JP2018043714A - 乗車準備制御システム - Google Patents

乗車準備制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2018043714A
JP2018043714A JP2016181646A JP2016181646A JP2018043714A JP 2018043714 A JP2018043714 A JP 2018043714A JP 2016181646 A JP2016181646 A JP 2016181646A JP 2016181646 A JP2016181646 A JP 2016181646A JP 2018043714 A JP2018043714 A JP 2018043714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
user
signal
portable device
request signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016181646A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6734160B2 (ja
Inventor
健 寒河江
Takeshi Sakae
健 寒河江
花又 健一
Kenichi Hanamata
健一 花又
雅直 山崎
Masanao Yamazaki
雅直 山崎
豊博 原
Toyohiro Hara
豊博 原
佑斗 田中
Yuto Tanaka
佑斗 田中
一樹 富松
Kazuki Tomimatsu
一樹 富松
僚汰 高屋敷
Ryota Takayashiki
僚汰 高屋敷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Subaru Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Subaru Corp filed Critical Subaru Corp
Priority to JP2016181646A priority Critical patent/JP6734160B2/ja
Publication of JP2018043714A publication Critical patent/JP2018043714A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6734160B2 publication Critical patent/JP6734160B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】広い範囲でユーザの位置情報等を高精度に検出して好適な準備動作を行うことができる乗車準備制御システムを提供する。【解決手段】ユーザが乗車意志情報を入力して設定する入力手段47と、車両2に設けられ要求信号を送信すると共に応答信号を受信する車両側通信部11と、携帯機3に設けられて要求信号を受信して応答信号を送信する携帯機側通信部30と、制御部10と、を有し、車両側通信部11は、乗車意志情報に基づいて要求信号の送信を開始して要求信号の出力を変化させて送信し、制御部10は、車両側通信部11が応答信号を受信するか否かによって車両2と携帯機3との距離を演算し、その演算結果に基づいて所定のタイミングで各装置18、19、20を制御する。これにより、広い範囲でユーザの位置情報等を高精度に検出することができ、好適な準備動作を行うことができる。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両において、ユーザが乗車する前に、車両に搭載された所望の機器を作動させて乗車の準備を行う乗車準備制御システムに関する。
従来、ユーザが車両に乗る前、若しくは降りた後等に、車両に搭載された機器等を自動で制御して、ユーザを補助する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、降車したユーザの位置に従って、2つのヘッドライトの点灯方向を変更する車両用照明装置について開示されている。該車両用照明装置は、到達距離がおよそ0.7から1mのリクエスト信号を車両から携帯機(携帯型電子キー)に対して送信する。リクエスト信号の検知エリア内に携帯機を携帯するユーザが存在する場合には、携帯機から車両に対してレスポンス信号が送信され、これにより、携帯機を所持するユーザの位置が特定される。
また、例えば、特許文献2には、予め定められた距離以下にユーザが近づいた際に、照明装置やエアコン、電動シート等のもてなし動作部を動作させる自動車用ユーザもてなしシステムについて開示されている。同文献の自動車用ユーザもてなしシステムは、自動車に設けられたGPSと、ユーザ側端末装置のGPSと、を用いて自動車とユーザ側端末装置との距離を測定し、ユーザが所定の距離以下に近づいた際にもてなし動作を行う。
特開2008−149784号公報 特開2006−69296号公報
しかしながら、上記した従来技術では、ユーザが乗車する前に車両を好適な状態にしてユーザへのサービスを向上させるために改善すべき点があった。例えば、特許文献1のように、リクエスト信号を用いてユーザとの距離を測定する方法では、リクエスト信号の到達する距離が短いため、ユーザを検知できる範囲が狭かった。即ち、ユーザが車両から1m程度の距離まで近づかなければ、ユーザを検出することができず、車両の機能を作動させることができなかった。そのため、比較的長時間を必要とする動作、例えば、シートポジションの変更や冷暖房等による車室内の温度調整等の所望の準備動作を、ユーザが乗り込む前に完了させることができなかった。
また、ユーザを検知できる範囲を広げるために、例えば、高出力で到達距離の長い信号を車両から送信することが考えられる。しかし、ユーザの接近を好適に検知するためには、ユーザを検知するための信号を継続的に送信する必要があり、上記のような高出力の信号を常に送信すると、消費電力が大きくなってしまう。
また、特許文献2のように、GPSを用いて車両とユーザとの距離を検出する方法は、位置検出の精度が低いという問題点があった。また、GPSを用いた検出では、応答時間の遅れによる時間的な誤差も大きい。そのため、車両の各機器を適切なタイミングで機能させることが容易ではなかった。
また、従来の検出方法では、携帯型電子キー等の携帯機を用いてユーザの位置を検出していたため、ユーザの個人識別ができなかった。そのため、ユーザ毎に適切なサービスを提供することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、広い範囲でユーザの位置情報等を高精度に検出して好適な準備動作を行うことができる乗車準備制御システムを提供することにある。
本発明の乗車準備制御システムは、車両と携帯可能な携帯機との間で双方向通信を行うことによって、ユーザが乗車する前に、前記車両に備えられた機能を制御する乗車準備制御システムであって、前記ユーザが乗車意志情報を入力して設定する入力手段と、前記車両に設けられて前記ユーザの位置を検出するための要求信号を送信すると共に前記携帯機からの応答信号を受信する車両側通信部と、前記携帯機に設けられて前記車両側通信部からの前記要求信号を受信して前記応答信号を送信する携帯機側通信部と、前記車両に搭載された各機器を制御する制御部と、を有し、前記車両側通信部は、前記乗車意志情報に基づいて前記要求信号の送信を開始して前記要求信号の出力を変化させて送信し、前記制御部は、前記車両側通信部が前記応答信号を受信するか否かによって前記車両と前記携帯機との距離を演算し、その演算結果に基づいて所定のタイミングで前記各機器を制御することを特徴とする。
また、本発明の乗車準備制御システムは、前記車両側通信部は、第1の周波数による第1の要求信号と、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数による第2の要求信号と、を送信可能であり、前記乗車意志情報に基づいて前記第1の要求信号の送信を開始して前記第1の要求信号の強弱を変化させて送信し、前記制御部の演算によって前記ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第2の要求信号を送信することを特徴とする。
また、本発明の乗車準備制御システムは、前記車両に設けられて前記車両の位置を検出する車両側位置情報システムと、前記ユーザの位置を検出するユーザ側位置情報システム及び前記入力手段を備えて前記車両側通信部と双方向通信可能に構成される携帯機器と、を有し、前記携帯機器は、前記ユーザ側位置情報システムで検出される前記ユーザの位置情報及び前記乗車意志情報を前記車両側通信部に送信し、前記制御部は、前記車両側位置情報システムで検出される前記車両の位置情報及び前記車両側通信部で受信する前記ユーザの位置情報から前記車両と前記携帯機器との距離を演算し、前記車両側通信部は、前記制御部の演算によって前記ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第1の要求信号の送信を開始することを特徴とする。
また、本発明の乗車準備制御システムは、前記制御部は、前記車両側位置情報システムで検出される前記車両の位置情報及び前記ユーザ側位置情報システムで検出される前記ユーザの位置情報から求められる前記車両と前記携帯機器との距離に基づいて所定のタイミングで前記各機器を制御することを特徴とする。
また、本発明の乗車準備制御システムは、前記携帯機器は、前記ユーザを識別可能なユーザ識別情報を前記車両側通信部に送信し、前記制御部は、前記ユーザ識別情報に基づいて前記各機器を制御することを特徴とする。
本発明の乗車準備制御システムによれば、車両と双方向通信を行う携帯可能な携帯機と、ユーザが乗車意志情報を入力して設定する入力手段と、前記車両に設けられて前記ユーザの位置を検出するための要求信号を送信すると共に前記携帯機からの応答信号を受信する車両側通信部と、前記携帯機に設けられて前記車両側通信部からの前記要求信号を受信して前記応答信号を送信する携帯機側通信部と、前記車両に搭載された各機器を制御する制御部と、を有し、前記車両側通信部は、前記乗車意志情報に基づいて前記要求信号の送信を開始する。これにより、不必要な要求信号の送信を減らして、車両の消費電力を抑えることができる。
また、前記車両側通信部は、前記要求信号の出力を変化させて送信し、前記制御部は、前記車両側通信部が前記応答信号を受信するか否かによって前記車両と前記携帯機との距離を演算し、その演算結果に基づいて所定のタイミングで前記各機器を制御する。このように、要求信号の出力を変化させることにより、要求信号を受信することができる距離が変化することになる。そのため、携帯機が要求信号を受信して応答信号を送信するか否かによって、車両と携帯機との距離を演算することができる。
また、要求信号の出力を変化させて、それに対する応答信号の有無に基づき距離を演算することにより、GPS等を用いた方法に比べて誤差が小さく、車両とユーザとの距離を正確に測定することができる。よって、適切なタイミングで車両の準備動作を行うことができる。
また、本発明の乗車準備制御システムによれば、前記車両側通信部は、第1の周波数による第1の要求信号と、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数による第2の要求信号と、を送信可能であっても良い。このように、ユーザの位置検出に第1の要求信号を用いることにより、第2の要求信号によってユーザを検知できる範囲よりも遠くにいるユーザの位置を検知することができる。即ち、ユーザを検知できる範囲を広げることができ、ユーザがより遠くにいる状態から車両の準備動作を開始して、ユーザが乗り込む前に準備動作を完了させることができる。
また、前記乗車意志情報に基づいて前記第1の要求信号の送信を開始して前記第1の要求信号の強弱を変化させて送信しても良い。これにより、第1の要求信号を受信可能な距離が変化するため、車両とユーザとの距離を正確に求めることができる。また、乗車意思情報に基づいて第1の要求信号の送信を開始することにより、第1の要求信号が不必要に送信されることを抑え、適切なタイミングで第1の要求信号を送信することができ、車両の消費電力を抑えることができる。
また、前記第1の要求信号の強弱を変化させて送信し、前記制御部の演算によって前記ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第2の要求信号を送信しても良い。このように、車両とユーザとの距離に応じて検知方法を変えることにより、より正確且つ効率的にユーザとの距離を求めることができる。
また、本発明の乗車準備制御システムによれば、前記車両に設けられて前記車両の位置を検出する車両側位置情報システムと、前記ユーザの位置を検出するユーザ側位置情報システム及び前記入力手段を備えて前記車両側通信部と双方向通信可能に構成される携帯機器と、を有し、前記携帯機器は、前記ユーザ側位置情報システムで検出される前記ユーザの位置情報及び前記乗車意志情報を前記車両側通信部に送信し、前記制御部は、前記車両側位置情報システムで検出される前記車両の位置情報及び前記車両側通信部で受信する前記ユーザの位置情報から前記車両と前記携帯機器との距離を演算し、前記車両側通信部は、前記制御部の演算によって前記ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第1の要求信号の送信を開始しても良い。このように、車両側位置情報システムとユーザ側位置情報システムとを用いることにより、第1の要求信号を受信可能な範囲よりも遠くにいるユーザと車両との距離を求めることができる。そして、ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第1の要求信号の送信を開始することにより、ユーザとの距離に応じて適切な方法を用いて、車両とユーザとの距離を求めることができる。
また、本発明の乗車準備制御システムによれば、前記制御部は、前記車両側位置情報システムで検出される前記車両の位置情報及び前記ユーザ側位置情報システムで検出される前記ユーザの位置情報から求められる前記車両と前記携帯機器との距離に基づいて所定のタイミングで前記各機器を制御しても良い。これにより、ユーザが第1の要求信号を受信不可能な遠く離れた位置にいる場合であっても、制御部は、車両の各機器を制御することができる。そのため、ユーザが車両から遠く離れている状態から乗車のための準備動作を開始し、比較的長い時間を必要とする準備動作であっても、ユーザが乗り込む前にその準備動作を完了させることができる。
また、本発明の乗車準備制御システムによれば、前記携帯機器は、前記ユーザを識別可能なユーザ識別情報を前記車両側通信部に送信し、前記制御部は、前記ユーザ識別情報に基づいて前記各機器を制御しても良い。これにより、夫々のユーザに適した準備動作を行って、快適性、利便性を高めることができる。
本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムの通信範囲を模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムの通信範囲を模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムにおけるユーザの位置を検出する制御の例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムにおける乗車準備の制御の例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムにおける乗車準備の制御の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る乗車準備制御システムを図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る乗車準備制御システム1の概略構成を示す図である。乗車準備制御システム1は、自動車等である車両2に用いられるシステムであり、車両2と車両2の外にいるユーザとの距離を検出し、該距離に応じて車両2の各機器を動作させるものである。
図1に示すように、乗車準備制御システム1は、主に、車両2と、車両2と相互通信が可能な電子キー3(以下、「携帯機3」と呼ぶ。)と、車両2または携帯機3と相互通信が可能なスマートフォン等の携帯機器4と、により構成されている。
そして、上記相互通信の手段として無線通信が用いられ、例えば、車両2と携帯機3との通信は、第1の周波数であるRF(Radio Frequency)帯域の信号(以下、「RF信号」と呼ぶ。)及び第2の周波数であるLF(Low Frequency)帯域の信号(以下、「LF信号」と呼ぶ。)が用いられる。
また、携帯機3と携帯機器4との間の無線通信では、例えば、携帯機器4に備えられているNFC(Near Field Communication)通信が用いられる。また、車両2と携帯機器4との間の無線通信では、例えば、基地局を介して通信を行う方法や、インターネットを介して通信を行う方法、直接通信を行う方法等が用いられる。なお、無線通信としては上記列挙したものに限定されるものではない。
図2は、乗車準備制御システム1の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、車両2は、各種制御を行う制御部10を有する。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、時間や時刻を測定するタイマ等を有するコンピュータにより構成され、車両制御のための各種処理を実行する。そして、制御部10は、車両2内に備えられた通信部11や各種センサ13〜17等の入力情報に基づいて、車両2の各装置18〜21、26等を制御する。
記憶部12は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−only Memory)等の不揮発性メモリにて構成され、車両2の制御に必要な各種データが記憶される。例えば、記憶部12には、携帯機3を識別するための車両側認証用IDコードや、ユーザ毎に設定されたユーザ情報等が記憶される。ユーザ情報は、例えば、携帯機器4を識別するためのユーザ識別情報や、ユーザ毎に設定された、シートポジションや、車室内の温度、各機器の動作のタイミング等の情報である。
車両側通信部となる通信部11は、携帯機3または携帯機器4と無線通信を行うための装置であり、LF送信部22と、RF送受信部23と、GPS(Global Positioning System)受信部24と、遠距離通信部25と、を有する。
RF送受信部23は、携帯機3に対する第1の要求信号であるRF信号によるID要求信号の送信や、携帯機3からのID信号(応答信号)の受信等を行う。また、LF送信部22は、第2の要求信号であるLF信号によるID要求信号を携帯機3に対して送信する。このように、車両2は、LF送信部22及びRF送受信部23によって、携帯機3と相互に通信する。
車両側位置情報システムとなるGPS受信部24は、GPS情報を受信する部分であり、これにより、車両2の現在の位置を特定することができる。遠距離通信部25は、携帯機器4と相互に通信を行う装置であり、例えば、携帯機器4の位置情報や、ユーザ識別情報、乗車意思情報等の受信、車両2と携帯機器4との通信を終了させるための終了信号等の送信を行う。
車両2は、エンジン26、エンジンスイッチ17、照明装置18、エアコン19、電動シート20及びドアロックアクチュエータ21を有する。また、車両2は、明るさセンサ13、温度センサ14、シート位置センサ15、ドアロックセンサ16及びその他の図示しない各種センサ類を有する。
エンジンスイッチ17は、ユーザがエンジン26を始動する際や、エンジン26を停止する際に押下されるスイッチである。なお、エンジンスイッチ17は、携帯機3に設けられても良い。
照明装置18は、例えば、車両2のヘッドライトやテールランプ、車室内の照明等の装置である。照明装置18は、制御部10によって、例えば、ON、OFFの切り替えや、照射距離の変更等が制御される。また、明るさセンサ13は、明るさを感知するセンサであり、制御部10は、明るさセンサ13で感知される車両2の周囲の明るさに基づいて照明装置18を制御することができる。
エアコン19は、車室内の暖房、冷房または換気を行う装置である。エアコン19は、制御部10によって、例えば、冷暖房の切り替えや風向及び風量の調整等の制御が行われる。温度センサ14は、車室内及び車外等の温度を検出するセンサである。制御部10は、温度センサ14で検出される車室内の温度等に基づいてエアコン19を制御する。
電動シート20は、内部にモータ等の装置を有するシートであって、該モータを駆動させることにより、シートの座部や背もたれ部を動かしてシートポジションを調整することができる。また、シート位置センサ15は、シートポジションを検出するセンサであり、制御部10は、シート位置センサ15からの情報に基づき電動シート20を制御して、所望のシートポジションに調整することができる。
ドアロックアクチュエータ21は、車両ドアのロックやアンロックを行うためのアクチュエータであり、例えば、車両ドアのロック機構及びアンロック機構を駆動するためのモータ等を備えている。また、ドアロックセンサ16は、例えば、車両ドアの車外側のドアハンドル等に配設されたタッチセンサ等を備えている。ドアロックセンサ16は、ユーザがドアハンドル等の所定箇所に接触する動作をセンシングすることにより、制御部10に信号を送信する。そして、制御部10は、該信号に基づきドアロックアクチュエータ21を制御する。
携帯機3は、前述のように、ユーザが携帯可能な電子キーであり、各種制御を行う制御部34と、携帯機側通信部となる通信部30と、記憶部35と、車両ドアのロック、アンロックを操作するボタン36と、を有する。
制御部34及び記憶部35は、例えば、IC(Integrated Circuit)チップにより構成され、記憶部35には、携帯機3自体を識別する固有のIDコードが記憶されている。制御部34は、通信部30、記憶部35を制御し、車両2側からID要求信号を受信した場合に、自動的にID信号を車両2側へと送信する。車両2の制御部10は、携帯機3から送信されたID信号、即ち携帯機3のIDコードと、車両2の記憶部12のIDコードと、を照合することにより、携帯機3の識別を行う。
通信部30は、LF受信部31と、RF送受信部32と、NFC通信部33と、を有する。LF受信部31は、車両2から送信されるLF信号によるID要求信号を受信する。RF送受信部32は、車両2側から送信されるRF信号によるID要求信号を受信し、RF信号によるID信号を送信する。NFC通信部33は、携帯機器4とNFC通信を行うものである。
ボタン36は、車両ドアのロックやアンロックの遠隔操作を行うためのロックボタンやアンロックボタン等であり、ユーザがボタン36を押すことにより、通信部30から車両2に対して、車両ドアのロック若しくはアンロックの信号が送信される。
携帯機器4は、前述のように、ユーザが所有するスマートフォン等であり、各種制御を行う制御部44と、音声を出力するスピーカ45と、音声を集音するマイク46と、携帯機器4を操作するボタン47と、各種動作に応じた文字等を表示する表示部48と、ユーザの情報等を記憶する記憶部49と、車両2または携帯機3と通信するための通信部40と、を有する。マイク46は、ユーザが乗車意思情報を入力する入力手段として利用されても良い。
制御部44は、CPU、ROM、RAM、タイマ等を有したコンピュータであり、携帯機器4内に備えられた通信部40やボタン47等の入力情報に基づいて、携帯機器4を制御するための各種処理を実行する。
表示部48は、例えば、タッチパネル等であり、制御部44の制御によって様々な情報等が表示される。例えば、表示部48には、乗車意思情報を入力して設定する入力手段となるボタン47等が表示される。ユーザは、表示部48に表示されたボタン47に触れることによって携帯機器4を操作し、各機能の呼び出しや、ユーザ情報の設定、乗車意思情報やユーザ識別情報等の送信等を行うことができる。
通信部40は、GPS受信部41と、遠距離通信部42と、NFC通信部43と、を有する。GPS受信部41は、ユーザ側位置情報システムであり、GPS情報を受信することにより、携帯機器4の位置、即ち携帯機器4を携帯するユーザの位置、を検出することができる。
遠距離通信部42は、車両2の遠距離通信部25と相互に通信し、例えば、乗車意思情報や位置情報、ユーザ識別情報等を車両2に送信し、車両2から終了信号等を受信する。これにより、車両2の制御部10は、携帯機器4から受信したユーザ識別情報と、車両2の記憶部12に記憶されているユーザ識別情報と、を照合することにより、車両2に乗車するユーザを識別することができる。その結果、制御部10は、夫々のユーザに応じた好適な乗車準備制御を行うことができ、車両2を夫々のユーザに適した状態に準備することができる。これにより、快適性及び利便性が高められる。
NFC通信部43は、携帯機3とのNFC通信を行う。携帯機3と携帯機器4との間でNFC通信が行われることにより、携帯機器4によって携帯機3を制御することができる。例えば、携帯機器4によって、乗車意思情報等に基づいて、携帯機3のID信号の送信設定を切り替える等の制御が可能である。
なお、携帯機器4は、上記したスマートフォンに限定されるものではなく、無線通信機能を有する機器であれば良く、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等でも良い。
また、乗車準備制御システム1は、ユーザが携帯する機器として、携帯機3と携帯機器4の2つの機器を用いているが、これらに代えて、例えば、携帯機3と携帯機器4の機能が一体になった機器が利用されても良い。具体的には、携帯機器4に、LF信号及びRF信号の送受信を行う通信部を設け、要求信号及び応答信号の送受信を可能にしても良い。また、携帯機3に、乗車意思情報を入力するための入力手段や、乗車意思情報を送信する手段、ユーザ側位置情報システム等が設けられても良い。
図3は、乗車準備制御システム1の通信範囲を模式的に示す平面図である。前述のとおり、車両2からは、第1の周波数による第1の要求信号であるRF信号及び第2の周波数による第2の要求信号であるLF信号が送信される。
図3に示すように、RF信号を受信できる範囲54は、LF信号を受信できる範囲51よりも広い。即ち、RF信号が到達する距離R54は、LF信号が到達する距離R51よりも長い。
具体的には、LF信号が到達する距離R51は、0.5mから2mであり、RF信号が到達する距離R54は、5mから40m、より好ましくは、10mから20mに設定されることが好ましい。
上記のようにRF信号及びLF信号が送信されることにより、携帯機3(図2参照)を携帯するユーザが、車両2から距離R54までの範囲54内、即ちエリアA及びエリアB内にいる場合、車両2は、RF信号を用いてユーザを検知することができる。また、携帯機3を携帯するユーザが、車両2から距離R51までの範囲51内、即ちエリアA内にいる場合、車両2は、LF信号を用いてユーザを検知することができる。
なお、車両2の制御部10(図2参照)は、ユーザがエリアA内及びその近傍にいる場合は主にLF信号のみを送信し、ユーザがエリアB内及びその近傍にいる場合は主にRF信号を送信するよう通信部11(図2参照)を制御する。
また、ユーザが、RF信号が到達する距離R54よりも遠くにいる場合、即ち範囲54よりも外側のエリアCにいる場合、車両2の制御部10は、携帯機器4(図2参照)のGPS受信部41(図2参照)による位置情報を利用してユーザの位置を検知する。なお、その場合、通信部11からのLF信号及びRF信号の送信を停止していても良い。
このように、LF信号に加えてRF信号及びGPS情報を用いることにより、LF信号によって検知できる範囲51よりも遠くにいるユーザを検知することができる。そのため、車両2の制御部10は、ユーザが車両2から遠く離れた状態であっても、ユーザとの距離を演算し、乗車のための準備動作を適切なタイミングで開始することができる。よって、比較的長時間を要する準備動作を、ユーザが乗り込む前に完了させることができる。
また、エリアAでは主にLF信号のみを利用し、エリアBでは主にRF信号のみを利用し、エリアCでは主にGPS情報のみを利用することにより、通信のための無駄なエネルギー消費を削減しつつ、高精度にユーザの位置を検出することができる。
図4は、乗車準備制御システム1の通信範囲を模式的に示す平面図であり、図3を部分的に拡大した図である。図4に示すように、車両2のRF送受信部23(図2参照)は、RF信号の強弱を変化させることにより、到達する距離R52〜R54が異なる複数種類のRF信号を送信することができる。
具体的には、RF送受信部23は、低出力のRF信号(以下、「RF1信号」と呼ぶ。)と、RF1信号よりも出力の強い中出力のRF信号(以下、「RF2信号」と呼ぶ。)と、RF2信号よりも出力の強い高出力のRF信号(以下、「RF3信号」と呼ぶ。)と、を出力する。
RF1信号は、到達する距離R52が最も短く、受信可能な範囲52が最も狭い。なお、RF1信号は、LF信号と比べると受信可能な範囲52が広い。次いで、RF2信号の到達する距離R53はRF1信号が到達する距離R52より長く、受信可能な範囲53が範囲52よりも広い。そして、RF3信号は、到達する距離R54が最も長く、受信可能な範囲54が最も広い。
このように、受信可能な範囲52、53、54が異なる複数種類のRF信号を用いることにより、制御部10(図2参照)は、車両2から携帯機3(図2参照)までの距離を求めることができる。
例えば、携帯機3を携帯するユーザが、範囲53の外であり範囲54内であるエリアB3にいる場合、車両2は、RF3信号によってユーザを検知することができるが、それよりも弱いRF2信号ではユーザを検知することができない。よって、これを利用して、制御部10は、車両2からユーザまでの距離が、距離R53より遠く、距離R54より近いことを判断することができる。
同様にして、制御部10は、ユーザが、距離R52から距離R53の間のエリアB2内にいるか、距離R51から距離R52の間のエリアB1内にいるか、を判定することができる。このように、出力を変化させたRF信号の送信によって、車両2と携帯機3との距離を正確に検出することができる。
なお、上記の説明において、3段階に強さを変化させたRF信号を用いているが、RF信号の出力方法は、これに限定されない。例えば、更に多段階に強さを変化させたRF信号を送信しても良い。また、RF信号の強弱を比例的に変化させ、受信可能な範囲を比例的に変化させても良い。これにより、車両2とユーザとの距離をより正確に求めることができる。
図3及び図4に示すように、距離R54よりも遠く離れてRF信号が届かないエリアCにおいては、前述のとおり、制御部10は、車両2のGPS情報と、携帯機器4のGPS情報と、を用いてユーザの位置検出を行う。これにより、携帯機器4(図2参照)を所持するユーザが距離R54よりも離れている場合であっても、ユーザの位置を検出することができる。
例えば、予め設定された所定の距離R55よりもユーザが近づいたか否かを判定し、その情報を車両2の制御に利用することができる。即ち、制御部10は、GPS情報によって、ユーザが、距離R54から距離R55までエリアC1または距離R55よりも遠いエリアC2のどちらにいるかを判定し、RF信号の送信開始等の制御に利用することができる。
次に、図5ないし図7を参照して、図1ないし図4に示す乗車準備制御システム1の制御動作の例について詳細に説明する。なお、以下の制御動作の説明では、適宜、図2ないし図4の説明を参照するものとする。
図5は、乗車準備制御システム1のLF信号またはRF信号を用いた、携帯機3を携帯するユーザの位置を検出する制御の例を示すフローチャートである。図5に示すように、車両2は、LF信号またはRF信号によって、携帯機3に対してID信号の送信を要求するID要求信号を送信する(ステップS10)。
そして、携帯機3がID要求信号を受信可能なエリアにある場合、携帯機3は、ID要求信号を受信する(ステップS20)。なお、携帯機3が受信可能なエリアにない場合、携帯機3は、ID要求信号を受信できない。
そして、携帯機3は、ID要求信号を受信したか否かを判定し(ステップS30)、携帯機3がID要求信号を受信した場合(ステップS30のYES)、携帯機3は、車両2に対して応答信号となるID信号を送信する(ステップS40)。他方、携帯機3がID要求信号を受信しなかった場合(ステップS30のNO)、携帯機3は、ID信号を送信せず、ステップS20及びステップS30を繰り返して、ID要求信号を受信可能な状態を維持する。
次に、車両2は、ステップS40で携帯機3からID信号が送信されていれば、その送信されたID信号を受信する(ステップS50)。そして、車両2の制御部10は、ID信号を受信したか否かを判定し(ステップS60)、ID信号を受信した場合(ステップS60のYES)、携帯機3が所定の範囲内にあると判定する(ステップS70)。そして、制御部10は、その判定結果に基づき所定の条件に従って、その他の制御動作を実行する、またはステップS10に戻ってユーザの位置を検出する制御を繰り返す。
他方、携帯機3からID信号を受信できなかった場合(ステップS60のNO)、車両2は、携帯機3が所定の範囲内にないと判定する(ステップS80)。そして、制御部10は、その判定結果に基づき所定の条件に従って、その他の制御動作を実行する、またはステップS10に戻ってユーザの位置を検出する制御を繰り返す。
このように、制御部10は、ID要求信号の送信と、それに対するID信号の受信の有無によって、携帯機3が所定の範囲内にある、即ち車両2から所定の距離にあると判定する。前述のとおり、ID要求信号の出力を変化させることにより、携帯機3までの距離を正確に検出することができる。
図6及び図7は、乗車準備制御システム1の乗車準備の制御の例を示すフローチャートであり、図6から図7に連続する制御フローを示している。図6及び図7は、ユーザが図4に示す距離R55よりも遠くから、車両2に近づく場合の制御の例を示している。なお、適宜図2ないし図4を参照するものとする。
図6に示すように、ユーザが携帯機器4を操作し、乗車意思をONにすると(ステップS110)、携帯機器4は、遠距離通信部42によって、車両2に乗車意思情報及びユーザ識別情報を送信する(ステップS120)。そして、携帯機器4は、GPS受信部41よってGPS情報を受信して現在の位置を検出し(ステップS130)、位置情報を車両2に送信する(ステップS140)。
他方、車両2では、携帯機器4からの乗車意思情報及びユーザ識別情報を受信すると(ステップS150)、車両2の制御部10は、ユーザ識別情報に基づき、ユーザの識別を行う(ステップS160)。そして、予め設定されたユーザ情報に基づき、制御部10は、各種制御の条件等を決定する。
次に、車両2は、GPS受信部24によってGPS情報を受信し、現在の位置を検出する(ステップS170)。そして、携帯機器4から位置情報を受信すると(ステップS180)、車両2の制御部10は、携帯機器4の位置情報と、車両2の位置情報と、に基づき、車両2と携帯機器4との距離を演算によって求める(ステップS190)。そして、制御部10は、上記の演算によって求められた距離に基づき、携帯機器4が所定の距離R55よりも近いか否かを判定する(ステップS200)。
携帯機器4が距離R55よりも遠い場合、例えば、ユーザがエリアC2にいる場合(ステップS200のNO)、制御部10は、上記したステップS180からステップS200までの制御動作を繰り返す。
一方、携帯機器4では、終了信号を受信したか否かが判定される(ステップS250)。ここで、携帯機器4は、終了信号を受信していないので(ステップS250のNO)、携帯機器4は、ステップS130及びステップS140の制御動作を再び行う。即ち、携帯機器4がエリアC2にある場合、携帯機器4は、ステップS140における位置情報の送信を繰り返す。
他方、ステップS200の判定において、携帯機器4が距離R55よりも近い場合、例えば、ユーザがエリアC1にいる場合(ステップS200のYES)、制御部10は、第1の準備制御を開始する(ステップS210)。第1の準備制御としては、例えば、車両2のシートポジションの調整等であり、比較的長時間を必要とする準備動作の制御が行われる。
制御部10は、携帯機器4から受信したユーザ識別情報から、記憶部12に記憶されたユーザ毎のシートポジション情報に基づき、電動シート20を制御する。これにより、ユーザが乗り込んだ際に、シートポジションの位置を調整する必要がなくなり、スムーズに発車することができる。
次に、車両2の制御部10は、携帯機器4が距離R54よりも近いか否かを判定する(ステップS220)。携帯機器4が距離R54よりも遠い場合(ステップS220のNO)、車両2は、上記したステップS180からステップS220の制御を繰り返す。なお、この状態では、携帯機器4は、終了信号を受信していないため、ステップS140における位置情報の送信を繰り返す。
他方、ステップS220の判定において、携帯機器4が距離R54よりも近い場合、例えば、ユーザがエリアB3の近傍まで近づいた場合(ステップS220のYES)、車両2は、GPSによる位置検出を終了するための終了信号を携帯機器4に送信する(ステップS230)。そして、車両2は、GPSによる位置検出方法から、RF信号を用いた位置検出方法に切り替えるための制御を行う(ステップS260)。
一方、携帯機器4では、車両2から送信された終了信号を受信すると(ステップS240)、終了信号を受信したか否かの判定(ステップS250)においてYESとなり(ステップS250のYES)、携帯機器4の制御、即ち位置情報の送信を終了する。
このように、ユーザがRF信号を受信不可能な位置、即ち車両2から遠く離れたエリアCにいる場合であっても、GPS情報によって車両2とユーザとの距離を求めることができ、制御部10は、車両2を適切なタイミングで制御することができる。そのため、例えば、比較的長時間を必要とする準備制御等をユーザが遠く離れた状態から開始することができ、ユーザが車両2に乗り込む前に準備制御を完了させておくことができる。
また、GPS情報によるユーザとの距離に基づいてRF信号の送信を開始することにより、LF信号またはRF信号が不必要に送信されることがなくなり、車両2の消費電力を抑えることができる。
図7に示すように、車両2は、RF3信号を携帯機3に対して送信し(ステップS270)、携帯機3が距離R54よりも近いか否かの判定をする(ステップS280)。この判定方法は、図5を参照して既に説明した方法である。即ち、図7のステップS270は、図5に示すステップS10と同じ制御であり、車両2から送信されるID要求信号として、RF3信号が用いられる。
携帯機3が距離R54よりも遠い場合(ステップS280のNO)、車両2は、ステップS270及びステップS280を繰り返し実行する。他方、携帯機3が距離R54よりも近いと判断される場合、例えば、ユーザがエリアB3にいる場合(ステップS280のYES)、車両2の制御部10は、第2の準備制御を開始する(ステップS290)。第2の準備制御として、例えば、エアコン19等の運転が開始され、車室内温度の調節等が行われる。これにより、ユーザが車両2に乗り込む前に、車室内を好適な温度にすることができる。
次に、車両2は、RF3信号よりも弱いRF2信号を送信し(ステップS300)、携帯機3が距離R53よりも近いか否かの判定をする(ステップS310)。この判定方法は、図5に示した方法であり、車両2から送信されるID要求信号として、RF2信号が用いられる。
携帯機3が距離R53よりも遠い場合(ステップS310のNO)、制御部10は、ステップS300の制御動作に戻り、これによりRF2信号の送信が繰り返される。他方、携帯機3が距離R53よりも近いと判定される場合、例えば、ユーザがエリアB2内に進入した場合(ステップS310のYES)、車両2は、第3の準備制御を開始する(ステップS320)。第3の準備制御として、例えば、車両2の照明装置18の制御等が行われる。これにより、車両2に近づくユーザの近傍を照らして、ユーザの乗車を促すことができる。
そして、車両2は、RF2信号よりも弱いRF1信号を送信し(ステップS330)、携帯機3が距離R52よりも近いか否かの判定をする(ステップS340)。この判定方法は、図5に示した方法であり、ID要求信号として、RF1信号が用いられる。
携帯機3が距離R52よりも遠いと判定される場合(ステップS340のNO)、制御部10は、ステップS330の制御動作に戻り、車両2からのRF1信号の送信が繰り返される。他方、携帯機3が距離R52よりも近い場合、例えば、ユーザがエリアB1内に進入した場合(ステップS340のYES)、制御部10は、第4の準備制御を開始する(ステップS350)。第4の準備制御として、例えば、車両2の照明装置18の制御等が行われる。ここでは、第3の準備制御の場合と比べて、ユーザは、車両2に近づいている。即ち、第4の準備制御では、第3の準備制御よりも車両2近傍を照らすよう制御される。このように、ユーザとの距離に応じて各機器が制御されることにより、車両2は、好適な準備動作を行うことができる。
そして、車両2は、RF信号から切り替えて、LF信号を送信し(ステップS360)、図5に示した方法によって、携帯機3が距離R51よりも近いか否かの判定をする(ステップS370)。
携帯機3が距離R51よりも遠いと判断される場合(ステップS370のNO)、制御部10は、ステップS360及びステップS370の制御動作を繰り返す。他方、携帯機3が距離R51よりも近いと判断される場合、例えば、ユーザがエリアAに進入するまで車両2に近づいた場合(ステップS370のYES)、制御部10は、第5の準備制御を行う(ステップS380)。第5の準備制御としては、例えば、ドアロックアクチュエータ21を用いた、ドアのアンロックの制御や、ユーザの足元を照らす照明装置18の制御等である。これにより、ユーザは、スムーズに乗車することができる。
このように、RF信号及びLF信号を用いることにより、車両2と、車両2から遠く離れた位置にいるユーザと、の距離を正確に検出し、該距離に基づいて適切なタイミングで車両2の準備制御を行うことができる。
なお、上記は、制御方法の一例を示したものであり、乗車準備の制御方法は、上記の例に限定されるものではない。例えば、図6及び図7においては、GPS情報による位置検出を行い、ユーザが車両2に近づいたらRF信号による位置検出に切り替える制御の例を示したが、これに代えて、例えば、乗車意思情報を受信したらRF信号の送信を開始する制御を行っても良い。このように、乗車意思情報に基づいてRF信号の送信を開始することによっても、不必要にRF信号が送信されることを減らし、車両2の消費電力を抑えることができる。
また、例えば、携帯機器4から乗車意思情報として、ユーザが車両2に乗車するまでの時間若しくは乗車する時刻を設定し、送信する方法を採用することもできる。車両2の制御部10は、乗車するまでの時間等に基づき、RF信号を送信するタイミングを制御することができ、これによっても、適切なタイミングでRF信号を送信することができる。
また、図7を参照して説明した制御例では、車両2は、先ずRF3信号を送信し、次にRF3信号に対する携帯機3からのID信号を受信した後にRF2信号を送信し、次いでRF2信号に対する携帯機3からのID信号を受信した後にRF1信号を送信する。この例に代えて、例えば、強さの異なるRF信号が同時に送信される制御が実行されても良い。具体的には、車両2は、RF3信号とRF2信号とを同時に送信し、携帯機3がRF3信号及びRF2信号を受信できるか否かによってユーザの位置を検出しても良い。
例えば、車両2は、RF3信号を受信したことを示すID信号を携帯機3から受信し、RF2信号を受信したことを示すID信号を受信しなかった場合、ユーザがエリアB3にいると認識する。また、車両2は、携帯機3から、RF3信号を受信したことを示すID信号とRF2信号を受信したことを示すID信号の双方を受信した場合、ユーザがエリアB2にいると認識する。
また、上記の例ではRF3信号及びRF2信号を同時に送信するとしたが、これに代えて、例えば、車両2は、RF3信号を送信してから所定の時間が経過した後にRF2信号を送信しても良い。そして、車両2は、RF3信号に対する携帯機3からのID信号を受信し、RF2信号に対する携帯機3からのID信号を受信しなかった場合、ユーザがエリアB3にいると認識する。また、車両2は、携帯機3からのRF3信号に対するID信号及びRF2信号に対するID信号の双方を受信した場合、ユーザがエリアB2にいると認識する。
車両2は、RF3信号に対する携帯機3からのID信号を受信し、RF2信号に対する携帯機3からのID信号を受信しなかった場合、RF3信号とRF2信号とを所定の時間間隔で交互に切り換えて送信し、携帯機3と複数回、信号のやり取りを行っても良い。これにより、車両2は、ユーザがエリアB3からエリアB2に進入するタイミングを高精度に検出することができる。
また、車両2がRF3信号及びRF2信号を同時または所定の時間間隔で交互に送信して、携帯機3からのRF3信号に対するID信号及びRF2信号に対するID信号の双方を受信した後、RF2信号のみを送信する制御が実行されても良い。
また、RF2信号及びRF1信号についても、上述のRF3信号及びRF2信号と同様に、同時または所定の時間間隔で交互に送信されても良い。このように、強さの異なるRF信号を同時または交互に送信する制御方法によっても、車両2は、ユーザの位置を高精度に検出することができる。
また、上記の説明では、到達する距離R52〜R54が長い順、即ち高出力のRF3信号から、中出力のRF2信号、低出力のRF1信号の順に、RF信号を送信する例を示したが、RF信号の出力制御は、これに限定されない。例えば、到達する距離R52〜R54が近い順、即ち低出力のRF1信号から、中出力のRF2信号、高出力のRF3信号の順に、RF信号を送信しても良い。このような制御によっても、車両2とユーザとの距離を正確に検出することができる。
また、準備制御の例として、照明装置18、エアコン19、電動シート20を制御し動作させる場合を示したが、準備制御の内容や制御のタイミングは、これに限定されるものではない。例えば、照明装置18、エアコン19、電動シート20だけでなく、ドアミラーやステアリングポジションの調整、カーステレオやナビゲーションシステムの設定や起動等、その他の機器を制御しても良い。
また、携帯機器4に乗車意思情報を入力して設定する入力手段が設けられるとしたが、これに限定されず、例えば、車両2や携帯機3に入力手段が設けられても良い。この場合、例えば、車両2に、乗車意思情報として、定刻に乗車するという情報を設定することも可能である。制御部10は、該乗車意思情報に基づき、所定の時刻になったらRF信号を送信するよう制御する。これによっても、適切なタイミングでRF信号を送信することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 乗車準備制御システム
2 車両
3 携帯機
4 携帯機器
10、34、44 制御部
11、30、40 通信部
12、35、49 記憶部
18 照明装置
19 エアコン
20 電動シート
21 ドアロックアクチュエータ
22 LF送信部
23、32 RF送受信部
24、41 GPS受信部
25、42 遠距離通信部
26 エンジン
31 LF受信部
33、43 NFC通信部
36、47 ボタン
48 表示部

Claims (5)

  1. 車両と携帯可能な携帯機との間で双方向通信を行うことによって、ユーザが乗車する前に、前記車両に備えられた機能を制御する乗車準備制御システムであって、
    前記ユーザが乗車意志情報を入力して設定する入力手段と、
    前記車両に設けられて前記ユーザの位置を検出するための要求信号を送信すると共に前記携帯機からの応答信号を受信する車両側通信部と、
    前記携帯機に設けられて前記車両側通信部からの前記要求信号を受信して前記応答信号を送信する携帯機側通信部と、
    前記車両に搭載された各機器を制御する制御部と、を有し、
    前記車両側通信部は、前記乗車意志情報に基づいて前記要求信号の送信を開始して前記要求信号の出力を変化させて送信し、
    前記制御部は、前記車両側通信部が前記応答信号を受信するか否かによって前記車両と前記携帯機との距離を演算し、その演算結果に基づいて所定のタイミングで前記各機器を制御することを特徴とする乗車準備制御システム。
  2. 前記車両側通信部は、第1の周波数による第1の要求信号と、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数による第2の要求信号と、を送信可能であり、前記乗車意志情報に基づいて前記第1の要求信号の送信を開始して前記第1の要求信号の強弱を変化させて送信し、前記制御部の演算によって前記ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第2の要求信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の乗車準備制御システム。
  3. 前記車両に設けられて前記車両の位置を検出する車両側位置情報システムと、
    前記ユーザの位置を検出するユーザ側位置情報システム及び前記入力手段を備えて前記車両側通信部と双方向通信可能に構成される携帯機器と、を有し、
    前記携帯機器は、前記ユーザ側位置情報システムで検出される前記ユーザの位置情報及び前記乗車意志情報を前記車両側通信部に送信し、
    前記制御部は、前記車両側位置情報システムで検出される前記車両の位置情報及び前記車両側通信部で受信する前記ユーザの位置情報から前記車両と前記携帯機器との距離を演算し、
    前記車両側通信部は、前記制御部の演算によって前記ユーザが所定の距離まで近づいたと判断した後、前記第1の要求信号の送信を開始することを特徴とする請求項2に記載の乗車準備制御システム。
  4. 前記制御部は、前記車両側位置情報システムで検出される前記車両の位置情報及び前記ユーザ側位置情報システムで検出される前記ユーザの位置情報から求められる前記車両と前記携帯機器との距離に基づいて所定のタイミングで前記各機器を制御することを特徴とする請求項3に記載の乗車準備制御システム。
  5. 前記携帯機器は、前記ユーザを識別可能なユーザ識別情報を前記車両側通信部に送信し、
    前記制御部は、前記ユーザ識別情報に基づいて前記各機器を制御することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の乗車準備制御システム。
JP2016181646A 2016-09-16 2016-09-16 乗車準備制御システム Active JP6734160B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016181646A JP6734160B2 (ja) 2016-09-16 2016-09-16 乗車準備制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016181646A JP6734160B2 (ja) 2016-09-16 2016-09-16 乗車準備制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018043714A true JP2018043714A (ja) 2018-03-22
JP6734160B2 JP6734160B2 (ja) 2020-08-05

Family

ID=61694322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016181646A Active JP6734160B2 (ja) 2016-09-16 2016-09-16 乗車準備制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6734160B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109442677A (zh) * 2018-09-18 2019-03-08 平安科技(深圳)有限公司 空调系统的故障控制方法、电子设备
CN110562169A (zh) * 2019-09-25 2019-12-13 厦门博电电子有限公司 一种多功能车身控制器及其控制方法
JP2022504542A (ja) * 2018-10-11 2022-01-13 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 多重アンテナスイッチングを用いたデバイス位置判断方法及び装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09109804A (ja) * 1995-10-20 1997-04-28 Mitsubishi Electric Corp 車載機器の自動調整装置
JP2006069296A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Denso Corp 自動車用ユーザもてなしシステム
JP2007132139A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fujitsu Ten Ltd 無線装置
JP2015131608A (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 株式会社デンソー 制御システム
JP2016022922A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両通信装置および車両通信システム
US20160169687A1 (en) * 2014-12-15 2016-06-16 Hyundai Motor Company Method for providing guidance to location of vehicle using smart glasses and apparatus for carrying out the same

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09109804A (ja) * 1995-10-20 1997-04-28 Mitsubishi Electric Corp 車載機器の自動調整装置
JP2006069296A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Denso Corp 自動車用ユーザもてなしシステム
JP2007132139A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fujitsu Ten Ltd 無線装置
JP2015131608A (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 株式会社デンソー 制御システム
JP2016022922A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両通信装置および車両通信システム
US20160169687A1 (en) * 2014-12-15 2016-06-16 Hyundai Motor Company Method for providing guidance to location of vehicle using smart glasses and apparatus for carrying out the same

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109442677A (zh) * 2018-09-18 2019-03-08 平安科技(深圳)有限公司 空调系统的故障控制方法、电子设备
JP2022504542A (ja) * 2018-10-11 2022-01-13 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 多重アンテナスイッチングを用いたデバイス位置判断方法及び装置
JP7336514B2 (ja) 2018-10-11 2023-08-31 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 多重アンテナスイッチングを用いたデバイス位置判断方法及び装置
US11889376B2 (en) 2018-10-11 2024-01-30 Lg Innotek Co., Ltd. Method and apparatus for determining location of device using multiple antenna switching
CN110562169A (zh) * 2019-09-25 2019-12-13 厦门博电电子有限公司 一种多功能车身控制器及其控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6734160B2 (ja) 2020-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6520283B2 (ja) ユーザ識別システム、車両用携帯機
JP6451441B2 (ja) ユーザ識別システム、車両用携帯機
JP6127864B2 (ja) 車両制御装置及び携帯通信端末
JP2015085899A (ja) 車両制御装置
JP2015059398A (ja) 車両制御装置
JP6111169B2 (ja) スマートエントリシステム
US20180115859A1 (en) Passive Entry Passive Start Systems Employing Consumer Mobile Devices as Portable Remote Control Units
JP2019186849A (ja) 車両遠隔操作システム
JP6043335B2 (ja) 遠隔エンジン始動システム
JP6734160B2 (ja) 乗車準備制御システム
CN107409153B (zh) 近距离无线通信系统以及近距离无线通信装置
JP2019153984A (ja) 車両制御システム、車両制御装置
KR20190050002A (ko) 원격 조작 장치 및 이를 포함하는 차량
JP6588189B2 (ja) キー照合システム
JP2015026988A (ja) 車両制御システム、車両制御装置及び携帯通信端末
JP6628751B2 (ja) 受動無線アクセサリスイッチパック
CN107409365B (zh) 车载器
WO2016132707A1 (ja) 車両用制御システム
JP2020075669A (ja) 車両遠隔操作システム
JP6048162B2 (ja) 車輌施錠システム
JP2022012634A (ja) 携帯端末、携帯端末位置判定システム及び携帯端末位置判定方法
JP2007235841A (ja) 無線通信システム
JP2005220728A (ja) 携帯機探索装置
JP7376378B2 (ja) 車両の制御システム
WO2023228779A1 (ja) 車両制御システム、車両制御プログラム、位置確認装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200616

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6734160

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250