JP2006069296A - 自動車用ユーザもてなしシステム - Google Patents

自動車用ユーザもてなしシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2006069296A
JP2006069296A JP2004253024A JP2004253024A JP2006069296A JP 2006069296 A JP2006069296 A JP 2006069296A JP 2004253024 A JP2004253024 A JP 2004253024A JP 2004253024 A JP2004253024 A JP 2004253024A JP 2006069296 A JP2006069296 A JP 2006069296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
automobile
hospitality
vehicle
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004253024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4419758B2 (ja
Inventor
Shogo Kameyama
昌吾 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2004253024A priority Critical patent/JP4419758B2/ja
Priority to US11/210,779 priority patent/US7439849B2/en
Priority to DE102005041261.0A priority patent/DE102005041261B4/de
Priority to FR0508932A priority patent/FR2874557B1/fr
Publication of JP2006069296A publication Critical patent/JP2006069296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4419758B2 publication Critical patent/JP4419758B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C21/00Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00
    • G01C21/26Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network
    • G01C21/34Route searching; Route guidance
    • G01C21/36Input/output arrangements for on-board computers
    • G01C21/3626Details of the output of route guidance instructions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q1/00Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor
    • B60Q1/26Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to indicate the vehicle, or parts thereof, or to give signals, to other traffic
    • B60Q1/50Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to indicate the vehicle, or parts thereof, or to give signals, to other traffic for indicating other intentions or conditions, e.g. request for waiting or overtaking
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C21/00Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00
    • G01C21/26Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network
    • G01C21/34Route searching; Route guidance
    • G01C21/36Input/output arrangements for on-board computers
    • G01C21/3679Retrieval, searching and output of POI information, e.g. hotels, restaurants, shops, filling stations, parking facilities
    • G01C21/3685Retrieval, searching and output of POI information, e.g. hotels, restaurants, shops, filling stations, parking facilities the POI's being parking facilities
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2400/00Special features or arrangements of exterior signal lamps for vehicles
    • B60Q2400/40Welcome lights, i.e. specific or existing exterior lamps to assist leaving or approaching the vehicle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2900/00Features of lamps not covered by other groups in B60Q
    • B60Q2900/50Arrangements to reconfigure features of lighting or signalling devices, or to choose from a list of pre-defined settings
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/005Traffic control systems for road vehicles including pedestrian guidance indicator

Abstract

【課題】 ユーザを主人あるいは客人として自動車側が積極的にもてなそうという心に満ちた自動車用ユーザもてなしシステムを提供する。
【解決手段】 もてなし動作部501〜517、1161は、駐車中の自動車又は該自動車の周辺設備に設けられ、ユーザの該自動車への接近時又は乗り込み時において、該ユーザを乗り込みのために誘導し、乗り込みを補助し、又は、乗り込みに際してもしくは乗り込んだ後のユーザへサービスするための、もてなし動作を行なう。そのもてなし動作部501〜517、1161の動作内容を、ユーザ距離検出手段532,554が検出するユーザと自動車との距離に応じて変化させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ユーザの自動車への接近時又は乗り込み時において、該ユーザを乗り込みのために誘導し、乗り込みを補助し、又は、乗り込みに際してもしくは乗り込んだ後のユーザへサービスするための、自動車用ユーザもてなしシステムに関する。
特開2003−312391号公報
特許文献1には、携帯電話を用いた車載機器の自動調整装置が開示されている。この装置は、自動車の搭乗者が所持する携帯電話と、自動車側に搭載された無線装置との間で通信し、エアコン、カーステレオ、ヘッドライトの光軸、電動シートあるいは電動ミラーといった車載装置を、携帯電話所持者毎に予め登録された条件にて動作調整する、というものである。また、特許文献1には、携帯電話に搭載されたGPS(Global Positioning System)により車内の搭乗者の数や位置を把握し、オーディオ機器の音量バランスや周波数特性を調整する技術も開示されている。
しかし、上記の装置は、あくまで搭乗者(ユーザ)が自動車に乗り込んだ後で車載装置の調整を行なうものであり、ユーザが乗り込む前に車載装置の調整を行なう思想を開示するものではない。このことは、該文献において、携帯電話機に対する車載側の通信装置が、近距離無線通信装置(ブルートゥース:規格に定められている通信可能距離は精々10mであり)、図1においてブルートゥース端末が車内の携帯電話機とのみ通信するように描かれていることからも明らかである。
また、上記文献に限らず、一般的にいえることであるが、自動車側に標準的に搭載されている照明類やホーン(クラクション)などの設備は、駐車中の自動車に対するユーザの物理的アプローチを補助する上で有効な機能が期待できるにもかかわらず、その活用について何ら配慮されていない。例えば、自動車のキー操作を遠隔で行なう無線キーエントリシステムが普及しており、例えばロック時やロック解除時にはハザードランプ等の点灯パターンにより、操作状態をユーザに報知することが広く行なわれているし、キー操作と同時に室内照明を点灯して、夜間等における乗車を配慮するような機能も実用化されている。しかし、上記のような無線キーエントリシステムは、無線キー側から自動車側への直接かつ一方向的な電波送信により動作制御がなされるので、電波の到達範囲が短く(精々数メートル程度)、電波到達範囲よりも遠くにある駐車車両を探し出したり、あるいは遠方から駐車車両に近寄ってくるユーザの乗車補助を行なったりするような効果は全く期待できない。
本発明の課題は、駐車中の自動車に接近するユーザに対し、該ユーザを乗り込みのために誘導し、乗り込みを補助し、又は、乗り込みに際してもしくは乗り込んだ後のユーザへサービスするための、よりきめ細かい動作が可能であり、ひいては、ユーザを主人あるいは客人として自動車側が積極的にもてなそうという心にも満ちた自動車用ユーザもてなしシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び作用・効果
上記の課題を解決するために、本発明の自動車用ユーザもてなしシステムは、
駐車中の自動車又は該自動車の周辺設備に設けられ、外部の端末装置と通信するホスト側通信手段と、
自動車のユーザが携帯するとともに、ホスト側通信手段と無線通信網を介して通信する端末側通信手段を有したユーザ側端末装置と、
少なくとも自動車に設けられ、該自動車に乗り込むために接近するユーザと該自動車との距離を検出するユーザ距離検出手段と、
駐車中の自動車又は該自動車の周辺設備に設けられ、ユーザの該自動車への接近時又は乗り込み時において、該ユーザを乗り込みのために誘導し、乗り込みを補助し、又は、乗り込みに際してもしくは乗り込んだ後のユーザへサービスするための、もてなし動作を行なうもてなし動作部と、
もてなし動作部の動作内容を、ユーザ距離検出手段が検出するユーザと自動車との距離に応じて変化させるもてなし制御部と、を備えたことを特徴とする。
上記本発明の自動車用ユーザもてなしシステムによると、もてなし動作部の動作内容が、ユーザと自動車との距離に応じて変化するように制御されるので、もてなし動作部による、ユーザを乗り込みのための誘導効果、乗り込み補助効果、乗り込みに際してもしくは乗り込んだ後のユーザへサービス効果を、上記距離に応じて適正かつきめ細かく発揮することができ、ひいては、ユーザを主人あるいは客人として自動車側が積極的にもてなす雰囲気も高めることができる。
もてなし制御部は、既に動作中のもてなし動作部の停止、及び未動作のもてなし動作部の動作開始の少なくともいずれか(当然、両者の組み合わせである、複数のもてなし動作部間での動作切り替えを含む)に基づいて、ユーザと自動車との距離に応じてもてなし動作部の動作内容を段階的に変化させるものとして構成することができる。この構成によると、ユーザと自動車との距離に適当な閾値を定め、閾値を超えて自動車に接近するかどうかの簡単な判定で、個々のもてなし動作部を単位として動作/非動作の切り替え制御を行なえばよく、上記の本発明の効果を比較的軽量な制御処理にて達成することが可能となる。
もてなし動作部は照明装置にて構成することができる。この照明装置は、自動車に搭載されたものを当然含むが、駐車中の自動車の周辺施設(例えば建物や電柱等)に設けられたものであってもよい。照明装置は、特に夜間の乗り込み時にユーザに自動車の所在位置を知らせ、また、その所在位置にユーザを案内ないし誘導する効果に優れる。
もてなし制御部は、ユーザ側端末装置と自動車との距離が縮小するにつれて総照明光量が減少するように、照明装置を点灯制御することができる。自動車までの距離が長い段階では、総照明光量を高めることで、自動車までの間に障害物等の異常がないかをより把握しやすくすることができ、自動車までの距離が縮小すれば、必要な視野だけを照らすことができるよう、光量を少なくすれば無駄を排除することができ、また照明光源に接近したときの眩しさも軽減できる。
また、もてなし制御部は、自動車に対するユーザの相対的な接近方向を検出するユーザ接近方向検出手段を備え、照明装置(もてなし動作部)のうち、該接近方向に対応する位置に設けられたものを選択的に動作させるものとして構成することができる。ユーザの接近する向きに応じて、動作させるもてなし動作部を適宜選択することで、ユーザは自動車の乗降口等がどの向きにあるかなどを把握しやすくなり、また、ユーザを出迎えるもてなしの効果も高くなる。
もてなし制御部は、ユーザ側端末装置と自動車との距離が、予め定められた第一距離以下に接近しとき、もてなし動作部を、自動車の駐車位置をユーザに報知するために出力動作させるものとして構成できる。これにより、大規模駐車場などで駐車位置を忘れた場合に、ユーザ側端末装置から自動車に動作指令情報を送ることで、もてなし動作部の動作により、自動車の駐車位置をユーザに効果的に知らせることができ、ユーザはその出力を頼りに見失った自分の自動車の位置を容易に把握することができる。もてなし動作部としては、前述の照明装置のほか、あるいは報知音を出力する音波発生装置とすることもできる。特に、照明光が目立ちにくい昼間は、音波発生装置の活用が有効であり、昼間は照明装置の使用を見合わせることも可能である。
もてなし動作を駐車位置把握に適用する場合、上記第一距離は100m以上400m以下の範囲内に設定することが望ましい。駐車位置報知を行なうか否かを決定する上記第一距離は、郊外型スーパーマーケットなどの広い駐車場などでは、見失った自動車までの距離が100mを超えることは十分にありえ、これ未満の設定だと、駐車位置把握に係る本発明の効果を享受できなくなる惧れがある。一方、第一距離が400mを超えると、距離が最大限に大きくなった場合に、もてなし動作部が動作しても、その照明光や音波がユーザに届きにくくなり動作としては無駄になるし、これを回避するために、やたらに強い照明光や音波を発すること、さらには、ユーザが接近してくるまでに時間がかかるので、その間ハイビームを出しっ放しにしたり、ホーンを連呼させるようなことは周囲に迷惑となる。
なお、もてなし動作部として照明光を用いると、駐車場等において自分の自動車が他の自動車や障害物の陰になり、照明による報知内容をユーザが認識できないことがある。このような場合、ホーンやブザーなどの吹鳴による音波報知が有効である。この場合、吹鳴パターンを、断続音や、長音と断続音との組み合わせなど、規則的に変化するパターンとして出力すると、駐車位置報知用の該吹鳴パターンを、他の音波に対して容易に識別できる。また、もてなし制御部は、照明装置及び音波発生装置の双方の出力を組み合わせて自動車の駐車位置をユーザに報知することも、遠方にある駐車位置の把握を容易にする観点において有効である。
音波発生装置としては、特に、自動車に設けられたホーンを使用することが、駐車位置報知に必要な音量確保の点で有利である。また、照明装置としては、駐車中の自動車の周辺施設に設けられた自動車をライトアップする車外照明、自動車のヘッドランプ、ハザードランプ及び室内照明の少なくともいずれかを使用することが、駐車位置報知に必要な光量確保などの観点において有利である。
なお、こうしたシステムの採用車両が増えてくると、同じ駐車場で同じシステムを採用する別の自動車同士が遭遇することがあり、これらがもてなし動作部を駐車位置報知のために同時に動作させると、どれが自分の自動車の報知出力なのか識別できなくなる惧れが生ずる。そこで、もてなし制御部は、もてなし動作部の駐車位置報知のための出力動作パターンを変更可能に設定するものとしておけば、そのユーザ固有の出力動作パターンも設定することが可能となり、識別性を高めることができる。
なお、立体駐車場などでは、平面的な駐車位置情報のほかに、階床などの高さ方向の位置情報も加わり、それも含めて駐車位置を忘れてしまった場合には、より一層の苦労を強いられることになる。そこで、自動車に、自動車側又は該自動車の駐車施設側に設けられた、該自動車の高さ方向情報を特定する高さ方向情報特定手段から、該自動車の駐車位置の高さ方向情報を取得する駐車位置の高さ方向情報取得手段を設け、ユーザ側端末装置には、通信手段を介して自動車側から受信した高さ方向情報を出力する高さ方向情報出力部を設けることが有効である。これにより、ユーザに対する3次元的な駐車位置の把握支援を行なうことができ、立体駐車場などでも忘れた駐車位置に容易にたどり着くことができるようになる。高さ方向情報特定手段は、例えば気圧計などを採用することもできるし、立体駐車場などの建物側に設けられた送信装置からの階床情報を受信する階床情報受信装置とすることもできる。他方、前述のGPSは、4衛星以上からの測位電波を受信することで、高さ方向への測位自由度も生じさせることができ、これを高さ方向情報特定手段として活用することも可能である。
上記構成においては、ユーザが自動車から比較的離れている場合の、位置報知機能に重点がおかれていたが、ユーザが自動車に接近してきた場合は、誘導あるいは乗車補助のための機能に重点をおくこともでき、以下のような構成が可能である。すなわち、ユーザ側端末装置と自動車との距離が、予め定められた第二距離以下に接近したとき、もてなし動作部を、自動車に乗り込むために該自動車に接近するユーザを、自動車に向けて案内ないし誘導するために出力動作させるようにする。これは、ユーザが、例えば予め知れている駐車位置に自動車に、搭乗のために接近するとき、もてなし動作部の照明光や音波により案内ないし誘導することで、自動車の周囲の状況を把握しやすくなり、障害物などの危険察知にも対応しやすくなる。また、自動車がその搭乗者を、あたかも自身の主や客人を迎えるごとく、もてなし動作部の照明光や音波によりもてなすことができ、ひいては搭乗(ないし運転)しようとするユーザを喜ばせることができる。
上記案内ないし誘導用の動作を行なわせるか否かを決定する第二距離は、例えば3m以上50m以下に設定するのがよい。第二距離が3m以下では、自動車に相当接近してからでないともてなし動作部から照明光や音波が出力されず、誘導や案内の効果が薄れる。また、第二距離が50mを超えると、誘導や案内の効果が及びにくい遠方からもてなし動作部が動作し、無駄が多くなる。
誘導や案内を行なう場合、もてなし動作部としては、特に照明装置を用いるのが、自動車へのアプローチをライトアップしてユーザを安全に自動車まで誘導する観点において有利である。具体的には、自動車に設けられたヘッドランプ、フォグランプ、ハザードランプ、コーナリングランプ、車両側方に設けられた側方照明、テールランプ、ストップランプ、バックアップランプ及び室内照明の少なくともいずれかを含む照明装置を使用することができる。
もてなし動作部は自動車に搭載されたエアコンとすることもできる。これにより、ユーザが自動車に乗り込む前に、車内のエアコンの動作を開始することができ、ユーザが乗り込む際に車内の温度を適温に近づけることができるので快適である。この場合、ユーザが自動車に向けて接近する途上でエアコンの動作を開始しても、ユーザの比較的近くに自動車が駐車してあるような場合は、エアコンが十分にウォームアップ(あるいはクールダウン)するまでにユーザが自動車にたどり着いてしまい、車内の温度を適温に十分に近づけことができない場合がある。そこで、もてなし制御部は、ユーザが自動車への接近を開始するのに先立って(あるいは、ユーザの自動車への接近とは無関係に)エアコンを予め動作させることにより、車内温度を調整するものとして構成すれば、上記のような不具合を効果的に回避することができる。
また、もてなし動作部は自動車に搭載されたカーステレオ装置とすることができる。この場合、もてなし制御部は、ユーザが自動車に乗り込む際に(つまり、予め定められた一定距離以下にユーザが自動車に接近した際に)、予め定められた音楽が演奏されるように、カーステレオ装置を動作させるものとして構成するとよい。これによると、ユーザが乗り込む直前にカーステレオ装置が動作するので、カーステレオ装置の無駄な動作を抑制することができる。
次に、本発明の自動車用ユーザもてなしシステムにおいては、自動車に設けられ、外部の端末装置と無線通信網を介して通信するホスト側通信手段としての自動車側通信手段と、自動車のユーザが携帯するとともに、自動車側通信手段と無線通信網を介して通信する端末側通信手段を有したユーザ側端末装置とを設けることができる。また、もてなし制御部は、通信手段を介してユーザ側端末装置から動作指令情報を受信することによりもてなし動作部の制御を開始するものとして構成することができる。
上記の構成では、ユーザ側端末装置は、もてなし動作部の動作制御入力部に相当し、その動作指令情報を、無線通信網を介して自動車側に送信するとともに、これを受けた自動車側にてもてなし動作部を遠隔動作させるようにした。通信網を経由することで、無線キーエントリシステムでは電波到達が到底期待できない位置に存在する自動車に対しても、もてなし動作部を動作させることができる。もてなし動作部が例えば照明装置や音波発生装置で構成されていれば、駐車位置の報知やユーザの駐車位置までの誘導等に該もてなし動作部を有効活用することができる。
また、本発明の自動車用ユーザもてなしシステムは、自動車又は駐車中の該自動車の周辺設備に設置される、自動車の位置を特定する自動車位置特定手段と、ユーザ側端末装置に設置される該ユーザ側端末装置の位置を特定する端末装置位置特定手段との少なくともいずれかを備え、もてなし制御部は、位置特定手段が特定する自動車及びユーザ側端末装置の少なくともいずれかの位置情報に基づいて、ユーザ側端末装置と自動車との距離が一定以下に接近したかどうかを認識するものとして構成することができる。自動車側ないしユーザ側端末装置側の位置を特定することで、ユーザ側端末装置と自動車との距離を定量的に把握することができ、該距離に応じたもてなし動作部の動作制御をより適確に行なうことができる。位置特定手段は、例えば周知のGPS装置により構成できる。GPSでは、互いに異なる軌道で地球の上空を周回する複数の人工衛星(米国の軍事衛星が使用されている)から、それぞれ地表に向けて測位データを乗せた電波(以下、測位電波という)が発信されており、このうちの3つ以上の人工衛星からの測位データを受信・解析することにより、受信機の地球上における位置を特定することができる。
例えば、もてなし制御部は、自動車及びユーザ側端末装置のいずれか一方の位置情報と、他方の無線通信網に対するアクセスエリア情報とに基づいて、ユーザ側端末装置と自動車との距離が一定以下に接近したかどうかを認識するものとして構成できる。つまり、自動車及びユーザ側端末装置は、いずれも無線基地局に電波アクセスすることにより通信網に接続するので、その無線基地局が特定できれば、当該無線基地局がカバーするアクセスエリア内に自動車ないしユーザ側端末装置の一方が存在することを容易に把握できる。従って、その情報と、位置特定手段による他方の位置情報とに基づいて、ユーザ側端末装置と自動車との距離を把握することができる。
一方、もてなし制御部は、(位置特定手段による)自動車及びユーザ側端末装置の双方の位置情報に基づいて、ユーザ側端末装置と自動車との距離が一定以下に接近したかどうかを認識するものとして構成することもできる。このようにすると、自動車及びユーザ側端末装置の位置を、前述の位置特定手段により個別に特定すれば、ユーザ側端末装置と自動車との距離をより正確に把握することができる。
万一、ユーザ側端末装置を紛失したり盗まれたりした場合、第三者がそのユーザ側端末装置から動作指令情報を出力すれば、ユーザの自動車はもてなし動作部の作動により、無関係な第三者にその駐車位置(つまり、自動車のありか)を自分で知らせることもありえる。これは、「私の車はここにあるからどうぞ盗んでください」とわざわざ知らせるようなものであり、セキュリティ上の問題が多い。特に、ユーザ側端末装置が、自動車のロック操作部に兼用されている場合は、拾得したユーザ側端末装置により勝手に車を開けられ、車内搭載品を盗み取られたりする惧れもある。そこで、これを防ぐため、ユーザ側端末装置に、ユーザを個人認証するための個人認証手段を設け、該認証が受理された場合にのみ前述の動作指令情報が出力可能となるように構成することが望ましい。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて詳しく説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す自動車用ユーザもてなしシステム(以下、単に「システム」ともいう)1000の概念ブロック図である。該システム1000は、自動車側通信手段(ホスト側通信手段)をなす無線通信装置501と、自動車のユーザが携帯するとともに、自動車側通信手段と無線通信網1170を介して通信する通信装置323(端末側通信手段)を有したユーザ側端末装置1と、自動車側に設けられ、通信装置501,323を介してユーザ側端末装置1から動作指令情報を受信したとき、当該自動車又は自動車の周辺設備(例えば建物)に設けられたもてなし動作部502〜517,1161を動作させるもてなし制御部50とからなる。
もてなし制御部50の要部は、車両位置判定制御部1100、ユーザ接近判定制御部1110及び機能選択制御部1120からなり、これらは各々CPUと、いかに詳述する機能実現プログラムを格納したROMと、その実行エリアとなるRAMとを有したマイクロプロセッサにより構成されている。車両位置判定制御部1100には通信装置501及びワイヤレスチューナ531及びGPS532が接続されている。通信装置501の受信内容はユーザ接近判定制御部1110にも入力される。
ユーザ側端末装置1は本実施形態では携帯電話として構成されている。図1に示すように、マイクロプロセッサで構成された情報判定部310と、これに接続された入出力部311、さらに該入出力部311に接続された表示部(液晶パネル)542及び音発生部(本実施形態ではブザーであるが、携帯電話の着信音発生部でも代用できる)543などからなる。
車両位置判定制御部1100は、例えば自動車の駐車位置の周辺設備(例えば自宅や車庫等の建物)1160側に設けられたGPSから、その位置情報を、無線通信網1170を介して取得することができる。また、自身に接続されたGPS532により自立的に自動車の位置情報を取得することもできる。GPSの構成は周知であるから詳細な説明は省略する。
上記の自動車の位置情報は、ユーザ側端末装置1と自動車との距離、及び該端末装置1を携帯したユーザの自動車に対する接近方向を特定するのに用いられる。携帯電話として構成されたユーザ側端末装置1は、最寄りの無線基地局1171を介して通信網1170に接続するので、無線基地局1171にてユーザ側端末装置1からの通信情報に、該無線基地局1171の位置特定情報を付加して車両位置判定制御部1100に転送する。これにより、車両位置判定制御部1100ではGPS532(ないし、周辺設備1160側のGPS)による自動車の位置と、ユーザ側端末装置1がアクセスする最寄りの無線基地局1171の位置とに基づいて、ユーザ側端末装置1と自動車との距離及びユーザ側端末装置1の自動車に対する相対的な方位を把握することができる。
しかし、より正確にユーザ側端末装置1と自動車との距離及び方位関係を把握するには、ユーザ側端末装置1にもGPS554を設けることで、ユーザ側端末装置1が自立的にその位置情報を取得できるようにしておき、その端末位置情報を、無線通信網1170を介して車両位置判定制御部1100に送信する方式を採用することが望ましい。これにより、車両位置判定制御部1100では、自身に接続されたGPS532による正確な自動車位置と、ユーザ側端末装置1から受信したGPS554による正確な端末位置との双方を取得でき、ユーザ側端末装置1と自動車との距離及び方位関係を極めて正確に把握することができ、また、ユーザ側端末装置1と自動車との距離変化や接近方向変化も事実上リアルタイムに把握できるから、照明装置504〜512及び音波発生装置502,503の動作制御を、よりきめ細かく行なうことができる。
自動車側のGPS532及び端末側のGPS554が特定するユーザ側端末装置1と自動車との各位置情報は、ユーザ側端末装置1が自動車から比較的離れているときに、両者の距離及び方位関係を多少大まかに把握する上で有用である。例えば駐車場等で自動車の駐車位置を見失ったりしたときに、上記の距離が距離(例えば100m以上400m以下)以下に縮小したとき、照明装置504〜512及び音波発生装置502,503の出力により、自動車の駐車位置をユーザに報知する制御に有効に活用できる。また、車両位置判定制御部1100側で把握した自動車の駐車位置をユーザ側端末装置1に無線送信し、ユーザ側端末装置1の表示部542に、端末位置と自動車駐車位置とを地図表示したり、あるいは駐車方角と距離を表示するなど、駐車位置把握支援情報を表示するようにしてもよい。
一方、ユーザ接近判定制御部1110には、ユーザ側端末装置1を携帯したユーザが、自動車にさらに接近したとき、その自動車との位置関係をより詳細に検出するための種々のセンサが接続されている。要部をなすのは、各座席位置に配置され、ユーザがどの座席に向けて接近するかを検出する人センサ522〜525(図1では、運転席センサ522、助手席センサ523、左後部座席センサ524及び右後部座席センサ525を設けているが、図8〜図10に示すように、さらに多く設けてもよい)。また、車内セキュリティ監視用等に、カメラ521、赤外線センサ526、ソナー527及び侵入センサ528等も同様に接続されている。
一方、機能選択制御部1120には、音波発生装置3として、ホーン502、ブザー503が接続されている。また、照明装置(ランプ類)としては、ヘッドランプ504(ビームをハイとローとで切り替え可)、フォグランプ505、ハザードランプ506、テールランプ507、コーナリングランプ508、バックアップランプ509、ストップランプ510、室内照明511及び床下ランプ512が接続されている。これらはいずれももてなし動作部を構成するもので、その動作は、機能選択制御部1120のROMに記憶された制御プログラムが記述するパターンに従い制御される。また、動作パターンは、カスタマイズ部1130により該制御プログラムの内容を変更することで種々に設定可能である。
また、機能選択制御部1120には、他のもてなし動作部として、エアコン514、カーステレオ515、電動シート516及びサイドミラーやバックミラーなどの角度調整用の駆動部517も接続されている。また、駐車中の自動車の周辺設備(建物)にも、自動車をライトアップするための建物側照明1161がもてなし動作部として設けられており、ユーザ側端末装置1との無線通信により動作するようになっている。
図12は、ユーザ側端末装置をなす携帯電話1の電気的構成の一例を示すブロック図である。回路の要部は、入出力部311と、これに接続されたCPU312(認証用特徴情報取得制御手段、認証処理手段、照合手段、複合音声特徴情報演算手段を構成する)、ROM314、RAM313(骨伝導音声情報記憶部及び気導音声情報記憶部となる)等からなる情報判定部310を含む。入出力部311には、入力部305、オンフック/オフフック切換スイッチ306が接続される。また、受話器303はアンプ315とD/A変換器316を介して、送話器304はアンプ317とA/D変換器318を介して、さらに骨伝導マイク340はアンプ320とA/D変換器321を介して、それぞれ入出力部311に接続されている。さらに、入出力部311には、前述のGPS554と音出力部(ブザーあるいは着信音出力部)543も接続されている。
送話器304は、気導音検出部を兼ねるマイクにて構成される。他方、受話器303は本実施形態では骨伝導スピーカで構成され、これと近接して骨伝導音検出部としての骨伝導マイク340が配置されている。骨伝導スピーカの基本構成は、例えば特許第2967777号公報あるいは特開2003-340370号公報等により、骨伝導マイクの基本構成は、例えば実開昭55−146785号公報、特開昭58−182397号公報、実開昭63−173991号公報あるいは特許第3488749号公報等により、各々周知であるため詳細な説明は省略する。いずれも耳か耳下の顎骨などに当てて使用するものである。これらはいずれも認証用特徴情報取得部を構成する。
また、携帯電話1には、他の認証用特徴情報取得部として、顔撮影カメラ341、接触式生体特徴情報検出部をなす面型接触センサ343と、指紋検出部342とを備えている。図11に示すごとく、携帯電話1を握る形態は、利用者によるバラツキはあるものの基本形態はほぼ同じである。すなわち、表示部308が手MHの内側に向くように電話機下部を掌の底に当て、電話機の第一の側面(右利きの人は右側面、左利きの人は逆)に曲げた4本の指14Fをあてがう一方、電話機の第二の側面(右利きの人は左側面、左利きの人は逆)の下半分に親指MSの付け根から側面部を沿わせ、上半分に係る位置にて親指の先端を当てる。入力部305に不用意に触れないようにし、また、指先が顔に当たる不快感を軽減するために、無意識にこういう持ち方になるのである。本実施形態では、これを利用して、親指の先端腹が当たる位置に指紋検出部342を設け、両側面に面型接触センサ343を設けている。
本実施形態では、図13に示すように、面型接触センサ343として、既に説明した、押し圧によって接点抵抗(接点容量でもよい)が変化する感圧接点SPをシート内に複数分散配置したシート状感圧センサモジュールを用いている。個々の感圧接点SPの抵抗値(圧力検出値)は複数ビット信号により諧調的にデジタル変換され、各感圧接点SPの信号値により圧力分布情報が得られる。これにより、第一側(ここでは左)の面型接触センサ343では、親指以外の4本指による把握押圧領域に対応した感圧分布領域PDPが検出され、第二側(ここでは右)の面型接触センサ343では、該圧力分布に親指(及び掌の親指付け根部分)の把握押圧領域に対応した感圧分布領域PDPが検出される。該感圧分布領域PDPの形状(及び圧力分布状態)は個人によって異なるため、特徴情報として利用できる。
顔撮影用カメラ341は例えばCCDカメラからなり、認証処理対象者の顔と表示部308とが正対しているときに、顔を撮影可能な位置となるように、携帯電話1の表示部308に近接して設けられている。これは、認証用の顔画像は、顔の必要部分がカメラ341の視野に収まっていなければならないので、カメラ341に写る撮影用のファインダ画像を表示部308に表示し、認証に好適な姿勢の画像が得られるかどうか(例えば、表示部308内の規定枠内に顔が納まり、基準線に目線を合せるなど)を確認しつつ撮影できるようにするためである。なお、顔撮影用カメラ341に代えて網膜撮影用カメラを設け、網膜の画像を認証用特徴情報として用いることも可能である。さらに、網膜の画像以外にも、アイリス(虹彩)の画像を撮影し、認証用特徴情報として用いることもできる。アイリスの画像を用いる場合、その模様や色の個人性を利用して照合・認証を行なう。特にアイリス模様は後天的形成要素であり、遺伝的影響度も低いので一卵性双生児でも顕著な相違があり、確実に識別できる利点がある。アイリス模様を用いた認証方式は、認識・照合を迅速に行なうことができ、他人誤認率も低い特徴がある。アイリスの撮影は通常のカメラを用いて行なうことができ、この場合、顔撮影用カメラ341に代えて専用のカメラを設けるようにしてもよいし、顔撮影用カメラ341にアイリス接写用のアタッチメントを取り付けて撮影を行なうようにすることも可能である。
入出力部311には、前述の通信装置323が接続されている。通信装置323は、制御部310と接続するための接続インターフェース331と、これに接続された変調器332、送信機333、周波数シンセサイザ334、受信機335、復調器336及び共用器337等により構成されている。制御部310からのデータ信号は変調器332により変調され、さらに送信機333により共用器337を介してアンテナ339から送信される。一方、受信電波はアンテナ339及び共用器337を介して受信機335により受信され、復調器336で復調された後、制御部310のI/Оポート311に入力される。なお、通話を行なう場合は、例えば送話器304から入力された音声信号がアンプ317で増幅され、さらにA/D変換器318によりデジタル変換されて制御部310に入力される。該信号は、必要に応じて制御部310にて加工された後、D/A変換器316及びアンプ315を介して受話器303から出力される。
一方、接続インターフェース331には、制御用電波を発信する制御用電波発信器338がつながれている。制御用電波は共用器337を介してアンテナ339から発信される。そして、携帯電話1が別の通信ゾーン102に移動した場合、網側の無線回線制御局が制御用電波Pの受信状況に基づいて、周知のハンドオーバ処理を行なう。
以下、自動車用ユーザもてなしシステム(以下、単に「システム」ともいう)1000の動作について説明する。まず、図2は、ユーザ側端末装置(携帯電話)1側の処理の流れを示すものである。S200では認証入力を行ない、操作者が自動車のユーザであるかどうかを認証する。この認証処理の詳細については後述する。また、自動車の駐車位置を忘れた場合は、認証受理された後、図11の入力部305から、駐車位置報知要求入力を行なう。この入力内容が、動作指令情報として通信装置323より、図1の無線通信網1170を介してもてなし制御部50に送信される。
S210では、もてなし制御部50からの駐車位置情報が受信可能かどうかを判定する。受信可能な場合は、その駐車位置情報を取得し、S230で取得した情報を用いて自動車と端末との位置関係(距離及び相対的な方向)を特定し、S270でこれを表示部542に表示する。
なお、図2の処理では、自動車側からの複数の電波源を活用し、ある電波源では駐車位置情報を取得できない場合に、S240、S250、S260及びS280により、代替方法として別の電波源を利用して駐車位置情報を取得できるようにしてある(ただし、図1のごとく、自動車側とユーザ側端末装置1側との双方にGPS532,554を設ける場合は、それぞれのGPS532,554による位置情報を無線通信により互いに取得し合えば、両者の相対距離と方向を問題なく取得できるので、これらのステップを省略することもできる)。この場合、S210でもてなし制御部50からの駐車位置情報が直接受信できないようであればS240へ進み、車両搭載されているワイヤレスチューナ531からの出力電波の受信を、電波到来方向のスキャンにより試みる。S250では、スキャン結果として、自動車側から発生られる後述の基準信号電波を受信できるかどうかを判定し、これが受信できなければS280に進んで、近隣に通信可能な自動車が存在しない判定を行ない、その旨を表示部542(図1)に表示する。他方、基準信号電波を受信できる場合は、その基準信号電波の受信強度等から自動車の駐車方向を認識し(S260)、S270に進んでその結果を表示部542に表示する。
次に、図3Aは、もてなし制御部50側の主処理の流れを示すものである。P1では、ユーザ端末1からの動作指令情報を受信し、制御起動する。次いでP2に進み、もてなし準備処理に移る。この処理は自動車内の室温調整を行なうためのものであり、図1のエアコン514を起動させる。このとき、室内の温度設定をユーザ端末1から送信することもでき、もてなし制御部50ではこれを受信して記憶部(本実施形態では、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)で構成されている)610に格納する。そして、もてなし制御部50は、この格納された温度設定情報に基づいて、エアコン514を動作させる。
なお、夏季に車内が極端に高温となっていたり、あるいは逆に厳寒時においては、エアコン514により車内が設定温度に調整されるまでに長時間を要する。この場合、ユーザ端末1から動作指令情報を送信するタイミングを、ユーザ自身の入力操作タイミングにより調整してもよいし、もてなし制御部50側にてタイマー動作させるようにしてもよい。この場合、ユーザ端末1から温度設定の他に時刻設定情報を送信する。もてなし制御部50はこれを記憶部610に格納し、その時刻設定内容に基づいて所定の時刻にエアコン動作を開始させる。なお、時刻設定情報は、エアコンが動作開始する時刻であってもよいし、設定温度に到達するための時刻としてもよい。後者の場合、室内温度を別途設けた温度センサにて検出し、設定温度に到達するための時間を見越して前倒しでエアコン動作を開始させるようにすればよい。いずれの場合も、ユーザが自動車へ乗り込みに向う前に、事前にエアコンを動作させる処理となることは明らかである。
次に、S1へ進んで自動車の位置特定処理を行ない、S2で端末装置1からの駐車位置報知要求信号(動作指令情報)を受信したかどうかを調べる。受信していれば、ユーザ(つまり、端末装置1)と自動車との距離を調べ、それが第一距離(例えば100m以上400m以下に設定される一定値)よりも小さければS4に進み、位置報知動作を行なう。他方、近づいていなければS1に戻り、位置特定処理を繰り返す。このとき、上記第一距離内に自動車がないことを知らせるエラー情報を端末装置1側に返し(S6)、端末装置1ではその受信内容に基づいて、近くに自動車がないことを知らせるメッセージ等を表示部542(図1)に表示するようにしてもよい。
他方、S2で、端末装置1からの駐車位置報知要求信号を受信していなければS7に進み、ユーザ(端末装置1)と自動車との距離が第二距離(第一距離より小さい:例えば3m以上50m以下に設定される一定値)以下に近づいていればS5のもてなし動作に進む。また、第二距離よりも大きければS1に戻り、位置特定処理を繰り返す。
図3Bは、位置特定処理の流れを示すフローチャートである。S300では、GPS532からの測位情報を受信できるかどうかを確認し、受信できているようであればS310に進んでGPSからの測位情報を受け取り、自動車の絶対位置(例えば経緯度表示)を特定する。なお、周知の地図情報と組み合わせ、地図上の位置に変換して特定するようにしてもよい。他方、S300でGPS532からの測位情報を受信できていなければS320に進み、例えば、図1の周辺設備等に搭載されている別のGPSなどからの測位情報が受信できないかを判定する。受信できるようであればS330でこれを受信し、S340に進んで自動車の位置を特定する。他方、S320で代替の測位情報が受信できない場合はS350に進み、情報なしを端末装置1側に通知するとともに、最後の手段として、前述の基準信号を送信する。端末装置1では、前述の通り、その基準信号をもとに自動車との位置関係の特定を試みる。
図4は、位置報知動作の流れを示すものである。本実施形態では、照明装置及び音波発生装置の双方の出力を組み合わせて自動車の駐車位置をユーザに報知するようにしている。また、もてなし動作部の駐車位置報知のための出力動作パターンを、ユーザ固有のものとして識別性を高めるために、変更可能に設定できるようにしている。まず、S11では、予め用意された複数の出力動作パターン(機能選択制御部1120のROMに記憶されている)から、選択されたものを読み出す。また、立体駐車場の場合は、S12にて、4衛星以上からの測位データによりGPS532(図1)が特定した階床情報(高さ方向情報:駐車場側から取得した階床情報であってもよい)を取得し、その階床情報を端末装置1に送信する。図11に示すように、端末装置1側では、受信した階床情報を表示部308に表示する。なお、端末装置1側でも、該端末装置1(つまり、ユーザ)の存在する階床情報をGPS554(図1)により特定できる。この場合、端末装置1の存在する階床と駐車階床とが相違する場合は、図11に示すように、その相違内容が把握可能となる階床情報を表示部308に表示してもよい。
そして、S14では、照明装置と音波発生装置とを組み合わせた種々のパターンにより、駐車位置を報知する出力を行なう。図5及び図6においては、駐車位置報知用に、音波発生装置としてホーン502が使用され、照明装置としては、室内照明511(室内の全体が明るくなるので目立ちやすい)、ヘッドランプ504(照明装置の中では最も明るく、報知性に優れる)、ハザードランプ506(車両の前後及び場合により側面にも配置され、明るく点滅するので種々の方向から認識できる)及びテールランプ507(自動車のリア側では最も目立つ照明である)から、適宜選択されたものが使用されるようになっている。
図5では、各照明の明滅パターンとホーンの吹鳴パターンとをいずれも類似の断続的パターンとし、採用する照明の種別の組み合わせを種々に変更した例を示している。なお、ホーンの吹鳴と照明の点灯とは交互に行なうようにしている。他方、図6では、採用する照明の種別の組み合わせに加え、照明点灯とホーン吹鳴とのパターン内容も種々に変更した例を示すものである。
図4に戻り、S15では、ユーザ(つまり、端末装置1)が自動車に対して前述の第二距離以下に接近したかどうかを調べ、接近していなければS14に戻って駐車位置報知出力を継続し、接近していれば位置報知動作を終了する。すると、図3Aの車両側主処理に戻るから、そのままS5のもてなし動作となる。なお、端末装置1側の入力部305(図11)から、位置報知動作の停止を命ずる入力を行なうことで、端末装置1から自動車側のもてなし制御部50に位置報知動作停止信号を送信し、これを受けたもてなし制御部50側で位置報知動作を強制終了させるようにしてもよい。
図7はもてなし動作の処理の流れを示すものである。まずS21では、ユーザ(つまり、端末装置1)の自動車に対する接近方向を特定する。この接近方向は、図1の人センサ522〜525の検出情報を参照することでより正確に特定することができる。人センサ522〜525は、例えば接近してくる人との距離に応じて出力が変化するもの(例えばレーザ反射式距離センサや近接センサ)を使用でき、どのセンサが強く人を検知しているかによって、自動車に対しユーザが、例えば前方側、後方側及び側方のいずれから接近してきているかを認識できる。また、検知出力の強さによって自動車に対しユーザがどの程度の距離まで接近しているかを認識である。
S22に進み、その接近方向が前方からであればS23に進み、前方用ランプ群を選択する。図8に示すように、前方用ランプ群として、本実施形態では、ヘッドランプ504、フォグランプ505、コーナリングランプ508を使用する。また、接近方向が後方からであればS24からS25に進み、後方用ランプ群を選択する。図9に示すように、後方用ランプ群として、本実施形態では、テールランプ507、バックアップランプ509、ストップランプ510を使用する。それ以外の場合は側方からの接近と判断してS26に進み、側方用ランプ群を選択する。図10に示すように、側方用ランプ群として、本実施形態では、ハザードランプ506、テールランプ507、床下ランプ512を使用する。
S27では、自動車とユーザとの距離を、車両に搭載された人センサ群522〜525の検知出力(必要に応じて前述のGPS532,554が特定する距離情報を併用してもよい)により特定する。このとき、どの人センサの出力が強いかによって、ユーザがどのセンサ位置(つまり、車両部位)に向けて接近しているかも判別できる(つまり、ユーザ接近方向検出手段を構成している)。本実施形態では、この機能を補うために、図8〜図10に示すように、運転席センサ522と助手席センサ523との間、左後部座席センサ524と右後部座席センサ525との間、運転席センサ522又は助手席センサ523と、左後部座席センサ524又は右後部座席センサ525との間に、それぞれ補助人センサ550を設けている。
図7に戻り、自動車とユーザとの距離が特定できたら、その距離が第一上限値(例えば20m以上に設定される)を超えていればS29に進み、遠距離用照明モードとなる。また、第二上限値(例えば5m以上20m未満に設定される)を超えていればS31に進み、中距離用照明モードとなる。それ以外の場合(つまり、第二上限値以下の場合)はS32に進み、近距離用照明モードとなる。図32に示すように、ユーザが自動車から遠いほど(つまり、近距離用照明モード→中距離用照明モード→遠距離用照明モードの順に)、各ランプ(照明)による総光量が大きくなるように(ビーム角度が関与する場合、照明正面に立ったときにユーザが視認する光量とする:例えば、ランプを上向きとすることでハイビーム化する場合は、ロービーム時と光源の強度が変わらなくとも、視認される光量は大きくなる)、個々のランプの発光動作が制御される。これにより、自動車へのアプローチをライトアップしてユーザを安全に自動車まで誘導する効果が高められる。また、個々の人センサ522〜525,550は、各々最も近い位置にあるランプと動作結合されており、近距離用照明モードでは、ユーザを最も強く検知する人センサに結合されたランプを選択的に発光動作させるようにしてある。
なお、ユーザ端末1からの無線指令により制御可能なもてなし動作部として、例えば図1に示すような建物側照明1161を有する周辺設備が、自動車の駐車位置周辺に存在する場合は、その建物側照明1161により自動車をライトアップする動作をもてなし動作に追加してもよい。図32に示すように、遠距離用照明モードでは、夜間の駐車場にて自分の車を照らし出すことで駐車位置がよりわかりやすくなるし、ライトアップにより乗り込み前のユーザの気持ちを高める効果も生ずる。他方、中距離用ないし近距離用照明モードでは、自動車周辺のエリアが広く照らし出されるので、乗り込みの誘導ないし補助の効果が高められ、自動車に乗り込むまでのユーザの経路(足元)上に異物等が存在していても容易に発見することができる。
図8は、ユーザuの接近方向が前方側の場合の動作例を示すものである。遠距離用照明モードではヘッドランプ504をハイビームで点灯し、中距離用照明モードではロービームとして光量を落とす。つまり、光源強度(駆動電圧等で調整できる)及びビーム角度の少なくともいずれかを調整することで、同じランプの視認光量を変化させる方式を採用している。人センサは、正面からユーザuが近づいてくる場合、車両幅方向中央の補助人センサ550の検出強度が最も高く、これを利用して距離判定できる。他方、近距離用照明モードでは、光量のより小さいフォグランプ505あるいはコーナリングランプ508に切り換える。車両中央の補助人センサ550の検出強度が高い場合はフォグランプ505を点灯させ、ユーザuが車両側方に向けて移動し、幅方向端部の人センサ522ないし523の検出強度が高くなった場合は、コーナリングランプ508の対応する側のものを点灯させる。
図9は、ユーザuの接近方向が後方側の場合の動作例を示すものである。遠距離用照明モードではバックアップランプ509、テールランプ507及びストップランプ510の全てを点灯し、中距離用照明モードではテールランプ507及びストップランプ510のみの点灯として光量を落とす。つまり、複数個のランプのうち、点灯させる個数を変化させて総光量を変化させる方式を採用している。人センサは、正面からユーザuが近づいてくる場合、車両幅方向中央の補助人センサ550の検出強度が最も高く、これを利用して距離判定できる。他方、近距離用照明モードでは、バックアップランプ509、テールランプ507及びストップランプ510のいずれかのみの点灯に切り換える。車両中央の補助人センサ550の検出強度が高い場合はテールランプ507のみ(あるいはストップランプ510のみ)を点灯させ、ユーザuが車両側方に向けて移動し、幅方向端部の人センサ524ないし525の検出強度が高くなった場合は、バックアップランプ509の対応する側のものを点灯させる。
図10は、ユーザuの接近方向が側方側の場合の動作例を示すものである。遠距離用照明モードではハザードランプ506、複数の床下ランプ512の全てを点灯し、中距離用照明モードでは、その状態からハザードランプ506のみ消灯して光量を落とす。人センサは、側方正面からユーザuが近づいてくる場合、車長方向中央の補助人センサ550の検出強度が最も高く、これを利用して距離判定できる。他方、近距離用照明モードでは、複数の床下ランプ512のうち、ユーザuに近いもののみの点灯に切り換える。車両中央の補助人センサ550の検出強度が高い場合は中央の床下ランプ512のみを点灯させ、ユーザuが車長方向に移動し、端部の人センサ523ないし524の検出強度が高くなった場合は、対応する側の床下ランプ512の点灯に切り換える。なお、ユーザuの接近に伴い、床下ランプ512の照明角度を変えて、ユーザuを自動車に向けて導くように照明領域を変化させてもよい。
いずれの場合も、近距離用照明モードでは室内照明511も点灯させ、自動車に乗り込もうとするユーザをより丁重にもてなすようにしている。
以上の実施形態では、照明によるもてなし動作が主体になっていたが、図33に示すように、カーステレオ515を用いたもてなし動作を行なうことも可能である。この実施形態では、ユーザが近距離エリアにまで接近してきた段階で、カーステレオ515によりユーザの所望の音楽を演奏開始し、ユーザが自動車400に乗り込もうとするとき、及び乗り込んだ後に、その音楽でユーザをもてなすようにしている。なお、好みの音楽については、CDプレーヤなどの場合は事前にユーザの好みのCDをカーステレオ515にセットしておけばよいし、音楽ライブラリを格納したハードディスク搭載のカーステレオなどの場合は、事前に好みの曲の特定情報を図1の記憶部610に記憶しておくことで、その特定情報が特定する曲を、ユーザ乗り込み時にカーステレオ515から流すことができる。なお、この実施形態では、前述したのと同じ処理の流れで、カーエアコン514が事前に動作開始するようにしてある。また、この他のもてなし動作として、電動シート516あるいはミラー駆動部517により、ユーザ毎に登録されている適正なシート位置やミラー角度に自動調整する動作を行ってもよい。
次に、図11に示すユーザ側端末装置1は、自動車から降りた後も常時ユーザが携帯して持ち歩くものなので、紛失したり盗まれたりする惧れがある。第三者がそのユーザ側端末装置1から動作指令情報を出力すれば、ユーザの自動車は無関係な第三者にその駐車位置(つまり、自動車のありか)を自分で知らせることになる。これは、「私の車はここにあるからどうぞ盗んでください」とわざわざ知らせるようなものであり、セキュリティ上の問題が多い。このユーザ側端末装置1は携帯電話として構成されているので、自動車を利用しない場合もユーザが持ち歩いて電話機能を利用するため、上記問題の発生確率は寄り高い。さらに、図11の入力部305の操作により施錠/開錠の信号が自動車側に無線送信され、図1のドアロック513を遠隔操作できるようになっている(さらには、エンジン始動などの無線指令も可能である)。その結果、ユーザ側端末装置1を拾得した第三者に悪意があれば、該端末装置1を操作することで車を簡単に開けられ、車自体や車内搭載品などを盗み取られたりする惧れがある。特に、本発明の場合、ユーザの駐車位置忘れの便宜を図るため、上記のごとく、ユーザ側端末装置1から動作指令情報を送信すれば、照明やホーン(もてなし動作部)により自動車の所在位置を知らせてくれるようになっている。しかし、悪意ある第三者の手にユーザ側端末装置1が渡った場合、動作指令情報が簡単に送信できるようになっていると、ユーザの自動車の駐車位置を本来知るはずもない第三者に、わざわざ駐車位置(つまり、自動車のありか)を知らせてしまうことになる。
そこで、これを防ぐため、ユーザ側端末装置1には、ユーザを個人認証するための個人認証手段の機能が具備されており、既に説明したごとく、該認証が受理された場合にのみ前述の動作指令情報(当然、ドアロック部513への自動車の開錠指令も)が出力可能となるように構成されている。
以下、その認証機能部の構成例につき説明する。この実施形態では、認証処理対象者に携帯電話を、認証処理以外の電話機能使用時と同じ状態で把握保持する電話使用把握保持状態にて保持させたとき、該認証処理対象者の手が接触する位置に設けられた、該手の生体特徴情報を検出する接触式生体特徴情報検出部と、認証処理対象者に該携帯電話を、電話使用把握保持状態にて保持させたとき、該認証処理対象者の顔を撮影可能な位置に設けられる顔撮影用カメラと、認証処理対象者の音声情報を骨伝導音にて検出する骨伝導音検出部と、認証処理対象者の音声情報を気導音にて検出する気導音検出部と、からなる群より選ばれる2以上のものを含んだ認証用特徴情報取得部を設け、電話使用把握保持状態にて2以上の認証用特徴情報取得部による認証用特徴情報の取得を、指定された少なくとも2つのものについて同時に実行し、2以上の認証用特徴情報取得部が各々取得した個別の認証用特徴情報に基づいて、認証処理対象者の認証処理を行ない、認証用特徴情報の取得が、指定された少なくとも2つ認証用特徴情報取得部について同時になされていない場合には、認証処理対象者の受理認証を行なわないようにする。
図12に示すユーザ側端末装置1のROM314内には、無線電話通信の基本制御プログラムである通信プログラムと、液晶モニタ等からなる表示部308の画面表示を司る表示プログラムが搭載される。また、図14に示すように、ROM314内には、携帯電話1のユーザが正規ユーザであるか否かを認証するための認証用プログラム(CPU312にて実行されることで、認証処理手段を実現する)も搭載されている。本実施形態において認証処理は、具体的には気導音の音声波形と骨伝導音の音声波形の双方を併用した話者認識・照合処理により行われる。上記の認証用プログラムは、メインプログラム201と、該メインプログラム201が利用するサブモジュール群、具体的には気導音サンプリングモジュール202、骨伝導音サンプリングモジュール203、気導音/骨伝導音位相差演算・照合判定モジュール204、気導音/骨伝導音スペクトル演算・照合判定モジュール205、顔画像サンプリングモジュール207、顔画像照合・判定モジュール208、指紋サンプリングモジュール209、指紋照合・判定モジュール210、前述の把握押圧領域を検出するための感圧分布測定モジュール211、感圧分布照合・判定モジュール212等からなる。これらのプログラム群は、いずれも図12のRAM313をワークエリアとしてCPU312により実行されるものである。
また、認証用マスターデータ(EEPROM322内)として、音声による認証をスペクトル照合処理にて行なう場合(関与するモジュールは符号205,206)に使用する音声スペクトルのマスターデータ、具体的には気導音音声スペクトルマスターデータ221、骨伝導音音声スペクトルマスターデータ222及びそれらの差分スペクトルのマスターデータ223が用意されている。また、顔画像マスターデータ224、指紋マスターデータ225及び感圧分布マスターデータ226もそれぞれ用意されている。これらのデータは、認証処理を実施するのに先立って、気導音及び骨伝導音の場合は、正規ユーザ(認証特定対象者)に、照合用として予め定められた音(「おん」)、単語ないし文を発音させて、これを受話器303(気導音)及び骨伝導マイク340(骨伝導音)により波形検出し、周知のフーリエ変換演算を施してスペクトル化することにより作成されるものである。また、顔画像マスターデータ224(図20)、指紋マスターデータ225及び感圧分布マスターデータ226(図21、図22)も、それぞれ顔撮影カメラ341、指紋検知ユニット342及び面型接触センサ343により、正規ユーザから事前に取得されたものが用意されている。これらのデータは、ユーザ毎に異なるデータになることと、セキュリティレベル向上等のため照合元音声特徴情報を随時更新できるようにするために、書き換え可能なROM、具体的には、図12のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)322内に書き換え可能に記憶されており、必要に応じてRAM313の認証用データメモリ内にロードして利用される。
携帯電話1の使用方法は、電話部分については周知であるので詳細な説明は省略し、その使用に先立つ認証処理について以下に詳しく説明する。図24は、メインプログラム201(図14)による認証主処理の流れである。認証処理を行なうためには、照合用のデータ登録などを含む初期化処理を行なう必要がある(S1)。この初期化処理は、照合用マスターデータの更新等を行なう場合を除き、一度行なえば、その後はスキップされるものである。S3は処理の中心をなす認証処理であり、その認証結果により、携帯電話1の機能利用を許可するか否かを示す認証用フラグが、例えばRAM313(図12)内に立てられる。S5では、その認証フラグをリードし、規定の条件を満たしている場合にロック解除(S7:つまり、利用許可)、満たさない場合にロック非解除(S8:つまり、利用不許可)の流れとなる。
認証によりロック解除される携帯電話1の機能については、周知の電話機能(電話通信網ないしインターネットなどへの接続やメール機能等も含む)に限られるものではなく、例えば、自動車のロック/ロック解除や、エンジン始動、ヘッドライトや室内照明の点灯・消灯など、自動車機能の無線遠隔操作ユニット機能とすることもできる。
認証処理の具体的な説明に入る前に、初期化処理と音声認識処理との各処理の流れを、図15〜図19を用いて説明する。そのいずれにおいても、処理の主要部は、音声データの取得と加工を受け持つ音声データ処理からなる。話者認証技術では、セキュリティ向上等を目的として、認証処理対象者に認証用の音声を発音させるための手法が種々考案され、方式によって初期データの取得方法も異なるが、いずれも手法としては周知であるので概略だけ説明する。
(1)文字(あるいは音(例えば母音))を一文字だけ発声させる方法
発声させる文字を表示等により指定して発生させ、サンプリングを行なう。
(2)複数文字を組み合わせて逐次発声させる方法
基本的には(1)と同じ。発声の順序を表示等により誘導し、順次波形のサンプリングを行なう。実際の照合時には、発声順序を固定にしてもよいし、乱数を用いて発声順序を毎回変えるようにしてもよい(後者の場合、認証時に指定される文字の発声順序がランダムに変化されるので、固定順序で発声したものを録音しておいても役に立たなくできる利点がある。
(3)単語を発声させる方法
使用する単語は1種類のみとしてもよいし(この場合(2)と同じになる)、複数種類の中から選択させる方法もある。後者の場合(以下、図11を参照のこと)、照合先となる単語の選択リストを画面308に表示し、入力部305にて選択を行った後、選んだ単語の発声・サンプリングを行なう。また、文字数(あるいは録音時間)を指定して、ユーザの好みの単語を入力部305にて任意に入力し、発声・サンプリングする方法もある。この場合、その単語がパスワード代わりになることが明らかである。また、より手の込んだ方法としては、正規ユーザにしか回答がわからない質問を音声出力させ、これに対応した登録済みの回答を音声入力させる方法もある。この場合、初期化処理では、出力すべき質問内容と、それに対する回答内容の、各入力ないし選択が必要となる。
(4)文を入力する方法
基本的には(3)と同じであり、質問/回答形式を採用する場合は、複数の質問と回答とを対話形式で入力する方法もありえる。
骨伝導音と気導音とで比較した場合、骨伝導音の方が声帯に近い分、母音などの声帯振動に由来した音波成分が気導音より強調される傾向にある。また、摩擦音や破裂音は、舌や唇などの声帯以外の作音要素が関与するため、気導音のほうがより強調されて現れる。従って、骨伝導音と気導音との波形ないしスペクトル上の差(特に差分スペクトルなど)に基づいて認証を行なう場合は、認証対象となる音声波形データ(骨伝導音及び気導音)として、母音、摩擦音及び破裂音を含むもの(好ましくは、最も多く含まれる音がこれらの音種のいずれかとなる音列:例えば、「さしすせそ」、「しししんちゅうのむし」、「あいうえお」など:もちろん、「さ行」、「た行」あるいは「あ行」の単音でも可)を指定することが望ましいといえる。また、同じ母音でも、調音に舌の前部を使う「い、え」などの音は気導音でより明瞭であり、逆に舌後部を使う「う、お」などの音は骨伝導音で明瞭であるから、「いえ(家)」「こうぼ(酵母)」など、前者又は後者のどちらかを主体に含む音列を指定することも効果的である。
具体的な処理は、例えば図25の流れに従って実行できる。S501では、指定された音声の入力を送話器304と骨伝導マイク340の双方を用いて入力する。S502では、そのサンプリングを行なう(図14の気導音サンプリングモジュール202及び骨伝導音サンプリングモジュール203の実行により実施される)。ユーザは要求された音列を1回だけ発するので、サンプリングは時系列的には同時に行われなくてはならない(従って、これを用いて実施される後述の第一認証処理では、2つの認証用特徴情報をなす骨伝導音と気導音との取得が同時に実行されることが明らかである)。この場合、単一のCPUを用いる場合は、図26に示すような時分割による並列処理として実行する。具体的には、S101においてサンプリングカウンタをリセットし、以下、サンプリングカウンタをインクリメントしながら、気導音用のマイク入力ポートのリード(S102)とリード値のメモリ(RAM313)への書き込み(S103)、骨伝導マイクの入力ポートのリード(S104)とリード値のメモリへの書き込み(S105)を交互に繰り返えす。サンプリングするべき音声データの長さに応じて総サンプリング時間(サンプリングカウンタの値で代用できるが、他のタイマー手段を用いてもよい)を決めておき、タイムアップによりサンプリングを打ち切るようにしておくと(S107)、骨伝導音音声波形と気導音音声波形とを同時サンプリングしない限りは、両音声のデータを正常に取得することは不可能となり、例えばテープレコーダ等を用いた順次音声入力等による誤魔化し等を効果的に防止することができる。
なお、単語や文による音声データの入力を行なう場合は、定められた内容(意味)の音声の入力が完了したか否かを周知の音声認識技術により判別し、完了していればサンプリングを打ち切るように構成することもできる。この場合、タイマー手段は必ずしも必要でなくなる。また、ハードウェアは幾分複雑化するが、気導音音声と骨伝導音音声のサンプリングを、個別の(つまり、2つの)CPUにて独立して行なうこともでき、この場合は、時分割処理を行なわなくとも両音声波形の並列サンプリングが可能となる。
図25に戻り、上記のようにして気導音と骨伝導音との各音声波形のサンプリングを終了したら、S503にて、各音声が同時にサンプリングされたものであるかどうかをチェックする。チェック方法としては種々考えられるが、例えば、気導音と骨伝導音とが故意にずれたタイミングで入力されていれば、どちらかがサンプリング時間外にはみ出し、取得したデータには大きな空白期間が生ずるはずであるから、これを利用する方法がある。この場合、取得した気導音波形と骨伝導音波形の少なくともいずれかに、音声振幅が予め定められた下限値以下となる期間が一定以上継続しているか否かをチェックし、そのような期間が存在していれば同時性なしと判定する。S503にて同時性なしと判定された場合はS511に進んで処理を打ち切り、エラーないし警告出力を行なう。
同時性を充足していたらS505及びS506へ進み、検出された気導音音声波形データと骨伝導音音声波形データをメモリに記憶・登録する。以下は、認証に用いる複合音声特徴情報の演算処理となる(複合音声特徴情報演算手段の機能が実現されている)。S507では複合音声特徴情報として、気導音音声波形と骨伝導音音声波形との位相差を演算する(気導音/骨伝導音位相差演算・照合判定モジュール204の実行により実施される)。図18に示すように、気導音音声波形と骨伝導音音声波形とは同一の音声を個別のマイクにより同時にサンプリングしたものであり、サンプリング開始タイミングを基準に波形を重ね合せたときの両波形の位相を基準重ね合わせ位相とする。2つの波形は、同一の音声に基づき共通の周波数成分を多く含むので、図19に示すように、両波形データの重ね合わせ位相を、基準重ね合わせ位相にて固有に存在していた位相差(つまり、求めるべき位相差)φが解消されるように相対的にシフトして差分波形を演算すれば、該差分波形の積分振幅(平均振幅)は、その重ね合わせ位相にて最小化される(図19の一番下を参照)。そこで、差分波形の積分振幅を演算しつつ両波形データの重ね合わせ位相を種々に変化させ、該積分振幅が最小化される重ね合わせ位相を見出せば、これを求めるべき両波形の位相差φとして得ることができる。
なお、認証処理に用いる個人特徴情報として利用することを考慮すると、求めるべき位相差φに一義的に対応したパラメータが得られればこと足りるので、複合音声特徴情報としては、差分波形の積分振幅が最小化される位相差に限らず、以下のもので代用することも可能である。
(1)差分波形の積分振幅が最大化される位相差
(2)加算波形の積分振幅が最小化される位相差
(3)加算波形の積分振幅が最大化される位相差
以下、差分波形の積分振幅が最小化される位相差φを求める処理を例にとって、図27のフローチャートにより説明する。S201では、重ね合わせ位相差Σt(波形は種々の正弦波波形の重ね合わせになるので、位相差の演算単位は角度ではなく時間とする)をリセットする。次いで、気導音音声波形と骨伝導音音声波形との一方を第一波形、他方を第二波形として、S202で第二波形の位相を予め定められた微小時間Δtだけシフトし、第一波形は固定として、S203で差分波形を演算する。S204では、その差分波形の積分振幅Aを演算する。積分振幅の演算方法は周知であるが、例えば次のようにして計算できる。まず、波形をf(t)として、各サンプリングタイミングtに対応するf(t)の値を全て加算してサンプリング数Nで割り、波形中心線f0を求める。次いで、各tの値につき|f(t)−f0|を演算し、これを全てのtについて加算してNで割れば積分振幅が得られる。S206では、そのときのΣtの値を位相差φとし、積分振幅Aの値と対応付けて記憶する。
次いで、S205でΣtをΔtだけインクリメントし、Σtが予め定められた最大値Σtmaxに到達するまでS202〜S206の処理を繰り返す。認証用に指定された音声としてユーザが自然に発声できることを考慮すれば、音声サンプルの長さは例えば1秒以上確保することが望ましい。位相差を見出すのに必要な波形シフト量は、0.5〜2波長分もあれば十分なので、人の声の周波数が平均的には1〜2kHzであることを考えれば、Σtは0.5〜2ms位に設定するのがよい。また、サンプリング周期Δtは、Σtの1/1000〜1/10程度とすることが望ましい。なお、第二波形のシフトの区間は、基準重ね合わせ位相差を原点として、正又は負の一方向にのみ区間設定して演算してもよいし、正負のそれぞれに区間設定して演算するようにしてもよい。
以上の演算が終了すれば、S208に進み、記憶されている積分振幅Aの最小値A0を見出し、S209でそのA0に対応する位相差φを求めるべき位相差φ0として決定する。なお、骨伝導音と気導音との間には、図16に示すように、スペクトル上少なからぬ差異があり、互いに共通しない周波数成分が存在する(例えば、骨伝導音の場合、周波数の高い音域のスペクトル強度が欠落しがちとなる)。従って、上記位相差を演算する際には、共通成分の多い周波数域をフィルタリングにより抽出してから波形演算を行なう方が望ましい場合がある。以上で位相差演算の説明を終わる。
図25に戻り、S508及びS509では、気導音と骨伝導音との各波形の周波数スペクトルを演算し、結果を記憶する。この演算は、既に述べたごとく原波形に対し周知のフーリエ変換処理を施すことにより実施できる。ただし、話者認識においては、図15の上に示すような微細構造を含んだスペクトル波形よりも、下に示すようなスペクトル概形(主に、声の質を反映した情報である)の方が測定の再現性に優れ、かつ個人識別情報としても十分に有効であり、照合処理も容易であることが知られている。このスペクトル概形はスペクトル包絡とも称され、周知の種々の音声分析アルゴリズム(例えば、ノンパラメトリック分析法による場合は、短時間事故相関分析法、短時間スペクトル分析法、ケプストラム分析法、帯域フィルタバンク分析法あるいは零交差数分積法など、パラメトリック分析法による場合は、線形予測分析法、最尤スペクトル推定法、共分散法、PARCOR分析法、LSP分析法など)により抽出・演算が可能である。
図25に戻り、S510では、図19に示すごとく、上記のようにして得られた気導音と骨伝導音との周波数スペクトルの差分を演算し、差分スペクトルデータとして記憶する。以上の処理は、図14の気導音/骨伝導音差分スペクトル演算・照合判定モジュール205の実行により実施される。以上で、音声データ処理の説明を終わる。
次に、図23により、初期化処理の流れについて説明する。S301の音声データ処理では、正規ユーザ(認証特定対象者)自身の声により音声入力を行ない、既に説明した通りの方法で位相差、気導音ないし骨伝導音の周波数スペクトルないし差分スペクトルのデータを作成し、S302にて、これらを、この後の音声認証処理で使用するマスターデータ(標準音声特徴情報:標準位相差、標準周波数スペクトルあるいは標準差分スペクトル)としてEEPROM322(図12)に登録する。また、S303〜S305では、顔撮影カメラ341、指紋検知ユニット342及び面型接触センサ343により、顔画像マスターデータ241(図20)、指紋マスターデータ243(図21)及び感圧分布マスターデータ226(図22)をそれぞれ取得し、登録する。
例えば、骨伝導音と気導音とを認証用特徴情報として同時取得する音声認証処理を以下のようにして実施することができる。まず、ユーザは認証のための指定の音声を入力する。これを用いて前述の音声データ処理を実行し、位相差φを演算する。そして、その位相差φをマスターデータとして記憶されている標準位相差φ0と比較する。ここでは、差分φ−φ0を演算している。次いで、位相差φと標準位相差φ0との偏差が許容範囲内であるか否かを調べ、許容範囲内であれば認証フラグを許可にセットし、範囲外であれば非許可にセットする。なお、標準位相差φ0をマスターとして登録するのに代え、標準位相差φ0を包含する許容位相差範囲(最大値φmaxとφminとで与えられる)を登録しておき、φが当該範囲に属しているか否かにより認証を行なうこともできる。
なお、音声データ処理の実行後、図16に示す気導音と骨伝導音との差分スペクトルの演算結果を読み出し、差分スペクトルのマスターデータ(図14:符号223)と比較するとともに、両者が一致と判定されれば認証フラグを許可にセットし、範囲外であれば非許可にセットするようにしてもよい。
図16に示すように、気導音スペクトルと骨伝導音スペクトルとは、主要部分は共通しているが、特定の周波数帯ではスペクトル強度に顕著な差が見られる(例えば、高域側の成分は気導音スペクトルのほうが骨伝導音スペクトルよりも強く現れる)。そこで、該周波数帯での差分スペクトルの形状をマスターと比較することにより、一致・不一致の照合を行なうことができる。特に、気導音スペクトルと骨伝導音スペクトルとの一方に存在し、他方には存在しないスペクトル包絡のピーク(図16で「×」にて示すようなもの)であって、当該ピーク位置が認証すべき個人によって変動する場合、差分スペクトルにて該ピークを検出し、そのピーク位置(周波数)の照合により、精度の高い認証照合を簡便に行なうことができる。
なお、骨伝導音と気導音との各スペクトルを個別にマスターと照合する音声認証処理を行なうことも可能である。気導音と骨伝導音とのいずれの周波数スペクトルも、図16に示すように、スペクトル包絡において、音声に応じて固有のピーク位置を生ずるので、このピークの個数と位置により、入力された音声(例えば単語や文字)が、マスターが示す音声と同じであるか否かを識別できる(つまり、音声認識)。また、音声の内容が同じであれば、ピークの位置や強度(あるいは、ピーク間の強度比)をマスターと比較し、その一致・不一致に応じて正規ユーザかそうでないかを認証できる(つまり、話者認識)。
以上は、図30に示すように、電話使用保持状態として、携帯電話1の受話器を顔に当てて通話する保持状態である顔当接型保持状態を使用し、気導音音声と骨伝導音声との双方に基づいて認証処理を行なう場合を例に取った。しかし、図31に示すように、電話使用保持状態として、携帯電話の表示部及び顔撮影用カメラが認証処理対象者の顔と正対する保持状態である顔正対型保持状態を利用して認証処理を行なうこともできる。
図29は、その場合の認証処理の第一例を示すものである。ここでは、気導音と顔画像とが認証用特徴情報として同時取得される処理となっている。S601では顔画像(I)を撮影する。次いで、表示部に予め決められた質問が表示され、その回答を音声入力する。顔画像撮影、質問表示、回答音声入力は、この順で2回繰り返して行われ、最後にもう一度顔画像を撮影する(S601〜S607)。S608では、3回撮影した顔画像(I)〜(III)がマスターと一致するかどうかを照合する(図10参照)。また、S610及びS612では、2回取得した回答音声(I)(II)(気導音のスペクトル)をマスターと照合する。S609,S611,S613では、それぞれの照合の一致不一致について判定し、全て一致の場合にのみS614に進んで認証フラグを許可にセットし(受理認証)、1つでも不一致があればS615に進んで認証フラグを非許可にセットする(棄却認証)。
ここで、3度撮影した顔画像のうち、最初か最後のどちらかはマスターとの照合により認証することが望ましいが、残りの2つは、虚偽認証等を防止する判定ができればよく、カメラの視野から顔が外れていないかどうかを確認する簡単なパターン照合処理に置き換えることができる。図28に、その一例を示す。2つのパターンがカラーあるいは諧調を有したものであれば、S701でそれぞれ二値化を行なう。S703〜S706では、パターンフレーム間の対応するピクセルを順次リードし、ピクセルの設定値(0か1)の排他的論理和を演算する。パターンが動いていなければ対応するピクセルの設定値は等しく、排他的論理和の値は0となり、パターンが動けばピクセル不一致となって排他的論理和の値は1となる。この排他的論理和の値を各ピクセルについて繰り返し行ない、カウンタKに加算してゆく(S707)。パターンに異常な動きがあれば変化ピクセルの数が増え、排他的論理和のカウンタKの値も大きくなる。S709〜S714では、そのKの最終的な値をフレーム内ピクセル総数Mで割り、この値が許容値以下であれば一致判定を、許容値を超えれば不一致判定を行なう。
上記処理は、顔画像に限らず、後述する指紋画像や感圧分布パターンについても同様に適用できる(接触変化確認処理)。顔画像の撮影中に手による保持が解除されれば、検知される指紋画像や感圧分布パターンに変化が現れ、異常として棄却認証することができる。また、手による保持中(つまり、指紋画像や感圧分布パターンの検出中)に、顔画像が不在になった場合は、顔画像パターンに変化が現れるので、これも異常として棄却認証することができる。
図29の流れにおいては、複数種類の認証用特徴情報による複数の認証処理を実施するのであるが、認証用特徴情報の取得は処理の前段で一括して行ない、それを用いた認証処理は後段で一括処理するようにしている。これは、認証用特徴情報の取得処理を、連続的かつ速やかに行なうことで冗長時間を廃し、順次的な代替虚偽認証を行ないにくくするためである。顔画像、指紋、感圧分布及び音声入力は、処理上は順次的であるが、顔画像、指紋及び感圧分布の情報取得は、それぞれ1フレームのパターン取得処理に過ぎないから、いずれも概ね1〜10ms程度の所要時間であり、この3つの情報取得には長くとも1秒あれば十分である。他方、音声入力については、音声フレーズの入力時間が3〜20秒程度であるから、処理上の冗長期間の占める比率が50%以下に十分制限でき、代用虚偽認証を実行しようとする犯罪者に「代用品」を交換する時間的な余裕を与えることがない。
例えば、S601に先立って、カメラ341に写るファインダ画像を表示部308に表示して、カメラ341に対する顔の位置合わせを促し、確定ボタン(入力部305のどれかのキーに割り振っておくか、別途認証ボタンを設ける)を押す等により起動信号を与えれば、S601〜S607までの処理が、ユーザ操作によるブレークが不可能な状態で一気に実行されるようにしておくとよい。また、S602ないしS605での質問に対する回答のインターバルは、正規ユーザであれば即答できるはずなので直ちに音声サンプリング処理に移行し、回答に必要な時間を経過すれば自動的に次のステップに進むようにする。他方、S601、S604、S607の画像撮影はいずれも数ms程度の瞬時に完了するから、特にシャッター音出力や撮影メッセージの表示等による通知を行なわなければ、処理上はユーザからみて、画面上に質問表示するたびに間髪入れずに答えを音声入力するだけの流れとなり、その間、顔が何度も撮影されていることには全く気付かない。その結果、ユーザは携帯電話1とあたかも会話するごとく簡単な音声のやり取りをするだけで、内部的には画像照合も含めた複雑な処理を行っている実感もなく、平易な気分で認証処理を終えることができる。
上記のように冗長時間を短縮すれば、例えば、顔画像の撮影が先に行われ、相当の冗長期間経過後に指紋や感圧分布の入力が行われたとすると、顔画像の撮影中に、携帯電話が手で保持されていない状態で指紋や感圧分布の検出可能時間が経過してしまう。つまり、指紋や掌などの情報源が不在の状態で制的に情報取得処理が進められ、形骸化された空白の指紋ないし感圧分布の情報だけが残る。これを認証処理に供すれば、必然的に棄却認証となるから、目的を達することができる。
本発明の自動車用ユーザもてなしシステムの、電気的構成の一例を示すブロック図。 そのユーザ側端末装置での処理の流れを示すフローチャート。 同じく自動車側での処理の流れを示すフローチャート。 図3Aの位置特定処理の流れを示すフローチャート。 図3Aの位置報知動作の処理の流れを示すフローチャート。 駐車位置報知のためのもてなし動作部の、種々の動作パターンを示すタイミングチャート。 図5に続くタイミングチャート。 図3のもてなし動作の処理の流れを示すフローチャート。 もてなし動作の第一例を示す模式図。 同じく第二例を示す模式図。 同じく第三例を示す模式図。 本発明におけるユーザ側端末装置として使用する携帯電話の一例を示す外観斜視図。 図1の携帯電話の、電気的構成の一例を示すブロック図。 面型接触センサによる感圧分布の検知例を示す模式図。 図12のROM及びEEPROMの記憶内容を示す模式図。 音声スペクトルとスペクトル包絡の例を示すグラフ。 気導音と骨伝導音との個別の周波数スペクトルと、それらの差分スペクトルとの概念図。 音声波形にフィルタリングを施して用いる概念を示す模式波形図。 気導音と骨伝導音との位相差を説明する模式波形図。 気導音と骨伝導音との位相差を波形差分により求める方法の説明図。 顔画像による認証の概念図。 指紋による認証の概念図。 指紋による感圧分布の概念図。 初期化処理の流れを示すフローチャート。 認証主処理の流れを示すフローチャート。 音声データ処理の流れを示すフローチャート。 気導音/骨伝導音波形サンプリング処理の流れを示すフローチャート。 気導音/骨伝導音位相差演算処理の流れを示すフローチャート。 顔画像ないし手の生体情報の動きを検出するパターン照合処理の流れを示すフローチャート。 認証処理の別例の流れを示すフローチャート。 顔当接型保持状態の説明図。 顔正対型保持状態の説明図。 距離に応じて段階的に照明によるもてなしを行なう概念図。 もてなし動作の第四例を示す模式図。
符号の説明
1 ユーザ側端末装置
50 もてなし制御部
323 無端末側通信装置
501 自動車側通信装置
502,503 音波発生装置
504〜512 照明装置
532 GPS(自動車位置特定手段、高さ方向情報取得手段)
554 GPS(端末位置特定手段)
1170 無線通信網

Claims (15)

  1. 駐車中の自動車又は該自動車の周辺設備に設けられ、外部の端末装置と通信するホスト側通信手段と、
    前記自動車のユーザが携帯するとともに、前記ホスト側通信手段と前記無線通信網を介して通信する端末側通信手段を有したユーザ側端末装置と、
    少なくとも前記自動車に設けられ、該自動車に乗り込むために接近する前記ユーザと該自動車との距離を検出するユーザ距離検出手段と、
    駐車中の自動車又は該自動車の周辺設備に設けられ、前記ユーザの該自動車への接近時又は乗り込み時において、該ユーザを乗り込みのために誘導し、乗り込みを補助し、又は、乗り込みに際してもしくは乗り込んだ後のユーザへサービスするための、もてなし動作を行なうもてなし動作部と、
    前記もてなし動作部の動作内容を、前記ユーザ距離検出手段が検出する前記ユーザと前記自動車との距離に応じて変化させるもてなし制御部と、
    を備えたことを特徴とする自動車用ユーザもてなしシステム。
  2. 前記もてなし制御部は、既に動作中のもてなし動作部の停止、及び未動作のもてなし動作部の動作開始の少なくともいずれかに基づいて、前記ユーザと前記自動車との距離に応じて前記もてなし動作部の動作内容を段階的に変化させるものである請求項1記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  3. 前記もてなし動作部が照明装置である請求項1又は請求項2に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  4. 前記もてなし制御部は、前記ユーザ側端末装置と前記自動車との距離が縮小するにつれて総照明光量が減少するように、前記照明装置を点灯制御する請求項3記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  5. 前記もてなし制御部は、前記自動車に対する前記ユーザの相対的な接近方向を検出するユーザ接近方向検出手段を備え、前記照明装置のうち、該接近方向に対応する位置に設けられたものを選択的に動作させる請求項3又は請求項4に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  6. 前記もてなし制御部は、前記ユーザ側端末装置と前記自動車との距離が、予め定められた第一距離以下に接近したとき、前記もてなし動作部を、前記自動車の駐車位置を前記ユーザに報知するために出力動作させる請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  7. 前記第一距離が100m以上400m以下の範囲内に設定される請求項6記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  8. 前記照明装置として、駐車中の自動車の周辺施設に設けられた前記自動車をライトアップする車外照明、前記自動車のヘッドランプ、ハザードランプ及び室内照明の少なくともいずれかを使用する請求項6又は請求項7に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  9. 前記もてなし制御部は、前記ユーザ側端末装置と前記自動車との距離が、前記第一距離よりも小さい第二距離以下に接近したとき、前記もてなし動作部を、前記自動車に乗り込むために該自動車に接近する前記ユーザを、前記自動車に向けて案内ないし誘導するために出力動作させる請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  10. 前記第二距離が3m以上50m以下に設定される請求項9記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  11. 前記もてなし動作部として、前記自動車に設けられたヘッドランプ、フォグランプ、ハザードランプ、コーナリングランプ、車両側方に設けられた側方照明、テールランプ、ストップランプ、バックアップランプ及び室内照明の少なくともいずれかを含む照明装置が使用される請求項9又は請求項10に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  12. 前記もてなし動作部は前記自動車に搭載されたエアコンであり、前記もてなし制御部は、前記ユーザが前記自動車への接近を開始するのに先立って前記エアコンを予め動作させることにより、車内温度を調整するものである請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  13. 前記もてなし動作部は前記自動車に搭載されたカーステレオ装置であり、前記もてなし制御部は、前記ユーザが前記自動車に乗り込む際に、予め定められた音楽が演奏されるように、前記カーステレオ装置を動作させる請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  14. 前記自動車に設けられ、外部の端末装置と無線通信網を介して通信する前記ホスト側通信手段としての自動車側通信手段と、
    前記自動車のユーザが携帯するとともに、前記自動車側通信手段と前記無線通信網を介して通信する端末側通信手段を有したユーザ側端末装置とが設けられ、
    前記もてなし制御部は、前記通信手段を介して前記ユーザ側端末装置から動作指令情報を受信することにより前記もてなし動作部の制御を開始する請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
  15. 前記ユーザ側端末装置には、前記ユーザを個人認証するための個人認証手段が設けられ、該認証が受理された場合にのみ前記動作指令情報が出力可能とされている請求項14記載の自動車用ユーザもてなしシステム。
JP2004253024A 2004-08-31 2004-08-31 自動車用ユーザもてなしシステム Expired - Fee Related JP4419758B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004253024A JP4419758B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 自動車用ユーザもてなしシステム
US11/210,779 US7439849B2 (en) 2004-08-31 2005-08-25 User welcoming system for an automobile
DE102005041261.0A DE102005041261B4 (de) 2004-08-31 2005-08-31 Nutzerbegrüssungssystem für ein Kraftfahrzeug
FR0508932A FR2874557B1 (fr) 2004-08-31 2005-08-31 Systeme d'accueil d'utilisateur pour une automobile

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004253024A JP4419758B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 自動車用ユーザもてなしシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006069296A true JP2006069296A (ja) 2006-03-16
JP4419758B2 JP4419758B2 (ja) 2010-02-24

Family

ID=35745905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004253024A Expired - Fee Related JP4419758B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 自動車用ユーザもてなしシステム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7439849B2 (ja)
JP (1) JP4419758B2 (ja)
DE (1) DE102005041261B4 (ja)
FR (1) FR2874557B1 (ja)

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007029685A1 (ja) * 2005-09-05 2007-03-15 Calsonic Kansei Corporation 車両用空調装置の制御システム
JP2007269042A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Namco Bandai Games Inc 車両及び車両のキー端末
JP2007269268A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Denso Corp 自動車用ユーザーもてなしシステム
JP2007320451A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Denso Corp 報知制御装置および報知情報送信装置
JP2008019844A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Denso It Laboratory Inc 車両用サービス合成装置及びコンピュータプログラム並びに車両用サービス提供システム
JP2008126818A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Denso Corp 自動車用ユーザーもてなしシステム
JP2010202043A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Denso Corp 車両用消費電力低減装置
JP2011143847A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Mitsubishi Motors Corp ヘッドランプの発光色制御装置
KR101262055B1 (ko) 2007-06-20 2013-05-08 현대자동차주식회사 듀얼 리시버를 이용한 차량 에스코트 시스템 및 방법
JP2014069600A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Mitsubishi Motors Corp 車載機器制御装置
CN104812622A (zh) * 2013-01-23 2015-07-29 奥迪股份公司 包括多个用于机动车侧方或后方周边环境照明的照明器件的机动车
US9150143B2 (en) 2012-09-28 2015-10-06 Hyundai Motor Company Headlamp control system and method for a vehicle
KR20150145294A (ko) * 2014-06-18 2015-12-30 주식회사 유라코퍼레이션 적응적 램프 제어 장치 및 그 방법
WO2017018349A1 (ja) * 2015-07-27 2017-02-02 株式会社デンソー 車両用照明装置
JP2018043714A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 株式会社Subaru 乗車準備制御システム
JP2018052425A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 本田技研工業株式会社 移動体制御装置、及び移動体
JP2019514112A (ja) * 2016-04-01 2019-05-30 ウーバー テクノロジーズ,インコーポレイテッド 業務用車両をユーザー用に構成する輸送促進システム
JP2019172241A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 アイシン精機株式会社 ユーザ誘導装置
KR20190131220A (ko) * 2018-05-16 2019-11-26 현대자동차주식회사 원격 주행준비 방법 및 시스템
WO2019225375A1 (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 株式会社小糸製作所 車両用灯具の点灯制御装置
JP2019217794A (ja) * 2018-06-15 2019-12-26 トヨタ自動車株式会社 車両用認証装置及び車両用制御システム
WO2020137455A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社小糸製作所 車両用灯具
US11548457B2 (en) 2016-04-01 2023-01-10 Uber Technologies, Inc. Transport facilitation system for configuring a service vehicle for a user
US11708067B2 (en) 2020-04-28 2023-07-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Management controller for automated valet parking service, service providing method, and service utilizing vehicle

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4507884B2 (ja) * 2005-01-11 2010-07-21 トヨタ自動車株式会社 遠隔制御システム及び遠隔制御装置を備える車両
JP2007334825A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Denso Corp 車両位置情報報知システム。
JP4332813B2 (ja) * 2007-07-23 2009-09-16 株式会社デンソー 自動車用ユーザーもてなしシステム
US8209093B2 (en) * 2008-08-28 2012-06-26 Nissan North America, Inc. Adaptive instruction system for a vehicle
EP2172366B1 (en) * 2008-10-01 2016-01-27 CLAAS Tractor S.A.S. Self-propelled agricultural machine
US20110224875A1 (en) * 2010-03-10 2011-09-15 Cuddihy Mark A Biometric Application of a Polymer-based Pressure Sensor
DE102010019829B4 (de) * 2010-05-08 2014-01-30 Audi Ag Verfahren zur Steuerung wenigstens eines Beleuchtungssystems eines Kraftfahrzeugs und Kraftfahrzeug
DE102011008934A1 (de) * 2011-01-19 2012-07-19 Bmz Batterien-Montage-Zentrum Gmbh Integriertes Batteriemanagement System
CN102903214B (zh) * 2011-07-28 2014-08-20 富泰华工业(深圳)有限公司 具有遥控开关车门功能的汽车、遥控系统及遥控方法
JP2013193562A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Yamaha Motor Co Ltd リーン姿勢で旋回する車両用のサブヘッドライトユニット及びサブヘッドライトシステム、並びにリーン姿勢で旋回する車両
KR101417455B1 (ko) * 2012-12-07 2014-07-08 현대자동차주식회사 사용자 맞춤형 원격 차량 출입 시스템 및 그 방법
US9961745B2 (en) * 2013-11-21 2018-05-01 Ford Global Technologies, Llc Printed LED rylene dye welcome/farewell lighting
DE102013021941A1 (de) 2013-12-20 2015-07-09 Audi Ag Beleuchten einer Fahrzeugumgebung
JP6347762B2 (ja) * 2015-04-15 2018-06-27 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 車両制御装置
RU2721445C2 (ru) * 2015-08-12 2020-05-19 ФОРД ГЛОУБАЛ ТЕКНОЛОДЖИЗ, ЭлЭлСи Встречающее/провожающее освещение на основе напечатанного светодиода на основе красителя на основе рилена
DE102015012021A1 (de) * 2015-09-21 2017-03-23 Audi Ag Verfahren zum Betreiben einer Beleuchtungseinrichtung eines Kraftfahrzeugs und Kraftfahrzeug
FR3045911A1 (fr) * 2015-12-18 2017-06-23 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede et systeme d’assistance a un utilisateur pour le guider vers un vehicule stationne.
GB2548560B (en) * 2016-03-18 2019-09-11 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle light guidance system and method
KR102468191B1 (ko) * 2016-04-27 2022-11-18 삼성전자주식회사 지문 인증 방법 및 이를 수행하는 전자 장치
US10189400B2 (en) * 2016-08-08 2019-01-29 Ford Global Technologies, Llc Mobile device tracking for control of vehicle subsystems
US11272143B2 (en) 2016-08-26 2022-03-08 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Optically verified weather condition detection systems, methods and vehicles including same
US10308175B2 (en) * 2016-09-08 2019-06-04 Ford Global Technologies, Llc Illumination apparatus for vehicle accessory
US10543814B2 (en) * 2016-09-13 2020-01-28 Ford Global Technologies, Llc Heated and illuminated wiper assembly
US10647289B2 (en) * 2016-11-15 2020-05-12 Ford Global Technologies, Llc Vehicle driver locator
US10331125B2 (en) 2017-06-06 2019-06-25 Ford Global Technologies, Llc Determination of vehicle view based on relative location
US11072311B2 (en) 2017-09-05 2021-07-27 Future Mobility Corporation Limited Methods and systems for user recognition and expression for an automobile
DE102018004122A1 (de) 2018-05-23 2018-11-22 Daimler Ag Verfahren zur Ansteuerung einer Signaleinrichtung
US10745018B2 (en) * 2018-09-19 2020-08-18 Byton Limited Hybrid user recognition systems for vehicle access and control
CN111086480A (zh) * 2018-10-23 2020-05-01 上海博泰悦臻网络技术服务有限公司 车辆唤醒方法、车机及车辆
US10742786B2 (en) * 2018-11-15 2020-08-11 Osram Opto Semiconductors Gmbh Mobile device with side-looking biometric sensor
JP7082586B2 (ja) * 2019-03-18 2022-06-08 本田技研工業株式会社 照明制御装置、及び、照明制御方法
CN110312234A (zh) * 2019-05-09 2019-10-08 深圳成谷科技有限公司 Obu自主激活方法、系统及设备
KR20210077191A (ko) * 2019-12-17 2021-06-25 현대자동차주식회사 차량 내 무선 통신 연결 제어 장치 및 그의 무선 통신 연결 제어 방법
DE102020101043B4 (de) 2020-01-17 2023-01-26 Audi Aktiengesellschaft Verfahren und Steuerschaltung zum Ansteuern zumindest eines geräteexternen Aktuators in einer Umgebung eines Nutzergeräts sowie entsprechend eingerichtetes Nutzergerät
CN112874433B (zh) * 2020-06-11 2022-07-12 长城汽车股份有限公司 车辆灯光控制的方法、装置及系统
DE102020214225A1 (de) 2020-11-12 2022-05-12 Volkswagen Aktiengesellschaft Verfahren zum Betrieb eines Kraftfahrzeugs
CN112578689A (zh) * 2020-12-08 2021-03-30 浙江合众新能源汽车有限公司 一种车载系统及其个性化迎宾模式的运行方法
CN113313958B (zh) * 2021-05-08 2023-06-30 广州小鹏汽车科技有限公司 车辆控制方法、装置、车辆、服务器及存储介质
WO2023016612A1 (de) * 2021-08-11 2023-02-16 Continental Automotive Technologies GmbH Fahrzeugumfeldbeleuchtungssystem mit einem fahrzeug und einem tragbaren personenidentifikationsgerät und verfahren zum betreiben eines fahrzeugumfeldbeleuchtungssystems
DE102021121776A1 (de) 2021-08-23 2023-02-23 Audi Aktiengesellschaft Verfahren zum Anpassen einer Beleuchtung
DE102021132306A1 (de) 2021-12-08 2023-06-15 Audi Aktiengesellschaft Kollektives Verfahren zum Betreiben einer Außenleuchte eines Fahrzeugs
CN115484546A (zh) * 2022-08-30 2022-12-16 重庆长安汽车股份有限公司 基于iBeacon的室内定位方法、装置、设备及介质

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58182397A (ja) 1982-04-19 1983-10-25 Takeshi Yoshii 電磁式骨伝導マイクロホン
JP3488749B2 (ja) 1994-08-23 2004-01-19 株式会社ダッド・ジャパン 骨伝導型マイクロホン
FR2754091B1 (fr) * 1996-09-27 1998-12-31 Valeo Electronique Telecommande rf double portee pour vehicule automobile
JP2967777B1 (ja) 1998-06-08 1999-10-25 株式会社テムコジャパン 骨導スピ−カ
US6101428A (en) * 1999-05-28 2000-08-08 Jon Snyder, Inc. Auto remote control with signal strength discrimination
US20010038328A1 (en) * 2000-04-04 2001-11-08 King Ronald O. Multifunction and multiple range RKE system and method
JP2002123778A (ja) 2000-10-17 2002-04-26 Mitsubishi Electric Corp 照合機能付携帯電話機及びこれを利用した照合システム並びにこの照合システムを利用した商取引システム及びその方法
DE10064141C2 (de) * 2000-12-21 2003-06-18 Siemens Ag Verfahren zum Nachweis einer Berechtigung zum Ver- oder Entriegeln oder der Benutzung eines Objekts sowie Sicherheitsvorrichtung
US7068163B2 (en) * 2001-07-17 2006-06-27 Sari Philip D Method and apparatus for identifying waypoints using a handheld locator device
JP4186440B2 (ja) * 2001-08-07 2008-11-26 オムロン株式会社 車両搭載機器の制御システム、携帯電話機、及び車両搭載機器の制御方法
JP2003312391A (ja) 2002-04-17 2003-11-06 Fujitsu Ten Ltd 車載機器の自動調整装置
JP3794986B2 (ja) 2002-05-28 2006-07-12 株式会社テムコジャパン 骨伝導スピーカ
JP3913661B2 (ja) * 2002-10-09 2007-05-09 本田技研工業株式会社 車両用自動ドアロック施解錠装置
US7146129B2 (en) * 2003-07-10 2006-12-05 Lucent Technologies Inc. Remote control of functions via wireless transmission of text-based messages

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7775453B2 (en) 2005-09-05 2010-08-17 Calsonic Kansei Corporation Vehicle air-conditioner control system
WO2007029685A1 (ja) * 2005-09-05 2007-03-15 Calsonic Kansei Corporation 車両用空調装置の制御システム
JP2007269042A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Namco Bandai Games Inc 車両及び車両のキー端末
JP2007269268A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Denso Corp 自動車用ユーザーもてなしシステム
JP2007320451A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Denso Corp 報知制御装置および報知情報送信装置
JP4554569B2 (ja) * 2006-07-14 2010-09-29 株式会社デンソーアイティーラボラトリ 車両用サービス合成装置及びコンピュータプログラム並びに車両用サービス提供システム
JP2008019844A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Denso It Laboratory Inc 車両用サービス合成装置及びコンピュータプログラム並びに車両用サービス提供システム
JP2008126818A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Denso Corp 自動車用ユーザーもてなしシステム
JP4572889B2 (ja) * 2006-11-20 2010-11-04 株式会社デンソー 自動車用ユーザーもてなしシステム
KR101262055B1 (ko) 2007-06-20 2013-05-08 현대자동차주식회사 듀얼 리시버를 이용한 차량 에스코트 시스템 및 방법
JP2010202043A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Denso Corp 車両用消費電力低減装置
JP2011143847A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Mitsubishi Motors Corp ヘッドランプの発光色制御装置
JP2014069600A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Mitsubishi Motors Corp 車載機器制御装置
US9150143B2 (en) 2012-09-28 2015-10-06 Hyundai Motor Company Headlamp control system and method for a vehicle
CN104812622A (zh) * 2013-01-23 2015-07-29 奥迪股份公司 包括多个用于机动车侧方或后方周边环境照明的照明器件的机动车
CN104812622B (zh) * 2013-01-23 2017-03-15 奥迪股份公司 包括多个用于机动车侧方或后方周边环境照明的照明器件的机动车
KR101664294B1 (ko) * 2014-06-18 2016-10-11 주식회사 유라코퍼레이션 적응적 램프 제어 장치 및 그 방법
KR20150145294A (ko) * 2014-06-18 2015-12-30 주식회사 유라코퍼레이션 적응적 램프 제어 장치 및 그 방법
WO2017018349A1 (ja) * 2015-07-27 2017-02-02 株式会社デンソー 車両用照明装置
US11548457B2 (en) 2016-04-01 2023-01-10 Uber Technologies, Inc. Transport facilitation system for configuring a service vehicle for a user
JP2019514112A (ja) * 2016-04-01 2019-05-30 ウーバー テクノロジーズ,インコーポレイテッド 業務用車両をユーザー用に構成する輸送促進システム
JP2020035457A (ja) * 2016-04-01 2020-03-05 ウーバー テクノロジーズ,インコーポレイテッド 業務用車両をユーザー用に構成する輸送促進システム
JP2018043714A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 株式会社Subaru 乗車準備制御システム
JP2018052425A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 本田技研工業株式会社 移動体制御装置、及び移動体
CN107878465A (zh) * 2016-09-30 2018-04-06 本田技研工业株式会社 移动体控制装置和移动体
JP2019172241A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 アイシン精機株式会社 ユーザ誘導装置
KR20190131220A (ko) * 2018-05-16 2019-11-26 현대자동차주식회사 원격 주행준비 방법 및 시스템
KR102555908B1 (ko) * 2018-05-16 2023-07-17 현대자동차주식회사 원격 주행준비 방법 및 시스템
WO2019225375A1 (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 株式会社小糸製作所 車両用灯具の点灯制御装置
JP7056398B2 (ja) 2018-06-15 2022-04-19 トヨタ自動車株式会社 車両用認証装置、認証方法、認証プログラム、及び車両用制御システム
JP2019217794A (ja) * 2018-06-15 2019-12-26 トヨタ自動車株式会社 車両用認証装置及び車両用制御システム
WO2020137455A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社小糸製作所 車両用灯具
US11708067B2 (en) 2020-04-28 2023-07-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Management controller for automated valet parking service, service providing method, and service utilizing vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
DE102005041261A1 (de) 2006-03-02
DE102005041261B4 (de) 2017-02-16
US7439849B2 (en) 2008-10-21
JP4419758B2 (ja) 2010-02-24
US20060046684A1 (en) 2006-03-02
FR2874557A1 (fr) 2006-03-03
FR2874557B1 (fr) 2015-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4419758B2 (ja) 自動車用ユーザもてなしシステム
CN109572702B (zh) 车辆控制装置和包括该车辆控制装置的车辆
US10853629B2 (en) Method for identifying a user entering an autonomous vehicle
JP6857920B2 (ja) 車両及び携帯情報端末
US11257502B2 (en) Providing access with a portable device and voice commands
US10224039B2 (en) Providing access with a portable device and voice commands
JP4380541B2 (ja) 車両用エージェント装置
US6498970B2 (en) Automatic access to an automobile via biometrics
US20090055178A1 (en) System and method of controlling personalized settings in a vehicle
JP4666202B2 (ja) 自動車設備遠隔制御システム
JP2019183504A (ja) 車両用ドア制御装置
CN111810008A (zh) 一种用于控制后备厢的系统及方法
CN109102801A (zh) 语音识别方法和语音识别装置
JP2023086816A (ja) 自動車及び歩容認識システム
CN111717083B (zh) 一种车辆交互方法和一种车辆
CN113539259A (zh) 一种基于车辆的语音交流方法和装置
CN106335436B (zh) 一种集成麦克风的内后视镜
JP6762499B2 (ja) 自動車及び自動車用プログラム
JP7287269B2 (ja) 車両用通信システム
JP7310594B2 (ja) 車両用通信システム
JP2021043852A (ja) 情報処理装置及び方法
KR20180133048A (ko) 차량용 키, 차량, 차량용 키를 이용한 인증 시스템 및 인증 방법
KR100976513B1 (ko) 금융거래(또는 금융상품 홍보) 기능을 구비한 뱅크로봇과뱅크로봇 운용 방법 및 이를 위한 기록매체
CN112258706A (zh) 车辆解锁方法和装置
JP2005198210A (ja) データ処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090928

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091123

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4419758

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131211

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees