JP2011523469A - 画像ブロッキング防止用トナー組成物 - Google Patents

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Abstract

エレクトログラフィーによって調製される画像は、過酷な条件(例えば、高温と高い相対湿度条件)に曝されることが多い。このような条件下において、プリントが向かい合わせに積み重ねられると、固着する傾向があり、このようなプリントを、損傷を伴うことなく分離させることは困難である。エチレン-ビス-ステアラミドが、融合画像における保護層を形成させるために使用される常套のCYMK着色画像トナーのガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有するトナーバインダーを用いる保護トナー組成物に配合される。さらに、エチレン-ビス-ステアラミドは、溶融器ローラーにおいて使用される一般的な油状剥離剤の作用を妨害しない。エチレン-ビス-ステアラミドを、2000以上の重量平均分子量と2.0未満の多分散性を有するポリアルカンワックスと併用することによって、付加的な保護作用が達成される。

Description

本発明は、一般的には、エレクトログラフィー印刷に有用なトナーと現像剤に関する。特に、本発明は、エレクトログラフィーによって調製される画像とプリントが高い温度と相対湿度の条件下に曝されたときに発生する固着とブロッキングの防止を補助する保護トナー組成物に関する。
受像要素上に画像を印刷するための1つの一般的な方法は、エレクトログラフィー又はエレクトロスタトグラフィーと呼ばれている。この方法においては、誘電性要素を均一に帯電させた後、均一な帯電領域の選択された領域を放電させることにより、画像に対応する静電荷パターンを発生させることによって、誘電性要素上に静電画像を形成させる。このような放電は、一般的には、均一に帯電した誘電性要素を、該誘電性要素に向けられたレーザー装置又はLEDアレーの内部の特定の光源を選択的に活性化させることによって発生する化学線に曝すことによっておこなわれる(この態様は、一般的には、電子写真法と呼ばれている)。あるいは、画像に対応する静電荷パターンは、帯電性要素上に直接的に形成させてもよい。画像に対応した電荷パターンが形成された後、誘電性要素上の電荷パターンと実質的に反対の電荷が着色化(場合によっては、無着色化)マーキング粒子又はトナーに電荷が付与され、該マーキング粒子又はトナーは誘電性要素の近傍へ誘導されて画像に対応する電荷パターンへ誘引され、該電荷パターンの可視画像への現像がおこなわれる。
次いで、適当な受像要素(例えば、普通ボンド紙の裁断シート等)を、誘電性要素上においてマーキング粒子で現像された画像に対応する電荷パターンに対して並列に配置させる。適当な電場を印加して、画像に対応するパターンに従ってマーキング粒子を受像要素へ転写させることによって、所望のプリント画像を受像要素上に形成させる。次いで、受像要素を誘電性要素との操作上の関連部位から分離させた後、熱及び/又は圧力を印加することによって、マーキング粒子のプリント画像を受像要素上へ永続的に固定させる。例えば、異なるカラー粒子の複数のマーキング粒子画像を1つの受像要素上へそれぞれ上塗りすることによって、固定前に、該受像要素上にマルチカラープリント画像を形成させることができる。
エレクトログラフィー装置上で調製されるこのようなカラープリント画像は、商業的レベルでの用途と一般消費者のレベルでの用途において多くの有用性が見出されている。初期段階においては、カラープリントは、市場取引では主として副次的なものに制限されていた。しかしながら、写真からデジタル形式への急激な変換とデジタル印刷の質の改良とが相俟って、電子写真プリントに関しては、コピーからのアウトプットに対しては適用できないという付加的な制約がもたらされた。例えば、電子写真プリンターを使用して印刷される写真アルバムを作成し、これらを伝統的なハロゲン化銀アウトプットを用いることに慣れている方法で利用することは、消費者にとっては一般的ではない。このようなケースの例としては、温度と湿度が高い日において自動車の内部にアルバムを放置する場合、及び多くの場合は温度と湿度が高い状態にある屋根裏部屋に写真や画像を保管する場合等が挙げられる。
前述のように、現像された受像要素上の電子写真画像は、適切に取り扱うことができるようになる前に、固着されるか又は融着されなければならない。このためには、固着装置内を通過する場合のように、トナーの温度が増加するときに、該トナーが一定量の溶融流れを示すことが必要である。この種の固着装置には、一対の加熱ローラー、輻射融着装置及びフラッシュ融着装置等が含まれる。これらのいずれの場合においても、トナーの溶融流れは、加熱時にできる限り迅速に発生すべきである。この要求は、軟化温度又はガラス転移温度(Tg)が低いトナーバインダーを選択すると共に、バインダーの分子量をできる限り低く維持することによって達成される。トナーバインダーのTgが過度に高くなると、適切な固着に必要となる十分なポリマーの溶融流れを得ることができない。あるいは、より高いTgを有するトナーバインダーに対しては、より高い溶融条件が必要となり、この場合には、紙の取扱性と溶融器ローラーの寿命が著しく低下する。一方、トナーのガラス転移温度が過度に低くなると、トナー粒子は、周囲温度よりも高い温度の電子写真プリンターの内部又は輸送中において相互に融着する。このため、トナーバインダーのガラス転移温度の有用な範囲は、一般的には60℃未満に限定されており、通常は50℃から60℃未満である。また、トナーポリマーの分子量が過度に小さくなると、トナーは非常に脆くなり、これによって、現像剤の寿命とプリントの物性が悪影響を受ける。
上記のようなトナーバインダーを用いて調製されるエレクトログラフィー画像が高温に曝されると、プリントの固着が一般的に発生するようになる。夏の季節においては、太陽の下で駐車する車内や屋根裏部屋では、55℃以上の温度に容易に達する。この結果、プリントがこのような条件下に曝されることは珍しいことではない。一部のポリマーにとっては、相対湿度も重大な要因となる。このため、多くのポリマーバインダーは、大気中に存在する水分によって可塑化される。工業的に使用されている最も一般的なタイプのトナーバインダーであるポリエステルは、水によって可塑化されるこの種のポリマーの一例である。ポリマーが水によって可塑化されると、該ポリマーのTgは、大気中の相対湿度に比例してある程度低下する。この結果、プリントのセット又は写真アルバムは、このような非常に厳しい条件下に曝されると、固着又は「ブリッキング(bricking)」若しくは「ブロッキング(blocking)」の徴候を示すようになる。このような損傷は不可逆的であって、当該印刷物を使い物にならなくする。
ワックスとその他のトナー添加剤を併用することによって、トナーの溶融特性とその他の特性を改良することは、従来技術において知られている。例えば、特許文献1には、表面エネルギーの低いトナーを調製するために、脂肪族アミドと脂肪族酸を使用する技術が開示されている。また、特許文献2には、非マーキングトナーの耐摩擦性を改良するために脂肪族アミドと脂肪族酸を使用する技術が開示されている。しかしながら、従来技術においては、選択された脂肪族アミドを保護トナー中に配合することによって、ブロッキング性能が著しく改善されるという技術は提案されていない。
米国特許第5783348号明細書 米国特許第5702852号明細書
本発明の1つの課題は、比較的高い温度/湿度条件下(例えば、55℃/相対湿度95%)に24時間曝したときでもプリントのスティッキングに対して耐性を示す電子写真用トナーを提供することである。
本発明の別の課題は、上記の条件下で印刷物のスティッキングに対して耐性を示すと共に、満足すべき帯電特性及び/又は流れ特性を示す電子写真用トナー組成物を提供することである。
本発明の別の課題は、プリントの耐固着性を改良すると共に、接触ローラー溶融法において使用される剥離液の作用を妨げない電子写真用トナーを提供することである。
本発明の別の課題は、電子写真用プリンターにおいて使用できる2成分系現像剤であって、画像量と所望の保護レベルに応じて、均一的方式又は選択的方式によって保護膜をもたらす該現像剤を提供することである。
本発明の付加的な課題と利点は、以下の記載において部分的に説明するが、一部は該記載内容から明らかになるか、又は本願発明の実施によって理解してもよい。これらの利点やその他の利点及び本願発明の目的に従って行われた実施例や広範囲の記載内容に示す利点を得るために、本願発明は、少なくとも1種のトナー樹脂と少なくとも1種の添加剤を含有するトナー粒子又はトナー組成物を提供する。
本願発明は、エレクトログラフィー印刷に有用なトナーと現像剤に向けられたものであり、特に、電子写真によって調製される画像やプリントが高い温度や相対湿度条件に曝されたときに発生するスティッキングとブロッキングの防止を補助する保護トナー組成物に関する。好ましくは、このようなエレクトログラフィー印刷には、次の工程が含まれる:1)シアン、イエロー、マゼンタ及びブラック(CYMK)カラーマーキング粒子を使用することにより、所望の印刷画像を電子写真によって受像要素上に形成させ、次いで、2)形成された印刷画像領域の中でスティッキング又はブロッキングの防止が要望される領域内において、所望の印刷画像を構成するCYMKマーキング粒子の組成とは異なる組成を有する本願発明による保護トナーを使用することによって、保護トナー層を選択的に形成させる。特に、該保護トナーは、カラーマーキング材料のトナーバインダーのTgよりも高いTgを有するバインダーを含有すると共に、エチレン-ビス-ステアラミドを添加剤としてさらに含有する。好ましい実施態様においては、本発明による保護トナーは透明である。即ち、該保護トナーは、顔料を含有しておらず、標準的なCYMKトナーを用いて形成されるカラー画像上へ適用される。
1つの実施態様においては、所望の最適性能は、本願発明によるトナー粒子をカラー画像の全体にわたって均一に適用して保護層を形成させるときに達成される。このような場合、均一な保護層は、画像量にかかわらず、画像の全体にわたって存在させる。この場合、保護層を形成させるために必要な本願発明によるトナーの量は多くなるが、最終的な画像は均一な光沢と感触を示す。別の実施態様においては、本願発明によるトナーは、画像中に標準的なカラートナーがより多く存在する領域においてのみ使用される。これによって、保護のために必要となる本願発明によるトナーの使用量を低減させる。即ち、本願発明によるトナーは、一般的なスティッキングの問題がしばしば発生する比較的暗い領域のみに適用される。一般に、画像の比較的明るい領域においては、比較的高密度の領域に比べて、プリントのスティッキングの問題は発生しない。
実質上透明であって、トップコート上に均一又は選択的に塗布したときに、標準的なカラー画像を保護しうる新規なトナー組成物が調製可能なことが判明した。この種のトナー組成物は、少なくとも60℃のガラス転移温度を有するバインダーを含有するトナー組成物へ一定量のエチレン-ビス-ステアラミド(EBS)を配合することによって得られる。全く予想外なことには、画像の固定段階後に、EBSが画像の表面へ移動するということが判明した。エチレン-ビス-ステアラミドは完全に結晶性であるために、トナー組成物中へしばしば添加させる低融点の半結晶性ワックスを使用したときに一般的に発現されるようなトナーの流れ特性に悪影響を及ぼさない。さらに、エチレン-ビス-ステアラミドは高湿度条件下において可塑化しないので、本願発明においては、一般的なトナーバインダーの使用が可能である。60℃未満のガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有するが、エチレン-ビス-ステアラミドを含有しない標準的なCYMKマーキング粒子は、エチレン-ビス-ステアラミドを含有する本発明による実質上透明なトナーの下層に存在する。
トナー組成物に係る本願発明においてエチレン-ビス-ステアラミドを使用することによる有用な点は、エチレン-ビス-ステアラミドが、トナー中の表層の他の添加剤と共に表面へ移動する特性を有することである。トナー組成物中にエチレン-ビス-ステアラミドが存在すると、比較的高い温度で溶融する高分子量ワックスがトナー表面上へ移動することが判明した。高速デジタルカラープリンターを使用する場合のように、低分子トナーバインダーを使用するときには、この種のワックスは、比較的高い溶融温度に起因して、トナー表面へ移動しない。
本願発明は、本願発明によるトナー粒子を含有する現像剤にも関する。
さらに、本願発明は、本願発明によるトナー粒子を使用する現像系にも関する。
さらにまた、本願発明は、本願発明による前記のトナー組成物を使用することによって、トナー画像のスティッキング耐性を改良する方法にも関する。
本願発明及び本願発明の目的と利点は、以下に例示する好ましい実施態様に関する詳細な説明によって明らかにする。
以下に例示する本願発明の実施態様の詳細な説明においては、添付図面(図1〜図3)が参照される。
図1は、本願発明の実施に適した一般的なエレクトログラフィー複写機の模式的な横断側面図である。 図1に示すエレクトログラフィー複写機の拡大した複写画像形成部分の模式的な横断側面図である。 図1に示すエレクトログラフィー複写機の拡大した1つの印刷モジュールの模式的な横断側面図である。
電子写真においては、潜像が現像され、現像された画像が受像体へ転写された後、該画像は、受像体へ十分に密着させるために、固着させる必要がある。この固着は多数の手段、例えば、輻射加熱等を用いて行うか、又は当該画像を一対の加熱ローラーの間を通過させることによって行うことができる。このような手段の中で、最も一般的に使用されている画像固着法は、一対の加熱ローラーを使用する方法である。一般的には、一方のローラーはより高い温度に加熱され、また、所望により、該ローラーの表面上に剥離液を塗布してもよい。剥離液の室温における一般的な粘度は200〜100000cSt である。高速カラー塗布の場合、このローラーに塗布される剥離液の粘度は、一般的には1000cSt未満である。このローラーは、通常は溶融ローラーと呼ばれている。他方のローラーは、一般的にはより低い温度に加熱され、該ローラーは、通常は2つのローラーのニップの間を未溶融画像が通過するときに、該ニップへ圧力を印加する機能を果たす。この第2のローラーは、一般的には圧力ローラーと呼ばれている。未固着画像が、一対の加熱ローラーの間を通過するときに、溶融ローラーとの接触時のトナーの温度が上昇するので、該トナーは軟化する。圧力に起因して、トナー体積は幾分膨張し、また、圧力と温度の作用によって、トナー粒子間の空隙は取り除かれる。大部分のマーキング粒子が受像体の繊維内へ浸透するオフセット印刷又はインクジェット塗布の場合とは異なり、トナー溶融体は受像紙上に完全に保持される。
一般的なローラー溶融工程においては、シリコーン油等の剥離液がしばしば使用され、これによって、熱溶融ローラー表面上への画像の熱オフセットは剥離して減少する。高速デジタルプリンターに使用されるカラートナーは低溶融粘度を有するので、剥離液は、より低い粘度を有している必要があり、これによって、該剥離液は剥離の補助において固有の機能を発揮する。シリコーン油等の剥離液が1000cSt 未満の溶融粘度を有する場合には、該剥離液は、トナー中に含まれる低分子量のオレフィン性添加剤又は脂肪族添加剤を溶解する傾向がある。従って、低分子量の添加剤が接触溶融器ローラーのニップ内で使用される場合には、該添加剤は、低粘性剥離液中に溶解する。この種の添加剤の溶解度は低いが、剥離液の流動粘度を著しく変化させるためには十分である。また、シリコーン油が冷却されると、この種の添加剤を少量でも含む該油は固化する。
種々の脂肪族及びオレフィン性のトナー用添加剤は、最初にシリコーン油への溶解試験、即ち、当該添加剤を5重量%の濃度で200℃の該油へ添加することによって該油中の溶解度を調べる試験に付した。種々の添加剤の溶解度を調べた結果、エチレン-ビス-ステアラミドが溶融器ローラー用剥離液に対して難溶性を示すか、又は全く溶解性を示さないことが判明した。さらに、エチレン-ビス-ステアラミドは、溶融工程後においてのみトナー表面へ移動する傾向を示す。エチレン-ビス-ステアラミドは、トナー中に存在する他のオレフィン性及び脂肪族の添加剤の溶融画像表面への移動も補助する。
従って、脂肪族又はオレフィン性添加剤をトナーに配合する場合に、該添加剤が剥離液に対して難溶性を示すことは容易に理解される。2000以上の分子量及び2未満の多分散性を有するオレフィン性ワックスがシリコーン油に対して難溶性を示すことが判明した。この場合、「多分散性」は、サイズ排除クロマトグラフによって測定されるポリマー物質の重量平均分子量と数平均分子量の比を示す数である。
画像のスティッキング又はブロッキングの改良の程度は、透明な保護膜を有するか又は有さないプリントを、温度が55℃でRHが95%の状態に維持されたオーブン内に放置することによって測定される。トナーに配合する種々の添加剤の評価を行うと共に、上記状態に24時間曝した後のスティッキング性能を調べることによって、オイルを塗布した溶融ローラーを用いるときの最適性能は、下記の条件を満たすときに得られることが決定された:
i)トナーバインダーは60℃以上のガラス転移温度を有する。
ii)トナー組成物は0.5〜5重量%のエチレン-ビス-ステアラミドを含有する。
iii)トナー組成物は、2000以上の分子量及び2未満の多分散性を有するオレフィン性物質をさらに含有する。
好ましくは、本願発明によるトナー組成物はトナー/現像剤2成分系において使用される。
本願発明によるトナー粒子又はトナー組成物中には1種又は複数種の樹脂が存在していてもよい。トナー粒子は常套の粒径を有していてもよく、好ましくは、4〜30ミクロンのメジアン体積直径を有する。保護トナー及び画像マーキングトナー中に使用されるトナーバインダーは、トナー組成物において一般的に使用されている常用量のポリマー樹脂又はポリマー樹脂混合物である。この場合、保護トナーバインダーは、画像トナーバインダーのガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有するように選択される。以下の説明は、本願発明において使用されるトナー粒子又はトナー組成物中に存在させることができる任意成分に関する。
常套の受像シート上で溶融して永続的な画像を形成する有用な非晶質ポリマーは、一般的には100℃以下のガラス転移温度を有する。別のタイプの受像要素、例えば、特定の印刷版のような金属プレート等を使用する場合には、該ガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有するポリマーを使用することができる。好ましくは、これらのポリマーから調製されるトナー粒子は比較的高い粘結温度(例えば、60℃を超える温度)を有するので、トナー粉末は、かなり高い温度条件下においても、個々の粒子が凝集して凝集塊を形成することなく、比較的長期間にわたって貯蔵することができる。本願発明の特定の実施態様によれば、少なくとも60℃のガラス転移温度を有するバインダーを含有する保護トナー組成物は、60℃未満のガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有するマーキング粒子トナーと併用するために使用される。このような併用によって、良好な抗ブロッキング性能が付与され、また、比較的高いTgを有するトナーバインダーの使用を、使用する保護トナーのみに制限することによって、比較的迅速に効果的な画像の溶融がもたらされる。
種々のポリマーの中で、本願発明によるトナー粒子において使用することができるポリマーとしては、次のポリマーが例示される:ポリカーボネート、樹脂で改質されたマレイン酸アルキドポリマー、ポリアミド、フェノール-ホルムアルデヒドポリマー及びこれらの種々の誘導体、ポリエステル縮合物、改質アルキドポリマー、米国特許第3809554号明細書に記載されているようなメチレン単位と芳香族単位を交互に有する芳香族ポリマー、及び米国特許第Re.31072号明細書に記載されているような融着性架橋ポリマー。
有用なバインダーポリマーには、ビニルポリマー、例えば、スチレンのホモポリマー及びコポリマー等が含まれる。スチレンポリマーには、40〜100重量%のスチレン又はスチレン同族体及び0〜40重量%の1種又は複数種の低級アルキルアクリレート若しくはメタクリレートを含有するスチレンポリマーが含まれる。スチレンポリマーの別の例としては、ジビニルベンゼンのようなジビニル化合物により共有結合的に低度に架橋された溶融性のスチレン-アクリルコポリマーが挙げられる。好ましいバインダーは、スチレンとアルキルアクリレート及び/又はメタクリレートを含有しており、該バインダーのスチレン含有量は、好ましくは少なくとも60重量%である。
スチレンに富むコポリマー、例えば、スチレン-ブチルアクリレートコポリマー及びスチレン-ブタジエンコポリマー等も、ポリマーブレンドとしてのバインダーとして有用である。この種のポリマーブレンドにおいては、スチレン-ブチルアクリレートコポリマーのスチレン-ブタジエンコポリマーに対するブレンド比は10:1〜1:10の範囲にすることができる。当該比が5:1〜1:5及び7:3のポリマーブレンドが特に有用である。スチレン-ブチルアクリレート及び/又はブチルメタクリレートコポリマー(スチレン含有量:30〜80%)及びスチレン-ブタジエンコポリマー(スチレン含有量:30〜90%)も有用なバインダーである。有用なバインダーは、芳香族ビニルモノマーと第2モノマー、即ち、共役ジエンモノマー又はアルキルアクリレートやアルキルメタクリレートのようなアクリレートモノマーから選択されるモノマーとのコポリマーから調製することもできる。
スチレンポリマーは、スチレン、α-メチルスチレン、p-クロロスチレン若しくはビニルトルエン及びアルキルアクリレート、メタクリレート若しくは二重結合を有するモノカルボン酸、即ち、アクリル酸、メチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクチルアクリレート、フェニルアクリレート、メタクリル酸、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びオクチルメタクリレートから選択されるモノカルボン酸を含む。この種のスチレンポリマーも有用なバインダーである。縮合ポリマー、例えば、ポリエステル、及び芳香族ジカルボン酸と1種又は複数種の脂肪族ジオールとのコポリマー、例えば、イソフタル酸又はテレフタル酸とジオール(例えば、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及びビスフェノール等)とのコポリエステル等も有用である。
一般的に有用なトナーポリマーには、特定のポリカーボネート、例えば、米国特許第3694359号明細書に記載されているようなポリカーボネート等が包含され、また、この種のポリカーボネートには、反復単位中にアルキリデンジアリーレン成分を含有すると共に、アルキル成分中に1〜10個の炭素原子を有するポリカーボネートが包含される。前述の物理的特性を有する別の有用なポリマーには、アクリル酸及びメタクリル酸のポリマー性エステル、例えば、ポリ(アルキルアクリレート)及びポリ(アルキルメタクリレート)(この場合、アルキル成分は1〜10個の炭素原子を有する)等が包含される。
さらに、前述の物理的特性を有する別のポリエステルも有用である。この種の別の有用なポリエステルとしては、テレフタル酸(置換テレフタル酸も含む)、アルコキシ残基中に1〜4個の炭素原子を有すると共に、アルカン成分(ハロゲン置換アルカンであってもよい)中に1〜10個の炭素原子を有するビス [(ヒドロキシアルコキシ)フェニル] アルカンから調製されるコポリエステルが挙げられる。
一般的には、トナー組成物中に存在するトナー樹脂の量は85〜95重量%である。本願発明において使用されるトナーには、周知の種々の添加剤(例えば、着色剤及び剥離剤等)を配合することができる。
トナー用の任意の添加剤は着色剤である。本発明によるトナー材料においては、色素又は顔料から選択される多数の着色剤を使用することができる。この種の添加剤は、トナーの着色及び/又はトナーの可視性の増大に役立つ。もちろん、光学密度の低い現像画像が要望される場合には、適当な帯電特性を有する適当なトナー材料は、着色剤を使用しないで調製することができる。着色剤を使用することが要望される場合には、着色剤は、原則的には、視覚的に認識可能な化合物から選択することができる。
適当な色素と顔料は、例えば、次の特許文献に開示されている:米国再発行特許第31072号並びに米国特許第4160644号、同第4416965号、同第4414152号及び同第2229513号。着色剤の一般的に使用量は、トナー粉末の全重量に基づいて、1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%である。トナー粒子は、1種又は複数種のトナー樹脂を含有することができ、該樹脂は、所望により、少なくとも1種の着色剤とその他の成分を該樹脂と配合することによって、1種又は複数種の着色剤で着色することができる。着色剤は任意成分であるが、通常は、着色剤は画像マーキング粒子に配合され、該着色剤は、「カラーインデックス」、第I巻及び第II巻(第2版)に記載されているいずれの物質であってもよい。磁性成分が存在するときには、該成分が着色剤としても作用するので、着色剤を別に配合する必要がない場合がある。
本発明の特定の実施態様において使用される着色マーキングトナーは、使用する保護トナーのガラス転移温度よりの低いガラス転移温度を有するものから選択されるトナーバインダーを含有する。好ましくは、着色マーキング粒子トナーは、60℃未満(好ましくは50℃から60℃未満)のガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有し、一方、保護トナーは、少なくとも60℃(好ましくは60〜100℃)のTgを有するトナーバインダーを含有する。
改良された耐スティッキング性能又は耐ブロッキング性能をもたらす添加剤に関しては、エチレン-ビス-ステアラミドを保護トナーへ配合することが重要である。エチレン-ビス-ステアラミドは、溶融ローラー用剥離液(例えば、シリコーン油等)に対して難溶性を示すことが判明した。さらに、エチレン-ビス-ステアラミドをトナーへ配合することによって、トナー粉末の流動特性は悪影響を受けない。プリントの十分なスティッキング耐性を得るためのエチレン-ビス-ステアラミドの配合量は、トナーの重量に対して、好ましくは0.5〜5重量%、より好ましくは2.5〜5重量%である。
さらに、所望により、オレフィン性ワックス又はポリアルキレンワックスを使用することによって、プリントの付加的なスティッキング耐性と改良された耐磨耗性をもたらすようにしてもよい。このようなポリアルキレンワックスは、好ましくは2000以上の数平均分子量を有する。前述のように、該ポリアルキレンワックスは、溶融ローラー用剥離液に対して溶解性を示さないように、好ましくは2.0以下の多分散性を有する。多分散性は、(ポリアルキレンワックスの重量平均分子量)/(ポリアルキレンワックスの数平均分子量)の値を示す。
さらにまた、本願発明において使用されるワックスは、好ましくは65℃〜130℃の融点立上りを示す。融点立上りは、示差走査熱量計(DSC)走査におけるベースラインからの離脱によって示される溶融転移が最初に出現する温度を同定することによって計算される。DSC走査は、パーキン・エルマー社製の「DSC7」を用いておこなわれた。加熱速度と冷却速度を10℃/分に設定した条件下において、10〜20mgのトナーを使用した。
好ましくは、本願発明による保護トナー組成物中に存在するワックスは、前述の4つの特性を有するが、これらの特性のうちの1つ、又はいずれかの2つ若しくは3つの特性を有していてもよい。
適当なポリアルキレンワックスの例には、特に限定的ではないが、ポリエチレンワックス又はポリプロピレンワックス、例えば、サンヨー社等から市販されている「ペテロライト・ポリワックス2000」、「ペテロライト・ポリワックス3000」、「ヴィスコール550」及び「ヴィスコール660」等が含まれる。また、日本油脂社から「WE-シリーズワックス」として市販されているエステルワックスも有用である。
本願発明による保護トナー組成物中におけるワックスの含有量は、本願明細書に記載の利点を得るための適切な量に調整することができる。適切な量としては、特に限定的ではないが、例えば、トナーの重量に基づいて0.1〜10重量%、より好ましくは1〜6重量%が挙げられる。当該ワックスの別の適切な量は、トナー樹脂100重量部に基づいて1〜5部である。必ずしも必要でないが、その他の常套のワックス、例えば、他のポリオレフィンワックス等を付加的に存在させてもよい。
本願発明によるトナー組成物中には、少なくとも1種の荷電制御剤を存在させることができる。「荷電制御」という用語は、得られるトナーの摩擦電気的荷電特性を改変するトナー添加剤の性質に関する。正荷電性トナー又は負荷電性トナーに対しては、非常に広範囲の荷電制御剤が入手可能である。適当な荷電制御剤は、例えば、次の特許文献に開示されている:米国特許第3893935号明細書、同第4079014号明細書、同4323634号明細書及び同4394430号明細書並びに英国特許第1501065号明細書及び同1420839号明細書。有用な付加的な電荷制御剤は次の米国特許明細書に記載されている:第4624907号、第4814250号、4840864号、第4834920号、4683188号及び第4780553号。電荷制御剤の混合物も使用できる。電荷制御剤の特定例には、サリチル酸クロム有機錯体塩、アゾ鉄錯体塩、特に鉄酸塩(1-)、ビス [4-[(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)アゾ] -3-ヒドロキシ-N-フェニル-2-ナフタレンカルボキサミダト(2-)] 、アンモニウム、ナトリウム及び水素が含まれる(ホドガヤ化学社から市販されている有機鉄)。
適当な荷電制御剤の付加的な例には、特に限定的ではないが、酸性の有機荷電制御剤が含まれる。特定例には、特に限定的ではないが、2,4-ジヒドロ-5-メチル-2-フェニル-3H-ピラゾール-3-オン(MPP)及びMPPの誘導体、例えば、2,4-ジヒドロ-5-メチル-2-(2,4,6-トリクロロフェニル)-3H-ピラゾール-3-オン、2,4-ジヒドロ-5-メチル-2-(2, 3, 4, 5, 6-ペンタフルオロフェニル)-3H-ピラゾール-3-オン、2,4-ジヒドロ-5-メチル-2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-3H-ピラゾール-3-オン、及びこれらから誘導される対応する亜鉛塩等が含まれる。別の例には、1個または複数個の酸性官能基を有する電荷制御剤、例えば、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、テレフタル酸、サリチル酸、フマル酸モノエチルエステルスチレン/メタクリル酸コポリマー、スチレン/メタクリル酸リチウムコポリマー、5, 5’-メチレンジサルチル酸、3、5-ジ-t-ブチル安息香酸、3、5-ジ-t-ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、5-t-オクチルサリチル酸、7-t-ブチル-3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸及びこれらの任意の混合物が含まれる。本願発明の範囲内に包含されるさらに別の酸性荷電制御剤には、N-アシルスルフォンアミド、例えば、N-(3、5-ジ-t-ブチル-4-ヒドキシルベンゾイル)−4−クロロベンゼンスルフォンアミド及び1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン1,1-ジオキシドが含まれる。
さらにまた、別の荷電制御剤には、特に限定的ではないが、有機鉄錯体のような鉄有機金属錯体が含まれる。特定例は、ホドガヤ化学社の市販品「T77」である。
好ましくは、荷電制御剤は、電荷付与能を有する。本願発明の目的に対して、好ましい安定な荷電レベルは、8ミクロンの体積平均メジアン粒径を有するトナーに対しては、-30〜-60マイクロクーロン/gである。
荷電制御剤な、一般的には、安定なレベルの電荷、好ましくは、帯電したときに、トナー組成物へ-30〜-60マイクロクーロン/gの安定なレベルの荷電を付与するような量でトナー組成物中に存在させる。適量例としては、トナー組成物中に存在する樹脂100部あたり0.5〜6部が挙げられる。
スペーシング剤(spacing agent)としても知られている表面処理剤の使用量は、トナー粒子上の表面処理剤の量が、2成分系のキャリヤー粒子から、帯電画像に関連する静電力又は機械力によってトナー粒子を剥離させるために十分な量になるように調整される。スペーシング剤の好ましい使用量は、トナーの重量に基づいて、0.05〜1.5重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%、最も好ましくは0.2〜0.6重量%である。
スペーシング剤は、常套の表面処理法、例えば、特に限定的ではないが、常套の粉末混合法、例えば、スペーシング剤の存在下でトナー粒子を混転させる方法等によって、トナー粒子の表面上へ付着させることができる。好ましくは、スペーシング剤はトナー粒子の表面上へ分布させる。スペーシング剤はトナー粒子の表面上へ結合されるが、静電力及び/又は物理的手段によって結合させることができる。混合法、特に均一混合法が好ましく、このような混合法は、ミキサー、例えば、スペーシング剤の凝集を防止するか、又は該凝集を少なくとも最小限に抑制する高エネルギーヘンシェル型ミキサー等を用いて行うことができる。さらに、トナー粒子の表面上へスペーシング剤を均一に分布させるために、スペーシング剤をトナー粒子と混合する場合、調製される混合物を篩いにかけることによって、凝集したスペーシング剤又は凝集したトナー粒子は除去することができる。本願発明の目的に対しては、凝集粒子を分離させるために、別の手段を用いることもできる。混合条件は、大きなトナー粒子が混合用のブレード/プロペラによって攪拌されたときに、ヘンシェルミキサーの壁部と衝突することによって破砕しないように十分に穏やかにすべきである。混合速度が過度に速い条件下では、トナー粒子の大きな塊に起因する比較的大きなトナー粒子を伴って、微細なトナー粒子の発生がしばしば観察される。
好ましいスペーシング剤はシリカ、例えば、デグッサ社の市販品「R972」及び「RY200」並びにヴァッカー社の市販品「H2000」等である。他の適当なスペーシング剤には、特に限定的ではないが、その他の無機酸化物粒子等が含まれる。スペーシング剤の特定例には、特に限定的ではないが、チタニア、アルミナ、ジルコニア及びその他の金属酸化物、並びにポリマービーズ、好ましくは1μm未満(より好ましくは0.1μm未満)の直径を有するポリマービーズ、例えば、アクリルポリマービーズ、シリコーンに基づくポリマービーズ、スチレンポリマービーズ、フルオロポリマービーズ、これらのコポリマービーズ及びこれらの任意の混合物が含まれる。この種の金属酸化物粒子は、所望により、シランコーティング剤又はシリコーンコーティング剤を用いて処理することができ、これによって、これらの金属酸化物粒子の疎水性を改変してもよい。好ましい実施態様においては、疎水性シリカを疎水性チタニアとの混合物を使用することによって、帯電挙動と粉末流動特性に対して最適な結果が得られる。
トナー組成物は、常套のトナーに使用されているタイプのその他の添加剤も含有することができ、この種の添加剤には、磁性の顔料、着色剤、均展剤、界面活性剤及び安定剤等が含まれる。
一般的な製造方法においては、トナー用の所望のポリマーバインダーは独立して調製される。静電写真用トナーに使用されるポリマーバインダーは、一般的には、選択されるモノマーを重合させた後、得られたポリマーを種々の添加剤と混合させ、次いで混合物を粉砕して所望の範囲の粒径を有する粒子得ることによって調製される。トナーの製造過程において、ポリマーバインダーは、溶融加工に付される。該溶融加工においては、該ポリマーは、穏やかなせん断力から高せん断力の範囲のせん断力と該ポリマーのガラス温度よりも過度に高い温度に曝される。ポリマーの溶融温度は、部分的には、溶融加工時の摩擦力に由来する。この溶融加工には、トナーの添加剤をポリマーのバルク中へ溶融混合させる過程が含まれる。
溶融生成物を冷却した後、18〜50マイクロメーターの体積平均粒径を有する粒子へ微粉砕する。特殊な微粉砕処理に付す前に、溶融生成物を粉砕処理に付すことが一般的には好ましい。粉砕処理はいずれかの常套法を用いて行うことができる。例えば、固体状トナーは、破砕した後、例えば、米国特許第4089472号明細書に記載のようなジェットミル又は流体エネルギーミルを用いて粉砕し、次いで1又は複数の過程で分級する。得られる粒子の粒径は、高せん断微粉砕装置、例えば、流体エネルギーミル等を用いてさらに低減させる。
溶融混合等の代わりに、当該ポリマーは、荷電制御剤とその他の添加剤を溶解又は分散させた溶剤に溶解させることができる。得られる溶液を噴霧乾燥処理に付すことによって、粒状トナー粉末が調製される。米国特許第4833060号明細書に開示されているような限定凝集ポリマー懸濁液法は、粒径の小さな均一トナー粒子を調製するためには特に有用である。トナー組成物は、トナー産業において知られている種々の化学的方法を用いて調製してもよい。その他の方法には、当該分野において周知の方法、例えば、噴霧乾燥法、溶融分散法及び分散重合法等が含まれる。
トナー粒子の形態は、規則的又は不規則的ないずれの形態、例えば、溶剤中にトナー樹脂を含有する溶液を噴霧乾燥することによって得られる球状形態にすることができる。あるいは、球状粒子は、例えば、ヨーロッパ特許第3905号明細書(1979年9月5日発行)に記載されているようなポリマービーズ膨潤法によって調製することができる。
静電写真用現像剤中のトナーとして使用するために、本願発明によるトナーは、キャリヤービヒクルと混合することができる。本願発明によるトナーと併用して新規な現像剤を形成するキャリヤービヒクルは、種々の物質から選択することができる。この種の物質には、キャリヤーのコア粒子又は皮膜形成性樹脂の薄層で表面が被覆されたコア粒子が含まれる。
キャリヤーのコア物質は、導電性物質、非導電性物質、磁性物質又は非磁性物質を含有することができる。例えば、キャリヤーのコアは次の成分を含有することができる:ガラスビーズ、塩化アルミニウムカリウムのような無機塩の結晶、塩化アンモニウムや硝酸ナトリウムのようなその他の塩、粒状ジルコン、粒状シリコン、二酸化ケイ素、ポリ(メチルメタクリレート)のような硬質樹脂粒子、金属性物質(例えば、鉄、鋼、ニッケル、カーボランダム、コバルト、酸化鉄)及びこれらの成分の混合物若しくは合金(例えば、米国特許第3850663号及び同第3970571号各明細書参照)。磁性ブラシ現像スキームにおいて特に有用な物質は、鉄粒子、例えば、酸化表面を有する多孔性鉄粒子、鋼粒子及びその他の「硬質」又は「軟質」の強磁性物質、例えば、γ-酸化第二鉄又はフェライト、例えば、バリウム、ストロンチウム、鉛、マグネシウム若しくはアルミニウムのフェライト等である(米国特許第4042518号、同第4478925号、同第4546060号各明細書参照)。好ましい硬質磁性キャリヤー粒子は、磁気的に飽和されたときに少なくとも300ガウスの保磁度を示し、また、1000ガウスの外部磁場を印加したときに少なくとも20EMU/gの誘導磁気モーメントを示す。磁性キャリヤー粒子は、バインダーを含有しないキャリヤー又は複合キャリヤーであってもよい。有用な硬質磁性物質には、フェライトとγ-第二酸化鉄が含まれる。
1つの好ましい実施態様においては、キャリヤー粒子は、主要な金属性成分として鉄を含有する磁性酸化物の化合物であるフェライトから成る。例えば、酸化第二鉄(Fe)の化合物は、塩基性の金属酸化物、例えば、一般式MFeO又はMFe(式中、Mは1価金属又は2価金属を示し、鉄は+3価の酸化状態にある)で表される金属酸化物と共に生成する。好ましいフェライトは、バリウム及び/又はストロンチウムを含有するフェライト、例えばBaFe1219、SrFe1219及び式M0.6Fe(式中、Mはバリウム、ストロンチウム、又は鉛を示す)で表される磁性フェライトである(米国特許第3716630号明細書参照)。本願発明において有用な磁性キャリヤー粒子の粒径は広範囲に変化させることができるが、該粒子は、好ましくは100ミクロン未満の平均粒径を有し、より好ましくは25〜50ミクロンの平均粒径を有する。
前述のように、適正な摩擦電気的関連性と使用するトナーによる荷電量を確立するために、キャリヤー粒子の表面を皮膜形成性樹脂の薄層で被覆することができる。適当な樹脂としては、次の特許文献に開示されている樹脂が例示される:米国特許第3547822号、同第3632512号、同第3795618号、同第3898170号、及びベルギー国特許第797132号の各明細書。その他の有用な樹脂はフルオロカーボン、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(ビニリデンフルオリド)、これらの混合物、及びビニリデンフルオリドとテトラフルオロエチレンとのコポリマー等である(米国特許第4546060号、同第4478925号、同第4076857号及び同第39705710号の各明細書参照)。この種のポリマー性フルオロカーボンキャリヤー被覆物は多くの既知の目的のために利用することができる。このような目的の1つは、現像剤が前述の静電力に関する要求を、キャリヤー粒子を、被覆されていないキャリヤーのコア物質の摩擦電気直列における位置とは異なる位置へ移動させることによって満たすことを補助することであり、これによって、キャリヤー粒子とトナー粒子の両方の摩擦電気的帯電度が調節される。別の目的は、現像剤の流れ特性を改良するために、キャリヤー粒子の摩擦特性を低減させることである。さらに、別の目的は、キャリヤー粒子の表面硬度を低減させることであり、これによって、該キャリヤー粒子が使用中に粉々になる傾向が低下し、また、該キャリヤー粒子が使用中に接触する表面(例えば、光伝導素子表面等)が磨耗する傾向が低下する。さらにまた、別の目的は、トナー材料又は他の現像剤用添加剤が、現像剤の使用中にキャリヤー表面上へ永続的に付着するという望ましくない傾向(この傾向は、しばしば「スカミング(scumming)」と呼ばれている)を低下させることである。他の目的は、キャリヤー粒子の電気抵抗を変化させることである。キャリヤー粒子用の他の適当な樹脂としては、特に限定的ではないが、ケイ素樹脂、フルオロポリマー、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、これらのコポリマー、これらの混合物、及びその他の市販されている被覆キャリヤー等が例示される。
前述のトナーとキャリヤービヒクルを含有する一般的な現像剤は、一般的には、1〜25重量%の粒状のトナー粒子及び75〜99重量%のキャリヤー粒子を含有する。通常は、キャリヤー粒子はトナー粒子よりも大きい。常套のキャリヤー粒子は、20〜200マイクロメーターの粒径を有する。好ましい硬質のフェライトキャリヤー粒子の体積平均粒径は、15〜60ミクロンの範囲にすべきである。
本願発明による現像系における現像剤は、好ましくは、トナーを荷電画像へ高質量流速で送給できるので、大量の電子写真印刷用途と複写用途に特に適している。
前述のトナーと現像剤は、静電的電荷像又は潜像を現像するために、種々の方法で使用することができる。この種の現像可能な電荷像は多数の手段によって調製することができ、また、該電荷像は、例えば、感光性光伝導性素子又は非感光性の誘電性素子、例えば、絶縁体で被覆された導電性シート等の表面上へ移動させることができる。1つの適当な現像法には、現像剤を静電的電荷像を横断させて順次塗布する方法が含まれ、また、別の方法には、トナー粒子を磁性ブラシから塗布する方法が含まれる。後者の方法には、現像剤の調製において磁気的誘因性のキャリヤービヒクルを使用することが含まれる。トナー粒子を画像に対応して沈着させた後、得られる画像は、トナーを加熱して溶融させることによって、該トナーを保有する支持体へ固定させることができる。所望により、未溶融画像は、受像体、例えば、複写紙の空白シート等へ転写させた後、溶融させて永続的な画像へ変換させる。
より詳細には、この種の現像系の組み立ては、ディジタルプリンター、例えば、現像ステーションを使用する「ネクスプレス3000ディジタルプリンター」等において行われる。この場合、現像ステーションは非磁性の円筒状シェル、磁性コア及びコアの回転手段(該回転手段は、所望によりシェルも回転させる)を具備する(詳細については、米国特許第4473029号及び同第4546060号の各明細書を参照されたい)。これらの明細書に記載されている現像系は、本願発明において使用する現像系として適合している。より詳細には、これらの明細書に記載されている現像系においては、好ましくは、硬質の磁性キャリヤー粒子が使用される。
本願発明は、本願発明によるトナーを用いる静電的画像の現像において、前述の現像系を使用する方法にも関する。この方法には、本願発明によるトナーを静電的画像に接触させる工程が含まれる。例えば、該方法には、静電的画像パターンを有する静電的画像構成要素を現像させる工程が含まれる。該工程においては、画像構成要素を現像領域内を移動させ、次いで予め選択された磁場強度を有する反対極の磁性コアを外側の非磁性シェル(該シェルは回転状態又は固定状態にあってもよい)内で回転させると共に、コアの回転及び所望によるシェルの回転の方向と速度を調整することによって、現像剤を、移動する画像構成要素の荷電像との現像関係に応じて該現像領域内を通して輸送させ、その結果、現像剤は、画像構成要素の移動方向に対して平行な方向に流れる。この場合、好ましくは、2成分系の静電性乾燥現像剤が使用される。該乾燥現像剤は荷電トナー粒子及びこれと反対に荷電したキャリヤー粒子を含有する。
このようにして現像させる静電的画像は、多くの方法、例えば、光受容体の画像に対応する光伝導減衰法又は誘電性記録要素の表面上へ画像に対応する画像パターンを適用する方法等によって形成させることができる。高速電子写真複写機において使用されるような光受容体を使用する場合、静電的画像を修正するためには、網目スクリーニングの使用が特に望ましい。本願発明による現像系をスクリーニングと組み合わせることによって、高いDmaxと優れた色調範囲を示す高質画像が形成される。代表的なスクリーニング法には、全網目スクリーンを有する光受容体、例えば、米国特許第4385823号明細書に記載のような光受容体等を使用する方法が含まれる
次に、添付図について説明する。図1〜図3は、5色画像の印刷に適した一般的なエレクトログラフィー用プリントエンジン又はプリンター装置の構成部分を模式的に示す側面図である。本願発明の1つの態様には、並列状に配設された単色画像を形成するか若しくは印刷するステーション又はモジュールの5つのセットを具備する電子写真用エンジンを用いる印刷が含まれるが、本願発明においては、5種類よりも多いか若しくは少ないトナーを単一の受像要素上で組み合わせてもよく、あるいは、その他の一般的な電子写真用のライター又はプリンター装置を含めてもよい。
エレクトログラフィー用プリンター装置100は、並列状に配設された相当数の静電写真用の画像形成性印刷モジュールM1〜M5を具備する。各々の印刷モジュールは、該モジュール内を連続的に移動する受像要素へ転写させるための単色トナー画像又は保護トナー画像を発生させる。各々の受像要素は、5つのモジュール内を1回通過する間に、5つのトナー画像まで記録された状態で転写され、これによって最終的な複合画像が形成される。受像要素上に形成された画像は、受像要素上の種々の位置において、該受像要素上で組み合わされて別の色を発生させるサブセットの組み合わせを含んでいてもよく、また、全ての色は、少なくともいくつかのサブセット内でのプロセスカラー(process color)の発生に関与してもよい。該サブセット内においては、各々の色は、受像要素上の特定の位置において1又は複数の別の色と組み合わされることによって、該位置において組み合わされた特定のカラートナーとは異なる色を発生させてもよい。
特定の実施態様においては、印刷モジュールM1はブラック(K)トナー色分解画像を形成し、印刷モジュールM2はイエロー(Y)トナー色分解画像を形成し、印刷モジュールM3はマジェンタ(M)トナー色分解画像を形成し、また、印刷モジュールM4はシアン(C)トナー色分解画像を形成する。本願発明に従って、印刷モジュールM5は、均一な保護トナー層を含む保護トナー画像を形成してもよい。周知のように、4つの原色、即ち、シアン、マジェンタ、イエロー及びブラックを種々のサブセットの組み合わせによって、代表的な色スペクトルであって、色の発生のために使用される材料と方法に応じた各々の色域を有する該色スペクトルを発生させてもよい。しかしながら、エレクトログラフィー用プリンター装置においては、付加的な印刷モジュールを使用することによって、第5の色を付加して色域を改良してもよい。色域への付加のほかに、この種の付加的な印刷モジュールを特別なカラートナー画像として、例えば、適当なロゴ(logo)を形成させるために使用してもよい。
受像要素(図2におけるR〜R(n−6))は、給紙ユニット(図示せず)から送給され、印刷モジュールM1〜M5を通して輸送される。受像要素は、連行されるエンドレス輸送ウェブ101と被動ローラー102、103へ付着される(好ましくは、結合コロナのタックス止め荷電124、125を介して静電的に付着される)。印刷モジュールM1〜M5の各モジュールは、光伝導性描画ローラー、中間転写部材ローラー及び転写バックアップローラーを具備する。従って、印刷モジュールM1においては、ブラックカラートナーの分離画像が光伝導性の描画ローラーPC1(111)上で形成された後、中間転写部材ローラーITM1(112)へ転写され、次いで、転写ステーション内を移動する受像要素上へ再び転写される。該転写ステーションは、転写バックアップローラーTR1(113)と共に圧力ニップを形成する。
同様に、印刷モジュールM2、M3、M4及びM5はそれぞれ「PC2、ITM2、TR2(121、122、123)」、「PC3、ITM3、TR3(131、132、133)」、「PC4、ITM4、TR4(141、142、143)」及び「PC5、ITM5、TR5(151、152、153)」を含む。供給源から送給される受像要素(R)はローラー102を通過し、次いで第1印刷モジュールM1の転写ステーション内へ移動する。第1印刷モジュールM1においては、先行する受像要素R(n-1)が示されている。同様に、受像要素R(n-2)、R(n-3)、R(n-4)及びR(n-5)はそれぞれ印刷モジュールM2、M3、M4及びM5を通過して移動する。受像要素R(n-6)上に形成された未溶融画像は、周知のいずれかの構造を有する溶融器(fuser)、例えば、溶融器アセンブリー60の方向へ移動する(図1参照)。
供給源ユニット105は、個々の転写流を、それぞれ転写バックローラーTR1、TR2、TR3、TR4及びTR5へ供給する。ロジック/コントロールユニット230(図1参照)は1又は複数のコンピューターを具備しており、また、該ユニットは、電子写真装置100と連携する種々のセンサーからの信号に応答して、タイミング/コントロール信号を個々の成分へ供給し、これによって、種々の成分の制御と該装置の制御パラメーターの処理が周知の用法に従って行われえる。一般的には、輸送ウェブ用の洗浄ステーション101aも装備されており、該ウェブの連続的な再使用が可能となる。
代表的な印刷モジュール(例えば、M1〜M5のうちのM1)を示す図3においては、エレクトログラフィー用プリンター装置100の各々の印刷モジュールは、単一色調の画像を形成させるための複数のエレクトログラフィー画像形成サブシステムを具備する。各々の印刷モジュールは、光伝導性画像形成要素(画像形成シリンダー205として図示されている)の表面を静電的に均一に帯電させるための一次荷電サブシステム210を具有する。光伝導性画像形成要素を露光させることによって、個々の色の潜在的な静電的色分解画像を形成させ、これによって均一な静電的荷電を画像に対応して調整するための露光サブシステム220が装備される。現像ステーションスブシステム225は、画像に対応して露光された光伝導性画像形成要素の色調を、個々の色のトナーを用いて変化させる。光伝導性画像形成要素からの個々の色分解画像を、転写ニップを経由して中間転写要素215の表面216へ転写させ、該転写画像を該要素215から受像要素(受像要素236は、転写ニップ内へ進入する前の状態で図示されており、また、受像要素237は、色調が変化した色分解画像の転写後の状態で図示されている)へ転写させるための中間転写要素215が装備される。この場合、受像要素は、個々の色調の色分解画像を重畳的に受容することによって、該要素上に複合多色画像を形成させる。
個々の印刷モジュールM1〜M5の各モジュールからの個々の色分解画像と保護トナーが正しく重ねあわされて転写された後、受像要素は溶融アセンブリー内へ移動し、該アセンブリー内において、多色トナー画像は溶融して受像要素へ付与させる。制御のために装備される付加的に必要な成分を組み入れることによって、印刷モジュールも種々のプロセス要素を構成させてもよい(例えば、均一な静電的荷電を測定するためのメーター211、表面206上の非画像領域内に経時的に形成されるパッチ潜像のパッチ領域内における露光後の表面電位を測定するためのメーター212等)。エレクトログラフィー用プリンター装置100に関するさらに詳細な事項については、米国特許公報No.2006/0133870(公開日:2006年6月22日;出願人:イー・S.ウングら)に記載されている。
印刷モジュール200に関連する主要なプリンター装置はロジック/コントロールユニット(LCU)であり、該ユニットは、プリンター装置と連携する種々のセンサーからの入力信号を受信した後、コントロール信号を、充電器210、露光サブシステム220(例えば、LEDライター等)及び印刷モジュールM1〜M5の現像ステーション225へ送信する。個々の印刷モジュールは、プリンター装置に接続した個々のコントローラー内に主要なLCU230を具有していてもよい。
5つのトナー画像が正しく重ねあわされた状態で個々の受像要素上へ転写された後、受像要素は輸送ウェブ101から連続的に離反し、次いで溶融アセンブリー60の方向へ送給され、乾燥トナー画像は受像要素上に溶融又は固定される。次いで、輸送ウェブは、洗浄と両表面上への電荷の供給による再使用のための再状態調整に付され(図2参照)、これによって、輸送ウェブ101の対置する表面上の電荷が中性化される。
静電的画像は、潜像を保有する光伝導性ドラムへ、着色したマーキング粒子(トナー)を個々の現像ステーション225によって塗布することによって現像される。個々の印刷モジュールM1〜M5の個々の現像ステーションを、個々の適当な電圧によって電気的にバイアスさせることによって、個々の潜像が現像される。該電圧は、共通の電源から供給してもよく、或いは、個々の電源(図示せず)から供給してもよい。好ましくは、個々の現像剤は、トナーマーキング粒子及び磁性キャリヤー粒子を含有する2成分系現像剤である。
各々の現像ステーションは、特定色の着色トナーマーキング粒子又は非着色(即ち、透明な)保護トナー粒子を保有しており、各ステーションにおいてはこれらの粒子が関与する調色がおこなわれる。従って、5つのモジュールの各モジュールにおいては、異なる色のマーキング粒子画像又は保護トナー画像が個々の光伝導性ドラム上で形成される。透明トナーの印刷モジュールの現像ステーションは、カラー現像ステーション内のトナーマーキング粒子に対して適合性を示す関連するトナー粒子を保有していてもよいが、この場合には、異なるトナーバインダーを使用すると共に、マーキング粒子トナーバインダー中には着色物質は配合させない。
図1においては、輸送ウェブ101は、トナー画像を保有する受像要素を溶融又は固定アセンブリー60へ輸送し、該アセンブリーは、熱と圧力の印加により、トナー粒子を受像要素上へ固定させる。これに関する詳細は次の通りである。溶融アセンブリー60は加熱溶融ローラー62及び該ローラーと対置して該ローラーとの間に溶融ニップを形成する圧力ローラー64を具備する。また、溶融アセンブリー60は、一般的には「68」で示される剥離液塗布用サブステーションも具備しており、該サブステーションは剥離液、例えば、シリコーン油を溶融ローラーへ塗布する。溶融画像を保有する受像要素は、連続的に、溶融アセンブリーから経路に沿って遠隔取出トレー69へ輸送されるか、又は、後述の目的のために、画像形成装置へ復帰させられて受像要素の裏側に画像を形成させる(両面印刷)。
ロジック/コントロールユニット(LCU)230は、適切なルックアップ表と制御ソフトウェアが組み込まれたマイクロプロセッサーを具備し、該制御ソフトウェアの実行はLCU230によって行われる。好ましくは、制御ソフトウェアは、LCU230と協働するメモリー内に記憶される。溶融アセンブリーと協働するセンサーは、適切な信号をLCU230へ送信する。センサーに応答して、LCU230は、溶融ニップ66の内部の熱及び/又は圧力を調整する指令と制御信号を発するか、又は、一般的には、画像形成支持体に対する溶融アセンブリー60の操作パラメーターを公称化及び/又は最適化する。
プリンター装置100による書き込み用画像データは、ラスター画像処理装置(RIP)によって処理してもよく、RIPは、1又は複数の色分解スクリーン発生器を具備していてもよい。RIPの出力は、色分解印刷データを個々のLEDライターK、Y、M、C及びCL(これらの記号はそれぞれブラック、イエロー、マジェンタ、シアン及びレッドを意味し、第5の色は透明であると仮定される)へ送信するためのフレーム又はラインのバッファ記憶装置に記憶させてもよい。RIP及び/又は色分解スクリーン発生器はプリンター装置の一部を構成してもよく、あるいは、プリンター装置から遠隔に位置していてもよい。RIPで処理された画像データは、カラードキュメントスキャナー若しくはデジタルカメラから得てもよく、或いはコンピューターによって発生させるか、又はメモリー若しくはネットワークから発生させてもよい。なお、該メモリー若しくはネットワークは、一般的には、プリンターによって十分に表示させるために中間色の画像データへ再処理される必要のある連続的な画像を表示する画像データを含む。
所望のカラープリントを得るために、RIPによって、色補正等を含む画像処理プロセスを行ってもよい。カラー画像データは個々の色に分解され、RIPにより、所望のスクリーン角とスクリーン線数を含むマトリックスを用いることによって、個々の色における中間色調のドット画像データへ変換される。RIPは、適切にプログラムされたコンピューター及び/又は論理回路デバイスであってもよく、また、RIPは、分解されたカラー画像データを印刷に適した中間色調情報の形式で供給される画像データへ処理するための記憶又は発生されるマトリックスとテンプレートを使用することに適合している。
本発明によれば、保護トナーを印刷する要求は、エレクトログラフィー用複写装置、例えば、前述の装置100を使用することにより、受像要素(R)上の透明トナー粒子の量を調整することによって達成することができる(図1〜3参照)。前述のように、保護用の透明な着色マーキング粒子は種々の用途を有しており、このような用途としては、プリントが高い温度と湿度条件下に曝されたときに該プリントに耐付着性を付与するための用途、及び高密度領域と低密度領域との間の光沢度の差がない平滑な均一層を付与するための用途等が挙げられる。本願発明によるトナーは、必要な場合のみ保護するか、又は画像を強化するために、適当な方法により、選択された領域へ沈着させることもできる。
エレクトログラフィーモジュールの1つにおいて、保護トナーを用いて印刷する場合、エレクトログラフィープロセスの1又は複数の設定値又は操作アルゴリズムを変更するか、又は得られるプリントの性能、信頼性及び/又は画質を最適化することが有利である。プリントが保護トナーを含む場合に予め設定された値を交代させるためにエレクトログラフィー用プリンター内で調整されてもよいエレクトログラフィープロセスの設定値(操作アルゴリズム)としては、光伝導性要素上の画像電圧、トナー粒子の現像電圧、転写電圧及び転写電流等が例示される。さらに、保護トナーを印刷するために、固定アセンブリーの設定値、例えば、溶融温度、溶融ニップの幅及び溶融ニップの圧力等も変更させてもよい。保護トナーを含むプリントを調製するエレクトログラフィー装置においては、第5のモジュールにおいてこの種の保護トナーを用いて印刷するときに、予め決められた設定値(又は制御パラメーター若しくはアルゴリズム)を使用する場合特別な操作様式を採用してもよい。即ち、エレクトログラフィー用印刷装置を用いて標準的なCYMK情報画像を印刷する場合、設定値/制御パラメーターの第1セットが使用される。次いで、保護トナーのオーバーレイを画像上へ印刷するために、エレクトログラフィー用印刷装置の操作モードを変更するときには、設定値/制御パラメーターの第2セットが使用される。
あるいは、標準的なCYMKトナー粒子の数層を、所望量のトナー粒子を用いて選択的に被覆することによって、保護機能を付与させることができる。好ましくは、保護トナー粒子は透明(即ち、無着色)であり、その付着量は0.6mg/cm未満である。所望により、この種の保護トナー粒子には、特別な色調又は外観を付与するために、1種又は複数種の顔料又はその他の添加剤を配合してもよい。
保護トナーは、より全体的な望ましい背景のテクスチャーを画像に付与するために使用してもよく。この点に関しては、次の特許文献を参照されたい:米国特許公報No.2006/0187505(公開日:2006年8月24日;出願人:イーS.ウングら)。即ち、例えば、保護トナー用データーベースからの可変データを使用することによって、該可変データによる画像の印刷が可能となる。この場合、背景のテクスチャーとしては、画家のキャンパス、アクリル系塗料、バスケットボール(豚革)、砂岩、サンドペーパー、クロス、カーペット、羊皮紙、スキン、毛皮及び木目等の外観が例示される。好ましくは、得られるテクスチャーは周期的であるが、ランダム又はユニークであってもよい。低周波数のスクリーニングアルゴリズムを用いてテクスチャーを発生させることも好ましい。
プリント用保護トナーを使用するために、第5画像データを発生させてもよいいくつかの方法がある。第5モジュールの画像データは、次の特許文献に記載されている逆マスク法を使用する元のCMYKカラーデータからデジタルフロントエンド(DFE:digital front end)によって発生させることができる:米国特許第7139521号明細書(発行日:2006年11月21日;特許権者:イーS.ウングら)。保護印刷用逆マスクは、ゼロのマーキング値を有するいずれかの付与されたCMYKカラーピクセル値が、発生する全強度100%の第5モジュールのピクセル値を有するように形成される。次いで、第5モジュールの画像データは、特別なテクスチャーを発現する中間色調のスクリーンを用いて処理される。従って、特別な保護用テクスチャーの外観は、CMYKトナーが存在する画像(即ち、前景)上の全ての領域において発生するが、背景領域においては発生しない。
1つの別の実施態様においては、DFEを利用してオブジェクト型情報、例えば、テキスト、ライン/グラフィック、又は画像型情報を、ラスター画像処理(RIPping)の間に、付与される各々のCYMKカラーピクセルへ記憶させることができる。次いで、第5モジュールの画像データは、特定のタイプのオブジェクトに対するオペレーターの要求に従って発生する。例えば、テキストオブジェクトのみが要求されるときには、DFEは、テキストオブジェクトのみに関する第5画像データを発生させ、その他のオブジェクト型はゼロ値を有する。この第5の画像ピクセルは、中間色調のスクリーンを用いて遮蔽され、これによって、特別な所望のテクスチャーが発生する。この場合、特別なテクスチャーはテキストオブジェクト上に発現するが、その他のオブジェクトは通常の(表面模様のない)外観を示す。
別の実施態様においては、オペレーターによって選択される特別なテクスチャーを含む外観を有する第5の画像スポットがCMYK/RGB画像オブジェクトの上部面上に形成される。従って、DFEは第5チャンネルの画像データを供給し、該データを印刷のために、印刷機へ送信する。印刷機内の特別な中間色調のスクリーン(例えば、全色スクリーン)は、第5の画像データを遮蔽するように設計される。この結果、特別なテクスチャーは、オペレーターによって選択される保護トナーを用いて印刷される。
これらの実施態様のいずれにおいても、透明なトナーをカラー画像の上部面上に塗布することによって、3次元的なテクスチャーを形成させてもよい。透明なトナー画像面に対応するテクスチャーに関する情報はバイナリー(binary)である必要はないということに留意すべきである。換言すれば、透明なトナーの必要量は、ピクセル単位に基づいて、付着量が100%又は0%のいずれかになるようにする必要はない。中間的な「灰色レベル」の量であってもよい。
3次元的なテクスチャーを形成させるための透明トナーで被覆されるべき着色画像領域においては、透明トナーの塗布に起因して、当該色は変化してもよい。この態様に対しては、2種のカラープロファイルが形成される。第1カラープロファイルは、上部面上の透明トナーの付着量が100%のときに対するものであり、第2カラープロファイルは、上部面上の透明トナーの付着量が0%のときに対するものである。ピクセル単位に基づいて、透明トナー画像面に必要な付着量に比例して第3カラープロファイルが形成され、この第3カラープロファイルの値は、第1カラープロファイルと第2カラープロファイルの値を内挿した値である。従って、2つのカラープロファイルの混成操作によって、印刷値が得られる。好ましい実施態様においては、特定のピクセルに対応する2つのカラープロファイル値の一次補間が行われる。しかしながら、いずれかの非一次補間法を代替法として使用してもよい。この方法は、透明トナーのテクスチャーの空間周波数が低いときに、特に有用である。
透明トナーのテクスチャーの空間周波数が高いときには、第2の方法を使用してもよい。このような場合、表面模様付き画像に対しては、1つのカラープロファイルのみが必要である。1つの選択肢は、全てのテクスチャーに対する原系のICCカラープロファイル(即ち、透明トナーが存在しないと仮定されるICCカラープロファイル)を使用するだけの方法である。この場合、出願人は、絶対色は較正色とは相違するので、着色画像の外観がビット(bit)を変化させるという事実を単純に容認する。しかしながら、色調が全く正確でないとしても、均一なカラー領域内において識別可能な色差は存在しないであろう。第2の選択肢は、特別な3次元的透明トナーテクスチャー表面を有する新たなICCカラープロファイルを形成させる方法である。この場合、マクロな「色調精度」の問題は補正されるが、ピクセル対ピクセルから得られる人工色(color artifact)は顕著ではない。さらに、オペレーターが、前述のようにして、先に規定したテクスチャーをプロファイルへ付加することを望むたびに使用するために、この種のテクスチャーで修正されたICCカラープロファイルのライブラリーを時間をかけて構築してもよい。このようなシステムを実行するコンピューターソフトウェアへの応用は、前記の第2の方法に対しては、これらの2つの選択肢のうちの1つを自動的に実施してもよく、或いは、その代わりに、これらの2つの選択肢の選択をオペレーターに対して表示してもよい(この場合、選択肢のうちの1つは実施しないであろう)。
試料の調製と試験
保護性を付与するためにトナー添加剤が使用できることを確認するためには、該添加剤が、溶融器ローラー表面上に塗布される剥離液の作用を妨げず、しかも非常に高い温度条件下において分解しないことが重要である。最初に、種々の脂肪族系物質及びオレフィン系物質を、種々の粘度を有するシリコーン油中へ200℃で添加した(添加量:該油の重量に対して5重量%)。30分間加熱した後、シリコーン油試料を冷却させ、次いで、該油の粘度の変化の有無を目視によって観察した。その結果、シリコーン油の粘度が非常に高い場合には、脂肪族系及びオレフィン系のトナー添加剤の溶解度は極めて低くくなることが判明した。しかしながら、該油の粘度が1000cSt未満まで低下すると、これらのトナー添加剤の溶解度は増加した。メルカプトンで官能化させたシリコーン油を10重量%までの濃度で含有するシリコーン油(粘度:325cSt)中へ多数のこの種の添加剤を添加して試験を行った。トナー添加剤を5重量%含有するシリコーン油試料を、前述のようにして加熱した後、冷却し、その性状を観察した。シリコーン油試料についての目視観察の結果を以下の表1にまとめて示す。これらの結果から明らかなように、エチレン-ビス-ステアラミドは、溶融器ローラー上の剥離液に大きな影響を与えない添加剤の1つである。また、2000以上の重量平均分子量及び2.0未満の多分散性を有するポリアルキレンワックスもシリコーン油に溶解しないことも判明した。2.0よりも大きな多分散性を有するアルキレンワックス試料は、加熱により十分な量の低分子量成分をシリコーン油へ溶解させることも明らかである。
Figure 2011523469
最初に、トナー成分の混合物は、40リットルのヘンシェルミキサーを使用し、1000RPMの条件下において、乾燥粉末状態で60秒間配合することによって均質なブレンドを調製した。63℃のガラス転移点を有するビスフェノールAに基づくポリエステル(カオ・ケミカルズ社製の「バインダーLLT」)をトナーバインダーポリマーとして使用し、該ポリエステルを、オリエント・ケミカルズ社製の帯電剤「ボントロンE-84」(2pph)と混合した。保護性を付与するために配合される添加剤を含有しない対照トナーのほかに、種々の添加剤の種々の混合物を種々の割合で含有するトナーも乾燥ブレンドへ添加した。ライヒホルド・ケミカルズ社製の「アトラック382ES」(Tg:53℃)をトナーバインダーとして使用することによって、対応するトナー試料も同様にして調製した。
次いで、粉末状ブレンドを、共回転性の二軸スクリュー押出機内において溶融配合することによって、ポリマーバインダーを溶融させると共に、顔料、帯電剤及びワックスを分散させた。溶融配合は、次の温度条件下でおこなった;押出機の入口温度:230F(110℃)、押出機の配合領域の温度:230F(110℃)〜385F(196℃)、押出機のダイの出口温度:385F(110℃)。加工条件は次の通りである;粉末状ブレンドの供給速度:10kg/時、押出機のスクリュー速度:490RPM。冷却した押出物は、約1/8インチサイズのグラニュールに細断した。
溶融配合後、グラニュールをエアジェットミル内において、所望の粒径(8μ)に微粉砕した。トナーの粒径分布は、クールター・カウンター・マルチサイザーを用いて測定し、メジアン体積加重直径を記録した。次いで、微粉砕されたトナーを遠心エア分級機を用いて分級することによって、最終トナーにおいて望ましくない非常に小さなトナー粒子と微細トナーを除去した。分級によって微細な粒子を除去した後に得られたトナーの細度比(fineness ratio)、即ち、累積粒子数対粒径の16%百分位数における直径に対する50%百分位数における直径の比は1.30〜1.35であった。
得られた混合物を微粉砕処理に付すことによって、8μのメジアン体積加重平均直径を有するトナー粒子を得た。本明細書において、「粒子」という用語に関連して使用する
「粒径」という用語、又は「大きさ」若しくは「大きさの」という用語は、常套の直径測定装置、例えば、クールター社(ハイアリーア、フロリダ州)製の「クールター・マルチサイザー」によって測定されたメジアン体積加重直径を意味する。メジアン体積加重直径は、試料に対するメジアンを示す等量の球状粒子の直径である。
次いで、分級されたトナーは、ヒュームドシリカを用いる表面処理に付される。該シリカとしては、ニッポン・アエロジル社製の疎水性シリカ「R972」を使用した。次いで、2000gのトナーを種々の量(g)の各成分と混合することによって、各ナノ粒子を種々の量比(重量%)で含有する製品を得た。トナーとシリカは、4つのインペラーを具備するヘンシェルミキサー(10リットル)内において、2000RPMの条件下で2分間混合した。シリカで表面処理したトナーを、20メッシュの振動型篩を用いる篩い分け処理に付すことによって、未分散シリカの凝集体及び表面処理中に形成されたフレーク状トナーを除去した。
カオ・ケミカルズ社製の「バインダーLLT 101」を含有する種々のトナーを、該トナーの配合において使用した添加剤と共に、以下の表2に示す。
Figure 2011523469
実施例で調製した配合トナーを用いた試験結果
トナー試料の粉末流動性を調べたところ、オレフィン系ワックス又はポリアルキレン系ワックスの添加によって、粉末流動性は悪影響を受けることが判明した。粉末流動性の測定は、ハサカワ社製の粉末流動計を用いて行った。この場合、粉末産業分野において普及しているその他の適当な粉末流動計を使用することも可能である。しかしながら、エチレン-ビス-ステアラミドの添加によって、粉末の流動性は悪影響を受けなかった。即ち、表2の結果が示すように、トナーの粉末流動性は、エチレン-ビス-ステアラミドとポリアルキレンワックスと併用する場合には、該ワックスの単独使用の場合に比べて改良された。
エレクトログラフィー用現像剤は、前述の本願発明によるトナーを、ポリマー樹脂で被覆した硬質磁性フェライトキャリヤーと混合することによって調製した。現像剤は、10重量%のトナーと90重量%のキャリヤー粒子から調製した。使用したキャリヤーは、ポリ(ビニリデンフルオリド)とポリ(メチルメタクリレート)との混合物で被覆した硬質磁性フェライトキャリヤー粒子である。
現像剤については、「ネックスプレス 3000プリンター」を用いてさらに試験した。種々のカラー画像を、53℃のTgを有するトナーバインダーとトナー保護膜を含有する常套のCYMKトナーから調製した。トナー保護膜の量は、表2に示すように、変化させた。画像面を対置して重ねた上で10パスカルの加重を加えた状態でオーブン内(温度:55℃、相対湿度:95%)に放置することによって画像の固着性能又はブロッキング性能の改良について調べた。24時間後、試料をオーブンから取り出し、冷却させた。試料の温度が室温になったとき、プリントの画像面を分離させ、画像の損傷について調べた。目視観察の結果を表2にまとめて示す。
プリントのブロッキング性能に関する結果によれば、エチレン-ビス-ステアラミドが、トナーの重量に対して2.5重量%よりも多い量で保護トナー中に存在する場合には、非常に良好な結果が得られることが判明した。保護トナーの好ましい量は、最良の結果を得るためのカラー画像を調製するために使用した標準的なCYMKの最大量の25重量%よりも多い量である。良好なブロッキング性能の結果は、少量のポリアルキレンワックスをエチレン-ビス-ステアラミドと併用する場合には、トナーの粉末流動性に悪影響を及ぼすことなく得られた。トナーバインダーとして、カオ・ケミカルズ社製の「バインダーLLT101」(Tg:63℃)の代わりに、ラインホルドケミカルズ社製の「アトラック382ES」(Tg:53℃)を用いて製造した対応する透明トナー試料から調製した比較プリントの性能についても評価したところ、より大きなブロッキングによる損傷が観察され、性能のより劣るプリントが得られた。
100:エレクトログラフィー用プリンター装置
101:輸送ウェブ
102:被動ローラー
103:被動ローラー
105:供給源ユニット
200:印刷モジュール
205:画像形成シリンダー
210:充電器
230:ロジック/コントロールユニット
M1〜M5:印刷モジュール
TR1〜TR5:転写バックローラー

Claims (20)

  1. 保護膜がエレクトログラフィーによって印刷することができるデジタル印刷用保護トナーであって、少なくとも60℃のガラス転移温度を有するトナーバインダー及びトナーの重量に対して0.5〜5重量%のエチレン-ビス-ステアラミドを含有する該保護トナー。
  2. 2000以上の重量平均分子量と2.0未満の多分散性を有するオレフィン性物質をさらに含有する請求項1記載のトナー。
  3. トナーが着色剤を含有しない請求項1記載のトナー。
  4. トナーが、シリカ及び/又はチタニアの疎水性粒子をさらに含有する請求項1記載のトナー。
  5. トナーが、ワックスに基づく剥離剤をさらに含有する請求項1記載のトナー。
  6. 請求項1記載のトナー及びキャリヤー粒子を含有するエレクトログラフィー用現像剤。
  7. キャリヤー粒子が磁性粒子を含有する請求項6記載の現像剤。
  8. キャリヤー粒子が、35ミクロン未満の体積平均粒径を有する請求項6記載の現像剤。
  9. キャリヤー粒子が硬質フェライトを含有する請求項6記載の現像剤。
  10. -30〜-60マイクロクーロン/gの電荷を有する請求項6記載の現像剤。
  11. 受像要素上に沈着された保護トナー膜とマーキングトナーから形成された画像を含むエレクトログラフィープリントであって、i)該マーキングトナーが第1ガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有し、ii)該保護トナー膜が、マーキングトナーのバインダーのガラス転移温度よりも高い第2ガラス転移温度を有するトナーバインダー及びiii)該保護トナーの重量に基づいて0.5〜5重量%のエチレン-ビス-ステアラミドを含有する該エレクトログラフィープリント。
  12. 画像上に選択的に分布された保護トナーであって、ブロッキングの保護が要求される受像要素の領域においてより高い保護トナー被覆率を有する該保護トナーを含有する請求項11記載のプリント。
  13. 画像上に均一に分布された保護トナーを含有する請求項11記載のプリント。
  14. i)マーキングトナーが、60℃未満のガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有し、ii)保護トナー膜が、少なくとも60℃のガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有する請求項11記載のプリント。
  15. 温度が55℃で、相対湿度が95%の条件下において、対面ブロッキング保護能を24時間にわたって発揮する請求項14記載のプリント。
  16. 温度が60℃で、相対湿度が50%の条件下において、対面ブロッキング保護能を24時間にわたって発揮する請求項14記載のプリント。
  17. 下記の工程i)〜iii)を含む、保護トナー膜を有する画像のエレクトログラフィー印刷法:
    i)60℃未満のガラス転移温度を有するトナーバインダーを含有するマーキングトナーを使用するエレクトログラフィーによって、所望のプリント画像を受像要素上に形成させ、
    ii)保護トナーであって、少なくとも60℃のガラス転移温度を有するトナーバインダー及び該保護トナーの重量に基づいて0.5〜5重量%のエチレン-ビス-ステアラミドを含有する該保護トナーを使用するエレクトログラフィーによって、該プリント画像上に保護膜を形成させ、次いで
    iii)ブロッキングに対する保護が要求される該プリント画像の領域内のトナーを固定させる。
  18. トナーを固定する工程を、シリコーン油剥離液を用いる溶融器ローラーを使用しておこなう請求項17記載の方法。
  19. マーキングトナーを用いるエレクトログラフィーによって所望のプリント画像を受像要素上に形成させる工程が、シアントナー、マジェンタトナー、イエロートナー及びブラックトナーを含むカラー画像を形成させる過程を含み、保護トナーの量が、各々の色に対して可能な最大レイダウン(laydown)の少なくとも40%である請求項17記載の方法。
  20. 保護トナーの被覆率が0.6mg/cm未満である請求項17記載の方法。
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