JPH08314178A - 被記録材の製造方法 - Google Patents

被記録材の製造方法

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JPH08314178A
JPH08314178A JP14675595A JP14675595A JPH08314178A JP H08314178 A JPH08314178 A JP H08314178A JP 14675595 A JP14675595 A JP 14675595A JP 14675595 A JP14675595 A JP 14675595A JP H08314178 A JPH08314178 A JP H08314178A
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JP
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recording material
sizing agent
water
paper
size press
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JP14675595A
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Hiroshi Kitazawa
寛 北沢
Shigeaki Kimura
重昭 木村
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイズ剤を内部添加し、更にサイズプレスに
より耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤を所要量含浸
させてセロルース繊維を主成分とする紙からなる被記録
材を製造する方法において、画像を有する被記録材を再
生して画像形成に再使用するのに適した被記録材をサイ
ズプレス後のドライヤーやカンバスを汚さず、またサイ
ズプレスムラを発生させることのない被記録材の製造す
る方法を提供する。 【構成】 セルロース繊維を主成分とする紙からなる被
記録材を抄造する被記録材の製造方法において、内部添
加サイズ剤としてアルキルケテンダイマーサイズ剤を使
用し、抄紙工程のサイズプレス入り口における紙の水分
含有量を7重量%乃至15重量%に調整して耐水化剤、
水溶性高分子及びサイズ剤を含有するサイズプレス液を
サイズプレスすることを特徴とする被記録材の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セルロース繊維を主成
分とする紙からなる被記録材の製造方法、特に、熱溶融
性または熱軟化性インキ(静電荷現像用トナーなど)に
より形成された画像を有する被記録材から画像を剥離除
去して被記録材を再生し、画像形成に再使用するのに適
した被記録材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のOA化により、プリンター用紙や
複写用紙が大量に使用されるようになり、そのために、
森林の伐採による地球環境の悪化の問題を引き起こすに
至っている。従来、このような問題に対しては、一度使
用した用紙をパルプに離解して戻し、パルプに付着した
インク等を除去した後、再び抄いて、古紙・再生紙等と
呼ばれる紙に再生して被記録材として再利用することが
行われているが、最近、電子写真方式などで形成された
トナー定着画像を有する被記録材(セルロース繊維を主
成分とする紙からなる被記録材)に水を含む画像除去促
進液を付与したのち、画像を画像剥離部材に加熱接着及
び/または加圧接着させることにより被記録材から剥離
除去し、被記録材を再生して再び電子写真方式などの被
記録材として使用する被記録材の再生方法が提案されて
いる。
【0003】この方法は、被記録材を傷めることなく画
像を剥離除去することができるため被記録材の再生方法
として優れたものであるが、再生工程において画像を有
する被記録材に湿潤性のある液体を付与することから、
セルロース繊維を主成分とする紙からなる被記録材が湿
潤し、画像を有する被記録材を縦目で被記録材再生装
置に通したときシワが発生する、再生された被記録材
の寸法伸びによりその再使用の際に複写機等の用紙カセ
ットに入らなくなる、再生された被記録材を複写機等
で再使用するとシワが発生する、紙力、特に、剛度が
低下しペーパーライク性が損なわれ、また、複写機等で
ジャムが発生する、等の不具合があった。
【0004】本発明者らは、先に、セルロース繊維を主
成分とする紙からなる被記録材が湿潤することによって
生じる上記のような不具合は、パルプに対して耐水化剤
0.4重量%以上、水溶性高分子3重量%以上及びサイ
ズ剤0.4重量%以上を使用して、セルロース繊維に水
に対する保護構造を形成することによって解消されるこ
とを見出した。そして、上記の保護構造を有する被記録
材を抄造するには、サイズ剤をパルプに内部添加した
上、更に抄紙機のドライパートに設けられたサイズプレ
スにより耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤を2〜5
g/m2含浸付着させることが必要となる。このために
サイズプレス液の濃度を高めた場合には、耐水化剤、水
溶性高分子及びサイズ剤が紙内部に浸透しにくく、サイ
ズプレス後のドライヤーやカンバスの汚れが発生し、ま
たサイズプレスムラが発生するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セル
ロース繊維を主成分とする紙からなる被記録材を抄造す
る被記録材の製造方法において、サイズ剤をパルプに内
部添加し、更にサイズプレスにより耐水化剤、水溶性高
分子及びサイズ剤を所要量含浸させることができ、サイ
ズプレス後のドライヤーやカンバス汚れの発生がなく、
またサイズプレスムラを発生させることがない被記録材
の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の
目的は、画像を有する被記録材に水を含む画像除去促進
液を付与したのち、画像を画像剥離部材に加熱接着及び
/または加圧接着させることにより被記録材から剥離除
去し、被記録材を再生して画像形成に再使用する場合
に、シワの発生、寸法伸び、剛度の低下などのない被記
録材の製造方法を提供することにある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の上記目的は、
セルロース繊維を主成分とする紙からなる被記録材を抄
造する被記録材の製造方法において、内部添加サイズ剤
としてアルキルケテンダイマーサイズ剤を使用し、抄紙
工程のサイズプレス入り口における紙の水分含有量を7
重量%乃至15重量%に調整して耐水化剤、水溶性高分
子及びサイズ剤を含有するサイズプレス液をサイズプレ
スすることを特徴とする被記録材の製造方法によって達
成される。
【0007】この被記録材の製造方法によれば、サイズ
剤を内部添加した上、更にサイズプレスにより耐水化
剤、水溶性高分子及びサイズ剤を所要量含浸させること
ができ、サイズプレス後のドライヤーやカンバスを汚す
ことなく、またサイズプレスムラを発生させることなく
被記録材を製造することができる。また、この被記録材
の製造方法によれば、サイズ剤を内部添加した上、更に
サイズプレスにより耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ
剤を2乃至5g/m2含浸させることができる。また、
この被記録材に製造方法によれば、抄紙工程において、
パルプに対して耐水化剤0.4重量%以上、水溶性高分
子3重量%以上及びサイズ剤0.4重量%以上の使用が
可能となり、セルロース繊維に水に対する保護構造を効
率よく形成することができ、画像を有する被記録材に水
を含む画像除去促進液を付与したのち、画像を画像剥離
部材に加熱接着及び/または加圧接着させることにより
被記録材から剥離除去し、被記録材を再生して画像形成
に再使用する場合に、画像を有する被記録材を縦目で
被記録材再生装置に通したときシワが発生する。再生
された被記録材の寸法伸びによりその再使用の際に複写
機等の用紙カセットに入らなくなる、再生された被記
録材を複写機等で再使用するとシワが発生する、紙
力、特に、剛度が低下しペーパーライク性が損なわれ、
また、複写機等でジャムが発生する、等の不具合のない
被記録材を製造することができる。このようにして製造
される被記録材における耐水化剤、水溶性高分子及びサ
イズ剤の含有量は、耐水化剤0.3重量%以上、水溶性
高分子2重量%以上及びサイズ剤0.3重量%以上が好
ましく、特に耐水化剤0.5〜1重量%、水溶性高分子
2〜5重量%及びサイズ剤0.5〜1.2重量%が好ま
しい。
【0008】本発明において、抄紙工程のサイズプレス
入り口における紙の水分含有量を7重量%乃至15重量
%に調整するには、例えば、サイズプレス入り口におけ
る紙の水分含有量をBM計(横河電機社製)のようなオ
ンライン水分計により計測するか、或いはサイズプレス
入り口における紙をサンプリングして乾燥法によって求
めて、その計測値に基づいてサイズプレス以前のプレド
ライヤー群の温度を制御することによって行えばよい。
ここで、水分含有量は〔含有水分重量/(乾燥紙の重量
+含有水分重量)〕×100の値である。
【0009】本発明における耐水化剤としては、例え
ば、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、グリオキザー
ル、メラミンホルマリン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポ
リエチレンイミン樹脂等が挙げられるが、ポリアミドエ
ピクロルヒドリン樹脂、グリオキザール、メラミンホル
マリン樹脂を用いることが好ましい。水溶性高分子とし
ては、ポリビニルアルコール、デンプンや酸化デンプン
などのデンプン、ポリアクリルアミド樹脂、各種の植物
ガム、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、キトサン、グルー、カゼイン、
ポリ酢酸ビニル、ラテックス等を用いることができる
が、ポリビニルアルコール、酸化デンプン、ポリアクリ
ルアミド樹脂が特に好ましい。また、サイズプレス液に
おけるサイズ剤としては、アルキルケテンダイマーサイ
ズ剤が好ましいが、スチレン系、オレフィン系等の合成
サイズ剤も用いることができる。
【0010】
【作用】本発明によれば、アルキルケテンダイマーサイ
ズ剤によるサイズ性の立ち上がりが遅いことを利用し
て、パルプにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを
内部添加し、サイズプレス入り口における紙の水分含有
量を7重量%〜15重量%に調整してサイズプレスに入
れ、耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤を含有するサ
イズプレス液をサイズプレスすることによって、アルキ
ルケテンダイマーによるサイズ性が発効していない状態
で紙の内部にまでサイズプレス液を含浸させることがで
きるものである。これにより、サイズ剤を内部添加した
上、更にサイズプレスにより耐水化剤、水溶性高分子及
びサイズ剤を所要量含浸させることができ、サイズプレ
ス後のドライヤーやカンバスを汚すことなく、セルロー
ス繊維を主成分とする紙からなる被記録材を抄造するこ
とができ、また、被記録材を再生して画像形成に再使用
する場合に、シワの発生、寸法伸び、剛度の低下などの
ない被記録材を製造することができる。
【0011】アルキルケテンダイマーサイズ剤によるサ
イズ性の立ち上がりは、アルキルケテンダイマーサイズ
剤を内部添加して抄紙した紙の乾燥度に依存し、抄紙工
程のドライヤーパートにおける乾燥温度を高くし乾燥時
間を長くして乾燥度を高くする程サイズ性の立ち上がり
が速くなる。一方、サイズプレスでのサイズプレス液の
含浸はステキヒトサイズ度が数秒でも著しく悪くなり、
サイズ度は0秒であることが望ましい。サイズプレス以
前のドライヤー群による乾燥条件を緩和してサイズプレ
ス入り口における紙の水分含有量を7重量%以上、好ま
しくは9重量%以上にすることによってサイズプレスで
の紙のサイズ度を0秒にすることができ、サイズプレス
でサイズプレス液を紙の内部にまで容易に含浸させるこ
とができる。サイズプレス入り口における紙の水分含有
量が7重量%より少なくなってくるとアルキルケテンダ
イマーサイズ剤によるサイズの効果が生じ、サイズプレ
ス液の含浸が不十分となる。また、サイズプレス入り口
における紙の水分含有量が15重量%を越えるようにな
ると、サイズプレスでのサイズプレス液を含浸させる際
に紙にシワが発生する。従って、サイズプレス入り口に
おける紙の水分含有量が7重量%〜15重量%の範囲が
好ましく、十分な含浸量とシワ発生防止の両面から、特
に9重量%〜12重量%が好ましい。
【0012】このようにして、耐水化剤、水溶性高分子
及びサイズ剤を含有するサイズプレス液を容易に紙の内
部にまで含浸させて、耐水化剤、水溶性高分子及びサイ
ズ剤の所要量を紙に含浸させることができ、サイズプレ
スムラやサイズプレス後のドライヤー或いはカンバスの
汚れなどの発生を防止することができる。水溶性高分子
としてポリビニルアルコールを用いた場合には、サイズ
プレスムラやサイズプレス後のドライヤー汚れが発生し
易く、特に、完全鹸化ポリビニルアルコールを使用した
ときにサイズプレスムラやサイズプレス後のドライヤー
汚れなどの発生が著しくなるが、デンプンをポリビニル
アルコールに対し60重量%以上、望ましくは100乃
至150重量%配合して用いることによってサイズプレ
ス液の延展性が改良され、サイズプレス入り口における
紙の水分含有量を7重量%〜15重量%にすることによ
る含浸性向上の効果と相乗して、これら水溶性高分子、
耐水化剤及びサイズ剤を含有するサイズプレス液をサイ
ズプレスにより容易に紙の内部にまで含浸させることが
できるようになり、また、紙の表面に付着している液の
延展性もよいことから、サイズプレスムラの発生やサイ
ズプレス後のドライヤー汚れの発生を防止することがで
きる。また、サイズプレス液の延展性が改良され、サイ
ズプレス入り口における紙の水分含有量を7重量%乃至
15重量%にすることにより、耐水化剤、水溶性高分子
及びサイズ剤の固形分所要量を低濃度のサイズプレス液
によって含浸付着させることができるようになり、サイ
ズプレスムラの発生やサイズプレス後のドライヤー汚れ
などの発生を防止することができる。デンプンがポリビ
ニルアルコールに対し150重量%を越えると、サイズ
プレスムラやサイズプレス後のドライヤー汚れは防止さ
れるが、ポリビニルアルコールの成膜性、接着性等の効
果が減殺され、被記録材が湿潤することによって生じる
寸法伸びを抑制する効果が小さくなるので好ましくな
い。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例によって説
明する。尚、文中の添加率%は特に断りのない限り材料
の固形分あるいは有効成分の重量基準%である。
【0014】実施例1 フリーネス400mlに叩解したLBKP(広葉樹晒ク
ラフトパルプ)に、パルプ比アルキルケテンダイマーサ
イズ剤(日本PMC社製AS202)0.5%、ポリア
ミドエピクロルヒドリン樹脂(日本PMC社製WS57
0)0.5%、ポリアクリルアミド樹脂(荒川化学工業
社製ポリストロン117)1%、炭酸カルシウム(白石
工業社製PCX−850)3%をそれぞれ内部添加し、
更に、サイズプレス入り口の紙の水分を10%に調整
し、酸化デンプン(日本食品化工社製MS#3800)
13.6kg/m3、ポリビニルアルコール(クラレ社
製PVA117)9.2kg/m3、ポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂(日本PMC社製WS−525)5.
6kg/m3、アルキルケテンダイマーサイズ剤(日本
PMC社製AS202)11.6kg/m3からなるサ
イズプレス液を表面サイジングして坪量74g/m2
被記録材を抄造した。サイズプレスでの液付着量は75
ml/m2で十分な付着量が得られた。このとき、サイ
ズプレス後のドライヤーの汚れは極く軽微でサイズプレ
スムラも認められなかった。また、表面サイジングによ
り被記録材に含浸付着した酸化デンプン、ポリビニルア
ルコール、ポリアミドエピクロルヒドリドン樹脂及びア
ルキルケテンダイマーサイズ剤の合計付着量は3.0g
/m2であり、被記録材に対する付着量(重量%)は、
酸化デンプン1.38重量%、ポリビニルアルコール
0.93重量%、ポリアミドエピクロルヒドリドン樹脂
0.57重量%及びアルキルケテンダイマーサイズ剤
1.18重量%であった。この被記録材にPPC複写機
(リコー社製IMAGIO320FPI)を用いて画像
を形成させ、次いで画像を有する被記録材にアニオン系
界面活性剤ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム(三井
サイアナミッド社製MA−80)0.8%含む画像除去
促進液を含浸させた後、被記録材に加熱したゴムローラ
ーからなる剥離部材を圧着させ、剥離部材に画像を転移
させて被記録材を再生した。再生された被記録材を用い
て上記の同様に画像形成から被記録材の再生工程を5サ
イクル繰り返し行った後の被記録材の伸びは0.5mm
/298mmで複写機のカセット給紙が可能であった。
また、繰り返し後の被記録材のクラーク剛度は縦77c
3/100であった。これは複写機でジャムが発生す
る危険のあるクラーク剛度縦55cm3/100以下に
対して高い値であり、剛度に起因するジャムは認められ
なかった。また、画像を有する被記録材から画像を除去
して被記録材を再生したときにもシワの発生がなく、複
写機で再コピーしたときにもシワの発生は認められなか
った。
【0015】実施例2 フリーネス400mlに叩解したLBKPに、パルプ比
アルキルケテンダイマーサイズ剤(日本PMC社製AS
202)0.5%、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂
(日本PMC社製WS570)0.5%、ポリアクリル
アミド樹脂(荒川化学工業社製ポリストロン117)1
%、炭酸カルシウム(白石工業社製PCX−850)3
%をそれぞれ内部添加し、更にサイズプレス入り口の紙
の水分を10%に調整し、酸化デンプン(日本食品化工
社製MS#3800)6.5kg/m3、PVA(クラ
レ社製PVA117)16.3kg/m3、ポリアミド
エピクロルヒドリン樹脂(日本PMC社製WS−52
5)5.6kg/m3、アルキルケテンダイマーサイズ
剤(日本PMC社製AS202)11.6kg/m3
らなるサイズプレス液を表面サイジングして坪量74g
/m2の被記録材を抄造した。サイズプレスでの液付着
量は75ml/m2で十分な付着量が得られた。しか
し、デンプンの比率が低いために、約6時間毎に洗浄が
必要な程度のドライヤー汚れがみられ、実施例1に比べ
被記録材の量産性の点でやや劣るものであったが抄造作
業で許容できるレベルであった。また、表面サイジング
により被記録材に含浸付着した酸化デンプン、ポリビニ
ルアルコール、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂及び
アルキルケテンダイマーサイズ剤の合計付着量は3.0
g/m2であり、被記録材に対する付着量(重量%)
は、酸化デンプン0.66重量%、ポリビニルアルコー
ル1.65重量%、ポリアミドエピクロルヒドリドン樹
脂0.57重量%及びアルキルケテンダイマーサイズ剤
1.18重量%であった。この被記録材にPPC複写機
(リコー社製IMAGIO320FPI)を用いて画像
を形成させ、次いで画像を有する被記録材にアニオン系
界面活性剤ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム(三井
サイアナミッド社製MA−80)0.8%含む画像除去
促進液を含浸させた後、被記録材に加熱したゴムローラ
ーからなる剥離部材を圧着させ、剥離部材に画像を転移
させて被記録材を再生した。再生された被記録材を用い
て上記と同様に画像形成から被記録材の再生工程を5サ
イクル繰り返し行った後の被記録材の伸びは0.7mm
/298mmで複写機のカセット給紙が可能であった。
また、繰り返し後の被記録材のクラーク剛度は縦74c
3/100で、剛度に起因するジャムは認められなか
った。また、画像を有する被記録材から画像を除去して
被記録材を再生したときにもシワの発生がなく、複写機
で再コピーしたときにもシワの発生は認められなかっ
た。なお、抄造された被記録材にヨウ葉・ヨウ化カリ水
溶液を紙面に塗布したところウロコ状の塗布ムラが認め
られたが、上記のように、このムラによる被記録材の再
生、複写機における再使用の不具合は認められなかっ
た。
【0016】比較例 フリーネス400mlに叩解したLBKPに、パルプ比
アルキルケテンダイマーサイズ剤(日本PMC社製AS
202)0.5%、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂
(日本PMC社製WS570)0.5%、ポリアクリル
アミド樹脂(荒川化学工業社製ポリストロン117)1
%、炭酸カルシウム(白石工業社製PCX−850)3
%をそれぞれ内部添加し、更に、サイズプレス入り口の
紙の水分を5%に調整し、酸化デンプン(日本食品化工
社製MS#3800)13.3kg/m3、PVA(ク
ラレ社製PVA117)33.4kg/m3、ポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂(日本PMC社製WS−52
5)11.5kg/m3、アルキルケテンダイマーサイ
ズ剤(日本PMC社製AS202)23.8kg/m3
からなるサイズプレス液を表面サイジングして坪量74
g/m2の被記録材を抄造した。サイズプレスでの液付
着量は27ml/m2であった。このときドライヤー汚
れが認められ1〜2時間毎に洗浄が必要なレベルであっ
た。また、ヨウ葉・ヨウ化カリ水溶液を紙面に塗布した
ところ強いウロコ状の塗布ムラが認められた。また、表
面サイジングにより被記録材に含浸付着した酸化デンプ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアミドエピクロルヒド
リン樹脂及びアルキルケテンダイマーサイズ剤の合計付
着量は2.22g/m2であり、被記録材に対する付着
量(重量%)は、酸化デンプン0.49重量%、ポリビ
ニルアルコール1.22重量%、ポリアミドエピクロル
ヒドリドン樹脂0.42重量%及びアルキルケテンダイ
マーサイズ剤0.87重量%であった。この被記録材に
PPC複写機(リコー社製IMAGIO320FPI)
を用いて画像を形成させ、次いで画像を有する被記録材
にアニオン系界面活性剤ジヘキシルスルホコハク酸ナト
リウム(三井サイアナミッド社製MA−80)0.8%
含む画像除去促進液を含浸させた後、被記録材に加熱し
たゴムローラーからなる剥離部材を圧着させ、剥離部材
に画像を転移させて被記録材を再生した。再生された被
記録材を用いて上記と同様に画像形成から被記録材の再
生工程を5サイクル繰り返し行った後の被記録材の伸び
は0.9mm/298mmであった。また、繰り返し後
の被記録材のクラーク剛度は縦73cm3/100で、
且度に起因するジャムは認められなかった。また、画像
を有する被記録材から画像を除去して被記録材を再生し
たときにもシワの発生、及び複写機で再コピーしたとき
のシワの発生は軽微であった。このように耐水化剤の
量、水溶性高分子の量、サイズ剤の量が適性範囲にある
ため、被記録材の湿潤による不具合の発生は軽微であっ
たが、実施例に比べると不具合を防止する効果が劣って
いた。その上、ドライヤー汚れが発生するため被記録材
を量産できる状態ではなかった。
【0017】なお、上記実施例及び比較例における各測
定値は以下のようにして測定した値である。 ・フリーネス:JISP8121カナダ標準形により測
定した。 ・被記録材の伸び:A4シートにおける寸法の伸びをJ
ISI級金属製直尺で測定した。 ・クラーク剛度:JISP8143により測定した。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、セルロース繊維を主成
分とする紙からなる被記録材を抄造する被記録材の製造
方法において、内部添加サイズ剤としてアルキルケテン
ダイマーサイズ剤を使用し、抄紙工程のサイズプレス入
り口における紙の水分含有量を7重量%乃至15重量%
に調整して耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤を含有
するサイズプレス液をサイズプレスすることにより、サ
イズプレスにより耐水化剤、水溶性高分子及びサイズ剤
を所要量含浸させることができ、サイズプレス後のドラ
イヤーやカンバス汚れを発生させることなく、またサイ
ズプレスムラを発生させることなく被記録材を製造する
ことができる。本発明によれば、サイズ剤を内部添加し
た上、更にサイズプレスにより耐水化剤、水溶性高分子
及びサイズ剤を2乃至5g/m2含浸させることができ
る。また、本発明によれば、抄紙工程において、パルプ
に対して耐水化剤0.4重量%以上、水溶性高分子3重
量%以上及びサイズ剤0.4重量%以上の使用が可能と
なり、セルロース繊維に水に対する保護構造を効率よく
形成することができ、画像を有する被記録材に水を含む
画像除去促進液を付与したのち、画像を画像剥離部材に
加熱接着及び/または加圧接着させることにより被記録
材から剥離除去し、被記録材を再生して画像形成に再使
用する場合に、画像を有する被記録材を縦目で被記録
材再生装置に通したときシワが発生する、再生された
被記録材の寸法伸びによりその再使用の際に複写機等の
用紙カセットに入らなくなる、再生された被記録材を
複写機等で再使用するとシワが発生する、紙力、特
に、剛度が低下しペーパーライク性が損なわれ、また、
複写機等でジャムが発生する、等の不具合のない被記録
材を製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維を主成分とする紙からな
    る被記録材を抄造する被記録材の製造方法において、内
    部添加サイズ剤としてアルキルケテンダイマーサイズ剤
    を使用し、抄紙工程のサイズプレス入り口における紙の
    水分含有量を7重量%乃至15重量%に調整して耐水化
    剤、水溶性高分子及びサイズ剤を含有するサイズプレス
    液をサイズプレスすることを特徴とする被記録材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 サイズプレスにより耐水化剤、水溶性高
    分子及びサイズ剤を2乃至5g/m2含浸させることを
    特徴とする請求項1記載の被記録材の製造方法。
  3. 【請求項3】 サイズプレス液が耐水化剤、サイズ剤、
    ポリビニルアルコール及びポリビニルアルコールに対し
    重量比60%以上のデンプンを含有することを特徴とす
    る請求項1または2記載の被記録材の製造方法。
  4. 【請求項4】 抄紙工程において、パルプに対して耐水
    化剤0.4重量%以上、水溶性高分子3重量%以上及び
    サイズ剤0.4重量%以上用いることを特徴とする請求
    項1、2または3記載の被記録材の製造方法。
JP14675595A 1995-05-22 1995-05-22 被記録材の製造方法 Pending JPH08314178A (ja)

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