JP2019203310A - 車両用ドア制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のドアの開閉に係る車両制御の予約状況をより簡単にユーザが認識可能な車両用ドア制御装置を提供する。【解決手段】認証ECU10は、車両に配されているドアボタン等を介して、駐車状態にある車両にユーザが次回接近した際にスライドドアを自動的に開ける制御である自動オープン制御の実行予約を受け付け可能に構成されている。認証ECU10は、自動オープン制御の実行予約を受け付けた場合や、ユーザが車両のウェルカムエリア内に進入した場合、車両の側面に配されているコミュニケーションランプを所定のパターンで発光させることによって、自動オープン制御の予約状況をユーザに通知する。【選択図】図8

Description

本開示は、車両のドアを自動で開閉するための車両用ドア制御装置に関する。
従来、特許文献1に開示されているように、携帯機を携帯しているユーザが車両の検知エリアに進入したことをトリガとして自動的にパワースライドドアを開く装置(以降、車両用ドア制御装置)がある。ここでの携帯機とは、車両の電子キーとして機能する通信装置であり、スマートキーとも称される。便宜上以降では、携帯機が所定の検知エリアに進入したことに基づいてパワースライドドアを自動的に開く制御のことを自動オープン制御と称する。なお、特許文献1に開示の構成では、ユーザが事前に携帯機に対して自動オープン制御の実行を予約する操作(以降、オープン予約操作)を行っておくことで自動オープン制御が実行される。
また、近年は、上記の自動オープン制御を実施可能に構成された車両用ドア制御装置を搭載した車両も販売されている。販売されている上記車両用ドア制御装置を提供する携帯機は、ユーザによってオープン予約操作が実行されると、携帯機に配されているLEDを一定期間、点灯(点滅も含む)するように構成されている。LEDの点灯期間は、自動オープン制御の予約が有効な期間(例えば20分)と同等か、或いは、消費電力低減のためにそれよりも短い時間に設定されている。
特開2016−160589号公報
一般的に、携帯機は衣服のポケットや鞄等に収容して携帯されることが多い。そのような事情を鑑みると、オープン予約操作を実行済みであることを通知するために、携帯機のLEDを点灯させても、ユーザは当該通知に気が付きにくい。また、携帯機のLED点灯によってオープン予約操作がなされていることを通知する構成では、オープン予約操作を実行済みであるかを確認するためには、わざわざ携帯機を衣服のポケットや鞄から取り出す必要があり、ユーザの利便性が損なわれる。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車両のドアの開閉に係る車両制御の予約状況をより簡単にユーザが認識可能な車両用ドア制御装置を提供することにある。
その目的を達成するための車両用ドア制御装置は、ユーザによって携帯される携帯機(2、3)との無線通信による認証処理が成功したことに基づいて、車両に配されているドアの開閉に係る車両制御を実行する車両用ドア制御装置であって、携帯機又は車両に搭載されている入力装置に対するユーザ操作に基づいて、車両制御の実行予約を受け付ける予約受付部(F5)と、予約受付部による車両制御の予約の受付状況を、車両に搭載されている報知装置(18、19)を用いてユーザに通知する処理を実施する通知処理部(F6)と、予約受付部が受け付けた車両制御を、当該車両制御の内容に応じたタイミングで実行する制御実行部(F7)と、を備える。
上記の構成によれば、ユーザは車両に搭載されている報知装置の作動態様に基づいて、車両制御の予約状況を認識できる。故に、ユーザは車両制御の予約状況を確認するために、わざわざ携帯機を衣服のポケットから取り出す必要はない。つまり、ユーザは、ドアの開閉に係る車両制御の予約状況をより簡単に認識可能である。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、1つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
車両用電子キーシステム100の概略的な構成を示す図である。 車載システム1の概略的な構成を示すブロック図である。 マイク13の搭載位置の一例を示す図である。 認証ECU10の概略的な構成を示すブロック図である。 ウェルカムエリアWx及び作動エリアCxを説明するための概念図である。 スマートキー2の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯端末3の概略的な構成を示すブロック図である。 自動オープン制御に係るシーケンス図である。 自動ロック制御に係るシーケンス図である。
以下、本開示の実施形態の一例を、図を用いて説明する。図1は、本開示の車両用ドア制御装置が適用された車両用電子キーシステム100の概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すように車両用電子キーシステム100は、車両Hvに搭載されている車載システム1と、車載システム1と対応付けられてあって、車両Hvの鍵(実体的には電子キー)としての機能を備えるスマートキー2と、を備える。スマートキー2は携帯機に相当する。また、車両用電子キーシステム100は、ユーザによって携帯される情報処理端末である携帯端末3を備える。
車載システム1と携帯端末3とは、Bluetooth Low Energy(以降、BLE、Bluetoothは登録商標)の規格に準拠した無線通信(以降、BLE通信)を実施するように構成されている。携帯端末3は、送信元情報(例えばデバイスID)を含む、BLEの規格に準拠した通信パケットを、所定の送信間隔で無線送信することで、BLE通信機能を備えた周囲の通信端末に対して、自分自身の存在を通知する(つまりアドバタイズする)。以降では便宜上、アドバイズを目的として定期的に送信される通信パケットのことをアドバタイズパケットと称する。
また、車載システム1とスマートキー2は、BLEとは異なる通信規格に準拠した方式で無線通信を実施可能に構成されている。具体的には、車載システム1は、車室内及び車両周辺の所定範囲に向けて所定の周波数(以降、車両用第1周波数)の無線信号を送信する機能と、スマートキー2から送信される所定の周波数(以降、車両用第2周波数)の無線信号を受信する機能を有する。スマートキー2は、車両用第1周波数の信号を受信する機能と、車載システム1に対して車両用第2周波数の信号を送信する機能を有する。
車両用第1周波数は、例えば125kHzや134kHzなど、LF(Low Frequency)帯に属する所定の周波数である。ここでのLF帯とは300kHz以下の周波数帯を指す。なお、車両用第1周波数としては、20kHz〜30kHzなどの周波数も採用可能である。また、車両用第2周波数は、例えば、315MHzや、920MHzなど、UHF(Ultra High Frequency)帯に属する周波数である。UHF帯は300MHz〜3GHzを指す。
車両用第1周波数は、後述する応答エリア形成の観点から、200kHz以下の周波数が採用されていることが好ましい。車両用第2周波数は、BLE通信との混線を避けるため、BLE通信で使用される2.4GHz以外の周波数に設定されていることが好ましい。ここでは一例として、車両用第1周波数としては125kHzが採用されているものとする。また、車両用第2周波数としては315MHzが採用されているものとする。車両用第2周波数を用いてスマートキー2から送信される無線信号は、車両用電子キーシステムの技術分野においてはRF(Radio Frequency)信号とも称される。
車載システム1は、車両用第1、第2周波数の電波を用いてスマートキー2と無線通信することによって、スマートキー2を認証する。また、車載システム1は、スマートキー2の認証が成功したことに基づいて、ユーザが車両Hvを使用するための所定の車両制御を実施する。ユーザが車両Hvを使用するための車両制御とは、車両ドアの施錠/開錠や、エンジンの始動などである。
車載システム1がスマートキー2を認証する処理とは、車載システム1にとって無線通信を実施している通信端末(以降、通信対象)が、当該車載システム1と対応付けられている正規のスマートキー2であることを確認する処理である。認証が成功したということは、正規のスマートキー2であると判定したことに相当する。
車載システム1によるスマートキー2の認証は、チャレンジ−レスポンス方式によって実施されればよい。認証処理の詳細は別途後述する。なお、認証処理の準備として、スマートキー2と車載システム1のそれぞれには、認証処理に用いられる共通の暗号鍵が保存されている。また、スマートキー2には固有の識別番号(以降、キーID)が割り当てられており、車載システム1には、当該キーIDが登録されている。前述の暗号鍵は、キーIDであってもよい。なお、車載システム1にも固有の識別番号(以降、車両ID)が割り当てられており、スマートキー2には当該車両IDが登録されている。
便宜上、ここでは一例として車両Hvは、前部座席と後部座席とを備えており、右側に運転席が設けられている車両とする。後部座席用のドアは、左右両方とも、電動で開閉するスライドドア42(いわゆるパワースライドドア)として構成されている。以降では車両右側に配されている後部座席用のスライドドア42を右側スライドドア42Rと記載する。また、車両左側に配されている後部座席用のスライドドアを左側スライドドア42Lと記載する。
前部座席用のドアであるフロントドア41はここでは一例として手動で開閉されるように構成されている。もちろん、他の態様としてフロントドア41も電動スライドドアとして構成されていても良い。さらに、種々のドアは、電動で開閉する上方展開型のドアとして構成されていても良い。ここでの上方展開型のドアとは、地面に対して略垂直に展開する方式で開くドアを指し、ガルウィングドアや、シザーズドア、ラプタードア、バタフライドア、キャノピードアなどが含まれる。
<車載システム1の構成>
ここでは車載システム1の構成について述べる。車載システム1は、図2に示すように認証ECU10、ドア開閉アクチュエータ11、ドアロックモータ12、マイク13、ドアボタン14、LF送信機15、RF受信機16、BLE通信機17、コミュニケーションランプ18、及びスピーカ19を備える。
認証ECU10は、車両Hvのドアの開閉に係る種々の制御処理を実行する電子制御装置(いわゆるECU:Electronic Control Unit)である。認証ECU10が車両用ドア制御装置に相当する。認証ECU10は、ドア開閉アクチュエータ11、ドアロックモータ12、マイク13、ドアボタン14、LF送信機15、RF受信機16、BLE通信機17、コミュニケーションランプ18、及びスピーカ19のそれぞれと、例えば車両内に構築されている通信ネットワークを介して、相互通信可能に接続されている。
なお、ドア開閉アクチュエータ11は、専用の信号線で認証ECU10と接続されていても良い。また、認証ECU10とドア開閉アクチュエータ11との間には他のECU(例えばボディECU)が介在するように構成されていても良い。ドアロックモータ12、マイク13、ドアボタン14、LF送信機15、RF受信機16、BLE通信機17、コミュニケーションランプ18、及びスピーカ19のそれぞれについても同様である。
認証ECU10は、CPU101、フラッシュメモリ102、RAM、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えた、コンピュータとして構成されている。なお、認証ECU10は、CPU101の代わりに、GPUやMPUを用いて実現されていても良い。さらにCPU101やGPU、MPUを組み合わせて実現されていてもよい。
フラッシュメモリ102は、不揮発性且つ書き換え可能なメモリである。フラッシュメモリ102には、コンピュータを認証ECU10として機能させるためのプログラム(以降、ドア制御プログラム)等が格納されている。ドア制御プログラムの具体的な記憶媒体としては、多様な非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)を採用可能である。CPU101がドア制御プログラムを実行することは、ドア制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。CPU101がドア制御プログラムを実行することによって発現される、認証ECU10が提供する機能の詳細については後述する。認証ECU10が車両用ドア制御装置に相当する。
ドア開閉アクチュエータ11は、スライドドア42をパワースライドドアとして機能させるためのアクチュエータである。すなわち、ドア開閉アクチュエータ11は、認証ECU10からの指示に基づいて、スライドドア42を開けたり閉じたりするための駆動力を提供する。ドア開閉アクチュエータ11は例えばモータを用いて実現されている。
ドア開閉アクチュエータ11は、認証ECU10からドアを開けるように指示する制御信号(以降、オープン指示信号)が入力されていることに基づいて駆動し、スライドドア42を閉状態から開状態へと遷移させる(つまりドアを開ける)。また、ドア開閉アクチュエータ11は、認証ECU10からドアを閉じるように指示する制御信号(以降、クローズ指示信号)が入力されていることに基づいて駆動し、スライドドア42を開状態から閉状態へと遷移させる(つまりドアを閉じる)。なお、ここでの開状態には、全開だけでなく、半開きなど、完全に閉じきっていない状態も含まれる。
図2ではドア開閉アクチュエータ11を1つしか図示していないが、車載システム1はドア開閉アクチュエータ11をスライドドア42毎に備えうる。つまり、本実施形態の車載システム1は、右側スライドドア42R用のドア開閉アクチュエータ11である右ドア開閉アクチュエータ11Aと、左側スライドドア42L用のドア開閉アクチュエータ11である左ドア開閉アクチュエータ11Bと、を備える。
ドアロックモータ12は、ドアの施錠状態を制御するためのモータである。ドアロックモータ12はドア毎に設けられている。各ドアロックモータ12は、認証ECU10からドアのロック機構を開錠状態に設定するように指示する制御信号(以降、開錠指示信号)が入力されていることに基づいて駆動し、ロック機構を施錠状態から開錠状態へと遷移させる。また、ドアロックモータ12は、認証ECU10からドアのロック機構を施錠状態に設定するように指示する制御信号(以降、施錠指示信号)が入力されていることに基づいて、ロック機構を開錠状態から施錠状態へと遷移させる。ロック機構としては多様な構成を採用することができる。
マイク13は、車両Hvの外面部に設けられてあって、車室外の音(音声を含む)を集音する装置である。ここでの外面部とは、車両Hvにおいて車室外空間に接するボディ部分であって、車両Hvの側面部、背面部、及び前面部が含まれる。マイク13は、例えば図3に示すように車両HvのBピラー43Bの中央部付近に配置されている。マイク13は、左側面部と右側面部の両方に、少なくとも1つずつ配置されている。マイク13は、ユーザが発話した音声等を集音し、電気信号に変換して認証ECU10へ出力する。マイク13は、ユーザが認証ECU10に所定の車両制御の実行予約を音声によって指示するための入力装置に相当する。
マイク13の設置箇所としては、例えば、図3に示すようにBピラー43BやCピラー43C、側面上端部44などを採用することができる。図3に符号43Aで指し示す部材はAピラーを表している。側面上端部44は、車両Hvの側面部と屋根部との境界付近に相当する。側面上端部44は例えばドアの上端部が当接する部分である。
ドアボタン14は、車両Hvのドアの開閉に係る車両制御の実行及び実行予約をユーザが指示するためのボタンである。ドアボタン14は、ユーザによって押下されると、その旨を示す電気信号を、認証ECU10に出力する。ドアの開閉に係る車両制御とは、例えば、ドアを施錠する制御(ロック制御)や、ドアを開錠する制御(以降、アンロック制御)、スライドドア42を開ける制御(オープン制御)、スライドドア42を閉じる制御(以降、クローズ制御)などである。
ドアボタン14は、車両Hvのドアの外側面の所定位置、例えば外側ドアハンドルに配置されている。ここでの外側ドアハンドルとは、ドアの外側面に設けられた、ドアを開閉するための把持部材を指す。なお、図2ではドアボタン14を1つしか図示していないが、車載システム1はドアボタン14を複数備えうる。ここでは一例として、ドアボタン14は、フロントドア41及びスライドドア42の外側ドアハンドルに配置されているものとする。なお、ドアボタン14は、ドアの車室内側の面に設けられた、ドアを開閉するための把持部材である内側ドアハンドルに配されていても良い。
なお、ユーザによるドアの開閉に係る車両制御の実行指示及び実行予約を受け付けるための構成としては、タッチセンサを採用することもできる。タッチセンサは、ユーザがそのドアハンドルを触れていることを検出する装置である。タッチセンサもまた、車両Hvの各ドアハンドルに装備されていればよい。車載システム1は、ドアの開閉に係るユーザの指示操作及び実行予約を受け付けるための構成として、ドアボタン14とタッチセンサを組み合わせて実現されていても良い。
LF送信機15は、認証ECU10から入力されるベースバンド信号を、所定の車両用第1周波数(ここでは125kHz)の電波に変換して空間へ放射する。LF送信機15は、アンテナや変調回路を用いて実現されている。
LF送信機15は、車載システム1全体として、車室内及び車両周辺領域に応答エリアを形成するように複数配置されている。例えばLF送信機15は、車室内、右側面部、左側面部、及び後端部のそれぞれに少なくとも1つずつ配されている。
応答エリアとは、車載システム1から送信された車両用第1周波数の信号(以降、LF信号)に対して、スマートキー2がUHF帯の応答信号を返送する範囲に相当する。例えば応答エリアは、車載システム1が送信するLF信号が、所定の信号強度を保って伝搬する範囲とすることができる。
応答エリアの内側と外側の境界線を定義するLF信号の信号強度は、例えばスマートキー2が受信信号を復調可能な信号レベルの下限値(つまり復調限界値)とすることができる。また、応答エリアの内側と外側の境界線を定義するLF信号の信号強度は、復調限界値よりも大きい所定の値(以降、応答閾値とする)とすることもできる。応答閾値は、設計者によって所望の応答エリアが形成されるように適宜設定される。そのような態様においては、スマートキー2は、車載システム1からの信号を復号可能な受信強度で受信した場合であっても、その受信強度が応答閾値以下である場合には応答エリア外に存在すると判定し、応答を返さないものとする。
車載システム1全体としての応答エリアとは、各LF送信機15が形成する応答エリアを組み合わせた(換言すれば統合してなる)範囲である。各LF送信機15が形成する応答エリアの大きさや形状は適宜設計されればよい。各LF送信機15が形成する応答エリアの大きさは、応答閾値や、車両HvからのLF信号の送信電力、スマートキー2での受信感度などによって調整可能である。車両周辺とは、例えば車両から1m以内となる領域である。なお、車載システム1は、車両Hvから3m以内が応答エリアとなるように設定されていても良い。LF送信機15の設置位置や応答エリアの大きさ、形状は適宜変更可能である。
RF受信機16は、スマートキー2から送信される車両用第2周波数の無線信号(以降、RF信号)を受信するための構成である。RF受信機16は、スマートキー2から送信されるRF信号を受信するためのアンテナや、受信信号を復調する回路(いわゆる復調回路)を用いて実現されている。RF受信機16は、アンテナで受信した信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータを認証ECU10に提供する。
BLE通信機17は、携帯端末3とBLE通信を行うための通信モジュールである。BLE通信機17は、携帯端末3から送信された、Bluetoothの規格に準拠している信号(以降、BLE信号)を受信して認証ECU10に提供する。また、BLE通信機17は、認証ECU10から入力されたデータを変調して携帯端末3に送信する。
BLE通信機17は例えば車室内の天井部分に配されている。BLE通信機17は、Bピラー43BやCピラー43Cに搭載されていても良い。BLE通信機17は複数設けられていても良い。BLE通信機17は、10m以内に存在する他のデバイス(例えば携帯端末3)と無線通信可能に構成されている。便宜上、BLE通信機17が携帯端末3とBLE通信可能なエリアのことを(以降、BLE通信エリア)とも称する。BLE通信エリアは、LF送信機15が提供する応答エリアよりも広く設定されている。
BLE通信機17は、携帯端末3についての情報(以降、ユーザ端末情報)を、BLE通信機17が備える図示しない不揮発性のメモリに保持している。ユーザ端末情報は、携帯端末3とBLE通信機17との間で鍵交換プロトコルを実行させるユーザ操作(いわゆるペアリング操作)によって取得される。ここでのユーザ端末情報は、例えば、ペアリングによって交換した鍵や、デバイスIDなどである。交換した鍵の保存はボンディングとも称される。
BLE通信機17は、携帯端末3からのアドバタイズパケットを受信することによって、携帯端末3の存在を検出し、認証ECU10に通知する。また、BLE通信機17は、携帯端末3からのアドバタイズパケットを受信すると、保存済みのユーザ端末情報を用いて自動的に携帯端末3との通信接続を確立する。BLEにおける通信接続処理には、ボンディングされている鍵を用いた認証処理が含まれる。なお、BLE通信機17に対して複数の携帯端末3がペアリングされている場合には、各携帯端末3についてのユーザ端末情報が保存される。
コミュニケーションランプ18は、車両Hvの外面部に配されている照明装置である。コミュニケーションランプ18は、認証ECU10の指示に基づいて点灯及び消灯する。コミュニケーションランプ18は、車両Hvのドア付近に立っているユーザが視認可能な位置、例えば側面上端部44や、サイドミラー45、側面下端部46、ドアハンドルなどドア周りの所定位置に配置されている。コミュニケーションランプ18は車両Hvの左右両側に配置されている。側面下端部46とは、側面部の下端部であって、ドアの下側に相当する領域である。側面下端部46には、車両底部の左側端部及び右側端部も含まれる。なお、車載システム1は、ハザードランプやブレーキランプなどをコミュニケーションランプ18として使用するように構成されていてもよい。
スピーカ19は、認証ECU10から入力された電気信号を音に変換して出力するデバイスである。スピーカ19は、例えば認証ECU10からの入力信号に基づき、所定の警報音や音声メッセージを出力する。スピーカ19は、マイク13と同様に、車両Hvの外面部に設けられており、車室外に向けて音を出力するように構成されている。コミュニケーションランプ18及びスピーカ19が、車両に搭載された報知装置の一例に相当する。
<認証ECU10の機能について>
ここでの認証ECU10が提供する機能について説明する。認証ECU10は、機能ブロックとして、図4に示すように、車両情報取得部F1、認証処理部F3、位置判定部F2、音声認識有効化部F4、予約受付部F5、通知処理部F6、及び制御実行部F7を備える。これらの機能は、CPU101が上述のドア制御プログラムを実行することで実現されればよい。また、認証ECU10は、音声認識データベースM1を備える。
音声認識データベースM1は、音声認識処理に必要なデータが格納された記憶装置である。音声認識処理に必要なデータとは、例えば、人間の発声の小さな単位(以下、音素)の音響特徴が記述されている音響モデル、音素の音響特徴と単語とを対応付ける認識辞書、及び単語間の連接関係を表現する言語モデルなどである。音声認識データベースM1は、例えばフラッシュメモリ102が備える記憶領域の一部を用いて実現することができる。音声認識データベースM1は、フラッシュメモリ102とは独立した、不揮発性であって書き換え可能な記憶媒体を用いて実現されていても良い。
車両情報取得部F1は、車両Hvに搭載されたセンサやスイッチなどから、車両Hvの状態を示す種々の情報(以降、車両情報)を取得する。車両情報としては、例えば、ドアの開閉状態や、各ドアの施錠/開錠状態、ドアボタン14の押下の有無等が該当する。なお、各ドアの施錠/開錠状態を示す情報を取得することは、各ドアの施錠/開錠状態を判定すること、及び、ユーザによるドアの施錠/開錠操作を検出することに相当する。各ドアの開閉状態を示す情報を取得することは、各ドアの開閉状態を判定/検出すること、及び、ユーザによるドアの開操作や閉操作を検出することに相当する。加えて、ドアボタン14からの電気信号を取得することは、ドアボタン14に対するユーザ操作を検出することに相当する。つまり、車両情報取得部F1は、例えばドアの開閉やドアボタン14の押下などといった、車両Hvに対するユーザの操作を検出する構成に相当する。以降における車両情報には、車両Hvに対するユーザ操作も含まれる。
車両情報に含まれる情報の種類は、上述したものに限らない。図示しないシフトポジションセンサが検出するシフトポジションや、ブレーキペダルが踏み込まれているか否かを検出するブレーキセンサの検出結果なども車両情報に含まれる。パーキングブレーキの作動状態もまた車両情報に含めることができる。
また、車両情報取得部F1は、上述した種々の情報に基づいて、車両Hvの現在の状態を特定する。例えば車両情報取得部F1は、エンジンがオフであり、全てのドアが施錠されている場合に、車両Hvは駐車されていると判定する。もちろん、車両Hvが駐車されていると判定する条件は適宜設計されればよく、多様な判定条件を適用することができる。
位置判定部F2は、スマートキー2及び/又は携帯端末3との通信状況に基づいて、ユーザの位置を推定する。車両Hvには図5に示すように、ウェルカムエリアWxと作動エリアCxとが設定されている。図5の(A)はウェルカムエリアWxを概念的に表しており、(B)は作動エリアCxを外言的に表している。位置判定部F2は、スマートキー2及び/又は携帯端末3との通信状況に基づいて、ウェルカムエリアWx内にユーザが存在するか否かを判定する。また、位置判定部F2は、スマートキー2及び/又は携帯端末3との通信状況に基づいて、ユーザが作動エリアCx内に存在するか否かを判定する。
ウェルカムエリアWxは、位置判定部F2が当該エリア内へのユーザの進入を検出したことに基づいて、通知処理部F6が後述の接近時通知処理を実施するエリアである。ウェルカムエリアWxは、例えば、車両Hvから所定の準近傍距離未満となるエリアである。準近傍距離は、例えば6mである。準近傍距離はBLE通信が可能な距離以下に設定されていればよい。
ユーザがウェルカムエリアWx内に存在するか否かを判定する方法としては多様な方法を援用することができる。例えば位置判定部F2は、BLE通信機17と協働して、携帯端末3から送信されるBLE信号の受信強度を逐次取得し、当該受信強度に基づいて、携帯端末3がウェルカムエリアWx内に存在するか否かを判定する。具体的には、携帯端末3から送信されるBLE信号の受信強度が所定の接近検出閾値以上である場合に、携帯端末3はウェルカムエリアWx内に存在すると判定する。一方、携帯端末3から送信されるBLE信号の受信強度が接近検出閾値未満である場合には、携帯端末3はウェルカムエリアWxの外側に存在すると判定する。
接近検出閾値は、ウェルカムエリアWxとみなす領域を定義するパラメータに相当する。接近検出閾値は、所望のウェルカムエリアWxを形成するように、試験やシミュレーションに基づいて適宜調整されればよい。なお、携帯端末3はユーザによって携帯されるものであるため、携帯端末3の位置を判定することはユーザの位置を判定することに相当する。
ユーザの位置判定に用いるBLE信号の受信強度は、直近所定時間(例えば400ミリ秒)以内における受信強度の平均値や中央値などであってもよい。直近所定時間以内における携帯端末3からのBLE信号の受信強度の平均値は、携帯端末3からのBLE信号の受信強度の移動平均値に相当する。そのような構成によれば、瞬間的な受信強度の変動によって、ユーザの位置を誤判定する恐れを低減することができる。なお、ユーザの位置判定に用いるBLE信号の受信強度は、直近所定時間(例えば400ミリ秒)以内における受信強度の最小値や最大値、2番目に大きい値など、2番目に小さい値であってもよい。
作動エリアCxは、後述の制御実行部F7が車両Hvのドアの開閉に係る車両制御を実行するための条件として規定されているエリアである。作動エリアCxは、例えば車両Hvから所定の近傍距離未満となるエリアである。近傍距離は、車両Hvの近傍とみなせる範囲を規定する距離であって例えば1mである。本実施形態では一例として、応答エリアが作動エリアCxとして機能するように設定されているものとする。つまり、本実施形態では車両Hvから1m以内となる領域が作動エリアCxとして設定されている。なお、ウェルカムエリアWxは作動エリアCxを包含するように設定されている。位置判定部F2がユーザは作動エリアCxに存在すると判定する場合とは、ウェルカムエリアWxの中でも相対的に車両Hvとの距離が近いエリアにユーザが存在していることを意味する。図5に示すLwはウェルカムエリアWxの境界線を概念的に表しており、Lcは作動エリアCxの境界線を概念的に表している。
作動エリアCx内にユーザが存在するか否かを判定する方法としては多様な方法を援用することができる。例えば位置判定部F2は、LF送信機15と協働し、各LF送信機15からLFポーリング信号を所定の周期で(例えば200ミリ秒毎に)送信させる。LFポーリング信号は、スマートキー2に対して応答信号の返送を要求する信号である。LFポーリング信号は、チャレンジコードを含む信号(つまりチャレンジ信号)であってもよいし、チャレンジコードを含まない信号であってもよい。位置判定部F2は、LFポーリング信号に対するスマートキー2からの応答信号を受信した場合に、スマートキー2は作動エリアCxに存在すると判定する。なお、スマートキー2はユーザによって携帯されるものであるため、スマートキー2の位置を判定することはユーザの位置を判定することに相当する。
なお、他の態様として、LF送信機15の応答エリアが相対的に広めに形成されている場合には、LFポーリング信号に対する応答が得られたか否かだけでユーザの位置を判定するのではなく、スマートキー2からの応答信号の受信強度やスマートキー2でのLFポーリング信号の受信強度に基づいて、スマートキー2が作動エリアCxに存在するのかを判定しても良い。
なお、他の態様としては、位置判定部F2は、携帯端末3からのBLE信号の受信強度に基づいて、ユーザが作動エリアCxに存在するか否かを判定するように構成されていても良い。また、受信強度に代わって、BLE通信機17がBLE信号を送信してから携帯端末3からの応答信号を受信するまでの時間(いわゆる信号往復時間)や、携帯端末3がBLE信号を送信してから当該信号を車載システム1が受信するまでの時間(いわゆる信号到来時間、TOA;Time of Arrival)を用いて、携帯端末3(換言すればユーザ)の位置を推定しても良い。その他、スマートキー2や携帯端末3からの信号が到来する方向を示す信号到来角度(AOA;Angle of Arrival)を用いてユーザの位置を推定しても良い。また、位置判定部F2は、スマートキー2との通信状況に基づいて、ユーザがウェルカムエリアWxに存在するか否かを判定するように構成されていても良い。例えば位置判定部F2は、スマートキー2からの応答信号の受信強度やスマートキー2でのLFポーリング信号の受信強度に基づいて、スマートキー2がウェルカムエリアWxに存在するのかを判定しても良い。
加えて、位置判定部F2は、ユーザがウェルカムエリアWx又は作動エリアCx内に存在すると判定している場合には、さらに、車両Hvの右側、左側、及び後方の何れのエリア(換言すれば方向)にユーザが存在するのかも特定するように構成されていても良い。ユーザが存在する具体的なエリアは、例えば車両Hvに搭載されているLF送信機15から順番にLFポーリング送信を送信し、スマートキー2からの応答信号を受信したタイミングに基づいて特定可能である。
認証処理部F3は、LF送信機15及びRF受信機16と協働して、認証処理を実施する。ここでの認証処理とは、前述の通り、通信相手が正規のスマートキー2であると判定する処理である。スマートキー2はユーザによって携帯される構成であるため、スマートキー2の認証が成功したということは、車両Hvを利用しようとしている人物が正規のユーザであると判定したことに相当する。
認証処理部F3によるスマートキー2の認証方式としては、多様な方式を採用することできる。ここでは一例として認証処理部F3としての認証ECU10は、チャレンジ−レスポンス方式で認証処理を実施するように構成されている。認証処理部F3は、認証処理を実行するための所定のイベントが発生したことをトリガとして、LF送信機15と協働して、チャレンジコードを含む信号(以降、チャレンジ信号)を送信する。例えば認証処理部F3は、位置判定部F2によってスマートキー2が作動エリアCx内に進入したことを検出した場合や、ユーザによってドアボタン14が押下された場合にチャレンジコードを送信する。本実施形態の認証処理部F3は一例として、車両情報取得部F1がユーザの降車動作を検出した場合にもチャレンジコードを送信するように(換言すれば認証処理を実行するように)構成されている。
チャレンジコードは、スマートキー2を認証するためのコードである。チャレンジコードは、乱数表など用いて生成された乱数とすればよい。スマートキー2は、チャレンジコードを受信した場合、スマートキー2に予め登録されている暗号鍵を用いて当該チャレンジコードを暗号化し、その暗号化したコード(以降、レスポンスコード)を含む信号(以降、レスポンス信号)を返送する。
また、認証処理部F3は、チャレンジ信号を送信するとともに、自分自身が保持する暗号鍵を用いてチャレンジコードを暗号化したコード(以降、照合用コード)を生成する。そして、返送されてきたレスポンスコードが、照合用コードと一致する場合に、通信相手は正規のスマートキー2であると判定する(つまり認証成功と判定する)。なお、レスポンス信号は、スマートキー2が車両Hvの鍵であることを証明するための情報に相当する。
音声認識有効化部F4は、認証処理部F3の認証結果に基づいて、マイク13や音声認識部F51の作動状態を制御する構成である。音声認識有効化部F4は、認証処理が成功した場合、音声認識部F51を音声入力待機状態に設定する。音声入力待機状態は、マイク13からの音声信号に対して音声認識処理を実行可能な状態である。つまり、音声認識部F51を有効化する。音声入力待機状態は、音声認識部F51がマイク13から音声信号を取得して音声認識処理を実行可能な状態である。
また、音声認識有効化部F4は、音声認識部F51が作動している状態において所定の停止条件が充足されたタイミングで、音声認識部F51の動作を停止させる。つまり、音声認識部F51を無効化する。停止条件は、例えば、スマートキー2からの信号を受信しない状態が所定時間継続した場合や、音声入力待機状態に設定した時点から所定の時間経過した場合等である。音声認識部F51を有効化/無効化することは、車載システム1の音声認識機能を有効化/無効化することに相当する。
車載システム1が備える音声認識機能の有効化/無効化は、マイク13の電源を入り切りによって実現されても良いし、音声認識部F51の動作モードをソフトウェア的に制御することによって実現されてもよい。もちろん両方を組み合わせて実現することもできる。なお、スマートキー2の認証処理が成功した場合に音声認識機能を有効化する構成によれば、スマートキー2が車両周辺に存在しない場合には音声認識機能が停止される。すなわち、音声認識機能が不必要に作動することを抑制することが出来るため、駐車中の暗電流を低減することができる。また、認証処理が成功していない場合には音声認識機能は停止するため、ユーザ以外の人物(以降、第3者)の声によって車両Hvのドアに係る制御が実行される恐れを低減できる。
予約受付部F5は、車両Hvに搭載されている入力装置、スマートキー2、又は携帯端末3に対するユーザ操作に基づいて、所定の車両制御の実行予約を受け付ける。例えば予約受付部F5は、ドアボタン14に対してユーザによって所定のロック予約操作が行われた場合に、自動ロック制御の実行予約を受け付ける。自動ロック制御は、スライドドア42を含む全てのドアが閉じた際に、自動的に全ドアを施錠する制御である。
例えば予約受付部F5は、ロック予約操作として、スライドドア42がクローズ動作中にドアボタン14が押下された場合に、自動ロック制御の実行予約を受け付ける。予約受付部F5は、自動ロック制御の実行予約を受け付けた場合、自動ロック制御が予約されていることを、フラグ等を用いて内部情報として保持する。
また、予約受付部F5はスマートキー2からのロック予約信号を受信した場合にも、自動ロック制御の実行予約を受け付ける。ロック予約信号は、自動ロック制御の実行を予約するコマンド信号である。スマートキー2は、スマートキー2に対する所定のユーザ操作(例えばボタン26の押下)等によって、ロック予約信号を送信するように構成されている。ロック予約信号は車両用第2周波数を用いてRF信号として送信されればよい。
また、予約受付部F5は、ドアボタン14に対してユーザによって所定のオープン予約操作が行われた場合、自動オープン制御の実行予約を受け付ける。自動オープン制御は、駐車状態にある車両Hvにユーザが接近した際に、ユーザによって指定された/ユーザが存在する方のスライドドア42を自動的に開ける制御である。このような自動オープン制御は、実体的には、駐車されている車両Hvの作動エリアCx内にユーザ(実体としてはマートキー2)が存在することを検知した場合に、所定のスライドドア42を開錠して開扉する制御に相当する。
例えば予約受付部F5は、オープン予約操作として、スライドドア42が閉じられ且つ施錠されている状態においてドアボタン14が長押しされた場合に、自動ロック制御の実行予約を受け付ける。オープン予約操作の内容は適宜変更可能である。予約受付部F5は、自動オープン制御の実行予約を受け付けた場合、自動オープン制御が予約されていることを、フラグ等を用いて内部情報として保持する。
また、予約受付部F5は、スマートキー2からオープン予約信号を受信した場合には、自動オープン制御の実行予約を受け付ける。オープン予約信号は、自動オープン制御の実行を予約するコマンド信号である。スマートキー2は、スマートキー2に対する所定のユーザ操作(例えばボタンの押下)等によって、オープン予約信号を送信するように構成されている。
予約受付部F5は、スマートキー2の認証処理が成功していることを条件として自動オープン制御の実行予約を受け付けるように構成されていることが好ましい。なお、認証ECU10は、ユーザによって自動オープン制御を予約する操作がなされたことをトリガとして認証処理部F3が認証処理を実行し、当該認証処理が成功した場合に、予約受付部F5が正式に自動オープン制御の実行予約を受け付けるように構成されていても良い。自動ロック制御の実行予約に関しても同様である。
さらに本実施形態では予約受付部F5は、ユーザの音声によって車両制御の実行予約を受け付けるための構成として、音声認識部F51を備える。音声認識部F51は、マイク13を介してユーザが発話した音声信号を取得する。そして、その音声信号に対して、音声認識データベースM1に格納されている種々のデータを用いて所定の解析処理(いわゆる音声認識処理)を逐次実施し、ユーザが車両Hvのドアの開閉に係る音声コマンドを発話したか否かを判定する。なお、音声認識部F51は、複数のマイク13のそれぞれから入力される音声信号に対して音声認識処理を実施するように構成されている。
例えば音声認識部F51は、マイク13からの音声信号に対して音声認識処理を逐次実行し、ユーザが予め設定されているオープン予約コマンドを発話したか否かを判定する。ここでのオープン予約コマンドとは、自動オープン制御を予約するための音声コマンドである。ユーザがオープン予約コマンドを発話したと音声認識部F51が判定した場合、予約受付部F5は自動オープン制御の実行予約を受け付ける。オープン予約コマンドは、例えば「オープン予約」などといった予め設定されたフレーズであってもよいし、「戻ってきたら開けて」などといった表現であっても良い。オープン予約コマンドを発話したと判定することは、別の観点によれば、ユーザがオープン予約コマンドを発話したことを検出することに相当する。
また、音声認識部F51は、マイク13からの音声信号に対して音声認識処理を逐次実行し、ユーザが予め設定されているロック予約コマンドを発話したか否かを判定する。ロック予約コマンドは、自動ロック制御の実行を予約するための音声コマンドである。予約受付部F5は、ユーザがロック予約コマンドを発話したことを音声認識部F51が検出した場合、自動ロック制御の実行予約を受け付ける。ロック予約コマンドは、例えば、「ロック予約」などといった所定のフレーズであってもよいし、「閉まったら鍵かけておいて」などといった表現であっても良い。各種の車両制御に対応する音声コマンドとしてのフレーズは、ユーザによって設定可能に構成されていても良い。マイク13やドアボタン14が車両Hvに搭載されている入力装置に相当する。
さらに、予約受付部F5は、携帯端末3に対するユーザ操作に基づいて、自動オープン制御や自動ロック制御といった車両制御の実行予約を受け付けるように構成されていても良い。その場合、携帯端末3は、ユーザ操作に基づいてロック予約信号やオープン予約信号に相当するBLE信号を送信する。
通知処理部F6は、予約受付部F5による車両制御の予約の受付状況(換言すれば予約状況)に関する情報を、コミュニケーションランプ18、スピーカ19、スマートキー2、及び携帯端末3の少なくとも何れか1つを用いてユーザに通知する処理を実行する。車両制御の予約状況に関する情報とは。車両制御の実行予約を受け付けたかや、車両制御の予約がなされているか、予約していた車両制御の実行が完了したか、などである。
例えば通知処理部F6は、コミュニケーションランプ18を通知対象とする情報の種別に応じた発光パターンで発光させることによって、種々の情報をユーザに通知する処理を実行する。発光パターンを構成する要素としては、光の色や、発光回数、点滅の有無、点滅間隔などを採用することができる。また、通知処理部F6は、スピーカ19から、通知対象とする情報の種別に応じたパターンの通知音を出力することで、種々の情報をユーザに通知する処理を実行する。
また、通知処理部F6は、BLE通信機17と協働して携帯端末3に向けて車両制御の予約状況に関するデータを送信することで、携帯端末3を介して種々の情報をユーザに通知する。さらに、通知処理部F6は、LF送信機15と協働してスマートキー2に向けて車両制御の予約状況に関するデータを送信することで、スマートキー2を介して種々の情報をユーザに通知する。当該通知処理部F6の作動については別途後述する。
制御実行部F7は、予約受付部F5が受け付けた車両制御を、当該車両制御の内容に応じたタイミングで実行する構成である。例えば自動オープン制御が予約されている場合には、位置判定部F2が作動エリアCx内へのユーザの進入を検出し、且つ、認証処理部F3によるスマートキー2の認証が成功した場合に、スマートキー2が存在する方のスライドドア42に対して自動的にアンロック制御及びオープン制御を実行する。また、自動ロック制御が予約されている場合には、スライドドア42を含む全てのドアが閉じたタイミングで全ドアを自動的に施錠する。本実施形態の自動ロック制御は、クローズ制御が完了したタイミングで全ドアを施錠する制御に相当する。
<スマートキー2の構成>
スマートキー2は、図6に示すように、キー制御部21、LF受信機22、RF通信機23、LED24、バイブレータ25、及びボタン26を備える。キー制御部21はスマートキー2全体の作動を制御する構成である。キー制御部21は、IC211などを用いて実現されている。キー制御部21は、LF受信機22、RF通信機23、LED24、バイブレータ25、及びボタン26のそれぞれと電気的に接続されている。
LF受信機22は、車載システム1から送信される車両用第1周波数の無線信号(以降、LF信号)を受信するための構成である。LF受信機22は、アンテナで受信した信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータをキー制御部21に提供する。RF通信機23は、スマートキー2が車載システム1に向けて車両用第2周波数の無線信号(つまりRF信号)を送信するための構成である。RF通信機23は、キー制御部21から入力されるベースバンド信号を、車両用第2周波数(ここでは315MHz)の電波に変換して空間へ放射する。
スマートキー2はLF受信機22がLF信号を受信すると、当該受信信号に対応する応答信号としてのベースバンド信号を生成し、RF通信機23と協働してRF信号として無線送信する。例えばスマートキー2は、LF受信機22が車載システム1からのチャレンジ信号を受信した場合には、スマートキー2に予め登録されている暗号鍵を用いて生成したレスポンスコードを含むレスポンス信号をRF信号として送信する。
LED24は、キー制御部21からの指示に基づいて点灯するデバイスである。バイブレータ25は、キー制御部21からの指示に基づいて振動するデバイスである。LED24及びバイブレータ25は、発光又は振動によってユーザに情報を通知するためのスマートキー2が備える報知装置(つまり携帯機側報知装置)に相当する。ボタン26は、ユーザが車両Hvの施錠指示や開錠指示、自動オープン予約、自動ロック予約を実施するためのボタンである。スマートキー2はボタン26に対するユーザ操作に応じたRF信号をコマンド信号として送信する。
<携帯端末3の構成>
携帯端末3は、例えばスマートフォンやタブレット端末などといった、外部サーバから配信されている種々のアプリケーションプログラムをインストール可能に構成されている、汎用的な情報処理端末である。携帯端末3は、ユーザの指や腕等に装着されるウェアラブルデバイスとして構成されていてもよい。
携帯端末3は図7に示すように、携帯端末制御部31、BLE通信機32、ディスプレイ33、タッチパネル34、バイブレータ35、及びスピーカ36を備える。携帯端末制御部31は、携帯端末3全体の動作を制御する構成である。携帯端末制御部31は、コンピュータを主体として構成されている。すなわち、携帯端末制御部31は、CPU311、フラッシュメモリ312、RAM、図示しないI/O、クロック発振器等を用いて実現されている。携帯端末制御部31は、BLE通信機32、ディスプレイ33、タッチパネル34、バイブレータ35、及びスピーカ36のそれぞれと通信可能に構成されている。
BLE通信機32は、BLE通信を行うための通信モジュールである。ディスプレイ33は、携帯端末制御部31から入力されている映像信号(換言すれば画像データ)を表示する装置である。タッチパネル34は、ユーザが携帯端末3を操作するための入力装置(換言すれば操作部)であって、ディスプレイ33上に積層されている。タッチパネル34は、ユーザによってタッチされている位置を検出するとともに、その位置を示すタッチ位置信号を操作信号として携帯端末制御部31に逐次出力する。なお、携帯端末3は操作部として機械式のボタン等を備えていても良い。バイブレータ35は携帯端末制御部31からの入力信号に基づき、振動するデバイスである。スピーカ36は、携帯端末制御部31から入力された電気信号を音に変換して出力するデバイスである。ディスプレイ33、バイブレータ35、及びスピーカ36は、ユーザに情報を通知するための携帯端末3が備える報知装置に相当する。
<車両用電子キーシステム100の作動について>
次に図8に示すシーケンス図を用いて、ユーザが自動オープン制御を予約するための操作を実施した際の車両用電子キーシステム100の作動について説明する。なお、自動オープン制御を予約するためのユーザ操作には、例えば、ドアボタン14の押下や、スマートキー2の操作、携帯端末3の操作のほか、マイク13への音声コマンドの入力も含まれる。
まず、認証ECU10の予約受付部F5が、ドアボタン14等に対するユーザ操作に基づいて、自動オープン制御の実行予約を受け付ける。例えば自動オープン制御が予約されていることを、フラグ等を用いて内部情報として保存する(T101)。
次に認証ECU10の通知処理部F6が、コミュニケーションランプ18を所定の発光パターン(以降、オープン予約完了パターン)で発光させる(T102)。これにより、視覚的に、自動オープン制御の予約を受け付けたことをユーザに通知する。また、通知処理部F6は、スピーカ19から所定のパターンの通知音(以降、オープン予約完了通知音)を出力する(T102)。これにより、聴覚を介して、自動オープン制御の予約を受け付けたことをユーザに通知する。なお、通知音に代わって自動オープン制御の予約を受け付けたことを示す音声メッセージをスピーカ19から出力してもよい。
また、通知処理部F6はLF送信機15と協働して、自動オープン制御の予約を受け付けたことを示すLF信号をオープン予約完了信号として送信する(T103)。さらに、通知処理部F6はBLE通信機17と協働して、自動オープン制御の予約を受け付けたことを示すBLE信号をオープン予約完了信号として携帯端末3に送信する(T104)。
スマートキー2は、車載システム1からのオープン予約完了信号を受信すると、LED24を所定のパターンで発光させたり、バイブレータ25を振動させたりする(T201)。このような構成は、通知処理部F6がスマートキー2を介してユーザに自動オープン制御の予約が完了したことを通知する構成に相当する。
携帯端末3は、車載システム1からのオープン予約完了信号を受信すると、ディスプレイ33に自動オープン制御の予約が受け付けられたことを示すメッセージ又はアイコンを表示したり、バイブレータ35を振動させたりする(T301)。このような構成は、通知処理部F6が携帯端末3を介してユーザに自動オープン制御の予約が完了したことを通知する構成に相当する。
また、携帯端末3は、上記の通知処理を実行するとともに、認証ECU10が自動オープン制御の実行予約を受け付けた状態となっていることを内部状態として保存する(T302)。携帯端末3は、ユーザによって予約状況を確認するための操作がなされた場合には、内部状態として保存されている情報に基づき、予約状況を示す画面をディスプレイ33に表示する。このような構成によればユーザはいつでも車両制御の予約状況を確認することができる。
認証ECU10は、駐車状態に移行してから所定時間(例えば15秒)経過すると、位置判定処理を定期的に実行する(T105)。位置判定処理は、位置判定部F2がユーザの位置を判定する処理である。位置判定部F2によってユーザがウェルカムエリアWxに進入したことが検出されると(T105 YES)、通知処理部F6が予約状況通知処理を実行する(T106)。
通知処理部F6は予約状況通知処理として、コミュニケーションランプ18を所定の発光パターン(以降、予約有り通知パターン)で発光させる。これにより、視覚的に、自動オープン制御の予約が成されていることをユーザに通知する。また、通知処理部F6は、スピーカ19から所定のパターンの通知音(以降、予約有り通知音)を出力する。これにより、聴覚を介して、自動オープン制御の予約を成されていることをユーザに通知する。
なお、ユーザ接近検出時において自動オープン制御の予約が成されていない場合には、予約有り通知パターンとは異なるパターン(以降、予約無し通知パターン)にてコミュニケーションランプ18を発光させる。これにより、視覚的に、自動オープン制御の予約が成されていないことをユーザに通知する。また、ユーザ接近検出時において自動オープン予約が成されていない場合には、通知処理部F6は、スピーカ19から予約有り通知音とは異なるパターンの通知音(以降、予約無し通知音)を出力する。これにより、聴覚を介して、自動オープン制御の予約を成されていないことをユーザに通知する。
また、通知処理部F6は、上記の車載設備を用いた予約状況通知処理と並行して、BLE通信機17と協働して、自動オープン制御の予約を成されていることを示すBLE信号を予約有り信号として携帯端末3に送信する(T107)。携帯端末3は、車載システム1からの予約有り信号を受信すると、自動オープン制御の予約が成されていることを示すメッセージ又はアイコンをディスプレイ33に表示したり、バイブレータ35を所定のパターンで振動させたりする(T303)。このような構成は、通知処理部F6が携帯端末3を介してユーザに自動オープン制御の予約が成されていることを通知する構成に相当する。
その後、位置判定部F2によってユーザが作動エリアCxに進入したことが検出されると(T108 YES)、認証処理部F3がスマートキー2の認証処理を実施する。スマートキー2の認証が成功すると、制御実行部F7が自動オープン制御を実行する(T110)。なお、認証処理が失敗した場合には、スマートキー2の位置判定処理を再実行するなど、所定の処理を実行すればよい。
制御実行部F7が自動オープン制御を開始すると(例えば自動オープン中に)、通知処理部F6がLF送信機15と協働して、自動オープン制御を実行したことを示すLF信号を、制御完了信号として送信する(T111)。さらに、通知処理部F6はBLE通信機17と協働して、自動オープン制御を実行したことを示すBLE信号を制御完了信号として携帯端末3に送信する(T112)。
スマートキー2は、車載システム1からの制御完了信号を受信すると、LED24を所定のパターンで発光させたり、バイブレータ25を振動させたりする(T202)。このような構成は、通知処理部F6がスマートキー2を介してユーザに自動オープン制御を実行したことを通知する構成に相当する。
携帯端末3は、車載システム1からの制御完了信号を受信すると、ディスプレイ33に自動オープン制御の予約が受け付けられたことを示すメッセージ又はアイコンを表示したり、バイブレータ35を振動させたりする(T304)。このような構成は、通知処理部F6が携帯端末3を介してユーザに自動オープン制御を実行したことを通知する構成に相当する。
次に、図9に示すシーケンス図を用いて、ユーザが自動ロック制御の予約操作を実施した際の車両用電子キーシステム100の作動について説明する。まず、認証ECU10の予約受付部F5は、ドアボタン14等に対するユーザ操作に基づいて、自動ロック制御の実行予約を受け付ける。例えば自動ロック制御が予約されていることを、フラグ等を用いて内部情報として保存する(T121)。
次に認証ECU10の通知処理部F6が、コミュニケーションランプ18を所定の発光パターン(以降、ロック予約完了パターン)で発光させる(T122)。これにより、視覚的に、自動ロック制御の予約を受け付けたことをユーザに通知する。なお、ロック予約完了パターンは、オープン予約完了パターン等とは異なる発光パターンに設定されている。また、通知処理部F6は、スピーカ19から所定のパターンの通知音(以降、ロック予約完了通知音)を出力する(T122)。これにより、聴覚を介して、自動ロック制御の予約を受け付けたことをユーザに通知する。
また、通知処理部F6はLF送信機15と協働して、自動ロック制御の予約を受け付けたことを示すLF信号をロック予約完了信号として送信する(T123)。さらに、通知処理部F6はBLE通信機17と協働して、自動ロック制御の予約を受け付けたことを示すBLE信号をロック予約完了信号として携帯端末3に送信する(T124)。
スマートキー2は、車載システム1からのロック予約完了信号を受信すると、LED24を所定のパターンで発光させたり、バイブレータ25を振動させたりする(T221)。このような構成は、通知処理部F6がスマートキー2を介してユーザに自動ロック制御の予約が完了したことを通知する構成に相当する。
携帯端末3は、車載システム1からのロック予約完了信号を受信すると、ディスプレイ33に自動ロック制御の予約が受け付けられたことを示すメッセージ又はアイコンを表示したり、バイブレータ35を振動させたりする(T321)。このような構成は、通知処理部F6が携帯端末3を介してユーザに自動ロック制御の予約が完了したことを通知する構成に相当する。
また、携帯端末3は、上記の通知処理を実行するとともに、認証ECU10が自動ロック制御の実行予約を受け付けた状態となっていることを内部状態として保存する(T322)。携帯端末3は、ユーザによって予約状況を確認するための操作がなされた場合、内部状態として保存されている情報に基づき、予約状況を示す画面をディスプレイ33に表示する。
次に、認証ECU10の車両情報取得部F1は、カーテシスイッチなどの出力信号にも基づいて全ドアが閉じられたか否かを逐次判定する(T125)。全ドアが閉じたことを車両情報取得部F1が検出すると(T125 YES)、制御実行部F7が全ドアを施錠する制御を実行する(T127)。その後、通知処理部F6は、BLE通信機17と協働して、自動ロック制御を実行したことを示すBLE信号をロック完了信号として携帯端末3に送信する(T127)。
携帯端末3は、車載システム1からの制御完了信号を受信すると、ディスプレイ33に自動ロック制御が完了したことを示すメッセージ又はアイコンを表示したり、バイブレータ35を振動させたりする(T323)。このような構成は、通知処理部F6が携帯端末3を介してユーザに自動ロック制御を実行したことを通知する構成に相当する。
また、携帯端末3は、上記の通知処理を実行するとともに、自動ロック制御の予約状況を示すデータを、自動ロック制御が実行済みであることを示すデータに更新する(T324)。携帯端末3は、ユーザによって予約状況を確認するための操作がなされた場合には、内部状態として保存されている情報に基づき、自動ロック制御が実行済みであることを示す画面をディススプレイ33に表示する。
<実施形態のまとめ>
上述した実施形態の構成によれば、ユーザはコミュニケーションランプ18の点灯の有無及び点灯態様から、自動オープン制御の予約状況を認識することができる。また、スピーカ19から出力される通知音によっても、ユーザは自動オープン制御の予約状況を認識することができる。このような構成によれば、ユーザは車両制御の予約状況を確認するために、わざわざスマートキー2を衣服のポケットから取り出す必要はない。つまり、ユーザは、ドアの開閉に係る車両制御の予約状況をより簡単に認識可能である。
加えて、上記の認証ECU10は、携帯端末3にも車両制御の予約状況を示すデータ(以降、予約状況データ)を送信するとともに、携帯端末3は当該予約状況データを保存しておき、携帯端末3に対するユーザ操作に基づいて予約状況を示す画面を表示する。このような構成によれば、ユーザは携帯端末3を操作することで、いつでも車両制御の予約状況を確認することができ、ユーザの利便性のさらなる向上が期待される。
さらに、本実施形態の構成では通知処理部F6は予約状況通知処理として、自動オープン制御の実行が予約されている状態において車両HvのウェルカムエリアWxへのユーザの進入を検出すると、コミュニケーションランプ18を予約有りパターンで発光させる。このような作動は、自動オープン制御がこれから実施することの予告として機能する。
故に上記の構成によれば、ユーザが自動オープン制御の予約をしていることを忘れた状態で車両Hvに接近した場合であっても、コミュニケーションランプ18等の作動態様に基づいて自動オープン制御がこれから実施されることを思い出すことができる。また、自動オープン制御を実行する際に、ユーザはこれから自動オープン制御がされることを認識できている可能性を高めることができる。故に、上記の構成によれば、自動オープン制御を実行することによってユーザを戸惑わせたり脅かせたりする恐れを低減することができる。
加えて上述した認証ECU10は、自動オープン制御の実行予約がなされていない状態において車両HvのウェルカムエリアWxへのユーザの進入を検出すると、コミュニケーションランプ18を予約有りパターンとは異なる予約無しパターンで発光させる。このような作動は、自動オープン制御は実施されないことの予告として機能する。また、このような構成によれば、ユーザは、車両Hvに接近した際のコミュニケーションランプ18等の作動態様に基づいて、自動オープン制御がこれから実施されるのか実施されないのかを認識できる。
<変形例1:携帯端末3の機能について>
スマートキー2としての機能は携帯端末3が備えていてもよい。また、携帯端末3としての機能はスマートキー2が備えていてもよい。つまり、スマートキー2及び携帯端末3が提供する機能は1つのデバイスに統合されていても良い。携帯端末3もまた携帯機に相当する。
また、実施形態にて言及している通り、予約受付部F5は携帯端末3に対するユーザ操作に基づいて、自動オープン制御や自動ロック制御といった車両制御の実行予約を受け付けるように構成されていても良い。例えば携帯端末3は、BLEによる車載システム1との通信接続が確立している場合に、自動オープン制御や自動ロック制御といった車両制御の実行予約を受け付ける画面(以降、制御予約画面)を表示する。そして、当該制御予約画面に対するユーザ操作に基づいてロック予約信号やオープン予約信号に相当するBLE信号を送信する。このような構成によっても前述の実施形態と同様の効果を奏する。
なお、携帯端末3は、車載システム1とBLEで通信接続していない場合にも、携帯端末3に対するユーザ操作に基づいて、随時、制御予約画面を表示するように構成されていてもよい。その場合には、制御予約画面に対して自動オープン制御等の実行予約をする旨のユーザ操作がなされた場合には、そのことを携帯端末3の内部情報として保持する。その後、所定の有効期間内に、BLEによる車載システム1との通信接続が確立した場合に、オープン予約信号を送信すればよい。認証ECU10は、オープン予約信号を受信した場合、予約状況通知処理として、コミュニケーションランプ18を予約有り通知パターンで発光させたり、スピーカ19から予約有り通知音を出力したりする。
<変形例2:携帯端末3と車載システム1との通信方式について>
上述した実施形態では車載システム1と携帯端末3とは、BLE通信を実施する構成を開示したが、車載システム1と携帯端末3との通信方式はこれに限らない。車載システム1と携帯端末3とは、Bluetooth(登録商標)の代わりに、Wi-Fi(登録商標)や、ZigBee(登録商標)等の近距離無線通信規格に準拠した無線通信(以降、近距離通信)を実施するように構成されていても良い。車載システム1と携帯端末3とは、5メートル以上の通信距離を提供する所定の近距離無線通信規格に準拠した通信(以降、近距離通信とする)を実施可能に構成されていればよい。Bluetoothや、Wi-Fi、ZigBeeなど、通信距離が5m以上となる通信規格に準拠した無線通信を実施する通信機のことを近距離通信機とも記載する。前述のBLE通信機17は近距離通信機の一例に相当する。
<変形例3:スマートキー2と車載システム1との通信方式について>
また、車載システム1とスマートキー2は、UWB−IR(Ultra Wide Band - Impulse Radio)方式の無線通信を実施可能に構成されていてもよい。すなわち、車載システム1とスマートキー2は、超広帯域(UWB :Ultra Wide Band)通信で使用されるインパルス状の電波(以降、インパルス信号)を送受信可能に構成されている。UWB通信で用いられるインパルス信号とは、パルス幅が極短時間(例えば2ns)であって、かつ、500MHz以上の帯域幅(つまり超広帯域幅)を有する信号である。
UWB−IR通信の変調方式としては、パルスの発生位置で変調を行うPPM(pulse position modulation)方式など、多様なものを採用可能である。具体的には、オンオフ変調(OOK:On Off Keying)方式や、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)、パルス振幅変調(PAM:Pulse-Amplitude Modulation)方式、パルス符号変調(PCM:Pulse-Code Modulation)などを採用可能である。なお、オンオフ変調方式はインパルス信号の存在/欠如によって情報(例えば0と1)を表現する方式であり、パルス幅変調方式はパルス幅によって情報を表現する方式である。パルス振幅変調方式は、インパルス信号の振幅によって情報を表現する方式である。パルス符号変調方式はパルスの組み合わせによって情報を表現する方式である。
その他、車載システム1とスマートキー2とは、NFC(Near Field Communication)の規格に従った無線通信(以下、近接場通信)を実施可能に構成されていてもよい。ここでの近接場通信とは、通信可能な距離が数cmから数十cm程度となる通信を指す。近接場通信を実現するための具体的な通信規格としては、例えばISO/IEC 14443やISO/IEC 18092等の多様な規格を採用することができる。スマートキー2は、ユーザの指に装着して使用される指輪型のウェアラブルデバイスとして構成されていても良い。また、スマートキー2は、ユーザの手首に装着して使用されるリストバンド型或いは時計型のウェアラブルデバイスとして構成されていても良い。その他、スマートキー2はメガネ型など、多様な形状のウェアラブルデバイスとして構成されていても良い。
<付言:認証ECU10の構成について>
認証ECU10が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。認証ECU10が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、認証ECU10がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
また、認証ECU10は、1つのコンピュータ、またはデータ通信装置でリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。例えば、本実施形態の認証ECU10が提供する機能の一部は、他のECU(例えばボディECU)が備えていても良い。仮に、認証ECU10が提供する機能が、複数のECUに分散して備えられている場合には、それらのECUを備える構成が車両用ドア制御装置に相当する。
100 車両用電子キーシステム、1 車載システム、2 スマートキー(携帯機)、3 携帯端末(携帯機)、10 認証ECU(車両用ドア制御装置)、18 コミュニケーションランプ、19 スピーカ、F1 車両情報取得部、F2 位置判定部、F3 認証処理部、F4 音声認識有効化部、F5 予約受付部、F6 通知処理部、F7 制御実行部、M1 音声認識データベース

Claims (10)

  1. ユーザによって携帯される携帯機(2、3)との無線通信による認証処理が成功したことに基づいて、車両に配されているドアの開閉に係る車両制御を実行する車両用ドア制御装置であって、
    前記携帯機又は前記車両に搭載されている入力装置に対するユーザ操作に基づいて、前記車両制御の実行予約を受け付ける予約受付部(F5)と、
    前記予約受付部による前記車両制御の予約の受付状況を、前記車両に搭載されている報知装置(18、19)を用いて前記ユーザに通知する処理を実施する通知処理部(F6)と、
    前記予約受付部が受け付けた前記車両制御を、当該車両制御の内容に応じたタイミングで実行する制御実行部(F7)と、を備える車両用ドア制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記予約受付部は、前記ユーザが次回前記車両に接近した際に前記ドアを自動的に開ける制御である自動オープン制御の実行予約を受け付け可能に構成されており、
    前記制御実行部は、前記自動オープン制御の実行予約がなされている状態において、前記携帯機との認証処理が成功した場合に、前記ドアを開錠して開けるように構成されている車両用ドア制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記携帯機との通信状況に基づいて前記ユーザの位置を判定する位置判定部(F2)を備え、
    前記通知処理部は、前記自動オープン制御の実行予約がなされている状態において、前記位置判定部によって前記車両に対する前記ユーザの接近が検出された場合には、前記報知装置を所定の予約有りパターンで作動させるように構成されている車両用ドア制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記通知処理部は、前記自動オープン制御の実行予約がなされていない状態において、前記位置判定部によって前記車両に対する前記ユーザの接近が検出された場合には、前記報知装置を所定の予約無しパターンで作動させるように構成されている車両用ドア制御装置。
  5. 請求項2から4の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記通知処理部は、前記予約受付部が前記自動オープン制御の実行予約を受け付けたときに、前記報知装置を所定のパターンで作動させることによって、前記自動オープン制御の実行予約を受け付けたことを前記ユーザに通知する処理を実施するように構成されている車両用ドア制御装置。
  6. 請求項2から5の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記携帯機は、前記ユーザに情報を報知するための装置である携帯機側報知装置を備えており、
    前記通知処理部は、前記予約受付部が前記自動オープン制御の実行予約を受け付けたときに、前記携帯機に向けて前記自動オープン制御の実行予約を受け付けたことを示す無線信号である予約完了信号を送信し、
    前記携帯機は、当該予約完了信号を受信した場合には、前記携帯機側報知装置を用いて前記自動オープン制御の実行予約を受け付けられたことを前記ユーザに通知するための処理を実施するように構成されている車両用ドア制御装置。
  7. 請求項6に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記携帯機として、外部サーバから配信されるアプリケーションプログラムをインストール可能に構成されている情報処理端末である携帯端末を備え、
    前記携帯端末は、ディスプレイ(33)と操作部(34)と記憶装置(312)とを備え、
    前記通知処理部は、前記予約受付部が前記自動オープン制御の実行予約を受け付けたときに、前記携帯機としての前記携帯端末に向けて前記予約完了信号を送信し、
    前記携帯端末は、
    当該予約完了信号を受信した場合には、前記自動オープン制御の実行予約を受け付けられたことを示す画像を前記ディスプレイに表示するとともに、
    前記自動オープン制御の実行予約がなされていることを、前記車両制御の予約状況を示すデータとして前記記憶装置に保存し、
    前記操作部に対する前記ユーザの操作に基づいて、前記車両制御の予約状況を示す画面を表示するように構成されている車両用ドア制御装置。
  8. 請求項2から7の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記予約受付部は、前記認証処理が成功していることを条件として、前記自動オープン制御の実行予約を受け付け可能に構成されている車両用ドア制御装置。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記予約受付部は、前記車両が備える全ての前記ドアを閉じた際に自動的に施錠する自動ロック制御の実行予約を受け付け可能に構成されており、
    前記制御実行部は、前記自動ロック制御の実行予約がなされている状態において、前記車両が備える全ての前記ドアを閉じた場合、前記車両が備える全ての前記ドアを施錠するように構成されている車両用ドア制御装置。
  10. 請求項1から9の何れか1項に記載の車両用ドア制御装置であって、
    前記通知処理部は、前記報知装置として、前記車両の外面部に配されている照明装置を用いて前記車両制御の予約状況を通知するように構成されている車両用ドア制御装置。
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