JPH1074025A - 複写用紙 - Google Patents

複写用紙

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JPH1074025A
JPH1074025A JP26936796A JP26936796A JPH1074025A JP H1074025 A JPH1074025 A JP H1074025A JP 26936796 A JP26936796 A JP 26936796A JP 26936796 A JP26936796 A JP 26936796A JP H1074025 A JPH1074025 A JP H1074025A
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JP
Japan
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paper
image
surfactant
copy
image forming
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Pending
Application number
JP26936796A
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English (en)
Inventor
Eriko Chiba
恵里子 千葉
Masahiro Yanagisawa
匡浩 柳澤
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Toshiaki Tokita
才明 鴇田
Kakuji Murakami
格二 村上
Tadashi Saito
忠司 斉藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般の複写機により画像を形成することが可
能であるにもかかわらず、画像剥離部材を介在させて画
像を加熱接着および/または加圧接着することにより、
画像を除去することが容易な複写用紙、特に画像除去促
進液を付与しなくても画像形成物質の除去が可能であ
り、従って再生処理後の紙質低下が少ない複写用紙の提
供。 【解決手段】 画像形成前の複写用紙に、複写用紙に画
像を形成する際の画像の定着性を妨げない範囲内で予め
複写用紙表面を画像形成物質との接着力を弱め、かつ画
像が形成された前記複写用紙から画像を剥離し再生する
際に剥離された画像形成物質の再定着性を低下させるこ
とのできる界面活性剤を保持させたものであることを特
徴とする複写用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写用紙上の熱可塑
性、または熱溶融性画像形成物質を除去し、再利用する
ことが可能な複写用紙、特に複写紙の表面上に形成され
た前記画像形成物質を、水を含む画像除去促進液を付与
する工程を行うこと無しに、除去することが可能であ
り、再利用可能な状態に再生することができる複写用紙
に関する。
【0002】
【従来技術】最近のOA化により、プリンター用紙や複
写用紙が大量に使用されるようになってきた。それにと
もなってオフィスからは大量の廃棄用紙が生ずるように
なり、この多くが無駄に捨てられているのが現状であ
る。この処分に多大の費用がかかると同時に、これら廃
棄処理による地域環境の悪化、ひいては紙を生産するた
めの森林伐採による地球規模での環境悪化まで最近では
とりざたされるようになってきた。従来、この問題を解
消し紙のリサイクルを図るためには、一度使用した紙に
対して用紙上のインキを取り除き、浸して再びすいて再
生古紙として利用する処置を施していた。この処置には
大規模な古紙再生施設が必要となる上、使用済みの古紙
にたいして分別、回収、輸送など再生紙を得るまでにい
くつもの工程を踏まざるをえなかった。最近になって1
度使用した用紙上の文字画像をクリーニングにより取り
去り、複写あるいはプリンティングに再利用することが
できる紙が開発されている。例えば特開平4−6704
3号公報には、シート状支持体の表面、特に片面のみに
離型処理してなり、且つ、該離型処理した支持体に印を
付け、普通紙と区別したものが開示されている。しかし
ながら、これは特殊紙であるため定着性に難があり、一
般の複写用紙として使用するには問題がある。さらにこ
のような複写紙は、 表面に離型処理を施した特別な
用紙となり、現在のように大量に使用されている一般的
な複写用紙、印刷用紙とはならず、適用に難点がある。
従って、一般的な複写用紙と混合して複写あるいは
印刷するには困難が伴う。 さらに、資源再利用とい
う観点からは、両面複写、すなわち一枚の複写用紙の表
裏両面に複写できることが重要である。このような状況
下では、片面に離型剤を塗布した複写用紙の利用には難
点が伴う。
【0003】また、特開平1−101576号公報、特
開平1−101577号公報には画像形成支持体上の画
像形成物質(トナー)を、これを溶解する有機溶媒中で
超音波処理することにより画像を除去する方法が開示さ
れているが、有機溶剤による公害や引火及び毒性に問題
があり、一般のオフィスや家庭で使用するにはやはり問
題がある。さらに特開平1−297294号公報には、
画像形成支持体としてプラスチック、金属、液浸透性の
悪い紙あるいはセラミック等で形成されたものを使用
し、該支持体上に形成された画像を熱溶融性の剥離体を
介在させて加熱し、画像を支持体から剥離するクリーニ
ング方法が開示されている。しかしこの方法の場合、表
面に離型処理を施した特別な用紙を用いなければならな
い。
【0004】一方、本出願人は、少なくとも画像が形成
される側の表面近傍に液体で膨潤する層を設けた被記録
材を用い、該画像を形成する皮膜状の画像形成物質より
も該被記録材の膨潤層を大きく膨潤せしめる、水を含有
した液体(画像除去促進液)を被記録材に付与する液付
与手段と、液付与後に、該被記録材を剥離用部材に圧接
もしくは加熱圧接して、該画像形成物質を被記録材から
該剥離部材に転写剥離する剥離手段を有する画像形成物
質除去方法及び再生方法に関する被記録材の再生装置を
提案している(例えば、特願平5−202557号)。
また、さらにこの方法における画像形成物質の剥離時の
水分蒸発を防ぐために、一対のベルトを複数の加熱部材
により蛇行形状に張架して複数の加熱吸着部を連続配置
した構成の被記録材の再生装置を提案している。この方
法によって、被記録材に対してその紙質を比較的損傷す
ることなく極めて確実に画像形成物質のみを除去し、被
記録材を再び使用可能な状態に再生することが確認され
ているが、上記の本出願人の方法を利用して再生した複
写用紙は従来再生処理の度に複写用紙の表面に画像除去
促進液を付与するために、再生を繰り返すうちにいわゆ
る紙のコシがなくなる等の紙質が低下すること、および
複写用紙の種類の違いにより、剥離性が変化するという
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一般
の複写機により画像を形成することが可能であるにもか
かわらず、画像剥離部材を介在させて画像を加熱接着お
よび/または加圧接着することにより、画像を除去する
ことが容易な複写用紙、特に画像除去促進液を付与しな
くても画像形成物質の除去が可能であり、従って再生処
理後の紙質低下が少ない複写用紙を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、画像形成
の際の定着性を妨げない範囲内で予め複写用紙表面を画
像形成物質との接着力が弱くなるように変化させること
により、画像形成物質の除去が容易になることを確認
し、本発明に到達した。すなわち、本発明の複写用紙
は、画像形成前に、画像形成の際の定着性を妨げない範
囲内で予め複写用紙表面を熱可塑性または熱溶融性画像
形成物質を有する画像との接着力が弱くなるように変化
させ、かつ画像が形成された前記複写用紙から画像を剥
離し再生する際に剥離された画像形成物質の再定着性を
低下させるることができる界面活性剤を保持させたもの
であることを特徴とする。前記画像形成物質は、例えば
電子写真用トナーのみならず、熱転写、ホットメルト・
インク・ジェット、ホットメルト・インク印刷等の画像
である。
【0007】前記のような界面活性剤として、界面活性
剤は、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、直
鎖ないし分岐のアルキル基をもち、そのアルキル基の炭
素数の総数が1分子当たり8以上の界面活性剤が好まし
い。
【0008】フッ素系界面活性剤としてはフロロアルキ
ルカルボン酸塩、フロロアルキルスルホン酸塩等のアニ
オン系、フロロアルキル導入ベタイン等の両性系、ノニ
オン系、カチオン系等が挙げられる。
【0009】シリコン系界面活性剤としては、エポキシ
変性、アルキル変性、アラルキル変性、アミノ変性、カ
ルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、ポリエ
ーテル変性等のシリコンオイルが挙げられる。
【0010】分子中に直鎖ないし分岐のアルキル基をも
ち、そのアルキル基の炭素数の総数が8以上の界面活性
剤としては、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン
酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン系、アミン塩、ア
ミン誘導体、4級アンモニウム塩、イミダゾリン、イミ
ダゾリウム塩等のカチオン系、ベタイン等の両性系が挙
げられる。前記各界面活性剤は、単独で使用しても、2
種類以上を混合して用いても良い。
【0011】本発明において、界面活性剤を複写用紙に
保持させる態様としては、以下のようなものが挙げられ
る。 (1)複写用紙全体の構成成分として界面活性剤を保持
させたもの。このような態様のものとして、パルプ材料
に界面活性剤を内部添加した後、該パルプ材料を常法に
より抄造した複写用紙がある。すなわち、LBKPおよ
びNBKPに代表される化学パルプ、サイズ剤および填
料を主体とし、必要に応じてその他の抄造助剤を含有す
るパルプ材料に、内添剤として前記界面活性剤をパルプ
材料の重量に対して0.5〜50wt%添加した紙料を
常法により抄造する(実施例6に相当)。前記サイズ剤
としては、例えばロジンサイズ、AKD(アルキルケテ
ンダイマー)、アルケニル無水コハク酸、石油系樹脂系
サイズ、エピクロルヒドリン、カチオン澱粉及びアクリ
ルアミド等がある。また、填料としては、クレー、タル
ク、炭酸カルシウウム等を用いることが可能である。さ
らに、ポリアクリルアミド、澱粉等の紙力増強剤、耐湿
樹脂等を加えても良い。前記のような態様で界面活性剤
を複写用紙に保持させたものは、複写用紙の抄造工程で
界面活性剤を複写用紙に保持させることができるので、
界面活性剤の付与に特別の工程を必要とせず、また両表
面層に界面活性剤を保持されるので両面コピー複写用紙
の再生に好適である。
【0012】(2)複写用紙の片面または両面表面層の
みに界面活性剤を保持させたもの。このような態様の複
写紙としては、抄造工程中において、界面活性剤を外
添剤として紙表面に保持させた複写用紙、および常法
により抄造された複写用紙、例えば市販のA4複写用紙
に、界面活性剤を含む液(以下、前処理液とも言う。)
を塗布、乾燥させた複写用紙がある。前記およびの
複写用紙の表面は前処理液に含まれる成分により覆わ
れ、表面状態が画像形成物質の定着性が弱められるよう
に変化する。
【0013】〈複写用紙〉前記の常法により抄造され
た複写用紙としては、通常市販されているプリンター用
紙、複写用紙、OHP等であって、少なくとも画像が形
成される側の表面近傍に水を含む液体で膨潤する層を有
し、かつ該紙質層に熱可塑性または熱溶融性樹脂を含有
する画像を形成することが可能なものである。
【0014】〈前処理液〉前処理液には、基本的に前記
の界面活性剤を含む水溶液から構成される。また後述す
るようにpH調整剤、重金属イオンを封止するためのキ
レート剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤、漂白剤等の添加剤
を使用することも可能である。
【0015】その他、前記前処理液に添加されるものと
しては、pH調整剤として、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水
酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸
化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩
等が挙げられる。また、重金属イオンの封止剤で剥離助
剤として添加されるキレート試薬としては、例えば、エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナト
リウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナト
リウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラ
ミル二酢酸ナトリウム等がある。
【0016】防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、
チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジ
イソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエ
リスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライ
ト等がある。さらに防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナ
トリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオー
ル−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、
ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用可能であ
る。
【0017】また再生後の複写用紙の白色度を向上する
目的で漂白剤を添加することができる。具体的には酸化
漂白剤として過酸化水素、過酸化ナトリウム、過炭酸ナ
トリウム、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。蛍光
染料、青み付け染料、酵素等を添加することもできる。
【0018】さらに、前記前処理液には、水への溶解性
が乏しい界面活性剤を可溶化するために、水との相溶性
がある有機溶媒を添加しても良い。これら有機溶媒とし
ては一価あるいは多価のアルコールなどが挙げられる。
例えばメチルアルコール、エチルアルコールあるいはこ
れらの混合物が挙げられる。前記処理液中の水との相溶
性がある有機溶媒の濃度は、50重量%を越えない量、
好ましくは約0.1〜20重量%、さらに好ましくは約
1〜20重量%である。
【0019】前記およびの複写用紙表面層の界面活
性剤の保持量は、0.03〜3.2g/m2の範囲が好
ましい。界面活性剤の量が、0.03g/m2未満であ
ると複写用紙から画像形成物質を除去する際に除去性能
が不完全であり、また、3.2g/m2よりも多いと画
像形成時の画像形成物質の複写用紙に対する定着性が不
十分となる。前記界面活性剤の保持量の制御は、たとえ
ば、パルプ材料に内添する界面活性剤の量、あるいは界
面活性剤を含む液の界面活性剤の濃度を調節して行うこ
とができる。
【0020】〈第2の処理液〉また、前記前処理液の塗
布後に、画像形成時において画像形成物質の前処理され
た複写用紙の定着性を向上させる目的で、前処理液の成
分とは異なる第2の別の処理液をさらに付与することが
できる。この付与は前処理液付与直後であっても良い
し、あるいは前処理液付与後に一旦乾燥した後でも良
い。第2の処理液は単に水だけでも良いし、また、画像
除去促進液に比べて低濃度となる範囲内で界面活性剤を
含む水溶液としたり、前処理液と同様に前述のpH調整
剤、重金属イオンを封止するためのキレート剤、防腐
剤、防黴剤、防錆剤、漂白剤等の添加剤を使用すること
もできる。第2の処理液に含まれる可溶化成分の濃度に
ついては、画像除去促進液よりも低濃度であればよい
が、第2の処理液付与による定着性向上の効果を得るた
めには5重量%以下であることが好ましい。
【0021】本発明の複写用紙は、画像形成時の複写特
性(搬送性、定着性)を確保するために、前処理液塗布
および乾燥された後、20℃、65%RHでの平衡含水
分量が5〜15重量%であることが好ましい。
【0022】複写用紙に前記前処理液や第2の処理液を
付与する手段としては、ローラー塗布方式等の接触式、
インクジェット方式、スプレー塗布方式等の非接触式お
よび含浸方式等の公知の既存の液体付与装置および方法
を利用することができる。また、複写用紙に前記前処理
液や第2の処理液を付与する場合、例えば複写紙両面か
ら同時に塗布を行うか、片面に塗布を行った後に他方の
面に塗布を行うか、あるいは界面活性剤を含む液中に含
浸させて行うことができる。
【0023】前記前処理液付与後の乾燥手段としては、
加熱ランプ内蔵の例えばアルミからなる乾燥ドラムと通
気性が良く表面平滑性の高い仕上げベルトにより構成さ
れている乾燥機構や、またはこれに加え、ローラー対の
部材を用いたり、熱風ファンや赤外線ランプなどを用い
たりしてもよい。
【0024】前記およびの複写用紙に複写機などで
熱可塑性または熱溶融性画像形成物質を有する画像を形
成したものは、画像形成物質除去ユニットにて加熱、加
圧状態で画像剥離体と接触させることにより、水を含む
画像除去促進液を付与する工程無しに、あるいは該画像
除去促進液の組成等によって相違するので具体的な数量
を示すことは困難であるが、極く少量の水を含む画像除
去促進液付与後に、加熱、加圧下に画像剥離体によって
除去可能なもの画像が複写用紙より除去され複写用紙が
再生される。
【0025】以下に本発明に係る複写用紙の再生方法、
特にその再生方法の原理について説明する。 〈複写用紙の再生方法〉本発明に用いられる複写用紙の
少なくとも表面は、前記のようにあらかじめ界面活性剤
を保持するように処理されており、画像形成物質の該複
写用紙に対する定着性はやや弱められている。複写用紙
から画像形成物質を除去する際には、複写用紙と画像形
成物質との付着力より大きい付着力を画像形成物質との
間に有する剥離部材を複写用紙に加熱圧接する。この加
熱は画像形成物質を軟化させ、これにより画像形成物質
と剥離部材を接着させるために行われる。したがって加
熱による昇温は、画像形成物質の軟化点以上の温度で、
且つ画像形成物質が溶融しない程度に設定するのが好ま
しい。画像形成物質が溶融すると複写用紙上の画像形成
物質を複写用紙側と剥離部材側に分断することなく剥離
部材側に転写させるのが困難になるためである。この剥
離処理後、複写用紙を剥離部材から分離すると画像形成
物質は複写用紙から剥離部材に転写され、複写用紙は画
像形成される前の状態に再生される。
【0026】前述のように、画像除去促進液の付与な
し、あるいは少量の画像除去促進液の付与で、本発明の
複写用紙上に画像形成された画像形成物質の除去が可能
となる理由については、未だ不明な点もあるが、恐らく
以下の理由によるものではないかと推察される。すなわ
ち、複写用紙上に形成された画像形成物質が、複写用紙
から除去されるためには、画像形成物質が加熱されて軟
化した状態で、少なくとも画像形成物質と複写用紙との
接着力に比べて画像形成物質と剥離部材との接着力の方
が大きくなければならない。本発明における複写用紙で
は予め複写用紙表面の画像形成物質との接着力が弱めら
れていると考えられ、よって複写用紙と画像形成物質の
間に浸透し両者の接着力を弱めるために必要な画像除去
促進液の付与量が少量、あるいは全く必要がなくなると
考えられる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に一般的な長網抄紙機の図を
示す。抄紙機は大きく分けて、ヘッドボックス1、ワイ
ヤーパート2、プレスパート3、プレドライヤー4、サ
イズプレス5、アフタードライヤー6、キャレンダー7
の7つのパートに分かれるが、前記界面活性剤は、以下
に示す態様で複写用紙中に保持させることができる。ヘ
ッドボックス1からは、調整工程で混合された叩解パル
プ、ブローク、填料、薬品(内添剤)などからなる完成
紙料(紙料濃度0.5%程度)をワイヤーの上に噴出さ
せるが、前記調整工程において、前記界面活性剤を紙料
中に配合しても良い。続く、ワイヤーパート2ではワイ
ヤー上の紙料から少しずつ水をワイヤーの下に取り除く
(紙料濃度20%程度)。次のプレスパート3では、ワ
イヤーパート2から出てきた湿紙からさらに圧力をかけ
て押し、水分を搾り取る(紙料濃度60%程度)。プレ
ドライヤー4では、加熱、乾燥して水を蒸発させる(紙
の水分3〜8%程度)。この時点で、紙はかなり水分が
少なくなっている。
【0028】続くサイズプレス5で、インクのにじみな
どを防ぐためのサイズ剤を含浸あるいは、塗工する。ま
た、この含浸あるいは塗工工程において、前記界面活性
剤をサイズ剤に配合し、該界面活性剤を紙中に保持させ
ても良い。2本のロールの間に調整した表面サイズ液
(外添剤)を満たし、この間に紙を通す。また、この表
面サイズ液(外添剤)中に前記界面活性剤を添加し、該
界面活性剤を紙中に保持させても良い。紙はまず溜って
いる液につかり、直ちにニップで絞られる。こうするこ
とによって一定量の表面サイズ液が含浸塗工される。前
記表面サイズ剤としては、PVA、澱粉、SBR、スチ
レン−無水マレイン酸等が使用される。再び水分を多く
含んだ紙はアフタードライヤー6により乾燥される。さ
らに前記乾燥後に前記前処理液を紙に含浸、あるいは塗
布して紙中に保持させても良い。さらにロールとロール
の間を加圧した状態で紙を通して、紙の密度を上げると
ともに紙の表面を平滑にする。この工程はキャレンダー
7で行なう。最後に、紙をワインダーに巻き取って完成
紙ができあがる。
【0029】本発明に係る複写用紙を再生する再生装置
の例を図2に示す。図2に例示した装置は、21(給紙
ユニット)、22(画像形成物質剥離ユニット)および
23(紙受けユニット)の各ユニットからなり、電子写
真複写機等で画像を形成された紙等の再生装置である。
給紙ユニット21は、給紙トレー211上に集積された
複写用紙210を最上部のものから給紙ローラー212
で給紙し、図示しない分離機構で重送紙を分離して一枚
の複写用紙210のみを、タイミング調整およびスキュ
ー補正のためのレジストローラー対213で送り出すも
のである。その具体的な構成および動作は電子写真複写
機における給紙機構等と同様であるので、詳細な説明は
省略する。給紙ユニット21から給送された複写用紙2
10は、次の画像形成物質剥離ユニット22へと搬送さ
れる。
【0030】画像形成物質剥離ユニット22は、それぞ
れ画像形成物質Tの軟化手段としてのヒーターローラー
222および剥離ローラー221をそれぞれ複数組み合
わせ、その外周に剥離部材からなる2本のベルト22
a、22bを張り回した構成を採用している。剥離ベル
ト22a、22bの間に複写用紙210が導入される
と、搬送経路が波打つために、前記剥離ベルト22a、
22bと複写用紙210との間にせん断力が生じる。こ
の力により複写用紙210の表面を損傷させずに画像形
成物質を除去することが可能となる。
【0031】上記ヒーターローラー222は、複写用紙
210表裏に密着して複写用紙に固着している画像形成
物質を加熱して軟化させ、これにより、画像形成物質を
複写用紙210の繊維から剥がれやすくするものであ
る。この加熱は圧接部において複写用紙210上の画像
形成物質が溶融しない程度に行うことが望ましい。画像
形成物質が溶融してしまうと複写用紙210上の画像形
成物質を、紙側と剥離ベルト側とに分断することなく、
剥離ベルト側へ転写させるのが困難になるためである。
また加熱しすぎると画像形成物質剥離ユニット22を通
過中に複写用紙210が乾燥しすぎて、複写用紙210
が画像形成物質を介して剥離ベルトに貼り付いてしま
い、分離できなくなる虞れがある。
【0032】クリーニング装置は、剥離ベルトの表面上
の画像形成物質Tを除去するスパイラルローラー223
の使用をあらわしている。下部には、掻き落とした画像
形成物質Tを収容する画像形成物質受け(画像形成物質
容器)224を備えている。紙受けユニット23は、乾
燥ユニットから排出された複写用紙を受けるための排紙
トレー231を備えている。また、この画像除去装置に
は、図示を省略したが、給紙台に複写用紙210がある
か否かを検出する検出手段、給紙ユニット21による複
写用紙210の重送検出手段、複写用紙210の装置内
ジャム検出手段、各加熱ランプの点灯制御手段と、画像
形成物質受け容器231内満杯検知手段などが設けられ
ている。また、この画像除去装置には、必要に応じて給
紙ユニット21と画像形成物質剥離ユニット22の間に
画像除去促進液を付与するための画像除去促進液付付与
ユニットを、またその場合には画像形成物質剥離ユニッ
ト22と紙受けユニット23の間に乾燥ユニットを設け
ることができる。
【0033】本発明の複写用紙を再利用する方法に用い
られる剥離部材(図2におけるベルト22a、22b)
は、複写用紙上の画像形成物質と接着せしめて複写用紙
から転写・剥離するための部材であり、剥離部材を構成
する材料としては、画像形成物質とある程度以上の接着
性や耐熱性を示すことが必要であるが、その材料として
はイソプレンゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴ
ム、シリコンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴムなどの
合成ゴム、天然のゴム、ビスフェノール・エヒクロルヒ
ドリン縮合物などのエポキシ樹脂、アルキド樹脂、尿素
ホルムアルデヒド樹脂、ブチル尿素ホルムアルデヒド樹
脂、ブチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグ
アナミンホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂、テル
ペンフェノール樹脂、フェノールエーテル樹脂、フェノ
ール樹脂などのフェノール系熱硬化樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−アクリロニ
トリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−テトラフルオ
ロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ビニル共
重合体ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリプロピレン、ポリエチレンなどのビニル系重合体、
ポリブチルアクリレート、ポリメタクリル酸、ポリメチ
ルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリイミド、
6,6−ナイロン、6−ナイロンなどのポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、芳香族ポリエステルなどのポリエ
ステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリパラバラン
酸、ポリエーテルニトリル、アラミド、などの熱可塑性
あるいは熱硬化性の合成樹脂、ニッケル、ステンレスス
チール、アルミニウムなどの金属及びその酸化物、セラ
ミックス材料等がその例として挙げられる。これらの材
料は単独でも用いられるが、積層したり、アロイ化した
り、グラスファイバー、ウィスカー、カーボン、シリ
カ、酸化チタンなどの他の添加剤を加えるなどにより複
合して用いることもできる。
【0034】最適な剥離部材材料は、剥離しようとする
画像形成物質の種類、画像形成物質除去プロセスにより
選定されるべきであるが、剥離部材を繰り返し使用する
ことが再生コストを下げるなど種々の点で有利であり、
その場合には、比較的高い耐熱性や表面の安定性が要求
される。画像の除去特性及び耐久性から好ましい剥離部
材の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリパラバラン酸、ポリエ
ーテルニトリル、アラミド、ポリイミド、ポリエーテル
イミド、ステンレススチール、ニッケル、アルマイトが
挙げられる。剥離部材は、ベルト状、シート状、ブロッ
ク状、ドラムあるいはローラ状のいずれの形状に形成さ
れたものを用いても本発明の複写用紙の再生には使用可
能である。次に本発明の実施例を具体的に示すが、これ
らに限定されるものではない。尚、%は重量%を示す。
【0035】
【実施例】
実施例1 (前処理液の調製)下記処方にて撹拌溶解し、画像除去
促進液を調製した。 パーフルオロアルキルカルボン酸塩 (界面活性剤) 5% 安息香酸ナトリウム (防腐防黴剤) 0.1% 純水 残量 (複写用紙への前処理液付与)上記前処理液をジアゾ複
写機の現像液塗布装置を利用して、市販のA4版上質紙
上に両面塗布した後(塗布量0.15g)、乾燥機で8
0℃、5秒間乾燥した。 (画像形成)電子写真方式のPPC複写機にて上記の前
処理された紙に画像を形成したところ、通常の紙と同等
の複写画像を得ることができた。 (複写用紙の再生と再画像形成)画像除去ユニットとし
て図1の装置(ヒーター直径:上側25mm、下側45
mm)を用いて再生処理を行った。このとき、処理速度
は25mm/sec、ヒーターの加熱温度は110℃に
した。剥離部材としては、ポリエチレンテレフタレート
のベルトを用いた。再生された紙には、実際の使用上問
題になるような量のトナーは残っておらず、前記複写機
にて再利用したところ、未使用の紙と同等の複写画像を
得ることができた。
【0036】実施例2 前処理液処方を下記処方に変更した以外は実施例1と同
様に紙の前処理、画像形成、再生、再画像形成を行っ
た。 ポリエーテル変性シリコンオイル (界面活性剤) 15% 安息香酸ナトリウム (防腐防黴剤) 0.1% 純水 残量 電子写真方式のPPC複写機にて上記の前処理された紙
に画像を形成したところ、通常の紙と同等の複写画像を
得ることができた。再生された紙には、実際の使用上問
題になるような量のトナーは残っておらず、前記複写機
にて再利用したところ、未使用の紙と同等の複写画像を
得ることができた。
【0037】実施例3 前処理液処方を下記処方に変更した以外は実施例1と同
様に紙の前処理、画像形成、再生、再画像形成を行っ
た。 ジアルキルスルホコハク酸塩 (界面活性剤) 15% 安息香酸ナトリウム (防腐防黴剤) 0.1% 純水 残量 電子写真方式のPPC複写機にて上記の前処理された紙
に画像を形成したところ、通常の紙と同等の複写画像を
得ることができた。再生された紙には、実際の使用上問
題になるような量のトナーは残っておらず、前記複写機
にて再利用したところ、未使用の紙と同等の複写画像を
得ることができた。
【0038】実施例4 前処理液処方を下記処方に変更し、塗布量を0.10g
とした以外は実施例1と同様に紙の前処理、画像形成、
再生、再画像形成を行った。 パーフルオロアルキルカルボン酸塩 (界面活性剤) 5% ジアルキルスルホコハク酸塩 (界面活性剤) 5% 安息香酸ナトリウム (防腐防黴剤) 0.1% 純水 残量 電子写真方式のPPC複写機にて上記の前処理された紙
に画像を形成したところ、通常の紙と同等の複写画像を
得ることができた。再生された紙には、実際の使用上問
題になるような量のトナーは残っておらず、前記複写機
にて再利用したところ、未使用の紙と同等の複写画像を
得ることができた。
【0039】実施例5 (前処理液の調製)下記処方にて撹拌溶解し、画像除去
促進液を調製した。 パーフルオロアルキルカルボン酸塩 (界面活性剤) 5% ジアルキルスルホコハク酸塩 (界面活性剤) 5% 安息香酸ナトリウム (防腐防黴剤) 0.1% 純水 残量 (複写用紙への前処理液付与)上記前処理液をジアゾ複
写機の現像液塗布装置を利用して、市販のA4版上質紙
上に両面塗布した後(塗布量0.25g)さらに水を同
様に両面塗布し(塗布量0.02g)、乾燥機で80
℃、5秒間乾燥した。 (画像形成、再生、再画像形成)実施例1と同様に行っ
た。電子写真方式のPPC複写機にて上記の前処理され
た紙に画像を形成したところ、通常の紙と同等の複写画
像を得ることができた。再生された紙には、実際の使用
上問題になるような量のトナーは残っておらず、前記複
写機にて再利用したところ、未使用の紙と同等の複写画
像を得ることができた。
【0040】実施例6 フリーネス400mlに叩解したLBKPに、パルプ比
で0.4%のポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(日本
PMC社製WS−570)、6.0%のポリアクリルア
ミド樹脂(荒川化学工業社製ポリストロン117)、
0.1g/m2のパーフルオロアルキルカルボン酸塩を
それぞれ内部添加し、さらに長網抄紙機のサイズプレス
で、1g/m2の酸化デンプン(日本食品化工社製MS
#3800)、0.7g/m2のポリビニルアルコール
(クラレ社製PVA117)、0.4g/m2のポリア
ミドエピクロロヒドリン樹脂(日本PMC社製WS−5
25)、0.9g/m2のスチレン系サイズ剤(荒川化
学工業社製ポリマロン360)を表面サイジングして、
坪量74g/m2の複写用紙を抄造した。本実施例の複
写用紙にPPC複写機(リコー社製FT6500)にて
黒ベタ画像を形成させ、剥離部材(酸化チタン分散ポリ
エチレンテレフタレート:東レ社製ルミラーE20、膜
厚100μm)を画像を形成した面に密着させ、加熱し
た2本のゴムローラーのニップ間に3度通して、画像を
剥離させた。画像剥離後のベタ画像濃度部ともともと画
像のない地肌部の濃度をマクベス反射濃度計で測定し、
その差を取って剥離後の濃度とした。この複写用紙の剥
離後の濃度は、0.02であり、剥離後においてもコピ
ーされた文字が読み取れなかった。
【0041】実施例7 フリーネス400mlに叩解したLBKPに、パルプ比
で0.4%のポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(日本
PMC社製WS−570)、6.0%のポリアクリルア
ミド樹脂(荒川化学工業社製ポリストロン117)、を
それぞれ内部添加し、さらに長網抄紙機のサイズプレス
で、1g/m2の酸化デンプン(日本食品化工社製MS
#3800)、0.7g/m2のポリビニルアルコール
(クラレ社製PVA117)、0.4g/m2のポリア
ミドエピクロロヒドリン樹脂(日本PMC社製WS−5
25)、0.9g/m2のスチレン系サイズ剤(ミサワ
セラミックスケミカル社製S−810)を表面サイジン
グし、次に0.3g/m2のポリエーテル変性シリコン
オイルを外部添加して、坪量74g/m2の複写用紙を
抄造した。本実施例の複写用紙にPPC複写機(リコー
社製FT2200)にて黒ベタ画像を形成させ、剥離部
材(酸化チタン分散ポリエチレンテレフタレート:東レ
社製ルミラーE20、膜厚100μm)を画像を形成し
た面に密着させ、加熱した2本のゴムローラーのニップ
間に2度通して、画像を剥離させた。画像剥離後のベタ
画像濃度部ともともと画像のない地肌部の濃度をマクベ
ス反射濃度計で測定し、その差を取って剥離後の濃度と
した。この複写用紙の剥離後の濃度は、0.02であ
り、剥離後においてもコピーされた文字が読み取れなか
った。
【0042】実施例8 フリーネス400mlに叩解したLBKPに、パルプ比
で0.4%のポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(日本
PMC社製WS−570)、6.0%のポリアクリルア
ミド樹脂(荒川化学工業社製ポリストロン117)、を
それぞれ内部添加し、さらに長網抄紙機のサイズプレス
で、1g/m2の酸化デンプン(日本食品化工社製MS
#3800)、0.7g/m2のポリビニルアルコール
(クラレ社製PVA117)、0.4g/m2のポリア
ミドエピクロロヒドリン樹脂(日本PMC社製WS−5
25)、0.9g/m2のスチレン系サイズ剤(ハリマ
化成社製KN−500)を表面サイジングして、坪量7
4g/m2の複写用紙を抄造した。その後、グラビア塗
工機により10%のジアルキルスルホコハク酸塩を含む
水溶液を塗布、乾燥して、坪量75g/m2の複写用紙
を得た。本実施例の複写用紙にPPC複写機(リコー社
製FT6500)にて黒ベタ画像を形成させ、剥離部材
(酸化チタン分散ポリエチレンテレフタレート:東レ社
製ルミラーE20、膜厚100μm)を画像を形成した
面に密着させ、加熱した2本のゴムローラーのニップ間
に2度通して、画像を剥離させた。画像剥離後のベタ画
像濃度部ともともと画像のない地肌部の濃度をマクベス
反射濃度計で測定し、その差を取って剥離後の濃度とし
た。この複写用紙の剥離後の濃度は、0.02であり、
剥離後においてもコピーされた文字が読み取れなかっ
た。
【0043】実施例9 界面活性剤を含む液を複写用紙の両面に塗布した以外
は、実施例8と同様にして坪量76g/m2の複写用紙
を得た。本実施例の複写用紙にPPC複写機(リコー社
製FT6500)にて複写用紙の両面に黒ベタ画像を形
成させ、剥離部材(酸化チタン分散ポリエチレンテレフ
タレート:東レ社製ルミラーE20、膜厚100μm)
を画像を形成した両面に密着させ、加熱した2本のゴム
ローラーのニップ間に2度通して、画像を剥離させた。
画像剥離後のベタ画像濃度部ともともと画像のない地肌
部の濃度をマクベス反射濃度計で測定し、その差を取っ
て剥離後の濃度とした。この複写用紙の剥離後の濃度
は、0.02であり、剥離後においてもコピーされた文
字が読み取れなかった。
【0044】以下、本発明の実施態様を示す。 1. 画像形成前の複写用紙に、界面活性剤を保持させ
たものであることを特徴とする複写用紙。 2. 界面活性剤の種類および配合量が、複写用紙に画
像を形成する際の画像の定着性を妨げない範囲内で予め
複写用紙表面を画像形成物質との接着力を弱め、かつ画
像が形成された前記複写用紙から画像を剥離し再生する
際に剥離された画像形成物質の再定着性を低下させるも
のである前記1の複写用紙。 3. 界面活性剤の保持量が、水を含む画像除去促進液
を付与する工程を行うこと無しに、複写用紙上に形成さ
れた画像を加熱、加圧下に画像剥離体によって除去可能
な前記1の複写用紙。 4. 複写用紙全体の構成成分として、界面活性剤が保
持されている前記1〜3の複写用紙。 5. パルプ材料に界面活性剤を内部添加した後、該パ
ルプ材料を常法により抄造したものである前記4の複写
用紙。 6. 複写用紙の表面層のみに、界面活性剤が保持され
ている前記1〜3の複写用紙。 7. 界面活性剤の保持量が、0.03〜3.2g/m
2である前記7の複写用紙。 8. 常法により抄造された複写用紙に、界面活性剤を
含む液(以下、前処理液とも言う。)を塗布、乾燥させ
たものである前記6〜7の複写用紙。 9. 前処理液を塗布後に、該処理液よりも低濃度の処
理液(以下、第2の処理液とも言う。)でさらに処理し
たものである前記6〜8の複写用紙。 10. 前処理液、あるいは前処理液および第2の処理
液を塗布、乾燥後の平衡水分量が5〜15重量%(20
℃、65%RH)である前記6〜9の複写用紙。 11. 界面活性剤が、フッ素系界面活性剤、シリコン
系界面活性剤およびその分子中に直鎖ないし分岐のアル
キル基を有し、該アルキル基の炭素数の総数が1分子当
たり8以上の界面活性剤よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の界面活性剤である前記1〜10の複写用紙。
【0045】
【効果】
1.画像形成物質と複写用紙の接着性を画像形成時の定
着性を妨げない程度に弱めるので、画像形成の除去が容
易になる。また、複写機等での画像形成を妨げない。 2.画像除去促進液を付与せずに画像形成物質を除去す
ることにより、処理した複写用紙の品質低下を防ぐこと
ができるので、再コピー品質が向上する。 3.画像形成物質と複写用紙の接着性を、画像形成時の
定着性を妨げない程度に弱めるので、乾式剥離が可能と
なる。 4.定着性の低下を防ぐことができるので、再コピー品
質が向上する。 5.抄紙段階で該処理を容易に行うことができるので、
大量に該複写用紙を得ることが可能である。さらに、ユ
ーザーが個々に前処理を行う必要がない。 6.0.03g/m2以上の界面活性剤が付与されてい
るので、画像除去促進効果および画像形成物質再付着防
止効果が十分に得られる。また、3.2g/m2以下で
あるので、画像形成時の定着性を確保できる。さらに、
画像除去促進液を用いて画像形成物質を除去する場合で
も、余分に液を吸収しないので、紙力の低下や寸法の伸
びの増大を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な長網抄紙機の1例を示す図である。
【図2】本発明の複写用再生装置の1例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ヘッドボックス 2 ワイヤーパート 3 プレスパート 4 プレドライヤー 5 サイズプレス 6 アフタードライヤー 7 キャレンダー 8 ワインダー 21 給紙ユニット 210 複写用紙 211 給紙トレー 212 給紙ローラー 213 レジストローラー対 22 画像形成物質剥離ユニット 22a 剥離ベルト 22b 剥離ベルト 221 剥離ローラー 222 ヒーターローラー 223 スパイラルローラー 224 画像形成物質受け(画像形成物質容器) 23 紙受けユニット 231 排紙トレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴇田 才明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 村上 格二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 斉藤 忠司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成前の複写用紙に、複写用紙に画
    像を形成する際の画像の定着性を妨げない範囲内で予め
    複写用紙表面を画像形成物質との接着力を弱め、かつ画
    像が形成された前記複写用紙から画像を剥離し再生する
    際に剥離された画像形成物質の再定着性を低下させるこ
    とのできる界面活性剤を保持させたものであることを特
    徴とする複写用紙。
  2. 【請求項2】 水を含む画像除去促進液を付与する工程
    を行うこと無しに、複写用紙上に形成された画像を加
    熱、加圧下に画像剥離体によって除去可能な請求項1記
    載の複写用紙。
  3. 【請求項3】 界面活性剤が、フッ素系界面活性剤、シ
    リコン系界面活性剤およびその分子中に直鎖ないし分岐
    のアルキル基を有し、該アルキル基の炭素数の総数が1
    分子当たり8以上の界面活性剤よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種の界面活性剤である請求項1または2記
    載の複写用紙。
  4. 【請求項4】 抄造工程において、界面活性剤を内添あ
    るいは外添して製造された請求項1、2または3記載の
    複写用紙。
  5. 【請求項5】 表面層に界面活性剤が保持されている請
    求項1、2または3記載の複写用紙。
  6. 【請求項6】 界面活性剤の保持量が、0.03〜3.
    2g/m2である請求項5記載の複写用紙。
  7. 【請求項7】 常法により抄造された複写用紙に、界面
    活性剤を含む液(以下、前処理液とも言う。)を塗布、
    乾燥させたものである請求項5または6記載の複写用
    紙。
  8. 【請求項8】 前処理液を塗布後に、該処理液よりも低
    濃度の処理液(以下、第2の処理液とも言う。)をさら
    に塗布、乾燥したものである請求項7記載の複写用紙。
  9. 【請求項9】 前処理液、あるいは前処理液および第2
    の処理液を塗布、乾燥後の平衡水分量が5〜15重量%
    (20℃、65%RH)のものである請求項7または8
    記載の複写用紙。
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