JP4442408B2 - 電子写真用転写紙および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法を利用したカラー複写機又はカラープリンター等により画像を形成するために用いられる電子写真用転写紙、および、これを用いた画像形成方法に関するものである。
従来、電子写真方法によりカラー画像を形成する方法としては、感光体上に、色分解光を照射して色別に静電潜像を形成し、これら色別の静電潜像を、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)等のカラートナーにより逐次現像して色別にトナー像を形成し、各色のトナー像を形成するたびごとに、トナー像を被転写体上に重ね合わせて転写し、重ね合わせたトナー像を加熱溶融することにより定着してカラー画像を形成する方法がある。
また、上述した色別のトナー像を被転写体ではなくて感光体上に重ね合わせて形成し、この重ね合わされたトナー像を被転写体上に一括転写し、これを加熱溶融することにより定着してカラー画像を形成する方法や、感光体上に形成された各色のトナー像を、ベルト等からなる中間転写体上に重ね合わせて転写した後、この中間転写体上に重ね合わせたトナー像を最終的な転写体である記録媒体へ一括転写し、これを加熱溶融して定着する方法等がある。
このような画像形成に用いられるカラートナーは、結着樹脂中に、染料や顔料等の着色剤や、その他の添加剤を相溶又は分散させたものであり、その粒子径は、数μmから数十μm程度である。このようなカラートナーの受容体としては、普通紙、一般の印刷用紙、コート紙のような紙基材が使用される。そして、定着に際しては、この紙基材上に複数層重ね合わされたカラートナーが、加熱溶融されることによって、紙基材上に定着され、カラー画像が形成される(例えば、特許文献1等参照)。
このようにして形成されたカラー画像の表面には、例えば10〜100μm程度の凹凸が形成される場合がある。このようなカラー画像表面の凹凸は、カラー画像の光沢ムラの原因となる。
上記の問題点を改善するために、熱可塑性の透明樹脂からなる透明樹脂層を基材上に設けた用紙を用い、トナー像を熱ローラ定着装置により透明樹脂層に埋め込む方法が種々提案されている。
例えば、ガラス転移温度が40〜70℃であり、テトラヒドロフランに可溶な架橋樹脂よりなる透明樹脂層を有する画像転写シートを用い、ベルト状の定着部材を備えた定着装置によりトナー像を透明樹脂層に埋め込む方法(特許文献2参照)や、熱可塑性樹脂が塗設されている画像転写シートを用い、ベルト状の定着部材を備えた定着装置によりトナー像を透明樹脂層に埋め込む方法(特許文献3,4参照)が提案されている。
また、ベルト状の定着部材を備えた定着装置を使用しなくとも、光沢ムラのないグロスマッチングが得られる転写シートとして、以下のような用紙も提案されている。
例えば、転写シート表面に設けた透明樹脂層を構成する透明樹脂の平均分子量(Mwa)と、カラートナーの結着樹脂の平均分子量(Mwb)とが、Mwa−Mwb≧10000の関係を有し、且つ、定着温度におけるカラートナーの結着樹脂に対する透明樹脂の溶融傾斜角を40度以下に調整した電子写真用転写紙(特許文献5参照)や、転写シート表面に設けた透明樹脂層の数平均分子量(Mn)が5000〜20000であり、且つ、ガラス転移温度が30〜85℃の範囲内である電子写真用転写紙(特許文献6参照)が提案されている。
さらに、基材上に設けた熱可塑性樹脂層中に可塑剤を配合した用紙を用い、定着時に熱可塑性樹脂層を形成するバインダーや固形成分を軟化させて、熱可塑性樹脂層にトナーを埋め込む方法(特許文献7参照)や、溶解度が8.0〜10.0の範囲内である物質を添加した熱可塑性樹脂層を設けた用紙を用いることにより、定着時にトナーを溶融し易くする方法(特許文献8参照)が提案されている。
上記各公報に開示された技術は、カラートナー像を転写体上に定着する際に、当該カラートナー像を熱ローラ等の定着部材により加熱加圧することにより、加熱、溶融して電子写真用転写紙表面に設けた樹脂層中に埋め込むように定着している。
これらの方法では、低画像密度領域ではトナーが樹脂層中に埋まり込むため、画像が形成された領域の表面は平滑性が高く、光沢が発現する。しかし、高画像密度領域では、トナーが完全に樹脂層中に埋まりこむことができないため、画像部が非画像部と比較して盛り上がり、段差(以下、「画像段差」と称す)が生じる。この画像段差は、視覚的には非常に違和感を招く。さらに、画像が形成された領域の表面は凹凸が生じるために光沢が低下する。それゆえ、用紙の画像が形成された面の光沢を観察した場合、画像が形成された領域(画像部)と画像が形成されなかった領域(非画像部)との間の光沢差が大きくなってしまう。
このような画像段差に起因する違和感や、画像部と非画像部との間の光沢差を抑制する方法として、支持体上に多孔性塗工層を設け、定着に際してはこの多孔性塗工層表面に存在する空隙にトナーを埋め込む方法(特許文献9〜11参照)が提案されている。
これらの技術を用いて画像を形成した場合、定着時にトナーが多孔性塗工層表面の空隙に埋まり込み易くなるため、熱可塑性樹脂層を設けた用紙と比べると画像段差を改善でき、画像段差に起因する違和感や光沢差を抑制することができる。
また、この技術では、このようなトナーの埋まり込み性の改善と共に、更に画像部および非画像部における光沢そのものを低くすることで光沢差を抑制している。それゆえ、画像形成面全体の光沢はやや低くなる傾向にあり、より光沢感の求められるドキュメントの作成には不適な場合があった。
また、支持体上に多孔性塗工層を設ける他の技術としては、支持体上に多孔性塗工層を二層以上設けた積層型多孔質シートも提案されている(特許文献12参照)。しかし、この技術では多孔性塗工層を二層以上設けていることから、多孔性塗工層全体の熱容量が非常に大きくなるため、使用するトナーや定着条件によっては定着時のトナーおよび多孔性塗工層の溶融が不十分となり、光沢感のある画像が得られない場合があった。
すなわち、多孔性塗工層を表面に設けた用紙では、画像形成面全体の光沢差は改善できても光沢感については不充分な場合があった。
特開昭63−92965号公報 特開平5−127413号公報 特開平5−216322号公報 特開平6−11982号公報 特開平10−221877号公報 特開平11−160905号公報 特開2000−275891号公報 特開2002−341580号公報 特開平9−171266号公報 特開平11−282192号公報 特開2000−292961号公報 特開平11−10762号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、トナーの埋まり込みが良好である上に、均一光沢感のある画像を得ることができる電子写真用転写紙およびこれを用いた画像形成方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために、樹脂層表面に空隙を有する多孔性受像層を設けた電子写真用転写紙において、画像形成面全体の光沢差は改善できても、全体的な光沢感が十分に得られない原因について検討するために、多孔性受像層を設けた電子写真用転写紙に画像を形成した後の画像部の表面状態を詳細に観察した。その結果、画像部表面には定着後もトナーに起因する凹凸が残存していることがわかった。
この結果から、本発明者等は、全体的な光沢感を向上させるためには、多孔性受像層上に定着された画像部表面のトナーに起因する凹凸を抑制し、画像部表面の平滑性を向上させることが重要であると考え、以下の本発明を見出した。
すなわち、本発明は、
<1>
基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた多孔性受像層とを含む電子写真用転写紙において、
前記多孔性受像層に、ヒノキチオール、パントラクトン、ノートカチン又はβ−ツヤブリシノールが含まれることを特徴とする電子写真用転写紙である。
<2>
基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた多孔性受像層と、該多孔性受像層の表面を覆うヒノキチオール、パントラクトン、ノートカチン又はβ−ツヤブリシノールを含有する層とを含む電子写真用転写紙である。

潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像を電子写真用現像剤を用いて現像し、前記潜像担体上にトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像を前記潜像担体上から被転写体上に転写する転写工程と、前記被転写体上に転写された前記トナー像を加熱圧着する定着工程とを含む画像形成方法において、
前記被転写体が、<1>又は<2>に記載の電子写真用転写紙であることを特徴とする画像形成方法である。

前記定着工程が、オイルレス定着により行われることを特徴とする<>に記載の画像形成方法である。
以上、説明したように本発明によれば、トナーの埋まり込みが良好である上に、均一光沢感のある画像を得ることができる電子写真用転写紙およびこれを用いた画像形成方法を提供することができる。
(電子写真用転写紙)
本発明の電子写真用転写紙は、基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた多孔性受像層とを含む電子写真用転写紙において、前記多孔性受像層に、分子量が300以下のトナー溶融促進物質が含まれることを特徴とする。
従って、本発明の電子写真用転写紙を用いて画像を形成した場合、トナーの埋まり込みが良好である上に、均一光沢感のある画像を得ることができる。
なお、本発明において、「トナー溶融促進物質」とは、定着時にトナーと混ざり合うことで、通常の定着時における加熱によりトナーが軟化した時のトナーの溶融粘度と比較して、さらに、トナーの溶融粘度を低下させることができる物質であり、具体的には、以下の条件を満たす物質を意味する。
すなわち、本発明における「トナー溶融促進物質」とは、この物質と、トナーとを混合した混合物の100℃における溶融粘度η(Mix)と、トナー単体の100℃における溶融粘度η(T)とで規定される粘度低下率が、下式(1)を満たす物質を意味する。
・式(1)
粘度低下率(%)=〔{η(T)−η(Mix)}/η(T)〕×100≧50
ここで、上記混合物とは、正確には、トナー100質量部と、トナー溶融促進物質100質量部とを混合した後に、120℃に加熱したオーブン中に15分間放置し、その後、攪拌しながら常温で冷却して得られたものを意味し、ここで用いるトナーは、富士ゼロックス社製のDocu Center Color 500用のトナーである。また、溶融粘度(Pa・s)は、フローテスター(島津製作所社製、CFT−500)により測定した。なお、粘度低下率は75%以上であることが好ましい。
このトナー溶融促進物質としては、様々な材料があるが、本発明においては、分子量が300以下であることが必要である。分子量が300を超える場合には、分子サイズが大き過ぎるために、トナー溶融促進物質が多孔性受像層の内部に存在する場合には、定着時にトナー溶融促進物質が表面へと染み出しにくくなる。さらに、多孔性受像層表面へと染み出したトナー溶融促進物質、および/または、予め多孔性受像層表面に存在していたトナー溶融促進物質が、定着時にトナーとが速やかに混合できなくなる。
これらのことから、定着が行われる短い時間内にトナーの溶融粘度を十分に低下させることができなくなため、トナーが多孔性受像層に十分に埋まり込むことができず、定着後の画像部表面は、トナーに起因する凹凸が顕著となるために光沢感が不充分となる。
なお、上述したような観点から分子量は280以下であることが好ましく、250以下であることがより好ましく、200以下であることが更に好ましいが、分子量が小さ過ぎる場合には、材料の選択肢が狭まるため、実用上、分子量は100以上であることが好ましい。
以下、特に説明の無い限り、本発明において用いられる分子量が300以下のトナー溶融促進物質を、単に「トナー溶融促進物質」と称す場合がある。
トナー溶融促進物質としては、特に限定されないが、例えば、ヒノキチオール(下記化合物(1)、分子量=164、粘度低下率=98%)、トロポロン(下記化合物(2)、分子量=122、粘度低下率=95%)等のトロポロン類やエチルマルトール(下記化合物(3)、分子量=128、粘度低下率=90%)、パントラクトン(下記化合物(4)、分子量=122、粘度低下率=93%)、2,5−ジメチル−4ヒドロキシ−3(2H)−フラノン(下記化合物(5)、分子量=127、粘度低下率=84%)、ノートカチン(下記化合物(6)、分子量=232、粘度低下率=58%、β−ツヤブリシノ−ル(下記化合物(7)、分子量=180、粘度低下率=72%)などを挙げることができる。
Figure 0004442408
上記に例示したようなトナー溶融促進物質が多孔性受像層に含まれることにより、画像部の光沢を上昇させることができる。これにより、画像部と非画像部との光沢差を小さくできると共に、全体的な光沢感も高めることができる。
この光沢上昇効果が得られる理由は良くわかっていないが、本発明者らが鋭意検討したところ、トナー溶融促進物質の分子構造中に、C=O結合及びC−OH結合を有する有機化合物(但し、当該C=O結合、および、C−OH結合を形成する炭素原子は、それぞれ異なる炭素である。すなわち、これら2つの結合は、1つ炭素原子を共有する−COOH基(カルボン酸)を構成するものではない)が、光沢を上昇させる効果が高いことを見出した。
従って、本発明において用いられるトナー溶融促進物質としては、その分子構造中にC=O結合及びC−OH結合を有する有機化合物であることが好ましい。
なお、この有機化合物中に含まれるC=O結合及びC−OH結合は、それぞれ少なくとも1つ以上であればよく、2以上であってもよい。
なお、トナー溶融促進物質は、多孔性受像層の厚み方向において、いずれの位置に含まれていてもよく、その分布状態も特に限定されるものではない。しかし、光沢を上昇させる効果をより高めることができる点で、トナー溶融促進物質が、多孔性受像層の表面に含まれていることが好ましい。
なお、「トナー溶融促進物質が、多孔性受像層の表面に含まれる」とは、多孔性受像層の表面近傍にトナー溶融促進物質が高濃度に存在する状態や、多孔性受像層の表面をトナー溶融促進物質が覆うように存在しているような状態を意味する。
ここで、トナー溶融促進物質を多孔性受像層に添加する方法としては、基材上に多孔性受像層を形成する際に用いられる樹脂塗工液にトナー溶融促進物質を添加しておく方法が挙げられる。しかし、この方法では、定着時に、多孔性受像層中に含まれるトナー溶融促進物質が、トナーと混合してその溶融粘度を十分に低下させるために、多孔性受像層表面へと染み出す量が不足してしまう場合がある。このような問題を防ぐためには、多孔性受像層を基材上に一旦形成した後に、トナー溶融促進物質を主成分とする塗工液(上塗り液)をこの多孔性受像層の表面に塗布することが好ましい。勿論、定着時のトナーの溶融粘度をより低下させるために、多孔性受像層中にトナー溶融促進物質を添加しておくと共に、多孔性受像層表面に上塗り液を塗布してもよい。
次に、多孔性受像層のその他の特性や、構成材料、形成方法等について説明する。
多孔性受像層表面に存在する空隙の平均空隙径は、1.5μm以上80μm以下の範囲内であることが好ましく、2μm以上60μm以下の範囲内であることがより好ましく、2μm以上50μm以下の範囲内であることがさらに好ましい。
平均空隙径が上記範囲内である場合には、定着時に、画像部ではトナーが埋め込まれつつ、非画像部では空隙が埋まり込みやすくなる。この平均空隙径が1.5μm未満では定着時にトナーが空隙に十分に埋まり込めず、画像部の光沢が低下してしまう場合がある。また、平均空隙径が80μmを超える場合には、転写時にトナーは空隙に埋まるものの、定着時に空隙が完全に塞がらないため、空隙が塞がらなかった部分が定着後に空隙痕として残ってしまう場合がある。
また、多孔性受像層の表面空隙面積率は、1%以上70%以下の範囲内であることが好ましく、10%以上60%以下の範囲内であることがより好ましい。
表面空隙面積率が1%未満の場合には、転写時にトナーが空隙に十分に埋まり込めず、画像段差が発生してしまう場合がある。また、表面空隙面積率が70%を超える場合には、多孔性受像層を形成することが困難となる上に、多孔性受像層の強度が低下し、層自体が潰れやすくなってしまう場合がある。
なお、本発明において、平均空隙径、および、表面空隙面積率は、以下のようにして求めた値である。
まず、走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡観察により、多孔性受像層表面の画像データーを得た後、市販の画像処理ソフト(例えば、DIPP−98 株式会社ディテクト製等)を利用して画像データーを空隙部と非空隙部とに二値化した。
このデーターを基に、単位面積(250μm×250μm四方の領域)内の空隙部のみに起因する面積の割合から表面空隙面積率を求めた。また、平均空隙径は、多孔性受像層表面に形成された空隙の形状は必ずしも真円ではないため、画像処理ソフトを利用して二値化された画像の個々の空隙の輪郭内の面積から、円相当直径に換算した直径を算出し、個々の直径の平均値として求めた。
また、本発明において、多孔性受像層は、樹脂を含む塗工液(樹脂塗工液)を発泡処理したものを、基材上に塗布して塗膜を形成し、これを乾燥させることにより形成される。この場合、多孔性受像層を形成する際の樹脂塗工液の塗工量(固形分換算量)は、基材片面当たりで、2g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。
塗工量が2g/m2未満では定着時にトナーを完全に多孔性受像層中に埋め込むことができず、光沢が低下してしまう場合がある。また、塗工量が40g/m2を超える場合には多孔性受像層の厚さが過大となり、損傷を受けやすくなる場合がある。多孔性受像層の塗工量は5g/m2以上30g/m2以下がより好ましく、8g/m2以上20g/m2以下が更に好ましい。
多孔性受像層を構成する材料としては、水溶性樹脂または水分散性樹脂が用いられる。このような材料としては、例えば、種々の分子量及びケン化度のポリビニルアルコールおよびその誘導体、デンプン、デンプンの誘導体(酸化デンプン、カチオン化デンプンのような各種化工デンプン)、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリアクリルアミドおよびその誘導体、ポリエチレングリコール等の水溶性樹脂、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル−ウレタン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体(SBRラテックス)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBRラテックス)、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂、エステル結合を有する樹脂、尿素樹脂等のポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体樹脂;ポリビニルブチラール等のポリオール樹脂、エチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂;ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体樹脂、アクリル樹脂、さらにはニカワ、カゼイン、大豆タンパク、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。これらのポリマーは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多孔性受像層には、顔料を添加することもできる。顔料としては例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、珪酸塩、クレー、タルク、マイカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、シリカ、コロイダルシリカ等の無機顔料、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、スチレン・アクリル共重合体等の真球、中空、金平糖状、ドーナツ状や偏平状などのプラスチックピグメントと称される有機顔料や、デンプン粉末、セルロース粉末等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。なお、これらの顔料は必要に応じて単独又は2種以上混合して使用することができる。
多孔性受像層には、離型剤を添加することが好適である。この場合、定着ローラ等の定着部材に対して、画像形成装置内に設けられた離型剤供給手段から離型剤を供給することなく定着を行う、いわゆるオイルレス定着において、定着時に定着部材への電子写真用転写紙の巻き付きを防ぐことが可能となる。
離型剤としてはワックス類、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミド等を用いることができる。ワックス類としてはカルナバワックス、ライスワックス等の植物性ワックスやパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラクタム等の石油系ワックス及びポリエチレンワックスのような合成炭化水素ワックスがあげられる。
高級脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコールが上げられる。高級脂肪酸アミドとしてはステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミドが挙げられる。
離型剤は、多孔性受像層中に0.1質量%から20質量%配合されていることが好ましい。この配合量が0.1質量%未満では離型性が十分に発揮できず、定着時に定着部材に転写紙が巻き付いてしまうことある。また、配合量が20質量%を超えると多孔性受像層表面へ染み出す離型剤の量が多くなるため、定着後の非画像部や、画像部に染み出した離型剤の痕が残ってしまうことがある。
ここで、多孔性受像層とは、機械的攪拌等を利用した発泡処理によって多数の微細な気泡を含有させた樹脂塗工液を、基材上に塗工して形成した塗膜を、乾燥させて作製されるものであり、少なくとも表面に空隙を有する層のことである。この空隙とは、気泡を含有させた樹脂塗工液中の気泡に起因して出来た多孔性受像層表面の気泡痕のことであり、多孔性受像層表面の微細なキズやへこみ等とは異なる。
樹脂塗工液に気泡を発生分散させる方法(発泡方法)は、例えば遊星運動をしつつ回転する攪拌翼を有する攪拌機、例えば一般に乳化分散等に用いられるホモミキサー、カウレスディゾルバー等の攪拌機、又は、密閉系内に空気と樹脂塗工液との混合物を連続的に送り込みながら機械的に攪拌し、微細な気泡として空気を分散混合できる装置、例えば米国のガストンカウンティー社、オランダのストーク社等の連続発泡機を用いることができるが、特にこれらに限定されない。
樹脂塗工液には発泡剤を添加してもよい。発泡剤は機械的攪拌能力が不足して所望の気泡含有状態が得られなかったり、あるいは、発泡処理した樹脂塗工液中の気泡の安定性を向上させるために用いることができる。
発泡剤としては、公知の発泡剤が利用できるが、樹脂塗工液の発泡性を高めたり、気泡の分散安定性を向上させたりする効果の高さの点からは、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム、パルミチン酸アンモニウム等の高級脂肪酸塩、及び、アルキルアルカノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル等の高級脂肪酸変性物などを用いることが好ましい。
なお、使用する発泡剤の選択には特に制限はないが、樹脂塗工液の流動性を阻害したり、塗工作業性を損なうおそれのあるものは避けることが好ましい。また、発泡剤の配合量は、上述した樹脂成分、又は、樹脂成分と顔料成分との混合成分の固形分100質量部に対して、固形分で0〜30質量部の範囲内が好ましく、1〜20質量部の範囲内がより好ましい。
多孔性受像層を基材上に形成する塗工方法は、メイヤーバー方式、クラビアロール方式、ロール方式、リバースロール方式、ブレード方式、ナイフ方式、エアーナイフ方式、押し出し方式、キャスト方式等の既知の方法から任意に選定することができる。
基材としては、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)、NBSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)、綿パルプ等の非木材パルプ、古紙パルプ、GP(グランドパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)等従来から知られているパルプであれば何れも使用できる。
また、抄紙方法については、一般の長網多筒式、丸網単筒式、ヤンキー式等の抄紙機を適宜用いることができる。また、これらに使用される填料も特に限定されるものではなく、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク等の炭酸カルシウム類、カオリン、焼成クレー、バイオロフィライト、セリサイト、タルク等のケイ酸類や二酸化チタン等の無機填料、および尿素樹脂、スチレン等の有機填料を使用できる。
基材に含有するサイズ剤も特に限定されるものではない。ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を使用することができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等、適当なサイズ剤と繊維と定着剤を組み合わせて使用することもできる。この他に、紙力増強剤、染料、pH調整剤等を添加してもかまわない。
これらの基材に電気抵抗値を調整する目的で、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物やアルキルリン酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩などの有機系の材料を単独もしくは混合して使用することができる。
基材に平滑化処理を施す際には、通常のスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等の平滑化処理装置を用いて行われる。また、オンマシンやオフマシンで適宜施されてもよく、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。
本発明の電子写真用転写紙は、上述したような発泡処理を施した樹脂塗工液を基材上に塗工し、これを乾燥することによって多孔性受像層を形成しただけでも、トナーの埋り込みが良好で、均一光沢感のある画像を得ることが可能である。
しかし、さらに金属製ロールと樹脂製ロール、又は、金属製ロールとコットン製ロールなどとを適宜組み合わせて構成されるスーパーカレンダーを使用して、多孔性受像層の表面の平滑性をさらに向上させることもできる。また、樹脂塗工液を基材上に塗工後、半乾燥状態もしくは乾燥状態にあるシートを、鏡面仕上げを施した加温又は非加温状態のキャストドラム等に接触させて多孔性受像層の表面平滑性を一層向上させてもよい。
また、基材としてコート紙を用いる場合、このコート紙の原紙としては特に限定はなく、例えば抄紙pHが4.5付近である酸性抄紙、炭酸カルシウム等のアルカリ性填料を主成分として含み抄紙pHが約6の弱酸性乃至約9の弱アルカリ性にある中性抄紙等の紙基体が用いられる。
基材として使用されるコート紙は、少なくとも原紙の片面に主として接着剤および顔料からなる塗布液を塗工して得られる顔料塗工層を有するコート紙が用いられる。
顔料塗工層用の接着剤としては、水溶性及び/または水分散性の高分子化合物が用いられる。このような高分子化合物としては、例えば、カチオン性澱粉、両性澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エステル化澱粉、エ−テル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、天然ゴム等の天然あるいは半合成高分子化合物、ポリビニルアルコール、イソプレン、ネオプレン、ポリブタジエン等のポリジエン類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハライド、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、メチルビニルエーテル等のビニル系重合体や共重合体類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等の合成ゴムラテックス、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等を用いることができる。
そしてこれらの材料の中から、作製しようとする電子写真用転写紙に要求される品質に応じて1種あるいは2種以上が適宜選択して使用される。
接着剤の配合量は、顔料100質量部に対して5〜50質量部の範囲内にあることが好ましい。配合量が5質量部未満では、得られた顔料塗工層上に、多孔性受像層形成するために、発泡処理した樹脂塗工液を塗工する時に基材の表面が、この樹脂塗工液によって侵されるため、良好な白紙光沢度を得ることが出来ない場合がある。また、配合量が50質量部を越えると、顔料塗工層を塗工する際に泡が発生し、塗工面にザラツキが生ずるため、良好な白紙光沢度が得られない場合がある。
顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム、微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂並びにそれらの微小中空粒子や貫通孔型の有機顔料等が挙げられ、これらの中から1種あるいは2種以上が用いられる。
この顔料塗工層を形成するために用いられる塗被液中には、上述した材料の他に各種助剤、例えば界面活性剤、pH調節剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、分散剤、流動変性剤、導電防止剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、酸化防止剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、耐水化剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、香料等も必要に応じて適宜添加することも可能である。
顔料塗工層の塗工量については、本発明の電子写真用転写紙の使用目的に応じて適宜に選択されるものであるが、一般的には、基材表面の凹凸を完全に覆う程度の量であることが好ましく、具体的には、基材片面当たり乾燥質量で2〜8g/m2であることが好ましい。
塗工層を形成する塗被方法としては一般に公知の塗被装置、例えばブレードコータ、エヤーナイフコータ、ローラコータ、リバースローラコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、ブラシコータ、ツーローラあるいはメータリングブレード式のサイズプレスコータ、ビルブレードコータ、ショートドウェルコータ、ゲートローラコータ等が適宜用いられる。
顔料塗工層は、基材の片面或いは両面に形成され、塗工層は1層あるいは必要に応じて2層以上の中間層を設け、多層構造にすることも可能である。なお、両面に塗工層を形成したり、あるいは、多層構造の塗工層を形成する場合、各々の層の形成に際して、塗被液の組成が同一であったり、塗工量が同一である必要はなく、所要の品質レベルに応じて各層毎に用いる塗被液の組成や塗工量を適宜選択することができる。
また基材の片面に顔料塗工層を設けた場合、もう片方の面(裏面)に合成樹脂層や接着剤と顔料等からなる塗被層又は帯電防止層等を設けることにより、カールの発生を防止したり、印刷適性を付与したり、あるいは、給排紙適性等を付与したりすることも可能である。さらに基材の裏面に種々の加工、例えば粘着、磁性、難燃、耐熱、耐水、耐油、防滑等の後加工を施すことにより、各種の用途に対応した適性を付加することも勿論可能である。
本発明に用いられる顔料塗工層を有する基材は、通常の乾燥工程や表面処理工程等において、水分含有量が好ましくは3〜10質量%、より好ましくは4〜8質量%程度となるように調整して仕上げられる。
また、基材に平滑化処理を施す際には、通常のスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等の平滑化処理装置を用いて行われる。また、オンマシンやオフマシンで適宜施されてもよく、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。なお、低透気度と高平滑とを両立させた基材を用いて本発明の電子写真用転写紙を作製したい場合には、加圧荷重を弱くしたり、顔料塗工層の顔料の粒子径を大きくし透気度を低くする等の方法を利用することができる。
一方、基材上に多孔性受像層を形成した後に、過度の圧力の下で上述したような平滑仕上げ処理を施すと、多孔性受像層の表面等に形成された空隙を取り囲む樹脂壁を破壊してしまう場合がある。この場合、多孔性受像層を緻密化して断熱性やクッション性を低下させたり、また、多孔性受像層表面の空隙を破壊して多孔性受像層が本来有する優れた画像段差抑制能力を失う場合もある。従って、平滑仕上げ処理に際しては、上述した問題が発生しないように、その処理条件を選択する必要がある。
電子写真用転写紙は、温度28℃、相対湿度85%において、その表面電気抵抗が8.0×108Ω以上になるようにその組成を調整されたものが好ましい。
(画像形成方法)
次に、本発明の画像形成方法について詳しく説明する。
本発明の画像形成方法は、公知の電子写真方式を利用した画像形成方法であり、被転写体として上記特定の電子写真用転写紙を用いる。画像形成方法としては、特に限定されないが、具体的には以下に説明する画像形成方法であることが好ましい。
すなわち、潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像を電子写真用現像剤を用いて現像し、前記潜像担体上にトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像を前記潜像担体上から被転写体上に転写する転写工程と、前記被転写体上に転写された前記トナー像を加熱圧着する定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であることが好ましい。この場合、定着工程は、オイルレス定着により行われることが望ましい。
なお、オイルレス定着とは、定着に際して、定着部材表面にオイル等の離型剤を含まない状態で定着する定着方法であり、一般的には従来の定着装置から定着部材表面に離型剤を供給する手段を省いた定着装置を用いて行われる定着方法である。また、上記したような画像形成方法において、4つの工程以外に、必要に応じて他の工程を有していてもよい。
オイルレス定着によれば、オイルを使用しないために、得られた画像表面のぎらつきが抑えられると共に、画像表面への筆記が容易になるため、好ましく用いられる。
また、トナーの樹脂成分としては、ポリエステル樹脂あるいはスチレン−アクリル樹脂等が主に用いられる。トナーの製造方法については粉砕法等の乾式製法や、乳化重合凝集法等の湿式製法等、公知のいずれの製造方法を用いてもかまわない。なお、オイルレス定着を行う場合には、離型剤を含むトナーを用いることが好ましい。
次に、本発明の画像形成方法について、図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図1中、1は熱定着ローラ、2は加圧ローラ、11は感光体、12はローラ型帯電器、13は露光装置、14aは現像剤(シアン)を搭載した現像器、14bは現像剤(マゼンタ)を搭載した現像器、14cは現像剤(イエロー)を搭載した現像器、14dは現像剤(ブラック)を搭載した現像器、14は現像装置、15は中間転写体、16はクリーナー、17は光除電器、18a、18b及び18cは支軸ローラ、19は転写用ローラ、20は被転写体(本発明の電子写真用転写紙)を表す。
図1に示す画像形成装置は、矢印R方向に回転可能な感光体11の周囲に時計回り方向に、ローラ型帯電器12、露光装置13、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各現像剤を搭載した現像器14a、14b、14c、14dを内蔵した現像装置14、無端ベルト状の中間転写体15、クリーナー16、及び、光除電器17が、この順序に配置されている。
中間転写体15は、その内周面に配置された支軸ローラー18a、18b及び18cにより張架されており、矢印P方向に回転可能である。支軸ローラー18aは、中間転写体15を介して、感光体11と圧接し、一次転写部を形成している。支軸ローラー18cは、中間転写体15を介して、転写用ローラー19と圧接し、2次転写部を形成している。
また、中間転写体15の外周面と転写用ローラー19との当接部は、被転写体20が矢印Q方向に挿通可能である。中間転写体15の外周面と転写用ローラー19との当接部の矢印Q方向側には、熱定着ローラ1とこれに圧接する加圧ローラ2とからなる熱ローラ定着装置が配置されており、熱定着ローラ1と加圧ローラ2との当接部を、中間転写体15の外周面と転写用ローラー19との当接部を通過した被転写体20が矢印Q方向に挿通可能である。
図1に示す画像形成装置を用いた画像形成は以下のように行われる。まず、ローラ型帯電器12により矢印R方向に回転する感光体11表面を帯電させる。感光体11表面の帯電した部分に、露光装置13から、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応した画像情報に基づいて照射される照射光Lにより感光体11表面を露光し潜像を形成する。この感光体11表面に形成された潜像は、現像装置14に内蔵された現像器14a、14b、14c、14dにてそれぞれ現像され、各色毎にトナー像が形成される。現像されたトナー像は、一次転写部において、感光体11表面からベルト状の中間転写体15の外周面上に転写される。
中間転写体15の外周面上に転写されたトナー像は、中間転写体15の矢印P方向への進行に伴い、中間転写体15と転写用ローラ19との当接部(ニップ部)まで移動する。中間転写体15の外周面上に転写されたトナー像が、このニップ部を通過する際、ニップ部を矢印Q方向へと同時に挿通された被転写体20上に転写される。被転写体20上に転写されたトナー像は、被転写体20が熱定着ローラ1と加圧ローラ2との当接部を矢印Q方向に通過する際に被転写体20上に定着され、画像が形成される。
なお、感光体11は、トナー像を中間転写体15の外周面上に転写した後、さらに矢印R方向に回転し、感光体11上残存したトナーをクリーナー16によって除去し、感光体11上に残存した残留電荷を光除電器17によって除電することにより、次の画像形成に備える。
本発明の画像形成方法に用いる定着装置としては、接触型熱定着装置が使用でき、例えば芯金上にゴム材料等からなる弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した熱定着ローラと、芯金上にゴム材料等からなる弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ローラとからなる熱ローラ定着装置や、このようなローラとローラとの組み合わせ以外にも、2つの部材のいずれかが加熱及び/又は加圧機能を有するローラとベルトとの組み合わせ、また、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置も使用することができる。
ロール状あるいはベルト状の定着部材の基材(コア)としては、耐熱性に優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質を用いることができ、ローラ型の定着装置の場合には、例えばアルミ、鉄、銅等を用いることができ、ベルト型の定着装置の場合には、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等を用いることができる。なお、ローラ型基材の表面には、通常シリコーンゴム、フッ素ゴム等からなる弾性層が設けられる。
前記定着部材は、目的に応じて各種の添加剤等を含有していてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SiCなどのセラミックス粒子等を含有してもよい。
次に、定着工程について図面を用いて詳細に説明する。図2は本発明の画像形成方法の定着工程に用いられる定着装置の一例を示す概略構成図である。図2中、1は熱定着ローラ、2は加圧ローラ、3、3’は加熱源、4は定着部材表面層、5,5’は弾性層、6はトナー像、7は被転写体(本発明の電子写真用転写紙)、8,8’は基材(コア層)を意味する。なお、図2中に示される符号1、2で表される部材は、図1中に示す符号1、2で表される部材と基本的に同じ機能を有するものである。
図2に示す定着装置は、定着部材がローラ形状を有する装置であり、その基本的な構成は、熱定着ローラ1と、これに対向配置された加圧ローラ2とからなる。熱定着ローラ1は、その内部に加熱源3が内蔵され、加熱源3を内包するように弾性層5等の層が少なくとも1層以上設けられており、弾性層5の外周面には、最も外周に位置する定着部材表面層4が設けられている。
また、加圧ローラ2は、その内部に加熱源3’が内蔵され、加熱源3’を内包し、最も外周に位置する弾性層5’等の層が少なくとも1層以上設けられている。なお、加熱源3’は必要に応じて加圧ローラ2内部に設けなくてもよい。また、加熱源3、3’は、不図示の温度制御装置により所望の加熱温度が得られるように制御される。
熱定着ローラ1と、加圧ローラ2との当接部は、熱定着ローラ1に接する面側にトナー像6が形成された被転写体7が矢印S方向に挿通可能であり、この当接部を被転写体7が通過する際にトナー像6が加熱・加圧されることにより定着され、被転写体7表面に画像が形成される。
熱定着ローラ1の周囲には、必要に応じてさらに、熱定着ローラ1の表面に付着したトナーを除去するためのクリーニング部材、被転写体7を熱定着ローラ1表面から剥離させる爪(フィンガー)などを配置してもよい。
熱定着ローラ1及び/又は加圧ローラ2には、単層又は積層構造の弾性層5,5’を備えていることが好ましく、弾性層5,5’の厚みとしては、0.1〜3mmの範囲内であることが好ましく、0.5〜2mmの範囲内であることがより好ましい。
弾性層5、5’には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度は、60以下が好ましい。定着部材が弾性層5、5’を備えている場合、被転写体7上のトナー像6の凹凸に追従して前記定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を向上させることができる点で有利である。
なお、弾性層5、5’の厚みが3mmを越える場合には、定着部材の熱容量が大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長い時間を要する上、消費エネルギーも増大してしまう場合がある。また、弾性層5、5’の厚みが0.1mm未満で薄すぎる場合には、定着部材表面が、トナー像6の凹凸に追従して十分に変形できなくなるために、トナー像6の溶融ムラが発生したり、被転写体7を定着部材から剥離するために有効な弾性層5、5’の歪みが得られない場合がある。
下記に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが,勿論、本発明の範囲はそれらにより限定されるものでない。なお実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、「質量部」及び「質量%」を示す。
(実施例1)
基材として、市販の上質紙(OKプリンス上質 王子製紙株式会社製 坪量157g/m2)を準備した。次に、下記組成の樹脂塗工液を調製し、下記条件で発泡処理した後、これを用いて直ちにアプリケーターバーを用いて基材片面に塗工量が10g/m2となるように塗工して多孔性受像層を形成した。
続いて、下記組成の上塗り塗工液(上塗り液)を調整し、これをアプリケーターバーを用いて多孔性受像層表面に塗工量が1g/m2となるように塗工し、坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
〔樹脂塗工液の組成〕
・ポリエステル樹脂(MD1985、東洋紡績株式会社製):100質量部
・発泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):6質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):5質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):10質量部
〔発泡条件〕
上記樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1100rpmで空気と混合、攪拌して、発泡倍率3.2倍となるように発泡処理を施した。
〔上塗り液の組成〕
・トナー溶融促進物質(ヒノキチオール{化合物(1)}):50質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・イオン交換水:50質量部
(実施例2)
市販のコート紙(JDコート紙 王子製紙株式会社製 坪量157g/m2)を基材として用いた以外は実施例1と同様にして、坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
(実施例3)
実施例2で用いた基材上に、下記組成の樹脂塗工液を下記条件で発泡させたものを実施例1と同様にして塗工して多孔性受像層を形成した。続いて、下記上塗り液を実施例1と同様に多孔性受像層表面に塗工することにより、坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
〔樹脂塗工液の組成〕
・ポリエステル樹脂(MD1480 東洋紡績株式会社製):100質量部
・発泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):8質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):6質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):10質量部
〔発泡条件〕
上記樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1000rpmで空気と混合、攪拌して、発泡倍率3.0倍となるように発泡処理を施した。
〔上塗り液の組成〕
・トナー溶融促進物質(パントラクトン{化合物(4)}):25質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・イオン交換水:75質量部
(実施例4)
樹脂塗工液を発泡処理する際の攪拌速度を3000rpmとし、多孔性受像層を形成する際の塗工量を4g/m2とした以外は実施例3と同様にして坪量162g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
(実施例5)
樹脂塗工液を発泡処理する際の攪拌速度を700rpmとし、多孔性受像層を形成する際の塗工量を32g/m2とした以外は実施例3と同様にして坪量190g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
(実施例6)
下記組成の樹脂塗工液を下記条件で発泡処理したものを用いて多孔性受像層を形成し、その後、この多孔性受像層表面に上塗り液を塗工しなかった以外は実施例3と同様にして坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
〔樹脂塗工液の組成〕
・ポリエステル樹脂(MD1480 東洋紡績株式会社製):100質量部
・発泡剤(高級脂肪酸系、DC100A、サンノプコ社製):8質量部
・増粘剤(カルボキシメチルセルロース、AGガムSG、第一工業製薬社製):6質量部
離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):10質量部
・トナー溶融促進物質(パントラクトン{化合物(4)}):20質量部
〔発泡条件〕
上記樹脂塗工液を連続発泡機(商品名:ターボホイップTW−70、愛工舎製作所社製)を使用して、攪拌速度1200rpmで空気と混合、攪拌して、発泡倍率倍3.3倍となるように発泡処理を施した。
(実施例7)
以下の組成の上塗り液を用いる以外は実施例3と同様にして坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
〔上塗り液の組成〕
・トナー溶融促進物質(ノートカチン{化合物(6)}):25質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・イオン交換水:75質量部
(実施例8)
以下の組成の上塗り液を用いる以外は実施例3と同様にして坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
〔上塗り液の組成〕
・トナー溶融促進物質(β−ツヤブリシノール{化合物(7)}):25質量部
・離型剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、KF−354L、信越化学社製):5質量部
・イオン交換水:75質量部
(比較例1)
発泡処理していない樹脂塗工液を用いて受像層を形成し、また、上塗り液を受像層表面に塗工しなかった以外は実施例1と同様にして坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。
(比較例2)
多孔性受像層表面に上塗り液を塗工しなかった以外は実施例2と同様にして坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
(比較例3)
実施例2で使用した基材の片面に塗工量が10g/m2となるように下記組成の塗工液を塗工し坪量167g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
〔塗工液の調製〕
・ポリエステル樹脂(3M社製 WB50):80質量部
・トナー溶融促進物質(アジピン酸ジ(ブトキシエトキシエチル)、大八化学社製 BXA):10質量部
・ポリメチルメタクリレートビーズ(平均粒子径8μm、積水化成品工業社製 テクノポリマーMBX・8):0.1質量部
・界面活性剤(DuPont製、ZonylFSN):0.3質量部
・硝酸リチウム:0.2質量部
・脱イオン水:7質量部
(比較例4)
上塗り液に用いたトナー溶融促進物質として、ヒノキチオールの代わりにアジピン酸ジエステルを用いた以外は実施例1と同様にして坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
なお、用いたアジピン酸ジエステルは、一般的に使用されている可塑剤(製品名:RS−107、旭電化工業株式会社製、分子量434、粘度低下率=68%)である。
(比較例5)
上塗り液に用いたトナー溶融促進物質であるヒノキチオールの代わりにエーテル・エステル系化合物を用いた以外は実施例1と同様にして坪量168g/m2の電子写真用転写紙を得た。多孔性受像層の空隙特性については表1に示した。
なお、用いたエーテル・エステル系化合物は一般的に使用されている可塑剤(製品名:RS−700、旭電化工業株式会社製、分子量約550、粘度低下率=43%)である。
〔画像の形成〕
得られた電子写真用転写紙は、図1と同様な構成のDocuCentreColor 500(富士ゼロックス株式会社製、図2と同様なオイルレス定着機構配備)により、定着条件として厚紙2モードで画像を出力し、得られた画像について、画像段差、最大光沢度、および、Δグロスを評価した。評価結果を、電子写真用転写紙の各種特性値や製造条件と共に以下の表1に示す
Figure 0004442408
(品質評価方法)
なお、表1中に示す測定値や、評価結果の測定方法は以下の通りである。
〔坪量測定方法〕
JIS P 8124の方法により測定した。
〔空隙に関する測定方法〕
平均空隙径、表面空隙面積率は、走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡により多孔性受像層表面の画像を得た後、画像処理ソフト(Scion Image)で画像を空隙部と非空隙部とに二値化し、平均空隙径、表面空隙面積率を算出した。平均空隙径は多孔性受像層表面上に形成された空隙の形状が必ずしも真円ではないので、空隙部の面積をもとに、円相当直径に換算した値の平均値(空隙のサンプリング数=1000個)として求めた。また表面空隙面積率は下式(2)により算出した。
・式(2) 表面空隙面積率(%)=100×A/B
但し、式(2)において、Aは、多孔性受像層表面の任意の250μm×250μm四方の領域内における空隙部の全面積(μm2)、Bは、前記250μm×250μm四方の領域内の全面積(250×250μm2)を意味する。
〔溶融粘度の測定方法〕
溶融粘度の測定にはフローテスター(CFT−500 島津製作所製)を用いた。測定サンプルは、以下のようにして作製した。まず、トナー(100質量部)とトナー溶融促進物質(100質量部)を混合したものを、120℃に加熱したオーブン中に15分間放置し、その後、攪拌しながら常温で冷却する。次に、冷却したトナーとトナー溶融促進物質の混合物を絶乾状態にし、絶乾状態の混合物1.2gをサンプラーで円柱状にし、これを測定サンプルとした。
溶融粘度の測定は、ダイ(ノズル)の直径0.5mm、厚み1.0mm、押出荷重10kgf(98N)、初期設定温度50℃、プレヒートタイム300秒、昇温速度3℃/minに設定して実施した。
〔光沢度(グロス)の測定方法〕
JIS Z 8741の方法に基づき、光沢測定器(GM−26D型、村上色彩研究所社製)を使用し、定着後画像部について入射角と受光角が60度の条件で光沢度を測定した。
〔画像部光沢の均一性の評価〕
高精細カラーディジタル標準画像データ(ISO/JIS−SCID JIS X 9201−1995準拠、財団法人 日本規格協会発行)のカラーチャート(S7)画像サンプルを作製し画像部のΔグロス値を求めることにより画像部光沢の均一性を評価した。表1中に示す結果の評価基準は以下の通りである。なお、Δグロス値は下式(3)で表されるものである。
・式(3) Δグロス(%)=最大光沢部(%)−最小光沢部(%)
−Δグロス評価基準−
◎:Δグロス値が5%未満
○:Δグロス値が5%以上10%未満
△:Δグロス値が10%以上20%未満
×:Δグロス値が20%以上
〔画像段差の評価〕
非画像部と画像部との境界部の高低差を画像段差として評価した。測定方法は超深度形状顕微鏡(VK−8000、株式会社キーエンス社製)を用い、三次色100%定着画像部と非画像部との段差を測定した。なお、表1中に示す値は5箇所の測定値の平均値である。
(評価結果)
表1の結果から明らかなように、本発明の電子写真用転写紙を用いれば、トナーの埋まりこみが良好で、均一光沢感のあるカラー画像を形成可能であり、実用上極めて有用なものであることがわかった。
本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法の定着工程に用いられる定着装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 熱定着ローラ
2 加圧ローラ
3,3’ 加熱源
4 定着部材表面層
5、5’ 弾性層
6 トナー像
7 被転写体(電子写真用転写紙)
8,8’ 基材(コア層)
11 感光体
12 ローラ型帯電器
13 露光装置
14 現像装置
14a、14b、14c、14d 現像器
15 中間転写体
16 クリーナー
17 光除電器
18a、18b、18c 支軸ローラ
19 転写用ローラ
20 被転写体(電子写真用転写紙)

Claims (4)

  1. 基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた多孔性受像層とを含む電子写真用転写紙において、
    前記多孔性受像層に、ヒノキチオール、パントラクトン、ノートカチン又はβ−ツヤブリシノールが含まれることを特徴とする電子写真用転写紙。
  2. 基材と、該基材の少なくとも片面に設けられた多孔性受像層と、該多孔性受像層の表面を覆うヒノキチオール、パントラクトン、ノートカチン又はβ−ツヤブリシノールを含有する層とを含む電子写真用転写紙。
  3. 潜像担体上に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像を電子写真用現像剤を用いて現像し、前記潜像担体上にトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像を前記潜像担体上から被転写体上に転写する転写工程と、前記被転写体上に転写された前記トナー像を加熱圧着する定着工程とを含む画像形成方法において、
    前記被転写体が、請求項1又は2に記載の電子写真用転写紙であることを特徴とする画像形成方法。
  4. 前記定着工程が、オイルレス定着により行われることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
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