている。このエンドレスベルト25は、加熱定着ロール21と離れた位置に配置された支持ロール22,23,24の周囲に約78.4N(8kgf)の張力で巻回されている。支持ロール22,23,24はステンレスによって形成されており、その直径は、それぞれ18mm,18mm,23mmである。
このエンドレスベルト25は、圧力付与部材31が加熱定着ロール21に向けて押圧されていることにより、加熱定着ロール21に隙間なく圧接される。このとき、圧力付与部材31の接触圧力は、約5.5×104Pa(0.56kgf/cm2)に設定されている。また、加熱定着ロール21は、モータ38により周速度V=220mm/secで矢印C方向に回転しており、この回転によりエンドレスベルト25も速度220mm/secで従動回転するようになっている。
次に、図3に示す定着装置の動作について説明する。この定着装置では、定着に際して、トナー像36が形成された被転写体37が、不図示の搬送手段により図3中の右側(圧力付与部材31の支持ロール24が設けられた側)から、エンドレスベルト25と加熱定着ロール21との間に形成されるニップ部を挿通し、図3中の左側(圧力付与部材31の支持ロール22が設けられた側)へと搬送される。
ここで、トナー像36の被転写体37表面への定着は、被転写体37がニップ部を挿通する際に、ニップ部に加わる加圧とハロゲンランプ35によって加熱された加熱定着ロール21による加熱とによって行われる。
<定着装置III>
次に、ベルト−ロールニップ型の定着装置の他の例(定着装置III)について詳記する。この定着装置は、互いの外周面同士が回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成する一対のエンドレスベルトと、前記対向接触領域の回転方向上流側に位置する前記一対のエンドレスベルトの内周面を押圧しニップ部を形成する一対のロールとを含む構成を有するものである。
この定着装置では、トナー像が表面に転写された被転写体を、ニップ部に挿通し加熱加圧した後、一対のエンドレスベルトにより挟持したまま対向接触領域の回転方向最下流側まで搬送しながら強制冷却し、対向接触領域を抜けると共に一対のエンドレスベルトから剥離することにより定着が行われる。
図4は、このようなベルト−ロールニップ型定着装置の一例を示す概略模式図である。
図4に示す定着装置においては、複数の支持ロールによって張架された一対のエンドレスベルト43,45(定着ベルト43、加圧ベルト45)が、回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成しており、この対向接触領域の回転方向上流側に位置する一対のエンドレスベルト43,45の内周面を押圧する一対の加圧ロール41,42によりニップ部が形成されている。なお、当該ニップ部とは、対向接触領域のうち、定着に適した加熱加圧条件が実現できる当接部を意味する。また、対向接触領域のニップ部以外の領域は、定着ベルト43の内周面を押圧するように配置された冷却板52によって、定着ベルト43と加圧ベルト45とが当接する状態が維持されている。
定着ベルト43のニップ部よりも、図中矢印Eで示される回転方向上流側には、定着ベルト43を加熱する第1〜第3加熱部が、定着ベルト43に沿ってニップ部から回転方向上流側へとこの順に配置されており、これら3つの加熱部によって、ニップ部では、定着に必要な加熱を得ることができる。
第1加熱部は、定着ベルト43の内周面に当接するように配置されたアルミニウム製の加熱板51から構成される。この加熱板51は、ヒートパイプ53を介して接続された冷却板52を加熱源としている。すなわち、ニップ部を通過し終えた定着ベルト43等の余熱を、冷却板52により吸熱し、ヒートパイプ53を介して加熱板51へと熱伝達することによって、加熱板51により定着ベルト43が加熱される。
第2加熱部は、定着ベルト43の内周面に当接するアルミニウム製の加熱ロール48により構成されている。加熱ロール48の内部にはヒータ55aが配されており、加熱ロール48の表面温度を感知すべく配された温度センサ44aの検知データをもとに、不図示の温調手段により温度制御されている。
第3加熱部は、定着ベルト43の外周面に当接するアルミニウム製の加熱ロール49により構成されている。加熱ロール49の内部にはヒータ55bが配されており、加熱ロール49の表面温度を感知すべく配された温度センサ44bの検知データをもとに、不図示の温調手段により温度制御されている。
定着ベルト43は、図中矢印E方向への周回により順次、第1加熱部で予熱され、第2加熱部で内周面側から、第3加熱部で外周面側から、それぞれ加熱され、定着に必要な温度に加熱された状態でニップ部に達する。このニップ部の直前には、定着ベルト43の表
面温度を感知する温度センサ44cが配されており、その検知データをもとに、不図示の制御手段により、第2加熱部および/または第3加熱部の加熱条件をフィードバック制御している。
定着に際しては、不図示の搬送手段によりトナー像が表面に転写された被転写体47が、対向接触領域の回転方向上流側へと搬送され、対向接触領域を一対のエンドレスベルトにより挟持されたまま挿通し、対向接触領域の回転方向下流側を抜けて定着装置外へと図中矢印D方向に搬送される。
ここで、被転写体47が対向接触領域の上流側の領域、すなわち、一対の加圧ロール41,42により形成されたニップ部に挿通されると、そこで熱および圧力が加えられ、トナー像を構成するトナーが溶融する。このトナーが溶融した状態では、それが粘着剤の働きをして、定着ベルト43と被転写体47とが粘着状態になるが、ニップ部の下流側の対向接触領域(冷却部)で、冷却板52により定着ベルト43から熱が奪われ強制冷却される。
この奪われた熱は、既述のように第1加熱部で利用される。そして、定着ベルト43と加圧ベルト45とが当接している区間(対向接触領域)の出口に相当する剥離部における定着ベルト43の温度が、トナーがある程度固化して定着ベルト43から離れやすい粘度となる温度以下となるように、冷却部において強制冷却される。そして剥離部において、被転写体47が定着ベルト43から剥離され矢印D方向にそのまま進行し、機外に排出される。
図4に示す定着装置においては、例えば、冷却部で、定着ベルト43表面の温度が100℃以下となるように強制冷却することができる。なお当該温度としては、90℃以下となるように調整することがより望ましい。
また、ニップ部の入口での定着ベルト43の表面は、トナーの溶融温度以上の温度となるように上記3つの加熱部において加熱される。図4に示す定着装置においては、例えば、定着ベルト43表面を175℃となるように加熱することができる。この場合、第1加熱部でおよそ115〜120℃まで、第2加熱部でおよそ160〜170℃まで加熱し、第3加熱部で175℃まで加熱調整することができる。
図4に示す定着装置では、このように3つの加熱部で強力に定着ベルト43を加熱しており、加熱効率が高いため、高速定着が実現できる。また、定着後に余熱を持っている被転写体47および定着ベルト43を、冷却板52を利用して強制冷却すると共に、余熱を回収し第1加熱部で再利用しているので、被転写体の剥離性が良好であることは勿論のこと、熱効率も良好である。このような図4に示す定着装置では、以上の構成により、毎分60枚(A4横送り)の連続高速定着を実現している。
以上、図1に示す画像形成装置および図2〜4に示す3つの定着装置を具体例として挙げて、本発明の画像形成方法に適用可能な画像形成装置や定着装置を説明したが、本発明においては、これら各実施例の装置に限定されず、従来公知の各種画像形成装置ないし定着装置を適用することができる。これら各例において説明した個々の要素を、他の例において適用することもできる。
本発明の画像形成方法においては、トナー像を形成した被転写体を、定着装置に導入するに先立ち、当該被転写体を、そのトナー像が形成された側の表面温度が50℃以上となるように予め加熱(以下、「予熱」という場合がある。)することができる。
予熱により被転写体の表面温度を50℃以上にすることで、被転写体内に取り込まれた水分が水蒸気となり、分子運動しやすい状態となる。その結果として、水分率が減少したり、定着工程ですばやく水蒸気が用紙から抜けやすくなったりして、ブリスターの発生を防止することができるとともに、多孔性受像層の温度やトナーの温度も向上し、より定着工程で溶融しやすく、トナー像を多孔性受像層中に埋め込みやすい状態になる。
下記に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明の範囲はそれらにより限定されるものでない。なお実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、「質量部」及び「質量%」を示す。なお、用紙特性の評価方法については後でまとめて説明することにする。
[電子写真用転写紙]
(電子写真用転写紙I)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の気泡含有塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は50%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂A:スチレンアクリル酸樹脂(ジョンクリル52、ジョンソンポリマー社製、定着軟化点110℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):10質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):3質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙II)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量163g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は80%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂A:スチレン−アクリル酸樹脂(ジョンクリル52、ジョンソンポリマー社製、定着軟化点110℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):13質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):8質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製) 5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度2000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙III)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量171g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は15%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
―樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂A:スチレンアクリル酸樹脂(ジョンクリル52、ジョンソンポリマー社製、定着軟化点110℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):5質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):1質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙IV)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は3μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂B:ポリエステル樹脂(バイロナールMD1930、東洋紡績製、定着軟化点100℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):8質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):3質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度3000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙V)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は30μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂B:ポリエステル樹脂(バイロナールMD1930、東洋紡績製、定着軟化点100℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):5質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):1質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度3000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙VI)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は60℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂C:エチレン−アクリル樹脂(ザイクセンAC、住友精化製、定着軟化点65℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):9質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):6質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して、発泡倍率3倍となるように発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙VII)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ30μmの多孔性受像層を形成し、坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は120℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂D:ポリエステル樹脂(バイオナールMD1500、東洋紡績製、定着軟化点130℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):10質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):2.5質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙VIII)
市販の坪量157g/m2のコート紙(OKトップコートN、王子製紙製)に下記組成の樹脂塗工液を調製し、発泡後直ちにアプリケーターバーを用いて塗工して厚さ7μmの多孔性受像層を形成し、坪量160g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂B:ポリエステル樹脂(バイロナールMD1930、東洋紡績製、定着軟化点100℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):10質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):3質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙IX)
多孔性受像層の厚さを90μmとなるように塗工した以外は、電子写真用転写紙VIIIを作製した場合と同様の方法により坪量187g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
(電子写真用転写紙X)
電子写真用転写紙IIIの作製に際し、増粘剤の配合量を0.5質量部に変更した以外は同様の方法で、より坪量174g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は10%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
(電子写真用転写紙XII)
電子写真用転写紙IVの作製に際し、攪拌速度を3500rpmとした以外は同様の方法で、坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は1.9μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
(電子写真用転写紙XIII)
電子写真用転写紙Vの作製に際し、攪拌速度を1500rpmとした以外は同様の方法で、坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は60μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
(電子写真用転写紙XIV)
電子写真用転写紙VIIの作製に際し、下記の樹脂塗工液を使用した以外は同様の方法で、坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は160℃であった。
−樹脂塗工液の調製−
・熱可塑性樹脂E:ポリエステル樹脂(バイオナールMD1200、東洋紡績製、定着軟化点170℃):100質量部
・整泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):10質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):2.5質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・発泡条件:以上の成分を混合した樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して発泡処理を施した。
(電子写真用転写紙XV)
多孔性受像層の厚さを4μmとなるように塗工した以外は、電子写真用転写紙VIIIと同様の方法により坪量159g/m2の電子写真用転写紙を得た。得られた受像層の表面空隙面積率は40%で、表面の平均空隙径は6μmであった。また得られた受像層の定着軟化点は90℃であった。
<電子写真用転写紙特性の評価方法>
(坪量測定方法)
JIS P 8124に規定される方法により測定した。
(受像層の厚さの測定方法)
受像層の厚さの測定は、定着前の電子写真用転写紙を両刃かみそりを用いて露出させた断面を、走査型電子顕微鏡などを用いて500〜3000倍の倍率により観察し、受像層の厚みを10点測定しその平均値から求めた。また、定着前後の厚さの変化率は、定着前後の非画像部の受像層の厚さを同様の方法で測定し、定着前を100%としたときの値として求めた。
(受像層の定着軟化点の測定方法)
受像層の定着軟化点の測定にはフローテスター(CFT−500、島津製作所製)を用いた。測定サンプルは、電子写真用転写紙の受像層をカミソリ等で削り落とし、削り落とした受像層をあらかじめ絶乾状態にしたもの1.2gをサンプラーで円柱状にしたものを利用した。測定条件は、ダイ(ノズル)の直径0.5mm、厚み1.0mm、押出荷重10kgf(98N)、初期設定温度50℃、プレヒートタイム300秒、昇温速度1℃/minの速度で等速昇温とし測定した。この測定において、受像層の粘度が104Pa・sとなる時の温度を定着軟化点として求めた。
(熱可塑性樹脂の定着軟化点の測定方法)
受像層に使用する熱可塑性樹脂の定着軟化点の測定も、フローテスター(CFT−500 島津製作所製)を用いた。測定サンプルは、固形状態にした熱可塑性樹脂1.2gをサンプラーで円柱状にしたものを用いた。測定条件は、ダイ(ノズル)の直径0.5mm、厚み1.0mm、押出荷重10kgf(98N)、初期設定温度50℃、プレヒートタイム300秒、昇温速度1℃/minの速度で等速昇温とし測定した。この測定において、熱可塑性樹脂の粘度が104Pa・sとなる時の温度を定着軟化点として求めた。
(受像層表面の空隙に関する測定方法)
平均空隙径や、表面空隙面積率、空隙径のサイズ分布(全空隙数に対する空隙径50μm以上の空隙数の比率)は、走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡画像から得られる空隙形状をもとに、画像解析装置を利用して空隙の輪郭内の面積を円相当直径に換算して求めた。
なお、平均空隙径、表面空隙面積率、全空隙数に対する空隙径50μm以上の空隙数の比率は、具体的には走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡を使用して、多孔性受像層表面を写真撮影した後、表面に存在する空隙の輪郭を正確に透明フィルム上に黒色のペン等で描き写し、この画像を画像解析装置(商標:ルーゼックスIII、ニレコ社製)を用いて解析し求めた。また、表面空隙面積率は、既述した式(1)を利用して求めることもできる。
[トナーおよび現像剤]
−樹脂微粒子分散液(1)の調製−
・スチレン:480質量部
・nブチルアクリレート:120質量部
・アクリル酸:12質量部
・ドデカンチオール:12質量部
上記成分を混合溶解して溶液を調製した。
他方、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)12質量部をイオン交換水250質量部に溶解した後、これに上記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した溶液(単量体乳化液A)を準備した。
さらに、同じくアニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)1質量部を555質量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。続いて重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと攪拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持する。
その後、過硫酸アンモニウム9質量部をイオン交換水43質量部に溶解したものを、重合用フラスコ中に定量ポンプを介して、20分かけて滴下した後、単量体乳化液Aをやはり定量ポンプを介して200分かけて滴下する。
その後、ゆっくりと攪拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。
これにより微粒子の中心径が240nm、ガラス転移温度が54℃、重量平均分子量が25000、固形分量が42%のアニオン性樹脂微粒子分散液(1)を得た。
−樹脂微粒子分散液(2)の調製−
樹脂微粒子分散液(1)の調製において、アクリル酸量を8質量部、ドデカンチオール量を16質量部に変更した以外は、樹脂微粒子分散液(1)と同様に調製して、微粒子の中心径190nm、ガラス転移温度50℃、重量平均分子量19000、固形分量42%のアニオン性樹脂微粒子分散液(2)を得た。
−着色剤粒子分散液(1)の調製−
・黄色顔料(クラリアントジャパン社製、PY74):50質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR):5質量部
・イオン交換水:200質量部
以上の成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)により10分間分散し、中心径200nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(1)を得た。
−着色剤粒子分散液(2)の調製−
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりにシアン顔料(大日精化社製、銅フタロシアニンB15:3)を用いた以外は着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径190nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(2)を得た。
−着色剤粒子分散液(3)の調製−
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりにマゼンタ顔料(大日インキ化学社製、PR122)を用いた以外は、着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径160nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(3)を得た。
−着色剤粒子分散液(4)の調製−
着色剤粒子分散液(1)の調製において、黄色顔料の代わりに黒顔料(キャボット製、カーボンブラック)を用いた以外は、着色剤粒子分散液(1)と同様に調製して、中心径170nm、固形分量21.5%の着色剤粒子分散液(3)を得た。
−離型剤粒子分散液の調製−
・HNP09(日本精蝋製、融点75℃):50質量部
・アニオン性界面活性剤(ローディア製、ダウファクス):5質量部
・イオン交換水:200質量部
以上成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で分散処理し、中心径115nm、固形分量21.0%の離型剤粒子分散液を得た。
<現像剤I>
(トナー粒子の調製)
・樹脂微粒子分散液(2):126.05質量部(樹脂固形分:52.94質量部)
・着色剤粒子分散液(1):39.5質量部(顔料固形分:8.5質量部)
・離型剤粒子分散液:38.1質量部(離型剤固形分:10質量部)
・ポリ塩化アルミニウム:0.13質量部
以上の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら43℃まで加熱し、48℃で50分間保持した後、樹脂微粒子分散液(2)と68質量部(樹脂28.56質量部)追加して緩やかに攪拌した。その後、フラスコ内の溶液を45℃に昇温し、そのままの温度で100分間維持、粒度分布がより狭くなっていくことをコールターカウンターで確認した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを6.5に調整した後、攪拌を継続しながら95℃まで加熱した。95℃までの昇温の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.3まで低下したがそのまま保持した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分、300rpmで攪拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、12時間真空乾燥し、トナー粒子を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒子径D50vが3.5μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.20、表面性指標は、1.49であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は123の球形状であった。
上記のトナー粒子50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.6質量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た。
そして、ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製:重量平均分子量:60000)を1%被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が5%になるように前記の外添トナーを秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して離型剤配合量10質量%、トナーの体積平均粒子径D50vが3.5μmのイエロー現像剤を調製した。
また、着色剤粒子分散液(1)の代わりに着色剤粒子分散液(2)に変更した以外は同様の方法でシアン現像剤を調製した。このトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒子径D50vが3.5μm、表面性指標は1.49、形状係数SF1は123であった。
また、着色剤粒子分散液(1)の代わりに着色剤粒子分散液(3)に変更した以外は同様の方法でマゼンタ現像剤を調製した。このトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒子径D50vが3.5μm、表面性指標は1.49、形状係数SF1は123であった。
また、着色剤粒子分散液(1)の代わりに着色剤粒子分散液(4)に変更した以外は同様の方法でクロ現像剤を調製した。このトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒子径D50vは3.5μm、表面性指標は1.49、形状係数SF1は123であった。
<現像剤II>
・樹脂微粒子分散液(2):126.05質量部(樹脂固形分:52.94質量部)
・着色剤粒子分散液(1):39.5質量部(顔料固形分:8.5質量部)
・離型剤粒子分散液:38.1質量部(離型剤固形分:10質量部)
・ポリ塩化アルミニウム:0.13質量部
以上の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス T50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら43℃まで加熱し、48℃で60分間保持した。
続いて、樹脂微粒子分散液(2):68質量部(樹脂固形分:28.56質量部)追加して緩やかに攪拌した。その後、45℃に昇温し、そのままの温度で130分間維持、粒度分布がより狭くなっていくことをコールターカウンターで確認したした以外は現像剤Iの作製と同様の方法で、離型剤配合量10質量%、体積平均粒径D50が4.5μmであるイエロー、シアン、マゼンタ、クロのトナーを含む各色の現像剤を得た。なお、各々のトナーの表面性指標、形状係数は現像剤Iとほぼ同等であった。
<現像剤III>
現像剤Iの作製に際して、樹脂粒子分散液(2)を樹脂分散液(1)に変更し、凝集時の最高温度を50℃として、95℃保持時のpHを4.1にした以外は同様の方法で各々イエロー、シアン、マゼンタ、クロ現像剤を得た。
これら現像剤に含まれるトナーの離型剤配合量は10質量%、体積平均粒径D50vは6.0μmであった。
<トナー・現像剤特性の測定方法>
体積平均粒子径D50vや平均粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小粒径側から累積分布を描いた。ここで、累積16%となる粒径を体積平均粒子径D16v、数平均粒子径D16P、累積50%となる粒径を体積平均粒子径D50v、数平均粒子径D50P、累積84%となる粒径を体積平均粒子径D84v、数平均粒子径D84Pとして求めた。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
実施例/比較例に用いたトナーの形状係数SF1は次のようにして求めた。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて周囲長(ML)と投影面積(A)を測定し、既述した式(2)からトナーの形状係数SF1を求めた。
[画像形成装置]
上述したトナー(現像剤)および転写紙を組み合わせて用いた画像の形成には以下の画像形成装置I〜IIIを用いた。
(画像形成装置I)
画像形成装置Iは、図2に示される定着装置Iを内蔵した図1に示す構成を有する画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCenter Color 500)である。
(画像形成装置II)
画像形成装置IIは、画像形成装置Iの定着装置Iの代わりに、図3に示される定着装置IIを用いたもので、定着装置IIの詳細な構成は既述した通りと同様である。
(画像形成装置III)
画像形成装置IIIは、画像形成装置Iの定着装置Iの代わりに、図4に示される定着装置IIIを用いたもので、定着装置IIIの詳細な構成は既述した通りと同様である。
[評価:実施例1〜9および比較例1〜6]
転写紙I〜VIIIと、現像剤例IおよびIIとを組み合わせて、画像形成装置I〜IIIを用いて、表1に示す組み合わせで、実施例1〜9および比較例1〜6に示す画像形成テストを実施した。画像形成テストは、高精細カラーディジタル標準画像データ(ISO/JIS−SCID JIS X 9201−1995準拠、財団法人日本規格協会発行)のカラーチャート(S7)の画像を作成することにより実施した。なお、このカラーチャートは、画像面積率が0〜100%で、段階的に画像面積率を変えたパッチを含むものである。また、次に示す評価方法により得られた画像を評価した。
また、この際の電子写真用転写紙の受像層表面の非画像領域の定着前後のグロス差も測定した。さらに、定着前後の非画像領域の受像層の厚さ変化率も測定した。結果を表1に示す。
なお、表1に示す非画像部グロスおよび、定着前後グロス差、定着前後の受像層の厚さ変化率については、定着装置Iを搭載した画像形成装置Iにより評価した際の値を示したものである。なお、表1には示していないが、これらの値は、定着装置IIを搭載した画像形成装置IIや、定着装置IIIを搭載した画像形成装置IIIにおいても、ほぼ同様の結果が得られた。
以下の表1の結果から明らかなように、本発明の画像形成方法により画像を形成した場合、画像面積率によらず画像段差がなく均一で光沢感のあるカラー画像が形成可能であり、実用上極めて有用なものであることがわかった。
Figure 2006053268
<評価方法>
なお、表1中に示す、グロスの測定、非画像部及び画像部内グロス差の評価基準、画像段差の測定およびその評価基準、定着部材へのオフセットの評価は以下の通りである。
〔光沢度(グロス)の測定方法〕
JIS Z 8741の方法に基づき、光沢測定器(GM−26D型、村上色彩研究所社製)を使用し、定着前後における画像部及び非画像部について入射角と受光角が60度の条件で光沢度を測定し、定着前後のグロスの差を算出した。
〔非画像部及び画像部内グロス差の評価基準〕
非画像部及び画像部内グロス差の評価は、非画像部と画像部との最大のグロス差(=最大光沢部(%)−最小光沢部(%))で評価し、表1中の評価基準は以下の通りである。
◎:最大グロス差が10%以下の場合
○:最大グロス差が10%を超え20%以下の場合
×:最大グロス差が、20%を超える場合
〔画像段差の評価〕
非画像部と画像部との境界部の高低差を画像段差として評価した。測定方法は超深度形状顕微鏡(VK−8000、キーエンス社製)を用い、三次色100%定着後の画像部と非画像部との段差を測定した。表1中に示す結果は5箇所の測定値の平均値に基づくものであり、評価基準は以下の通りである。
○:画像段差が2μm以下
×:画像段差が2μmより大
〔定着部材へのオフセットの評価〕
定着時に定着部材側へ受像層が移着したり、トナー像の付着の有無を目視により確認することによってオフセットの有無を評価した。
本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられる熱ロール型定着装置の一例を示す概略模式図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられるベルト−ロールニップ型定着装置の一例を示す概略模式図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられるベルト−ロールニップ型定着装置の他の例を示す概略模式図である。
符号の説明
1 熱ロール
2 圧着ロール
3、3’ 加熱源
4 定着部材表面層
5、5’ 弾性層
6 トナー像
7 被転写体
11 感光体(潜像担体)
12 帯電器
13 露光装置
14 現像装置
14a、14b、14c、14d 現像器
15 ベルト状の中間転写体
16 クリーナー
17 光除電器
18a,18b,18c 支軸ロール
19 転写用ロール
21 加熱定着ロール
22,23,24 支持ロール
25 エンドレスベルト
26 圧縮コイルスプリング
27 被覆層
27a 下地層
27b トップコート層27
31 圧力付与部材
31a ベースプレート
31b 弾性層
31c 低摩擦層
32 コア
36 トナー像
37 被転写体
38 モータ
41、42 加圧ロール
43 定着ベルト
44a、44b 温度センサ
45 加圧ベルト
47 被転写体
48、49 加熱ロール
51 加熱板
52 冷却板
53 ヒートパイプ
55a、55b ヒータ

Claims (5)

  1. 潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像を、トナーを含む電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を電子写真用転写紙に転写する転写工程、及び、前記電子写真用転写紙上に転写されたトナー像を前記電子写真用転写紙上に加熱加圧して、定着する定着工程を含み、
    前記電子写真用転写紙が、基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた熱可塑性樹脂を含む多孔性受像層とを有し、
    前記転写工程において、前記トナー像が前記電子写真用転写紙の前記多孔性受像層が設けられた面に転写される画像形成方法において、
    前記多孔性受像層の、〔1〕膜厚が5μm以上であり、〔2〕表面空隙面積率が15%以上であり、〔3〕表面の平均空隙径が2μm〜40μmの範囲内であり、〔4〕粘度が104Pa・sとなるときの温度が130℃以下であり、
    前記トナーの体積平均粒径が5μm以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 単色当たりの最大トナー載り量が0.40mg/cm2以下となるように前記転写工程が実施されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記定着工程が、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成する一対のロールを含む定着装置を用い、
    前記トナー像が転写された前記電子写真用転写紙を、前記ニップ部に挿通し、加熱加圧する工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記定着工程が、互いの外周面同士が対向接触しニップ部を形成するエンドレスベルトおよび弾性層を有する加熱ロールと、該加熱ロール外周面を押圧するように前記エンドレスベルトの内周面に当接して配置された圧力付与部材とを含む定着装置を用い、
    前記トナー像が転写された前記転写紙を、前記ニップ部に挿通し、加熱加圧する工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  5. 前記定着工程が、互いの外周面同士が回転方向に沿って対向接触する対向接触領域を形成する一対のエンドレスベルトと、前記対向接触領域の回転方向上流側に位置する前記一対のエンドレスベルトの内周面を押圧しニップ部を形成する一対のロールとを含む定着装置を用い、
    前記トナー像が転写された前記電子写真用転写紙を、前記ニップ部に挿通し加熱加圧した後、前記一対のエンドレスベルトにより挟持したまま前記対向接触領域の回転方向最下流側まで搬送しながら強制冷却し、前記対向接触領域を抜けると共に前記一対のエンドレスベルトから剥離する工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011523469A (ja) * 2008-05-29 2011-08-11 イーストマン コダック カンパニー 画像ブロッキング防止用トナー組成物
JP2014149501A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、およびプロセスカートリッジ
JP2014149502A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、およびプロセスカートリッジ
JP2014164127A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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