JP2005196060A - 電子写真用転写紙、及び画像形成方法 - Google Patents

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英三 栗原
Ryosuke Nakanishi
亮介 中西
Tsukasa Matsuda
司 松田
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文彦 清水
Tomofumi Tokiyoshi
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Abstract

【課題】
用紙の種類を変更せず1種類の紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能な電子写真用転写紙を提供すること。
【解決手段】
基材30表面に、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層32が塗工し、さらに塗工層32表面上に、JIS K 7234(環球法)の方法で測定した軟化点が50℃以上120℃以下である熱可塑性樹脂粒子34により形成された凹凸を形成する。そして、熱可塑性樹脂粒子34により形成された凸部の熱可塑性樹脂層32表面占有率が20%以上90%以下、熱可塑性樹脂粒子34により形成された熱可塑性樹脂層32表面の凹凸の中心線平均粗さRaが0.5μm以上6μm以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー複写機又はカラープリンター等の出力機の出力モードのみを変更することにより、用紙の種類を変更せず1種類の紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能な電子写真用転写紙に関するものである。
従来、電子写真方法によりカラー画像を形成する方法としては、感光材料上に、色分解光を照射して色別に静電潜像を形成し、これら色別の静電潜像を、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)等のカラートナーにより逐次現像して色別にカラートナー像を形成し、各色のトナー像を形成するたびごとに転写体上に重ね合わせて転写し、これらのトナー像を加熱溶融、定着してカラー画像を形成する方法がある。
また、別の方法としては、前記色別のカラートナー像を転写体ではなくて感光材料上に重ね合わせて形成し、この重ね合わされたカラートナー像を転写体上に一括転写し、これを加熱溶融、定着してカラー画像を形成する方法がある。さらに、別の方法として、感光体と転写体の間に中間的にベルト等を用いてカラートナー像を重ね合わせてから転写体にカラートナー像を一括転写し加熱溶融して定着する方法がある。
通常、電子写真方式で画像を出力する場合、目的に応じて用紙の種類を変更する必要がある。例えば低光沢画像を出力するためには、一般的に普通紙やマットコート紙等を使用し、高光沢画像であれば、例えば特開平10−221877号公報や特開平11−160905号公報に記載されているような転写シート表面に樹脂層を設け、トナーを樹脂層中に埋め込み光沢上昇させる電子写真用転写紙のような光沢紙を使用する。このように現状では、目的に応じて用紙の種類を変更するしかなく、1種類の用紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力することができる用紙はなかった。
特開平10−221877号公報 特開平11−160905号公報
従って、本発明は、上記の問題点を解決することを目的とする。即ち、本発明の目的は、用紙の種類を変更せず1種類の紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能な電子写真用転写紙、及び画像形成方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
第1の本発明の電子写真用転写紙は、
基材表面に、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層が塗工されている電子写真用転写紙において、
前記熱可塑性樹脂層表面上に、JIS K 7234(環球法)の方法で測定した軟化点が50℃以上120℃以下である熱可塑性樹脂粒子により形成された凹凸を有し、かつ該熱可塑性樹脂粒子により形成された凸部の熱可塑性樹脂層表面占有率が20%以上90%以下、熱可塑性樹脂粒子により形成された熱可塑性樹脂層表面の凹凸の中心線平均粗さRaが0.5μm以上6μm以下であることを特徴とする。
一方、第2の本発明の電子写真用転写紙は、
定着前の白紙光沢をA、下記定着条件(1)で定着したときの定着後の白紙光沢をB、下記定着条件(2)で定着したときの定着後の白紙光沢をC、下記定着条件(1)、(2)で定着した後の最大光沢部と最小光沢部の白紙光沢差をそれぞれDB、DCとしたとき、下記(1)〜(4)に示す条件を満たすことを特徴とする。
定着条件(1):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:40msec
定着条件(2):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:150msec
式(1):A≦20
式(2):C−B≧5
式(3):DB≦20
式(4):DC≦20
また、本発明の画像形成方法は、潜像担体上に潜像を形成する工程、前記潜像を電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する工程、前記トナー像を被転写体に転写する工程、及び、前記被転写体上に転写されたトナー像を前記被転写体上に加熱圧着する定着工程を含み、前記被転写体が、上記第1又は第2の本発明の電子写真用転写紙であることを特徴としている。
本発明によれば、用紙の種類を変更せず1種類の紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能である、という効果を奏する。
以下、本発明の電子写真用転写紙及び画像形成方法について詳細に説明する。
(電子写真用転写紙)
第1の本発明の電子写真用転写紙は、図1に示すように、基材30表面に熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層32が塗工され、前記熱可塑性樹脂層32表面上に熱可塑性樹脂粒子34により形成された凹凸を有するものである。なお、熱可塑性樹脂層32は、基材30の片面のみに形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。
ここで、光沢の発現には光沢測定面の粗さが影響している。つまり低光沢画像を得るためには定着後の白紙部、画像部の表面を粗くする必要があり、反対に高光沢画像を得るためには定着後の白紙部、画像部の表面を平滑にする必要がある。
そこで、電子写真用転写紙で均一な低光沢画像を出力する場合、出力機の出力モードを定着時間が短くなるモードに設定すると、図2(a)に示すように、画像部では定着時にトナー36の溶融は進行するが、熱可塑性樹脂粒子34が完全に溶融せず、画像部は熱可塑性樹脂粒子34の凹凸の影響が画像部表面に現れ低光沢画像となる。一方、図2(b)に示すように、白紙部では熱可塑性樹脂粒子34の変形が小さいので熱可塑性樹脂層32表面に熱可塑性樹脂粒子34の凹凸が残り低光沢になる。
また、電子写真用転写紙で均一な高光沢画像を出力する場合、出力機の出力モードを定着時間が長くなるモードに設定すると、図3(a)に示すように、画像部では定着時にトナー36の溶融及び熱可塑性樹脂粒子34の溶融が進行し、トナー画像部表面及び熱可塑性樹脂粒子34の表面が平滑になり高光沢画像になる。一方、図3(b)に示すように、白紙部では熱可塑性樹脂粒子34の変形が大きくなり、熱可塑性樹脂層32表面が平滑化され高光沢となる。
このため、第1の本発明の電子写真用転写紙では、用紙の種類を変更せず1種類の紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能となる。
一方、第2の本発明の電子写真用転写紙は、下記(1)〜(4)に示す条件を満たすものである。
式(1):A≦20(好ましくは5≦A≦15)
式(2):C−B≧5(好ましくは70≧C−B≧10、より好ましくは60≧C−B≧15)
式(3):DB≦20(好ましくはDB≦15、より好ましくはDB≦10)
式(4):DC≦20(好ましくはDC≦15、より好ましくはDC≦10)
ここで、Aは定着前の白紙光沢を示し、Bは下記定着条件(1)で定着したときの定着後の白紙光沢を示し、Cは下記定着条件(2)で定着したときの定着後の白紙光沢を示し、DB、DCはそれぞれ下記定着条件(1)、(2)で定着した後の最大光沢部と最小光沢部の白紙光沢差を示す。なお、下記定着条件において、面圧とは、加熱ロールと加圧ロールとのニップ圧を示す。
・定着条件(1):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:40msec
・定着条件(2):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:150msec
通常、電子写真用転写紙の白紙部は定着前よりも定着後で光沢が上昇するので、定着前の白紙光沢が高いと、定着後に低光沢にすることが難しくなる。したがって、定着前の光沢を低くする必要があり、Aの値は20以下である必要があるといえる。また、C−Bの値が5よりも小さいと、官能的にも光沢差がなくなってしまう。さらに、DB、DCのそれぞれの値が20より大きいと、画像全体の光沢ムラが目立ち違和感を感じてしまう。
なお、白紙光沢は、JIS Z 8741の方法に基づき、光沢測定器(GM−26D型、村上色彩研究所社製)を使用して、入射角と受光角が60度の条件で測定する。
このため、第2の本発明の電子写真用転写紙は、上記式(1)〜(4)に示す条件を全て満たすことで、はじめてカラー複写機又はカラープリンター等の出力機の出力モードのみを変更することにより、用紙の種類を変更せず1種類の紙で目的に応じて均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能なものとなる。
なお、第2の本発明の電子写真用転写紙として好適な構成としては、第1の本発明の電子写真用転写紙の構成が挙げられる。
以下、各構成について詳細に説明する。なお、符号は省略して説明する。
熱可塑性樹脂粒子の特性としては、JIS K 7234(環球法)の方法で測定した軟化点が50℃以上120℃以下である。軟化点が50℃未満では、定着時に熱可塑性樹脂粒子の軟化、溶融が過剰に進行し定着ロールに付着してしまう。軟化点が120℃より高いと、熱可塑性樹脂粒子の軟化、溶融が進まず高光沢画像を得ることができない。熱可塑性樹脂粒子の軟化点は、より好ましくは60℃以上110℃以下、さらに好ましくは、70℃以上100℃以下である。
熱可塑性樹脂粒子が形成する凸部の熱可塑性樹脂層表面占有率は、20%以上90%以下である。熱可塑性樹脂層表面占有率が20%未満では、定着時に溶融する熱可塑性樹脂粒子の量が少ないため、熱可塑性樹脂層表面に溶融した熱可塑性樹脂粒子がある部分とない部分とで凹凸ができてしまい高光沢にならない。また、占有率熱可塑性樹脂層表面占有率が90%を超えると、定着時に熱可塑性樹脂粒子が溶融しにくくなり、熱可塑性樹脂粒子の凹凸が残ってしまい、高光沢な画像を得ることができない。熱可塑性樹脂層表面占有率は、より好ましくは30%以上80%以下である。
ここで、この占有率は、熱可塑性樹脂粒子によって形成される凸部が熱可塑性樹脂層表面に占める割合を示しており、超深度形状顕微鏡(VK−8000、キーエンス社製)により高低画像を取り込み、高低画像を二値化処理して求められる。
熱可塑性樹脂粒子が形成する凹凸による熱可塑性樹脂層表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.5μm以上6μm以下である。熱可塑性樹脂層表面の中心線平均粗さが0.5μm未満では、定着後の粗さが小さくなりすぎてしまい、低光沢画像を出力するのが困難になる。中心線平均粗さが6μmより大きいと、定着後の粗さが大きくなりすぎてしまい、高光沢画像を出力するのが困難になる。熱可塑性樹脂層表面の中心線平均粗さは、より好ましくは1μm以上4μm以下である。
熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、2μm以上30μm以下であることが好ましい。平均粒子径が2μm未満では、定着後の熱可塑性樹脂粒子の凹凸が小さくなり、定着条件を変更しても光沢に差が現れないことがある。また、平均粒子径が30μmより大きいと、転写時に熱可塑性樹脂粒子表面にトナーがのらず、定着後に熱可塑性樹脂粒子の白点が残ってしまうことがある。熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、より好ましくは5μm以上20μm以下である。
熱可塑性樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂としては、後述する熱可塑性樹脂層と同様の熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂粒子の生成方法としては、熱可塑性樹脂単独あるいは離型剤等を混合し混練、粉砕したものを分級する方法や重合法等を用いることができる。また、熱可塑性樹脂粒子には、後述する熱可塑性樹脂層と同様に、離型剤を混合していることが望ましい。この離型剤については後述する。
ここで、熱可塑性樹脂粒子により熱可塑性樹脂層表面に凹凸を形成する方法としては、熱可塑性樹脂粒子を水又は溶剤に分散させ熱可塑性樹脂層表面に一般に使用される塗布方法、例えば、ブレード塗布、エアナイフ塗布、ロール塗布、バー塗布等で熱可塑性樹脂層表面に塗布した後に加熱接着する方法、水や溶剤に分散させなくても直接熱可塑性樹脂層表面に散在させ加熱接着する方法、又は熱可塑性樹脂層表面に数ミクロンの熱可塑性樹脂粒子接着層を設け接着固定する方法等がある。
基材としては、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、合成紙、フィルム等を使用できる。基材として紙が使用される場合、原料として使用できるパルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)、合成パルプ紙、天然パルプと合成パルプの混抄紙、さらには各種の抄き合わせ紙を挙げることができる。原紙は30〜500μm、望ましくは50〜300μm、より望ましくは、100〜200μmが好ましい。パルプの叩解には、ビータやリファイナー等を使用できる。パルプを叩解した後に得られるパルプスラリーには、必要に応じて各種添加材、例えば、填料、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整剤、その他の薬剤などが添加される。
填料としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。紙力増強剤としては、例えば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等が挙げられる。サイズ剤としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジン等のロジン誘導体、パラフィンワックス、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水琥珀酸(ASA)、エポキシ化脂肪酸アミド等が挙げられる。定着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチオン性ポリマー等が挙げられる。pH調整剤としては、例えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。その他の薬剤としては、例えば、消泡剤、染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤等が挙げられる。
表面サイズ処理に使用される処理液には、水溶性高分子、サイズ剤、耐水性物質、顔料、pH調整剤、染料、蛍光増白剤などが含まれていてもよい。水溶性高分子としては、例えば、カチオン化澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェート、ゼラチン、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン−無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。サイズ剤としては、例えば、石油樹脂エマルジョン、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルキルエステルのアンモニウム塩、ロジン、高級脂肪酸塩、アルキルケテンダイマー(AKD)、エポキシ化脂肪酸アミド等が挙げられる。耐水性物質としては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、塩化ビニリデン共重合体等のラテックス・エマルジョン類、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン挙げられる。顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化チタン等が挙げられる。pH調整剤としては、例えば、塩酸、苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が挙げられる。
基材としてコート紙を用いる場合、少なくとも片面に主として接着剤と顔料からなる塗布液を塗工して得られる塗工層を有するコート紙が用いられる。顔料塗工層用接着剤としては、水溶性及び/又は水分散性の高分子化合物が用いられ、例えば、カチオン性澱粉、両性澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エステル化澱粉、エ−テル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、天然ゴム等の天然あるいは半合成高分子化合物、ポリビニルアルコール、イソプレン、ネオプレン、ポリブタジエン等のポリジエン類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハライド、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、メチルビニルエーテル等のビニル系重合体や共重合体類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等の合成ゴムラテックス、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成高分子化合物等を用いることができる。そしてこれらの中から、電子写真用転写紙の品質目標に応じて1種あるいは2種以上が適宜選択して使用される。
接着剤の配合割合は、顔料100質量部に対して5〜50質量部の範囲内にあることが好ましい。それが5質量部未満では、得られた塗工層上に樹脂層を塗工する時に基材の表面が樹脂液によって侵されるため、良好な白紙光沢度を得ることが出来ない。またそれが50質量部を越えると、顔料塗工層を塗工時に泡が発生し、塗工面にザラツキを生ずるため、良好な白紙光沢度が得られない。
顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム、微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂並びにそれらの微小中空粒子や貫通孔型の有機顔料等が挙げられ、これらの中から1種あるいは2種以上が用いられる。
この顔料塗工層用塗被液中には、これらの他に各種助剤、例えば界面活性剤、pH調節剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、分散剤、流動変性剤、導電防止剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、酸化防止剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、耐水化剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、香料等が必要に応じて適宜使用することも可能である。
顔料塗工層の塗工量については、転写紙の使用目的に応じて適宜に選択されるものであるが、一般的には、基材表面の凹凸を完全に覆う程度の量が必要であり、乾燥質量で8〜40g/m2であることが好ましい。塗工層を形成する塗被方法としては、一般に公知の塗被装置、例えばブレードコータ、エヤーナイフコータ、ローラコータ、リバースローラコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、ブラシコータ、ツーローラあるいはメータリングブレード式のサイズプレスコータ、ビルブレードコータ、ショートドウェルコータ、ゲートローラコータ等が適宜用いられる。
顔料塗工層は、基材の片面或いは両面に形成され、塗工層は1層あるいは必要に応じて2層以上の中間層を設け、多層構造にすることも可能である。なお両面塗工、又は多層構造にする場合、各々の塗被液が同一、または同一塗工量である必要はなく、所要の品質レベルに応じて適宜調整して配合されればよい。また基材の片面に塗工層を設けた場合、裏面に合成樹脂層や接着剤と顔料等からなる塗被層又は帯電防止層等を設けて、カール発生防止、印刷適性付与、及び給排紙適性等を付与することも可能である。さらに基材の裏面に種々の加工、例えば粘着、磁性、難燃、耐熱、耐水、耐油、防滑等の後加工を施すことにより、各種の用途適性を付加することも勿論可能である。
顔料塗工層を有する基材は、通常の乾燥工程や表面処理工程等において、水分含有量が3〜10質量%、好ましくは4〜8質量%程度となるように調整して仕上げられる。
また、基材に平滑化処理を施す際には、通常のスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等の平滑化処理装置を用いて行われる。また、オンマシンやオフマシンで適宜施されてもよく、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。
熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル、スチレン−メタクリル酸エステル等を用いることができるが、特にポリエステル樹脂を用いることが好ましい。ポリエステル樹脂を構成する多価カルボン酸成分と多価アルコール成分としては、下記のものが例示される。
多価カルボン酸成分としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ドデシルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びこれらの酸の低級アルキルエステル等を用いることができる。
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAにオレフィンオキサイドを付加したモノマー等を用いることができる。本発明に用いられるポリエステル樹脂は、上記多価カルボン酸成分の1種以上と多価アルコール成分の1種以上との重合により合成される。
熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂の特性としては、JIS K 7234(環球法)の方法で測定した軟化点が50℃以上120℃以下であることが好ましい。軟化点が50℃未満では、定着時に熱可塑性樹脂の軟化、溶融が過剰に進行し、定着時の定着ロールとの離型性が悪化し、熱可塑性樹脂が定着ロールに付着してしまう。軟化点が120℃より高いと、熱可塑性樹脂層の軟化に熱を奪われてしまい、熱可塑性樹脂粒子の軟化が進みにくく、高光沢にすることができない。また、熱可塑性樹脂層の塗工厚は2μm以上20μm以下であることが好ましい。熱可塑性樹脂層の厚さが2μm未満では、基材の表面粗さの影響を受けやすく、定着後に高光沢にすることができない。熱可塑性樹脂層の厚さが20μmより大きいと、樹脂層の軟化が起こりにくく、熱可塑性粒子状樹脂の密着性が悪くなる。より好ましくは5μm以上15μm以下である。
熱可塑性樹脂層の基材(例えばコート紙)上への塗工には、一般に公知の塗被装置、例えば、リバースローラコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアコータ等の装置が適宜用いられる。また熱可塑性樹脂層を塗工された基材は、必要に応じて平滑化処理されてもよく、この平滑化処理は通常のスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等の平滑化処理装置によって施される。また加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。
熱可塑性樹脂層は、温度28℃、相対湿度85%において、その表面電気抵抗が8.0×108Ω以上になるようにその組成を調整されたものが好ましい。また、目的に応じて顔料、導電剤、消臭剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を配合してもかまわない。
熱可塑性樹脂層には離型剤を混合していることが望ましい。離型剤としてはワックス類、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸アミド等を用いることができる。ワックス類としてはカルナバワックス、ライスワックス等の植物性ワックスやパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラクタム等の石油系ワックス及びポリエチレンワックスのような合成炭化水素ワックスがあげられる。高級脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール等が上げられる。高級脂肪酸アミドとしてはステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミドが上げられる。この離型剤は熱可塑性樹脂層中に0.1質量%から30質量%配合されているのが好ましい。さらに好ましくは1%から20%である。0.1%未満では、離型剤としての効果が不十分で、定着時に熱ローラにまきついてしまうことがある。また、30%より多く配合すると、定着後の画像部、白紙部に離型剤の染み出し後が残ってしまうことがある。
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、公知の電子写真方式を利用した画像形成方法であり、被転写体として上記本発明の電子写真用転写紙を用いる。画像が形成される。画像形成方法としては、特に限定されないが、具体的には以下に説明する画像形成方法であることが好ましい。
すなわち、潜像担体上に潜像を形成する工程、前記潜像を電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する工程、前記トナー像を被転写体に転写する工程、及び、前記被転写体上に転写されたトナー像を前記被転写体上に加熱圧着する定着工程を含む画像形成方法である。この定着工程は、オイルレス定着であることが好ましい。
なお、オイルレス定着とは、定着に際して、定着部材表面にオイル等の離型剤を含まない状態で定着する定着方法であり、一般的には従来の定着装置から定着部材表面に離型剤を供給する手段を省いた定着装置を用いて行われる定着方法である。また、上記したような画像形成方法において、4つの工程以外に、必要に応じて他の工程を有していてもよい。
オイルレス定着によれば、オイルを使用しないために、得られた画像表面のざらつきが抑えられると共に、画像表面への筆記が容易になるため、好ましく用いられる。
また、トナーの樹脂成分としては、ポリエステル樹脂あるいはスチレン−アクリル樹脂等が主に用いられる。トナーの生成方法については粉砕法、重合法等どのような生成方法を用いてもかまわない。
次に、本発明の画像形成方法について、図面を用いて具体的に説明する。図4は、本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図4中、1は熱定着ローラ、2は圧着ローラ、3は加熱源、11は感光体、12はローラ型帯電器、13は露光装置、14aは現像剤(シアン)を搭載した現像器、14bは現像剤(マゼンタ)を搭載した現像器、14cは現像剤(イエロー)を搭載した現像器、14dは現像剤(ブラック)を搭載した現像器14a、14は現像装置、15は中間転写体、16はクリーナー、17は光除電器、18a、18b及び18cは支軸ローラ、19は転写用ローラ、20は被転写体(本発明の電子写真用転写紙)を表す。
図4に示す画像形成装置は、矢印R方向に回転可能な感光体11の周囲に時計回り方向に、ローラ型帯電器12、露光装置13、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各現像剤を搭載した現像器14a、14b、14c、14dを内蔵した現像装置14、ベルト状の中間転写体15、クリーナー16、及び、光除電器17が、この順序で配置されている。
中間転写体15は、その内周面に配置された支軸ローラー18a、18b及び18cにより張架されており、矢印P方向に回転可能である。支軸ローラー18aは、中間転写体15を介して、感光体11と圧接している。支軸ローラー18cは、中間転写体15を介して、転写用ローラー19と圧接している。
また、中間転写体15の外周面と転写用ローラー19との当接部は、被転写体20が矢印Q方向に挿通可能である。中間転写体15の外周面と転写用ローラー19との当接部の矢印Q方向側には、熱定着ローラ1とこれに圧接する加圧ローラ2とからなる熱ローラ定着装置が配置されており、熱定着ローラ1と加圧ローラ2との当接部を、中間転写体15の外周面と転写用ローラー19との当接部を通過した被転写体20が矢印Q方向に挿通可能である。
図4に示す画像形成装置を用いた画像形成は以下のように行われる。まず、ローラ型帯電器12により矢印R方向に回転する感光体11表面を帯電させる。感光体11表面の帯電した部分に、露光装置13から、シアン、マゼンタ、イエローの各色に対応した画像情報に基づいて照射される照射光Lにより感光体11表面を露光し潜像を形成する。この感光体11表面に形成された潜像は、現像装置14に内蔵された現像器14a、14b、14c、14dにてそれぞれ現像され、各色毎にトナー像が形成される。現像されたトナー像は、ベルト状の中間転写体15の外周面上に転写される。
中間転写体15の外周面上に転写されたトナー像は、中間転写体15の矢印P方向への進行に伴い、支軸ローラー18cと中間転写体15を介して圧接されている転写用ローラ19との間まで移動する。中間転写体15の外周面上のトナー像が、支軸ローラー18cと中間転写体15とを介して圧接されている転写用ローラ19との当接部(ニップ部)を通過する際、このニップ部を矢印Q方向へと挿通された被転写体20上に転写される。被転写体20上に転写されたトナー像は、被転写体20が熱定着ローラ1と加圧ローラ2との当接部を矢印Q方向に通過する際に被転写体20上に定着され、画像が形成される。
なお、感光体11は、トナー像を中間転写体15の外周面上に転写した後、さらに矢印R方向に回転し、感光体11上残存したトナーをクリーナー16によって除去し、感光体11上に残存した残留電荷を光除電器17によって除電することにより、次の画像形成に備える。
本発明の画像形成方法に用いる定着装置としては、接触型熱定着装置が使用でき、例えば芯金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した熱定着ローラと、芯金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ローラとからなる熱ローラ定着装置や、このようなローラとローラとの組み合わせ以外にも、2つの部材のいずれかが加熱及び/又は加圧機能を有するローラとベルトとの組み合わせ、また、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置を使用することができる。
定着部材の基材(コア)には、耐熱性に優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質が選択され、ローラ型の定着装置の場合には、例えばアルミ、鉄、銅等が選択され、ベルト型の定着装置の場合には、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等が選択される。ローラ型基材の表面には、通常シリコーンゴム、フッ素ゴム等からなる弾性ゴム層を表面に設けている。
前記定着部材は、目的に応じて各種の添加剤等を含有していてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SiCなどのセラミックス粒子等を含有してもよい。
次に、定着工程について図面を用いて詳細に説明する。図5は本発明の画像形成方法の定着工程に用いられる定着装置の一例を示す概略構成図である。図5中、1は熱定着ローラ、2は加圧ローラ、3は加熱源、4は定着部材表面層、5は弾性層、6はトナー像、7は被転写体(本発明の電子写真用転写紙)を意味する。なお、図5中に示される符号1、2は図4中に示す符号1、2と基本的に同じ機能を有するものである。
図5に示す定着装置は、定着部材がローラ形状を有する装置であり、その基本的な構成は、熱定着ローラ1と、これに対向配置された加圧ローラ2とからなる。熱定着ローラ1は、その内部に加熱するための加熱源3が内蔵され、加熱源3を内包するように弾性層5等の層が少なくとも1層以上設けられており、弾性層5の外周面には、最も外周に位置する定着部材表面層4が設けられている。
また、加圧ローラ2は、その内部に加熱するための加熱源3が内蔵され、加熱源3を内包し、最も外周に位置する弾性層5等の層が少なくとも1層以上設けられている。なお、加熱源3は加圧ローラ2内部に設けなくてもよい。また、加熱源3は、不図示の温度制御装置により所望の加熱温度が得られるように制御される。
熱定着ローラ1と、加圧ローラ2との当接部は、熱定着ローラ1に接する面側にトナー像6が形成された被転写体7が矢印S方向に挿通可能であり、この当接部を被転写体7が通過する際にトナー像6が加熱・加圧されることにより定着され、被転写体7表面に画像が形成される。
熱定着ローラ1の周囲には、必要に応じてさらに、熱定着ローラ1の表面に付着したトナーを除去するためのクリーニング部材、被転写体7を熱定着ローラ1表面から剥離させる爪(フィンガー)などを配置してもよい。
熱定着ローラ1及び/又は加圧ローラ2には、単層又は積層構造の弾性層5を備えていることが好ましく、弾性層5の厚みとしては、0.1〜3mmの範囲内であることが好ましく、0.5〜2mmの範囲内であることがより好ましい。弾性層5には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度は、60以下が好ましい。定着部材が弾性層5を有すると、被転写体7上のトナー画像6の凹凸に追従して前記定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を向上させることができる点で有利である。なお、弾性層5の厚みが3mmを越える場合には、定着部材の熱容量が大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長い時間を要する上、消費エネルギーも増大してしまう場合がある。また、弾性層の厚みが0.1mm未満である場合には薄すぎると、定着部材の変形がトナー画像の凹凸に追従できなくなり、溶融ムラが発生し、また、剥離に有効な弾性層の歪みが得られない場合がある。
下記に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが,勿論、本発明の範囲はそれらにより限定されるものでない。なお実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、「質量部」及び「質量%」を示す。
(実施例1)
市販の坪量157g/m2の上質紙(OKプリンス、王子製紙社製)に下記内容の塗工液を調製し、バーコーターを用いて塗工厚が10μmとなるように塗工して熱可塑性樹脂層を形成した。
〔熱可塑性樹脂層塗工液〕
・熱可塑性樹脂:ポリエステル樹脂(タフトンNE382、花王社製、軟化点102℃) 100質量部
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製) 3質量部
次に、下記熱可塑性樹脂粒子を用いて熱可塑性樹脂層表面に凹凸を形成し電子写真用転写紙を得た。また、熱可塑性樹脂粒子の熱可塑性樹脂層占有率は45%であった。
〔熱可塑性樹脂粒子〕
下記熱可塑性樹脂と下記離型剤を混錬し、粉砕機(SR−15 日清エンジニアリング社製)及び分級機(TC−15、日清エンジニアリング社製)を使用し、熱可塑性樹脂と離型剤の混合粒子(平均粒子径5μm)を得た。平均粒子径はマイクロトラック FRA(日機装社製)を使用し測定した。
・熱可塑性樹脂:ポリエステル樹脂(ポリサイザーS2010、大日本インキ化学工業社製、軟化点60℃) 100質量部
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製) 10質量部
〔画像出力方法〕
得られた電子写真用転写紙を富士ゼロックス社製、間接電子写真方式の複写機Docu Centre Color500で未定着画像を出力し、図5に示す定着装置と同様な構成のオフラインフューザーで定着した。定着条件を以下に示す。
・定着条件(1):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:40msec
・定着条件(2):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:150msec
また、富士ゼロックス社製、間接電子写真方式のプリンターDocu Print C2220(以下DPC2220)の出力モードを以下のようにしてそのまま用い、画像を出力した。
・出力モード:普通紙モード及び厚紙2モード
(実施例2)
市販の坪量157g/m2のキャストコート紙(ミラーコートゴールド、王子製紙社製)に実施例1と同様の熱可塑性樹脂層、熱可塑性樹脂粒子を設け電子写真用転写紙を得て、実施例1と同様の出力条件で画像を出力した。
(実施例3)
下記組成の熱可塑性樹脂粒子を用い熱可塑性樹脂層表面に凹凸を形成する以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
〔熱可塑性樹脂粒子〕
・熱可塑性樹脂:ポリエステル樹脂(タフトンNE382、花王社製、軟化点102℃) 100質量部
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製) 10質量部
(実施例4)
熱可塑性樹脂粒子の熱可塑性樹脂層表面占有率を24%に変更した以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(実施例5)
熱可塑性樹脂粒子の熱可塑性樹脂層表面占有率を83%に変更した以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(実施例6)
熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径を25μm、中心線平均粗さを3.8μmに変更した以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(実施例7)
熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径を25μm、中心線平均粗さを5.6μmに変更した以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(比較例1)
市販の坪量157g/m2の上質紙(OKプリンス、王子製紙社製)をそのまま実施例1と同様の方法で画像を出力した。
(比較例2)
市販の坪量157g/m2のキャストコート紙(ミラーコートゴールド、王子製紙社製)をそのまま実施例1と同様の方法で画像を出力した。
(比較例3)
市販の坪量157g/m2のキャストコート紙(ミラーコートゴールド、王子製紙社製)の表面に下記組成の塗工液を調整し、バーコーターを用い塗工厚が10μmになるように塗工して熱可塑性樹脂層を形成して、電子写真用転写紙を得て、実施例1と同様の方法で画像を出力した。
〔熱可塑性樹脂層塗工液〕
・熱可塑性樹脂:ポリエステル樹脂(タフトンNE382、花王社製、軟化点102℃) 100質量部
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製) 3質量部
(比較例4)
下記組成の熱可塑性樹脂粒子を用い熱可塑性樹脂層表面に凹凸を形成する以外は比較例4と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
〔熱可塑性樹脂粒子〕
・熱可塑性樹脂:エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックスEV40LX、三井デュポンポリケミカル社製、軟化点40℃、平均粒子径5μm) 100質量部
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製) 3質量部
(比較例5)
下記組成の熱可塑性樹脂粒子を用い熱可塑性樹脂層表面に凹凸を形成する以外は比較例4と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
〔熱可塑性樹脂粒子〕
・熱可塑性樹脂:スチレン−アクリル共重合体(SE−0020、積水化学工業社製、軟化点130℃、平均粒子径5μm) 100質量部
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製) 3質量部
(比較例6)
熱可塑性樹脂粒子の熱可塑性樹脂層表面占有率を16%に変更した以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(比較例7)
熱可塑性樹脂粒子の熱可塑性樹脂層表面占有率を95%に変更した以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(比較例8)
熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径を1μm、中心線平均粗さを0.3μmとする以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(比較例9)
熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径を40μm、中心線平均粗さを7.3μmとする以外は実施例2と同様にして電子写真用転写紙を得て、画像を出力した。
(評価方法)
得られた各電子写真用転写紙の評価については以下の通りである。結果を表1及び表2に示す。
〔中心線平均粗さの測定〕
JIS B 0651の方法に基づき、三次元表面粗さ測定器(SE−30K、小坂研究所社製)を使用し定着前の白紙部について測定を行った。
〔熱可塑性樹脂軟化点の測定方法〕
JIS K 7234(環球法)の方法で測定した。
〔熱可塑性樹脂粒子の熱可塑性樹脂層表面占有率の測定方法〕
サンプルを超深度形状顕微鏡(VK−8000、キーエンス社製)により高低画像を取り込み、高低画像を二値化処理し、熱可塑性樹脂粒子の占有率を求めた。
〔白紙部の光沢(白紙光沢)の測定方法〕
JIS Z 8741の方法に基づき、光沢測定器(GM−26D型、村上色彩研究所社製)を使用し、定着後画像部について入射角と受光角が60度の条件で光沢度を測定した。
〔白紙部の光沢(白紙光沢)の均一性の評価〕
出力チャートとして、高精細カラーディジタル標準画像データ(ISO/JIS−SCID JIS X 9201−1995準拠、財団法人 日本規格協会発行)の画像密度を変更させているカラーチャート(S7)画像サンプルを使用し、定着後の白紙部の光沢を測定しΔグロスを算出した。ここで白紙光沢差であるΔグロスとは式Δグロス(%)=最大光沢部(%)−最小光沢部(%)で示される。
Figure 2005196060
Figure 2005196060
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の電子写真用転写紙は、カラー複写機又はカラープリンター等の出力機の出力モードのみを変更することにより、用紙の種類を変更せず1種類の紙で均一な低光沢画像から高光沢画像までを出力可能であることがわかり、実用上極めて有用なものであることがわかる。
本発明の電子写真用転写紙の一例を示す概略構成図である。 本発明の電子写真用転写紙が低光沢になるときを説明するための部分構成図である。 本発明の電子写真用転写紙が高光沢になるときを説明するための部分構成図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法の定着工程に用いられる定着装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 熱定着ローラ
2 加圧ローラ
3 加熱源
4 定着部材表面層
5 弾性層
6 トナー像
7 被転写体(電子写真用転写紙)
11 感光体
12 ローラ型帯電器
13 露光装置
14 四色現像器(14a、14b、14c、14d)
15 中間転写体
16 クリーナー
17 光除電器
18 支軸ローラ(18a、18b、18c)
19 転写用ローラ
20 被転写体(電子写真用転写紙)

Claims (3)

  1. 基材表面に、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層が塗工されている電子写真用転写紙において、
    前記熱可塑性樹脂層表面上に、JIS K 7234(環球法)の方法で測定した軟化点が50℃以上120℃以下である熱可塑性樹脂粒子により形成された凹凸を有し、かつ該熱可塑性樹脂粒子により形成された凸部の熱可塑性樹脂層表面占有率が20%以上90%以下、熱可塑性樹脂粒子により形成された熱可塑性樹脂層表面の凹凸の中心線平均粗さRaが0.5μm以上6μm以下であることを特徴とする電子写真用転写紙。
  2. 定着前の白紙光沢をA、下記定着条件(1)で定着したときの定着後の白紙光沢をB、下記定着条件(2)で定着したときの定着後の白紙光沢をC、下記定着条件(1)、(2)で定着した後の最大光沢部と最小光沢部の白紙光沢差をそれぞれDB、DCとしたとき、下記(1)〜(4)に示す条件を満たすことを特徴とする電子写真用転写紙。
    定着条件(1):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:40msec
    定着条件(2):加熱ロール温度:175℃、加圧ロール温度:135℃、面圧:3.3kgf/cm2、定着機ニップ通過時間:150msec
    式(1):A≦20
    式(2):C−B≧5
    式(3):DB≦20
    式(4):DC≦20
  3. 潜像担体上に潜像を形成する工程、前記潜像を電子写真用現像剤により現像しトナー像を形成する工程、前記トナー像を被転写体に転写する工程、及び、前記被転写体上に転写されたトナー像を前記被転写体上に加熱圧着する定着工程を含む画像形成方法において、
    前記被転写体が、請求項1又は2に記載の電子写真用転写紙であることを特徴とする画像形成方法。
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