JP3308439B2 - 像保持体からの像形成物質除去装置 - Google Patents

像保持体からの像形成物質除去装置

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JP3308439B2
JP3308439B2 JP32651295A JP32651295A JP3308439B2 JP 3308439 B2 JP3308439 B2 JP 3308439B2 JP 32651295 A JP32651295 A JP 32651295A JP 32651295 A JP32651295 A JP 32651295A JP 3308439 B2 JP3308439 B2 JP 3308439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置で画像を形
成した像保持体から該画像を構成する像形成物質を除去
する像保持体からの像形成物質除去装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近のOA化により、プリンター用紙や
複写用紙等の像保持体が大量に使用されるようになって
きた。それにともなってオフィスからは大量の廃棄用紙
が生ずるようになり、この多くが無駄に捨てられている
のが現状である。この処分に多大の費用がかかると同時
に、これら廃棄処理による地域環境の悪化、ひいては用
紙を生産するための森林伐採による地球規模での環境悪
化まで、最近ではとりざたされるようになってきた。
【0003】従来、この問題を解消し用紙のリサイクル
を図るためには、一度使用した用紙上のインキを取り除
き、再びすいて再生古紙として利用する処置を施してい
た。この処置には大規模な古紙再生施設が必要となる
上、使用済みの古紙に対して分別、回収、輸送など再生
紙を得るまでにいくつもの工程を踏まざるをえなかっ
た。
【0004】最近になって、1度使用した用紙上の文字
画像をクリーニングにより取り去り、複写あるいはプリ
ンティングに再利用することができる用紙が開発されて
いる。例えば、特開平4−67043号公報には、シー
ト状支持体(像保持体)の表面、特に片面のみに離型処
理してなり、且つ該離型処理した支持体に印を付け、普
通紙と区別したものが開示されている。しかしながら、
この支持体は特殊紙であるため定着性に難があり、一般
の複写用紙として使用するには問題がある。また、特開
平1−101576号公報及び特開平1−101577
号公報には、画像形成支持体(像保持体)上の像形成物
質を溶解する有機溶剤中で該画像形成支持体を超音波処
理することにより該像形成物質からなる画像を除去する
方法が開示されている。しかしながら、この方法の場
合、有機溶剤による公害や印加及び毒性に問題があり、
一般のオフィスや家庭で使用するにはやはり問題があ
る。更に、特開平1−297294号公報には、画像形
成支持体としてプラスチック、金属、液浸透性の悪い用
紙あるいはセラミックなどで形成されたものを使用し、
該支持体上に形成された画像を熱溶融性の剥離体を介在
させて加熱し、画像を該支持体から剥離するクリーニン
グ方法が開示されている。しかしながら、この方法の場
合、表面に離型処理を施した特別な用紙を用いなければ
ならない。
【0005】一方、本出願人は、像保持体の表面に付着
している像形成物質と該表面との間の付着状態を不安定
状態にする不安定化液、例えば像保持体に安定して付着
している像形成物質よりも該像保持体を大きく膨潤させ
る液を、該像保持体に付与した後、該像保持体を剥離部
材に圧接もしくは加熱圧接して、像形成物質を像保持体
から該剥離部材に転写剥離する方法及びその装置を提案
している(例えば、特願平5−202557号、特願平
5−239075号参照)。また、本出願人は、剥離特
性に優れ且つ像形成物質の剥離時における像保持体から
の液蒸発を防ぐことができる装置として、一対のベルト
部材を複数の加熱部材に蛇行形状に張架して複数の加熱
加圧部を連続配置した装置を提案している(例えば、特
願平7−37522号、特願平7−17625号
照)。この本出願人の提案に係る方法及びその装置によ
れば、像保持体に対してその紙質を比較的損傷すること
なく像形成物質のみを除去し、像保持体を再び使用可能
な状態に再生することが確認されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特願平
5−202557号等で提案したような方法及びその装
置において像保持体を剥離部材に加熱加圧して像形成物
質の加熱を該像形成物質の剥離部材への加圧を同時に行
うような場合、その加熱加圧部の像保持体導入口近傍
は、主に像保持体上の像形成物質を剥離するために必要
な温度まで加熱するために用いられており、この部分で
の加圧は像形成物質の剥離処理にあまり寄与していな
い。従って、上記加熱加圧部を所定の剥離特性が得られ
るように構成しようとすると、加熱加圧部の一部に無駄
な加圧機構や非効率的な加熱機構が存在してしまい、装
置構成が複雑になり且つ装置寸法も大きくなってしまう
という不具合や、装置の消費電力が大きくなってしまう
という不具合があった。
【0007】本発明は以上の背景の下でなされたもので
あり、その目的は、像形成物質の剥離特性を損なうこと
なく、装置の簡素化及び小型化及び消費電力の低減化を
図ることができる像保持体からの像形成物質除去装置を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、像保持体の画像形成面と該画像
形成面に付着している像形成物質との付着状態を不安定
状態にする不安定化液を該像保持体に付与する液付与手
段と、該不安定化液が付与された像保持体上の像形成物
質を加熱しながら、該像保持体上の像形成物質に対して
該像形成物質と該像保持体との間の付着力よりも大きな
付着力を発揮し得る剥離部材を該像保持体上の像形成物
質に圧接させる加熱加圧部を有する剥離手段とを備えた
像保持体からの像形成物質除去装置において、該液付与
手段と該剥離手段の加熱加圧部との間に、該像保持体上
の像形成物質を前もって加熱する剥離前加熱手段を設
、該不安定化液が付与された像保持体を狭持する一対
のベルト部材を複数の加熱ローラに蛇行形状に張架する
ことにより、該剥離前加熱手段及び該加熱加圧部を連続
配置し、該ベルト部材の少なくとも一方を該剥離部材で
構成したことを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記剥離手段の加熱
加圧部における加熱温度及び上記剥離前加熱手段におけ
る加熱温度を、異なる温度に設定できるように構成した
ことを特徴とするものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記剥離手段の加熱
加圧部及び上記剥離前加熱手段を、互いに独立したヒー
タ部材で構成したことを特徴とするものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、該剥離前加熱手段を
構成する加熱ローラに対する該ベルト部材の巻き付き角
度を、該加熱加圧部を構成する加熱ローラに対する該ベ
ルト部材の巻き付き角度よりも大きくしたことを特徴と
するものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、該剥離前加熱手段を
構成する加熱ローラの直径を、該加熱加圧部を構成する
加熱ローラの直径よりも大きくしたことを特徴とするも
のである。
【0013】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかの像保持体からの像形成物質除去装置において、上
記剥離前加熱手段を、上記像保持体の両面から加熱する
ように構成したことを特徴とするものである。
【0014】請求項1乃至6の像形成物質除去装置にお
いては、剥離前加熱手段により、液付与手段で不安定化
液が付与された像保持体が剥離手段の加熱加圧部に到達
するまでに、該像保持体上の像形成物質を、剥離処理に
必要な温度まで加熱する。
【0015】特に、請求項2の像形成物質除去装置にお
いては、剥離手段の加熱加圧部における加熱温度及び剥
離前加熱手段における加熱温度を異なる温度に設定でき
るので、剥離前加熱手段における加熱温度及び剥離手段
の加熱加圧部における加熱温度を、それぞれ最適な温度
に設定することができる。
【0016】また特に、請求項3の像形成物質除去装置
においては、剥離手段の加熱加圧部及び上記剥離前加熱
手段を、互いに独立したヒータ部材で構成することによ
り、剥離前加熱手段のヒータ部材として、剥離手段の加
熱加圧部よりも加熱効率の高いものを用いることができ
る。
【0017】また特に、請求項4の像形成物質除去装置
においては、剥離前加熱手段を構成する加熱ローラに対
するベルト部材の巻き付き角度を、剥離手段の加熱加圧
部を構成する加熱ローラに対するベルト部材の巻き付き
角度よりも大きくすることより、剥離前加熱手段におけ
る加熱距離を長くすることができる。
【0018】また特に、請求項5の像形成物質除去装置
においては、剥離前加熱手段を構成する加熱ローラの直
径を、剥離手段の加熱加圧部を構成する加熱ローラの直
径よりも大きくすることにより、剥離前加熱手段におけ
る加熱距離を長くすることができる。
【0019】また特に、請求項6の像形成物質除去装置
においては、剥離前加熱手段で像保持体の両面から加熱
することにより、像保持体の両面をほぼ同じ条件で加熱
することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を転写型の電子写真
複写機によって画像が形成された像保持体としての転写
紙から、皮膜状に付着している像形成物質としての熱可
塑性又は熱溶融性トナー(以下、トナーという)を除去
するトナー除去装置に適用した一実施形態について説明
する。ここで、上記皮膜状とは、必ずしも画像全体が1
つの膜を形成している状態を意味しているものではな
く、単に像形成物質が像保持体の内部に深く浸透してい
ない状態であって、染料を含有する水性インクで印字し
た場合のように像形成物質がほとんど分子レベルで像保
持体に吸着されている状態ではないことを意味してい
る。
【0021】図1は、本実施形態に係るトナー除去装置
の概略構成図である。まず、全体の概略を説明すると、
このトナー除去装置は、積載状態で収容しているトナー
像が形成された転写紙1を一枚づつ分離給送する給紙ユ
ニット100と、給紙ユニット100から送られてきた
転写紙1に液保持部材で不安定化液(以下、「液」とい
う)を付与する液付与手段としての液付与ユニット20
0と、液が供給された転写紙1からトナーを剥離して除
去する剥離手段としての剥離ユニット300と、トナー
が除去された転写紙1を乾燥させる乾燥ユニット400
と、乾燥ユニットから排出される転写紙1を受ける紙受
けユニット500とを備えている。
【0022】上記給紙ユニット100は、給紙トレイ1
01上に集積された転写紙1を最上部のものから給紙ロ
ーラ102で給紙し、図示しない分離機構で重送紙を分
離して一枚の転写紙1のみを、タイミング調整及びスキ
ュー補正のためのレジストローラ対103で送り出すも
のである。その具体的な構成及び動作は電子写真複写機
における給紙機構と同様であるので、詳細な説明は省略
する。
【0023】上記液付与ユニット200は、液容器20
1、液容器201中の液残量を検出する検出手段(不図
示)、液容器201への自動液補給手段202、液汲み
上げローラ203、液塗布ローラ204、押さえローラ
305などを備えている。液容器201中から汲み上げ
ローラ203で汲み上げられた液2は、上側の押さえロ
ーラ305からの加圧により絞られ、少量の液2を転写
紙1に塗布することが可能である。また、この塗布ロー
ラ204及び押さえローラ305などの組を2つ組み合
わせたものや、非接触型液付与手段と組み合わせること
により、2段階の液付与が可能となる。また、目的に応
じて液付与の段数を任意に設定することができる。この
液付与ユニット200において、給紙ユニット100か
ら給送された転写紙1は剥離処理に必要な液2が付与さ
れ、次の剥離ユニット300へと搬送される。
【0024】上記剥離ユニット300は、図2に示すよ
うに上記液付与ユニット200で液2が付与された転写
紙1上のトナーTを剥離前に加熱する剥離前加熱手段し
てのプレヒート部301、転写紙1上のトナーTを軟化
して剥離部材に圧接させる加熱加圧部302、転写紙1
を剥離部材から分離する分離部、剥離部材の表面に付着
したトナーを除去するクリーニング装置などを備えてい
る。なお、上記プレヒート部301の各種構成例につい
ては、後で詳述する。
【0025】上記加熱加圧部302は、少なくとも一方
のベルト部材がトナーTと接触する一対のベルト部材3
03a,303bを設け、この一対のベルト部材303
a,bを複数の加熱ローラ304a〜304iにより蛇
行形状に張架し、複数の加熱加圧部が存在するように構
成している。この一対のベルト部材303a,bのうち
転写紙1の画像形成面に接触する下側のベルト部材30
3b(以下、必要に応じて「剥離ベルト」という)は後
述する剥離部材で構成されている。ベルト部材303
a,bの間に転写紙1が導入されると、上記プレヒート
部301で前もって所定の温度に加熱された後、加熱加
圧部302に搬送される。この加熱加圧部302では、
搬送経路が波打っているため、剥離ベルト303bと転
写紙1との間にせん断力が生じる。このせん断力によ
り、転写紙1の表面を損傷させずにトナーを除去するこ
とができる。
【0026】上記ベルト部材303a,bが蛇行形状に
張架される加熱ローラ304a〜304iは、転写紙1
の表裏に密着して転写紙1に固着しているトナーを加熱
して軟化させ、これにより、トナーを転写紙1の繊維か
らはがれやすくするものである。この加熱は、圧接部に
おいて転写紙1上のトナーが溶融しない程度に行うこと
が望ましい。トナーが溶融してしまうと転写紙1上のト
ナーを転写紙1側と剥離ベルト303b側とに分断する
ことなく、剥離ベルト303b側へ転写させるのが困難
となるためである。また、トナーを加熱しすぎると、剥
離ユニット300を転写紙1が通過している間に転写紙
1が乾燥しすぎて、転写紙1がトナーを介して剥離ベル
ト303bに貼り付いてしまい、分離できなくなるおそ
れがある。従って、加熱加圧部302通過後の転写紙1
に多少の湿気が残っていてトナーの再付着を防止できる
程度に加熱することが望ましい。
【0027】また、上記分離部は、上記ベルト部材30
3a,bを小径の支持ローラ306a,bに巻き付け
て、転写紙1を曲率分離するように構成している。ま
た、上記クリーニング装置は、剥離ベルト303bの表
面に付着したトナーTを除去するスパイラルローラ30
7、及び該ローラ307で掻き落としたトナーTを収容
するトナー回収容器308等を備えている。
【0028】上記乾燥ユニット400は、図1に示すよ
うに転写紙1を乾燥させるものであり、加熱ランプ40
1内蔵の例えばアルミからなる乾燥ドラム402と、通
気性が良く表面平滑性の高い仕上げベルト403とによ
り構成されている。仕上げベルト403は、乾燥ドラム
402に部分的に圧接するように支持ローラ404a〜
404dに掛け渡されている。この種の乾燥ユニットに
代えて又は加えて、加熱ローラ対を用いたり、熱風ファ
ンや赤外線ランプを用いたりしてもよい。
【0029】上記紙受けユニット500は、乾燥ユニッ
ト400から搬送されてきた転写紙1を受けるための排
紙トレイ501、転写紙1を排紙トレイ501に排出す
る排紙ローラ対502等で構成されている。
【0030】また、本実施形態のトナー除去装置は、図
示を省略したが、給紙トレイ101上に転写紙1がある
か否かを検出する検出手段、給紙ユニット100による
転写紙1の重送を検出する重送検出手段、液容器201
内の液量を検出する液量検出手段、転写紙1の装置内で
のジャムを検出するジャム検出手段、各ヒータの点灯を
制御する点灯制御手段、トナー回収容器308内の満杯
を検出する満杯検出手段等が設けられている。
【0031】上記構成のトナー除去装置で用いる液2、
剥離ベルト303bの剥離部材の材料としては、次のよ
うなものを用いることができる。
【0032】上記液2としては、水、水溶性ポリマーを
含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、及び水溶性ポリ
マーと界面活性剤とを含む水溶液よりなる群から選ばれ
た少なくとも1種の水あるいは水溶液を用いることがで
きる。また、液2には、後述するようにpH調整剤、重
金属イオンを封止するためのするためのキレート剤、防
腐剤、防かび剤、防錆剤、漂白剤、蛍光染料、青み付け
染料、酵素等を添加剤として使用することも可能であ
る。
【0033】上記界面活性剤としては、陰イオン界面活
性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン
性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面
活性剤等が挙げられる。上記陰イオン界面活性剤として
は、石鹸、N−アシルアミノ酸塩、アルキルエーテル酢
酸塩、アシル化ペプチド等のカルボン酸塩、アルキルス
ルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩、スルホ琥珀酸塩、α−オレフ
ィンスルホン酸塩、N−アルシルスルホン酸塩等のスル
ホン酸塩、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルアミド
硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、アルキ
ルエーテルリン酸塩、アルキルアリールリン酸塩等のリ
ン酸エステル塩等が挙げられる。また、上記陽イオン界
面活性剤としては、脂肪酸アミン塩、アルキル第4級ア
ンモニウム塩、芳香族第4級アンモニウム塩、複素環第
4級アンモニウム塩等が挙げられる。また、上記両性界
面活性剤としては、カルボキシベタイン、スルホベタイ
ン等のベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン
誘導体等が挙げられる。また、上記非イオン性界面活性
剤としては、ポリオキシエチレンアルキル及びアリール
エーテル、ポリオキシエチレンスチロールエーテル、ポ
リオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルアリルホル
ムアルデヒド縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル
等のエーテル系、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等
のエーテルエステル系、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレング
リコール脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル等のエ
ステル系、脂肪族アルカノールアミド、ポリオキシエチ
レン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、アルキルアミンオキサイド等の含窒素系が挙げられ
る。また、上記フッ素系界面活性剤としては、フロロア
ルキルカルボン酸塩、フロロアルキルスルホン酸塩等の
アニオン系、フロロアルキル導入ベタイン等の両性系、
ノニオン系、カチオン系等が挙げられる。なお、上記各
界面活性剤は、単独で使用しても、2種類以上を混合し
て用いても良い。 (以下、余白)
【0034】上記水溶性ポリマーは、界面活性剤ととも
にトナー除去能力を向上させる、あるいは転写紙の再生
状態を改良する等の目的で液2に添加するものである。
例えば、転写紙に水、又は水及び界面活性剤を含ませた
状態で水溶性ポリマーを保持させることにより、トナー
画像剥離用の剥離体を形成することができる。すなわ
ち、剥離部材が圧接できない転写紙のセルロース繊維内
部のトナーに対して、セルロース繊維/トナー/水溶性
ポリマー/剥離部材のように水溶性ポリマーを介して剥
離部材が間接的に接触することができ、その水溶性ポリ
マーの粘着力によって紙質を痛めることなくトナーを剥
離することができる。
【0035】上記水溶性ポリマーとしては、天然系、半
合成系、可溶性デンプン、純合成系等が挙げられる。上
記天然系の水溶性ポリマーとしては、アラビアガム、ト
ンガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビー
ンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシー
ドデンプン等の植物性高分子、アルギン酸カラギーナ
ン、寒天、ふのり等の海藻系高分子、ゼラチンカゼイ
ン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサン
テンガム、デキストラン等の微生物系高分子等が挙げら
れる。また、上記半合成系の水溶性ポリマーとしては、
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等の繊維素系高分子等が挙げられ
る。また、上記可溶性デンプンとしては、メチルデンプ
ン、カルボキシメチルデンプン(CMS)、ジアルデヒ
ドデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプ
ンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、ア
ルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール
エステル等の海藻系高分子等が挙げられる。また、上記
純合成系の水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテ
ル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポ
リアクリル酸及びアルカリ金属塩、水溶性スチレンアク
リル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン
酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性
ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウム
やアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高
分子化合物、セラミック等の天然高分子化合物等が挙げ
られる。なお、水溶性ポリマーの添加量は、0.1〜2
0重量%、好ましくは0.1〜10重量%の範囲がよ
い。
【0036】上記湿潤剤としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル等の多価アルコール類のアルキルエーテル誘導体
類、乳酸、リンゴ酸等の水酸基を有するカルボン酸類、
N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の含窒
素複素環類等が挙げられる。また、上記多価アルコール
類、多価アルコールのアルキルエーテル誘導体類、多価
アルコールのアリールエーテル誘導体類、水酸基を有す
るカルボン酸類、含窒素複素環類の混合物も使用でき
る。
【0037】上記pH調整剤としては、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモ
ニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リ
チウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金
属の炭酸塩等が挙げられる。
【0038】上記重金属イオンの封止剤で剥離助剤とし
て添加されるキレート試薬としては、エチレンジアミン
四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチ
レントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナト
リウム等が挙げられる。
【0039】上記防錆剤としては、酸性亜流酸塩、チオ
硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソ
プロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリス
リトール、ジシクヘキシルアンモニウムニトライト等が
挙げられる。また、防腐防かび剤としては、デヒドロ酢
酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチ
オール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、ペンクロロフェノールナトリウム等が挙げられる。
【0040】上記漂白剤は再生後の転写紙の漂白度を向
上させる目的で添加するものであり、その具体例として
は、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過炭酸ナトリウ
ム、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化漂白剤が挙げられ
る。
【0041】また、上記剥離ベルト303bの剥離部材
の材料としては、熱、圧力等に対する耐久性、液2に対
する安定性に優れ、表面変質が少なく、なおかつ良好な
剥離が行える材料を用いるのが好ましく、Ni鋼、ステ
ンレス鋼、Fe−Ni合金、Co−Al合金、モネル、
インコネル、ジュラルミン等の金属合金、金属酸化物、
あるいは各種ポリマーなどが挙げられる。このポリマー
としては、合成又は天然のゴム、ジアリレート樹脂、キ
シレン樹脂、エポキシ樹脂、珪素樹脂、ウレタン樹脂、
フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネイ
ト、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リエチレンテレフタレート、アラミド等の耐熱性のある
合成樹脂等が挙げられる。また、これらのポリマーは単
独で用いても混合して用いても良く、耐久性向上及び剥
離特性向上のために酸化チタン粒子、シリカ粒子、カー
ボン粒子等を含有しても良い。
【0042】次に、上記剥離ユニット300の剥離前加
熱手段としてのプレヒート部301について説明する。
従来のトナー除去装置では、剥離ユニットにおける転写
紙1上のトナーの加熱及び剥離を特に区別していなかっ
た。しかし、トナーに熱を加えてから剥離に適した温度
まで昇温させるまでに時間を要することから、剥離ユニ
ットおける加熱加圧部における複数の加熱ローラの役割
を厳密に考えると、先頭部分の数本では剥離は行われて
おらず、トナーの昇温のために使用され、トナーの剥離
に使用されるのは後半の数本である。トナーを転写紙1
から剥離する際の加熱温度はトナーの軟化点以上の温度
で、且つトナーが溶融しない程度に設定するのが好まし
いので、剥離が行われる部分では自ずと剥離に適した温
度になるように加熱加圧部の温度を設定することが望ま
しい。また多段剥離するために複数の加熱加圧部を設け
る必要がある。しかし、加熱加圧部の先頭部分では、ト
ナーの昇温の働きしかしていないので、この部分では効
率的に熱をトナーに伝えることが最も重要となる。従っ
て、本実施形態のトナー除去装置のように剥離前加熱手
段を設けることにより、トナーに対する昇温効率を高
め、装置の簡素化、小型化、及び加熱効率の向上に伴う
消費電力の低減化を図ることができる。
【0043】本実施形態に係るトナー除去装置における
プレヒート部301は、図2に示すように上記加熱加圧
部302と同様に上記ベルト部材303a,bを複数の
加熱ローラ305a〜305cに張架した構成となって
いる。ここで、加熱ローラ305a〜305cに対する
ベルト部材303a,bの巻き付け角度を、上記加熱加
圧部302における加圧ローラ304a〜304iに対
するベルト部材303a,bの巻き付け角度よりも大き
くすることが望ましい。これにより、プレーヒート部3
01における加熱ローラ305a〜305cとベルト部
材303a,bとの接触面積が増大し、加熱ローラ30
5a〜305cから空気中に放射される熱の損失が小さ
いので、トナーに対する加熱効率が向上する。従って、
従来のトナー除去装置に比べ、加熱加圧部の加熱ローラ
の数を減少させることが可能となり、装置の簡素化、小
型化、消費電力の低減化を図ることができる。
【0044】なお、上記プレヒート部301を、上記ベ
ルト部材303a,bに接触するように配置した少なく
とも一つの加熱ローラで構成し、該加熱ローラをゴムロ
ーラに比較して熱伝導率の良い材料で形成しても良い。
この加熱ローラの熱伝導率は5W/(m・K)以上であ
ることが好ましく、材質としてはステンレスなどの金属
が良い。このような熱伝導率の良い加熱ローラを用いる
ことにより、転写紙1上のトナーへの熱伝導効率が向上
する。なお、この加熱ローラは、加熱手段としてのみ用
いるため、必ずしもベルト部材303a,bに対して圧
接させる必要はない。
【0045】また、上記プレヒート部301を、上記ベ
ルト部材303a,bに接触するように配置した少なく
とも一つの加熱ローラで構成し、該加熱ローラの表面粗
さを10μm以下にしても良い。このように表面粗さが
小さい加熱ローラを用いることにより、該加熱ローラと
ベルト部材303a,bとの接触部分が増し、トナーへ
の熱伝導効率が向上する。
【0046】また、上記プレヒート部301の加熱手段
を、加熱加圧部302と異なるヒータで構成しても良
い。例えば、図3に示す構成例では、プレヒート部30
1の加熱手段として、加熱加圧部302の加熱ローラ3
04a〜304iの直径よりも大きな1本の加熱ローラ
309を用いている。このような直径の大きな加熱ロー
ラ309を用いることにより、プレーヒート部301に
おける加熱ローラとベルト部材303a,bとの接触面
積が増大し、トナーに対する加熱効率が良い。
【0047】また、上記プレヒート部301を、加熱ロ
ーラに代えて面ヒータで構成しても良い。例えば、図4
に示す構成例のように、転写紙1の挿入口直後に面ヒー
タ310a,bが設ける。このように面ヒータを310
a,bを用いることにより、上記加熱ローラを用いた場
合に比較して空気中に放射される熱の損失が小さいの
で、トナーに対する加熱効率が良い。なお、この面ヒー
タ310a,bは、加熱手段としてのみ用いるため、必
ずしもベルト部材303a,bに対して圧接させる必要
はない。また、この面ヒータは、図4に示すように転写
紙1を挟むように二つ設けることが、加熱効率を上げる
点及び両面に画像を形成した転写紙に対応できる点で望
ましい。
【0048】また、上記プレヒート部301を、加熱ロ
ーラに代えてランプヒータで構成しても良い。例えば、
図5に示す構成例のように、転写紙1の挿入口直後にラ
ンプヒータ311a,bが設ける。このようにランプヒ
ータを311a,bを用いることにより、上記加熱ロー
ラを用いた場合に比較して表面部材を介さないので熱の
損失が小さく、トナーに対する加熱効率が良い。なお、
このランプヒータ311a,bは、図5に示すように転
写紙1を挟むように二つ設けることが、加熱効率を上げ
る点及び両面に画像を形成した転写紙に対応できる点で
望ましい。
【0049】なお、上記プレヒート部301の各構成例
において、プレヒート部301での加熱温度(T1)及
び加熱加圧部302での加熱温度(T2)を、0<T1
−T2<50(°C)を満足するように設定するのが望
ましい。このように加熱温度を設定するのは、加熱加圧
部302に到達するときのトナーの温度は厳密にはプレ
ヒート部301の加熱温度とベルト部材303a,bの
材質、厚さ、転写紙の搬送速度などによって決定される
が、概してプレヒート部301での加熱温度が加熱加圧
部302での加熱温度より低い場合はプレヒートの効果
が得られず、また、逆に高すぎる場合はトナーが溶融し
てしまい、転写紙1からのトナーの剥離が困難なものと
なってしまうからである。
【0050】また、上記プレヒート部301を転写紙1
が通過するパス長は、50mm以上200mm以下であ
ることが望ましい。この範囲よりもパス長が短い場合は
プレヒートの効果が得られず、逆に長すぎる場合はトナ
ーが溶融してしまい、転写紙1からのトナーの剥離が困
難なものとなってしまうからである。
【0051】
【実施例】次に、本発明のより具体的な実施例について
説明する。以下の実施例及び比較例で用いたトナーは、
次の処方に基づいて作成した。 ポリエステル樹脂 (結着樹脂) 43重量% スチレンアクリル樹脂(結着樹脂) 43重量% 含Crモノアゾ染料 (荷電制御剤) 3重量% カルナウバワックス (離型剤) 4重量% カーボンブラック (着色剤) 7重量%
【0052】上記処方の材料をブレンダーで10分混合
した後、120〜140°Cに熱した2本ロールによっ
て溶融混練した。この混練物を自然冷却後、カッターミ
ルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し
た後、風力分級を用いて体積平均粒径10μmのトナー
を得た。
【0053】また、以下の実施例及び比較例で用いた液
2は、次の処方にて撹拌溶解して調製した。 ジヘキシルスルホ琥珀酸塩 (界面活性剤) 1重量% N−メチル−2−ピロリドン (湿潤剤) 0.2重量% 安息香酸ナトリウム (防腐防黴剤) 0.1重量% 純粋 残量
【0054】〔実施例1〕上記処方にて作製したトナー
を用い、電子写真方式のPPC複写機にて市販のA4版
上質紙(転写紙1)上に画像を形成した後、図1のトナ
ー除去装置に上記処方の液2をセットし、処理速度25
mm/secにて再生処理を行った。このとき剥離ユニ
ット300としては、図6のユニットにおいて加熱ロー
ラ(直径:上側25mm、下側45mm)304a〜3
04sを13本に減らしたものを用い、この加熱ローラ
のうち紙挿入口側(図中左側)の4本を上記プレヒート
部301(パス長:92mm)として用い、残りを加熱
加圧部302として用いた。プレヒート部の4本の加熱
ローラの加熱温度は140°C、その他の加熱加圧部の
9本の加熱ローラの加熱温度は110°Cに設定した。
剥離部材としては、ポリエチレンテレフタレートのベル
トを用いた。再生された紙には、実用上問題となるよう
な量のとなーは残っておらず、前記複写機で再利用した
ところ、未使用の紙と同等の複写画像を得ることができ
た。
【0055】〔比較例1〕上記実施例1において、加熱
ローラ9本すべての加熱温度を110°Cに設定したと
ころ、トナー除去は不完全であり、一部が紙に残ってし
まい、再利用できるものではなかった。
【0056】〔比較例2〕上記プレヒート部の4本の加
熱ローラの加熱温度を180°Cに設定した以外は、実
施例1と同様に再生処理を試みたところ、紙と剥離部材
が剥離ユニット300通過時に接着してしまい、紙の再
生は不可能であった。
【0057】〔比較例3〕図6の剥離ユニット(加熱ヒ
ータ19本)において、プレヒート部の加熱ローラの本
数を8本(パス長:257mm)、該加熱ローラの加熱
温度を140°Cにした以外は実施例1と同様に再生処
理を試みたところ、紙と剥離部材が剥離ユニット300
通過時に接着してしまい、紙の再生は不可能であった。
【0058】〔実施例2〕上記処方にて作製したトナー
を用い、電子写真方式のPPC複写機にて市販のA4版
上質紙(転写紙1)上に画像を形成した後、図1のトナ
ー除去装置に上記処方の液2をセットし、処理速度25
mm/secにて再生処理を行った。このとき剥離ユニ
ット300としては、図2のユニットを用い、加熱ロー
ラ305a,b,cの加熱温度を110°Cに設定し
た。剥離部材としては、ポリエチレンテレフタレートの
ベルトを用いた。再生された紙には、実用上問題となる
ような量のとなーは残っておらず、前記複写機で再利用
したところ、未使用の紙と同等の複写画像を得ることが
できた。
【0059】〔実施例3〕プレヒート部の材質をステン
レス鏡面加工ローラ(熱伝導率:16.5W/(m・
K))に変えて、加熱ローラ13本とも加熱温度を11
0°Cに設定した以外は、実施例1と同様にして再生処
理を行った。
【0060】〔比較例4〕プレヒート部の加熱ローラと
してあや目加工したステンレスローラを用いた以外は実
施例4と同様に再生処理を試みたところ、トナー除去は
不完全であり、一部が紙に残ってしまい、再利用できる
ものではなかった。
【0061】〔実施例5〕上記処方にて作製したトナー
を用い、電子写真方式のPPC複写機にて市販のA4版
上質紙(転写紙1)上に画像を形成した後、図1のトナ
ー除去装置に上記処方の液2をセットし、処理速度25
mm/secにて再生処理を行った。このとき剥離ユニ
ット300としては、図4に示すようにプレヒート部に
面ヒータを用い、加熱温度を140°Cに設定して再生
処理を行った。再生された紙には、実用上問題となるよ
うな量のとなーは残っておらず、前記複写機で再利用し
たところ、未使用の紙と同等の複写画像を得ることがで
きた。 〔実施例6〕上記処方にて作製したトナーを用い、電子
写真方式のPPC複写機にて市販のA4版上質紙(転写
紙1)上に画像を形成した後、図1のトナー除去装置に
上記処方の液2をセットし、処理速度25mm/sec
にて再生処理を行った。このとき剥離ユニット300と
しては、図5に示すように、プレヒート部にランプヒー
タを用い、加熱温度を140°Cに設定して再生処理を
行った。再生された紙には、実用上問題となるような量
のとなーは残っておらず、前記複写機で再利用したとこ
ろ、未使用の紙と同等の複写画像を得ることができた。
【0062】
【発明の効果】請求項1乃至6の発明によれば、剥離前
加熱手段により、液付与手段で不安定化液が付与された
像保持体が剥離手段の加熱加圧部に到達するまでに、該
像保持体上の像形成物質を、剥離処理に必要な温度まで
加熱するので、従来のように加熱加圧部で加熱し始める
場合に比較して、加熱加圧部での像形成物質に対する加
熱効率が向上し、加熱部材の構成を簡素化及び小型化す
ることができる。従って、装置の簡素化及び小型化及び
消費電力の低減化を図ることができるという効果があ
る。
【0063】特に、請求項2の発明によれば、剥離前加
熱手段における加熱温度及び剥離手段の加熱加圧部にお
ける加熱温度を、それぞれ最適な温度に設定することが
できるので、像形成物質に対する加熱効率を更に向上さ
せることができるという効果がある。
【0064】また特に、請求項3の発明によれば、剥離
前加熱手段のヒータ部材として、剥離手段の加熱加圧部
よりも加熱効率の高いものを用いることができるので、
更に消費電力の低減化を図ることができるという効果が
ある。
【0065】また特に、請求項4の発明によれば、剥離
前加熱手段を構成する加熱ローラに対するベルト部材の
巻き付き角度を、剥離手段の加熱加圧部を構成する加熱
ローラに対するベルト部材の巻き付き角度よりも大きく
することより、剥離前加熱手段における加熱距離を長く
することができるので、像形成物質に対する加熱効率を
更に向上させることができるという効果がある。
【0066】また特に、請求項5の発明によれば、剥離
前加熱手段を構成する加熱ローラの直径を、剥離手段の
加熱加圧部を構成する加熱ローラの直径よりも大きくす
ることにより、剥離前加熱手段における加熱距離を長く
することができるので、像形成物質に対する加熱効率を
更に向上させることができるという効果がある。
【0067】また特に、請求項6の発明によれば、剥離
前加熱手段で像保持体の両面から加熱することにより、
像保持体の両面をほぼ同じ条件で加熱することができる
ので、該像保持体から像形成物質を剥離する際に、像保
持体のそれぞれの面における像形成物質の剥離特性に差
が生じないようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るトナー除去装置の概略
構成図。
【図2】同トナー除去装置の剥離ユニットの概略構成
図。
【図3】他の実施形態に係る剥離ユニットの概略構成
図。
【図4】更に他の変形例に係る剥離ユニットの概略構成
図。
【図5】更に他の変形例に係る剥離ユニットの概略構成
図。
【図6】従来例に係る剥離ユニットの概略構成図。
【符号の説明】
1 転写紙 2 液 200 液付与ユニット 300 剥離ユニット 301 プレヒート部 302 加熱加圧部 303 ベルト部材 304 加熱加圧部の加熱ローラ 305 プレヒート部の加熱ローラ 309 大径の加熱ローラ 310 面ヒータ 311 ランプヒータ T トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 正敏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 丸山 徹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 村上 格二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平8−211793(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像保持体の画像形成面と該画像形成面に付
    着している像形成物質との付着状態を不安定状態にする
    不安定化液を該像保持体に付与する液付与手段と、該不
    安定化液が付与された像保持体上の像形成物質を加熱し
    ながら、該像保持体上の像形成物質に対して該像形成物
    質と該像保持体との間の付着力よりも大きな付着力を発
    揮し得る剥離部材を該像保持体上の像形成物質に圧接さ
    せる加熱加圧部を有する剥離手段とを備えた像保持体か
    らの像形成物質除去装置において、 該液付与手段と該剥離手段の加熱加圧部との間に、該像
    保持体上の像形成物質を前もって加熱する剥離前加熱手
    段を設け 該不安定化液が付与された像保持体を狭持する一対のベ
    ルト部材を複数の加熱ローラに蛇行形状に張架すること
    により、該剥離前加熱手段及び該加熱加圧部を連続配置
    し、該ベルト部材の少なくとも一方を該剥離部材で構成
    たことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記剥離手段の加熱加圧部における加熱温度及び上記剥
    離前加熱手段における加熱温度を、異なる温度に設定で
    きるように構成したことを特徴とする像保持体からの像
    形成物質除去装置。
  3. 【請求項3】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記剥離手段の加熱加圧部及び上記剥離前加熱手段を、
    互いに独立したヒータ部材で構成したことを特徴とする
    像保持体からの像形成物質除去装置。
  4. 【請求項4】求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 該剥離前加熱手段を構成する加熱ローラに対する該ベル
    ト部材の巻き付き角度を、該加熱加圧部を構成する加熱
    ローラに対する該ベルト部材の巻き付き角度よりも大き
    くしたことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去
    装置。
  5. 【請求項5】求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 該剥離前加熱手段を構成する加熱ローラの直径を、該加
    熱加圧部を構成する加熱ローラの直径よりも大きくした
    ことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかの像保持体から
    の像形成物質除去装置において、 上記剥離前加熱手段を、上記像保持体の両面から加熱す
    るように構成したことを特徴とする像保持体からの像形
    成物質除去装置。
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