JP2019183504A - 車両用ドア制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のドアの開閉に係るユーザの利便性を向上可能な車両用ドア制御装置を提供する。【解決手段】車載システム1は、ユーザによって携帯される携帯機と無線通信可能に構成されているとともに、外面部に配されているマイク14を介してユーザの発話内容を解析する音声認識機能を備える。認証ECU11は、携帯機2との無線通信による認証処理が成功したことに基づいて音声認識機能を有効化し、ユーザによる音声コマンドを受け付ける。そして、ユーザが車両ドアの開閉に係る所定の音声コマンドを発したことを検出した場合には、当該音声コマンドに対応する車両制御を実行する。【選択図】図2

Description

本開示は、車両のドアを自動で開閉するための車両用ドア制御装置に関する。
従来、特許文献1に開示されているように、携帯機を携帯しているユーザが車両の検知エリアに進入したことをトリガとして自動的にパワースライドドアを開く装置(以降、車両用ドア制御装置)がある。ここでの携帯機とは、車両の電子キーとして機能する通信装置であり、スマートキーとも称される。便宜上以降では、携帯機が所定の検知エリアに存在することに基づいてパワースライドドアを自動的に開く制御のことを自動オープン制御と称する。
上記の自動オープン制御は、ユーザが事前に携帯機に対して自動オープン制御の実行を予約する操作(以降、オープン予約操作)を行っておくことで実行される。なお、ユーザは、自動オープン制御の実行を希望する場合には、自動オープン制御の実行を許可する旨の操作を車両用ドア制御装置に対しても実施しておく必要がある。
その他、ドアの開閉に係る技術としては、パワースライドドアが閉じる方向に作動している間に(いわゆる自動クローズ中に)ユーザによってドアに配されたボタンが押下された場合、施錠予約を受け付け、閉扉動作完了後に自動でドアを施錠する技術がある。自動クローズ中におけるボタンの押下操作は、ドアの施錠を予約する操作(以降、施錠予約操作)に相当する。
特開2016−160589号公報
特許文献1に開示の構成では、オープン予約操作をし忘れた場合には当然ながら、自動オープン制御が実行されない。ユーザがオープン予約操作をし忘れている場合には、ユーザはドア付近に接近後、所定のオープン操作を実施することでパワースライドドアを開けることになる。オープン操作は、パワースライドドアを開方向に作動させるための操作であって、例えばパワースライドドアに配されているボタンを押下したり、ドア下に形成されている赤外線検知エリアに足をかざしたりする操作である。
ところで、ユーザにとって自動オープン制御を活用したい場面とは、例えば荷物等を両手で持っている場合など、ユーザの両手が塞がっている場合であることが考えられる。オープン予約操作をし忘れており、かつ、ユーザの両手が塞がった状態で車両に接近した場合には、ユーザはドアのボタンを押下するためにいったん荷物を降ろすなどの行為をせねばならず、ユーザに不便さを感じさせてしまう。また、仮に赤外線検知エリアに足をかざす操作によってドアを開閉するように車両が構成されている場合であっても、ユーザが両手で荷物を持っている状態で片足を上げるとバランスを崩しかねない。
また、施錠予約操作についても、両手が塞がっている場合には、実行しづらいといった課題がある。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車両のドアの開閉に係るユーザの利便性を向上可能な車両用ドア制御装置を提供することにある。
その目的を達成するための車両用ドア制御装置は一例として、ユーザによって携帯される携帯機との無線通信による認証処理が成功したことに基づいて、車両に配されているドアの開閉に係る車両制御を実行する車両用ドア制御装置であって、車両の外面部に配置されているマイクが集音してなる音声信号に対して所定の解析処理を施すことにより、ユーザが発話した音声コマンドを特定する音声認識部(F5)と、携帯機からの信号を受信したことに基づいて音声認識部を作動させる音声認識有効化部(F4)と、携帯機との無線通信による認証処理が成功したことを条件として、音声認識部が取得した音声コマンドに対応する車両制御を実行する制御処理部(F6)と、を備える。
上記の構成によればユーザは音声によって所望の車両制御を実行させることができる。故に、ユーザは両手が塞がった状態でも車両のドアの開閉に係る車両制御を実行させることができるため、利便性が向上する。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、1つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
車両用電子キーシステム100の全体像を説明するための図である。 第1実施形態における車載システム1の構成を示すブロック図である。 各部材の設置位置の一例を説明するための概念図である。 LF送信機16の設置位置を説明するための概念図である。 第1実施形態における認証ECU11の機能ブロック図である。 携帯機2の位置を判定方法の一例を説明するための図である。 搭乗関連処理についてのフローチャートである。 降車関連処理についてのフローチャートである。 第2実施形態における車載システム1の構成を示すブロック図である。 第2実施形態における認証ECU11の機能ブロック図である。
[第1実施形態]
以下、本開示の第1の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本開示の車両用ドア制御装置が適用された車両用電子キーシステム100の概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すように車両用電子キーシステム100は、車両Hvに搭載されている車載システム1と、車両Hvのユーザに携帯される携帯機2と、を備える。携帯機2は、車載システム1と対応付けられてあって、車両Hvの鍵(実体的には電子キー)としての機能を備えている。
車載システム1と携帯機2はそれぞれ、互いに所定の周波数帯の電波を用いた無線通信を実施するための構成を有している。具体的には、車載システム1は、車室内及び車両周辺の所定範囲に向けてLF(Low Frequency)帯に属する所定の周波数の信号を送信する機能と、携帯機2から送信されるUHF(Ultra High Frequency)帯の信号を受信する機能を有する。携帯機2は、車載システム1から送信されるLF帯の信号を受信する機能と、車載システム1に対してUHF帯に属する所定の周波数の信号を返送する機能を有する。なお、ここでのLF帯とは300kHz以下の周波数帯を指し、20kHz〜30kHzなどの周波数も含むものとする。UHF帯は300MHz〜3GHzを指す。
車両用電子キーシステム100において車載システム1から携帯機2への信号送信に使用されるLF帯の周波数とは、例えば125kHzや134kHzである。また、携帯機2から車載システム1への信号送信に使用されるUHF帯の周波数とは、例えば、315MHzや、920MHzなどである。ここでは一例として、車載システム1から携帯機2への信号送信に使用される周波数としては125kHzが採用されているものとする。また、携帯機2から車載システム1への信号送信に使用される周波数としては315MHzが採用されているものとする。
車載システム1は、携帯機2と相互に無線通信することによって携帯機2を認証する。また、車載システム1は、携帯機2の認証が成功したことに基づいて、ユーザが車両Hvを使用するための所定の車両制御を実施する。ユーザが車両Hvを使用するための車両制御とは、車両ドアの開施錠や、エンジンの始動などである。
車載システム1が携帯機2を認証する処理とは、車載システム1にとって無線通信を実施している通信端末(以降、通信対象)が、当該車載システム1と対応付けられている正規の携帯機2であることを確認する処理である。認証が成功したということは、正規の携帯機2であると判定したことに相当する。
車載システム1による携帯機2の認証は、チャレンジ−レスポンス方式によって実施されればよい。認証処理の詳細は別途後述する。なお、認証処理の準備として、携帯機2と車載システム1のそれぞれには、認証処理に用いられる共通の暗号鍵が保存されている。また、携帯機2には固有の識別番号(以降、携帯機ID)が割り当てられており、車載システム1には、当該携帯機IDが登録されている。前述の暗号鍵は、携帯機IDであってもよい。なお、車載システム1にも固有の識別番号(以降、車両ID)が割り当てられており、携帯機2には当該車両IDが登録されている。
便宜上、ここでは一例として車両Hvは、前部座席と後部座席とを備えており、右側に運転席が設けられている車両とする。後部座席用のドアは、左右両方とも、電動で開閉するスライドドア32(いわゆるパワースライドドア)として構成されている。以降では車両右側に配されている後部座席用のスライドドア32を右側スライドドア32Rと記載する。また、車両左側に配されている後部座席用のスライドドアを左側スライドドア32Lと記載する。
前部座席用のドアであるフロントドア31はここでは一例として手動で開閉されるように構成されている。もちろん、他の態様としてフロントドア31も電動スライドドアとして構成されていても良い。さらに、種々のドアは、電動で開閉する上方展開型のドアとして構成されていても良い。ここでの上方展開型のドアとは、地面に対して略垂直に展開する方式で開くドアを指し、ガルウィングドアや、シザーズドア、ラプタードア、バタフライドア、キャノピードアなどが含まれる。
<車載システム1の構成>
ここでは車載システム1の構成について述べる。車載システム1は、図2に示すように認証ECU11、ドア開閉アクチュエータ12、ドアロックモータ13、マイク14、ドアボタン15、LF送信機16、UHF受信機17、及びウェルカムランプ18を備える。
認証ECU11は、後述する搭乗関連処理や降車関連処理といった、車両Hvのドアの開閉に係る種々の制御処理を実行する電子制御装置(いわゆるECU:Electronic Control Unit)である。認証ECU11が車両用ドア制御装置に相当する。認証ECU11は、ドア開閉アクチュエータ12、ドアロックモータ13、マイク14、ドアボタン15、LF送信機16、UHF受信機17、及びウェルカムランプ18のそれぞれと、車両内に構築されている通信ネットワークを介して、相互通信可能に接続されている。
なお、ドア開閉アクチュエータ12は、専用の信号線で認証ECU11と接続されていても良い。また、認証ECU11とドア開閉アクチュエータ12との間には他のECU(例えばボディECU)が介在するように構成されていても良い。ドアロックモータ13、マイク14、ドアボタン15、LF送信機16、及びUHF受信機17のそれぞれについても同様である。
認証ECU11は、CPU111、RAM112、フラッシュメモリ113、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えた、コンピュータとして構成されている。なお、認証ECU11は、CPU111の代わりに、GPUやMPUを用いて実現されていても良い。さらにCPU111やGPU、MPUを組み合わせて実現されていてもよい。
フラッシュメモリ113は、不揮発性且つ書き換え可能なメモリである。フラッシュメモリ113には、通常のコンピュータを認証ECU11として機能させるためのプログラム(以降、ドア制御プログラム)等が格納されている。ドア制御プログラムの具体的な記憶媒体としては、多様な非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)を採用可能である。CPU111がドア制御プログラムを実行することは、ドア制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。CPU111がドア制御プログラムを実行することによって発現される、認証ECU11が提供する機能の詳細については後述する。
ドア開閉アクチュエータ12は、後部座席用のスライドドア32をパワースライドドアとして機能させるためのアクチュエータである。つまり、ドア開閉アクチュエータ12は、後部座席用のスライドドア32を開けたり閉じたりするための駆動力を提供するアクチュエータである。ドア開閉アクチュエータ12は例えばモータを用いて実現されている。
ドア開閉アクチュエータ12は、認証ECU11からドアを開けるように指示する制御信号(以降、オープン指示信号)が入力されていることに基づいて駆動し、スライドドア32を閉状態から開状態へと遷移させる(つまりドアを開ける)。また、ドア開閉アクチュエータ12は、認証ECU11からドアを閉じるように指示する制御信号(以降、クローズ指示信号)が入力されていることに基づいて駆動し、スライドドア32を開状態から閉状態へと遷移させる(つまりドアを閉じる)。なお、ここでの開状態には、全開だけでなく、半開きなど、完全に閉じきっていない状態も含まれる。
図2ではドア開閉アクチュエータ12を1つしか図示していないが、車載システム1はドア開閉アクチュエータ12をスライドドア32毎に備えうる。つまり、本実施形態の車載システム1は、右側スライドドア32R用のドア開閉アクチュエータ12である右ドア開閉アクチュエータ12Aと、左側スライドドア32L用のドア開閉アクチュエータ12である左ドア開閉アクチュエータ12Bと、を備える。
ドアロックモータ13は、ドアの施錠状態を制御するためのモータである。ドアロックモータ13はドア毎に設けられている。各ドアロックモータ13は、認証ECU11からドアのロック機構を開錠状態に設定するように指示する制御信号(以降、開錠指示信号)が入力されていることに基づいて駆動し、ロック機構を施錠状態から開錠状態へと遷移させる。また、ドアロックモータ13は、認証ECU11からドアのロック機構を施錠状態に設定するように指示する制御信号(以降、施錠指示信号)が入力されていることに基づいて、ロック機構を開錠状態から施錠状態へと遷移させる。ロック機構としては多様な構成を採用することができる。
マイク14は、車両Hvの外面部に設けられてあって、車室外の音(音声を含む)を集音する装置である。ここでの外面部とは、車両Hvにおいて車室外空間に接するボディ部分であって、車両Hvの側面部、背面部、及び前面部が含まれる。マイク14は、例えば図3に示すように車両HvのBピラー33Bの中央部付近に配置されている。マイク14は、左側面部と右側面部の両方に、少なくとも1つずつ配置されている。マイク14は、ユーザが発話した音声等を集音し、電気信号に変換して認証ECU11へ出力する。マイク14は、ユーザが認証ECU11に所定の車両制御の実行を音声によって指示するためのインターフェースに相当する。
マイク14は、ユーザの発話音声を集音しやすいように、車両Hvの側面部においてユーザの頭部が位置すると想定される領域に設けられていることが好ましい。故に、マイク14は、足元付近よりも相対的に高い部分、例えばドアハンドルや、ドアハンドルよりも高い位置に配置されていることが好ましい。ここでのドアハンドルとは、ドアの外側面に設けられた、ドアを開閉するための把持部材を指す。マイク14の設置箇所としては、例えば、図3に示すようにBピラー33BやCピラー33C、側面上端部34などを採用することができる。図3に符号31Aで指し示す部材はAピラーを表している。側面上端部34は、車両Hvの側面部と屋根部との境界付近に相当する。側面上端部34は例えばドアの上端部が当接する部分である。
ドアボタン15は、車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行をユーザが指示するためのボタンである。ドアボタン15は、ユーザによって押下されると、その旨を示す電気信号を、認証ECU11に出力する。ドアの開閉に係る車両制御とは、例えば、ドアを施錠する制御(ロック制御)や、ドアを開錠する制御(以降、アンロック制御)、スライドドア32を開ける制御(オープン制御)、スライドドア32を閉じる制御(以降、クローズ制御)などである。
ドアボタン15は、車両Hvのドアの外側面の所定位置、例えばドアハンドルに配置されている。なお、図2ではドアボタン15を1つしか図示していないが、車載システム1はドアボタン15を複数備えうる。ここでは一例として、ドアボタン15は、車両Hvが備える各ドアハンドルに配置されているものとする。
なお、ユーザによるドアの開閉に係る車両制御の実行指示を受け付けるための構成としては、タッチセンサを採用することもできる。タッチセンサは、ユーザがそのドアハンドルを触れていることを検出する装置である。ドアの開閉に係るユーザの指示操作を受け付けるための構成としてのタッチセンサもまた、車両Hvの各ドアハンドルに装備されていればよい。ドアの開閉に係るユーザの指示操作を受け付けるための構成としてのタッチセンサは、ドアボタン15とタッチセンサを組み合わせて実現されていても良い。
LF送信機16は、認証ECU11から入力された搬送波信号を、LF(Low Frequency)帯に属する所定の周波数(ここでは125kHz)の電波に変換して空間へ放射するための構成である。LF送信機16は、LF帯に属する所定の周波数を送信するためのアンテナを用いて実現されている。もちろん、LF送信機16の動作周波数は適宜設計されればよく、134kHzや、30kHz以下(例えば28kHz)に設定されていても良い。
LF送信機16は、車載システム1全体として、車室内及び車両近傍領域に応答エリアを形成するように複数配置されている。応答エリアとは、車載システム1から送信されたLF帯の信号(以降、LF信号)に対して、携帯機2が応答信号を返送する範囲に相当する。例えば応答エリアは、車載システム1が送信するLF信号が、所定の信号強度を保って伝搬する範囲とすることができる。
応答エリアの内側と外側の境界線を定義するLF信号の信号強度は、例えば携帯機2が復号可能な信号レベルの下限値(つまり復号限界値)とすることができる。また、応答エリアの内側と外側の境界線を定義するLF信号の信号強度は、復号限界値よりも大きい所定の値(以降、応答閾値とする)とすることもできる。応答閾値は、設計者によって所望の応答エリアが形成されるように適宜設計される要素である。そのような態様においては、携帯機2は、車載システム1からの信号を復号可能な受信強度で受信した場合であっても、その受信強度が応答閾値以下である場合には応答エリア外に存在すると判定し、応答を返さないものとする。
車載システム1全体としての応答エリアとは、各LF送信機16が形成する応答エリアを組み合わせた(換言すれば統合してなる)範囲である。各LF送信機16が形成する応答エリアの大きさや形状は適宜設計されればよい。各LF送信機16が形成する応答エリアの大きさは、車両HvからのLF信号の送信電力や、携帯機2での受信感度などによって調整可能である。車両近傍とは、例えば車両から1m以内となる領域である。なお、車載システム1は、車両Hvから5m以内が応答エリアとなるように構成されていても良い。
本実施形態では一例として、車両HvにはLF送信機16として、図4に示すように、第1車室外送信機16A、第2車室外送信機16B、第3車室外送信機16C、及び第4車室外送信機16D、及び、車室内送信機16Eを備える。
第1車室外送信機16Aは、運転席用のドアハンドルに設けられたLF送信機16である。第1車室外送信機16Aは、運転席用のドアハンドルから1m以内が応答エリアとなるように設計されている。図中のZaは、第1車室外送信機16Aの応答エリアを概念的に表したものである。第2車室外送信機16Bは、助手席用のドアハンドルに設けられたLF送信機16である。第2車室外送信機16Bは、車室外のうち、助手席用のドアハンドルから1m以内となるエリアが応答エリアとなるように設計されている。図4中のZbは、第2車室外送信機16Bの応答エリアを概念的に表している。
第3車室外送信機16Cは、右側スライドドア32Rのドアハンドルに設けられたLF送信機16である。第3車室外送信機16Cは、右側スライドドア32Rのドアハンドルから1m以内が応答エリアとなるように設計されている。図中のZcは、第3車室外送信機16Cの応答エリアを概念的に表したものである。第4車室外送信機16Dは、左側スライドドア32Lのドアハンドルに設けられたLF送信機16である。第4車室外送信機16Dは、車室外のうち、左側スライドドア32Lのドアハンドルから1m以内となるエリアが応答エリアとなるように設計されている。図4中のZdは、第4車室外送信機16Dの応答エリアを概念的に表している。なお、LF送信機16はドアハンドルに内蔵されていてもよいし、ドアハンドル付近のドアパネルに配置されていても良い。何れの態様も、ドアハンドルに設けられている構成に相当する。また、LF送信機16は、Bピラー33Bや側面上端部34に配置されていても良い。
車室内送信機16Eは、車室内全域を応答エリアとするように車室内に配置されたLF送信機16である。車室内送信機16Eは、インストゥルメントパネルの車幅方向中央部や、センターコンソールボックス付近に設けられればよい。なお、ここでは車室内送信機16Eを1つしか図示していないが、車室内送信機16Eは複数設けられていてもよい。図4では、車室内送信機16Eの応答エリアの図示は省略している。
なお、車両に搭載されるLF送信機16の設置位置や応答エリアは上述した態様に限らない。例えば第3車室外送信機16Cや第4車室外送信機16Dは備えていなくともよい。LF送信機16の設置位置等は、全体として所望の応答エリアを形成するように適宜設計されればよい。また、車載システム1は、トランク内部を応答エリアとするLF送信機16や、車室外においてトランクドアから所定距離(例えば0.75m)以内を応答エリアとするLF送信機16が設けられていてもよい。
UHF受信機17は、UHF帯に属する所定の周波数(ここでは315MHz)の電波を受信するための構成である。UHF受信機17は、携帯機2から送信されるUHF帯の無線信号を受信するためのアンテナを備える。なお、UHF受信機17の受信対象とする周波数は、携帯機2との無線通信に使用する周波数として予め設計された周波数に設定されていればよい。携帯機2との無線通信に使用する周波数は、その他、920MHzや、2.4GHzなどであってもよい。UHF受信機17は、UHFアンテナで受信した信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータを認証ECU11に提供する。
ウェルカムランプ18は、車両Hvの外面部に配されている照明器具である。ウェルカムランプ18は、認証ECU11の指示に基づいて点灯及び消灯する。ウェルカムランプ18は、車両Hvのドア付近に立っているユーザが視認可能な位置、例えば側面上端部34や、サイドミラー35、側面下端部36、ドアハンドルなどドア周りの所定位置に配置されている。ウェルカムランプ18は車両Hvの左右両側に配置されている。側面下端部36とは、側面部の下端部であって、ドアの下側に相当する領域である。側面下端部36には、車両底部の左側端部及び右側端部も含まれる。
<認証ECU11の機能について>
ここでの認証ECU11が提供する機能について説明する。認証ECU11は、CPU111が上述のドア制御プログラムを実行することで実現する機能ブロックとして、図5に示すように、車両情報取得部F1、認証処理部F2、位置判定部F3、音声認識有効化部F4、音声認識部F5、制御処理部F6、発話案内部F7、及び音声認識データベースM1を備える。
音声認識データベースM1は、音声認識処理に必要なデータが格納された記憶装置である。音声認識処理に必要なデータとは、例えば、人間の発声の小さな単位(以下、音素)の音響特徴が記述されている音響モデル、音素の音響特徴と単語とを対応付ける認識辞書、及び単語間の連接関係を表現する言語モデルなどである。音声認識データベースM1は、例えばフラッシュメモリ113が備える記憶領域の一部を用いて実現することができる。音声認識データベースM1は、フラッシュメモリ113とは独立した、不揮発性であって書き換え可能な記憶媒体を用いて実現されていても良い。
車両情報取得部F1は、車両Hvに搭載されたセンサやスイッチなどから、車両Hvの状態を示す種々の情報(以降、車両情報)を取得する。車両情報としては、例えば、ドアの開閉状態や、各ドアの施錠/開錠状態、ドアボタン15の押下の有無等が該当する。
なお、各ドアの施錠/開錠状態を示す情報を取得することは、各ドアの施錠/開錠状態を判定すること、及び、ユーザによるドアの施錠/開錠操作を検出することに相当する。各ドアの開閉状態を示す情報を取得することは、各ドアの開閉状態を判定すること、及び、ユーザによるドアの開操作や閉操作を検出することに相当する。加えて、ドアボタン15からの電気信号を取得することは、これらのボタンに対するユーザ操作を検出することに相当する。つまり、車両情報取得部F1は、例えばドアの開閉やドアボタン15の押下などといった、車両Hvに対するユーザの操作を検出する構成に相当する。以降における車両情報には、車両Hvに対するユーザ操作も含まれる。
なお、車両情報に含まれる情報の種類は、上述したものに限らない。図示しないシフトポジションセンサが検出するシフトポジションや、ブレーキペダルが踏み込まれているか否かを検出するブレーキセンサの検出結果なども車両情報に含まれる。パーキングブレーキの作動状態もまた車両情報に含めることができる。
また、車両情報取得部F1は、上述した種々の情報に基づいて、車両Hvの現在の状態を特定する。例えば車両情報取得部F1は、エンジンがオフであり、全てのドアが施錠されている場合に、車両Hvは駐車されていると判定する。もちろん、車両Hvが駐車されていると判定する条件は適宜設計されればよく、多様な判定条件を適用することができる。
認証処理部F2は、LF送信機16及びUHF受信機17と協働して、認証処理を実施する。ここでの認証処理とは、前述の通り、通信相手が正規の携帯機2であると判定する処理である。携帯機2はユーザによって携帯される構成であるため、携帯機2の認証が成功したということは、車両Hvを利用しようとしている人物が正規のユーザであると判定したことに相当する。つまり、携帯機2の認証処理は、車両Hvを利用しようとしている人物が正規のユーザであることを確認するための処理に相当する。
認証処理部F2による携帯機2の認証方式としては、多様な方式を採用することできる。ここでは一例として認証処理部F2としての認証ECU11は、チャレンジ−レスポンス方式で認証処理を実施するように構成されている。すなわち、認証処理部F2は、認証処理を実行するための所定のイベントが発生したことをトリガとして、LF送信機16と協働して、チャレンジコードを含む信号(以降、チャレンジ信号)を送信する。
チャレンジコードは、携帯機2を認証するためのコードである。チャレンジコードは、乱数表など用いて生成された乱数とすればよい。携帯機2は、チャレンジコードを受信した場合、携帯機2に予め登録されている暗号鍵を用いて当該チャレンジコードを暗号化し、その暗号化したコード(以降、レスポンスコード)を含む信号(以降、レスポンス信号)を返送する。
また、認証処理部F2は、チャレンジ信号を送信するとともに、自分自身が保持する暗号鍵を用いてチャレンジコードを暗号化したコード(以降、照合用コード)を生成する。そして、返送されてきたレスポンスコードが、照合用コードと一致する場合に、通信相手は正規の携帯機2であると判定する(つまり認証成功と判定する)。なお、レスポンス信号は、携帯機2が車両Hvの鍵であることを証明するための情報に相当する。
認証処理部F2が認証処理を実施するタイミングは、適宜設計されれば良い。例えば認証処理部F2は、ドアボタン15がユーザによって押下された場合などに実行されれば良い。また、認証処理は定期的に実行するように構成されていても良い。本実施形態では一例として、車両Hvが駐車されている場合には、後述の位置判定部F3が、車室外用のLF送信機16と協働し、各LF送信機16からポーリング信号を所定の周期で(例えば200ミリ秒毎に)送信させる。認証処理部F2としての認証ECU11は、ポーリング信号に対する携帯機2からの応答信号を受信した場合に、チャレンジ信号の送信を伴う認証処理を実行するように構成されている。
ここでのポーリング信号とは、携帯機2に対して応答信号の返送を要求する、チャレンジコードを含まない信号である。ポーリング信号は、携帯機2をスリープモードから通常モードへと復帰させる役割を果たす場合もあるため、ウェイク信号と称されることもある。認証処理部F2としての認証ECU11は、ポーリング信号に対する携帯機2からの応答信号をUHF受信機17が受信することによって、携帯機2である可能性がある通信端末が、車両通信エリア内に存在することを検出可能となる。
なお、本実施形態の認証処理部F2は一例として、車両Hvが駐車されている場合、定期的に送信するポーリング信号に対する携帯機2からの応答信号を受信した場合にチャレンジ信号を送信するように構成されているが、これに限らない。ポーリング信号の代わりに、チャレンジ信号を定期送信するように構成されていてもよい。
位置判定部F3は、携帯機2と車載システム1との通信状況に基づいて、携帯機2が車室内、車両左側方、及び、車両右側方の何れの領域に存在するのかを判定する。携帯機2の位置を特定する方法としては、多様な方法を適用することができる。
本実施形態の位置判定部F3は、例えば以下の手順によって携帯機2の位置を判定する。すなわち、位置判定部F3は、各LF送信機16から順番に、携帯機2に対して応答を要求する信号(以降、応答要求信号)を送信する。例えば図6に示すように、第1車室外送信機16A、第2車室外送信機16B、第3車室外送信機16C、第4車室外送信機16D、車室内送信機16Eの順に、一定時間間隔で応答要求信号を送信する。携帯機位置の特定のために各LF送信機16から送信される応答要求信号は、例えばポーリング信号である。なお、携帯機位置の特定のために送信される応答要求信号は、チャレンジ信号であってもよい。
このように複数のLF送信機16からそれぞれ異なるタイミングで応答要求信号を送信する構成によれば、位置判定部F3は、携帯機2からの応答信号を受信したタイミングに基づいて、携帯機2の位置を判定できる。或るLF送信機16から送信した信号に対して携帯機2が応答信号を返してきたということは、携帯機2はそのLF送信機16が提供する応答エリア内に存在することを意味するためである。例えば、第3車室外送信機16Cから応答要求信号を送信した時点から一定時間以内に応答信号を受信した場合には、携帯機2は、第3車室外送信機16Cが提供する応答エリア内に存在すると判定する。
位置判定部F3は、第1車室外送信機16A及び第3車室外送信機16Cの少なくとも何れか一方から送信した応答要求信号に対して携帯機2からの応答信号を受信できた場合には、携帯機2は車両右側方に存在すると判定する。また、位置判定部F3は第2車室外送信機16B及び第4車室外送信機16Dの少なくとも何れか一方から送信した応答要求信号に対して携帯機2からの応答信号を受信できた場合には、携帯機2は車両左側方に存在すると判定する。位置判定部F3は車室内送信機16Eから送信した応答要求信号に対して携帯機2からの応答信号を受信できた場合には、携帯機2は車室内に存在すると判定する。
なお、位置判定部F3は、携帯機2のより詳細な位置を特定するように構成されていても良い。また、車載システム1が、車室外においてトランクドアから所定距離(例えば0.75m)以内を応答エリアとするLF送信機16を備える場合には、トランク周りに携帯機2が存在するか否かを判定するように構成されていても良い。LF送信機16やUHF受信機17が通信機に相当する。
音声認識有効化部F4は、認証処理部F2の認証結果に基づいて、マイク14や音声認識部F5の作動状態を制御する構成である。音声認識有効化部F4は、認証処理が成功した場合、音声認識部F5を音声入力待機状態に設定する。音声入力待機状態は、マイク14からの音声信号に対して音声認識処理を実行可能な状態である。つまり、音声認識部F5を有効化する。音声入力待機状態は、音声認識部F5がマイク14から音声信号を取得して音声認識処理を実行可能な状態である。
また、音声認識有効化部F4は、音声認識部F5が作動している状態において所定の停止条件が充足されたタイミングで、音声認識部F5の動作を停止させる。つまり、音声認識部F5を無効化する。停止条件は、例えば、携帯機2からの信号を受信しない状態が所定時間継続した場合や、音声入力待機状態に設定した時点から所定の時間経過した場合等である。音声認識部F5を有効化/無効化することは、車載システム1の音声認識機能を有効化/無効化することに相当する。
車載システム1が備える音声認識機能の有効化/無効化は、マイク14の電源を入り切りによって実現されても良いし、音声認識部F5の動作モードをソフトウェア的に制御することによって実現されてもよい。もちろん両方を組み合わせて実現することもできる。また、音声認識部F5が専用のICを用いて構成されている場合には、当該ICの動作状態を制御することによっても、音声認識機能の有効化及び無効化を実現することができる。
なお、音声認識機能が有効化された状態とは、音声認識部F5がマイク14から音声信号を取得し、かつ、当該音声信号に対して音声認識処理を実行可能な状態である。すなわち、音声認識機能が有効化された状態とは、マイク14の電源がオンとなっており、かつ、音声認識部F5が音声入力待機状態に設定されている状態に相当する。
なお、本実施形態では一例として携帯機2の認証処理が成功した場合に音声認識機能を有効化するように構成されているが、実施の態様はこれに限らない。携帯機2からの応答信号を受信したことに基づいて、音声認識機能を有効化するように構成されていてもよい。また、携帯機2からの応答信号を受信したことに基づいてマイク14をオンに設定する構成では、認証処理部F2は、無線通信による携帯機2の認証に代わって、又は、無線通信による携帯機2の認証と併用して、声紋認証を実行するように構成されていても良い。
なお、携帯機2の認証処理が成功した場合に音声認識機能を有効化する構成によれば、携帯機2が車両周辺に存在しない場合には音声認識機能が停止される。すなわち、音声認識機能が不必要に作動することを抑制することが出来るため、駐車中の暗電流を低減することができる。また、認証処理が成功していない場合には音声認識機能は停止するため、ユーザ以外の人物(以降、第3者)の声によって車両Hvのドアに係る制御が実行される恐れを低減できる。
音声認識部F5は、マイク14を介してユーザが発話した音声信号を取得する。そして、その音声信号に対して、音声認識データベースM1に格納されている種々のデータを用いて所定の解析処理(いわゆる音声認識処理)を逐次実施し、ユーザが車両Hvのドアの開閉に係る音声コマンドを発話したか否かを判定する。なお、音声認識部F5は、複数のマイク14のそれぞれから入力される音声信号に対して音声認識処理を実施するように構成されている。
例えば音声認識部F5は、マイク14からの音声信号に対して音声認識処理を逐次実行し、ユーザが予め設定されているオープン予約コマンドを発話したか否かを判定する。ここでのオープン予約コマンドとは、携帯機2が車室外の応答エリア内に進入したときに自動的にオープン制御を実行するように予約するための音声コマンドである。音声認識部F5は、ユーザがオープン予約コマンドを発話したと判定した場合には、その旨を制御処理部F6に通知する。
オープン予約コマンドは、例えば「オープン予約」などといった予め設定されたフレーズであってもよいし、「戻ってきたら開けて」などといった表現であっても良い。なお、オープン予約コマンドを発話したと判定することは、ユーザの発話内容の中に、オープン予約コマンドに該当するフレーズが含まれているか否かを判定することに相当する。また、オープン予約コマンドを発話したと判定することは、別の観点によれば、ユーザがオープン予約コマンドを発話したことを検出することに相当する。当該思想は、以下で例示する他の音声コマンドについても同様である。
また、音声認識部F5は、マイク14からの音声信号に対して音声認識処理を逐次実行し、ユーザが予め設定されているオープン予約コマンドを発話したか否かを判定する。ロック予約コマンドは、スライドドア32が閉じた際に自動的にロック制御を実行するように予約する旨の音声コマンドである。ロック予約コマンドは施錠予約を実施するための音声コマンドである。音声認識部F5は、ユーザがロック予約コマンドを発話したことを検出した場合には、その旨を制御処理部F6に通知する。ロック予約コマンドは、例えば、「ロック予約」などといった所定のフレーズであってもよいし、「閉まったら鍵かけておいて」などといった表現であっても良い。
その他、音声認識部F5は、アンロック制御や、オープン制御、クローズ制御、ロック制御などといった各種車両制御の実行を指示する音声コマンドをユーザが発話したことを検出し、その検出結果を制御処理部F6に通知する。アンロック制御に対応する音声コマンド(以降、アンロックコマンド)としては、例えば「アンロック」や「鍵開けて」といったフレーズを採用することができる。オープン制御に対応する音声コマンド(以降、オープンコマンド)としては、例えば「ドアオープン」や「ドアを開けて」といったフレーズを採用可能である。クローズ制御に対応する音声コマンド(以降、クローズ)としては例えば「ドアクローズ」や「ドアを閉めて」といったフレーズを採用可能である。ロック制御に対応する音声コマンド(以降、ロックコマンド)としては、例えば「ドアロック」や「鍵かけて」といったフレーズを採用可能である。各種の車両制御に対応する音声コマンドとしてのフレーズは、ユーザによって設定可能に構成されていても良い。
制御処理部F6は、音声認識部F5の認識結果、及び、ドアボタン15に対するユーザ操作に基づいて、ユーザによるドアの開閉に係る車両制御の実行指示を受け付ける。そして、その指示内容に応じた車両制御を実行する。
オープン予約コマンドに対応する車両制御とは、概略的には、駐車状態にある車両Hvにユーザが次回接近した際に、ユーザが存在する方のスライドドア32を自動的に開ける制御(以降、自動オープン制御)である。このような自動オープン制御は、実体的には、駐車されている車両Hvの車室外の応答エリア内に携帯機2が存在することを検知した場合に、携帯機2が存在する方のスライドドア32に対して自動的にアンロック制御及びオープン制御を実行する制御に相当する。自動オープン制御は、ユーザが自動オープン制御を予約していることをフラグ等で内部状態として保持する処理(以降、自動オープン予約処理)も含む。オープン予約コマンドを発話することは自動オープン制御を予約することに相当する。
ロック予約コマンドに対応する車両制御とは、スライドドア32を含む全てのドアが閉じたタイミングで全ドアを自動的に施錠する制御(以降、自動ロック制御)である。自動ロック制御は、クローズ制御が完了したタイミングで全ドアを施錠する制御に相当する。なお、自動ロック制御は、ロック予約コマンドを検出した場合に、自動ロック制御が予約されていることを内部情報として保持する処理(以降、自動ロック予約処理)を含む。
アンロックコマンドに対応する車両制御とは、各ドアロックモータ13に対して開錠指示信号を出力し、各ドアを開錠状態に設定する制御である。オープンコマンドに対応する車両制御とは、携帯機2の位置に応じたドア開閉アクチュエータ12に対してオープン指示信号を出力し、携帯機2の位置に対応するスライドドア32を開ける制御(つまりオープン制御)である。なお、オープンコマンドに対応する車両制御には、各ドアを開錠状態に設定する制御(つまりアンロック制御)が含まれていても良い。
クローズコマンドに対応する車両制御とは、各ドア開閉アクチュエータ12に対してクローズ指示信号を出力し、各スライドドア32を閉じる制御(つまりクローズ制御)である。なお、クローズコマンドに対応する車両制御には、全ドアを閉じたのちに各ドアを施錠状態に設定する制御(以降、クローズ&ロック制御)が含まれていても良い。
ロックコマンドに対応する車両制御とは、各ドアロックモータ13に対して施錠指示信号を出力し、各ドアを施錠状態に設定する制御(つまりロック制御)である。なお、ドアが開いている状態でのロックコマンドは、開いているスライドドア32を閉じるとともに、スライドドア32を含む全てのドアが閉じたタイミングで全ドアを施錠することを指示する音声コマンドとして機能するように構成されていても良い。つまり、なお、ドアが開いている状態でのロックコマンドは、クローズコマンドと、ロック予約音声コマンドの両方の機能を備える音声コマンドとして作用するように構成されていてもよい。
発話案内部F7は、音声認識機能が有効化されている場合に、ウェルカムランプ18を所定の点灯態様で点灯させることによって、ユーザに音声認識機能が有効化されていることを通知する。音声認識機能が有効化されていることを通知することは、ユーザに音声コマンドの入力(換言すれば発話)を案内することに相当する。故に、音声認識機能が有効化されていることを通知する処理を発話案内処理とも称する。点灯態様は、点灯色や、明滅の有無、点灯色の経時的な変化の有無、発光強度の経時的な変化などの要素の組み合わせで定まる。
なお、本実施形態ではウェルカムランプ18を点灯させることで、ユーザに音声認識機能が有効化されていることを通知するように構成されているが、これに限らない。ウェルカムランプ18の代わりに、前照灯やブレーキランプ、ウィンカー等を所定の点灯態様で点灯させることで、ユーザに音声認識機能が有効化されていることを通知してもよい。また、図示しないスピーカから、ユーザに音声認識機能が有効化されていることを示す通知音やメッセージを出力するように構成されていても良い。
発話案内処理として、ユーザに音声認識機能が有効化されていることを通知するための媒体(換言すれば装置)としては多様な媒体を採用することができる。また、スピーカとウェルカムランプ18を複合的に作動させることによってユーザに音声認識機能が有効化されていることを通知してもよい。発話案内処理は、光又は音の少なくとも何れか一方を用いて実現されればよい。
ところで、車載システム1の音声認識機能(つまり音声認識部F5)は、携帯機2の認証処理が成功したことに基づいて有効化される。また、携帯機2の認証処理が成功する場合とは、携帯機2が車両Hvの応答エリア内に存在する場合に相当する。すなわち、音声認識機能が有効化されている場合に発話案内処理を実行する構成は、携帯機2が車両Hvの応答エリア内に存在することや、携帯機2の認証処理が成功したことに基づいて発話案内処理を実行する構成の一例に相当する。
<搭乗関連処理>
ここでは認証ECU11が実施する搭乗関連処理について図7に示すフローチャートを用いて説明する。図7に示すフローチャートは、例えば車両Hvが駐車状態に移行した時点から所定時間(例えば10秒)経過したタイミングで実行されれば良い。
まず、ステップS101では位置判定部F3が、所定のLF送信機16(例えば第1車室外送信機16A)からポーリング信号を送信させ、ステップS102に移る。ステップS102では位置判定部F3が、ステップS101で送信したポーリング信号に対する応答信号を受信したか否かを判定する。
応答信号を受信した場合には、ステップS102が肯定判定されてステップS103に移る。一方、ステップS101を実施してから所定の応答待機時間が経過しても、応答信号を受信できなかった場合にはステップS101に戻り、前回応答要求信号を送信させたLF送信機16とは別のLF送信機16(例えば第2車室外送信機16B)からポーリング信号を送信させる。つまり、ステップS101〜S102は、複数の車室外用のLF送信機16から順番にポーリング信号を送信させる処理である。なお、複数のLF送信機16においてポーリング信号を送信させる順番は適宜設計されれば良い。
ステップS103では位置判定部F3が、応答信号を受信したタイミングに基づいて、携帯機2が車両左側方であるのか右側方であるのかを判定し、ステップS104に移る。位置判定部F3の判定結果としての携帯機2の位置情報は、認証処理部F2や制御処理部F6等によって参照される。
ステップS104では認証処理部F2が、携帯機2の位置に応じたLF送信機16からチャレンジ信号を送信することによって、携帯機2の認証処理を実行する。例えば携帯機2が車両右側方に存在する場合には、第1車室外送信機16Aや第3車室外送信機16Cからチャレンジ信号を送信する。
ステップS105では認証処理が成功したか否かを判定する。例えば、携帯機2からレスポンス信号を受信でき、かつ、当該レスポンス信号に示されているレスポンスコードが照合用コードと一致している場合、認証成功と判定する。一方、チャレンジ信号を送信してから応答待機時間が経過してもレスポンスコードを受信できなかった場合には、認証失敗と判定する。また、レスポンスコードを受信できた場合であっても、当該レスポンス信号が示すレスポンスコードと照合用コードとが一致しなかった場合には認証失敗と判定する。認証が成功した場合には、ステップS105を肯定判定してステップS106に移る。一方、認証が失敗した場合にはステップS105を否定判定して本フローを終了する。なお、認証が失敗した場合にはステップS101から再び搭乗関連処理を実行すればよい。
また、別途後述するようにユーザによって自動オープン制御の実行が予約されている場合には、認証が成功した時点において自動オープン制御を実行する。図7のフローチャートは一例として、自動オープン制御が予約されていない場合の認証ECU11の動作態様を図示している。
ステップS106では音声認識有効化部F4が車載システム1の音声認識機能を有効化する。すなわち、携帯機2が存在する側のマイク14をオンに設定するとともに、音声認識部F5を音声入力待機状態に設定する。なお、車両Hvの両側に配されているマイク14のうち、携帯機2(換言すればユーザ)が存在する方のマイク14のみをオンに設定することで、ユーザ以外の音声によって制御処理部F6が作動することを抑制することができる。ステップS106での処理が完了するとステップS107に移る。
ステップS107では発話案内部F7が発話案内処理を実行する。すなわち、携帯機2が存在する側のウェルカムランプ18を所定の点灯態様で点灯させる。これにより、ユーザに発話を促す。携帯機2が存在する側のウェルカムランプ18のみを作動させる構成によれば、車両Hvの両側に配されているウェルカムランプ18のうち、ユーザが存在しない側のウェルカムランプ18は作動しない。このような構成によれば、不必要にウェルカムランプ18を作動させることを抑制できる。
ステップS108では音声認識部F5が、マイク14から入力される音声信号に対して逐次音声認識処理を実行し、ユーザがオープンコマンドを発話したか否かを逐次判定する。オープンコマンドをユーザが発話したことを検出した場合にはステップS108を肯定判定してステップS109に移る。一方、音声入力待機状態になってから所定の入力待機時間が経過しても、オープンコマンドが検出されなかった場合にはステップS108を否定判定してステップS110に移る。
ステップS109では制御処理部F6が、ドア開閉アクチュエータ12と協働して、携帯機2が存在する方のスライドドア32を開ける。例えば位置判定部F3によって携帯機2は車両左側方に存在すると判定している場合には、左ドア開閉アクチュエータ12Bに対してオープン指示信号を出力し、左スライドドア32Bを開ける。なお、オープンコマンドを受け付けた時点においてドアがまだ施錠状態である場合には、アンロック制御を実施してからオープン制御を実行する。このようにユーザの音声によってスライドドア32を開ける構成によれば、ユーザは、両手が塞がった状態でもスライドドア32を開くことが可能となる。
ステップS110では認証ECU11が、搭乗関連処理についての所定の終了条件が充足されたか否かを判定する。搭乗関連処理の終了条件は、発話案内部F7による発話案内処理を終了させるための条件に相当する。終了条件としては、認証処理が成功してからの経過時間や、ドアボタン15に対するユーザ操作、携帯機2との通信状況などを採用することができる。
例えば認証ECU11は、認証処理が成功してから所定の認証結果保持時間が経過した場合には、終了条件が充足したと判定する。認証結果保持時間は、入力待機時間と同じ時間か、入力待機時間以上に設定されていれば良い。例えば認証結果保持時間は入力待機時間の2倍に設定されているものとする。
また、認証ECU11は、ユーザによってドアボタン15が押下された場合に、終了条件が充足したと判定してもよい。さらに認証ECU11は、ポーリング信号等の応答要求信号を送信しても携帯機2からの応答信号を受信できなくなった場合には、終了条件を充足したと判定してもよい。携帯機2からの応答信号を受信できなくなった場合とは、ユーザが車両Hvの応答エリア外へと移動した、つまり車両Hvの周辺にいないことを示唆するためである。終了条件が充足された場合、発話案内部F7は発話案内処理を停止し、本フローを終了する。一方、終了条件が充足されていない場合にはステップS110を否定判定して、ステップS107に戻る。
<降車関連処理>
ここでは認証ECU11が実施する降車関連処理について図8に示すフローチャートを用いて説明する。図8に示すフローチャートは、例えば、車両情報取得部F1が、ユーザが車両Hvを駐車するためのユーザ操作(以降、降車動作)を検出した場合に開始されれば良い。降車動作とは、例えば、シフトレバーをパーキングポジションに設定する操作や、走行用電源(例えばイグニッション電源)をオフにする操作、パーキングブレーキンをオンに設定する操作などである。また、走行用電源をオフにしてドアを開ける動作もまた降車動作に相当する。これらのユーザ操作は、車両Hvに搭載されている種々のセンサやスイッチからの信号に基づき車両情報取得部F1によって検出される。
まず、ステップS201では位置判定部F3が、所定のLF送信機16(例えば車室内送信機16E)からポーリング信号を送信させ、ステップS202に移る。ステップS202では位置判定部F3が、ステップS201で送信したポーリング信号に対する応答信号を受信したか否かを判定する。
応答信号を受信した場合には、ステップS202が肯定判定されてステップS203に移る。一方、ステップS201を実施してから所定の応答待機時間が経過しても、応答信号を受信できなかった場合にはステップS201に戻り、前回応答要求信号を送信させたLF送信機16とは別のLF送信機16(例えば第1車室外送信機16A)からポーリング信号を送信させる。つまり、ステップS201〜S202は、複数のLF送信機16から順番に応答要求信号を送信させる処理である。なお、複数のLF送信機16においてポーリング信号を送信させる順番は適宜設計されれば良い。前述の搭乗関連処理ではユーザが車室外に存在することが想定される。そのため、車室内送信機16Eにポーリング信号を送信させる必要はなかった。しかしながら、ここで説明している降車関連処理の開始時点ではユーザがまだ車室内に滞在している可能性があり、ユーザが車室内から車両外に出たことを検出する必要がある。そのため、車室外用のLF送信機16だけでなく、車室内送信機16Eにもポーリング信号を送信させるものとする。
ステップS203では位置判定部F3が、応答信号を受信したタイミングに基づいて、携帯機2の位置を判定し、ステップS204に移る。位置判定部F3の判定結果としての携帯機2の位置情報は、認証処理部F2や制御処理部F6等によって参照される。また、ステップS203での判定処理の結果として、携帯機2が車室外に存在すると判定されている場合には、ステップS204を肯定判定してステップS205を実行する。一方、携帯機2が車室内に存在すると判定された場合には、ステップS204を否定判定してステップS201に移る。
ステップS205では認証処理部F2が、携帯機2の位置に応じたLF送信機16からチャレンジ信号を送信することによって、携帯機2の認証処理を実行する。例えば携帯機2が車両右側方に存在する場合には、第1車室外送信機16Aや第3車室外送信機16Cからチャレンジ信号を送信する。
ステップS206では認証処理が成功したか否かを判定する。認証処理が成功した場合には、ステップS206を肯定判定してステップS207に移る。一方、認証処理が失敗した場合にはステップS206を否定判定して本フローを終了する。なお、認証が失敗した場合にはステップS201から再び降車関連処理を実行すればよい。
ステップS207では音声認識有効化部F4が車載システム1の音声認識機能を有効化する。具体的には、携帯機2が存在する側のマイク14をオンに設定するとともに、音声認識部F5を音声入力待機状態に設定する。ステップS207での処理が完了するとステップS208に移る。
ステップS208では発話案内部F7が発話案内処理を実行し、ステップS209に移る。ステップS209では音声認識部F5が、マイク14から入力される音声信号に対して逐次音声認識処理を実行し、ユーザがドアの開閉制御に係る音声コマンドを発話したか否かを逐次判定する。ここで受付可能な音声コマンドとしては、クローズコマンドや、ロック予約音声コマンド、オープン予約コマンドなど、多様である。
音声認識部F5は、受付可能な音声コマンドのうちの何れかをユーザが発話したことを検出した場合にはステップS209を肯定判定してステップS210に移る。一方、音声入力待機状態になってから所定の入力待機時間が経過しても、音声コマンドが検出されなかった場合にはステップS209を否定判定してステップS211に移る。
ステップS210では制御処理部F6が、音声認識部F5が検出した音声コマンドに対応する車両制御を実行する。例えば音声認識部F5が検出した音声コマンドがクローズコマンドに該当する場合には、制御処理部F6は各ドア開閉アクチュエータ12に対してクローズ指示信号を出力し、各スライドドア32を閉じる。
また、音声認識部F5が検出した音声コマンドがロックコマンドに該当する場合には、制御処理部F6は、各ドアロックモータ13に対して施錠指示信号を出力し、各ドアを施錠状態に設定する。なお、ロックコマンドを検出したタイミングで開状態のドアが存在する場合には、警報音を出力することで、施錠ができないことを通知しても良い。また、ロックコマンドを検出したタイミングで、開状態のドアが存在する場合には、ロック予約処理を実行するように構成されていてもよい。つまり、ロックコマンドはロック予約コマンドとしても機能するように構成されていても良い。
さらに、音声認識部F5が検出した音声コマンドがロック予約コマンドに該当する場合には、制御処理部F6は、ロック予約処理を実行するとともに、車両情報取得部F1と協働して各ドアの開閉状態を示す情報を逐次取得する。そして、全ドアが閉じたタイミングで各ドアロックモータ13に対して施錠指示信号を出力し、各ドアを施錠状態に設定する。
また、音声認識部F5が検出した音声コマンドがオープン予約コマンドに該当する場合には、制御処理部F6は、自動オープン予約処理を実行する。そして、駐車されている車両Hvの車室外の応答エリア内にユーザが存在することを検知した場合に、携帯機2が存在する方向に対応するスライドドア32を対象に自動オープン制御を実行する。
さらに、音声認識部F5はオープンコマンドを受け付けた場合には、携帯機2が存在する方向に対応するスライドドア32に対してオープン制御を実行する。降車時においても荷物を取り出したり、子供が降車するのを手伝ったりするために、ユーザが車室外からスライドドア32を開けようとするケースが想定されるためである。
ステップS210での処理が完了するとステップS211を実行する。ステップS211では認証ECU11が、降車関連処理の終了条件が充足されたか否かを判定する。降車関連処理の終了条件としては、認証処理が成功してからの経過時間や、携帯機2との通信状況、ドアボタン15に対するユーザ操作などを採用することができる。
例えば認証ECU11は、認証処理が成功してから認証結果保持時間が経過した場合に終了条件が充足したと判定する。また、認証ECU11は、ユーザによってドアボタン15が押下された場合に終了条件が充足したと判定してもよい。その他、ポーリング信号等の応答要求信号を送信しても携帯機2からの応答信号を受信できなくなった場合にも、終了条件を充足したと判定する。終了条件が充足された場合、発話案内部F7による発話案内処理を停止して本フローを終了する。一方、終了条件が充足されていない場合にはステップS211を否定判定して、ステップS208に戻る。
ところで、自動オープン制御の予約の有効期限は、例えば12時間など、ユーザが自動オープン制御の予約をしたことを覚えていられる期間に設定されていることが好ましい。例えば1週間ぶりに乗車する場合など、ユーザが自動オープン制御の予約をしたことを忘れた頃合いに車両Hvに近づいた場合にも自動オープン制御を実行してしまうと、ユーザを戸惑わせてしまう恐れがあるためである。
また、車両Hvが複数のユーザで共有される構成においては、自動オープン制御の予約情報は、携帯機IDと対応付けられて保存し、予約した本人が搭乗する場合にのみ自動オープン制御を実行するように構成されていることが好ましい。そのような構成によれば、或るユーザが自動オープン制御の予約をしている状態において、他のユーザが近づいた場合に自動オープン制御が実行されることを抑制することができる。なお、前提として複数のユーザのそれぞれが自分の携帯機2を有しているものとする。
<実施形態のまとめ>
以上の構成によれば、ユーザは音声によって車両Hvのドアの開閉に係る車両制御を実行させることができる。故に、ユーザは両手が塞がった状態でも車両Hvのドアの開閉に係る車両制御を実行させることができるため、利便性が向上する。
例えば本実施形態の構成によれば、ユーザは搭乗時にオープンコマンドを音声入力することによって、両手が塞がっている場合であっても、ユーザが存在するほうのスライドドア32を自動で開けることができる。また、ユーザは離脱時等にオープン予約コマンドを音声入力しておくことによって、両手が塞がっている場合であっても、車両Hvに近づくだけでユーザが存在するほうのスライドドア32を自動で開けることができる。
ところで、車両のドアの開閉を制御する他のシステム構成(以降、比較構成)としては、ユーザが携帯機を用いて所定のオープン予約操作を実施しておくにより、車載システムがユーザの接近に伴って、オープン予約操作にて指定されているスライドドアを自動的に開ける構成も考えられる。ここでのオープン予約操作とは、車両へのユーザの接近に伴って所望のスライドドアを自動的に開けるように予約する操作(以降、オープン予約操作)である。オープン予約操作には、自動で開けるドアを指定する操作が含まれる。
しかしながら、このような比較構成では、ユーザが予約した方のドアとは反対側から車両に近づいた場合でも、指定した方のスライドドア(つまりユーザがいない方のドア)が開いてしまうといった問題がある。例えば右スライドドアを自動で開けるように予約している状態においてユーザが車両左側から接近した場合には、ユーザが左側に存在するにも関わらず、右側スライドドアが開いてしまう。
対して、本実施形態の構成によれば、位置判定部F3がユーザの位置を判定するとともに、制御処理部F6は、ユーザが存在する方のスライドドア32をユーザの発話に基づき自動で開ける。そのため、ユーザがいない側のスライドドア32が自動で開いてしまうといった事象は発生しにくい。換言すれば、ユーザの位置に応じたスライドドア32が開くため、ユーザの利便性を高めることができる。
また、比較構成では、ユーザはオープン予約操作をし忘れた場合には当然、自動オープン制御が実行されない。故に、ユーザがオープン予約操作をし忘れた場合には、所定のオープン操作を実施することでパワースライドドアを開けることになる。オープン操作は、パワースライドドアを開方向に作動させるための操作であって、例えばパワースライドドアに配されているボタンを押下したり、ドア下に形成されている赤外線検知エリアに足をかざしたりする操作である。
しかしながら、荷物等を持っていることによってユーザの両手がふさがっている場合には、開閉ボタンを押下するためにはいったん荷物を降ろさせねばならず、ユーザに不便さを感じさせてしまう。また、車両が赤外線検知エリアに足をかざす操作によってドアを開閉可能に構成されている場合であっても、両手で荷物を持っている状態で片足を上げるとバランスを崩しかねない。
対して本実施形態の構成によればオープンコマンドの発話によってスライドドア32を開けることができる。故に、自動オープン制御を予約し忘れており、かつ、両手が塞がっている状態であっても、ボタンを押すために荷物を路面に降ろしたり、足を挙げたりせずにスライドドア32を開けることができる。その結果、ユーザの利便性を高めることができる。
以上、本開示の第1の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる第2の実施形態や、種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2の実施形態について図を用いて説明する。本実施形態の車載システム1は図9に示すように、車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行をユーザが指示するための構成として、ドア下センサ19を備える。
ドア下センサ19は、例えばスライドドア32の下方に設定されている所定の検知エリアにユーザが足をかざしたことを検出するセンサである。ドア下センサ19は、例えば赤外線センサや、ミリ波レーダ、レーザレーダ、カメラ等といった多様な物体検出装置を用いて実現することができる。ドア下センサ19は、車両Hvの左右両側に配されている。例えば、ドア下センサ19は、所望の検知エリアを形成するように、例えばサイドシルやサイドステップの底面部等に配置することができる。ドア下センサ19は、トランクドアの開閉制御のために、車両後端部の下端部(例えばリアバンパの底面付近)などに配置されていても良い。
複数のドア下センサ19のそれぞれは、車両内に構築されている通信ネットワーク又は専用の信号線を介して認証ECU11と相互通信可能に構成されている。ドア下センサ19の動作状態は、認証ECU11によって制御される。ドア下センサ19は認証ECU11からの指示に基づいて駆動し、ユーザがドア下の検知エリアに足をかざしたか否かを逐次判定する。そして、ユーザが検知エリアに足をかざしたことを検出した場合にはその旨を示す信号を認証ECU11に出力する。
本実施形態の制御処理部F6は、音声認識部F5の認識結果、ドアボタン15に対するユーザ操作の他、ドア下センサ19の検出結果に基づいても、ドアの開閉に係る車両制御のユーザの実行指示を受け付け、その指示内容に応じた車両制御を実行する。
例えば制御処理部F6は、車両Hvが駐車されており、かつ、携帯機2の認証が成功している状態において、ドア下センサ19によってユーザが検知エリアに足をかざしたことを検出した場合、アンロック制御及びオープン制御を実行する。ドア下センサ19の検出結果に基づくアンロック制御は全ドアに対しても実行されてもよいし、足をかざすユーザの動作(以降、かざし動作)を検出したドア下センサ19が設けられている側のドアのみに実施されていても良い。ドア下センサ19の検出結果に基づくオープン制御は、かざし動作を検出したドア下センサ19が設けられている側(すなわちユーザが存在する側)のスライドドア32に対して実行する。かざし動作がオープン指示挙動に相当する。
また、制御処理部F6は、スライドドア32が開いている状態において、ドア下センサ19がかざし動作を検出した場合、そのドア下センサ19が設けられている側のスライドドア32に対してクローズ制御を実行する。なお、制御処理部F6は、スライドドア32が開いている状態において、ドア下センサ19がかざし動作を検出した場合、そのドア下センサ19が設けられている側のスライドドア32に対してクローズ制御を実行するとともに、自動ロック制御も実施するように構成されていても良い。
音声認識機能を車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行をユーザが指示するための第1の構成とすると、ドア下センサ19は、車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行をユーザが指示するための第2の構成に相当する。換言すれば、ドア下センサ19は、ユーザが音声によって車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行を指示しない/できない場合の代替手段に相当する。
本実施形態の音声認識部F5は図10に示すように、機能ブロックとして、環境判定部F51を備える。環境判定部F51は、マイク14から入力される音の大きさに基づいて、車両Hvの周辺が騒音環境であるか否かを判定する。騒音環境は、ノイズのレベルが音声認識の精度の観点から定まる所定の許容レベル以上となる環境である。
騒音環境であるか否かを判定するための閾値として機能する許容レベルは、例えば70dBなどとすればよい。許容レベルは適宜変更可能である。車両Hv周辺の雑音のレベルが高いほど、ユーザが発話した音声の信号対雑音比(いわゆるS/N比)が小さくなり、音声認識の精度が劣化しうる。環境判定部F51は、車両Hvの周辺環境は騒音環境であると判定された場合にはその旨を発話案内部F7に通知する。
本実施形態の発話案内部F7は、環境判定部F51によって周辺環境は騒音環境であると判定されている場合に、かざし動作の実行を案内する代替手段案内部F71を備える。代替手段案内部F71は、ウェルカムランプ18を発話案内処理時とは異なる点灯態様で点灯させることによって、ユーザに対して、音声入力以外の手段(すなわち代替手段)で車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行指示を実施することを提案する。代替手段での指示操作を実行することを案内する処理を代替手段案内処理とも称する。代替手段案内部F71は、発話案内処理の代わりに、代替手段案内処理を実行する構成に相当する。なお、代替手段案内部F71は、図示しないスピーカから、代替手段での指示操作を実行するように誘導する通知音やメッセージを出力するように構成されていても良い。
上記の構成によれば、騒音環境下、すなわち音声認識の精度が低下しうる環境下においては、ユーザは代替手段案内処理が実行されていることに基づいて、車載システム1の音声認識機能が正常に動作しない可能性があることを認識可能となる。その結果、仮にユーザが音声入力を試みた結果として音声認識が失敗した場合であっても、ユーザを困惑させてしまう恐れを低減できる。また、ユーザが通常よりも大きな声で発話するなどの対応策を講じる可能性が高くなる。
なお、車載システム1は、発話案内処理に供されるウェルカムランプ18である発話案内用ランプ18Xと、代替手段案内処理に供されるウェルカムランプ18である代替手段案内用ランプ18Yとを別々に備えていてもよい。便宜上、発話案内処理に供されるウェルカムランプ18のことを発話案内用ランプ18Xと記載するとともに、代替手段案内処理に供されるウェルカムランプ18のことを代替手段案内用ランプ18Yと記載する。
発話案内用ランプ18Xは例えば側面上端部34に配されている。また、代替手段案内用ランプ18Yは、例えばドア下センサ19の取り付け位置と対応するように、側面下端部36に配されている。このような構成において、発話案内部F7は、発話案内処理時には発話案内用ランプ18Xを所定の点灯態様で点灯される一方、代替手段案内処理時には代替手段案内用ランプ18Yを所定の点灯態様で点灯させる。
上記の構成によれば、ユーザは車両Hvの側面の上下に配されている2つのウェルカムランプ18のどちらが作動しているかによって、音声入力と代替手段のどちらを用いて車両制御の実行指示を行うべきかを直感的に認識しやすくなる。
また、以上では代替手段としてドア下センサ19を例示したが、代替手段は、これらに限らない。例えば、代替手段は、ドア付近に立っているユーザの顔部を撮像するように配置されているカメラ(以降、顔部カメラ)を用いた口部パターン認識機能であってもよい。口部パターン認識機能は、顔部カメラで撮像された画像を解析してユーザの口の動きを認識する機能である。代替手段として口部パターン認識機能を備える場合、認証ECU11は顔部カメラで撮像された画像から、車両Hvのドアの開閉に係るユーザの指示挙動に相当する所定の口の動きを検出するように構成されていても良い。
さらに代替手段は、ドアパネルに作用する圧力を検出する押圧センサであってもよい。押圧センサを備える構成によればユーザは腰部や臀部でドアを押すことによって、所定の車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行を指示することができる。ドア下センサ19や、顔部カメラ、押圧センサなどがモーションセンサに相当する。
[変形例1:ユーザ/携帯機2の位置の判定方法の第1の変形例]
位置判定部F3による携帯機位置の判定方法は上述した方法に限らない。例えばUHF受信機17を3つ以上、車両Hvのそれぞれ異なる場所に配置しておき、各UHF受信機17での応答信号の受信強度から、携帯機2の位置を特定するように構成されていても良い。なお、各UHF受信機17は、受信信号の強度を検出する回路を備えるものとする。
一般的に無線信号は空間を伝播する過程において減衰していくため、携帯機2とUHF受信機17との距離が大きい程、その受信信号強度は小さい値となる。故に、或るUHF受信機17での応答信号の受信強度は、当該UHF受信機17と携帯機2との距離の指標として機能する。
したがって、位置判定部F3は、各UHF受信機17での受信強度から、各UHF受信機17と携帯機2の距離を求めることができる。受信強度情報から距離情報への変換は、UHF受信機17と携帯機2との距離と受信強度との対応関係を表す距離変換データを用いて実施することができる。距離変換データは、種々の試験によって生成され、予めプログラムの一部としてフラッシュメモリ113に登録しておけば良い。
そして、位置判定部F3は、設置位置がそれぞれ異なる3つのUHF受信機17からの距離と、それら3つのUHF受信機17の車両Hvにおける設置位置から、携帯機位置を特定する。車両HvにおけるUHF受信機17の設置位置を示すデータは、フラッシュメモリ113に格納されていれば良い。このような態様によっても携帯機2の位置を判定できる。
その他、それぞれ異なる位置に配されている複数のUHF受信機17のそれぞれがアレーアンテナを用いて構成されている場合には、各UHF受信機17で受信結果から携帯機2からの応答信号の到来方向を推定することによっても携帯機2の位置を推定可能である。
[変形例2:ユーザ/携帯機2の位置の判定方法の第2の変形例]
第1、第2実施形態等では複数のLF送信機16から応答要求信号を送信するタイミングをずらすことで、携帯機2が何れのLF送信機16から送信した応答要求信号に応答したかを特定する態様を例示したが、これに限らない。
例えば、複数のLF送信機16の応答エリアが互いに重ならないように(換言すれば互いに混信しないように)設計されている場合には、全てのLF送信機16から応答要求信号を一斉送信してもよい。なお、ここでの応答エリアとは、混信抑制の観点から、復号下限値で伝搬するエリアとすることが好ましい。
本変形例の構成においては、例えば、複数のLF送信機16のそれぞれに対して固有の識別番号である送信機番号を設定し、当該送信機番号を用いて、携帯機2が何れのLF送信機16から送信された応答要求信号に対して応答したのかを判別すればよい。具体的には、各LF送信機16は、応答要求信号として、送信元情報としての送信機番号を含む信号を送信し、携帯機2は受信した応答要求信号に含まれていた送信機番号を含む応答信号を返送するように構成されている。認証ECU11は、UHF受信機17で受信した応答信号に含まれている送信機番号に基づいて、携帯機2が何れのLF送信機16から送信された応答要求信号に対して応答したのかを判別する。なお、携帯機2が応答した信号の送信元を特定できれば、前述の通り、携帯機2の位置も判定可能となる。
なお、他の態様として、応答要求信号は、返送タイミングを指定する情報を含めることによって、携帯機2が応答した信号の送信元を特定可能に構成されていても良い。返送タイミングは、携帯機2が信号を受信してから応答するまでの遅延時間を指定するものであって、LF送信機16毎に異なる値に設定されている。各LF送信機16は、返送タイミングを指定する情報として、自分自身に割り当てられている遅延時間を含む応答要求信号を送信し、携帯機2は受信した応答要求信号に含まれていた遅延時間に基づいて定まるタイミングで応答信号を返送するように構成されている。
このような構成によれば、各LF送信機16での応答要求信号の送信タイミングが同時であっても、認証ECU11は携帯機2から応答信号が返ってきたタイミングに基づき、携帯機2が応答した信号の送信元を特定できる。携帯機2との通信状況に基づいて携帯機2の位置を判定する方法としては以上で例示した以外にも、多様な方法を採用可能である。
[変形例3:ユーザ/携帯機2の位置の判定方法の第3の変形例]
以上では、車両Hvにおいて分散配置されている複数のLF送信機16と携帯機2との通信状況、又は、複数のUHF受信機17と携帯機2との通信状況に基づいて、携帯機2のする態様を例示したが、これに限らない。
携帯機2の認証処理が成功したことに基づいて車両Hvの外面部に配されている各マイク14をオンに設定し、音声認識機能を有効化する。そして、ユーザの声を取得できたほうにユーザが存在すると判定してもよい。つまり、ユーザの声を取得できたマイク14の位置に基づいてユーザの位置を判定するように構成されていてもよい。ユーザの声を取得できたマイク14が、音声認識部F5が音声コマンドを検出した音声信号の提供元に相当する。なお、前述の通り、携帯機2はユーザによって携帯されるデバイスであるため、ユーザの位置を判定することは、換言すれば、携帯機2の位置を判定することに相当する。
<付言:認証ECU11の構成について>
認証ECU11が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。認証ECU11が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、認証ECU11がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
また、認証ECU11は、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置でリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。例えば、本実施形態の認証ECU11が提供する機能の一部は、他のECU(例えばボディECU)が備えていても良い。仮に、認証ECU11が提供する機能が、複数のECUに分散して備えられている場合には、それらのECUを備える構成が車両用ドア制御装置に相当する。加えて、認証ECU11が提供する機能の一部は、車両外部に設けられている外部サーバが備えていても良い。例えば音声認識部F5は広域通信網に接続する通信装置を介してユーザから入力された音声信号を外部サーバに無線送信し、外部サーバが車載システム1から提供された音声信号に対して音声認識処理を実施するように構成されていても良い。その場合、音声認識部F5としての認証ECU11は、外部サーバから音声認識結果を取得する。このような態様によれば、認証ECU11が備える機能を簡略化できるとともに、認証ECU11が音声認識データベースM1を備えていなくても、ユーザはドアの開閉に係る音声コマンドを入力することができる。
<付言:車載システム1と携帯機2との通信方式について>
上述した実施形態では車載システム1と携帯機2とは、LF帯の電波及びUHF帯の電波を用いて無線通信を実施する構成を開示したが、車載システム1と携帯機2との通信方式はこれに限らない。車載システム1と携帯機2とは、Bluetooth(登録商標)や、Wi−Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等の近距離無線通信規格に準拠した無線通信(以降、近距離通信)を実施するように構成されていても良い。また、車載システム1と携帯機2とは、NFC(Near Field Communication)の規格に従った無線通信(以下、近接場通信)を実施可能に構成されていてもよい。ここでの近接場通信とは、通信可能な距離が数cmから数十cm程度となる通信を指す。近接場通信を実現するための具体的な通信規格としては、例えばISO/IEC 14443やISO/IEC 18092等の多様な規格を採用することができる。
<付言:携帯機2について>
携帯機2は、ユーザに携帯され、かつ、車両Hvの電子キーとしての機能を備えるデバイスであればよい。車両Hvの電子キーとしての機能とは、具体的には、車載システム1からの要求に基づいて車両Hvの鍵であることを証明する情報を含む信号(例えばレスポンス信号)を送信する機能である。携帯機2は、従来スマートキーとして知られている長方形型、楕円型(フォブタイプ)、又はカード型の小型デバイスであってもよい。携帯機2は、ユーザの指や腕等に装着されるウェアラブルデバイスとして構成されていてもよい。さらに、携帯機2はスマートフォンやタブレット端末などといった情報処理端末であってもよい。
100 車両用電子キーシステム、1 車載システム、2 携帯機、11 認証ECU、12 ドア開閉アクチュエータ、13 ドアロックモータ、14 マイク、15 ドアボタン、16 LF送信機、17 UHF受信機、18 ウェルカムランプ、19 ドア下センサ(モーションセンサ)、F1 車両情報取得部、F2 認証処理部、F3 位置判定部、F4 音声認識有効化部、F5 音声認識部、F6 制御処理部、F7 発話案内部、F51 環境判定部、F71 代替手段案内部

Claims (10)

  1. ユーザによって携帯される携帯機との無線通信による認証処理が成功したことに基づいて、車両に配されているドアの開閉に係る車両制御を実行する車両用ドア制御装置であって、
    前記車両の外面部に配置されているマイクが集音してなる音声信号に対して所定の解析処理を施すことにより、前記ユーザが発話した音声コマンドを特定する音声認識部(F5)と、
    前記携帯機からの信号を受信したことに基づいて前記音声認識部を作動させる音声認識有効化部(F4)と、
    前記携帯機との無線通信による認証処理が成功したことを条件として、前記音声認識部が取得した前記音声コマンドに対応する前記車両制御を実行する制御処理部(F6)と、を備える車両用ドア制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記携帯機との通信状況及び前記マイクから入力される音声信号の少なくとも何れか一方に基づいて、前記ユーザの位置を判定する位置判定部(F3)を備え、
    前記制御処理部は、前記携帯機との無線通信による認証処理が成功していることを条件として、前記音声認識部が取得した前記音声コマンドと、前記車両の状態と、前記位置判定部が判定している前記ユーザの位置に応じて定まる前記車両制御を実行するように構成されている車両用ドア制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記制御処理部は、前記車両の状態が駐車状態であり且つ前記音声認識部が前記ドアを開けるように指示する前記音声コマンドを取得した場合には、前記位置判定部の判定結果に基づいて定まる、前記ユーザが存在する側の前記ドアを開ける制御を実行するように構成されている車両用ドア制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記ユーザが降車するための動作である降車動作を検出する車両情報取得部(F1)を備え、
    前記音声認識部は、前記車両情報取得部が前記降車動作を検出した時点から所定期間、前記ユーザが次回前記車両に接近した際に前記ドアを自動的に開ける制御である自動オープン制御の実行を予約する前記音声コマンドであるオープン予約コマンドを認識可能に構成されており、
    前記制御処理部は、
    前記音声認識部が前記オープン予約コマンドを認識した場合には、前記自動オープン制御が予約されていることを内部情報として保持し、
    前記車両が駐車されており、かつ、前記自動オープン制御が予約されていることを内部情報として保持している状態において、前記携帯機との無線通信による認証処理が成功した場合には、前記自動オープン制御を実行するように構成されている車両用ドア制御装置。
  5. 請求項2から4の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記マイクは前記車両の左右両側に少なくとも1つずつ設けられており、
    前記音声認識部は、複数の前記マイクのそれぞれから入力される音声信号に対して前記解析処理を実施するように構成されており、
    前記位置判定部は、前記音声認識部によって前記音声コマンドが検出された音声信号の提供元である前記マイクの設置位置に基づいて、前記ユーザの位置を判定するように構成されている車両用ドア制御装置。
  6. 請求項2から5の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記車両には、前記携帯機と無線通信を実施するための複数の通信機がそれぞれ異なる位置に配置されており、
    前記位置判定部は、複数の前記通信機での前記携帯機との通信状況に基づいて前記ユーザの位置を判定するように構成されている車両用ドア制御装置。
  7. 請求項3に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記制御処理部は、前記ドアが閉じていない状態において、前記音声認識部が前記ドアの施錠をするように指示する前記音声コマンドを取得した場合には、全ての前記ドアを閉じた際に自動的に施錠する自動ロック制御を実行するように構成されている車両用ドア制御装置。
  8. 請求項2から7の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記音声認識部が作動している場合に、前記ユーザに対して発話を促す案内処理を実行する発話案内部(F7)を備える車両用ドア制御装置。
  9. 請求項8に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記マイクから入力される音声信号に基づいて前記車両の外部が騒音環境であるか否かを判定する環境判定部(F51)と、
    前記ユーザの動きを検出するセンサであって、前記ドアを開けるように指示する前記ユーザの動きであるオープン指示挙動を検出するモーションセンサ(19)と、を備え、
    前記制御処理部は、前記モーションセンサによって前記オープン指示挙動が実行された場合にも、前記ユーザが存在する側の前記ドアを自動的に開く制御を実行するように構成されており、
    前記環境判定部によって前記車両の外部は騒音環境であると判定されている場合には、前記オープン指示挙動の実行を案内する代替手段案内部(F71)と、を備える車両用ドア制御装置。
  10. 請求項1から9の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記音声認識有効化部は、前記携帯機との無線通信による認証処理が成功したことに基づいて前記音声認識部を作動させるように構成されている車両用ドア制御装置。
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