JP4795315B2 - 画像形成除去システム - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置とそれらの画像形成装置で形成された画像を被記録材から除去する装置、画像形成装置と画像除去装置とからなる画像形成除去システムに関する。
特に、画像形成装置としては、熱可塑性を有する画像形成物質粉体で画像が形成される電子写真方式の画像形成装置に関し、画像除去装置としては、画像形成物質を加熱し、加熱された被記録材上の画像形成物質と剥離部材とを重ね合わせた後、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写することにより被記録材上の画像を除去する方式の画像除去装置に関する。
また、画像形成装置としては、アナログ法式の複写機ではなく、特に、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリなどのデジタル信号処理により画像形成する画像形成装置に関する。
さらに、熱可塑性の粉体よりなる画像形成物質を用いた画像形成方法以外でも、特定の特性を有する被記録材を用い、特定の画像形成方法を用いた場合にのみ、画像の除去が可能である場合であって、画像の除去が出来ない画像が形成されていたり、画像が除去できない被記録材に画像が形成されている被記録材を画像除去手段に搬送するとトラブルが発生する場合には、本発明は、熱可塑性の粉体よりなる画像形成物質を用いた画像形成方法を用いた場合と同様に適用できる。
近年、電子写真法を用いたプリンタや複写機、印刷機が普及し、紙が大量に使用されている。ところが、被記録材として一般に用いられる紙は木材より得られるパルプを原料とするため、紙を大量に消費することは、森林の伐採、地球環境の悪化につながることになり、その消費量を抑制することが社会的な課題となっている。更に、廃棄物の埋立て場所にも限界があり、廃棄物の削減も同様に社会的な課題となっている。
これらの、問題に対処するため、不要になった情報記録用紙を回収し、一旦、パルプの状態まで離解し再利用する方法が従来より行なわれている。しかしながら、この方法では、古紙を回収のための運送やパルプの再生のために多くのエネルギーを使用する、再生された紙の剛度や白色度が低下する、印字したときににじみが生じるなどの問題がある。更に、情報が記録された被記録材が社外や家庭外に流通することなり、機密やプライバシーの保守という観点からも、問題がある。
近年、画像を電子情報で記録、加工、通信、保存する技術が発展し、紙媒体上に画像を記録して保存、配信する機会が著しく減っている。逆に、インターネットの閲覧やデータベースに保存された情報を閲覧する際に、ディスプレーで閲覧すると効率が悪かったり、目が疲労するなどの理由から、保存は必要ないが、一時的に被記録材上に画像を記録して閲覧する機会が著しく多くなって来ている。しかしながら、これまでに、一時的にしか必要のないことがあらかじめ解っている場合においても、それに対応して、画像を形成、画像を除去し、被記録材を再生し再使用する有効なシステムが存在しなかった。特に、機密やプライバシーの保守という観点から、形成した画像が完全に除去できるシステムが要求されるようになってきた。
被記録材上の画像を除去する方法としては、画像保持体としてプラスチック、金属、液浸透性のない紙、セラミックスなどを用い、これらの画像保持体(被記録材)上に形成された熱溶融性の画像を熱溶融性剥離体を介在させて加熱しインキ剥離体側に画像を転写する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2には、PETフィルムなどの支持体上にシリコンシール材などの離型材を擦りつけた被記録材を消去被記録材として使用することが開示されている。
また、特許文献3には、コート紙にシリコンシール剤を塗布・乾燥したシートに、普通紙と区別するために、筆記具で印を付与したり、穴を開けたイレーザブルペーパが開示されている。
また、特許文献4には、シリコンシール剤を塗布し、乾燥した紙やプラスチックフィルムを貼り付けた紙をイレーザブルペーパとして使用し、これらのイレーザブルペーパ上に形成された画像と表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレスベルトとを加熱・接触せしめた後、冷却し、イレーザブルペーパとエンドレスベルトとを分離することにより、イレーザブルペーパ上の画像を転写・剥離して除去する装置が開示されている。更に、イレーザブルペーパに印を付与し、この印を検出せしめることにより、イレーザブルペーパと普通紙とを判別し、普通紙の場合には、表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレスベルトと接触しないようにバイパスさせることにより、エンドレスベルトの表面に紙が固着してエンドレスベルトがクリーニングシートとしての機能を失うことを防止することが開示されている。
また、特許文献5,6には、第1モードと第2モードを有し、第1モードでは、トナーが吸収されない合成紙とアルコール溶解性の画像形成物質を用い、第2モードでは、一般紙と通常のプラスチックのトナーを用いる画像形成装置が開示されている。この画像形成装置で形成された画像はアルコールで被記録材より溶解除去される。
また、特許文献7には、通常の画像形成条件で画像を形成する第1モードと画像を除去し易い条件で印字する第2モードを選択可能にした画像形成装置が開示されており、第2モードでは、露光量、現像バイアス電圧などを第1モードと変えることにより、単位面性当たりのトナー付着量を少なくすることが記されている。また、第2モードで印字したときには、第2モードで印字したことがユーザーに容易に認識できるように、記録紙の一部または全面にマークを付与することが開示されている。
また、特許文献8には、被記録材の一部に画像消去装置により消去処理可否を示すマークを付与する画像形成装置が開示され、文書の内容で消去しては困る(重要な)文書を誤って消去してしまわないようにするために、消去処理を禁止するマークを付与する画像形成装置が開示されている。また、消去処理を許可するマークを付与することも記されている。
また、特許文献9には、パンチ穴を開けたりするフィニジングモード等では、リユーザブルペーパー以外の紙を自動的に選択し、試し印字モードなどではリユーザブルペーパーを自動的に選択することにより、ユーザーが自分でリユーザブルペーパーを使用するか否かを判断する必要がないリユーザブルペーパーの使用が可能な画像形成装置が開示されている。
また、特許文献10には、リユーザブルペーパーに消去可能な領域に画像を形成し、消去不可能あるいは消去可能な情報を記す画像形成装置が開示され、被記録材の使用回数や画像占有面積、トナーの種類などの情報を記すことができることが記されている。
また、特許文献11には、一般の被記録材に画像形成を行なう第1モードと、リユース可能な被記録材に画像形成を行なう第2モードとを有し、給紙カセットにリユース可能な被記録材があるか否か、モードの選択が出力されるアプリケーションの種別などの特定情報に基づき自動的に行なわれる画像形成装置が開示されている。
上記の従来技術には、画像を除去し易いリユース可能な被記録材の使用とその被記録材に識別手段をもうけること、重要な文書か否かにより、画像形成時に、被記録材にマークを施し、再生処理を禁じたり、許可したりすること、給紙カセットにリユース可能な被記録材がセットされているか否かを検知することが、個別に開示されている。
しかしながら、これらの従来技術で開示されているシステムでは、リユース可能な紙に画像が除去できない方式のプリンタで印字された被記録材が、被記録材の除去装置に混入してトラブルを生じるなという問題が残されていた。また、リユース可能な被記録材と一般の被記録材とが混在してトラブルを生じる場合もあった。特に、被記録材から画像形成物質を除去して被記録材を再生する方法として、被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法により、画像形成物質を除去する画像除去装置では、画像が除去できない被記録材や、リユース可能な被記録材に印字されている場合においても、除去が出来ない画像形成物質で印字されている場合に、剥離部材と被記録材との分離が困難となるために、被記録材が画像除去装置内でジャムするなどのトラブルを生じていた。また、画像を除去し易くするための画像形成プロセスと、リユース可能な被記録材の使用や、リユース可能な画像形成装置の統合がとれていないために、再生処理しても画像の除去が不完全であり、画像除去処理後の被記録材の使用時にトラブルを生じる場合があった。すなわち、一時的にしか必要のないことがあらかじめわかっていて画像を形成することが多くなってきているにもかかわらず、それに対応して、画像を完全に除去し、画像除去装置でトラブルが発生しないようにするための有効なシステムが存在しなかった。例えば、会議用資料に関しても、会議時には紙に情報を出力したものを閲覧しながら会議をすることが有効であるが、配布された会議資料を会議参加者が紙文書として保管することは、保管後の検索や保管場所の確保の点から好ましくなく会議前後に電子情報として配布保管すること、あるいは、会議参加者共有の電子情報データベースとして情報を共有するほうが好ましい。また、保存されている電子情報を閲覧する場合においても、ディスプレー上で閲覧することもできるが、複数ページを同時に閲覧することができなかったり、参照したページに戻りたい場合に、目的のページにたどり着くまでに時間を要したり、大雑把に文書全体を見渡すことが困難であったり等の問題があり、やはり一旦、シート状の被記録材上に画像を記録して閲覧したほうが効率が良い。これらの情報は機密を守ることが必要な場合も多く、一時的に閲覧した後、被記録材上の画像を除去する場合においても、除去後の被記録材に画像が薄くでも残ることは好ましくなく、完全に除去できるシステムが望ましいが、従来の画像除去装置では、画像が完全に認識できなくなるまでに画像を除去することが困難であった。
特開平1−297294号公報 特開平2−55195号公報 特開平4−67043号公報 特開平4−64472号公報 特開平9−179452号公報 特開平9−179453号公報 特開7−239635号公報 特開7−239632号公報 特開2001−209274号公報 特開2001−209284号公報 特開平2001−334649号公報
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点、欠点を解決することにある。すなわち、本発明の目的の一つは、ユーザーがリユースを前提とした画像形成を行ないたい場合に、その手段を提供することである。本発明の他の目的は、ユーザーがリユースを前提とした画像形成を行なった被記録材上の画像を、画像除去手段により確実、且つ、シュレッダーとして使用できる水準、すなわち、画像除去後に除去前に形成されていた画像の識別が、全くできない水準に完全に除去することである。また、本発明の他の目的は、画像除去装置において、画像の除去が不完全なために生じるトラブルを防止することである。特に、被記録材から画像形成物質を除去して被記録材を再生する方法として、被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法により、画像形成物質を除去する画像除去装置において、被記録材が画像除去装置内でジャムするなどのトラブルを防止することである。また、本発明の他の目的は、一時的に被記録材上に形成した画像を、画像除去装置で、目視やその他の手段においても形成された画像が認識できない水準にまで、完全に除去できる画像形成装置、画像除去装置、画像形成除去システムを提供することである。
以下、本発明にかかる画像形成・除去システム及びこのシステムを構成する画像形成装置及び画像除去装置について詳しく説明する。
本発明の請求項1に記載の発明は、形成された画像を除去することを可能になるように形成され、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材とそれ以外の一般の被記録材との両方に画像を形成することができる画像形成装置であって、前記の識別するための情報を検知する手段を有し、被記録材上に形成する画像を消去することを前提とする第1の画像形成モードと、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードとを設け、第1画像形成モードと第2画像形成モードとを任意に選択可能とし、前記検知手段により画像を消去することが可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断される以外には、第1のモードでの画像形成を禁止するように制御する手段を設け、且つ、画像の除去が可能な被記録材を給紙することにより該被記録材に画像を形成し、第1の画像形成モードの画像形成時においては、被記録材の少なくとも一部に、画像を消去することを前提に画像形成をする第1の画像形成モードで画像が形成されたことを示す識別マーク、および画像形成装置の機種情報を、他の画像を形成するための画像形成物質と共通として画像除去装置で除去が可能になるように形成する画像形成装置と、少なくとも被記録材上の画像形成物質を加熱する手段、被記録材上の画像形成物質を被記録材から転写するための剥離部材、画像形成物質が加熱された状態で被記録材と剥離部材とを加圧する手段、画像形成物質が接着した剥離部材を被記録材と分離する手段よりなる前記画像形成装置で形成された画像を除去する手段を備え、前記第1の画像形成モードで画像が形成されたことおよび特定の画像形成装置の機種情報を示す識別マークを検知する手段を有し、被記録材上に識別マークが検知されない場合には、被記録材の画像除去を行なわないように制御する手段を有し、識別マークが検知された場合には画像除去処理を行ない、被記録材上に形成された画像および第1の画像形成モードで画像が形成されたことおよび特定の画像形成装置の機種で画像が形成されたことを示す識別マークを除去するように制御する手段を有する画像除去装置とから構成されることを特徴とする画像形成除去システムである。
ここで、画像除去が可能な被記録材とは、既に公知のものである。例えば、前述の特許文献2,3に記されている離型材を付与したフィルムである。紙に界面活性剤、シランカップリング剤、シリコン樹脂などのシリコン系化合物を塗布したものが例として挙げられる。また、抄紙紙に微量のポリマーを添加し湿潤強度を向上した紙も例として挙げられる。
紙に界面活性剤を付与した被記録材の例は、例えば、特開平10−74025号公報に開示されており、界面活性剤は、例えば、弗素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、分子中の直鎖や分岐のアルキル基の炭素数の総数が一分子当たり八個以上の界面活性剤等が好ましい。弗素系界面活性剤は、例えば、フロロアルキルカルボン酸塩、フロロアルキルスルホン酸塩等のアニオン系、フロロアルキル導入ベタイン等の両性系、ノニオン系、カチオン系等である。シリコン系界面活性剤は、例えば、エポキシ変性、アルキル変性、アラルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、弗素変性、ポリエーテル変性等のシリコンオイルである。分子中の直鎖や分岐のアルキル基の炭素数の総数が一分子当たり八個以上の界面活性剤は、例えば、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン系、アミン塩、アミン誘導体、4級アンモニウム塩、イミダゾリン、イミダゾリウム塩等のカチオン系、ベタイン等の両性系等である。これらの界面活性剤は紙などの被記録材の表面に塗布することにより、画像形成物質との接着力を低下せしめる。
シリコン化合物を表面に付与した被記録材の例は、特開平9−204060号公報、特開平9−204061号公報などに開示されている。一般に市販されている紙の中から、平滑性、剛度が高い、表面を形成する材料と画像形成物質との接着性が低く、容易に画像形成物質が除去できるなどの理由により選択されたものであっても良い。
これらの画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報も従来公知のもので良い。すなわち、シートを形成する被記録材の一部に切り欠きを設けたり、穴を開けたり、被記録材の一部または全面を識別可能な染料、顔料などで着色したり、画像形成装置で読み取り可能なバーコードを印刷したり、バーコード以外のマークを印刷したものであっても良い。着色する色材は、可視光を吸収するものの他に、紫外線や赤外線を吸収するもの、蛍光を発するもの、磁気インクでも良い。また、電磁波に感応するICチップであっても良い。これらの画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報は、その上に形成される画像情報を活用するときや画像を除去するときに消失しないものが好ましく、また画像形成装置の被記録材収納部にスタックしたときに容易に画像形成装置やユーザーが容易に識別できること、比較的安価に加工が可能であることから、切り欠きを設けるか、穴を開けることが最も好ましい。
画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を検知する手段としては、LEDなどの発光素子とホトダイオードなどの受光素子を組み合わせた、透過型または反射型の光センサー、等倍センサー、CCD、分光計、電磁波の受発信装置、メカ的な変位センサー、磁気センサーなどが使用できる。バーコードやマークを情報として使用する場合には、単に明暗を検知するだけでなく、パターンを解析する手段が必要である。最も好ましい検知手段は、画像除去が可能な被記録材の識別情報として、被記録材に切り欠きまたは穴を設け、発光素子と受光素子の組み合わせで切り欠きを検知することが、安価な構成で可能であり、且つ、誤りなく検知が可能であり、最も好ましい。
本発明の画像形成除去システムを構成する画像形成装置においては、ユーザーが予め、被記録材に形成された画像情報を利用する期間が短く、形成する画像を消去することが予定されている場合に、ユーザーは、画像形成装置の操作パネルや画像形成装置に直接あるいはLANなどのネットワークを通じて接続しているコンピューターにおける当該画像形成装置のユーザーインターフェイス部で消去可能画像形成のための第1モードを選定できるように構成される。そして、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を検知する手段により、被記録材収納部あるいは給紙バスに画像を消去することが可能な被記録材があることが検知され、画像が形成できる状態にあると判断される以外には、第1のモードが選択されても、第1のモードでの画像形成を禁止するように制御する手段を設け、第1モードが選択され、画像を消去することが可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断される場合は、画像除去可能な被記録材が給紙されるものである。画像が形成できる状態にあると判断される以外の場合には、第1のモードが選択されても、第1のモードでの画像形成を単に禁止するだけではなく、画像除去可能な被記録材に画像が形成できないことを画像形成装置のユーザーにフィードバックする表示手段を設け、画像除去可能な被記録材を補充するか、或いは非消去性画像形成のための第2のモードを選択するなどの処置を促す手段を設けることが好ましい。
本発明に用いられる画像形成方法としては、粉体トナーや液体トナー感光体を用いた通常の電子写真法、トナー粉体の飛翔を電極で制御するトナージエット法、静電記録法、イオン流制御法による静電記録法、磁気記録法、熱溶融性インクシートを使用する熱転写法、ホットメルトインクを使用するインクジェット法など熱可塑性を有する画像形成物質を使用する画像形成方法が特に有効である。それらの画像形成方法で形成された画像は後述する被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法により、画像形成物質を除去することができるからである。画像形成装置は、複写機、プリンタ、FAX、印刷機の何れであっても、それらの複合機であっても良い。
本発明の画像形成装置は、第1の画像形成モードで画像が形成されたことを識別するための情報を画像除去可能な被記録材に付与する手段を有し、第1モードが選択されて画像を形成するときにのみ、被記録材の少なくとも一部に第1の画像形成モードで画像が形成されたことを識別するための情報を被記録材に付与するように制御する手段を有する。
ここで、重要な点は、画像の除去が可能な被記録材に、画像が除去可能な被記録材である識別情報が設けられているにも拘わらず、第1モードで画像形成をする際に、第1モードで印字されたことを識別する情報付与示す識別マークすることである。第1モードで画像が形成されたことを示すとともに機種情報も含めて印字すること、すなわち、前記識別マーク、および画像形成装置の機種情報を付与することが好ましい。第1モードでは、画像が除去可能な被記録材以外への被記録材への画像形成を禁じているにも拘わらず、更に特定機種の第1モードで画像が形成されたことを識別する識別する情報付与するのは、画像が除去可能な被記録材は、画像が除去できない方式の画像形成方法や画像形成方法は概略同一であっても画像の除去ができない機種で画像が形成される可能性があるからである。例えば、特定の画像の除去が出来る識別情報を有する被記録材に、電子写真方式のA機種で第1モードで画像形成をした場合には、画像の除去は可能である場合でも、電子写真方式のB機種で形成した画像は必ずしも画像が除去できるとは限らない。また、該被記録材にインクジェット・プリンタで画像を形成すると通常のインクでは、熱可塑性がないので、剥離部材への転写法で、画像の除去はできない。更に、A機種では、第1モードを選択したときに、第2モードに対して、画像を除去し易くするために画像の定着性を弱めるように画像形成プロセスを変更をしている場合や、画像形成物質が除去し易いものが使用されるように変更される場合には、A機種の第1モード以外の方法で画像形成した場合には、画像除去手段により画像の除去を行なっても、完全な画像の除去が出来ない場合が多くなる。画像除去手段により画像を除去する際に、画像除去手段には、画像が除去可能な被記録材であることを示す識別情報ではなく、特定機種の第1モードで画像が形成されたことを検知する手段が設けられ、これが検知された場合にのみ画像除去処理がなされる。これにより、確実に画像を除去できる被記録材のみが画像除去処理がなされることになる。
第1モードで印字されたことを示す識別情報は、画像除去装置で画像を除去した後には不要の情報であり、画像形成装置または、画像除去装置で除去可能に形成されることが望ましい。画像の除去が可能被記録材に書き換え可能なマイクロチップを埋め込み、マイクロチップに第1モードで印字されたことを示す識別情報を書き込み、当該被記録材上の画像を除去した後、再使用する際に画像形成装置で、前に書き込んだ情報を消去して書き換えることもできる。
しかしながら、そのようなシステムにおいては、被記録材が比較的高価なものになってしまい、識別情報の消去、書き込みのための特別の手段が必要になるという欠点がある。従って、第1モードで画像が形成されたことを識別するための情報は、画像でマークされ、画像除去装置で画像を除去する際に、形成された他の画像と共に除去されるように形成されることが好ましい。
本発明の画像形成装置において、第1の画像形成モードで画像が形成されたことを識別するための情報を画像除去可能な被記録材に付与する手段は、被記録材の一部に画像を形成する手段としてもよい
前述のとおり、第1モードで印字されたことを示す識別情報は、画像除去装置で画像を除去する際に、形成された他の画像と共に除去されるように形成されることが好ましい。例えば、通常の画像は電子写真法で形成する画像形成装置において、第1モードで印字されたことを示す識別マークを染料インクを使用するインクジエット記録方法で形成した場合には、画像除去装置において、通常の画像とインクで形成された画像の両方を除去することは困難である。第1モードで形成されたことを識別するためのマークが画像除去後も残留すると、その被記録材に画像が除去できない方式の画像形成がなされた場合においても、画像除去装置が画像除去可能な画像形成装置の第1モードで形成された画像であると判断してしまい、トラブルを生じてしまう。従って、通常の画像を形成する画像形成方法と第1モードで画像を形成したことを識別するためのマークとは、画像形成物質を共通とする同様の方法で印字することが好ましい。
本発明の画像形成装置は、一般の被記録材と、画像を除去することを可能にした被記録材との両方をセットし得る被記録材を積載して収容する収容部において、収容部に積載セットされている被記録材が画像を除去することを可能にした被記録材であるか否かを検知する手段を有し、第1モードが選択された場合には、被記録材の収納部で画像を除去することを可能にした被記録材がセットされていることが検知された場合に、画像を消去することが可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断する手段を有することが好ましい。
記録材を識別するための情報を検知する手段は、画像形成装置の給紙部の下流の搬送パスに設けられ、そこで画像が除去可能な被記録材であるか否かを判別することも考え得る。しかし、その場合には、一旦、被記録材が搬送パスに給紙された後、それが画像が除去可能な被記録材であるか否かを判別することになるため、第1モードが選択されているにも関わらず、搬送された被記録材に識別情報がない場合には、その被記録材を搬送方向を逆転して収納容器に戻したり、画像形成せずに排紙トレーに搬送したりする処理が必要になる。また、ユーザーが第1モードで画像形成できる状態にないことに気付くまでに時間を要することになる。従って、被記録材の収納容器にセットされている被記録材が、画像が除去可能な被記録材であるか否かを検知する手段が被記録材の収納容器に設けられ、第1モードを選択されるとほぼ同時に画像形成装置が、画像が除去可能な被記録材を供給することが可能か否かを判断することが好ましい。更に、被記録材の収納部(収納容器)に画像除去可能な被記録材が積載されていない場合には、第1モードが選定された際に画像が除去できる被記録材が収納容器に積載されていないことをユーザーにフィードバックする表示をすることが好ましい。これにより、ユーザーは、画像の除去が可能な被記録材を収納容器に積載する、第2モードで画像を形成するなどの処置を容易に行なうことができる。
本発明の画像形成装置は、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードで画像形成を行なうときには、被記録材上に形成された画像を除去することを可能にし、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材への画像形成を禁止するように制御する手段を設けることが好ましい
ユーザーが第2モードを選択する場合に想定される用途は、社外、当該部署外、家庭外、顧客へ画像が形成された被記録材を配布する、契約書や法的に定められた申請書、報告書等改竄がなされてはならないものを印字する、画像が形成された被記録材を紙文書として長期間保存する場合である。このような用途において、画像の除去可能な識別情報が記された被記録材、すなわち、切り欠きや穴が開いたり、バーコードが印刷されている被記録材に印字された文書が配布されることは、見栄えが悪いばかりではなく、使用目的には不必要な情報が記録されていることによるトラブルが生じる可能性がある。更に、画像が除去可能な被記録材を用いると、画像の除去が容易になり、その文書を社外、当該部署外、家庭外、顧客などの外部に配布した後、改竄される危険性がある。また、画像が除去可能な被記録材は、通常の被記録材よりもコストが高くなる傾向があるので、コストの高い被記録材を、外部に配布したり、長期間保存することは、経済的な効率からも好ましくない。従って、たとえ被記録材の収納部に、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材がセットされていることが検知された場合においても、第2モードが選択された場合には、画像除去が可能な被記録材には画像の形成を禁止するように制御する。これにより、第2モードでは、画像の除去が不可能な状態でしか画像の形成が出来ないので、不正な改竄を防止できる。一般に使用される被記録材上の画像を形成する第2の画像形成モードでは、画像除去手段により除去できないように選定された画像形成物質を使用したり、定着条件を第1モードよりも被記録材に画像形成物質がより強く接着するように設定したりすることは、不正な改竄を防止する意味で好ましい。また、画像除去装置のプロセス条件を第1モードで画像を形成した場合にのみ除去が可能な条件に設定をすることも、不正な改竄の防止が、より完全なものとなり好ましい。
また、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードで画像形成を行なうときには、被記録材に、第2モードで画像が形成されたことを識別する情報を被記録材に付与しないことが好ましい
前述のように、ユーザーが第2モードを選択する場合に想定される用途は、社外、当該部署外、家庭外、顧客へ画像が形成された被記録材を配布する、契約書や法的に定められた申請書、報告書等改竄がなされてはならないものを印字する、画像が形成された被記録材を紙文書として長期間保存する場合である。このような用途において、使用目的以外の情報を被記録材に形成することは好ましくない。第2モードにおいて、不必要な情報を形成しないことにより、余計な情報が被記録材に形成された場合に生じうるトラブルの発生を防止することができる。
本発明の画像形成装置は、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報が、被記録材に切り欠きあるいは穴が設けられることによりなされ、少なくとも一部の被記録材収納部に、積載された被記録材のすべてに切り欠きあるいは穴が設けられているか否かを検知する手段を設けることが好ましい
画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報としては、被記録材に切り欠きあるいは穴が設けられることによりなされていることが好ましいこと、被記録材収納部にそれを検知する手段が設けられていることが好ましいことは、前述したとおりである。被記録材の収納部に画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を検知する手段が設けられた場合においても、印字指令か出されたときに給紙する1枚目だけに情報があるか否かを検知する場合は、2枚目以降に画像の除去が可能な被記録材以外の被記録材が混入していると、ユーザーが第1モードを選択して印字指令を出した後、混入を検出した時点で画像形成が禁止されてしまう。ユーザーは、複数ページまたは複数部数の印字指令を第1モードで出したときに、印字が可能な状態になっているか否かを予め知ることにより、印字途中で画像形成が停止してしまうことを防止することが好ましい。画像の除去が可能な被記録材を収容する容器に積載されている被記録材のすべてに、切り欠きあるいは穴が設けられているか否かを検知するようにすることで、この目的を達成することができる。画像形成装置に複数の給紙カセットがある場合においては、必ずしも、すべてのカセット(被記録材の収容容器)において、積載された被記録材のすべてに切り欠きあるいは穴が設けられることによりなされていることが検知された場合にのみ第1モードでの画像形成を許可するのではなく、被記録材のサイズが所望のものである特定の被記録材収納容器に積載されている被記録材のすべてに切り欠きあるいは穴が設けられることによりなされていることが検知される収納容器が一つでもあれば、第1モードでの画像形成を許可するように制御することが好ましい。
本発明の画像形成装置は、画像形成物質を被記録材に定着する方式として熱定着あるいは、光照射定着を用い、第1モードと第2モードでは、第1のモードのほうが、定着温度あるいは定着圧力、光量が小さいか、定着処理パスが短いか、定着処理速度が速いかの何れか一つまたは複数の方法により、被記録材への定着が弱くなるようにプロセスを変更するような制御をする手段を有してもよい
通常の画像形成装置では、使用される被記録材が特定できないために、広い範囲の被記録材の使用が許容されるように、定着条件が設定される。すなわち、厚さが厚い紙上や接着性が悪い紙に対しても充分な定着力が生じるように定着条件が設定される。本発明の画像形成装置に置いては、第1のモードで画像形成を行なう場合には、請求項1記載の装置より、必ず画像が除去可能な被記録材上に画像が形成される。画像が除去可能な被記録材は特定の被記録材であり、厚みや表面の画像形成物質に対する接着性の変動が少ない。定着条件は、画像が除去可能な被記録材である特定の被記録材に必要最低限の範囲で設定することにより、画像の除去を困難とすることを防止できる。すなわち、画像形成物質を被記録材に定着する方式として熱定着あるいは、光照射定着を用いる画像形成装置において、第1モードでは、種々の被記録材への定着性を確保する必要がないので、第2モードの画像形成時に対して、定着温度を低くしたり、定着圧力を弱くしたり、定着のために照射する光量を小さくしたり、定着ローラで加熱・加圧するニップ時間を短くするために定着処理速度を上げたり、定着処理パスが短くなるように変更したりすることで、画像の除去をより確実にすることができる。これらの定着処理条件の変更は、上記の中で単独または、複数の組み合わせで行なうことができる。
本発明の画像形成装置は、第1モードが選択されたときには両面に画像を形成することを禁止するように制御する手段を設け、第2モードで画像形成される場合には、被記録材の両面を使用することにより、被記録材の使用量を低減できる点で標準的に被記録材の両面に画像を形成できることが好ましい。このため、近年の複写機、プリンタでは、両面に画像形成できる画像形成装置が一般に使用されるようになってきている。両面に画像を形成することにより、長期間文書を被記録材に記録された状態で保存するときにファイルの厚みを薄くすることができて、保管場所の節約をすることも可能である。
第1モードは、被記録材上の画像を除去し、被記録材を再使用することを前提として選択される画像形成モードであるが、このモードで被記録材の両面に画像を形成した場合、画像除去装置は複雑な構成になったり、処理に時間を要することになる。すなわち、画像除去装置に、両面に画像が形成されているか否かを検出する手段を設け、両面に画像が形成されている場合においては、片面の画像除去を行なった後に表裏を反転して再度画像除去手段に被記録材を搬送したり、あるいは、画像の除去するステーションを複数設けて、被記録材の表裏を別々の画像除去ステーションで処理する必要がある。また、被記録材から画像形成物質を除去して被記録材を再生する方法として、被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法により、画像形成物質を除去する画像除去方法を採用する場合には、片面の画像の除去処理をする際に、熱可塑性を示す画像形成物質が加熱されると、被記録材の除去処理面と反対面に形成された画像が、加圧ローラ、被記録材の搬送ローラなどの画像除去装置構成部品に付着し易いため、ローラに巻きついてしまったり、ジャムを生じたり、部品の汚れを生じ、その汚れが次に処理する被記録材にオフセットしたりするトラブルが発生する。これらの問題の発生を防止するためには、被記録材の画像除去処理面と反対面ある画像が画像除去装置の構成部品に付着しないように、フッソ樹脂加工するなどを施す必要があり、画像除去装置は構成が複雑になったり、コストの高いものになってしまう。
第1モードが選択されたときには、両面に画像を形成することを禁止するように制御する手段を設けることにより、画像除去手段は、片面のみを処理するだけでよいため、複雑な搬送経路や画像の有無を検知する手段、片面の除去処理をした被記録材をストックする容器を設ける必要がなく、また、除去処理面と反対面の画像形成物質が付着することも必要がないため、簡素で安価な画像除去装置の提供が可能となる。また、被記録材の表裏を反転して処理することも必要がなくなるため、処理速度も速くなり、画像除去装置内での被記録材のジャムなどの確率も低減できる。
本発明の画像形成装置は、2値の画像形成モードと多値の画像形成モードの両方で画像形成ができる制御手段を有し、第1モードが選択されたときには、多値の画像形成モードを禁止し、2値の印字モードで画像形成を行なうように制御する手段を有してもよい
デジタル処理を行なうことにより画像を形成する装置には、ドットの画像濃度を変えずに単位面積あたりに形成するドット数を変えて画像を記録する2値の中間調画像の記録方法と、画像濃度を2段階以上に変えて中間調画像の記録する多値の記録方法がある。多値で中間画像を形成したほうが、原理的には、粒状感のない画像が得られる。ところが、被記録材から画像形成物質を除去して被記録材を再生する方法として、被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法により、画像形成物質を除去する画像除去方法を採用する場合には、被記録材上に形成された画像の厚みが小さいと、被記録材上の画像形成物質と剥離部材とが接触し難くなるため、画像の除去が完全でなくなる場合がある。形成された画像の除去を前提とした第1モードが選択されたときには、多値モードでの画像形成を禁止し、2値の中間調処理をすることにより、被記録材上に形成された中間調画像部も画像除去装置において剥離部材と接触することが可能になり、画像の除去不良を防止することができる。
本発明の画像形成除去システムを構成する画像除去装置は少なくとも被記録材上の画像形成物質を加熱する手段、被記録材上の画像形成物質を被記録材から転写するための剥離部材、画像形成物質が加熱された状態で被記録材と剥離部材とを加圧する手段、画像形成物質が接着した剥離部材を被記録材と分離する手段よりなる前記画像形成装置で形成された画像を除去する手段を備え、前記第1の画像形成モードで画像が形成されたことおよび特定の画像形成装置の機種情報を示す識別マークを検知する手段を有し、被記録材上に識別マークが検知されない場合には、被記録材の画像除去を行なわないように制御する手段を有し、識別マークが検知された場合には画像除去処理を行ない、被記録材上に形成された画像および第1の画像形成モードで画像が形成されたことおよび特定の画像形成装置の機種で画像が形成されたことを示す識別マークを除去するように制御する手段を有する。
前述したように、画像除去装置において、画像が除去可能な被記録材であることを示す識別情報を読み取るのではなく、特定機種の第1の画像形成モードで画像が形成されたことを識別するマークを検知することにより、被記録材上に形成された画像が除去できるものであるか否かを確実に判別することができる。このために、画像の除去が不良になるために発生する種種のトラブルを防止できる。画像が除去されない被記録材と画像が除去された被記録材とが混在し、再度、画像形成装置により画像を形成した際に、画像が残留した被記録材上に形成した画像は判読が出来ないというトラブルが発生するが、確実に画像が除去できる被記録材だけを画像除去手段に搬送し、完全に画像が除去できた被記録材だけを排紙してストックすることにより、このようなトラブルの発生を防止できる。また、被記録材から画像形成物質を除去して被記録材を再生する方法として、被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法で、画像形成物質を除去する画像除去方法を採用する画像除去装置において、被記録材と剥離部材との分離が不良となることによる被記録材のジャムが発生するのを防止できる。
画像除去装置には、第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークを検知する手段と、被記録材の画像の除去が可能なことを識別するために記されている情報を検知する手段を併有し、両者が検知されたときのみに、画像除去処理をするようにしてもよい。
画像除去処理が禁止された被記録材は、画像除去処理をする手段とは別の搬送経路を経て、画像除去された被記録材とは別にストックされることが好ましい。被記録材に第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークが検出されない場合には、画像除去手段の一部の機能を解除して、画像除去処理をしないようにしてもよい。被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法で、画像形成物質を除去する画像除去方法を採用する画像除去装置においては、被記録材と剥離部材とを加圧するローラの圧力を解除することにより、画像除去処理をしないようにすることができる。
本発明の画像除去装置には、公知の画像除去手段を用いることができる。例えば、画像が形成された被記録材と画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧した後、被記録材と剥離部材とを分離することにより被記録材に形成された画像形成物質を除去するものである。この方法は、前述の特許文献4に記されている。
画像が形成された被記録材と画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧した後、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写・剥離する工程を含むものであって、該工程の前後に他のプロセスを含む方法を画像除去手段として使用することもできる。例えば、特開平7−13383号公報に記載されている方法のように、水などを含む液体を被記録材に付与せしめて、画像形成物質と被記録材との接着性を弱めた後、画像が形成された被記録材と画像形成物質に接着性を有する剥離部材と画像が形成された被記録材とを加熱・加圧し、被記録材と剥離部材とを分離することにより被記録材に形成された画像形成物質を除去する手段を用いることかできる。
本発明の画像除去装置には、被記録材に形成された画像を摺擦して除去する手段を用いることができる。被記録材上に形成された画像をスパイラル状に刃を設けたローラの側面で摺擦したり、ブラシ形状を有する摺擦部材を用いることにより画像を剥離除去する画像除去手段においては、被記録材の表面が紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂などの硬い表面を有する被記録材、表面に画像形成物質との接着力を低下する化合物が付与されている被記録材を用いることにより、容易に画像が除去できるようになり、このような被記録材に画像除去が可能なことを示す識別情報を付与することができる。
本発明の画像除去装置には、被記録材に形成された画像を溶解又は膨潤せしめる液体を被記録材に付与することにより、画像を液体で洗浄する手段を用いることもできる。液体で洗浄除去する方法に適する被記録材としては、付与する液体が吸収されないように、撥液性のある化合物を被記録材の表面に付与した被記録材、画像形成物質が被記録材の内部に入り込まないように、表面を平滑にし、且つ、付与する液体で溶解してしまわないように架橋構造を有する樹脂を表面に設けた被記録材などが例として挙げられる。このような被記録材に画像除去が可能なことを示す識別情報を付与することができる。
本発明の画像除去装置では、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材であっても、第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別情報が検知されない場合には、当該被記録材の画像除去動作を禁止する制御手段を有してもよい
前述のとおり、画像除去装置には、第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークを検知する手段と、被記録材の画像の除去が可能なことを識別するために記されている情報を検知する手段を併有し、両者が検知されたときのみに、画像除去処理をすることで、より確実に画像が除去できる場合にのみ画像除去処理を行なうことができる。画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報が検出された場合においても、第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークが検知されない場合には、被記録材の画像除去動作を禁止することにより、被記録材上に形成された画像が除去できるものであるか否かを確実に判別することができる。このために、画像の除去が不良になるために発生する種種のトラブルを防止できる。
本発明の画像除去装置は、被記録材上に形成された画像形成物質を加熱する手段、剥離部材を有し、画像形成物質が加熱された状態の被記録材と剥離部材とを圧接する手段、圧接された被記録材と剥離部材とを分離する手段を有する。
前述のとおり、被記録材から画像形成物質を除去して被記録材を再生する方法として、被記録材と剥離部材とを加熱・加圧して密着し、被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方法で、画像形成物質を除去する画像除去方法を採用する画像除去装置においては、除去できない画像、特に除去できない熱可塑性を有する画像形成物質で画像が形成された被記録材が混入すると、被記録材と剥離部材との分離が不良となることによる被記録材のジャムが発生し易い。従って、加熱・加圧により被記録材上の画像形成物質を剥離部材に転写する方式の画像除去装置では、特に本発明の効果が大きい。
本発明では、繰り返し使用する、画像の除去が可能な被記録材として、長方形の辺の中央近傍の1個所、長方形の長辺の中央近傍の1個所と短辺の中央近傍の1個所、長方形の一辺に沿って隅近傍2個所、または隅近傍3個所の何れかに切り欠きまたは穴が設けた被記録材が使用できる
画像が除去できる被記録材は繰り返し使用するものであるが、例えば表面に撥トナー剤などの画像形成物質との接着性を低下せしめる化合物が付与する場合、片面にのみ付与すると、被記録材は環境条件の変化や画像形成装置内の温湿度の変化により、カールする場合が多い。このために画像形成装置の搬送経路でジャムを生じたり、皺が発生するという問題も生じる。これを防止するためには、被記録材の両面に概略同等の処理をすることが好ましい。そのように両面が処理された被記録材を使用する場合、表裏の使用回数をほぼ均等にすることが好ましい。被記録材は繰り返し使用することにより、表面のセルロース繊維が剥がれてきたり、表面に塗布した化合物が剥がれてきたりするなどの劣化を生じる場合がある。被記録材の両面に概略同等回数使用することにより、表面の劣化を両面でほぼ均等にできるので、繰り返し使用回数を上げることができる。
画像の除去が可能な被記録材を識別する情報として、切り欠きや穴を設けると、積層した場合においても発光素子、受光素子や機械的なスイッチにより、切り欠きや穴があるか否かを容易に判別でき、且つ、ユーザーも目視や接触により、積層された被記録材の中に切り欠きや穴がない被記録材が混入した場合に判別、除去できる。図6aのように、一つの隅に切り欠きや穴を設けた場合でもこの効果は得られるが、被記録材容器に切り欠きを揃えて積載する場合に、両面を使用しようとすると、被記録材容器内で切り欠きの位置が表裏で変ってしまうため、切り欠きや穴を検出するための手段を2個所に設けたり、1つの検知手段を移動させる必要があったりするために、被記録材容器の構造が複雑になったり、検知の信頼性が低下するという問題がある。図5cのように長方形の辺の中央近傍1個所、または図5aのように長方形の一辺に沿って隅近傍2個所、または、図5bのように隅近傍3個所に切り欠きや穴を設けた場合には、切り欠きや穴を揃えた状態で、画像形成装置の被記録材収納容器に表裏どちらをセットしても、1箇所の検知だけで検知が可能になり、被記録材収納容器の構造を簡素なものにすることができる。
また、画像形成装置の被記録材収納容器の2個所以上で識別情報の有無を検知できる手段を設けて、被記録材の表裏に画像形成を可能とした場合においても、被記録材の1隅近傍にのみきり欠きや穴を設けた被記録材を使用すると、画像除去装置の被記録材収納容器に積載する場合、片面の画像除去処理しかしない画像除去装置では、画像が形成された面を同一方向にして積載することが必要であり、被記録材の両面に画像が形成されたものが混在すると、切り欠きや穴のある位置が反対方向になってしまい、画像除去装置で画像を除去され排紙トレーに排出される被記録材の切り欠き位置がばらばらになってしまい、画像形成装置で再使用する際に、切り欠きや穴の位置をそろえてから使用しなければならなくなり、著しく手間を要する作業が要求されてしまう。
このように、切り欠きや穴が設けられた被記録材を使用すると、画像形成装置において第1モードで画像形成するときの紙送り方向を縦送りあるいは横送りの何れか一方だけで可能なように制御する手段を設け、画像除去装置を画像形成装置の送り方向と一致した送り方向にしか搬送できないように画像除去装置を構成すると、画像形成装置において、第1モードで画像が形成されたことを識別するマークを、被記録材の先端部または後端部の何れか一方だけに形成しただけで、ユーザーは画像除去装置の画像を除去しようとする被記録材収納容器に、第1モードで画像が形成されたことを識別するマークが先端となって給紙されるように積載することが容易になる。すなわち、画像形成装置あるいは画像除去装置の両方で、切り欠きのない辺側(3個所に設けたものは、一方の切り欠きがない辺側を)を先端または後端になるように積載すればよい。画像形成装置において、切り欠きのない辺側が先端となって給紙されるように積載し、被記録材の先端部近傍に第1モードで画像形成されたことを識別するマークを形成し、画像除去装置においても、画像を除去しようとしている被記録材を、切り欠きがない辺側(3個所に設けたものは、一方の切り欠きがない辺側を)が先端として給紙されるように被記録材収納容器に積載すれば、識別マークは常に先端側にあるように積載することができる。ユーザーは、識別マークが後端側にある被記録材が混在して存在する場合に、目視または接触により容易に識別できる。画像除去装置で切り欠きのない方向が揃えて積載され、画像が除去された被記録材は、反転搬送することなく排紙・スタックされた被記録材を、そのまま揃えて画像形成装置の被記録材収納容器に積載することができる。
第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークは、画像除去装置において、被記録材を搬送する前あるいは、搬送直後に検知されることにより、画像除去装置の被記録材搬送経路を短くでき、装置を簡素で小型なものとすることができる。画像除去装置においては、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークの有無を検知し、識別マークの有無により、画像除去処理を行なうか否かを判断するが、画像除去処理された被記録材とされない被記録材とか混在すると、画像形成装置で再使用する前にユーザーは、混在した被記録材の中から、画像除去処理がなされたもののみを抜き出して再使用せねばならない。この手間を省くためには、画像除去処理がなされない被記録材は、搬送パスを分ける必要がある。従って、画像除去装置において、給紙された被記録材の先端に第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークがあるほうが、早く画像除去処理が可能か否かを早く判別できるので、被記録材の搬送経路を早く分別できたり、画像処理手段の作動の有無を早く判別できるので、被記録材の搬送パスを短くでき、装置を簡素で小型なものとすることができるのである。
また、画像除去装置の被記録材収納容器で積載された被記録材がすべて画像の除去が可能な被記録材であるか否かを、画像形成装置の被記録材収納容器に積載された被記録材に適用する手段と同様な手段で容易に検知できる。
図6bのように隅近傍4個所、図6c、図6dのように辺の中央近傍2ヶ所に切り欠きや穴を設けても、画像形成装置の両面をセットすることができるが、この場合には図において上下が逆になった場合においても積載が可能であり、画像形成装置において、画像除去装置において、第1モードで画像が形成されたことを識別するマークを搬送される被記録材の先端部近傍で検知しようとすると、被記録材の先端部と後端部の両方に識別マークを形成することが必要になり、好ましくない。
発明の画像形成除去システムは、画像形成装置と画像除去装置とが別体で構成されていても、同一の筐体内に納められていても、画像除去装置が画像形成装置に着脱自在なユニットとして構成されていてもよい。同一の筐体内に納められていても、画像除去装置が画像形成装置に着脱自在なユニットとしてシステムを構成する場合においては、極力、画像形成装置と画像除去装置とは、被記録材の搬送部や加熱部、制御部などを共通にすることは、システムのコストや装置の重量や体積を低減することができて好ましい。
発明の画像除去装置において、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるよう被記録材が搬送されることが好ましい。また、ユーザーが画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように被記録材を揃えて画像形成装置の被記録材収納容器に、容易に積載できることが好ましい。
この目的を達成するには、切り欠きや穴が設けられた被記録材を用い、画像形成装置で第1モードが選択された場合に許可される被記録材の送り方向および画像除去装置で画像除去処理をするときの搬送方向を決めておけばよい。
例えば、画像形成装置で第1モードが選択される場合に、画像形成装置が短手方向送りのみを許可するような制御手段が設けられ、画像除去装置は、被記録材を長手方向に搬送した場合にのみ画像除去処理が可能なように構成することが、好ましい。画像形成装置においては、一般に高速の処理が望まれるので、被記録材を短手方向に搬送し画像を形成する。画像除去装置は、被記録材を長手方向にのみ搬送して画像除去処理できるように構成し、被記録材の短手の幅のみが除去処理すればよいようにするほうが、画像除去手段を構成する部品の長さが短くて済むので、画像除去装置が小型・軽量に構成できる。また、画像除去処理幅が小さくてよいので、プロセス条件のばらつきも少なくなり、安価な制御手段で構成することが可能になったり、信頼性の高い画像除去処理が可能になる。画像除去装置の処理速度は、一般的な使用法においては、ユーザーが画像が除去されるのを待っている場面は少なく、比較的遅くても問題を生じない。
画像形成装置において第1モードが選択される場合に、画像形成装置が短手方向送りのみを許可するような制御手段が設けられる場合には、請求項14の長方形の辺の中央近傍1個所に切り欠きが設けられるかあるいは穴が開けられた被記録材を画像の除去が可能な被記録材として用いるときには、図7aのように、被記録材の長いほうの辺中央近傍に切り欠きが設けられるかあるいは穴が開けられた被記録材を用いる。また、被記録材の2隅に切り欠きあるいは穴が設けられている被記録材を使用するときには、図7bのように被記録材を使用する。被記録材の2隅に切り欠きあるいは穴が設けられている被記録材を使用するときには、図7cのように被記録材を使用する。このように被記録材を用いることにより、画像除去装置の被記録材収納容器の1個所に、切り欠きあるいは穴を検知する手段を設ければ、被記録材の表裏どちらの面がセットされた場合においても検知が可能であり好ましい。逆に、画像形成装置が長手方向送りのみを許可するような制御手段が設けられる場合には、被記録材の短いほうの辺中央近傍に切り欠きが設けられるかあるいは穴が開けられたり、短いほうの辺の両方の隅近傍に切り欠きや穴が開いている被記録材を用いることが好ましい。
また、画像形成装置で第1モードが選択される場合に、画像形成装置が短手方向送りのみを許可するような制御手段が設けられ、画像除去装置は、被記録材を長手方向に搬送した場合にのみ画像除去処理が可能なように構成される画像形成除去システムでは、図7a、図7b、図7cのように、画像形成装置での被記録材の搬送方向から見た場合に、側方に第1モードで画像が形成されたことを示す識別マーク(403)を形成するような制御手段が画像形成装置に設けられる。また、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マーク(403)は、切り欠きのない側かある側がどちらか定められたほうに形成されるように制御される。
上述のように、画像形成装置で第1モードが選択される場合に、画像形成装置が短手方向送りのみを許可するような制御手段が設けられ、画像除去装置は、被記録材を長手方向に搬送した場合にのみ画像除去処理が可能なように構成することは、好ましい組み合わせではあるが、目的や用途により、他の組み合わせであっても、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるよう被記録材が搬送されること、ユーザーが画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように被記録材を揃えて画像形成装置の被記録材収納容器に、容易に積載できることは、達成することができる。例えば、画像形成装置の第1モード及び画像形成装置の両方で短手送りする場合は、この目的を達成しながら、画像形成装置および画像除去装置の両方の処理速度を速くすることができる。
本発明では、被記録材を長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向にも搬送し、画像形成可能な被記録材収納容器、被記録材搬送手段、画像形成手段を有し、第1モードで画像が形成されるときの紙送り方向が、被記録材の長手方向あるいは短手方向かの何れかのみが許可されるように制御する手段を有する画像形成装置と、画像形成装置の第1モードの被記録材の搬送方向と同一の方向に被記録材を搬送することのみが可能に構成されるか、画像形成装置の第1モードの被記録材の搬送方向と同一の方向にのみ被記録材の搬送を許可するように制御する手段を有してもよい
上述したように切り欠きや穴が設けられた被記録材を用い、画像形成装置で第1モードが選択された場合に許可される被記録材の送り方向および画像除去装置で画像除去処理をするときの搬送方向を決めておくことにより、画像除去装置において、ユーザーが、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるよう被記録材が搬送され、画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように被記録材を揃えて画像形成装置の被記録材収納容器に積載することが容易になり好ましい。画像形成装置と画像除去装置とて紙送りの方向を同じにしておくことで、画像形成装置と画像除去装置とで被記録材の切り欠きや穴が同じ位置にくるように被記録材収納容器に積載すれば、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるよう被記録材が搬送され、画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように被記録材を揃えられることになり、特に好ましい。
また、画像形成装置における被記録材の送り方向と画像除去装置における被記録材の送り方向を同じに設定しておくと、画像除去装置で画像を除去処理した被記録材を90度回転することなく、処理する方向のまま、処理後の被記録材を画像形成装置の被記録材容器にスタックできる。画像除去装置で送り方向を決めていない場合においても、従来の画像形成・除去システムでは、第1モードで画像を形成したことを読み取ってはいなかったので、画像除去装置での送り方向は、長手送りにしても短手送りにしても問題は生じることはなかった。
本発明では、第1モードの画像形成が選択されたときに、被記録材が長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向に搬送される場合においても、画像除去装置で搬送される被記録材の先端近傍になるように、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークを付与するように制御する手段と、被記録材の長手あるいは被記録材の短手方向の何れか一方方向にのみ搬送し、画像除去処理を行なう手段を有してもよい
アナログ複写機で、A3版の原稿をA4に縮小コピーをする場合には長手方向の搬送により画像を形成し、通常のA4版の画像形成は短手送りしたい場合のように、第1モードの画像形成時にも、被記録材を長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向にも搬送することが要求される場合においては、画像形成装置で何れの方向に搬送されることも許可される。画像形成装置において、第1モードで画像を形成するときに、被記録材を長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向に搬送することも許可される場合も、画像除去装置において、被記録材を長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向に搬送するかは定められていて、画像除去装置において、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが搬送される被記録材の先端に来るように、画像形成装置で識別マークが形成されることが好ましい。画像形成装置においては、被記録材の長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向に搬送することが選択されたかにより、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークを付与する位置を変更するように制御する手段を有することで、被記録材に多数の識別マークを形成することを避けることができる。例えば、画像除去装置において、被記録材の搬送方向が長手方向に設定されている場合には、画像形成装置で被記録材の短手方向(横方向)搬送が選択されると、図8aのように画像形成装置の搬送方向から見た場合には、側方に識別マークを形成する。一方、画像形成装置で被記録材の長手方向(縦方向)搬送が選択されると、図8bのように画像形成装置の搬送方向から見た場合には、搬送方向側に識別マークを形成する。
画像形成装置において、第1モードでの画像形成を、被記録材を長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向に搬送することも許可する場合には、図8a、図8bのように3隅、または図8cのように長辺および短辺の中央部近傍の2ヶ所に切り欠きや穴のある被記録材を使用し、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークを形成する位置を、切り欠きや穴のない辺側にするかあるいはその逆にするのかが一定になるように制御する手段を設け、画像形成装置及び画像除去装置の被記録材収納容器への被記録材の積載を切り欠きや穴がある側を後端になるようにするか先端になるようにするかを決めておくことにより、識別マークを1個所に形成しただけで、画像除去装置において第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるよう被記録材が搬送され、画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように、被記録材を画像形成装置や画像除去装置の被記録材収納容に積載できる点で好ましい。
本発明の画像形成装置においては、被記録材上に形成する画像を消去することを前提とする第1の画像形成モードと、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードとが任意に選択可能にする制御手段、画像除去が可能な被記録材上に画像を形成することが可能か否かを検知する手段、画像の除去が可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断される以外には、第1のモードが選択されても、第1のモードでの画像形成を禁止するように制御する手段が設けれ、第1モードでは、画像を消去することが可能な被記録材にしか画像が形成されないように制御されるので、第1モードで形成された画像は、画像除去装置において確実に除去することが可能となる。
また、被記録材上に形成する画像を消去することを前提とする第1の画像形成モードの画像形成時に、被記録材の少なくとも一部に、画像の消去することを前提に画像が形成される第1モードで画像が形成されたことを表示する識別マーク、および画像形成装置の機種情報を形成するので、画像除去装置において、この識別マークの有無を検知することにより、画像の除去が可能な被記録材の上に、画像の除去が可能な画像形成手段で画像が形成されたものであること、すなわち、被記録材上の画像が確実に除去可能なものであるかを判別することができ、画像が除去できない被記録材が混入することにより発生するトラブルの発生を防止することができる。
また、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材であっても、第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークが検知されない場合には、被記録材の画像除去動作を禁止する制御手段を有し、画像の除去が可能な被記録材に、指定の機種以外の画像形成装置などで除去できない画像を形成された場合にも、機種情報を検知し、その被記録材の画像除去処理を禁止するので、単に、画像が除去できる被記録材であることを識別する場合に比較して、画像が除去できない被記録材が混入することにより発生する被記録材の搬送ジャムなどの問題を防止することができ、再生処理された被記録材を再使用する際に、除去不良の被記録材が混入することにより生じるトラブルの発生を低減できる。
また、第1の画像形成モードで画像が形成されたことを識別するためのマークを形成するための画像形成物質が他の画像を形成するための画像形成物質と共通としているので、識別マークを形成するための手段が簡素になるばかりでなく、画像除去装置で識別マークの除去が可能となるため、画像形成装置において、繰り返し使用するたびに識別マークを形成する位置を変えて印字する必要がなく、画像除去装置においても、一定位置にある識別マークの有無を検知するだけで除去可能な画像が形成されている被記録材か否かを判別できるため、画像形成装置、画像除去装置の両方を簡素な構成とすることが可能になる。
また、被記録材の収容部に、積載セットされている被記録材が画像を除去することを可能にした被記録材であるか否かを検知する手段を有していて、第1モードが選択された場合には、画像を除去することが可能な被記録材がセットされていることが検知され、その上に画像を形成することが可能な場合にのみ、画像の形成を許可するため、確実に画像の除去が可能となるとともに、印字指令を行なう以前または印字指令を行なった直後に第1モードで印字することが可能か否かをユーザーにフィードバックすることができて、効率的に画像形成を行なうことが可能となる。
また、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードで画像形成を行なうときには、画像の除去が可能な被記録材への画像形成を実行しないので、切り欠きや穴が開いた被記録材やバーコードなどの画像の除去が可能な被記録材であることを表示するマークが記された被記録材が外部に配布されることを防止できる。また、画像の除去が可能な文書が配布先で改竄されることを防止できる。更に、コストの高い被記録材を、外部に配布したり、長期間保存することを防止でき経済的である。
また、画像形成装置が、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードで画像形成を行なうときには、第2モードで画像が形成されたこと識別するマークを記さないので、不要な情報が記されているために生じるトラブルを防止することができる。
また、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報が、被記録材に切り欠きあるいは穴が設けられることによりなされ、画像形成装置の画像の除去が可能な被記録材の収納部には、積載された被記録材のすべてに切り欠きあるいは穴が設けられているか否かを検知する手段を設けているので、ユーザーが第1モードで複数枚の被記録材に画像を形成する印字指令を出した後、印字途中で画像除去できない被記録材が検出されて、画像形成が中断される確率を減らすことができる。
また、熱定着あるいは、光照射定着する手段を有し、第1モードと第2モードでは、第1のモードのほうが、定着温度あるいは定着圧力、光量が小さいか、定着処理パスが短いか、定着処理速度が速いかの何れか一つまたは複数の手段により、被記録材への定着が弱くなるようにプロセスを変更するように制御をするので、第1モードで形成された画像は、より確実に画像の除去が可能になり、画像除去装置でトラブルが発生することを防止でき、また、再生処理した被記録材を再使用する際に発生するトラブルを防止できる。
また、第1モードが選択されたときには、両面に画像を形成することを禁止するように制御する手段を設けられているので、片面のみを処理する簡易な構成であって且つ、信頼性も高い画像除去装置で処理することが可能になる。
また、2値の画像形成モードと多値の画像形成モードの両方で画像形成ができる制御手段を有し、第1モードが選択されたときには、多値の画像形成モードを禁止し、2値の印字モードで画像形成を行なうように制御する手段を有するので、第2モードにおいては粒状性に優れた画像を形成することができるとともに、第1モードで形成された2値画像は、画像形成物質を加熱・加圧して剥離部材に転写して画像を除去する画像除去装置において、剥離部材と接触不良になる可能性が小さくなり、中間調画像の除去が確実にできる。
また、画像形成装置において被記録材上に形成する画像を消去することを前提とする第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークを検知する手段を有し、該識別マークが検知されない場合には、被記録材の画像除去動作を禁止するように制御する手段を有するので、画像が除去できない被記録材が混入することにより発生する被記録材の搬送ジャムなどの問題を防止することができ、再生処理された被記録材を再使用する際に、除去不良の被記録材が混入することにより生じるトラブルの発生を防止することができる。
また、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材であっても、第1の画像形成モードが選択されたときのみに形成される識別マークが検知されない場合には、被記録材の画像除去動作を禁止する制御手段を有し、画像の除去が可能な被記録材に、指定の機種以外の画像形成装置などで除去できない画像を形成された場合にも、その被記録材の画像除去処理を禁止するので、単に、画像が除去できる被記録材であることを識別する場合に比較して、画像が除去できない被記録材が混入することにより発生する被記録材の搬送ジャムなどの問題を防止することができ、再生処理された被記録材を再使用する際に、除去不良の被記録材が混入することにより生じるトラブルの発生を低減できる。
また、被記録材上に形成された画像形成物質を加熱する手段、剥離部材を有し、画像形成物質が加熱された状態の被記録材と剥離部材とを圧接する手段、圧接された被記録材と剥離部材とを分離する手段を有するものであり、このような手段で画像を除去する場合おいては、特に画像が除去できない被記録材の画像除去処理を行なうと被記録材の搬送ジャムが発生する可能性が高く、画像が除去できない被記録材を検知し画像除去処理を禁止することによる効果が大きい。
また、本発明の繰り返し使用する画像の除去が可能な長方形の被記録材においては、長方形の辺の中央近傍の1個所、長方形の長辺の中央近傍の1個所と短辺の中央近傍の1個所、長方形の一辺に沿って隅近傍2個所、または隅近傍3個所の何れかに切り欠きまたは穴が設けられているので、画像形成装置の被記録材収納部における画像の除去が可能な被記録材であることを検知する手段が、被記録材収納容器の1個所で検知を行なうだけで、被記録材の表裏、どちらの面を使用する場合も検知できる。また、4隅や対角線上に2個所、長辺の中央部に2個所、短辺の中央に2ヶ所の切り欠きや穴を設けた場合と異なり、180°回転した場合の見分けが可能であり、画像除去装置において、第1モードにより画像が形成されたことを識別するためのマークが、搬送方向先端になるように被記録材収納容器に、容易に積載することができる。また、画像除去装置で画像が形成された面が異なる被記録材が混載されていても、画像形成面を揃えた状態で、画像の除去ができる被記録材のみが収納容器に積載されているか否かを判別することが可能になる。
また、本発明の画像形成除去システムにおいては、画像形成装置が、形成する画像を除去することが前提で形成される第1モードが選択されたときに、画像の除去が可能な被記録材にしか画像を形成しないように検知、制御する手段が設けられ、第1モードで画像が形成されたことを識別するマークを形成する。一方、画像除去装置は、画像形成装置で形成された第1モードであるか否かを識別するマークの有無を検知する手段が設けられ、識別マークがないときには、画像除去処理を行なわないように制御するので、画像除去装置で確実に画像の除去を行なうことが可能になり、画像除去装置内での被記録材のジャムが発生したりするトラブルを防止できる。また、画像除去処理された被記録材は確実に画像が除去されているので、そのまま画像形成装置で再使用しても、画像除去不良の被記録材の混入により、形成された画像の判別が出来ないなどのトラブルを発生することがない。
また、画像形成装置において第1モードで画像を形成するときの被記録材の送り方向と、画像除去装置で画像除去処理をするときの被記録材の送り方向が一定の方向に定められているので、請求項14の被記録材を用いることにより、ユーザーが、画像除去装置において、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるように、また、画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように被記録材を揃えて画像形成装置および画像除去装置の被記録材収納容器積載することが容易になる。
また、画像形成装置において第1モードで画像を形成するときの被記録材の送り方向と、画像除去装置で画像除去処理をするときの被記録材の送り方向が同じ方向に定められているので、ユーザーは、画像形成装置の被記録材収納容器への積載の仕方と、画像除去装置における被記録材収納容器への被記録材の生記載を、請求項14の被記録材を用いたときに、切り欠きや穴が同じ位置に来るように積載すると、画像除去装置において、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークが先端になるようになり、また、画像形成装置において画像の除去が可能な被記録材と一般の被記録材とが混在しないように被記録材を揃えて積載することが容易になる。また、画像除去装置で処理した被記録材を回転処理することなく、画像形成装置の被記録材容器に排出することができる。
また、画像除去装置において画像除去処理するときの被記録材の搬送方向が定められていて、画像形成装置が、第1モードの画像形成時に、被記録材を長手方向(縦方向)あるいは短手方向(横方向)の何れの方向に搬送された場合においても、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークを、画像除去装置の搬送方向の先端になるように形成するので、画像除去装置を簡素、小型にすることができる。
本発明の画像形成装置、画像除去装置、画像形成除去システムについて具体的な実施の態様を示して説明する。
本発明における画像記録装置の具体例は、感光体と乾式トナーを用いる通常の電子写真装置、静電記録装置、トナージェット記録装置、イオンフロー記録装置、磁気記録装置などである。乾式現像法を用いるこれらの記録方装置では、一般的に、染料または顔料からなる色材と熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性を有する粉体の画像形成物質が用いられる。
画像形成物質に用いられる色材としては、例えば、カーボンブラック、酸化鉄などの黒顔料、C.I.ビグメント・イエロー12、C.I.ビグメント・イエロー13、C.I.ビグメント・イエロー14、C.I.ビグメント・イエロー15、C.I.ビグメント・イエロー17、C.I.ビグメント・イエロー93、C.I.ビグメント・イエロー94、C.I.ビグメント・イエロー138、C.I.ビグメント・イエロー155、C.I.ビグメント・イエロー156、C.I.ビグメント・イエロー180、C.I.ビグメント・イエロー185等のイエロー顔料、C.I.ビグメント・レッド2、C.I.ビグメント・レッド3、C.I.ビグメント・レッド5、C.I.ビグメント・レッド16、C.I.ビグメント・レッド48:1、C.I.ビグメント・レッド53:1、C.I.ビグメント・レッド57:1、C.I.ビグメント・レッド122、C.I.ビグメント・レッド123、C.I.ビグメント・レッド139、C.I.ビグメント・レッド144、C.I.ビグメント・レッド166、C.I.ビグメント・レッド177、C.I.ビグメント・レッド178、C.I.ビグメント・レッド222等のマゼンタ色材、C.I.ビグメント・ブルー15、C.I.ビグメント・ブルー15:2、C.I.ビグメント・ブルー15:3、C.I.ビグメント・ブルー16、C.I.ビグメント・ブルー60、等のシアン色材、など公知の色材が用いられる。これらの色材は、画像形成物質粉体中で、0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%で用いられる。
熱可塑性を有する粉体の画像形成物質に用いられる樹脂成分としては、電子写真用トナー材料として公知の材料が用いられる。すなわち、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリ−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を用いることができる。これらの樹脂成分は、画像形成物質粉体中で、60〜99.5重量%、好ましくは80〜97重量%の量比で用いられる。
形成された粉体画像を熱定着手段で被記録材に定着し、且つ、加熱した画像形成物質と剥離部材とを密着した後、画像が形成している被記録材と剥離部材とを分離することにより、被記録材上の画像を剥離部材に転写して画像を除去するためには、画像形成物質に含有される熱可塑性樹脂成分のガラス転移点(Tg)、溶融温度、粘弾性特性が適当な範囲内にあることが重要である。ガラス転移点は、40〜100℃、更に好ましくは50〜70℃であると、比較的低い温度で定着することや被記録材から画像形成物質を除去することが可能であり、且つ、画像形成物質の保存安定性も良好である。熱可塑性樹脂成分の貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10000dyne/cm2となる温度が、80℃以上であることが好ましくは、90〜160℃であると更に好ましい。
画像形成物質には、必要に応じて帯電制御剤、離型剤、外添剤など公知の材料が用いられる。帯電制御剤を例示すれば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
離型性成分は、熱定着手段を用いる場合に、定着時に定着ローラや定着ベルトに画像形成物質が接着してしまうのを防止する(ホツトオフセツト防止)目的で添加されるものであり、カルナウバワックス、モンタンワックス、密ロウ、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックス等の60〜110℃に融点を持つ、ワックス類を用いることができる。
外添剤は、画像形成物質粉体の流動性や現像性、帯電性を補助するために添加されるもので、通常は、色材と樹脂で構成される粒子の表面を覆うように添加される。外添剤剤としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機微粒子を用いることができる。これらの無機微粒子の一次粒子径は、2nm〜5nmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。これらの無機微粒子の画像形成物質粉体における使用量は、画像形成物質全体の0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
上記の材料より画像形成物質粉体を製造する方法は、混練・粉砕する方法や分散重合、懸濁重合など公知の製造方法が使用できる。
上記の熱可塑性を有する粉体の画像形成物質を用いて画像を形成する装置としては、感光体上に粉体画像を形成し、感光体から直接被記録材に画像形成物質粉体を転写する装置、感光体から中間転写体に画像形成物質粉体を転写した後、被記録材に転写する装置、静電記録体に針電極やイオン流により電荷像を書き込み、画像形成物質粉体で現像した後、静電記録体から被記録材に画像形成物質粉体を転写する装置、グリッドを用いグリッドに印加する電圧を制御して、トナーの移動を制御し、被記録材にトナーを付着させるトナージエット装置、磁性体からなる記録体に、磁気記録を行ない磁性粉体で現像する磁気記録装置等が挙げられる。
本発明の画像形成除去システムについて、より具体的な例で説明する。図1は、電子写真法により画像を形成する画像形成装置と画像除去装置とが一つの筐体内に納められている画像形成除去システムの1例である。図1における画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を、それぞれ別の感光体上で形成し、それらの各ステーションで形成された画像を中間転写体(217)に転写し、中間転写体に転写された画像を被記録材収納容器(231)から搬送される被記録材(237)に転写し、被記録材上に形成された粉体画像を、定着ローラ(244)により加熱定着する電子写真方式画像形成装置である。このようなカラー電子写真画像形成装置は、タンデム型カラー電子写真装置として公知のものである。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、マゼンタ(C)、ブラック(K)、それぞれの画像形成ステーションは、下記のような公知の電子写真装置の要素よりなる。すなわち、表面に光導電体層や保護層を有する金属等を基体とするドラムまたはベルト状の感光体(201)〈(201Y)、(201M)、(201C)、(201K)〉、帯電ローラやワイヤ帯電器などから構成される感光体(201)を均一に帯電する手段(202)〈(202Y)、(202M)、(202C)、(202K)〉、形成したい画像に従って均一に帯電された感光体(201)を露光する、レーザー、LED、発光体−液晶光バルブ、原稿台に乗せた原稿を照明しその反射光を感光体に投影する従来のアナログ複写機の光学系などの図示していない光照射手段、光照射に画像にしたがって形成された静電潜像を粉体トナーを用いて可視画像にする磁気ローラやトナー搬送ローラを内部に有する現像器(203)〈(203Y)、(203M)、(203C)、(203K)〉、感光体(201)上に形成された粉体画像の帯電を制御するためのコロナワイヤ帯電器(205)〈(205Y)、(205M)、(205C)、(205K)〉、感光体(201)上に形成された粉体画像を中間転写ベルトに転写するためのローラあるいはコロナワイヤ型の電界印加手段(206)〈(206Y)、(206M)、(206C)、(206K)〉、転写後の感光体に残留する粉体トナーを除去するためのクリーニング手段(207)〈(207Y)、(207M)、(207C)、(207K)〉等から構成される。これらの構成要素に加えて、必要に応じて適当な公知の要素を加えることができる。例えば、画像を転写した後の感光体(201)上の電荷を除くために、交流帯電器や光照射器などの除伝手段を設ける、感光体への帯電電圧を検知する手段と帯電器に印加する電圧をコントロールする手段を設けて、環境変動や繰り返し使用による劣化があっても感光体に帯電する表面電位を一定に保つような制御手段などである。また、画像転写後の感光体上のトナー除去が必要ない場合には、クリーニング手段(207)〈(207Y)、(207M)、(207C)、(207K)〉を除くことや、感光体に形成した粉体画像を帯電する必要がない場合には、コロナワイヤ帯電器(205)〈(205Y)、(205M)、(205C)、(205K)〉を除くことができる。

中間転写ベルト(217)は、ローラ(211)、(212)、(213)、(214)を内接するように設けられており、図示されていないテンション印加機構により、適当な張力が与えられている。中間転写ベルトには、ブラシ、ローラ等、その表面に付着した粉体を除去する手段(210)が設けられている。必要に応じて、被記録材に画像を転写した後の、中間転写ベルトに残留する電荷を除いたり、均一にするための、除電手段、帯電手段を設けることもできる。
最終的に画像が形成される被記録材は、被記録材収納容器(231)〈(231a)、(231b)に収納されており、給紙コロ(232)〈(232a)、(232b)〉により紙搬送系に送られ、給紙ローラ対(233)〈(233a)、(233b)、(233c)、(233d)、(233e)、(233f)〉を経て搬送され、中間転写ベルト(217)上に形成された粉体画像は、電圧印加ローラ、コロナワイヤ帯電器のような電界印加手段(242)により、被記録材に転写される。
被記録材上に転写された画像形成物質は、熱ローラあるいは熱ベルト(244)と加圧ローラ(245)などからなる定着手段で定着される。画像が定着された被記録材は、排紙ローラ対(241)を経て、排紙トレー(240)上に排出される。
画像の除去が可能な被記録材は下記のようにして作製した。
CMC水溶液(固形分濃度5.0重量%、ダイセル化学工業社製)64部、ポリビニルアルコール水溶液(固形分10重量%、クラレ社製)4部、グリオキザール(固形分重量40%)4部、水29部からなる混合物を充分に攪拌して塗布液を調整し、これを75g/mの紙の上に、片面当たりの乾燥重量が4g/mとなるように両面コートした。次いで、乾燥した後、40℃で20時間熱処理を行なった。熱処理を行なった紙に、パーフルオロアルキルカルボン酸5重量%の水溶液を片面の乾燥重量が、0.2g/mとなるように両面に塗布し、70℃で約10秒間乾燥した。乾燥後の被記録材をーパーカレンダー処理を行ない、J.TAPPI No.5−B方式による平滑度が250秒の被記録材を得た。平滑化処理を行ない、A4サイズに裁断した紙に、画像の除去が可能な被記録材を識別する情報として、図5aのように2隅に切り欠きを設けて、画像の除去が可能な被記録材を得た。ただし、図5aとは異なり、長辺の両側の2隅に切り欠きを設けた。なお、画像の除去が可能な被記録材を識別する情報としては、図2aのような切り欠きの他に、図2bのように穴を開けることもできる。単に穴を開けただけでは、他の被記録材と混同する可能性がある場合には、図2cのように複数の穴を設けたり、複数の切り欠きを設けることもできる。また、図2dのようにバーコードなどのマークを印刷することも他の被記録材との混同を避けることができる点で好ましい。
図3は、被記録材収納容器(231)の給紙方向で見た場合に後端に相当する部分を拡大した図である。被記録材収納容器(231)の後端、側端面近傍に、発光素子(238)と受光素子(239)とが設けられ、被記録材に切り欠きや穴があるか否かを検知する。受光素子で受光した信号は、図示していない画像の除去が可能な被記録材の有無を判断する制御手段に送られるが、被記録材の有無を判断する制御手段においては、画像の除去が可能な被記録材ではない通常に用いられる被記録材が1枚でも被記録材収納容器に積載された場合には、画像を除去することが可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断しないように、リミットの設定を行なった。図1では、2つの被記録材収納容器(231a)、(231b)を有し、被記録材収納容器(231a)は一般の被記録材が収納され、被記録材収納容器(231b)に画像を除去することが可能な被記録材を収納する画像装置の例を示している。更に、サイズの異なる被記録材や、送り方向(縦送り、横送り)の異なる被記録材を収納するために、被記録材の収納容器の数を増やすことができる。
ユーザーは、図1においては図示していない操作パネルや、図1のような画像形成装置と接続されたコンピュータに接続されているディスプレーに表示されるユーザーインターフェイスにおいて、第1モードで画像形成をするか、第2モードで画像を形成するかを選択することができる。操作パネルやユーザーインターフェイスにおいて、第1モードは、例えば、「リユース」、「ペーパーリユース」、「リユースモード」、「専用紙」、「再使用紙」「省資源」、「短期閲覧」、「短期使用」などと表示されるボタンや選択肢を設けることで選択される。操作パネルやユーザーインターフェイスにおいて、第2モードは、例えば、「定着モード」、「高定着」、「フィクスモード」、「普通紙」、「新紙」、「文書保管」、「外部配布」などと表示されるボタンや選択肢を設けることで選択される。あるいは、第1の画像形成モードを優先モードとして、ユーザーは何も操作しないで、自動的に第1モードが選択された状態にし、第2モードで画像を形成したいときのみに、第モードを選択する操作をするように設定することもできる。ユーザーが何も操作しないときに自動的に選択されるモードを第1モードにするか第2モードにするかを、設定できる手段が設けると、ユーザーは、実情や状況の変化に応じて、優先するモードを変更することができ、且つ、多く使用するモードが選択する操作をせずに自動的に選択できる点で好ましい。
ユーザーが第1モードを手動または自動的に選択されると、画像形成装置の制御部は、画像の除去が可能な被記録材の有無、両面印字などの第1モードでの画像形成が禁じられているモードが選択されていないか否かを判断する。ステープラーを使用することや綴じ穴を開けることは、被記録材の再使用を困難とする場合が多いので、ステープラーや綴じ穴を開ける手段が画像形成装置に接続され、画像形成装置で制御される場合には、第1モードでは、画像形成装置に接続されているステープラーや綴じ穴を開ける手段の使用を禁じることが好ましい。これらは、ステープラーを使用すること、綴じ穴を開ける操作を禁じることを判断し、ありと判断すると第1モードでの画像形成を許可する。画像の除去が可能な被記録材が被記録材収納容器に積載されていることが検知される場合には、第1モードが手動または自動的に選択され、ユーザーが所望する被記録材のサイズが選択された時点で、画像の除去が可能な被記録材が積載されていないことを操作パネルやユーザーインターフェイス部にフィードバックするような制御手段、表示手段を設けることが好ましい。同様に、両面印字、ステープラー処理、綴じ穴開け処理と第1モードとが選択されたときには、選択された時点で、それらが許可されていないことを操作パネルやユーザーインターフェイス部にフィードバックするような制御手段、表示手段を設けることが好ましい。
第1モードが手動または自動的に選択され、操作パネルのスタートボタンやプリントブタンを押したり、ユーザーインターフェイス部で印字のOKボタンがクリックされたりして、印字指令が出されると、画像形成装置に複数の被記録材収納容器がセットされている場合には、サイズが適合した画像の除去が可能な被記録材が自動的に選択されるように制御され、給紙されるように制御される。被記録材収納容器から給紙された被記録材が、画像の除去が可能な被記録材であるか否かを再確認するために、図1では、搬送されてくる被記録材が画像の除去が可能な被記録材であるか否かを検知するための反射型の発光素子・受光素子(271)が設けられている。被記録材収納容器に収納されている被記録材が画像の除去が可能な被記録材であるか否かを検知する手段が設けられているので、本来、発光素子・受光素子(271)は必要がないが、被記録材収納容器に収納されている被記録材が画像の除去が可能な被記録材であるか否かを検知する手段の検知に誤りがあった場合の安全対策として設けてある。画像の除去が可能な被記録材であることを識別する切り欠きや穴が検出されない場合には、画像を形成するための手段の動作が停止され、給紙された被記録材には画像が形成されないまま、排紙トレーに排出されるとともに、複数枚の画像形成か指令されている場合においては、画像の除去が可能な被記録材であることを識別する切り欠きや穴が検出されず、その他の被記録材が給紙されると、次の給紙動作は禁止され、操作パネル、ユーザーインターフェイス部に、画像を消去できない被記録材が検出された旨を表示するように制御する。
第1モードが手動また自動で選択されて画像を形成する場合には、第1モードで画像形成がされたことを示す識別マークを形成する。識別マークは、例えば図4(403)のバーコードであり、他の画像情報(402)と同様な、除去可能な画像形成プロセスにより印字される。すなわち、電子写真方式の画像形成方法による画像形成装置であれば、識別パターン信号発生手段により、レーザー、LEDの発光や液晶などのシャッター素子の開閉が制御され、感光体上に識別パターンの静電潜像が形成されたのち、現像装置で現像されて可視の識別パターンが形成される。
図1のようなカラー画像形成装置において、第1モードで画像形成がされたことを示す識別マークは全ての色で形成される必要はなく、画像除去装置が読み取り可能に形成されることが重要である。多色で形成した場合には、色ずれなどにより画像除去装置で読み取りが困難になる場合もある。例えば、黒色だけで識別パターン形成することにより、色ずれの問題はなく、コントラストも大きいために、画像除去装置において、読み取りが容易になる。
また、肉眼では不可視にするために、蛍光染料、蛍光顔料、紫外線吸染料、紫外線吸収顔料、赤外線吸収染料、赤外線吸収顔料を含む画像形成物質で第1モードで画像形成がされたことを示す識別マークを形成することも考えられるが、画像除去装置ばかりでなく、ユーザーにも第1モードで形成されたことが識別できることが、通常は好ましい。第1モードで画像が形成されたことを識別するマークが図4(403)のバーコードのように、言語でない場合には、図4(404)、(405)の位置に、「リユースモードで印刷されています」、「短期使用モードで印刷されています」、「利用後は画像除去して下さい」、「地球にやさしい印字モードで印刷されました」などの言語メッセージを記すような手段を設けることにより、ユーザーがより容易に識別することが可能になる。
第1モードで画像を形成する場合に、必要に応じて、画像形成プロセスを第2モードに比較して画像の除去が容易になるように、変更することができる。前述のとおり、定着条件を変更したり、中間調画像部を2値と多値とで形成できるような手段を設け、第1の画像形成モードでは、2値の中間調画像形成を行なうなどである。図1の熱定着装置では、第1モードの定着温度を第2モードよりも低くすることができる。第2モードから第1モードに変更された直後に印字指令が出されて、定着器の温度が充分に下がっていない場合には、過渡期間は、定着器を通過する被記録材の速度を第2モードよりも速くなるように制御する手段を設けることもできる。
図1において、点線(250)で囲まれる部分は、画像除去装置である。画像除去装置は、画像を除去しようとしている被記録材を収納する容器(251)、該被記録材を画像除去処理部へと送り出す給紙コロ(252)、内部に加熱源としてハロゲンランプ(254)を有するアルミニウムで構成されるブロック(253)、該アルミニウム製ブロック(253)、テンションローラ(255)、クリーニングバックアップローラ(265)の間に張り巡らされたニッケル、ステンレスなどの金属またはポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトンなどの高分子化合物からなる剥離部材ベルト(257)、搬送された被記録材と剥離部材とを加熱状態で加圧するために、表面にシリコンゴム、フッ素ゴム、ポリウレタンゴムなどの弾性部材を有し、ステンレス、アルミニウム、鉄などからなる加圧ローラ(256)、被記録材から転写された画像形成物質を剥離部材から除去するためのスパイラル状クリーニングブレード(258)、剥離部材から除去された画像形成物質を収納する容器(259)、画像が除去された被記録材を画像形成装置の被記録材収納容器に搬送するための搬送ローラ対(281)、(282)、画像形成装置の第1モードで画像が形成されたことを識別するマークの有無を検知する手段(264)、画像が除去できない被記録材の収納容器(261)、被記録材を収納容器(261)に導くためのガイド板(262)、可動ガイド板(267)、排出ローラ対(263)よりなる。
画像を除去しようとしている被記録材は、収納容器(251)にセットされるが、画像の除去が可能であることを識別するための情報して切り欠きがシートの2隅に設けられた被記録材は、切り欠き部を揃えて、切り欠きが後端になるように積載される。画像除去装置の被記録材収納容器(251)にも、画像形成装置の被記録材収納容器と同様に、積載された被記録材の切り欠きを検知するための発光素子、受光素子対を設けた。発光素子、受光素子が、被記録材収納容器(251)に積載された被記録材の全てに切り欠きがあることが確認される以外の場合には、操作パネルに、「トナー除去ができない紙が積載されています」と表示されるように制御する手段を画像除去装置に設けた。積載された被記録材は、給紙コロ(252)により画像除去手段に向けて送り出される。画像形成装置の第1モードで画像が形成されたことを識別するマークの有無を検知する手段(264)は、ラインセンサー、CCDなどからなる画像パターンを読み取ることができる映像センサーであり、給紙された被記録材の先端中央部にある識別マークを読み取り、制御手段のメモリ部に記憶されている識別パターンとの比較を行ない、画像除去処理を行なうことを許可するか否かを判断する。
第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークがあると判断された被記録材は、ガイド板画像が形成された被記録材は、可動ガイド板(267)によりガイドされて、剥離部材ベルト(257)と加圧ローラ(256)との間に搬送される。剥離部材ベルト(257)は、アルミブロック(253)内にあるハロゲンランプ(254)により加熱されている。アルミブロック(253)の表面温度は図示されていないサーミスタ、熱電対、白金抵抗、熱放射量測定器のような温度検知手段で温度が検知され、検知された温度は図示されていない温度制御手段に入力され、設定された温度との比較により、図示されていないハロゲンランプ(254)への電力の供給変化させる手段の動作を制御し、表面の温度が一定に保たれる。温度の設定範囲は、50〜200℃程度であるが、通常用いられている電子写真用トナーで形成された画像を除去するためには、80〜120℃に設定することが好ましい。
被記録材上の画像形成物質は、加熱された剥離部材と接触することにより加熱され、剥離部材ベルト(257)と加圧ローラ(256)間に印加されている図示されていないバネや水圧、空気圧などによる加圧手段により、画像形成物質を表面に有する被記録材と剥離部材とは、画像形成物質が剥離部材と接触した状態で加圧される。被記録材上の画像形成物質は、加熱・加圧されることにより、剥離部材(257)に接着される。
アルミブロック(253)の加圧ローラ(256)の下流側のエッジ部は、半径1〜5mm程度の曲率になっており、剥離部材ベルト(257)がこの曲率に沿って搬送されるため、被記録材の剛性により、被記録材と剥離部材とは分離される。
画像の除去が可能な被記録材の画像形成物質に対する接着力は、剥離部材に対する画像形成物質の接着力よりも弱くなるように構成されているため、被記録材と剥離部材とが分離されると、被記録材上の画像形成物質は剥離部材(257)の表面に転写され、被記録材上の画像形成物質は剥離されて、被記録材上より除去される。
剥離部材上に被記録材から転写された画像形成物質は、回転するスパイラル状クリーニングブレード(258)により掻き落とされて、画像形成物質を収納する容器(259)に貯められる。画像が除去された被記録材は搬送ローラー対(281)、(282)により、画像形成装置の被記録材容器(231b)に排出される。画像形成装置の給紙コロ(232a)は図示されていない昇降手段により、画像除去装置から画像除去処理された被記録材が排出される際には、上昇し、被記録材が被記録材容器(231b)に収納されるのを妨げない位置に停止し、排出された被記録材が搬送ローラ対(282)で搬送されなくなる時点で、下降し、画像形成時に給紙する方向とは逆の方向に回転し、画像除去装置から排出された被記録材を完全に被記録材容器(231b)に収納する。
第1モードで画像が形成されたことを識別するマークの有無を検知する手段(264)に入力される信号から、第1モードで画像が形成されたことを示す識別マークがないと判断される場合には、可動ガイド板(267)によりガイドが図示されていない回動手段により、被記録材が被記録材を収納容器(261)に導くためのガイド板(262)の方向へ導く。識別マークがないと判断された被記録材は、可動ガイド板(267)に従い、排出ローラ対(263)に到達し、排出ローラ対(263)により、収納容器(261)に排出される。
本実施例においては、画像形成装置においても、画像除去装置においても、被記録材を短手方向に送るよう被記録材が被記録材収納容器に積載されるようにし、画像形成装置においては、第1モードでは、被記録材を長手方向に搬送して画像を形成することを禁止した。すなわち、画像形成装置の被記録材収納容器(232b)において、容器のサイドフェンスが被記録材を長手方向に積載する位置にセットされた場合には、第1モードでの画像形成を禁止するように制御した。同様に画像除去装置においては、短手送り方向にのみ被記録材を積載できる被記録材収納容器のみが、画像除去装置にセットできる構造とした。
本発明の電子写真法により画像を形成する画像形成装置と画像除去装置とが一つの筐体内に納められている画像形成除去システムの1例を示した図である。 本発明における被記録剤の1例を示した図である。 本発明における被記録材収納容器(231)の給紙方向で見た場合に後端に相当する部分を拡大した図である。 本発明における被記録材の1例を示した別の図である。 本発明における被記録材の1例を示した別の図である。 本発明における被記録材の1例を示した別の図である。 本発明における被記録材に識別マークが形成された1例を示した図である。 本発明における被記録材に識別マークが形成された1例を示した図である。
符号の説明
201 感光体
202 帯電手段
203 現像器
205 帯電器
206 電界印加手段
207 クリーニング手段
210 粉体を除去する手段
211 ローラ
212 ローラ
213 ローラ
214 ローラ
217 中間転写体(中間転写ベルト)
231 被記録材収納容器
232 給紙コロ
233 給紙ローラ対
237 被記録材
238 発光素子
239 受光素子
240 排紙トレー
241 排紙ローラ対
242 電界印加手段
244 熱ローラあるいは熱ベルト
245 加圧ローラ
250 画像除去装置
251 被記録材収納容器
252 給紙コロ
253 ブロック
254 ハロゲンランプ
255 テンションローラ
256 加圧ローラ
257 剥離部材ベルト
258 クリーニングブレード
259 画像形成物質収納容器
261 被記録材の収納容器
262 ガイド板
263 排出ローラ対
264 マークの有無を検知する手段
265 クリーニングバックアップローラ
267 可動ガイド板
269 レジストローラ
271 発行素子・受光素子
281 搬送ローラ対
282 搬送ローラ対
401 被記録材
402 画像情報
403 識別マーク(バーコード)
404 言語メッセージを記す手段
405 言語メッセージを記す手段
Y イエロー
M マセンタ
C シアン
B ブラック

Claims (1)

  1. 形成された画像を除去することを可能になるように形成され、画像除去が可能な被記録材であることを識別するための情報を有する被記録材とそれ以外の一般の被記録材との両方に画像を形成することができる画像形成装置であって、前記の識別するための情報を検知する手段を有し、被記録材上に形成する画像を消去することを前提とする第1の画像形成モードと、被記録材上に形成する画像を消去することを前提としない第2の画像形成モードとを設け、第1画像形成モードと第2画像形成モードとを任意に選択可能とし、前記検知手段により画像を消去することが可能な被記録材に画像が形成できる状態にあると判断される以外には、第1の画像形成モードでの画像形成を禁止するように制御する手段を設け、且つ、画像の除去が可能な被記録材を給紙することにより該被記録材に画像を形成し、第1の画像形成モードの画像形成時においては、被記録材の少なくとも一部に、画像を消去することを前提に画像形成をする第1の画像形成モードで画像が形成されたことを示す識別マークおよび画像形成装置の機種情報を形成し、前記識別マークおよび機種情報を形成するための画像形成物質を他の画像を形成するための画像形成物質と共通として、他の画像と共に画像除去装置で除去が可能になるようにした画像形成装置と、少なくとも被記録材上の画像形成物質を加熱する手段、被記録材上の画像形成物質を被記録材から転写するための剥離部材、画像形成物質が加熱された状態で被記録材と剥離部材とを加圧する手段、画像形成物質が接着した剥離部材を被記録材と分離する手段よりなる前記画像形成装置で形成された画像を除去する手段を備え、前記第1の画像形成モードで画像が形成されたことを示す識別マークおよび画像形成装置の機種情報検知する手段を有し、被記録材上に前記識別マークおよび画像形成装置の機種情報が検知されない場合には、被記録材の画像除去を行なわないように制御する手段を有し、前記識別マークおよび画像形成装置の機種情報が検知された場合には前記画像を除去する手段で、被記録材上に形成された画像および前記識別マークおよび画像形成装置の機種情報を除去するように制御する手段を有する画像除去装置とから構成されることを特徴とする画像形成除去システム。
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