JP2002266296A - 再生可能な記録媒体 - Google Patents

再生可能な記録媒体

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JP2002266296A
JP2002266296A JP2001067266A JP2001067266A JP2002266296A JP 2002266296 A JP2002266296 A JP 2002266296A JP 2001067266 A JP2001067266 A JP 2001067266A JP 2001067266 A JP2001067266 A JP 2001067266A JP 2002266296 A JP2002266296 A JP 2002266296A
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JP2001067266A
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Shigeaki Kimura
重昭 木村
Hidetoshi Matsui
秀年 松井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱溶融性または熱可塑性の画像形成物質より
なる画像をその表面に形成された記録媒体に画像除去促
進液を付与した後、ドラムあるいはベルト状の剥離部材
と加熱接触させることにより該画像を剥離除去でき、し
かもその際に生じるカールが低減された、再生可能な記
録媒体を提供すること。 【解決手段】 熱溶融性または熱可塑性の画像形成物質
よりなる画像をその表面に形成された記録媒体に画像除
去促進液を付与した後、ドラムあるいはベルト状の剥離
部材と加熱接触させて該画像を剥離除去することからな
る記録媒体の再生に伴うカールの発生が低減された記録
媒体。該記録媒体は、セルロース繊維を主成分とした基
材層と、該基材層の表裏両面に設けられた、同一の親水
性樹脂を主成分とする表面層からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱溶融性または熱
可塑性の画像形成物質よりなる画像をその表面に形成し
ている記録媒体をドラムあるいはベルト状の剥離部材と
加熱接触させることにより画像を剥離除去する記録媒体
の再生方法に使用される記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のOA化により、プリンター用紙や
複写用紙が大量に使用されるようになってきた。そのた
めに、森林の伐採による地球環境の悪化の問題まで引き
起こすようになった。従来、この問題に対しては、一度
使用した用紙のインキ等を取り除き(脱墨)、潰して再
びすいて再生古紙として利用する方法が専ら採用されて
きた。しかしながら、岩崎ら(紙パルプ技術タイムス、
Vol.33、No.6(1990))が指摘するよう
に、OA古紙では印刷方式が通常の印刷と異なるため脱
墨や漂白がされにくく、従来の再生技術だけでは再生が
困難であった。そこでトナーの脱墨が研究されているが
(Tappi Journal、March、102
(1986)など)、システムが大がかりでコストが高
くなる等の問題があった。そこで、最近、一度使用した
用紙の上の画像をクリーニングにより取り去り、複写あ
るいはプリンティングに再利用できる用紙が開発されて
いる。例えば特開平4−67043号公報には、シート
状支持体の表面、特に片面のみに離型処理してなり、且
つ該離型処理した記録媒体に印を付け、普通紙と区別し
たものが開示されている。しかしながら、これは特殊紙
で定着性に難がある等の問題があり一般の複写用紙とし
て使用することは困難である。また、特開平1−101
576号公報や特開平1−101577号公報には記録
媒体上のトナーを、これを溶解する有機溶媒中で超音波
処理することにより画像を除去することが開示されてい
るが、有機溶剤による公害や引火および毒性に問題があ
り、一般のオフィスや家庭で使用することは困難であ
る。この様な問題を解決する方法として、特開平7−1
3383号公報には、セルロース繊維を主成分とした紙
質層で構成され、その紙質層上に画像を有する記録媒体
に水を含有する液体(画像除去促進液)を含浸させ、紙
質層と画像形成物質との接着力を弱めた状態で、記録媒
体と剥離部材とを圧接せしめ紙質層から熱可撓性の画像
形成物質を剥離する記録媒体の再生方法が提案されてい
る。この方法は普通に用いられている複写用紙やプリン
ター用紙を再生できる点や安全性などの点で優れた方法
である。しかし、上記の方法は、水を含有する液体を記
録媒体に含浸させ、これを乾燥するプロセスを有するた
め、セルロース繊維を主成分とした記録媒体を使用した
場合には、再生された記録媒体にカールを生じてしまう
問題を生じた。このようにカールを生じてしまうと、再
生された記録媒体の保存や輸送時のハンドリング性が著
しく悪くなると共に、コピー機やプリンター、印刷機な
どで実際に使用する際、それらのマシンで給紙不良や搬
送不良などを生じる問題が発生する。また、電子写真複
写機におけるトナーの定着のように、加熱部を有するマ
シンに通紙した場合に、その加熱により新たなカールを
生じてしまうという問題を生じた。このようなカールが
発生すると、複写された記録媒体上の記録が読みにくい
ばかりか、被記録材の紙としての取り扱いやファイリン
グに支障を来し、さらに、この記録媒体を再生する際
に、再生装置での給紙不良や搬送不良などを生じる問題
が発生した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱溶融性ま
たは熱可塑性の画像形成物質よりなる画像をその表面に
形成された記録媒体に画像除去促進液を付与した後、ド
ラムあるいはベルト状の剥離部材と加熱接触させること
により該画像を剥離除去でき、しかもその際に生じるカ
ールが低減された、再生可能な記録媒体を提供すること
をその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体の再生
は、画像除去促進液を画像形成物質からなる画像を有す
る記録媒体の面に付与することを含む。こうすることに
より、画像除去促進液により膨潤した記録媒体の表面
と、画像除去促進液により膨潤しないか、膨潤の程度が
記録媒体表面よりも小さい画像形成物質との間の接着を
弱めることができる。そして、記録媒体表面と接着が弱
まった画像形成物質を加熱しつつ前述の剥離部材に圧接
すると、画像形成物質は剥離部材に熱により溶融あるい
は軟化しつつ接着する。そして、この状態のまま剥離部
材を記録材から分離すると、画像形成物質は剥離部材に
接着したまま、記録媒体表面から除去(剥離)されるこ
とになるというものである。ここで問題となったのは、
水を主成分とする画像除去促進液を非記録材に付与し、
その後に加熱により乾燥させるプロセスであった。本発
明のように表面に親水性樹脂からなる層を持ち基材層に
セルロース繊維を主成分とする記録媒体に再生処理を行
なった場合、水を主成分とする画像除去促進液が親水性
樹脂を膨潤させると共に、基材層まで達し、基材層のセ
ルロース繊維も膨潤させる。次いで、画像形成物質の除
去が行なわれると共に除去の際に加えられる熱の余熱で
画像除去促進液が乾燥される。
【0005】本発明者らは、本プロセスの観察の結果、
本発明で問題としている再生後のカールが、本プロセス
の乾燥時に発生していることを見出し、このカールを押
さえるべく鋭意研究を行った結果、表裏の表面層に同じ
親水性樹脂を主成分とすることで解決できることを見出
し本発明を完成させた。また、このように表裏の表面層
に同じ親水性樹脂を主成分とすることで、再生時に平ら
であった記録媒体が、電子写真複写機のトナー定着のよ
うに加熱部を有するマシンに通紙した場合にカールを生
じる問題に対しても有効であることを見出した。すなわ
ち、本発明によれば、熱溶融性または熱可塑性の画像形
成物質よりなる画像をその表面に形成された記録媒体に
画像除去促進液を付与した後、ドラムあるいはベルト状
の剥離部材と加熱接触させて該画像を剥離除去すること
からなる記録媒体の再生方法に使用される記録媒体であ
って、該記録媒体は、セルロース繊維を主成分とした基
材層と、該基材層の表裏両面に設けられた、同一の親水
性樹脂を主成分とする表面層からなることを特徴とする
再生可能な記録媒体が提供される。
【0006】この第1の発明による記録媒体は、水を主
成分とする画像除去促進液を含浸あるいは塗布後、乾燥
した際に生じる伸縮、および、記録媒体への画像形成物
質の定着のために加えられる熱により生じる伸縮の程度
を表裏で同じくできるので、記録媒体に生じるカールを
小さくできる。本発明者らの検討において、再生プロセ
スでのカールの発生も、画像形成時のカールの発生も、
いずれの場合もカールを生じさせているのは原則的には
セルロース繊維を主成分としている基材層であると考え
られ、表面層は間接的にカールの形成に関与していると
考えられる。間接的な意味とは、水又は水を含有する画
像除去促進液がセルロース繊維を主成分とする基材層ま
で浸透した場合(表面層は親水性樹脂であり、膨潤する
ことにより画像形成物質の除去を行なっているため、原
則的に画像除去促進液は基材層まで達している)は、基
材層の乾燥時の湿度調整の役目を果たしていると考えら
れる点である。通常、セルロース繊維を主成分とする基
材層だけの場合、乾燥は基材層表面から速やかに生じ
る。この場合、基材層の乾燥の表裏差が、面による塗布
の有無や付着量差、乾燥時の不均一性により容易に発生
し、カールを生じやすい。しかし、この基材層表面に親
水性樹脂の表面層がある場合は、基材層まで浸透した画
像除去促進液の乾燥が表面性に阻害され、蒸気となって
移動しやすい状態で基材層内部に拡散し、基材層の乾燥
の表裏差をなくすものと考えられる。ただし、この状態
も表裏の表面層の性質が異なる場合、基材層からの表面
層への蒸気の移動が表裏で不均一になり、結果、基材層
の乾燥に表裏差を生じやすく、カールを引き起こしやす
くなると考えられる。また、副次的ではあるが表裏の親
水性樹脂が異なると、それからなる表面層自身の水分に
寄与する伸縮性のコントロールが難しくなる。これらの
ような理由により、表裏の表面層は同じ親水性樹脂であ
る必要がある。
【0007】第2の発明は、JAPAN TAPPI N
O.5のB法に準じて測定される透気度が3000秒以
上である、記録媒体である。又、第3の発明は、該基材
層と、該表面層との間に、画像除去促進液の基材層への
浸透を防ぐ中間層を設けたことを特徴とする第1または
第2の発明の記録媒体である。この第2及び3の発明に
よれば、記録媒体の表面に付着した画像除去促進液の記
録媒体内部への移動(浸透)を抑制すると共に、画像形
成物質の定着のために加えられる熱による記録媒体内部
での水分移動を抑制することができ、記録媒体に生じる
カールを更に小さくすることができる。
【0008】第4の発明は、該基材層のJIS P81
40に準じて測定されるコブ吸水度が15g/m2以下
であることを特徴とする第1〜3の発明のいずれかの再
生可能な記録媒体である。この第4の発明によれば、基
材自身に水分に対するバリア性を持たせることにより、
水分の吸脱湿による基材の伸縮を小さくすることがで
き、記録媒体に生じるカールを更に小さくすることがで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の記録媒体は、その一部に
セルロース繊維を主成分とした基材層と、その基材層の
両面に親水性樹脂からなる表面層を備えたものである
が、セルロース繊維を主成分とした基材層とは、天然あ
るいは合成に関わらないセルロース繊維を湿式あるいは
乾式によらず束ねてシート状にした層のことである。そ
の代表的なものは天然セルロース繊維を使用した紙であ
り、この紙の内でも木材繊維を使用した洋紙がもっとも
好ましい。ただし、セルロース繊維であればよく、木材
繊維以外にケナフやバガスなどに代表される非木材繊
維、古紙として回収された紙から再生された繊維も、単
独あるいは混合して使用可能である。また、セルロース
繊維を主成分としていればよく、セルロース繊維の他
に、合成繊維などを混合使用してもよい。親水性樹脂か
らなる表面層を該基材層の表裏両面に備えるが、ここで
使用できる親水性樹脂は一般の水溶性樹脂が使用可能で
ある。一般の水溶性樹脂とは、たとえば、ポリビニルア
ルコール、デンプン、酸化デンプン、ポリアクリルアミ
ド樹脂、各種の植物ガム、アルギン酸ソーダ、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、キトサン、グ
ルー、カゼイン、ポリ酢酸ビニル、ラテックスなどであ
り、好ましくはポリビニルアルコールやデンプン、カル
ボキシメチルセルロースなどである。また、親水性樹脂
の他に必要に応じて耐水化剤やサイズ剤、各種の填料な
どを適宜添加することもできる。耐水化剤は親水性樹脂
の画像除去促進液への溶出を防ぐのに有効で、ポリアミ
ドエピクロロヒドリン樹脂やグリオキザール、メラミン
ホルマリン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリエチレンイ
ミン樹脂などを添加量を適宜調整して。また、サイズ剤
としては、サイズ剤を乾燥して得たフィルムに表面張力
40mN/mの液を滴下したときの接触角(cosθ)
が−0.6〜0.9であるサイズ剤が良く、−0.6よ
りも小さいサイズ剤では水性筆記性でハジキが生じ、
0.9より大きいと界面活性剤などを含む水溶液(画像
除去促進液)に対する浸透抑え効果が不十分となる。サ
イズ剤としては、アルキルケテンダイマーサイズ剤が効
果が高く最適であるが、スチレン系、オレフィン系等の
合成サイズ剤も効果がある。例えば、荒川化学工業製ポ
リマロン360、356、482、1301等、三洋化
成工業製SA−802、501、502、708等、星
光化学工業製パールガムCS、コロパールM、S等、ハ
マノ工業製ハマコートS、X等、播磨化成工業製ハーサ
イズCP、KN等、ミサワセラミックケミカル製AK等
が使用できる。また、本発明の記録媒体は、JAPAN
TAPPI NO.5のB法に準じて測定される透気
度が3000秒以上であることが望ましい。これは、基
材層の水分が加熱により移動するとき、その移動を阻害
する要因が記録媒体の透気性にあるためである。透気性
が3000秒以上あると、水分の移動の制約により、基
材の加熱による脱湿の表裏差をなくす効果を有する。さ
らに望ましくは10000秒以上ある。この透気性の調
整は、親水性樹脂、それに加える耐水化剤や填料により
容易に変えることができる。また、表面層の厚さ、表面
層塗設後の平滑化処理(一般的には強く圧接されたロー
ルのニップ間を通紙するキャレンダ処理)によっても調
節可能である。
【0010】さらに、セルロース繊維を主成分とした基
材層と、記録媒体の両面に親水性樹脂からなる表面層と
の間に、画像除去促進液の基材層への浸透を防ぐ中間層
を設けることが好ましい。これは、セルロース繊維を主
成分とする基材に画像除去促進液が浸透することを防ぐ
ことで、その後に生じる乾燥での脱湿による収縮そのも
のを防ぐ目的である。また、このことは同時に、電子写
真複写機のように画像形成物質を定着させるなどの目的
で加えられる画像形成プロセスで加えられる熱での脱湿
による収縮そのものを防ぐ目的があり、カールの防止に
有効である。中間層を形成する物質としては、水分の移
動を短時間(再生プロセスや画像形成プロセスがなされ
ている時間)だけ阻害できれば良いため、セルロース繊
維を主成分とする基材表面に塗設あるいは他の方法で設
置可能なものであればよい。このような物質には、表面
層に使用するような親水性樹脂も使用可能であるが、強
く架橋させるなどの処理が必要である。その他、酢酸ビ
ニルの重合体や共重合体、アクリル系、エチレン共重合
物、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタンなどの熱
可塑性樹脂、ポリクロロプレン系、ニトリルゴム系、S
BR系、天然ゴム系のゴム系樹脂などが挙げられる。こ
れらは塗設でもフィルムの貼り合わせでも効果は同じで
ある。更に、セルロース繊維を主成分とした基材層は、
JIS P8140に準じて測定されるコブ吸水度が1
5g/m2以下であることが好ましい。これは、セルロ
ース繊維を主成分とする基材自身に、水分の浸透の少な
いものを使用することにより、カールの発生を防ぐもの
である。このような基材層は、主成分のセルロース繊維
に強くサイジング処理を施すことで容易に得られる。サ
イジングには基材層形成前のセルロース繊維に処理を施
す方法と、基材層形成後に施す場合、この両方の処理を
行なう場合があるが、より強力に水分の浸透を防止する
場合は、両方の処理を行なうことが好ましい。これらの
サイジング処理には、紙を抄く場合に用いられる内填か
つ/または表面サイズ剤を用いることができ、また、紙
を抄く場合と同様に、これらサイズ剤と合わせて、各種
の耐水化剤や樹脂を混合することもできる。
【0011】熱溶融性または熱可塑性の画像形成物質と
は、記録媒体への定着に該画像形成物質に使用される樹
脂を熱により溶融あるいは軟化させて行なうものを指
す。このようなものには、例えば、コピー機などに使用
されるトナーや熱転写プリンターに使用されるインクリ
ボンのインクなどが挙げられるが、前述のように熱的に
接着させるものであればこれらに限定されるものではな
い。また、この画像形成物質は、黒色のものだけでな
く、各種のカラーのものであっても構わない。
【0012】本発明に用いられる画像除去促進液は、水
又は水を含有する水溶液である。この画像除去促進液が
同一記録媒体に対して1回または複数回に分けて付与さ
れる。複数回に分けて付与される場合、必ずしも各回で
付与される液体のすべてに水が含まれている必要は無い
が、複数回の付与の中で少なくとも1回は水を含む液が
記録媒体に付与される。画像除去促進液は、水の他に、
少なくとも界面活性剤を含有することが好ましい。界面
活性剤は、画像除去促進液を速やかに記録媒体や画像形
成物質に浸透させる作用を有する。記録媒体に水を含む
液体を1回で塗布する場合には水を含む液体および画像
保持体中の界面活性剤の濃度は好ましくは0.01%か
ら20%、さらに好ましくは0.01〜5%である。界
面活性剤の全体としての濃度が、あまり高すぎると紙に
導電性を与えるので再複写を行なう場合には時に好まし
くないものとなってしまう。界面活性剤は、一般に、親
油基と親水基の組合せによりその分子が構成されたもの
であるが、本発明で使用する界面活性剤の種類は特に制
限されるものではなく、例えば特願平6−272826
号に記載のものが挙げられる。例えば、脂肪酸誘導体硫
酸エステル、スルホン酸型、リン酸エステル型などの陰
イオン(アニオン)界面活性剤、四級アンモニウム塩、
複素環アミン、アミン誘導体などの陽イオン(カチオ
ン)界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性
剤、などが挙げられる。
【0013】本発明の剥離部材の材質は、たとえばポリ
エチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、エポキシ樹脂、
スチレン−ブチルアクリル共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体のような高分子材料が挙げられるが、剥離
しようとする画像形成物質に使用されている樹脂と近い
SP値を有する樹脂が好ましい。また、その形状はエン
ドレスベルトであっても、ドラムであってもよい。
【0014】以下、実施例により本発明を説明するが、
これらは本発明の一態様に過ぎず、本発明はこれら実施
例によって限定されない。 実施例1 75g/m2の上質紙の上に片面当たり乾燥重量4g/
2の、カルボキシメチルセルロース(固形分濃度10
%、ダイセル化学工業社製、CMCダイセル<1105
>)80部とグリオキザール溶液(固形分濃度40%)
0.2部、水20部からなる層をワイヤーバーを用いて
両面にコート、乾燥の後、40℃で20時間熱処理を行
なった。こうして得られた記録媒体に、(株)リコー社
製複写機IMAGIO DA355でコピーをした後、
図1の再生装置を用いて、0.5%界面活性剤(三井サ
イテック社製、エアロゾルMA80)水溶液を0.3g
/A4付着させ、剥離温度105℃、剥離速度20mm
/secで剥離を行なった。
【0015】実施例2 75g/m2の上質紙の上に片面当たり乾燥重量4g/
2の、ポリビニルアルコール水溶液(固形分濃度10
%、クラレ社製、PVA318)80部と、ポリアミド
エピクロロヒドリン樹脂(固形分12.5%、日本PM
C社製、WS570)0.6部と、水20部からなる層
をワイヤーバーを用いて両面にコート、乾燥の後、40
℃で20時間熱処理を行なった。こうして得られた記録
媒体に、実施例1と同様にコピーと剥離を行なった。
【0016】実施例3 実施例1で得た熱処理後のサンプルにキャレンダー処理
を行ない、透気度を15000秒まで上げ、実施例1と
同様にコピーと剥離を行なった。
【0017】実施例4 基材層と表面層の間にSBRを2g/m2ワイヤーバー
で塗設して中間層を設けた以外は、実施例1と同様にし
て記録媒体を得て、これに実施例1と同様にコピーと剥
離を行なった。
【0018】実施例5 基材層にコブ吸水度が14g/m2の上質紙を使用した
以外は実施例1と同様にして記録媒体を得て、これに実
施例1と同様にコピーと剥離を行なった。
【0019】比較例1 片面にのみ塗布を行なった以外は、実施例1と同様にし
て記録媒体を得て、これを実施例1と同様にしてコピー
と剥離を行なった。
【0020】比較例2 片面にのみ塗布を行なった以外は、実施例2と同様にし
て記録媒体を得て、これを実施例1と同様にしてコピー
と剥離を行なった。
【0021】比較例3 実施例1で使用した基材層の片面に実施例1と同様にし
て表面層を設け、その後、もう一方の面に実施例2と同
様にして表面層を設けた後、実施例1と同様にして熱処
理を行ない、実施例1と同様にしてコピーと剥離を行な
った。以上の結果を表1に示す。なお、再生後のカール
は、剥離作業の後の記録媒体を23℃、50%RHの環
境で調湿を行ない、水平な台の上に載せた1枚の4隅と
水平な台との隙間の平均値を測定した。また、コピー通
紙性は、再生した記録媒体を23℃、50%RHの環境
で一旦調湿した後、これを(株)リコー社製IMAGI
O DA355のカセットにセットし、通常のコピー作
業を行った際の結果を示した。本発明の実施例ではカー
ルが小さいために通紙搬送性に問題を起こさなかった
が、比較例のものは再生後のカールが大きいために、給
紙しない、給紙しても曲がったり(スキュー)、端部が
折れたり、搬送系路でジャムを引き起こすなどの問題を
生じた。また、コピー後カールは、一度再生された記録
媒体をIMAGIO DA355でコピーした直後のカ
ールを再生後のカールと同様にして測定した結果であ
る。さらに、再度の再生時の通紙性は、再生後に再びコ
ピーされた記録媒体を、再び再生にかける際の通紙搬送
性を示す。カールが小さい実施例のものは問題なく再生
装置を搬送されたが、コピー後カールの大きい比較例の
記録媒体は、給紙部で給紙しない、あるいは給紙しても
曲がって給紙されてしまう(スキュー)の問題を引き起
こした。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】(1)請求項1の記録媒体においては、
基材層両面を同じ親水性樹脂で構成されているため、再
生時にカールを生じないため、取り扱いがしやすく、そ
の後のコピーや再度の再生の際に搬送不良を生じない効
果がある。 (2)請求項2の記録媒体においては、記録媒体の透気
性を低めている(透気度測定値を高めている)ので、よ
り再生時のカールが小さく、再生後の記録媒体の取り扱
いがしやすく、その後のコピーや再度の再生の際に搬送
不良を生じない効果がある。 (3)請求項3の記録媒体においては、中間層により基
材層への水分の浸透がブロックされるために、カールを
生じさせる基材層の水分変動を押さえることができるた
めに、結果としてカールを小さくする効果がある。 (4)請求項4の記録媒体においては、基材層自身が水
分の浸透を防ごうとする働きを持つために、カールを生
じさせる基材層の水分変動が小さくなり、結果としてカ
ールが小さくなる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した記録媒体の再生装置の概略構
成図。
【符号の説明】
1 OHPシート 2 搬送ローラ対 10 給液部 11 押さえローラ 12 液塗布ローラ 13 液供給ローラ 14 給液皿 15 画像除去促進液 20 剥離装置 21 加圧ドラム 22 剥離ベルト 23 駆動ローラ 24 支持ローラ 25 テンションローラ 26 テンションスプリング 27 バックアップローラ 28 加圧ローラ 29 ヒータ 30 分離爪 40 クリーニング部 41 クリーニングローラ 42 回収容器 43 画像形成物質 50 排出搬送装置 51 下ガイド板 51a 下ガイド板 51b 裏返しガイド板 52 上ガイド板 53 裏返しローラ 54 排紙ローラ対 55 排紙トレイ 57 裏返し装置 60 クロスフローファン 61 掩蓋板 62 偏向板 63 ファン支持板 64 排紙トレイ支持板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H134 PA02 PA08 PB04 PB05 PB06 PB07 PB10 PB12 PB14 PB15 PB18 PE05 4L055 AG34 AG35 AG46 AG64 AH50 BE08 EA10 EA12 FA20 FA30 GA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶融性または熱可塑性の画像形成物質
    よりなる画像をその表面に形成された記録媒体に画像除
    去促進液を付与した後、ドラムあるいはベルト状の剥離
    部材と加熱接触させて該画像を剥離除去することからな
    る記録媒体の再生方法に使用される記録媒体であって、
    該記録媒体は、セルロース繊維を主成分とした基材層
    と、該基材層の表裏両面に設けられた、同一の親水性樹
    脂を主成分とする表面層からなることを特徴とする再生
    可能な記録媒体。
  2. 【請求項2】 JAPAN TAPPI NO.5のB
    法に準じて測定される透気度が3000秒以上である、
    請求項1に記載の再生可能な記録媒体。
  3. 【請求項3】 該基材層と、該表面層との間に、画像除
    去促進液の基材層への浸透を防ぐ中間層を設けたことを
    特徴とする請求項1または2に記載の再生可能な記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 該基材層のJIS P8140に準じて
    測定されるコブ吸水度が15g/m2以下であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の再生可能な
    記録媒体。
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