JP2006065598A - 生産管理システム - Google Patents

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Abstract


【課題】複雑な工程経路を経て製造される工業製品に対しても、製造履歴情報内部の複雑な関連構造まで探索して根本的な変動原因にまで絞り込む生産管理システムを提供する。
【解決手段】製品品質履歴と製造工程履歴を収集および照合して両者の相関強度を計算し、製造工程に潜在する変動原因の候補を列挙するともに、製造工程履歴の各変量間の相互相関強度を全ての組み合わせで計算し、さらに投入計画に使用する製造順序情報を利用することで、製造ライン内部の工程相互の因果の関連構造モデルを自動生成し、その因果モデルを自動分析することにより品質変動原因の候補の中から根本変動原因を自動導出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製品の生産管理を行う生産管理システムに関し、特に、複数の工程やサプライチェーン(供給連鎖)要素を経て製造される製品の生産管理システムに関する。
半導体製造ラインにおいて生産管理を行う方法および装置の発明としては、特許文献1および特許文献2に記載されているようなものがある。これらは製品品質情報と製造情報の因果関係を解析して生産管理を行う方法および装置の発明である。ここで対象としている製品品質情報とは、半導体ウェハの電気特性情報や歩留り情報であり、製造情報とは、プロセス加工工程に係わる製造装置履歴情報、製造条件情報、インライン測定情報、設備フロー情報である。因果関係を解析する方法としては、製品品質情報を目的変数(Y)とし、製造情報を説明変数(X)とした多段階多変量解析(Y=A・X)が用いられている。具体的には、まず、説明変数の複数の要素が同時に変動することによって引き起こされる多重共線性(Multiple Co-linear)現象による計算不可能問題や精度不足を回避するために、説明変数の要素を一定少数に分割する。そして、重回帰分析(Yi=A・Xi)をその全ての分割グループに適用し、変数増減法により各分割グループ内で説明変数の要素を絞り込む。絞り込まれた説明変数を合わせて再度重回帰分析を適用することを多段階に繰り返して異常要素を抽出するという手法である。
また、鉄鋼などの製造プロセスを対象とした生産管理技術としては、特許文献3に製品品質情報から製造情報の品質不良原因を解析する方法が記載されている。特許文献3において対象としている製品品質情報は、品質不良の有無だけである。また、対象としている製造情報は、多変量のプロセスデータである。特許文献3においては、品質不良原因を解析する方法として製造情報の主成分分析を用いている。具体的には、主成分分析により多変量プロセスデータを線形結合による少数の主成分スコア変数に変換し、残差と距離を計算して許容範囲を外れたときに各プロセスデータの寄与度を計算して原因プロセスデータを抽出している。
また、自動車の製造ラインを対象とした技術としては特許文献4に記載されたようなものがある。特許文献4には、複数種類の下位部品を組み合わせて製造される上位部品(製品)の品質不良の原因が、下位部品の不良にあるのか、組付工程に問題があるのかを特定する方法とシステムが開示されている。特許文献4において対象としている製品品質情報は、完成品メーカで組み立てられる車体の寸法形状である。また、下位部品情報として対象としている情報は、組付メーカで組み付けられる前後ドア組付品の寸法形状である。最下位部品情報は、部品メーカで加工されるドア部品の寸法形状である。品質不良原因を特定する方法は、製品と各部品階層の品質情報の照合であり、部品階層で全て合格ならば完成品メーカでの組付が原因であると特定される。
非特許文献1には、説明変数の複数の要素が同時に変動することによって引き起こされる多重共線性(Multiple Co-linear)現象による計算不可能問題や精度不足を回避するための射影法(Projection Method)に基づく、目的変数(Y)と説明変数(X)の相関モデル(Y=A・X)の複数の計算方法が説明されている。
また、非特許文献2には、統計科学における多変量解析手法の1つであるグラフィカルモデリング手法が解説されている。具体的には、実世界の複数の変量間の複雑な関連構造の近似的モデルを数学のグラフによって視覚的に表現し、偏相関係数の関係からそのモデルの探索と検証を行う手法の数学的基礎の概要が説明されている。
非特許文献3には、統計科学における多変量解析手法の1つである共分散構造分析手法が解説されている。具体的には、実世界の複数の変量間の複雑な関連構造の仮説モデルをパス図によって視覚的に表現し、共分散の関係からそのモデルの探索と検証を行う手法の数学的基礎の概要が説明されている。
特開2002−110493号公報 特開2000−252180号公報 特開2003−114713号公報 特開2003−114713号公報 "Chemometrics, Data Analysis for the Laboratory and Chemical Plant"、WILEY (2003) "Graphical Models"、OXFORD UNIVERSITY PRESS(1996) "Structural Equations with Latent Variables"、WILEY (1989)
工業製品は、各々異なる製造プロセスによって生産された複数の部品から組み立てられている。例えば、近年、「ディジタル家電」という製品カテゴリで総称される工業製品は、システムLSI(SoC:System on Chip)、ディスプレイ・パネル、ハードディスク・ドライブ(HDD)といったキーデバイスを組み立てたセット製品である。製品を構成する個々のキーデバイスと最終製品は、海外まで含めた多拠点の工場において多工程の製造プロセスを経て生産される。キーデバイスの製造は、多工程の複雑で精密なプロセスを必要とし、システムLSIを例に取れば工程数は数百工程を超える。そのため製品に品質異常が発生しても、その原因となっている工程が何かを特定することが非常に困難になってきている。
一部の食品の加工プロセスのような少数の工程から成る製造プロセスであれば、品質異常が発生しても製造履歴をトレースして人手で変化点を探索することは難しい作業ではない。一方、工業製品の生産でも、原料や部品、中間組立品、製品にロット番号や製造番号のような個体識別番号を付け、製造履歴情報をトレースする情報システムが構築されてきた。今後も、製造ラインあるいはサプライチェーンでの無線ICタグ等の普及、活用により、製造履歴情報の収集は精緻化することが期待される。しかし、たとえ製造履歴情報をトレースできる手段が提供されたとしても、キーデバイスの長大な製造プロセスの中から製品の品質変動原因を特定することは人手では不可能、あるいは時間を要する困難な作業であった。また今後は製造履歴情報の大量化、精緻化によりいっそう困難な作業になる。さらに近年では、多様な市場の要求に応えるために、1つの生産ラインで多品種を少量づつ生産する形態が一般化しており、工程経路が製品の種類によって変化、錯綜することも、人手による品質変動の原因特定をますます困難なものにしている。
人手では分析困難な複雑な工程経路に対しては、製品品質変動の原因分析にコンピュータを用いた統計的自動分析手法を適用することが有効である。しかし、従来のコンピュータを用いた統計的自動分析手法では、製品品質変動の原因候補を自動で列挙することはできるものの、根本原因までは自動では絞り込み切れないという課題があった。工業製品は単独かつ並列の工程だけで生産されるのではなく、むしろ主に連続で直列の工程を経て生産されるため、下流工程での品質変動が上流工程に輻輳、伝播するからである。
特許文献1および2に記載された技術は、製品品質履歴情報を目的変数(Y)とし、製造履歴情報を説明変数(X)として、重回帰分析(Y=A・X)により製品品質履歴情報とつながりの強い製造履歴情報を抽出する手法である。半導体の製造ラインは主に連続直列の連鎖工程から構成されることと、プロセス内部の変量の数が多いことから、同時に変動する変量が存在する多重共線性(Multiple Co-linear)現象を起こし、重回帰式を直接解くことは数値計算の安定性の都合から一般に困難である。そのため、製造履歴情報の要素を一定少数に分割し、重回帰分析(Yi=A・Xi)を全ての分割グループに適用して変数増減法により各分割グループ内で製造履歴情報の要素を絞り込み、絞り込まれた製造履歴情報を合わせて再度重回帰分析を適用することを多段階に繰り返す多段階多変量解析の手法を採用している。したがって、重回帰モデル式の計算の実行を常に可能にする一手段ではあるが、あくまで、製品品質履歴情報(Y)と製造履歴情報(X)の相関強度(Y=A・X)にのみ着目して製品品質変動の原因候補を列挙する手法であった。
特許文献3に記載された技術は、製品品質履歴情報としては品質変動の有無だけを想定し、品質変動を起こした製品種類の特定に使用している。その品質変動を起こした製品の製造に係わった多変量のプロセスデータを製造履歴情報(X)として、射影法(Projection Method)の一種である主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)手法によって製造履歴情報(X)を主成分スコアTへの射影Pと残差Eによって表し(X=T・P+E)、残差EとスコアTの統計距離の逸脱成分から製造履歴情報(X)のプロセスデータの寄与度へ逆変換してプロセスデータの変動成分を抽出する手法を提供している。主成分分析による製造履歴情報(X)の主成分スコアへの射影は集約であって、その作用を簡略化して述べれば、製造履歴情報(X)の複数の同時変動成分は同一のスコアに射影集約され、そのスコアが抽出された後に製造履歴情報(X)の複数の同時変動成分の寄与度に逆変換される。したがって、製造履歴情報(X)全体の変動を効率よく探索することを可能にする一手段にすぎない。
特許文献4に記載された技術は、別々のサプライチェーン要素である部品メーカ、中間組立メーカ、完成組立メーカに渡る製品品質変動原因の特定に関するものであるが、自動車のドアと車体のような少数の大型部品と大型製品を対象にしており、品質不良原因を特定する方法は製品と各部品階層の品質情報の目視的照合にすぎない。
そこで、単に製品品質の変動の原因候補を列挙するに留まらず、製造履歴情報内部の複雑な関連構造まで探索して根本的な変動原因にまで絞り込む手段を提供する生産管理システムの構築が求められていた。
本発明は、製品品質履歴情報(Y)の変動の原因候補を製造履歴情報(X)の中から列挙するに留まらず、製造履歴情報(X)内部の複雑な関連構造まで探索して根本的な変動原因にまで絞り込むことができる生産管理システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の生産管理システムは、複数の製造工程と少なくともひとつの検査工程を経て生産される製品の品質管理を行う生産管理システムであって、
製品の製造に用いる原料や部品、中間組立品を前記各製造工程に投入する順序情報を記憶、管理する製造順序情報管理装置と、予め製品およびその原料や部品、中間組立品それぞれを一意的な固体識別情報と対応付けて記憶し、固体識別情報と製造順序情報管理装置から提供された順序情報、製品の生産計画に基づいて製品の製造のための指示を行う製造管理装置と、各製造工程に設けられた製造履歴情報収集装置が収集し固体識別情報と対応付けられた製造履歴情報と、検査工程で計測され固体識別情報と対応付けられた製品の品質履歴情報に基づいて、製品の品質変動原因を分析する品質変動原因分析装置とから構成され、品質変動原因分析装置は、品質履歴情報と製造履歴情報との間の統計的相関強度を、個体識別情報を用いて照合することにより計算し、統計的相関強度に基づいて製品の品質変動の原因となった可能性のある1つ以上の製造工程の候補を自動抽出する品質変動相関分析処理部と、製造履歴情報間の統計的相互相関強度を、個体識別情報を用いて照合することにより計算し、得られた統計的相互相関強度と順序情報に基づいて製造工程相互の関連構造情報を求め、変動原因工程候補の中から製品品質変動の原因となった製造工程を絞り込み、自動導出する品質変動因果分析処理部とを有するようにしたものである。
本発明に拠れば、製品品質変動の原因となった製造工程の原因の候補を、時系列の製品品質履歴と製造工程履歴の相関強度に基づいて列挙するだけでなく、製造工程の各変量間の複雑な因果の関連構造まで自動で探索して根本的な変動原因にまで絞り込むことができる。
また、製品品質変動の原因となった製造装置内部の要素ユニットの原因の候補を、時系列の製品品質履歴と製造装置内部要素ユニット履歴の相関強度に基づいて列挙するばかりでなく、製造装置内部の各要素ユニットの変量間の複雑な因果の関連構造まで自動で探索して根本的な変動原因にまで絞り込むことができる。
また、製品品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の原因の候補を、時系列の製品品質履歴とサプライチェーン構成要素履歴の相関強度に基づいて列挙するばかりでなく、サプライチェーン構成要素の変量間の複雑な因果の関連構造まで自動で探索して根本的な変動原因にまで絞り込むことができる。
以下、本発明の実施の形態について複数の実施例を挙げて説明するが、その前に、本発明の生産管理システムの特徴的な構成について以下に述べる。
本願発明の生産管理システムは、原料あるいは部品、中間組立品の加工や組立を実施する2つ以上の製造工程と、製品の品質検査を実施する検査手段とを備えた製造ラインに対して、(1)製造ライン管理装置と(2)製造順序情報管理装置と(3)製造履歴情報収集装置と(4)品質履歴情報収集装置と(5)品質変動原因分析装置とを備える構成とした。
(1)製造ライン管理装置は、原料あるいは部品、中間組立品、製品に一意に対応付けられた個体識別情報と生産計画、製造順序情報に基づいて製造工程への原料、部品、中間組立品の投入計画と投入実績を管理する。原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品のそれぞれに一意的に採番した個体識別情報を、例えば親子関係のように相互に関連づけて突き合わせ可能とする相互関係の管理も行う。この製造ライン管理装置は、従来から生産管理システムが一般に備えている装置である。
(2)製造順序情報管理装置は、前記製造ライン管理装置が原料あるいは部品あるいは中間組立品を前記製造工程へ投入する順序と投入先の情報を製品種類毎に予め記憶して、他の前記装置に提供する。特に、(1)の製造ライン管理装置は、この製造順序情報に基づいて投入計画を管理する。すなわち、この製造順序情報管理装置もまた、従来から生産管理システムが一般に備えている装置である。ただし、下記に述べる(5)品質変動原因分析装置も、製造履歴情報内部の複数の変量間の複雑な関連構造の因果ネットワーク・モデルの自動生成を可能にするために、この製造順序情報を利用する。製造順序情報としては、例えばBOM(部品構成表)を利用することができる。BOM(部品構成表)とは、下位の部材や部品から上位の中間組立品や最終製品に至るまでの部品の構成を階層的に表記した情報であり、比較的単純な構成の製品であれば、そのまま製造順序を表す。製造工程が複雑な製品に対しては、部品階層構成を工程順序と正確に照合し製造のための付帯条件を付加した製造BOMが事前に作られることもある。また、半導体等のプロセス製品では、一般にプロセス・フローと呼ばれる工程順序情報が作成されるので、本装置で利用することができる。
(3)製造履歴情報収集装置は、製造工程での加工や組立に係わって変化する可能性のある任意の時系列の情報である製造履歴情報を前記個体識別情報を付与して前記製造工程から収集し、下記に述べる(5)品質変動原因分析装置に提供する。製造履歴情報は、所定の製造工程で処理された後の部品あるいは中間組立品の品質計測値あるいは検査値とすることができる。あるいは、製造履歴情報は、各製造工程で原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体が通過した製造装置の予め割り振った装置識別番号から構成した製造実施装置経路情報とすることができる。あるいは、製造履歴情報は、製造工程で使用される製造装置の運転仕様の指示設定値とすることができる。あるいは、製造履歴情報は、製造工程で使用される製造装置の運転状態の物理量計測値とすることができる。あるいは、製造履歴情報は、各製造工程で原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体を処理した製造担当作業者に予め割り振った識別番号から構成した製造担当作業者経路情報とすることができる。
(4)品質履歴情報収集装置は、製品の品質に係わる時系列の品質履歴情報を前記個体識別情報を付与して収集し、下記に述べる(5)品質変動原因分析装置に提供する。
(5)品質変動原因分析装置は、以下に説明する(5−1)品質変動相関分析処理部と(5−2)品質変動因果分析処理部の2つの処理部から成る構成とする。
(5−1)品質変動相関分析処理部は、時系列の製品品質履歴情報を目的変数(Y)とし、時系列の製造履歴情報を説明変数(X)として、付与されている個体識別情報を用いて両者を付き合わせ照合し、両者の相関強度を調べることによって製品品質変動の原因候補を列挙する作用を提供する。本発明は、相関強度を調べる方法については限定するものではないが、目的変数(Y)と説明変数(X)の間の重回帰式を非特許文献1に記載されている射影法(Projection Method)を用いて解けば、説明変数の複数の要素が同時に変動することによって引き起こされる多重共線性(Multiple Co-linear)現象による計算不可能問題や精度不足を回避して、常に相関強度を調べることができる。本品質変動相関分析処理部の製品品質履歴と製造履歴の間の相関強度を調べる単独の作用は、背景技術で説明したように、従来から利用されてきた。ただし、複雑な製造工程を経て製造される製品に対しては、本品質変動相関分析処理部による製品品質履歴と製造履歴の間の相関強度は、品質変動の原因候補を列挙することまでは可能にするが、根本原因まで絞り込む作用は備えていなかった。
(5−2)品質変動因果分析処理部は、説明変数(X)としての時系列の製造履歴情報の複数の工程変量間の複雑な関連構造を、頂点(vertex)と辺(edge)から成る有向グラフ(Directed graph)に基づくネットワーク・モデルで表し、該ネットワーク・モデルの自動探索と自動分析を行い、上記で列挙した品質変動の原因候補の中から根本原因を自動で絞り込む作用を提供する。ネットワーク・モデルを自動探索するために、製造工程の変量の変動が輻輳伝播する辺(edge)の有無と方向を決める。変動伝播の辺(edge)の有無は、製造工程のすべての変量の組み合わせについて相互相関強度を調べることによって決定する。相互相関強度は、背景技術で説明した統計解析手法の共分散構造分析のパス係数あるいはグラフィカルモデリングの偏相関係数から求めることができる。変動伝播の辺(edge)の方向は、製造工程の変量間の統計値の計算では決まらない。背景技術で説明した統計解析手法では、モデルを視覚的に表現した後に解析を実施する解析オペレータがコンピュータの対話操作機能を利用して試行錯誤を繰り返しながら、モデルに関する仮説の妥当性の検証を進める。しかし、この方法では熟練した解析オペレータを必要とするために、日々変更が加えられる複雑な製造工程を流れる多品種の製品を対象に、製品品質変動の根本原因を自動で探索することはできない。そこで、本発明では、(1)の製造ライン管理装置が投入計画を管理するために使用していた製造順序情報を、製造履歴情報の複数の工程変量間の複雑な関連構造を表す変動伝播の辺(edge)の方向が決まったネットワーク・モデルの自動生成に利用する構成とした。
(5)品質変動原因分析装置は、以上に説明する(5−1)品質変動相関分析処理部と(5−2)品質変動因果分析処理部の2つの処理部から成る構成としたことにより、製品品質変動の原因候補を列挙するに留まらず、製造工程の変量間の複雑な関連構造を明らかにして根本原因まで絞り込むことを可能にした。
原料あるいは部品あるいは中間組立品の加工や組立を実施する2つ以上の製造工程を備えた製造ラインの製品品質変動の原因工程を絞り込むことのできる本発明の前記生産管理システムに対して、製造工程の代わりに製造装置内部の2つ以上の要素ユニットを分析の対象とし、前記製造履歴情報を製造装置内部の要素ユニットの運転状態を表す物理量計測値とし、製造装置内部の要素ユニットの動作順序を前記製造順序情報管理装置に予め格納しておく構成にすれば、同じ手段を使用して製品品質変動の原因となった製造装置内部の要素ユニットを分析することができる。このとき、(5)品質変動原因分析装置の(5−1)品質変動相関分析処理部は、前記品質履歴情報収集装置から得た時系列の品質履歴情報と、前記製造履歴情報収集装置から得た時系列の前記製造装置内部要素ユニットの運転状態物理量計測値との間の統計的相関値を、付与されている個体識別情報を用いて突き合わせ照合して計算し、得られた統計的相関強度の大きさに基づいて品質変動の原因となった製造装置内部要素ユニットの1つ以上の候補を自動列挙し、(5−2)品質変動因果分析処理部は、2つ以上の前記製造装置内部要素ユニットの運転状態物理量計測値の個々の計測値相互間の統計的相関値を、付与されている個体識別情報を用いて相互に突き合わせ照合して計算し、得られた統計的相互相関強度の大きさと前記製造順序情報管理装置から得た前記製造装置内部要素ユニット動作順序に基づいて製造装置内部の要素ユニット相互の関連構造モデルを得て製品品質変動の根元的変動原因となった装置内部要素ユニットを前記候補の中から絞り込み自動導出する。
原料あるいは部品あるいは中間組立品の加工や組立を実施する2つ以上の製造工程を備えた製造ラインの製品品質変動の原因工程を絞り込むことのできる本発明の前記生産管理システムに対して、製造工程の代わりに部品あるいは製品のサプライチェーンを構成する要素を分析の対象とし、前記製造履歴情報を原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体が通過したサプライチェーン構成要素に予め割り振った識別番号から構成したサプライチェーン経路情報とし、サプライチェーン構成要素の通過順序を前記製造順序情報管理装置に予め格納しておく構成にすれば、同じ手段を使用して製品品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素を分析することができる。サプライチェーン構成要素とは、具体的には、原料あるいは部品あるいは中間組立品の加工と組立を実施した製造工場あるいは製造ライン、あるいは、原料あるいは部品あるいは中間組立品の輸送を実施した輸送手段あるいは輸送経路である。このとき、(5)品質変動原因分析装置の(5−1)品質変動相関分析処理部は、前記品質履歴情報収集装置から得た時系列の品質履歴情報と、前記製造履歴情報収集装置から得た時系列の前記サプライチェーン経路情報との間の統計的相関強度を、付与されている個体識別情報を用いて突き合わせ照合して計算し、得られた統計的相関強度の大きさに基づいて品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の1つ以上の候補を自動列挙し、(5−2)品質変動因果分析処理部は、2つ以上の前記サプライチェーン構成要素の個々のサプライチェーン経路情報相互間の統計的相関強度を、付与されている個体識別情報を用いて相互に突き合わせ照合して計算し、得られた統計的相互相関強度の大きさと前記製造順序情報管理装置から得た前記サプライチェーン構成要素の通過順序に基づいてサプライチェーン内部の構成要素相互の関連構造モデルを得て製品品質変動の根元的変動原因となったサプライチェーン構成要素を前記候補の中から絞り込み自動導出する。
このとき、センサーを内蔵した無線ICタグ等を原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体に添付し、前記サプライチェーン構成要素の温度あるいは湿度あるいは雰囲気あるいは振動あるいは経過時間といった環境情報を収集して前記製造履歴情報とする構成にすれば、製品の品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の環境変化を絞り込み自動導出することもできる。
以下、本発明の生産管理システムの基本的形態を、実施例1として図1、図2、図3、図4、図11から図16を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる生産管理システムを説明した図である。
図2は、処理の手順を説明した図である。
図3は、製品品質履歴情報と製造履歴情報を突き合わせ照合した分析データ・テーブルを説明した図である。
図4は、製造順序情報となる製造BOM(部品構成表)を説明した図である。
図16は、本発明による生産管理システムを実装するためのコンピュータ・システムについて説明した図である。
図11から図15は、統計ネットワーク・モデルによる品質変原因の分析方法を詳細に説明した図である。
まず、図1を用いて、本発明の生産管理システムの一実施例を説明する。
本発明の生産管理システムは、製造ライン1を管理する製造ライン管理装置120、製造順序情報を管理する製造順序情報管理装置130、製造ライン1と製造ライン管理装置120と製造順序情報管理装置130からの情報に基づき品質変動原因を分析する品質変動原因分析装置140から構成される。
製造ライン1は、原料あるいは部品である部材の投入工程101から始まり、工程A102、工程B103、工程C104、工程D105の4つの加工あるいは組立の工程を経て製品を製造し、製品検査工程106で最終製品検査を行って終了する。図1では、製造工程は全て直列に連結されているが、この形態に限定される訳ではない。4つの工程102、103、104、105は、各々、製造履歴情報情報収集装置112、113、114、115を備えている。また、製品検査工程106は、品質履歴情報収集装置116を備えている。
製造履歴情報は、製造時に変化する可能性のある情報を指し、任意に設定できる。例えば、ある工程が複数の製造装置を備える場合には、処理を実施した装置番号を製造履歴情報とすることができる。また、ある工程が処理結果の品質を計測する手段を備える場合には、その品質計測値を製造履歴情報とすることができる。また、ある工程で処理を実施する製造装置が外部から与えられた運転仕様の指示設定値に従って処理を実施する場合には、その運転仕様指示設定値を製造履歴情報とすることができる。また、ある工程で処理を実施する製造装置が処理実施時の運転状態の物理量を計測する手段を備える場合には、その運転状態計測値を製造履歴情報とすることができる。
製造ライン管理装置120は、製造ライン1の部材投入工程101への部材の投入を予め記憶手段(図示せず)に与えられた生産計画121に従って開始する。部材投入工程101以後の各々の工程102、103、104、105を経て製品検査工程106に到るまでの投入は、製造順序情報管理装置130から取得した製造順序情報131に基づいて投入計画を立て実施する。製造ライン管理装置120は、投入計画といつ投入したかの実績を個体識別情報122によって管理する。個体識別情報122は、原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各形態の個体に一意に採番された管理番号である。個体識別情報122の各個体への取り付け方法としては、各個体もしくは個体の梱包材や搬送パレットに番号コードの振られたタグを取り付けても良いし、各個体に直接番号を転写形成しても良い。タグは紙によっても実現できるが、書き換え可能な半導体メモリ素子に書き込むことにより実現する方法もある。
品質変動原因分析装置140は、品質変動相関分析処理部141と品質変動因果分析処理部142を備え、製品の品質変動原因の候補抽出に留まらず根本原因絞り込みまでを実施する。品質変動原因分析装置140は、品質履歴情報収集装置116からの製品品質履歴情報、および製造履歴情報収集装置112、113、114、115からの製造履歴情報、および製造ライン管理装置120からの個体識別情報、および製造順序情報管理装置130からの製造順序情報を入力として製品品質変動の根本原因工程を出力する。
品質変動相関分析処理部141は、品質履歴情報収集装置116から取得した製品品質履歴情報411、412と、製造履歴情報収集装置112、113、114、115から取得した製造履歴情報431、432、433、434との間の相関分析を実施して、相関強度421、422、423、424から製品品質変動の原因工程の候補を抽出する。一般に、直列に連鎖接続した工程が存在する製造ラインでは、前の工程で品質変動を起こした個体が後ろの工程に送られることにより品質履歴情報に表れる品質変動が輻輳し伝播することが多い。相関分析では、ある工程で起きた品質変動が輻輳、伝播した場合、その品質変動の輻輳、伝播を受けた複数の工程も抽出してしまう。そのため、相関分析だけで品質変動の原因工程の候補を1つに絞り込むことは困難である。 そこで本実施の形態においては、以下のようにして変動原因の根本となっている工程の絞り込みを行う。まず、品質変動因果分析処理部142は、製造履歴情報収集装置112、113、114、115が取得した工程AないしDの製造履歴情報431、432、433、434の相互相関分析を実施して相互相関強度441、442、443、451、452、461を求め、製造履歴変動の各工程間の輻輳伝播の有無を明らかにする。つぎに、製造順序情報管理装置130から取得した製造順序情報から製造工程間の時間先行性を求めて、製造履歴変動の輻輳伝播の方向を明らかにする。そして、明らかにした製造履歴変動の工程間の輻輳伝播の有無と輻輳伝播の方向から、品質変動相関分析処理部141により抽出した品質変動の原因となっていると考えられる工程の候補の中から、求めた製造履歴変動の工程間の輻輳伝播の有無と輻輳伝播の方向に基づき変動原因の根本となっている工程を絞り込む。
次に、本発明の生産管理システムのハードウェア構成例について、図16を用いて説明する。
図16は、本発明の生産管理システムのコンピュータ・システムの一実現形態を示す図である。
図16に示すように、製造ライン管理装置(図1の120)は、製造ライン管理コンピュータ920と生産計画データ記憶装置921および個体識別データ記憶装置922によって実現され、個体の工程への投入を指示し、その実績を収集する手順はコンピュータ920で実行されるプログラムによって実現される。また、製造順序情報管理装置(図1の130)は、製造順序情報管理コンピュータ930と製造順序データ記憶装置931によって実現され、製品の種類に応じた適切な製造順序データを供出する手順はコンピュータ930で実行されるプログラムによって実現される。また、製造順序データを製品設計システムや工程設計システムから取得する必要がある場合も、製造順序情報管理コンピュータ930のプログラム(図示せず)が取得を実行する。また、品質変動原因分析装置(図1の140)は、品質変動原因分析コンピュータ920と製造履歴データ記憶装置941および品質履歴データ記憶装置942によって実現され、品質変動相関分析処理と品質変動因果分析処理はコンピュータ940で実行されるプログラムによって実現される。これらのコンピュータ920、930、940と製造ライン1の制御コンピュータとはコンピュータ・ネットワーク900によって接続され、投入指示や実績収集や製造履歴データ取得や製品品質データ取得はコンピュータ・ネットワーク900を経由して行われる。
図2ないし図7、図11ないし図15を用いて、図1における品質変動原因分析装置140の処理内容を詳細に説明する。
図2は、品質変動原因分析装置140が実行する手順を説明した図である。
まず、ステップ1を説明する。
(ステップ1)
図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ1(図2の21)では、コンピュータ940とプログラムによって実現される品質変動原因分析装置(図1の140)が、分析データ・テーブルの生成を行い、コンピュータ940の記憶装置(図示せず)に格納する。
より詳しくは、品質変動原因分析装置140は、まず(1)生産計画121に基づいて製造した製品の個体識別情報(通常はID番号)を製品種類毎に時系列に並べた生産実績表(図示せず)を生産管理システム120から取得する。つぎに(2)個体識別情報を検索キーにして製品品質情報と製造履歴情報を検索し、分析データ・テーブルを生成する。
分析データ・テーブルの例を図3に示す。分析データ・テーブル30は、製品種類タグ30a、30b、30cを備え、製品種類毎に切り替え可能になっている。分析データ・テーブル30の第一列31記載内容は個体識別データであり、第二列32記載の製品品質データと第三列以降33、34、35、36記載の製造履歴データを紐付けている。
次に、ステップ2を説明する。
(ステップ2)
図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ2(図2の22)では、品質変動原因分析装置(図1の140)の品質変動相関分析処理部(図1の141)が品質変動相関ネットワーク・モデルの生成を行う。品質変動相関分析処理部141は、品質変動相関ネットワーク・モデルを、各々の製品品質情報を終点の頂点(vertex)(図1の411、412)とし、また製造工程別の製造履歴情報を始点の頂点(vertex)(図1の431、432、433、434)とし、両頂点の間を矢印を付けた辺(edge)(図1の421、422、423、424)で結んだ有向グラフ(directed graph)として生成する。なお、品質変動相関分析処理部141は、品質変動の原因候補としての製造履歴情報の頂点431、432、433、434から、結果としての製品品質情報の頂点411、412へと矢印が向かうのは、工業製品の製造という課題においては自明なものとして扱う。
ステップ2(図2の22)で品質変動相関分析処理部141が実施する品質変動相関分析用の相関ネットワーク・モデル生成の詳細な手順を図11を用いて説明する。品質変動相関分析処理部141は、まず(1)製品品質情報411(製品品質情報412に対する手順は図示せず)と製造履歴情報431、432、433、434との間の品質変動相関強度RA、RB,RC,RDを、分析データ・テーブル30の製品品質データ列32と製造履歴データ列33、34、35、36を用いて算出する。例えば、図3の分析データ・テーブル30の製品品質データ列32に格納されたデータを
Figure 2006065598
とし、工程A製造履歴データ列33に格納されたデータを
Figure 2006065598
としたときに、品質変動相関分析処理部141は、品質変動相関強度RAを、
Figure 2006065598
から計算される相関係数として算出する。他の品質変動相関強度RB,RC,RDについても、図3の分析データ・テーブルの製造履歴データ列34、35、36に格納されたデータを対象に、それぞれ製品品質データ列32に格納されたデータとの相関係数を計算する。
相関係数は、製品品質データ列32と工程A製造履歴データ列33が同期して変動する傾向を示すときには最大値1に近い大きな値を示し、無関係に変動する傾向を示すときには最小値0に近い小さな値を示すため、品質変動相関強度の指標として採用することができる。ただし、品質変動相関強度は前記相関係数に限定するものではなく、例えば、製造履歴情報から製品品質履歴情報を推定する回帰式を、最小2乗法あるいは射影法により構築して、回帰係数の相対比較から品質変動相関強度を求めるようにしても良い。
ステップ2(図2の22)で、品質変動相関分析処理部141は、つぎに(2)前記品質変動相関強度RA、RB,RC,RDをグラフ結合強度として持つ辺(edge)421、422、423、424を、製造履歴情報の頂点(vertex)431、432、433、434から製品品質情報の頂点(vertex)411に向かって矢印を付けて引くことにより相関ネットワーク・モデルを生成する。
具体的なコンピュータ処理内容を説明する。品質変動相関分析処理部141を実現するコンピュータ940は、生成した図11(b)に示す相関ネットワーク・モデルを、図5に示す品質変動相関グラフ・データ・テーブル50として生成し記憶装置(図示せず)に格納する。品質変動相関グラフ・データ・テーブル50の辺番号列51には、辺(edge)421、422、423、424に対する任意の管理番号を採番して格納する。グラフ種類列52には、因果の向きが定まった有向グラフを示す記号を格納する。始点列53には、製造履歴情報の頂点(vertex)431、432、433、434を示す名前を格納する。終点列54には製品品質情報の頂点(vertex)411を示す名前を格納する。結合強度列55には、始点と終点の相関強度の数値を格納する。選択状態列56には、原因の候補としての選択状態を格納する欄であり、このステップ2の段階では空欄である。
次に、ステップ3を説明する。
(ステップ3)
図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ3(図2の23)では、品質変動原因分析装置(図1の140)の品質変動相関分析処理部(図1の141)が製造履歴の中から品質変動原因工程の候補選出を行う。前記相関ネットワーク・モデルのグラフ結合強度(品質変動相関強度RA、RB,RC,RD)から、製品品質411の変動に対する原因工程の候補を製造工程A431、B432、C433、D434の中から選出する詳細な手順を図12を用いて説明する。本実施例では、品質変動相関強度RA、RB,RC,RDの間に、
Figure 2006065598
の関係があった場合について説明するが、この関係に限定されるものではない。この関係は、4つの品質変動相関強度の中で、工程B432から製品品質411への相関強度RBと工程D434から製品品質411への相関強度RDは同程度かつ他と比べて十分に大きく、工程C433から製品品質411への相関強度RCは他と比べて十分に小さく、工程A431から製品品質411への相関強度RAはさらに小さい場合を示している。大小関係については、適切なしきい値(図示せず)を予め設けることで定量的に自動判定可能な構成とする。
品質変動相関分析処理部141は、前述の相関強度の大小関係から、記品質変動相関ネットワーク・モデルの4つの辺(edge)421、422、423、424の中から、工程B432から製品品質411への辺(edge)422と工程D434から製品品質411への辺(edge)424を、原因工程から品質変動への因果関係の候補として抽出し(図12では実線で示す)、図5(2)に示すように品質変動相関グラフ・データ・テーブル50の選択状態列56に「○候補」状態を記入する。他方、工程C433から製品品質411への辺(edge)423と工程A431から製品品質411への辺(edge)421を、因果関係の候補から除外し(図12では破線で示す)、図5(2)に示すように品質変動相関グラフ・データ・テーブル50の選択状態列56に「×棄却」状態を記入する。この例に示すように、直列に接続された連鎖工程の数が多い一般的な製造ラインの場合には、品質変動相関ネットワーク・モデルだけでは、品質変動に対する製造原因工程を1つに絞り込むことは必ずしもできない。
次に、ステップ4を説明する。
(ステップ4)
図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ4(図2の23)では、品質変動原因分析装置(図1の140)の品質変動因果分析処理部(図1の142)が因果ネットワーク・モデル生成を行う。品質変動因果分析処理部142は、品質変動因果ネットワーク・モデルを、製造工程別の製造履歴情報を頂点(vertex)(図1の431、432、433、434)とし、全頂点を相互に適切に始点と終点に振り分けて辺(edge)(図1の441、442、443、451、452、461)で結んだ有向グラフ(directed graph)として生成する。ただし、前記品質変動相関分析処理部(図1の141)が生成する相関ネットワーク・モデルとは異なり、因果ネットワーク・モデルの製造工程別の製造履歴情報の各頂点(図1の431、432、433、434)を結ぶ辺に付ける矢印の向きの決め方は自明ではない。そこで、品質変動因果分析処理部142は、製造ラインにおける各工程間相互の時間先行性(どの工程が先に処理を行ったか)に関する製造順序情報を、製造順序情報管理装置(図1の130)から取得して因果ネットワーク・モデルの矢印の向きを自動決定する。製造順序情報は、製品種類毎に異なるのが一般であり、品質変動因果分析処理部(図1の142)に予め記憶させることはできない。
ステップ4(図2の23)で品質変動因果分析処理部142が実施する品質変動因果分析用の因果ネットワーク・モデル生成の詳細な処理手順を図13を用いて説明する。品質変動因果分析処理部142は、まず(1)2つの工程間の製造履歴情報の相互相関強度rAB・CD、rAC・BD、rAD・BC、rBC・DA、rBD・AC、rCD・ABを、分析データ・テーブル30の製造履歴データ列33、34、35、36を用いて算出する。例えば、図3の分析データ・テーブル30の各工程の製造履歴データ列33、34、35、36に格納されたデータを
Figure 2006065598
とし、相関行列を
Figure 2006065598
としたときに、品質変動因果分析処理部142は、工程Cと工程Dからの影響を除外した工程Aと工程Bの製造履歴情報の相互相関強度rAB・CDを
Figure 2006065598
から計算される偏相関係数として算出する。他の工程間の製造履歴情報の相互相関強度rAC・BD、rAD・BC、rBC・DA、rBD・AC、rCD・ABについても、同様の方法で偏相関係数を計算する。ただし、工程間相互相関強度は、前記偏相関係数に限定するものではなく、例えば、他の工程の製造履歴情報から該当する製品品質履歴情報を推定する回帰式を最小2乗法あるいは射影法を用いて構築し、その回帰式の予測偏差同士の相関係数から工程間相互相関強度を求めるようにしても良い。
ステップ4(図2の24)で、品質変動因果分析処理部142は、つぎに(2)前記工程間相互相関強度rAB・CD、rAC・BD、rAD・BC、rBC・DA、rBD・AC、rCD・ABをグラフ結合強度として持つ辺(edge)441、442、443、451、452、461を、製造履歴情報の全頂点(vertex)431、432、433、434相互の間に矢印なしで引くことにより因果ネットワーク・モデルを生成する。このステップでは、品質変動因果分析処理部142は、各工程間相互の時間先行性(どの工程が先に処理を行ったか)に関する製造順序情報をまだ取得していないため、辺(edge)に矢印の付いていない無向グラフ(undirected graph)として生成する。
具体的なコンピュータ処理内容を説明する。品質変動因果分析処理部142を実現するコンピュータ940は、生成した図13(b)に示す相関ネットワーク・モデルを、具体的には図6(1)に示す品質変動因果グラフ・データ・テーブル60として生成し記憶装置(図示せず)に格納する。グラフ・データ・テーブル60の辺番号列61には、辺(edge)441、442、443、451、452、461に対する任意の管理番号を採番して格納する。グラフ種類列62には、因果の向きが定まっていない無向グラフを示す記号を格納する。始点列63と終点列64には、各辺(edge)の左右に位置する製造履歴情報の頂点(vertex)431、432、433、434を示す名前を格納する。ステップ4の段階では、因果ネットワーク・モデルは無向グラフであるため、始点と終点の順序に意味はないことから、頂点(vertex)を示す名前には「(仮)」記号を付与する。結合強度列65には、各頂点(vertex)間の相関強度の数値を格納する。選択状態列66には、原因の候補としての選択状態を格納する欄であり、このステップ4の段階では空欄である。
次に、ステップ5を説明する。
(ステップ5)
図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ5(図2の25)では、品質変動原因分析装置(図1の140)の品質変動因果分析処理部(図1の142)が工程間変動伝播関係の導出を行う。前記因果ネットワーク・モデルのグラフ結合強度(工程間相互相関強度rAB・CD、rAC・BD、rAD・BC、rBC・DA、rBD・AC、rCD・AB)から、工程間の変動伝播、すなわち工程変動を生じた変動発信工程と前工程の変動を受けている変動受信工程の因果関係を導出する詳細な手順を図15を用いて説明する。本実施例では、工程間相互相関強度rAB・CD、rAC・BD、rAD・BC、rBC・DA、rBD・AC、rCD・ABの間に、
Figure 2006065598
の関係があった場合について説明するが、この関係に限定されるものではない。この関係は、6つの工程間相互相関強度の中で、工程B432と工程D434の間の相互相関強度rBD・ACおよび工程A431と工程C433の間の相互相関強度rAC・BDは同程度かつ他と比べて十分に大きく、また、工程A431と工程B432の間の相互相関強度rAB・CDおよび工程B432と工程C433の間の相互相関強度rBC・DAおよび工程C433と工程D434の間の相互相関強度rCD・ABおよび工程A431と工程D434の間の相互相関強度rAD・BCは同程度かつ他と比べて十分に小さい場合を示している。大小関係については、適切なしきい値を予め設けることで定量的に自動判定可能な構成とする。
ステップ5(図2の25)では、品質変動因果分析処理部142は、工程間変動伝播関係の導出を行うにあたり、まず(1)グラフ結合強度(工程間相互相関強度)に基づき、前記因果ネットワーク・モデルから変動伝播の部分グラフを抽出する。工程間相互相関強度の大小関係から、前記品質変動因果ネットワーク・モデルの6つの辺(edge)441、442、443、451、452、461の中、工程A431と工程C433の間の辺(edge)442および工程B432と工程D434の間の辺(edge)452を工程間の変動伝播を示す部分無向グラフとして抽出し、(図14では実線で示す)図6(2)に示すように品質変動因果グラフ・データ・テーブル60の辺No2(442)と辺No5(441)の選択状態列66に「○相関」状態を記入する。他方、工程A431と工程B432の間の辺(edge)441および工程B432と工程C433の間の辺(edge)451および工程C433と工程D434の間の辺(edge)461および工程A431と工程D434の間の辺(edge)443を工程間の変動伝播を示さない部分無向グラフとして除外し(図15では破線で示す)、図6(2)に示すように品質変動因果グラフ・データ・テーブル60の辺No1(441)と辺No3(443)と辺No4(451)と辺No6(461)の選択状態列66に「×棄却」状態を記入する。
品質変動因果分析処理部142は、工程間の変動伝播を示す無向グラフの因果(原因と結果)の向きを決めるために、つぎに(2)製造順序情報に基づき、変動伝播の無向グラフを因果の向きを表す有向グラフに変換する。品質変動因果ネットワーク・モデルの無向グラフを有向グラフに変換するために、品質変動因果分析処理部142は、製造順序情報を取得し、各工程間相互の時間先行性(どの工程が先に処理を行ったか)を翻訳してグラフの向きを自動決定する。どの工程を通るか、あるいは、どの工程を先に通るかは、製品種類毎に定義され、製品種類毎に異なる可能性があるため、品質変動因果分析処理部142に予め記憶させておくことはできない。製造ラインに流した製品種類毎に製造順序情報を取得する必要がある。
本実施例では、品質変動因果分析処理部142は製造順序情報管理装置(図1の130)から製品種類毎の製造順序情報(図1の131)を取得する構成とする。製品を単純に構成する中間組立品の単位で自動分析を行う場合には、製造順序情報管理装置は製品設計システム(図示せず)の一部として実現し、製品設計時に製品設計情報の一部として必ず作成される設計BOM(Bill of Material:部品構成表)を取得する構成としても良い。あるいは、製造工程が複雑な部品単位で自動分析を行う場合には、製造順序情報管理装置は工程設計システム(図示せず)の一部として実現し、工程設計時に工程設計情報の一部として設計BOMから作成される製造BOMを取得する構成としても良い。システムLSIの半導体ウェハ工程、あるいはディスプレイ・パネルのパネル工程、あるいはハードディスク・ドライブのヘッド工程といったキーデバイスの製造プロセスでは、「プロセス・フロー」という名称で管理される工程設計情報を取得する構成としても良い。
図1の製造ライン1に対応した製造BOMの例を図4に示す。製造BOM40は、下から上に向かって製品が作られていく様式の木構造のデータ構造と表記を持つ。ボックスで表記したものが部材あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の個体であり、サークルで表記したものが加工あるいは組立の処理手段である。図1の製造ライン1に対応して、製造BOM40の最下層の構成部品ボックス41は部材であり、途中の構成部品ボックス43、45、47は、それぞれの工程A42、工程B44、工程C46で処理を施された中間部品A、B、Cとなっている。構成部品ボックス47の中間部品Cは、工程D48で処理を施され最上層の構成部品ボックス49の最終製品となる。図1の製造ライン1は加工ラインであり、直列接続の工程連鎖によって表記する。組立ラインの場合は、部品の組立を並列工程の合流によって表記する。製品種類毎に工程の順番が変わったり特定の工程を通過しなかったりするため、製造BOM40は製品種類タグ40a、40b、40cで表記情報を切り替えるような構成となっている。
品質変動因果分析処理部142は、製造順序情報131としての製造BOM(図4の40)を取得して、工程間時間先行性翻訳処理部(図示せず)により以下の手順で品質変動因果ネットワーク・モデルの無向グラフ(図14(1))を因果(原因と結果)の向きが決まった有向グラフ(図14(2))に自動変換する。
まず、工程間時間先行性翻訳処理部は、取得した図4の製造BOM40から、最下層の構成部品ボックス41の部材を構成部品ボックス43の中間部品Aに加工する工程A42が最上流の処理工程であって時間が最も先行していることを抽出し、図14(1)の辺(edge)441の因果方向として工程A431から工程B432へ向かう矢印を、また辺(edge)442の因果方向として工程A431から工程C433へ向かう矢印を、また辺(edge)443の因果方向として工程A431から工程D434へ向かう矢印を自動割付する(図14(2))。
具体的なコンピュータ処理内容を説明する。品質変動因果分析処理部142を実現するコンピュータ940は、グラフを表現するデータ上の操作として、図7(1)に示すように品質変動因果グラフ・データ・テーブル60の始点列63と終点列64を検索して、工程A431を含む辺として辺No1(441)と辺No2(442)と辺No3(443)を抽出する。ここで、工程A431が終点列64に記入されていた場合は、始点列63の頂点名(工程名)と左右交換する。これで、因果方向が定まったため、頂点名から「(仮)」記号を削除し、グラフ種類列62に因果の向きが定まった有向グラフを示す記号を格納する。つぎに、抽出した3つの辺について選択状態列66を検索し、「×棄却」状態ではなく「○相関」状態にある辺No2(442)を抽出する。辺No2(442)の因果の向きは決定したため、選択状態列66の「○相関」状態を「因果」状態に書き直す。
つぎに、工程間時間先行性翻訳処理部は、取得した図4の製造BOM40から、構成部品ボックス43の中間部品Aをつぎの構成部品ボックス45の中間部品Bに加工する工程B44が下流の処理工程C46と処理工程D48に対して時間が先行していることを抽出し、図14(1)の辺(edge)451の因果方向として工程B432から工程C433へ向かう矢印を、また辺(edge)452の因果方向として工程B432から工程D434へ向かう矢印を自動割付する(図14(2))。
具体的には、品質変動因果分析処理部142を実現するコンピュータ940は、グラフを表現するデータ上の操作として、図7(2)に示すように品質変動因果グラフ・データ・テーブル60の始点列63と終点列64を検索して、工程B432を含む辺として辺No4(451)と辺No5(452)を抽出する。ここで、工程B432が終点列64に記入されていた場合は、始点列63の頂点名(工程名)と左右交換する。これで、因果方向が定まったため、頂点名から「(仮)」記号を削除し、グラフ種類列62に因果の向きが定まった有向グラフを示す記号を格納する。つぎに、抽出した2つの辺について選択状態列66を検索し、「×棄却」状態ではなく「○相関」状態にある辺No5(452)を抽出する。辺No5(452)の因果の向きは決定したため、選択状態列66の「○相関」状態を「因果」状態に書き直す。
つぎに、工程間時間先行性翻訳処理部は、取得した図4の製造BOM40から、構成部品ボックス45の中間部品Bをつぎの構成部品ボックス47の中間部品Cに加工する工程C46は下流の処理工程D48に対して時間が先行していることを抽出し、図14(1)の辺(edge)461の因果方向として工程C433から工程D434へ向かう矢印を自動割付する(図14(2))。
具体的には、品質変動因果分析処理部142を実現するコンピュータ940は、グラフを表現するデータ上の操作として、図8(1)に示すように品質変動因果グラフ・データ・テーブル60の始点列63と終点列64を検索して、工程C433を含む辺として辺No6(461)を抽出する。ここで、工程C433が終点列64に記入されていた場合は、始点列63の頂点名(工程名)と左右交換する。これで、因果方向が定まったため、頂点名から「(仮)」記号を削除し、グラフ種類列62に因果の向きが定まった有向グラフを示す記号を格納する。つぎに、抽出した辺について選択状態列66を検索し、「×棄却」状態ではなく「○相関」状態にある辺を抽出できないことから処理を終了する。
最後に、工程間時間先行性翻訳処理部は、取得した図4の製造BOM40から、構成部品ボックス47の中間部品Cをつぎの構成部品ボックス49の最終製品に加工する工程D48は最下流の処理工程であって他のどの工程に対しても時間が先行していないことが抽出し、因果方向の自動翻訳抽出処理は終了する。
以上の工程間時間先行性自動翻訳処理部(図示せず)による製造BOM40の時間先行性翻訳による因果方向の抽出処理により、品質変動因果分析処理部142は図15の品質変動因果ネットワーク・モデルを図14(1)の無向グラフから図14(2)の有向グラフに変換する。
なお、図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ5の手順(1)の変動伝播の部分グラフの抽出と、手順(2)の因果を表す有向グラフへの変換の2つの手順は順不同であり、手順の順番を入れ替えても不都合はない。また、図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ2からステップ3の相関ネットワーク・モデルの生成分析と、ステップ4からステップ5の因果ネットワーク・モデルの生成分析は順不同であり、手順の順番を入れ替えても不都合はない。
次に、ステップ6について説明する。
(ステップ)6
図2の品質変動原因分析装置処理手順のステップ6(図2の26)では、品質変動原因分析装置(図1の140)が品質変動原因工程の自動導出を行う。製品品質から相関ネットワーク・モデルおよび因果ネットワーク・モデルの有向グラフを遡上することにより、品質変動に対する根本的製造原因工程を自動導出する詳細な作用を図8、図9、図10、図15を用いて説明する。
図8は品質変動因果グラフ・データ・テーブルを説明する図である。
図9は品質変動相関グラフ・データ・テーブルを説明する図である。
図10は原因工程自動導出アルゴリスムを説明する図である。
図15は原因工程自動導出後のネットワーク・モデルの状態を説明する図である。
まず、品質変動原因分析装置140は、相関ネットワーク・モデルの中の相関強度の大小関係から抽出された部分有向グラフを遡上することにより、製品品質から原因となる変動を起こした可能性のある全ての製造工程の候補まで自動で逆方向追跡(以下、バック・トレースと称する。)する。前記ステップ3で生成した相関ネットワーク・モデルの製品品質411から辺(edge)422をバック・トレースして工程B432を自動抽出し、製品品質411から辺(edge)424をバック・トレースして工程D434を自動抽出する。
具体的なコンピュータ処理内容としては、品質変動因果分析処理部142を実現するコンピュータ940は、図5(2)の品質変動相関グラフ・データ・テーブル50の選択状態列56を検索し(図10のステップ70、73)、「○候補」状態になっている辺No2(422)と辺No4(424)を抽出する(図10のステップ71、72)。抽出した2つの辺の始点列53を検索し(図10のステップ74、76)、辺No2(422)の始点の工程B432と辺No4(424)の始点の工程D434を抽出する(図10のステップ75)。
つぎに、品質変動原因分析装置140は、因果ネットワーク・モデルの中の相互相関強度の大小関係から抽出された部分有向グラフを遡上することにより、任意の製造工程から変動を起こした根本的原因工程まで自動でバック・トレースする。前記ステップ5で生成した因果ネットワーク・モデルの2つの変動原因工程候補の中、工程D434からは辺(edge)452をバック・トレースして工程B432を自動抽出する。他方、工程B432からはバック・トレース可能な辺(edge)が存在しないことを検出する。以上により、製品品質411の変動の根本原因工程は工程B432であることを自動導出する。工程B432から辺(edge)422を経て製品品質411に至る経路が直接変動経路であり、工程B432から辺(edge)452を経て工程D434に至り、工程D434から辺(edge)424を経て製品品質411に至る経路が間接変動経路であることを自動導出する。
具体的なコンピュータの処理としては、品質変動因果分析処理部142を実現するコンピュータ940は、図8の品質変動因果グラフ・データ・テーブル60の終点列64を検索し(図10のステップ80、89)、終点が工程B432である辺No1(441)と、終点が工程D434である辺No3(443)と辺No5(452)と辺No6(461)を抽出する(図10のステップ81)。
まず、終点が工程B432である辺No1(441)の選択状態列66を検索し、「×棄却」状態であることを抽出し(図10のステップ82)、工程B432からはバック・トレース可能な辺がこれ以上存在しないことを検出する(図10のステップ83)。製品品質411から辿った最終終点は工程B432であることから、品質変動因果分析コンピュータ940は、図9に示すように品質変動相関グラフ・データ・テーブル50の辺No2(422)の選択状態列56に「因果」状態を記入する(図10のステップ85、86、87、88)。
つぎに、終点が工程D434である辺No3(443)と辺No5(452)と辺No6(461)の選択状態列66を検索し、それぞれ辺No3(443)は「×棄却」状態、辺No5(452)は「因果」状態、辺No6(461)は「×棄却」状態であることを抽出する(図10のステップ82)。以上より、工程D434からはバック・トレース可能な辺として辺No5(452)を抽出し、その始点列63を検索して工程B432を抽出する(図10のステップ84)。前述の通り、工程B432からはバック・トレース可能な辺が存在しないことを再び検出し(図10のステップ80、81、82、83)、バック・トレースを終了する。前述の通り、製品品質411から辿った最終終点は工程B432のみであることから、品質変動因果分析コンピュータ940は、図9に示すようにグラフ・データ・テーブル50の辺No2(422)の選択状態列56に「因果」状態を(重ね書き)記入する(図10のステップ85、86、87、88)。
最後に、品質変動因果分析コンピュータ940は、グラフ・データ・テーブル50の選択状態列56を検索して「因果」状態の辺のみ全て抽出し、その辺の始点列53を検索して因果の原因側の工程を全て抽出し、画面に表示してオペレータに伝える、あるいは装置管理システム等の他のシステム(図示せず)に送信する。
以上により、図1に示す品質変動原因分析装置140が品質変動相関分析処理部141の他に品質変動因果分析処理部141を備える構成とし、該品質変動因果分析処理部141が外部で生成記憶された製造順序情報131からの工程間時間先行性翻訳に基づき、製品種類に応じて品質変動因果ネットワーク・モデルを自動生成分析する特徴を備える構成としたことで、製品の品質変動の原因工程を自動絞り込み抽出できる効果が得られる。
以下、本発明の生産管理システムの第2の実施例について図17から図30を用いて説明する。実施例2は、具体的製品を対象にし、本発明の分析手順を説明する実施例である。
図17および図18は、本発明による品質変動原因分析の対象となる製品を説明した図である。図17は製品の外観図を示す。図18(1)は部品A214の断面図を、(2)は部品B224の断面図を、(3)は製品232の組立をそれぞれ説明した図である。製品232は、部品A214と部品B224を嵌め合わせによって組み立てる。部品A214の凹部214fと部品B224の凸部224fが嵌め合わせ部位であり、部品A214の穴214sと部品B224の突起(軸)224sはクリアランス部位である。すなわち、嵌め合わせ部位214f、224fで位置合わせをした時に、クリアランス部位214s、224sには所定の隙間が必要であり、この隙間の大きさを製品232の品質とする。製品232は説明のために簡略化されているが、部品A214をカバーフランジ、部品B224を胴体に固定したステータとロータの一体品と見なせば、簡略化したモータ組立品となる。
図19は、部品A214の加工の手順を説明した図である。図19(1)は部品A214の素材A210を示し、(2)は穴あけ加工後の中間部品A212を示し、(3)は嵌合部切削加工後の完成部品A214を示す。図20は、中間部品A212と完成部品A214の製造履歴情報となる個体検査項目を説明した図である。図20(1)は中間部品A212の穴あけ加工の検査内容を示し、外形中心210cに対する穴中心212cの偏差212eが検査対象である。図20(2)は完成部品A214の嵌合部切削加工の検査内容を示し、穴中心212cに対する嵌合部中心214cの偏差214eが検査対象である。
図21は、部品B224の加工の手順を説明した図である。図21(1)は部品B224の素材B220を示し、(2)は突起部切削加工後の中間部品B222を示し、(3)は嵌合部切削加工後の完成部品B224を示す。図22は、中間部品B222と完成部品B224の製造履歴情報となる個体検査項目を説明した図である。図22(1)は中間部品B222の突起部切削加工の検査内容を示し、外形中心220cに対する突起部中心222cの偏差222eが検査対象である。図22(2)は完成部品B224の嵌合部切削加工の検査内容を示し、突起部中心222cに対する嵌合部中心224cの偏差224eが検査対象である。
図23は、図17に示した製品232の製造BOM(部品構成表)を説明した図である。製造BOM200は製品種類毎に製造順序情報管理装置(図1の130)に格納され、タグ200a、200b、200cによって選択可能となっている。一般に、製造BOMは下から上に向かって時間軸が進み、素材から加工、組立を経て製品に成る手順で記述される。図33に示す製造BOM200の記述は、以下の通りである。最下層の第1階層に素材A210と素材B220が記述され、それぞれ工程A丸数字の1(穴あけ加工)211と工程B丸数字の1(突起部切削加工)221の手順を経て、第2階層の中間部品A212と中間部品B222に成る。第2階層の中間部品A212と中間部品B222は、それぞれ工程A丸数字の2(凹嵌合部切削加工)213と工程B丸数字の2(凸嵌合部切削加工)223の手順を経て、第3階層の完成部品A214と完成部品B224に成る。第3階層の完成部品A214と完成部品B224は、工程C(組立)231の手順を経て、第4階層の最終製品233に成る。
図24から図25は、製造BOM(図23の200)の4つの工程211、213、221、223の製造履歴情報の時間推移(個体推移)を説明した図である。製造履歴情報は製造時に変化する可能性のある任意の情報であるが、本実施例では全て上記で説明した個体検査情報である。
図24(1)は素材A210から中間部品A212を得る穴あけ加工工程A丸数字の1211の製造履歴情報、すなわち素材外形中心に対する穴中心偏差(図20の212e)である。工程A丸数字の1211の製造履歴情報は、中間部品A212の個体識別番号7,8,9で変動している。
図24(2)は中間部品A212から完成部品A214を得る凹嵌合部切削加工工程A丸数字の2213の製造履歴情報、すなわち穴中心に対する凹嵌合部中心偏差(図20の214e)である。工程A丸数字の2213の製造履歴情報は、完成部品A214の個体識別番号7,8,9で変動している。
図25(1)は素材B220から中間部品B222を得る突起切削加工工程B丸数字の1221の製造履歴情報、すなわち素材外形中心に対する突起中心偏差(図22の222e)である。工程B丸数字の1221の製造履歴情報は、中間部品B222の対象とする全ての個体(識別番号1から12)に渡ってばらつき以外の顕著な変動をしていない。
図25(2)は中間部品B222から完成部品B224を得る凸嵌合部切削加工工程B丸数字の2223の製造履歴情報、すなわち突起中心に対する凸嵌合部中心偏差(図22の224e)である。工程B丸数字の2223の製造履歴情報は、完成部品B224の対象とする全ての個体(識別番号1から12)に渡ってばらつき以外の顕著な変動をしていない。
図26は、完成部品A214と完成部品B224を組み立てて最終製品232を得る組立工程C231で収集される製品品質履歴情報の時間推移(個体推移)を説明した図である。最終製品232の製品品質は、上記で説明したクリアランス部(図18の214s/224s)である。工程C231の製品品質情報は、最終製品232の個体識別番号7,8,9で変動している。
図27から図30は、本発明による品質変動原因分析を本実施例の対象に対して実施した結果を説明した図である。
図27は、品質変動原因分析用のネットワーク・モデルの初期状態を説明した図である。対象とする製品(図17および図18の232)を製造するためには、製造BOM(図23の200)に示す5つの工程(図23の211、213、221、223、231)が必要であるが、最終組立工程(図23の231)では製品品質情報を収集しているため、製造履歴情報収集の対象となる工程は4つ(図23の211、213、221、223)であり、本実施例の分析用ネットワーク・モデルは実施例1の図1に示すネットワーク・モデルと同じ形態となる。4つの工程を表す頂点(vertex)431、432、433、434は、それぞれ穴あけ工程A丸数字の1(図23の211)、凹嵌合部切削工A丸数字の2(図23の432)、突起部切削工程B丸数字の1(図23の221)、凸嵌合部切削工程B丸数字の2(図23の223)に対応する。相関ネットワーク・モデルの4つの工程を表す頂点(vertex)431、432、433、434から製品品質情報の頂点(vertex)411に向かう辺(edge)421、422、423、424には製品製造における原因から結果の向きに矢印が付されている。因果ネットワーク・モデルの4つの工程を表す頂点(vertex)431、432、433、434の間の相互を結ぶ辺(edge)441、442、443、451、452、461には、原因から結果の向きを決める矢印は初期状態では未定であり付されていない。
図28は、品質変動相関分析処理部141によって各工程と製品品質の頂点(vertex)間を結ぶ相関ネットワーク・モデルを完成させ、品質変動原因工程の候補抽出が終了した状態を説明する図である。品質変動原因分析装置(図1の140)の品質変動相関分析処理部(図1の141)は、製品の品質履歴情報(図26)と工程A丸数字の1の製造履歴情報(図24(1))との相関強度が大きいことを計算し、工程A丸数字の1の頂点(vertex)431と製品品質の頂点(vertex)411を結ぶ辺(edge)421を「○候補」として選択する(図28では実線)。また、製品の品質履歴情報(図26)と工程A丸数字の2の製造履歴情報(図24(2))との相関強度も大きいことを計算し、工程A丸数字の2の頂点(vertex)432と製品品質の頂点(vertex)411を結ぶ辺(edge)422を「○候補」として選択する(図28では実線)。反対に、製品の品質履歴情報(図26)と工程B丸数字の1の製造履歴情報(図25(1))との相関強度が小さいことを計算し、工程B丸数字の1の頂点(vertex)434と製品品質の頂点(vertex)411を結ぶ辺(edge)424を「×棄却」する(図28では破線)。また、製品の品質履歴情報(図26)と工程B丸数字の2の製造履歴情報(図25(2))との相関強度も小さいことを計算し、工程B丸数字の2の頂点(vertex)433と製品品質の頂点(vertex)411を結ぶ辺(edge)423を「×棄却」する(図28では破線)。
図29は、品質変動因果分析処理部142によって各工程と製品品質の頂点(vertex)間を結ぶ因果ネットワーク・モデルを完成させ、工程間相互因果関係の導出が終了した状態を説明する図である。品質変動原因分析装置(図1の140)の品質変動因果分析処理部(図1の142)は、工程A丸数字の1の製造履歴情報(図24(1))と工程A丸数字の2の製造履歴情報(図24(2))との相互相関強度が大きいことを計算し、工程A丸数字の1の頂点(vertex)431と工程A丸数字の2の頂点(vertex)432を結ぶ辺(edge)441を「○相関」しているとして選択する(図29では実線)。その他の工程間の相互相関強度は小さいことを計算し、辺(edge)442、443、451、452、461を「×棄却」する(図29では破線)。この段階では因果の矢印が決まっていないため、品質変動因果分析処理部142は製造順序情報として製造BOM(図23)を取得して因果の矢印を付ける。工程A丸数字の1(図23の211)は工程A丸数字の2(図23の213)より先行することを製造BOMから翻訳し、辺(edge)441には工程A丸数字の1の頂点(vertex)431から工程A丸数字の2の頂点(vertex)432に向かう矢印を付ける。また、工程B丸数字の1(図23の221)は工程B丸数字の2(図23の223)より先行することを製造BOMから翻訳し、辺(edge)461には工程B丸数字の1の頂点(vertex)434から工程B丸数字の2の頂点(vertex)433に向かう矢印を付ける。その他の辺(edge)については、製造BOM(図23)の工程間に時間先行性拘束条件が無いことを翻訳し、因果の矢印を付けない。
図30は、品質変動因果分析処理部142による因果ネットワーク・モデルからの品質変動原因工程の導出を説明する図である。製品品質から辺(edge)をバック・トレースして最終頂点(vertex)を導出する。バック・トレースの経路は2つある。まず、辺(edge)421をバック・トレースすることにより頂点(vertex)431の工程A丸数字の1に至る。この経路は、これ以上、バック・トレースできないため頂点(vertex)431が最終頂点(vertex)である。他方、辺(edge)422をバック・トレースすることにより頂点(vertex)432の工程A丸数字の2に至る。この経路は、さらに、辺(edge)441をバック・トレースすることにより頂点(vertex)431の工程A丸数字の1に至る。この経路は、これ以上、バック・トレースできないため頂点(vertex)431が最終頂点(vertex)である。以上により、品質変動因果分析処理部142は、2つの経路の共通の最終頂点(vertex)として、頂点(vertex)431の工程A丸数字の1を導出する。つまり、製品のクリアランス(図18の214s/224s)が変動した根本原因は、穴あけ工程A丸数字の1にて穴中心偏差(図20の212e)が変動したためであり、穴中心偏差(図20の212e)の変動が伝播したことにより凹嵌合部中心偏差(図20の214e)が変動したことを導出する。
以下、本発明の生産管理システムの第3の実施例について図31から図39を用いて説明する。実施例3は、各装置への投入実績情報のみを用いて、製品の品質変動の原因である製造装置を複数の製造装置の中から自動抽出する場合の実施例である。
図31は、ある製品が各製造工程で使用する製造装置の経路を示す図である。
図32は、原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体が通過した製造装置の装置識別番号から構成した製造実施装置経路情報と製品品質履歴の突き合わせ表である。
図33は、前記製造実施装置経路情報から相関強度あるいは相互相関強度を計算できるように変換生成した製造履歴情報と製品品質履歴の突き合わせ表である。
工業製品の製造においては、1つの工程で複数の装置の中の任意の1台を選択して使用することがある。複数の装置は、同一機種であるとは限らず、同じ処理を実施することができる異なる機種の装置であることもある。1つの工程で使用できる装置が異機種混在の場合には、同じ仕様の製造履歴情報を収集できなくなることがある。その場合は、個体毎に製造履歴情報の変量の種類が変わってしまうため、品質変動原因分析のための相関強度の計算ができない。また、製造履歴情報を収集することが不可能な装置が混在する場合もある。
そのような場合にも、製造装置の号機情報を使って原因装置を特定することにより、品質変原因の分析は可能である。そのためにはまず、図31に示すように、各工程で使用される複数の装置に、予め一意に定まる号機番号を割り当てておく。例えば、工程A102において選択可能な装置のうち、1号機に1021、2号機に1022、3号機に1023というように号機番号を割り当てる。他の工程の装置にも同様に号機番号を割り当てる。
ある素材1010が、工程A102においては2号機1022を通過し、工程B103においては1号機1031を通過し、工程C104においては2号機1042を通過し、工程D105においては2号機1052を通過して製品1019となったとする。製品1019の個体識別番号をID001としたときの製造履歴情報としての製造実施装置経路情報と、製品品質履歴の突き合わせレコードを図32のデータ行の1行目に示す。図32の表中の製造履歴情報としての製造実施装置経路情報33、34、35、36の号機番号は数値ではなく名前である。そこで、製品品質履歴情報32との相関強度あるいは製造履歴情報相互の相関強度の計算ができるように、これらの情報を図33の製造履歴情報33、34、35、36に示すような2値化マップに変換する。図33の製造履歴情報33、34、35、36では、各工程の各装置号機の列を準備し、各データ行の個体が通過した号機のセルを1とし、通過しなかった号機のセルを0にする。図33の製造履歴情報33、34、35、36は2値の数値であるため、製品品質履歴情報32との相関強度あるいは製造履歴情報相互の相関強度の計算を射影法等を利用して実施することができる。このような本発明の品質変動原因分析装置の品質変動相関分析処理部と品質変動因果分析処理部の上記で説明した作用により、品質変動原因装置を絞り込むことができる。
また、図34に示すように、各工程の製造装置に指示する運転仕様あるいは製造装置の実際の運転状態を製造履歴情報とする構成にすれば、その中に潜在する品質変動の原因を本発明の生産管理システムを用いて特定することができる。製造装置が運転仕様で指示した通りに変動することなく稼働するのであれば、運転仕様を製造履歴情報として図35に示す製品品質との突き合わせ照合表を作成し、品質変動原因分析装置により分析して、品質変動の原因となった運転仕様を特定することができる。製造装置が運転仕様で指示した値から運転状態が変動するのであれば、運転状態を製造履歴情報として図36に示す製品品質との突き合わせ照合表を作成し、品質変動原因分析装置により分析して、品質変動の原因となった工程の運転状態を特定することができる。
さらに、図40に示す突き合わせ照合表のように、各工程の製造履歴情報33、34、35、36において、製造実施装置経路情報2値化マップと運転状態計測値を組み合わせるようにすれば、運転状態計測値に表れない装置の状態差も含めて、品質変動の原因となった工程の装置の運転状態を特定することができる。
また、図31に示す各工程の装置号機の識別番号を図37に示す各工程の担当作業者の識別番号とし、図32あるいは図33の装置識別番号から構成した製造実施装置経路情報と製品品質履歴の突き合わせ表を図38あるいは図39に示す作業担当者識別番号から構成した作業実施担当者経路情報と製品品質履歴の突き合わせ表とすれば、本発明の品質変動原因分析装置の品質変動相関分析処理部と品質変動因果分析処理部の上記で説明した作用により、作業者の習熟度に応じて発生する可能性のある製品品質変動の原因を特定できる。
次に、製造装置内部の2つ以上の要素ユニットの中から製品品質変動の原因となった要素ユニットを特定する場合の実施例を実施例4として図41を用いて説明する。
図41は、製造装置内部の2つ以上の要素ユニットの中から製品品質変動の原因となった要素ユニットを特定する手順を説明する図である。
図41では、1つの工程A102の1台の製造装置1021を用いて、部材から製品が製造される。したがって、製品の品質変動の原因は製造装置1021の内部にある。製造装置1021には、7つの要素ユニットがある。この実施例において具体的には、搬入ユニット1121、計測ユニット1122、段取りユニット1123、加工ユニット1124、洗浄ユニット1125、検査ユニット1126、搬出ユニット1127である。搬入ユニット1121により装置内部に搬入された部材(図示せず)は、計測ユニット1122により正確な位置、姿勢を計測され、段取りユニット1123により位置、姿勢を制御され、加工ユニット1124により加工を施され、洗浄ユニット1125により洗浄されて、検査ユニット1126により検査され、搬出ユニット1127により装置から搬出される。
これら製造装置内部の要素ユニットの動作順序は、本実施例の生産管理システムの製造順序情報管理装置に予め格納しておく。そして各要素ユニットの運転状態を表す物理量計測値を製造履歴情報として収集する構成とすることにより、製品品質変動の原因となった製造装置内部の要素ユニットを特定することができる。品質変動原因分析装置の品質変動相関分析処理部と品質変動因果分析処理部の作用は上記で説明した通りである。具体的には、品質履歴情報収集装置から得た時系列の品質履歴情報と、製造履歴情報収集装置から得た時系列の製造装置内部要素ユニットの運転状態物理量計測値との間の統計的相関強度を、付与されている個体識別情報を用いて品質変動相関分析処理部が突き合わせ照合して計算する。得られた統計的相関強度の大きさに基づいて品質変動の原因となった製造装置内部要素ユニットの1つ以上の候補を自動列挙する。品質変動因果分析処理部が2つ以上の前記製造装置内部要素ユニットの運転状態物理量計測値の個々の計測値相互間の統計的相関強度を、付与されている個体識別情報を用いて相互に突き合わせ照合して計算する。そうして得られた統計的相互相関強度の大きさと、製造順序情報管理装置から得た製造装置内部要素ユニット動作順序に基づいて、製造装置内部の要素ユニット相互の関連構造モデルを得て製品品質変動の根元的変動原因となった装置内部要素ユニットを前記候補の中から絞り込む。
また、図41では、装置102の内部のユニットを投入された部材が通過する順序で分割しているが、装置の内部で加工エネルギーが発生して加工を行うまでの順序で分割することもできる。
次に、製造工程の代わりに部品あるいは製品のサプライチェーンを構成する要素を分析の対象とし、サプライチェーン構成要素の中に潜在する品質変動の原因を分析する場合の実施例を実施例5として説明する。
図42および図43は、サプライチェーン構成要素の中に潜在する品質変動の原因を本発明の生産管理システムを用いて特定する手順を説明する図である。
製造工程の代わりに部品あるいは製品のサプライチェーンを構成する要素を分析の対象とする本実施例においては、原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体が通過するサプライチェーン構成要素に予め識別番号を割り振っておく。そして、製造履歴情報としては、その予め割り振った識別番号から構成したサプライチェーン経路情報を用いる。サプライチェーン構成要素の通過順序は前記製造順序情報管理装置に予め格納しておく構成にする。以下、サプライチェーン構成要素の中に潜在する品質変動の原因を本実施例の生産管理システムを用いて特定する手順を説明する。
サプライチェーン構成要素とは、具体的には、原料あるいは部品あるいは中間組立品の加工と組立を実施した製造工場あるいは製造ライン、あるいは、原料あるいは部品あるいは中間組立品の輸送を実施した輸送手段あるいは輸送経路である。図42では、部品(図示せず)の製造経路は2つある。1つ目は、部材メーカ510から部材(図示せず)が輸送手段としての車541により部品製造ライン521に供給され、製造された部品(図示せず)が輸送手段としての船542により製品製造ライン1に供給される経路である。2つ目は、部材メーカ510から部材(図示せず)が輸送手段としての飛行機543により部品製造ライン522に供給され、製造された部品(図示せず)が輸送手段としての飛行機543により製品製造ライン1に供給される経路である。また、製品(図示せず)の供給経路も2つある。1つ目は、製品製造ライン1から製品(図示せず)が輸送手段としての飛行機543により検査倉庫51に供給される経路である。2つ目は、製品製造ライン1から製品(図示せず)が輸送手段としての飛行機543により検査倉庫52に供給される経路である。
図43に、製造履歴情報としてのサプライチェーン経路情報と製品品質履歴情報を突き合わせ照合した表を示す。サプライチェーン構成要素は、メーカ識別番号と輸送手段識別番号である。各識別番号は数値情報ではなく名前情報であるため、前述の図32から図33への製造実施装置経路情報の変換と同様の方法で、サプライチェーン経路情報を2値化数値情報に変換すれば良い(図示せず)。
このとき、(5)品質変動原因分析装置の(5−1)品質変動相関分析処理部は、品質履歴情報収集装置から得た時系列の品質履歴情報と、製造履歴情報収集装置から得た時系列のサプライチェーン経路情報との間の統計的相関強度を、付与されている個体識別情報を用いて突き合わせ照合して計算する。得られた統計的相関強度の大きさに基づいて品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の1つ以上の候補を自動列挙する。(5−2)品質変動因果分析処理部は、2つ以上の前記サプライチェーン構成要素の個々のサプライチェーン経路情報相互間の統計的相関強度を、付与されている個体識別情報を用いて相互に突き合わせ照合して計算する。こうして得られた統計的相互相関強度の大きさと、製造順序情報管理装置から得たサプライチェーン構成要素の通過順序に基づいてサプライチェーン内部の構成要素相互の関連構造モデルを得て、製品品質変動の根元的変動原因となったサプライチェーン構成要素を前記候補の中から絞り込み、自動導出する。
このとき、センサーを内蔵した無線ICタグ(図51の571、572、573)等を原料あるいは部品あるいは中間組立品あるいは製品の各個体(図51の561、562、563)に添付し、サプライチェーン構成要素の温度あるいは湿度あるいは雰囲気あるいは振動あるいは経過時間といった環境情報を収集して製造履歴情報とする構成にすれば、製品の品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の環境変化を絞り込み自動導出することもできる。
最後に、上記で述べた製品の品質変動の原因を上位から下位に向けて段階的に解析抽出する場合の実施例を実施例6として説明する。
図44は、上記で述べた製品の品質変動の原因を上位から下位に向けて段階的に解析抽出する手順を示す図である。
まず、サプライチェーン構成要素の中の変動要素を解析、抽出する。つぎに、サプライチェーンの構成要素である製造ラインが変動原因であった場合には、その製造ラインに的を絞り、その製造ラインの複数工程の中から変動原因となっている工程を解析、抽出する。つぎに、変動原因であるその工程に的を絞り、その工程を実施する複数の製造装置の中から変動原因となっている装置を解析、抽出する。つぎに、変動原因であるその装置に的を絞り、その装置の複数のパラメータから変動原因のパラメータを解析、抽出する。あるいは、その装置の複数の内部ユニットの中の変動原因のユニットを解析、抽出する。このように、多段階で製品の品質変動の原因を解析する方法を取ることによって、1回の解析で対象にするデータの範囲を絞ることができ、精度の高い解析を行うことができるという効果がある。
製造工程の品質変動原因分析を実施可能な生産管理システムを示す図である。 製造工程の品質変動原因分析の手順を示す図である。 製品品質履歴と製造履歴の突き合わせ照合表を示す図である。 製造BOMを示す図である。 相関ネットワーク・モデルのグラフのコンピュータ内部表現と品質変動原因工程の候補抽出を説明した図である。 因果ネットワーク・モデルのグラフのコンピュータ内部表現と工程間相互相関関係の導出を説明した図である。 因果ネットワーク・モデルのグラフのコンピュータ内部表現と工程間相互因果関係の導出を説明した図である。 因果ネットワーク・モデルのグラフのコンピュータ内部表現と工程間相互因果関係の導出を説明した図である。 相関ネットワーク・モデルのグラフのコンピュータ内部表現と品質変動原因工程の絞り込み結果を説明した図である。 相関ネットワーク・モデルのグラフのコンピュータ内部表現と品質変動原因工程の絞り込み手順を説明した図である。 品質変動相関分析用の相関ネットワーク・モデルの生成を説明した図である。 相関ネットワーク・モデルを用いた品質変動原因工程の候補抽出を説明した図である。 品質変動因果分析用の因果ネットワーク・モデルの生成を説明した図である。 因果ネットワーク・モデルを用いた工程間相互因果関係の導出を説明した図である。 品質変動原因工程の導出を説明した図である。 生産管理システムの機能を実現するコンピュータ・システムを示す図である。 製品の外形を示す図である。 製品の断面を示す図である。 部品Aの断面と加工経過を示す図である。 部品Aの製造履歴情報としての検査項目を示す図である。 部品Bの断面と加工経過を示す図である。 部品Bの製造履歴情報としての検査項目を示す図である。 製造BOMを示す図である。 部品Aを加工する工程の時系列の製造履歴を示す図である。 部品Bを加工する工程の時系列の製造履歴を示す図である。 製品の時系列の品質履歴を示す図である。 品質変動原因分析用ネットワーク・モデルの初期状態を示す図である。 品質変動相関分析用の相関ネットワーク・モデル生成と品質変動原因工程の候補選出を説明した図である。 品質変動因果分析用の因果ネットワーク・モデル生成と工程間相互因果関係の導出を説明した図である。 品質変動原因工程の導出を説明した図である。 製造工程に含まれる複数の製造装置の号機を示す図である。 製品品質履歴と製造装置号機名の突き合わせ照合表を示す図である。 製品品質履歴と製造履歴としての製造装置経路情報の突き合わせ照合表を示す図である。 製造装置の運転仕様と運転状態を示す図である。 製品品質履歴と製造装置運転仕様の突き合わせ照合表を示す図である。 製品品質履歴と製造装置運転状態の突き合わせ照合表を示す図である。 製造工程を担当する複数の作業担当者を示す図である。 製品品質履歴と作業担当者名の突き合わせ照合表を示す図である。 製品品質履歴と製造履歴としての製造作業担当者経路情報の突き合わせ照合表を示す図である。 製品品質履歴と製造履歴としての製造装置経路情報および製造装置運転状態の組み合わせとの突き合わせ照合表を示す図である。 製造装置内部の要素ユニットを示す図である。 サプライチェーン構成要素を示す図である。 製品品質履歴とサプライチェーン構成要素名の突き合わせ照合表を示す図である。 サプライチェーンの解析から装置内部の解析までトップダウンで解析する手順を説明する図である。
符号の説明
1 製造ライン
101 部材投入工程
102 製造工程A
103 製造工程B
104 製造工程C
105 製造工程D
106 製品検査工程
112 製造工程Aの製造履歴情報収集装置
113 製造工程Bの製造履歴情報収集装置
114 製造工程Cの製造履歴情報収集装置
115 製造工程Dの製造履歴情報収集装置
116 製品検査工程の製品品質履歴情報収集装置
120 製造ライン管理装置
121 生産計画
122 個体識別情報
130 製造順序情報管理装置
131 製造順序情報(BOM)
140 品質変動分析装置
141 品質変動相関分析処理部
142 品質変動因果分析処理部
210 部品Aの部材
210c 部品Aの部材の中心
211 加工手段(工程A丸数字の1)
212 部品Aの穴あけ加工品
212c 部品Aの穴の中心
212e 部品Aの穴の中心の偏差
213 加工手段(工程A丸数字の2)
214 部品Aの凹嵌合部の切削加工品(完成部品)
214f 部品Aの嵌め合わせ部
214s 部品Aのクリアランス部
214c 部品Aの凹嵌合部の中心
214e 部品Aの凹嵌合部の中心の偏差
220 部品Bの部材
220c 部品Bの部材の中心
221 加工手段(工程B丸数字の1)
222 部品Bの突起部の切削加工品
222c 部品Bの突起の中心
222e 部品Bの突起の中心の偏差
223 加工手段(工程B丸数字の2)
224 部品Bの凸嵌合部の切削加工品(完成部品)
224f 部品Bの嵌め合わせ部
224s 部品Bのクリアランス部
224c 部品Bの凸嵌合部の中心
224e 部品Bの凸嵌合部の中心の偏差
231 加工手段(工程C)
232 製品
510 部材メーカ
521 部品製造ライン
522 部品製造ライン
530 製品製造ライン
541 輸送手段(車)
542 輸送手段(船)
543 輸送手段(飛行機)
551 製品検査倉庫
552 製品検査倉庫
900 コンピュータ・ネットワーク
920 製造ライン管理コンピュータ
921 生産計画データ記憶装置
922 個体識別データ記憶装置
930 製造順序情報管理コンピュータ
931 製造順序データ記憶装置
940 品質変動原因分析コンピュータ
941 生産履歴データ記憶装置
942 品質履歴データ記憶装置
1010 素材
1019 製品
1021 工程Aの装置1号機
1022 工程Aの装置2号機
1023 工程Aの装置3号機
1024 工程Aの装置の運転仕様
1025 工程Aの装置の運転状態
1026 工程Aの作業者
1027 工程Aの作業者
1028 工程Aの作業者
1031 工程Bの装置1号機
1032 工程Bの装置2号機
1034 工程Bの装置の運転仕様
1035 工程Bの装置の運転状態
1036 工程Bの作業者
1037 工程Bの作業者
1041 工程Cの装置1号機
1042 工程Cの装置2号機
1043 工程Cの装置3号機
1044 工程Cの装置の運転仕様
1045 工程Cの装置の運転状態
1046 工程Cの作業者
1047 工程Cの作業者
1048 工程Cの作業者
1051 工程Dの装置1号機
1052 工程Dの装置2号機
1054 工程Dの装置の運転仕様
1055 工程Dの装置の運転状態
1056 工程Dの作業者
1057 工程Dの作業者
1121 搬入ユニット
1122 計測ユニット
1123 段取りユニット
1124 加工ユニット
1125 洗浄ユニット
1126 検査ユニット
1127 搬出ユニット

Claims (11)

  1. 複数の製造工程と少なくともひとつの検査工程を経て生産される製品の品質管理を行う生産管理システムであって、
    該生産管理システムは、
    前記製品の製造に用いる原料や部品、中間組立品を前記各製造工程に投入する順序情報を記憶、管理する製造順序情報管理装置と、
    予め前記製品およびその原料や部品、中間組立品それぞれを一意的な固体識別情報と対応付けて記憶し、該固体識別情報と前記製造順序情報管理装置から提供された順序情報、前記製品の生産計画に基づいて前記製品の製造のための指示を行う製造管理装置と、
    前記各製造工程に設けられた製造履歴情報収集装置が収集し前記固体識別情報と対応付けられた製造履歴情報と、前記検査工程で計測され前記固体識別情報と対応付けられた製品の品質履歴情報に基づいて、前記製品の品質変動原因を分析する品質変動原因分析装置とから構成され、
    該品質変動原因分析装置は、
    前記品質履歴情報と製造履歴情報との間の統計的相関強度を、前記個体識別情報を用いて照合することにより計算し、該統計的相関強度に基づいて前記製品の品質変動の原因となった可能性のある1つ以上の製造工程の候補を自動抽出する品質変動相関分析処理部と、
    前記製造履歴情報間の統計的相互相関強度を、前記個体識別情報を用いて照合することにより計算し、得られた統計的相互相関強度と前記順序情報に基づいて製造工程相互の関連構造情報を求め、前記変動原因工程候補の中から製品品質変動の原因となった製造工程を絞り込み、自動導出する品質変動因果分析処理部と
    を有することを特徴とする生産管理システム。
  2. 前記製造履歴情報は、前記製造工程での加工や組立に係わるものであり、該製造工程における処理後の部品あるいは中間組立品の品質計測値あるいは検査値を用いることを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  3. 前記製造工程はそれぞれ該工程の処理を実施する1つ以上の製造装置を有し、該製造装置の各々には、予め一意的な装置識別番号が対応付けられており、
    前記製造履歴情報は、前記製造工程での加工や組立に係わるものであり、前記各製造工程において原料や部品、中間組立品、製品が通過した製造装置の装置識別番号に基づく製造実施装置経路情報を用いることを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  4. 前記製造履歴情報は、前記製造工程での加工や組立に係わるものであり、製造工程で使用される製造装置の運転仕様の指示設定値を用いることを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  5. 前記製造履歴情報は、前記製造工程での加工や組立に係わるものであり、製造工程で使用される製造装置の運転状態の物理量計測値を用いることを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  6. 前記製造履歴情報は、前記製造工程での加工や組立に係わるものであり、
    製造工程で使用される製造装置の運転仕様の指示設定値あるいは製造装置の運転状態の物理量計測値と、前記各製造工程において原料や部品、中間組立品、製品が通過した製造装置の装置識別番号に基づく製造実施装置経路情報を組み合わせて用いることを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  7. 前記製造履歴情報は、前記製造工程での加工や組立に係わるものであり、
    製造工程で加工あるいは組立を担当する作業者を識別するための製造担当作業者識別番号を予め定めておき、
    前記製造履歴情報として、前記各製造工程で原料や部品、中間組立品、製品を処理した作業者の製造担当作業者識別番号に基づく製造担当作業者経路情報を用いることを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  8. 前記製造装置は複数の要素ユニットから構成されるものであって、前記製造順序情報管理装置には前記要素ユニットの動作順序情報も予め格納しておき、
    前記製造履歴情報収集装置は、前記製造装置内部の要素ユニットの運転状態の物理量計測値を収集し前記固体識別情報と対応付けて製造履歴情報とし、
    前記品質変動原因分析装置は、
    前記品質履歴情報と、前記製造履歴情報との間の統計的相関強度を、前記個体識別情報を用いて照合することにより計算し、該統計的相関強度に基づいて品質変動の原因となった可能性のある1つ以上の前記要素ユニットの候補を自動抽出する品質変動相関分析処理部と、
    前記要素ユニットの運転状態物理量計測値相互の統計的相関強度を、前記個体識別情報を用いて照合することにより計算し、該統計的相互相関強度と前記製造順序情報管理装置から得た前記動作順序情報に基づいて前記要素ユニット相互の関連構造情報を得て製品品質変動の原因となった要素ユニットを前記候補の中から絞り込み自動抽出する品質変動因果分析処理部と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の生産管理システム。
  9. 前記製造工程は、原料あるいは部品、中間組立品の加工と組立を行う製造工場あるいは製造ライン、原料あるいは部品、中間組立品の輸送を行う輸送手段あるいは輸送経路といったサプライチェーンを構成する要素であり、
    該サプライチェーン構成要素を識別するためのサプライチェーン構成要素識別番号を予め割り振っておき、前記サプライチェーン構成要素の通過順序情報を前記製造順序情報管理装置に予め格納しておき、
    前記製造履歴情報として、原料あるいは部品、中間組立品、製品が通過した前記サプライチェーン構成要素の前記識別番号に基づくサプライチェーン経路情報を用い、
    前記品質変動原因分析装置は、
    前記品質履歴情報と前記サプライチェーン経路情報との間の統計的相関強度を、個体識別情報を用いて照合して計算し、該統計的相関強度に基づいて品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の候補を自動抽出する品質変動相関分析処理部と、
    前記サプライチェーン経路情報相互の統計的相関強度を個体識別情報を用いて照合して計算し、該統計的相互相関強度と前記通過順序情報に基づいてサプライチェーン内部の構成要素相互の関連構造情報を得て製品品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素を前記候補の中から絞り込み自動導出する品質変動因果分析処理部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の生産管理システム。
  10. 前記製造履歴情報として、原料あるいは部品、中間組立品、製品に添付した計測装置が収集した前記サプライチェーン構成要素の環境情報を用い、
    前記品質変動原因分析装置は、
    前記品質履歴情報と、前記サプライチェーン構成要素の環境情報との間の統計的相関強度を、前記個体識別情報を用いて照合して計算し、該統計的相関強度に基づいて品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素の候補を自動抽出する品質変動相関分析処理部と、
    前記サプライチェーン環境情報相互の統計的相関強度を、個体識別情報を用いて照合して計算し、該統計的相互相関強度と前記サプライチェーン構成要素の通過順序に基づいてサプライチェーン内部の構成要素相互の関連構造情報を得て製品品質変動の原因となったサプライチェーン構成要素を前記候補の中から絞り込み自動抽出する品質変動因果分析処理部と、
    を有することを特徴とする請求項9に記載の生産管理システム。
  11. 請求項1に記載された生産管理システムであって、
    該生産管理システムを構成する製造順序情報管理装置、製造管理装置、品質変動原因分析装置の品質変動相関分析処理部、品質変動因果分析処理部は請求項3および請求項8および請求項9に記載された機能を有し、
    該生産管理システムは、サプライチェーン構成要素の品質変動原因分析と、製造ラインの複数工程の品質変動原因分析と、製造工程の複数装置の品質変動原因分析と、製造装置の複数パラメータあるいは複数内部ユニットの品質変動原因分析とを任意の組み合わせで実行することを特徴とする生産管理システム。
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